JP2017190381A - 表面処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体表面に高い親水性を付与する表面処理剤を提供する。【解決手段】ベタイン基を有する特定の構成単位(A)及びカチオン基を有する特定の構成単位(B)を含む共重合体からなる表面処理剤。【選択図】なし

Description

本発明は、表面処理剤、表面処理剤組成物、及び固体表面の処理方法に関する。
従来、固体表面に防汚性を付与する方法としては、撥水化処理と親水化処理の相異なる方法が知られている。
撥水化処理は、ガラス、金属、繊維等の固体表面に撥水性を持たせる表面処理を行い、水に含まれる汚れを付着させないようにする技術である。例えば、衣類を洗濯後、柔軟仕上げ剤で処理したり、スキーウェア等に撥水剤をスプレーして防水効果を持たせたり、自動車の塗装面をワックス掛けしたりすることが広く行われている。
しかしながら、撥水化処理では、表面を完全に撥水化させることは難しく、度重なる水との接触により、水に含まれる汚れが固体表面に蓄積するため、十分な防汚効果を発揮することが難しい。
一方、固体表面の親水化処理、すなわち、固体表面の水に対する接触角を低下させ、固体表面を水に対して濡れ易くする処理をすると、当該処理後に固体表面に付着した汚れが洗浄時に落ち易くなったり、汚れの再汚染防止効果が期待できる他、ガラス・鏡等の防曇効果、帯電防止、熱交換器のアルミニウムフィンの着霜防止、浴槽及びトイレ表面等の防汚性付与等が期待できる。
固体表面の処理剤及び処理方法としては、いくつかの提案がなされている。
例えば、特許文献1には、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとジメチルアクリルアミドと含フッ素化合物とを共重合してなる含フッ素共重合体、及びヒドロキシル基と結合を形成し得る官能基を有する化合物を含むコーティング剤が記載されている。
特許文献2には、粒径が1nmから100nmの親水性シリカを含み、有機バインダーとして、非プロトン性カチオン樹脂、並びにアルコール及び/又はエーテル系溶剤を含む超親水性コーティング剤が記載されている。
また、特許文献3には、カチオン両性ポリマーとアニオン有用物質とを含む組成物を用いた毛髪の洗浄方法等が記載され、特許文献4には、スルホベタインを構成単位とし、さらに疎水性不飽和単量体由来の構成単位を含むブロック重合体からなる親水化処理剤が記載されている。
特開2010−024351号公報 特開2014−224171号公報 特開2004−244633号公報 特開2015−105313号公報
本発明は、固体表面に高い親水性を付与する表面処理剤、表面処理剤組成物、及び固体表面の処理方法を提供する。
本発明は、下記式(1)で表される構成単位(A)、及び下記式(2)で表される構成単位(B)を含む共重合体からなる表面処理剤に関する。
Figure 2017190381
〔式中、
〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:炭素数1以上4以下のアルキレン基、又は−Y−OPO −Y
、Y:同一又は異なって、炭素数1以上4以下のアルキレン基
、R:同一又は異なって、炭素数1以上4以下の炭化水素基
:O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基
:水素原子、炭素数1以上4以下の炭化水素基、R17SO 、又はR17COOを示す。ただし、Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、XはR17SO 、又はR17COO、R17は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、Rが−Y−OPO −Y−のとき、Xは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基である。〕
Figure 2017190381
〔式中、
〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:O又はNH基
11:炭素数1以上4以下のアルキレン基
:N121314又はNR1516であり、R12〜R16は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基、Xは陰イオンを示す。〕
また、本発明は、前記式(1)で表される構成単位(A)、及び前記式(2)で表される構成単位(B)を含む共重合体を含有する表面処理剤組成物に関する。
また、本発明は、前記式(1)で表される構成単位(A)及び前記式(2)で表される構成単位(B)を含む共重合体、並びに水を含有する処理液を、固体表面に接触させる、固体表面の処理方法に関する。
本発明によれば、固体表面に高い親水性を付与する表面処理剤、表面処理剤組成物、及び固体表面の処理方法が提供される。
<表面処理剤>
本発明の表面処理剤は、前記式(1)で表される構成単位(A)と前記式(2)で表される構成単位(B)とを含む共重合体(以下、表面処理剤用重合体という)からなる。
前記式(1)で表される構成単位(A)は、ベタイン基を有する不飽和単量体を由来とする構成単位であってよい。また、前記式(2)で表される構成単位(B)は、カチオン基を有する不飽和単量体を由来とする構成単位であってよい。
[表面処理剤用重合体]
(表面処理剤用重合体の重量平均分子量)
表面処理剤用重合体の重量平均分子量は、表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、好ましくは500以上、より好ましくは5000以上、更に好ましくは1万以上、より更に好ましくは3万以上であり、製造性(配合物の粘度等)向上の観点から、好ましくは20万以下、より好ましくは10万以下、更に好ましくは7万以下、より更に好ましくは6万以下である。この重量平均分子量は、実施例に記載の方法で測定することができる。
(構成単位Aと構成単位Bのモル比)
表面処理剤用重合体の構成単位Aと構成単位Bのモル比は、表面への吸着性を高める観点から、構成単位(A)/構成単位(B)で、50/50以上99.9/0.1以下が好ましく、55/45以上99.9/0.1以下がより好ましい。構成単位(A)/構成単位(B)のモル比は、同様の観点から、好ましくは50/50以上、より好ましくは55/45以上、更に好ましくは60/40以上、更により好ましくは75/25以上、更により好ましくは90/10以上であり、表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から好ましくは98/2以下、より好ましくは96/4以下である。
[構成単位A]
(構成単位Aの含有量)
表面処理剤用重合体中の構成単位Aの含有量は、表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは92質量%以上、更に好ましくは94質量%以上であり、表面への吸着性を高める観点から、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下である。
(構成単位Aの構成)
表面処理剤用重合体の構成単位Aは、下記式(1)で表される構成単位である。
Figure 2017190381
〔式中、
〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:炭素数1以上4以下のアルキレン基、又は−Y−OPO −Y
、Y:同一又は異なって、炭素数1以上4以下のアルキレン基
、R:同一又は異なって、炭素数1以上4以下の炭化水素基
:O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基
:水素原子、炭素数1以上4以下の炭化水素基、R17SO 、又はR17COOを示す。ただし、Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、XはR17SO 、又はR17COO、R17は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、Rが−Y−OPO −Y−のとき、Xは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基である。〕
式(1)において、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、R及びRは、それぞれ、水素原子が好ましい。
式(1)において、Rは、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
式(1)において、Xは、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、Oが好ましい。Rの炭素数1以上4以下のアルキレン基は、同様の観点から、炭素数2又は3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のアルキレン基がより好ましい。
式(1)において、Rは、親水化性能を高める観点から、炭素数1以上4以下のアルキレン基が好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基がより好ましい。
式(1)において、Y、Yは、それぞれ、炭素数2又は3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のアルキレン基がより好ましい。
式(1)において、R、Rは、同不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、それぞれ、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
式(1)において、Xは、水素原子、炭素数1以上4以下の炭化水素基、R17SO 、又はR17COOであるが、Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、XはR17SO 、又はCOOであり、Rが−Y−OPO −Y−のとき、Xは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基である。Rが−Y−OPO −Y−のとき、親水化性能を高める観点から、Xは炭素数1以上4以下の炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、同様の観点から、XはR17SO が好ましい。
また、R17は,炭素数1以上3以下のアルキレン基が好ましく、炭素数2以上3以下のアルキレン基がより好ましい。
[構成単位B]
(構成単位Bの含有量)
表面処理剤用重合体中の構成単位Bの含有量は、表面への吸着性を高める観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である。
(構成単位Bの構成)
表面処理剤用重合体の構成単位Bは、下記式(2)で表される構成単位である。
Figure 2017190381
〔式中、
〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
:O又はNH基
11:炭素数1以上4以下のアルキレン基
:N121314又はNR1516であり、R12〜R16は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基、X陰イオン
を示す。〕
式(2)において、不飽和単量体の入手性の観点、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、R及びRは、それぞれ、水素原子が好ましい。
式(2)において、R10は、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
式(2)において、Xは、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、Oが好ましい。
式(2)において、R11は、単量体の重合性の観点及び表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点から、炭素数2又は3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のアルキレン基がより好ましい。
式(2)において、Xは、表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点及び4級化反応の容易性の観点から、N121314又はNR1516であり、N121314が好ましく、R12、R13、R14は、同様の観点から、それぞれ、メチル基、エチル基が好ましい。
式(2)において、R15、R16は、表面処理剤用重合体の親水化性能を高める観点及び4級化反応の容易性の観点から、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
式(2)において、Xは陰イオンであり、ハロゲンイオン又はCSO が好ましく、CSO がより好ましい。
[構成単位A及び構成単位B以外の構成単位]
表面処理剤用重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、構成単位A及び構成単位B以外の構成単位を含有してもよい。構成単位A及び構成単位B以外の構成単位としては、スルホベタイン基を有する不飽和単量体以外の不飽和単量体に由来する構成単位が好ましく、スチレン等の疎水性不飽和単量体に由来する構成単位がより好ましい。
表面処理剤用重合体中の構成単位A及び構成単位B以外の構成単位の含有量は、好ましくは1質量%以下、より好ましくは、0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは、0.05質量%以下である。表面処理剤用重合体中の構成単位A及び構成単位B以外の構成単位の含有量は、0質量%であってもよい。
表面処理剤用重合体中の構成単位A及び構成単位Bの合計の含有量は、好ましくは99質量%以上、より好ましくは99.5質量%以上、更に好ましくは99.9質量%以上、より更に好ましくは99.95質量%以上である。表面処理剤用重合体中の構成単位A及び構成単位Bの合計の含有量は、100質量%であってもよい。
[表面処理剤用重合体の製造方法]
本発明の表面処理剤用重合体を製造する方法としては、どのような方法を採っても良いが、具体的には以下の(i)、(ii)のような方法が挙げられる。原料の入手性と、製造の容易さの観点から、(ii)の方法が好ましい。
(i)ベタイン基とカチオン基を有する不飽和単量体を共重合して得る方法
(ii)アミノ基とカチオン基を有する不飽和単量体を共重合させたあとに、ベタイン化剤によって4級化を行って得る方法
<表面処理剤組成物>
本発明の表面処理剤組成物は、前記本発明の表面処理剤用重合体を含有する。表面処理剤用重合体は1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の表面処理剤組成物は、前記本発明の表面処理剤用重合体、及び水を含有することが好ましい。
本発明の表面処理剤組成物における本発明の表面処理剤用重合体の具体例及び好ましい態様は、本発明の表面処理剤と同じである。
表面処理剤組成物中の表面処理剤用重合体の含有量は、表面処理剤組成物の親水化性能を高める観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上であり、増粘により均一な処理が抑制され、表面処理剤組成物の親水化性能が低下するのを防止する観点から、好ましくは5質量%以下、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。
本発明の表面処理剤組成物が水を含有する場合、水は該組成物の残部であり、該組成物中の水の含有量は、水と水以外の成分との合計が100質量%となる量である。
本発明の表面処理剤組成物は、表面処理剤組成物の親水化性能を高める観点から、界面活性剤を含有することができる。界面活性剤を用いることにより、表面処理剤組成物が固体表面に濡れ広がりやすくなり、親水化性能が向上する。また、固体表面に汚れ物質、特に疎水性の高い例えば油性の汚れ物質が付着している場合には、界面活性剤を用いることにより、界面活性剤により疎水性の高い汚れ物質が除去され、固体表面の親水化性能が向上する。
表面処理剤組成物中の界面活性剤の含有量は、表面処理剤組成物の親水化性能を高める観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましく0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上であり、表面処理剤用重合体の固体表面への吸着が阻害され、親水化性能が低下するのを防止する観点から、好ましくは30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。さらに抑泡の観点から、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下である。
用いられる界面活性剤としては、液体洗浄剤などの固体表面に適用される処理剤に通常用いられる界面活性剤であれば特に限定はない。界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤が挙げられる。
本発明の表面処理剤組成物は、本発明の表面処理剤用重合体の水への溶解性を高める観点から、塩化ナトリウムなどの溶解促進剤を含有することが好ましい。溶解促進剤は塩化物、更に無機塩化物が好ましい。本発明の表面処理剤組成物は、溶解促進剤、好ましくは塩化物、より好ましくは塩化ナトリウムを、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは3.0質量%
以下含有する。
本発明の表面処理剤組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、アジピン酸、セバシン酸、リンゴ酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリ2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリp−スチレンスルホン酸等の多価カルボン酸;エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の溶剤;トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、尿素等の可溶化剤;粘土鉱物、水溶性高分子化合物等の粘度調整剤(但し、表面処理剤用重合体を除く);方解石、珪石、リン酸カルシウム、ゼオライト、炭酸カルシウム、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン等の水不溶性研磨剤;グリセリン、ソルビトール等の保湿剤;カチオン化セルロース等の感触向上剤(但し、表面処理剤用重合体を除く);炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等のアルカリビルダー;酵素、色素、香料、防腐・防かび剤等を添加することができる。
本発明の表面処理剤組成物は、本発明の表面処理剤用重合体、水及び必要に応じて前述した界面活性剤や多価有機酸等のその他の成分を加えて、公知の方法により攪拌、混合することにより得ることができる。
表面処理剤組成物は、固体表面の種類や処理目的に応じて、適宜組成割合を調整することができる。また、濃厚溶液を調製しておき、使用時に希釈して用いることもできる。
得られる表面処理剤組成物の20℃におけるpHは、取扱いの安全性、及び固体表面の損傷防止の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、好ましくは11以下、より好ましくは10以下、より好ましくは8以下である。pH調節剤としては、塩酸、硫酸等の無機酸や、前述の有機酸等の酸剤;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等の無機アルカリ化合物、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ化合物等のアルカリ剤が挙げられる。また、酸剤とアルカリ剤を組み合わせて緩衝剤系として用いることもできる。
<固体表面の処理方法>
本発明の固体表面の処理方法は、前記本発明の表面処理剤用重合体、及び水を含有する処理液を、固体表面に接触させる。
ここで「固体表面」の「固体」とは、特に制限はなく、ガラス、陶器、磁器、琺瑯、タイル、セラミックス;アルミニウム、ステンレス、真鍮等の金属;ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、FRP等の合成樹脂;木綿、絹、羊毛等の天然繊維;ポリエステル、ナイロン、レーヨン等の合成繊維等の固体を意味する。
本発明の処理方法を適用しうる好適な固体表面としては、親水性固体表面、あるいは疎水性固体表面が挙げられ、親水性固体表面がより好ましい。ここで、固体表面についての「親水性」とは、水に対する静止接触角が70°未満であることを意味する。なお、この静止接触角は、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明で好適な固体表面は、ガラス、陶器、磁器、ステンレス及びシリコンウエハーから選ばれる1種又は2種以上の硬質表面が挙げられる。
本発明の固体表面の処理方法に用いられる処理液は、本発明の表面処理剤用重合体を、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、そして、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下含有する。
また、本発明の固体表面の処理方法に用いられる処理液は、本発明の表面処理剤用重合体の水への溶解性を高める観点から、塩化ナトリウムなどの溶解促進剤を含有することが好ましい。本発明の固体表面の処理方法に用いられる処理液は、溶解促進剤、好ましくは塩化物を、より好ましくは塩化ナトリウムを、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下含有する。
また、本発明の表面処理剤組成物が本発明の固体表面の処理方法に用いられる処理液であってもよい。また、本発明の表面処理剤組成物を希釈して本発明の固体表面の処理方法に用いられる処理液を調製してもよい。
固体表面と処理液との接触方法は、特に限定されない。例えば、次の(i)〜(ii)の方法が挙げられる。
(i)処理液に固体を浸漬させる方法
(ii)処理液を固体表面に噴霧又は塗布する方法
前記(i)の方法において、浸漬する時間は、親水化性能を高める観点及び経済性の観点から、好ましくは0.5分以上、より好ましくは1分以上であり、好ましくは60分以下、より好ましくは50分以下である。
前記(ii)の方法において、処理液を固体表面に噴霧又は塗布する方法は、硬質表面の広さ(面積)等に応じて適宜選択できる。処理液を固体表面にスプレー等で噴霧した後、乾燥する方法が好ましい。必要に応じて、噴霧した後、水ですすいでもよい。また、噴霧した後、スポンジ等を用いて薄く塗りのばしてもよい。
固体表面に噴霧又は塗布する処理液の量は、例えば、表面処理剤用重合体の含有量が0.5質量%の処理液の場合、好ましくは10cmあたり0.01mL以上0.1mL以下である。
固体表面に接触させる処理液の温度は、親水化性能を高める観点、処理方法の容易性の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは15℃以上であり、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは30℃以下である。
また、処理が固体表面に親水性を付与することを目的とする場合、本発明の処理液により処理された固体表面の水に対する静止接触角が、好ましくは50°以下、より好ましくは40°以下、更に好ましくは30°以下、より更に好ましくは25°以下である。
また、本発明の処理液を接触させた後の固体表面の静止接触角は、前記処理液を接触させる前の静止接触角の70%以下、更に50%以下、更に45%以下であることが好ましい。
また、本発明の処理液により処理された固体表面は、親水化性能などを高める観点から、均一に処理されていることが好ましい。表面処理の均一性は、処理後の固体表面を目視で観察することにより判断できる。
以下の製造例、実施例及び比較例において、「%」は「質量%」を意味する。各種物性等の測定は以下の方法により行った。
製造例1〔共重合体A1の製造〕
(工程1)
内容量1000mLの4つ口フラスコにエタノール(和光純薬工業(株)製)を126.30g入れ、78℃に昇温して還流させた。ここにメタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(和光純薬工業(株)製)181.12g、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチルジエチル硫酸塩(花王(株)製/90%水溶液)23.60g、エタノール53.20gを混合させた溶液と、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)5.83g、エタノール10.00gを混合させた溶液をそれぞれ2時間かけて滴下した。4時間熟成させた後に冷却し、ポリマー溶液を得た。
(工程2)
内容量1000mLの4つ口フラスコに、得られたポリマー溶液を94.70g、炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業(株)製)3.15g、水を150.00g添加し、50℃に昇温した。そこに1,3−プロパンスルトン(東京化成(株)製)38.70gを1時間かけて滴下して反応を行った。3時間熟成させた後に、90℃/20kPaで2時間減圧加熱することでエタノールを留去し、共重合体A1を含有する水溶液を得た。
製造例2〔共重合体A2の製造〕
(工程1)
内容量1000mLの4つ口フラスコにエタノールを94.46g入れ、78℃まで昇温して還流させた。そこにメタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル267.52g、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチルジエチル硫酸塩147.20g、エタノール78.29gを混合させた溶液と、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)4.09g、エタノール9.54gを混合させた溶液を別々に2時間かけて滴下して重合した。4時間熟成させた後に冷却し、ポリマー溶液を得た。
(工程2)
内容量1000mLの4つ口フラスコに、得られたポリマー溶液を307.82g、炭酸水素ナトリウム7.15g、水を394.56g入れて50℃まで昇温した。そこに1,3-プロパンスルトン111.20gを1時間かけて滴下して反応を行った。3時間熟成させた後に、90℃/20kPaで2時間減圧加熱することでエタノールを留去し、共重合体A2を含有するポリマー水溶液を得た。
製造例3〔共重合体A3の製造〕
(工程1)
内容量1000mLの4つ口フラスコにエタノールを81.47g入れ、78℃まで昇温して還流させた。そこにメタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル172.37g、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチルジエチル硫酸塩252.92g、エタノール80.29gを混合させた溶液と、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)4.22g、エタノール9.84gを混合させた溶液を別々に2時間かけて滴下して重合した。4時間熟成させた後に冷却し、ポリマー溶液を得た。
(工程2)
内容量1000mLの4つ口フラスコに、得られたポリマー溶液を307.69g、炭酸水素ナトリウム4.61g、水を369.14g入れて50℃まで昇温した。そこに1,3-プロパンスルトン71.65gを1時間かけて滴下して反応を行った。3時間熟成させた後に、90℃/20kPaで2時間減圧加熱することでエタノールを留去し、共重合体A3を含有するポリマー水溶液を得た。
製造例4〔共重合体A4の製造〕
(工程1)
内容量1000mLの4つ口フラスコにエタノールを127.15g入れ、78℃まで昇温して還流させた。そこにメタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル187.00g、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(Aldrich製/80%水溶液)16.26g、エタノール53.60gを混合させた溶液と、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)6.02g、エタノール10.00gを混合させた溶液を別々に2時間かけて滴下して重合した。4時間熟成させた後に冷却し、ポリマー溶液を得た。
(工程2)
内容量1000mLの4つ口フラスコに、得られたポリマー溶液を95.42g、炭酸水素ナトリウム3.50g、水を150.00g入れて50℃まで昇温した。そこに1,3-プロパンスルトン39.96gを1時間かけて滴下して反応を行った。3時間熟成させた後に、90℃/20kPaで2時間減圧加熱することでエタノールを留去し、共重合体A4を含有するポリマー水溶液を得た。
製造例5〔共重合体A5の製造〕
50mLナスフラスコにスターラーチップ、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(シグマアルドリッチ製)4.82g、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド0.22g、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ニ塩酸塩0.09g、水11.50gを入れ、三方コックで栓をし、70℃に加熱し重合を行った。4時間反応させた後に冷却し、共重合体A5を含有するポリマー水溶液を得た。
製造例6〔共重合体A6の製造〕
内容量500mLの4つ口フラスコに水57.47g入れ、70℃まで昇温させた。そこにN-(2-カルボキシエチル)-N-メタクリロキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウムベタイン(大阪有機化学工業(株)製)47.76g、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド2.80g、水47.50gを混合させた溶液と、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業(株)製)1.17g、水10.00gを混合させた溶液を別々に2時間かけて滴下して重合した。4時間熟成させた後に冷却し、共重合体A6を含有するポリマー水溶液を得た。
製造例7〔重合体B1の製造〕
(工程1)
内容量500mLの4つ口フラスコにエタノールを53.23g入れ、78℃まで昇温して還流させた。そこにメタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル150.00g、エタノール16.60gを混合させた溶液と、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.92g、エタノール10.00gを混合させた溶液を別々に2時間かけて滴下して重合した。4時間熟成させた後に冷却し、ポリマー溶液を得た。
(工程2)
内容量1000mLの4つ口フラスコに、得られたポリマー溶液を75.76g、炭酸水素ナトリウム3.47g、水を150.00g入れて50℃まで昇温した。そこに1,3-プロパンスルトン42.73gを1時間かけて滴下して反応を行った。3時間熟成させた後に、90℃/20kPaで2時間減圧加熱することでエタノールを留去し、重合体B1を含有するポリマー水溶液を得た。
製造例8〔共重合体B2の製造〕
(工程1)
ナスフラスコにスターラーチップ、メタクリル酸ブチル(和光純薬工業(株)製)2.00g、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル19.90g、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.14g、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)21.90gを入れ、30分間窒素バブリングを行った。その後、67℃で8時間反応を行い、溶液を空気にさらしながら氷冷した後、乾燥によりポリマー固体を得た。
(工程2)
ナスフラスコに得られたポリマー固体6.00g、2,2,2-トリフルオロエタノール(シグマアルドリッチ製)24.00g、1,3-プロパンスルトン4.71gを入れ、ポリマーを溶解させた。50℃で5時間反応を行い、乾燥によりランダム共重合体B2のポリマー固体を得た。
得られた共重合体A1〜A6、重合体B1、共重合体B2の構造、モル比、及び重量平均分子量を表1に示す。表1中のモル比は、構成単位AとBの合計におけるモル比であり、反応時の仕込み比に基づく。
共重合体A1〜A6の重量平均分子量は、以下の条件のゲル浸透クロマトグラフィー(プルラン)で測定した。
カラム:TSKgel α-M(東ソー(株)製)を2本直列に連結して使用した。
カラム温度:40℃
溶離液:0.15molNaSO/1%CHCOOH/水
流量:1.0ml/分 検出器:示差屈折率計
重合体B1、共重合体B2の重量平均分子量は、以下の条件のゲル浸透クロマトグラフィー(プルラン)で測定した。
SLS(静的光散乱法)による分子量測定を行った。重量平均分子量(Mw)は光散乱光度計「DLS−7000」(大塚電子(株)製)を用いて、下記の条件で静的光散乱を測定し、Zimm−plotを作製することで算出した。また、分子量の算出に必要な屈折率増分は、示差屈折率計「DRM3000」(大塚電子(株)製)を用いて測定した。
波長:632.8nm(ヘリウムーネオンレーザー)
散乱角:30°から150°まで10°おきに測定した。
平均温度:25°
溶媒:トリフルオロエタノール
実施例及び比較例
上記製造法により得られた共重合体A1〜A6、重合体B1、又は共重合体B2の0.2gを、塩化ナトリウム1.0gと共にイオン交換水98.8gに溶解して処理液を調製した。この処理液を用いて、以下の方法で静的接触角及び水膜形成性を評価した。
比較例1は、塩化ナトリウム1.0g及びイオン交換水99.0gを混合した処理液を用いて、以下の方法で静的接触角及び水膜形成性を評価した。
結果を表2に示した。
(1)静止接触角
2つの異なる基板に対する静止接触角を測定した。
予め清浄にした基板を水平に固定し、処理液1mLを滴下して20秒間静置した後、イオン交換水約200mLで軽くすすいで風乾した。
基板の処理部分表面のイオン交換水に対する静止接触角を、自動接触角計「DM−500」(協和界面科学株式会社製)を用いて、添加量10μL、添加6秒後の条件にて測定した。
1枚の基板当たり10回接触角の測定を行い、10回の測定値の平均値をその基板の静止接触角とした。接触角が小さいほど、親水化性能に優れる。
試験に用いた基板は以下のとおりである。
ステンレス:「ステンレステストピース」((株)エンジニアリングテストサービス製、材質:JIS G 4305 SUS304、25mm×75mm)
シリコンウエハー:「シリコンウエハー」(ニコラ社製、材質:シリコン、25mm×75mm)
(2)水膜形成性
(1)の静止接触角の測定において、イオン交換水約200mLで軽くすすいだ後、風乾する前に、テストピース上に残る水がテストピースの全面を覆った状態になっている時間を、水膜の形成時間とした。水膜の形成時間が長いほど、親油性の汚れが表面に接触しにくく、防汚性能に優れる。さらに、水膜の形成時間が10秒以上のものを○、10秒未満のものを×とした。
Figure 2017190381
Figure 2017190381
表2中、構成単位A、Bは、便宜的に、下記の化合物に由来する構成単位として示してある。
SBMA:N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン
MOEDES:メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチルジエチル硫酸塩
QDM:メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)メチルジエチル硫酸塩
MPC:2−メタクリロキシエチルホスホリルコリン
CBMA:N−(3−カルボキシプロピル)−N−メタクリロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン
BMA:n−ブチルメタクリレート
表2から明らかなように、実施例1〜6は、比較例1〜3に比べて、ステンレス、シリコンウエハーに対する静止接触角が低下し、水膜形成性にも優れている事から、表面の親水化性能に優れていることがわかる。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表される構成単位(A)、及び下記式(2)で表される構成単位(B)を含む共重合体からなる表面処理剤。
    Figure 2017190381

    〔式中、
    〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    :炭素数1以上4以下のアルキレン基、又は−Y−OPO −Y
    、Y:同一又は異なって、炭素数1以上4以下のアルキレン基
    、R:同一又は異なって、炭素数1以上4以下の炭化水素基
    :O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基
    :水素原子、炭素数1以上4以下の炭化水素基、R17SO 、又はR17COOを示す。ただし、Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、XはR17SO 、又はR17COO、R17は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、Rが−Y−OPO −Y−のとき、Xは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基である。〕
    Figure 2017190381

    〔式中、
    〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    :O又はNH基
    11:炭素数1以上4以下のアルキレン基
    :N121314又はNR1516であり、R12〜R16は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基、Xは陰イオン
    を示す。〕
  2. 前記共重合体における構成単位(A)と構成単位(B)のモル比が、構成単位(A)/構成単位(B)で、50/50以上99.9/0.1以下である、請求項1に記載の表面処理剤。
  3. 前記共重合体の重量平均分子量が500以上20万以下である、請求項1または2に記載の表面処理剤。
  4. 下記式(1)で表される構成単位(A)、及び下記式(2)で表される構成単位(B)を含む共重合体を含有する表面処理剤組成物。
    Figure 2017190381

    〔式中、
    〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    :炭素数1以上4以下のアルキレン基、又は−Y−OPO −Y
    、Y:同一又は異なって、炭素数1以上4以下のアルキレン基
    、R:同一又は異なって、炭素数1以上4以下の炭化水素基
    :O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基
    :水素原子、炭素数1以上4以下の炭化水素基、R17SO 、又はR17COOを示す。ただし、Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、XはR17SO 、又はR17COO、R17は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、Rが−Y−OPO −Y−のとき、Xは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基である。〕
    Figure 2017190381

    〔式中、
    〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    :O又はNH基
    11:炭素数1以上4以下のアルキレン基
    :N121314又はNR1516であり、R12〜R16は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基、X
    陰イオンを示す。〕
  5. 前記共重合体における構成単位(A)と構成単位(B)のモル比が、構成単位(A)/構成単位(B)で、50/50以上99.9/0.1以下である、請求項4に記載の表面処理剤組成物。
  6. 前記共重合体の重量平均分子量が500以上20万以下である、請求項4または5に記載の表面処理剤組成物。
  7. 水を含有する、請求項4〜6の何れか1項に記載の表面処理剤組成物。
  8. 下記式(1)で表される構成単位(A)及び下記式(2)で表される構成単位(B)を含む共重合体、並びに水を含有する処理液を、固体表面に接触させる、固体表面の処理方法。
    Figure 2017190381

    〔式中、
    〜R:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    :炭素数1以上4以下のアルキレン基、又は−Y−OPO −Y
    、Y:同一又は異なって、炭素数1以上4以下のアルキレン基
    、R:同一又は異なって、炭素数1以上4以下の炭化水素基
    :O又はNRであり、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基
    :水素原子、炭素数1以上4以下の炭化水素基、R17SO 、又はR17COOを示す。ただし、Rが炭素数1以上4以下のアルキレン基のとき、XはR17SO 、又はR17COO、R17は炭素数1以上4以下のアルキレン基であり、Rが−Y−OPO −Y−のとき、Xは水素原子又は炭素数1以上4以下の炭化水素基である。〕
    Figure 2017190381

    〔式中、
    〜R10:同一又は異なって、水素原子又は炭素数1もしくは2のアルキル基
    :O又はNH基
    11:炭素数1以上4以下のアルキレン基
    :N121314又はNR1516であり、R12〜R16は、同一又は異なって、水素原子炭素数1以上4以下の炭化水素基、X陰イオン
    を示す。〕
  9. 前記共重合体における構成単位(A)と構成単位(B)のモル比が、構成単位(A)/構成単位(B)で、50/50以上99.9/0.1以下である、請求項8に記載の固体表面の処理方法。
  10. 前記共重合体の重量平均分子量が500以上20万以下である、請求項8または9に記載の固体表面の処理方法。
  11. 固体表面が親水性固体表面である、請求項8〜10の何れか1項に記載の固体表面の処理方法。
  12. 固体表面が水に対する静止接触角が70°未満の親水性固体表面である、請求項8〜10の何れか1項に記載の固体表面の処理方法。
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