JP2018056674A - 回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】DLL回路において遅延素子での遅延時間のばらつきを低減できる回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体等を提供すること。
【解決手段】回路装置10は、DLL回路30と調整回路40とを含む。DLL回路30は、複数の遅延素子を有し、第1の発振子XTAL1を用いて生成された第1のクロック周波数f1の第1のクロック信号CK1が入力される。調整回路40は、DLL回路30の遅延素子からの遅延クロック信号と、第2の発振子XTAL2を用いて生成され、第1のクロック周波数f1よりも低い周波数の第2のクロック周波数f2の第2のクロック信号CK2とが入力され、第1のクロック周波数f1と第2のクロック周波数f2の周波数差を用いて、DLL回路30の遅延素子の遅延量を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体等に関する。
従来より、クロック信号の1周期を分割して多相のクロック信号を生成するDLL回路が知られている。DLL回路では、複数段の遅延素子を有する遅延回路にクロック信号を入力し、その入力クロック信号と遅延回路の出力クロック信号との位相差がクロック信号の1周期となるように、遅延回路の遅延時間をロックする。
また従来より、時間デジタル変換回路を有する回路装置が知られている。時間デジタル変換回路は時間をデジタル値に変換する。このような時間デジタル変換回路を有する回路装置の従来例としては、例えば特許文献1〜3に開示される従来技術が知られている。
特許文献1〜3の従来技術では、いわゆるバーニア遅延回路を用いて時間デジタル変換を実現している。バーニア遅延回路では、半導体素子である遅延素子を用いて時間デジタル変換を実現する。
特開2007−110370号公報 特開2009−246484号公報 特開2010−119077号公報
上述のDLL回路では、各遅延段での遅延時間が正確であることが望ましい。例えば、上述の時間デジタル変換では、遅延素子での遅延時間が正確であるほど時間デジタル変換の精度を高くできる。
しかしながら、従来のDLL回路ではクロック信号の1周期分の遅延を一括で調整している。そのため、半導体素子である遅延素子のばらつき(例えばプロセスばらつき、温度依存のばらつき、電圧依存のばらつき等)によって各遅延段での遅延時間がばらつくという課題がある。例えば時間デジタル変換において微小な時間を測定したい場合には微小な遅延時間を作る必要があるが、その微小な遅延時間に対して相対的にばらつきの影響が大きくなり、変換が不正確になってしまう。
本発明の幾つかの態様によれば、DLL回路において遅延素子での遅延時間のばらつきを低減できる回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体等を提供できる。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、複数の遅延素子を有し、第1の発振子を用いて生成された第1のクロック周波数の第1のクロック信号が入力されるDLL(Delay Locked Loop)回路と、前記DLL回路の前記遅延素子からの遅延クロック信号と、第2の発振子を用いて生成され、前記第1のクロック周波数よりも低い周波数の第2のクロック周波数の第2のクロック信号とが入力され、前記第1のクロック周波数と前記第2のクロック周波数の周波数差を用いて、前記DLL回路の前記遅延素子の遅延量を調整する調整回路と、を含む回路装置に関係する。
本発明の一態様によれば、第1のクロック周波数と第2のクロック周波数の周波数差を用いて、DLL回路の遅延素子の遅延量が調整される。これにより、従来のようにDLL回路の全体の遅延時間がクロック信号の1周期となるように一括で調整する手法に比べて、DLL回路内の遅延素子の遅延量を周波数差で調整することが可能となり、半導体プロセス等のばらつきによる遅延素子での遅延時間のばらつきを低減することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記調整回路は、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号の遷移タイミングの時間差を用いて、前記DLL回路の前記複数の遅延素子の遅延量を調整してもよい。
第1のクロック信号と第2のクロック信号の遷移タイミングの時間差は、周波数差に対応する時間差ずつ長くなっていく。本発明の一態様によれば、この遷移タイミングの時間差を用いて複数の遅延素子の遅延量を調整することで、第1のクロック周波数と第2のクロック周波数の周波数差を用いた遅延量の調整ができる。
また本発明の一態様では、前記調整回路は、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号の位相同期タイミングの後、前記第2のクロック信号の第iの遷移タイミング(iは1以上の整数)での信号レベルの遷移を用いて、前記複数の遅延素子の第iの遅延素子の遅延量を調整してもよい。
上述のように、第1のクロック信号と第2のクロック信号の遷移タイミングの時間差は、周波数差に対応する時間差ずつ長くなっていく。本発明の一態様によれば、第2のクロック信号の第iの遷移タイミングでの信号レベルの遷移を用いて第iの遅延素子の遅延量を調整することで、第iの遅延素子までの各遅延素子での遅延量が、周波数差に対応する時間差に対応する遅延量となるように調整することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記調整回路は、前記第2のクロック信号の前記第iの遷移タイミングの後の第jの遷移タイミング(jはiより大きい整数)での信号レベルの遷移を用いて、前記複数の遅延素子の第jの遅延素子の遅延量を調整してもよい。
このように、第iの遷移タイミングだけでなく第jの遷移タイミングでの信号レベルの遷移を用いて遅延量を調整することで、複数の遅延クロック信号のうちフィードバックにより遅延時間が調整される遅延クロック信号の個数が増加し、より正確な遅延クロック信号を得ることができる。
また本発明の一態様では、前記調整回路は、前記周波数差に対応する時間差をΔtとした場合に、前記複数の遅延素子の第1〜第kの遅延素子(kは1以上の整数)による遅延量をk×Δtに対応する遅延量に調整してもよい。
従来のDLL回路では、複数の遅延素子での遅延量が全体としてクロック信号の1周期となるように調整されていたが、本発明の一態様によれば、複数の遅延素子の第1〜第kの遅延素子による遅延量がk×Δtに対応する遅延量に調整される。これにより、第1〜第kの遅延素子による遅延量への、半導体プロセス等のばらつきの影響を低減できる。
また本発明の一態様では、前記DLL回路は、前記第1のクロック信号が入力され、前記第1のクロック信号を前記複数の遅延素子で遅延させることで生成される複数の遅延クロック信号を出力し、前記調整回路は、前記遅延クロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相比較を行い、前記位相比較の結果に基づいて、前記DLL回路の前記遅延素子の遅延量を調整してもよい。
本発明の一態様によれば、複数の遅延素子により遅延された第1のクロック信号(複数の遅延クロック信号)と第2のクロック信号との間で位相比較が行われ、その位相比較の結果に基づいて、遅延素子の遅延量が調整される。このような位相比較に基づく調整を行うことで、第1のクロック周波数と第2のクロック周波数の周波数差を用いた遅延素子の遅延量の調整が実現できる。
また本発明の一態様では、前記調整回路は、前記DLL回路の前記複数の遅延素子の個数をn個(nは3以上の整数)とした場合に、m個(mは1以上でn以下の整数)の遅延素子の遅延量を調整してもよい。
このように本発明の一態様ではDLL回路の複数の遅延素子のうち任意の個数(m個)の遅延素子の遅延量を調整できる。遅延量を調整する遅延素子の個数を増やすほど半導体プロセス等によるばらつきの影響を受けにくくなり、各遅延クロック信号の遅延時間の精度を高くできる。一方、遅延量を調整する遅延素子の個数を減らすほど調整回路の回路規模を削減できる。
また本発明の一態様では、前記調整回路は、前記遅延素子に対応して設けられた可変容量キャパシターの容量値、及び前記遅延素子に対応して設けられた可変電流源の電流値の少なくも一方を調整してもよい。
このように、遅延素子に対応して設けられた可変容量キャパシターの容量値、及び遅延素子に対応して設けられた可変電流源の電流値の少なくも一方を調整することで、遅延素子の遅延量を調整することが可能となる。
また本発明の一態様では、回路装置は、位相比較回路を含み、前記第1のクロック信号に基づいて第1の信号が生成され、前記位相比較回路は、第2の信号と、前記DLL回路により前記第1のクロック信号が遅延された前記複数の遅延クロック信号との間の位相比較を行ってもよい。
このように、第2の信号と、DLL回路により第1のクロック信号が遅延された複数の遅延クロック信号との間の位相比較を行うことで、第1のクロック信号に基づいて生成される第1の信号と第2の信号との時間差を時間デジタル変換することが可能となる。本発明の一態様では、DLL回路の遅延素子の遅延量が、第1のクロック周波数と第2のクロック周波数の周波数差を用いて調整されているので、高性能な時間デジタル変換を実現できる。
また本発明の一態様では、回路装置は、前記DLL回路のレプリカ回路である遅延回路と、位相比較回路と、を含み、前記遅延回路は、第1の信号が入力され、前記第1の信号を遅延させて複数の遅延信号を出力し、前記位相比較回路は、第2の信号と前記遅延回路からの複数の遅延信号との間の位相比較を行ってもよい。
このように、DLL回路のレプリカ回路である遅延回路によって第1の信号が遅延された複数の遅延信号と第2の信号との位相比較を行うことで、第1の信号と第2の信号との時間差を時間デジタル変換することが可能となる。本発明の一態様では、DLL回路の遅延素子の遅延量が、第1のクロック周波数と第2のクロック周波数の周波数差を用いて調整され、そのレプリカ回路である遅延回路で第1の信号を遅延させているので、高性能な時間デジタル変換を実現できる。
また本発明の一態様では、回路装置は、前記第1のクロック信号及び第1の信号のいずれかを前記DLL回路に入力するセレクターと、位相比較回路と、を含み、前記セレクターは、第1の期間では前記第1のクロック信号を選択し、第2の期間では前記第1の信号を選択し、前記位相比較回路は、前記第2の期間における前記DLL回路からの前記複数の遅延クロック信号と第2の信号との間の位相比較を行ってもよい。
このように、第2の期間において第1の信号がDLL回路によって遅延された複数の遅延クロック信号と第2の信号との位相比較を行うことで、第1の信号と第2の信号との時間差を時間デジタル変換することが可能となる。本発明の一態様では、DLL回路の遅延素子の遅延量が、第1のクロック周波数と第2のクロック周波数の周波数差を用いて調整されているので、高性能な時間デジタル変換を実現できる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置と、前記第1のクロック信号を生成するための前記第1の発振子と、前記第2のクロック信号を生成するための前記第2の発振子と、を含む物理量測定装置に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む移動体に関係する。
本実施形態の回路装置の構成例。 クロック周波数差を用いた遅延量の調整手法を説明する図。 遅延素子の第1の詳細な構成例。 遅延素子の第2の詳細な構成例。 遅延素子の第3の詳細な構成例。 遅延素子の第4の詳細な構成例。 調整回路の第1の詳細な構成例。 調整回路の第2の詳細な構成例。 回路装置の第1の詳細な構成例。 第1の信号と第2の信号の関係を示す図。 第1の信号、第2の信号を用いた物理量測定の例を示す図。 時間デジタル変換回路の第1の詳細な構成例。 時間デジタル変換回路の第1の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャート。 回路装置の第2の詳細な構成例。 時間デジタル変換回路の第2の詳細な構成例。 時間デジタル変換回路の第2の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャート。 時間デジタル変換回路の第3の詳細な構成例。 時間デジタル変換回路の第3の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャート。 第2の期間における時間デジタル変換回路の第3の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態の回路装置を含む物理量測定装置の構成例。 本実施形態の回路装置を含む電子機器の構成例。 本実施形態の回路装置を含む移動体の例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.回路装置
図1は、本実施形態の回路装置10の構成例である。回路装置10は、DLL回路30(DLL: Delay Locked Loop)、調整回路40、第1の発振回路101、第2の発振回路102を含む。回路装置10は、例えば集積回路装置(IC)により実現される。なお回路装置10は図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素(例えば発振回路101、102)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
DLL回路30は、複数の遅延素子を有する。DLL回路30には、第1の発振子XTAL1を用いて生成された第1のクロック周波数f1の第1のクロック信号CK1が入力される。
具体的には、複数の遅延素子は第1〜第nの遅延素子DE1〜DEnである。nは3以上の整数である。クロック信号CK1は第1の遅延素子DE1に入力され、直列に接続された第1〜第nの遅延素子DE1〜DEnがクロック信号CK1を順次に遅延させて第1〜第nの遅延クロック信号DCK1〜DCKnを出力する。
調整回路40には、DLL回路30の遅延素子からの遅延クロック信号と、第2の発振子XTAL2を用いて生成された第2のクロック周波数f2の第2のクロック信号CK2とが入力される。第2のクロック周波数f2は第1のクロック周波数f1よりも低い周波数である。調整回路40は、第1のクロック周波数f1と第2のクロック周波数f2の周波数差|f1−f2|を用いて、DLL回路30の遅延素子の遅延量を調整する。
即ち、調整回路40には、遅延素子からの遅延クロック信号として、遅延クロック信号DCK1〜DCKnのうち少なくとも1つの遅延クロック信号が入力される。なお、図1では遅延クロック信号DCK1〜DCKnの全てが調整回路40に入力される場合を図示するが、これに限定されず、遅延クロック信号DCK1〜DCKnのうち任意の1つ又は任意の複数の遅延クロック信号が調整回路40に入力されていればよい。例えば調整回路40に第iの遅延クロック信号DCKiが入力される場合、調整回路40は、遅延クロック信号DCKiとクロック信号CK2とに基づいて遅延素子の遅延量を調整する。例えば、遅延素子DE1〜DEiの少なくとも1つの遅延素子の遅延量を調整することで、遅延クロック信号DCKiの遅延時間を調整する。iは1以上n以下の整数である。
図2は、クロック周波数差を用いた遅延量の調整手法を説明する図である。t0で、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミング(信号の論理レベルが変化するタイミング。位相)が一致している。その後、t1、t2、t3・・・では、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミングの時間差であるクロック間時間差TR(位相差)が、Δt、2Δt、3Δtというように長くなって行く。図2では、クロック間時間差を、TRの幅のパルス信号で表している。
そして本実施形態の遅延量の調整では、例えば複数の発振子を用い、そのクロック周波数差を用いて遅延クロック信号の遅延時間を調整する。即ち、クロック信号CK1、CK2のクロック周波数をf1、f2とした場合に、回路装置10は、各段の遅延素子での遅延時間がクロック周波数f1、f2の周波数差|f1−f2|に対応する遅延時間となるように、遅延クロック信号の遅延時間を調整する。例えば図2に示すようにノギスの原理を利用して遅延クロック信号の遅延時間を調整する。
このようにすれば、クロック周波数f1、f2の周波数差|f1−f2|を用いて、DLL回路30の遅延素子の遅延量を調整できるようになる。即ち、従来のDLL回路のように全体の遅延時間がクロック信号の1周期になるように一括で調整されるのではなく、DLL回路内の遅延素子の遅延量を周波数差|f1−f2|で調整できるようになる。これにより、遅延素子における半導体プロセス等によるばらつきの影響を低減することが可能となり、DLL回路が生成する多相クロック信号(遅延クロック信号)の各相の遅延時間を高精度にできる。
例えば、本実施形態のDLL回路30を時間デジタル変換に用いた場合、クロック周波数f1、f2の周波数差|f1−f2|を用いて、時間デジタル変換の分解能を設定できるようになる。そして、半導体プロセス等によるばらつきの影響が低減されているため、時間デジタル変換の精度や分解能などの性能の向上等が可能になる。
具体的には、調整回路40は、第1のクロック信号CK1と第2のクロック信号CK2の遷移タイミングの時間差を用いて、DLL回路30の複数の遅延素子の遅延量を調整する。
即ち、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミングの時間差であるクロック間時間差TRは、Δt、2Δt、3ΔtというようにΔtずつ長くなっていくので、それを用いて各段の遅延素子での遅延時間がΔtとなるように遅延量を調整することが可能となる。この遅延量は、Δt=|1/f1−1/f2|=|f1−f2|/(f1×f2)と表すことができ、周波数差|f1−f2|に対応する遅延量となっている。
また調整回路40は、第1のクロック信号CK1と第2のクロック信号CK2の位相同期タイミング(t0)の後、第2のクロック信号CK2の第iの遷移タイミング(ti+i×Δt)での信号レベルの遷移を用いて、複数の遅延素子の第iの遅延素子DEiの遅延量を調整する。
また調整回路40は、第2のクロック信号CK2の第iの遷移タイミングの後の第jの遷移タイミング(tj+j×Δt)での信号レベルの遷移を用いて、複数の遅延素子の第jの遅延素子DEjの遅延量を調整する。jはj>iでn以下の整数である。
即ち、調整回路40は、第2のクロック信号CK2の第iの遷移タイミングと第iの遅延クロック信号DCKiの遷移タイミングとの位相差に基づいて遅延素子DEiの遅延量を調整する。具体的には、それらの遷移タイミングが一致する(位相差がゼロとなる)ように調整する。同様に、調整回路40は、第2のクロック信号CK2の第jの遷移タイミングと第jの遅延クロック信号DCKjの遷移タイミングとの位相差に基づいて遅延素子DEjの遅延量を調整する。ここで、信号レベルの遷移とは、クロック信号が第1の論理レベルから第2の論理レベルに遷移すること、又はクロック信号が第2の論理レベルから第1の論理レベルに遷移することである。なお図2では、クロック信号CK2のローレベルからハイレベルへの遷移を用いて遅延量を調整する場合を図示している。
このように第2のクロック信号CK2の第i、第jの遷移タイミングでの信号レベルの遷移を用いて第i、第jの遅延素子DEi、DEjの遅延量を調整することで、クロック周波数f1、f2の周波数差|f1−f2|を用いた遅延量の調整が可能となる。即ち、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミングの時間差は遷移タイミング毎にΔtずつ増えて行くので、第i、第jの遷移タイミングでの信号レベルの遷移を用いて第i、第jの遅延素子DEi、DEjの遅延量を調整することで、第i、第jの遅延素子DEi、DEjまでの各遅延素子での遅延量がΔtとなるように調整できる。また複数の遷移タイミングでの信号レベルの遷移を用いて調整することで、複数の遅延クロック信号のうちフィードバックにより遅延時間が調整される遅延クロック信号の個数が増加し、より正確な(半導体プロセス等によるばらつきの影響が低減された)遅延クロック信号を得ることができる。
ここで位相同期タイミングとは、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミング(位相)が一致(略一致を含む)するタイミングである。例えば、クロック信号CK1、CK2が同期化回路(図9の同期化回路110)等により同期されている場合、その同期化回路等の同期タイミング(位相比較器が位相比較を行うタイミング)である。なお、クロック信号CK1、CK2は同期化回路により同期されていなくてもよい。この場合、例えば位相比較器がクロック信号CK1、CK2の位相を比較し、位相が一致した(クロック信号CK1、CK2の位相の前後関係が入れ替わった)と判定したタイミングが位相同期タイミングである。
また調整回路40は、周波数差|f1−f2|に対応する時間差をΔtとした場合に、複数の遅延素子の第1〜第kの遅延素子DE1〜DEkによる遅延量をk×Δtに対応する遅延量に調整する。なお、kは1以上n以下の整数である。即ち、調整回路40は、第1の遅延素子DE1による遅延量を1×Δtに対応する遅延量に調整する、又は、kが2以上である場合に第1〜第kの遅延素子DE1〜DEkによる遅延量をk×Δtに対応する遅延量に調整する。
例えば図2にはk=4の場合を図示している。この例では、調整回路40は、遅延クロック信号DCK4の遷移タイミングが、クロック信号CK2の第4の遷移タイミングに一致するように遅延量を調整している。遅延クロック信号DCK4は、クロック信号CK1が遅延素子DE1〜DE4により遅延されたものなので、クロック信号CK1に対する遅延クロック信号DCK4の遅延時間は4Δtとなる。このようにして、遅延素子DE1〜DE4による遅延量が4Δtに対応する遅延量に調整される。なお、ここではk=4の場合を例に説明したが、kは4に限定されない。
従来は、遅延素子DE1〜DEnによる遅延量がクロック信号の1周期に調整されているだけなので、その途中の遅延素子DE1〜DEkによる遅延量は調整できなかった。この点、本実施形態では、途中の遅延素子DE1〜DEkによる遅延量を調整することが可能となっている。また、クロック信号の1周期にとらわれることなく、2つのクロック信号CK1、CK2の周波数差|f1−f2|を用いて、クロック信号の1周期ではない遅延量(k×Δt)でDLL回路をロックさせることが可能である。
より具体的には、図1に示すように調整回路40は第1〜第nの調整部AS1〜ASnを含む。
第iの調整部ASiは、遅延クロック信号DCKiの遷移タイミングとクロック信号CK2の第iの遷移タイミングを比較し、その比較結果に基づいて制御信号SCTiを出力する。制御信号SCTiは、遅延素子DEiの遅延量を制御する信号である。遅延クロック信号DCKiの遷移タイミングがクロック信号CK2の第iの遷移タイミングよりも進んでいる場合、遅延素子DEiの遅延量を増加させる。一方、遅延クロック信号DCKiの遷移タイミングがクロック信号CK2の第iの遷移タイミングよりも遅れている場合、遅延素子DEiの遅延量を減少させる。
なお、遅延クロック信号DCK1〜DCKnのうち一部の遅延クロック信号のみに基づいてフィードバックを行う場合には、その遅延クロック信号に対応する調整部のみを設ければよい。例えば遅延クロック信号DCKp、DCKn(pは1以上でn−1以下の整数であり、p≠q)のみを調整回路40に入力する場合、調整回路40は調整部ASp、ASnのみを含めばよい。この場合、遅延素子DE1〜DEpに制御信号SCTpを入力し、遅延素子DEp+1〜DEnに制御信号SCTnを入力すればよい。
以上の本実施形態では、DLL回路30には第1のクロック信号CK1が入力され、DLL回路30は、その第1のクロック信号CK1を複数の遅延素子(DE1〜DEn)で遅延させることで生成される複数の遅延クロック信号(DCK1〜DCKn)を出力する。そして、調整回路40は、遅延クロック信号(DCK1〜DCKnのうち少なくとも1つの遅延クロック信号)と第2のクロック信号CK2との間の位相比較を行い、その位相比較の結果に基づいて、DLL回路30の遅延素子の遅延量を調整する。
本実施形態によれば、複数の遅延素子により遅延されたクロック信号CK1とクロック信号CK2との間で位相比較が行われるので、図2で説明したようなクロック信号CK1、CK2の周波数差|f1−f2|を用いた遅延量の調整が実現される。即ち、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミングの時間差はΔt、2Δt、3Δt、・・・のように増えて行くので、その遅い側のクロック信号CK2に遅延クロック信号の位相を合わせることで、遅延素子DE1、DE2、DE3を通過した後の遅延量がΔt、2Δt、3Δt、・・・のようになる。
また本実施形態では、調整回路40は、DLL回路30の複数の遅延素子の個数をn個とした場合に、m個の遅延素子の遅延量を調整することを特徴とする回路装置。mは1以上n以下の整数である。なお望ましくはmは2以上である。
このように本実施形態ではDLL回路30の複数の遅延素子のうち任意の個数(m個)の遅延素子の遅延量を調整できる。遅延量を調整する遅延素子の個数を増やすほど半導体プロセス等によるばらつきの影響を受けにくくなり、各遅延クロック信号の遅延時間の精度を高くできる。一方、遅延量を調整する遅延素子の個数を減らすほど調整回路40の回路規模を削減できる。即ち、所望の精度や回路規模に応じて遅延量を調整する遅延素子の個数を設定することが可能である。例えば、複数の遅延素子のうち所定数毎の遅延素子の遅延量を調整してもよい。
さて、上述したように、本実施形態では発振子XTAL1、XTAL2を用いてクロック信号CK1、CK2を生成している。
具体的には、発振回路101、102は、発振子XTAL1、XTAL2を発振させる回路である。例えば発振回路101(第1の発振回路)は、発振子XTAL1(第1の発振子)を発振させて、クロック周波数f1のクロック信号CK1を生成する。発振回路102(第2の発振回路)は、発振子XTAL2(第2の発振子)を発振させて、クロック周波数f2のクロック信号CK2を生成する。
発振子XTAL1、XTAL2は例えば圧電振動子である。具体的には発振子XTAL1、XTAL2は例えば水晶振動子である。例えばATカットタイプやSCカットタイプなどの厚みすべり振動タイプの水晶振動子である。例えば発振子XTAL1、XTAL2は、シンプルパッケージタイプ(SPXO)の振動子であってもよいし、恒温槽を備えるオーブン型タイプ(OCXO)、或いは恒温槽を備えない温度補償型タイプ(TCXO)の振動子であってもよい。また発振子XTAL1、XTAL2として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、シリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
このように発振子により生成したクロック信号を用いることで、発振子を用いない手法に比べて高精度な発振周波数が得られ、遅延素子の遅延量を高精度にできる。例えば、時間デジタル変換に本実施形態のDLL回路30を適用した場合、発振子を用いない手法に比べて時間デジタル変換の精度の向上等を図れる。
2.遅延素子
以下、DLL回路30の遅延素子の詳細な構成例について説明する。なお以下では第iの遅延素子DEiを例に説明する。
DLL回路30には、遅延素子DEiに対応して可変容量キャパシター及び可変電流源の少なくとも一方が設けられる。そして、調整回路40は、可変容量キャパシターの容量値及び可変電流源の電流値の少なくとも一方を調整する。
具体的には、可変容量キャパシターは、遅延素子DEiの負荷容量を可変にするキャパシターである。可変電流源は、遅延素子DEiの駆動能力を設定する電流を可変にする電流源である。調整回路40は、この容量値、又は電流値、又は容量値及び電流値を、制御信号SCTiにより制御(調整)する。これにより、遅延素子DEiの遅延量(遅延クロック信号DCKiの遅延時間)の調整が実現される。
なお、以下では可変容量キャパシターの容量値を調整する場合と、可変電流源の電流値を調整する場合を説明するが、これらを適宜に組み合わせて容量値及び電流値の両方を調整してもよい。
まず、可変容量キャパシターの容量値を調整する場合について説明する。図3は、遅延素子DEiの第1の詳細な構成例である。図3の遅延素子DEiは、バッファー回路41、バラクター42(可変容量ダイオード)を含む。
バッファー回路41は、遅延クロック信号DCK(i−1)をバッファリングして遅延クロック信号DCKiを出力する。バッファー回路41は、入力論理レベルと同じ論理レベルの信号をバッファリングして出力する回路であり、例えば2段のインバーター、或いはコンパレーター(アンプ回路)等である。
バラクター42の一端はバッファー回路41の出力ノードに接続され、他端には制御電圧ACTiが入力される。制御電圧ACTiは、調整部ASiがアナログの制御信号SCTiを出力する場合に、そのアナログの制御信号SCTiに相当する。調整部ASiが制御電圧ACTiを変化させることで、バラクター42の容量値が変化し、バッファー回路41での遅延時間が変化する。
図4は、遅延素子DEiの第2の詳細な構成例である。図4の遅延素子DEiは、バッファー回路41、キャパシター回路43を含む。
キャパシター回路43は、一端がバッファー回路41の出力ノードに接続されるスイッチSA1〜SA7、一端がスイッチSA1〜SA7の他端に接続されるキャパシターCA1〜CA7を含む。キャパシターCA1〜CA7の他端は例えば低電位側電源ノードに接続される。スイッチSA1〜SA7は、例えばトランジスターである。スイッチSA1〜SA7は制御データDCTiでオン及びオフが制御される。制御データDCTiは、調整部ASiがデジタルの制御信号SCTiを出力する場合に、そのデジタルの制御信号SCTiに相当する。調整部ASiが制御データDCTiを変化させることで、キャパシターCA1〜CA7のうちバッファー回路41の出力ノードに接続されるキャパシターが変化し、バッファー回路41での遅延時間が変化する。なお、キャパシター回路43に設けられるスイッチ、キャパシターの個数は7に限定されない。
次に、可変電流源の電流値を調整する場合について説明する。図5は、遅延素子DEiの第3の詳細な構成例である。図5の遅延素子DEiは、バッファー回路41、トランジスター44を含む。
トランジスター44は、バッファー回路41の高電位側電源ノードと高電位側電源との間に設けられる。トランジスター44は例えばP型トランジスター(第1導電型トランジスター)である。トランジスター44のゲートには制御電圧ACTiが入力される。調整部ASiが制御電圧ACTiを変化させることで、トランジスター44のドレイン電流が変化し、バッファー回路41での遅延時間(DCKiがローレベルからハイレベルに遷移する際の遅延時間)が変化する。なお、高電位側電源でなく低電位側電源にトランジスター(N型トランジスター(第2導電型トランジスター))を挿入してもよい。或いは、高電位側電源と低電位側電源の両方にトランジスターを挿入してもよい。
図6は、遅延素子DEiの第4の詳細な構成例である。図6の遅延素子DEiは、バッファー回路41、カレントミラー回路45を含む。
カレントミラー回路45は、電流源IS、トランジスターTIS、ミラー用のトランジスターTM1〜TM7、スイッチ用のトランジスターTS1〜TS7を含み、バッファー回路41の高電位側電源ノードと高電位側電源との間に設けられる。トランジスターTIS、TM1〜TM7、TS1〜TS7は例えばP型トランジスター(第1導電型トランジスター)である。電流源ISが流すバイアス電流がトランジスターTISを介してトランジスターTM1〜TM7によりミラーされる。トランジスターTS1〜TS7はトランジスターTM1〜TM7とバッファー回路41の高電位側電源ノードとの間に設けられ、制御データDCTiによりオン及びオフが制御される。調整部ASiが制御データDCTiを変化させることで、トランジスターTM1〜TM7のうちバッファー回路41の高電位側電源ノードに接続されるトランジスターが変化し、バッファー回路41での遅延時間が変化する。なお、カレントミラー回路45に設けられるミラー用のトランジスター、スイッチ用のトランジスターの個数は7に限定されない。また、高電位側電源でなく低電位側電源にカレントミラー回路を挿入してもよい。或いは、高電位側電源と低電位側電源の両方にカレントミラー回路を挿入してもよい。
3.調整回路
以下、調整回路40の詳細な構成例について説明する。なお以下では調整部ASiを例に説明する。
図7は、調整回路40の第1の詳細な構成例である。調整回路40は調整部ASi、制御回路60を含む。調整部ASiは位相比較回路51、チャージポンプ回路52、ループフィルター53を含む。なお、制御回路60は調整回路40の外部に設けられてもよい。
制御回路60は、クロック信号CK2の第iの遷移タイミングを含む期間においてアクティブとなるイネーブル信号ENiを出力する。例えば期間の長さはクロック信号CK2の1周期である。例えば図2においてi=4の場合を例にとると、t4+4Δtにおいてクロック信号CK2が立ち上がるタイミングが第4の遷移タイミングに相当する。例えば、その第4の遷移タイミングの前後のクロック信号CK2の立ち下がりエッジの間の期間においてイネーブル信号EN4がアクティブになる。なお、ここではi=4の場合を例に説明したが、iは4に限定されない。また、遅延素子DE1〜DEkによる遅延量がk×Δtに調整される点を説明する際に、k=4を例に説明したが、これはi=kであることを意味するものではなく、i≠kであってもよい。
位相比較回路51は、イネーブル信号ENiがアクティブである場合に、クロック信号CK2と遅延クロック信号DCKiの位相を比較し、その比較結果をチャージポンプ回路52に出力する。例えば位相比較回路51は、クロック信号CK2と遅延クロック信号DCKiの位相差に応じてアップ信号又はダウン信号を出力する。チャージポンプ回路52は、位相比較回路51からの比較結果に基づいて電流パルスを出力する。例えばアップ信号、ダウン信号を電流パルスに変換する。ループフィルター53は、チャージポンプ回路52からの電流パルスを平滑化すると共に電圧変換し、制御電圧ACTiを出力する。
図8は、調整回路40の第2の詳細な構成例である。調整回路40は調整部ASi、制御回路60を含む。調整部ASiは位相比較回路55、出力回路56を含む。
位相比較回路55は、イネーブル信号ENiがアクティブである場合に、クロック信号CK2と遅延クロック信号DCKiの位相を比較し、その比較結果を出力回路56に出力する。例えば位相比較回路55は、図7の位相比較回路51と同様に、位相差に応じてアップ信号又はダウン信号を出力する。出力回路56は、位相比較回路51からの比較結果に基づいて制御データDCTiを出力する。例えば、アップ信号が入力された場合に制御データDCTiの値を増加させ、ダウン信号が入力された場合に制御データDCTiの値を減少させる。例えば所定値(例えば「1」)だけ増加、減少させてもよいし、或いはアップ信号、ダウン信号のパルス幅に応じて増加、減少させる値を変化させてもよい。
4.時間デジタル変換の手法
以下、本実施形態のDLL回路30を用いた時間デジタル変換の手法について説明する。
図9は、回路装置10の第1の詳細な構成例である。回路装置10は、時間デジタル変換回路20、同期化回路110、発振回路101、102を含む。なお回路装置は図9の構成に限定されず、これらの一部の構成要素(例えば発振回路101、102、同期化回路110)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
時間デジタル変換回路20は、クロック信号CK1、CK2が入力され、そのクロック信号CK1とクロック信号CK2を用いて時間をデジタル値に変換する。図9の例では、時間デジタル変換回路20は、クロック周波数f1、f2のクロック信号CK1、CK2を用いて、信号STA(第1の信号。例えばスタート信号)と信号STP(第2の信号。例えばストップ信号)の遷移タイミングの時間差をデジタル値DQに変換する。なお、以下では、信号STA、STP(第1、第2の信号)の遷移タイミングの時間差をデジタル値に変換する時間デジタル変換に、本実施形態の手法を適用した場合について主に説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば絶対時刻等を測定するための時間デジタル変換等に本実施形態の手法を適用してもよい。
信号STAと信号STPの遷移タイミングの時間差は、信号STAと信号STPのエッジ間(例えば立ち上がりエッジ間又は立ち下がりエッジ間)の時間差である。また時間デジタル変換回路20は、デジタル値DQのフィルター処理(デジタルフィルター処理、ローパスフィルター処理)を行い、フィルター処理後のデジタル値DQを出力してもよい。
同期化回路110は、クロック信号CK1とクロック信号CK2の位相同期を行う。例えば同期化回路110は、クロック信号CK1、CK2を位相同期タイミング毎(所与のタイミング毎)に位相同期させる。具体的には、クロック信号CK1、CK2の遷移タイミングを位相同期タイミング毎に一致させる位相同期を行う。
例えば同期化回路110はPLL回路である。PLL回路は、位相比較回路、チャージポンプ回路を含む。そして、位相比較回路は、クロック信号CK2のクロック周波数f2を1/Mに分周した基準クロック信号と、クロック信号CK1のクロック周波数f1を1/Nに分周したクロック信号との位相比較を行う。チャージポンプ回路は、その位相比較結果に基づいて制御電圧を出力する。発振回路101は例えばVCXO(Voltage-Controlled Crystal Oscillator)であり、制御電圧に対応する発振周波数で発振子XTAL1を発振させる。
或いは同期化回路110は、発振回路101の発振ループと発振回路102の発振ループを、発振回路101での発振信号と発振回路102での発振信号の位相同期タイミング(発振信号の位相が略一致するタイミング)毎に電気的に接続する回路であってもよい。この回路は、カウンター、スイッチ回路を含む。カウンターは、クロック信号CK1、CK2の一方のクロック信号に基づいてカウント動作を行う。スイッチ回路は、発振回路101の発振ループと発振回路102の発振ループを接続するスイッチ回路である。例えばカウンターがクロック信号CK1をカウントする場合、同期化回路110は、カウント値が所与の設定値に達する毎にスイッチ回路をオンさせ、位相同期を行う。
時間デジタル変換回路20は、クロック信号CK1、CK2の位相同期タイミングの後、クロック信号CK1に基づいて信号STAの信号レベルを遷移させる。例えば同期化回路110によるクロック信号CK1、CK2の位相同期が行われ、この位相同期のタイミングの後、時間デジタル変換回路20が、クロック信号CK1を用いて信号STAの信号レベルを遷移させ、パルス信号の信号STAを生成する。
そして時間デジタル変換回路20は、信号STAに対応して信号レベルが遷移する信号STPと、DLL回路30からの遅延クロック信号DCK1〜DCKnとの位相比較を行うことで、時間差に対応するデジタル値DQを求める。
このようにすれば、時間デジタル変換に用いられる第1の信号(STA)を自発的に生成しながら、高性能(高精度、高分解能)の時間デジタル変換を実現できるようになる。即ち、DLL回路30の遅延素子の遅延量がクロック信号CK1、CK2の周波数差|f1−f2|に基づいて調整されているため、その周波数差|f1−f2|に対応した分解能Δtで高精度に時間をデジタル値に変換できる。
また本実施形態では、回路装置10に同期化回路110を設けることで、位相同期タイミングでのクロック信号CK1、CK2の遷移タイミングの時間差に起因する誤差を、最小限にできる。従って、この時間差に起因してシステム的に発生する誤差を十分に低減して、精度の向上等を図れるようになる。
図10は、信号STA(第1の信号、スタート信号)と信号STP(第2の信号、ストップ信号)の関係を示す図である。本実施形態の時間デジタル変換回路20は、信号STAと信号STPの遷移タイミングの時間差TDFをデジタル値に変換する。なお図10では、TDFは、信号STAと信号STPの立ち上がりの遷移タイミング間(立ち上がりエッジ間)の時間差となっているが、信号STAと信号STPの立ち下がりの遷移タイミング間(立ち下がりエッジ間)の時間差であってもよい。
図11は、信号STA、STPを用いた物理量測定の例を示す図である。例えば本実施形態の回路装置10を含む物理量測定装置は、信号STAを用いて照射光(例えばレーザー光)を対象物(例えば車の周囲の物体)に出射する。そして対象物からの反射光の受光により信号STPが生成される。例えば物理量測定装置は、受光信号を波形整形することで信号STPを生成する。このようにすれば、信号STAと信号STPの遷移タイミングの時間差TDFをデジタル値に変換することで、例えばタイムオブフライト(TOF)の方式で、対象物との距離を物理量として測定でき、例えば車の自動運転などに利用できる。
或いは物理量測定装置は、信号STAを用いて送信音波(例えば超音波)を対象物(例えば生体)に送信する。そして対象物からの受信音波の受信により信号STPが生成される。例えば物理量測定装置は、受信音波を波形整形することで信号STPを生成する。このようにすれば、信号STAと信号STPの遷移タイミングの時間差TDFをデジタル値に変換することで、対象物との距離等を測定でき、超音波による生体情報の測定などが可能になる。
なお図10、図11において、信号STAにより送信データを送信し、受信データの受信による信号STPを用いることで、送信データを送信してから受信データを受信するまでの時間を測定してもよい。また本実施形態の物理量測定装置により測定される物理量は、時間、距離には限定されず、流量、流速、周波数、速度、加速度、角速度又は角加速度等の種々の物理量が考えられる。
図12は、時間デジタル変換回路20の第1の詳細な構成例である。図12の時間デジタル変換回路20は、DLL回路30、調整回路40、位相比較回路70を含む。DLL回路30、調整回路40は図1で説明したDLL回路30、調整回路40と同一である。
位相比較回路70は、信号STP(第2の信号、検出対象信号)と、DLL回路30によりクロック信号CK1が遅延された複数の遅延クロック信号(DCK1〜DCKn)との間の位相比較を行う。具体的には、位相比較回路70は、第1〜第nの遅延クロック信号DCK1〜DCKnの各遅延クロック信号と信号STPとの位相比較を行い、クロック信号CK1と信号STPの遷移タイミングの時間差をデジタル信号DQ1〜DQnとして出力する。信号STA(第1の信号)はクロック信号CK1の遷移タイミングで生成されるので、デジタル信号DQ1〜DQnは、信号STAと信号STPの遷移タイミングの時間差を表している。
より具体的には、位相比較回路70は位相比較器LT1〜LTnを含む。位相比較器LT1〜LTnは、遅延クロック信号DCK1〜DCKnと信号STPの位相比較を行い、その比較結果をデジタル信号DQ1〜DQnとして出力する。位相比較器LT1〜LTnは、2つの入力信号のうちいずれの入力信号の遷移タイミングが前(又は後)であるかを判定する回路であり、例えばRSラッチ等である。時間デジタル変換回路20は、デジタル信号DQ1〜DQnに基づいてデジタル値DQを出力する。
図13は、時間デジタル変換回路20の第1の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャートである。
図13に示すように、信号STAはクロック信号CK1の立ち上がりエッジで立ち上がる。信号STPは、信号STAから時間差TDFだけ遅れて立ち上がる。遅延クロック信号DCK5、DCK6はクロック信号CK1が5Δt、6Δtだけ遅延されたクロック信号である。この5Δt、6Δtの間に時間差TDFがあった場合、遅延クロック信号DCK5の立ち上がりエッジは信号STPの立ち上がりエッジよりも前であり、遅延クロック信号DCK6の立ち上がりエッジは信号STPの立ち上がりエッジよりも後である。例えば、位相比較器LT5、LT6は遅延クロック信号DCK5、DCK6の立ち上がりエッジで信号STPの論理レベルをラッチする。そうすると、位相比較器LT5はローレベル(「0」)をラッチしてデジタル信号DQ5として出力し、位相比較器LT6はハイレベル(「1」)をラッチしてデジタル信号DQ6として出力する。この場合、デジタル信号DQ1〜DQ5は「0」となり、デジタル信号DQ6〜DQnは「1」となる。時間デジタル変換回路20は、このデジタル信号DQ1〜DQnをデジタル値DQ(10進数の場合、例えば「6」)に変換する。
以上のように、クロック信号CK1がDLL回路30によって遅延された遅延クロック信号DCK1〜DCKnと信号STP(検出対象信号)との位相比較を行うことで、クロック信号CK1に基づいて信号レベルが遷移する信号STAと信号STPとの時間差(TDF)を測定できる。DLL回路30の各遅延素子での遅延量は調整回路40によりΔtに調整されているので、高性能な時間デジタル変換を実現できる。
図14は、回路装置10の第2の詳細な構成例である。図14では、時間デジタル変換回路20が信号STAを自発するのではなく、時間デジタル変換回路20の外部から時間デジタル変換回路20に信号STAが入力される。信号STAは、例えば回路装置10の内部(例えば不図示の制御回路)で生成してもよいし、或いは回路装置10の外部(例えば電子機器等の処理部)から入力されてもよい。
図15は、時間デジタル変換回路20の第2の詳細な構成例である。図15の時間デジタル変換回路20は、DLL回路30、調整回路40、位相比較回路70、遅延回路80を含む。DLL回路30、調整回路40は図1で説明したDLL回路30、調整回路40と同一である。
遅延回路80は、DLL回路30のレプリカ回路である。遅延回路80には信号STAが入力され、遅延回路80は、その信号STAを遅延させて複数の遅延信号を出力する。即ち、遅延回路80は、DLL回路30の遅延素子DE1〜DEnと同一構成の第1〜第nの遅延素子DR1〜DRnを有する。そして、遅延素子DR1〜DRnには調整回路40からの制御信号SCT1〜SCTnが入力され、その制御信号SCT1〜SCTnにより遅延素子DR1〜DRnの遅延量が制御(調整)されている。遅延素子DR1には信号STAが入力され、その信号STAが遅延素子DR1〜DRnにより順次に遅延されて第1〜第nの遅延信号DSTA1〜DSTAnが出力される。
位相比較回路70は、信号STPと遅延回路80からの複数の遅延信号との間の位相比較を行う。即ち、位相比較回路70の位相比較器LT1〜LTnは、遅延信号DSTA1〜DSTAnと信号STPの位相比較を行い、その比較結果をデジタル信号DQ1〜DQnとして出力する。
図16は、時間デジタル変換回路20の第2の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャートである。
図16に示すように、信号STPは、信号STAから時間差TDFだけ遅れて立ち上がる。DLL回路30のレプリカ回路である遅延回路80からの遅延信号DSTA5、DSTA6は、信号STAが5Δt、6Δtだけ遅延されたクロック信号である。この5Δt、6Δtの間に時間差TDFがあった場合、遅延信号DSTA5の立ち上がりエッジは信号STPの立ち上がりエッジよりも前であり、遅延信号DSTA6の立ち上がりエッジは信号STPの立ち上がりエッジよりも後である。この場合、図13と同様に、デジタル信号DQ1〜DQ5は「0」となり、デジタル信号DQ6〜DQnは「1」となる。
以上のように、DLL回路30のレプリカ回路である遅延回路80によって信号STA遅延された遅延信号DSTA1〜DSTAnと信号STP(検出対象信号)との位相比較を行うことで、信号STAと信号STPとの時間差(TDF)を測定できる。DLL回路30の各遅延素子での遅延量は調整回路40によりΔtに調整されており、そのレプリカ回路である遅延回路80の各遅延素子での遅延量もΔtに調整されることになる。これにより、高性能な時間デジタル変換を実現できる。
図17は、時間デジタル変換回路20の第3の詳細な構成例である。図17の時間デジタル変換回路20は、DLL回路30、調整回路40、位相比較回路70、セレクター90を含む。DLL回路30、調整回路40は図1で説明したDLL回路30、調整回路40と同一である。
セレクター90は、クロック信号CK1及び信号STAのいずれかをDLL回路30に入力する。具体的には、セレクター90は、第1の期間ではクロック信号CK1を選択し、第2の期間では信号STAを選択する。セレクター90には例えば不図示の制御回路等から信号MDが入力され、その信号MDの論理レベルに応じてクロック信号CK1及び信号STAのいずれかを選択し、その選択した信号を信号SLQとしてDLL回路30に出力する。
位相比較回路70は、第2の期間におけるDLL回路30からの複数の遅延クロック信号と信号STPとの間の位相比較を行う。第2の期間における遅延クロック信号DCK1〜DCKnは、信号STAが遅延素子DE1〜DEnにより遅延された第1〜第nの遅延信号である。位相比較回路70の位相比較器LT1〜LTnは、この第1〜第nの遅延信号と信号STPの位相比較を行い、その比較結果をデジタル信号DQ1〜DQnとして出力する。
図18は、時間デジタル変換回路20の第3の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャートである。
図18に示すように、第1の期間TAでは信号MDは第1の論理レベル(例えばローレベル)であり、第2の期間TBでは信号MDは第2の論理レベル(例えばハイレベル)である。第1の期間TAではセレクター90がクロック信号CK1を信号SLQとして出力し、調整回路40が遅延クロック信号DCK1〜DCKnとクロック信号CK2に基づいて遅延素子DE1〜DEnの遅延量を調整する。第2の期間TBではセレクター90が信号STAを信号SLQとして出力し、位相比較回路70が遅延クロック信号DCK1〜DCKnと信号STPの位相比較を行う。
図19は、第2の期間における時間デジタル変換回路20の第3の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャートである。
図19に示すように、信号STPは、信号SLQ(STA)から時間差TDFだけ遅れて立ち上がる。遅延クロック信号DCK5、DCK6は信号SLQが5Δt、6Δtだけ遅延された遅延信号である。この5Δt、6Δtの間に時間差TDFがあった場合、遅延クロック信号DCK5の立ち上がりエッジは信号STPの立ち上がりエッジよりも前であり、遅延クロック信号DCK6の立ち上がりエッジは信号STPの立ち上がりエッジよりも後である。この場合、図13と同様に、デジタル信号DQ1〜DQ5は「0」となり、デジタル信号DQ6〜DQnは「1」となる。
以上のように、第2の期間において信号STAがDLL回路30によって遅延された遅延クロック信号DCK1〜DCKnと信号STPとの位相比較を行うことで、信号STAと信号STPとの時間差(TDF)を測定できる。DLL回路30は第1の期間において調整回路40により直接的に遅延量が調整されているので、レプリカ回路を用いる場合に比べて高性能な時間デジタル変換を実現できる。
なお、以上では時間デジタル変換回路が非バーニア型である場合を例に説明したが、本実施形態のDLL回路30はバーニア型の時間デジタル変換回路にも適用できる。
例えば、図15の調整回路40、DLL回路30、遅延回路80と同様の調整回路、DLL回路、遅延回路を、信号STP側に更に設ける。そして、DLL回路にクロック信号CK1を入力し、調整回路に第3のクロック周波数f3(f1>f3>f2)の第3のクロック信号CK3を入力する。遅延素子の遅延量は、クロック信号CK1、CK3の周波数差|f1−f3|に対応する遅延量Δt’=|1/f1−1/f3|=|f1−f3|/(f1×f3)に調整される。DLL回路のレプリカ回路である遅延回路は、DLL回路と同様の遅延量に調整され、その遅延回路が信号STPを遅延して複数の遅延信号を出力する。位相比較回路は、信号STAが遅延された複数の遅延信号と、信号STPが遅延された複数の遅延信号との位相比較を行う。この時間デジタル変換の分解能は|Δt−Δt’|となる。
或いは、図17の調整回路40、DLL回路30、セレクター90と同様の調整回路、DLL回路、セレクターを、信号STP側に更に設けてもよい。上記と同様に、DLL回路にクロック信号CK1を入力し、調整回路にクロック信号CK3を入力し、遅延素子の遅延量をΔt’に調整する。セレクターは第1の期間でクロック信号CK1を選択し、第2の期間では信号STPを選択する。位相比較回路は、第2の期間において、信号STAが遅延された複数の遅延信号と、信号STPが遅延された複数の遅延信号との位相比較を行う。この時間デジタル変換の分解能は|Δt−Δt’|となる。
5.物理量測定装置、電子機器、移動体
図20は、本実施形態の回路装置10を含む物理量測定装置400の構成例である。物理量測定装置400は、本実施形態の回路装置10と、クロック信号CK1を生成するための発振子XTAL1(第1の発振子、第1の振動片)と、クロック信号CK2を生成するための発振子XTAL2(第2の発振子、第2の振動片)を含む。また物理量測定装置400は、回路装置10、発振子XTAL1、XTAL2が収容されるパッケージ410を含むことができる。
パッケージ410は、例えばベース部412とリッド部414により構成される。ベース部412は、セラミック等の絶縁材料からなる例えば箱型等の部材であり、リッド部414は、ベース部412に接合される例えば平板状等の部材である。ベース部412の例えば底面には外部機器と接続するための外部接続端子(外部電極)が設けられている。ベース部412とリッド部414により形成される内部空間(キャビティー)に、回路装置10、発振子XTAL1、XTAL2が収容される。そしてリッド部414により密閉することで、回路装置10、発振子XTAL1、XTAL2がパッケージ410内に気密に封止される。
回路装置10と発振子XTAL1、XTAL2は、パッケージ410内に実装される。そして発振子XTAL1、XTAL2の端子と、回路装置10(IC)の端子(パッド)は、パッケージ410の内部配線により電気的に接続される。回路装置10には、発振子XTAL1、XTAL2を発振させるための発振回路101、102が設けられ、これらの発振回路101、102により発振子XTAL1、XTAL2を発振させることで、クロック信号CK1、CK2が生成される。
例えば比較例として、第1、第2の発振回路は第1、第2の水晶発振器に設けられており、回路装置は第1、第2の発振回路を内蔵していない場合を考える。この場合、同期化回路110による第1、第2のクロック信号の位相同期を実現することはできない。また第1、第2の発振回路に共通する制御処理を、回路装置において実行することができないという不利点がある。
なお、物理量測定装置400の構成としては種々の変形実施が可能である。例えばベース部412が、平板状の形状であり、リッド部414が、その内側に凹部が形成されるような形状であってもよい。またパッケージ410内での回路装置10、発振子XTAL1、XTAL2の実装形態や配線接続などについても種々の変形実施が可能である。また発振子XTAL1、XTAL2は完全に別体に構成されている必要は無く、1つの部材に形成された第1、第2の発振領域であってもよい。また物理量測定装置400(パッケージ410)に3つ以上の発振子を設けてもよい。この場合には回路装置10に、それに対応する3つ以上の発振回路を設ければよい。
図21は、本実施形態の回路装置10を含む電子機器500の構成例である。この電子機器500は、本実施形態の回路装置10、発振子XTAL1、XTAL2、処理部520を含む。また通信部510、操作部530、表示部540、記憶部550、アンテナANTを含むことができる。回路装置10と発振子XTAL1、XTAL2により物理量測定装置400が構成される。なお電子機器500は図21の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
電子機器500としては、例えば距離、時間、流速又は流量等の物理量を計測する計測機器、生体情報を測定する生体情報測定機器(超音波測定装置、脈波計、血圧測定装置等)、車載機器(自動運転用の機器等)、基地局又はルーター等のネットワーク関連機器、頭部装着型表示装置や時計関連機器などのウェアラブル機器、印刷装置、投影装置、ロボット、携帯情報端末(スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、ノートPC又はタブレットPC等)、コンテンツを配信するコンテンツ提供機器、或いはデジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器などの種々の機器を想定できる。
通信部510(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。処理部520は、電子機器500の制御処理や、通信部510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。また処理部520は、物理量測定装置400で測定された物理量情報を用いた種々の処理を行う。この処理部520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。
操作部530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイをなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。なお操作部530としてタッチパネルディスプレイを用いる場合には、このタッチパネルディスプレイが操作部530及び表示部540の機能を兼ねることになる。記憶部550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。
図22は、本実施形態の回路装置を含む移動体の例である。本実施形態の回路装置は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、ロボット、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器(車載機器)を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図22は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206(移動体)には、本実施形態の回路装置と発振子を有する物理量測定装置(不図示)が組み込まれる。制御装置208は、この物理量測定装置に測定された物理量情報に基づいて種々の制御処理を行う。例えば物理量情報として、自動車206の周囲の物体の距離情報が測定された場合に、制御装置208は、測定された距離情報を用いて自動運転のための種々の制御処理を行う。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。なお本実施形態の回路装置や物理量測定装置が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206等の移動体に設けられる種々の機器(車載機器)に組み込むことが可能である。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、物理量測定装置、電子機器、移動体の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…回路装置、20…時間デジタル変換回路、30…DLL回路、
40…調整回路、41…バッファー回路、42…バラクター、
43…キャパシター回路、44…トランジスター、45…カレントミラー回路、
51…位相比較回路、52…チャージポンプ回路、53…ループフィルター、
55…位相比較回路、56…出力回路、60…制御回路、70…位相比較回路、
80…遅延回路、90…セレクター、101…第1の発振回路、
102…第2の発振回路、110…同期化回路、206…自動車(移動体)、
207…車体、208…制御装置、209…車輪、400…物理量測定装置、
410…パッケージ、412…ベース部、414…リッド部、
500…電子機器、510…通信部、520…処理部、530…操作部、
540…表示部、550…記憶部、
CK1…第1のクロック信号、CK2…第2のクロック信号、
DCK1〜DCKn…遅延クロック信号、DE1〜DEn…遅延素子、
DR1〜DRn…遅延素子、DSTA1〜DSTAn…遅延信号、
STA…第1の信号、STP…第2の信号、TA…第1の期間、
TB…第2の期間、XTAL1…第1の発振子、XTAL2…第2の発振子、
f1…第1のクロック周波数、f2…第2のクロック周波数

Claims (14)

  1. 複数の遅延素子を有し、第1の発振子を用いて生成された第1のクロック周波数の第1のクロック信号が入力されるDLL(Delay Locked Loop)回路と、
    前記DLL回路の前記遅延素子からの遅延クロック信号と、第2の発振子を用いて生成され、前記第1のクロック周波数よりも低い周波数の第2のクロック周波数の第2のクロック信号とが入力され、前記第1のクロック周波数と前記第2のクロック周波数の周波数差を用いて、前記DLL回路の前記遅延素子の遅延量を調整する調整回路と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記調整回路は、
    前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号の遷移タイミングの時間差を用いて、前記DLL回路の前記複数の遅延素子の遅延量を調整することを特徴とする回路装置。
  3. 請求項1又は2に記載の回路装置において、
    前記調整回路は、
    前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号の位相同期タイミングの後、前記第2のクロック信号の第iの遷移タイミング(iは1以上の整数)での信号レベルの遷移を用いて、前記複数の遅延素子の第iの遅延素子の遅延量を調整することを特徴とする回路装置。
  4. 請求項3に記載の回路装置において、
    前記調整回路は、
    前記第2のクロック信号の前記第iの遷移タイミングの後の第jの遷移タイミング(jはiより大きい整数)での信号レベルの遷移を用いて、前記複数の遅延素子の第jの遅延素子の遅延量を調整することを特徴とする回路装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記調整回路は、
    前記周波数差に対応する時間差をΔtとした場合に、前記複数の遅延素子の第1〜第kの遅延素子(kは1以上の整数)による遅延量をk×Δtに対応する遅延量に調整することを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記DLL回路は、
    前記第1のクロック信号が入力され、前記第1のクロック信号を前記複数の遅延素子で遅延させることで生成される複数の遅延クロック信号を出力し、
    前記調整回路は、
    前記遅延クロック信号と前記第2のクロック信号との間の位相比較を行い、前記位相比較の結果に基づいて、前記DLL回路の前記遅延素子の遅延量を調整することを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記調整回路は、
    前記DLL回路の前記複数の遅延素子の個数をn個(nは3以上の整数)とした場合に、m個(mは1以上でn以下の整数)の遅延素子の遅延量を調整することを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記調整回路は、
    前記遅延素子に対応して設けられた可変容量キャパシターの容量値、及び前記遅延素子に対応して設けられた可変電流源の電流値の少なくも一方を調整することを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置において、
    位相比較回路を含み、
    前記第1のクロック信号に基づいて第1の信号が生成され、
    前記位相比較回路は、
    第2の信号と、前記DLL回路により前記第1のクロック信号が遅延された前記複数の遅延クロック信号との間の位相比較を行うことを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記DLL回路のレプリカ回路である遅延回路と、
    位相比較回路と、
    を含み、
    前記遅延回路は、
    第1の信号が入力され、前記第1の信号を遅延させて複数の遅延信号を出力し、
    前記位相比較回路は、
    第2の信号と前記遅延回路からの複数の遅延信号との間の位相比較を行うことを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記第1のクロック信号及び第1の信号のいずれかを前記DLL回路に入力するセレクターと、
    位相比較回路と、
    を含み、
    前記セレクターは、
    第1の期間では前記第1のクロック信号を選択し、第2の期間では前記第1の信号を選択し、
    前記位相比較回路は、
    前記第2の期間における前記DLL回路からの前記複数の遅延クロック信号と第2の信号との間の位相比較を行うことを特徴とする回路装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記第1のクロック信号を生成するための前記第1の発振子と、
    前記第2のクロック信号を生成するための前記第2の発振子と、
    を含むことを特徴とする物理量測定装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  14. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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