JP2015194713A - 像加熱装置及び像加熱装置に用いるヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 小さなサイズの記録材に形成された画像を加熱処理する場合の非通紙部昇温を抑えることができるヒータ及び像加熱装置を提供する。
【解決手段】 ヒータは、第1導電体と第2導電体と発熱体の組からなる独立制御可能な発熱ブロックを長手方向において複数有し、各々の発熱ブロックに対応する電極のうち少なくとも一つが長手方向において発熱体が設けられた領域内に設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真記録方式の画像形成装置に搭載する定着器、或いは記録材上の定着済みトナー画像を再度加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置、等の像加熱装置に関する。また、この像加熱装置に用いられるヒータに関する。
像加熱装置として、エンドレスベルト(エンドレスフィルムとも言う)と、エンドレスベルトの内面に接触するヒータと、エンドレスベルトを介してヒータと共にニップ部を形成するローラと、を有する装置がある。この像加熱装置を搭載する画像形成装置で小サイズ紙を連続プリントすると、ニップ部長手方向において紙が通過しない領域の温度が徐々に上昇するという現象(非通紙部昇温)が発生する。非通紙部の温度が高くなり過ぎると、装置内の各パーツへダメージを与えたり、非通紙部昇温が生じている状態で大サイズ紙にプリントすると、小サイズ紙の非通紙部に相当する領域でトナーがエンドレスベルトに高温オフセットすることもある。
この非通紙部昇温を抑制する手法の一つとして、ヒータ基板上の発熱抵抗体(以下、発熱体と称する)を正の抵抗温度特性を有する材質で形成する。そして、発熱体に対してヒータの短手方向(記録紙の搬送方向)に電流が流れるように(以後、搬送方向給電と称する)、二本の導電体を基板の短手方向の両端に配置することが考えられている(特許文献1)。非通紙部が昇温すると非通紙部の発熱体の抵抗値が昇温し、非通紙部の発熱体に流れる電流が抑制されることにより非通紙部の発熱を抑制するという発想である。正の抵抗温度特性は、温度が上がると抵抗値が上がる特性であり、以後PTC(Positive Temperature Coefficient)と称する。
特開2011−151003号公報
しかしながら、このようなヒータでも、非通紙部に位置する発熱体にも電流が流れる。
本発明は、ヒータの大型化を抑えつつ非通紙部の昇温をより抑えられるヒータ及び像加熱装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための本発明は、エンドレスベルトと、基板と、前記基板に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1導電体と、前記基板の上に前記第1導電体とは前記基板の短手方向で異なる位置で前記長手方向に沿って設けられている第2導電体と、前記第1導電体と前記第2導電体の間に設けられており前記第1導電体と前記第2導電体を介して供給される電力により発熱する発熱体と、を有し、前記エンドレスベルトの内面に接触するヒータと、前記ヒータの電極に接触し前記発熱体に電力を供給するための電気接点と、を有し、記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置において、前記ヒータは、前記第1導電体と前記第2導電体と前記発熱体の組からなる独立制御可能な発熱ブロックを前記長手方向において複数有し、各々の前記発熱ブロックに対応する電極のうち少なくとも一つが前記長手方向において前記発熱体が設けられた領域内であって前記ヒータの前記エンドレスベルトと接触する面とは反対側の面に設けられており、前記ヒータの前記反対側の面に設けられた電極と接触する前記電気接点が前記ヒータの前記反対側の面に対向して配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、基板と、前記基板に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1導電体と、前記基板に前記第1導電体とは前記基板の短手方向で異なる位置で前記長手方向に沿って設けられている第2導電体と、前記第1導電体と前記第2導電体の間に設けられており前記第1導電体と前記第2導電体を介して供給される電力により発熱する発熱体と、を有するヒータにおいて、前記ヒータは、前記第1導電体と前記第2導電体と前記発熱体の組からなる独立制御可能な発熱ブロックを前記長手方向において複数有し、各々の前記発熱ブロックに対応する電極のうち少なくとも一つが前記長手方向において前記発熱体が設けられた領域内に設けられていることを特徴とする。
画像形成装置の断面図。 実施例1の像加熱装置の断面図。 実施例1のヒータ構成図。 実施例1のヒータ制御回路図。 実施例1のヒータ制御フローチャート。 実施例1のヒータの非通紙部昇温を抑制する効果の説明図。 実施例2のヒータ構成図。 実施例2のヒータ制御回路図。 実施例2のヒータ制御フローチャート。 実施例3のヒータ構成図。 実施例4のヒータ構成図。 実施例5のヒータ構成図。 実施例6のヒータ構成図。 実施例7の効果を説明するための図。 実施例7のヒータ構成図。 実施例7の変形例のヒータ構成図。 実施例8のヒータ構成図。 実施例9のヒータ構成図。 実施例10のヒータ構成図。 実施例11のヒータ構成図。
(実施例1)
図1は電子写真記録技術を用いたレーザプリンタ(画像形成装置)100の断面図である。プリント信号が発生すると、画像情報に応じて変調されたレーザ光をスキャナユニット21が出射し、帯電ローラ16によって所定の極性に帯電された感光体19を走査する。これにより感光体19には静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像器17からトナーが供給され、感光体19上に画像情報に応じたトナー画像が形成される。一方、給紙カセット11に積載された記録材(記録紙)Pはピックアップローラ12によって一枚ずつ給紙され、ローラ13によってレジストローラ14に向けて搬送される。さらに記録材Pは、感光体19上のトナー画像が感光体19と転写ローラ20で形成される転写位置に到達するタイミングに合わせて、レジストローラ14から転写位置へ搬送される。記録材Pが転写位置を通過する過程で感光体19上のトナー画像は記録材Pに転写される。その後、記録材Pは像加熱装置200で加熱されてトナー画像が記録材Pに加熱定着される。定着済みのトナー画像を担持する記録材Pは、ローラ26、27によってレーザプリンタ100上部のトレイに排出される。なお、18は感光体19を清掃するクリーナ、28は記録材Pのサイズに応じて幅調整可能な一対の記録材規制板を有する給紙トレイ(手差しトレイ)である。給紙トレイ28は定型サイズ以外のサイズの記録材Pにも対応するために設けられている。29は給紙トレイ28から記録材Pを給紙するピックアップローラ、30は像加熱装置200等を駆動するモータである。商用の交流電源401に接続された、制御回路400から、像加熱装置200へ電力供給している。上述した、感光体19、帯電ローラ16、スキャナユニット21、現像器17、転写ローラ20が、記録材Pに未定着画像を形成する画像形成部を構成している。
本実施例のレーザプリンタ100は複数の記録材サイズに対応している。給紙カセット11には、Letter紙(約216mm×279mm)、Legal紙(約216mm×356mm)、A4紙(210mm×297mm)、Executive紙(約184mm×267mm)をセットできる。更に、JIS B5紙(182mm×257mm)、A5紙(148mm×210mm)をセットできる。
また、給紙トレイ28から、DL封筒(110mm×220mm)、COM10封筒(約105mm×241mm)を含む、不定型紙を給紙し、プリントできる。本例のプリンタは、基本的に紙を縦送りする(長辺が搬送方向と平行になるように搬送する)レーザプリンタである。そして、装置が対応している定型の記録材の幅(カタログ上の記録材の幅)のうち最も大きな(幅が大きな)幅を有する記録材は、Letter紙及びLegal紙であり、これらの幅は約216mmである。装置が対応する最大サイズよりも小さな紙幅の記録材Pを、本実施例では小サイズ紙と定義する。
図2は像加熱装置200の断面図である。像加熱装置200は、筒状のフィルム(エンドレスベルト)202と、フィルム202の内面に接触するヒータ300と、フィルム202を介してヒータ300と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ(ニップ部形成部材)208と、を有する。フィルム202のベース層の材質は、ポリイミド等の耐熱樹脂、またはステンレス等の金属である。また、フィルム202の表層には耐熱ゴム等の弾性層を設けても良い。加圧ローラ208は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金209と、シリコーンゴム等の材質の弾性層210を有する。ヒータ300は耐熱樹脂製の保持部材201に保持されている。保持部材201はフィルム202の回転を案内するガイド機能も有している。加圧ローラ208はモータ30から動力を受けて矢印方向に回転する。加圧ローラ208が回転することによって、フィルム202が従動して回転する。未定着トナー画像を担持する記録材Pは、定着ニップ部Nで挟持搬送されつつ加熱されて定着処理される。
ヒータ300は、図3(A)に示すように、セラミック製の基板305上に設けられた発熱体によって加熱される。基板305の裏面側であって、レーザプリンタ100の通紙領域には、温度検知素子としてのサーミスタTH1、TH2、TH3、TH4が当接している。基板305の裏面側には、ヒータ300の異常発熱により作動してヒータ300に供給する電力を遮断するサーモスイッチや温度ヒューズ等の安全素子212も当接している。番号204は保持部材201に不図示のバネの圧力を加えるための金属製のステーである。
図3は実施例1のヒータ300の構成図を示している。図3及び図6を基にして、ヒータ300の構成と非通紙部昇温を抑える効果について説明する。
図3(A)には、ヒータ300の短手方向の1断面の図を示してある。ヒータ300の裏面(エンドレスベルトと接触する面とは反対側の面)の層1には、基板305上にヒータ300の長手方向に沿って設けられている第1導電体301が設けられている。更に、基板305上に第1導電体301とはヒータ300の短手方向で異なる位置でヒータ300の長手方向に沿って設けられている第2導電体303が設けられている。第1導電体301は、記録材Pの搬送方向の上流側に配置された導電体301aと、下流側に配置された導電体301bに分離されている。
更に、ヒータ300は、第1導電体301と第2導電体303の間に設けられており、第1導電体301と第2導電体303を介して供給する電力により発熱する発熱体302を有する。発熱体302は、記録材Pの搬送方向の上流側に配置された発熱体302aと、下流側に配置された発熱体302bに分離されている。
ヒータ300の短手方向(記録材の搬送方向)の発熱分布が非対称になると、ヒータ300が発熱した際に基板305に生じる応力が大きくなる。基板305に生じる応力が大きくなると、基板305に割れが生じる場合がある。そのため、発熱体302を搬送方向の上流側に配置された発熱体302aと、下流側に配置された発熱体302bに分離し、ヒータ300の短手方向の発熱分布が対称になるようにしている。
また、ヒータ300の裏面の層2には、発熱体302及び導電体301及び導電体303を覆う絶縁性(本実施例ではガラス)の表面保護層307が設けられている。また、ヒータ300の摺動面(エンドレスベルトと接触する面)の層1には、摺動性のあるガラスやポリイミドのコーティングによる表面保護層308を有する。
図3(B)には、ヒータ300の各層の平面図を示してある。ヒータ300は、裏面の層1に、第1導電体301と第2導電体303と発熱体302の組からなる発熱ブロックをヒータ300長手方向で複数有する。一例として本実施例のヒータ300では、ヒータ300の長手方向の中央部と両端部に、合計3つの発熱ブロックを有する。第1発熱ブロック302−1はヒータ300の短手方向に対称に形成された、発熱体302a−1及び、302b−1で構成されている。同様に、第2発熱ブロック302−2は、発熱体302a−2及び、302b−2で構成されており、第3発熱ブロック302−3は、発熱体302a−3及び、302b−3で構成されている。
第1導電体301は、ヒータ300の長手方向に沿って設けられている。第1導電体301は、発熱体(302a−1、302a−2、302a−3)と接続する導電体301aと、発熱体(302b−1、302b−2、302b−3)と接続する導電体301bによって構成されている。
ヒータ300の長手方向に沿って設けられている第2導電体303は、導電体303−1、303−2、303−3の3本に分割されている。
電極E1、E2、E3、E4−1及び、E4−2は、後述するヒータ300の制御回路400から電力を供給するための電気接点と接続される。電極E1は、導電体303−1を介して発熱ブロック302−1に給電するための電極である。同様に、電極E2は、導電体303−2を介して発熱ブロック302−2に給電するために用いる電極である。電極E3は、導電体303−3を介して発熱ブロック302−3に給電するための電極である。電極E4−1及びE4−2は、導電体301a及び導電体301bを介して3つの発熱ブロック302−1〜303−3に電力給電するための共通の電気接点、と接続される電極である。
ところで、導電体の抵抗値はゼロではないため、ヒータ300の長手方向の発熱分布に影響を与える。そこで、導電体303−1、303−2、303−3、301a及び301bの電気抵抗の影響を受けても、ヒータ300の長手方向に対称な発熱分布が得られるように、電極E4−1及びE4−2はヒータ300の長手方向の両端に設けてある。
また、ヒータ300の裏面の層2の表面保護層307は、電極E1、E2、E3、E4−1及びE4−2の箇所を除いて形成されており、ヒータ300の裏面側から、各電極に電気接点を接続可能な構成となっている。本実施例では、ヒータ300の裏面に電極E1、E2、E3、E4−1及びE4−2を設け、ヒータ300の裏面側から電力供給可能な構成にしてある。また、複数の発熱ブロックのうちの少なくとも一つの発熱ブロックに供給する電力と、他の前記発熱ブロックに供給する電力の比率を変更可能な構成となっている。ヒータ300の裏面に電極を設けることで、基板305上で導電パターンによる配線を行う必要がないため、基板305短手方向の幅を短くすることができる。そのため、基板305の材料コストの低減や、基板305の熱容量低減によるヒータ300の温度上昇にかかる立ち上げ時間を短縮する効果を得ることができる。なお、電極E1、E2、E3は、基板の長手方向において発熱体が設けられた領域内に設けられている。また、ヒータ300の摺動面の層1の表面保護層308は、フィルム202と摺動する領域に設けてある。
図3(C)に示すように、ヒータ300の保持部材201には、サーミスタ(温度検知素子)TH1〜TH4、及び安全素子212、電極E1、E2、E3、E4−1及びE4−2の電気接点のために穴が設けられている。HTH1〜HTH4、H212、HE1〜HE3、HE4−1、HE4−2が穴である。
ステー204と保持部材201の間には、前述したサーミスタ(温度検知素子)TH1〜TH4と、安全素子212と、電極E1、E2、E3、E4−1、E4−2に接触する電気接点と、が設けられている。C1〜C3、C4−1、C4−2が電気接点である。なお、図3(C)において、電気接点C1〜C3、C4−1、C4−2に繋がっている破線、及び安全素子212に繋がっている破線は、いずれも給電用ケーブル(ACライン)を示している。また、温度検知素子TH1〜TH4に繋がっている破線は信号線(DCライン)を示している。これらの素子及び電気接点はヒータ300の裏面に対向して配置されている。電極E1、E2、E3、E4−1及びE4−2に接触する電気接点は、バネによる付勢や溶接等の手法によって、それぞれヒータの電極部と電気的に接続されている。各電気接点は、ステー204と保持部材201の間に設けられたケーブル(前述した破線)や薄い金属板等の導電材料を介して、後述するヒータ300の制御回路400と接続している。
ヒータ300への電力制御は、通紙部の中央付近(後述する搬送基準位置X付近)に設けられたサーミスタTH1の出力に基づいて行われている。サーミスタTH4は発熱ブロック302−2の発熱領域の端部温度(図6(B)の状態における発熱領域の端部温度)を検出している。また、サーミスタTH2は発熱ブロック302−1の発熱領域の端部温度(図6(A)の状態における発熱領域の端部温度)を検出している。サーミスタTH3は発熱ブロック302−3の発熱領域の端部温度(図6(A)の状態における発熱領域の端部温度)を検出している。
また、本実施例の装置には、故障等によって、単独の発熱ブロックのみに電力供給される状態を検知できるように、3つの発熱ブロックにそれぞれ1以上のサーミスタを設けてあり、装置の安全性を高めている。トライアック416及び、トライアック426の故障のみを考慮する場合には、独立して制御可能な複数の発熱ブロックごとに、少なくともそれぞれ1以上のサーミスタ(例えば図3ではサーミスタTH1と、TH2のみを設ける)を設けても良い。本実施例では、トライアック416及びトライアック426の故障に加えて、各電極への電気接点の不良を考慮し、3つの発熱ブロックにそれぞれ1以上のサーミスタを設けてある。例えば、電極E1への電気接点が接続不良の場合、発熱ブロック302−1には電力が供給されず、発熱ブロック302−3に電力が供給される場合がある。このため、発熱ブロック302−1と発熱ブロック302−3の両方にサーミスタTH2及びTH3を備えてある。
安全素子212は、非通紙部昇温による誤動作を防止するため、非通紙部昇温の影響が少ない、レーザプリンタ100で設定されている利用可能な最小サイズ紙の通紙領域の部分(発熱ブロック302−2の中央付近)に当接している。これによって、通常動作時における、安全素子212の温度が低下するため、安全素子212の動作温度を低く設定することができ、像加熱装置200の安全性を高めることができる。
次に、図6を用いてヒータ300の非通紙部昇温を抑える効果について説明する。図6(A)は、3つの発熱ブロック全てに電力供給を行う場合の非通紙部昇温を説明する図である。発熱領域の中央部を基準にB5紙を縦方向搬送する場合を例として示している。記録材Pを搬送する際の基準位置を記録材P搬送基準位置Xとして定義する。
給紙カセット11は記録材Pの位置を規制する位置規制板を有しており、積載された記録材Pのサイズごとに所定の位置から記録材Pを給紙し、像加熱装置200の所定の位置を記録材Pが通過するように搬送している。同様に給紙トレイ28は記録材Pの位置を規制する位置規制板を有しており、像加熱装置200の所定の位置を記録材Pが通過するように搬送している。
ヒータ300は、Letter紙を縦方向搬送する場合に対応するため、紙幅約216mmに対して、220mmの発熱領域の長さを有している。220mmの発熱領域の長さを有するヒータ300に、紙幅182mmのB5紙を縦方向搬送する場合、発熱領域の両端部に19mmの非通紙領域が生じる。ヒータ300への電力制御は通紙部の中央付近に設けられたサーミスタTH1の検知温度が目標温度を維持するように行われるが、非通紙部では紙に熱を奪われないため、非通紙部の温度が通紙部に比べて上昇する。図6(A)に示すように、B5サイズ紙の場合、記録材Pの端部は両端部の発熱ブロック302−1及び302−3の一部領域を通過し、両端部夫々19mmの非通紙部が生じる。しかしながら、発熱体302がPTCであるため、非通紙部にある発熱体の抵抗値は通紙部にある発熱体よりも高くなり電流が流れにくくなる。この原理により非通紙部の昇温を抑えることができる。
図6(B)はヒータ300の中央部の発熱ブロック302−2のみに電力供給を行う場合の非通紙部昇温を説明する図である。発熱領域の中央部を基準に、幅110mmのDLサイズ封筒を縦方向搬送する場合を例として示している。ヒータ300の発熱ブロック302−2は、A5紙を縦方向搬送する場合に対応するため、紙幅148mmに対して、157mmの発熱領域の長さを有している。中央の発熱ブロック302−2が157mmの長さを有するヒータ300に、幅110mmのDLサイズの封筒を縦方向搬送する場合、中央の発熱ブロック302−2内の両端部に23.5mmの非通紙領域が生じる。ヒータ300の制御は通紙部の中央付近に設けられたサーミスタTH1の出力に基づいて行われており、非通紙部では紙に熱を奪われないため、非通紙部の温度が通紙部に比べて上昇する。図6(B)の状態では、まず、発熱ブロック302−2のみに電力供給を行うことによって、非通紙領域の影響を低減することができる。一般的に非通紙部領域が長いほど、非通紙部昇温が悪化するため、PTCの発熱体302に搬送方向給電する効果だけでは、非通紙部昇温を十分に抑制できなくなる場合がある。そこで、図6(B)で示すように、非通紙領域の長さをできるだけ短くする方法が有効である。また、中央の発熱ブロック302−2内の両端部23.5mmの非通紙領域は、図6(A)と同様の原理で昇温を抑えることができる。
尚、図6(B)に示すように、ヒータ300の中央部の発熱ブロック302−2のみに電力供給を行う場合の非通紙部昇温を抑制する効果は、発熱体302が正の抵抗温度特性(PTC)でない場合にも効果を得ることができる。したがって、本実施例は発熱体302にPTCを用いる場合に限定したものではない。さらに、本実施例の構成は、発熱体302の抵抗温度係数がない場合や、負の抵抗温度特性(NTC)を持った場合にも適用できる。
図4は実施例1のヒータ300の制御回路400の回路図を示す。401はレーザプリンタ100に接続される商用の交流電源である。ヒータ300の電力制御は、トライアック416及びトライアック426の通電/遮断により行われる。トライアック416及びトライアック426を制御することにより、発熱ブロック302a−1及び302a−3と、発熱ブロック302a−2と、が独立制御可能となっている。ヒータ300への電力供給は電極E1〜E3、E4−1、E4−2を介して行われる。本実施例では、発熱ブロック302a−1、302b−1の抵抗値を140Ω、発熱ブロック302a−2、302b−2の抵抗値を28Ω、発熱ブロック302a−3、302b−3の抵抗値を140Ωとして説明する。
ゼロクロス検知部430は交流電源401のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZEROX信号を出力している。ZEROX信号は、ヒータ300の制御に用いている。リレー440は、故障などによりヒータ300が過昇温した場合、サーミスタTH1〜TH4からの出力により作動する(ヒータ300への電力供給を遮断する)、ヒータ300への電力遮断手段として用いている。
RLON440信号がHigh状態になると、トランジスタ443がON状態になり、電源電圧Vcc2からリレー440の2次側コイルに通電され、RLON440の1次側接点はON状態になる。RLON440信号がLow状態になると、トランジスタ443がOFF状態になり、電源電圧Vcc2からリレー440の2次側コイルに流れる電流は遮断され、RLON440の1次側接点はOFF状態になる。
次にリレー440を用いた、安全回路の動作について説明する。サーミスタTH1〜TH4による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部441はラッチ部442を動作させ、ラッチ部442はRLOFF信号をLow状態でラッチする。RLOFF信号がLow状態になると、CPU420がRLON440信号をHigh状態にしても、トランジスタ443がOFF状態で保たれるため、リレー440はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。
サーミスタTH1〜TH4による検知温度が、それぞれ設定された所定値を超えていない場合、ラッチ部442のRLOFF信号はオープン状態となる。このため、CPU420がRLON440信号をHigh状態にすると、リレー440をON状態にすることができ、ヒータ300に電力供給可能な状態となる。
次に、トライアック416の動作について説明する。抵抗413、417はトライアック416のためのバイアス抵抗で、フォトトライアックカプラ415は一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。そして、フォトトライアックカプラ415の発光ダイオードに通電することによりトライアック416をオンさせる。抵抗418は、電源電圧Vccからフォトトライアックカプラ415の発光ダイオードに流れる電流を制限するための抵抗であり、トランジスタ419によりフォトトライアックカプラ415をオン/オフする。トランジスタ419は、CPU420からのFUSER1信号に従って動作する。
トライアック416が通電状態になると、発熱体302a−2と302b−2に電力が供給され、合成抵抗値14Ωの抵抗に電力が供給される。トライアック416及びトライアック426による電力制御を、通電比率1:0で制御することで、発熱体302a−2と302b−2のみに電力が供給されると、図6(B)で説明した状態となる。
トライアック426の回路動作はトライアック416と同じため説明を省略する。トライアック426は、CPU420からのFUSER2信号に従って動作する。トライアック426が通電状態になると、発熱体302a−1、302b−1、302a−3、302b−3に電力が供給される。この4つの発熱体302a−1、302b−1、302a−3、302b−3は並列接続されているため、合成抵抗値35Ωの抵抗に電力が供給される。
図6(A)の状態では、トライアック416及びトライアック426を用いて電力供給が行われる。即ち、トライアック416及びトライアック426が通電状態になると、発熱体302a−1、302b−1、302a−2、302b−2、302a−3、302b−3に電力が供給される。この6つの発熱体302a−1、302b−1、302a−2、302b−2、302a−3、302b−3は並列接続されているため、合成抵抗値10Ωの抵抗に電力が供給される。トライアック416及びトライアック426による電力制御を通電比率1:1で制御することで、図6(A)で説明した状態となる。
ところで、対応する最大記録材Pの幅(本実施例ではLetter紙及びLegal紙)で必要な電力に対応できるように、ヒータ300の総抵抗値を設計する場合が多い。本実施例の構成では、図6(B)の状態の総抵抗値が14Ωであり、図6(A)の状態の総抵抗値である10Ωに比べて高くなるため、高調波規格、フリッカ、ヒータ300の安全保護(一般的に抵抗値が低い程、悪化する。)に対して有利である。例えば、3つの発熱ブロック(302−1、302−2、302−3)が直列に接続されている状態で10Ωになるように調整したヒータについて考える。この構成で、ヒータ中央部の発熱ブロック302−2のみに電力供給する場合、ヒータの総抵抗値が低下してしまうので、高調波規格、フリッカ、ヒータ300の安全保護に対して不利になる。本実施例の構成は、ヒータ長手方向に分割された複数の発熱ブロック(本実施例では3つの発熱ブロック)が並列に接続されているので高調波やフリッカ等を抑えるのに有利である。
次にヒータ300の温度制御方法について説明する。サ−ミスタTH1によって検知される温度は、不図示の抵抗との分圧がTH1信号としてCPU420で検知されている(サーミスタTH2〜サーミスタTH4も、同様の方法で、CPU420で検知されている)。CPU(制御部)420の内部処理では、サーミスタTH1の検知温度とヒータ300の設定温度に基づき、例えばPI制御により、供給するべき電力を算出する。更に供給する電力に対応した位相角(位相制御)、波数(波数制御)の制御レベルに換算し、その制御条件によりトライアック416及びトライアック426を制御している。本実施例ではサ−ミスタTH1によって検知したヒータ温度に基づき、ヒータ300の温度制御を行っている。しかしながら、フィルム202の温度をサーミスタやサーモパイルによって検知し、この検知温度に基づきヒータ300の温度制御を行っても良い。
図5はCPU420による、像加熱装置200の制御シーケンスを説明するフローチャートである。S501でプリント要求が発生すると、S502ではリレー440をON状態にする。続いて、S503では、記録材の幅が157mm以上かを判断する。本実施例のレーザプリンタ100では、Letter紙、Legal紙、A4紙、Executive紙、B5紙、及び給紙トレイ28から給紙される157mm以上の幅の不定型紙の場合にS504に移行する。そして、トライアック416とトライアック426の通電比率を1:1に設定する(図6(A)の状態)。
記録材の幅が157mmより狭い場合(本実施例では、A5紙、DL封筒、COM10封筒、及び157mmより幅の狭い不定型紙)には、S505に移行する。そして、トライアック416とトライアック426の通電比率を1:0に設定する(図6(B)の状態)。
尚、S503の記録材の幅の判断方法としては、給紙カセット11や給紙トレイ28に設けた紙幅センサを用いる方法、記録材P搬送経路上に設けたフラグ等のセンサを用いる方法等、どのような方法でも構わない。他の方法として、ユーザが設定した記録材Pの幅情報に基づく方法、記録材Pに画像形成を行う画像情報に基づく方法等がある。
S506では設定した通電比率を用いて、画像形成プロセススピードを全速に設定し、サーミスタTH1の目標設定温度200℃で定着処理を行う。
S507では、CPU420に設定されている、サーミスタTH2の最大温度TH2Max、サーミスタTH3の最大温度TH3Max、サーミスタTH4の最大温度TH4Maxを、それぞれ超えていないか判断する。サーミスタ信号TH2〜TH4に基づき、非通紙部昇温が悪化して発熱領域端部の温度が、所定の上限値を超えたことを検知すると、S509に移行し、画像形成プロセススピードを半速に設定し、サーミスタTH1の目標設定温度170℃で定着処理を行う。S510でプリントJOBの終了を検知するまでS509に移行し、定着処理を継続する。画像形成プロセススピードを半速にすると、全速に比べて低い温度でも定着性が得られるため、定着目標温度を低減することができ、非通紙部の温度も抑制できる。S507で各サーミスタの温度が最大温度を超えていない場合にはS508に移行する。S508では、プリントJOBが終了をするまでS506に移行し、定着処理を継続する。
以上の処理を繰り返し行い、S508及びS510でプリントJOBの終了を検知すると、S511でリレー440をOFFし、S512で画像形成の制御シーケンスを終了する。
本実施例の制御では、記録材Pの幅情報に基づき、トライアック416とトライアック426の通電比率を設定し、ヒータ300の長手方向の発熱分布の制御を行っている。その他に、それぞれの発熱ブロックに対応したサーミスタの温度検知結果に基づき、ヒータ300の長手方向の発熱分布を制御する方法も考えられる。具体例として、発熱ブロック302−2の制御を、サーミスタTH1の温度検知結果に基づき、トライアック416を用いてPI制御等で電力制御を行う。また、発熱ブロック302−1及び発熱ブロック302−3の制御は、サーミスタTH2若しくはサーミスタTH3の温度検知結果に基づき、トライアック426を用いてPI制御等で電力制御を行う方法が考えられる。像加熱装置200の構成(ヒータ300の発熱ブロックの分割数、サーミスタの位置など)及び、画像形成装置200の仕様(対応する記録材の種類など)に応じて、最適な制御方法を用いることができる。
以上説明したように、本実施例1のヒータ300及び像加熱装置200を用いることにより、装置が対応する最大サイズよりも小さなサイズをプリントする場合の非通紙部昇温を抑えることができる。また、ヒータ300の短手方向の発熱分布の対称性が改善し、基板305の熱応力を低減できる。また、ヒータ300の長手方向の発熱分布の対称性が改善し、ヒータ300の長手方向の発熱分布のムラを低減できる。また、本実施例のヒータ300では、ヒータ300の裏面に電極を設けることで、基板305上で導電パターンによる配線を行う必要がない。このため、ヒータ300の短手方向幅を広くすることなく、ヒータ300長手方向の発熱ブロック数、電極の数、ヒータ300の長手方向の発熱分布を制御するトライアックの数を増やすことができる。また、ヒータ長手方向の発熱分布を切り替える段階数を増やし、より多くの記録材Pの幅に最適化したヒータ長手方向の発熱分布を得ることができる。そのためヒータ300では、基板305短手方向の幅を短くすることができ、基板305の材料コストの低減や、基板305の熱容量低減による、像加熱装置200の立ち上げ時間を短縮する効果を得ることができる。更に、複数の発熱ブロックにそれぞれ1以上のサーミスタを設けることで、像加熱装置200の故障状態における安全性を高めることができる。
(実施例2)
次にレーザプリンタ100の像加熱装置200に搭載する実施例1で説明したヒータ300、ヒータ300の保持部材201及び、ヒータの制御回路400を変更した実施例2を説明する。実施例1と同様の構成については同一の記号を用いて説明を省略する。実施例2のヒータ700は、ヒータ700長手方向の発熱分布を4段階に切替え可能な構成である。図7は実施例2のヒータ700の構成図を示している。図7(A)には、ヒータ700の短手方向の1断面図を示してある。
ヒータ700は、基板305上にヒータ700の長手方向に沿って設けられている第1導電体701と、基板305上に第1導電体701とヒータ700の短手方向で異なる位置でヒータ700の長手方向に沿って設けられている第2導電体703を有する。第1導電体701は、記録材Pの搬送方向の上流側に配置された導電体701aと、下流側に配置された導電体701bに分離されている。
更に、ヒータ700は、第1導電体701と第2導電体703の間に設けられており、第1導電体701と第2導電体703を介して供給する電力により発熱する発熱体702を有する。発熱体702は、記録材Pの搬送方向の上流側に配置された発熱体702aと、下流側に配置された発熱体702bに分離されている。
図7(B)には、ヒータ700の各層の平面図を示してある。ヒータ700裏面の層1には、第1導電体701と第2導電体703と発熱体702の組からなる発熱ブロックがヒータ700の長手方向で複数設けられている。本実施例のヒータ700は、ヒータ700の長手方向の中央部と両端部に、合計7つの発熱ブロック702−1〜702−7を有する。図中のBL1〜BL7は各ブロックを示している。
発熱ブロック702−1〜702−7は、ヒータ700の短手方向に対称に形成された、発熱体702a−1〜702a−7及び発熱体702b−1〜702b−7によって、それぞれ構成されている。第1導電体701は、発熱体(702a−1〜702a−7)と接続する導電体701aと、発熱体(702b−1〜702b−7)と接続する導電体701bによって構成されている。同様に、第2導電体703は、導電体703−1〜703−7の7本に分割されている。
電極E1〜E7、E8−1及び、E8−2は、後述するヒータ700の制御回路800から電力を供給するために用いる電気接点と接続するために用いる。電極E1〜E7はそれぞれ、導電体703−1〜703−7を介して、発熱ブロック702−1〜702−7に電力供給するために用いる電極である。電極E8−1及び、E8−2は、導電体701a及び、導電体701bを介して、7つの発熱ブロック702−1〜702−7に電力給電するために用いる共通の電気接点と接続するために用いる電極である。
また、ヒータ700の裏面の層2の表面保護層707は、電極E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8−1及び、E8−2の箇所を除いて形成されており、ヒータ700の裏面側から、各電極に電気接点を接続可能な構成となっている。
本実施例では、ヒータ700の裏面に電極E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8−1及びE8−2を設け、ヒータ700の裏面側から電力供給可能な構成である。また、発熱ブロックのうちの少なくとも一つの発熱ブロックに供給する電力と、他の前記発熱ブロックに供給する電力の比率を制御可能な構成となっている。
図7(C)に示すように、ヒータ700の保持部材712には、サーミスタ(温度検知素子)TH1、及び安全素子212、電極E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8−1及び、E8−2の電気接点のために穴が設けられている。
ステー204と保持部材712の間には、前述した、サーミスタ(温度検知素子)TH1、及び安全素子212、電極E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8−1及び、E8−2の電気接点が設けられ、ヒータ700の裏面に当接している。電極E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8−1及びE8−2に接触させる電気接点の構成は、実施例1と同じなので説明は割愛する。
図8は実施例2のヒータ700の制御回路800の回路図を示す。実施例1の図4では二つのトライアックを用いて電力制御及びヒータ300の長手方向の発熱分布を制御する方法について説明した。実施例2では、一つのトライアックで電力制御を行い、3つのリレー851〜853を用いてヒータ700の長手方向の発熱分布を制御する方法について説明する。本例では、リレー851〜853を制御し、複数の発熱ブロックの中から電力供給する発熱ブロックを選択する、即ち、電力供給する発熱ブロックと電力供給しない発熱ブロックが形成されるので、独立制御可能と表現する。
リレー851〜853はCPU420からのRLON851〜853信号に従って動作する。RLON851〜853信号がHigh状態になると、トランジスタ861〜863がON状態になり、電源電圧Vcc2からリレー851〜853の2次側コイルに通電され、リレー851〜853の1次側接点はON状態になる。RLON851〜853信号がLow状態になると、トランジスタ861〜863がOFF状態になり、電源電圧Vcc2からリレー851〜853の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー851〜853の1次側接点はOFF状態になる。
次にリレー851〜853の状態と、ヒータ700の長手方向の発熱分布の関係について説明する。リレー851〜853が全てOFF状態では、発熱ブロック702−4に電力が供給され、図7(B)に示すようにヒータ700の115mm幅が発熱し、DL封筒及び、COM10封筒用の発熱分布になる。リレー851がON状態、リレー852〜853がOFF状態では、発熱ブロック702−3〜702−5に電力が供給され、図7(B)に示すようにヒータ700の157mm幅が発熱し、A5紙用の発熱分布になる。リレー851〜リレー852がON状態、リレー853がOFF状態では、発熱ブロック702−2〜702−6に電力が供給され、図7(B)に示すようにヒータ700の190mm幅が発熱し、Executive及びB5紙用の発熱分布になる。リレー851〜リレー853が全てON状態では、発熱ブロック702−1〜702−7に電力が供給され、図7(B)に示すようにヒータ700の220mm幅が発熱し、Letter紙、Legal紙、A4紙用の発熱分布になる。このように、本実施例の制御回路800は3つのリレー851〜853を用いることで、ヒータ700の長手方向の発熱分布を4段階に制御できる。
ヒータ700への電力制御は、トライアック816の通電/遮断により行われる。トライアック816の回路動作は実施例1で説明したトライアック416と同じため説明を省略する。トライアック816は、全ての発熱ブロック702−1〜702−7に流れる電流の共通の通電経路に設けてある。このため、上述したヒータ700の発熱分布を4段階に制御した何れの場合においても、トライアック816の通電/遮断によって、ヒータ700に供給する電力の制御を行うことができる。
次にヒータ700の温度制御方法について説明する。サ−ミスタTH1によって検知される温度は、不図示の抵抗との分圧がTH1信号としてCPU420で検知されている。CPU(制御部)420の内部処理では、サーミスタTH1の検知温度とヒータ700の設定温度に基づき、例えばPI制御により、供給するべき電力を算出する。更に供給する電力に対応した位相角(位相制御)、波数(波数制御)の制御レベルに換算し、その制御条件によりトライアック816を制御している。
また、リレー851〜853を介さずに電源と接続されている発熱ブロック702−4の箇所に温度検知素子を有しているため、リレー851〜853の動作状態によらずヒータ700の温度を検知することができる。なお、実施例1同様、ヒータ温度ではなくフィルム温度に応じて制御してもよい。
実施例2で説明した構成では、リレー851〜853の動作状態(ショート故障及びオープン故障状態を想定する)によらず、ヒータ700の両端部の発熱ブロック702−1〜702−3、702−5〜702−7のみに電力供給される状態を防止できる。ヒータ700の両端部の発熱ブロック702−1〜702−3、702−5〜702−7に電力供給する場合には、リレー851〜853の動作状態によらずに、ヒータ700の中央部の発熱ブロック702−2に対しても電力供給される。そのため、本実施例では、サ−ミスタTH1や、安全素子212を、発熱ブロック702−4の箇所に当接させることで、リレー851〜853の動作状態によらずに安全回路(リレー440の安全回路や、安全素子212)が機能するようにしている。
図9はCPU420による、像加熱装置200の制御シーケンスを説明するフローチャートである。S901でプリント供給要求が発生すると、S902ではリレー440をON状態にする。
S903では、記録材Pの幅が115mm以上かを判断する。記録材Pの幅が115mm以上の場合にはS904に移行し、リレー851をON状態で保持する。記録材Pの幅が115mm未満の場合にはS905に移行し、リレー851をOFF状態で保持する。S906では、記録材Pの幅が157mm以上かを判断する。
記録材Pの幅が157mm以上の場合にはS907に移行し、リレー852をON状態で保持する。記録材Pの幅が157mm未満の場合にはS908に移行し、リレー852をOFF状態で保持する。
S909では、記録材Pの幅が190mm以上かを判断する。記録材Pの幅が190mm以上の場合にはS910に移行し、リレー853をON状態で保持する。記録材Pの幅が190mm未満の場合にはS911に移行し、リレー853をOFF状態で保持する。
S912では設定したリレー851〜853の状態を保持したまま、画像形成プロセススピードを全速に設定し、サーミスタTH1の目標設定温度200℃で画像形成を行う。S913では、プリントJOBが終了をするまでS912に移行し、定着処理を継続する。以上の処理を繰り返し行い、S913でプリントJOBの終了を検知すると、S914でリレー440をOFFし、S915で画像形成の制御シーケンスを終了する。
本実施例のヒータ700も、ヒータ700の短手方向幅を広くすることなく、ヒータ700の長手方向の発熱分布を切り替える段階数を増やすことができる。
尚、本実施例2で説明した制御回路800は、発熱分布を制御するリレーの数をヒータ300に合わせる(1つのリレーを用いてヒータ長手方向の発熱分布を2段階に切り替える)ことで、ヒータ300に適用可能である。同様に、実施例1で説明した制御回路400は、ヒータ長手方向の発熱分布を制御するトライアックの数をヒータ700に合わせる(4つのトライアックを用いてヒータ長手方向の発熱分布を4段階に切り替える)ことで、ヒータ700に適用可能である。以降の実施例で説明する、図10〜図13のヒータについても、制御回路400と制御回路800のどちらの制御方法を用いても良い。
(実施例3)
図10は実施例3に適用可能な、ヒータ1000の構成を説明するための図である。実施例1と同様の構成については同一の記号を用いて説明を省略する。図10に示すヒータ1000は、ヒータ1000裏面の電極から、スルーホールTを介して、基板305の摺動面側に配置された発熱体302に給電する方法に特徴を有している。
図10(A)には、ヒータ1000の短手方向の1断面の図を示してある。図10(A)に示すように、ヒータ1000は、第1導電体301、第2導電体303発熱体302を基板305の摺動面側の層1に有している。
図10(B)には、ヒータ1000の各層の平面図を示してある。ヒータ1000の裏面に形成された電極E1と導電体303−1は、導電体1004−1及びスルーホールT1を介して接続されている。同様に、電極E2と導電体303−2は、導電体1004−2及びスルーホールT2−1及びT2−2を介して接続されている。電極E3と導電体303−3は、導電体1004−3及びスルーホールT3を介して接続されている。電極E4−1と導電体301a及び301bは、導電体1004−4−1及びスルーホールT4−1a、T4−1bを介して接続されている。電極E4−2と導電体301a及び301bは、導電体1004−4−2及びスルーホールT4−2a、T4−2bを介して接続されている。
また、ヒータ1000の摺動面の層2の表面保護層1008は、第1導電体301、第2導電体303発熱体302を保護し、フィルム202との摺動性を改善するために用いる絶縁ガラスである。
ヒータ1000に示すように、発熱体302を基板305の摺動面側に形成する構成でも、本提案の効果を得ることができる。
(実施例4)
図11は実施例4に適用可能な、ヒータ1100の構成を説明するための図である。実施例1及び3と同様の構成については同一の記号を用いて説明を省略する。
図11に示すヒータ1100は、発熱ブロック1102−1〜1102−3がヒータ1100の短手方向に分割されておらず、同様に第1導電体1101がヒータ1101の短手方向に分割されていない点に特徴を有している。また、ヒータ300及び、ヒータ1000と比較して、電極E1と電極E3を基板305上で接続し、電極E4−1と電極E4−2を基板305上で接続たことで、電極数を減らした点に特徴を有している。
図11(A)には、ヒータ1100の短手方向の1断面の図を示してある。図11(B)には、ヒータ1100の各層の平面図を示してある。
ヒータ1100の裏面に形成された電極E1と導電体1103−1は、導電体1104−1及びスルーホールT1を介して接続されている。同様に、電極E2と導電体1103−2は、導電体1104−2及びスルーホールT2―1、T2−2を介して接続されている。電極E4と導電体1101は、導電体1104−4及びスルーホールT4を介して接続されている。導電体1103−3は、導電体1104−1及びスルーホールT3を介して電極E1と接続されている。図4の制御回路400で示した電極E1と電極E3をヒータ300の外部で接続する必要がある構成に対して、電極E1と電極E3をヒータ300の外部で接続する必要がない構成となっている。同様に、電極E4−1と電極E4−2をヒータ400の外部で接続する必要がない構成となっている。そのため、ヒータ1100の裏面の層2には、電極E1、E2、E4の箇所を除いて保護層1107を設けてある。
本実施例のヒータ1100では、独立に制御する必要のない発熱ブロック(発熱ブロック1102−1と1102−3)と接続された第2導電体を基板305上で接続することで電極E3を省略している。また、第1導電体と接続された、基板305上の左右に設けられた電極(図3のE4−1、E4−2)のうち一方を省略している。これにより、必要な電極数を減らすことができる。また、ヒータ1100に示すように、発熱体1102がヒータ1100の短手方向に分割されていない構成でも、本提案の効果を得ることができる。
(実施例5)
図12は実施例5に適用可能な、ヒータ600の構成を説明するための図である。実施例1と同様の構成については同一の記号を用いて説明を省略する。
図12に示すヒータ600は、発熱体602a−1、602b−1、602a−2、602b−2、602a−3、602b−3が、更に並列接続した複数の発熱体に分割されている点に特徴を有している。
図12(A)には、ヒータ600の短手方向の1断面の図を示してある。図12(B)には、ヒータ600の各層の平面図を示してある。
複数に分割された発熱体602a−1は、導電体603−1と、導電体601aの間に接続されており電力供給される。発熱体602b−1、発熱体602a−2、発熱体602b−2、発熱体602a−3、発熱体602b−3は、発熱体602a−1と同様の構成のため説明を省略する。
発熱体602a−1の並列接続した複数の発熱体は、ヒータ600の長手方向及び短手方向に対して傾けて配置されており、発熱体602a−1の並列接続した複数の発熱体は長手方向でオーバーラップしている。これにより、複数の発熱体の間隙部の影響を低減し、ヒータ600の長手方向の発熱分布の均一性を改善できる。また、本実施例のヒータ600では、発熱ブロック間の間隙部についても、隣り合う発熱ブロックの最も端部の発熱体同士が長手方向でオーバーラップしているので、発熱分布をより均一にできる。隣り合う発熱ブロックの最も端部の発熱体同士とは、発熱体602a−1の右端の発熱体と、発熱体602a−2の左端の発熱体、及び発熱体602a−2の右端の発熱体と、発熱体602a−3の左端の発熱体である。
また、発熱体602a−1〜602a−3、602b−1〜602b−3の並列接続した複数の発熱体の抵抗値をそれぞれ調整することで、一つの発熱ブロック内の温度分布が均一になるように調整しても良い。同様に、発熱体602a−1〜602a−3、602b−1〜602b−3の並列接続した複数の発熱体の抵抗値をそれぞれ調整する。これにより、複数の発熱ブロック(発熱ブロック602−1〜602−3)を跨いで、ヒータ600長手方向の発熱分布が均一になるように調整しても良い。
発熱体602a−1〜602a−3、602b−1〜602b−3の並列接続された複数の発熱体の抵抗値を調整する方法としては、それぞれの発熱体の幅、長さ、間隔、傾き等を調整することで行うことができる。本実施例のヒータ600を用いることで、複数の発熱ブロック間の間隙部における温度ムラを抑制できる。
(実施例6)
図13は実施例6に適用可能な、ヒータ1300の構成を説明するための図である。実施例1及び3と同様の構成については同一の記号を用いて説明を省略する。
図13に示すヒータ1300は、一部の電極のみヒータ1300裏面の電極を介して、発熱ブロックに給電する方法に特徴を有している。
図13(A)には、ヒータ1300の短手方向の1断面の図を示してある。図13(A)に示すように、ヒータ1300は、第1導電体1301、第2導電体1303、発熱体302を基板305の摺動面側の層1に有している。
図13(B)には、ヒータ1300の各層の平面図を示してある。基板305の裏面の層1に形成された電極E2と、摺動面側の層1に形成された導電体1303−2は、導電体1304及びスルーホールT2−1、T2−2を介して接続されている。電極E1と導電体1303−1は接続されており、電極E3と導電体1303−3は接続されており、電極E4−1及び、電極E4−2と導電体1301a及び1301bは接続されている。電極E1、電極E3、電極E4−1、電極E4−2はヒータ1300の長手方向の両端のフィルム202と摺動している箇所より外側に設けられている。そのため、ヒータ1300の長手方向両端の摺動面側に電気接点を設けて、電極E1、電極E3、電極E4−1、電極E4−2と接続することができる。よって、ヒータ1300に用いる保持部材1312には、電極E1、電極E3、電極E4−1、電極E4−2用の穴は設けられていない。
ヒータ1300では、裏面の電極を介して、一部の発熱ブロック(302−2)のみに給電を行っている。ヒータ1300の長手方向の両端部に接していない発熱ブロックにヒータ1300の長手方向両端から給電するためには、ヒータ1300の短手方向の幅を広げて、導電体を基板305上に追加する必要がある。ヒータの長手方向の両端部に接していない発熱ブロックとは、本実施例のヒータ1300では発熱ブロック302−2、実施例2で説明したヒータ700では発熱ブロック702−2〜702−6である。そのため、少なくとも、ヒータ1300の長手方向の両端部に接していない、1つ以上の発熱ブロックに対して、第2の導電体に電極を設けるか、若しくはスルーホールTを介して接続された電極から給電を行うことができる構成にすればよい。
(実施例7)
図15は実施例7に適用可能な、ヒータ1500の構成を説明するための図である。図15(A)に示すヒータ1500は、電極E1、E2、E4、及びE5の位置を、各発熱ブロックの中で、ヒータ長手方向における中心(図15中の破線X)方向に寄せた構成となっている。この構成によりヒータの発熱ムラが抑制できる。その効果について以下に説明する。
まず、記録材の搬送方向に対して平行に電流が流れるヒータに発生する発熱ムラについて、図14に示した発熱ムラ説明用のヒータ1400を用いて説明する。図14(A)は、ヒータ1400の裏面層1の平面図であり、ヒータの断面構成、つまり裏面層、摺動面層、基板の構成は実施例1と同様である。なお、理解し易いように、ヒータ1400は、第1導電体(1401、1402)、第2導電体1403、及び発熱体抵抗体(1404、1405)は、ヒータ長手方向において分割されていない。また、第1、第2導電体及び発熱体は均一な抵抗値を有する。電極E1、E2a、E2bは、電力を供給するための電気接点と接続される。電極E1は、長手方向の中心に位置しており、電極E1、E2間に電圧を印加することで発熱体(1404、1405)が発熱する。
図14(B)は、電極E1に+100V、電極E2に0Vの電圧を印加した時の、導電体1401、1403のヒータ長手方向における電位分布を示している。また、導電体1402は1401と同じ電位分布となるため、図示は省略した。導電体1403の電位は、長手方向中央部が最大で両端に向かって低くなる。これは、導電体自身が持つ電気抵抗による電圧降下である。また、導電体1403と発熱体1404の抵抗値の比によってこの電圧降下の大きさが変わる。同様に導電体1401の電位分布も中央から端部に向かって、電圧降下を起こしている。これも導電体1401と発熱体1405との抵抗値の比によって変わる。
ヒータ1400の導電体と発熱体は、スクリーン印刷によりセラミック基板に形成しており、厚みはいずれも4〜10μmの範囲内に収められている。また、導電体(1401、1402、1403)の材料はAgで、比抵抗は2×10―8Ωmである。発熱体(1404、1405)の材料はRuOで、比抵抗は3×10−2Ωmとした。
ここで、発熱体1404に印加される電圧は、導電体1403と導電体1401の電位差であるので、図14(B)の破線のような分布になる。つまり、発熱体1404に印加される電圧は、長手方向に対して不均一になるため、発熱体1404の発熱分布も不均一になる。同様に、発熱体1405の発熱分布も不均一になる。よって、ヒータの発熱ムラが発生する。
次に実施例7のヒータ1500の構成について説明する。図15(A)は、ヒータ1500の裏面層1の平面図であり、ヒータの断面構成、つまり裏面層2、摺動面層、基板の構成は実施例1と同様である。なお、後述する実施例8以降も裏面層1及び電極の構成のみが異なるので、裏面層1以外の層の説明は割愛する。
導電体1503、発熱体(1504、1505)は、ヒータ長手方向に5分割されており、それぞれのブロックには電極E1、E2、E3、E4、E5を介して電力が供給される。また、電極E1、E2、E4、E5は、ヒータ長手方向に関して、各ブロックの中央よりもヒータの中心(破線X)側に寄せた位置に設けられている。
ヒータ1500の電極E1、E2、E3、E4、E5に+100V、電極E6a、E6bに0Vの電圧を印加した時の導電体1501、1503の電位分布を図15(B)に示す。導電体1502の電位分布は、導電体1501と同様なので、図示は省略した。導電体の電位は、それぞれの電極位置から、ブロックの長手方向端部に向かって低くなっている。これは図14のヒータ1400で説明した電圧降下と同様な現象である。また、導電体1503と導電体1501の電位差の分布は、図15(B)の破線であり、この電位差の最大値は97V、最小値は92Vであった。つまり、発熱体(1504、1505)に印加される電圧のムラ(range)は5Vである。
次に、電極の位置がヒータ1500とは異なる例を図16に示す。ヒータ1600は、電極E1、E2、E4、E5を、各ブロックの中央よりもヒータの端部側に寄せて配置した構造である。
ヒータ1600の電極E1、E2、E3、E4、E5に+100V、電極E6a、E6bに0Vの電圧を印加した時の導電体1601、1603の電位分布を図16(B)に示す。導電体1602の電位分布は、導電体1601と同様なので、図示は省略した。導電体1603と導電体1601の電位差の分布は、図16(B)の破線であり、この電位差の最大値は99V、最小値は90Vであった。つまり、発熱体(1604、1605)に印加される電圧のムラは9Vあることになる。
ヒータ1500とヒータ1600の導電体間の電位差の最大値、最小値、及び電位差のレンジを表1に示す。
Figure 2015194713
よって、ヒータ長手方向におけるヒータの発熱ムラを抑えるには、ヒータ1500のように、各ブロックの電極の位置を、ヒータ長手方向に関して、各ブロックの中央よりもヒータの中心(破線X)側に寄せたほうが好ましい。
(実施例8)
図17は実施例8に適用可能な、ヒータ1700の構成を説明するための図である。ヒータ1700は、各発熱ブロックに複数の電極を配置している。
図17(A)は、ヒータ1700の裏面層1の平面図である。導電体1703、発熱体(1704、1705)は、ヒータ長手方向において3分割されている。発熱体1704aと1705aには電極E1、E2から、発熱体1704bと1705bには電極E3、E4から、発熱体1704cと1705cには電極E5、E6から電力が供給される。
電極E1、E2、E3、E4、E5、E6は全て同電位であり、電極E11、E12、E13、E14、E21、E22、E23、E24も全て同電位である。電極E1、E2、E3、E4、E5、E6に+100V、電極E11、E12、E13、E14、E21、E22、E23、E24に0Vの電圧を印加した時の導電体1701、1703の電位分布を図17(B)に示す。導電体1702の電位分布は、導電体1701と同様なので、図示は省略した。導電体1703の電位分布は、E1からE6までの6つの電極の位置が最大で、電極間においては電位が低くなっている。ただし、電位の降下量は図16(A)に示したヒータよりも小さくなっている。これは、例えば電極E1からE11に流れる電流の経路を考えた時、導電体1703aのブロックに2つの電極E1、E2を配置したことで、電極E1とE11の距離が短くなったことによる。つまり、電極E1とE11の電流経路において導電体1703aの見かけの抵抗値が小さくなったことで、導電体1703aの電位の降下量が小さくなったためである。同様に、導電体1701にも複数の電極(E11、E12、E13、E14)を配置したことで、導電体1701の電位のムラが小さくなっている。
従って、図17(B)の破線で示す導電体1703と1701の電位差は、最大で99V、最小で98Vとなり、電位差のレンジも小さくなっている。このように、一つの発熱ブロックに複数の同電位の電極を設ければ、ヒータ長手方向における電位差のムラを抑制できる。これにより、発熱体1704と1705に印加される電圧がヒータ長手方向で均一化するので、ヒータの発熱ムラが抑制される。
(実施例9)
図18は実施例9に適用可能な、ヒータ1800の構成を説明するための図である。ヒータ1800の発熱体1804、1805は、ヒータ長手方向において連続している(分割されていない)。
図18(A)は、ヒータ1800の裏面層1の平面図である。導電体1803は、長手方向に3分割されており、導電体1803aには電極E1から、導電体1803bには電極E2から、導電体1803cには電極E3から電力が供給される。
ヒータ1800の電極E1、E2、E3に+100V、電極E4a、E4bに0Vの電圧を印加した時の発熱体1804、1805、及び導電体1801、1802の電位分布を図18(B)に示す。発熱体1804、1805の電位分布は図18(A)の破線A、Bの位置での電位分布である。本実施例では、発熱体1804、1805は分割されていないので、導電体1803の分割位置に対応する発熱体1804、1805の位置の電位は0Vにならない。よって、発熱体1804、1805は長手方向において連続して発熱し、発熱量が0になる領域がないため、ヒータの発熱分布がより均一になる。
(実施例10)
図19は実施例10に適用可能な、ヒータ1900A、ヒータ1900Bの構成を説明する図である。図19(A)は、ヒータ1900Aの裏面層1を示しており、導電体1903Aはヒータ長手方向において分割されている。導電体1903Aaと導電体1903Abの境界は、ヒータ長手方向及び記録材の搬送方向に対して斜めになっている。また、導電体1903Abと導電体1903Acの境界もヒータ長手方向及び記録材の搬送方向に対して斜めになっている。
ここで、発熱体1904Aと発熱体1905Aは長手方向において分割されていない。しかし、発熱体と導電体1903Aの分割された隙間領域とが接触する部分は、実施例9で説明したように、発熱量が減少する。ただし、発熱体1904Aと発熱体1905Aの発熱量が減少する部分の位置は、ヒータ長手方向においてずれている。これは、導電体1903Aの分割線が斜めになっていることによる。
よって、発熱体1904Aと発熱体1905Aの発熱量が減少する部分が、長手方向においてずれることで、ヒータ全体の発熱分布をより均一化することができる。
なお、図19(B)に示すように、導電体1903Bを鉤形状に分割してもよい。導電体1903Bの形状以外の構成は図19(A)と同様なので、詳細な説明は省略する。
(実施例11)
図20は実施例11に適用可能なヒータ2000の構成を説明するための図である。図20に示すヒータ2000は、発熱体は分割せず、導電体を分割することで各ブロックを形成している点は実施例10と同じである。但し、ヒータ長手方向において発熱体が設けられた領域(最大サイズ紙通過領域)の外に電極を設けた点が異なる。
図20(A)は、ヒータ2000の断面図である。図20(A)に示すように、ヒータ2000は、第1導電体2001、第2導電体2003、発熱体2004、を基板2010の摺動面側の層1に有している。
図20(B)は摺動面層1の平面図を示している。この図に示すように、発熱体2004、2005は、ヒータ長手方向に分割されていない。また、導電体2001と2002はヒータ長手方向において3分割されている。導電体2001、2002、2003に接続されている電極E1、E2、E3、E4は、記録材通過領域の外側に配置されている。このヒータも発熱体に流れる電流の方向は記録材搬送方向と平行である。摺動面層2(表面保護層2012)は、導電体や発熱体を保護すると共に、フィルム202との摺動性を改善するための絶縁ガラス層である。なお、導電体2001aと2001bの分割位置と、導電体2002aと2002bの分割位置と、をヒータ長手方向で異なる位置にしてもよい。導電体2001bと2001cの分割位置と、導電体2002bと2002cの分割位置の関係も同様である。
300 ヒータ
301(301a、301b) 第1導電体
302 発熱体
302−1(302a−1、302b−1) 第1の発熱ブロック
302−2(302a−2、302b−2) 第2の発熱ブロック
302−3(302a−3、302b−3) 第3発熱ブロック
303(303−1、303−2、303−3) 第2導電体
E4−1、E4−2 第1導電体の電極
E1、E2、E3 第2導電体の電極
200 像加熱装置
400 制御回路

Claims (19)

  1. エンドレスベルトと、
    基板と、前記基板に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1導電体と、前記基板に前記第1導電体とは前記基板の短手方向で異なる位置で前記長手方向に沿って設けられている第2導電体と、前記第1導電体と前記第2導電体の間に設けられており前記第1導電体と前記第2導電体を介して供給される電力により発熱する発熱体と、を有し、前記エンドレスベルトの内面に接触するヒータと、
    前記ヒータの電極に接触し前記発熱体に電力を供給するための電気接点と、
    を有し、記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置において、
    前記ヒータは、前記第1導電体と前記第2導電体と前記発熱体の組からなる独立制御可能な発熱ブロックを前記長手方向において複数有し、各々の前記発熱ブロックに対応する電極のうち少なくとも一つが前記長手方向において前記発熱体が設けられた領域内であって前記ヒータの前記エンドレスベルトと接触する面とは反対側の面に設けられており、
    前記電気接点が前記ヒータの前記反対側の面に対向して配置されていることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記発熱体は正の抵抗温度特性を有することを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 少なくとも一つの前記発熱ブロックの中の前記第1導電体と前記第2導電体には、複数の前記発熱体が電気的に並列に繋がれており、前記並列接続した複数の発熱体は、前記長手方向及び前記ヒータの短手方向に対して傾けて配置されており、各発熱体は前記長手方向でオーバーラップしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
  4. 前記発熱ブロックは、前記ヒータの前記反対側の面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の像加熱装置。
  5. 前記発熱ブロックは、前記ヒータの前記エンドレスベルトと接触する面の側に設けられており、前記電気接点と接触する前記電極は前記基板に設けられたスルーホールを介して前記発熱ブロックの中の導電体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の像加熱装置。
  6. 各々の前記発熱ブロックは、記録材の搬送方向において二つの発熱体を有し、前記二つの発熱体の間に前記二つの発熱体に共通の導電体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか一項に記載の像加熱装置。
  7. 複数の前記発熱ブロックに対応する複数の温度検知素子を有し、複数の前記温度検知素子の検知温度に応じて複数の前記発熱ブロックに供給する電力が制御されることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか一項に記載の像加熱装置。
  8. 各発熱ブロックに対応する電極は、前記長手方向において、各電極に対応する前記発熱ブロックの中央よりも前記ヒータの中央に寄せた位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項に記載の像加熱装置。
  9. 各発熱ブロックの中の一つの前記導電体には、複数の電極が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載の像加熱装置。
  10. 隣り合う前記発熱ブロック同士の前記発熱体は繋がっていることを特徴とする請求項1乃至9いずれか一項に記載の像加熱装置。
  11. 前記共通の導電体は、隣り合う前記発熱ブロック間で分割されており、分割の境界線は前記長手方向及び記録材の搬送方向に対して傾いていることを特徴とする請求項6に記載の像加熱装置。
  12. 基板と、
    前記基板に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1導電体;
    前記基板に前記第1導電体とは前記基板の短手方向で異なる位置で前記長手方向に沿って設けられている第2導電体と、
    前記第1導電体と前記第2導電体の間に設けられており前記第1導電体と前記第2導電体を介して供給される電力により発熱する発熱体と、
    を有するヒータにおいて、
    前記ヒータは、前記第1導電体と前記第2導電体と前記発熱体の組からなる独立制御可能な発熱ブロックを前記長手方向において複数有し、各々の前記発熱ブロックに対応する電極のうち少なくとも一つが前記長手方向において前記発熱体が設けられた領域内に設けられていることを特徴とするヒータ。
  13. 前記発熱体は正の抵抗温度特性を有することを特徴とする請求項12に記載のヒータ。
  14. 少なくとも一つの前記発熱ブロックの中の前記第1導電体と前記第2導電体には、複数の前記発熱体が電気的に並列に繋がれており、前記並列接続した複数の発熱体は、前記長手方向及び前記ヒータの短手方向に対して傾けて配置されており、各発熱体は前記長手方向でオーバーラップしていることを特徴とする請求項12又は13に記載のヒータ。
  15. 各々の前記発熱ブロックは、記録材の搬送方向において二つの発熱体を有し、前記二つの発熱体の間に前記二つの発熱体に共通の導電体が設けられていることを特徴とする請求項12乃至請求項14いずれか一項に記載のヒータ。
  16. 各発熱ブロックに対応する電極は、前記長手方向において、各電極に対応する前記発熱ブロックの中央よりも前記ヒータの中央に寄せた位置に設けられていることを特徴とする請求項12乃至15いずれか一項に記載のヒータ。
  17. 各発熱ブロックの中の一つの前記導電体には、複数の電極が設けられていることを特徴とする請求項12乃至16いずれか一項に記載のヒータ。
  18. 隣り合う前記発熱ブロック同士の前記発熱体は繋がっていることを特徴とする請求項12乃至17いずれか一項に記載のヒータ。
  19. 前記共通の導電体は、隣り合う前記発熱ブロック間で分割されており、分割の境界線は前記長手方向及び記録材の搬送方向に対して傾いていることを特徴とする請求項15に記載のヒータ。
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