JP2017227020A - 貼付凍結管及びその取付方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造物に容易且つ確実に取り付けることが出来る凍結管と、当該凍結管の取付工法の提供。【解決手段】本発明の凍結管(1)は、二次冷媒が流れる流路を有し、当該二次冷媒は液化ガスであり、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成され、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、地盤を凍結するための液化ガス(例えば二酸化炭素:CO)を循環冷媒として使用するのに好適な貼付凍結管と当該貼付凍結管を用いた地盤凍結工法に関する。
地盤を凍結させる地盤凍結工法は、例えば、シールド掘進機の発進部或いは到達部、トンネル間の連絡横坑、トンネル、立坑における地中接続を行うという用途で施工される場合がある。係る用途で地盤凍結工法を施工する際には、シールド掘進機やトンネル覆工等の構造体に接する地盤を凍結させるため、構造体の内面に貼付凍結管を設置し、凍結管内でブラインを循環させる凍結工法が行われる。
貼付凍結管を貼り付ける構造体は一般に鋼製であり、貼付凍結管も鋼製なので、構造体の内面に貼付凍結管を貼り付け接合するためには溶接が行なわれる。
ブライン方式の貼付凍結管は、通常、図11に示す様な構造となっている。
図11において、貼付凍結管30は、角型鋼管製の凍結管本体31と、冷熱源(例えば冷凍機)で冷却されたブラインを供給する鋼管製の供給配管32と、貼付凍結管30で熱交換を行ったブラインを冷熱源に戻す戻り配管33を有している。
地盤凍結工法の施工に際しては、凍結管本体31をシールド掘進機やトンネル覆工等の構造体の内面に貼り付けてブラインを循環させることにより、当該構造体に接する地盤を凍結させることが出来る。
図11における矢印Fは、ブライン流れの方向を示している。
図11で示す貼付凍結管30は一般的に角型鋼管によって製作されているので、単位長さ当たりの重量が大きい。そのため、狭小空間であるトンネル坑内において貼付凍結管30を設置する作業には、多大な労力が必要になる。特に、トンネル内の上方領域において、貼付凍結管30を鋼製構造体に部分溶接で接合する際には、作業員は上を向いた姿勢で溶接をしなければならず(所謂「上向き設置」を行わなければならず)、多大な労力が必要となる。
また、貼付凍結管30の設置作業中に、重量物である貼付凍結管30が落下してしまう恐れが存在する。特に、上記上向き設置作業の際には、重量物である貼付凍結管30が落下してしまう危険性がある。
図12は、貼付凍結管を設置する構造体の一例である鋼製セグメント40を示している。セグメント40は本来円弧状であるが、図示の簡略化のため、図12では矩形状で示している。
図12のセグメント40は、地盤側に配置されるスキンプレート41、主桁42、セグメント継手板43を有しており、これ等の部材で囲まれた空間には複数(図12では2本)の縦リブ44(仕切り)が存在している。なお図12において、スキンプレート41下方は地盤である。
図12で示す鋼製セグメント40に貼付凍結管を設置する場合には、スキンプレート41(図12では下方)に接して貼付凍結管が設置される。そして、地盤(図12では下方に存在する地盤)を凍結する。
図12で示す様に、鋼製セグメント40における主桁42とセグメント継手板43で囲まれた空間には縦リブ44の仕切りが存在するため、主桁42、セグメント継手板43、縦リブ44で囲まれた狭隘な空間内で貼付凍結管を設置しなければならない。そのため、貼付凍結管を鋼製セグメント40に設置する作業に多大な労力が必要である。
貼付凍結管を設置する構造体がシールド機である場合も存在する。図13で示す様に、シールド機50は、トンネル前面の土水圧に耐えるバルクヘッド51と、円筒中空形状の後胴部52を有している。ここで図13において、掘進方向は矢印Dで示されている。そして、バルクヘッド51後方(図13では左方)の円筒中空形状の後胴部52内で、セグメントを組み立てる。
シールド機の地中接合工事の場合には、図14で示すように、シールド機50坑内からのボーリング孔から放射状に凍結管を設置する放射凍結管35を配置するとともに、シールド機50の円筒中空部52に貼付凍結管36が貼り付けられる。ここで、符号FSは、凍結された地盤(凍土)を示す。
明確には図示されていないが、シールド機50の内面にはいたるところに凹凸が存在し、貼付凍結管36が長いとシールド機50内面に設置することが困難になる。そのため、貼付凍結管36を短く分割して配置しなければならない。しかし貼付凍結管を短く分割した場合には、パイプやホース等により分割された貼付凍結管36を結合し、冷媒の循環経路を確保する必要が生じる。
またトンネル内で貼付凍結管を設置する場合、トンネル坑内において凍結管材料を輸送する必要がある。しかし、トンネル坑内(立坑内でも同様)における狭隘な空間で輸送するためには、凍結管の長さ寸法に限りがあり、設置可能な寸法に分割しなければならない。
さらに、上述の上向き設置を行わなければならない場合が存在し、短い構造にすると作業性が良好になり、トンネル坑内面の突起を避けるためには短い構造であるのが好都合である。
そのため従来技術では、長尺の貼付凍結管は使用されず、短尺の貼付凍結管が使用される場合が多かった。
それに加えて、上述した様に従来の貼付凍結管は角型鋼管製が一般的であり、溶接により鋼製セグメントに取り付けている。
しかし、トンネル坑内は狭隘であり、シールド機内面には機械油やテールシール充填材等の各種油が付着しているため、溶接作業の際に生じる油煙によってトンネル坑内が汚染され、作業環境が劣化してしまうという問題が存在した。
その他の従来技術として、マンホール等の既設小規模地下構造物について適用される凍結工法が存在するが(例えば特許文献1参照)、上述した様な貼付凍結管に関する各種問題を解決するものではない。
特開2010−265631号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、構造物に容易且つ確実に取り付けることが出来る凍結管と、当該凍結管の取付方法の提供を目的としている。
本発明の凍結管(1)は、二次冷媒が流れる流路を有し、
二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、
扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成され、構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付けられることを特徴としている。
本発明の凍結管(1)において、前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)は、一端に二次冷媒の送りを連通する空間が設けられた分散ソケット(1B)が接合され、他端に二次冷媒を戻り連通する空間が設けられた集合ソケット(1C)が接合されているのが好ましい。
そして、本発明の凍結管(1)は、その内部を流れる液化ガスは二酸化炭素ガスであるのが好ましい。
或いは本発明の凍結管(1、1A)は、構造物に形成された突起物(例えば、セグメントにおける縦リブ44:セグメント継手板43、主桁)に形成された貫通口(例えば縦リブ44の貫通口44A或いはスキンプレート側に形成された空間:セグメント継手板或いは主桁のスキンプレート41側に形成された貫通口と、縦リブ44、セグメント継手板或いは主桁のスキンプレート41側に形成された空間を含む)に挿通されて延在する(セグメント継手板43或いは縦リブ44に貫通口を形成した場合には凍結管1はトンネル円周方向に延在:主桁に貫通口を形成した場合には凍結管はトンネル軸方向に延在)のが好ましい。
さらに本発明の凍結管(1、1A)は、構造物に形成された突起物(例えば、セグメントにおける縦リブ、凍結管1がトンネル円周方向に延在する場合はセグメント継手板、凍結管1がトンネル軸方向に延在する場合は主桁)を乗り越えて構造物に取り付けられて延在する(セグメント継手板44或いは縦リブ44を乗り越える場合には凍結管1はトンネル円周方向に延在:主桁を乗り越える場合には凍結管はトンネル軸方向に延在)のが好ましい。
上述した凍結管(1)の取付方法は、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(例えばアルミニウム)で構成された凍結管(1)を構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付ける取付方法において、
構造物に形成された突起物(例えば、セグメントにおける縦リブ44:セグメント継手板、主桁)に貫通口(例えば縦リブ44の貫通口44A:セグメント継手板或いは主桁の貫通口や下方に形成された貫通口:縦リブ44、セグメント継手板或いは主桁に形成された空間を含む)を形成し、当該貫通口を前記凍結管(1)が挿通して延在する(セグメント継手板或いは縦リブに貫通口を形成した場合には凍結管1はトンネル円周方向に延在:主桁に貫通口を形成した場合には凍結管はトンネル軸方向に延在)ことを特徴としている。
或いは上述した凍結管(1)の取付方法は、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料(伝熱性に優れる材料:例えばアルミニウム)で構成された凍結管(1)を構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付ける取付方法において、
前記凍結管(1)を折曲して、当該凍結管(1)が構造物に形成された突起物(例えば、セグメントにおける縦リブや継手板、凍結管1がトンネル円周方向に延在する場合はセグメント継手板或いは縦リブ、凍結管1がトンネル軸方向に延在する場合は主桁)を乗り越えて構造物に取り付けられて延在する(セグメント継手板或いは縦リブに貫通口を形成した場合には凍結管1はトンネル円周方向に延在:主桁に貫通口を形成した場合には凍結管はトンネル軸方向に延在)ことを特徴としている。
さらに上述した凍結管(1)の取付方法は、二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)を有し、扁平な板状部材(1A)は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管(1)を構造物(例えばシールド機の後胴部或いはトンネル覆工用セグメント)に取り付ける取付方法において、
前記扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)の一端に二次冷媒の供給系統と連通する空間が設けられた分散ソケット(1B)を接合し、他端に二次冷媒を戻り系統と連通する空間が設けられた集合ソケット(1C)を接合し、前記分散ソケット(1B)及び集合ソケット(1C)と二次冷媒の供給源(例えば地上側の冷凍装置)を連通している配管(例えば、円管)を接続し、
複数の扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)と前記配管を枠部材(軽量フレーム)と一体に組み合わせて組立体(10)を構成し、
当該組立体(10)を前記構造物の所定位置に配置することを特徴としている。
上述の構成を具備する本発明の凍結管(1)によれば、その内部を冷凍装置で低温化した液化ガス(例えば液相の二酸化炭素)が二次冷媒として流れるので、当該二次冷媒は地盤が保有する熱と熱交換(顕熱及び潜熱)を行い、当該熱交換(顕熱及び潜熱)により凍結管(1)周辺の地盤を凍結させることが出来る。
ここで、本発明の凍結管(1)を構造物(例えばトンネル覆工用セグメント)に取り付ける際に、構造物に形成された突起物(例えば、セグメントの補強用の縦リブや継手板、凍結管1がトンネル円周方向に延在する場合はセグメント継手板或いは縦リブ、凍結管1がトンネル軸方向に延在する場合は主桁)に貫通口を形成し、当該貫通口に前記凍結管(1)を挿通すれば、突起物と干渉しない様に凍結管を分割(切断)して、分割(切断)された凍結管(1)同士をパイプやチューブで接続する必要が無くなり、凍結管(1)をトンネル円周方向やトンネル軸方向に延在することが出来るので、凍結管(1)からの冷媒の漏洩リスクを低下し、且つ、構造物に取り付ける作業の労力を軽減することが出来る。
或いは、本発明の凍結管(1)を構造物(例えば、シールド機の後胴部、トンネル覆工用セグメント)に取り付ける際に、前記凍結管(1)を折曲して、当該凍結管(1)が構造物に形成された突起物(例えば、セグメントにおける縦リブ44、セグメント継手板、凍結管1がトンネル円周方向に延在する場合はセグメント継手板、凍結管1がトンネル軸方向に延在する場合は主桁)を乗り越えた状態で構造物に取り付ければ、構造物に形成された突起物と凍結管(1)が干渉することなく凍結管(1)を取り付けることが出来て、しかも、突起物と干渉しない様に凍結管(1)を分割(切断)して、分割(切断)された凍結管(1)同士をパイプやチューブで接続する必要が無くなり、凍結管(1)をトンネル円周方向やトンネル軸方向に延在することが出来る。そのため、冷媒の漏洩リスクが低下すると共に、凍結管(1)を構造物に取り付ける作業の労力が軽減される。
さらに、本発明の凍結管(1)を構造物(例えば、シールド機の後胴部、トンネル覆工用セグメント)取り付ける際に、扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)に分散ソケット(1B)及び集合ソケット(1C)を接合し、分散ソケット(1B)及び集合ソケット(1C)に二次冷媒の供給源(例えば地上側の冷凍装置)へ連通している配管(例えば、円管)を接続し、複数の扁平な板状部材(1A:マイクロチャンネル)と前記配管を枠部材(軽量フレーム)と一体に組み合わせて組立体を構成し、当該組立体を前記構造物の所定位置に配置すれば、一度に複数の凍結管(1)を構造物の所定位置に取り付けることが出来るので、凍結管(1)を構造物に取り付ける作業の労力が軽減される。
本発明の第1実施形態における貼付凍結管の説明図である。 第1実施形態の要部を示し、図1で示す貼付凍結管を鋼製セグメントに取り付けた状態の説明図である。 本発明の第2実施形態における貼付凍結管の説明図である。 第2実施形態において、図3の貼付凍結管を取り付けた鋼製セグメントをリング状に接合した状態を示す正面断面図である。 本発明の第3実施形態において貼付凍結管を取り付けた状態を示す説明図である。 本発明の第3実施形態における貼付凍結管を搬送する態様の説明図である。 本発明の第4実施形態の要部を示す部分拡大断面説明図である。 本発明の第5実施形態の要部を示す部分拡大断面説明図である。 本発明の第5実施形態における貼付凍結管を搬送する態様の説明図である。 図1〜図9の各実施形態における貼付凍結管の断面図であって、(A)は図1で示す貼付凍結管における流路断面を示し、(B)は第6実施形態に係る貼付凍結管の流路断面を示す。 従来技術に係る貼付凍結管を示す斜視図である。 貼付凍結管を取り付ける構造物である鋼製セグメントの説明図である。 貼付凍結管が取り付けられるシールド機の説明図である。 シールド機の地中接合における凍結管の配置を示す説明図である。
以下、図1〜図10の添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図示の実施形態において、凍結管を循環する二次冷媒である液化ガスとして、液相の二酸化炭素(液相のCO、液化二酸化炭素ガス)を使用している。ただし、地盤凍結工法の施工に必要な冷熱を供給できる程度に沸点が低温であるならば、二酸化炭素以外の液化ガスも使用することが可能である。
最初に図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る貼付凍結管と、当該貼付凍結管を用いた地盤凍結工法について説明する。
第1実施形態に係る貼付凍結管1は、図1で示す様に、その内部に複数の微小冷媒流路を有する扁平な板状部材1A(本明細書では「マイクロチャンネル」)を有しており、マイクロチャンネル内の複数の微小冷媒流路内を流れる冷媒(例えば液相の二酸化炭素)が一方向に流れる構造となっている。そして微小冷媒流路内部に冷媒(例えば液相の二酸化炭素)が流れる間に、冷媒は周囲の地盤と熱交換を行い(冷媒が保有する顕熱及び潜熱で)周囲の地盤から熱を奪って凍結する。
扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)は、軽量で可撓性に富み、冷熱の放散及び温熱の吸収に優れた(伝熱性に優れた)材料(例えばアルミニウム)で構成されており、構造物に取り付けられる。ここで構造物としては、例えばシールド機の後胴部、トンネル覆工用セグメント(例えば、鋼製セグメント、合成セグメント)、立坑の土留め裏側、トンネル或いはシールド機を含み、既設構造物をも包含する。
また、扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)の一端には二次冷媒の供給系統(例えば地上側の冷凍機から冷媒を供給する円管系統)に連通する空間が設けられた分散ソケット1Bが接合され、他端には二次冷媒の戻り系統(例えば地上側の冷凍機に冷媒を戻す円管系統)に連通する空間が設けられた集合ソケット1Cが接合されている。
図1のマイクロチャンネル構造では、二重管の外管に相当する部分は有しておらず、単一のマイクロチャンネルにおいて冷媒を往復する機能を有してはいない(冷媒の行き/戻りの機能を有していない)。
マイクロチャンネル1Aは図1に示す状態で、貼付凍結管1として構造物(例えば鋼製セグメント、合成セグメント等)に取り付けることが出来る。
図1において、図示しない冷凍機側から円管2Aを介して冷媒が供給され、分散ソケット1Bを介して扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)の複数の微小冷媒流路に分散して流れ、集合ソケット1Cで集合し、円管2Bで冷凍機側に冷媒が戻される。図1では、冷媒が流れる方向を複数の矢印F(点線)で示す。
なお、図示はしないが、図1のマイクロチャンネル構造において、冷媒を往復する機能を有する様に構成することが可能である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る貼付凍結管の取付態様を示しており、トンネル工事施工現場に搬入される以前の段階で、貼付凍結管を鋼製セグメントに取り付けた状態を示している。図2で示す取付態様(或いは取付方法)では、トンネル工事施工前の段階で、図1で示す貼付凍結管1を鋼製セグメント40に取り付けている。図2では貼付凍結管1が、鋼製セグメント40に2本取り付けられている。
ここで、鋼製セグメントは本来円弧状であるが、図示の簡略化のため、実施形態では鋼製セグメントを矩形で示す場合がある。
図2の鋼製セグメント40において、地盤に隣接するスキンプレート41、主桁42、セグメント継手板43で囲まれた空間には2本の縦リブ44(仕切り)が存在している。鋼製セグメント40のスキンプレート41に接して貼付凍結管1を設置するため、鋼製セグメント40の縦リブ44には、貼付凍結管1を設置(挿通)する空間44A(貫通口)が形成されている。換言すれば、縦リブ44に貫通口44Aが形成され、貫通口44Aに凍結管1が挿通されている。
図2で示す鋼製セグメント40へ貼付凍結管1を取り付ける(設置する)に際しては、現場で鋼製セグメント40を組み立てる以前の段階に(例えば鋼製セグメント40を製造する工場において)、鋼製セグメント40の縦リブ44に貼付凍結管1を設置(挿通)する空間44A(貫通口)を形成する。
そして図2で示すように、貼付凍結管1が縦リブ44における前記空間44Aを挿通して、貼付凍結管1を鋼製セグメント40に取り付ける(一体化させる)。
貼付凍結管1が鋼製セグメント40に取り付けられていれば、トンネル坑内における作業では、円管2A、2Bの配管作業、すなわち、冷凍機(図示せず)から供給配管2Aと凍結管1の分散ソケット1Bとを接続する作業、冷凍機側への戻り配管2Bと凍結管1の集合ソケット1Cとを接続する作業のみを行なえば良い。そのため、トンネル坑内での設置作業における労力が最少となる。なお、図2における符号2Cは、併設された2つの凍結管1同士を連通して内部に冷媒を流過するためのフレキシブルな連通管を示し、矢印Fは冷媒の流れ方向を示す。
その後、複数の鋼製セグメント40を接合し、トンネルの接合の際には地上側の図示しない冷凍機側から冷媒を貼付凍結管1内に供給して、地盤を凍結する。
図1、図2の本発明の第1実施形態によれば、マイクロチャンネル1A(凍結管1)の内部を冷凍装置で低温化した液化ガス(液化二酸化炭素)が二次冷媒として流れ、熱交換(顕熱及び潜熱)によりマイクロチャンネル1A周辺の地盤を凍結させることが出来る。
図2で示す様に、凍結管1を例えばトンネル覆工用セグメントに取り付ける際に、鋼製セグメント40に形成された補強用の縦リブ44(突起物)に貫通口44A(或いは縦リブ44の下方の空間)を形成し、当該貫通口44Aに前記凍結管1(マイクロチャンネル1A)を挿通している。
そのため、縦リブ44(突起物)と干渉しない程度に短く凍結管1を分割(切断)する必要がなくなり、分割(切断)された凍結管1同士を冷媒供給、戻り用のパイプやチューブで接続する作業が大幅に減少するので、凍結管1を構造物に取り付ける作業の労力を軽減することが出来る。
さらにスキンプレート41における縦リブ44の下方位置にも凍結管1(マイクロチャンネル1A)を設置して、当該箇所の地盤に効率的に冷熱を供給して凍結することが出来る。
次に図3、図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
既に地中の所定箇所に設置されている鋼製セグメント40に貼付凍結管1を取り付ける場合には、図3では3本の貼付凍結管1と、冷媒の供給源に連通する配管である円管2が、フレーム3(軽量フレームの枠部材)と一体に組み合わされて組立体10を構成している。組立体10はトンネル坑の内外で組み立てることが出来る。
ここで貼付凍結管1には、図1で示す様に、マイクロチャンネル1Aの一端に分散ソケット1Bが接合され、他端に集合ソケット1Cが接合されている。
図3において、鋼製セグメント40におけるスキンプレート41、主桁42、セグメント継手板43で囲まれた空間には2本の縦リブ44(仕切り)が存在している。第2実施形態では、図3で示す2本の縦リブ44で仕切られた3つの空間のそれぞれにおいて、スキンプレート41に接する様にして貼付凍結管1を設置する。
3本の貼付凍結管1における各々の分散ソケット1Bに対して、図示しない冷媒供給源に連通する供給配管2A(円管)が3本に分岐して、それぞれ接続されている。そして3本の貼付凍結管1のそれぞれの集合ソケット1Cには、3本の戻り配管2B(円管)が各々接続されており、3本の戻り配管2Bは1本の戻り配管に合流(集合)している。
図3において、符号Pは供給配管2Aにおける分岐箇所を示し、符号Qは戻り配管2Bにおける集合箇所(合流箇所)を示す。
図3において、円管2(供給配管2A、戻り配管2B)及びマイクロチャンネル1Aは剛性が小さいため、適度な剛性を有するフレーム3(軽量フレームの枠部材)を支持材として組み立てられる。
図3においては、フレーム3は、フレーム3A、フレーム3B、フレーム3Cを有している。フレーム3Aは、供給配管2A側における分岐箇所Pから分散ソケット1Bの上方の所定位置までの領域で、円管2A(供給配管)に沿う様に併設されている。そしてフレーム3Bは、戻り配管2B側における集合箇所Qから各集合ソケット1Cの上方の所定位置までの領域で、円管2B(戻り配管)に沿う様に併設されている。またフレーム3Cは、フレーム3Aとフレーム3Bを連結している。フレーム3Aとフレーム3C、フレーム3Bとフレーム3Cの連結部分近傍等には構造強化のための補強部3Dが設けられる。
ここで、フレーム3(フレーム3A、3B、3C)と円管2(供給配管2A、戻り配管2B)は適切な箇所において、従来公知の方法により、結合、固定されている。
組立体10は、トンネル坑内外で、貼付凍結管1と円管2(供給配管2A、戻り配管2B)をフレーム3(フレーム3A、3B、3C)と一体的に組み立てることにより構成される。そしてトンネル坑内で、組立体10を鋼製セグメント40内の所定位置に押し当てて配置し、以て、貼付凍結管1を鋼製セグメント40の所定位置に取り付ける。
図3における符号3Eは組立体10の把持部を示し、把持部3Eは、組立体10を鋼製セグメント40内の所定位置に押し当てて配置する作業の際に作業者が組立体10を把持(保持)するのに用いられる。
第2実施形態によれば、複数(3本)の貼付凍結管1が組立体10として一体化されているため、組立体10を用いることによって、例えば鋼製セグメント40に貼付凍結管1を設置する作業の労力を軽減することが出来る。
図3で示す様に貼付凍結管1を設置した鋼製セグメント40を(トンネル坑内で)リング状に接合した状態が図4に示されている。リング状に接合したセグメント100は7ピースの鋼製セグメント40で構成されている。
図4において、各鋼製セグメント40はセグメント継手板43で仕切られ、各鋼製セグメント40のスキンプレート41には貼付凍結管1(マイクロチャンネル1A)が3本配置されている。そして各鋼製セグメント40で隣接する貼付凍結管1は、縦リブ44を境にして離隔している。
各マイクロチャンネル1Aには円管2(供給配管及び戻り配管)が接続されている。上述した様に、各鋼製セグメント40において、3本の貼付凍結管1は円管2(供給配管及び戻り配管)と共にフレーム3と一体的に組み立てられ、組立体10を構成している。
図4において、図示しない冷媒供給源から二次冷媒(例えば、液化二酸化炭素)を供給すると(矢印F)、二次冷媒は円管2(供給配管及び戻り配管)を介して貼付凍結管1内を流れ、その際にはスキンプレート41の外方に近接する地盤と熱交換を行って当該地盤を凍結する。
図4において、リング状に接合したセグメント100或いはライナーは、7ピースの鋼製セグメント40で構成されている。しかし、ライナーを構成するセグメントの数は、トンネル径等の条件が変化すれば変更される。
図3、図4の第2実施形態によれば、3本の貼付凍結管1と二次冷媒用の配管2(円管)とフレーム3と一体に組み合わせて組立体10を構成し、組立体10をトンネル覆工用セグメント40に取り付けている。
組立体10をセグメント40の所定位置に配置すれば、一度に複数の(図3では3本の)凍結管1をセグメント40の所定位置に取り付けることが出来るので、凍結管1をセグメント40(構造物)に取り付ける作業の労力が軽減される。
図3、図4の第2実施形態におけるその他の構成と作用効果は、図1、図2の第1実施形態と同様である。
次に図5、図6を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、シールド機内に貼付凍結管を設置する場合が示されている。
図5における貼付凍結管1は、図1で示す貼付凍結管1と同様に、マイクロチャンネル1Aの一端に分散ソケット1Bが接合され、他端に集合ソケット1Cが接合された貼付凍結管であるが、その長さ寸法(ソケット1B、1C間の寸法)が長い長尺物として構成されている。長尺の貼付凍結管1は、扁平な板状のマイクロチャンネル1Aの両端にソケット1B、1Cを(工場或いは施工現場で)ロウ付けし、マイクロチャンネル1Aの両端にソケット1B、1Cをロウ付けした状態で、長尺のままのマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をロール巻きして(図6参照)、トンネル坑内を搬送される。
そしてシールド機50内で貼付凍結管1を取り付ける箇所においては、図5で示す様に、ロール巻きした凍結管1を、シールド機50の内面の曲率に合わせた緩い曲線に戻しながら、トンネル軸方向にも展開して、所謂「らせん構造」とする。そして、らせん構造の貼付凍結管1を、シールド機50内面に密着させて貼り付ける。図5ではトンネルの軸方向に2本の長尺の凍結管1が貼り付けられている。
図5で示す様に、シールド機50内面の曲率に合わせて長尺の貼付凍結管1を設置する場合、図示の実施形態で用いられる扁平な板状部材1A(マイクロチャンネル)はアルミニウム製であり、熱伝導性に優れ軽量であると共に、可撓性に富んでいる。そのため、可撓性に富んだ扁平な板状部材1Aをシールド機50内面の曲率に合せて設置する作業は、容易に行うことが出来る。
図5において、図示しない冷媒供給源から二次冷媒(例えば、液化二酸化炭素)を供給すると(矢印F)、二次冷媒は供給配管2A(円管)、分散ソケット1Bを介して2本のマイクロチャンネル1A内を流れ、シールド機50の外方に近接する地盤と熱交換を行って当該地盤を凍結する。マイクロチャンネル1Aを流れた二次冷媒は集合ソケット1C、戻り配管2B(円管)を介して冷媒供給源に戻る。
明確には図示していないが、シールド機の中空円筒形の後胴部の形状に沿って、リング状に接合された鋼製セグメントの内壁面にリング状の貼付凍結管を設置することも可能である。
従来の貼付凍結管の場合には、短い貼付凍結管同士をパイプやホース等で接続しなければならず、その作業に多大な労力を費やさなければならなかった。
それに対して、図5で示す第3実施形態であれば、長尺なマイクロチャンネル1Aをそのまま取り付けることが出来るので、貼付凍結管1を構造物に取り付ける作業の労力が軽減され、容易に設置することが出来る。
図5の第3実施形態の様に、長尺のマイクロチャンネル1Aを構造物(例えばシールド機の後胴部)に設置するには、図6で示す様な態様で行うことが出来る。
図6において、マイクロチャンネル1Aの両端に分散ソケット1B、集合ソケット1Cをロウ付けして、長尺のマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をロール巻きして、坑内搬送台車4に積載する。搬送台車4は坑内の軌道5を走行して、ロール巻きしたマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をシールド機50内の所定の設置位置まで搬送する。
当該設置位置において、ロール巻きしたマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)を搬送台車4から下ろし、或いは搬送台車4に載置した状態で、図5で示す様に、マイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をロール巻きされた状態から螺旋状に延在した状態に解き、シールド機50内面に貼り付ける。
図5、図6の本発明の第3実施形態によれば、長尺なマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)を長尺のままロール巻きして、坑内搬送台車4によりシールド機50内の所定の設置位置まで搬送する。そして当該所定位置でロール巻きしたマイクロチャンネル1Aをらせん状に解いてシールド機50内面に密着させて貼り付けることが出来る。
そのため、一度に必要な長さの貼付凍結管1をシールド機50(構造物)に取り付けることが出来て、貼付凍結管1を構造物に取り付ける作業の労力が軽減される。
図5、図6の第3実施形態におけるその他の構成と作用効果は、図1、図2の第1実施形態と同様である。
次に図7を参照して本発明の第4実施形態を説明する。
図2の第1実施形態では、長尺の扁平板状部材1A(マイクロチャンネル)はセグメント40の縦リブ44に形成された貫通口44Aに挿通されている。これに対して図7の第4実施形態では、長尺のマイクロチャンネル1Aが複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・に亘って配置されている。
図7において、各セグメント40−1、40−2、40−3、・・・の継手板43には貫通口43Aが形成され、当該貫通口43Aに長尺のマイクロチャンネル1Aが挿通している。
そのため、長尺のマイクロチャンネル1Aの状態で複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・に亘り、各スキンプレート41に接した状態で設置することが出来る。なお、符号43Bは、地盤側からの地下水の侵入を防止するシール部材である。
図7では継手板43に貫通口43Aが形成された場合が説明されているが、図7では示されていない主桁に貫通口を形成しても良い。継手板43に貫通口43Aを形成した場合には、マイクロチャンネル1Aはトンネル円周方向に延在する。一方、図7では図示しない主桁に貫通口を形成した場合には、マイクロチャンネルはトンネル軸方向に延在する。
図7の第4実施形態によれば、継手板43と干渉しない様にマイクロチャンネル1Aを短く分割(切断)する必要がなく、短く分割(切断)されたマイクロチャンネル1A同士を2次冷媒用配管(円管)で接続する必要も無い。その結果、マイクロチャンネル1A(凍結管1)を複数のセグメント(構造物)に亘って取り付ける作業の労力が軽減する。
なお図7で示す状態で二次冷媒をマイクロチャンネル1A内を流過させれば、スキンプレート41の外方(図7で下方)の地盤を凍結することが出来る。
図7の第4実施形態におけるその他の構成と作用効果は、図1、図2の第1実施形態と同様である。
次に図8、図9を参照して本発明の第5実施形態を説明する。
図8の第5実施形態も、図7の第4実施形態と同様に、長尺のマイクロチャンネル1Aが複数のセグメント40に亘って配置されている。
図7の第4実施形態では継手板43に貫通口43Aが形成されているのに対して、図8の第5実施形態では継手板43には貫通口は形成されていない。図8において、長尺のマイクロチャンネル1Aが複数のセグメント40−1、40−2、40−3、・・・に亘って配置されているが、マイクロチャンネル1Aはセグメント40間の境界で、継手板43を乗り越える様に折曲して配置されている。
上述した様に、マイクロチャンネル1Aを構成するアルミニウムは可撓性に富んでおり、図8で示す様に、セグメント40の継手板43と干渉しない様に、継手板43を乗り越える態様に折曲することが出来る。
そのため、継手板43(突起物)と干渉しない様にマイクロチャンネル1Aを短く分割(切断)する必要がなく、短く分割(切断)されたマイクロチャンネル1A同士を2次冷媒用配管(円管)で接続する必要も無い。また、継手板43(突起物)と干渉しないために継手板43に貫通口を設ける必要もない。その結果、マイクロチャンネル1A(凍結管1)を複数のセグメント(構造物)に亘って取り付ける作業の労力が軽減する。
図8ではマイクロチャンネル1Aは継手板43を乗り越えて、トンネル円周方向に延在する。ここで、マイクロチャンネル1Aを主桁(図8では図示せず)を乗り越えて配置して、トンネル軸方向に延在させることも出来る。
図8の第5実施形態の様に、長尺のマイクロチャンネル1Aが継手板43(或いは図示しない主桁)を乗り越える態様で構造物(例えばシールド機の後胴部)に設置する場合には、図9で示す様な態様で行うことが出来る。
図6で示すのと同様に、図9においても、マイクロチャンネル設置位置において、ロール巻きしたマイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)を搬送台車4から下ろし、或いは搬送台車4に載置した状態で、マイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)をロール巻きされた状態から螺旋状に延在した状態に解き、シールド機50内面に貼り付ける。
ここで、図9で示す様に、マイクロチャンネル1Aが継手板43(或いは図示しない主桁)を容易に乗り越えて延在する様に(図8参照)、マイクロチャンネル1Aは予め(継手板43或いは主桁を容易に乗り越えられる様に)折り曲げられた状態でロール巻きが為されている。その点で、図9は図6で示す態様とは相違する。
マイクロチャンネル1Aを、継手板43或いは主桁を容易に乗り越えられる様に予め折り曲げておくことにより、図8で示す様に、マイクロチャンネル1Aが継手板43(或いは図示しない主桁)を乗り越えて延在する様に貼り付ける作業の効率が向上する。
図8、図9の第5実施形態におけるその他の構成と作用効果は、図1、図2の第1実施形態、図7の第4実施形態と同様である。
図10を参照して、本発明の第6実施形態を説明する。
図1〜図8の各実施形態において、マイクロチャンネル1A(貼付凍結管1)の断面形状は図10(A)で示す様になっており、複数の微小流路Aが形成されており、微小流路Aは矩形断面を有している。ただし微小流路Aの断面形状は矩形状に限定される訳ではなく、矩形以外の断面形状、例えば台形断面或いは半円形断面(いわゆる「かまぼこ形断面」)等であっても良い。
これに対して第6実施形態では、図10(B)で示す様に、マイクロチャンネル1A−1の複数の微小流路A−1において、構造物側(例えばシールド機の後胴部内壁面側、鋼製セグメントのスキンプレート表面側:図10(B)で下方)には多数のフィンAFが形成されている。微小流路A−1で構造物側に多数のフィンAFを形成することにより、2次冷媒の濡れ面積を拡大して、熱伝導効率を向上することが出来る。
そのため、図10(B)において、マイクロチャンネル1A−1の各微小流路A−1に二次冷媒を循環させれば、構造物側(図10(B)で下方)に近接する地盤に対して、さらに効率的に地盤の熱を吸収して凍結することが出来る。
図示はしないが、多数のフィンに代えて、多数の窪み(ディンプル)を形成しても良い。
図10の第6実施形態におけるその他の構成と作用効果は、図1、図2の第1実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では2次冷媒として液相の二酸化炭素を例示しているが、その他の液化ガスも選択可能である。
また、図示の実施形態では貼付凍結管を用いる場合について説明しているが、その他の凍結管を用いた凍結工法についても、本発明は適用可能である。
さらに、図示の実施形態において、鋼製セグメントに適用するのみならず、コンクリートを組成物として包含する合成セグメントに対しても適用することも出来る。
1・・・貼付凍結管
1A・・・扁平な板状部材(マイクロチャンネル)
1B・・・分散ソケット
1C・・・集合ソケット
2・・・円管
2A・・・供給配管
2B・・・戻り配管
3・・・フレーム
4・・・坑内搬送台車
5・・・軌道
10・・・組立体
40・・・セグメント
41・・・スキンプレート
42・・・主桁
43・・・セグメント継手板
43A・・・貫通口
44・・・縦リブ(仕切り)
44A・・・空間(貫通口)
50・・・シールド機
100・・・リング状に接合したセグメント
A、A―1・・・微小流路
AF・・・多数のフィンを設けた流路

Claims (8)

  1. 二次冷媒が流れる流路を有し、
    二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、
    扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成され、構造物に取り付けられることを特徴とする凍結管。
  2. 前記扁平な板状部材は、一端に二次冷媒の送りを連通する空間が設けられた分散ソケットが接合され、他端に二次冷媒を戻り連通する空間が設けられた集合ソケットが接合されている請求項1に記載の凍結管。
  3. 内部を流れる液化ガスは二酸化炭素ガスである請求項1、2の何れかに記載の凍結管。
  4. 構造物に形成された突起物に形成された貫通口を挿通して延在する請求項1〜3の何れか1項の凍結管。
  5. 構造物に形成された突起物を乗り越えて構造物に取り付けられて延在する請求項1〜3の何れか1項の凍結管。
  6. 二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管を構造物に取り付ける取付方法において、
    構造物に形成された突起物に貫通口を形成し、当該貫通口を前記凍結管が挿通して延在することを特徴とする凍結管の取付方法。
  7. 二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管を構造物に取り付ける取付方法において、
    前記凍結管を折曲して、当該凍結管が構造物に形成された突起物を乗り越えて構造物に取り付けて延在することを特徴とする凍結管の取付方法。
  8. 二次冷媒が直接流れる流路として複数の微小冷媒流路が設けられた扁平な板状部材を有し、扁平な板状部材は軽量で可撓性に富み、冷熱の放散ならびに温熱の吸収に関与する熱特性に優れる材料で構成された凍結管を構造物に取り付ける取付方法において、
    前記扁平な板状部材の一端に二次冷媒の供給系統と連通する空間が設けられた分散ソケットを接合し、他端に二次冷媒を戻り系統と連通する空間が設けられた集合ソケットを接合し、前記分散ソケット及び集合ソケットと二次冷媒の供給源を連通している配管を接続し、
    複数の扁平な板状部材と前記配管を枠部材と一体に組み合わせて組立体を構成し、
    当該組立体を前記構造物の所定位置に配置することを特徴と凍結管の取付方法。
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