JP2017116568A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】静電潜像現像用トナーが、トナーコア11と、トナーコア11の表面を覆うシェル層12とを備えるトナー粒子を、複数含む。シェル層12の表面は、海状領域と、海状領域に対して島状に分布し、それぞれ海状領域よりも強い正帯電性を有する複数の島状領域とを有する。海状領域は、島状領域よりも強い疎水性を有する。トナーコア11とシェル層12との境界には、トナーコア11に外添された複数の境界粒子21が存在する。シェル層12の表面は、境界粒子21に対応する複数の凸部Pを有する。シェル層12は第1樹脂及び第2樹脂を含有する。境界粒子21は第3樹脂を含有する。第1樹脂はポリエステル樹脂である。第2樹脂のガラス転移点は60℃以上80℃以下である。第3樹脂のガラス転移点は90℃以上130℃以下である。
【選択図】図2
Description
静電潜像現像用トナーが、トナーコア及びシェル層を備えるトナー粒子を、複数含む。シェル層の表面は、海状領域と、海状領域に対して島状に分布する複数の島状領域とを有する。海状領域は、島状領域よりも強い疎水性を有する。島状領域は、海状領域よりも強い正帯電性を有する。また、トナーコアとシェル層との境界には、トナーコアに外添された複数の粒子(以下、境界粒子と記載する)が存在する。シェル層の表面は、境界粒子に対応する複数の凸部を有する。シェル層は第1樹脂及び第2樹脂を含有する。境界粒子は第3樹脂を含有する。第1樹脂はポリエステル樹脂である。第2樹脂のガラス転移点は60℃以上80℃以下である。第3樹脂のガラス転移点は90℃以上130℃以下である。
シェル層が、樹脂膜と複数の樹脂粒子とを有する。複数の樹脂粒子はそれぞれ、ポリエステル樹脂(第1樹脂)と含窒素樹脂とを含有する。樹脂膜は、第2樹脂(ガラス転移点60℃以上80℃以下の樹脂)を含有する。樹脂膜のうちシェル層の表面に露出する部分が、海状領域に相当する。樹脂粒子のうち樹脂膜から露出する部分が、島状領域に相当する。樹脂膜は、粒状感のない膜であってもよいし、粒状感のある膜であってもよい。樹脂膜を形成するための材料として樹脂粒子を使用した場合、材料(樹脂粒子)が完全に溶けて膜状の形態で硬化すれば、樹脂膜として、粒状感のない膜が形成されると考えられる。他方、材料(樹脂粒子)が完全に溶けずに膜状の形態で硬化すれば、樹脂膜として、樹脂粒子が2次元的に連なった形態を有する膜(粒状感のある膜)が形成されると考えられる。シェル層を構成する樹脂粒子の形状は、球形状であってもよいし、球形状の樹脂粒子が膜化の過程で扁平状に変形していてもよい。シェル層全体が一体的に形成されるとは限らない。シェル層は、単一の膜であってもよいし、互いに離間して存在する複数の膜(島)の集合体であってもよい。
トナー粒子(特に、トナーコア及びシェル層)を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的には、アクリル酸エステル重合体又はメタクリル酸エステル重合体等)、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、又はウレタン樹脂が好ましい。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂等)も、トナー粒子を構成する熱可塑性樹脂として好ましい。
トナー粒子(特に、シェル層)を構成する熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、スルホンアミド系樹脂、グリオキザール系樹脂、グアナミン系樹脂、アニリン系樹脂、ポリイミド樹脂(より具体的には、マレイミド重合体又はビスマレイミド重合体等)、又はキシレン系樹脂が好ましい。
トナーコアは、結着樹脂を含有する。また、トナーコアは、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含有してもよい。
トナーコアでは、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(より具体的には、水酸基価、酸価、Tg、又はTm等)を調整することができる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。結着樹脂が強いアニオン性を有するためには、結着樹脂の水酸基価及び酸価の少なくとも一方が10mgKOH/g以上であることが好ましい。
トナーコアは、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナーコアは、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
トナーコアは、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアは、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、又はニッケル等)もしくはその合金、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロム等)、又は強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された材料を好適に使用できる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。また、磁性粉からの金属イオン(例えば、鉄イオン)の溶出を抑制するためには、磁性粉を表面処理することが好ましい。
前述の基本構成において、境界粒子の材料は、トナーコア及びシェル層の両方との親和性を考慮して決めることが好ましい。境界粒子を構成する樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂(より具体的には、前述の「好適な熱可塑性樹脂」等)が好ましく、1種以上のスチレン系モノマー(例えば、スチレンモノマー)と1種以上のアクリル酸系モノマー(例えば、アクリル酸エステルモノマー)との共重合体が特に好ましい。
前述の「好適なシェル構成」では、シェル層が、樹脂膜と複数の樹脂粒子とを有する。また、シェル層は、樹脂膜及び樹脂粒子に加えて、さらに熱硬化性樹脂(より具体的には、前述の「好適な熱硬化性樹脂」等)を含有してもよい。トナーの帯電安定性及び耐熱保存性の両立を図るためには、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、及びグリオキザール系樹脂からなる群より選択される1種以上の熱硬化性樹脂をシェル層に含有させることが好ましい。
前述の「好適なシェル構成」において、樹脂膜を構成する樹脂としては、疎水性熱可塑性樹脂(より具体的には、前述の「好適な熱可塑性樹脂」等)が好ましく、1種以上のスチレン系モノマー(例えば、スチレンモノマー)と1種以上のアクリル酸系モノマー(例えば、アクリル酸エステルモノマー)との共重合体が特に好ましい。スチレン−アクリル酸系樹脂は、ポリエステル樹脂と比べて、疎水性が強く、正帯電し易い傾向がある。
前述の「好適なシェル構成」においては、複数の樹脂粒子がそれぞれ、ポリエステル樹脂(第1樹脂)に加えて、含窒素樹脂をさらに含有する。樹脂粒子に含有される含窒素樹脂としては、少なくとも4級アンモニウム化合物モノマーとアクリル酸系モノマーとを含む単量体の共重合体が特に好ましい。また、上記4級アンモニウム化合物モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基含有4級アンモニウム化合物モノマーが好ましく、(メタ)アクリルアミドアルキルトリメチルアンモニウム塩(より具体的には、(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロライド等)、又は(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリメチルアンモニウム塩(より具体的には、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド等)が特に好ましい。
トナー母粒子の表面に、外添剤として無機粒子を付着させてもよい。外添剤は、例えばトナーの流動性又は取扱性を向上させるために使用される。トナーの流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤の量が、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。また、トナーの流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤の粒子径は0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
以下、前述の基本構成を有するトナーを製造する方法の一例について説明する。境界粒子を用いてトナーコアを外添処理して、表面に境界粒子が付着したトナーコア(以下、外添コアと記載する)を得る。続けて、液に、外添コアと、第1シェル材料(例えば、疎水性樹脂)と、第2シェル材料(例えば、正帯電性樹脂)とを入れる。続けて、液中で、外添コアの表面に付着したシェル材料を反応させることにより、外添コアの表面に、実質的に樹脂から構成されるシェル層を形成する。トナーが前述の基本構成を有するためには、正帯電性樹脂のガラス転移点(Tg)が、疎水性樹脂のガラス転移点(Tg)よりも5℃以上高いことが好ましい。なお、ガラス転移点(Tg)の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。
好適なトナーコアを容易に得るためには、凝集法又は粉砕法によりトナーコアを製造することが好ましく、粉砕法によりトナーコアを製造することがより好ましい。
混合機(例えば、日本コークス工業株式会社製のFMミキサー)を用いてトナーコアと境界粒子とを混合する。これにより、トナーコアの表面に境界粒子が付着して、外添コアが得られる。図4は、形成された外添コアの断面の一例を示している。図4に示すように、例えば物理的な衝撃力によって境界粒子21の一部(底部)をトナーコア11に埋め込むことで、トナーコア11の表面に境界粒子21を強固に付着させることができる。
イオン交換水に塩酸を加えて、弱酸性(例えば、3以上5以下から選ばれるpH)の水性媒体を調製する。続けて、pHが調整された水性媒体に、外添コアと、正帯電性樹脂のサスペンション(正帯電性樹脂粒子を含む液)と、疎水性樹脂のサスペンション(疎水性樹脂粒子を含む液)とを添加する。正帯電性樹脂粒子は、ポリエステル樹脂(第1樹脂)と含窒素樹脂(例えば、1種以上の4級アンモニウム化合物モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体)とを含有する。疎水性樹脂粒子は、第2樹脂(ガラス転移点60℃以上80℃以下の樹脂)を含有する。疎水性樹脂は、常温の水に溶けない。シェル層の表面が前述の海島構造(図3参照)を有するためには、正帯電性樹脂が、ある程度強い親水性を有することが好ましい。また、疎水性樹脂の量と正帯電性樹脂の量とを適切な比率にすることが好ましい。また、必要に応じて、熱硬化性樹脂を合成するための材料を、液中に添加してもよい。
示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて、試料(例えば、樹脂)の吸熱曲線を求めた。続けて、得られた吸熱曲線から試料のTg(ガラス転移点)を読み取った。得られた吸熱曲線中の比熱の変化点(ベースラインの外挿線と立ち下がりラインの外挿線との交点)の温度が、試料のTg(ガラス転移点)に相当する。
高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500D」)に試料(例えば、樹脂)をセットし、ダイス細孔径1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて、試料のS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)を求めた。続けて、得られたS字カーブから試料のTm(軟化点)を読み取った。得られたS字カーブにおいて、ストロークの最大値をS1とし、低温側のベースラインのストローク値をS2とすると、S字カーブ中のストロークの値が「(S1+S2)/2」となる温度が、試料のTm(軟化点)に相当する。
(トナーコアの作製)
低粘度ポリエステル樹脂(Tg=38℃、Tm=65℃)750gと、中粘度ポリエステル樹脂(Tg=53℃、Tm=84℃)100gと、高粘度ポリエステル樹脂(Tg=71℃、Tm=120℃)150gと、カルナバワックス(株式会社加藤洋行製「カルナウバワックス1号」)55gと、着色剤(DIC株式会社製「KET BLUE 111」、フタロシアニンブルー)40gとを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて回転速度2400rpmで混合した。
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットし、フラスコ内に、30℃のイオン交換水875gと、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「ラテムル(登録商標)WX」、成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、固形分濃度:26質量%)75gとを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を80℃に昇温させた後、その温度(80℃)に保った。続けて、80℃のフラスコ内容物に2種類の液(第1の液及び第2の液)をそれぞれ5時間かけて滴下した。第1の液は、スチレン18gと、アクリル酸ブチル2gとの混合液であった。第2の液は、過硫酸カリウム0.5gをイオン交換水30gに溶かした溶液であった。続けて、フラスコ内の温度を80℃にさらに2時間保って、フラスコ内容物を重合させた。その結果、固形分濃度5質量%の疎水性樹脂のサスペンション(以下、サスペンションA−1と記載する)が得られた。
サスペンションA−2の調製方法は、第1の液として、スチレン18gとアクリル酸ブチル2gとの混合液の代わりに、スチレン17gとアクリル酸ブチル3gとの混合液を使用した以外は、サスペンションA−1の調製方法と同じであった。サスペンションA−2の固形分濃度は5質量%であった。
サスペンションA−3の調製方法は、第1の液として、スチレン18gとアクリル酸ブチル2gとの混合液の代わりに、スチレン19.5gとアクリル酸ブチル0.5gとの混合液を使用した以外は、サスペンションA−1の調製方法と同じであった。サスペンションA−3の固形分濃度は5質量%であった。
温度計、冷却管、窒素導入管、及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコ内に、イソブタノール90gと、メタクリル酸メチル100gと、アクリル酸ブチル35gと、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド(Alfa Aesar社製)30gと、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)(和光純薬工業株式会社製「VA−086」)6gとを入れた。続けて、窒素雰囲気、温度80℃の条件で、フラスコ内容物を3時間反応させた。その後、フラスコ内に2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)(和光純薬工業株式会社製「VA−086」)3gを加えて、窒素雰囲気、温度80℃の条件で、フラスコ内容物をさらに3時間反応させて、重合体を含む液を得た。続けて、得られた重合体を含む液を、減圧雰囲気、温度150℃の条件で乾燥した。続けて、乾燥した重合体を解砕し、正帯電性樹脂を得た。
サスペンションB−2の調製では、サスペンションB−1の調製方法と同様にして、正帯電性樹脂を得た。続けて、混合装置(プライミクス株式会社製「ハイビスミックス2P−1型」)の容器に、正帯電性樹脂200gと、酢酸エチル(和光純薬工業株式会社製「酢酸エチル特級」)184gとを入れた。続けて、回転速度20rpmで容器内容物を1時間攪拌して、高粘度の溶液を得た。その後、得られた高粘度の溶液に、酢酸エチル等の水溶液(詳しくは、1N−塩酸18gとアニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマール0」、成分:ラウリル硫酸ナトリウム)20gと酢酸エチル(和光純薬工業株式会社製「酢酸エチル特級」)16gとをイオン交換水562gに溶かした水溶液)を加えた。その結果、固形分濃度10質量%のサスペンションB−2(正帯電性樹脂のサスペンション)が得られた。
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットした。続けて、フラスコ内に、30℃のイオン交換水875gと、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「ラテムルWX」、成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、固形分濃度:26質量%)75gとを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を80℃に昇温させた。続けて、80℃のフラスコ内容物に2種類の液(第1の液及び第2の液)をそれぞれ5時間かけて滴下した。第1の液は、スチレン19gとアクリル酸ブチル1gとの混合液であった。第2の液は、過硫酸カリウム0.5gをイオン交換水30gに溶かした溶液であった。
境界粒子C−2の作製方法は、第1の液として、スチレン19gとアクリル酸ブチル1gとの混合液の代わりに、スチレン19.5gとアクリル酸ブチル0.5gとの混合液を使用した以外は、境界粒子C−1の作製方法と同じであった。
境界粒子C−3の作製方法は、アニオン界面活性剤(ラテムルWX)の量を75gから50gに変更した以外は、境界粒子C−1の作製方法と同じであった。
前述の手順で調製したサスペンションA−1をフリーズドライ処理することにより、境界粒子C−4の粉体(樹脂粉体)を得た。
境界粒子C−5の作製方法は、第1の液として、スチレン19gとアクリル酸ブチル1gとの混合液の代わりに、スチレン6gとアクリル酸メチル2gとメタクリル酸12gとの混合液を使用した以外は、境界粒子C−1の作製方法と同じであった。
前述の手順でトナーコアを作製した後、得られたトナーコアを外添処理した。詳しくは、トナーコア100質量部と境界粒子(各トナーに定められた、表1に示される境界粒子C−1〜C−5のいずれか)1.0質量部とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて5分間混合することにより、トナーコアの表面に境界粒子を付着させた。その結果、表面に境界粒子が付着したトナーコア(外添コア)が得られた。なお、トナーT−6の製造では、境界粒子によるトナーコアの外添処理を行わなかった。
続けて、温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットし、フラスコ内にイオン交換水100gを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を30℃に保った。続けて、フラスコ内に希塩酸を加えて、フラスコ内容物のpHを4に調整した。続けて、フラスコ内に、ヘキサメチロールメラミン初期重合体の水溶液(昭和電工株式会社製「ミルベン(登録商標)レジンSM−607」、固形分濃度80質量%)0.35gと、疎水性樹脂のサスペンション(各トナーに定められた、表1に示されるサスペンションA−1〜A−3のいずれか)220gと、正帯電性樹脂のサスペンション(各トナーに定められた、表1に示されるサスペンションB−1又はB−2)1.2gとを添加した。ただし、トナーT−5の製造では、ヘキサメチロールメラミン初期重合体の水溶液(ミルベンレジンSM−607)を添加しなかった。また、トナーT−10の製造では、正帯電性樹脂のサスペンションを添加しなかった。
上記のようにして得られたトナー母粒子の分散液を、ブフナー漏斗を用いてろ過(固液分離)して、ウェットケーキ状のトナー母粒子を得た。その後、得られたウェットケーキ状のトナー母粒子をイオン交換水に再分散させた。さらに、分散とろ過とを5回繰り返して、トナー母粒子を洗浄した。
続けて、得られたトナー母粒子を、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させた。これにより、トナー母粒子のスラリーが得られた。続けて、連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)を用いて、熱風温度45℃かつブロアー風量2m3/分の条件で、スラリー中のトナー母粒子を乾燥させた。その結果、トナー母粒子の粉体が得られた。トナーT−1〜T−5の各々に関して、乾燥したトナー母粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した結果、シェル層に粒状感が見られたが、シェル層を構成する粒子同士は分離していなかった。
続けて、得られたトナー母粒子を外添処理した。詳しくは、トナー母粒子100質量部と乾式シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)REA90」)1.0質量部とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて5分間混合することにより、トナー母粒子の表面に外添剤(シリカ粒子)を付着させた。その後、得られたトナーを、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、多数のトナー粒子を含むトナー(トナーT−1〜T−11)が得られた。
各試料(トナーT−1〜T−11)の評価方法は、以下の通りである。
試料(トナー)の電荷減衰定数αは、静電気拡散率測定装置(株式会社ナノシーズ製「NS−D100」)を用いて、JIS(日本工業規格)C 61340−2−1−2006に準拠した方法で測定した。以下、トナーの電荷減衰定数の測定方法について詳述する。
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)100質量部と、試料(トナー)10質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合して、評価用現像剤(2成分現像剤)を得た。
Q/mメーターの測定セルに現像剤(キャリア及びトナー)0.10gを投入し、投入された現像剤のうちトナーのみを篩(金網)を介して10秒間吸引した。そして、式「吸引されたトナーの総電気量(単位:μC)/吸引されたトナーの質量(単位:g)」に基づいて、現像剤中のトナーの帯電量(単位:μC/g)を算出した。
帯電安定性の評価と同様の手法により、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。評価機としては、カラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa5550ci」)を用いた。評価用現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
帯電安定性の評価と同様の手法により、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。評価機としては、カラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa5550ci」)を用いた。評価用現像剤を評価機の現像器に投入し、試料(補給用トナー)を評価機のトナーコンテナに投入した。
転写効率=100×(消費トナーの質量−回収トナーの質量)/(消費トナーの質量)
帯電安定性の評価と同様の手法により、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。評価機としては、Roller−Roller方式の加熱加圧型の定着器(ニップ幅8mm)を有するカラープリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」を改造して定着温度を変更可能にした評価機)を用いた。評価用現像剤を評価機の現像器に投入し、試料(補給用トナー)を評価機のトナーコンテナに投入した。
トナーT−1〜T−11の各々についての評価結果を、表3及び表4に示す。表3には、電荷減衰(電荷減衰定数)、帯電安定性(N/N−帯電量及びH/H−帯電量)、及び帯電耐久性(耐刷−帯電量)の評価結果を示す。表4には、初期及び耐刷試験後の各々の耐ドラム付着性(トナー付着の有無)、初期及び耐刷試験後の各々の転写効率、並びに低温定着性(最低定着温度)の評価結果を示す。
11 トナーコア
12 シェル層
21 境界粒子
22 樹脂膜
22a 疎水性樹脂粒子
23 樹脂粒子
23a 正帯電性樹脂粒子
P 凸部
R1 島状領域
R2 海状領域
Claims (8)
- コアと、前記コアの表面を覆うシェル層とを備えるトナー粒子を、複数含み、
前記シェル層の表面は、海状領域と、前記海状領域に対して島状に分布し、それぞれ前記海状領域よりも強い正帯電性を有する複数の島状領域とを有し、
前記海状領域は、前記島状領域よりも強い疎水性を有し、
前記コアと前記シェル層との境界に、前記コアに外添された複数の境界粒子が存在し、
前記シェル層の表面は、前記境界粒子に対応する複数の凸部を有し、
前記シェル層は第1樹脂及び第2樹脂を含有し、前記境界粒子は第3樹脂を含有し、
前記第1樹脂はポリエステル樹脂であり、
前記第2樹脂のガラス転移点は60℃以上80℃以下であり、
前記第3樹脂のガラス転移点は90℃以上130℃以下である、静電潜像現像用トナー。 - 前記コアは、ポリエステル樹脂を含有する、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記シェル層は、それぞれ前記第1樹脂を含有する複数の樹脂粒子と、前記第2樹脂を含有する樹脂膜とを有し、
前記樹脂粒子は、含窒素樹脂をさらに含有し、
前記樹脂膜のうち前記シェル層の表面に露出する部分が前記海状領域に相当し、
前記樹脂粒子のうち前記樹脂膜から露出する部分が前記島状領域に相当する、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。 - 前記含窒素樹脂は、少なくとも4級アンモニウム化合物モノマーとアクリル酸系モノマーとを含む単量体の共重合体である、請求項3に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記第2樹脂及び前記第3樹脂はそれぞれ、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記シェル層は、熱硬化性樹脂をさらに含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記シェル層は、前記熱硬化性樹脂として、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、及びグリオキザール系樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含有する、請求項6に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記トナー粒子は、外添剤として無機粒子をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015248268A JP6409763B2 (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 静電潜像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
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