JPH10190456A - タイミング調整回路 - Google Patents

タイミング調整回路

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JPH10190456A
JPH10190456A JP8351140A JP35114096A JPH10190456A JP H10190456 A JPH10190456 A JP H10190456A JP 8351140 A JP8351140 A JP 8351140A JP 35114096 A JP35114096 A JP 35114096A JP H10190456 A JPH10190456 A JP H10190456A
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JP
Japan
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reference potential
circuit
signal
timing adjustment
timing
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JP8351140A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Akaboshi
弘之 赤星
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PLL回路におけるVCO ZPRタイミン
グ調整等を装置組立後の簡単な操作で、或いは、プログ
ラマブルに行い、被調整回路の安定動作を保証したタイ
ミング調整回路を提供することを目的とする。 【解決手段】 アナログ入力信号に同期したクロックに
よりサンプリングを行う被調整回路101〜105のタ
イミング調整回路であって、アナログ入力信号とリファ
レンス電位とを比較して、該比較結果に応じたディジタ
ル信号を出力する比較手段106と、リファレンス電位
を任意に可変とするリファレンス電位シフト手段109
と、ディジタル信号に基づいてクロックのタイミングを
調整する調整手段107とを有して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアナログ入力信号に
同期したクロックによりサンプリングを行うPLL(Ph
ase Locked Loop )回路等の被調整回路のタイミング調
整回路に係り、特に、PLL回路におけるVCO ZP
Rタイミング調整等を装置組立後の簡単な操作で、或い
は、プログラマブルに行い、被調整回路の安定動作を保
証したタイミング調整回路に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ信号をサンプリングして信号処
理を行う信号処理システムにおいて、アナログ信号に同
期したクロックによりサンプリングを行う場合には、図
6に示すようなディジタルPLL回路を含む構成の信号
処理システムが用いられる。
【0003】図6において、本従来例の信号処理システ
ムは、A/Dコンバータ101、ディジタル位相比較器
102、フィードバックD/Aコンバータ103、ルー
プフィルタ104及び電圧制御発振器(VCO)105
を備えるディジタルPLL回路と、該ディジタルPLL
回路のタイミング調整を行うタイミング調整回路とし
て、電圧コンパレータ106及びZPR(Zero Phase R
estart)ロジック107を備え、更に、自動利得制御
(AGC)アンプ108を備えて構成されている。
【0004】図6に示すような構成のPLL回路では、
一般的に、引き込み動作を行うための引き込み時間(入
力信号が印加されてからロックするまでの時間)を必要
とし、該引き込み時間を軽減するために、PLL回路を
一旦停止させ、引き込み時間の先頭に位相を合わせて再
スタートさせる、いわゆるVCO ZPR(VCO ZeroPh
ase Restart)方式が採られている。図7には、ディジ
タルPLL回路及びタイミング調整回路の各ノードにお
ける信号のタイミングチャートを示す。
【0005】図7では、図7(a)に示すように、便宜
的に入力信号αを正弦波とする。従って、AGCアンプ
108の出力信号βは、図7(b)に示すように、入力
信号αをAGCアンプ108の信号伝搬遅延時間τ1だ
け遅らせた信号波形となる。また、電圧コンパレータ1
06は電位ゼロ[V]に対する電圧比較を行って、図7
(c)に示すようなゼロクロス点検出信号γを出力す
る。
【0006】ZPRロジック107では、VCO105
を確実に停止させた後にリスタートをかけるようにする
ため、入力信号αのゼロクロス点検出信号γの立ち上が
りエッジを3回計数した後に、VCO105をリスター
トさせるべく、図7(d)に示すような立ち上がりエッ
ジを持つ信号εを出力する。
【0007】そしてVCO105では、信号εの立ち上
がりエッジを受けて、発振動作をリスタートして、図7
(e)に示すような、出力信号ηをA/Dコンバータ1
01に対して出力する。ここで、VCO105の出力信
号ηは入力信号αから時間τ2だけ遅れた信号となって
いるが、時間τ2は、電圧コンパレータ106、ZPR
ロジック107及びVCO105による信号伝搬遅延時
間である。
【0008】また、図7(b)のAGCアンプ108の
出力信号βの信号波形には、本来目的としているAGC
アンプ108の出力信号βのサンプリング開始時間T1
と、実際のVCO105の出力信号ηによるサンプリン
グ開始時間T2とを示している。即ち、サンプリング開
始時間T1は入力信号αに対してAGCアンプ108の
信号伝搬遅延時間τ1だけ遅れた時間となり、サンプリ
ング開始時間T2は、入力信号αに対して電圧コンパレ
ータ106、ZPRロジック107及びVCO105に
よる信号伝搬遅延時間τ2だけ遅れた時間となってい
る。
【0009】このように、信号伝搬遅延時間τ1及びτ
2の差による誤差がディジタルPLL回路の初期位相誤
差となり、該位相誤差が大きければディジタルPLL回
路の位相誤差計算が発散してしまう場合もある。このた
め、AGCアンプ108を介した信号往路a、並びに、
電圧コンパレータ106、ZPRロジック107及びV
CO105を介した信号往路bのそれぞれに遅延回路を
挿入して、信号伝搬遅延時間τ1及びτ2を調整し、サ
ンプリング開始時間T1及びT2の誤差を無くす必要が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記従
来のアナログ入力信号に同期したクロックによりサンプ
リングを行うPLL回路等のタイミング調整回路におい
ては、引き込み時間の先頭、即ち、ディジタルPLL回
路が未だロックしていない状態からサンプリングされた
データを基に位相誤差計算を行うため、先頭ビットの位
相誤差が大きいときには誤差計算が発散してしまうとい
う事情があった。
【0011】また従来、PLL回路におけるVCO Z
PRタイミングを調整するために、AGCアンプ108
を介した信号往路a、並びに、電圧コンパレータ10
6、ZPRロジック107及びVCO105を介した信
号往路bのそれぞれに適当な遅延回路を挿入する等の手
法が採られているが、シミュレーションでの合わせ込み
が難しく、数度の試作を繰り返してこれを調整する必要
が生じ、また、挿入される遅延回路が固定遅延量のもの
であるため、集積回路個々のばらつきを吸収することが
できないという事情があった。
【0012】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たものであって、アナログ入力信号に同期したクロック
によりサンプリングを行うPLL回路等のタイミング調
整回路において、PLL回路のVCO ZPRタイミン
グ調整等を装置組立後の簡単な操作で行うことができ、
PLL回路等の被調整回路の安定動作を保証し得るタイ
ミング調整回路を提供することを目的としている。
【0013】また本発明の他の目的は、PLL回路のV
CO ZPRタイミング調整等をプログラマブルに行う
ことができ、PLL回路等の被調整回路の安定動作を保
証し得るタイミング調整回路を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のタイミング調整回路は、アナログ入力信号
に同期したクロックによりサンプリングを行う被調整回
路のタイミング調整回路であって、前記アナログ入力信
号とリファレンス電位とを比較して、該比較結果に応じ
たディジタル信号を出力する比較手段と、前記リファレ
ンス電位を任意に可変とするリファレンス電位シフト手
段と、前記ディジタル信号に基づいて前記クロックのタ
イミングを調整する調整手段とを具備するものである。
【0015】また、本発明のタイミング調整回路は、前
記リファレンス電位シフト手段は、一端を第1の電位に
接続する可変電流源と、一端を第2の電位に接続し他端
を前記可変電流源の他端に接続する抵抗素子とを具備
し、前記可変電流源と前記抵抗素子の接続点を前記リフ
ァレンス電位とするものである。
【0016】また、本発明のタイミング調整回路は、前
記リファレンスシフト手段は、ディジタル制御信号の入
力に応じた前記リファレンス電位を生成するリファレン
ス電位生成手段を具備するものである。
【0017】また、本発明のタイミング調整回路は、前
記リファレンスシフト手段は、ディジタル制御信号を入
力して前記リファレンス電位を生成するリファレンス電
位生成手段と、前記ディジタル制御信号を可変設定する
設定手段とを具備するものである。
【0018】また、本発明のタイミング調整回路は、前
記被調整回路は、PLL(Phase Locked Loop )回路で
あって、前記調整手段からのディジタル信号に基づいて
動作を再スタートして、前記クロックを出力する電圧制
御発振器(VCO)と、前記アナログ入力信号を前記電
圧制御発振器の出力するクロックに基づいてサンプリン
グするサンプリング手段とを具備するものである。
【0019】更に、本発明のタイミング調整回路は、前
記被調整回路は、PLL(Phase Locked Loop )回路で
あって、前記調整手段からのディジタル信号に基づいて
動作を再スタートして、前記クロックを出力する電圧制
御発振器(VCO)と、前記アナログ入力信号を前記電
圧制御発振器の出力するクロックに基づいてサンプリン
グするサンプリング手段と、前記サンプリング手段の出
力信号の位相と所定位相値とを比較する位相比較手段と
を具備し、前記リファレンスシフト手段は、前記位相比
較手段の比較結果に基づいて位相誤差を計測する位相誤
差計測手段と、前記位相誤差計測手段の計測結果に基づ
き該位相誤差の補正量を算出し、ディジタル制御信号と
して出力する制御手段と、前記ディジタル制御信号を入
力して前記リファレンス電位を生成するリファレンス電
位生成手段とを具備するものである。
【0020】本発明のタイミング調整回路では、アナロ
グ入力信号に同期したクロックによりサンプリングを行
う被調整回路のタイミング調整を行うにあたり、比較手
段により、アナログ入力信号とリファレンス電位シフト
手段によって可変設定し得るリファレンス電位とを比較
して、該比較結果に応じたディジタル信号を出力し、調
整手段により、ディジタル信号に基づいてクロックのタ
イミングを調整する。即ち、リファレンス電位シフト手
段によってリファレンス電位を任意に設定してクロック
のタイミング調整を行い得るので、タイミング調整を装
置組立後の簡単な操作で行うことができ、該タイミング
調整の結果として、信号往路の伝搬遅延時間の差による
被調整回路の初期位相誤差を無くすことができ、被調整
回路の安定動作を保証することが可能となる。
【0021】また、本発明のタイミング調整回路では、
リファレンス電位シフト手段を、可変電流源及び抵抗素
子により実現し、可変電流源及び抵抗素子の接続点をリ
ファレンス電位とするか、或いは、D/A変換手段によ
り実現し、該D/A変換手段の設定を変化させてリファ
レンス電位を可変とするのが望ましい。また、D/A変
換手段により実現する場合には、該D/A変換手段の入
力となるディジタル制御信号を設定手段により可変設定
することも可能である。
【0022】また、本発明のタイミング調整回路では、
被調整回路をPLL(Phase LockedLoop )回路とした
場合には、調整手段からのディジタル信号に基づいて電
圧制御発振器(VCO)の動作を再スタートし、A/D
変換手段では、アナログ入力信号を電圧制御発振器の出
力するクロックに基づいてサンプリングする。即ち、リ
ファレンス電位シフト手段によってリファレンス電位を
任意に設定して、調整手段によるクロックタイミング調
整を行い得るので、タイミング調整を装置組立後の簡単
な操作で行うことができ、該タイミング調整の結果とし
て、信号往路の伝搬遅延時間の差によるPLL回路の初
期位相誤差を無くすことができ、PLL回路の位相誤差
計算の発散等を防止することができ、PLL回路の安定
動作を保証することが可能となる。
【0023】更に、本発明のタイミング調整回路では、
被調整回路をPLL(Phase LockedLoop )回路とした
場合には、調整手段からのディジタル信号に基づいて電
圧制御発振器(VCO)の動作を再スタートし、A/D
変換手段では、アナログ入力信号を電圧制御発振器の出
力するクロックに基づいてサンプリングする。また、位
相誤差計測手段では、位相比較手段によるA/D変換手
段の出力信号の位相と所定位相値との比較結果に基づい
て位相誤差を計測し、制御手段では、該位相誤差の計測
結果に基づき位相誤差の補正量を算出して、D/A変換
手段のディジタル制御信号入力として、比較手段におけ
るリファレンス電位を可変設定する。
【0024】このように、実際の位相誤差を計測し、該
位相誤差に対する補正量を算出して、該補正量に基づい
たリファレンス電位の設定を行い、位相誤差を無くすよ
うにクロックのタイミング調整を行い得るので、タイミ
ング調整における位相誤差の自動修正をプログラマブル
に行うことができ、該タイミング調整の結果として、信
号往路の伝搬遅延時間の差によるPLL回路の初期位相
誤差を無くすことができ、PLL回路の位相誤差計算の
発散等を防止することができ、PLL回路の安定動作を
保証することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のタイミング調整回
路の実施形態について、〔実施形態1〕,〔実施形態
2〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
【0026】〔実施形態1〕図1は本発明の実施形態1
に係るPLL回路及びタイミング調整回路を含む信号処
理システムの構成図である。同図において、図6(従来
例)と重複する部分には同一の符号を附する。尚、本実
施形態の信号処理システムは、アナログ信号をサンプリ
ングして信号処理を行う信号処理システムであって、ア
ナログ信号に同期したクロックによりサンプリングを行
うものである。
【0027】同図において、本実施形態の信号処理シス
テムは、A/Dコンバータ(A/D変換手段)101、
ディジタル位相比較器(位相比較手段)102、フィー
ドバックD/Aコンバータ103、ループフィルタ10
4及び電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled O
scillator )105を備えるディジタルPLL回路と、
該ディジタルPLL回路のタイミング調整を行うタイミ
ング調整回路として、電圧コンパレータ(比較手段)1
06、ZPR(Zero Phase Restart)ロジック(調整手
段)107及び可変電流源(リファレンス電位シフト手
段)109を備え、更に、自動利得制御(AGC:Auto
-Gain Control )アンプ108を備えて構成されてい
る。
【0028】本実施形態が備えるディジタルPLL回路
では、引き込み動作を行うための引き込み時間(入力信
号が印加されてからロックするまでの時間)を必要と
し、該引き込み時間を軽減するためにVCO ZPR
(VCO Zero Phase Restart)方式が採用されており、デ
ィジタルPLL回路を一旦停止させた後、タイミング調
整回路により引き込み時間の先頭に位相を合わせてVC
O105の動作を再スタートさせるものである。
【0029】タイミング調整回路では、電圧コンパレー
タ106により、アナログ入力信号αとリファレンス電
位とを比較し、該比較結果に応じたディジタル信号γを
出力する。ここでリファレンス電位は、可変電流源10
9及び電圧コンパレータ106に含まれる抵抗素子の接
続点の電位であり、可変電流源109の供給電流Ire
fを任意に可変とすることで、リファレンス電位をシフ
トさせることができる。また、ZPRロジック107
は、電圧コンパレータ106の出力であるディジタル信
号γに基づいてVCO105からのクロックηのタイミ
ングを調整する。
【0030】図2に、本実施形態の電圧コンパレータ1
06及び可変電流源109の詳細な回路図を示す。電圧
コンパレータ106は、ベースを入力信号端子に、コレ
クタを抵抗203を介して電源Vccに、エミッタを電
流源205の一端にそれぞれ接続した第1NPNトラン
ジスタ201と、ベースを可変電流源109及び抵抗1
10の接続点に、コレクタを抵抗204を介して電源V
ccに、エミッタを電流源205の一端にそれぞれ接続
した第2NPNトランジスタ202と、他端を接地電位
GNDに接続した電流源205と、抵抗110とを備え
て構成されている。
【0031】リファレンス電位をシフトさせるリファレ
ンス電位シフト手段は、可変電流源(供給電流Ire
f)109及び抵抗110(抵抗値R)により実現して
おり、可変電流源109及び抵抗110の接続点が電圧
コンパレータ106のリファレンス電位Vrefとなっ
ている。即ち、リファレンス電位Vrefは次式で与え
られ、可変電流源109の電流Irefを増減させるこ
とにより、リファレンス電位Vrefを可変とすること
ができる。
【数1】Vref=Vcc−(R×Iref)
【0032】つまり、電圧コンパレータ106では、ア
ナログ入力信号αについてリファレンス電位Vrefと
の比較を行い、入力信号αが該リファレンス電位Vre
fを越えるときに”H”レベルで、下回るときに”L”
レベルとなる矩形波(ディジタル信号)γを出力する。
リファレンス電位Vrefを可変とすることにより、矩
形波γのデューティ比が変化し、ZPRロジック107
に伝達されるタイミングが調整されることとなる。
【0033】図3には、本実施形態のディジタルPLL
回路及びタイミング調整回路の各ノードにおける信号の
タイミングチャートを示す。
【0034】図3では、図3(a)に示すように、便宜
的にアナログ入力信号αを正弦波とする。従って、AG
Cアンプ108の出力信号βは、図3(b)に示すよう
に、入力信号αをAGCアンプ108の信号伝搬遅延時
間τ1だけ遅らせた信号波形となる。また、電圧コンパ
レータ106は、上述のようにリファレンス電位Vre
fに対する電圧比較を行って、図3(c)に示すような
矩形波(ディジタル信号)γを出力する。
【0035】ZPRロジック107では、VCO105
を確実に停止させた後に再スタートをかけるようにする
ため、矩形波(ディジタル信号)γの立ち上がりエッジ
を3回計数した後に、VCO105をリスタートさせる
べく、図3(d)に示すような立ち上がりエッジを持つ
信号εを出力する。
【0036】そしてVCO105では、信号εの立ち上
がりエッジを受けて、発振動作をリスタートして、図3
(e)に示すような、出力信号ηをA/Dコンバータ1
01に対して出力する。ここで、VCO105の出力信
号ηは入力信号αから時間τ2だけ遅れた信号となって
いるが、時間τ2は、電圧コンパレータ106、ZPR
ロジック107及びVCO105による信号伝搬遅延時
間である。
【0037】また、図3(b)のAGCアンプ108の
出力信号βの信号波形には、本来目的としているAGC
アンプ108の出力信号βのサンプリング開始時間T1
と、実際のVCO105の出力信号ηによるサンプリン
グ開始時間T2とを示しており、信号伝搬遅延時間τ1
=τ2となるようにリファレンス電圧Vrefが設定さ
れたことにより、サンプリング開始時間T1及びT2が
同一点となっていることを示している。
【0038】このように、本実施形態のタイミング調整
回路では、リファレンス電位シフト手段である可変電流
源109の電流Irefを増減することによって、電圧
コンパレータ106のリファレンス電位Vrefを任意
に設定して、VCO105のZPRタイミングの調整を
行い得るので、タイミング調整を装置組立後の簡単な操
作で行うことができ、該タイミング調整の結果として、
信号往路の伝搬遅延時間τ1及びτ2の差によるPLL
回路の初期位相誤差を無くすことができ、PLL回路の
位相誤差計算の発散等を防止することができ、PLL回
路の安定動作を保証することが可能となる。
【0039】また、図4には、本実施形態のタイミング
調整回路の変形例として、リファレンス電位シフト手段
をNビットD/Aコンバータ(D/A変換手段)111
及びプログラマブルレジスタ(設定手段)112により
構成した場合の部分構成図を示す。
【0040】プログラマブルレジスタ112には、クロ
ックCLKのエッジでリファレンス電位設定データRD
が入力保持され、該保持データをNビットD/Aコンバ
ータ111に供給し、NビットD/Aコンバータ111
からはリファレンス電位設定データRDに基づくリファ
レンス電位Vrefが電圧コンパレータ106’に供給
される。
【0041】また、NビットD/Aコンバータ111の
コントロールは、各ビットの入力端子を当該信号処理シ
ステムの外部端子として、外部からのディジタル信号制
御による構成とすることも可能である。更に、図4に示
す構成では、プログラマブルレジスタ112へのリファ
レンス電位設定データRDの供給を、外部CPUから行
うことにより、集積回路の個体差による伝搬遅延時間τ
1及びτ2のずれを自動的に調整することが可能とな
る。
【0042】〔実施形態2〕次に、図5は本発明の実施
形態2に係るPLL回路及びタイミング調整回路を含む
信号処理システムの構成図である。同図において、図1
(実施形態1)と重複する部分には同一の符号を附して
説明を省略する。尚、本実施形態の信号処理システム
は、アナログ信号をサンプリングして信号処理を行う信
号処理システムであって、アナログ信号に同期したクロ
ックによりサンプリングを行うものであり、特に、HD
D用PRMLリードチャネルへの応用を想定したもので
ある。
【0043】同図において、本実施形態の信号処理シス
テムは、A/Dコンバータ(A/D変換手段)101、
ディジタル位相比較器(位相比較手段)102、フィー
ドバックD/Aコンバータ103、ループフィルタ10
4及び電圧制御発振器(VCO)105を備えるディジ
タルPLL回路と、該ディジタルPLL回路のタイミン
グ調整を行うタイミング調整回路として、電圧コンパレ
ータ(比較手段)106、ZPRロジック(調整手段)
107、NビットD/Aコンバータ(リファレンス電位
シフト手段,D/A変換手段)111、プログラマブル
レジスタ112、CPU(制御手段)114及び位相誤
差計測ロジック(位相誤差計測手段)113を備え、更
に、自動利得制御(AGC)アンプ108を備えて構成
されている。
【0044】実施形態1と同様に、ZPRロジック10
7からの出力信号εに基づいてVCO105の動作を再
スタートさせ、A/Dコンバータ101では、アナログ
入力信号αをVCO105の出力するクロックηに基づ
いてサンプリングする。また、位相誤差計測ロジック1
13では、ディジタル位相比較器102によるA/Dコ
ンバータ101の出力信号の位相と所定位相値との比較
結果に基づいて位相誤差を計測し、CPU114では、
該位相誤差の計測結果に基づき位相誤差の補正量を算出
して、プログラマブルレジスタ112にセットする。プ
ログラマブルレジスタ112の保持するデータは、Nビ
ットD/Aコンバータ111のディジタル制御信号入力
として、電圧コンパレータ106におけるリファレンス
電位Vrefを可変設定する。
【0045】同期部の信号が既知であるときには、初期
位相誤差がゼロの場合のサンプリング値(A/Dコンバ
ータ101の出力)は予測可能である。従って、この予
測値と実際のサンプリング値を位相誤差計測ロジック1
13によって計算し、その差を補正するようにCPU1
14からプログラマブルレジスタ112経由でリファレ
ンス電位Vrefを変更することで、初期位相誤差の自
動修正ループを構成することができる。
【0046】以上のように、本実施形態のタイミング調
整回路では、実際の位相誤差を計測し、該位相誤差に対
する補正量を算出して、該補正量に基づいたリファレン
ス電位Vrefの設定を行い、位相誤差を無くすように
クロックのタイミング調整を行い得るので、タイミング
調整における位相誤差の自動修正をプログラマブルに行
うことができ、該タイミング調整の結果として、信号往
路の伝搬遅延時間の差によるPLL回路の初期位相誤差
を無くすことができ、PLL回路の位相誤差計算の発散
等を防止することができ、PLL回路の安定動作を保証
することが可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のタイミン
グ調整回路によれば、アナログ入力信号に同期したクロ
ックによりサンプリングを行う被調整回路のタイミング
調整を行う際に、リファレンス電位シフト手段によって
リファレンス電位を任意に設定してクロックのタイミン
グ調整を行い得るので、タイミング調整を装置組立後の
簡単な操作で行うことができ、該タイミング調整の結果
として、信号往路の伝搬遅延時間の差による被調整回路
の初期位相誤差を無くすことができ、被調整回路の安定
動作を保証することが可能となる。
【0048】また、本発明のタイミング調整回路によれ
ば、被調整回路をPLL回路とした場合には、リファレ
ンス電位シフト手段によってリファレンス電位を任意に
設定して、調整手段によるクロックタイミング調整を行
い得るので、タイミング調整を装置組立後の簡単な操作
で行うことができ、該タイミング調整の結果として、信
号往路の伝搬遅延時間の差によるPLL回路の初期位相
誤差を無くすことができ、PLL回路の位相誤差計算の
発散等を防止することができ、PLL回路の安定動作を
保証することが可能となる。
【0049】更に、本発明のタイミング調整回路によれ
ば、被調整回路をPLL回路とした場合には、実際の位
相誤差を計測し、該位相誤差に対する補正量を算出し
て、該補正量に基づいたリファレンス電位の設定を行
い、位相誤差を無くすようにクロックのタイミング調整
を行い得るので、タイミング調整における位相誤差の自
動修正をプログラマブルに行うことができ、該タイミン
グ調整の結果として、信号往路の伝搬遅延時間の差によ
るPLL回路の初期位相誤差を無くすことができ、PL
L回路の位相誤差計算の発散等を防止することができ、
PLL回路の安定動作を保証することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るPLL回路及びタイ
ミング調整回路を含む信号処理システムの構成図であ
る。
【図2】実施形態1の電圧コンパレータ106及び可変
電流源109の詳細な回路図である。
【図3】実施形態1のディジタルPLL回路及びタイミ
ング調整回路の各ノードにおける信号のタイミングチャ
ートである。
【図4】実施形態1のタイミング調整回路の変形例の部
分構成図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るPLL回路及びタイ
ミング調整回路を含む信号処理システムの構成図であ
る。
【図6】従来のディジタルPLL回路及びタイミング調
整回路を含む信号処理システムの構成図である。
【図7】従来のディジタルPLL回路及びタイミング調
整回路の各ノードにおける信号のタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
101〜105…ディジタルPLL回路、106,10
7,109〜114…タイミング調整回路、101…A
/Dコンバータ(A/D変換手段)、102…ディジタ
ル位相比較器(位相比較手段)、103…フィードバッ
クD/Aコンバータ、104…ループフィルタ、105
…電圧制御発振器(VCO)、106…電圧コンパレー
タ(比較手段)、107…ZPRロジック(調整手
段)、108…自動利得制御(AGC)アンプ、109
…可変電流源(リファレンス電位シフト手段)、110
…抵抗素子(リファレンス電位シフト手段)、111…
NビットD/Aコンバータ(リファレンス電位シフト手
段,D/A変換手段)、112…プログラマブルレジス
タ、113…位相誤差計測ロジック(位相誤差計測手
段)、114…CPU(制御手段)、111,112…
NPNトランジスタ、203,204…抵抗、205…
電流源、Vcc…電源(電位)、GND…接地電位、I
ref…可変電流源の供給電流、Vref…リファレン
ス電位、α…アナログ入力信号(正弦波)、β…AGC
アンプ108の出力信号、γ…矩形波(ディジタル信
号)、ε…ZPRロジック107の出力信号、η…VC
O105の出力(クロック)、τ1,τ2…信号伝搬遅
延時間、T1,T2…サンプリング開始時間。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力信号に同期したクロックに
    よりサンプリングを行う被調整回路のタイミング調整回
    路であって、 前記アナログ入力信号とリファレンス電位とを比較し
    て、該比較結果に応じたディジタル信号を出力する比較
    手段と、 前記リファレンス電位を任意に可変とするリファレンス
    電位シフト手段と、 前記ディジタル信号に基づいて前記クロックのタイミン
    グを調整する調整手段と、 を有するタイミング調整回路。
  2. 【請求項2】 前記リファレンス電位シフト手段は、 一端を第1の電位に接続する可変電流源と、 一端を第2の電位に接続し他端を前記可変電流源の他端
    に接続する抵抗素子と、を有し、 前記可変電流源と前記抵抗素子の接続点を前記リファレ
    ンス電位とする請求項1記載のタイミング調整回路。
  3. 【請求項3】 前記リファレンスシフト手段は、 ディジタル制御信号の入力に応じた前記リファレンス電
    位を生成するリファレンス電位生成手段を有し請求項1
    記載のタイミング調整回路。
  4. 【請求項4】 前記リファレンスシフト手段は、 ディジタル制御信号を入力に応じた前記リファレンス電
    位を生成するリファレンス電位生成手段と、 前記ディジタル制御信号を可変設定する設定手段と、 を有する請求項1記載のタイミング調整回路。
  5. 【請求項5】 前記被調整回路は、PLL(Phase Lock
    ed Loop )回路であって、 前記調整手段からのディジタル信号に基づいて動作を再
    スタートして、前記クロックを出力する電圧制御発振器
    (VCO)と、 前記アナログ入力信号を前記電圧制御発振器の出力する
    クロックに基づいてサンプリングするサンプリング手段
    と、 を有する請求項1記載のタイミング調整回路。
  6. 【請求項6】 前記被調整回路は、PLL(Phase Lock
    ed Loop )回路であって、 前記調整手段からのディジタル信号に基づいて動作を再
    スタートして、前記クロックを出力する電圧制御発振器
    (VCO)と、 前記アナログ入力信号を前記電圧制御発振器の出力する
    クロックに基づいてサンプリングするサンプリング手段
    と、 前記サンプリング手段の出力信号の位相と所定位相値と
    を比較する位相比較手段と、を有し、 前記リファレンスシフト手段は、 前記位相比較手段の比較結果に基づいて位相誤差を計測
    する位相誤差計測手段と、 前記位相誤差計測手段の計測結果に基づき該位相誤差の
    補正量を算出し、ディジタル制御信号として出力する制
    御手段と、 前記ディジタル制御信号を入力して前記リファレンス電
    位を生成するリファレンス電位生成手段と、を有する請
    求項1記載のタイミング調整回路。
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