JP6497242B2 - 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成システム - Google Patents
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また、特許文献1には、このような階調補正を行う場合に、ディザ処理に用いるディザマトリクスに、色の差異を補償するための変更を加え、その変更後のディザマトリクスを用いてディザ処理を行うことが開示されている。このようにすれば、階調補正処理とディザ処理とを単一の処理で行うことができ、これらの処理を別々に行う場合に比べ、階調補正処理による、再現可能な階調数の減少を抑えることができる。
この発明は、このような問題を解決し、画像形成の実行中に、画像形成エンジンの状態や、エンジン周囲の環境が変化した場合でも、安定した階調性を維持した画像を形成できるようにすることを目的とする。
上記読出手段が読み出した上記第1ディザテーブルを上記補正データ取得手段が取得した補正データに従って補正した第2ディザテーブルを生成する補正手段と、
記録媒体上に形成すべき画像の画像データに対し、上記第2ディザテーブルを用いてディザ処理を行う処理手段と、
上記処理手段による処理後の画像データに基づき上記記録媒体上に画像を形成する画像形成手段とを備え、
上記補正手段は、上記処理手段による上記画像データ中のある範囲のディザ処理と並行して、そのある範囲の処理よりも後で行うディザ処理に使用する第2ディザテーブルを生成することを特徴とする画像形成装置。
図1に、この発明の一実施形態である画像形成システムの構成を示す。
図1に示す画像形成システム1は、画像形成装置100と、プリントサーバ200とを、通信路300を介して接続して構成したものである。
これらのうち、印刷制御情報は、印刷に用いる設定情報(用紙サイズ、用紙種類、印刷部数、片面/両面など)と、各ページの画像データが示す画像の種類を示す画像種類情報とを含む。印刷に用いる設定は、ユーザあるいは他の装置から印刷の実行指示と共に受け付けたものである。画像種類情報は、文字か、グラフィックか、イメージ写真かといった、印刷対象の画像の種類を示す情報である。この情報は、画像データの全体について用意しても、ページ毎に用意しても、ページ内の領域毎に用意してもよい。
画像データは、印刷の実行指示と共に受け付けた設定に基づき、印刷を指示された文書のデータに対して画像処理を行った後に印刷データの展開処理(ラスタイメージ処理(RIP))を行って生成したビットマップ形式の画像データである。
排紙装置120は、画像が定着済みの用紙を排紙トレイ121及び122に選択的に排出する装置である。
以上の各部による画像形成に係る動作が、画像形成手順の動作である。
図2に示すように、画像形成装置100は、印刷制御部130、階調補正処理部140、プリンタエンジン150、給紙トレイ160を備える。
給紙トレイ160は、印刷用紙を用紙搬送路上に供給する装置であり、プリンタエンジン150により制御される。
これらの制御線とデータ線は、図1に示した通信路300に該当する。
図3に示すように、プリントサーバ200は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD(ハードディスクドライブ)204、通信I/F(インタフェース)205、操作部206、表示部207を備え、これらをシステムバス210により接続した構成としている。
ROM202及びHDD204は、不揮発性記憶媒体(記憶手段)であり、CPU201が実行する各種プログラムや処理に必要な各種データを格納している。
通信I/F205は、画像形成装置100等の他の装置と通信するためのインタフェースである。通信I/F205は、少なくとも、画像形成装置100との間を上述した制御線とデータ線により接続するためのインタフェースを含む。これに加えて、さらに他の装置と通信するためのインタフェースを備えていてもよい。
表示部207は、プリントサーバ200の動作状態や設定内容、メッセージ等をユーザに提示するための提示手段であり、液晶ディスプレイやランプ等を備える。
まず図4に、階調補正処理部140の機能構成を示す。なお、図4に示す各部は、全て色プレーン毎に処理を行うものである。図5乃至図8に示すテーブルやデータも、色プレーン毎に用意されるが、複数の色プレーンで共通のテーブルやデータを使用する構成も妨げられない。
このうち第1ディザテーブル候補記憶部171は、図5に示すように、ディザ処理に用いるディザマトリクステーブルである第1ディザテーブルを、画像データの種類と対応付けて複数記憶する記憶手段の機能を備える。
以上の第1ディザテーブル候補記憶部171は、フラッシュメモリ142に設けることができる。
エンジンI/F部173は、階調補正処理部140がプリンタエンジン150から情報を取得するためのインタフェースの機能を備える。
キャリブレーション演算部175は、階調補正情報取得部174が取得した階調補正情報に基づき、第1ディザテーブルを補正するため補正データである階調補正テーブルを生成して取得し、これをテーブルメモリ176に記憶させる補正データ取得手段の機能を備える。また、この階調補正テーブルの生成が、補正データ取得手順の動作である。
階調補正テーブルは、第1ディザマトリクスにおける4096階調の階調値と、実際にディザ処理に用いる第2ディザマトリクスにおける256階調の階調値との対応関係を規定したテーブルである。
第1ディザマトリクスは、各画素をオン(ドットあり)にするかとオフ(ドットなし)にするかを判定するための閾値を、16×16画素に亘って規定したテーブルであり、図6にはそのうち3×3画素分のみ示している。また、上述のように、各閾値は4096階調の階調値として記述している。
また、図7に示す階調補正テーブルは、4096階調の階調値(in)のそれぞれを、256階調のどの階調値(out)に変換するかを規定している。
このとき、inの値が増加するにつれてoutの値が単調増加するようにしておけば、初めに用意した第1ディザマトリクスの特性を維持した第2ディザマトリクスを生成することができる。
第2ディザテーブル生成部177は、テーブルメモリ176に記憶されている第1ディザテーブルと階調補正テーブルとを取得し、それらに基づき、図6乃至図8を用いて説明したように第2ディザテーブルを生成する補正手段の機能を備える。
第2ディザテーブル記憶部179a,179bは、それぞれ1ライン分の第2ディザテーブルのデータを記憶する機能を備えるラインバッファである。
画像データ入力部180は、プリントサーバ200から、記録媒体上に形成すべき画像の画像データの入力を受け付ける機能を備える。
画像データ出力部182は、ディザ処理部181におけるディザ処理後の画像データをプリンタエンジン150へ出力し、その画像データに基づく画像を記録媒体上に形成させる機能を備える。
まず図9に、図2に示した各部の動作の流れを示す。
まず、プリントサーバ200は、ユーザあるいは他の装置から画像形成装置100に印刷を実行させる指示を受けると、画像形成装置100の印刷制御部130に対し、制御線を介して、印刷制御情報を含む印刷要求を通知する(S11)。
印刷要求を受けた印刷制御部130は、階調補正処理部140及びプリンタエンジン150に対して印刷制御情報を転送する(S12,S13)。
また、プリンタエンジン150は、ステップS12で印刷制御情報を受信すると、その印刷制御情報に含まれる受信した用紙サイズ等の印刷条件に従い、給紙トレイ160の動作を制御して印刷のための用紙搬送を開始する。そして、印刷用紙が所定の位置まで搬送されると、階調補正処理部140に対して、印刷準備完了を通知する(S14)。
以上の動作において、印刷準備完了通知、転送準備完了通知及び画像データの送信は、色プレーン毎に行う。説明を簡単にするため、図9には1色分の画像データ送信タイミングを示しているが、各色のカートリッジ117の配置に合わせ、実際には、色プレーン毎に異なるタイミングでこれらの通知及び画像データの送信がなされる。
図10に示すように、図9のステップS12で印刷制御部130から送信される印刷制御情報を階調補正処理部140において受け取るのは、ディザ処理部181である(S31)。そして、ディザ処理部181は、この印刷制御情報を受け取ると、そこに含まれる用紙サイズや解像度等の画素数を決める情報を第2ディザテーブル生成部177に渡して、ディザ処理に用いる第2ディザテーブルの生成を指示する(S32)。
その後、第2ディザテーブル生成部177は、第2ディザテーブル記憶部179aへの書き込み完了を、ディザ処理部181へ通知する(S39)。
また、ディザ処理部181は、ステップS44の送信が終わると、第2ディザテーブル記憶部179aのディザテーブルの使用を完了した旨を、第2ディザテーブル生成部177に通知する(S45)。第2ディザテーブル生成部177は、この通知を受けると、第2ディザテーブル記憶部179aは空き領域になったと判断する。
その後、第2ディザテーブル生成部177は、第2ディザテーブル記憶部179bへの書き込み完了を、ディザ処理部181へ通知する(S55)。この通知のタイミングは、ディザ処理部181におけるディザ処理の進行と同期している必要はない。
ディザ処理部181は、ステップS44の送信が終わった時点で第2ディザテーブル生成部177からステップS55の書き込み完了通知を受けていると、その通知で示された第2ディザテーブル記憶部179bから、第2ディザテーブルの1ライン目をリードする(S61)。そして、そのデータを用いて、ステップS41で受信した画像データの2ライン目に対してディザ処理を行う(S62)。このステップS62の動作も、処理手順の動作であり、処理手段の機能と対応する。
また、ディザ処理部181は、ステップS63の送信が終わると、第2ディザテーブル記憶部179bのディザテーブルの使用を完了した旨を、第2ディザテーブル生成部177に通知する(S64)。第2ディザテーブル生成部177は、この通知を受けると、第2ディザテーブル記憶部179bは空き領域になったと判断する。
従って、図4に示したキャリブレーション演算部175が、プリンタエンジン150による画像形成動作の実行中に任意のタイミングで階調補正テーブルを更新する場合でも、少なくとも次のページの画像データについてディザ処理を行うタイミングで、その更新を画像形成動作に反映させることができる。このことにより、画像形成動作の進行に応じてプリンタエンジン150あるいはその周囲の状況の変化が発生しても、その変化の影響を受けない均一な品質の画像を形成することが可能となる。
なお、必ずしも1ライン分ずつでなく、複数ライン数分ずつ第2ディザテーブル記憶部179a,179bに記憶させてもよく、ディザ処理部181にもそれに対応して複数ライン分のディザ処理を行わせることも考えられる。しかし、メモリ容量低減の観点からは、上述した1ライン分ずつの生成が最も望ましい。
ディザ処理部181は、プリントサーバ200から図10のステップS31に示した印刷指示を受信したことをトリガに、図12のフローチャートに示す動作を開始する。
この動作において、ディザ処理部181はまず、第2ディザテーブル生成部177に対し、第2ディザテーブルの生成指示を送信する(S101)。その後、プリントサーバ200から、画像データ入力部180を介して印刷に使用する画像データを受信する(S102)。
ディザ処理部181は、ジョブの実行終了まで(受信する画像データの処理が全て完了するまで)以上のステップS103乃至S107を繰り返し、ジョブの実行が終了すると(S108のYes)、図12の動作を終了する。なお、ステップS102における画像データの受信は、少なくとも1ライン分を受信すればステップS103以降の動作に進むことができる。そして、以後の受信とステップS103以降の動作を並行して行ってもよい。
第2ディザテーブル生成部177は、ディザ処理部181から、図10のステップS32及び図12のステップS101に示した第2ディザテーブルの生成指示を受信したことをトリガに、図13のフローチャートに示す動作を開始する。1ページ当たり何ライン、全何ページ分の第2ディザテーブルを生成すべきかは、第2ディザテーブルの生成指示にて指定される。
そして、ステップS115でNoの場合、第2ディザテーブル生成部177は、いずれかの第2ディザテーブル記憶部179について使用完了信号を受信するまで待機する(S116)。
キャリブレーション演算部175は、印刷制御部130からキャリブレーション実行指示を検出すると、図10及び図11の動作と独立して、図14のフローチャートに示す動作を開始する。印刷制御部130は、プリントサーバ200あるいはプリンタエンジン150の起動時、あるいはプリンタエンジン150において所定枚数の印刷を行った時など、予め定めた条件が満たされた時に上記キャリブレーション実行指示をキャリブレーション演算部175へ送信する。
例えば、上述した実施形態において、キャリブレーション演算部175が、階調補正情報に基づく演算により階調補正テーブルを生成する例について説明した。しかし、図15に示すように、キャリブレーション演算部175が、階調補正テーブルの候補を複数予め記憶しておき(階調補正テーブル候補175a,175b,175c,・・・)、階調補正情報の値に従ってその中のいずれか1つを選択することにより、第2ディザテーブルの生成に用いる階調補正テーブルを取得するようにしてもよい。
また、以上説明してきた各実施形態及び変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
Claims (10)
- 所定の記憶手段から第1ディザテーブルを読み出す読出手段と、
階調補正量を定めるための基準とする階調補正情報を取得する補正情報取得手段と、
前記補正情報取得手段が取得した階調補正情報に基づき、前記第1ディザテーブルを補正するための補正データを取得する補正データ取得手段と、
前記読出手段が読み出した前記第1ディザテーブルを前記補正データ取得手段が取得した補正データに従って補正した第2ディザテーブルを生成する補正手段と、
記録媒体上に形成すべき画像の画像データに対し、前記第2ディザテーブルを用いてディザ処理を行う処理手段と、
前記処理手段による処理後の画像データに基づき前記記録媒体上に画像を形成する画像形成手段とを備え、
前記補正手段は、前記処理手段による前記画像データ中のある範囲のディザ処理と並行して、該ある範囲の処理よりも後で行うディザ処理に使用する第2ディザテーブルを生成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記画像形成手段による画像形成の実行中に、前記補正情報取得手段に前記階調補正情報を取得させ、その取得した階調補正情報に基づき、前記補正データ取得手段に前記補正データを更新させる制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記制御手段は、前記画像形成手段が所定ページ数分の画像形成を行う毎に、前記補正情報取得手段に前記階調補正情報を取得させ、その取得した階調補正情報に基づき、前記補正データ取得手段に前記補正データを更新させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2又は3に記載の画像形成装置であって、
前記補正手段は、前記処理手段が1ページ分の画像データに対するディザ処理を完了した後、次のページの画像データに対するディザ処理を開始する前に、前記第2ディザテーブルの生成に使用する補正データを、前記補正データ取得手段が取得した最新の補正データに更新することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
前記読出手段は、前記記録媒体上に形成すべき画像データに付された設定情報に従い、前記記憶手段に記憶された複数の第1ディザテーブルのうち1つを選択して読み出すことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
前記補正手段は、所定ライン数分ずつ前記第2ディザテーブルを生成し、
前記処理手段は、前記補正手段が前記所定ライン数分前記第2ディザテーブルを生成する毎に、該生成された第2ディザテーブルを用いて該所定ライン数分だけ前記ディザ処理を実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6に記載の画像形成装置であって、
前記所定ライン数は1ラインであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
前記補正データ取得手段は、前記補正情報取得手段が取得した階調補正情報に基づき、前記第1ディザテーブルの補正に用いる補正データを予め選択された候補の中から選択することを特徴とする画像形成装置。 - 所定の記憶手段から第1ディザテーブルを読み出す読出手順と、
階調補正量を定めるための基準とする階調補正情報を取得する補正情報取得手順と、
前記補正情報取得手順で取得した階調補正情報に基づき、前記第1ディザテーブルを補正するための補正データを取得する補正データ取得手順と、
前記読出手順で読み出した前記第1ディザテーブルを前記補正データ取得手順で取得した補正データに従って補正した第2ディザテーブルを生成する補正手順と、
記録媒体上に形成すべき画像の画像データに対し、前記第2ディザテーブルを用いてディザ処理を行う処理手順と、
前記処理手順による処理後の画像データに基づき前記記録媒体上に画像を形成する画像形成手順とを備え、
前記補正手順は、前記処理手順による前記画像データ中のある範囲のディザ処理と並行して、該ある範囲の処理よりも後で行うディザ処理に使用する第2ディザテーブルを生成する手順であることを特徴とする画像形成方法。 - 所定の記憶手段から第1ディザテーブルを読み出す読出手段と、
階調補正量を定めるための基準とする階調補正情報を取得する補正情報取得手段と、
前記補正情報取得手段が取得した階調補正情報に基づき、前記第1ディザテーブルを補正するための補正データを取得する補正データ取得手段と、
前記読出手段が読み出した前記第1ディザテーブルを前記補正データ取得手段が取得した補正データに従って補正した第2ディザテーブルを生成する補正手段と、
記録媒体上に形成すべき画像の画像データに対し、前記第2ディザテーブルを用いてディザ処理を行う処理手段と、
前記処理手段による処理後の画像データに基づき前記記録媒体上に画像を形成する画像形成手段とを備え、
前記補正手段は、前記処理手段による前記画像データ中のある範囲のディザ処理と並行して、該ある範囲の処理よりも後で行うディザ処理に使用する第2ディザテーブルを生成することを特徴とする画像形成システム。
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