JP2018012252A - 圧着印刷物形成用シート、圧着印刷物、圧着印刷物形成用シートの製造装置、圧着印刷物形成用シートの製造方法、圧着印刷物の製造装置、及び、圧着印刷物の製造方法 - Google Patents

圧着印刷物形成用シート、圧着印刷物、圧着印刷物形成用シートの製造装置、圧着印刷物形成用シートの製造方法、圧着印刷物の製造装置、及び、圧着印刷物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧着不良及び剥離不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートの提供。【解決手段】用紙と、前記用紙の表面の少なくとも一部上に設けられた感圧接着剤層と、前記用紙及び前記感圧接着剤層の間に介在し、前記用紙の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層と、を有する圧着印刷物形成用シートである。また、それの利用した圧着印刷物である。【選択図】図1

Description

本発明は、圧着印刷物形成用シート、圧着印刷物、圧着印刷物形成用シートの製造装置、圧着印刷物形成用シートの製造方法、圧着印刷物の製造装置、及び、圧着印刷物の製造方法
に関する。
従来から、送付する印刷物に印刷された情報を隠蔽するため、圧着ハガキ等の圧着印刷物が知られている。そして、圧着印刷物に関して、種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、「UV硬化性樹脂コーティング剤に対し感熱接着剤または感圧接着剤を分散混合し、塗布可能な粘度に希釈してなることを特徴とする擬似接着性を示すUV硬化性表面コーティング剤」が開示されている。
そして、特許文献1には、「台紙層と、印刷インキ層と、少なくとも感熱接着剤または感圧接着剤を分散混合してなる表面コーティング剤塗布層からなり、上記表面コーティング剤塗布層はUV硬化後表層部に分散する感熱接着剤または感圧接着剤粒子が感熱時にまたは感圧時に表面に浸出して2次的擬似接着剤層を形成し、該2次的擬似接着剤層を介して対向する面を再剥離可能に接着してなる貼り合せ印刷物。」が開示されている
また、特許文献2には、「印刷用紙の印刷面を重ね合わせて圧着した封緘印刷物において、オンデマンド印刷を施した該印刷用紙の印刷面と圧着用ニス層との間に、圧着用ニスの該印刷面での撥水を防止するアンカー剤層を備え、該圧着用ニス層が接して該印刷面が重なり合うように該印刷用紙を折り畳んで圧着した封緘印刷物。」が開示されている。
特開平08−188724号公報 特開2008−221663号公報
ところで、用紙の表面に直接、感圧接着剤層を形成して、圧着印刷物形成用シートを作製すると、感圧接着剤が用紙(その繊維間の間隙)に浸透することがある。そして、感圧接着剤が用紙に浸透した圧着印刷物形成用シートを用いて圧着印刷物を作製すると、圧着不良が生じることがある。
そこで、本発明の課題は、用紙の表面に直接、感圧接着剤層が設けられた圧着印刷物形成用シートに比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
用紙と、前記用紙の表面の少なくとも一部上に設けられた感圧接着剤層と、前記用紙及び前記感圧接着剤層の間に介在し、前記用紙の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層と、を有する圧着印刷物形成用シート。
請求項2に係る発明は、
前記樹脂含浸層の樹脂が、アニオン性樹脂である請求項1に記載の圧着印刷物形成用シート。
請求項3に係る発明は、
前記感圧接着剤層の表面から測定した圧着印刷物形成用シートの鉛筆硬度がB以上である請求項1又は請求項2に記載の圧着印刷物形成用シート。
請求項4に係る発明は、
前記用紙の水の吸水係数が、0.2mL/m・ms1/2以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シート。
請求項5に係る発明は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートが、前記感圧接着剤層を内側に折り畳んだ状態で圧着している構造、並びに、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートおよび前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを、前記圧着印刷物形成用シートの前記感圧接着剤層上に前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを重ね合せた状態で圧着している構造の少なくとも一方を有する圧着印刷物。
請求項6に係る発明は、
用紙の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層を形成する装置と、
前記用紙の樹脂含浸層上に、感圧接着剤層を形成する装置と、
を備える圧着印刷物形成用シートの製造装置。
請求項7に係る発明は、
用紙の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層を形成する工程と、
前記用紙の樹脂含浸層上に、感圧接着剤層を形成する工程と、
を備える圧着印刷物形成用シートの製造方法。
請求項8に係る発明は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートを収容し、
前記圧着印刷物形成用シートを、前記感圧接着剤層を内側に折り畳んだ状態で圧着する装置、並びに、前記圧着印刷物形成用シートおよび前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを、前記圧着印刷物形成用シートの前記感圧接着剤層上に前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを重ね合せた状態で圧着する装置の少なくとも一方を有する圧着印刷物の製造装置。
請求項9に係る発明は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートを、前記感圧接着剤層を内側に折り畳んだ状態で圧着する工程、並びに、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートの感圧接着剤層上に、前記圧着印刷物形成用シートおよび前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを、前記圧着印刷物形成用シートの前記感圧接着剤層上に前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを重ね合せた状態で圧着する工程の少なくとも一方を有する圧着印刷物の製造方法。
請求項10に係る発明は、
用紙と、前記用紙の表面の少なくとも一部の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層と、を有する圧着印刷物形成用シート。
請求項1に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層が設けられた圧着印刷物形成用シートに比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートが提供される。
請求項2に係る発明によれば、樹脂含浸層の樹脂がアニオン性樹脂でない場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートが提供される。
請求項3に係る発明によれば、圧着印刷物形成用シートの鉛筆硬度がB未満である場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートが提供される。
請求項4に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層が設けられた圧着印刷物形成用シートに比べ、用紙の液体の吸液係数が0.2mL/m・ms1/2以上でも、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートが提供される。
請求項5に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層が設けられた圧着印刷物形成用シートを適用した場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が提供される。
請求項6に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層を形成する装置を備える場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートの製造装置が提供される。
請求項7に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層を形成する工程を備える場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートの製造方法が提供される。
請求項8に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層が設けられた圧着印刷物形成用シートを適用した場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物の製造装置が提供される。
請求項9に係る発明によれば、用紙の表面に直接、感圧接着剤層が設けられた圧着印刷物形成用シートを適用した場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物の製造方法が提供される。
請求項10に係る発明によれば、樹脂含浸層を有さない場合に比べ、圧着不良を抑制した圧着印刷物が得られる圧着印刷物形成用シートが提供される。
本実施形態に係る圧着印刷物を作製するための圧着印刷物形成用シートを示す概略斜視図である。 本実施形態に係る圧着印刷物を示す概略斜視図である。 他の本実施形態に係る圧着印刷物を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る圧着印刷物の製造方法を示す概略工程図である。 本実施形態に係る圧着印刷物の製造方法を示す概略工程図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
<圧着印刷物、圧着印刷物形成用シート>
本実施形態に係る圧着印刷物101は、感圧接着剤層106を有する圧着印刷物形成用シート101A(図1参照:以下「圧着シート101A」とも称する)を利用した印刷物である。
つまり、圧着印刷物101は、例えば、図2に示すように、圧着シート101Aが感圧接着剤層106を内側に2つに折り畳んだ状態で圧着している印刷物である。具体的には、圧着印刷物101は、例えば、圧着シート101Aを2つに折り、対向する面同士の少なくとも一部を感圧接着剤層106で圧着した構成となっている。圧着印刷物101は、例えば、圧着シート101Aを3つ以上に折り畳んだ状態で圧着している印刷物であってもよい。
ここで、「圧着シート101Aが感圧接着剤層106を内側に折り畳んだ状態」とは、圧着シート101Aが折り畳んだとき、対向する用紙の面間の少なくとも一部に感圧接着剤層106が介している状態を示す。
なお、圧着印刷物101は、上記態様に限られず、例えば、図3に示すように、圧着シート101Aおよび圧着シート101Aとは異なるシート110(以下「他のシート110」とも称する)が、圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に、圧着シート101Aとは異なるシート110(以下「他のシート110」とも称する)を重ね合せた状態で圧着している印刷物であってもよい。
ここで、「圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に他のシート110を重ね合せた状態」とは、圧着シート101A上に他のシート110を重ね合せたとき、圧着シート101Aの用紙102と他のシート110との間の少なくとも一部に感圧接着剤層106が介在していることを示す。
一方、「圧着シート101Aとは異なるシート110(他のシート110)」とは、重ね合せる対象となる圧着シート101Aとは別体のシートであることを示し、圧着シート101Aと同じ構成のシートも含まれる。つまり、圧着印刷物101は、一つの圧着シート101A上に他の圧着シート101Aを、互いの感圧接着剤層106を対向して重ね合せた状態で圧着した印刷物であってもよい。
また、圧着印刷物101は、例えば、圧着シート101Aが感圧接着剤層106を内側に2つ以上に折り畳んだ状態で圧着している構造と、圧着シート101と他のシート110とが圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に他のシート110を重ね合せた状態で圧着している構造と、を組み合わせた印刷物であってもよい。
(圧着シート101A)
圧着シート101Aは、例えば、用紙102と、用紙102の表面に設けられた印刷部104と、用紙の表面に設けられた感圧接着剤層106と、用紙102及び感圧接着剤層106の間に介在し、用紙102の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層108と、を有している。
ここで、感圧接着剤層106は、例えば、圧着シート101Aを折り畳んで圧着印刷物101を作製する場合、圧着シート101Aの一つ又は複数の一対の対向面の各面、圧着シート101Aに他のシート110を重ね合せて作製する場合、圧着シート101Aにおける他のシート110を重ね合せる面に設ける。つまり、感圧接着剤層106は、印刷部104が設けられた面のうち、圧着シート101Aを折り畳む又は圧着シート101Aに他のシート110を重ね合せることによって、印刷部104が隠蔽される面(以下、「隠蔽面」とも称する)の少なくとも一部に設けられる。
感圧接着剤層106は、隠蔽面の全面に設けてよいし、隠蔽面にパターニングして設けてもよい。具体的には、パターニングして感圧接着剤層106を設ける態様としては、例えば、隠蔽面の縁部に設ける態様、隠蔽面にストライプ状(縞模様状)に設ける態様、隠蔽面にX字状に設ける態様、これらを組み合わせた態様等が挙げられる。そして、樹脂含浸層108は、感圧接着剤層106が設けられる領域の用紙102の表層部に設けられる。
なお、感圧接着剤層106及び樹脂含浸層108は、印刷部104を重なる領域に設けてもよいし、印刷部104を重ならない領域に設けてもよい。ここで、感圧接着剤層106及び樹脂含浸層108は、印刷部104を重なる領域に形成する場合、印刷部104が設けられた後に形成され、印刷部104と重ならない領域に形成する場合、印刷部104が設けられた前後のいずれかに形成される。
−用紙102−
用紙102としては、上質紙、普通紙をはじめ、インクジェット用紙等が挙げられる。特に、用紙102は、水の吸液係数が0.2mL/m・ms1/2以上(好ましくは0.5mL/m・ms1/2以上2.0mL/m・ms1/2以下)である用紙がよい。
水の吸液係数が0.2mL/m・ms1/2以上である用紙102は、感圧接着剤層106を形成するとき、感圧接着剤(硬化前の感圧接着剤)の用紙(その繊維間の間隙)に吸収されやすく、感圧接着剤層106の不均一化又は硬化不良が生じやすい。しかし、このような水の吸収係数が高い用紙102を使用しても、感圧接着剤層106の不均一化又は硬化不良が抑制され、圧着印刷物101の圧着不良が抑制されやすくなる。
ここで、用紙102の水の吸液係数は、次の方法により測定される。ブリストー法に則って、例えば熊谷理機工業製の「自動走査吸液計」により用紙102における経時のインク吸収量を測定し、そのグラフの傾きをインク吸収係数とする。インク吸収係数が大きいことは浸透性が高いことを意味する。
−印刷部104−
印刷部104は、インクジェット方式、電子写真方式等の周知の印字方式(画像形成方式)を利用して形成されている。印刷部104は、文字、図等により構成される。
−感圧接着剤層106−
感圧接着剤層106は、特に限定されるものではなく、公知公用の感圧接着剤を利用して形成される。
具体的には、感圧接着剤としては、例えば、熱又は活性放射線により硬化する材料が挙げられる。特に、感圧接着剤は、活性放射線として紫外線を用いる紫外線硬化型組成物(以下「UV圧着ニス」とも称する)が好ましい。つまり、感圧接着剤層106は、UV圧着ニスの硬化物からなる層であることが好ましい。
UV圧着ニスは、紫外線硬化性成分と、光重合開始剤とを含む周知の紫外線硬化型組成物が挙げられる。UV圧着ニスには、充填剤等を含んでもよい。UV圧着ニスは、水も有機溶剤も含まない、全硬化型(つまり無溶媒型)であることが好ましい。
紫外線硬化性成分としては、紫外線硬化性モノマー及び紫外線硬化性オリゴマーから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。紫外線硬化性モノマー及び紫外線硬化性オリゴマーは、エチレン性不飽和化合物であることが好ましく、(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることがよい。なお、本明細書中で、「(メタ)アクリロイル基」とはアクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。また、「(メタ)アクレリート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマーとしては、単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクレリートモノマーが挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチルアクリレート(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシドもしくはエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化性オリゴマー(分子の末端または側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー)としては、例えば、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート(ビスフェノールA型、ノボラック型、脂環系など)等が挙げられる。
なお、これら紫外線硬化性モノマー及び紫外線硬化性オリゴマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
光重合開始剤としては、紫外線照射によって、開裂して2個のラジカルができる光開裂型、水素引き抜き型が挙げられる。具体的には、光重合開始剤としては、α−ヒドロキシケトン化合物、モノアシルホスフィン化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、及び、炭素ハロゲン結合を有する化合物等が更に好ましく挙げられる。
充填剤としては、無機充填剤、有機充填剤が挙げられる。無機充填剤としては、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、アルミナ、マイカが挙げられる。有機充填剤としては、セルロース粒子、コーンスターチなどのでんぷん粒子、スチレン粒子、ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子が挙げられる。
なお、感圧接着剤層106を形成するための感圧接着剤(例えばUV圧着ニス)には、その他、周知の添加剤(例えば増粘剤、pH調整剤、タッキファイヤ、架橋剤、粘着性粒子、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤)を含んでいてもよい。
感圧接着剤層106は、例えば、感圧接着剤(例えばUV圧着ニス)を用紙102の表面(樹脂含浸層108の表面)の塗布した後、感圧接着剤の塗膜を硬化して形成する。
感圧接着剤層106の塗工量(固形分量)は、1g/m以上10g/m以下が好ましく、2g/m以上6g/m以下が好ましい。
なお、感圧接着剤層106の厚みは、0.5μm以上5μm以下が好ましく、1μm以上3μm以下がより好ましい。
−樹脂含浸層108−
樹脂含浸層108は、用紙102の表層部に樹脂が含浸した層である。
樹脂含浸層108の樹脂としては、用紙の表層部の空隙(繊維間の空隙)に充填でき、感圧接着剤層106を形成するときの組成物(感圧接着剤)の用紙102への浸透を抑制する樹脂であれば、特に制限はない。
特に、樹脂含浸層108の樹脂としては、アニオン性樹脂が好ましい。
ここで、用紙102(特に、インクジェット用紙)には、通常、カチオン性物質(例えば、カチオン性樹脂、多価金属塩等)が添加されている。このため、樹脂含浸層108の樹脂として、アニオン性樹脂を適用すると、アニオン性樹脂のアニオン性基と、用紙のカチオン性物資のカチオン性基とが相互作用(又は結合)するため、感圧接着剤層106を形成するときの組成物(感圧接着剤)の用紙102への浸透が抑制されやすくなる。
アニオン性樹脂としては、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、水酸基等のアニオン性基を有する樹脂が挙げられる。具体的には、アニオン性樹脂としては、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ビスコース等)、天然高分子(アルギン酸、アラビアゴム、トラガントゴム、リグニンスルホン酸等)、でんぷん誘導体(リン酸でんぷん、カルボキシメチルでんぷん塩等)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸等の周知の樹脂が挙げられる。
樹脂含浸層108には、樹脂以外に、有機溶剤、界面活性剤等を含んでいてもよい。
樹脂含浸層108は、例えば、樹脂を含む成分を溶剤に溶解又は分散させた塗布液を用紙102の塗布/乾燥して形成する。
樹脂含浸層108の塗工量(樹脂の固形分量)は、0.5g/m以上6g/m以下が好ましく、1g/m以上3g/m以下が好ましい。
なお、樹脂含浸層108の厚みは、0.5μm以上3μm以下が好ましく、1μm以上2μm以下がより好ましい。
−圧着シート101Aの特性−
圧着シート101Aは、感圧接着剤層106の表面から測定した圧着シート101Aの鉛筆硬度がB以上(好ましくは2B以上3B以下)であることがよい。
鉛筆硬度をB以上にすることで、感圧接着剤層106の硬化不良を抑制した状態とし、得られる圧着印刷物101の圧着不良が抑制されやすくなる。
なお、鉛筆硬度とは、JIS K5400に準じた鉛筆引っかき試験により測定される。
−他のシート110−
他のシート110は、圧着シート101Aと同じ構成のシート、圧着シート101Aの感圧接着剤層106に圧着され得る面を持つシート(例えば、樹脂シート等)が適用される。
以上説明した本実施形態に係る圧着印刷物101は、圧着シート101Aを、感圧接着剤層106を内側に折り畳んだ状態、圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に他のシート110を重ね合せた状態、または、これら双方の状態で圧着することで、目的とする印刷部104を隠蔽した状態にすることができる。
ここで、用紙102の表面には、繊維間の間隙が存在し、感圧接着剤層106を用紙102の表面に直接形成すると、感圧接着剤(硬化前の感圧接着剤)が用紙(その繊維間の間隙)に浸透してしまい、形成する感圧接着剤層106の厚さの不均一化又は硬化不良が生じることがある。そして、厚みの不均一化又は硬化不良が生じた感圧接着剤層106を有する圧着シート101Aにより、圧着印刷物を作製すると、圧着不良が生じることがある。
それに対して、圧着シート101Aは、用紙102の少なくとも一部の表層部に設けられた樹脂含浸層108上に、感圧接着剤層106が設けられている。つまり、感圧接着剤層106は、用紙102の表層部の繊維間の空隙が樹脂で封止された状態で設けられており、感圧接着剤(硬化前の感圧接着剤)の用紙102への浸透が抑制されている。そのため、感圧接着剤層106は、均一に近い厚みを有し、硬化不良の発生も抑制されている。そして、感圧接着剤層106を有する圧着シート101Aにより作製した圧着印刷物101は、圧着不良が抑制される。
また、厚みの不均一化又は硬化不良が生じた感圧接着剤層106を有する圧着シート101Aにより、圧着印刷物を作製すると、剥離不良も生じることもあるが、この剥離不良も抑制される。
なお、圧着シート101Aは、用紙102と、用紙102の表面に設けられた印刷部104と、用紙102の表面の少なくとも一部の表層部(感圧接着剤層106の形成予定の面の表層部)に樹脂が含浸した樹脂含浸層108と、を有する態様であってもよい。この態様の場合、圧着シート101Aの樹脂含浸層108上に感圧接着剤層106を形成した後、圧着印刷物101を作製する。
<圧着印刷物の製造装置/製造方法、圧着シートの製造装置/製造方法>
本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置及び製造方法を、圧着シートの製造装置及び製造方法と共に説明する。
本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11は、例えば、図4に示すように、圧着シート101A(用紙102、用紙102の表面に設けられた印刷部104、用紙102の表面の少なくとも一部上に設けられた感圧接着剤層106、並びに、用紙102及び感圧接着剤層106の間に介在し、用紙102の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層108を有する圧着シート101A)を製造する装置12(以下「圧着シートの製造装置12」と称する)と、得られた圧着シート101Aを、感圧接着剤層106を内側に折り畳んで圧着する装置60(以下「圧着装置60」と称する)と、を備える。
ここで、圧着シートの製造装置12は、図4に示すように、用紙102の表面に印刷部104を形成する装置30(以下「印刷部形成装置30」と称する)と、表面に印刷部104が設けられた用紙102の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層108を形成する装置40(以下「樹脂含浸層形成装置40」と称する)と、用紙102の樹脂含浸層108上に、感圧接着剤層106を形成する装置50(以下「感圧接着剤層形成装置50」と称する)と、を備える、
圧着印刷物の製造装置11では、圧着シート101Aを製造する工程(以下「圧着シートの製造工程」と称する)と、得られた圧着シート101Aを、感圧接着剤層106を内側に折り畳んだ状態で圧着する工程(以下「圧着工程」と称する)と、を有する圧着印刷物の製造方法が実施される。
ここで、圧着シートの製造装置12では、用紙102の表面に印刷部104を形成する工程(以下「印刷部形成工程」と称する)と、表面に印刷部104が設けられた用紙102の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層108を形成する工程(以下「樹脂含浸層形成工程」と称する)と、用紙102の樹脂含浸層108上に、感圧接着剤層106を形成する工程(以下「感圧接着剤層形成工程」と称する)と、を有する圧着シートの製造方法(圧着シートの製造工程)が実施される。
(圧着シートの製造装置12)
圧着シートの製造装置12は、例えば、印刷部形成装置30と、樹脂含浸層形成装置40と、感圧接着剤層形成装置50とを備える。また、圧着シートの製造装置12は、印刷部形成装置30に供給する用紙102(例えばロール状の用紙102)が収容される用紙収容装置20も備えている。
印刷部形成装置30は、例えば、インクジェット記録装置が適用される。具体的には、印刷部形成装置30は、例えば、用紙102の表面にインクと吐出し、印刷部104を形成する吐出部32と、形成した印刷部104のインクを乾燥する乾燥部34とを備えている。
吐出部32は、形成する印刷部104の配色に応じた一つ又は複数の吐出ヘッドが備えられている。乾燥部34は、例えば、ヒータ、ファン等の周知の部材が適用される。
印刷部形成装置30は、図示しないが、例えば、用紙の両面に各々対向して設けられた一対の吐出部32及び一対の乾燥部34を備え、用紙の両面に印刷部104を形成する装置とすることがよい。
なお、印刷部形成装置30は、印刷部104が形成可能であれば、インクジェット記録装置に限られず、電子写真方式の画像形成装置等の周知の画像形成装置を適用してもよい。
樹脂含浸層形成装置40は、例えば、樹脂を含む塗布液(樹脂を含む成分を溶剤に溶解又は分散させた塗布液)を用紙102の表面に塗布する塗布部42と、塗布液の塗膜を乾燥する乾燥部44と、を備えている。
塗布部42は、例えば、ダイコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター等の周知の塗布装置が適用される。また、塗布部42は、例えば、インクジェット方式、間欠吐出するデイスペンサー等の周知の塗布装置を適用してもよい。乾燥部44は、例えば、ヒータ、ファン等の周知の部材が適用される。
感圧接着剤層形成装置50は、感圧接着剤を用紙102の表面に塗布する塗布部52と、塗布した感圧接着剤を硬化する硬化部54と、を備えている。
塗布部52は、例えば、ダイコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター等の周知の塗布装置が適用される。また、塗布部52は、例えば、インクジェット方式、間欠吐出するデイスペンサー等の周知の塗布装置を適用してもよい。硬化部54は、例えば、感圧接着剤としてUV圧着ニスを適用する場合、紫外線照射装置が適用される。その他、硬化部54は、感圧接着剤として熱硬化側の材料等を適用する場合、ヒータ、ファン等の周知の部材が適用される。
(圧着装置)
圧着装置60は、圧着印刷物(例えば圧着ハガキ)に利用される周知のシーラ機が適用される。具体的には、圧着装置60は、例えば、用紙102に印刷部104、樹脂含浸層108及び感圧接着剤層106が形成された圧着シート101Aを目的とする大きさに裁断する裁断部62と、裁断された圧着シート101Aを、感圧接着剤層106を内側に折り畳む折畳部64と、折り畳んだ圧着シート101Aを感圧接着剤層106によって圧着する圧着部66と、を備える。
裁断部62は、例えば、刃付きローラ及び加圧ローラから成る一対のローラ(スプリッター)等を利用した周知の裁断装置が適用される。折畳部64は、裁断した圧着シート101Aを2つ折り又は3つ折り以上に折り畳む周知の折り機構が適用される。圧着部66は、例えば、一対の加圧ローラを利用した圧着機構が適用される。
(動作)
次に、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)の動作について説明する。
まず、圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)では、圧着シートの製造装置12において、例えばロール状の用紙102を用紙収容装置20から印刷部形成装置30へ供給する(図5(A)参照)。
次に、印刷部形成装置30により、用紙102の表面に、目的に応じた文字、図形等を形成し、印刷部104を形成する(図5(B))。
次に、樹脂含浸層形成装置40により、表面に印刷部104が設けられた用紙102の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層108を形成する(図5(C))。具体的には、例えば、目的とする用紙102の表面の領域上に、樹脂を含む塗布液を塗布する。そして、用紙102の表層部に樹脂が含浸した状態で、塗布液の塗膜を乾燥する。この操作により、樹脂含浸層108を形成する。
ここで、上述のように、樹脂含浸層108は、印刷部104を隠蔽する面(隠蔽面)の少なくとも一部に設けられる。樹脂含浸層108は、隠蔽面の全面に設けてよいし、隠蔽面にパターニングして設けてもよい。具体的には、パターニングして樹脂含浸層108を設ける態様としては、例えば、隠蔽面の縁部に設ける態様、隠蔽面にストライプ状(縞模様状)に設ける態様、隠蔽面にX字状に設ける態様、これらを組み合わせた態様等が挙げられる。
次に、感圧接着剤層形成装置50により、用紙102の樹脂含浸層108上に、感圧接着剤層106を形成する(図5(D))。具体的には、用紙102の樹脂含浸層108上に感圧接着剤を塗布した後、塗布した感圧接着剤を硬化する。この操作により、感圧接着剤層106が形成される。そして、用紙102に、印刷部104、樹脂含浸層108及び感圧接着剤層106が形成された圧着シート101Aが得られる。
次に、圧着装置60により、圧着シート101Aを裁断、折り畳み、圧着を行う。具体的には、例えば、圧着シート101Aを搬送方向に沿った方向、幅方向に沿った方向に各々裁断し、2枚の圧着シート101Aとする(図6(A))。次に、感圧接着剤層106が介在するように、2枚の圧着シート101Aを各々2つ折りに折り畳む(図6(B))。そして、2枚の圧着シート101Aを各々2つ折りに折り畳んだ状態で、圧力を加え、折り畳んで対向した面を感圧接着剤層106により圧着し、圧着印刷物101とする(図6(C))。
その後、圧着印刷物101は、排出容器70に排出される。
これら工程を経て、圧着印刷物101を製造する。
以上説明した本実施形態に係る本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)では、用紙102の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層108を形成する。そして、樹脂含浸層108上に感圧接着剤層106を形成する、つまり、用紙102の空隙が樹脂によって塞がされた領域上に、感圧接着剤層106を形成する。このため、感圧接着剤層106を形成するとき、感圧接着剤が用紙102の空隙への浸透が抑制された状態となる。このため、感圧接着剤層106の不均一化又は硬化不良が抑制される。それにより、得られる圧着印刷物の圧着不良及び剥離不良が抑制される。
なお、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)では、圧着シート101Aを折り畳んだ状態で圧着して、圧着印刷物101を製造する方法について説明したが、これに限られない。具体的には、例えば、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)は、圧着シート101と他のシート110とを、圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に他のシート110(圧着シート101Aとは異なるシート110)を重ね合せた状態で圧着する装置を備えた(つまり、圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に、他のシート110(圧着シート101と他のシート110とを、圧着シート101Aとは異なるシート110)を重ね合せた状態で圧着する工程を実施する態様)であってもよい。この態様の場合、圧着装置60が、例えば、折畳部64に代えて、用紙102を裁断した後、用紙102の感圧接着剤層106上に他のシート110を重ね合せる機構を備える態様が挙げられる。
ただし、圧着シート101Aが感圧接着剤層106を内側に2つ以上に折り畳んだ状態で圧着している態様と、圧着シート101と他のシート110とが圧着シート101Aの感圧接着剤層106上に他のシート110を重ね合せた状態で圧着している態様と、を組み合わせた圧着印刷物101を製造する場合、圧着装置60には、折畳部64と、他のシート110を重ね合せる機構との双方を備える。
また、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)では、印刷部形成装置30を備えた態様(つまり印刷部形成工程を実施する態様)を説明したが、この態様に限られるわけではない。具体的には、例えば、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)では、印刷部形成装置30を備えず(つまり印刷部形成工程を実施せず)、予め印刷部104が設けられた用紙102に樹脂含浸層108及び感圧接着剤層106を形成する態様であってもよい。
また、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)は、樹脂含浸層108及び感圧接着剤層106を印刷部104と重ならない領域に形成する場合、樹脂含浸層形成装置40及び感圧接着剤層形成装置50の少なくとも一方よりも用紙102の方向下流側で、圧着装置60よりも用紙102の方向上流側に印刷部形成装置30を備えた態様(つまり、樹脂含浸層形成工程及び感圧接着剤層形成工程の少なくとも一方の後、かつ圧着工程よりも前に、印刷部形成工程を実施する態様)であってよい。
また、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11は、圧着シートの製造装置12と、圧着装置60と、を一体とした態様について説明したが、これに限られわけではない。具体的に、例えば、圧着シートの製造装置12と、圧着装置60と、を別体とし、圧着シートの製造装置12により得られた圧着シート101Aをロール状に巻き取って回収(または、目的とする大きさに裁断して回収)した後、この回収した圧着シート101Aを用いて圧着装置60により圧着印刷物101を製造する態様であってもよい。
また、本実施形態に係る圧着シートの製造装置12では、感圧接着剤層形成装置50を備える態様(つまり感圧接着剤層106を形成する工程を実施する態様)を説明したが、この態様に限られるわけではない。具体的には、例えば、本実施形態に係る圧着シートの製造装置12では、感圧接着剤層形成装置50を備えず(つまり感圧接着剤層106を形成する工程を実施せず)、用紙102に樹脂含浸層108を形成した後、そのまま、用紙102をロール状に巻き取って回収(または、目的とする大きさに裁断して回収)する態様であってもよい。そして、別の場所で、樹脂含浸層108を有する用紙102(圧着シート101A)を用いて、樹脂含浸層108上に感圧接着剤層106を形成した後、圧着印刷物101を製造する態様であってもよい。
また、本実施形態に係る圧着印刷物の製造装置11(圧着シートの製造装置12)では、用紙102として連帳紙を用いた態様を説明したが、用紙102として目的の大きさの枚葉紙を用いた態様であってもよい。
(試験例)
以下、本実施形態に係る圧着印刷物、圧着シート等の効果を裏付ける試験例を示す。本実施形態に係る画像形成装置は、これら試験例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
−試験例1−
まず、用紙として、商品名「SWORD iJET4.3 Gloss(三菱製紙社製)(水の吸水係数=0.3 mL/m・ms1/2)を準備した。
次に、有機溶剤(ジエチレングリコール)60部に、カルボキシメチルセルロース40部を溶解した塗布液を準備した。
次に、形成する樹脂含浸層の塗工量(樹脂の固形分量)が2g/mとなるように、塗布液を用紙の全面に塗布した。そして、塗布液が用紙表面に含浸した後、塗布液の塗膜を乾燥して、用紙の表層部に樹脂含浸層を形成した。
次に、表層部に樹脂含浸層が形成された用紙の全面(樹脂含浸層)上に、感圧接着剤(アクリル酸エステル系の合成樹脂、アクリル酸エステル系モノマー、エタノール、および光重合開始剤等の混合物)を塗布し、塗布した感圧接着剤に紫外線を照射し、硬化させた。この操作により、塗工量3g/mの感圧接着剤層を形成した。
これらの工程を経て、試験例1の圧着シート(圧着印刷物形成用シート)を得た。
−比較例1−
樹脂含浸層を形成しない以外は、試験例1と同様にして、比較例1の圧着シート(圧着印刷物形成用シート)を得た。
−評価−
各例で得られた圧着シートをシーラー機「EX PRESS SEALER 4000」(デュプロ精工社製)により2つ折りで折り畳み、圧着物を得た。
そして、圧着物の圧着不良及び剥離不良について、次のように評価した。
上記で作製した圧着物の圧着状態をを目視評価した。全体的に剥がれが無く完全に接着された状態を合格とし、完全に接着されていない状態を不合格とした。
その結果、比較例1では、接着されていない箇所が見られ、完全に接着していない状態であり、圧着不良及び剥離不良が生じていた。
これに対して、試験例1では、完全に接着した状態であり、圧着不良及び剥離不良が見られなかった。
11 圧着印刷物の製造装置
12 圧着印刷物形成用シート(圧着シート)の製造装置
20 用紙収容装置
30 印刷部形成装置
32 吐出部
34 乾燥部
40 樹脂含浸層形成装置
42 塗布部
44 乾燥部
50 感圧接着剤層形成装置
52 塗布部
54 硬化部
60 圧着装置
62 裁断部
64 折畳部
66 圧着部
70 排出容器
101 圧着印刷物
101A 圧着印刷物形成用シート(圧着シート)
102 用紙
104 印刷部
106 感圧接着剤層
108 樹脂含浸層
110 他のシート

Claims (10)

  1. 用紙と、前記用紙の表面の少なくとも一部上に設けられた感圧接着剤層と、前記用紙及び前記感圧接着剤層の間に介在し、前記用紙の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層と、を有する圧着印刷物形成用シート。
  2. 前記樹脂含浸層の樹脂が、アニオン性樹脂である請求項1に記載の圧着印刷物形成用シート。
  3. 前記感圧接着剤層の表面から測定した圧着印刷物形成用シートの鉛筆硬度がB以上である請求項1又は請求項2に記載の圧着印刷物形成用シート。
  4. 前記用紙の水の吸水係数が、0.2mL/m・ms1/2以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートが、前記感圧接着剤層を内側に折り畳んだ状態で圧着している構造、並びに、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートおよび前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートが、前記圧着印刷物形成用シートの前記感圧接着剤層上に前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを重ね合せた状態で圧着している構造の少なくとも一方を有する圧着印刷物。
  6. 用紙の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層を形成する装置と、
    前記用紙の樹脂含浸層上に、感圧接着剤層を形成する装置と、
    を備える圧着印刷物形成用シートの製造装置。
  7. 用紙の表面の少なくとも一部の表層部に、樹脂が含浸した樹脂含浸層を形成する工程と、
    前記用紙の樹脂含浸層上に、感圧接着剤層を形成する工程と、
    を備える圧着印刷物形成用シートの製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートを収容し、
    前記圧着印刷物形成用シートを、前記感圧接着剤層を内側に折り畳んだ状態で圧着する装置、並びに、前記圧着印刷物形成用シートおよび前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを、前記圧着印刷物形成用シートの前記感圧接着剤層上に前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを重ね合せた状態で圧着する装置の少なくとも一方を有する圧着印刷物の製造装置。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートを、前記感圧接着剤層を内側に折り畳んだ状態で圧着する工程、並びに、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧着印刷物形成用シートの感圧接着剤層上に、前記圧着印刷物形成用シートおよび前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを、前記圧着印刷物形成用シートの前記感圧接着剤層上に前記圧着印刷物形成用シートとは異なるシートを重ね合せた状態で圧着する工程の少なくとも一方を有する圧着印刷物の製造方法。
  10. 用紙と、前記用紙の表面の少なくとも一部の表層部に樹脂が含浸した樹脂含浸層と、を有する圧着印刷物形成用シート。
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