JP2015176010A - 定着制御装置、定着制御方法及び画像形成装置 - Google Patents

定着制御装置、定着制御方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱部材の温度制御の精度を向上させることを目的としている。【解決手段】加熱体を有し、画像データに基づき形成された未定着トナー像を、回転体により搬送される記録材に定着させる定着装置を制御する定着制御装置であって、前記加熱体において設定された熱量と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る熱量との関係を示す加熱履歴情報が格納された記憶部と、前記加熱履歴情報に基づき、前記加熱体の熱量を調整する加熱制御部と、を有する。【選択図】図12

Description

本発明は、定着制御装置、定着制御方法及び画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置では、熱応答性の良いサーマルヘッドやレーザ光線等を用いた定着装置を備えたものがある。定着装置を備える画像形成装置の中には、デジタルの画像データに基づいて、記録材上のトナーが乗っている所のみ、あるいはその近傍のみを選択的に加熱して未定着トナーを定着させる画像形成装置が既に知られている。
しかしながら、従来のデジタルの画像データに基づいて未定着トナーを定着させる画像形成装置では、加熱部材に残存する熱について考慮されていないため、加熱部材の温度制御を高精度に行うことが困難であった。
開示の技術は、上記事情に鑑みてこれを解決すべくなされたものであり、加熱部材の温度制御の精度を向上させることを目的としている。
開示の技術によれば、加熱体を有し、画像データに基づき形成された未定着トナー像を、回転体により搬送される記録材に定着させる定着装置を制御する定着制御装置であって、前記加熱体において設定された熱量と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る熱量との関係を示す加熱履歴情報が格納された記憶部と、前記加熱履歴情報に基づき、前記加熱体の熱量を調整する加熱制御部と、を有する。
加熱部材の温度制御の精度を向上させることができる。
画像形成装置の構成の概略を示す図である。 定着ローラを説明する図である。 画像形成装置の構成を説明する図である。 画像領域判断部の機能を説明する図である。 画像データにおけるエリアの判断を説明する図である。 画像有無判定部による判定を説明する図である。 加熱体に対するエリアを割り当てる例を示す図である。 加熱制御部の機能を説明する図である。 加熱制御情報の一例を示す図である。 定着ベルトを加熱エリアに分割した例を示している。 画像形成装置の動作を説明するフローチャートである。 加熱体選択部及び加熱制御部の処理を説明するフローチャートである。 加熱制御部の処理を具体的に説明する図である。 定着ローラの周長が、加熱エリアの副走査方向の長さで割り切れない場合の例を示す図である。 熱の拡散を説明する図である。
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して実施形態について説明する。図1は、画像形成装置の構成の概略を示す図である。
本実施形態の画像形成装置100は、スキャナ部110と、プリンタ部120とを有する。本実施形態の画像形成装置100においてスキャナ部110は、読み取った原稿(図示せず)の反射光を電気信号に変換し、さらにそのアナログ電気信号をデジタル画像信号に変換してプリンタ部120に出力する。プリンタ部120は、スキャナ部110から入力された画像データ、又は画像形成装置100と接続されたコンピュータ等から送信された画像データに基づき画像形成動作を行なう。
本実施形態のプリンタ部120は、感光体ドラム121、帯電器122、書き込み装置123、現像装置124、給紙装置125、転写装置126、分離装置127、定着装置128等を有する。
本実施形態において、感光体ドラム121は帯電器122により均一に帯電される。画像形成装置100に入力された画像データは、後述する画像処理部で各種補正、各種変換・変倍等の処理がされた後に書き込み装置123に入力される。書き込み装置123は、入力された画像データに基づいてレーザ光を感光体ドラム121に照射する。感光体ドラム121上に形成された静電潜像は現像装置125により加熱溶融性のトナーにより現像され可視像化される。一方、給紙装置125から記録材(図示せず)が給紙ローラ131により給紙され、搬送ローラ132を介してレジストローラ133へ搬送される。レジストローラ133は感光体ドラム121上のトナー像に同期して記録材を送出する。この記録材に、転写装置126の作用により感光体ドラム121上のトナー像が転写される。
そして、分離装置127の作用により記録材が感光体ドラム121から分離され、搬送ガイド134に案内されて定着装置128に導かれる。記録材上の未定着トナー像が定着装置128により加熱定着され、記録材は排紙ローラ135により機外に排出される。また、感光体ドラム121は記録材の分離後にクリーニング装置136により残留トナーが除去され、除電器137により残留電荷が消去される。
本実施形態の画像形成装置100では、書き込み装置123に入力される画像データを用いて、定着装置128における定着制御を行う。すなわち本実施形態の画像形成装置100は、画像データに基づき感光体ドラム121上に形成されたトナー像を記録材に定着させることで、記録材に画像を形成する。
以下に本実施形態の定着装置128について説明する。本実施形態の定着装置128は、定着ローラ129と加圧ローラ130と、定着ベルト138を有する。本実施形態の定着装置128では、定着ローラ129と加圧ローラ130とにより、記録材が挟持搬送されることで、未定着トナー像が記録材に定着される。
図2は、定着ローラを説明する図である。図2(A)は、定着ローラ129の構成の概略を説明する図であり、図2(B)は、加熱体200を説明する図である。
本実施形態の定着ローラ129は、内部に加熱体200が設けられている。加熱体200は、例えば複数の加熱体30nを含む。
図2(B)を参照して加熱体200について説明する。本実施形態の加熱体200は、複数の加熱体301〜30nを有する。以下の本実施形態の説明では、複数の加熱体301〜30nのそれぞれを区別しない場合には、各加熱体を単に加熱体30nと呼ぶ。本実施形態の加熱体30nは、それぞれの大きさが異なっても良いし、それぞれの大きさが同じであっても良い。本実施形態では、加熱体30nに電力を供給して加熱することで、定着ベルト138の加熱体30nに対応するエリア(以下、加熱エリアと呼ぶ。)の温度を制御し、定着ベルト138上の記録材の未定着トナーを定着させる。
図2(B)の例では、それぞれの加熱体30nの大きさが同じ例を示す。具体的には加熱体30nは、それぞれの主走査方向の幅を幅Aとした。
本実施形態の加熱体30nは、主走査方向の幅A×副走査方向の長さWの領域を加熱する。本実施形態では、それぞれの加熱体30nの副走査方向の長さWは全て同じとする。本実施形態では、加熱体200の主走査方向の幅Hと記録材の主走査方向の幅とが一致するように、加熱体30nの主走査方向の幅Aと数が決定されていることが好ましい。各加熱体は個々にオン・オフ制御される。
本実施形態の複数の加熱体30nは、例えばIH(Induction Heating)コイルやサーマルヘッドアレイ等により実現されても良い。
また、例えば加熱体30nのそれぞれの大きさが異なる場合には、例えば加熱体30nの主走査方向の幅Aを異ならせても良い。この場合、定着ローラ129の主走査方向における中央部分では、未定着トナー像が形成されている可能性が高い。よって、この場合は、定着ローラ129の中央部分に、主走査方向に幅の広い加熱体30nを配置しても良い。
次に本実施形態の画像形成装置100の構成について説明する。図3は、画像形成装置の構成を説明する図である。
本実施形態の画像形成装置100は、コントローラ制御部210、エンジン制御部220、HDD(Hard Disk Drive)230、FAXユニット231、操作制御部232、読取制御部233、ARDF(自動両面反転原稿送り装置)234、書込制御部235、電装品236、DC(Direct Current)電源237、AC(Alternating Current)電源238を有する。
本実施形態のコントローラ制御部210は、画像形成動作の指定を受け付け、画像形成動作を設定する。具体的にはコントローラ制御部210は、画像形成、ユーザインターフェイスやモード設定、コピーやプリンタといったアプリケーションの制御などを司る。
エンジン制御部220は、プリンタエンジンの駆動制御等を行う。
HDD230は、例えば処理対象のデータ等が格納される。FAXユニット231は、画像形成装置100においてFAX機能を実現する。操作制御部232は、ユーザインターフェイスとなるタッチパネル(操作部)等の制御を行う。
読取制御部233は、スキャナ部110を制御するものであり、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスを介して読み取った画像をコントローラ制御部210及びエンジン制御部220の画像処理部214に伝達する。
書込制御部235は、コントローラ制御部210や読取制御部233からPCIバスを介して送られてきた画像データを、画像形成を行うLD(Laser Diode)ユニットやLED(Light Emitting Diode)ユニットに送信することで、用紙にパターンを書込み、プリントやコピーといった動作を行う。
電装品236は、例えば温度センサ、モータ、ソレノイド等を含む。DC電源237とAC電源238とは、各制御部へ電源を供給する。
次に本実施形態のコントローラ制御部210の構成を説明する。本実施形態のコントローラ制御部210は、CPU(Central Processing Unit)211、RAM(Random Access Memory)212、ROM(Read Only Memory)213、画像処理部214、画像メモリ215、I/F(インターフェイス)216を有する。
CPU211は、各種の処理動作を行う。RAM212は、各種情報を一時的に記憶する。ROM213は、制御プログラムを固定的に記憶する。画像処理部214は、例えば画像処理を行うASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により実現される。画像メモリ215は、画像処理部214により処理された画像データが格納される。また本実施形態のコントロール制御部210は、図示しないNVRAM(Non Volatile RAM)等を備えており、NVRAMには画像形成装置100の動作条件の設定情報等が格納されていても良い。
本実施形態のコントローラ制御部210は、外部通信機器からネットワークを介してLAN(Local Area Network)等で情報を送受信する216インターフェイス、ユーザインターフェイスとなる操作制御部232や所定の処理対象のデータを格納するHDD230と接続されている。
本実施形態のコントローラ制御部210は、FAXユニット231や、エンジン制御部220とインターフェイスとPCIバスで結ばれている。コントローラ制御部210は、操作制御部232や外部機器からインターフェイス216を介して画像形成動作の指示を受け付け、画像形成動作を実行し、作成した画像をエンジン制御部220にPCIバスを介して伝達する。
本実施形態のエンジン制御部220は、CPU300、RAM221、ROM222、電装制御部223を有する。CPU300は、エンジン制御部220の各種処理を行う。また本実施形態のCPU300は、定着装置128による定着制御を行う。CPU300による定着制御の詳細は後述する。
RAM221は、各種情報を一時的に記憶する。ROM222は制御プログラムが格納されている。本実施形態では、ROM222に定着制御プログラムが格納されていても良い。また本実施形態のROM222には、後述する加熱体情報22、加熱制御情報23、加熱履歴情報24が格納されている。電装制御部223は、電装品236を制御する。
以下にCPU300の機能について説明する。本実施形態のCPU300は、定着制御部400を有する。
定着制御部400は、画像領域判断部310、加熱体割当部320、加熱制御部330、加熱体駆動部340を有する。画像領域判断部310は、コントローラ制御部210から受け取った画像データを所定の領域(エリア)毎のデータとし、エリア毎に各エリアにおける画像の有無を判断する。
加熱体割当部320は、画像の有るエリアに合わせて加熱体30nを割り当てる。加熱制御部330は、加熱体30nにおける加熱を制御する。具体的には加熱制御部330は、加熱制御情報23と加熱履歴情報24とを参照し、加熱体30nに供給する電力を制御する。加熱体駆動部340は、加熱体30nに対し、加熱制御部330からの指示に従って電力を供給し、加熱体30nを駆動させる。
尚、本実施形態の画像形成装置100は、図示しない機能として、加熱体200の温度状態を監視する温度センサによる加熱体温度監視機能も備えている。
また本実施形態では、画像領域判断部310をエンジン制御部220内に搭載する構成としたが、画像領域判断部310はコントローラ制御部210の画像処理部214内に搭載されても良い。この場合画像領域判断部310による処理の結果は、コントローラ制御部210からエンジン制御部220に通知されても良い。
次に、図4を参照して本実施形態の画像領域判断部310の機能の詳細について説明する。図4は、画像領域判断部の機能を説明する図である。
本実施形態の画像領域判断部310は、画像読み込み部311、画素カウント部312、画像有無判定部313、定着位置決定部314を有する。
本実施形態の画像読み込み部311は、コントローラ制御部210を介して入力される画像データを読み込む。読み込まれた画像データは、一時的にエンジン制御部220内のRAM221に格納されても良い。
画素カウント部312は、画像データの画素をカウントする。画素カウント部312の詳細は後述する。
画像有無判定部313は、画像データに含まれる所定のエリア毎に、エリア内の画像の有無を判定する。画像有無判定部313による判定の詳細は後述する。定着位置決定部314は、画像が有るエリアを定着位置とする。
以下に画素カウント部312について説明する。
本実施形態の画素カウント部312は、主走査カウント部315、副走査カウント部316を有する。主走査カウント部315は、画像データの主走査方向に画素をカウントする。副走査カウント部316は、画像データの副走査方向に画素をカウントする。
本実施形態の画素カウント部312は、画像読み込み部311が画像データを読み込むと、主走査カウント部315により主走査方向に画素をカウントする。すなわち主走査カウント部315は、1ラインの幅をカウントする。副走査カウント部316は、画像データの副走査方向に画素をカウントする。すなわち副走査カウント部316は、ラインの本数をカウントする。
本実施形態の画像領域判断部310は、画素カウント部312により、主走査方向と副走査方向にそれぞれ画素をカウントすることで、画像データを予め設定されたエリアの集合と判断する。
以下に図5を参照して本実施形態におけるエリアの判断について説明する。図5は、画像データにおけるエリアの判断を説明する図である。
本実施形態では、画像データを予め設定した所定のエリアの集合と捉える。本実施形態では、所定のエリアをX×Yの領域とした。尚X,Yの単位はミリメートルである。
また本実施形態では、例えばCPU300の有する記憶領域に、所定のエリア毎に対応したレジスタが設けられている。このレジスタには、画素カウント部312によるカウント値が格納される。
本実施形態の画素カウント部312は、画像データの左上から順に画像データの画素のカウントを開始する。
画素カウント部312の主走査カウント部315は、図5に示す画像データGの左上から主走査方向に画素のカウントを行い、各画素のカウント値をエリア毎に対応したレジスタに格納する。
例えば主走査カウント部315は、画像データGの左上から1ライン目の画素のカウントを開始し、エリアE11内の画素のカウント値をエリアE11に対応したレジスタに格納する。すなわち主走査カウント部315は、主走査方向にXmm分の画素をカウントするまで、カウント値を対応するレジスタに格納する。したがってレジスタの値は、エリアE11内の画素のカウント値の和となる。
続いて主走査カウント部315は、カウント対象の画素がエリアE12内の画素となると、エリアE12に対応したレジスタにカウント値を格納する。そして主走査カウント部315は、エリアE12内の最初の画素から主走査方向にXmm分の画素をカウントするまで、カウント値をエリアE12に対応するレジスタに格納する。したがってレジスタの値は、エリアE12内の画素のカウント値の和となる。
同様にして、主走査カウント部315が主走査方向に1ラインカウントすると、副走査カウント部316は、副走査方向にカウントしたライン数をカウントする。この場合、ライン数は1である。
主走査カウント部315は、1ラインカウントが終了すると、次のラインの左端の画素からカウントを再開する。主走査カウント部315は、2ライン目の左端の画素からカウントを開始し、1ライン目と同様の処理を行う。
ここで、副走査方向にYmm分のライン数のカウントが終了すると、エリアE11からエリアE1mのm個のエリアの画素カウントが完了したことになる。また各エリアに対応するレジスタには、各エリアのカウント値の累積値が格納されることになる。
本実施形態では、エリアE21以降に対しても同様の処理を行い、エリア毎のカウント値の累積値を得る。
すなわち本実施形態の画像領域判断部310は、画素カウント部312により、画像データをXmm×Ymmのエリアに分割した際のエリア毎の画素カウント値の累積値を得る。
尚、本実施形態では、画像データGに含まれるエリア数と同数のレジスタを有していても良い。この場合レジスタの数は、m×n個となる。また本実施形態では、レジスタの数をm個としても良い。この場合CPU300は、エリアE1m分のカウントが終了すると、m個のレジスタに格納された値を例えばRAM221等に一時的に格納させ、全てのレジスタに格納された値を消去しても良い。本実施形態のレジスタの数は、画像データの幅(すなわち記録材の幅)と、エリアの大きさとに応じて決められる。例えば画像形成装置100において印刷可能な記録材の最大の幅をW10mmとした場合のレジスタの数は、W10mm/Xmm以上であれば良い。
また本実施形態のレジスタに格納されるカウント値は、後述するように、エリア毎の画像の有無の判定と、エリア毎の画像の濃度(エリア毎の付着トナーの量)の判定に使用される。したがって本実施形態では、各レジスタの大きさは画像の階調を表現できる程度であることが好ましい。具体的には、例えば各レジスタの大きさは、8ビット等であれば良い。
また本実施形態では、X=Y=2mmとした。すなわち本実施形態では、画像データは2mm×2mmのエリアの集合となる。
本実施形態において、Xの値は、例えば複数の加熱体30nのうち最も主走査方向の幅のせまい加熱体30nの幅と同様の値にしても良い。
また本実施形態のYの値は、画像形成装置100における記録材の搬送速度をVとし、加熱体30nの加熱応答時間をtとしたとき、V>Y/t1となれば良い。尚加熱応答時間とは、加熱体30nの加熱にかかる時間である。このようにYの値を決めれば、記録材の搬送速度よりも加熱応答時間が十分に早くなる。
以下に図6を参照して、画像有無判定部313による画像の有無の判定を説明する。図6は、画像有無判定部による判定を説明する図である。
本実施形態の画像有無判定部313は、画素カウント部312により各エリアのカウント値の累積値が格納されたレジスタの値に基づき、各エリア内の画像の有無を判定する。具体的には画像有無判定部313は、レジスタの値が0のとき、対応するエリアを画像がない非画像領域と判定する。また画像有無判定部313は、レジスタの値が0でないとき、対応するエリアを画像がある画像領域と判定する。非画像領域とは、画像(未定着トナー)が存在しない領域であり、定着のための加熱が不要な領域である。画像領域とは、画像(未定着トナー)が存在する領域であり、加熱体200による加熱対象となる領域である。
尚、本実施形態では、カウント値の和が0のとき、そのエリアを非画像領域と判定するものとしたが、例えばカウント値が所定値以下のときそのエリアを非画像領域と判定しても良い。
本実施形態の定着位置決定部314は、画像領域を定着する位置に決定する。図6の例では、エリアE25、E35、E36、E42〜E46、E52〜E57、E66、E67、E77が画像領域であることがわかる。よって定着位置決定部314は、この画像領域を定着位置とする。定着位置が決定されると、本実施形態の加熱体割当部320は、定着位置に対応する加熱体30nを画像領域に割り当てる。
以下に、加熱体30nに対するエリアの割り当てについて説明する。図7は、加熱体に対するエリアを割り当てる例を示す図である。図7(A)は割り当ての第1の例であり、図7(B)は割当の第2の図である。
図7(A)、(B)では、加熱体301〜3012に対して、エリアE21〜E212までが割り当てられる。図7の例では、1つの加熱体30nに対して1つのエリアEが割り当てられる。
図7(A)の例では、エリアE21〜E212のうち、画像領域であるエリアは、エリアE22,E26〜E211である。よってエリアE22,E26〜E211が割り当てられる
図7(B)の例では、エリアE21〜E212のうち、画像領域であるエリアは、エリアE22〜E28,エリアE210,E211である。よってエリアE22〜E28,エリアE210,E211が割り当てられる。
以上のように本実施形態では、画像データを所定エリアの集合と見なし、各エリアを加熱体30nに対して割り当てる。
次に、図8を参照して本実施形態の加熱制御部330の機能の詳細について説明する。図8は、加熱制御部の機能を説明する図である。
本実施形態の加熱制御部330は、加熱制御参照部331、加熱履歴参照部332、電力算出部333、加熱履歴更新部334を有する。
加熱制御参照部331は、加熱の制御の対象となる加熱体30nに応じた加熱制御情報23を参照する。加熱履歴参照部332は、加熱の制御の対象となる加熱体30nに応じたエリアの加熱履歴情報24を参照する。
電力算出部333は、加熱制御情報と加熱履歴情報とに基づき、加熱の制御の対象となる加熱体30nに供給する電力を算出する。加熱履歴更新部334は、電力を算出した後に加熱履歴情報を更新する。
次に、図9を参照して本実施形態の加熱制御情報について説明する。図9は、加熱制御情報の一例を示す図である。
本実施形態の加熱制御情報23は、定着ベルト138の温度と、この温度に相当する電力とが対応付けられた対応電力情報23Aと、定着により定着ベルト138に吸収される熱量と対応する電力とが対応付けられた吸収電力情報23Bとを含む。
本実施形態の対応電力情報23Aは、情報の項目として、定着ベルト138の温度と、相当する電力とを有する。本実施形態では、例えば定着ベルト138におけるベース温度H1の維持に相当する電力を400Wとし、定着ベルト138における紙温度H2の維持相当する電力を550Wとし、定着ベルト138における定着温度H3の維持に相当する電力を800Wとした。本実施形態の対応電力情報23Aにおける各温度に対応した電力は、予め設定された値であっても良い。
尚、ベース温度H1は、画像形成装置100が画像形成動作を行わない場合の定着ベルト138の温度である。また、紙温度H2は、定着ベルト138において、記録材の画像が無い領域と対応する領域で維持される温度である。定着温度H3は、記録材の画像が有る領域と対応する領域で維持される温度である、これらの3つの温度の高さの関係は、ベース温度H1<紙温度H2<定着温度H3となる。
本実施形態の吸収電力情報23Bは、情報の項目として、熱の吸収元と、吸収される熱に相当する電力とを有する。本実施形態において、定着ベルト138上の記録材が定着ベル138から吸収する熱量に相当する電力を150Wとした。また本実施形態において、低濃度画像が定着ベルト138から吸収する熱量に相当する電力を50Wとし、高濃度画像が定着ベルト138から吸収する熱量に相当する電力を150Wとした。
尚、ここで示す電力は、一例であり、例えば記録材の種類によって異なっても良い。また、本実施形態では、画像の濃度を段階的に設け、段階毎に画像が吸収する熱量に相当する電力を求めても良い。
次に、図10を参照して本実施形態の加熱履歴情報24について説明する。図10は、加熱履歴情報を説明する図である。
図10は、定着ベルトを加熱エリアに分割した例を示している。
本実施形態では、加熱エリアKmnの主走査方向の幅は、加熱体30nの主走査方向の幅と同様に、Aとした。また本実施形態の加熱エリアKmnの副走査方向の長さL(単位はミリメートル)は、例えば定着ベルト138の搬送速度と時間等によって決められるが、本実施形態では、長さLは、画像データにおいて画像の有無の判定が行われる所定のエリアEmnの副走査方向の長さと同じとすることが好ましい。すなわち、加熱エリアKmnは、画像データにおける画像の有無の判定が行われる所定のエリアEmnと同様の大きさであることが好ましい。
また本実施形態では、定着ベルト138の周長Sは、加熱エリアKmnの副走査方向の長さLの倍数となるものとした。
本実施形態の加熱履歴情報24は、加熱エリアKmn毎に有する情報であり、加熱体30nに供給された電力と、加熱体30nと対応する加熱エリアKmnで必要とされる電力(定着に係る電力)との差分を示す情報である。加熱履歴情報24のさらなる詳細は後述する。尚、本実施形態では、加熱履歴情報24を電力により示される情報としたが、これに限定されない。加熱履歴情報24は、例えば加熱体30nに供給される駆動電流や駆動電圧等であっても良い。すなわち本実施形態の加熱履歴情報24は、加熱体30nの熱量と、加熱体30nと対応する加熱エリアKmnの定着に必要される熱量との差分を示す情報であれば良い。
また、本実施形態の加熱履歴情報24では、定着ベルト138上の加熱エリアKmnを用いたが、これに限定されない。例えば定着ベルト138を有していない構成の画像形成装置では、加熱履歴情報24において示される加熱エリアKmnは、定着ローラ129において、本実施形態と同様に設定されたエリアとしても良い。すなわち本実施形態の加熱履歴情報24において示される加熱エリアKmnは、未定着トナーの定着の際に、記録材を搬送する回転体において、加熱体30nにより加熱されるエリアとすれば良い。
次に、図11を参照して、本実施形態の画像形成装置100の動作について説明する。図11は、画像形成装置の動作を説明するフローチャートである。
本実施形態の画像形成装置100が印刷要求を受け付けると(ステップS1101)、定着制御の処理と、記録材検出の処理と、温度制御の処理とを並行して行う。定着制御の処理は、コントローラ制御部210とCPU300により実行される。温度制御の処理は、CPU300の定着制御部400により実行される。記録材検出の処理は、電装制御部223により実行される。
始めに記録材の検出の処理について説明する。
本実施形態の画像形成装置100において、電装制御部223は、記録材の搬送を開始する(ステップS1102)。続いて電装制御部223は、記録材が定着装置128に到達したか否かを判断する(ステップS1103)。ステップS1103において、記録材が定着装置128に到達すると、電装制御部223は、記録材検出信号をCPU300へ出力する(ステップS1104)。尚、本実施形態では、記録材を検出する際に定着ベルト138上における記録材の位置や、記録材の厚さ等を検出しても良い。
記録材が検出されると、CPU300において定着制御部400は、後述するステップS1108へ進む。
また記録材が検出されると、電装制御部223は、記録材が定着装置128を通過したか否かを判断する(ステップS1105)。ステップS1105において記録材が定着装置128を通過すると、電装制御部223は、次の印刷要求の有無を判断する(ステップS1106)。ステップS1106において次の印刷要求がある場合、後述するステップS1110へ進む。ステップS1106において次の印刷要求がない場合、後述するステップS1111へ進む。
次に温度制御の処理について説明する。
本実施形態の定着制御部400は、印刷要求を受け付けると、加熱体駆動部340により加熱体200を加熱し、加熱体200の温度をベース温度H1とする(ステップS1107)。続いて定着制御部400は、加熱体駆動部340によりさらに加熱体200を加熱し、加熱体200の温度を紙温度H1とする(ステップS1108)。
続いて定着制御部400は、後述するステップS1117において定着位置と対応する加熱体30nを加熱し、定着温度H3とする(ステップS1109)。加熱体30nが定着温度H3となると、未定着トナーが記録材に定着される。
続いて定着制御部400は、次の印刷要求がある場合は加熱体200の温度をベース温度H1に維持する(ステップS1110)。また定着制御部400は、次の印刷要求がない場合は加熱体200の加熱を停止し、定着を停止する(ステップS1111)。
次に定着制御の処理について説明する。
本実施形態の画像形成装置100は、コントローラ制御部210により、読み取った画像データを読み出す(ステップS1112)。続いてコントローラ制御部210は、画像処理部214により読み出した画像データに対して画像処理を行う(ステップS1113)。画像処理部214による画像処理は、画像データをプリンタ部120から出力するために必要な画像処理である。
続いてコントローラ制御部210は、画像処理後の画像データをCPU300へ送信する(ステップS1114)。続いてCPU300の定着制御部400は、画像領域判断部310により、コントローラ制御部210から受信した画像データの画素をカウントし、画像データを所定エリアの集合と判断する(ステップS1115)。言い換えれば本実施形態の画像領域判断部310は、画像データを所定エリアの画像データに分割。画素のカウントの方法は、上述した通りである。
続いて画像領域判断部310は、画像有無判定部313により、画像データにおける全てのエリアについて、画像領域であるか又は非画像領域であるかを判定する(ステップS1116)。
続いて定着制御部400は、画像領域を加熱体30nに割り当る(ステップS1117)。加熱体30nの割当は、図7で説明した通りである。
続いて定着制御部400は、加熱制御部330により、各加熱体30nに供給する電力を算出する(ステップS1118)。次に定着制御部400は、加熱体駆動部340により、ステップS1118で算出された電力を加熱体30nへ供給し、加熱体30nを加熱し(ステップS1118)、ステップS1109へ進む。
以下に図12を参照して本実施形態の加熱体割当部320と加熱制御部330の処理の詳細を説明する。図12は、加熱体選択部及び加熱制御部の処理を説明するフローチャートである。図12において、ステップS1201からステップS1205までの処理は、加熱体割当部320の処理(図11のステップS1117の処理)である。また、図12において、ステップS1206からステップS1214までの処理は、加熱制御部330の処理(図11のステップS1118の処理)である。
本実施形態の加熱体割当部320は、記録材の幅を検出する(ステップS1201)。記録材の幅は、例えば定着装置128に記録材が搬送された際に、定着装置128に設けられている記録材検出センサ等により検出されても良い。
続いて加熱体割当部320は、記録材の幅に合わせて使用する加熱体30nを選択する(ステップS1202)。具体的には例えば、記録材が加熱体200の中央部分に配置され、加熱体200の両端部に対応する記録材が存在しない場合には、対応する記録材が存在しない加熱体30nは使用しない。例えば図2に示す加熱体200において、加熱体301と加熱体30nと対応する位置に記録材が存在しない場合、加熱体割当部320は、加熱体301と加熱体30n以外の加熱体を使用する加熱体として選択する。
続いて加熱体割当部320は、記録材の端部に位置する加熱体30nを使用するか否かを判断する(ステップS1203)。例えば画像が記録材の中央部に集中し、記録材の端部に画像が無い場合等がある。この場合には、記録材の端部に位置する加熱体30nは常にベース温度H1を維持しても良いし、加熱されなくても良い。本実施形態では、記録材の端部に位置する加熱体30nを使用するか否か、設定により予め決められていても良い。
続いて加熱体割当部320は、ROM222から加熱体情報22を取得する(ステップS1204)。本実施形態の加熱体情報22とは、加熱体200に関する情報であり、具体的には複数の加熱体30nの幅、配置、温度上昇率、定着ベルト138の回転による温度低下率が含まれる。
続いて加熱体割当部320は、使用する加熱体30nに対し、加熱体30nの加熱体情報22を参照して画像データのエリアを割り当てる(ステップS1205)。本実施形態では、加熱体30nにエリアを割り当てる際に、主に加熱体情報22に含まれる加熱体30nの幅と配置を参照する。
続いて、本実施形態の加熱制御部330は、全ての加熱体30nに供給する電力が算出されたか否かを判断する(ステップS1206)。
ここでは加熱体30nに供給する電力はまだ算出されていないため、次のステップS1207へ進む。ステップS1206において、全ての加熱体30nに供給する電力が算出された場合、加熱制御部330は、ステップS1118へ進む。
加熱制御部330は、定着ベルト138において、加熱体30nと対応する加熱エリアに記録材が存在するか否かを判断する(ステップS1207)。すなわち加熱制御部330は、加熱体30nに画像データのエリアが割り当てられているか否かを判断している。
ステップS1207において、該当する加熱エリアに記録材が存在しない場合、加熱制御部330は、該当する加熱エリアの目標温度をベース温度H1とし(ステップS1208)、後述するステップS1212へ進む。
ステップS1207において、記録材が存在する場合、加熱制御部330は、加熱体30nに割り当てられたエリアが画像領域であるか否かを判断する(ステップS1209)。
ステップS1209において、割り当てられたエリアが画像領域でない場合、加熱体割当部320は、加熱体30nと対応する加熱エリアの目標温度を紙温度H2とし、(ステップS1210)、後述するステップS1212へ進む。
ステップS1209において、割り当てられたエリアが画像領域である場合、加熱体割当部320は、加熱体30nと対応する加熱エリアの目標温度を定着温度H3とし、(ステップS1211)、後述するステップS1212へ進む。
続いて加熱制御部330は、加熱制御参照部331及び加熱履歴参照部332により、加熱制御情報23と加熱履歴情報24を参照する(ステップS1212)。続いて加熱制御部330は、電力算出部333により、加熱体30nに供給する電力を算出する(ステップS1213)。続いて加熱制御部330は、加熱履歴更新部334により、加熱履歴情報24を更新し(ステップS1214)、ステップS1206へ戻る。
以下に、図13を参照し、加熱制御部330による電力の算出について具体的に説明する。図13は、加熱制御部の処理を具体的に説明する図である。図13では、定着ベルト138における加熱体30nのそれぞれと対応する加熱エリアKmnを加熱エリアK11〜K98とした。
図13(A)−1、(A)−2、(A)−3は、定着ベルト138上に記録材がない状態を示す。図13(B)−1、(B)−2、(B)−3は、定着ベルト138上に記録材Pがある場合の加熱の状態を示す。図13(C)−1、(C)−2、(C)−3は、定着ベルト138上に記録材Pがある場合の定着ベルト138の次の周回による加熱の状態を示す。
定着ベルト138に記録材がない場合、加熱制御部330は、図13(A)−1に示す加熱エリアK11〜K98をベース温度H1まで加熱する。
具体的には加熱制御部330は、加熱制御参照部331により、加熱制御情報23の対応電力情報23A(図9参照)を参照し、ベース温度H1に相当する電力の値を取得する。次に加熱制御部330は、加熱履歴参照部332により加熱履歴情報24を参照する。
図13(A)−2は、加熱エリアK11〜K98に供給される電力を示しており、図13(A)−3は、この場合の加熱履歴情報24aを示す。
尚、本実施形態における初期状態とは、例えば画像形成装置100を起動したときの状態や、加熱体30nに対する電力の供給が停止されてから所定時間が経過した後の状態等である。
加熱履歴情報24は、加熱体30nに供給された電力と、加熱体30nと対応する加熱エリアKmnで必要とされる電力との差分を示す情報であるから、図13(A)−3に示す各加熱エリアKmnの加熱履歴情報24aは、0となる。
図13(B)−1は、定着ベルト138の1周目における画像領域と記録材Pの位置を示している。図13(B−1)では、例えば加熱エリアK57に対応する画像領域が高濃度の画像領域であり、加熱エリアK66に対応する画像領域が低濃度の画像領域である。
加熱制御部330は、例えば画像領域(定着位置)である加熱エリアK55と対応する加熱体30nに供給する電力を算出する際、加熱制御情報23と加熱履歴情報24aを参照する。
加熱制御部330は、加熱制御情報23の対応電力情報23Aから、定着温度H3に相当する電力800Wを取得する。ここで加熱エリアK57に対応する加熱履歴情報24aは0であるから、加熱制御部330は、図13(B)−2に示すように、加熱エリアK57と対応する加熱体30nに供給する電力を800Wとする。
次に、加熱履歴更新部334は、吸収電力情報23Bを参照し、定着ベル138上の加熱エリアK57により吸収される電力を算出する。加熱エリアK57は、高濃度の画像領域であるから、加熱エリアK57で吸収される電力は、記録材と画像により吸収される150Wと100Wの合計250Wである。
したがって、加熱エリアK57で必要とされる電力は、ベース温度H1の維持に係る400Wと、記録材と画像により吸収される250Wとの合計650Wとなる。
よって加熱履歴更新部334は、加熱エリアK57の加熱履歴情報24aを、加熱エリアK57と対応する加熱体30nに供給された電力800Wと、加熱エリアK57で必要とされる電力650Wとの差分である150Wに更新する。更新した結果の加熱履歴情報24bは、図13(B)−3に示す。
すなわち本実施形態の加熱履歴情報24は、加熱体30nに対して供給した電力における余剰分を示している。
本実施形態の加熱制御部330は、上述の処理を加熱エリアK11〜K98の全てに対して行う。
例えば加熱エリアK66は、低濃度の画像領域である。したがって加熱エリアK66で必要とされる電力は、記録材と画像により吸収される150Wと50Wの合計2050Wである。よって加熱履歴更新部334は、加熱エリアK66の加熱履歴情報24aを、加熱エリアK66と対応する加熱体30nに供給された電力800Wと、加熱エリアK57で必要とされる電力650Wとの差分である200Wに更新する。
図13(C)−1は、定着ベルト138が2周目における画像領域と記録材Pの位置を示している。図13(C)−1では、加熱エリアK57は、記録材Pのみの非画像領域であり、加熱エリアK66は高濃度の画像領域である。
加熱制御部330は、例えば加熱エリアK57について、加熱制御情報23と、加熱履歴情報24bを参照する。加熱エリアK57は、記録材Pのみの非画像領域であるから、加熱エリア57と対応する加熱体30nに供給されるべき電力は、加熱エリア57を紙温度H2とする熱量に相当する電力550Wとなる。
ここで、加熱履歴情報24bにおける、加熱エリアK57に対応する電力は150Wである。すなわち加熱エリアK57に対応する加熱体30nには、150Wの余剰電力が与えられており、余剰電力と対応した熱を有していることになる。
よって、本実施形態の加熱制御部330は、図13(C)−2に示すように、550Wから150Wを減算した400Wを加熱エリアK57に対応する加熱体30nに供給する電力とする。
尚、図13(C)−2において、加熱エリアmn内に2行の数値が記載されている場合、上段の数値は対応する加熱体30nに供給される電力を示し、下段の値は加熱制御情報23から得られる電力を示す。
本実施形態の加熱制御部330は、定着ベルト138が周回する度に、上記の処理を全ての加熱エリアKmnに対して行う。
本実施形態では、以上のように加熱体30nに供給する電力を調整することで、前回の加熱における余剰分を考慮した加熱体30nの加熱を行うことができ、加熱部材の温度制御の精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、加熱履歴情報24を有することで、加熱体30nに残像した熱量を利用した制御を行うことができ、加熱の制御のために画像データの情報や、記録材に関する情報を保持しなくても良い。よって定着に係る記憶領域を小さくすることができる。
尚、本実施形態では、加熱エリアKmnと、画像の有無の判定の際に用いる所定のエリアEmnとが一致しているものとしたが、これに限定されない。
例えば、定着ベルト138の周長Sが、加熱エリアKmnの副走査方向の長さLが割り切れない場合等は、加熱エリアKmnの副走査方向の長さLを、所定のエリアEmnの副走査方向の長さYよりも短くしても良い。具体的には、定着ベルト138の周長Sが加熱エリアKmnの副走査方向の長さLの倍数となるように、長さLを短くしても良い。このようにすれば、加熱エリアEmnが小さくなり、詳細な加熱履歴情報24を保持することができる。
また、本実施形態では、定着ベルト138の周長Sが、加熱エリアKmnの副走査方向の長さLが割り切れない場合に、周長Sにおける余りの部分を加熱制御に反映させるように補正しても良い。
図14は、定着ローラの周長が、加熱エリアの副走査方向の長さで割り切れない場合の例を示す図である。
図14の例では、定着ベルト138の周長Sを加熱エリアKmnの副走査方向の長さLで割ったに、副走査方向の長さRが余る。本実施形態では、この余り分を次の定着ベルト138の周回の先頭の加熱エリアK1nの加熱制御に反映させる。
具体的には、本実施形態では、定着ベルト138の次の周回の先頭の加熱エリアK1nを、副走査方向の長さを(L−R)までとし、加熱エリアK2nの副走査方向の長さを(L−R)の位置から長さLの位置までとすれば良い。
以上のように本実施形態では、加熱エリアKmnの副走査方向の長さを補正することができ、加熱エリアKmnの大きさを任意に設定することができる。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して第二の実施形態について説明する。第二の実施形態では、熱の拡散を考慮にいれた点が第一の実施形態と相違する。以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
本実施形態では、特定の加熱エリアのみを加熱した際に、熱の拡散により周囲のエリアに与える影響を考慮にいれ、加熱体30nに供給する電力を調整する。
図15は、熱の拡散を説明する図である。図15の例では、例えば加熱エリアK43のみが加熱される場合について説明する。
加熱エリアK43のみが加熱された場合、加熱エリアK43の熱は、加熱エリアK43の周囲の加熱エリアK32、K33、K34、K42、K44、K52、K53、K54に拡散する。本実施形態では、加熱される加熱エリアK43の上下左右の加熱エリアK33、K53、K42、K44には、加熱エリアK43に与えられる熱の20%程度の熱が拡散するものとした。また本実施形態では、加熱される加熱エリアK43の斜め方向にある加熱エリアK32、K34、K52、K54には、加熱エリアK43に与えられる熱の10%程度の熱が拡散するものとした。尚、拡散する熱の割合は、例えば予め行われた実験等により得られた数値とした。
本実施形態では、以上のように、加熱対象の加熱エリアKmnから拡散する熱の量を示す拡散情報151を用いて加熱体30nに供給する電力を算出しても良い。より具体的には、加熱制御部330は、加熱エリアKmnに必要とされる電力を求める際に、加熱制御情報23の対応電力情報23Aから得られた電力から、拡散情報151の該当箇所の電力を現在しても良い。
以下に、例えば加熱エリアK42が記録紙のみの非画像領域であった場合について説明する。この場合、加熱制御情報23によれば、加熱エリアK42と対応する加熱体30nに供給される電力は、紙温度H2の維持を維持する熱量と対応する550Wである。
ここで、加熱エリアK43が画像領域であった場合、加熱エリアK43と対応する加熱体30nには800Wが供給されており、加熱エリアK42は、その20%の電力に相当する熱量が拡散している。
すなわち加熱エリアK42は、加熱エリアK43の加熱により、160Wの電力に対応する熱を得る。したがって加熱制御部330は、加熱エリアK42と対応する加熱体30nに対し、550Wから160Wを減算した電力390Wを供給すれば良い。
以上のように、本実施形態では、熱の拡散を考慮することで、加熱部材の温度制御の精度を向上させることができる。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
23 加熱制御情報
24 加熱履歴情報
100 画像形成装置
128 定着装置
129 定着ローラ
200、30n 加熱体
138 定着ベルト
300 CPU
301 定着制御部
310 画像領域判断部
320 加熱体割当部
330 加熱制御部
333 電力算出部
334 加熱履歴更新部
340 加熱体駆動部
特開2014−32382号公報

Claims (10)

  1. 加熱体を有し、画像データに基づき形成された未定着トナー像を、回転体により搬送される記録材に定着させる定着装置を制御する定着制御装置であって、
    前記加熱体において設定された熱量と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る熱量との関係を示す加熱履歴情報が格納された記憶部と、
    前記加熱履歴情報に基づき、前記加熱体の熱量を調整する加熱制御部と、を有する定着制御装置。
  2. 前記加熱履歴情報は、
    前記加熱体において設定された熱量と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る熱量との差分である請求項1記載の定着制御装置。
  3. 前記差分は、前記加熱体の供給する電力の設定値と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る電力と、の差分である請求項2記載の定着制御装置。
  4. 前記加熱エリアの定着に係る電力は、
    前記加熱エリアと対応する位置にある記録材及び/又は記録材に形成される画像により吸収される熱量に相当する電力を含む請求項3記載の定着制御装置。
  5. 前記加熱体への電力の供給を制御する加熱体駆動部を有し、
    前記加熱制御部は、
    前記加熱体駆動部に対し、前記加熱履歴情報に示される前記差分を前記設定値から減算した電力を、前記加熱体に供給させる請求項3又は4記載の定着制御装置。
  6. 前記回転体の周長は、前記加熱エリアの副走査方向の長さの倍数である請求項1乃至5の何れか一項に記載の定着制御装置。
  7. 前記回転体の周長が、前記加熱エリアの副走査方向の長さの倍数でないとき、前記加熱エリアのずれを補正する請求項1乃至5の何れか一項に記載の定着制御装置。
  8. 前記記憶部は、
    前記加熱エリアが加熱された際に、少なくとも前記加熱体と隣接する他の加熱体に拡散する熱量を示す拡散情報が格納され、
    前記加熱制御部は、
    前記加熱履歴情報と、前記拡散情報と、を参照して前記加熱体の発熱量を調整する請求項1乃至7の何れか一項に記載の定着制御装置。
  9. 加熱体を有し、画像データに基づき形成された未定着トナー像を、回転体により搬送される記録材に定着させる定着装置を制御する定着制御装置による定着制御方法であって、
    前記加熱体において設定された熱量と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る熱量との関係を示す加熱履歴情報を参照する手順と、
    前記加熱履歴情報に基づき、前記加熱体の熱量を調整する手順と、を有する定着制御方法。
  10. 加熱体を有し、画像データに基づき形成された未定着トナー像を、回転体により搬送される記録材に定着させる定着装置を制御する定着制御装置を有する画像形成装置であって、
    前記定着装置は、
    前記加熱体において設定された熱量と、前記回転体において前記加熱体により加熱される加熱エリアの定着に係る熱量との関係を示す加熱履歴情報が格納された記憶部と、
    前記加熱履歴情報に基づき、前記加熱体の熱量を調整する加熱制御部と、を有する画像形成装置。
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