JP2017227021A - 貼付凍結管及びその取付方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造物に対して容易に密着させることが出来て、容易に取り外すことが出来る凍結管と、当該凍結管の取付方法の提供。【解決手段】本発明の凍結管(1)は、二次冷媒が流れる流路を有し、当該二次冷媒は液化ガスであり、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成され、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付けられ、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に密着するために柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を有している。【選択図】図9

Description

本発明は、地盤を凍結するための液化ガス(例えば二酸化炭素:CO)を循環冷媒として使用するのに好適な貼付凍結管と当該貼付凍結管を用いた地盤凍結工法に関する。
地盤凍結工法は、例えばシールド掘進機の発進部や到達部、トンネル間の連絡横坑、トンネルや立坑の地中接続等の用途で施工される。係る地盤凍結工法の従来技術では、シールド掘進機やトンネル覆工用のセグメント等の構造体に接する地盤を凍結させるため、当該構造体の内面に貼付凍結管を設置し、貼付凍結管内に冷媒であるブラインを循環させている。
ここで、貼付凍結管を貼り付ける構造体は一般に鋼製であり、貼付凍結管も鋼製であるため、両者の貼り付け接合は溶接で行われる。従来技術で用いられるブライン方式の貼付凍結管30は、通常、図26に示す構造であり、角型鋼管製の凍結管本体31にブラインの供給配管32と戻り配管33を接続させている。図26の矢印Fはブラインの流れの方向を示す。
図27で示す様に、シールド機50は、トンネル前面の土水圧に耐えるバルクヘッド51と、円筒中空形状の後胴部52を有しており、円筒中空形状の後胴部52でセグメントを組み立てる。図27の矢印Dは、掘進方向を示す。
シールド機の地中接合工事の場合には、図28で示すように、シールド機50坑内からのボーリング孔から放射状に凍結管を設置する放射凍結管35を配置すると共に、シールド機50の円筒中空状の後胴部52に貼付凍結管36を貼り付けている。図28の符号FSは、放射凍結管35及び貼付凍結管36を流れる冷媒により凍結された地盤(凍土)を示す。
図26で示す様に、貼付凍結管31の底面は平坦になっている。一方、トンネル内壁面は円筒形状或いは円形であり、トンネル覆工用の鋼製セグメントの内周面は円筒面の一部或いは円弧状に形成されているため、ブライン方式の貼付凍結管をトンネル内壁面に接合した場合には、一般的に、当該接合面に空間が形成されてしまう。
空気は断熱性が高いため、係る空間が形成されてしまうと、貼付凍結管と構造体の裏側の地盤の間の熱伝導効率が劣化してしまう。そのため、従来の貼付凍結管を用いた凍結工法では、貼付凍結管と構造体の接合面に空気等による断熱層(前記接合面における空間)が発生しないように、密着性の良いモルタル等を挟みこむ構造としている。
ここで貼付凍結管は、地盤が凍結し、工事などが終了した時点で速やかに撤去できる構造が望ましい。
しかし、構造体の反対側(背面)の地盤を凍結するために使用される貼付凍結管では、上述した様に、ブラインの冷熱が効率的に伝達されるようにするため、貼付凍結管と構造体の接合面にはモルタル等を介在して、隙間すなわち空気による断熱層の形成を防止している。
そのため、貼付凍結管の撤去に際しては、モルタル等が構造物表面に付着しているため、その除去に多大な労力が必要になるという問題が存在する。
それに加えて、上述した様に、従来の貼付凍結管を用いた凍結工法では、貼付凍結管を構造体に溶接する場合が多い。
しかし、トンネル坑内或いはシールド機の内部空間は狭隘であり、狭隘空間内の溶接作業は非常に困難である。それと共に、シールド機の内部には機械油やテールシール充填材等の各種油が存在するので、溶接作業を行うと油煙が生じ、トンネル坑内を汚染してしまうという問題が存在する。
これに対して、溶接以外の方法で貼付凍結管を構造体に取り付ける技術が望まれているが、係る要請に応えることが出来る技術は未だに提案されていない。
その他の従来技術として、マンホール等の既設小規模地下構造物について適用される凍結工法が存在するが(例えば特許文献1参照)、上述した様な貼付凍結管に関する各種問題を解決するものではない。
特開2010−265631号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、構造物に対して容易に密着させることが出来て、且つ、容易に取り外すことが出来る凍結管と、当該凍結管の取付方法の提供を目的としている。
本発明の凍結管(1)は、二次冷媒が流れる流路を有し、当該二次冷媒は例えば液化ガスであり、
二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、
扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成され、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付けられ、
構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に密着するために柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を有することを特徴としている。
本発明の凍結管(1)において、前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)は、一端に二次冷媒の供給系統と連通する空間が設けられた分散ソケット(1B)が接合され、他端に二次冷媒の戻り系統と連通する空間が設けられた集合ソケット(1C)が接合されているのが好ましい。
そして、本発明の凍結管(1)は、二次冷媒として二酸化炭素を用いるのが好ましい。
本発明の凍結管(1)において、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に密着するため、負圧機構(10:バキューム吸着機構)を有しているのが好ましい。
その場合、負圧機構は前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)と平行に延在する管路(空間VS)を有し、当該管路は負圧供給源に連通しているのが好ましい。
また、負圧機構は前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)と平行に延在する管路(空間VS)を有し、当該管路は温熱流体(例えば熱湯)の供給源に連通しているのが好ましい。
或いは、本発明の凍結管(1)において、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に密着するため、負圧機構を有する取付治具(11:バキューム式扁平冷却材押し付け装置)に包囲可能に構成されているのが好ましい。
また本発明の凍結管(1)において、鋼製構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に密着するため、磁力線を放出する機構(例えば磁石)を有する取付治具(12)に包囲可能に構成されているのが好ましい。
さらに本発明において、固定用ファスナー(7)を用いて構造物に固定することが好ましい。
それに加えて、本発明の凍結管(1)は、断熱材(8)により被覆することが出来る。
本発明の凍結管(1)の取付方法は、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成された凍結管(1)を構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付ける取付方法において、
前記凍結管(1)は負圧機構(10:バキューム吸着機構)を有しており、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を凍結管(1)と構造物との間に介在した状態で、凍結管(1)を所定位置に配置して、負圧機構(10)を作動して凍結管(1)を仮留めし、
仮留めされた凍結管(1)を固定用ファスナー(7)で構造物に固定することを特徴としている。
或いは本発明の凍結管(1)の取付方法は、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成された凍結管(1)を構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付ける取付方法において、
負圧機構を有する取付治具(11:バキューム式扁平冷却材押し付け装置)により前記凍結管(1)を包囲し、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を凍結管(1)と構造物との間に介在した状態で、負圧機構を有する取付治具(11)を所定位置に配置し、負圧機構を作動して凍結管(1)を構造物に押し付けて仮留めし、
仮留めされた凍結管(1)の前記取付治具(11)で包囲されている箇所近傍を固定用ファスナー(7)で構造物に固定することを特徴としている。
ここで、負圧機構は前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)と平行に延在する管路(空間VS)を有し、当該管路(VS)は温熱流体(例えば熱湯)の供給源に連通しており、地盤の凍結が不要となった場合には前記管路(VS)に温熱流体(例えば熱湯)を流すことが好ましい。
さらに本発明の凍結管(1)の取付方法は、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成された凍結管(1)を鉄製構造物(例えばシールド機の後胴部或いは鋼製セグメント)に取り付ける取付方法において、
磁力線を放出する機構(例えば磁石)を有する取付治具(12)により前記凍結管(1)を包囲し、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を凍結管(1)と鉄製構造物との間に介在した状態で、前記取付治具(12)により凍結管(1)を鉄製構造物に押し付けて仮留めし、
仮留めされた凍結管(1)の前記取付治具(12)で包囲されている箇所近傍を固定用ファスナー(7)で構造物に固定することを特徴としている。
上述の構成を具備する本発明によれば、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を凍結管(1)と構造物との間に介在した状態で、凍結管(1)に設けた負圧機構(10:バキューム吸着機構)、或いは取付治具(11、12)により凍結管(1)を構造物に押し付けることにより、凍結管(1)を構造物に取り付けることができる。
そして柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)を凍結管(1)と構造物との間に介在することにより、凍結管(1)と構造物との間に空気の断熱層が形成されることなく、凍結管(1)を流れる冷媒(2次冷媒:例えば液相の二酸化炭素)が保有する冷熱(顕熱及び潜熱)は、構造物を介して凍結するべき地盤へ効率良く伝達される。
また、構造物表面に不陸(或いは凹凸)が存在しても、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材(6:高伝導性シート)が変形して当該不陸(或いは凹凸)を吸収するので、隙間すなわち空気による断熱層が形成されることは無い。
本発明によれば、負圧機構(10)を有する凍結管(1)を用いるか、或いは、取付治具として負圧機構を有する取付治具(11:バキューム式扁平冷却材押し付け装置)或いは磁力線を放出する機構(例えば磁石)を有する取付治具(12)を用いて凍結管(1)を構造物に取り付け、その後、固定用ファスナー(7)で構造物に固定するので、凍結工法が完了して凍結管(1)を撤去する際には、固定用ファスナー(7)を取り外すことにより凍結管(1)を撤去することが出来る。或いは、固定用ファスナー(7)を取り外した後、負圧の供給を遮断して負圧機構(10)を有する凍結管(1)または負圧機構を有する取付治具(11)を構造物から取り外し、或いは磁力線を放出する機構(例えば磁石)を有する取付治具(12)を構造物から取り外せば、凍結管(1)を撤去することが出来る。従来技術における付着したモルタルを構造物から除去する作業は、不要である。
そのため本発明によれば、迅速かつ容易に凍結管(1)を撤去することが出来る。
本発明において、負圧機構は前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)と平行に延在する管路(空間VS)を有し、当該管路(VS)は温熱流体(例えば熱湯)の供給源に連通していれば、地盤の凍結が不要となった場合には前記管路(VS)に温熱流体(例えば熱湯)を流すことにより、板状部材(1A:マイクロチャンネル)と構造物(例えば鋼材内面50A)との間の空間が加熱され、構造物(例えば鋼材内面50A)から扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を容易に剥がして(除去して)、凍結工法を完了することが出来る。
ここで、従来の貼付凍結管を用いた凍結工法においては、貼付凍結管の構造体との接合面以外の面で、角型鋼管を空気中に露出した状態で凍結運転を行うと、トンネル坑内などの高い湿度環境では、管表面に霜が生成してしまう。すなわち、従来技術では、冷媒(ブライン)が保有する冷熱の一部は地盤を凍結するのには用いられず、霜を生成するのに用いられてしまうため、その分だけ凍結効率が低かった。
それに対して本発明の凍結管(1)において、凍結管(1)を断熱材(8)により被覆すれば、凍結管(1)には霜は生成せず、2次冷媒の冷熱(顕熱及び潜熱)の一部が霜を生成するのに用いられてしまうことがなく、全ての冷熱が地盤を凍結するのに用いられるため、凍結効率が向上する。
本発明の実施形態で用いられる貼付凍結管の説明図である。 図1で示す貼付凍結管を鋼製セグメントに取り付けた状態の説明図である。 本発明の実施形態で用いられる貼付凍結管の説明図である。 図1、図3で示す以外の貼付凍結管を取り付けた状態を示す説明図である。 図4における貼付凍結管を搬送する態様の説明図である。 図1、図3、図4で示す以外の貼付凍結管を配置した態様における要部を示す部分拡大断面説明図である。 図1、図3、図4、図6で示す以外の貼付凍結管を配置した態様における要部を示す部分拡大断面説明図である。 図7における貼付凍結管を搬送する態様の説明図である。 本発明の第1実施形態を示す説明図であり、(A)は正面断面図、(B)は(A)におけるB矢視図である。 第1実施形態のマイクロチャンネルに空気バキューム接続ブロック、冷媒供給用ソケット、冷媒戻し用ソケット取り付けた状態を示す斜視図である。 第1実施形態における高熱伝導密着シートの作用効果を説明する正面断面図である。 バキューム孔仮閉塞用テープでバキューム孔を仮閉塞した状態を示す正面断面図である。 バキューム孔を仮閉塞しているバキューム孔仮閉塞用テープを部分的に剥離した状態を示す説明斜視図である。 第1実施形態において、貼付凍結管を構造物に固定した状態を示す説明斜視図である。 本発明の第2実施形態を示す正面断面図である。 図15のF15矢視図である。 図15のF15矢視方向断面図(縦断面図)である。 本発明の第3実施形態を示す正面断面図である。 本発明の第4実施形態の概要を示す説明図である。 第4実施形態を示す正面断面図である。 第4実施形態を示す平面図である。 本発明の第5実施形態を示す正面断面図である。 本発明の第6実施形態を示す正面断面図である。 本発明の第7実施形態を示す部分断面図である。 本発明の第7実施形態の変形例を示す部分断面図である。 従来技術に係る貼付凍結管を示す斜視図である。 貼付凍結管が取り付けられるシールド機の説明図である。 シールド機の地中接合における凍結管の配置を示す説明図である。 本発明の実施形態で使用される扁平な板状部材の断面形状の一例を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図示の実施形態において、凍結管を循環する二次冷媒として、二酸化炭素(CO)を使用している。ただし、地盤凍結工法の施工に必要な冷熱を供給できる程度に沸点が低温であるならば、ブライン或いは二酸化炭素以外の液化ガスも使用することが可能である。
本発明の実施形態の説明に先立って、図1〜図7を参照して、本発明の実施形態で用いられている貼付凍結管を構造物に取り付ける態様について説明する。
ここで構造物としては、例えばシールド機の後胴部、トンネル覆工用セグメント、立坑の土留め裏側、トンネル或いはシールド機を含み、既設構造物をも包含する。
図1の貼付凍結管1は、複数の微小冷媒流路を有する扁平な平板状の構造1A(本明細書では「マイクロチャンネル構造」或いは「マイクロチャンネル」と記載する場合がある)を有している。図1では、全ての微小冷媒流路内を流れる流体(冷媒)が一方向に流れる様に構成されている。そして微小冷媒流路内部に冷媒(例えば液相の二酸化炭素)が流れ、地盤の熱を回収し(或いは地盤が保有する熱量を冷媒により吸収して)、地盤を凍結する。
マイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)の断面形状は図29で示す様になっており、複数の微小流路Aが形成され、微小流路Aは矩形断面を有している。ただし微小流路Aの断面形状は矩形状に限定される訳ではなく、矩形以外の断面形状、例えば台形断面或いは半円形断面(いわゆる「かまぼこ形断面」)等であっても良い。
再び図1において、扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)は、軽量で可撓性に富み、冷熱の放散及び温熱の吸収に優れた(伝熱性に優れた)材料(例えばアルミニウム)で構成されている。そして当該マイクロチャンネル構造では、従来技術の凍結管における二重管構造とは異なり、二重管の外管に相当する部分は有しておらず、単一のマイクロチャンネルにおいて冷媒を往復する機能を有してはいない(冷媒の行き/戻りの機能を有していない)。
マイクロチャンネル1Aは、図1に示す状態で、貼付凍結管として構造物(例えば鋼製セグメント等)に取り付けることが出来る。
なお、図示の実施形態において、貼付凍結管が冷媒を往復する機能を有する(冷媒の行き/戻りの機能を有する)様に構成することも可能である。例えば、マイクロチャンネルの複数の微小流路の一部を冷媒の供給路として使用し、残りの微小流路を冷媒の戻り流路として使用することが可能である。
扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)の一端には二次冷媒の供給系統(例えば地上側の冷凍機から冷媒を供給する丸管2A)に連通する空間が設けられた分散ソケット1Bが接合され、他端には二次冷媒の戻り系統(例えば地上側の冷凍機に冷媒を戻す丸管2B)に連通する空間が設けられた集合ソケット1Cが接合されている。
図1における矢印Fは冷媒の流れの方向を示す。
図2は、図1の貼付凍結管1の取付態様を示しており、凍結工法施工現場で鋼製セグメントを組み立てる以前の段階で、貼付凍結管を鋼製セグメントに取り付けた状態を示している。鋼製セグメントは本来円弧状であるが、添付図面においては、図示の簡略化のため図2で示す様に矩形状で示す場合がある。
図2で示す鋼製セグメント40は、地盤に隣接するスキンプレート41、主桁42、セグメント継手板43を有している。スキンプレート41、主桁42、セグメント継手板43で囲まれた空間には2本の縦リブ44(仕切り)が設けられている。鋼製セグメント40のスキンプレート41に接して貼付凍結管1を設置するために、縦リブ44には、貼付凍結管1を設置(挿通)する空間44A(貫通口)が形成されている。そして貼付凍結管1は、縦リブ44における空間44Aに挿通された状態で、鋼製セグメント40に取り付けられる(一体化される)。
図2で示す様な構成であれば、貼付凍結管1が鋼製セグメント40に取り付けられているため、トンネル坑内における現場作業では、丸管2A、2Bの冷媒用の配管作業のみを行なえば良い。なお、図2における符号2Cは、併設された2つの凍結管を連通して内部に冷媒を流過するための可撓性を有する連通管を示す。
図1の貼付凍結管1を鋼製セグメント40に取り付けるに際しては、図3で示す様に、貼付凍結管1(図3では3本の貼付凍結管1)と、冷媒供給源に連通する丸管2と、フレーム3により組立体20を構成し、当該組立体20をトンネル坑の外で組み立て、トンネル坑内で当該組立体20を鋼製セグメント40内の所定位置に押し当てて、貼付凍結管1(図3では3本)を鋼製セグメント40の所定位置に取り付けることが出来る。
図3においては、組立体20は、マイクロチャンネル1A、分散ソケット1B、集合ソケット1Cを備えた3本の貼付凍結管1と、冷媒供給源に連通する供給配管2A及び戻り配管2Bで構成される丸管2と、軽量のフレーム3(フレーム3A、3B、3C)により組み立てられている。そして、3本の貼付凍結管1を取り付ける所定位置は、鋼製セグメント継手40におけるスキンプレート41に接する位置である。なお、フレーム3と円管2は適切な箇所において、従来公知の方法により、結合、固定されている。
軽量フレーム3を支持部材として組立体20を組立て、所定位置に設置することにより、剛性が小さい丸管2及びマイクロチャンネル1A(凍結管1)が変形してしまうことなく、所定位置に取り付けることが出来る。そして貼付凍結管1と丸管2とフレーム3とを一体化して組立体20として構造物(鋼製セグメント)に取り付けることにより、鋼製セグメント40の様な構造物に貼付凍結管1を設置する作業の労力を軽減することができる。
マイクロチャンネル1Aを配置するに際しては、例えば図4で示す様に、扁平板状の長尺のマイクロチャンネル1Aの一端に分散ソケット1B、他端に集合ソケット1Cを(工場或いは施工現場で)ロウ付けし、長尺のマイクロチャンネル1Aを図5で示す様にロール巻きして、トンネル坑内を搬送することが出来る。
そしてシールド機50内で貼付凍結管1を取り付ける場合には、図4で示すように、ロール巻きした凍結管1をロール巻きにされた状態から解いて、シールド機50の内面の曲率に合わせた緩い曲線に戻しつつ、トンネル軸方向にも展開して、所謂「らせん構造」として、らせん構造の貼付凍結管1を、シールド機50内面に密着させて貼り付けることが出来る。なお図4ではトンネルの軸方向に2本の凍結管1が貼り付けられる。
図4で示す様に、シールド機50内面の曲率に合わせて長尺の凍結管1を設置する場合、図示の実施形態で用いられる扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)は例えばアルミニウム製であり、熱伝導性に優れ軽量であると共に、可撓性に富んでいるので作業性が良好である。
図示はされていないが、シールド機50の中空円筒形の後胴部の形状に沿って、リング状に接合された鋼製セグメントの内壁面にリング状の貼付凍結管を設置しても良い。
図4に示す様に、長尺なマイクロチャンネル1Aを長尺のまま構造物に取り付ければ、貼付凍結管1を構造物に取り付ける作業の労力が大幅に軽減される。
長尺のマイクロチャンネル1Aを構造物(例えばシールド機の後胴部)に設置するには、図5で示す様な態様で行うことが出来る。
図5において、両端に分散ソケット1B、集合ソケット1Cをロウ付けした長尺のマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をロール巻きして、坑内搬送台車4に積載する。搬送台車4を坑内の軌道5に走行させて、ロール巻きしたマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をシールド機50内の所定の設置位置まで搬送する。
所定の設置位置において、ロール巻きしたマイクロチャンネル1Aを、搬送台車4から下ろし或いは搬送台車4に載置した状態で、マイクロチャンネル1Aをロール巻きされた状態から解いて螺旋状に延在せしめ(図4参照)、シールド機50内面に貼り付ける。
長尺のマイクロチャンネルをセグメントに取り付ける場合は、図6で示す様に、各セグメント40−1、40−2、40−3、・・・の継手板43に貫通口43Aを形成し、貫通口43Aに長尺のマイクロチャンネル1Aを挿通させれば、継手板43(主桁、縦リブ等の突起)があっても、長尺のマイクロチャンネル1Aをスキンプレート41に接した状態で設置することが出来る。
図6において、符号43Bは地盤側からの地下水の侵入を防止するシール部材である。
或いは、図7で示す様に、継手板(或いは縦リブ等の突起)に貫通口を形成せずに、長尺のマイクロチャンネル1Aを適宜折り曲げて、継手板43(主桁、縦リブ等の突起)を乗り越える様にして配置しても、長尺のマイクロチャンネル1Aをセグメントに取り付けることが出来る。
上述した様に、マイクロチャンネルはアルミニウム製であり、可撓性に富んでいるので、図7で示す様に折り曲げて配置することは容易である。
ここで、マイクロチャンネルをセグメント円周方向(トンネル円周方向)に延在させる場合には、継手板43及び/又は縦リブ44を乗り越え、或いは、継手板43及び/又は縦リブ44の貫通口に挿通する。一方、マイクロチャンネルをトンネル軸方向に延在させる場合には、主桁(図示せず)を乗り越え或いは主桁に形成した貫通口に挿通する。
図7の様に、長尺のマイクロチャンネル1Aが継手板43(或いは図示しない主桁)を乗り越える態様で構造物(例えばシールド機の後胴部)に設置する場合には、図8で示す様な態様で行うことが出来る。
図5で示すのと同様に、図7においても、マイクロチャンネル設置位置において、ロール巻きしたマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)を搬送台車4から下ろし、或いは搬送台車4に載置した状態で、マイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をロール巻きされた状態から螺旋状に延在した状態に解き、シールド機50内面に貼り付ける。
ここで、図8で示す様に、マイクロチャンネル1Aが継手板43(或いは図示しない主桁)を容易に乗り越えて延在する様に(図7参照)、マイクロチャンネル1Aは予め(継手板43或いは主桁を容易に乗り越えられる様に)折り曲げられた状態でロール巻きが為されている。その点で、図8は図5で示す態様とは相違する。
マイクロチャンネル1Aを、継手板43或いは主桁を容易に乗り越えられる様に予め折り曲げておくことにより、図7で示す様に、マイクロチャンネル1Aが継手板43(或いは図示しない主桁)を乗り越えて延在する様に貼り付ける作業の効率が向上する。
次に図9〜図25を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に図9〜図14を参照して、第1実施形態を説明する。
シールド機50内面の曲率に合わせて長尺の凍結管1Aを設置する場合、シールド機50の後胴部内壁面にマイクロチャンネル1Aを密着させるため、シールド機50の後胴部内壁面にマイクロチャンネル1Aを押し付けながら、マイクロチャンネル1Aを所定の位置に取り付ける必要がある。
その際に、マイクロチャンネル1Aとシールド機50の後胴部内壁面との間には、隙間(空気等の断熱層)が形成されてしまうと、2次冷媒(液相二酸化炭素)から凍結するべき地盤への冷熱の伝導性を低下してしまう(熱伝導性を阻害する)。係る熱伝導性の低下を防止するため、シールド機50外胴部(鋼殻)の金属表面とマイクロチャンネル1Aの金属表面との間に、高い熱伝導性を持つ材料を介在させる必要がある。
図9の第1実施形態では、マイクロチャンネル1Aを所定の位置に取り付け、且つ、マイクロチャンネル1Aとシールド機50の後胴部内壁面50Aとの間には、隙間(空気等の断熱層)が形成されることを防止するために、マイクロチャンネル1Aの両端において空間VS(バキューム空間)を設け、当該空間VS(バキューム空間)をバキュームポンプ(図示しない)に連通して空気を吸い取り、以て、マイクロチャンネル1Aの底面(シールド機50の後胴部内壁面50Aに接する面)に負圧を発生させている。
図9(A)において、複数の微小流路1AAを有する扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)に分散ソケット1B(図示しない)と集合ソケット1C(図示しない)を接合した凍結管1には、負圧機構10(バキューム吸着機構)が一体的に設けられている。
マイクロチャンネル1A(凍結管1)に一体的に付設されたバキューム吸着機構10は、マイクロチャンネル1Aの両端において冷媒流路延在方向に沿って設けられる本体部10Aを有し、本体部10Aの内部にバキューム空間VSが形成されている。
図9(B)で示す様に、マイクロチャンネル1Aの両端の本体部10Aの底部(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には、複数のバキューム孔10H(キリ孔)が冷媒流路延在方向(図9(B)では上下方向)に一定間隔で形成されている。
図9(A)において、マイクロチャンネル1Aの底面(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には、柔軟で且つ熱伝導性が良好な高熱伝導密着シート6が貼り付けられている。換言すれば、高熱伝導密着シート6がマイクロチャンネル1Aとシールド機50の後胴部内壁面50Aの間に介在している。
さらに図9(B)で示す様に、マイクロチャンネル1Aの両端に付設されたバキューム吸着機構10の本体部10Aの底部(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には、空気流遮断シート9が設けられている。空気流遮断シート9の厚さ及び弾性は高熱伝導密着シート6と同程度である。
図示しないバキュームポンプを作動すると、バキューム空間VS内の空気が吸引されると共に、本体部10Aの底面に一定間隔で形成されたバキューム孔10H(キリ孔)から、マイクロチャンネル底面よりも下方の領域に存在する空気が吸引され(矢印G)、マイクロチャンネル1Aがシールド機50の後胴部内壁面50Aに押し付けられる。
上述の様に、マイクロチャンネル1Aの底面には高熱伝導密着シート6が貼り付けられており、高熱伝導密着シート6は柔軟性に富んでいるので厚さ方向寸法は可変であり、マイクロチャンネル1Aとシールド機外胴部(鋼殻)の内周面50Aは、高熱伝導密着シート6を介して密着する。
マイクロチャンネル1Aとシールド機外胴部(鋼殻)の内周面50Aが高熱伝導密着シート6を介して密着するため、マイクロチャンネル1Aとシールド機外胴部(鋼殻)の内周面50Aとの空間に隙間が形成されてしまうことは防止される。それと共に、高熱伝導密着シート6は熱伝導性が良好であるため、マイクロチャンネル1A内の微小流路を流れる2次冷媒が保有する冷熱がシールド機外胴部(鋼殻)に効率よく伝達される。
また、バキューム吸着機構10の本体部10Aの底面(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には、空気流遮断シート9が設けられているため、バキューム孔10Hからマイクロチャンネル1Aの底面下方領域の空気を吸引する際に、マイクロチャンネル1Aの左右方向外側(図9で)の空間から空気が流れ込むのを遮断して、上述の空気吸引効果を高めている。
図9におけるバキューム空間VSは、図10で示す空気バキューム接続ブロック10B、空気バキューム終端ブロック10Cに連通しており、空気バキューム接続ブロック10Bは配管21(丸管)を介して図示しないバキュームポンプに連通している。
すなわち、空気バキューム接続ブロック10B及び空気用配管21(丸管)を介して、マイクロチャンネル1Aの(バキューム吸着機構10の)バキューム空間VS内の空気は、図示しないバキュームポンプにより吸引される。
図10において、バキューム空間VSを有する一対の本体部10A、10A(図9におけるマイクロチャンネル1Aの左右端の本体部10A)は、それぞれが長手方向(図10では概略左右方向)の一端が空気バキューム接続ブロック10Bに接続され、他端が空気バキューム終端ブロック10Cに接続される。空気バキューム終端ブロック10Cは、本体部10Aとの接続部とは反対側の端部は閉鎖している。
図示しないバキュームポンプを作動させると、バキューム空間VS内の空気及びマイクロチャンネル1A底面よりも下方の領域に存在する空気(バキューム孔10Hから吸引される空気:図9参照)が吸引され、吸引された空気は、バキューム空間VS、空気バキューム接続ブロック10B、空気用配管21(丸管)を介してバキュームポンプに吸引される。図10の矢印Gは、吸引された空気の流れの方向を示す。
また図10において、マイクロチャンネル1Aは冷媒供給用ソケット1B及び冷媒戻し用ソケット1Cに接続されている。冷媒供給用ソケット1B、冷媒戻し用ソケット1Cは、冷媒供給用配管2A、冷媒戻り用配管2Bを介して、図示しない冷凍機に連通している。
マイクロチャンネル1Aには、図示しない冷凍機から冷媒供給用配管2A、冷媒供給用ソケット1Bを介して2次冷媒が供給され、例えばシールド機外胴部の外側の地盤と熱交換を行った2次冷媒は、マイクロチャンネル1A、冷媒戻し用ソケット1C、冷媒戻り用配管2Bを介して図示しない地上側の冷凍機に戻される。
図9で示す凍結管1Aをシールド機50の後胴部内周面50Aに取り付けてバキュームポンプを作動させた状態を示す図11では、マイクロチャンネル1A下方に設けられた高熱伝導密着シート6が変形することにより、シールド機50の後胴部(鋼殻)の内周面50Aに存在する不陸を吸収している。換言すれば、高熱伝導密着シート6を介在させることにより、マイクロチャンネル1Aは凹凸或いは不陸が存在するシールド機50後胴部(鋼殻)内周面50Aに対して密着することが可能になる。その結果、マイクロチャンネル1Aを流れる2次冷媒が保有する冷熱は、構造物(例えばシールド機50の鋼殻製の後胴部)を介して凍結するべき地盤へ効率良く伝達される。
図示はしないが図9〜図11で示すバキューム吸着機構付き貼付凍結管は、シールド機50の後胴部内壁面50Aのみならず、鋼製セグメント(或いは組成物としてコンクリートを包含する合成セグメント)内に配置することも可能である。
ここで、図9〜図11のバキューム吸着機構付き貼付凍結管では、バキューム孔10Hが扁平冷却材1A(マイクロチャンネル)の全長に亘って開いているため、バキュームポンプ(図示しない)を作動すると、凍結管1の全長に亘って負圧が発生し凍結管1が相手側(シールド機50側)に付着する。そのため、凍結管1の位置決め作業が困難である。
それに対して、図12で示す様に、マイクロチャンネル1Aの長さ方向(図12の紙面に垂直な方向)に沿って、バキューム孔10Hを仮閉塞する仮閉塞用テープ13を貼り付ければ、マイクロチャンネルの位置決めが行われた部分の仮閉塞用テープ13を剥がして、仮閉塞用テープ13を剥がした部分のみに、バキューム孔10Hからの吸引力を作用させることが出来る。
図13は、バキューム孔10Hを塞いで貼り付けたバキューム孔仮閉塞用テープ13を、マイクロチャンネル1Aの長さ方向について一部分のみを引き剥がし、バキューム吸着を作動して密着した部分(バキューム孔仮閉塞用テープ13を剥がした部分:符号E1で示す領域:吸引力が作用する領域)と、バキューム吸着が作動しない部分(バキューム孔仮閉塞用テープ13を剥がしていない部分:範囲E2で示す領域:吸引力が作用しない領域)が併存する状態を示している。
凍結管1の位置決め作業において、作業開始時には全てのバキューム孔10Hに仮閉塞用テープ13を貼り付けて置き、凍結管1の一端(図13でマイクロチャンネル1Aの左端)から他端に向けて(矢印E方向)シールド機側(構造物側)に対して位置決めを行う際に、位置決めが完了したバキューム孔10Hから順次、仮閉塞用テープ13を剥がして、その部分の吸着を作動させれば良い。
第1実施形態におけるバキューム吸着機構10は、貼付凍結管1を鋼材内面50A(例えばシールド機後胴部内壁や鋼製セグメント内周面)へ密着させる際の仮接着の為に設けられている。バキューム吸着は、バキュームポンプで常時吸引し続ける必要があるが、瞬時の停電などで一時的にも吸着機能が損なわれると、貼付凍結管1が脱落してしまう恐れがあることによる。特に、構造物上方に取り付けられた貼付凍結管1が脱落すると危険である。
そのため第1実施形態では、バキューム機構10で貼付凍結管1(或いはマイクロチャンネル1A)を鋼材内面50Aに仮接着した後に、図14で示すように固定用ファスナー7で固定している。
凍結工法の施工期間中は貼付凍結管1と鋼材内面50Aを固定用ファスナー7により固定して、凍結工法の完了後は固定用ファスナー7を取り去って、貼付凍結管1を撤去する。この様にすれば、従来技術における構造物に付着したモルタルの除去作業は不要であり、貼付凍結管1を迅速かつ容易に撤去することが出来る。
図9〜図14の第1実施形態によれば、高熱伝導密着シート6を凍結管1と鋼材面50A(例えばシールド機後胴部内壁や鋼製セグメント内周面)との間に介在しているので、凍結管1に設けたバキューム吸着機構10を作動させると、凍結管1を鋼材面50Aに密着させて取り付けることかできる。その際に、凍結管1と鋼材面50Aとの間に空気の断熱層が形成されることはない。
そのため、凍結管1を流れる冷媒(2次冷媒:例えば液相の二酸化炭素)が保有する冷熱は、鋼材面50A(構造物)を介して凍結するべき地盤へ効率良く伝達される。
また、鋼材面50A(構造物)に不陸(或いは凹凸)が存在しても、柔軟で且つ熱伝導性の良好な高熱伝導密着シート6が変形して当該不陸(或いは凹凸)を吸収するので、隙間すなわち空気による断熱層が形成されることは無い。
また、第1実施形態によれば、バキューム吸着機構10を用いて凍結管1を鋼材面50A(構造物)に取り付け、その後、固定用ファスナー7で鋼材面50A(構造物)に固定するので、凍結工法が完了して凍結管1を撤去する際には、固定用ファスナー7を取り外すことにより凍結管1を容易に撤去することが出来る。
そのため、従来技術の様に付着したモルタルを構造物から除去する作業は不要であり、迅速かつ容易に凍結管1を撤去することが出来る。
それに加えて、第1実施形態によれば、容易且つ確実に貼付凍結管1を鋼材面(例えばシールド機後胴部内壁や鋼製セグメント内周面)へ取り付けることが出来るので、貼付凍結管設置作業の効率化によるコストダウンを図ることが出来る。また、溶接作業を行うことなく貼付凍結管を取り付けることが出来るので、トンネル内での溶接作業が不要であり、作業者の負担を軽減して、作業環境汚染を防止することができる。さらに、トンネル坑内での重量物の上向き施工における落下事故等のリスクを軽減できる。
ここで、図9〜図14の第1実施形態の変形例を説明する。
図12、図13において、バキューム孔10Hを仮閉塞する仮閉塞用テープ13を剥離せず(図9〜図14において、バキューム空間VSを形成する部材にバキューム孔10Hを穿孔しない場合も含む)、仮閉塞用テープ13を貼り付けた状態でマイクロチャンネル1Aの仮留めと固定を行い、凍結工法を実行する。その後、地盤の凍結する必要が無くなった段階で、マイクロチャンネル1Aの両端の空間VS(図9(A)参照)に温熱流体(例えば熱湯)を流過させる。
マイクロチャンネル1Aの両端の空間VS(図9(A)参照)仮閉塞用テープ13が貼り付けられているので、バキューム孔10Hは仮閉塞用テープ13により閉塞され、空間VSに温熱流体(例えば熱湯)を流過させてもバキューム孔10Hから漏れてしまうことなく、マイクロチャンネル1Aが貼り付けられている領域を流れ、その際に、温熱性流体(例えば熱湯)が保有する熱量により、マイクロチャンネル1Aと鋼材内面50Aとの間の空間が加熱される。そのため、鋼材内面50Aからマイクロチャンネル1Aを容易に剥がす(除去する)ことが出来る。従って、上述した変形例によれば、凍結工法の施工後、マイクロチャンネル1Aを迅速に撤去することが出来る。
主として図12、図13を参照して説明した第1実施形態の変形例におけるその他の構成及び作用効果については、第1実施形態と同様である。
次に、図15〜図17を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
図9〜図14の第1実施形態では貼付凍結管1そのものにバキューム吸着機構10を一体的に付加しているが、図15〜図17の第2実施形態では、バキューム吸着機構は貼付凍結管とは分離可能に構成されている。
図15において、第1実施形態と同様な貼付凍結管1(複数の図示しない微小流路1AAが形成されたマイクロチャンネル1Aを有する貼付凍結管)は、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11と別体に構成されている。バキューム式扁平冷却材押し付け装置11は、全体が下側に向かって窪んだ凹状に構成され、マイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)はバキューム式扁平冷却材押し付け装置11(取付治具)の凹部Rに収容可能である。換言すれば、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11はマイクロチャンネル1Aを包囲する様に構成されている。
図15において、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11は、両端(図15で左右端)に本体部11Aを有し、本体部11Aは冷媒流路が延在する方向に配置され、その内部にバキューム空間VSが形成されている。
バキューム式扁平冷却材押し付け装置11の両端の本体部11Aは連通部11Bにより相互に連通しており、連通部11Bの概略中央の分岐部11Cを経由して図示しないバキュームポンプに連通している。
図示はしないが図15〜図17の実施形態は、貼付凍結管をシールド機50の後胴部内壁面50Aに取り付ける場合のみならず、鋼製セグメント(或いは合成セグメント)内に配置する場合にも適用可能である。
本体部11Aの底面(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には複数のバキューム孔11H(キリ孔)が冷媒流路延在方向(図15で紙面に垂直な方向)に一定間隔で形成されている。
第1実施形態と同様に、マイクロチャンネル1Aの底面(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には高熱伝導密着シート6が貼り付けられており、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11の本体部11Aの底面(シールド機50の後胴部内壁面50A側)には、空気流遮断シート9が設けられている。
上述した様に、底面に高熱伝導密着シート6を貼り付けたマイクロチャンネル1Aは、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11の凹部Rに嵌まり込むように配置されている。換言すれば、マイクロチャンネル1Aは、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11に包囲されている。
図示しないバキュームポンプを作動すると、バキューム空間VS内の空気が吸引されると共に、バキューム式扁平冷却材押し付け装置両側の本体部11Aの底面に形成されたバキューム孔11Hから、マイクロチャンネル底面よりも下方の領域に存在する空気が吸引され(矢印G)、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11はシールド機50の後胴部内壁面50Aに吸着する。これにより、マイクロチャンネル1Aがシールド機50の後胴部内壁面50Aに押し付けられる。
高熱伝導密着シート6が介在しているので、マイクロチャンネル1Aとシールド機50の後胴部内壁面50Aとの空間に隙間が形成されてしまうことなく、マイクロチャンネル1A内の微小流路を流れる2次冷媒が保有する冷熱がシールド機外胴部(鋼殻)に確実に効率よく伝達される。
図15において、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11のバキューム空間VSに連通する連通部11Bの側部に空気孔11DAが設けられており、空気孔11DAの開度を調整することにより、バキューム吸着の強さを調整することが出来る。空気孔11DAの開度を調整する機構については、図16で明示されている。
図16において、バキューム吸着の強さを調整する空気孔開度調整機構11Dはレバー11Aの操作により空気穴11DAの開度を調整している。矢印Hで示す様にレバー11DBを操作することにより、空気孔11DAの開度が全開から全閉の間で変化し、本体部11Aの底面からの空気吸引力が変動して、高熱伝導密着シート6を介してマイクロチャンネル1Aをシールド機50の後胴部内壁面50Aに押し付ける効果を調整することが出来る。ここで、空気孔11DAが全開であれば本体部11Aの底面からの空気吸引力は「最弱」であり、全閉であれば「最強」となる。なお、図16、図17で、吸引空気の流れを矢印Gで示す。
図17で示す様に、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11はマイクロチャンネル1Aの冷媒流路延在方向全長に亘って包囲している訳ではなく、マイクロチャンネル1Aの冷媒流路延在方向の一部のみを包囲して、マイクロチャンネル1Aを鋼材面50Aに押し付けている。そして図14で示す様に、鋼材面50Aに押し付けているマイクロチャンネル1Aの近傍領域を固定用ファスナー7により固定する。
第2実施形態では、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11によるマイクロチャンネル1Aの鋼材面50Aへの押し付け(仮留め)と、固定用ファスナー7で鋼材面50Aに固定することを順次繰り返すことにより、マイクロチャンネル1Aを全長に亘って鋼材面50Aに取り付けている。
図15〜図17の第2実施形態によれば、例えばマイクロチャンネル1Aを短い距離毎に分割して構造物(例えばシールド機後胴部や鋼製セグメント)に取り付けなければならない場合でも、バキューム式扁平冷却材押し付け装置11を用いることにより、作業員が動き易い状態で、効率的に取り付けることが出来る。
図15〜図17の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図9〜図14の第1実施形態と同様である。
次に図18を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
上述した様に、従来の貼付凍結管1Aを用いた凍結工法においては、角型鋼管である貼付凍結管1Aを空気中に露出した状態で凍結運転を行うと、特にトンネル坑内などの高い湿度環境では、貼付凍結管1Aの構造物(例えばシールド機後胴部や鋼製セグメント)との接合面以外の面(管表面)に霜が生成してしまう。すなわち、従来技術では、冷媒であるブラインの冷熱の一部が地盤を凍結するのには用いられず、霜を生成するのに用いられてしまうため、凍結効率が低かった。
図18の第3実施形態では、マイクロチャンネル1A(凍結管1)の底面には高熱伝導密着シート6が貼り付けられ、マイクロチャンネル1Aの上面には固定用ファスナー7が接着される。そして、マイクロチャンネル1A、高熱伝導密着シート6、固定用ファスナー7は、固定用ファスナー7の外側に配置された断熱部材8により被覆される。
ここで断熱部材8によりマイクロチャンネル1Aを構造物50(例えば、シールド機の後胴部内壁)に固定する必要は無く、断熱部材8は単に被覆した状態を保持出来ればよい。
なお、図18において、高熱伝導密着シート6は吸水ポリマーマットであり、断熱部材8はロックウールを使用している。
図18の第3実施形態によれば、断熱部材8で、固着用ファスナー7、凍結管1を包囲しているので、凍結管1を流れる2次冷媒(例えば液相二酸化炭素)が保有する冷熱により凍結管1の表面に霜が生成されることが防止され、2次冷媒の保有する冷熱が霜を生成するのに消費されることなく、周辺地盤の凍結に用いられる。そのため、凍結効率が向上する。
図示はしないが図18の第3実施形態は、貼付凍結管をシールド機50の後胴部内壁面50Aに取り付ける場合のみならず、鋼製セグメント(或いは合成セグメント)内に配置する場合にも適用可能である。
図18の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図15〜図17の第2実施形態と同様である。
図19〜図21は本発明の第4実施形態を示している。
図9〜図18の各実施形態では、貼付凍結管を仮留めするのにバキューム(負圧)を用いているが、図19〜図21の第4実施形態では、磁力を用いて貼付凍結管を固定している。
第4実施形態の概要を示す図19において、マイクロチャンネル1Aと高熱伝導密着シート6は強力な磁石12(強力な磁力を有する永久磁石)で包囲された状態で、鋼製の構造物50(例えばシールド機後胴部や鋼製セグメント)に押し付けられている。
第4実施形態の具体的な構造を示す図20、図21において、底面(シールド機50の後胴部内壁面50A側)に高熱伝導密着シート6が貼り付けられた状態で(図20)、マイクロチャンネル1Aはシールド機50の後胴部内壁面50Aに配置されている。
特に図20で示す様に、強力磁石12は、本体部12A、支持部12B、把持部12Cから構成されている。そして支持部12Bの先端をシールド機50の後胴部内壁面50Aに当接させて、マイクロチャンネル1Aを包囲する態様で、強力磁石12は、その磁力によってシールド機50の後胴部内壁面50Aに取り付けられている。
ここで、強力磁石12の支持部12Bの高さ(図20における高さ寸法H1)は、マイクロチャンネル1Aの厚さ寸法と、外力が付加されていない状態(押圧されていない状態)の高熱伝導密着シート6の厚さ寸法の和よりも僅かに小さく、強力磁石12がシールド機50の後胴部内壁面50A(構造物)に付着した状態では、高熱伝導密着シート6は押圧されるようになっている。これにより、高熱伝導密着シート6はマイクロチャンネル1Aとシールド機50の後胴部内壁面50A(構造物)に密着し、マイクロチャンネル1Aはシールド機50の後胴部内壁面50Aに押圧されて固定される。
この状態で、第1及び第2実施形態と同様に、マイクロチャンネル1A(凍結管1)の強力磁石12で包囲されている箇所近傍を、固定用ファスナー7(図14参照)により、シールド機50の後胴部内壁面50A(構造物)に固定する。
第4実施形態では、マイクロチャンネル1Aを強力磁石12で包囲して固定したが、磁石本体(磁力線を放出する機構)を有する取付治具によりマイクロチャンネル1Aを包囲して固定することも可能である。
図21において、図示しない冷凍機から冷媒供給用配管2A(丸管)、冷媒供給用ソケット1Bを介してマイクロチャンネル1Aに2次冷媒が供給され(矢印F)、マイクロチャンネル1Aにおいて構造物(例えばシールド機外胴部)外側の地盤と熱交換を行った後、2次冷媒は冷媒戻し用ソケット1C、冷媒戻り用配管2B(丸管)を介して冷凍機(図示せず)に戻る。
図19〜図21の第4実施形態によれば、マイクロチャンネル1Aの長さ方向寸法が比較的小さければ、図14で示す固定用ファスナー7を用いることなく、貼付凍結管1を構成構造物に固定することが出来る。
また、第4実施形態によれば、凍結管1の取り付けに関して電気、空気等の配管が不要であるので、取り付け構造がコンパクトであり作業効率が良い。
なお、図19〜図21の第4実施形態において、電源消失に備えて永久磁石を用いているが、電磁石を用いることも可能である。
図示はしないが図19〜図21の第4実施形態は、貼付凍結管をシールド機50の後胴部内壁面50Aに取り付ける場合のみならず、鋼製セグメント(或いは合成セグメント)内に配置する場合にも適用可能である。
図19〜図21の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図9〜図18の各実施形態と同様である。
図22を参照して本発明の第5実施形態を説明する。
図22の第5実施形態では、図19〜図21の第4実施形態に、図18で示す様な断熱材を付加している。
図22において、シールド機50の後胴部内壁面50A(構造物)に高熱伝導密着シート6が貼り付けたマイクロチャンネル1A(凍結管1)が配置され、マイクロチャンネル1Aは断熱部材8により被覆されている。そして強力磁石12がシールド機50の後胴部内壁面50A(構造物)に取り付けられた状態で、高熱伝導密着シート6と断熱部材8は押圧されている。その際、高熱伝導密着シート6はマイクロチャンネル1Aとシールド機50の後胴部内壁面50A(構造物)に密着し、マイクロチャンネル1Aはシールド機50の後胴部内壁面50Aに固定される。
図22の第5実施形態によれば、マイクロチャンネル1Aは断熱部材8により被覆されているので、マイクロチャンネル1A表面に霜が生成されることが防止され、2次冷媒の保有する冷熱が霜を生成するのに用いられることなく、地盤を凍結するのに用いられる。そのため、凍結効率が向上する。
図示はしないが図16の実施形態は、貼付凍結管をシールド機50の後胴部内壁面50Aに取り付ける場合のみならず、鋼製セグメント(或いは合成セグメント)内に配置する場合にも適用可能である。
図22の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図19〜図21の第4実施形態と同様である。
図23は本発明の第6実施形態を示している。
図9〜図22の各実施形態では、構造物であるシールド機後胴部の内壁面に貼付凍結管を取り付ける場合を示しているが、図23で示す様に、貼付凍結管(或いは貼付凍結管を構成するマイクロチャンネル)は、セグメント40の内側に、セグメント継手板43を超えて配置される場合がある。
図23において、複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・の継手板43に貫通口43Aが形成されており、長尺のマイクロチャンネル1Aは当該貫通口43Aを挿通して当該複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・に亘り設置されている。
マイクロチャンネル1Aの底面(地盤側)とセグメント40のスキンプレート41との間には、柔軟で且つ熱伝導性の良好な高熱伝導密着シート6が介在している。符号43Bは、地盤側からの地下水の侵入を防止するシール部材である。
図23の第6実施形態におけるマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)を仮留め或いは固定する場合には、例えば、図15〜図22の実施形態と同様にバキューム式扁平冷却材押し付け装置11或いは強力磁石12により仮留めを行った後、固定用ファスナー7により固定すれば良い。高熱伝導密着シート6が介在しているので、マイクロチャンネル1Aとスキンプレート41の間に隙間が形成されることは無く、2次冷媒の冷熱が効率的にセグメント40の周辺地盤に対して効率的に伝達される。
継手板43に貫通口43Aを形成せずに、図7で示す様に長尺のマイクロチャンネルを適宜折り曲げて、継手板43を乗り越える様にして複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・に亘って設置した場合についても、マイクロチャンネル1Aの底面(地盤側)とセグメント40のスキンプレート41との間には、柔軟で且つ熱伝導性の良好な高熱伝導密着シート6が介在させて固定することができる。
この場合でも高熱伝導密着シート6が介在しているので、マイクロチャンネル1Aとスキンプレート41の間に隙間が形成されることは無く、2次冷媒の冷熱が効率的にセグメント40の周辺地盤に対して効率的に伝達される。
図23の第6実施形態によれば、長尺のマイクロチャンネル1Aを複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・に亘って設置する場合であっても、セグメント40に適正に固定し、地盤を凍結することが出来る。
図23の第6実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図15〜図17の第2実施形態、図19〜図21の第4実施形態と同様である。
図24は本発明の第7実施形態を示す。
図9〜図23の各実施形態では、貼付凍結管の構造物(例えばシールド機後胴部や鋼製セグメント)側に高熱伝導密着シートを配置し、構造物から離隔した側には断熱材を配置している。
それに対して図24の第7実施形態では、貼付凍結管1(マイクロチャンネル1A)は、断熱性を有する布状部材14(外布:図9〜図23の各実施形態の断熱材に相当)と、熱伝導性が良く且つ密着性が良好な布状部材15(内布:図9〜図23の各実施形態の高熱伝導密着シートに相当)で包囲されている。
外布14としては、例えば不織布を用いることが出来る。また内布15としては、透水性が良好な布、水で濡らした布を用いることが出来る。ここで、熱伝導性が良く且つ密着性が良好な布状部材は、内部に水を充填した袋状部材を包含する意味で用いられている。
図25は図24の第7実施形態の変形例を示しており、貼付凍結管1を2層になった内布15A、内布15Bで挟み込むように包含している。内布15A、内布15Bについては、図24で説明したのと同一である。
図24、図25の第7実施形態においても、図9〜図23の各実施形態と同様に、構造物に固定するに際しては、仮留めを行った後に、固定用ファスナー7(図14参照)により固定するという作業を、所定の長さ(領域)毎に行えば良い。
図24、図25の第7実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図9〜図23の各実施形態と同様である。
なお図示はしないが図24の第7実施形態及び図25の変形例は、例えば、貼付凍結管をシールド機50の後胴部内壁面50Aに取り付ける場合や、鋼製セグメント(或いは合成セグメント)内に配置する場合に適用可能である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では2次冷媒として液相の二酸化炭素を例示しているが、その他の液化ガスも選択可能である。
また、図示の実施形態では貼付凍結管を用いる場合について説明しているが、その他の凍結管を用いた凍結工法についても、本発明は適用可能である。
1・・・貼付凍結管
1A・・・扁平な板状部材(マイクロチャンネル)
1B・・・分散ソケット
1C・・・集合ソケット
2・・・冷媒用配管(丸管)
2A・・・供給配管(丸管)
2B・・・戻り配管(丸管)
3・・・フレーム
4・・・坑内搬送台車
5・・・軌道
6・・・高熱伝導密着シート
7・・・固定用ファスナー
8・・・断熱部材
9・・・空気流遮断シート
10・・・負圧機構(バキューム吸着機構)
10A・・・本体部
10B・・・空気バキューム接続ブロック
10C・・・空気バキューム終端ブロック
10H・・・バキューム孔(キリ孔)
11・・・バキューム式扁平冷却材押し付け装置
11A・・・本体部
11B・・・連通部
11C・・・分岐部
11D・・・空気孔開度調整機構
11H・・・バキューム孔(キリ孔)
12・・・強力磁石
12A・・・本体部
12B・・・支持部
12C・・・把持部
13・・・仮閉塞用テープ
14・・・外布
15、15A、15B・・・内布
20・・・組立体
21・・・空気用配管(丸管)
40・・・鋼製セグメント
41・・・スキンプレート
42・・・主桁
43・・・セグメント継手
43A・・・貫通口
44・・・縦リブ(仕切り)
44A・・・空間(貫通口)
50・・・シールド機
50A・・・後胴部内壁面
VS・・・バキューム空間

Claims (12)

  1. 二次冷媒が流れる流路を有し、
    二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、
    扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成され、構造物に取り付けられ、
    構造物に密着するために柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材を有することを特徴とする凍結管。
  2. 前記扁平な板状部材は、一端に二次冷媒の供給系統と連通する空間が設けられた分散ソケットが接合され、他端に二次冷媒の戻り系統と連通する空間が設けられた集合ソケットが接合されている請求項1記載の凍結管。
  3. 二次冷媒は二酸化炭素である請求項1、2の何れかに記載の凍結管。
  4. 構造物に密着するため、負圧機構を有している請求項1〜3の何れか1項に記載の凍結管。
  5. 負圧機構は前記扁平な板状部材と平行に延在する管路を有し、当該管路は温熱流体の供給源に連通している請求項4の凍結管。
  6. 構造物に密着するため、負圧機構を有する取付治具に包囲可能に構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の凍結管。
  7. 鋼製構造物に密着するため、磁力線を放出する機構を有する取付治具に包囲可能に構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の凍結管。
  8. 断熱材により被覆されている請求項1〜7の何れか1項に記載の凍結管。
  9. 二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管を構造物に取り付ける取付方法において、
    前記凍結管は負圧機構を有しており、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材を凍結管と構造物との間に介在した状態で、凍結管を所定位置に配置して、負圧機構を作動して凍結管を仮留めし、
    仮留めされた凍結管を固定用ファスナーで構造物に固定することを特徴とする凍結管の取付方法。
  10. 負圧機構は前記扁平な板状部材と平行に延在する管路を有し、当該管路は温熱流体の供給源に連通しており、地盤の凍結が不要となった場合には前記管路に温熱流体を流す請求項9の凍結管の取付方法。
  11. 二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管を構造物に取り付ける取付方法において、
    負圧機構を有する取付治具により前記凍結管を包囲し、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材を凍結管と構造物との間に介在した状態で、負圧機構を有する取付治具を所定位置に配置し、負圧機構を作動して凍結管を構造物に押し付けて仮留めし、
    仮留めされた凍結管の前記取付治具で包囲されている箇所近傍を固定用ファスナーで構造物に固定することを特徴とする凍結管の取付方法。
  12. 二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管を鉄製構造物に取り付ける取付方法において、
    磁力線を放出する機構を有する取付治具により前記凍結管を包囲し、柔軟で且つ熱伝導性の良好な部材を凍結管と鉄製構造物との間に介在した状態で、前記取付治具により凍結管を鉄製構造物に押し付けて仮留めし、
    仮留めされた凍結管の前記取付治具で包囲されている箇所近傍を固定用ファスナーで構造物に固定することを特徴とする凍結管の取付方法。
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