JP2018017910A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
布における高温部では、トナー画像が過度に溶融することに起因してエンドレスベルト上にトナー画像が転移し、定着フィルムの周回後に画像汚れとして記録材上に転移する「高温オフセット」と称する現象が発生する可能性がある。また、不均一な温度分布における低温部では、トナー画像が溶融不足になることにより、「定着不良」と称する現象が発生する可能性がある。これら画像不良を防止するために、長手方向の温度を均一にするための待機時間を設ける必要があった。
基板と、前記基板上に前記基板の長手方向Xに沿って設けられる導電体Aと、前記基板上に前記導電体Aとは前記基板の前記長手方向と直交する短手方向Yの異なる位置において前記長手方向Xに沿って設けられる導電体Bと、前記導電体Aと前記導電体Bの間に設けられ前記導電体Aと前記導電体Bを介して供給される電力により発熱する発熱体と、を有するヒータを備え、前記ヒータの熱を利用して記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータに供給する電力を制御する電力制御部と、
を備え、
前記ヒータが、前記導電体Aと前記導電体Bと前記発熱体の組からなる、前記長手方向Xに分割され、それぞれ独立制御可能な複数の発熱ブロックであって、
前記記録材がその発熱範囲の全域を通過する発熱ブロックCと、
前記記録材がその発熱範囲の一部を通過する発熱ブロックDと、
を含む複数の発熱ブロックを有する像加熱装置において、
前記発熱ブロックCに対して供給される前記長手方向Xにおける単位長さ当たりの電力をWc、前記発熱ブロックDに対して供給される前記長手方向Xにおける単位長さ当たりの電力をWdとしたときに、
前記電力制御部は、Wc>Wdとなるように電力を制御することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
を有する画像形成装置において、
前記定着部が上記像加熱装置であることを特徴とする。
(本実施例における定着装置の全体構成)
図1は、電子写真記録技術を用いた画像形成装置(以降、レーザプリンタと記述する)100の模式的断面図である。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどが挙げられ、ここではレーザプリンタに適用した場合について説明する。
力を加えるための金属製のステーである。
図6は、本実施例に記載の画像形成装置において、152.1mm以上の紙幅の記録材をプリントする際の、CPU420による、定着装置200の制御シーケンスを説明する
フローチャートである。S501でプリント供給要求が発生すると、S502では、画像形成の紙間を50.6mmに設定する。S503では、通電比率Wc:Wdを当該ジョブにおける記録材Pの紙幅、通紙枚数に基づいて設定する。具体的には表1に基づいて設定する。
図23を参照して、まず、本発明の課題について再度詳細に説明する。図23のグラフの実線のプロットに図3のヒータを搭載した定着装置を用いてB6紙をプリントした直後のヒータの摺動面の長手方向の温度分布を示す。中央の発熱ブロック302−2の長手方向幅よりも幅の小さい記録材を連続プリントした場合、中央の発熱ブロック302−2の非通紙部の温度が上昇する。また、両端部の発熱ブロック302−1、302−3を発熱させない場合、発熱ブロック302−1、302−3の領域においては前述の中央の発熱
ブロック302−2の非通紙部温度に比べて温度差が大きくなる。したがって、長手方向における温度分布が不均一な状態となる。
次にレーザプリンタ100の定着装置におけるヒータ制御回路及び制御方法を変更した実施例2を説明する。実施例1とは、3つの発熱ブロックそれぞれを独立に電力制御でき、それぞれの通電比率を当該ジョブにおける発熱ブロックのサーミスタの検知温度に基づいて制御するという点で異なる。実施例1と同様の構成については説明を省略する。
に対し、実施例2ではトライアックが3つになっている点で異なる。ヒータ300の電力制御は、トライアック916、926、936の通電/遮断により行われる。トライアック916、926、936が通電状態になると、発熱ブロック302−1、302−2、302−3にそれぞれ電力が供給される。トライアック916、926、936の回路動作も、実施例1のトライアック416と同様であるため、説明を省略する。なお、図8では各トライアックの駆動回路を省略して示している。以降は、発熱ブロック302−1への長手単位電力をWdL、発熱ブロック302−3への長手単位電力をWdR、発熱ブロック302−2への長手単位電力をWcとして説明する。本実施例においては、発熱ブロック302−1〜302−3は全て独立に供給電力を制御できる。
THW以上の値になった場合は、S906に進む。ならなかった場合はS907に進む。
S905では、サーミスタTH2の検知温度がTHW以上の値になった場合はXLを1上げる。サーミスタTH3の検知温度がTHW以上の値になった場合はXRを1上げる。
S906では、サーミスタTH2、サーミスタTH3、サーミスタTH4が、CPU420に設定されている最大温度THMaxをそれぞれ超えていないか判断する。超えていなかった場合には、S908でプリントジョブの終了有無を判断し、終了で無い場合はS903へと進み、超えている場合には、S908に移行し、紙間を100mm延長する。例えば、B5紙が通常の紙間でプリントされていた場合には、64.3ppmから49ppmにスループットダウンする。その後、S908でプリントジョブの終了有無を判断し、終了で無い場合はS903へと進む。
発明の効果検証として、記録材の長手方向の中央位置が搬送基準Xに対して発熱ブロック302−3の方向にずれている状態において、B5サイズの記録材Pを100枚通紙した場合について説明する。
部付近で定着性を確保するために、検知温度の低い方のサーミスタの検知温度に基づいて通電比率の制御を行っている。この場合、サーミスタTH3の検知温度は18枚目で閾値THW1を超えて通電比率レベルがレベル2に切り替わるものの、サーミスタTH2の検知温度はTHMaxの近くまで温度上昇し、20枚目でサーミスタTH2の最大温度THMaxを超えている。このため、図11(C)に示すように20枚目でスループットが64.3ppmから49ppmに低下している。
実施例3では、発熱ブロックがヒータの長手方向に7分割されたヒータを用いて、印刷ジョブ後のヒータの長手方向の温度を短時間で均熱化して、次の画像形成までの待機時間を削減できる制御方法について説明する。実施例1と同様の構成については説明を省略する。
非通紙領域の発熱ブロックの中で最も外側に位置する。発熱ブロック702−1〜702−7の形成領域の長さは220mmに設定している。
本実施例における制御は、記録材の左右端部が通過する発熱ブロックDの長手単位電力Wdよりも、それに隣接し記録材の通過しない発熱ブロックEの長手単位電力Weを小さくすることによって、内側の発熱ブロックDの熱を外側に逃がすことを特徴とする。また、記録材の通過しない発熱ブロックのうち、記録材の左右端部が通過する発熱ブロックDに隣接する記録材の通過しない発熱ブロックEの長手単位電力Weよりも、その外側の発熱ブロックFの長手単位電力Wfを大きくする。こうすることによって、長手方向端部の温度低下を防止することを特徴とする。具体的には、各発熱ブロックへの長手単位電力の関係を、Wd>We、かつWf>Weとなるように制御する。
ることができる。記録材PとしてのB6紙を搬送させたとき、非通紙部昇温のピーク位置はB6紙の左右端部と発熱ブロック702−3、702−5の両端部の間となる。しかし、その外側に位置する発熱ブロック702−2、702−6の発熱を抑制することにより非通紙部のピーク温度との温度勾配が大きくなるため、ピーク位置の熱が短時間で拡散して均熱化できる。
図17は、本実施例に記載の画像形成装置において、紙幅が114.1mm以上152mm以下の記録材をプリントする際の、CPU420による、定着装置200の制御シーケンスを説明するフローチャートである。S701でプリント要求が発生すると、S702では、画像形成の紙間を50.6mmに設定する。S703では、通電比率Wc:Wd:We:Wfを当該ジョブにおける記録材の紙幅、通紙枚数に基づいて設定する。具体的には表3に基づいて設定する。
率Wd/Wcを小さくしていることに加え、連続プリント11枚目以降においてWfに対するWeの比率We/Wfを小さくしている。これにより、発熱ブロック702−3、702−5の非通紙部の温度のピーク位置と、発熱ブロック702−2、702―6の領域内の温度勾配が大きくなるように投入電力を制御している。これによって、非通紙部の温度のピーク位置周辺の熱を発熱ブロック702−2と702−6側へ移動させることができる。本実施例では、フィルム202の回転安定性が阻害されない範囲内において、通紙枚数が増えるにしたがってWeの下げ幅を段階的に大きくしている。
S705ではCPU420に設定されている、サーミスタTH2、サーミスタTH3、サーミスタTH4が最大温度THMaxをそれぞれ超えていないか判断する。超えていない場合は、S707でプリントジョブの終了有無を判断し、終了で無い場合はS703へと進む。超えた場合には、S706に移行し、紙間を100mm延長し、S707でプリントジョブの終了有無を判断し、終了で無い場合はS703へと進む。
以上の処理を繰り返し行い、S707でプリントジョブの終了を検知すると、画像形成の制御シーケンスを終了する。
次に実施例3のレーザプリンタ100の定着装置のヒータ制御回路と制御方法を変更した実施例4を説明する。実施例3とは、7つの発熱ブロックそれぞれを独立に電力制御でき、全ての発熱ブロックに対して温度を検出するサーミスタが設置されている点で異なる。またそれぞれの通電比率を当該ジョブにおける発熱ブロックのサーミスタの検知温度に基づいて制御するという点でも異なる。実施例3と同様の構成については説明を省略する。
utive紙(紙幅184.15mm)の非通紙部となるような位置に配置されている。Letter紙(紙幅215.9mm)の非通紙部となるような位置に配置されている。また、サーミスタTH2、TH8は発熱ブロック702−1、702−7の発熱領域の端部温度を検出しており、Letter紙(紙幅215.9mm)の非通紙部となるような位置に配置されている。
本実施例においては、通電比率Wc:WdL:WeL:WfL、及びWc:WdR:WeR:WfRは、それぞれサーミスタTH2とTH3の検知温度差分ΔTH23、及びサーミスタTH7とTH8の検知温度差分ΔTH78に基づいて段階的に変更される。通電比率Wc:WdL:WeL:WfL、及びWc:WdR:WeR:WfRの変更はそれぞれ通電比率レベルXL、及びXRを切り替えることにより行われる。各通電比率レベルには通電比率Wc:WdL:WeL:WfL、及びWc:WdR:WeR:WfRの値が対応付けられている。ΔTH23、ΔTH78が、通電比率切り替え閾値ΔTHWを上回った場合に、CPU420はそれぞれ比率WeL/WfL、WeR/WfRを小さくするようにXL、XRの変更を行う。
02−2の発熱量を後述の比較例に比べて小さくすることができる。これによって均熱化されており、温度の高低差ΔTL、ΔTRが小さいため、後述の比較例よりも待機時間が短くて済む。
図22は、本実施例に記載の画像形成装置において、紙幅が114.1mm以上152mm以下の記録材をプリントする際の、CPU420による、定着装置200の制御シーケンスを説明するフローチャートである。S1001でプリント要求が発生すると、S1002では、画像形成の紙間を50.6mmに設定し、通電比率レベルXL、XRをレベル1に設定する。S1003では、設定した通電比率レベルXL、XRに対応する通電比率を表4に基づいて決定し、S1002もしくはS1007で設定した紙間にて画像形成を行う。
S1005では、ΔTH23がΔTHW以上の値になった場合はXLを1上げる。ΔTH78がTHW以上の値になった場合はXRを1上げる。
S1006では、サーミスタTH2、TH3、TH4、TH5、TH6、TH7、TH8が、CPU420に設定されている最大温度THMaxをそれぞれ超えていないか判断する。超えていなかった場合には、S1008でプリントジョブの終了有無を判断し、終了で無い場合はS1003へと進む。超えている場合には、S1007に移行し、紙間を100mm延長する。その後、S1008でプリントジョブの終了有無を判断し、終了で無い場合はS1003へと進む。
以上の処理を繰り返し行い、S1008でプリントジョブの終了を検知すると、画像形成の制御シーケンスを終了する。
前述の実施例1、実施例2、実施例3、実施例4では、記録材の通紙を中央搬送基準で行うものとしたが、片側搬送基準で行なう構成のものであっても同様の効果が得られる。
また中央搬送基準では、実施例1、実施例2に関しては分割数が4分割以上、実施例3、実施例4に関しては5分割以上であっても同様の効果が得られる。片側搬送基準では実施例1、実施例2に関しては分割数が2分割以上、実施例3、実施例4に関しては3分割以上であっても同様の効果が得られる。
また実施例1、実施例2、実施例3、実施例4では、正のTCRを有する発熱体を有するとしたが、0または負のTCRを有する発熱体においても同様の効果が得られる。
Claims (11)
- 基板と、前記基板上に前記基板の長手方向Xに沿って設けられる導電体Aと、前記基板上に前記導電体Aとは前記基板の前記長手方向と直交する短手方向Yの異なる位置において前記長手方向Xに沿って設けられる導電体Bと、前記導電体Aと前記導電体Bの間に設けられ前記導電体Aと前記導電体Bを介して供給される電力により発熱する発熱体と、を有するヒータを備え、前記ヒータの熱を利用して記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータに供給する電力を制御する電力制御部と、
を備え、
前記ヒータが、前記導電体Aと前記導電体Bと前記発熱体の組からなる、前記長手方向Xに分割され、それぞれ独立制御可能な複数の発熱ブロックであって、
前記記録材がその発熱範囲の全域を通過する発熱ブロックCと、
前記記録材がその発熱範囲の一部を通過する発熱ブロックDと、
を含む複数の発熱ブロックを有する像加熱装置において、
前記発熱ブロックCに対して供給される前記長手方向Xにおける単位長さ当たりの電力をWc、前記発熱ブロックDに対して供給される前記長手方向Xにおける単位長さ当たりの電力をWdとしたときに、
前記電力制御部は、Wc>Wdとなるように電力を制御することを特徴とする像加熱装置。 - 前記電力制御部は、前記発熱ブロックDにおいて、前記記録材が通過しない範囲が、前記記録材の通過する範囲に比べて大きいほど、前記Wcと前記Wdとの比率Wd/Wcを小さくすることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
- 前記電力制御部は、前記像加熱部が連続で加熱する前記記録材の数に応じて、前記Wcと前記Wdとの比率Wd/Wcを変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の像加熱装置。
- 前記発熱ブロックDにおける前記記録材が通過しない範囲の温度を検出する温度検知素子をさらに備え、
前記電力制御部は、前記温度検知素子の検知温度に応じて、前記比率Wd/Wcを変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の像加熱装置。 - 前記複数の発熱ブロックは、
前記発熱ブロックDに隣接し、かつ前記記録材がその発熱範囲を通過しない発熱ブロックEと、
前記発熱ブロックDに隣接せず、かつ前記記録材がその発熱範囲を通過しない発熱ブロックFと
をさらに含み、
前記発熱ブロックEに対して供給される前記長手方向Xにおける単位長さ当たりの電力をWe、前記発熱ブロックFに対して供給される前記長手方向Xにおける単位長さ当たりの電力をWfとしたときに、
前記電力制御部は、Wd>We、かつWf>Weとなるように電力を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の像加熱装置。 - 前記電力制御部は、前記発熱ブロックDにおいて、前記記録材が通過しない範囲が、前記記録材が通過する範囲に比べて大きいほど、前記Wfと前記Weとの比率We/Wfを小さくすることを特徴とする請求項5に記載の像加熱装置。
- 前記電力制御部は、前記像加熱部が連続で加熱する前記記録材の数に応じて、前記Wfと前記Weとの比率We/Wfを変化させることを特徴とする請求項5または6に記載の像加熱装置。
- 前記発熱ブロックDにおける前記記録材が通過しない範囲と、前記発熱ブロックEと、前記発熱ブロックFの、いずれかの温度を検出する温度検知素子をさらに備え、
前記電力制御部は、前記温度検知素子の検知温度に応じて、前記Wfと前記Weとの比率We/Wfを変化させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の像加熱装置。 - 前記発熱体の前記短手方向Yにおける幅は、前記長手方向Xの全域にわたって一定であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の像加熱装置。
- 前記像加熱部は、筒状のフィルムと、前記フィルムを介して前記ヒータに対向する加圧部材と、をさらに有し、
前記フィルムと前記加圧部材の間に形成されるニップ部に画像を担持した記録材を前記短手方向Yに挟持搬送し、前記ヒータの熱を、前記フィルムを介して前記画像に付与して加熱することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の像加熱装置。 - 記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
を有する画像形成装置において、
前記定着部が請求項1〜10のいずれか1項に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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