JP2017161550A - 腫瘍細胞由来微小胞 - Google Patents

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Abstract

【課題】癌に関連する変異発癌遺伝子の医学的に有用で、迅速で、かつ高感度の検出を可能にする方法を提供する。【解決手段】本発明は、癌の診断のための方法ならびに微小胞における発癌タンパク質を検出することによって被験体の試料中の癌の進行および/または抗癌治療の治療効果をモニタリングするための方法、ならびに癌を処置するための微小胞の交換を阻害する薬剤の使用に関する。【選択図】図2

Description

本発明は、癌の診断および予後のための方法、ならびに微小胞における発癌タンパク質を検出することによって被験体の試料中の癌の進行および/または抗癌治療の治療効果をモニタリングするための方法に関する。
正常細胞の悪性細胞への形質転換は、特に、子孫細胞の無制限増殖を生じ、これは、未成熟な未分化形態、悪化した生存ならびに血管新生促進の特性および発現、正常な成熟細胞によってこの形態において通常発現されない癌遺伝子の過剰発現または構成的活性化を示す。
発癌突然変異および結果として起こる細胞内シグナル伝達における内因性摂動は、癌発生における偶然の事象と見なされている。例えば、ヒトの脳腫瘍(神経膠腫)の侵襲性増殖は、多くの場合、上皮増殖因子受容体(EGFR)およびEGFRvIIIとして公知のそのリガンド非依存性欠失変異体の過剰発現および増幅に関連する(非特許文献1)。この発癌受容体の持続的活性化は、細胞増殖、生存および血管形成に関与する遺伝子の異常発現を誘発する。
多くの遺伝子変異は、癌遺伝子の活性化を生じ、それによって、正常細胞が腫瘍細胞に発達する可能性を増大することが知られている。さらに、DNA損傷を修復することによって、または損傷した細胞のアポトーシスを誘導すること、および制御下で細胞活性を維持することによって、癌遺伝子に対抗するために通常機能する癌抑制遺伝子の不活化もまた、癌を引き起こし得る。癌遺伝子の活性化または癌抑制遺伝子の不活化が、癌を引き起こし得るという考えを支持する多くの証拠が存在する(非特許文献2)。体細胞における癌原遺伝子の変異は、ヒトの癌の惹起に重要であると次第に認識されてきている。かかる変異によって形成される癌遺伝子の一部の例としては、neu、fes、fos、myc、myb、fms、Ha−ras、およびKi−rasが挙げられる。癌遺伝子およびそれらの発現産物が、どのように正常細胞を癌細胞に形質転換する機能を生じるかを理解するために、学ばなければならない必要性が多く存在する。
増殖因子およびそれらの受容体は細胞増殖の調節に関与し、それらはまた、腫瘍形成に重要な役割を果たすように見える。例えば、以下の3つの癌原遺伝子は、増殖因子または増殖因子受容体に関連する:1)サル肉腫ウイルスの形質転換遺伝子に相同的であり、血小板由来増殖因子(PDGF)のB鎖であるc−sis;2)ネコ肉腫ウイルスの形質転換遺伝子に相同的であり、マクロファージコロニー刺激因子受容体(CSF−1R)に密接に関連するc−fms;および3)上皮増殖因子受容体(EGFR)をコードし、ニワトリ赤芽球症ウイルス(v−erbB)の形質転換遺伝子に相同的であるc−erbB。2つの受容体関連癌原遺伝子、c−fmsおよびc−erbBは、多くの癌原遺伝子が属するチロシン特異的プロテインキナーゼファミリーのメンバーである。
さらに、ヒトの脳腫瘍(神経膠腫)の侵襲性増殖は、多くの場合、EGFRおよびEGFRvIIIとして公知のそのリガンド非依存性欠失変異体の過剰発現および増幅に関連する。この癌原遺伝子受容体の持続的活性化は、細胞増殖、生存および血管形成に関与する遺伝子の異常発現を誘発する。
いくつかのグループは、定量的および半定量的免疫組織化学法を用いて種々の腫瘍におけるEGFRの発現を調査した。調査した腫瘍の種類としては、婦人科癌、膀胱癌、頭部癌および頸部癌、肺癌、結腸直腸癌、膵臓癌および乳癌が挙げられる。かかる研究は、ほぼ例外なく、放射線リガンド結合方法論または組織試料中のEGFRを定量化するための免疫認識法(immunorecognition)に頼る。
EGFR発現と臨床データとの最も広範な相関関係は、数十年前までさかのぼって乳癌患者での研究において実施されている(例えば、非特許文献3)。246人までの患者でのいくつかの研究において、EGFRが乳癌についての不良な予後の非常に重要なマーカーであることが実証された。それは、リンパ節無症状患者において無再発生存および全生存を予測する際の最も重要な可変物のうちの1つであり、結節状態後、陽性リンパ節患者において2番目に重要な可変物であると考えられている。一般に、EGFR陽性腫瘍は大きく、リンパ節転移を有する多くの割合の患者で生じる。EGFR/ErbB1/HER−1の予後的意義は、それと関連し、かつ相互作用する癌遺伝子受容体チロシンキナーゼ(ハーセプチンの標的物であるErbB2/HER−2/neuとして公知である)の同時検出によって高められる(非特許文献4)。
従って、変異癌遺伝子は、悪性または前癌状態のマーカーである。ゲノムの他の非発癌部分は、腫瘍性状態において変化する可能性があることも知られている。癌の早期発見についての試験の重要性の認識が広がっている。一部の場合において、器官の表面から剥離された異常または悪性細胞は、ブラッシングおよび流体の細胞学的検査によって同定され得る。例えば、PAPスメア(パパニコロースメア試験)は、頸部の異常(例えば、前癌性または癌性)細胞を検出することができる。あるいは、癌細胞または前癌細胞の遺伝的異常は、分子技術を用いて検出されることができる。例えば、DNA配列またはメチル化分析などの技術が、DNAの特異的突然変異ならびに/または構造変化およびエピジェネティック変化を検出するために使用されることができる。
核酸ベースのアッセイは、癌細胞またはそれらの関連細胞残屑が分析に直接利用可能である場合(例えば、外科的あるいは生検材料、洗浄液、糞便、または循環癌細胞において)、変異であろうと非変異であろうと、発癌性DNAおよび非発癌性DNAの両方を検出できる。特に、(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応による)核酸増幅法は、正常な分子のバックグランドの中で少数の変異分子の検出を可能にする。少数の腫瘍細胞を検出する代替手段(例えば、フローサイトメトリー)は一般に、血液悪性腫瘍に限定されているが、核酸増幅アッセイは、悪性細胞を同定する際に、および化学療法後の予後を予測するために高感度で、かつ特異的の両方であることが証明されている(非特許文献5)。
固形腫瘍組織における少数の変異分子を検出するための種々の核酸増幅ストラテジーが、特にras癌遺伝子について開発されている(非特許文献6)。例えば、ある高感度で、かつ特異的な方法は、重要な12番目のコドンにおける制限酵素認識部位を切断できないことに基づいて変異ras癌遺伝子DNAを同定する(非特許文献7)。同様のプロトコルが、腫瘍におけるDNAのいくらかの変異領域を検出するために適用されることができ、他の癌遺伝子含有DNAまたは腫瘍関連DNAの検出を可能にする。
循環膵臓癌細胞から細胞内ras癌遺伝子を検出したある研究を含む、多くの研究は、循環癌細胞から抽出された細胞内DNAを検出するために、癌を有する患者の末梢血を分析するために核酸増幅アッセイを使用する(非特許文献8)。このアッセイは、血液の細胞画分、すなわち、細胞ペレットまたは全血内の細胞で実施され、血清または血漿画分は、分析前に無視されるか、または捨てられる。かかるアプローチは、(非血液学的腫瘍についての)転移循環癌細胞の存在を必要とするため、それは、早期癌の患者における限定された臨床用途のものであり、非侵襲性腫瘍または前癌状態の検出に有用ではない。
核酸増幅アッセイが、血液の血漿または血清画分中の癌遺伝子DNAを含む、腫瘍関連細胞外変異DNAを検出できることは一般に認識されていない。さらに、これは臨床的に有用な方法で、すなわち、1日以内、または8時間未満以内で迅速になされ得ることは、認識されていない。
末梢血血漿または血清における核酸増幅アッセイによる変異癌遺伝子の検出は、先行技術の報告書の主題であった。しかしながら、この方法は、DNA抽出に対して時間がかかり、技術的に要求の厳しいアプローチを必要とし、従って、限定された臨床的有用性である。
特定の癌によって発現されたタンパク質についての試験が実施されてもよい。例えば、前立腺特異的抗原(PSA)についてのスクリーニングが、前立腺癌の危険性があるか、または前立腺癌を有する患者を同定するために使用されてもよい。さらに、PSAスクリーニングは、アッセイ法の変動および特異性の欠如に悩まされ得る。例えば、悪性前立腺細胞はより多くの量のPSAを産生するが、PSAは癌細胞に特異的ではなく、正常および癌性前立腺細胞の両方によって産生される。PSAレベルは、患者の年齢、前立腺の生理機能、癌の悪性度、および薬剤に対するPSAレベルの感度に依存して変化する場合がある。また、多くの癌についての分子基盤は未知であり、従って、分子検査はまだ、ほとんどの癌を検出するのに十分に包括的でない。
従って、多くの癌の検出は依然として、目的の器官における異常塊の検出に頼る。多くの場合において、腫瘍はしばしば、悪性腫瘍が進行し、他の器官に転移する可能性がある場合の後のみに検出される。例えば、乳癌は、典型的に、胸部のマンモグラムによって、または理学的検査によって検出された塊から生検を得ることによって検出される。また、前立腺特異抗原(PSA)の測定は、前立腺癌の検出を著しく向上しているが、前立腺癌の確認は、典型的に、前立腺の異常形態または組織の検出を必要とする。従って、癌の早期検出のための方法および装置の必要性が存在する。かかる新規な方法は、例えば、既存の方法を置き換えるか、または補完することができ、不確実性部分を減少させ、医学的判断のための基盤を拡大する。
Cavenee,Carcinogenesis,2002年,23巻,p.683−686 HanahanおよびWeinberg,Cell,2000年,100巻,p.57−70 Nicholsonら,Int.J.Cancer,1988年,42巻,p.36−41 CitriおよびYarden,Nature Rev.Mol.Cell.Biol.,2006年,第7巻,p.505−516 Feyら,Eur.J.Cancer,1991年,27巻,p.89−94 ChenおよびViola,Anal.Biochem.,1991年,195巻,p.51−56 Kahnら,Oncogene,1991年,6巻,p.1079−1083 Tadaら,Cancer Res.,1993年,53巻,p.2472−4
上記のように、いくつかの方法は、腫瘍組織におけるEGFRレベルを検出するために使用されている。しかしながら、組織が容易に利用できないか、または腫瘍から組織を取り除くことが望ましくないか、もしくは可能ではない多くの場合が存在する。従って、医学分野において、患者に対して簡便かつ非外傷性である迅速で、正確な診断検査のための必要性が存在する。
従って、癌に関連する変異発癌遺伝子の医学的に有用で、迅速で、かつ高感度の検出を可能にする方法を提供することが非常に望まれる。
本発明は、被検体における癌の予後を診断または決定するための方法に関し、その被検体から試料を回収する工程と、その試料から微小胞を単離する工程と、その微小胞における発癌タンパク質の存在を検出する工程とを含み、その試料中の発癌タンパク質の存在は、その被検体が癌を有する可能性があることを示す。
被検体における発癌タンパク質の存在を検出する方法も本発明に従って提供され、その方法は、その被検体から試料を回収する工程と、その試料から微小胞を単離する工程と、その微小胞における発癌タンパク質の存在を検出する工程とを含む。
さらに、本明細書に開示される方法は、発癌タンパク質のリン酸化状態を測定する工程をさらに含んでもよい。
本発明によれば、被検体からの試料中の癌を検出するためのキットもまた開示され、そのキットは、発癌タンパク質に対する少なくとも1つの抗体と、その試料中の微小胞における発癌タンパク質を検出するために前記少なくとも1つの抗体を使用するための指示書を含む。
本発明によれば、被検体の試料中の癌の予後を診断または決定するための少なくとも1つの抗体の使用もまた提供され、前記少なくとも1つの抗体は、微小胞に存在する発癌タンパク質に結合する。
特定の実施形態において、少なくとも1つの抗体は、リン酸化型特異的抗体である。
癌を処置するための微小胞の交換を阻害する薬剤の使用もまた本明細書に開示される。特定の実施形態において、その薬剤はアネキシンVもしくはその誘導体またはPセレクチンもしくはそのリガンドPSGLを阻害する薬剤である。
本発明によれば、被検体における癌の進行をモニタリングするための方法もまた提供され、その方法は、第1の時点で癌を有する被検体から第1の試料を回収する工程と、その第1の試料から微小胞を単離する工程と、その第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質を測定する工程と、第2の時点で癌を有する被検体から第2の試料を回収する工程であって、その第2の時点はその第1の時点の後に生じる工程と、その第2の試料から微小胞を単離する工程と、その第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質を測定する工程とを含み、その第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量と比較したその第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量の変化が、癌の進行の指標である。
第1の時点は、被検体が抗癌治療を受ける前に生じてもよく、第2の時点は、被検体が抗癌治療を受けた後に生じてもよいこともまた包含される。別の実施形態において、両方の時点は、被検体が抗癌治療を受けた後に生じてもよい。
別の実施形態において、第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量と比較して第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量の減少または変化がないことは、抗癌治療の治療効果を示す。
本発明によれば、抗癌治療の治療効果をモニタリングするための方法もまた提供され、その方法は、第1の時点で癌を有する被検体から第1の試料を回収する工程と、その第1の試料から微小胞を単離する工程と、その第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質を測定する工程と、第2の時点で癌を有する被検体から第2の試料を回収する工程であって、その第2の時点はその第1の時点の後に生じる工程と、その第2の試料から微小胞を単離する工程と、その第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質を測定する工程とを含み、その第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量と比較してその第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量の減少または変化がないことは、抗癌治療の治療効果を示す。
一実施形態において、第1の時点は、被検体が抗癌治療を受ける前に生じ、第2の時点は、被検体が抗癌治療を受けた後に生じる。あるいは、第1の時点および第2の時点は、両方、被検体が抗癌治療を受けた後に生じてもよい。さらに別の実施形態において、第1の時点および第2の時点は、両方、抗癌治療の非存在下において、または被検体が抗癌治療を受ける前に生じてもよく、第1の試料中のものと比較した第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質の量は、癌の進行または悪性度の指標を与える。
別の実施形態において、少なくとも2つの発癌タンパク質は、微小胞中で検出される。より具体的には、発癌タンパク質は、EGFRおよびHER−2、またはHER−2およびHER−3、またはEGFRvIIIおよびHER−2であってもよい。
別の実施形態において、微小胞は、超遠心分離法、免疫沈降または精密濾過法によって単離される。
さらに、微小胞における発癌タンパク質の存在は、免疫ブロット法、免疫沈降、ELISA、RIA、フローサイトメトリー、電子顕微鏡法または質量分析法によって検出または測定されてもよい。
本明細書に開示される方法はさらに、第1の試料および第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化状態を測定する工程を含んでもよい。
別の実施形態において、第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の量と比較して第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の減少または変化がないことは、抗癌治療の治療効果を示す。
あるいは、第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の量と比較した第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の増加は、癌が増殖を進行しているか、または継続していることを示す。
さらに、第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の量と比較して第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の減少は、癌が退行していることを示す。
さらに、第1の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の量と比較して第2の試料から得た微小胞における発癌タンパク質のリン酸化の変化がないことは、癌が進行していないことを示す。
本発明によれば、発癌タンパク質を含む単離された微小胞もまた提供される。
特定の実施形態において、抗癌治療は、外科手術、放射線治療、化学療法、または標的癌治療である。より具体的には、標的癌治療は、低分子、モノクローナル抗体、癌ワクチン、アンチセンス、siRNA、アプタマー、および遺伝子治療からなる群より選択される。
別の実施形態において、含まれる癌は、乳癌、神経膠腫、大腸癌、肺癌、小細胞肺癌、胃癌、肝臓癌、血液癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭部癌もしくは頸部癌、皮膚黒色腫もしくは眼球内黒色腫、子宮肉腫、卵巣癌、直腸癌もしくは結腸直腸癌、肛門癌、結腸癌、消化管間質腫瘍(GIST)、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、扁平上皮癌、膣癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織腫瘍、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓癌、尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、CNS腫瘍、星状細胞腫、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、原発性CNSリンパ腫、骨髄腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、ぶどう膜黒色腫、精巣癌、口腔癌、咽頭癌、小児腫瘍、白血病、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、小児科神経膠腫、髄芽腫、ウィルムス腫瘍、骨肉腫、奇形腫、横紋筋肉腫および肉腫からなる群より選択される。
さらに別の実施形態において、発癌タンパク質は、EGFRvIII、EGFR、HER−2、HER−3、HER−4、MET、cKit、PDGFR、Wnt、βカテニン、K−ras、H−ras、N−ras、Raf、N−myc、c−myc、IGFR、PI3K、Akt、BRCA1、BRCA2、PTEN、ならびにVEGFR−2、VEGFR−1、Tie−2、TEM−1およびCD276などの癌関連細胞の受容体(癌関連受容体)からなる群より選択される。
さらに、試料は体液、またはより具体的には、血液、尿、リンパ液、脳脊髄液、腹水、唾液、洗浄液、精液、腺分泌物、滲出液、嚢胞および糞便の内容物からなる群より選択される体液である。
このように本発明の性質を概して記載しているが、ここで、本発明の実施形態(複数も含む)を例として示す、添付の図面による参照がなされる。
図1は、ヒト神経膠腫細胞によるEGFRvIII含有微小胞の産生を示し、(A)それらの不活性の親U373対応物によってではなく、EGFRvIII発癌遺伝子(白色の矢印;SEM画像)を内部に有するU373vIII神経膠腫細胞の表面上の複数の微小胞構造の発生を示し、(B)(全タンパク質含量によって測定される)U373神経膠腫におけるEGFRvIII発現の関数として、馴化培地の微小胞画分の存在量の増加を示し、(C)EGFR発現癌細胞によって放出された脂質ラフト由来の微小胞における発癌性EGFRの包含を示し、(D)機能的EGFRvIII上のU373vIII細胞の腫瘍形成特性の依存性を示し、(E)U373vIII腫瘍中のEGFRではなく、EGFRvIIIの優勢発現を示し、(F)U373vIII腫瘍を内部に有するSCIDマウスの循環血液に対するEGFRvIII含有およびフロチリン−1−陽性微小胞の放出(上のパネル)を示す。 図2は、神経膠腫細胞間の発癌性EGFRvIIIの微小胞の転移を示し、(A)それらのEGFRvIII形質転換対応物(U373vIII)によって放出された微小胞とともにインキュベートしたU373細胞が、それらの表面上にEGFRvIII抗原の発現を獲得することを示し(FACS)、(B)U373vIII由来微小胞とともにインキュベートしたU373細胞の表面上のEGFRvIIIの検出を示し、(C)U373細胞中のGFP標識化EGFRvIIIの発現によるU373/EGFRvIII−GFP細胞株の発生を観測し、(D)EGFRvIII−GFP含有微小胞とともにインキュベートしたU373細胞の直接GFP蛍光を観測する。 図3は、微小胞媒介細胞内転移を介して発癌性EGFRvIIIを獲得した細胞中の増殖促進シグナル伝達経路の活性化を示し、(A)U373vIII細胞によって流された微小胞を組み込まれたU373細胞中のErk1/2リン酸化におけるEGFRvIII依存性の増加を示し、(B)アネキシンVとともにEGFRvIII含有微小胞のそれらの取り込みを阻害することによるU373細胞中のErk1/2リン酸化の阻害を観測し、(C)EGFRvIII含有微小胞を組み込まれたU373細胞中のAktのリン酸化の増加を観測する。 図4は、EGFRvIII含有微小胞の取り込みによる細胞形質転換の誘導を示し、(A)U373vIII微小胞を組み込まれたU373細胞によるVEGF分泌におけるEGFRvIII依存性の増加を示し、(B)EGFRvIII含有微小胞の組み込みによるU373細胞中のVEGFプロモーター活性の刺激が、アネキシンVでの前処理により阻害され得ることを示し、(C)BclxL(生存促進性)の発現の増加、およびEGFRvIII含有微小胞に曝露されたU373細胞中の減少したp27(細胞周期阻害剤)の発現を示し、(D−E)EGFRvIII含有微小胞での前処理後のU373細胞の軟寒天コロニー形成能力の増加を観測する。 図5は、血液感染性微小胞のウェスタンブロット分析を示し、多形性膠芽腫を有する6人(レーン1〜6)の患者の血液試料由来の循環EGFRvIIIの検出が、患者2(丸く囲んだバンド)および潜在的に患者3について示される。 図6は、インビボにおける微小胞様構造を示し、(A)SCIDマウスにおける混合腫瘍異種移植片内の2つの癌細胞(黒色矢印)間の細胞間隙に存在する微小胞構造の透過電子顕微鏡写真を示し(バー−1μm)、(B)EGFRvIIIについての免疫金染色は、混合U373vIII/U373−GFP腫瘍内に見られる微小胞様構造に結合するこのレポーター(白色矢印)の存在を示す(バー−100nm)。 図7は、インビボにおける混合腫瘍中のU373vIII細胞由来のFLAG/EGFRvIII陽性物質の放出を示し、写真で表したものは、U373−GFP(緑色)およびU373vIII−FLAG神経膠腫(赤色)からなり、GFP(緑色、パネルA)およびFLAG(赤色、パネルB)をそれぞれ染色した混合腫瘍の共焦点顕微鏡のものを示し;融合したチャネル(CおよびD)は、FLAG/EGFRvIII−陽性微小胞様構造(矢印)の存在を示し、これは、明白なFLAG/EGFRvIII−陽性細胞(U373vIII−FLAG、パネルCおよびDの右側)だけではなく、GFP陽性(U373−GFP)にも結合する(バー−5μm)。
本発明によれば、被験体における発癌タンパク質の存在を検出する方法が提供され、その方法は、その被験体から試料を回収する工程と、その試料から微小胞を単離する工程と、その微小胞における発癌タンパク質の存在を検出する工程とを含む。
微小胞における発癌タンパク質を検出することによる被験体の試料中の癌を診断するための方法もまた、本明細書に提供される。
一実施形態において、癌は、体液、例えば、血液、尿、脳脊髄液、リンパ液、腹水、唾液、洗浄液、精液、および腺分泌物、ならびに糞便、滲出液、嚢胞の内容物および他の源などの試料中の微小胞を分析することによって検出される。
別の実施形態において、微小胞における発癌タンパク質を検出することによる癌の予後のための方法が提供される。
さらに別の実施形態において、癌の進行および/または治療に対する反応をモニタリングするための方法が提供される。
本明細書において、癌とは、細胞の分化能の損失に起因する細胞の成長および増殖の非協調による過剰な増殖を示す癌細胞の集団を指す。
用語「癌」としては、限定されないが、乳癌、大腸癌、肺癌、小細胞肺癌、胃癌、肝臓癌、血液癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭部癌もしくは頸部癌、皮膚黒色腫もしくは眼球内黒色腫、子宮肉腫、卵巣癌、直腸癌もしくは結腸直腸癌、肛門癌、結腸癌(一般に結腸直腸癌および大腸癌と同様の実体とみなされる)、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、扁平上皮癌、膣癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織腫瘍、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓癌、尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、CNS腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、多形性膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、骨髄腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、ぶどう膜黒色腫(別名、眼球内黒色腫)、精巣癌、口腔癌、咽頭癌またはそれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態において、癌は、脳腫瘍、例えば、神経膠腫である。別の実施形態において、癌は、HER−2またはHER−3癌タンパク質を発現する。用語「癌」はまた、白血病、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経膠腫、横紋筋肉腫、肉腫および他の悪性腫瘍を含む小児科腫瘍を含む小児癌が挙げられる。
本発明の方法を用いて検出できる発癌タンパク質の非限定的な例は、以下のとおりである:(i)神経膠腫におけるEGFRvIII、扁平上皮癌、神経膠腫、肺癌または膀胱癌、乳癌変異体(例えば、イレッサ(Iressa)感受性変異体または非発現腫瘍抑制タンパク質BRCA1および/またはBRCA2)におけるEGFR、肺癌におけるEGFR、乳癌および卵巣癌におけるHER−2、種々の転移性癌および湿潤性癌におけるMET、消化管間質腫瘍におけるKit、神経膠腫におけるPDGFR、種々の腫瘍におけるWnt、種々のホスファターゼなどの癌細胞由来の膜結合癌タンパク質;(ii)乳癌におけるEGFR/HER−2、種々の腫瘍におけるHER−2/HER−3などの形質転換受容体の組み合わせ集団;(iii)結腸直腸癌、膵臓癌および肺癌におけるK−ras、神経膠腫および前立腺癌などのPTEN(欠如)などの形質転換特性を有する膜結合細胞質分子;(iv)PI3K/Akt、Raf/MEK/MAPKなどの脂質ラフトおよび微小胞において存在(および活性化)できるシグナル伝達複合体;ならびに(v)VEGFR−2、VEGFR−1、Tie−2およびTEM(例えば、TEM−1、CD276)などの腫瘍の血管新生および抗血管形成に関連する腫瘍関連内皮受容体。これらのタンパク質は、単独または組み合わせて検出されてもよい。
発癌タンパク質の他の非限定的な例としては、EGFRvIII、EGFR、HER−2、HER−3、HER−4、MET、cKit、PDGFR、Wnt、βカテニン、K−ras、H−ras、N−ras、Raf、N−myc、c−myc、IGFR、IGFR、PI3K、およびAkt;BRCA1、BRCA2およびPTENなどの腫瘍抑制タンパク質;癌関連宿主受容体および微小胞関連分子、例えば、VEGFR−2、VEGFR−1、Tie−2、TEM−1およびCD276などの血管形成に関与するものが挙げられる。全ての発癌タンパク質、腫瘍抑制タンパク質、宿主細胞関連受容体および微小胞関連分子は、本発明の方法、組成物およびキットにおいて、単独または組み合わされて使用されてもよいことが企図される。癌について、機構的、診断的、予測的または治療的に重要であると決定される任意の発癌タンパク質、および任意の発癌タンパク質の組み合わせが、本発明の方法、組成物およびキットに使用されてもよいことがさらに企図される。
本明細書に記載される発明は、EGFRvIII発癌タンパク質が、変異タンパク質を産生する細胞から放出される膜由来微小胞のカーゴとして生じる活性化受容体の細胞間転移を介して神経膠腫細胞間に放出され、共有され得る新規で、かつ予測されない観測に少なくとも部分的に基づく。実際に、EGFRvIIIは、それが組み込まれる脂質ラフト関連微小胞の形成を刺激する。
EGFRvIII発癌タンパク質を含有する微小胞は、馴化培地または担癌マウスの血液に放出され、この受容体を欠く腫瘍細胞の細胞膜と同化できる。かかるEGFRvIIIの転移は、下流シグナル伝達経路(MAPKおよびAkt)の活性化、遺伝子発現(VEGF、BclxL、p27)の進行に関連する変化、ならびに悪化した細胞形質転換の出現、特に変化した形態および増加した軟寒天コロニー形成効率を誘発する。これらの観測は、癌細胞の異なるサブセット間の形質転換タンパク質の水平伝搬における膜微小胞の役割を指し示し、膜結合癌タンパク質の形質転換の影響が、対応する変異遺伝子を保有する細胞を超えて広がり得ることを示唆する。
種々のタイプの活性化細胞は、微小粒子、エクトソーム(ectosome)、またはアルゴソーム(argosome)としても公知である、それらの周囲膜微小胞内に産生して、流れることが知られている;かかる小胞がリソソーム経路起源である場合、それらは多くの場合、エキソソームといわれる。これらの構造の生物学的役割はほとんど理解されていないが、分泌過程、免疫修飾、凝固および細胞間通信を含み得る(Janowska−Wieczorekら,2005,Int.J Cancer,20:752−760)。
微小胞は、それらの産生、サイズおよび組成の機構が変化する場合があるが、多くの場合(特にエクトソーム)は、機能的膜貫通タンパク質を含む膜脂質ラフトに関連する物質を含む。例えば、凝血促進組織因子(TF)は炎症細胞からこの様式で放出されることができ、重要なことは、その生物学的効果を与える血小板、内皮細胞および他の細胞の膜に連続して組み込まれる。本明細書に使用する場合、用語「微小胞」は、微小胞、微粒子、エクトソーム、アルゴソーム、エキソソーム、腫瘍小胞および細胞から放出される全ての他の小胞体を含む。
p53腫瘍抑制遺伝子を欠く癌細胞は、一部の場合において、血液および細胞周囲環境に対してTF含有(Yuら,2005,Blood,105:1734−1741)、または分泌性(Yuら,2006,Cancer Res,66:4795−47801)微小胞の変化した量を放出することによりこの過程を模倣できる。
発癌受容体は、多くの場合、細胞膜の領域内に存在し、その細胞膜由来の微小胞から癌細胞(例えば、脂質ラフト)が発生する。発癌受容体がそれ自体、微小胞カーゴに含まれ得ることは本明細書に開示されている。これは、例えば、膜結合EGFRの活性化が、主要な形質転換事象を示し、EGFRvIII発癌変異体の多形性膠芽腫(GBM)発現が容易に検出可能であるほぼ30%の場合の悪性脳腫瘍(神経膠腫)において特に興味深い。
この現象をさらに調べるために、EGFRvIII(U373vIII細胞)を発現するために操作される活性化EGFRおよびそれらの対応物を欠く培養したU373神経膠腫細胞による微小胞の産生を分析した。興味深いことに、前者の細胞株におけるEGFRvIII発癌遺伝子の存在は、細胞表面上の複数の小胞突起物の形成、培地の微小胞画分由来のタンパク質の回収の増加によって達成された効果を生じた(図1A、Bを参照のこと)。この物質は、比例量のフロチリン−1、膜脂質ラフトに結合するタンパク質を含み、多くの場合、種々の源由来のラフト関連微小胞に見出された。まとめると、U373vIII細胞において観測されたEGFRvIII関連形質転換は、膜脂質ラフト由来の微小胞の増加した産生と関連することを示す。
特定の実施形態において、EGFRvIII、HER−2、およびMETなどの微小胞における濃縮されたタンパク質は、当該分野において公知の種々の技術によって検出され得る。例えば、微小胞の溶解物は、抗EGFRvIIIまたは抗EGFRなどの抗体を用いる免疫ブロット法によって分析され得る。遠心分離による微小胞の濃縮は必要であるが、全血漿の分析によりかなりの量および質の利点も提供する。これは、微小胞の単離が、特定の分子、例えば、(微小胞におけるそれらの濃縮に起因して)EGFRvIIIの検出の感度を向上でき、(微小胞が細胞膜分子のランダムな収集物ではないため)特異性を増加でき、(微小胞カーゴ中のタンパク質の固有かつ診断的な情報の組み合わせの存在のため)分析の範囲を拡大することができるからである。これに関して、微小胞分析の感度は、超遠心分離法から精密濾過法に変更することによって増加されることができ、その後者は簡単であり、かつ微小胞の回収を向上することができる。微小胞タンパク質を検出するための別の技術は、例えば、アネキシンVまたは発癌タンパク質に結合する抗体(例えば、抗EGFRvIII抗体)でコーティングされた電磁ビーズからの微小胞関連物質の免疫沈降である。さらに、2つの抗体(例えば、2×抗EGFRvIIIまたは抗EGFRvIII+抗EGFR)に基づいたELISAアッセイまたは2つの抗体(例えば、2×抗EGFRvIIIまたは抗EGFRvIII+抗EGFR)に基づいた放射性免疫分析(RIA)も使用されることができる。さらに、アネキシンV(例えば、商業的なTFアッセイにおける場合)またはEGFRvIII/EGFR抗体でコーティングされた表面に対する微小胞の結合に基づいたELISAは、抗EGFRvIII抗体に基づいた検出成分と併せて使用されることができる。使用され得る他の技術としては、微小胞が、例えば、アネキシンVでコーティングされ、かつ、例えば、抗EGFRvIII抗体で染色されたビーズによって捕捉されるフローサイトメトリー、およびEGFRが微小胞調製物のプロテオームにおいて検出される質量分析が挙げられる。微小胞の調製物およびタンパク質の検出に関する当該分野において公知の標準的な技術は、本明細書に記載される方法において使用されてもよいことが企図される。
本発明は、少なくとも部分的に、EGFRvIIIタンパク質の大量発現が、U373vIII細胞それ自体の溶解物だけではなく、それら由来の微小胞においても検出されるという観測に基づき、インタクトな発癌タンパク質がこの様式で細胞外間隙に放出されることを示す。親U373細胞は、検出可能な量のフロチリン−1を含有する微小胞を放出したが、それらは、微量の野生型EGFR(wtEGFR)のみを含み、EGFRvIIIは含まなかった。これらの結果は、EGFR陰性内皮細胞(HUVEC)およびwtEGFRのみを発現するA431細胞、ならびにそれらのそれぞれの微小胞調製物に対して確認された(図1C)。U373細胞は、インビボにおいて不活性の表現型を示すが、それらのU373vIII対応物は、1日用量の不可逆の低分子pan−Erb阻害剤CI−1033による阻害に影響を受けやすい方法で、免疫不全(SCID)マウスにおける皮下腫瘍を容易に形成する(図1D)。U373vIII腫瘍は、wtEGFRではなくEGFRvIIIを強く染色し、興味深いことに、EGFRvIII含有微小胞を体循環に放出した(図1E、F)。従って、変異EGFRvIII遺伝子の発現は、インタクトなEGFRvIII発癌タンパク質を含有する微小胞の細胞外放出に関連した神経膠腫細胞の増大した侵襲を導く。
ヒト神経膠腫における異種EGFRvIII発現は、異なる腫瘍細胞サブセットがEGFRvIII含有微小胞を共通の細胞間隙に流すことができることを示唆する。微小胞は、ホスファチジルセリン依存性機構を介して細胞膜と容易に融合できるため、ここで、発癌EGFRvIIIが、この方法で、より多くの侵襲性から不活性の神経膠腫細胞に転移され得ることが示される。従って、EGFRvIII陰性U373細胞を、EGFRvIIIを内部に持つそれらのU373vIII対応物、または緑色蛍光タンパク質(GFP)標識化EGFRvIII発癌遺伝子(EGFRvIII−GFP)を発現するために操作されたU373vIII−GFP細胞のいずれかから得た微小胞の調製物とともにインキュベートした。興味深いことに、これにより、EGFRvIII抗原およびGFP蛍光のそれぞれのそれらの新規の表面発現によって示されるように、U373細胞による微小胞内容物の広範囲の取り込みが生じた(図2A〜D)。
表面上はインタクトなEGFRvIII受容体の見かけの細胞間微小胞媒介性転移は、「アクセプター」(U373)細胞に関するこの事象の(必要であれば)シグナル伝達の結果に関する問題を提起する。この問題を扱うために、U373細胞を、EGFRvIII含有微小胞に対するそれらの曝露の24時間後、この発癌遺伝子の下流の形質転換作用を媒介すると知られているMAPKおよびAktカスケードの両方の活性化について試験した。実際に、EGFRvIIIのU373細胞膜への組み込みは、Erk1/2リン酸化の一貫した増加を生じた。この事象は、EGFRvIIIを含有しないU373由来微小胞は、効力がなかったため、活性EGFRvIIIの転移に依存した。さらに、pan−ErB阻害剤(CI−1033)とU373vIII由来微小胞のプレインキュベーションによるこの受容体の不可逆的阻害は、Erk1/2リン酸化を著しく減少させた(図3A)。Erk1/2のリン酸化はまた、それらの曝露されたホスファチジルセリン残基、およびそれによる、U373細胞によるそれらの取り込みを阻害するアネキシンVとこれらの微小胞とのプレインキュベーションによって抑制された。これらの結果により、EGFRvIII含有微小胞とU373細胞の表面との間の接触だけではなく、それらの実際(ホスファチジルセリン依存性)の組み込みおよびEGFRvII転移がアクセプター細胞におけるMAPK経路の活性化を誘発するのに必要とされることが示される(図3B)。U373由来微小胞の組み込みはまた、アネキシンVによって阻害可能な方法でU373細胞においてAktのリン酸化を誘発し(図3C)、いくつかの他の事象、PDK1およびRafの顕著なリン酸化を誘発した。
EGFRvIII依存性経路の形質転換効果は、最終的に、腫瘍増殖、生存および血管形成に関与するいくつかの遺伝子の調節解除によって媒介される。後者に関しては、U373vIII由来微小胞に曝露されたU373細胞は、血管内皮増殖因子(VEGF)、脳腫瘍血管形成の強力な媒介物および公知のEGFR標的物の産生の著しい(2〜3倍)増加を示したことが注目された。EGFRvIII活性は、U373由来微小胞(EGFRvIIIを欠く)、またはU373vIII由来のものとしてこの効果に必須であったが、CI−1033とのプレインキュベートは、VEGFのこの放出を誘導できなかった(図4A)。これらの環境において、EGFRvIII含有微小胞はまた、VEGFプロモーター活性を強固に刺激し、この効果は、アネキシンVでのそれらの前処理によって抑制された(図4B)。まとめると、これらの観測により、U373vIII微小胞の組み込みが、MAPKおよびAkt経路の活性化を介する、U373細胞によるVEGF遺伝子発現およびタンパク質産生におけるEGFRvIII依存性の増加を誘発することが示される。
VEGF上方調節は、多くの場合、発癌遺伝子経路の活性化の前触れであるが、EGFRvIIIの下流の細胞形質転換は、細胞増殖および生存に直接関与する遺伝子の発現の変化によって媒介される。これに関して、EGFRvIII含有微小胞で処理されたU373細胞は、抗アポトーシスタンパク質BclxLの発現の増加およびp27/Kip1サイクリン依存性キナーゼ阻害剤のレベルの減少(両方公知のEGFR標的である)を示した(図4C、D)。再び、これらの効果は、アクセプターU373細胞による微小胞取り込みのアネキシンV媒介性阻害によって阻害された。他のEGFRvIII標的遺伝子、例えば、p21/Cipの発現の類似のEGFRvIII依存性変化もまた観測した。
EGFRvIII含有微小胞の組み込みによって引き起こされた上述の分子応答のレパートリーの機能的結果は、この物質に曝露されたU373細胞の十分な紡錘体形態によって示されるように、高度の細胞形質転換を導いた(図2B)。U373細胞を、EGFRvIII含有微小胞とプレインキュベートし、半固体培地の系列的な形質転換アッセイにおいて増殖について試験した。顕著なことに、この方法における発癌タンパク質の組み込みは、U373細胞による足場独立(anchorage independent)軟寒天コロニー形成の2倍の増加を引き起こしたが、EGFRvIII内容物を欠く当量の微小胞に対する曝露は重要ではなかった(図4D、E)。
ヒトGBMにおいて、腫瘍細胞の少数の亜集団のみが、EGFRvIII発現を導く主用な遺伝子変異を内部に有するが、全腫瘍の増殖が増大することは十分に認識されている。これに関して、EGFRvIII発現が、細胞微小胞の形成を引き起こし、この膜貫通タンパク質が特定の微小環境(図6および7)および血液(図1F)に組み込まれて、流れることは本明細書に開示されている。本明細書に開示される実験は、かかる活性発癌遺伝子(オンコソーム(oncosome))を含有する微小胞が、細胞集団脳腫瘍の間の形質転換活性の迅速な細胞間転移のための小胞として役立つことができることを示す。これにより、それぞれの変異を有する細胞に濃縮されていない場合(濃縮前)でさえも、増大した増殖、生存および血管新生活性の水平伝搬を導くことができる。今まで、細胞間相互作用のこの理解されていない形態は、アポトーシス癌細胞からそれらの非形質転換(食細胞)対応物への発癌性配列を含有するDNA断片の以前に仮定された転移と根本的に異なっている。微小胞交換はまた、腫瘍刺激可溶性リガンドの分泌によって誘導されるパラクリン効果とは異なるが、それは、膜結合(およびそれにより不溶性)活性受容体の細胞間共有により後者の効果を増幅/調節できる。
ヒトGBMにおいて、腫瘍細胞の少数の亜集団のみが、EGFRvIII発現を導く主用な遺伝子変異を内部に有し、野生型EGFRおよびEGFRvIIIの両方のバンドは、予想されたサイズで検出され、GBMを有する患者のヒト血漿から回収された微小胞において標準SDS−PAGEプロトコルを用いて分離された(図5)。
類似の微小胞転移はまた、他の形質転換、変異、上方制御、または活性化膜結合発癌性チロシンキナーゼ(例えば、HER−2、wtEGFR、cKitまたはMET)および種々のヒト腫瘍において作動するタンパク質を含んでもよいことが企図される。宿主細胞(例えば、内皮)はまた、発癌遺伝子含有微小胞の標的であってもよい。一態様において、宿主細胞の腫瘍促進機能(例えば、血管形成)は、微小胞転移によって悪化され得る。逆に、腫瘍関連宿主細胞は、多くの場合、大いに変化し、それら由来の微小胞(例えば、内皮細胞の腫瘍内皮マーカー(TEM)を含有する)は、診断的、予後的および予想的価値を有することができる。
細胞間で微小胞の交換を阻害できる薬剤(例えば、アネキシンV誘導体)が、例えば、細胞と微小胞との融合を阻害することによって癌の拡散および増殖を阻害するための治療薬剤として有用であり得ることもまた、本明細書に企図される。一実施形態において、微小胞交換阻害薬剤、例えば、アネキシンVおよび/またはその誘導体を、それらを必要とする被験体に投与することを含む、癌を治療するための方法が提供される。微小胞、微粒子、エクトソーム、またはエキソーム転移を阻害するのに使用できる任意の薬剤は、本明細書に記載される発明の方法に使用され得ることが企図される。かかる薬剤の他の非限定的な例としては、P−セレクチンまたはそのリガンド、PSGLを阻害する薬剤が挙げられる。
別の態様において、本発明は、微小胞における複数の発癌タンパク質の検出を可能にすることによって癌を診断する方法を提供する。例えば、癌は、微小胞のタンパク質組成を分析することにより、単独または組み合わせてEGFRvIII、HER−2、wtEGFR、cKit、またはMETを運ぶか否かを決定することによって特徴付けられ得る。体液に見出される発癌タンパク質含有微小胞の数はまた、腫瘍の侵襲、すなわち、拡散または転移するその傾向を決定する方法として使用されてもよい。従って、本発明の方法は、診断および/または予後に役立つことができる。一実施形態において、乳癌の診断および/または予後は、EGFRおよび/またはHER−2の存在を検出することによって決定され得る。別の実施形態において、腫瘍の診断および/または予後は、HER−2および/またはHER−3の存在を検出することによって決定される。
別の実施形態において、本発明は、癌の進行をモニタリングおよび/または治療もしくは治療計画の有効性をモニタリングする方法を提供する。例えば、腫瘍のサイズおよび性質は、微小胞中に放出される発癌タンパク質(複数も含む)、例えば、EGFRvIII、HER−2、HER−3、cKitまたはMETの量および組成のモニタリングに従ってもよい。例えば、より大きな腫瘍がより多くの細胞を含み、それにより、小さいものより多くの微小胞を放出することが予想される。これにより、腫瘍が収縮、増殖、または残留するかのいずれかであり得るその腫瘍のサイズの変化を測定するための手段を提供することによって治療をモニタリングすることが使用されてもよい。かかる方法は、全体としての患者集団、または個々の患者の治療の有効性を評価するのに有益である。癌の進行および/または治療に対する反応が、微小胞に見られる発癌タンパク質の組み合わせを測定することによってモニタリングされ得ることもまた企図される。一実施形態において、EGFRおよびHER−2は、例えば、乳癌において組み合わせて測定されてもよく、それにより、実際の腫瘍サイズに関係なく、一部の態様において、悪性腫瘍の遺伝子状態および進行(または再発)としての指標を与える。他の実施形態において、HER−2およびHER−3またはHER−2およびEGFRが、例えば、組み合わせて測定されてもよい。さらに、微小胞はインタクトな発癌タンパク質を含み得るので、別の実施形態において、発癌タンパク質のリン酸化状態が、標的された治療の有効性をモニタリングまたは測定するために決定されてもよい。例えば、乳癌由来の微小胞におけるEGFR/HER−2の組み合わせのリン酸化状態をモニタリングすることは、単独または組み合わせて、HER−2に向けられる薬物(例えば、ハーセプチン(登録商標))、EGFRに向けられる薬物(例えば、タルセバ(登録商標))、または類似の抗癌治療の有効性を示すことができる。別の態様において、微小胞、例えば、他の分子、全プロテオーム、またはホスホプロテオーム中の発癌タンパク質を取り囲む分子環境が、癌の進行および/または抗癌治療の有効性をモニタリングするために使用されてもよい。例えば、微小胞におけるPTENの存在または非存在またはリン酸化状態は、癌の進行および/または抗癌治療の有効性の指標となり得る。
さらなる態様において、本発明は、癌の進行をモニタリングおよび/または抗癌治療もしくは治療計画の有効性をモニタリングする方法を提供する。当該分野において公知の任意の抗癌治療もしくは治療計画が、本明細書に記載される方法において使用され得ることが企図される。本明細書に含まれる治療および治療計画の非限定的な例としては、外科手術、放射線治療、化学療法、および標的癌治療薬の投与、ならびに発癌および腫瘍増殖に関与する特定の機構を妨げる治療が挙げられる。標的癌治療の非限定的な例としては、チロシンキナーゼ結合標的を阻害する治療薬(例えば、イレッサ(登録商標)、タルセバ(登録商標)およびグリーベック(登録商標))、ホルモン、サイトカイン、および増殖因子についての細胞外受容体結合部位の阻害剤(ハーセプチン(登録商標)、エルビタックス(登録商標))、プロテアソーム阻害剤(ベルケイド(登録商標))およびアポトーシスの刺激剤(ジェナセンス(Genasense)(登録商標))が挙げられる。かかる標的化治療は、低分子、モノクローナル抗体、アンチセンス、siRNA、アプタマーおよび遺伝子治療を介して達成されてもよい。被験体はまた、治療または治療計画の組み合わせを受けてもよい。当該分野において公知の任意の他の治療または治療計画が、単独または他の治療もしくは治療計画と組み合わせて、本明細書に記載される方法において使用されてもよい。
別の態様において、本発明は、微小胞における複数のリン酸化発癌タンパク質の検出を可能にすることによって癌を診断する方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、微小胞における発癌タンパク質のリン酸化状態を測定することによって、癌の進行をモニタリングおよび/または治療もしくは治療計画の有効性をモニタリングする方法を提供する。
EGFRなどの受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、単一の膜貫通ヘリックスによって細胞質ドメインに結合された細胞外リガンド結合ドメインを含む。細胞質ドメインは、異種プロテインキナーゼによる自己リン酸化およびリン酸化に供される保存タンパク質チロシンキナーゼコアおよび付加調節配列を含む。リガンドがRTKの細胞外ドメインに結合する場合、他の隣接RTKとRTKとの二量化が誘発される。二量化は、タンパク質の細胞質キナーゼドメインの迅速な活性化を導き、これらのドメインについての最初の基質は受容体それ自体である。結果として、活性化受容体は、複数の特定の細胞内チロシン残基で自己リン酸化される。活性化された受容体内の特定のチロシン残基のリン酸化は、Srcホモロジー2(SH2)についての結合部位およびホスホチロシン結合(PTB)ドメイン含有タンパク質を生じる。これらのドメインを含む特定のタンパク質は、SrcおよびホスホリパーゼCγを含み、受容体結合の際にこれらの2つのタンパク質のリン酸化および活性化が、シグナル変換経路の阻害を導く。活性化受容体と相互作用する他のタンパク質は、アダプタータンパク質として作用し、それら独自の内在する酵素活性を有さない。これらのアダプタータンパク質は、RTK活性化を、MAPキナーゼシグナル伝達カスケードなどの下流のシグナル変換経路に関連付ける。実質的に全てのRTKの活性は、タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤での細胞の処理によってリガンド結合の非存在下でさえ向上され得る。従って、RTKの持続的活性化、細胞増殖、生存および血管形成に関与する遺伝子の異常発現を誘発する発癌受容体は、活性化ループ中の1つまたは複数のホスホチロシン部位によって陽性に調節される。
RTKのリン酸化は、多数の方法を用いて測定され得る。かかる方法の非限定的な例としては、リン酸型特異的抗体、ホスホチロシン残基に対する抗体での染色、およびリン酸化可能な基質での直接キナーゼアッセイが挙げられる。微小胞上の複数の受容体のリン酸化状態を決定するための別の方法は、質量分析計(MS)に関連する方法を用いてそれらの全ホスホプロテオームを評価することであり得る。リン酸化タンパク質およびタンパク質のリン酸化状態を測定および検出するための当該分野において公知の標準技術が、本明細書に記載される方法に使用されてもよいことが企図される。
本発明は、本発明の範囲を限定するというよりむしろ、本発明を例示するために与えられる以下の実施例を参照することにより十分に容易に理解されるだろう。
(実施例1)
(細胞培養および微小胞の単離)
U373細胞(ヒト星状細胞腫)細胞、Tet−off調節EGFRvIIIまたは緑色蛍光タンパク質(pEGFPN1)カセット(U373vIII−GFP)にC末端で融合されたEGFRvIIIを発現するそれらの安定な変異体U373vIIIおよびA431を、微小胞枯渇ウシ胎仔血清(FBS)を含む培地中で以前に記載(Viloria−Petitら,Am.J.Pathology,1997,6:1523−1530;Yuら,2005,Blood,105:1734−1741)されるように維持する。HUVEC細胞を、EGM−2(Cambrex Bioscience,Walkesville,MD,USA)中に維持する。微小胞を、以前に記載(Al−Nedawiら,2005,Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.,25:1744−1749)されるように、馴化培地またはマウス血漿から回収する。つまり、培地を、300gおよび12000gで2回の連続する遠心分離に供して、細胞および残渣を除去する。微小胞を、2時間、100000gで超遠心分離法によってペレットにし、タンパク質含有量によって定量化し、EGFRまたはEGFRvIII含有量について分析した。走査型電子顕微鏡(SEM)のために、細胞をカバースリップで増殖させ、2.5%のグルテルアルデヒドで固定し、1%のOsO4で染色し、金で覆い、JEOL 840A機器を用いて視覚化した。インビボでの分析のために、腫瘍を、免疫不全(SCID)マウス(Charles River、カナダ)への1〜10×106U373vIIIまたはU373細胞の注入によって発生させる。一部の場合において、マウスを、示したようにpan−ErbB阻害剤CI−1033で毎日処理する。血液を、心穿刺によって癌を保有するマウス、またはコントロールマウスからヘパリン化されたシリンジ内に回収する。血小板を含まない血漿を、微小胞を調製するために使用する。
フローサイトメトリー(FACS)を、生存していない透過性細胞の表面でEGFRvIII、またはEGFRvIII−GFPを検出するために使用し、これらの受容体を内因性に発現された細胞、または微小胞の転移の際にかかる発現を獲得したもののいずれかで実施する。典型的に、U373細胞を、U373vIIIまたはU373vIII−GFP細胞から得た微小胞(MV)で24時間、処理する。次いで、細胞を、2mMのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を用いて分離し、単一の細胞懸濁液を得て、そのアリコート(1.5×106/試料)を、1%のFBSおよび0.1%のアジ化ナトリウムを含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で洗浄する。次いで、U373vIII由来MVで処理した細胞を、例えば、EGFRvIII(Zymed)に対するモノクローナル抗体を用いて、4℃で30分間、染色する。洗浄後、試料を、4℃で30分間、Alexa Fluor 488ヤギ抗マウス二次抗体(Molecular Probes,Eugene,OR)とともにインキュベートし、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄し、分析する。U373vIII−GFP細胞由来のMVで処理する場合、新鮮な細胞懸濁液を、GFP蛍光について直接分析する。データは、FACScaliburフローサイトメトリー(BD Biosciences,Mountain View,CA)を用いて獲得できる。
全てのインビボでの実験は、6〜8週齢の重症複合免疫不全(SCID)マウス(Charles River,Saint−Coustant,QC,カナダ)で実施する。つまり、U373vIIIまたはU373の1〜10×106細胞を、0.2mlのPBS中で皮下に注射する。血液を、心穿刺によってマウスからヘパリンナトリウム溶液に回収する。血小板を含まない血漿を、微小胞を単離するために15分間2000g、5分間2000g、および5分間16,000gでの遠心分離によって調製した。
(実施例2)
(微小胞転移アッセイ)
U373(アクセプター)細胞を、24時間、微小胞で処理し、単一の細胞懸濁液を、EGFRvIIIまたはGFPの発現についてフローサイトメトリーまたは蛍光顕微鏡法によって分析する。シグナル伝達事象を検出するために、U373を0.5%FBS(DMEM)中で飢餓し、その後、示した濃度で、インタクトな、またはアネキシンV、もしくはCI−1033のいずれかでプレインキュベートした微小胞を添加する。微小胞結合分子(EGFRvIII、TF)の発現、ならびに全ておよび活性化MAPKおよびAktの発現ならびに他の変化を、免疫ブロット法(BclXL、p27/Kip1)、ELISA(VEGF、R&Dシステム)によってアッセイするか、または他に記載(Lopez−Ocejoら,2000,Oncogene,40:4611−4620)されるプロモーター活性アッセイ(VEGF)によってアッセイする。軟寒天コロニー形成アッセイのために、単一の細胞懸濁液を、微小胞で前処理した等しい数の細胞からの0.3%アガロースまたはコントロール培地で調製する。培養物を、0.5%のアガロースでプレコーティングしたプレートに定着させ、4個より多い細胞を含む全てのコロニーを計測する。
(実施例3)
(多形性膠芽腫を有する患者における循環EGFRvIIIの検出)
微小胞を、腫瘍を有するマウスの血漿について以前に記載されるもの(Al−Nedawiら,2008,Nature Cell Biology,10:619−624)と同様の方法でヒト血漿から回収する。つまり、保存記録血液試料を、5分間300g、次いで20分間12000gで2回の連続した遠心分離に供して、細胞および残渣を除去する。最終的に、微小胞を、2時間100000gでの遠心分離後に得て、大量のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で2回洗浄する。タンパク質溶解物を、氷上で10分間、以下を含む溶解緩衝液において調製する:10mM Tris、pH6.8、5mM EDTA、50mM NaF、30mM ピロリン酸ナトリウム、2%(wt/vol)SDS、1mM フッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、および1mM Na3VO4。他に示さない限り、溶解物をSDS−PAGEにより分離し、例えば、マウスまたはヒツジ抗ヒトEGFRポリクローナル抗体または適切なマウスモノクローナル抗体を用いて免疫ブロット法に供する。免疫検出を、適切なHRP結合二次抗体および化学発光プラスキット(ECLキット;Amersham Pharmacia,Buckinghamshire,英国)を用いて達成し、その後、ブロットを走査し、タンパク質のバンドを、例えば、Storm860スキャナー(GE healthcare)を用いて定量化する。野生型EGFRおよびEGFRvIIIのバンドの両方を、予想したサイズにおいてこの方法で検出し、標準SDS−PAGEプロトコルを用いて分離する。
本発明はその特定の実施形態と併せて記載しているが、さらに改良を加えることが可能であること、本出願が、一般に、以下に続く本発明の原理、および当技術分野において公知または慣習的な実施の範囲内である本開示から生じる、本発明に関係し以下に列挙する本質的特徴に適用され得る逸脱を含む本発明のあらゆる改変、用途、または適応をもカバーするものであり、添付の請求の範囲に従うものであることが理解される。
次に、本発明の態様を示す。
1. 被験体における発癌タンパク質の存在を検出する方法であって、
前記被験体から試料を回収する工程と、
前記試料から微小胞を単離する工程と、
前記微小胞における前記発癌タンパク質の存在を検出する工程と、を含む方法。
2. 被験体における癌の予後を診断または決定するための方法であって、
前記被験体から試料を回収する工程と、
前記試料から微小胞を単離する工程と、
前記微小胞における発癌タンパク質の存在を検出する工程とを含み、
前記試料中の前記発癌タンパク質の存在は、前記被験体が癌を有する可能性がある指標となる、方法。
3. 被験体における癌の進行をモニタリングするための方法であって、
a)第1の時点で癌を有する被験体から第1の試料を回収する工程と、前記第1の試料から微小胞を単離する工程と、前記第1の試料から得た前記微小胞における発癌タンパク質を測定する工程と、
b)第2の時点で癌を有する前記被験体から第2の試料を回収する工程であって、前記第2の時点は前記第1の時点の後に生じる工程と、前記第2の試料から微小胞を単離する工程と、前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質を測定する工程と、を含み、
前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較した前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の変化が、前記癌の進行の指標である、方法。
4. 抗癌治療の治療効果をモニタリングするための方法であって、当該方法は、
a)第1の時点で癌を有する被験体から第1の試料を回収する工程と、前記第1の試料から微小胞を単離する工程と、前記第1の試料から得た前記微小胞における発癌タンパク質を測定する工程と、
b)第2の時点で癌を有する前記被験体から第2の試料を回収する工程であって、前記第2の時点は前記第1の時点の後に生じる工程と、前記第2の試料から微小胞を単離する工程と、前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質を測定する工程と、を含み、
前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較して前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の減少または変化がないことが、抗癌治療の治療効果を示す、方法。
5. 前記癌は、乳癌、神経膠腫、大腸癌、肺癌、小細胞肺癌、胃癌、肝臓癌、血液癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭部癌もしくは頸部癌、皮膚黒色腫もしくは眼球内黒色腫、子宮肉腫、卵巣癌、直腸癌もしくは結腸直腸癌、肛門癌、結腸癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、扁平上皮癌、膣癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織腫瘍、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓癌、尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、CNS腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、多形性膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、骨髄腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、ぶどう膜黒色腫、精巣癌、口腔癌、咽頭癌、小児腫瘍、白血病、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経膠腫、横紋筋肉腫および肉腫からなる群より選択される、上記2〜4のいずれか1項に記載の方法。
6. 前記発癌タンパク質は、EGFRvIII、EGFR、HER−2、HER−3およびHER−4からなる群より選択される、上記1〜5のいずれか1項に記載の方法。
7. 前記発癌タンパク質は、MET、cKit、PDGFR、Wnt、βカテニン、K−ras、H−ras、N−ras、Raf、N−myc、c−myc、IGFR、PI3K、Akt、BRCA1、BRCA2、PTEN、ならびにVEGFR−2、VEGFR−1、Tie−2、TEM−1およびCD276からなる群より選択される癌関連細胞の受容体からなる群より選択される、上記1〜5のいずれか1項に記載の方法。
8. 前記発癌または受容体タンパク質のリン酸化状態を測定する工程をさらに含む、上記1〜7のいずれか1項に記載の方法。
9. 前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較した前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の増加は、前記癌が増殖を進行しているか、または継続していることを示す、上記3〜8のいずれか1項に記載の方法。
10. 前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較した前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の減少は、前記癌が退行していることを示す、上記3〜8のいずれか1項に記載の方法。
11. 前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較して前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の変化がないことは、前記癌が進行していないことを示す、上記3〜8のいずれか1項に記載の方法。
12. 前記被験体は抗癌治療を受けている、上記1〜11のいずれか1項に記載の方法。
13. 前記第1の時点は前記被験体が抗癌治療を受ける前に生じ、前記第2の時点は前記被験体が前記抗癌治療を受けた後に生じる、上記3〜12のいずれか1項に記載の方法。
14. 前記試料は体液である、上記1〜13のいずれか1項に記載の方法。
15. 前記体液は、血液、リンパ液、尿、脳脊髄液、腹水、唾液、洗浄液、精液、腺分泌物、滲出液、嚢胞および糞便の内容物からなる群より選択される、上記14に記載の方法。
16. 少なくとも2つの発癌タンパク質は、前記微小胞において検出される、上記1〜15のいずれか1項に記載の方法。
17. 前記微小胞は、超遠心分離法、免疫沈降または精密濾過法によって単離される、上記1〜16のいずれか1項に記載の方法。
18. 前記微小胞における前記発癌タンパク質の存在は、免疫ブロット法、免疫沈降、ELISA、RIA、フローサイトメトリー、電子顕微鏡法または質量分析法によって検出または測定される、上記1〜17のいずれか1項に記載の方法。
19. 前記微小胞は、アネキシンVでコーティングしたウェルを用いるELISAによって検出または測定される、上記1〜17のいずれか1項に記載の方法。
20. 前記抗癌治療は、外科手術、放射線治療、化学療法、標的癌治療、またはそれらの組み合わせである、上記12に記載の方法。
21. 前記標的癌治療は、低分子、モノクローナル抗体、癌ワクチン、アンチセンス、siRNA、アプタマー、遺伝子治療およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、上記20に記載の方法。
22. 被験体由来の試料中の癌を検出するためのキットであって、
発癌タンパク質に対する少なくとも1つの抗体と、前記試料中の微小胞における前記発癌タンパク質を検出するために前記少なくとも1つの抗体を使用するための指示書と、を含むキット。
23. 被験体由来の試料中の発癌タンパク質を検出するためのキットであって、
前記発癌タンパク質に対する少なくとも1つの抗体と、前記試料中の微小胞における前記発癌タンパク質を検出するために前記少なくとも1つの抗体を使用するための指示書と、を含むキット。
24. 前記癌は、乳癌、神経膠腫、大腸癌、肺癌、小細胞肺癌、胃癌、肝臓癌、血液癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭部癌もしくは頸部癌、皮膚黒色腫もしくは眼球内黒色腫、子宮肉腫、卵巣癌、直腸癌もしくは結腸直腸癌、肛門癌、結腸癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、扁平上皮癌、膣癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織腫瘍、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓癌、尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、CNS腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、多形性膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、骨髄腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、ぶどう膜黒色腫、精巣癌、口腔癌、咽頭癌、小児腫瘍、白血病、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経膠腫、横紋筋肉腫および肉腫からなる群より選択される、上記22または23に記載のキット。
25. 前記発癌タンパク質は、EGFRvIII、EGFR、HER−2、HER−3およびHER−4からなる群より選択される、上記22〜24のいずれか1項に記載のキット。
26. 前記発癌タンパク質は、MET、cKit、PDGFR、Wnt、βカテニン、K−ras、H−ras、N−ras、Raf、N−myc、c−myc、IGFR、PI3K、Akt、BRCA1、BRCA2、PTEN、ならびにVEGFR−2、VEGFR−1、Tie−2、TEM−1およびCD276からなる群より選択される癌関連細胞の受容体からなる群より選択される、上記22〜24のいずれか1項に記載のキット。
27. 前記試料は体液である、上記22〜26のいずれか1項に記載のキット。
28. 前記体液は、血液、尿、脳脊髄液、腹水、唾液、洗浄液、精液、腺分泌物、滲出液および糞便からなる群より選択される、上記27に記載のキット。
29. リン酸化型特異的抗体をさらに含む、上記22〜28のいずれか1項に記載のキット。
30. 被験体の試料中の癌の予後を診断または決定するための少なくとも1つの抗体の使用であって、前記少なくとも1つの抗体は、微小胞に存在する発癌タンパク質に結合する、使用。
31. 前記癌は、乳癌、神経膠腫、大腸癌、肺癌、小細胞肺癌、胃癌、肝臓癌、血液癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭部癌もしくは頸部癌、皮膚黒色腫もしくは眼球内黒色腫、子宮肉腫、卵巣癌、直腸癌もしくは結腸直腸癌、肛門癌、結腸癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、扁平上皮癌、膣癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織腫瘍、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓癌、尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、CNS腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、多形性膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、骨髄腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、ぶどう膜黒色腫、精巣癌、口腔癌、咽頭癌、小児腫瘍、白血病、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経膠腫、横紋筋肉腫および肉腫からなる群より選択される、上記30に記載の使用。
32. 前記発癌タンパク質は、EGFRvIII、EGFR、HER−2、HER−3およびHER−4からなる群より選択される、上記30または31に記載の使用。
33. 前記発癌タンパク質は、MET、cKit、PDGFR、Wnt、βカテニン、K−ras、H−ras、N−ras、Raf、N−myc、c−myc、IGFR、PI3K、Akt、BRCA1、BRCA2、PTEN、ならびにVEGFR−2、VEGFR−1、Tie−2、TEM−1およびCD276からなる群より選択される癌関連細胞の受容体からなる群より選択される、上記30または31に記載の使用。
34. 前記試料は体液である、上記30〜33のいずれか1項に記載の使用。
35. 前記体液は、血液、尿、脳脊髄液、腹水、唾液、洗浄液、精液、腺分泌物、滲出液、および糞便からなる群より選択される、上記34に記載の使用。
36. 前記少なくとも1つの抗体は、リン酸化型特異的抗体である、上記30〜35のいずれか1項に記載の使用。
37. 癌を処置するための微小胞の交換を阻害する薬剤の使用。
38. 前記薬剤は、アネキシンVもしくはその誘導体、またはPセレクチンもしくはそのリガンドPSGLを阻害する薬剤である、上記37に記載の使用。
39. 前記癌は、乳癌、神経膠腫、大腸癌、肺癌、小細胞肺癌、胃癌、肝臓癌、血液癌、骨肉腫、膵臓癌、皮膚癌、頭部癌もしくは頸部癌、皮膚黒色腫もしくは眼球内黒色腫、子宮肉腫、卵巣癌、直腸癌もしくは結腸直腸癌、肛門癌、結腸癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、扁平上皮癌、膣癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織腫瘍、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性白血病もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓癌、尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、CNS腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、多形性膠芽腫、原発性CNSリンパ腫、骨髄腫、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、ぶどう膜黒色腫、精巣癌、口腔癌、咽頭癌、小児腫瘍、白血病、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、神経膠腫、横紋筋肉腫および肉腫からなる群より選択される、上記37または38に記載の使用。
40. 発癌タンパク質を含む単離された微小胞。

Claims (9)

  1. 被験体における発癌タンパク質の存在を検出する方法であって、
    前記被験体から試料を回収する工程と、
    前記試料から微小胞を単離する工程と、
    前記微小胞における前記発癌タンパク質の存在を検出する工程と、を含む方法。
  2. 被験体における癌の予後を診断または決定するための方法であって、
    前記被験体から試料を回収する工程と、
    前記試料から微小胞を単離する工程と、
    前記微小胞における発癌タンパク質の存在を検出する工程とを含み、
    前記試料中の前記発癌タンパク質の存在は、前記被験体が癌を有する可能性がある指標となる、方法。
  3. 被験体における癌の進行をモニタリングするための方法であって、
    a)第1の時点で癌を有する被験体から第1の試料を回収する工程と、前記第1の試料から微小胞を単離する工程と、前記第1の試料から得た前記微小胞における発癌タンパク質を測定する工程と、
    b)第2の時点で癌を有する前記被験体から第2の試料を回収する工程であって、前記第2の時点は前記第1の時点の後に生じる工程と、前記第2の試料から微小胞を単離する工程と、前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質を測定する工程と、を含み、
    前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較した前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の変化が、前記癌の進行の指標である、方法。
  4. 抗癌治療の治療効果をモニタリングするための方法であって、当該方法は、
    a)第1の時点で癌を有する被験体から第1の試料を回収する工程と、前記第1の試料から微小胞を単離する工程と、前記第1の試料から得た前記微小胞における発癌タンパク質を測定する工程と、
    b)第2の時点で癌を有する前記被験体から第2の試料を回収する工程であって、前記第2の時点は前記第1の時点の後に生じる工程と、前記第2の試料から微小胞を単離する工程と、前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質を測定する工程と、を含み、
    前記第1の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量と比較して前記第2の試料から得た前記微小胞における前記発癌タンパク質の量の減少または変化がないことが、抗癌治療の治療効果を示す、方法。
  5. 被験体由来の試料中の癌を検出するためのキットであって、
    発癌タンパク質に対する少なくとも1つの抗体と、前記試料中の微小胞における前記発癌タンパク質を検出するために前記少なくとも1つの抗体を使用するための指示書と、を含むキット。
  6. 被験体由来の試料中の発癌タンパク質を検出するためのキットであって、
    前記発癌タンパク質に対する少なくとも1つの抗体と、前記試料中の微小胞における前記発癌タンパク質を検出するために前記少なくとも1つの抗体を使用するための指示書と、を含むキット。
  7. 被験体の試料中の癌の予後を診断または決定するための少なくとも1つの抗体の使用であって、前記少なくとも1つの抗体は、微小胞に存在する発癌タンパク質に結合する、使用。
  8. 癌を処置するための微小胞の交換を阻害する薬剤の使用。
  9. 発癌タンパク質を含む単離された微小胞。
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