JP7071129B2 - ヒータおよび像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータおよび像加熱装置に関するものである。
像加熱装置として、筒状のフィルムと、フィルムの内面に接触するヒータと、フィルムを介してヒータと共にニップ部を形成するローラと、を有する装置がある。この像加熱装置を定着装置として搭載する電子写真方式の画像形成装置において、記録材の搬送方向に直交する方向における最大通紙可能幅より狭いサイズの記録材を連続で定着処理すると、所謂非通紙部昇温が発生する。すなわち、定着ニップ部の長手方向において記録材が通過しない領域(非通紙部)の各パーツの温度が徐々に上昇するという現象が発生する。像加熱装置としては、非通紙部の温度が装置内の各部材の耐熱温度を超えないようにする必要がある。このため、連続プリントのスループット(1分当たりにプリントできる枚数)を低下させること(スループットダウン)により非通紙部昇温を抑制するという方法がしばしば用いられる。
この非通紙部昇温を抑制する手法の一つとして、ヒータ上の発熱抵抗体をヒータ長手方向において複数のグループ(発熱ブロック)に分割し、記録材のサイズに応じてヒータの発熱分布を切換える装置が提案されている(特許文献1)。
特開2014-59508号公報
しかしながら、一つの発熱ブロックの温度分布は、他の発熱ブロックの発熱状態に影響される。特に、一つの発熱ブロックのヒータ長手方向における端部領域の温度は、隣の発熱ブロックの発熱状態や温度状態の影響を受ける。この結果、一つの発熱ブロック内で温度分布が不均一になり、これがトナー画像の定着不良を招く可能性がある。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、ヒータに設けられた発熱体(発熱ブロック)により加熱される加熱領域の温度分布を均一化し、画像不良の発生を抑制することを目的とする。
本発明の第1態様は、
像加熱装置に用いられるヒータであって、
基板と、
前記基板に設けられており、電力を供給することで発熱する複数の発熱ブロックであって、前記ヒータの長手方向に沿って並んでおり、各々が独立して発熱可能である複数の発熱ブロックと、
を有し、
複数の前記発熱ブロックのうちの少なくともつには、複数の温度検知素子が設けられ、
複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックを1つだけ発熱させた時、複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックの前記長手方向における温度分布は、両端部に向って低下するように傾斜しており、
1つの前記発熱ブロックにある、前記温度分布が傾斜する2つの傾斜領域の両方複数の前記温度検知素子のうちのつが配置されている
ことを特徴とするヒータである。
本発明の第3態様は、
記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置であって、
筒状のフィルムと、
前記フィルムの内面に接触するヒータと、
前記ヒータへ供給する電力を制御する制御部と、
を有し、
前記ヒータは、
基板と、
前記基板に設けられており、電力を供給することで発熱する複数の発熱ブロックであって、前記ヒータの長手方向に沿って並んでおり、各々が独立して発熱可能である複数の発熱ブロックと、
を有し、
複数の前記発熱ブロックのうちの少なくともつには、複数の温度検知素子が設けられ、
複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックを1つだけ発熱させた時、複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックの前記長手方向における温度分布は、両端部に向って低下するように傾斜しており、
前記温度分布が傾斜する傾斜領域に複数の前記温度検知素子のうちのつが配置されており、
前記制御部は、記録材のサイズに応じて複数の前記発熱ブロックの各々へ供給する電力を制御し、
前記制御部は、記録材が通過する領域に対応する第1発熱ブロックに対する供給電力を
、前記第1発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子以外の温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御し、
前記制御部は、記録材が通過せず、且つ記録材の端部が通過する前記第1発熱ブロックの隣に位置する第2発熱ブロックに対する供給電力を、記録材の前記端部が通過する前記第1発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御する
ことを特徴とする像加熱装置である。
本発明によれば、ヒータに設けられた発熱体(発熱ブロック)により加熱される加熱領域の温度分布を均一化し、画像不良の発生を抑制することが可能となる。
実施例1の画像形成装置の概略断面図 実施例1の像加熱装置の概略断面図 実施例1のヒータの構成を示す図 実施例1のヒータの長手方向の温度分布とサーミスタの配置を示す図 実施例1のヒータの制御回路の回路図 実施例1のCPUによる制御回路の制御処理を説明するフローチャート 記録材を連続通紙した場合のフィルムの温度分布図 実施例2のヒータの構成を示す図 実施例2のヒータの長手方向の温度分布とサーミスタの配置を示す図 実施例2のヒータの制御手段である制御回路の回路図 実施例2のCPUによる制御回路の制御処理を説明するフローチャート 実施例2の記録材上の画像領域の位置と発熱ブロックの分類を示す図 実施例2においてフィルムの温度分布を示す図 実施例3のヒータの構成を示す図 実施例3のヒータの長手方向の温度分布とサーミスタの配置を示す図 実施例4のヒータの構成を示す図 実施例4のヒータの長手方向の温度分布とサーミスタの配置を示す図 実施例5のCPUによる制御回路の制御処理を説明するフローチャート 記録材を連続通紙した場合のフィルムの温度分布図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等が挙げられ、ここではレーザプリンタに適用した場合について説明する。また、像加熱装置としては、記録材上の未定着のトナー像(現像剤像)を記録材に定着させる定着装置や、記録材上の定着済みトナー像を再度加熱することによりトナー像の光沢度を向上させる光沢付与装置などが挙げられる。
なお、本実施例では、後述するヒータまたは基板の長手方向は、記録材Pの搬送方向に直交する方向(記録材の幅方向)と同じ方向である。また、ヒータまたは基板において長手方向に直交する方向を単に短手方向という場合がある。また、本実施例の画像形成装置は、搬送基準を中央基準としており、記録材の幅方向における中央線が、画像形成装置の搬送基準位置X(図3参照)に沿うように搬送される。また、後述する定着ニップ部Nで記録材が搬送される際、定着ニップ部Nのうち記録材が通過する領域を通紙領域(通過領域)といい、定着ニップ部Nのうち記録材が通過しない領域を非通紙領域(非通過領域)という。
(実施例1)
以下に、実施例1について説明する。
図1は、本実施例に係る電子写真方式の画像形成装置100の概略断面図である。
まず、画像形成装置100による画像形成動作について説明する。プリント信号が発生すると、画像情報に応じて変調されたレーザ光をスキャナユニット21が出射し、帯電ローラ16によって所定の極性に帯電された感光体19を走査する。これにより、感光体19の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像ローラ17からトナーが供給され、感光体19上に画像情報に応じたトナー画像が形成される。一方、給送カセット11に積載された記録材Pはピックアップローラ12によって一枚ずつ給送され、搬送ローラ対13によってレジストローラ対14に向けて搬送される。さらに記録材Pは、感光体19上のトナー画像が感光体19と転写ローラ20で形成される転写位置に到達するタイミングに合わせて、レジストローラ対14から転写位置へ搬送される。記録材Pが転写位置を通過する過程で感光体19上のトナー画像は記録材Pに転写される。その後、記録材Pは定着ユニット200で加熱され、トナー画像が記録材Pに加熱定着される。定着済みのトナー画像を担持する記録材Pは、搬送ローラ対26、27によって画像形成装置100上部のトレイに排出される。
ここで、18は感光体19を清掃するクリーナ、22は光源、23はポリゴンミラー、24は反射ミラー、30は定着ユニット200等を駆動するモータである。商用の交流電源1401に接続された制御回路(制御部)1400は、定着ユニット200へ電力供給する。上述した、感光体19、帯電ローラ16、スキャナユニット21、現像ローラ17、転写ローラ20が、記録材Pに未定着画像を形成する画像形成手段を構成している。また、制御回路1400には、定着ユニット200へ供給する電力を制御する通電制御手段と、記録材の搬送を制御する搬送制御手段が設けられている。
また、本実施例では、感光体19及びクリーナ18を含むユニット、および、帯電ローラ16及び現像ローラ17を含むユニットが一体化され、プロセスカートリッジ15として画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能に構成されている。
本実施例の画像形成装置100は、複数の記録材サイズに対応している。給送カセット11には、Letter紙(約216mm×279mm)、Legal紙(約216mm×356mm)をセットできる。更に、A4紙(210mm×297mm)、Executive紙(約184mm×267mm)、A5紙(148mm×210mm)をセットできる。
また、本実施例の画像形成装置100は、基本的に記録材Pを縦送りする(記録材の長辺が搬送方向と平行になるように搬送する)レーザプリンタであるが、記録材Pを横送りするプリンタについても、本発明を適用可能である。そして、画像形成装置100が対応している定型の記録材Pの幅(カタログ上の記録材の幅)のうち最も大きな(幅が大きな)記録材Pは、Letter紙、及びLegal紙であり、これらの幅は約216mmである。
次に、図2を参照して、本実施例における定着ユニット200について説明する。図2は、定着ユニット200の概略断面図である。この断面図は、画像形成装置100における搬送基準位置Xで、記録材Pの搬送方向に沿うように定着ユニット200を切断した断面図である。
定着ユニット200は、筒状のフィルム202と、フィルム202の内面に接触するヒータ1100と、フィルム202を介してヒータ1100と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ(ニップ部形成部材)208と、を有する。ここで、フィルム202と加圧ローラ208は、記録材を搬送する搬送部を構成している。フィルム202のベース層の材質は、ポリイミド等の耐熱樹脂、またはステンレス等の金属である。また、フィルム202には、耐熱ゴム等の弾性層が設けられていてもよい。加圧ローラ208は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金209と、シリコーンゴム等の材質の弾性層210を有する。
ヒータ1100は、液晶ポリマーのような耐熱樹脂製の保持部材201に保持されている。保持部材201は、フィルム202の回転を案内するガイド機能も有している。加圧ローラ208は、モータ30から動力を受けて図2の矢印方向に回転する。加圧ローラ208が回転することによって、フィルム202が従動して回転する。未定着トナー画像を担持する記録材Pは、定着ニップ部Nで挟持搬送されつつ加熱されて定着処理される。このように、定着ユニット200は、筒状のフィルム202と、フィルム202の内面に接触するヒータ1100とを有し、フィルム202を介したヒータ1100の熱で記録材Pに形成された画像を加熱する。
ヒータ1100は、詳細については図3を用いて後述するが、セラミック製の基板1105と、基板1105上に設けられ通電により発熱する発熱抵抗体(発熱体)を有する。基板1105において定着ニップ部N側の、フィルム202と接触する面(第1の面)には、フィルム202の摺動性を確保するため、ガラス製の表面保護層1108が設けられている。基板1105において定着ニップ部N側の第1の面とは反対側の面(第2の面)には、発熱抵抗体を絶縁するため、ガラス製の表面保護層1107が設けられている。第
2の面には電極E14が露出しており、給電用の電気接点C14が電極に接触することにより発熱抵抗体が電気的に交流電源1401と接続される。
212は、ヒータ1100の異常発熱により作動してヒータ1100に供給する電力を遮断するサーモスイッチや温度ヒューズ等の保護素子である。保護素子212は、ヒータ1100に当接、若しくはヒータ1100に対して若干のギャップを設けて配置されている。204は保持部材201に不図示のバネの圧力を加えるための金属製のステーであり、保持部材201、及びヒータ1100を補強する役目もある。
図3A、3Bは、本実施例のヒータ1100の構成を示す図である。図3Aは、図3Bに示す記録材Pの搬送基準位置X付近のヒータ1100の概略断面図を示している。図3Bは、ヒータ1100の各層の概略平面図を示している。図3Cは、ヒータ1100を保持する保持部材の概略平面図である。
次に、ヒータ1100の構成について詳述する。
ヒータ1100は、基板1105と、基板1105のフィルム202と接触する第1の面側に設けられた摺動面層1と、摺動面層1を覆う摺動面層2と、基板1105の第2の面側に設けられた裏面層1と、裏面層1を覆う裏面層2とにより構成される。ヒータ1100は、裏面層1に、第1の導電体(導電体A)1101と第2の導電体(導電体B)1103と発熱抵抗体(発熱体)1102との組からなる発熱ブロックを長手方向に沿って複数有する。本実施例のヒータ1100は、合計7つの発熱ブロックHB11~HB17を有する。独立して発熱可能である発熱ブロックの独立制御に関しては後述する。
第1の導電体1101は、基板1105上に長手方向に沿って複数設けられ、第2の導電体1103は、第1の導電体1101とは短手方向で異なる位置で、基板1105上に長手方向に沿って複数設けられている。発熱抵抗体1102は、第1の導電体1101と第2の導電体1103の間(導電体対の間)に設けられており、第1の導電体1101と第2の導電体1103を介して供給される電力により発熱する。
各発熱ブロックの発熱抵抗体1102は、ヒータ1100の短手方向に関し、基板1105中央を基準に互いに対称な位置に形成された発熱抵抗体1102a及び発熱抵抗体1102bに分かれている。また、第1の導電体1101は、発熱抵抗体1102aと接続された導電体1101aと、発熱抵抗体1102bと接続された導電体1101bに分かれている。
ヒータ1100は、7つの発熱ブロックHB11~HB17を有するので、発熱抵抗体1102aは、1102a-1~1102a-7の7つに分かれている。同様に、発熱抵抗体1102bは、1102b-1~1102b-7の7つに分かれている。更に、第2の導電体1103も、1103-1~1103-7の7つに分かれている。なお、発熱抵抗体1102a-1~1102a-7が、基板1105内において記録材Pの搬送方向の上流側に配置されており、発熱抵抗体1102b-1~1102b-7が基板1105内において記録材Pの搬送方向の下流側に配置されている。
ヒータ1100の裏面層2には、発熱抵抗体1102、第1の導電体1101及び第2の導電体1103を覆う絶縁性(本実施例ではガラス)の表面保護層1107が設けられている。但し、表面保護層1107は、給電用の電気接点C11~C17、C18-1、C18-2が接触する電極部E11~E17、E18-1、E18-2は覆っていない。電極E11~E17は、夫々、第2の導電体1103-1~1103-7を介して、発熱ブロックHB11~HB17に電力供給するための電極である。電極E18-1、E18-2は、第1の導電体1101a、1101bを介して発熱ブロックHB11~HB17に電力給電するための電極である。
ところで、導電体の抵抗値はゼロではないため、ヒータ1100の長手方向における発熱分布に影響を与えることが懸念される。そこで、第1の導電体1101a、1101b、及び第2の導電体1103-1~1103-7の電気抵抗の影響を受けても発熱分布が
不均一にならないように、電極E18-1、E18-2はヒータ1100の長手方向の両端部に分けて設けてある。
図2に示したように、ステー204と保持部材201の間の空間には、保護素子212、電気接点C11~C17、C18-1、C18-2が設けられている。図3Cに示すように、保持部材201には、電極E11~E17、E18-1、E18-2に接続される電気接点C11~C17、C18-1、C18-2を通す穴HC11~HC17、HC18-1、HC18-2が設けられている。また、保持部材201には、保護素子212の感熱部を通す穴H212も設けられている。電気接点C11~C17、C18-1、C18-2は、バネによる付勢や溶接等の手法によって、対応する電極と電気的に接続されている。保護素子212もバネによって付勢されて、その感熱部が表面保護層1107に接触している。各電気接点は、ステー204と保持部材201の間の空間に設けられたケーブルや薄い金属板等の導電部材を介して、ヒータ1100の制御回路1400と接続している。
ヒータ1100の裏面に電極を設けることで、第2の導電体1103-1~1103-7各々に電気的に接続する配線の為の領域を基板1105上に設ける必要がない。このため、基板1105の短手方向の幅を短くすることができる。そのため、ヒータのサイズアップを抑えることができる。なお、図3Bに示すように、電極E12~E16は、基板1105の長手方向において発熱抵抗体が設けられた領域内に設けられている。
後述するが、本実施例のヒータ1100は、複数の発熱ブロックを独立して制御することにより、種々の発熱分布を形成可能になっている。これにより、記録材のサイズに応じた発熱分布を設定できる。更に、発熱抵抗体1102はPTC(Positive Temperature Coefficient)を有する材料で形成されている。PTCを有する材料を用いることで、記録材の端部と発熱ブロックの境界とが一致していないケースでも非通紙部の昇温を抑えることができる。
ヒータ1100の摺動面(フィルムと接触する側の面)側の摺動面層1には、各発熱ブロックHB11~HB17の温度を検知するための複数のサーミスタ(温度検知素子)が形成されている。複数のサーミスタは、図3Bにおいてそれぞれ、T11-1C~T11-4C、T11-1E~T11-4E、T12-5C~T12-7C、T12-4E~T12-7Eで示している。サーミスタの材料は、TCR(Temperature Coefficient of Resistance)が正又は負に大きい材料であれば良い。本実施例では、NTC(Negative Temperature Coefficient)を有する材料を基板1105上に薄く印刷してサーミスタを構成した。本実施例においては、図3Bに示すように、発熱ブロックHB11~HB17の全てに、2つ以上のサーミスタを配置している。このため、1つの発熱ブロックに対応する複数のサーミスタのうち1つのサーミスタが故障した場合であっても、他のサーミスタを用いて当該発熱ブロックの温度を検知できる。よって、全ての発熱ブロックにおいて、温度検知が不可能になる可能性を低くできる構成となっている。
以下に、各発熱ブロックに対するサーミスタ配置について説明する。
本実施例においては、図3Bに示すように、1つの発熱ブロックに対して2つ以上のサーミスタを配置する構成としている。例えば発熱ブロックHB15に対して、2つのサーミスタT12-5C、T12-5Eが設置されており、抵抗値検出用の導電パターンET12-5C、ET12-5Eと、共通導電パターンEG11によって、それぞれ温度検出可能な構成となっている。サーミスタT12-5Cは、発熱ブロックHB15の中央領域の温度を検知するためのメインサーミスタであり、ヒータ1100の長手方向に関して、発熱ブロックHB15の領域(範囲)の略中央部に配置されている。また、サーミスタT12-5Eは、発熱ブロックHB15の端部領域の温度を検知するための端部サーミスタ
であり、ヒータ1100の長手方向に関して、発熱ブロックHB15の領域内であって、発熱ブロックHB16に隣接する側に配置されている。このように、各発熱ブロックHB11からHB17に対して、中央領域の温度を検知するためのメインサーミスタT11-1C~T11-4C、T12-5C~T12-7Cが配置されている。また各発熱ブロックHB11からHB17に対して、端部領域の温度を検知するための端部サーミスタT11-1E~T11-4E、T12-4E~T12-7Eが配置されている。
ヒータ1100の摺動面層2には、フィルム202の摺動性を確保するため、絶縁性(本実施例ではガラス製)の表面保護層1108がコーティングにより形成されている。表面保護層1108は、メインサーミスタ、端部サーミスタ、導電パターン、及び共通導電パターンを覆っている。しかしながら、電気接点との接続を確保するため、図3Bに示すように、ヒータ1100の両端部で、導電パターンの一部、及び共通導電パターンの一部は露出している。
図4A、4Bは、ヒータ1100の長手方向の温度分布とサーミスタの詳細な配置を示す図であり、図4Aでは発熱ブロックHB15について示し、図4Bでは発熱ブロックHB16について示している。
図4Aは、発熱ブロックHB15を常温(25℃)から単独で発熱させた時のヒータ摺動面層側の領域(加熱領域)の温度分布を示している。発熱ブロックHB15の発熱領域は、搬送基準線Xから長手方向の距離が75mmから92.5mmまでの間の領域である。図4Aに示すように、発熱ブロックHB15を単独で発熱させた場合、発熱させていない近接する発熱ブロックHB14、HB16の領域に熱が伝達するため、発熱ブロックHB15の端部領域の温度が低下する。
本実施例では、このように、発熱ブロックを単独で発熱させたときに、発熱ブロックの長手方向中央付近の温度に比べ、温度が低くなる領域を傾斜領域と定義する。そして、この傾斜領域(傾斜領域の温度を検知する位置)に端部サーミスタT12-5Eを配置することを特徴とする。傾斜領域は、より詳しくは、図4Aに示すように、発熱ブロックHB15を単独で発熱させたときに加熱される加熱領域のなかで、長手方向の温度分布に傾きが存在する領域である。ここで、加熱領域は、ヒータ1100の摺動面側の領域(摺動面層1の領域を含む)である。
傾斜領域を更に詳細に定義すると、まず、ヒータ1100が、室温25℃、湿度65%の環境で馴染んだ状態で、一つの発熱ブロックのみに電力を供給する。この時の供給電力は、ヒータ長手方向における単位長さ当り2Wとなる電力(2W/mm)である。例えば発熱ブロックHB15に供給する時は50W、発熱ブロックHB16に供給する時は24Wになる。そしてメインサーミスタ(発熱ブロックHB15に電力供給する時はサーミスタT12-5C)が200℃に到達した時に、この発熱ブロックの中で195℃以下である領域を傾斜領域としている。全ての発熱ブロックにおいて、発熱ブロックを室温25℃、湿度65%の環境に馴染ませた状態から一つずつ発熱させて、各々の発熱ブロックの傾斜領域を求める。
メインサーミスタT12-5Cは、発熱ブロックHB15を単独で発熱させたときに加熱される加熱領域のなかで、ヒータ長手方向の温度分布がフラット(均一)となる領域の温度を検知する位置に配置される。本実施例ではメインサーミスタT12-5Cは、発熱ブロックHB15のヒータ長手方向における中央領域に配置している。
本実施例では、サーミスタを、図3A、3Bに示すように、ヒータ1100の摺動面層1の領域に配置している。この位置は、当該発熱ブロックを構成する発熱抵抗体と、ヒータ長手方向で重なる位置である。また、発熱ブロックの長手方向の領域と、当該発熱ブロックを構成する発熱抵抗体のヒータ長手方向の領域は、重なっている(同じ領域となる)。
同様に、図4Bは、発熱ブロックHB16を常温(25℃)から単独で発熱させた時のヒータ摺動面層側の領域の温度分布を示している。発熱ブロックHB16の発熱領域は、
搬送基準線Xからの距離が長手方向93mmから105mmまでの間の領域である。
図4Bに示すように、発熱ブロックHB16を単独で発熱させた場合、発熱させていない近接する発熱ブロックHB15、及びHB17の領域に熱が伝達するため、発熱ブロックHB16の端部領域の温度が低下する。発熱ブロックHB15と同様に、発熱ブロックHB16においても、図4Bに示す傾斜領域に端部サーミスタT12-6Eを配置する。また、発熱ブロックHB16の長手方向中央領域にメインサーミスタT12-6Cを配置する。
このように本実施例では、各発熱ブロックそれぞれに対して、メインサーミスタと端部サーミスタを配置している。
本実施例の端部サーミスタは、傾斜領域内であって、且つ、ヒータ長手方向に関して発熱ブロック端部から1mmの領域内に配置されている。しかしながら、これに限るものではなく、端部サーミスタは、傾斜領域内に配置されるものであればよい。
また、メインサーミスタは、発熱ブロック内のヒータ長手方向中央領域に配置しているが、これに限るものではない。メインサーミスタは、発熱ブロックを単独で発熱させたときに加熱される加熱領域のなかで、ヒータ長手方向の温度分布がフラットとなる領域内に配置されるものであればよく、発熱ブロックの温度を代表的に検知できる位置に配置されていればよい。メインサーミスタは、傾斜領域に配置した温度検知素子以外の温度検知素子に相当する。
以上、発熱ブロックHB15、HB16について説明したが、他の発熱ブロックHB11、HB12、HB13、HB14、HB17においても同様な位置にメインサーミスタと端部サーミスタを配置している。
図5は、ヒータ1100を制御する制御回路1400の回路図である。
ヒータ1100に対する電力制御(通電制御)は、トライアック1411~1417によってヒータ1100への電力供給を導通/遮断することより行われる。トライアック1411~1417は、それぞれ、CPU420からのFUSER11~FUSER17信号に従って動作する。ヒータ1100の制御回路1400は、7つのトライアック1411~1417によって、7つの発熱ブロックHB11~HB17を独立に通電制御可能な回路構成となっている。なお、図5においては、トライアック1411~1417の駆動回路は省略している。
ゼロクロス検知部1421は、交流電源1401のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZEROX信号を出力している。ZEROX信号は、トライアック1411~1417を位相制御するための基準信号等に用いられる。
次に、ヒータ1100の温度検知方法について説明する。
CPU420には、電圧Vccをサーミスタの抵抗値と抵抗1451~1465の抵抗値で分圧した信号(Th11-1C~Th11-4C、Th11-1E~Th11-4E、Th12-5C~Th12-7C、Th12-4E~Th12-7E)が入力する。ここで、図5においてサーミスタは、T11-1C~T11-4C、T11-1E~T11-4E、T12-5C~T12-7C、T12-4E~T12-7Eで示している。例えば、信号Th11-4Cは、電圧Vccを、サーミスタT11-4Cの抵抗値と抵抗1458の抵抗値で分圧した信号である。サーミスタT11-4Cは、温度に応じた抵抗値となるので、発熱ブロックHB14の温度が変化するとCPUに入力する信号Th11-4Cのレベルも変化する。CPU420は、入力した各信号を、そのレベルに応じた温度に換算する。
CPU420は、各発熱ブロックの設定温度(制御目標温度)と、各サーミスタの検知温度(出力)に基づき、例えばPI制御により、ヒータに供給する電力を算出する。更に、算出した供給電力を、対応する位相角(位相制御)や波数(波数制御)等の制御タイミ
ングに換算し、この制御タイミングでトライアック1411~1417を制御している。他のサーミスタに対応する信号の処理も同様なのでその説明は割愛する。
次に、ヒータ1100への電力制御(ヒータの温度制御)について説明する。
定着処理中、発熱ブロックHB11~HB17の各々は、サーミスタの検知温度が設定温度(制御目標温度)を維持するように制御される。具体的には、発熱ブロックHB14へ供給される電力は、サーミスタT11-4Cの検知温度が設定温度を維持するように、トライアック1414の駆動を制御することによって制御される。このように、各サーミスタは、各発熱ブロックを一定温度に保つための制御を実行する際に使用される。リレー1430、1440は、装置の故障などの要因でヒータ1100が過昇温した場合、ヒータ1100への電力を遮断する手段として備えられている。
次に、リレー1430、1440の回路動作を説明する。
CPU420から出力されるRLON信号がHigh状態になると、トランジスタ1433がON状態になり、直流電源(電圧Vcc)からリレー1430の2次側コイルに通電され、リレー1430の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ1433がOFF状態になり、電源(電圧Vcc)からリレー1430の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー1430の1次側接点はOFF状態になる。同様に、RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ1443がON状態になり、電源(電圧Vcc)からリレー1440の2次側コイルに通電され、リレー1440の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ1443がOFF状態になり、電源(電圧Vcc)からリレー1440の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー1440の1次側接点はOFF状態になる。
次に、リレー1430、1440を用いた保護回路(CPU420を介さないハード回路)の動作について説明する。
信号Th11-1C~Th11-4C、Th11-1E~Th11-4Eの何れか1つのレベルが、比較部1431内部に設定された所定値を超えた場合、比較部1431はラッチ部1432を動作させる。このことで、ラッチ部1432は、RLOFF1信号をLow状態でラッチする。RLOFF1信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ1433がOFF状態で保たれるため、リレー1430はOFF状態(安全な状態)を保つことができる。尚、ラッチ部1432は、非ラッチ状態において、RLOFF1信号をオープン状態の出力にしている。
同様に、信号Th12-4C~Th12-7C及びTh12-4E~Th12-7Eの何れか1つのレベルが、比較部1441内部に設定された所定値を超えた場合、比較部1441はラッチ部1442を動作させる。このことで、ラッチ部1442は、RLOFF2信号をLow状態でラッチする。RLOFF2信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ1443がOFF状態で保たれるため、リレー1440はOFF状態(安全な状態)を保つことができる。ラッチ部1442は、非ラッチ状態において、RLOFF2信号をオープン状態の出力にしている。ここで、本実施例の比較部1431内部に設定された所定値、及び比較部1441内部に設定された所定値は、いずれも300℃に相当する値としてある。
図6は、CPU420による制御回路1400の制御シーケンスを説明するフローチャートである。
S1000でプリント要求が発生すると、S1001ではリレー1430、1440をON状態にする。S1002では、記録材Pの幅情報に応じて、HB11~HB17の各発熱ブロックに対して、設定温度(制御目標温度)を維持するように制御するために用いるサーミスタを決定する。表1に記録材Pの幅Wに対応した各発熱ブロックを制御するサ
ーミスタを示す。
Figure 0007071129000001
表1に示すように、記録材Pの幅Wが、W>210mmの場合、全ての発熱ブロックHB11~HB17は、各発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。210mm<Wである場合の、各メインサーミスタT11-1C~T11-4C、T12-5C~T12-7Cの制御目標温度は240℃である。
記録材Pの幅Wが、185mm<W≦210mmの場合、記録材Pが通過する領域に位置する発熱ブロック(第1発熱ブロック)HB12~HB16は、各発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。
一方、発熱ブロックHB11は、記録材Pの幅方向一端が通過する領域に位置する発熱ブロックHB12に隣接し、且つ記録材Pが通過しない発熱ブロック(第2発熱ブロック)である。この発熱ブロックHB11は、発熱ブロックHB12(記録材の一端が通過する第1発熱ブロック)の端部サーミスタT11-2Eの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。同様に、発熱ブロックHB17は、記録材Pの幅方向他端が通過する領域に位置する発熱ブロックHB16に隣接し、且つ記録材Pが通過しない発熱ブロック(第2発熱ブロック)である。この発熱ブロックHB17は、発熱ブロックHB16の端部サーミスタT12-6Eの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。185mm<W≦210mmである場合の、メインサーミスタT11-2C~T11-4C、T12-5C、T12-6Cの制御目標温度は240℃である。また、発熱ブロックHB11を制御するためのサブサーミスタT11-2Eと、発熱ブロックHB17を制御するためのサブサーミスタT12-6Eの制御目標温度も、240℃である。
記録材Pの幅Wが、150mm<W≦185mmの場合は、記録材Pが通過する領域に位置する発熱ブロック(第1発熱ブロック)HB13~HB15は、各発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。一方、発熱ブロックHB12は、記録材Pの幅方向一端が通過する領域に位置する発熱ブロックHB13に隣接し、且つ記録材Pが通過しない発熱ブロック(第2発熱ブロック)である。この発熱ブロックHB12は、発熱ブロックHB13(記録材の一端が通過する第1発熱ブロック)の端部サーミスタT11-3Eの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。同様に、発熱ブロックHB16は、記録材Pの幅方向他端が通過する領域に位置する発熱ブロックHB15に隣接し、且つ記録材Pが通過しない発熱ブロック(第2発熱ブロック)である。この発熱ブロックHB16は、発熱ブロックHB15の端部サーミスタT12-5Eの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。発熱ブロックHB11とHB17は、記録材Pが通過せず、且つ、記録材Pの端部が通過する発熱ブロックHB13や発熱ブロックHB15と隣接していない発熱ブロック(第3発熱ブロック)である。これらの発熱ブロックHB11とHB17は、各発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。150mm<W≦185mmである場合の、メインサーミスタT11-3C、T11-4C、T12-5
Cの制御目標温度は240℃である。また、発熱ブロックHB12を制御するためのサブサーミスタT11-3Eと、発熱ブロックHB16を制御するためのサブサーミスタT12-5Eの制御目標温度も、240℃である。メインサーミスタT11-1C、T12-7Cの制御目標温度は170℃である。
記録材Pの幅が、W≦150mmの場合は、記録材Pが通過する領域に位置する発熱ブロックであるHB14は、メインサーミスタT11-4Cの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。一方、発熱ブロックHB13は、記録材Pの幅方向一端が通過する領域に位置する発熱ブロックHB14に隣接し、且つ記録材Pが通過しない発熱ブロックである。この発熱ブロックHB13は、発熱ブロックHB14の端部サーミスタT11-4Eの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。同様に、発熱ブロックHB15は、記録材Pの幅方向他端が通過する領域に位置する発熱ブロックHB14に隣接し、且つ記録材Pが通過しない発熱ブロックである。この発熱ブロックHB15は、発熱ブロックHB14の端部サーミスタT12-4Eの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。発熱ブロックHB11、HB12、HB16、HB17は、記録材Pが通過せず、且つ、記録材Pの端部が通過する発熱ブロックHB14と隣接していない発熱ブロックである。これらの発熱ブロックHB11、HB12、HB16、HB17は、各発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御される。W≦150mmである場合の、メインサーミスタT11-4Cの制御目標温度は240℃である。また、発熱ブロックHB13を制御するためのサブサーミスタT11-4Eと、発熱ブロックHB15を制御するためのサブサーミスタT12-4Eの制御目標温度も、240℃である。メインサーミスタT11-1C、T11-2C、T12-6C、T12-7Cの制御目標温度は170℃である。
なお、記録材Pの幅は、次のような方法により判断することができる。すなわち、給送カセットに設けられた紙幅センサによる検知結果に基づく方法、記録材搬送経路上に設けられたフラグ等のセンサによる検知結果に基づく方法、ユーザが設定した記録材Pの幅情報に基づく方法等により記録材Pの幅を判断することができる。
続いてS1003では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1411をPI制御し、発熱ブロックHB11に供給する電力を制御する。S1004では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1412をPI制御し、発熱ブロックHB12に供給する電力を制御する。S1005では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1413をPI制御し、発熱ブロックHB13に供給する電力を制御する。S1006では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1414をPI制御し、発熱ブロックHB14に供給する電力を制御する。S1007では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1415をPI制御し、発熱ブロックHB15に供給する電力を制御する。
S1008では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1416をPI制御し、発熱ブロックHB16に供給する電力を制御する。S1009では、S1002で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1417をPI制御し、発熱ブロックHB17に供給する電力を制御する。なお、各発熱ブロックの制御目標温度は、記録材Pのサイズ情報に応じて設定される。
S1010では、プリントJOBの終了を検知するまで、S1003~S1009の制御を繰り返す。S1010でプリントJOBの終了を検知すると、S1011でリレー1430とリレー1440をOFFし、S1012で画像形成の制御シーケンスを終了する。
図7A、7Bは、記録材Pを連続通紙した場合のフィルム202の表面温度のヒータ長手方向における温度分布を示す図である。図7Aは、Executive紙(184mm幅)、図7Bは、A4紙(210mm幅)を連続通紙した場合の温度分布を示している。
表1に示すようにExecutive紙においては、記録材Pが通過する領域に位置する発熱ブロックであるHB13~HB15は、各々の発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度に基づいて通電制御が行われる。これらのサーミスタの検知温度と比較する制御目標温度は240℃である。発熱ブロックHB12は、発熱ブロックHB13の端部サーミスタT11-3Eの検知温度に基づいて通電制御が行われる。また、発熱ブロックHB16は、発熱ブロックHB15の端部サーミスタT12-5Eの検知温度に基づいて通電制御が行われる。図7Aの実施例1の温度分布を見ればわかるように、これらの端部サーミスタの検知温度と比較する制御目標温度も240℃である。発熱ブロックHB11とHB17は、各々のブロックのメインサーミスタの検知温度に応じて通電制御される。これらのメインサーミスタの検知温度と比較する制御目標温度は170℃である。
以上のように、Executive紙を使用する場合、発熱ブロックHB13、HB15の端部領域の温度に応じて、通紙領域に隣接する発熱ブロックHB12、HB16の発熱量を制御する。これにより、記録材が通過しない非通紙領域の過昇温を抑えつつ、Executive紙の端部付近に形成されたトナー画像をより良好に定着することができる。
これに対して、比較例1及び比較例2として、通紙領域に隣接した発熱ブロックを、この発熱ブロックの領域内に配置しているサーミスタで通電制御した例を示す。
図7Aの比較例1及び比較例2において、Executive紙の通紙領域に隣接する発熱ブロックHB16は、この発熱ブロックに配置されたサーミスタT12-6Cの検知温度が制御目標温度を維持するように温度制御している。比較例1は発熱ブロックHB16の制御目標温度(サーミスタT12-6Cの位置における制御目標温度)を240℃に設定し、比較例2は170℃に設定している。定着ユニットの長手方向の温度状態は、それまでの記録材通紙状況やヒータの加熱状況により異なり、通紙領域である発熱ブロックHB15から外側(発熱ブロックHB16、HB17)への熱の伝わり方は変化する。比較例1に示すように、サーミスタTH12-6Cの位置が240℃を維持するように発熱ブロックHB16を制御していても、発熱ブロックHB15から発熱ブロックHB16への熱の伝達が少ない状態においては、次のような場合がある。すなわち、発熱ブロックHB15の端部領域の温度が上昇する場合がある。このような場合には、ホットオフセット等の画像端部領域の画像不良が発生することが懸念される。従って、非通紙部の温度を低減させるために次に画像形成を行う記録材の給送動作を遅らせる必要がある。
また、比較例2に示すように、サーミスタTH12-6Cの位置が170℃を維持するように発熱ブロックHB16を制御していても、発熱ブロックHB15から発熱ブロックHB16への熱の伝達が多い状態においては、次のような場合がある。すなわち、発熱ブロックHB15の端部領域の温度が低下する場合がある。このような場合には、画像端部領域の定着不良等の画像不良が発生することが懸念される。
このように、比較例1及び2においては、発熱ブロックHB15端部領域の温度を安定して維持することは困難である。搬送基準線Xに対してヒータ長手方向の反対側にある発熱ブロックHB13においても同様である。
これに対して、実施例1は、T12-5Eの位置が240℃を維持するように発熱ブロックHB16を制御している。このため、Executive紙の端部付近の温度を定着に適した240℃に維持でき、発熱ブロックHB16の領域の過昇温も抑えることができる。
また、表1に示すように、A4紙においては、記録材が通過する発熱ブロックであるHB12~HB16はメインサーミスタの検知温度に基づいて通電制御を行う。そして、発
熱ブロックHB11は発熱ブロックHB12の端部サーミスタT11-2Eの検知温度に基づき通電制御を行い、発熱ブロックHB17は発熱ブロックHB16の端部サーミスタT12-6Eの検知温度に基づき通電制御を行う。このような通電制御により、通紙領域に隣接する発熱ブロックHB17の発熱量を制御する。これにより、非通紙領域の過昇温を抑えつつ、発熱ブロックHB16の端部領域をより良好に定着することができる。搬送基準線Xに対してヒータ長手方向の反対側にある発熱ブロックHB12においても同様の効果を得ることができる。
これに対して、図7Bに示すように、比較例1の場合、発熱ブロックHB16から発熱ブロックHB17への熱の伝達が少ない状態においては、発熱ブロックHB16の端部領域の温度が上昇する場合がある。また、比較例2の場合、発熱ブロックHB16から発熱ブロックHB17への熱の伝達が多い状態においては、発熱ブロックHB16の端部領域の温度が低下する場合がある。
以上説明したように、発熱ブロックに対する傾斜領域にサーミスタを配置し、このサーミスタを用いて、当該発熱ブロックに隣接する隣接発熱ブロックの発熱量を制御することにより、当該発熱ブロックの長手方向の温度分布を均一に制御することができる。よって、記録材端部の画像不良の発生を抑制することができ、また、非通紙部の温度上昇を抑制することができる。
ここで、本実施例においては、サーミスタがヒータに印刷されている形態について説明したが、これに限るものではない。サーミスタがヒータに印刷されているのではなく、保持部材201側に設置されており、ヒータの温度をモニタする形態であってもよい。
(実施例2)
以下に、実施例2について説明する。
本実施例では、実施例1で説明したヒータ1100及びヒータの制御回路1400に対して、その構成を変更したヒータ1200及び制御回路1500について説明する。なお、本実施例では、実施例1と異なる構成や処理について説明し、実施例1と同様の構成や処理についての説明は省略する。
本実施例の定着ユニットは、記録材P上に形成された画像の領域である画像領域の位置情報に応じて、各発熱ブロックの発熱制御を行う。また本実施例においても、各発熱ブロックに対して、メインサーミスタと端部サーミスタを配置するものであるが、端部サーミスタに関しては、発熱ブロックのヒータ長手方向両端側の傾斜領域の両方にそれぞれ配置している。
図8A及び図8Bは、本実施例のヒータ1200の構成を示す図である。図8Aは、図8Bに示す記録材Pの搬送基準位置X付近のヒータ1200の断面図を示している。図8Bは、ヒータ1200の各層の平面図を示している。図8A及び図8Bを用いて、ヒータ1200の構成を詳述する。ヒータ1200は実施例1のヒータ1100同様、基板1205と、基板1205上に設けられた摺動面層1と、摺動面層1を覆う摺動面層2と、基板1205の摺動面層1とは反対側の面上に設けられた裏面層1と、裏面層1を覆う裏面層2とにより構成される。本実施例では、裏面層1には、第1の導電体1201と第2の導電体1203と発熱抵抗体(発熱体)1202との組からなる発熱ブロックが長手方向に沿って複数設けられている。本実施例のヒータ1200は、合計5つの発熱ブロックHB21~HB25を有する。発熱ブロックの独立制御に関しては後述する。
第1の導電体1201は、基板1205上に長手方向に沿って複数設けられ、第2の導電体1203は、第1の導電体1201とは短手方向で異なる位置で、基板1205上に長手方向に沿って複数設けられている。発熱抵抗体1202は、第1の導電体1201と第2の導電体1203の間に設けられており、第1の導電体1201と第2の導電体12
03を介して供給される電力により発熱する。
各発熱ブロックの発熱抵抗体1202は、ヒータ1200の短手方向に関し、基板1205中央を基準に互いに対称な位置に形成された発熱抵抗体1202a及び発熱抵抗体1202bに分かれている。また、第1の導電体1201は、発熱抵抗体1202aと接続された導電体1201aと、発熱抵抗体1202bと接続された導電体1201bに分かれている。
ヒータ1200は、5つの発熱ブロックHB21~HB25を有するので、発熱抵抗体1202aは、1202a-1~1202a-5の5つに分かれている。同様に、発熱抵抗体1202bは、1202b-1~1202b-5の5つに分かれている。更に、第2の導電体1203も、1203-1~1203-5の5つに分かれている。なお、発熱抵抗体1202a-1~1202a-5が、基板1205内において記録材Pの搬送方向の上流側に配置されており、発熱抵抗体1202b-1~1202b-5が基板1205内において記録材Pの搬送方向の下流側に配置されている。
ヒータ1200の裏面層2には、発熱抵抗体1202、第1の導電体1201及び第2の導電体1203を覆う絶縁性(本実施例ではガラス)の表面保護層1207が設けられている。但し、表面保護層1207は、給電用の電気接点が接触する電極部E21~E25は覆っていない。電極E21~E25は、夫々、第2の導電体1203-1~1203-5を介して、発熱ブロックHB21~HB25に電力供給するための電極である。電極E28-1、及びE28-2は、第1の導電体1201a、1201bを介して発熱ブロックHB21~HB25に電力給電するための電極である。
ところで、導電体の抵抗値はゼロではないため、ヒータ1200の長手方向における発熱分布に影響を与えることが懸念される。そこで、第1の導電体1201a、1201b、及び第2の導電体1203-1~1203-5の電気抵抗の影響を受けても発熱分布が不均一にならないように、電極E28-1、E28-2はヒータ1200の長手方向の両端部に分けて設けてある。各電気接点は、ステー204と保持部材201の間の空間に設けられたケーブルや薄い金属板等の導電部材を介して、後述するヒータ1200の制御回路1500と接続している。なお、図8Bに示すように、電極E21~E25は、基板1205の長手方向において発熱抵抗体が設けられた領域内に設けられている。
後述するが、本実施例のヒータ1200においても実施例1同様、複数の発熱ブロックを独立して制御することにより、種々の発熱分布を形成可能になっており、例えば、記録材のサイズに応じた発熱分布を設定できる。更に、発熱抵抗体1202においてもPTCを有する材料で形成されている。PTCを有する材料を用いることで、記録材の端部と発熱ブロックの境界とが一致していないケースでも非通紙部の昇温を抑えることができる。
ヒータ1200の摺動面側の摺動面層1には、各発熱ブロックHB21~HB25の温度を検知するための複数のサーミスタT21-1E、T21-11~T21-33、T22-34~T22-55、T22-5Eが形成されている。サーミスタの材料は、TCRが正又は負に大きい材料であれば良い。本実施例においても、NTCを有する材料を基板上に薄く印刷してサーミスタを構成した。
また本実施例においても、発熱ブロックHB21~HB25の全てに、2つ以上のサーミスタを対応させている。このため、1つの発熱ブロックに対応する複数のサーミスタのうち1つのサーミスタが故障した場合であっても、他のサーミスタを用いて当該発熱ブロックの温度を検知でき、全ての発熱ブロックの温度を検知できる構成となっている。
以下に、各発熱ブロックに対するサーミスタ配置について説明する。
本実施例においては、図8Bに示すように、1つの発熱ブロックに対して2つ以上のサーミスタが配置されている。例えば、発熱ブロックHB23に対して、3つのサーミスタT21-32、T21-33、T22-34が設置されている。そして、抵抗値検出用の
導電パターンET21-32、ET21-33、ET22-34と、共通導電パターンEG21によって、それぞれ温度検出可能な構成となっている。
サーミスタT21-33は発熱ブロックHB23の中央領域の温度検知用のメインサーミスタであり、発熱ブロックHB23のヒータ長手方向の略中央部に配置されている。また、サーミスタT21-32は発熱ブロックHB23の端部領域の温度検知用の端部サーミスタであり、発熱ブロックHB22に隣接する側の発熱ブロックHB23の端部領域に配置されている。また、サーミスタT22-34は発熱ブロックHB23の端部領域の温度検知用の端部サーミスタであり、発熱ブロックHB24に隣接する側の発熱ブロックHB23の端部領域に配置されている。
このように、各発熱ブロックHB21からHB25に対して、中央領域温度検知用のメインサーミスタが発熱ブロックの略中央部に配置され、端部領域温度検知用の端部サーミスタが発熱ブロックの端部領域に各々配置されている。
基板1205の定着ニップ部Nの側の面(摺動面層2)には、フィルム202の摺動性を確保するため、絶縁性(本実施例はガラス製)の表面保護層1208がコーティングにより形成されている。表面保護層1208は、メインサーミスタ、導電パターン、及び共通導電パターンを覆っている。しかしながら、電気接点との接続を確保するため、導電パターンの一部、及び共通導電パターンの一部は露出させている。
図9A、9Bは、ヒータ1200のヒータ長手方向の温度分布とサーミスタの詳細な配置を示した図である。
ここでは代表的な発熱ブロックHB23について説明する。図9A、9Bは、発熱ブロックHB23を常温(25℃)から単独で発熱させた時のヒータ摺動面層側の領域の温度分布を示している。発熱ブロックHB23の発熱領域は、搬送基準線Xを中心として長手方向両側に52.5mmまでの間の領域である。図では搬送基準線XからHB22側の位置をマイナスで表している。発熱ブロックHB23を単独で発熱させた場合、発熱させていない近接する発熱ブロックHB22、HB24の領域に熱が伝達するために、発熱ブロックHB23の端部領域である傾斜領域の温度が低下する。本実施例では、この傾斜領域に端部サーミスタT21-32、T22-34を配置する。また、発熱ブロックHB23のヒータ長手方向における中央領域にメインサーミスタT21-33を配置する。
以上のように本実施例においても、各発熱ブロックそれぞれに対して、メインサーミスタと端部サーミスタを配置している。そして本実施例においては、端部サーミスタを、ヒータ長手方向において発熱ブロック両端側の傾斜領域にそれぞれ配置するとともに、傾斜領域のなかで発熱ブロック端部から1mm内側の位置に配置している。以上、発熱ブロックHB23について説明したが、他の発熱ブロックHB21、HB22、HB24、HB25に対しても、発熱ブロックHB23同様に、一つのメインサーミスタと二つの端部サーミスタを配置している。
図10は、ヒータ1200の制御手段である制御回路1500の回路図である。
1501はレーザプリンタ100に接続される商用の交流電源である。ヒータ1200に対する電力制御は、トライアック1511~1515によってヒータ1200への電力供給を導通/遮断することより行われる。トライアック1511~1515は、それぞれ、CPU420からのFUSER21~FUSER25信号に従って動作する。ヒータ1200の制御回路1500は、5つのトライアック1511~1515によって、5つの発熱ブロックHB21~HB25を独立制御可能な回路構成となっている。なお、図10において、トライアック1511~1515の駆動回路は省略してある。
ゼロクロス検知部1521は、交流電源1501のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZEROX信号を出力している。ZEROX信号は、トライアック1511~1515を位相制御するための基準信号等に用いられる。
次に、ヒータ1200の温度検知方法について説明する。
CPU420には、電圧Vccを、サーミスタの抵抗値と抵抗1551~1565の抵抗値で分圧した信号(Th21-1E、Th21-11~Th21-33、Th22-34~Th22-55、Th22-5E)が入力する。ここで、図10においてサーミスタは、T21-1E、T21-11~T21-33、T22-34~T22-55、T22-5Eで示している。例えば、信号Th21-33は、電圧Vccを、サーミスタT21-33の抵抗値と抵抗1558の抵抗値で分圧した信号である。サーミスタT21-33は、温度に応じた抵抗値となるので、発熱ブロックHB23の温度が変化するとCPUに入力する信号Th21-33のレベルも変化する。CPU420は、入力した各信号を、そのレベルに応じた温度に換算する。
CPU420は、各発熱ブロックの設定温度(制御目標温度)と、各サーミスタの検知温度に基づき、例えばPI制御により、ヒータに供給する電力を算出する。更に、算出した供給電力を、対応する位相角(位相制御)や波数(波数制御)等の制御タイミングに換算し、この制御タイミングでトライアック1511~1515を制御している。他のサーミスタに対応する信号の処理も同様なので説明は割愛する。
次に、ヒータ1200への電力制御(ヒータの温度制御)について説明する。
定着処理中、発熱ブロックHB21~HB25の各々は、サーミスタの検知温度が設定温度(制御目標温度)を維持するように制御される。具体的には、発熱ブロックHB23へ供給される電力は、サーミスタT21-33の検知温度が設定温度を維持するように、トライアック1513の駆動を制御することによって制御される。
このように、各サーミスタは、各発熱ブロックを一定温度に保つための制御を実行する際に使用される。リレー1530、1540は、装置の故障などの要因でヒータ1200が過昇温した場合、ヒータ1200への電力を遮断する手段として搭載されている。
次に、リレー1530、1540の回路動作を説明する。
CPU420から出力されるRLON信号がHigh状態になると、トランジスタ1533がON状態になり、直流電源(電圧Vcc)からリレー1530の2次側コイルに通電され、リレー1530の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ1533がOFF状態になり、電源(電圧Vcc)からリレー1530の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー1530の1次側接点はOFF状態になる。同様に、RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ1543がON状態になり、電源(電圧Vcc)からリレー1540の2次側コイルに通電され、リレー1540の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ1543がOFF状態になり、電源(電圧Vcc)からリレー1540の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー1540の1次側接点はOFF状態になる。
次に、リレー1530、1540を用いた保護回路(CPU420を介さないハード回路)の動作について説明する。
信号Th21-1E、Th21-11~Th21-33の何れか1つのレベルが、比較部1531内部に設定された所定値を超えた場合、比較部1531はラッチ部1532を動作させ、ラッチ部1532はRLOFF1信号をLow状態でラッチする。RLOFF1信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ1533がOFF状態で保たれるため、リレー1530はOFF状態(安全な状態)を保つことができる。尚、ラッチ部1532は非ラッチ状態において、RLOFF1信号をオープン状態の出力にしている。
同様に、信号Th22-5E、Th22-34~Th22-55の何れか1つのレベルが、比較部1541内部に設定された所定値を超えた場合、比較部1541はラッチ部1542を動作させ、ラッチ部1542はRLOFF2信号をLow状態でラッチする。R
LOFF2信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ1543がOFF状態で保たれるため、リレー1540はOFF状態(安全な状態)を保つことができる。ラッチ部1542は非ラッチ状態において、RLOFF信号をオープン状態の出力にしている。ここで、本実施例の比較部1531内部に設定された所定値、及び比較部1541内部に設定された所定値は、いずれも300℃に相当する値としてある。
図11は、CPU420による制御回路1500の制御シーケンスを説明するフローチャートである。
S1100でプリント要求が発生すると、S1101ではリレー1530、1540をON状態にする。S1102では、記録材P上の画像領域の位置情報を取得する。そして、各発熱ブロックの領域を、定着ニップ部Nで挟持される際の記録材P上の画像が通過するか否かに応じて、各発熱ブロックを次の3つに分類する。すなわち、画像ブロック(第1発熱ブロック)、画像近接ブロック(第2発熱ブロック)、画像非近接ブロック(第3発熱ブロック)に分類する。ここで、画像(画像領域)が通過する発熱ブロックを画像ブロックとする。発熱ブロック内を画像は通過しないが、近接する発熱ブロックが画像ブロックである発熱ブロックを画像近接ブロックとする。発熱ブロック内及び近接する発熱ブロックを画像が通過しない発熱ブロックを画像非近接ブロックに分類する。
図12A、12Bは、記録材P上の画像領域の位置と発熱ブロックの分類の一例を示す。
図12Aにおいて、斜線で示した画像領域は、発熱ブロックHB23に位置するため、画像ブロックに分類する。また、発熱ブロックHB22、HB24は、発熱ブロック内に画像は存在しないが近接する発熱ブロックHB23に画像が存在する発熱ブロックであり、画像近接ブロックに分類する。また、発熱ブロックHB21、HB25は、発熱ブロック内に画像は存在しない、かつ近接する発熱ブロックHB22、HB24にも画像が存在しない発熱ブロックであり、画像非近接ブロックに分類する。図12Bにおいては、発熱ブロックHB22、HB23、HB24は画像ブロック、発熱ブロックHB21、HB25は画像近接ブロックに分類される。
続いてS1103では、S1102の分類に応じて、各発熱ブロックを制御する際に用いるサーミスタを決定する。
画像ブロックでは、自身の発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御を行う。画像近接ブロックでは、画像が存在する近接する発熱ブロックの端部サーミスタ(画像近接ブロック側)の検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御を行う。画像非近接ブロックでは、自身の発熱ブロックのメインサーミスタの検知温度が制御目標温度を維持するように通電制御を行う。
なお、画像非近接ブロックでは画像が存在しないため、画像ブロックに対し制御目標温度を低く設定する。また、画像近接ブロックでは、画像ブロックの端部サーミスタの温度が低下しない程度に発熱制御し、画像近接ブロックの消費電力を削減する。
表2に画像領域の位置と、制御に用いるサーミスタの対応関係の一例を示す。
Figure 0007071129000002
各発熱ブロックHB21~HB25に対して、設定温度(制御目標温度)を維持するために用いるサーミスタを決定する。
例えば、図12Aに示す画像を定着処理する場合、発熱ブロックHB23は画像ブロックであり、自身の発熱ブロックのメインサーミスタT21-33を用いて通電制御を行う。また、発熱ブロックHB22は画像近接ブロックであり、画像が存在する発熱ブロックHB23の端部サーミスタT21-32を用いて通電制御を行う。同様に、発熱ブロックHB24も画像近接ブロックであり、画像が存在する発熱ブロックHB23の端部サーミスタT22-34を用いて通電制御を行う。発熱ブロックHB21、HB25は画像非近接ブロックであり、自身のメインサーミスタT21-11及びT22-55を用いて通電制御を行う。なお、画像位置情報は、不図示の画像領域判断部により、画像データを各発熱ブロック毎のデータに分類し、画像の有無を判断することで得られる。
続いてS1104では、S1103で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1511をPI制御し、発熱ブロックHB21に供給する電力を制御する。S1105では、S1103で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1512をPI制御し、発熱ブロックHB22に供給する電力を制御する。S1106では、S1103で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1513をPI制御し、発熱ブロックHB23に供給する電力を制御する。S1107では、S1103で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1514をPI制御し、発熱ブロックHB24に供給する電力を制御する。S1108では、S1103で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するようにトライアック1515をPI制御し、発熱ブロックHB25に供給する電力を制御する。なお、各発熱ブロックの制御目標温度は、記録材情報に応じて設定される。
S1109では、プリントJOBの終了を検知するまで、S1104からS1108の制御を繰り返す。S1109でプリントJOBの終了を検知すると、S1110でリレー1530、1540をOFFし、S1111で画像形成の制御シーケンスを終了する。
図13A、13Bは、本実施例においてLTRサイズの記録材Pに図12Aで示す画像を形成した場合の、フィルム202のヒータ長手方向における温度分布を示す図である。
図13Aは、発熱ブロックHB23の発熱ブロックHB24側の詳細な温度分布を示し、図13Bは、発熱ブロックHB23の発熱ブロックHB22側の詳細な温度分布を示している。
表2に示すように発熱ブロックHB23は画像ブロックであり、自身の発熱ブロックのメインサーミスタT21-33を用いて通電制御を行う。また、発熱ブロックHB22は、画像近接ブロックであるため画像が存在する発熱ブロックHB23の端部サーミスタT21-32を用いて制御を行う。同様に発熱ブロックHB24も画像近接ブロックであるため、画像が存在する発熱ブロックHB23の端部サーミスタT22-34を用いて制御を行う。
以上のような通電制御により、画像ブロックである発熱ブロックHB23、及び発熱ブロックHB23に隣接する発熱ブロックHB22、HB24の発熱量を制御している。このことで、発熱ブロックHB22やHB24の過昇温を抑えつつ発熱ブロックHB23の端部領域を定着可能な温度に維持できる。また、画像近接ブロックである発熱ブロックHB22、HB24の発熱を画像ブロック端部の温度が低下しない程度に制御し、また画像非近接ブロックの制御目標温度を低く設定することにより、消費電力を抑制することができる。
比較例3及び4は、画像近接ブロックを、そのブロック内のメインサーミスタの検知温度に基づいて制御したものである。比較例3は、画像近接ブロックの制御目標温度を画像ブロックと同じ温度にした場合、比較例4は、画像近接ブロックの制御目標温度を画像ブロックより低くした場合である。比較例3、4は、画像ブロックである発熱ブロックHB23に隣接する発熱ブロックHB24を、この発熱ブロックに配置したサーミスタT22-44を用いて制御した場合の温度分布を示している。定着ユニットの長手方向の温度状態は、それまでの記録材通紙状況や画像領域、ヒータの加熱状況により異なり、画像ブロックである発熱ブロックHB23から外側(発熱ブロックHB24側)への熱の伝わり方は変化する。
比較例3に示すように発熱ブロックHB23から発熱ブロックHB24やHB22への熱の伝達が多い状態では、画像が存在しない発熱ブロックHB24やHB22の制御目標温度が低すぎると発熱ブロックHB23の端部領域の温度が低下する場合がある。よって、画像端部領域のトナーが定着不良となる場合がある。
また比較例4に示すように、画像が存在しない発熱ブロックHB24やHB22の制御目標温度を、画像ブロックである発熱ブロックHB23と同じ制御目標温度に設定した場合、発熱ブロックHB23の端部領域の温度を定着に適した温度に保つことができる。しかし、この場合、画像が存在しない領域を必要以上に加熱することになり、実施例2に比べて消費電力が増大してしまう。このように、比較例においては発熱ブロックHB23の端部領域の温度を定着に適した温度に維持し、かつ消費電力を最適化することは困難である。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1同様の効果を得ることができ、さらに、画像情報に応じて発熱ブロックを温度制御することが可能となることで、像加熱装置の消費電力を抑制して最適化することができる。
(実施例3)
以下に、実施例3について説明する。
本実施例では、実施例2で説明したヒータ1200に対して、その構成を変更したヒータ1300について説明する。なお、本実施例では、実施例1、2と異なる構成や処理について説明し、実施例1、2と同様の構成や処理についての説明は省略する。
本実施例においても、各発熱ブロックに対して、メインサーミスタと端部サーミスタを配置するものである。更に本実施例の端部サーミスタは、傾斜領域のなかで隣りの発熱ブロックに最も近い位置に配置されている。
図14は、本実施例のヒータ1300の構成を示す図である。図14を用いて、ヒータ1300の構成を詳述する。
本実施例のヒータ1300は、実施例2のヒータ1200同様、合計5つの発熱ブロックHB21~HB25を有する。発熱ブロックHB21~HB25の構成は実施例2で説明した通りである。
ヒータ1300の摺動面側の摺動面層には、各発熱ブロックHB21~HB25の温度を検知するための複数のサーミスタT31-1E、T31-11~T31-33、T32-34~T32-55、T32-5Eが形成されている。本実施例においても、発熱ブロックHB21~HB25の全てに、2つ以上のサーミスタを対応させている。このため、1つの発熱ブロックに対応する複数のサーミスタのうち1つのサーミスタが故障した場合であっても、他のサーミスタを用いて当該発熱ブロックの温度を検知でき、全ての発熱ブロックの温度を検知できる構成となっている。
以下に、各発熱ブロックに対するサーミスタ配置について説明する。
本実施例においては、図14に示すように、1つの発熱ブロックに対して2つ以上のサーミスタが配置されている。例えば、発熱ブロックHB23に対して、3つのサーミスタT31-32、T31-33、T32-34が設置されている。そして、抵抗値検出用の導電パターンET31-32、ET31-33、ET32-34と、共通導電パターンEG31によって、それぞれ温度検出可能な構成となっている。
サーミスタT31-33は中央領域の温度検知用のメインサーミスタであり、発熱ブロックHB23の長手方向の領域において、発熱ブロックの略中央部に配置されている。また、サーミスタT31-32は端部領域の温度検知用の端部サーミスタであり、発熱ブロックHB22に隣接する側の端部領域に配置されている。また、サーミスタT32-34は端部領域の温度検知用の端部サーミスタであり、発熱ブロックHB24に隣接する側の端部領域に配置されている。
このように各発熱ブロックHB21からHB25に対して、サーミスタが次のように配置されている。すなわち、中央領域の温度検知用のメインサーミスタが発熱ブロックのヒータ長手方向の略中央部に配置され、端部領域の温度検知用の端部サーミスタが発熱ブロックのヒータ長手方向の端部領域に各々配置されている。
図15A、15Bは、ヒータ1300のヒータ長手方向の温度分布とサーミスタの詳細な配置を示した図である。
ここでは代表的な発熱ブロックHB23について説明する。図15A、15Bは、発熱ブロックHB23を常温(25℃)から単独で発熱させた時のヒータ摺動面層側の領域の温度分布を示しており、実施例2の図9A、9Bに対応している。
発熱ブロックHB23を単独で発熱させた場合、発熱させていない近接する発熱ブロックHB22、HB24の領域に熱が伝達するために、発熱ブロックHB23の端部領域である傾斜領域の温度が低下する。本実施例では、この傾斜領域に端部サーミスタT31-32、T32-34を配置する。配置位置を更に正確に説明すると、搬送基準線Xからヒータ長手方向両側に52.5mmの位置であって、発熱ブロックHB23の最端部の位置に端部サーミスタT31-32、T32-34を配置している。また、発熱ブロックHB23のヒータ長手方向の中央領域にメインサーミスタT31-33を配置する。
以上のように本実施例においても、各発熱ブロックそれぞれに対して、メインサーミスタと端部サーミスタを配置している。そして本実施例においては、端部サーミスタを、傾斜領域のなかで発熱ブロック最端部の位置に配置している。以上、発熱ブロックHB23について説明したが、他の発熱ブロックHB21、HB22、HB24、HB25に対しても、発熱ブロックHB23同様に、メインサーミスタと端部サーミスタを配置している。また、CPU420による制御回路1500の制御シーケンスは実施例2と同様なので
説明は割愛する。
表3に、本実施例の画像領域の位置と、制御に用いるサーミスタの対応関係の一例を示す。
Figure 0007071129000003
本実施例においても、実施例2同様、各発熱ブロックHB21~HB25に対して、設定温度(制御目標温度)を維持するために用いるサーミスタを決定する。例えば、図12Aに示す画像を定着処理する場合、発熱ブロックHB23は画像ブロックであり、自身の発熱ブロックのメインサーミスタT31-33を用いて通電制御を行う。また発熱ブロックHB22は、画像近接ブロックであり、画像が存在する発熱ブロックHB23の端部サーミスタT31-32を用いて通電制御を行う。同様に、発熱ブロックHB24も画像近接ブロックであり、画像が存在する発熱ブロックHB23の端部サーミスタT32-34を用いて通電制御を行う。
本実施例においても、以上のような通電制御により、画像ブロックである発熱ブロックHB23に隣接する発熱ブロックHB22とHB24の発熱量を制御する。これにより、非通紙部の過昇温を抑えつつ発熱ブロックHB23の端部領域を定着可能な温度に維持できる。また、画像近接ブロックである発熱ブロックHB22とHB24の発熱を画像ブロック端部の温度が低下しない程度に制御し、また画像非近接ブロックの制御温度を低く設定することにより、消費電力を抑制することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1、2同様の効果を得ることができ、さらに、端部サーミスタを、近接する発熱ブロックの熱的な影響を最も受ける最端位置に配置することにより、より均一に発熱ブロックの温度制御を行うことができる。
(実施例4)
以下に、実施例4について説明する。
本実施例では、実施例2で説明したヒータ1100に対して、その構成を変更したヒータ1600について説明する。なお、本実施例では、実施例1~3と異なる構成や処理について説明し、実施例1~3と同様の構成や処理についての説明は省略する。
本実施例においても、各発熱ブロックに対して、メインサーミスタと端部サーミスタを配置するものであるが、端部サーミスタに関しては、傾斜領域のうち、隣り合う発熱ブロ
ック同士の間となる領域に配置している。
図16は、本実施例のヒータ1600の構成を示す図である。図16を用いて、ヒータ1600の構成を詳述する。
本実施例のヒータ1600は、実施例2のヒータ1200同様、合計5つの発熱ブロックHB21~HB25を有する。発熱ブロックHB21~HB25の構成は実施例2で説明した通りである。
ヒータ1600の摺動面側の摺動面層には、各発熱ブロックHB21~HB25の温度を検知するための複数のサーミスタT41-1E、T41-11~T41-33、T42-34~T42-55、T42-5Eが形成されている。
以下に、各発熱ブロックに対するサーミスタ配置について説明する。
本実施例においては、図16に示すように、1つの発熱ブロックに対してヒータ長手方向の中央領域に1つのサーミスタを配置するとともに、隣り合う発熱ブロック間に1つのサーミスタを配置している。例えば、発熱ブロックHB23に対しては、サーミスタT41-33が配置され、発熱ブロックHB23、HB22間にサーミスタT41-32が配置され、発熱ブロックHB23、HB24間にサーミスタT42-34が配置されている。そして、抵抗値検出用の導電パターンET41-32、ET41-33、ET42-34と、共通導電パターンEG41によって、それぞれ温度検出可能な構成となっている。
サーミスタT41-33は中央領域の温度検知用のメインサーミスタであり、発熱ブロックHB23の略中央部に配置されている。また、発熱ブロックHB23、HB22間に配置されているサーミスタT41-32と、発熱ブロックHB23、HB24間に配置されているサーミスタT42-34は、端部領域の温度検知用の端部サーミスタである。
このように各発熱ブロックHB21からHB25に対して、中央領域の温度検知用のメインサーミスタが発熱ブロックのヒータ長手方向の略中央部に配置されている。そして、端部領域の温度検知用の端部サーミスタが、隣り合う発熱ブロック間となる領域に配置されている。
図17A、17Bは、ヒータ1600のヒータ長手方向の温度分布とサーミスタの詳細な配置を示した図である。
ここでは代表的な発熱ブロックHB23について説明する。図17A、17Bは、発熱ブロックHB23を常温(25℃)から単独で発熱させた時のヒータ摺動面層側の領域の温度分布を示しており、実施例2の図9A、9Bに対応している。
発熱ブロックHB23は、搬送基準線Xからヒータ長手方向両側に52.5mmまでの間の領域である。発熱ブロックHB23を単独で発熱させた場合、発熱させていない近接する発熱ブロックHB24の領域に熱が伝達するために、発熱ブロックHB23の端部領域である傾斜領域の温度が低下する。発熱ブロックHB23と、発熱ブロックHB23の隣の発熱ブロックHB24との間の温度も低下する。本実施例では、この発熱ブロック間に端部サーミスタT42-34を配置するものである。
発熱ブロックHB23は、上述のように搬送基準線Xを中心としてヒータ長手方向の両側に52.5mmまでの間の領域であり、この領域には、発熱抵抗体1202a-3、1202b-3が形成されている。また、発熱ブロックHB23に隣り合う発熱ブロックHB24は、上述のように搬送基準線Xからの距離が53.0mmから92.0mmまでの間の領域であり、この領域には、発熱抵抗体1202a-4、1202b-4が形成されている。このように発熱抵抗体1202-3と1202-4の間には、ヒータ長手方向において0.5mmのギャップがある。本実施例では、この隣り合う発熱ブロックHB23と発熱ブロックHB24の間に、端部サーミスタT42-34を配置している。
以上のように本実施例においても、各発熱ブロックそれぞれに対して、メインサーミス
タを配置している。そして本実施例においては、端部サーミスタを、隣接する発熱ブロック間の領域に配置している。
表4に、本実施例の画像領域の位置と、制御に用いるサーミスタの対応関係の一例を示す。
Figure 0007071129000004
本実施例においても、実施例2同様、各発熱ブロックHB21~HB25に対して、設定温度(制御目標温度)を維持するために用いるサーミスタを決定する。例えば図12Aに示す画像を定着処理する場合、発熱ブロックHB23は画像ブロックであり、自身の発熱ブロックのメインサーミスタT41-33により通電制御を行う。また発熱ブロックHB22は、画像近接ブロックであり、画像が存在する発熱ブロックHB23との間にある端部サーミスタT41-32を用いて通電制御を行う。同様に、発熱ブロックHB24も画像近接ブロックであり、画像が存在する発熱ブロックHB23との間の端部サーミスタT42-34を用いて通電制御を行う。
本実施例においても、以上のような通電制御により、画像ブロックである発熱ブロックHB23に隣接する発熱ブロックHB22とHB24の発熱量を制御する。これにより、非通紙部の過昇温を抑えつつ発熱ブロックHB23の端部領域を定着可能な温度に維持できる。また、画像近接ブロックである発熱ブロックHB22とHB24の発熱を画像ブロック端部の温度が低下しない程度に制御し、また画像非近接ブロックの制御温度を低く設定することにより、消費電力を抑制することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1、2同様の効果を得ることができ、さらに、端部サーミスタを、近接する発熱ブロックの熱的な影響を最も受ける位置に配置することにより、より均一に発熱ブロックの温度制御を行うことができる。さらに、隣り合う発熱ブロック間に端部サーミスタを配置することにより、隣り合う2つの発熱ブロックを共通の端部サーミスタで制御することができるようになり、実施例3に対して、サーミスタおよび回路を削減することができ、構成を簡素化できる。
(実施例5)
以下に、実施例5について説明する。
本実施例では、実施例1で説明したヒータ1100と制御回路1400を用いて、記録
材の幅情報に応じて、各発熱ブロックの通電制御を行う構成について説明する。さらに本実施例では、端部サーミスタを用いてスループット(単位時間当たりの通紙枚数)を制御する構成について説明する。なお、本実施例では、実施例1と異なる構成や処理について説明し、実施例1と同様の構成や処理についての説明は省略する。
表5にヒータ1100の各発熱ブロックにおけるサーミスタの詳細な配置を示す。表5におけるサーミスタの位置は、搬送基準線Xからの距離で示しており、電極E18-1側をマイナス、電極E18-2側をプラスとして表している。
Figure 0007071129000005
図18は、CPU420による制御回路1400の制御シーケンスを説明するフローチャートである。
S1200でプリント要求が発生すると、S1201ではリレー1430、1440をON状態にする。S1202では、記録材Pの情報に応じてHB11~HB17の各発熱ブロックに対して、設定温度を維持するように制御するために用いるサーミスタを決定する。前述の表1には、記録材Pの幅に対応した各発熱ブロックを制御するサーミスタが示されている。S1203では、記録材Pの情報に応じてスループットダウンを判断するために用いるサーミスタを決定する。
表6に記録材Pの幅Wに対応して、スループットダウンを判断するサーミスタを示す。
Figure 0007071129000006
表5と表6に示されるように、スループットダウンを判断するために用いるサーミスタは、記録材Pが通過する発熱ブロックの中の非通紙領域に配置されているサーミスタが選択される。
続いてS1204~S1210では、S1202で決定されたサーミスタの検知温度が制御目標温度に到達するように各トライアックをPI制御し、各発熱ブロックに供給する電力を制御する。なお、各発熱ブロックの設定温度は、記録材サイズ情報に応じて設定される。
S1211では、S1203において決定されたサーミスタの検知温度が所定の閾値温度(許容温度)Tmax以下であるか判断を行う。サーミスタの温度が閾値温度Tmaxを超えている場合、S1213で、記録材Pの給紙時間を時間tだけ延長し、記録材Pの搬送間隔を広げる。これにより、非通紙部昇温を抑制することができる。S1211でサーミスタの温度が閾値温度Tmaxを超えていない場合、S1212に移行する。S1212では
、プリントJOBの終了を検知するまで、S1204からS1211の制御を繰り返す。S1212でプリントJOBの終了を検知すると、S1214でリレー1430、1440をOFFし、S1215で画像形成の制御シーケンスを終了する。
図19は、記録材PとしてExecutive紙(184mm幅)とISO-B5紙(176mm幅)を連続通紙した場合のフィルム202の表面の温度分布を示す図である。表1に示すようにExecutive紙においては、記録材Pが通過する発熱ブロックHB13~HB15はメインサーミスタを用いて通電制御を行う。そして、発熱ブロックHB12は発熱ブロックHB13の端部サーミスタT11-3Eを用いて通電制御を行い、発熱ブロックHB16は発熱ブロックHB15の端部サーミスタT12-5Eを用いて通電制御を行う。
比較例5として、通紙領域に隣接した発熱ブロックをこの発熱ブロックに配置しているサーミスタを用いて通電制御した例を示す。
図19の比較例5において、Executive紙の通紙領域に隣接する発熱ブロックHB16は、この発熱ブロックに配置したサーミスタT12-6Cを用いて制御している。図19に示すように、比較例においては、発熱ブロックHB15端部領域の温度を安定して維持することは困難である。搬送基準線Xに対して、ヒータ長手方向の反対側にある発熱ブロックHB13においても同様である。
また、表6に示すように、ISO-B5紙(176mm幅)を使用する場合、スループットダウンを判断するためのサーミスタとしてT11-3E、及びT12-5Eが選択される。
図9に示すように、ISO-B5紙において、発熱ブロックHB-15は通紙領域であり、メインサーミスタT12-5Cを用いて通電制御される。ISO-B5紙の通紙領域は、発熱ブロックHB-15の端部(発熱ブロックHB-16側の端部)より狭いため、図19に示すように、ISO-B5紙の非通紙領域の温度が上昇することが懸念される。しかし、本実施例では、端部サーミスタT12-5Eを用いて、ヒータ1100におけるISO-B5紙の非通紙部が所定の閾値温度(許容温度)Tmax以下であるかどうかの判
断を行っている。ここで、端部サーミスタT12-5Eは、記録材Pが通過する発熱ブロックHB-15の中の非通紙領域に配置されているサーミスタである。そして、端部サーミスタT12-5Eの温度が閾値温度Tmaxを超えている場合には、S1213で、記録
材Pの給紙時間を時間tだけ延長する。このことによって、非通紙部昇温を抑制することができる。図9を用いて発熱ブロックHB15について説明したが、発熱ブロックHB13においても同様である。また、表6に示した他の幅の記録材Pを用いる場合も、本例と同様なスループットの制御を行うことで、同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様の効果を得ることができ、さらに、発熱ブロックの端部と記録材の端部のヒータ長手方向の位置が異なる場合においても、非通紙部の温度上昇を抑制することができる。
以上説明した各実施例は、本発明の実施形態の例示を旨とするものであり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、可能な限り組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることが可能である。
1105…基板、1100…ヒータ、1202a、1202b…発熱抵抗体、HB11~HB17…発熱ブロック、T11-1C~T11-4C、T11-1E~T11-4E、T12-5C~T12-7C、T12-4E~T12-7E…サーミスタ

Claims (14)

  1. 像加熱装置に用いられるヒータであって、
    基板と、
    前記基板に設けられており、電力を供給することで発熱する複数の発熱ブロックであって、前記ヒータの長手方向に沿って並んでおり、各々が独立して発熱可能である複数の発熱ブロックと、
    を有し、
    複数の前記発熱ブロックのうちの少なくともつには、複数の温度検知素子が設けられ、
    複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックを1つだけ発熱させた時、複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックの前記長手方向における温度分布は、両端部に向って低下するように傾斜しており、
    1つの前記発熱ブロックにある、前記温度分布が傾斜する2つの傾斜領域の両方複数の前記温度検知素子のうちのつが配置されている
    ことを特徴とするヒータ。
  2. 前記傾斜領域に設けられた前記温度検知素子は、前記長手方向において、前記発熱ブロックの最端部に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記発熱ブロックは、前記基板上の前記長手方向に沿って設けられている第1の導電体及び第2の導電体と、前記第1の導電体と前記第2の導電体の間に接続されており電力を供給されると発熱する発熱体と、を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ。
  4. 複数の前記温度検知素子は、前記基板の前記発熱ブロックが設けられた面とは反対側の面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のヒータ。
  5. 記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置であって、
    筒状のフィルムと、
    前記フィルムの内面に接触するヒータと、
    前記ヒータへ供給する電力を制御する制御部と、
    を有し、
    前記ヒータは、
    基板と、
    前記基板に設けられており、電力を供給することで発熱する複数の発熱ブロックであって、前記ヒータの長手方向に沿って並んでおり、各々が独立して発熱可能である複数の発熱ブロックと、
    を有し、
    複数の前記発熱ブロックのうちの少なくともつには、複数の温度検知素子が設けられ、
    複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックを1つだけ発熱させた時、複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックの前記長手方向における温度分布は、両端部に向って低下するように傾斜しており、
    前記温度分布が傾斜する傾斜領域に複数の前記温度検知素子のうちのつが配置されており、
    前記制御部は、記録材のサイズに応じて複数の前記発熱ブロックの各々へ供給する電力を制御し、
    前記制御部は、記録材が通過する領域に対応する第1発熱ブロックに対する供給電力を、前記第1発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子以外の温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御し、
    前記制御部は、記録材が通過せず、且つ記録材の端部が通過する前記第1発熱ブロックの隣に位置する第2発熱ブロックに対する供給電力を、記録材の前記端部が通過する前記第1発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御する
    ことを特徴とする像加熱装置。
  6. 前記第1発熱ブロックの制御目標温度と前記第2発熱ブロックの制御目標温度は同じである
    ことを特徴とする請求項に記載の像加熱装置。
  7. 前記制御部は、記録材が通過せず、且つ前記第2発熱ブロックの隣に位置する第3発熱ブロックに対して、前記第3発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子以外の温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御する
    ことを特徴とする請求項またはに記載の像加熱装置。
  8. 前記温度検知素子は、つの前記発熱ブロックにあるつの傾斜領域の両方に設けられている
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  9. 前記発熱ブロックは、前記基板上の前記長手方向に沿って設けられている第1の導電体及び第2の導電体と、前記第1の導電体と前記第2の導電体の間に接続されており電力を供給されると発熱する発熱体と、を有する
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  10. 複数の前記温度検知素子は、前記基板の前記発熱ブロックが設けられた面とは反対側の面に設けられている
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  11. 前記装置は更に、加圧ローラを有し、
    記録材を挟持搬送するニップ部が前記フィルムを介して前記ヒータと前記加圧ローラによって形成されている
    ことを特徴とする請求項乃至1のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  12. 記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置であって、
    筒状のフィルムと、
    前記フィルムの内面に接触するヒータと、
    前記ヒータへ供給する電力を制御する制御部と、
    を有し、
    前記ヒータは、
    基板と、
    前記基板に設けられており、電力を供給することで発熱する複数の発熱ブロックであって、前記ヒータの長手方向に沿って並んでおり、各々が独立して発熱可能である複数の発熱ブロックと、
    を有し、
    複数の前記発熱ブロックのうちの少なくとも1つには、複数の温度検知素子が設けられ、
    複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックを1つだけ発熱させた時、複数の前記温度検知素子が設けられた前記発熱ブロックの前記長手方向における温度分布は、両端部に向って低下するように傾斜しており、
    前記温度分布が傾斜する傾斜領域に複数の前記温度検知素子のうちの1つが配置されており、
    前記制御部は、記録材に形成された画像に応じて複数の前記発熱ブロックの各々へ供給する電力を制御し、
    前記制御部は、画像が通過する領域に対応する第1発熱ブロックに対する供給電力を、前記第1発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子以外の温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御し、
    前記制御部は、画像が通過せず、且つ前記第1発熱ブロックの隣に位置する第2発熱ブロックに対する供給電力を、前記第2発熱ブロックの隣にある前記第1発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御する
    ことを特徴とする像加熱装置。
  13. 前記第1発熱ブロックの制御目標温度と前記第2発熱ブロックの制御目標温度は同じである
    ことを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  14. 前記制御部は、画像が通過せず、且つ前記第2発熱ブロックの隣に位置する第3発熱ブロックに対して、前記第3発熱ブロックに対応する温度検知素子であって、前記傾斜領域に配置した前記温度検知素子以外の温度検知素子が制御目標温度を維持するように制御する
    ことを特徴とする請求項1または1に記載の像加熱装置。
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