JP7081006B2 - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。また、画像形成装置に搭載されている定着器や、記録材に定着されたトナー画像を再度加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置、等の像加熱装置に関する。
複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置)に用いられる定着器や、光沢付与装置等、の像加熱装置において、省電力化の要請から、記録材上に形成された画像部を選択的に加熱する方式が提案されている(特許文献1)。この方法では、ヒータの発熱範囲をヒータの長手方向(記録材の搬送方向に直交する方向)に対し複数個の発熱ブロックに分割し、記録材上の画像の有無に応じて、各発熱ブロックを選択的に発熱制御するものである。すなわち、記録材上に画像が無い部分(非画像部)において発熱ブロックへの通電を停止することで省電力化を図っている。
一方で、像加熱装置には、単位時間当たりの記録材の処理速度をあげ画像の生産性を高めたいというニーズがあり、そのために記録材の搬送速度を速くすることが求められている。前述の特許文献1に記載の実施例11のような像加熱装置において記録材の搬送速度が速くなると、非画像部に対応する制御(即ち、発熱ブロックへの通電を停止している状態)から画像部に対応する制御(即ち発熱ブロックへ通電する状態)へ通電制御を切り替えた際に、加熱時間が短いため画像部を加熱するのに適した制御目標温度まで充分加熱することができない場合があった。これを防ぐため、非画像部に対応する発熱ブロックへの通電を停止する替わりに、所定の制御目標温度となるよう通電制御することで、画像部の加熱に適した制御目標温度まで素早く到達させる方法が考えられている。このとき、非画像部の制御目標温度を画像部の制御目標温度より低く設定することで、省電力化と画像生産性の両立を図っている。
特開平6-95540号公報
ここで、上述のような記録材の画像の有無だけに基づいて各発熱ブロックの発熱を制御する構成の場合、最大通紙可能幅より幅が狭い記録材(以下、小サイズ紙と称す)を通紙する場合に、無駄な電力消費を発生させることになる。上述したように、ある発熱ブロックが非画像部に対応する場合にその制御目標温度を低温度に設定するのは、当該発熱ブロックの発熱対象領域が記録材の搬送に伴って非画像部から画像部に切り替わる場合の温調応答性を高めるためである。しかしながら、小サイズの記録材を加熱する場合、複数の発熱ブロックのうち記録材の搬送範囲から外れた発熱ブロック(例えば、長手方向の両端の発熱ブロックなど)は、そもそも画像部を加熱することがないため、上述した低温度制御を行う必要がない。
本発明の目的は、高い画像生産性を保ちつつ省電力性を高めることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の像加熱装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材を前記画像形成部へ搬送する搬送部と、
記録材の搬送方向及び記録材の厚み方向の両方向に対して直交する方向に並んで配置された複数の発熱体を有するヒータを有し、記録材に形成された画像を定着する定着部と、
前記複数の発熱体に供給する電力を個々に制御可能な制御部と、
を有し、
前記画像形成部によって画像が形成された第1の記録材が通過する前記定着部の領域を第1領域、前記第1の記録材が通過しない前記定着部の領域を第2領域とした場合、前記複数の発熱体の各々によって加熱される複数の加熱領域のうち、全域が前記第1領域となる加熱領域を記録材通過領域、前記複数の加熱領域のうち、全域が前記第2領域となる加熱領域を記録材非通過領域、前記第1の記録材が前記定着部に搬送されるときに前記第1の記録材の搬送方向と平行である前記第1の記録材の端部が通過することにより、前記第
1領域と前記第2領域が生ずる加熱領域を端部通過領域とすると、
前記制御部は、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度を、前記記録材通過領域を加熱する発熱体の目標温度、及び前記端部通過領域を加熱する発熱体の目標温度よりも低い温度に設定し、
前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値を算出し、前記第2領域の温度に関する値に応じて、前記第1の記録材と次に搬送される第2の記録材の搬送間隔を制御しており、
前記記録材通過領域を加熱する発熱体の目標温度は、前記記録材通過領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新され、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度は、前記記録材非通過領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新されることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材を前記画像形成部へ搬送する搬送部と、
記録材の搬送方向及び記録材の厚み方向の両方向に対して直交する方向に並んで配置された複数の発熱体を有するヒータを有し、記録材に形成された画像を定着する定着部と、
前記複数の発熱体に供給する電力を個々に制御可能な制御部と、
を有し、
前記画像形成部によって画像が形成された第1の記録材が通過する前記定着部の領域を第1領域、前記第1の記録材が通過しない前記定着部の領域を第2領域とした場合、前記複数の発熱体の各々によって加熱される複数の加熱領域のうち、全域が前記第1領域となる加熱領域を記録材通過領域、前記複数の加熱領域のうち、全域が前記第2領域となる加熱領域を記録材非通過領域、前記第1の記録材が前記定着部に搬送されるときに前記第1の記録材の搬送方向と平行である前記第1の記録材の端部が通過することにより、前記第1領域と前記第2領域が生ずる加熱領域を端部通過領域とすると、
前記制御部は、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度を、前記記録材通過領域を加熱する発熱体の目標温度、及び前記端部通過領域を加熱する発熱体の目標温度よりも低い温度に設定し、
前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値を算出し、前記第2領域の温度に関する値に応じて、前記第1の記録材と次に搬送される第2の記録材の搬送間隔を制御しており、
前記端部通過領域を加熱する発熱体の目標温度は、前記端部通過領域の前記第1領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新され、前記端部通過領域の前記第2領域の温度に関する値は、前記端部通過領域の前記第2領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新されることを特徴とする。
本発明によれば、高い画像生産性を保ちつつ省電力性を高めることができる。
本発明の実施例に係る画像形成装置の断面図。 実施例1の像加熱装置の断面図。 実施例1のヒータ構成図。 実施例1のヒータ制御回路図。 実施例1の加熱領域の説明図。 実施例1の加熱領域の分類と制御目標温度を決定するフローチャート。 実施例1の加熱領域の分類に関する具体例の説明図。 実施例1の制御目標温度に関連するパラメータの設定値。 実施例1の蓄熱カウント値に関連するパラメータの設定値。 具体事例1の記録材の説明図。 具体事例1における実施例1の効果の説明図。 実施例3の蓄熱カウント値に関連するパラメータの設定値。 実施例4の蓄熱カウント値及び制御目標温度に関連するパラメータの設定値。 具体事例2及び具体事例3の記録材の説明図。 具体事例2における実施例4の効果の説明図。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
1.画像形成装置の構成
図1は、本発明の実施例に係る電子写真方式の画像形成装置の概略断面図である。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタなどが挙げられ、ここではレーザプリンタに適用した場合について説明する。
画像形成装置100は、ビデオコントローラ120と制御部113を備える。ビデオコ
ントローラ120は、記録材に形成される画像の情報を取得する取得部として、パーソナルコンピュータ等の外部装置から送信される画像情報及びプリント指示を受信して処理するものである。制御部113は、ビデオコントローラ120と接続されており、ビデオコントローラ120からの指示に応じて画像形成装置100を構成する各部を制御するものである。ビデオコントローラ120が外部装置からプリント指示を受けると、以下の動作で画像形成が実行される。
プリント信号が発生すると、画像情報に応じて変調されたレーザ光をスキャナユニット21が出射し、帯電ローラ16によって所定の極性に帯電された感光ドラム19表面を走査する。これにより感光ドラム19には静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像ローラ17からトナーが供給されることで、感光ドラム19上の静電潜像は、トナー画像(トナー像)として現像される。一方、給紙カセット11に積載された記録材(記録紙)Pはピックアップローラ12によって一枚ずつ給紙され、搬送ローラ対13によってレジストローラ対14に向けて搬送される。更に、記録材Pは、感光ドラム19上のトナー画像が感光ドラム19と転写ローラ20で形成される転写位置に到達するタイミングに合わせて、レジストローラ対14から転写位置へ搬送される。記録材Pが転写位置を通過する過程で感光ドラム19上のトナー画像は記録材Pに転写される。その後、記録材Pは像加熱装置としての定着装置200で加熱され、トナー画像が記録材Pに加熱定着される。定着済みのトナー画像を担持する記録材Pは、搬送ローラ対26、27によって画像形成装置100上部のトレイに排出される。
なお、18は、感光ドラム19を清掃するドラムクリーナ、28は記録材Pのサイズに応じて幅調整可能な一対の記録材規制板を有する給紙トレイ(手差しトレイ)である。給紙トレイ28は、定型サイズ以外のサイズの記録材Pにも対応するために設けられている。29は、給紙トレイ28から記録材Pを給紙するピックアップローラ、30は定着装置200等を駆動するモータである。商用の交流電源401に接続されたヒータ駆動手段としての制御回路400は、定着装置200への電力供給を行う。上述した、感光ドラム19、帯電ローラ16、スキャナユニット21、現像ローラ17、転写ローラ20が、記録材Pに未定着画像を形成する画像形成部を構成している。また、本実施例では、感光ドラム19、帯電ローラ16、現像ローラ17を含む現像ユニット、ドラムクリーナ18を含むクリーニングユニットが、プロセスカートリッジ15として画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能に構成されている。
本実施例の画像形成装置100は、記録材Pの搬送方向に直交する方向における最大通紙幅が216mmであり、LETTERサイズ(216mm×279mm)の普通紙を232.5mm/secの搬送速度で毎分44.3枚プリントすることが可能である。
2.定着装置(定着部)の構成
図2は、本実施例の像加熱装置としての定着装置200の模式的断面図である。定着装置200は、エンドレスベルトとしての定着フィルム202と、定着フィルム202の内面に接触するヒータ300と、定着フィルム202を介してヒータ300と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ208と、金属ステー204と、を有する。
定着フィルム202は、筒状に形成された複層耐熱フィルムであり、ポリイミド等の耐熱樹脂、またはステンレス等の金属を基層としている。また、定着フィルム202の表面には、トナーの付着防止や記録材Pとの分離性を確保するため、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等の離型性にすぐれた耐熱樹脂を被覆して離型層を形成してある。更に、特にカラー画像を形成する装置では、画質向上のため、上記基層と離型層の間にシリコーンゴム等の耐熱ゴムを弾性層として形成してもよい。加圧ローラ208は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金209と、シリコーンゴ
ム等の材質の弾性層210を有する。ヒータ300は、耐熱樹脂製のヒータ保持部材201に保持されており、定着ニップ部N内に設けられた加熱領域A~A(詳細は後述する)を加熱することで、定着フィルム202を加熱する。ヒータ保持部材201は定着フィルム202の回転を案内するガイド機能も有している。ヒータ300には、定着フィルム202の内面に接触する側とは反対側(裏面側)に電極Eが設けられており、電気接点Cより電極Eに給電を行っている。金属ステー204は、不図示の加圧力を受けて、ヒータ保持部材201を加圧ローラ208向けて付勢する。また、ヒータ300の異常発熱により作動してヒータ300に供給する電力を遮断するサーモスイッチや温度ヒューズ等の安全素子212が、ヒータ300の裏面側に対向して配置されている。
加圧ローラ208は、モータ30から動力を受けて矢印R1方向に回転する。加圧ローラ208が回転することによって、定着フィルム202が従動して矢印R2方向に回転する。定着ニップ部Nにおいて記録材Pを挟持搬送しつつ定着フィルム202の熱を与えることで、記録材P上の未定着トナー画像は定着処理される。また、定着フィルム202の摺動性を確保し安定した従動回転状態を得るために、ヒータ300と定着フィルム202の間には、耐熱性の高いグリース(不図示)を介在させている。
3.ヒータの構成
図3を用いて、本実施例におけるヒータ300の構成を説明する。図3(A)はヒータ300の断面図、図3(B)はヒータ300の各層の平面図、図3(C)はヒータ300への電気接点Cの接続方法を説明する図である。図3(B)には、本実施例の画像形成装置100における記録材Pの搬送基準位置Xを示してある。本実施例における搬送基準は中央基準となっており、記録材Pはその搬送方向に直交する方向における中心線が搬送基準位置Xを沿うように搬送される。また、図3(A)は、搬送基準位置Xにおけるヒータ300の断面図となっている。
ヒータ300は、セラミックス製の基板305と、基板305上に設けられた裏面層1と、裏面層1を覆う裏面層2と、基板305上の裏面層1とは反対側の面に設けられた摺動面層1と、摺動面層1を覆う摺動面層2と、より構成される。
裏面層1は、ヒータ300の長手方向に沿って設けられている導電体301(301a、301b)を有する。導電体301は、導電体301aと301bに分離されており、導電体301bは、導電体301aに対して記録材Pの搬送方向の下流側に配置されている。また、裏面層1は、導電体301a、301bに平行して設けられた導電体303(303-1~303-7)を有する。導電体303は、導電体301aと導電体301bの間にヒータ300の長手方向に沿って設けられている。
更に、裏面層1は、通電により発熱する発熱抵抗体である、発熱体302a(302a-1~302a-7)と発熱体302b(302b-1~302b-7)を有する。発熱体302aは、導電体301aと導電体303の間に設けられており、導電体301aと導電体303を介して電力を供給することにより発熱する。発熱体302bは、導電体301bと導電体303の間に設けられており、導電体301bと導電体303を介して電力を供給することにより発熱する。
導電体301と導電体303と発熱体302aと発熱体302bとから構成される発熱部位は、ヒータ300の長手方向に対し7つの発熱ブロック(HB~HB)に分割されている。すなわち、発熱体302aは、ヒータ300の長手方向に対し、発熱体302a-1~302a-7の7つの領域に分割されている。また、発熱体302bは、ヒータ300の長手方向に対し、発熱体302b-1~302b-7の7つの領域に分割されている。更に、導電体303は、発熱体302a、302bの分割位置に合わせて、導電体
303-1~303-7の7つの領域に分割されている。7つの発熱ブロック(HB~HB)は、各ブロックにおける発熱抵抗体への通電量が個別に制御されることで、それぞれの発熱量が個々に制御される。
本実施例の発熱範囲は、発熱ブロックHBの図中左端から発熱ブロックHBの図中右端までの範囲であり、その全長は220mmである。また、各発熱ブロックの長手方向長さは、すべて同じ約31mmとしているが、長さを異ならせても構わない。
また、裏面層1は、電極E(E1~E7、およびE8-1、E8-2)を有する。電極E1~E7は、それぞれ導電体303-1~303-7の領域内に設けられており、導電体303-1~303-7を介して発熱ブロックHB~HBそれぞれに電力供給するための電極である。電極E8-1、E8-2は、ヒータ300の長手方向端部に導電体301に接続するよう設けられており、導電体301を介して発熱ブロックHB~HBに電力供給するための電極である。本実施例ではヒータ300の長手方向両端に電極E8-1、E8-2を設けているが、例えば、電極E8-1のみを片側に設ける構成(即ち、電極E8-2を設けない構成)でも構わない。また、導電体301a、301bに対し共通の電極で電力供給を行っているが、導電体301aと導電体301bそれぞれに個別の電極を設け、それぞれ電力供給を行っても構わない。
裏面層2は、絶縁性を有する表面保護層307より構成(本実施例ではガラス)されており、導電体301、導電体303、発熱体302a、302bを覆っている。また、表面保護層307は、電極Eの箇所を除いて形成されており、電極Eに対して、ヒータの裏面層2側から電気接点Cを接続可能な構成となっている。
摺動面層1は、基板305において裏面層1が設けられる面とは反対側の面に設けられており、各発熱ブロックHB~HBの温度を検知する検知手段としてサーミスタTH(TH1-1~TH1-4、およびTH2-5~TH2-7)を有している。サーミスタTHは、PTC特性、若しくはNTC特性(本実施例ではNTC特性)を有した材料から成り、その抵抗値を検出することにより、全ての発熱ブロックの温度を検知できる。
また、摺動面層1は、サーミスタTHに通電しその抵抗値を検出するため、導電体ET(ET1-1~ET1-4、およびET2-5~ET2-7)と導電体EG(EG1、EG2)とを有している。導電体ET1-1~ET1-4は、それぞれサーミスタTH1-1~TH1-4に接続されている。導電体ET2-5~ET2-7は、それぞれサーミスタTH2-5~TH2-7に接続されている。導電体EG1は、4つのサーミスタTH1-1~TH1-4に接続され、共通の導電経路を形成している。導電体EG2は、3つのサーミスタTH2-5~TH2-7に接続され、共通の導電経路を形成している。導電体ETおよび導電体EGは、それぞれヒータ300の長手に沿って長手端部まで形成され、ヒータ長手端部において不図示の電気接点を介して制御回路400と接続されている。
摺動面層2は、摺動性と絶縁性を有する表面保護層308より構成(本実施例ではガラス)されており、サーミスタTH、導電体ET、導電体EGを覆うとともに、定着フィルム202内面との摺動性を確保している。また、表面保護層308は、導電体ETおよび導電体EGに対して電気接点を設けるために、ヒータ300の長手両端部を除いて形成されている。
続いて、各電極Eへの電気接点Cの接続方法を説明する。図3(C)は、各電極Eへ電気接点Cを接続した様子をヒータ保持部材201側から見た平面図である。ヒータ保持部材201には、電極E(E1~E7、およびE8-1、E8-2)に対応する位置に貫通孔が設けられている。各貫通孔位置において、電気接点C(C1~C7、およびC8-1
、C8-2)が、電極E(E1~E7、およびE8-1、E8-2)に対して、バネによる付勢や溶接などの手法によって電気的に接続されている。電気接点Cは、金属ステー204とヒータ保持部材201の間に設けられた不図示の導電材料を介して、後述するヒータ300の制御回路400と接続されている。
4.ヒータ制御回路の構成
図4は、実施例1のヒータ300の制御回路400の回路図である。401は、画像形成装置100に接続される商用の交流電源である。ヒータ300の電力制御は、トライアック411~トライアック417の通電/遮断により行われる。トライアック411~417は、それぞれ、CPU420からのFUSER1~FUSER7信号に従って動作する。トライアック411~417の駆動回路は省略して示してある。ヒータ300の制御回路400は、7つのトライアック411~417によって、7つの発熱ブロックHB~HBを独立制御可能な回路構成となっている。ゼロクロス検知部421は、交流電源401のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZEROX信号を出力している。ZEROX信号は、トライアック411~417の位相制御や波数制御のタイミングの検出等に用いている。
ヒータ300の温度検知方法について説明する。ヒータ300の温度検知は、サーミスタTH(TH1-1~TH1-4、TH2-5~TH2-7)によって行われる。サ-ミスタTH1-1~TH1-4と抵抗451~454との分圧がTh1-1~Th1-4信号としてCPU420で検知されており、CPU420にてTh1-1~Th1-4信号を温度に変換している。同様に、サ-ミスタTH2-5~TH2-7と抵抗465~467との分圧が、Th2-5~Th2-7信号としてCPU420で検知されており、CPU420にてTh2-5~Th2-7信号を温度に変換している。
CPU420の内部処理では、後述する各発熱ブロックの制御目標温度TGTと、サーミスタの検知温度に基づき、例えばPI制御(比例積分制御)により、供給するべき電力を算出している。更に、供給する電力を、電力に対応した位相角(位相制御)や、波数(波数制御)の制御レベルに換算し、その制御条件によりトライアック411~417を制御している。
リレー430、リレー440は、故障などによりヒータ300が過昇温した場合、ヒータ300への電力遮断手段として用いている。リレー430、リレー440の回路動作を説明する。RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ433がON状態になり、電源電圧Vccからリレー430の2次側コイルに通電され、リレー430の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ433がOFF状態になり、電源電圧Vccからリレー430の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー430の1次側接点はOFF状態になる。同様に、RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ443がON状態になり、電源電圧Vccからリレー440の2次側コイルに通電され、リレー440の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ443がOFF状態になり、電源電圧Vccからリレー440の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー440の1次側接点はOFF状態になる。なお、抵抗434、抵抗444は電流制限抵抗である。
リレー430、リレー440を用いた安全回路の動作について説明する。サーミスタTH1-1~TH1-4による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部431はラッチ部432を動作させ、ラッチ部432はRLOFF1信号をLow状態でラッチする。RLOFF1信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ433がOFF状態で保たれるため、リレー430はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。尚、ラッチ部432は非
ラッチ状態において、RLOFF1信号をオープン状態の出力にしている。同様に、サーミスタTH2-5~TH2-7による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部441はラッチ部442を動作させ、ラッチ部442はRLOFF2信号をLow状態でラッチする。RLOFF2信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ443がOFF状態で保たれるため、リレー440はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。同様に、ラッチ部442は非ラッチ状態において、RLOFF2信号をオープン状態の出力にしている。
5.加熱領域
図5は、本実施例における加熱領域A~Aを示す図であり、LETTERサイズ紙の紙幅と対比して表示している。加熱領域A~Aは、定着ニップ部N内の、発熱ブロックHB~HBに対応した領域(発熱ブロックHB~HBが加熱する領域)のことであり、発熱ブロックHB(i=1~7)の発熱により、加熱領域A(i=1~7)がそれぞれ加熱される。加熱領域A~Aの全長は220mmであり、各領域はこれを均等に7分割したものである(L=31.4mm)。各加熱領域A(i=1~7)は、図6のフローチャートに示すように、第1領域としての画像加熱領域AIと、第2領域としての非画像加熱領域APと、第3領域としての非通紙加熱領域ANとに分類される。後述するが、本実施例では、複数の発熱ブロック(発熱体)の各々が加熱する加熱領域が、画像を含む第1領域AIであるタイミングか、記録材中の画像を含まない第2領域APであるタイミングか、記録材がない第3領域ANであるタイミングか、に応じて制御部420が複数の発熱体の各々の発熱量を制御するものである。
図6は、本実施例における加熱領域の分類と制御目標温度を決定するフローチャートである。加熱領域Aの分類は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から送られる画像データ(画像情報)と記録材のサイズ情報とに基づいて行われる。すなわち、加熱領域Aを記録材Pが通過するかを判断し(S1002)、通過しない場合は加熱領域Aを非通紙加熱領域ANと分類する(S1006)。加熱領域Aを記録材Pが通過する場合は、加熱領域Aを画像範囲が通過するかを判断し(S1003)、通過する場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類する(S1004)。一方、通過しない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1005)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBの発熱量の制御に利用される。
図7を参照して、加熱領域Aの分類について、具体例を挙げて説明する。本実施例では、定着ニップ部Nを通過する記録材Pを所定の時間で区間分けし、それぞれの区間毎に加熱領域Aの分類を行う。本実施例では、記録材Pの先端を基準に0.24秒毎に区間分けしており、最初の区間を区間T、2番目の区間を区間T、3番目の区間を区間Tとして説明する。図7に示す記録材Pは、最大通紙幅よりも幅が小さいサイズの記録材であり、記録材Pの搬送方向に直行する方向における端部(以下、紙幅端と呼ぶ)が加熱領域Aと加熱領域Aを通過するサイズとなっている。したがって、図7(A)に示す位置に画像が存在していた場合、加熱領域Aの分類は図7(B)の表のようになる。
すなわち、区間Tにおいて、加熱領域A、Aは、記録材Pが通過しないため非通紙加熱領域ANに分類される。また、加熱領域A、Aは、画像範囲が通過しないため非画像加熱領域APに分類され、加熱領域A、A、Aは、画像範囲が通過するため画像加熱領域AIに分類される。
区間Tにおいて、加熱領域A、Aは、記録材Pが通過しないため非通紙加熱領域ANに分類される。また、加熱領域A、A、Aは、画像範囲が通過しないため非画像加熱領域APに分類され、加熱領域A、Aは、画像範囲が通過するため画像加熱領域AIに分類される。
区間Tは、区間T同様に、加熱領域A、Aは非通紙加熱領域ANに分類され、
加熱領域A、A、Aは非画像加熱領域APに分類され、加熱領域A、Aは画像加熱領域AIに分類される。
6.ヒータ制御方法の概要
続いて、本実施例のヒータ制御方法、すなわち発熱ブロックHB(i=1~7)の発熱量制御方法を説明する。発熱ブロックHBの発熱量は、発熱ブロックHBへの供給電力によって決まる。発熱ブロックHBへの供給電力を大きくすることで、発熱ブロックHBの発熱量が大きくなり、発熱ブロックHBへの供給電力を小さくすることで、発熱ブロックHBの発熱量が小さくなる。発熱ブロックHBへの供給電力は、発熱ブロック毎に設定される制御目標温度TGT(i=1~7)と、サーミスタの検知温度に基づき算出される。本実施例では、各サーミスタの検知温度が各発熱ブロックの制御目標温度TGTと等しくなるよう、PI制御(比例積分制御)によって供給電力が算出される。各発熱ブロックの制御目標温度TGTは、図6のフローによって決定した加熱領域Aの分類に応じて設定される。
(画像加熱領域AIの発熱量制御)
まず、加熱領域Aが第1領域としての画像加熱領域AIと分類された場合(S1004)について説明する。加熱領域Aが画像加熱領域AIと分類された場合は、制御目標温度TGTをTGT=TAI-KAIと設定する(S1007)。
ここで、TAIは画像加熱領域基準温度であり、未定着画像を記録材Pに定着させるために適切な温度として設定されている。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。画像加熱領域基準温度TAIは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変とすることが望ましい。また、画像の濃度や画素の密度など、画像の情報に応じて画像加熱領域基準温度TAIを調整しても良い。
また、KAIは画像加熱領域温度補正項であり、図8(a)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。ここで、蓄熱カウント値CTは、各加熱領域Aにおける定着装置200の蓄熱量に相関のあるパラメータであり、蓄熱カウント値CTが大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。蓄熱カウント値CTの算出方法は後述する。
ところで、トナー像を記録材Pに定着させるための熱量は、発熱ブロックHBの発熱量と加熱領域Aにおける蓄熱量とによって与えられる。すなわち、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいほど、発熱ブロックHBの発熱量が小さくてもトナー像を記録材Pに定着させることが可能になる。そこで、本実施例の画像形成装置100においては、蓄熱量(蓄熱カウント値CT)が大きいほど画像加熱領域温度補正項KAI値が大きくなるように設定し、制御目標温度TGTを下げ、発熱ブロックHBの発熱量を下げている。こうすることで、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいときに過剰な熱量をトナー像に与えることを防止し、省電力化を図っている。
(非画像加熱領域APの発熱量制御)
次に、加熱領域Aが第2領域としての非画像加熱領域APと分類された場合(S1005)について説明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御目標温度TGTをTGT=TAP-KAPと設定する(S1008)。
ここで、TAPは非画像加熱領域基準温度であり、画像加熱基準温度TAIよりも低い温度として設定することで、非画像加熱領域APにおける発熱ブロックHBの発熱量を画像加熱領域AIより下げ、画像形成装置100の省電力化を図っている。
ただし、非画像加熱領域基準温度TAPを下げ過ぎると、定着不良を発生させるおそれがある。すなわち、加熱領域Aが非画像加熱領域APから画像加熱領域AIに切り替わったタイミングで、投入可能な最大電力を発熱ブロックHBに投入したとしても、画像部の制御目標温度まで充分加熱することができなくなる場合がある。この場合、トナー画像が記録材に充分に定着しない現象(定着不良)が発生する可能性があるため、非画像加熱領域基準温度TAPは適切な値に設定する必要がある。発明者等の実験によると、本実施例の画像形成装置100においては、非画像加熱領域基準温度TAPを158℃以上とすれば定着不良の発生が無いことがわかった。省電力化の観点では、可能な限り制御目標温度TGTを低くし発熱ブロックHBの発熱量を下げることが望ましいため、本実施例ではTAP=158℃としている。
また、KAPは非画像加熱領域温度補正項であり、図8(b)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTが大きい、すなわち各加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいほど非画像加熱領域温度補正項KAPが大きくなるよう設定されている。
ところで、加熱領域Aが非画像加熱領域APから画像加熱領域AIに切り替わった際に、ヒータ300の温度を画像部の制御目標温度まで到達させるために必要な熱量は、発熱ブロックHBの発熱量と加熱領域Aにおける蓄熱量とによって与えられる。つまり、投入可能な最大電力を発熱ブロックHBに投入した場合(投入電力が一定の場合)、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいほど早く画像部の制御目標温度まで到達させることができる。早く画像部の制御目標温度まで到達可能であるということは、すなわち、非画像加熱領域APの制御目標温度TGTを下げたとしても画像部の制御目標温度まで充分加熱することが可能であり、定着不良の発生を防ぐことが可能であることを意味している。
そこで、本実施例の画像形成装置100においては、蓄熱量(蓄熱カウント値CT)が大きいほど非画像加熱領域温度補正項KAP値が大きくなるように設定し、制御目標温度TGTを下げ、発熱ブロックHBの発熱量を下げている。こうすることで、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいときに過剰な熱量を定着装置200に与えることを防止し、省電力化を図っている。
(非通紙加熱領域ANの発熱量制御)
続いて、本実施例の特徴である加熱領域Aが第3領域としての非通紙加熱領域ANと分類された場合(S1006)における発熱ブロックHBの発熱量制御方法について説明する。加熱領域Aが非通紙加熱領域ANと分類された場合は、制御目標温度TGTをTGT=TAN-KANと設定する(S1009)。
ここで、TANは非通紙加熱領域基準温度であり、非画像加熱基準温度TAPより低い温度として設定することで、非通紙加熱領域ANにおける発熱ブロックHBの発熱量を非画像加熱領域APより下げ、画像形成装置100の省電力化を図っている。
ただし、非通紙加熱領域基準温度TANを下げ過ぎると、定着フィルム202内面とヒータ300との摺動性が悪化し、記録材Pの搬送が不安定になるという不具合がある。これは、定着フィルム202とヒータ300の間に介在しているグリースの粘度特性に起因するものであり、温度が下がるほどグリースの粘性が上昇し定着フィルム202の回転を妨げることが原因である。発明者等の実験によると、本実施例の画像形成装置100においては、非通紙加熱領域基準温度TANを128℃以上とすることで記録材Pの搬送を安定させられることがわかった。省電力化の観点では、可能な限り制御目標温度TGTを低くし発熱ブロックHBの発熱量を下げることが望ましいため、本実施例ではTAN=128℃としている。なお、非通紙加熱基準温度TANはグリースの粘度特性を含めた定
着装置200の構成を考慮して決定されるべきものであり、128℃に限定されるものではない。
また、KANは非通紙加熱領域温度補正項であり、非画像加熱領域温度補正項KAPとは異なる値、具体的にはKAN=0℃と設定されている。すなわち、複数の加熱領域のうち記録材の通過領域と重なる加熱領域の温度は、該加熱領域の熱履歴に基づいて制御するのに対し、記録材の通過領域から外れた加熱領域の温度は、該加熱領域の熱履歴にかかわらず一定の所定の温度に制御する構成としている。非通紙加熱領域の温調に関しては、最初から最低限、記録材Pの搬送性が保障される低い温度に制御することで、消費電力の低減を図っている。
仮に、非通紙加熱領域温度補正項KANを非画像加熱領域温度補正項KAPと同じ値とし、蓄熱量に応じて制御目標温度TGTに補正を加える設定にした場合を考える。この場合、蓄熱量が大きくなると記録材Pを安定して搬送できる下限温度(本実施例では128℃)よりも制御目標温度TGTが下回ってしまう。すると、記録材Pの搬送が不安定になる可能性があるため、これを防ぐため、本実施例ではKAN=0℃、すなわち制御目標温度TGTに対しKANによる補正を行わない設定となっている。
(紙間時の発熱量制御)
次に、複数の画像を連続プリントした際の紙間時(先行の記録材と後続の記録材との間の区間)における発熱ブロックHBの発熱量制御方法を説明する。紙間時は加熱領域Aを記録材が通過しないため、仮に図6のフローに従ったとすると加熱領域Aは非通紙加熱領域ANに分類される。しかしながら、非通紙加熱領域ANの分類に基づいた発熱制御(本実施例ではTGT=128℃)をした場合、定着不良が発生するおそれがある。すなわち、後続の記録材の先端が画像範囲であると、投入可能な最大電力を発熱ブロックHBに投入したとしても、画像部の制御目標温度まで充分加熱することができなくなる場合がある。この場合、トナー画像が記録材に充分に定着しない現象(定着不良)が発生する可能性がある。これを防ぐため、紙間時の制御目標温度TGTに関しては非画像加熱領域APと同様の考え方を適用し、TGT=TAP-KAPと設定する。
(後回転時の発熱量制御)
次に、後回転時(プリント終了時の、記録材Pが加熱領域Aを通過し終えてからプリント待機状態に遷移するまでの空転区間)における発熱ブロックHBの発熱量制御方法を説明する。後回転時は加熱領域Aを記録材が通過しないため、図6のフローに従い加熱領域Aは非通紙加熱領域ANに分類される。従って、制御目標温度TGTはTGT=TAN-KANと設定される。
(前回転時の発熱量制御)
次に、前回転時(立上げ区間)における発熱ブロックHBの発熱量制御方法を説明する。ここで、前回転時とは、プリント開始時の、記録材Pが加熱領域Aに到達する以前における空転区間であり、加熱領域Aを所定の温度となるよう制御を行う区間である。本実施例の画像形成装置100において、立上げ動作時における制御目標温度TGTは、下記の(式1)で表わされる。
TGT=(TAI-KAI-T0)÷3×t+T0・・・(式1)
(式1)において、TAIは前述の画像加熱領域基準温度、KAIは画像加熱領域温度補正項である。また、tは立上げ動作開始からの経過時間(秒)を、T0は立上げ動作開始時における加熱領域Aに対応するサーミスタTHの検知温度を示している。すなわち、制御目標温度TGTを3秒かけてT0からTAI-KAIまで直線的に変化させている。
以上説明したように、本実施例では、加熱領域Aの分類と蓄熱カウント値CTに応じて、加熱領域A毎の制御目標温度TGTを決定している。なお、各加熱領域基準温度(TAI・TAP・TAN)や各加熱領域温度補正項(KAI・KAP・KAN)の設定値は、画像形成装置100及び定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定されるべきものである。上述した値に限定されるものではない。
7.予測蓄熱量の算出方法
本実施例では、各加熱領域Aの蓄熱量に相関のあるパラメータとして、加熱領域A毎に蓄熱カウント値CTを設けている。蓄熱カウント値CTは、それぞれの加熱領域Aがどの程度加熱されたか、また、どの程度放熱したか、その熱履歴(加熱履歴、放熱履歴)を蓄積してカウントし、蓄熱量を予測するものである。加熱履歴は、例えば、ヒータの温度、発熱体への電力供給量の少なくとも1つに基づいて取得することができる。また、放熱履歴は、例えば、その加熱領域における記録材の通過の有無、発熱体への電力供給を行わない期間、ヒータの温度の時間変化量の少なくとも1つに基づいて取得することができる。加熱領域A毎の蓄熱カウント値CTには、所定の更新タイミング毎に下記の(式2)で表わされるdCTが累積加算されていく。
dCT=(TC-RMC-DC)+WUC・・・(式2)
ここで、(式2)中のTC、RMC、DC、WUCについて図9を用いて説明する。なお、本実施例の蓄熱カウント値CTは、プリント開始時の前回転時を除き、記録材Pの先端を基準として0.24秒毎(加熱領域Aの分類区間毎)に更新されるものとする。また、プリント動作を行っていない待機中は、プリント動作終了時のヒータ300への通電を終了した時点を基準として0.24秒毎に更新を行う。
(式2)中のTCは、発熱ブロックHBによる加熱領域Aの加熱量を示す値であり、ヒータ300の制御目標温度や、各発熱体への電力供給量より算出される。実施例1におけるTCは、図9の(a)に示すように、各加熱領域の制御目標温度TGTに応じて決定される。制御目標温度TGTが低温であるほど値が小さくなり、制御目標温度TGTが高温であるほど値が大きくなる。
(式2)中のRMCは、記録材Pによって像加熱装置から奪われる熱量を示しており、図9(b)のように、各加熱領域Aに対する記録材Pの通過状態(通過の有無等)に応じて設定されている。加熱領域Aに記録材Pが存在しない時、すなわち加熱領域Aが非通紙加熱領域ANと分類された場合は、RMC=0となる。RMCは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変としてもよい。
(式2)中のDCは、伝熱や輻射による定着装置200外への放熱量を示しており、各加熱領域の蓄熱カウント値CTに応じて決定される。蓄熱量が大きくなるほど外部との温度差が大きくなり放熱量が増えるため、図9の(c)に示すように、蓄熱カウント値CTが大きくなるほどDCが大きくなるよう設定されている。
以上のTC、RMC、DCによる蓄熱カウント値CTの更新は、複数の画像を連続プリントした際の紙間時においても、CT更新周期0.24秒毎に実施する。また、プリント終了時の後回転時、プリント動作を行っていない待機時においても、CT更新周期0.24秒毎に蓄熱カウント値CTの更新を実施する。また、紙間・後回転・待機が0.24秒周期の途中で終了した場合、その時間に応じて、TC・RMC・DCの加減算量を調整する。例えば、本実施例1における紙間時間は0.12秒でありCT更新周期0.24秒の半分であるため、TC、RMC、DCは図9(a)~(c)で示した値の半分として、蓄熱カウント値CTの更新を行う。また、例えば、本実施例1における後回転時間は紙間時と同様0.12秒であるため、TC、RMC、DCは図9(a)~(c)で
示した値の半分として、蓄熱カウント値CTの更新を行う。また、蓄熱カウント値CTの更新の結果、蓄熱カウント値CTが0を下回った場合は、蓄熱カウント値CTを0とする。
(式2)中のWUCは、前回転時(立上げ区間)における蓄熱カウント値CTの加算量を示している。前回転時は、TC・RMC・DCによる蓄熱カウント値CTの加減算は行わず、前回転が終了した時点(記録材Pの先端タイミング)にてWUCによる加算のみを行う。WUCは、図9の(d)に示すように、蓄熱カウント値CTが大きくなるほど値が大きくなるよう設定されている。
以上のようにして決定される蓄熱カウント値CTは、その値が大きいほど加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいことを表している。なお、TC・RMC・DC・WUCの設定値は、画像形成装置100および定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定されるべきものであり、図9で示した値に限定されるものではない。
8.効果
次に、本実施例と比較例1の効果の差異を説明する。比較例1では、画像加熱領域AIと非画像加熱領域APの制御目標温度TGTは、実施例1と同じ設定とする。また、比較例1では、加熱領域Aを記録材Pが通過するかの判断(図6のS1002)を行わず、非通紙加熱領域の制御目標温度TGTは非画像加熱領域APと同じ制御(図6のS1008)としている。
続いて、具体的なプリント事例として下記に示す具体事例1を挙げて、本実施例の効果について説明する。具体事例1では、定着装置200が室温状態、すなわち各加熱領域Aの蓄熱カウント値CTが0の状態から、図10に示す記録材P1(紙幅157mm、紙長279mm)を170枚連続でプリントした。プリントした画像は、記録材P1上の加熱領域AおよびAを通過する範囲のすべてに配置されているものとする。
具体事例1において、記録材P1の通紙枚数に対して加熱領域Aの蓄熱カウント値CTがどのように推移したかを、図11(a)に示す。また、記録材P1の通紙枚数に対して加熱領域Aにおける通紙時の制御目標温度TGTがどのように推移したかを、図11(b)に示す。実線は、実施例1において非通紙加熱領域ANに分類される加熱領域(A、A)の蓄熱カウント値CTおよび制御目標温度TGTの推移である。一点鎖線は、画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A、A)の蓄熱カウント値CTおよび制御目標温度TGTの推移である。二点鎖線は、非画像加熱領域APに分類される加熱領域(A、A、A)の蓄熱カウント値CTおよび制御目標温度TGTの推移である。また、比較のため、比較例1における加熱領域A、Aの蓄熱カウント値CTおよび制御目標温度TGTの推移を、破線で示す。なお、比較例1における加熱領域A、Aおよび加熱領域A、A、Aの蓄熱カウント値CTおよび制御目標温度TGTは、実施例1と同じ推移をするため説明を省略する。
具体事例1の画像加熱領域AIに対応する加熱領域(A、A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT、CTが増加した。それに伴い、制御目標温度TGT、TGTは、1枚目のプリント時の198℃から徐々に下がっていき、170枚目のプリント時には189℃となった。
また、非画像加熱領域APに対応する加熱領域(A、A、A)においては、蓄熱カウント値CT、CT、CTは増加していくものの、170枚通紙しても蓄熱カウント値は100以下であった。そのため、具体事例1においては、制御目標温度TGT、TGT、TGTは1枚目から170枚目まで一定の158℃となった。
また、実施例1の非通紙加熱領域ANに対する加熱領域(A、A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT、CTが増加した。このとき、非通紙加熱領域温度補正項をKAN=0℃としているため、制御目標温度TGT、TGTは1枚目から170枚目まで一定の128℃となった。すなわち、先述したとおり、安定した記録材Pの搬送を保ちつつ最も発熱量を下げられる(最も省電力化を図れる)制御目標温度となっている。
また、比較例1の加熱領域(A、A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT、CTが増加した。比較例1の制御目標温度TGT、TGTは、TGT=TAP-KAPの式に従い決定されるため、1枚目のプリント時の158℃から徐々に下がっていき、170枚目のプリント時には138℃となった。実施例1と比較すると、比較例1のほうが高い制御目標温度となっており、その分、過剰な電力を消費していることが分かる。
以上説明したとおり、実施例1では、非画像加熱領域APと非通紙加熱領域ANとで制御目標温度TGTを変えることで、非画像加熱領域APに対応する発熱ブロックHBの発熱量よりも非通紙加熱領域ANに対応する発熱ブロックHBの発熱量を下げている。従って、非画像加熱領域APと非通紙加熱領域ANとを区別しない場合に比べ、省電力化を達成することができている。
また、本実施例では、各加熱領域Aの熱履歴に応じて蓄熱カウント値CTを算出し、蓄熱カウント値CTの値に応じて制御目標温度TGTを補正している。その際、非通紙加熱領域ANにおける補正量である非通紙加熱領域温度補正項KANを、非画像加熱領域APにおける補正量である非画像加熱領域温度補正項KAPとは異なる値に設定している。これにより、非通紙加熱領域ANにおける制御目標温度TGTが記録材Pを安定して搬送できる下限温度よりも下回ることを防ぎ、記録材Pを安定して搬送することが可能になっている。
[実施例2]
本発明の実施例2について説明する。実施例2の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。実施例2においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
実施例2は、実施例1に対して、紙間時における発熱ブロックHBの発熱量制御方法が異なる。実施例2では、後続の記録材が定着ニップ部Nまで搬送された場合に加熱領域Aを記録材が通過するか否かを、記録材のサイズ情報によって紙間時に判断し、それに応じて発熱ブロックHBの発熱量制御を異ならせている。
本制御が実行される状況としては、連続的に画像形成を行う際にその途中で記録材のサイズが変化するような場合、例えば、記録材のサイズが異なる2つのプリントジョブを連続的に実行するような場合が考えられる。このような状況において、先行の記録材(先のプリントジョブ)よりもサイズ(紙幅)が小さい記録材(後のプリントジョブ)が後続する場合には、後続の記録材の定着時において記録材の通過領域から外れる加熱領域が生じる(例えば、紙幅両端の加熱領域)。すなわち、先行の記録材の加熱処理では該記録材の通過領域と重なるが、後続の記録材の加熱処理では該記録材の通過領域と重ならない加熱領域である。この後続の記録材の通過領域から外れることになる加熱領域に対して、本実施例では、後続の記録材の定着プロセスが開始される前から、すなわち、先行の記録材と後続の記録材との間の紙間時の時点から、予め非通紙加熱領域として発熱量制御を実施する。
後続の記録材が加熱領域Aを通過すると判断した場合は、実施例1と同様の考え方を適用し、紙間時の制御目標温度TGTをTGT=TAP-KAPと設定する。一方、後続の記録材が加熱領域Aを通過しないと判断した場合は、加熱領域Aで定着不良が発生する可能性が無いため、非通紙加熱領域ANの考え方を適用し、制御目標温度TGTをTGT=TAN-KANと設定する。すなわち、後続の記録材が加熱領域Aを通過すると判断した場合と比べ、制御目標温度TGTが低くなっている。
以上説明したように、実施例2の紙間では、後続の記録材が通過しない加熱領域Aにおける制御目標温度TGTを実施例1と比べ下げることで、対応する発熱ブロックHBの発熱量を下げている。従って、実施例1と比べさらなる省電力化が可能となっている。
[実施例3]
本発明の実施例3について説明する。実施例3の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。実施例3においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
実施例3は、実施例1に対して、前回転時における発熱ブロックHBの発熱量制御方法が異なる。実施例3では、前回転後に記録材が定着ニップ部Nまで搬送された場合に加熱領域Aを記録材が通過するか否かを、記録材のサイズ情報によって前回転時に判断し、それに応じて発熱ブロックHBの発熱量制御を異ならせている。すなわち、前回転後に記録材が定着ニップ部Nに到達した時点で、加熱領域が到達しているべき制御目標温度は、加熱領域のなかに記録材の搬送領域から外れた加熱領域が含まれる場合には、全加熱領域において一律である必要はない。本実施例では、前回転後に最初に搬送される記録材の搬送領域から外れた加熱領域における前回転終了時の制御目標温度を、記録材の搬送領域と重なる加熱領域における前回転終了時の制御目標温度よりも低い温度に制御する。
記録材が加熱領域Aを通過すると判断した場合は、実施例1と同様に、制御目標温度TGTを(式1)に従って算出し、発熱ブロックHBの発熱量を制御する。
一方、記録材が加熱領域Aを通過しないと判断した場合は、下記の(式3)に従って制御目標温度TGTを算出する。
TGT=(TAN-KAN-T0)÷3×t+T0・・・(式3)
(式3)において、TANは前述の非通紙加熱領域基準温度、KAIは非通紙加熱領域温度補正項であり、制御目標温度TGTを3秒かけてT0からTAN-KANまで直線的に変化させている。(式1)がTAI-KAIまで制御目標温度を変化させているのに対し、(式3)の制御目標温度は低い値となるものの、記録材が加熱領域Aを通過しない、すなわち、画像範囲が加熱領域Aを通過しないため、定着不良が発生する可能性は無い。なお、(式3)に従って前回転の制御目標温度TGTを設定するときは、前回転における蓄熱カウント値CTの加算量WUCを図12のように設定し、(式1)に従って前回転の制御目標温度TGTを設定するとき(図9(d))より加算量を小さくしている。
以上説明したように、実施例3の前回転では、記録材が通過しない加熱領域Aにおける制御目標温度TGTを実施例1と比べ下げることで、対応する発熱ブロックHBの発熱量を下げている。従って、実施例1と比べさらなる省電力化が可能となっている。
[実施例4]
本発明の実施例4について説明する。実施例4の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。実施例4においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
実施例4は、実施例1に対して、記録材Pの紙幅端と加熱領域の分割位置とが一致していない場合における定着装置200の制御方法が異なる。記録材のサイズによっては、紙幅端が通過する加熱領域、すなわち、1つの加熱領域においてその加熱範囲が記録材の通過領域と、該通過領域から外れた非通過領域との両方と重なる加熱領域が生じることがある。実施例4では、紙幅端が通過する加熱領域Aを加熱領域Aとした場合、加熱領域A内の非通紙範囲における熱履歴と加熱領域A内の通紙範囲における熱履歴とに応じて、次のプリント動作を開始するか否かを決定している。
図14を参照して、実施例4におけるヒータ300の発熱量制御方法の詳細を説明する。ここでは、図14(a)に示すような紙幅128mm、紙長279mmの記録材P(以下、記録材P2と称する)をプリントする際の制御を一つの例として取り上げる。
記録材P2のように紙幅端と加熱領域の分割位置とが一致していない記録材を通紙すると、紙幅端が通過する加熱領域A(j=2、6)内における非通紙範囲Aj-2(図14(a)ではA2-2およびA6-2で示した範囲)の温度が通常より上昇する。このような現象、所謂非通紙部昇温が発生する理由、加熱領域Aにおける発熱量が、加熱領域A内における通紙範囲Aj-1(図14(a)ではA2-1およびA6-1で示した範囲)を加熱することを目的として決定されるためであると考えられる。つまり、記録材の存在しない非通紙範囲Aj-2に対しては発熱量が過剰になるためである。
記録材P2のプリントを繰り返すと、非通紙範囲Aj-2は非通紙部昇温の影響で通紙範囲Aj-1より温度上昇し、通紙範囲Aj-1と非通紙範囲Aj-2との蓄熱量の差が大きくなる。この蓄熱量の差が極端に大きい状態で記録材P2より紙幅が広い記録材P(以下、記録材P3と称する)をプリントした場合、蓄熱量が大きい非通紙部昇温が発生している範囲の画像が過剰に加熱されホットオフセットが発生し、画質の低下を招く恐れがある。
これを防ぐため、実施例4では、蓄熱カウント値CTとは別に非通紙部蓄熱カウント値CTNiを設け、後述するようにCTとCTNiの値に応じて記録材P3のプリントを開始する前に温度上昇した領域を放熱冷却する期間を設けている。非通紙部蓄熱カウント値CTNi(i=j)は、非通紙範囲Aj-2の蓄熱量に相関のあるパラメータとして、非通紙範囲Aj-2の熱履歴(加熱履歴、放熱履歴)を蓄積してカウントするものであり、その値が大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。非通紙部昇温により温度上昇している場合は、非通紙部蓄熱カウント値CTNjが蓄熱カウント値CTよりも大きくなる。非通紙部蓄熱カウント値CTNjには、蓄熱カウント値CTの更新と同じタイミングで、下記の(式4)であらわされるdCTNjが累積加算される。
dCTNj=(TC-DC)+WUC・・・(式4)
(式4)中のTCおよびWUCは、実施例1の(式2)で説明したものと同一であり、蓄熱カウント値CT、および、そこから決定されるTGTに応じた値となっている。
(式4)中のDCは、伝熱や輻射による放熱量を示しており、非通紙部蓄熱カウント値CTNjに応じて、図13(a)の様に設定されている。
また、実施例4では、非通紙部蓄熱カウント値CTNjに応じて仮想の制御目標温度TGTNjを算出している。制御目標温度TGTNjは、非通紙範囲Aj-2だった範囲が
次のプリント動作において画像範囲になると仮定した際の理想の制御目標温度として求められ、画像加熱領域AIの制御目標温度と同様にTGTNj=TAI―KNAIとして算出される。ここで、TAIは前述の画像加熱領域基準温度であり、TAI=198℃である。また、KNAIは非通紙範囲Aj-2に対応する加熱領域の温度補正項であり、図13(b)に示すように非通紙部蓄熱カウント値CTNjに応じて設定されている。
このように計算された仮想の制御目標温度TGTNjは、非通紙部蓄熱カウント値CTNjが通紙範囲Aj-1の蓄熱カウントCTよりも大きいため、蓄熱カウントCTから求めた制御目標温度TGT以下の温度となる。加熱領域Aの制御目標温度は、非通紙範囲Aj-2だった範囲のみに着目すれば制御目標温度TGTNjにするのが理想であるが、加熱領域A内には通紙範囲Aj-1だった範囲も同時に存在しており、そちらの制御を優先するために制御目標温度をTGTとしている。すなわち、非通紙範囲Aj-2だった範囲は、理想の制御目標温度より温度差ΔT=TGT-TGTNjだけ高い制御目標温度で制御されることになる。
発明者等の実験によると、本実施例の画像形成装置100においては、温度差ΔTが5℃以上の場合、記録材P3のプリントによりホットオフセットが発生する可能性があることがわかった。そこで、実施例4では、温度差ΔTが5℃以上の場合は、記録材P3のプリントを一時待機し、放熱により非通紙範囲Aj-2だった範囲を冷やす制御(以下、冷却制御と称する)をおこなう。そして、冷却制御により温度差ΔTが5℃未満になった時点で、記録材P3のプリントを開始するようにしている。
続いて、具体的なプリント事例として下記に示す具体事例2を挙げて、実施例4の制御動作について説明する。具体事例2では、定着装置200が室温状態、すなわち各加熱領域Aの蓄熱カウント値CTが0の状態から、図14(a)に示す記録材P2(紙幅128mm、紙長279mm)を所定枚数連続でプリントした。プリントした画像は、記録材P2上の加熱領域A、Aを通過する範囲のすべてに配置されているものとする。また、記録材P2を所定枚数連続でプリントした直後に図14(b)に示す記録材P3を1枚プリントした。記録材P3は、LETTERサイズ(紙幅216mm、紙長279mm)であり、搬送方向先端の加熱領域A、Aに相当する範囲に画像が配置されているものとする。
図15(a)は、具体事例2において、記録材P2の通紙枚数に対して蓄熱カウント値CTおよび非通紙部蓄熱カウント値CTNiがどのように推移したかを示したものである。一点鎖線は、画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A、A)の蓄熱カウント値CTの推移である。二点鎖線は、非画像加熱領域APに分類される加熱領域(A、A、A)の蓄熱カウント値CTの推移である。また、破線は、非通紙範囲A2-2における非通紙部蓄熱カウント値CTN2の推移である。実線は、非通紙範囲A6-2における非通紙部蓄熱カウント値CTN6の推移である。なお、実施例4における加熱領域A、Aの蓄熱カウント値CT、CTは、実施例1と同じ推移をするため説明を省略する。具体事例2において、各蓄熱カウント値は、記録材P2の通紙枚数が増えるに従い増加した。また、非通紙部蓄熱カウント値CTN2、CTN6は、非通紙部昇温の影響により、蓄熱カウント値CT、CTよりも高い値で推移した。
図15(b)に、記録材P2を10枚、30枚、50枚、70枚通紙し終えた直後に記録材P3を通紙しようとした際の、冷却制御の実施有無を示す。記録材P2の通紙枚数が比較的少ない時は、非通紙範囲Aj-2の非通紙部昇温の影響が小さいため、制御目標温度TGTと制御目標温度TGTNjの温度差ΔTは小さい。例えば、具体事例2において記録材P2の通紙枚数が10枚、30枚の時は、温度差ΔTが5℃未満のため、冷却制御は実施せず、すぐに記録材P3のプリントを開始する。一方で、記録材P2の通紙
枚数が多くなってくると、非通紙範囲Aj-2の非通紙部昇温の影響が大きくなるため、制御目標温度TGTと制御目標温度TGTNjの温度差ΔTが大きくなる。例えば、具体事例2において記録材P2の通紙枚数が50枚、70枚の時は、温度差ΔTが5℃以上となるため、冷却制御を実施してから、記録材P3のプリントを開始する。
以上説明したように、実施例4においては、蓄熱カウント値CTとは別に非通紙部蓄熱カウント値CTNjを設けることで温度差ΔTを算出し、温度差ΔTの値に応じて記録材P3のプリントを開始する前に冷却制御を実施するか否かを判断している。こうすることで、記録材P3のプリント時にホットオフセットが発生し画質が低下することを防いでいる。
また、非通紙部蓄熱カウント値CTNjは、左右の紙幅端が通過する加熱領域(具体事例2においてはAとA)でそれぞれ算出している。こうすることで、冷却制御の実施判断をより適切に行うことができる。例えば、具体事例2の記録材P2の替わりに図14(c)に示すような記録材P4を連続で50枚通紙した例(具体事例3)で説明する。記録材P4は、記録材P2と同じサイズで、加熱領域Aを通過する範囲にのみ画像が配置されているものとする。この場合、蓄熱カウント値CTと非通紙部蓄熱カウント値CTN2は、それぞれ蓄熱カウント値CTと非通紙部蓄熱カウント値CTN6と同じ値で推移し、従って、温度差ΔTはΔTと同じ値となる。記録材P4を50枚連続でプリントした直後の温度差ΔTとΔTは、具体事例2の温度差ΔTと同じ4℃となり、温度差ΔTが5℃未満のため冷却制御は実施しない。具体事例2では温度差ΔTが5℃であったため冷却制御を実施していたのに対し、具体事例3では冷却制御を実施しない分だけ画像生産性を高めることができる。
以上説明したように、実施例4においては、非通紙部蓄熱カウント値CTNjを左右それぞれで算出していることにより、プリントする画像に応じて冷却制御の実施判断をより適切に行うことができ、画像生産性を高めることができる。
[変形例1]
実施例1~4においては、蓄熱量に応じて制御目標温度TGTを増減させることで、PI制御(比例積分制御)によって算出される供給電力を調整し、その結果として発熱ブロックHBの発熱量を調整していた。しかし、例えば下記変形例1に示すように、蓄熱量に応じて電力供給量を直接増減し、発熱ブロックHBの発熱量を調整する方法を採用しても構わない。以下、変形例1の画像加熱領域AIを加熱する発熱体の発熱量を調整する方法を説明する。なお、非画像加熱領域APや非通紙加熱領域ANの発熱量の調整方法に関しては、各パラメータの設定数値が異なる以外は画像加熱領域AIと同様であるため、説明を省略する。
変形例1において、加熱領域Aが画像加熱領域AIと分類された場合は、制御目標温度TGTをTGT=TAIとする。ここで、TAIは画像加熱領域制御目標温度であり、TAI=198℃の固定値である。続いて、サーミスタの検知温度が制御目標温度TGTと等しくなるよう、P制御(比例制御)によって発熱ブロックHBへの供給電力WTが算出される。発熱ブロックHBへ実際に供給される電力Wは、下記(式6)で示すように供給電力WTに画像加熱領域電力補正係数KWAIを掛けて算出される。
=WT×KWAI・・・(式6)
ここで、画像加熱領域電力補正係数KWAIは、蓄熱カウント値CTに応じて算出される。蓄熱カウント値CTが大きくなるほど画像加熱領域電力補正係数KWAIは小さくなるため、発熱ブロックHBへ実際に供給される電力Wは小さくなる。
なお、変形例1における蓄熱カウント値CTの計算に用いる加熱カウントTC値は、
発熱ブロックHBへ実際に供給される電力Wに応じた値になっており、Wが大きいほどTCが大きくなるように設定されている。
以上のように変形例1では、蓄熱量に応じて電力供給量を直接増減させ発熱ブロックHBの発熱量を調整しており、蓄熱量に応じて制御目標温度TGTを増減させる方法と同様に省電力性に優れた像加熱装置を提供できる。
[その他の実施例]
実施例1~4では、基準となる温度から蓄熱量に応じた補正項を加減算することで制御目標温度TGTを求めたが、その他の方法で補正をおこなっても構わない。例えば、蓄熱量に応じた係数を掛けることで制御目標温度TGTを補正しても構わない。
また、実施例1~4の画像加熱領域温度補正項KAI、非画像加熱領域温度補正項KAP、非通紙加熱領域温度補正項KANは、それぞれ独立のパラメータとして設定したが、このうち複数のパラメータを共通のものとしても良い。
また、実施例中では、TC・RMC・DC・WUCといった加熱・放熱に関するパラメータ値を累積して加算することで、熱履歴に応じた蓄熱量を表す蓄熱カウント値を求めたが、他の方法を用いて熱履歴に応じた蓄熱量を求めても構わない。例えば、プリント動作を行っていない待機時であれば、サーミスタの検知温度の時間推移から蓄熱量を予測することができる。すなわち、蓄熱量が大きいほど各部材の温度が冷めにくい現象を利用して、所定時間経過時のサーミスタ検知温度の変化量が少ないほど蓄熱量が大きいと予測し、制御に反映させることができる。
また、実施例中では、加熱領域Aおよび発熱ブロックHBの分割数と分割位置は、均等に7分割した例で説明したが、本発明の効果はこれに限定されるものではない。例えば、JIS B5紙(182mm×257mm)、A5紙(148mm×210mm)等の定型サイズの紙幅端に合わせた位置で分割しても構わない。
100…画像形成装置、200…定着装置(像加熱装置)、300…ヒータ、302a-1~302a-7、302b-1~302b-7…発熱体、A1~A7…加熱領域、P、P1、P2、P3、P4…記録材

Claims (10)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    記録材を前記画像形成部へ搬送する搬送部と、
    記録材の搬送方向及び記録材の厚み方向の両方向に対して直交する方向に並んで配置された複数の発熱体を有するヒータを有し、記録材に形成された画像を定着する定着部と、
    前記複数の発熱体に供給する電力を個々に制御可能な制御部と、
    を有し、
    前記画像形成部によって画像が形成された第1の記録材が通過する前記定着部の領域を第1領域、前記第1の記録材が通過しない前記定着部の領域を第2領域とした場合、前記複数の発熱体の各々によって加熱される複数の加熱領域のうち、全域が前記第1領域となる加熱領域を記録材通過領域、前記複数の加熱領域のうち、全域が前記第2領域となる加熱領域を記録材非通過領域、前記第1の記録材が前記定着部に搬送されるときに前記第1の記録材の搬送方向と平行である前記第1の記録材の端部が通過することにより、前記第1領域と前記第2領域が生ずる加熱領域を端部通過領域とすると、
    前記制御部は、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度を、前記記録材通過領域を加熱する発熱体の目標温度、及び前記端部通過領域を加熱する発熱体の目標温度よりも低い温度に設定し、
    前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値を算出し、前記第2領域の温度に関する値に応じて、前記第1の記録材と次に搬送される第2の記録材の搬送間隔を制御しており、
    前記記録材通過領域を加熱する発熱体の目標温度は、前記記録材通過領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新され、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度は、前記記録材非通過領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    記録材を前記画像形成部へ搬送する搬送部と、
    記録材の搬送方向及び記録材の厚み方向の両方向に対して直交する方向に並んで配置された複数の発熱体を有するヒータを有し、記録材に形成された画像を定着する定着部と、
    前記複数の発熱体に供給する電力を個々に制御可能な制御部と、
    を有し、
    前記画像形成部によって画像が形成された第1の記録材が通過する前記定着部の領域を第1領域、前記第1の記録材が通過しない前記定着部の領域を第2領域とした場合、前記複数の発熱体の各々によって加熱される複数の加熱領域のうち、全域が前記第1領域となる加熱領域を記録材通過領域、前記複数の加熱領域のうち、全域が前記第2領域となる加熱領域を記録材非通過領域、前記第1の記録材が前記定着部に搬送されるときに前記第1の記録材の搬送方向と平行である前記第1の記録材の端部が通過することにより、前記第1領域と前記第2領域が生ずる加熱領域を端部通過領域とすると、
    前記制御部は、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度を、前記記録材通過領域を加熱する発熱体の目標温度、及び前記端部通過領域を加熱する発熱体の目標温度よりも低い温度に設定し、
    前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値を算出し、前記第2領域の温度に関する値に応じて、前記第1の記録材と次に搬送される第2の記録材の搬送間隔を制御しており、
    前記端部通過領域を加熱する発熱体の目標温度は、前記端部通過領域の前記第1領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新され、前記端部通過領域の前記第2領域の温度に関する値は、前記端部通過領域の前記第2領域の蓄熱量に関する情報に応じて更新されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値が第1温度に対応する場合、前記搬送間隔を第1間隔とし、前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値が前記第1温度より高い第2温度に対応する場合、前記搬送間隔を前記第1間隔よりも広い第2間隔とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値が閾値を超えなかった場合、前記搬送間隔を第1間隔とし、前記端部通過領域の第2領域の温度に関する値が前記閾値を超えた場合、前記搬送間隔を前記第1間隔よりも広い第2間隔とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送間隔を前記第1間隔よりも広い前記第2間隔とすることにより、前記端部通過領域の前記第2領域の温度が所定の温度以上から所定の温度以下となることを特徴とする請求項またはに記載の画像形成装置。
  6. 前記端部通過領域の前記第1領域の蓄熱量に関する情報は、前記端部通過領域の加熱履歴と、前記端部通過領域の前記第1領域の放熱履歴と、の少なくとも1つに基づいて前記制御部により取得され、前記端部通過領域の加熱履歴は、前記端部通過領域を加熱する発熱体に供給される電力量に基づいて前記制御部により取得され、前記端部通過領域の前記第1領域の放熱履歴は、前記端部通過領域の前記第1領域における記録材の通過の有無に基づいて前記制御部により取得され、
    前記端部通過領域の前記第2領域の温度に関する値は、前記端部通過領域の加熱履歴と、前記端部通過領域の前記第2領域の放熱履歴と、の少なくとも1つに基づいて前記制御部により取得され、前記端部通過領域の加熱履歴は、前記端部通過領域を加熱する発熱体に供給される電力量に基づいて前記制御部により取得され、前記端部通過領域の前記第2領域の放熱履歴は、前記端部通過領域の前記第2領域における記録材の通過の有無に基づいて前記制御部により取得されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録材通過領域の蓄熱量に関する情報は、前記記録材通過領域の加熱履歴と、前記記録材通過領域の放熱履歴と、の少なくとも1つに基づいて前記制御部により取得され、前記記録材通過領域の加熱履歴は、前記記録材通過領域を加熱する発熱体に供給される電力量に基づいて前記制御部により取得され、前記記録材通過領域の放熱履歴は、前記記録
    材通過領域における記録材の通過の有無に基づいて前記制御部により取得され、
    前記記録材非通過領域の蓄熱量に関する情報は、前記記録材非通過領域の加熱履歴と、前記記録材非通過領域の放熱履歴と、の少なくとも1つに基づいて前記制御部により取得され、前記記録材非通過領域の加熱履歴は、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体に供給される電力量に基づいて前記制御部により取得され、前記記録材非通過領域の放熱履歴は、前記記録材通過領域における記録材の通過の有無に基づいて前記制御部により取得されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、複数の記録材を連続的に加熱する場合、前記第1の記録材が前記定着部を通過した後前記第2の記録材が前記定着部に到達するまでに、前記第2の記録材が通過しない加熱領域を加熱する発熱体を、前記記録材非通過領域を加熱する発熱体の目標温度となるように制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1領域は、画像部と非画像部を含み、
    前記制御部は、前記複数の加熱領域のうち1つの加熱領域が前記画像部となる場合、前記画像部を加熱する発熱体を前記画像部の目標温度となるように制御し、前記複数の加熱領域のうち1つの加熱領域が前記非画像部となる場合、前記非画像部を加熱する発熱体を前記画像部の目標温度よりも低い前記非画像部の目標温度となるように制御し、前記複数の加熱領域のうち1つの加熱領域の加熱を開始させた後、前記第1の記録材が前記定着部に到達するまでに、前記非画像部を加熱する発熱体を前記非画像部における目標温度となるように制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記定着部は更に、筒状のフィルムと、前記フィルムの外周面に接触するローラと、を有し、前記ヒータは前記フィルムの内部空間に配置されており、前記ヒータと前記ローラで前記フィルムを挟持しており、記録材上の画像は前記フィルムと前記ローラの間に形成されたニップ部で前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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