JPH02287553A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法

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JPH02287553A
JPH02287553A JP1109945A JP10994589A JPH02287553A JP H02287553 A JPH02287553 A JP H02287553A JP 1109945 A JP1109945 A JP 1109945A JP 10994589 A JP10994589 A JP 10994589A JP H02287553 A JPH02287553 A JP H02287553A
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政裕 安野
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和夫 太田
Junji Machida
純二 町田
Oichi Sano
央一 佐野
Makoto Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は静電潜像現像用トナーに関するものである。さ
らに詳しくは、本発明は電子写真、静電記録、および静
電印刷において高精細画像を与える静電荷像現像用トナ
ーに関するものである。
従来の技術 電子写真、静電記録、および静電印刷における静電潜像
の現像は、感光体上に形成された静電潜像に対し、摩擦
帯電されたトナーを静電的に吸着させ可視化することに
より行なわれている。
このような静電潜像の現像において用いられるトナーを
帯電させる方法としては、二成分現像方式では、一般に
キャリアと呼ばれる物質と混合・攪拌して荷電を付与す
ることが知られている。また−成分現像方式でも、現像
スリーブやトナー規制ブレード、あるいは感光体などと
の接触により荷電を付与することが知られている。いず
れの方法によっても、トナーに均一な荷電が与えられな
ければ、現像および転写の際に問題が生じる。
さらに、近年、静電潜像現像用トナーとしては、トナー
の高精細、高画質化あるいは多様化するトナーの機能、
用途に対応するため、機能分離ないしは表面性状の改良
を目的として積層構成されたトナーも各種提唱されてい
る。
積層構成トナーは、トナーに要求される定着性、着色性
、帯電性等の各特性が最良に発渾されるように、それら
の各機能が別々に付与された層が積層されているトナー
である。
積層構成トナーにおいては、一般にその定着性を芯粒子
で確保することが望ましいことから、芯粒子の溶融粘度
をかなり低くする必要がある。またカラートナーにおい
ては、透光性を得るために、さらに芯粒子の溶融粘度を
低くしなければならない。一方、被覆層は耐保管性、耐
熱性をもたせるために高溶融粘度にする必要があり、こ
の層を保持するためには接着力の高い芯粒子樹脂が要求
される。しかしながら被覆層形成時には層保持のために
芯粒子樹脂が一部被覆層と溶融する必要があり、芯粒子
樹脂がトナー表面に露出する。このことが使用中での現
像機内でのトナー凝集、または保管性能の低下の原因と
なる。
また、積層構成トナーにおいては、使用中の現像器中で
の混合攪拌、あるいはキャリアとの摩擦によって、最表
面被覆層あるいはそれよりも内側の中間層が剥離あるい
は摩耗しやすく、被覆層内部の粘度の低い樹脂が表面に
現れると、トナー耐熱性等の基本物性が大きく変化する
といった問題を有する。
さらに、剥離、摩耗した粒子が、他のトナーまたはキャ
リアと摩擦することにより相互に影響を及ぼし、現像剤
の帯電および画質に悪影響する。
また、層の剥離により生した微粒子は小粒径であり、感
光体に強く付着し、クリーナーで除去されにくいため、
クリーニング不良、フィルミング等も発生する。さらに
微粉(特に、5μm以下の微粉)が増えると現像剤の流
動性が大幅に低下し、混合攪拌不良や現像機中での現像
剤の偏り、現像効率の低下が見られる。
積層構成トナーとしては、例えは特開昭6127576
7号に、コアー粒子の表面に磁性体および/または着色
剤からなる層、さらにフッ素含有モノマー、アミノ基含
有モノマー、ニトロ基含有上ツマ−のうちから選ばれる
少なくとも1種のモノマーを含有する七ツマ−の重合体
からなるカプセル層を湿式で積層してなるトナーが、ま
た、特公昭59−38583号には、核体粒子の表面に
乳化重合によって形成された微小粒子からなる被覆層を
湿式で設けてなるトナーが、さらに特開昭62−226
162号には着色熱可塑性樹脂表面に湿式で微小樹脂粒
子を付着させた後、加熱処理を施したトナーが示されて
いる。これらのトナーにおいては、いずれもトナーの電
気的特性が主としてその表面部に依存することに着目し
、着色剤、磁性体などを含有する芯粒子の表面に樹脂微
粒子を付着させ、該樹脂層の物性あるいは表面形状によ
って安定した帯電性を図ろうとするものである。しかし
ながらこれらのトナーにおいて芯粒子表面に湿式で付着
させた樹脂層は、特開昭62226162号に示される
電子顕微鏡写真からも明らかなように、その粒子形状を
保持したまま核体粒子に固着されてた微小樹脂粒子から
形成されるものであり、従って樹脂層は完全に芯粒子の
表面を覆うものではない(すなわち、緻密質のものでは
ない)。このため、このような構成のトナーにおいても
、芯粒子中における着色剤、磁性粉などの影響により安
定した荷電性が得られない虞れが大きく、殊にトナーが
苛酷な温度条件下で保存ないしは使用された場合におい
ては、微小樹脂粒子同志の間隙から芯粒子を構成する成
分がトナー表面に浸出し、さらに大きな影響を及ぼすこ
ととなる。なお、このように芯粒子成分がトナー表面に
浸出すると、トナー同志の凝集をも同時にもたらすとい
う問題も生じるものであった。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、特に被覆層下
の樹脂の影響および被覆層剥離による悪影響を防止する
ためになされたものである。すなわち本発明は使用中現
像器内での混合攪拌あるいはキャリアとの摩擦により表
面被覆層あるいはそれよりも内側の中間層が剥離あるい
は摩耗しにくく、被覆層内部樹脂の露出を長期にわたり
防止したトナーを提供し、さらに耐久性、安定性に優れ
た高画質の画像を形成できる積層構成トナーを提供する
ことを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は芯粒子、該芯粒子上に中間被覆層および外殼被
覆層をこの順に積層してなる積層構成の静電荷像現像用
トナーにおいて、該芯粒子、中間被覆層および外殼被覆
層がスチレン−アクリル系共重合樹脂で構成され、該ス
チレン−アクリル系共重合樹脂の数平均分子量(Mn)
が、芯粒子よりも中間被覆層における方が大きく、かつ
中間被覆層よりも外殼被覆層における方が大きい静電荷
像現像用トナーに関する。
本発明の静電荷像現像用トナーは芯粒子、中間被覆層お
よび外殼被覆層の3層よりなる。
芯粒子は、スチレン−アクリル系共重合樹脂よりなる。
芯粒子は主にトナーを定着する働きを担うものであり、
スチレン−アクリル系共重合樹脂は係る観点から通常使
用されているものを選択すればよい。かかる場合、芯粒
子を構成するスチレン−アクリル系共重合樹脂の数平均
分子量(Mn)は2500〜100000、好ましくは
4000〜20000である。係る分子量の低い樹脂で
芯粒子を構成すると隠蔽力に優れたトナーを得ること、
低温定着性の向上等に効果がある。数平均分子量か25
00より小さいと製造上造粒するのが困難となり、10
0000より大きいと定着性が悪くなる。さらにMnが
2500〜12000のものを選択することによってト
ナーに透光性を付与することができ、特に透光性カラー
トナーの調製に有効である。
スチレン−アクリル系共重合樹脂を構成するスチレン系
モノマーとしては、例えば、スチレン、0−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
エチルスチレン、2.4−ジメチルスチレン、p−n−
ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p 
n−へキシルスチレン、pn−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n
−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、3.4−ジクロル
スチレン等のスチレンおよびその誘導体が挙げられ、そ
の中でもスチレンが最も好ましい。
スチレン−アクリル系共重合樹脂を構成するアクリル第
七ツマ−としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル
、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル
、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル
、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル等
のアクリル酸及びその誘導体、メタクリル酸、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル
、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエ
チルアミノエチル等のメタクリ冗酸およびその誘導体、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドなどのような(メタ)アクリル酸誘導体等を挙げるこ
とができる。
また本発明の静電潜像現像用トナーにおいて、芯粒子と
して用いられる、樹脂粒子は、粉砕法によるもの、乳化
重合、懸濁重合などの造粒重合法によるもの、懸濁法、
スプレードライ法などの湿式造粒法によるものなどトナ
ー粒子の製法として公知の方法によって得られるもので
あればいずれでもよいが、芯粒子の形状、粒径分布が最
終的トナー粒子の形状、粒径分布を大きく左右し、トナ
ー粒子の流動性、帯電量などに影響を与えるために、芯
粒子としての樹脂粒子は、望ましくは球形度の高い、か
つ粒径分布の狭い粒子であることが好ましく、乳化重合
、懸濁重合などの造粒重合法により得られるものが好ま
しい。特に、このような造粒重合法のうち、シード重合
として知られる方法を用いて造粒すると、容易に球形度
の高く粒径分布の狭いものが得られ、かつ重合度の制御
も容易であることから極めて望ましい樹脂粒子となるも
のである。このシード重合とは、特公昭5724369
号公報などに示されるように、重合性モノマーの一部と
重合開始剤を水系媒体あるいは乳化剤を添加してなる水
系媒体中に添加して攪拌乳化し、その後重合性モノマー
残部を徐々に滴下して微小な粒子を得、この粒子を種と
して、重合性七ツマー液滴中で重合を行なうものである
また、上記のごとき重合性モノマーを重合して所望の樹
脂粒子を得る場合に用いられる重合開始剤としては任意
の重合開始剤、特に油溶性重合開始剤が通常の温度範囲
で用いられる。重合開始剤の具体例としては、2.2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2.2’−アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル、2.2″−アゾビス
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなど
のアゾ化合物、アセチルシクロヘキシルスルホニルパー
オキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート
、デカノニルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ステアロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、L−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
イソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドなどの
過酸化物なとか挙げられる。これらの重合開始剤の使用
量は七ツマー100重量部に対して0゜01〜IO重量
部、より好ましくは0.5〜5重量部である。その使用
量が0.01重量部より少ないと重合速度が遅くなり、
一方、10重量部より多いと重合のコントロールが困難
となるためである。
このようにして得られる芯粒子中には着色剤を配合する
ことも、あるいは着色剤を配合せず得られた芯粒子表面
に着色剤を含有する層を形成することも可能である。従
って、前記のごとき造粒重合法においては、重合性モノ
マー中に着色剤を溶解ないしは分散させて着色剤を含有
する樹脂粒子を造粒することも可能であるが、より均一
な樹脂粒子を安定して得るためには着色剤は添加しない
ことが望まれる。
しかして、芯粒子としては、l〜20pm、好ましくは
平均粒径が3〜15μm1より好ましくは5〜lOμm
の大きさの樹脂粒子として形成される。
さらに、この芯粒子として用いられる樹脂粒子は、その
粒径の変動係数が10%未満、好ましくは8%未満であ
るものが用いられる。また積層構造を形成して最終的な
トナー粒子として高い球形度を得るために芯粒子として
用いられる樹脂粒子も当然に球形であるもの、すなわち
形状係数SF1が120以下、好ましくは115以下の
ものが用いられる。
本明細書において用いられる粒径の変動係数とは、粒径
のバラツキの尺度(%)を表わすものであって、粒径に
おける標準偏差(σ)を平均粒径で割ったものであり、
以下のようにして求められるものである。すなわち、ま
ず走査型電子顕微鏡にて写真を撮影し、無作為に100
粒子を選択し、その粒子径を測定する。この測定結果に
基づき標準偏差(σ)および平均粒径を求める。なお、
本発明で使用する標準偏差(σ)は、n個の粒子径の測
定を行なったときの、各測定値の平均値からの差の2乗
を(n −1)で割った値の平方根で表される。
すなわち、次式で示される。
ただし、X□、x2・・・X、は試料粒子径の粒子径の
測定値、Xはn個の各測定値の平均値である。このよう
にして得られた標準偏差(σ)を平均粒子径(マ)で割
り、lOOを掛けた値を変動係数とした。
また本明細書において用いられる形状係数SFlとは、
粒子の長径/短径の差(歪み性)を示すパラメータとし
て使用され、一般に粉体粒子の球形度を示すものであっ
て、以下に示されるような式により定義される。なお、
本明細書に示される各個はイメージアナライザー(日本
レギュレータ社製、ルーゼックス5000)によって測
定されたものである。
面積    4 (式中、面積とは粉体の投影面積の平均値を示し、最大
長とは粉体の投影像における最大長の平均値を示す。) 従って、粒子の形状が真珠に近いほどこの形状係数SF
Iの値が100に近い値となるものである。
本発明の静電潜像現像用トナーにおいては、上記のよう
な芯粒子を被覆する。この被覆層は後述するようにさら
に被覆されるので、本明細書中においては、芯粒子の被
覆層を「中間被覆層」ということにする。
中間被覆層はスチレン−アクリル系共重合樹脂で形成さ
れるが、該層形成に用いられるスチレン−アクリル系共
重合樹脂の分子量は芯粒子のスチレン−アクリル系共重
合樹脂より高く、かつ数平均分子量(Mn)が5000
〜300000.好ましくは8000〜250000、
より好ましくは10000〜200000の範囲のもの
を用いる。係るスチレン−アクリル系共重合樹脂より中
間被覆層を形成するのは、芯粒子と中間被覆層との接着
性を向上させるためである。
数平均分子量(Mn)が5000より小さいと微小粒子
の製造が難しく、また粒子間ギが凝集して均一に成膜す
ることが困難となるためである。
またMnが300000より大きいと接着性が不良にな
り、さらに中間被覆層に着色剤を含有させる際には、そ
の分散性が悪くなり、画質が劣化する。
芯粒子中に着色剤を含有させた場合は、中間被覆層が、
芯粒子表面に露出する着色剤を完全に被覆し、トナー帯
電特性の着色剤による悪影響を防止できる。
中間被覆層の膜厚は、後述する中間被覆層形成時に用い
る樹脂微粒子の大きさによりほぼ定まるものであるが、
芯粒子の平均粒径の約115以下の厚さであればよく、
芯粒子表面の露出による悪影響が防止できる限り、いく
ら薄くてもよい。
中間被覆層を形成する方法としては、芯粒子と該芯粒子
に対して小粒径、より具体的には約115以下の微小粒
子(すなわち、樹脂粒子)を適当な配合比で機械的に混
合し、ファンデルワールス力および静電気力の作用によ
り前記芯粒子を形成してなる芯材の周囲に均一に微粒子
を付着させた後、微粒子を例えば衝撃力などにより生じ
る局部的温度上昇により微小粒子を軟化させ成膜する方
法が好ましく挙げられる。
このような方法によると、芯粒子の形状および粒径分布
を実質的に変化させることなく、また芯粒子の熱可塑性
樹脂より中間被覆層の樹脂のほうが軟化点の高いもので
あっても、容易に芯粒子の外表面を実質的に完全に覆う
層を形成できるものである。
中間被覆層形成方法において好適に用いられ得る装置と
しては、高速気流中衝撃法を応用したハイブリダイゼー
ションシステム(奈良機械製作所社製)、オングミル(
ホソカワミクロン社製)、メカノミル(開田精工社製)
などがある。
しかしながら、合成樹脂被覆層の形成方法としては、上
記のごとき方法に何ら限定されるものではない。
なお、ここで使用される中間被覆層形成用樹脂微粒子は
、平均粒径が0.05〜3μm1好ましくは0.1−1
μmであり、かつ粒径分布の変動係数が20%以下、好
ましくは、15%以下のものが使用される。平均粒径が
0.05μmより小さい粉体は製造上むずかしく、また
3μmより大きいと、または、変動係数が20%より大
きいと、芯粒子の表面を被覆成膜化することが難しくな
る。
中間被覆層を形成するために用いられる樹脂微粒子は、
芯粒子の製法と同様にして調製可能で、所望する共重合
上ツマー比、粒子径を有するように適宜条件を選定する
また中間被覆層を形成する際の樹脂微粒子の使用量は、
芯粒子全重量の示す100重量部に対して5〜50重量
部、好ましくは10〜30重量部である。すなわち、中
間被覆層を形成する樹脂の量が5重量部より少ないと芯
粒子を完全に中間被回層により覆うことが困難となり、
外殼被覆層との接着性が不良となってしまい、外殼被覆
層の剥離を招く。一方50重量部を越えて使用すると均
一な中間被覆層を形成することができない。
中間被覆層には着色剤を含有させてもよく、芯粒子の表
面に着色剤を含む中間被覆層を形成する方法としては、
特に限定されるものではない。たとえば芯粒子となる樹
脂粒子表面に、着色剤のみを湿式あるいは乾式的にファ
ンデルワールス力および静電気力の作用により付着させ
た後、熱あるいは機械的衝撃力などにより、芯粒子に付
着固定化させることも、あるいはまた着色剤を樹脂微粒
子とともに付着固定化させるないしは着色剤を含有する
樹脂微粒子を付着固定化させることも可能である。この
場合も、粒子の大きさとしては、前記した樹脂微粒子と
同程度の大きさの範囲であればよい。
本発明の静電潜像現像用トナーにおいて用いられる着色
剤としては、特に限定されないが以下に示すような、各
種、各色の顔料、染料が使用可能である。
本発明に使用しうる着色剤としては、具体的には、黄色
顔料では、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸
化鉄、ミネラルファストイエローニッケルチタンイエロ
ー、不−ブルスイエローナフトールイエローS1ハンq
−イエローG、ハンサーイエロー10G、ベンジジンイ
エローG1ベンジジンイエローGR,キノリンイエロー
レーキ、パーマネントイエロー、NCG、タートラジン
レーキ等がある。
橙色顔料では、 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマ不シトオレンジ
GTR,ピラゾロンオレンジ、パルカンオレンジ、イン
ダスレンブリリアントオレンジRK1ベンジジンオレン
ジG1インダスレンブリリアントオレンジGK等; 赤色顔料では、 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウ
ム、パーマネントレッド4R,リソールレッド、ピラゾ
ロンレッド、ウオッチングレッド、カルシューム塩、レ
ーキレッドD1ブリリアントカーミン6B1エオシンレ
ーキ、ローダミンレーキB1アリザリンレーキ、ブリリ
アントカーミノ3B等; 紫色顔料では、 マンガン紫、ファストバイオレットB1メチルバイオレ
ットレーキ等; 青色顔料では、 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、7りロシアニンブルー無金属フタロ
シアニンブルー、フタロシアニンブル一部分塩素化物、
ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC等; 緑色顔料では、 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB1
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G等; 白色顔料では、 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等; 黒色顔料では ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレン
ブラック等のカーボンブラック、あるいは活性炭等;非
磁性フェライト等; 体質顔料では、 パライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミナホワイト等;を挙げること
ができる。
以上の着色剤は1種または2種以上混合して使用しても
よく、いずれも無公害で高い着色力があれば有機、無機
を問わず、これらに限定されるものではない。
これらの着色剤は、単独であるいは複数組合せて用いる
ことができるが、トナー粒子中に含まれる樹脂100重
量部に対して、1〜20重量部、より好ましくは1〜1
0重量部使用することが望ましい。すなわち、20重量
部より多いとトナーの定着性が低下し、一方、1重量部
より少ないと所望の画像濃度が得られない虞れがある。
本発明の静電荷像現像用トナーは、中間被覆層をさらに
被覆する。該被覆層は、トナー最表面に位置するもので
あるから、本明細書においては、中間被覆層を被覆する
層を「外殼被覆層」ということにする。
本発明のトナーは、定着性を向上させるため芯粒子のM
nを低くし、かつ耐熱性を向上させるために表面被覆層
のMnを高くするに際して、芯粒子と表面被覆層とのM
nの差が大きくなるため、表面被覆層形成用樹脂粒子が
芯粒子に埋め込まれて良好な成膜が行われない問題を解
決したものであり、表面被覆層(外殼被覆層)と芯粒子
との間に中間被覆層を形成し、かつそのMnが芯粒子、
中間被覆層そして外殼被覆層の順に大きくなる構成を有
するものである。
かかる観点から、外殼被覆層の数平均分子量(Mn)は
10000〜1000000、好ましくは30000〜
800000、より好ましくは1ooooo〜7000
00である。
このように外殼被覆層を形成すると、内部に存在する中
間被覆層ないしは芯粒子の構成にはとんと影響されるこ
となく、表面層である外殼被覆層の構成によって、帯電
性、現像性、耐熱性等を決定することができ、芯粒子あ
るいは中間被覆層に含まれる着色剤の種類、量等が変化
しても安定したかつ各トナー粒子間において均一な荷電
性を付与することができる。
外殼被覆層を形成する方法としては、所望のスチレン含
量の樹脂微粒子を使用し、中間被覆層と同様の方法で形
成され、該被覆層には、さらに所望により荷電制御剤を
含有させてもよい。
すなわち、中間被覆層を有する芯粒子に対して小粒径、
より具体的には約115以下の微粒子(すなわち、樹脂
微粒子、樹脂微粒子および荷電制御剤微粒子、あるいは
荷電制御剤を含有する樹脂微粒子)を適当な配合比で機
械的に混合し、ファンデルワールス力および静電気力の
作用により中間被覆層の周囲に均一に微粒子を付着させ
た後、該微粒子を例えば衝撃力などにより生じる局部的
温度上昇により微粒子を軟化させ成膜する方法が好まし
く挙げられる。なお、ここで使用される外殼被覆層形成
用樹脂微粒子は、平均粒径が0.05〜3μm1好まし
くは0.1=lpmであり、かっ粒径分布の変動係数が
20%以下、好ましくは、15%以下のものが使用され
る。平均粒径が0゜05μmより小さい粉体は製造上む
ずかしく、また3μmより大きいと、または、変動係数
が20%より大きいと、芯粒子の表面を被覆成膜化する
ことが難しくなる。このような方法によると、前記した
ような中間被覆層を有する芯粒子の形状および粒径分布
を実質的に変化させることなく、また、中間被覆層構成
樹脂より外殼被覆層構成樹脂のほうが軟化点の高いもの
であっても、容易に中間被覆層外表面を実質的に完全に
覆う外殼被覆層を形成できるものである。またこのよう
にして得られるトナー粒子の表面性状は芯粒子および外
殼層形成粒子の組成、物性(粒径、熱的特性およびゲル
化成分等)を選ぶことにより、さらに処理条件を適宜選
択することにより平滑性・表面粗度を変化させることが
できる。トナー粒子の流動性、クリーニング性および帯
電性などの特性の面から球状でかつその表面に微小な凹
凸を有する形態が望ましい。なお、このような方法にお
いて好適に用いられ得る装置としては、高速気流中衝撃
法を応用したハイブリダイゼーションシステム(奈良機
成製作所社製)、オングミル(ホンカワミクロン社製)
、メカノミル(岡山精工社製)などがある。
しかしながら、樹脂被覆層の形成方法としては、上記の
ごとき方法に何ら限定されるものではない。
正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンベースEX
(オリエント化学工業社製)、第4級アンモニウム塩P
−51(オリエント化学工業社製)、ニグロシン ポン
トロンN−0f(オリエント化学工業社製)、スーダン
チーフシュバルッBB(ソルベントブラック3 :Co
1or I ndex 26150)、フェソトシュバ
ル78BN(C,r 、NO,26150)、ブリリア
ントスピリッツシュバルッTN(フアルペン・7アブリ
ンケン一バイヤ社製)、サボンシュバルッX(ファルベ
ルヶ・ヘキスト社製)、すらにアルコキシ化アミン、ア
ルキルアミド、モリブデン酸キレート顔料などが挙げら
れる。
また、負荷電制御剤としては、例えば、オイルブラッ“
り(Color  I ndex 26150 )、オ
イルブラックBY(オリエント化学工業社製)、ポンド
ローl−9−22(オリエント化学工業社製)、サリチ
ル酸金属錯体E−81(オリエント化学工業社製)、チ
オインジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミ
ン誘導体、スピロンブラックTRH(保土谷化学工業社
製)、亜鉛金属錯体E−84(オリエント化学工業社製
)ポントロンS−34(オリエント化学工業社製)、ニ
グロシンSO(オリエント化学工業社製)、セレスシュ
バルツ(R)G(ブチルペン・ファブリケン・バイヤ社
製)、クロモーゲンシュバルツETOO(C,1,NO
,l 4645)、アゾオイルブラック(R)(ナショ
ナル・アニリン社製)などが挙げられる。
これらの荷電制御剤は、単独であるいは複数種組合せて
使用することができるが、外殼被覆層に添加する荷電制
御剤の添加量は、外殼被覆層を形成する樹脂100重量
部に対して0.1〜IO重量部、好ましくは0.5〜5
重量部である。すなわち、添加量が0.1重量部未満で
あるとトナー粒子表面部に存在する荷電制御剤の量が少
ないため、トナーの帯電量が不足し、一方、10重量部
を越えるものであると樹脂被覆層より帯電制御剤が剥離
し、キャリアの表面にスペント化したり現像剤中に混入
して耐刷性を劣化させたりする虞れがあるためである。
外殼被覆層を構成するアクリル第七ツマー成分としては
、前記したもの以外に、さらに以下に示すような含窒素
極性官能基あるいは弗素を有する七ツマー成分を使用し
てもよい。
このような極性基を導入してなる樹脂を外殼被覆層に用
いると、この樹脂自体が荷電制御の働きをするために、
外殼被覆層に特に荷電制御剤を添加しなくてもある程度
の帯電性を付与することが可能となる。
下記上ツマー成分の単独重合体を使用することも可能で
、係る重合体の樹脂微粒子を外殼被覆層の形成の際に使
用することによっても上記効果を得ることができる。
含窒素極性官能基は正荷電制御に有効であり、含窒素極
性官能基を有する七ツマ−としては、下記−数式(I) \ (式中、R1は水素またはメチル基、R1およびR1は
水素または炭素数1〜20のアルキル基、Xは酸素原子
または窒素原子、Qはアルキレン基またはアリレン基で
ある。) で表わされるアミノ(メタ)アクリル第七ツマ−がある
アミノ(メタ)アクリル第七ツマ−の代表例としては、
N、N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、
N、N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、
N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
、N、N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート
、p−N、N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリ
レート、p−N。
N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p
−N、N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレ
ート、p−N+N−ジブチルアミノフェニル(メタ)ア
クリレート、p−IJ−ラウリルアミノフェニル(メタ
)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(
メタ)アクリレート、p−N、N−ジメチルアミノベン
ジル(メタ)アクリレート、p−NN−ジエチルアミノ
ベンジル(メタ)アクリレート、p−N、N−ジプロピ
ルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N+N−
ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N
−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−
N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレートな
どが例示される。
さらに、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リルアミド、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリルアミド、N、N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、p−N、N−ジメチルアミノフェ
ニル(メタ)アクリルアミド、p−N、N−ジエチルア
ミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N、N−ジ
プロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−
N+N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミ
ド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリル
アミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)ア
クリルアミド、p−N、N−ジメチルアミノベンジル(
メタ)アクリルアミド、p−N、N−ジエチルアミノベ
ンジル(メタ)アクリルアミド、p−N、N−ジプロピ
ルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N。
N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、
p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミ
ド、p N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリ
ルアミド等が例示される。
弗素原子は負荷電制御に有効であり、弗素含有モノマー
としては特に制限はないが、例えば、2゜2.2−トリ
フルオロエチルアクリレート、2.2゜3.3−テトラ
フルオロプロピルアクリレート、2.2.3.3.4.
4,5.5−オクタフルオロアミルアクリレート、l 
H,I H,2H,2H−へブタデカフルオロデシルア
クリレートなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレー
トが好ましく例示される。
しかしながら、本発明の静電潜像現像用トナーにおいて
、このような荷電制御剤あるいは前記したような極性基
含有樹脂は必ずしも添加する必要はなく、−成分系のも
のにおいては、現像スリーブ、トナー規制ブレード等に
、また二成分系のものにおいてはキャリアにトナーとの
十分な荷電差を有するものを用いれば、所望の電荷にト
ナーを帯電させることができる。
本発明の静電潜像現像用トナーは、上記のごとき構成の
積層構造を有するものであり、安定した帯電性、定着性
、耐熱性等を発揮し、さらに望ましくは最終的に得られ
るトナー粒子の形状特性として、粒径の変動係数が20
%未満好ましくは10%未満でかつ形状係数SFIが1
10〜140であることが好ましい。すなわち、このよ
うにトナー粒子を極めて球形度の高いかつ粒径分布の狭
いものとした場合、トナー粒子の小粒径化を図っても、
高い流動性と安定したかつ均一な帯電特性を付与するこ
とができ、カプリ、トナーの飛散などの問題を生じるこ
となく安定した現像性を付与することができるものであ
る。
以下に、本発明を実施例を用いて説明する。
し、平均粒径11μmの微粉末を得た。得られた微粒子
を芯粒子■とする。
芯粒子■の製造例 芯粒子の製造例■において材料としてカーボンブラック
を添加しない以外は、同様の組成、方法により、平均粒
径11μmの微粉末を得た。得られた微粒子を芯粒子■
とする。
・スチレン−n−ブチル       100メタクリ
レート樹脂:(SL/BMA−7/3)(軟化点108
°C;ガラス転移点 52°C;Mn= 12000 
; Mw/Mn−14)・カーボンブラック     
      5(三菱化成工業社製、MA#8) ・低分子量ポリプロピレン        4(三部化
成工業社製;ビスコール550 P)上記材料をボール
ミルで充分混合した後、140℃に加熱した3本ロール
上で混練した。混練物を放置冷却後、フェザ−ミルを用
い粗粉砕し、さらジェットミルで微粉砕した。つぎに、
風力分級・スチレン             70・
n−ブチルメタクリレート      28・メタクリ
ル酸            2・2.2−アゾビス−
(2,4−ジメ   0.5チルバレロニトリル)(和
光純薬工業社製1級)上記材料をサンドスターラーによ
り充分に混合して、重合性組成物を調製した。この重合
性組成物を濃度3重量%のアラビアゴム水溶液中に攪拌
器、T、にオートホモミクサー(特殊機化工業社製)に
より回転数3200rpmで攪拌しながら、温度60℃
で6時間重合反応させ、さらに温度80°Cに昇温し重
合反応させた。重合反応終了後、反応系を冷却して5回
水洗後、濾過し乾燥して球状粒子を得た。
得られた球状粒子をさらに風力分級し、平均粒径11μ
mのものとした。この球状粒子を芯粒子■とする。なお
、この球状粒子のMnは9600、M w / M n
は10、軟化点(Tm)は110°C1ガラス転移点(
Tg)は51’Oであった。
芯粒子■の製造例 芯粒子■の製造例において、重合条件を変更することに
よって: 平均粒径;        10μm 数平均分子量Mn;     9400分散度Mw/M
n;     4 ガラス転移点Tg ;     50°C軟化点Tm;
        103°Cの球状粒子■を得た 樹脂微粒子の製造方法 攪拌機、コンデンサー、温度計を備えた、重合反応器に
おいてイオン交換水に完全ケン化ポリビニルアルコール
およヒトデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを乳化剤
として加え、過硫酸ナトリウムを重合開始剤として表1
に示す七ツマー組成のものを混合攪拌、加熱下において
乳化重合を行い、造粒した。この後、造粒物を水分散系
で塩化カルシウムを用い凝固した。続いて凝固物を水洗
、濾過、真空乾燥した後、ジェット粉砕機により解砕す
ることにより表−■に示す樹脂微粒子A−Lを得t;。
得られた各微粒子について下記評価を行ない、結果を表
1中にまとめた。
数平均分子量(Mn)及び分散度(Mw/Mn)の測定
数平均分子量及び分散度はゲル浸透クロマトグラフィー
により、以下に記す条件で測定し、標準ポリスチレンに
より作成した検量線から換算した数値を示した。
検出器:RID−300型示差屈折計(日本分光工業社
製) カラム:A−80MX2 温度 :35℃ 溶媒 :THF 流速 : l 、 OmQ/ min 島津高滓所社製フローテスターCRT−500型を用い
測定条件; ノズル   ;lsxlmm 昇温スピード;3℃/min 荷重    ;20kg/cm2 にて溶融粘度を測定し、溶融粘度が10’ポイズになる
時の温度をTf値とした。
ガラス転移温度(Tg) ガラス転移温度(Tg)は、セイコー電子工業社製 示
差走査熱量計5SC1580DSC20を用いて測定し
た値を示した。
ゲル化成分量 ゲル化成分量とは、トルエンに対して溶けない樹脂成分
を示すものであり、本明細書に示される多値は以下の測
定方法によるものである。すなわち、測定する熱可塑性
樹脂(Ms)[g]をグラスフィルター(G−3)を用
いてソックスレー抽出器によって抽出する。こうして樹
脂中のトルエン可溶成分を取除き、不溶成分(Mr)の
重量[g]を乾燥後測定する。このようにして得られた
不溶成分の重量パーセントをゲル化成分量とした。
ゲル化成分量(%)(Mr/Ms)X I OO(以下
、余白) エ力ニ■二■Ωi童 上記で得られた芯粒子および樹脂微粒子を着色剤と共に
、下お表2に示した組み合わせおよび組成比で調合、混
合した後、それらの混合物を1500 rpmで回転し
ている容量1012のヘンシェルミキサー中で2分間混
合攪拌し、芯粒子表面に樹脂微粒子および着色剤を付着
させた。
次に、得られた混合物150gをハイブリダイザ−NH
3−1型(奈良機械製作所社製)に装入し、室温下、羽
根の周速度78 m/ seaで8分間処理を行ない、
芯粒子表面に着色剤を含有する均一な中間被覆層を形成
した。
引き続いて、樹脂微粒子および荷電制御剤を、下記表2
に示した組み合せおよび組成比で調合、混合した以外、
中間被覆層形成時と同様に処理することにより、荷電制
御剤を含有する外殼被覆層を形成し、表2に示したトナ
ー■〜■を得た。
キャリアの製造 成分      □ ・ポリエステル樹脂        100(軟化点1
23°C1ガラス転移点 65°C%AV23.0HV40) ・Fe−Zn系フェライト微粒子   500MFP−
2(TDK社製) ・カーボンブラック          2(三菱化成
工業社製、AM#8) 上記材料をヘンンエルミキサーにより十分混合、粉砕し
、次いでシリンダ部180℃、シリンダヘッド部170
°Cに設定した押し出し混練機を用いて、溶融、混練し
た。混練物を放置冷却袋、フェザ−ミルを用いて粗粉砕
し、さらにジェットミルで微粉砕した後、分級機を用い
て分級し、平均粒径60μmのキャリアを得た。
〔評価方法〕
得られたトナー■〜■に対して、以下に述べるように諸
特性の評価を行った。なお、各トナーは、トナー100
重量部に対してコロイダルシリカR972(日本アエロ
ジル社製)0.1重量部で後旭理を行い諸特性に対する
評価を用いた。結果を表3に示した。
1、微粉の含有率(粒度分布測定) トナーの製造例■〜■で製造したトナーを、製造例で示
したキャリアとトナー/キャリア=7/93の割合で混
合し、2成分系現像剤を調整した。
この現像剤に対して、トナー■〜■、■〜■に対して普
通紙複写機EP−5702(ミノルタカメラ(社)製)
を、トナー■、■に対しては普通複写[p−470Z(
ミノルタカメラ社製)を、トナー■、■に対しては普通
複写機EP−4702の定着器をオイル塗布型に改造し
た装置を用いて白紙を5oooo枚をコピーし、その時
のトナー中の微粉量の変化を測定した。
微粉の含有率は、まずトナーの粒度分布を測定し、粒度
分布において、0.5μm以上、トナーの重量平均粒径
の1/2以下の個数粒度分布の割合(重量%)として表
わした。
トナーの粒度分布の測定は次のようにした行った。まず
、現像器中の5@所から現像剤を約5gづつサンプリン
グし、界面活性剤を溶がした水系に分散する。この分散
液を超音波照射した後、マグネットによりキャリアのみ
を除去し、レーザー回折式粒度分布測定装置5ALD−
1100(高滓製作所(社)製)を用いてトナーの粒度
分布を測定した。
2、耐刷テスト(画像上の黒斑点) 上記粒度分布測定方法において、白紙コピーのかわりに
データクエスト社凛準チャートを適性露光下でコピーL
、100000枚の耐刷テストを行った。このときの、
画質を目視評価し、現像器中の混合撹拌により発生する
凝集物の量によりランク付けを行った。Δランク以上で
実用上使用可能であるが、0977以上が好ましい。
3、透光性の評価 上記の耐刷テスト初期において、OHPシート上にコピ
ーを行い、オーバーヘンドプロジェクターでスクリーン
に投影し、色調から透光性を評価して、ランク付けを行
った。Δランク異常で実用上使用可能であるが、△ラン
ク以上が好ましい。
発明の効果 本発明の静電荷像現像用トナーは、被覆層の剥離か生じ
にくく、耐久性、安定性に優れ、黒斑点等のない高画質
の画像を形成することができる。
特許出願人 ミノルタカメラ株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、芯粒子、該芯粒子上に中間被覆層および外殼被覆層
    をこの順に積層してなる積層構成の静電荷像現像用トナ
    ーにおいて、該芯粒子、中間被覆層および外殼被覆層が
    スチレン−アクリル系共重合樹脂で構成され、該スチレ
    ン−アクリル系共重合樹脂の数平均分子量(Mn)が、
    芯粒子よりも中間被覆層における方が大きく、かつ中間
    被覆層よりも外殼被覆層における方が大きい静電荷像現
    像用トナー。
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