JP2020012771A - 地盤試料のサンプリング方法及びサンプリング装置 - Google Patents

地盤試料のサンプリング方法及びサンプリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】凍結した地盤試料(凍土柱)をコアリングレス、重機レスで採取できるとともに、凍土柱の造成に要する時間と費用を削減できる地盤試料のサンプリング方法及びサンプリング装置を提供する。【解決手段】地盤試料を採取する土中に加温及び冷却が可能な熱源ユニット及び試料引き抜き部材を挿入する熱源ユニット挿入工程5と、該熱源ユニット挿入工程5で挿入した熱源ユニットを冷却し、この熱源ユニットの周囲の地盤試料を凍結させる地盤試料凍結工程6と、地盤試料凍結工程6後に熱源ユニットを加温し、凍結した地盤試料の一部を融解させる加温工程7と、凍結した地盤試料から熱源ユニットを引き抜く熱源ユニット引き抜き工程8と、熱源ユニット引き抜き工程後に凍結した地盤試料を試料引き抜き部材により土中から引き抜き、凍結した地盤試料をコアリングせずに採取する地盤試料採取工程9とで構成される。【選択図】図1

Description

本発明は地盤物性情報の試験試料を採取するための地盤試料のサンプリング方法及びサンプリング装置に関する。
通常、力学試験用の供試体は円柱状であり、1種類の試験あたり複数本必要である。また、乱さない試料採取用のボーリング孔径は4〜5インチで、この孔内を引き揚げることが出来る凍土柱から複数本の供試体を効率的に採取するためには、上下端部を除く凍土柱の主要部は略同じ大きさで略円形になるようにする。
地下水面下の砂質地盤などの乱さない試料採取は、採取時に土粒子の接触状態が変わる等の乱れが生じること、採取試料を地中から引き上げるときの脱落が生じること、緩い砂地盤では採取後に形状保持ができないで自壊し供試体の作成ができないこと等の課題に対して、間隙水を凍結させて固化してから採取する工法が用いられてきた。
間隙水を凍結させ、固化してから採取する工法として、初期段階でよく用いられてきた方法は、採取地盤のボーリング孔内に、密閉底の凍結外管を挿入し、この中に開底注入管を挿入して、その上部から低温流体を注入し、下端から排出して周囲の地盤と熱交換して凍土を造成しながら凍結外管内を上昇して地上に排出するという方法が知られている。
このようにして造成された凍土は先端部が膨らんだ柱状なので小規模な地表面近くの場合にのみ用いることができ、このような場合以外においては凍土柱を引抜くことは困難である。そこで、これまでに以下のような技術開発が進められてきた。代表的な事例を以下に示す。
特許文献1は、採取したい地層の上面まで大口径で掘削し、その中心部に小径の削孔、凍結管挿入、低温流体の注入工程により 凍土柱を造成したら凍土柱の外周を大型機械でコアリング後に凍結管と一緒に引き揚げて、円柱状の試験供試体を多数採取するものである。
特許文献2は、大径のコアリング工程を省略するため、始めに小径のボーリングをして凍結管を設置し、大きな凍土塊を造成後に地表から試料サンプリング用のボーリングを凍結管の周囲で行い、凍土をコアリングして試験供試体を採取する工法である。そのため、大型の削孔機は必要ないが見えない地中の凍土塊に対し高価な凍土の現地でのコアリングを多数行ってから採取試料の評価をしている。このような工法は、最も一般的に行われている。
特許文献3は、小径の自己掘削式凍結管の設置により地盤の乱れ領域を小さく することで造成凍土量を少なくすることが出来る工法であるが、実質、凍土塊の外周をコアリングして凍結管と一緒に引き上げることになるので、通常より大型の掘削機が必要とするケースが多い。
特許文献4は、さらに造成凍土を効率的に活用するため、凍結管内に連結したU字管を2系統、左右半周に配して、これに低温流体を注入して偏芯凍土柱とすることで、より大きな径の供試体を経済的に採取できる工法であるが、特許文献3と同様の削孔機が必要とするケースが多い。
このように、これらの文献に記載されたサンプリング方法又はサンプリング装置では、凍土柱を採取するためにコアリングを行ったり、重機を用いる必要があり、容易に凍土柱を採取することができなかった。
また、凍土柱の造成に時間と費用を要するものであった。
特開昭60−100737号公報 特開昭61−251742号公報 特開平07−127368号公報 特開平09−3867号公報
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、凍結した地盤試料(凍土柱)をコアリングレス、重機レスで採取できるとともに、凍土柱の造成に要する時間と費用を削減できる地盤試料のサンプリング方法及びサンプリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の地盤試料のサンプリング方法は、地盤試料を採取する土中に、加温及び冷却が可能な熱源ユニット及び試料引き抜き部材を挿入する熱源ユニット挿入工程と、該熱源ユニット挿入工程で挿入した前記熱源ユニットを冷却し、この熱源ユニットの周囲の地盤試料を凍結させる地盤試料凍結工程と、該地盤試料凍結工程後に前記熱源ユニットを加温し、凍結した地盤試料の一部を融解させる加温工程と、凍結した地盤試料から熱源ユニットを引き抜く熱源ユニット引き抜き工程と、熱源ユニット引き抜き工程後に凍結した地盤試料を試料引き抜き部材により土中から引き抜き、凍結した地盤試料をコアリングせずに採取する地盤試料採取工程とで構成され、前記熱源ユニットは、地盤試料を冷却する冷却流体が流れる複数個の主流体管と、地盤試料を加温する加温流体が流れる1対の副流体管とで構成され、前記複数個の主流体管と前記1対の副流体管は、平面視において略半円形状となるように配置され、前記1対の副流体管が両端部に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の地盤試料のサンプリング方法の前記熱源ユニット挿入工程は、ボーリングされたボーリング孔の孔底に熱源ユニットを挿入することを特徴とする。
請求項3に記載の地盤試料のサンプリング方法の前記主流体管は、角管を用い、この角管の内部を平面視対角線上に2分割するとともに、下部に流体通過部を備える仕切り壁を備え、複数個の主流体管にそれぞれ流体の往路と復路を形成した特徴とする。
請求項4に記載の地盤試料のサンプリング方法の前記仕切り壁には、上下の温度差を少なくするための温度調節穴が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の地盤試料のサンプリング方法の前記熱源ユニットの外側部分には、断熱材が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の地盤試料のサンプリング装置は、地盤試料を採取する土中に挿入可能で、地盤試料を冷却する冷却流体が流れる複数個の主流体管及び地盤試料を加温する加温流体が流れる1対の副流体管を備える熱源ユニットと、該熱源ユニットの複数個の主流体管に冷却流体を供給し、この熱源ユニットの周囲の地盤試料を凍結させる地盤試料凍結手段と、前記副流体管に加温流体を供給し、地盤試料の一部を加温する地盤試料加温手段と、凍結した地盤試料を引き抜く試料引き抜き部材で構成され、前記複数個の主流体管と前記1対の副流体管は、平面視において略半円形状となるように配置され、前記1対の副流体管が両端部に配置されることを特徴とする。
請求項7に記載の地盤試料のサンプリング装置の前記主流体管は、角管を用い、この角管の内部を平面視対角線上に2分割するとともに、下部に流体通過部を備える仕切り壁を備え、複数個の主流体管にそれぞれ流体の往路と復路を形成した特徴とする。
請求項8に記載の地盤試料のサンプリング装置の前記仕切り壁には、上下の温度差を少なくするための温度調節穴が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の地盤試料のサンプリング装置の前記熱源ユニットの外側部分には、断熱材が設けられていることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1及び請求項6に記載された各発明においては、凍結管周囲の地盤試料を略逆錐台状や略円柱型に凍結させるので、凍結した地盤試料の引揚抵抗力が大きくなることを防止でき、容易に地盤試料を引き抜くことができる。
そのため、工期の短縮と工費の節減、凍土コアリング用の大型設備と高度な技術が不要になり、容易に地盤試料のサンプリングを行うことができる。
(2)また、凍結した地盤試料の周囲をコアリングせずに地盤試料を引き抜くことができる。
すなわち、地盤凍結は、凍結管からの凍土厚が厚くなると等比級数的に工期と工費が増大する。このようにして造成した凍土を採取するために、従来工法では引抜くことができなかったので、高価な外周部凍土をコアリングして捨てて、その中の凍土柱部分のみを採取していたが、逆錐台状凍土塊を造成することで、造成した全ての凍土をコアリングせずに採取できるようになる。
したがって、造成した凍土塊すべてを採取できるので、造成凍土量に対して、凍結サンプリングの目的に使用できる凍土量の比率が飛躍的に向上させることができる。
(3)請求項2に記載された発明も、前記(1)〜(2)と同様な効果が得られる
(4)請求項3及び請求項7に記載された各発明も、前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、効率よく冷却流体を循環させることができる。
(5)請求項4及び請求項8に記載された各発明も、前記(1)〜(3)と同様な効果が得られると共に、効率よく冷却することができる。
(6)請求項5及び請求項9に記載された各発明も、前記(1)〜(5)と同様な効果が得られると共に、効率よく試験試料を採取できる地盤試料を採取することができる。
図1乃至図10は本発明の第1の実施形態を示す説明図である。
図11乃至図14は本発明の第2の実施形態を示す説明図である。
第1実施形態の地盤試料のサンプリング方法の工程図。 第1実施形態の地盤試料のサンプリング装置の正面図。 熱源ユニットの正面図。 図3の4−4線断面図。 主流体管の平面図。 図5の6−6線断面図。 地盤試料凍結工程の説明図。 加温工程の説明図。 熱源ユニット引き抜き工程の説明図。 地盤試料採取工程の説明図。 第2実施形態の地盤試料のサンプリング方法の工程図。 第2実施形態の地盤試料のサンプリング装置の正面図。 熱源ユニットの正面図。 図13の14−14線断面図。
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
図1乃至図10に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は地盤の液状化強度や動的変形係数などを求めるための特性値を求める地盤試料のサンプリング方法である。
この地盤試料のサンプリング方法1は、図1に示すように、地盤試料2を採取する土中に加温及び冷却が可能な熱源ユニット3及び試料引き抜き部材4を挿入する熱源ユニット挿入工程5と、該熱源ユニット挿入工程5で挿入した前記熱源ユニット3を冷却し、この熱源ユニット3の周囲の地盤試料2を凍結させる地盤試料凍結工程6と、地盤試料凍結工程6後に前記熱源ユニット3を加温し、凍結した地盤試料2の一部を融解させる加温工程7と、凍結した地盤試料2から熱源ユニット3を引き抜く熱源ユニット引き抜き工程8と、熱源ユニット引き抜き工程8後に凍結した地盤試料2を試料引き抜き部材4により土中から引き抜き、凍結した地盤試料2をコアリングせずに採取する地盤試料採取工程9とで構成されている。
また、この地盤試料のサンプリング方法1に用いられる地盤試料のサンプリング装置10は、地盤試料2を採取する土中に挿入可能で、地盤試料2を冷却する冷却流体が流れる複数個の主流体11管及び地盤試料を加温する加温流体が流れる1対の副流体管12を備える熱源ユニット3と、凍結した地盤試料2を引き抜く試料引き抜き部材4を備えるものが用いられる。
熱源ユニット3は、地盤試料2を冷却する冷却流体が流れる複数個、本実施形態では、6個の主流体管11と、地盤試料2を加温する加温流体が流れる1対の副流体管12とで構成され、前記複数個の主流体管11と前記1対の副流体管12は、平面視において略半円弧形状となるように配置され、前記1対の副流体管12が両端部に配置されている。ここで、略半円形状とは、略真円の半円形状や、楕円形の半円形状、これらの半円弧形状に近接するように配置可能な多角形を半割にしたような形状等が含まれるものである。
また、この主流体管11と副流体管12の外周部には、平面視略半円弧形状で先端部にシュー13を備える貫入管14及び断熱材15が設けられている。
熱源ユニット挿入工程5では、図5に示すように地盤試料2を採取しようとする地盤の土中に熱源ユニット3を挿入する工程である。この工程では、予めボーリング孔16を掘削しておき、熱源ユニット3をこのボーリング孔16の孔底16aから土中に挿入する。本実施形態では、貫入管14を備えているので、スムーズに熱源ユニット3を土中に挿入することができる。
本実施形態のボーリング孔16は、熱源ユニット3よりも大きな直径を有するように形成されている。
なお、地表付近の地盤試料2を採取する場合には、ボーリング孔16を形成せず、地表から土中に熱源ユニット3を挿入してもよい。また、ボーリング孔16に限らず、重機等により形成した凹所状の部位等から熱源ユニット3を挿入してもよい。
熱源ユニット3を土中の所定位置に位置させた後、熱源ユニット3を冷却し、この熱源ユニット3の周囲の地盤試料2を凍結させる地盤試料凍結工程6を行う。
この地盤試料凍結工程6では、主流体管11に冷却流体を流し、熱源ユニット3の周囲の地盤を凍結させる。
この主流体管11は、図5及び図6に示すように、本実施形態では、角管を用いており、この角管の内部を平面視対角線上に2分割するように仕切り壁17が設けられている。この仕切り壁17は、下部に流体通過部18が形成されており、複数個の主流体管11にそれぞれ流体の往路と復路が形成されている。
また、この仕切り壁17には、上下の温度差を少なくするための温度調節穴19が設けられている。
ところで、主流体管11に角管を用いたが、円筒形状等のパイプを用いてもよく、パイプ内部を長さ方向に2分割するように仕切り壁を設けることにより、同様の効果を得ることができる。
熱源ユニット8の主流体管11は本実施形態では全体として平面視半円状になるように配置されている。この主流体管11は、主流体連結管20に連結され、熱源ユニット3の中心から左右それぞれ3本設けられており、主流体連結管20の上部の冷液注入口21から注入された液体窒素等の冷却流体が主流体連結管20を介して6個の主流体管11へ流入し、循環する。
6個の主流体管11は、平面視半円状に配置されており、外側に断熱材15備えているので、その内側方向の地盤が凍結し、略円柱形状の凍土柱が形成される。なお、断熱材15を用いない場合は、主流体管11の外側も凍結した地盤試料2が多少形成される。本実施形態のように、断熱材15を用いることにより、熱源ユニット3の略内側にのみ凍土柱が形成されるため、効率よく試験試料を採取することができる。
この冷却流体は地盤と熱交換して主流体排出管20を通り排出される。また、凍土柱2造成後は、必要に応じて主流体管11にも温流体を注入することで凍着力を解消して引き抜き易くする役割もある。
地盤試料凍結工程6で凍結した地盤試料2(凍土柱)を形成した後、この凍土柱2を地中にから引き抜く必要があるが、力学試験用の供試体を採取するための凍土柱2をコアリングレスでサンプリングするには、浅層の緩い砂質地盤であれば熱源ユニット3の凍着力を利用して、そのまま引き揚げることができる。しかし、それ以外では凍土柱2側面の摩擦抵抗が大きく簡単には抜き揚げられない。
そこで、1対の副流体管12に加温流体を流し、凍土柱2の外周部の一部を溶解させる加温工程7を行う。
この副流体管12は、主流体管11による凍結の範囲を副流体管12の外周部以内に留めるため、主流体管11の熱が固体伝導で拡散させないため及び各部材の固定のために設けられたもので、本実施形態では、正面視C字状又は逆C字状に形成されている。
また、副流体管12も断面視略方形状に形成されており、主流体管11と同様に仕切り壁17が設けられ、1つの管の中に往路と復路が形成されている。
この1対の副流体管12が正面視において主流体管の外側に配置されており、主流体管11との間には、断熱材15が設けられている。
副流体管12は、副流体注入排出口22に接続されており、副流体注入排出口22から温度調節された流体を注入し、副流体管12の上部凍結防止管12aを通過し、側面凍結防止管12bを流下して、下部凍結防止管12c内で反転して、主流体管11同様の仕切り壁17による復路で副流体注入排出口22から排出される。
なお、この加温工程7では、必要に応じて主流体管11にも温流体を注入することで凍着力を解消して引き抜き易くしてもよい。
加温工程7で凍土柱2造成後に熱源ユニット3の副流体管12を加熱して表面の凍着力を解消した後、凍土柱2から熱源ユニット3を引き抜く熱源ユニット引き抜き工程8を行う。この工程では、熱源ユニット3、貫入管14等を土中から引き抜き、試料引き抜き部材(アンカー棒)4を凍結した地盤試料(凍土柱)2内に残留させる。
このように熱源ユニット3等を凍土柱2から引き抜くことにより、凍土柱2の外径が小さくなり、側面摩擦力が小さくなる。このようにあらかじめ熱源ユニット3を引き抜いておくことにより、より容易に凍土柱2を地中から引き揚げることができる。
熱源ユニット3を引き抜いた後、凍土柱2の上部付近に埋め込んである試料引き抜き部材4としてのアンカー棒4に引抜力を作用させることで簡単に抜き揚げる地盤試料採取工程9を行う。
この地盤試料採取工程9では、加温工程7及び熱源ユニット引き抜き工程8により凍土柱2の摩擦抵抗を小さくしているため、コアリングせずに凍土柱2を引き抜くことができる。
ところで、ボーリング孔16の孔底16aから採取した凍土柱2から、より大きな試験供試体も採取するための具体的手法は、孔壁に沿った半円形に湾曲した板あるいは複数枚の板を半円形状に組み合わせた前記熱源ユニット3を孔底地盤に貫入し、副流体管12の外縁を越えない範囲の凍土柱2を造成させることで、ボーリング孔16の直径と熱源ユニット3の外周部の半径が略同じであっても、凍土柱2を採取することができる。
このように採取した地盤試料2から試験に合わせた試験試料を採取し、各種土壌試験が行われる。
地盤試料のサンプリング装置10は、地盤試料2を採取する土中に挿入可能で、地盤試料2を冷却する冷却流体が流れる複数個の主流体11管及び地盤試料を加温する加温流体が流れる1対の副流体管12を備える熱源ユニット3と、凍結した地盤試料2を引き抜く試料引き抜き部材4と、前記熱源ユニット3及び貫入管14が取り付けられるとともに、引き抜く試料引き抜き部材4が上下方向に移動可能に取り付けられたサンプラーヘッド23とで構成されており、このサンプラーヘッド23の上部には、ロッド24が接続されている。このロッド24は、公知の貫入装置等(図示せず)に接続されており、この貫入装置等からの荷重により、サンプラーヘッド23、熱源ユニット3等を土中に挿入する。
サンプラーヘッド23は円筒状で上部の外周面に通水口25を有し、下端部に熱源ユニット3が取り付けられ、上部には温度管理機構26とロッド24が取り付けられている。
温度管理機構26は、サンプラーヘッド23の円筒内に取り付けた上下1対の温度計貫入リング27、28と、下方の温度計貫入リング28に固定された、先端部で温度を測定する温度計29と、下方の温度計貫入リング28に取り付けられた温度計ケーブル30とで構成されている。
温度計29は凍土柱2の円周上の4箇所に位置するように設けられており、サンプラーヘッド23等を土中に貫入する際には、上下1対の温度計貫入リング27、28を図示していない粘着テープで張り合わせ落下しないようにして貫入する。
地盤試料2を凍結させ、この凍結した地盤試料2を引き揚げるときは、温度計29は凍土柱2内にあるため、サンプラーヘッド24や熱源ユニット3を引き揚げる熱源ユニット引き抜き工程8の際には、温度計29もアンカー棒4と一緒に凍土柱2内に残存するため、下方の温度計貫入リング28に固定された温度計29により、下方の温度計貫入リング28と上方の温度計貫入リング27との間の粘着テープが破断し、凍土柱2の長さ分だけ上下1対の温度計貫入リング28が離間した状態で引き上げられる。
なお、温度計ケーブル30は、上下1対の温度計貫入リング27、28が離間した距離を吸収できる程度の長さに設定する。
2本のアンカー棒4は、サンプラーヘッド23に上下方向にスライド移動可能に支持されており、図4に示すように、熱源ユニット3の内側に位置するように設けられている。
このアンカー棒4は、熱源ユニット3等と一緒に土中に挿入され、地盤試料凍結工程6において、地盤試料2内に凍結される。このアンカー棒4には、適切な深さでアンカー棒4を挿入できるようにストッパー(図示せず)を設けるとよい。
2本のアンカー棒4は、地盤試料2と一緒に凍結しているため、凍結した地盤試料2は、アンカー棒4を引き揚げることにより、一緒に引き揚げられる。
なお、熱源ユニット3の主流体管11の冷液注入口21及び副流体管12の副流体注入排出口22には、それぞれ非浸透水性の流体供給排出管31が接続されており、冷却流体、加温流体の供給については、図示されていない地上での制御機構で各種温度に制御された流体を、この流体供給排出管31を介して注入、排出している。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11乃至図14に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図11乃至図14に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、平面視において略山型形状となるように配置され、複数個の主流体管11及び前記1対の副流体管12を配置した熱源ユニット3Aを用いて地盤試料凍結工程6A及び加温工程7Aを行う地盤試料のサンプリング方法1A及びこのような熱源ユニット3Aを用いた地盤試料のサンプリング装置10Aにした点で、このような構成にしても前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
ここで、略山型形状とは、直角状、鈍角状、鋭角状、台形状等の形状が含まれ、四角形やその他の多角形を半割りにしたような形状をいうものである。
本実施形態においては、貫入管14及び断熱材15は、前述のような熱源ユニット3Aの外側に沿うように、平面視略山型形状に配置されている。
なお、本発明の実施形態においては、主流体管に仕切り壁を備えるものについて説明したが、このような仕切り壁を設けず、往路用の管と復路用の管を別個に設けてもよい。
また、断熱材は必ずしも設けなくてもよいが、断熱材を用いることにより、効率よく凍土柱を造成することができ、引き抜きもより容易に行うことができる。
ところで、本発明の実施形態では、正面視において副流体管を主流体管の外周部の全範囲を覆うように、略C字状の副流体管と略逆C字状の副流体管を用いているが、副流体管は正面視において主流体管の外側に配置されていればよいので、例えば主流体管の外側側部にのみ直線的な1対の副流体管を配置してもよいし、略L字状又は略逆L字状の副流体管を用いて正面視において主流体管の外周部の一部を覆うように配置してもよい。
本発明は地盤物性情報を得る為の試料採取を行う産業で利用される。
1、1A:地盤試料のサンプリング方法、
2:地盤試料、 3、3A:熱源ユニット、
4:試料引き抜き部材、 5:熱源ユニット挿入工程、
6、6A:地盤試料凍結工程、 7、7A:加温工程、
8:熱源ユニット引き抜き工程、 9:地盤試料採取工程、
10、10A:地盤試料のサンプリング装置、
11:主流体管、 12:副流体管、
13:シュー、 14:貫入管、
15:断熱材、 16:ボーリング孔、
17:仕切り壁、 18:流体通過部、
19:温度調節穴、 20:主流体連結管、
21:冷液注入口、 22:副流体注入排出口、
23:サンプラーヘッド、 24:ロッド、
25:通水口、 26:温度管理機構、
27:上方の温度計貫入リング、 28:下方の温度計貫入リング、
29:温度計、 30:温度計ケーブル、
31:流体供給排出管。

Claims (9)

  1. 地盤試料を採取する土中に、加温及び冷却が可能な熱源ユニット及び試料引き抜き部材を挿入する熱源ユニット挿入工程と、該熱源ユニット挿入工程で挿入した前記熱源ユニットを冷却し、この熱源ユニットの周囲の地盤試料を凍結させる地盤試料凍結工程と、該地盤試料凍結工程後に前記熱源ユニットを加温し、凍結した地盤試料の一部を融解させる加温工程と、凍結した地盤試料から熱源ユニットを引き抜く熱源ユニット引き抜き工程と、熱源ユニット引き抜き工程後に凍結した地盤試料を試料引き抜き部材により土中から引き抜き、凍結した地盤試料をコアリングせずに採取する地盤試料採取工程とで構成され、前記熱源ユニットは、地盤試料を冷却する冷却流体が流れる複数個の主流体管と、地盤試料を加温する加温流体が流れる1対の副流体管とで構成され、前記複数個の主流体管と前記1対の副流体管は、平面視において略半円弧形状又は略山型形状となるように配置され、前記1対の副流体管が正面視において主流体管の外側に配置される地盤試料のサンプリング方法。
  2. 前記熱源ユニット挿入工程は、ボーリングされたボーリング孔の孔底に熱源ユニットを挿入することを特徴とする請求項1に記載の地盤試料のサンプリング方法。
  3. 前記主流体管には、その内部を平面視において2分割するとともに、下部に流体通過部を備える仕切り壁を備え、複数個の主流体管にそれぞれ流体の往路と復路を形成した特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の地盤試料のサンプリング方法。
  4. 前記仕切り壁には、上下の温度差を少なくするための温度調節穴が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の地盤試料のサンプリング方法。
  5. 前記熱源ユニットの外側部分には、断熱材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の地盤試料のサンプリング方法。
  6. 土中に挿入され地盤試料を採取する地盤試料のサンプリング装置であって、土中に挿入可能で地盤試料を冷却する冷却流体が流れる複数個の主流体管及び地盤試料を加温する加温流体が流れる1対の副流体管を備える熱源ユニットと、凍結した地盤試料を引き抜く試料引き抜き部材を備え、前記熱源ユニットは、複数個の主流体管に冷却流体を供給し、この熱源ユニットの周囲の地盤試料を凍結させることができるとともに、前記副流体管に加温流体を供給し、地盤試料の一部を加温することができ、
    前記複数個の主流体管と前記1対の副流体管は、平面視において略半円弧形状又は略山型形状となるように配置され、前記1対の副流体管が両端部に配置される地盤試料のサンプリング装置。
  7. 前記主流体管には、その内部を平面視において2分割するとともに、下部に流体通過部を備える仕切り壁を備え、複数個の主流体管にそれぞれ流体の往路と復路を形成した特徴とする請求項6に記載の地盤試料のサンプリング装置。
  8. 前記仕切り壁には、上下の温度差を少なくするための温度調節穴が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の地盤試料のサンプリング装置。
  9. 前記熱源ユニットの外側部分には、断熱材が設けられていることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の地盤試料のサンプリング装置。
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