JP4146814B2 - 電子写真用乾式カプセルトナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真用乾式カプセルトナーに関する。
一般に電子写真方式の画像形成装置では、画像情報に基づいて感光体上に静電潜像を形成し、これをトナーによって現像して転写材に転写し、引き続き定着システムにて加熱、加圧し、限られたごく短い時間で、転写材に定着および固定化することで、画像が形成される。通常の定着システムには、定着ローラと加圧ローラとを含む定着装置が用いられる。
画像形成装置においては、静電潜像を現像する現像剤として、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤、トナーのみからなる1成分現像剤などを用いて、画像形成が繰り返し行われるけれども、その際に、トナーが転写材に固定化されずに定着・加圧ローラに付着する所謂オフセット現象が発生し易い。また、定着・加圧ローラには、キャリア、ほこりなども付着し易い。
このため、定着システムは、定着・加圧ローラとともに、これらのローラ表面、特に転写材上の現像剤像が接触する定着部の汚れを除去するために、クリーニングローラ、クリーニングブラシなどのクリーニング手段を含むのが一般的である。たとえば、定着ローラ、圧力ローラおよびクリーニングローラを含む定着システムにおいては、これらの配置、定着ローラと圧力ローラとの接触面積または定着領域の幅(ニップ幅)、加圧条件、定着温度、定着ローラおよび圧力ローラの表面粗度、材質、プロセススピードなどの設定により定着条件が決定される。特に、定着温度と加圧条件とを最適化し、トナーが限られた時間内で転写材に定着される際に、オフセット現象が生じないように設計される。また、トナーには、定着部におけるオフセット現象を防止する目的で、トナー用結着樹脂の分子量調整、離型性を有する各種ワックスの添加または被覆などが行われる。これにより、100℃〜250℃、好ましくは100〜160℃の温度で定着ローラに付着せず、かつ転写材上に定着可能なトナーが設計される。
最近になり、フルカラー対応電子写真における高速化技術が著しく向上し、モノクロ電子写真とともにフルカラー対応電子写真の普及が進む中、形成される画像の一層の高精細化および高画質化が求められている。それに対応するために、流動性、転写性などが良好で、均一な帯電性能を有し、耐オフセット性および耐トラッキング性に優れ、その他の様々な機能を有するトナーの設計が必要とされ、表面を樹脂層により被覆したカプセルトナーが提案されている。
たとえば、着色剤と熱可塑性樹脂とを含む芯粒子表面に離型剤微粒子からなる離型剤層を設け、さらに離型剤層表面に離型剤層を被覆するように帯電性樹脂層を設けたカプセルトナーが挙げられる(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1では、離型剤層を帯電性樹脂層で被覆することによって、トナーの帯電性を安定化し、かつ転写材への定着性を向上させている。しかしながら、このトナーは耐久性が不充分であり、画像形成装置内のトナー充填容器である現像槽内で攪拌などを受けて形状変形が起こり、また離型剤層の芯粒子からの剥離、帯電性樹脂層の離型剤層からの剥離などが起こり易い。さらに、離型剤層の表面に単に樹脂層を設けただけでは、離型剤の樹脂層表面への滲み出し(ブリードアウト)を防止することができないので、トナーの流動性、転写性、耐久性などが経時的に劣化し、感光体のフィルミングなども起こり易い。
また、着色剤と離型剤粒子と結着樹脂とを含み、着色剤および離型剤粒子が結着樹脂中に均一に分散した芯粒子表面に、カプセル用樹脂からなる樹脂層を設けた電子写真用乾式トナーが挙げられる(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2では、結着樹脂とカプセル用樹脂との物性的な関係としては、カプセル用樹脂からなる樹脂層のフロー軟化温度が、結着樹脂のフロー軟化温度より5℃以上高いことが挙げられる。この構成により、耐オフセット性、耐久性などに優れ、感光体のフィルミングが防止されたトナーが提供される。ここで、フロー軟化温度とは、一定量の溶融状態のトナーが、一定径のオリフィスを通過するとき温度である。フロー軟化温度で特性を規定する場合、非晶質樹脂であれば粘度が徐々に変化するので、その規定がほぼ正確に反映されるけれども、結晶性樹脂の場合は、急激な粘度変化が起こるため、規定が充分に反映されないことが多く、静的な溶融状態での粘度によって特徴づけるのが望ましい。さらに、省エネルギーの観点から、定着システムにおける消費電力を減らすために、定着温度を下げることが望まれ、その対策として、トナーに結晶性樹脂を多量に添加することが行われる現状では、フロー軟化温度による規定を行っても、各種性能に優れるトナーを得ることはできない。また、耐久性の向上度合いは充分ではなく、画像形成装置の現像槽内に長期間入れておくと、樹脂層が剥離するのを避けることができない。
なお、トナーの低温定着性を向上させるためには、結着樹脂そのものの改良も行われている。たとえば、2価の芳香族化合物を0.1〜10モル%含有し、軟化点が80〜150℃である結晶性ポリエステルと、アルコール成分として、ビスフェノールA骨格を有する芳香族化合物を40モル%以上含有する単量体を用いた非晶質樹脂とを含むポリエステル樹脂組成物をトナー用結着樹脂として用いることが提案されている(たとえば、特許文献3参照)。特許文献3では、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとの相溶性の向上が試みられ、確かにある程度の向上は達成されているものの、充分満足できるものではない。したがって、この結着樹脂を用いて粉砕法によりトナーを製造すると、トナー表面またはその近傍に、結晶性樹脂と非晶質樹脂との境界が現れるので、保存中に形状の変形などが起こって帯電性能にばらつきを生じるといった不都合があり、トナーの保存安定性が悪い。
このような現状に鑑み、トナーの動的粘弾特性を考慮したレオロジー設計を加味することで、画像濃度、光沢度などの画質面の性能と、耐久性、定着性などの転写材への定着に係る性能とを高水準で併せ持つ、トータルバランスに優れるカプセルトナーを得ようとする試みがなされている。
結着樹脂およびトナーの動的粘弾特性の指標になる粘弾性値は、結着樹脂のガラス転移点(Tg)よりも30℃以上高い温度域の溶融状態において、たとえば、一定のひずみおよび温度条件下に、貯蔵弾性率G’(ω)、損失弾性率G”(ω)および動的粘性率η*(ω)の角周波数依存性を測定することによって求められる。また、定常ひずみ速度で定常粘度(η)を測定することによって求められる。トナーで用いられる結着樹脂のように、溶融性の高い樹脂の貯蔵弾性率G’(ω)および損失弾性率G”(ω)は、通常、温度依存性が大きい。また、角周波数を一定とし、温度を変化させた時に、温度毎に値をプロットしたそれぞれのグラフでは、その傾きが大きく異なる。このとき、G’(ω)とG”(ω)の比は損失正接tanδ(=G”/G’)と呼ばれ、低い温度域または高い角速度域で小さい値を示し、高い温度域または低い角周波数域で大きくなる。また、動的粘弾特性は、ダッシュポット的性質(粘性)を示す貯蔵粘性率η'(ω)およびバネ的性質を示す損失粘性率η”(ω)によって表わすこともできる。
動的粘弾性を考慮したカプセルトナーとしては、たとえば、芯粒子の表面に、合成樹脂を主成分としかつ芯粒子よりも径の小さい被覆用粒子を埋設被覆した静電荷像現像用トナーにおいて、該トナーの低温定着性、耐熱性、耐オフセット性などを向上させるために、芯粒子の貯蔵粘性率η'(ω)を1.5×10〜1.0×10ポイズ(95℃)および貯蔵粘性率と損失粘性率との比(η'/η”)である力学的正接損失tanδを1.0〜2.0(105℃)に設定したトナーが提案されている(たとえば、特許文献4参照)。ここで、トナーの粘性的な性質を規定する貯蔵粘性率η'(ω)は、角周波数ω=100/sにおける損失弾性率G”(ω)の比である。この貯蔵粘性率および力学的正接損失の値から、G’(ω)は7.5×10〜5.0×10Paの範囲と概算される。このような貯蔵粘性率では、120℃前後の充分に低い温度での定着を行うことができない。
また、結着樹脂および発泡剤を含有し、角速度100rad/s、温度130〜190℃における力学的正接損失tanδの最大値が2.15以下である画像形成用トナーが提案されている(たとえば、特許文献5参照)。特許文献5では、力学的正接損失を前記の範囲に設定することによって、トナーの定着性、画像濃度、発色性などの向上を図っている。しかしながら、力学的正接損失は、あくまでも貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”との比であり、貯蔵弾性率または損失弾性率の実際の値如何により、画質(特に光沢性)は大きく変化するので、前記の範囲にあるからといって、必ず良好な画像が得られるとは限らない。
特開平6−130726号公報 特開平2001−324831号公報 特開2002−284866号公報 特開平1−219846号公報 特開2003−43731号公報
本発明の目的は、耐久性、耐オフセット性、耐ブロッキング性、低温定着性などに優れ、高い画質品位を有し、特に光沢性の良好な画像を形成できる電子写真用乾式カプセルトナーを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、結着樹脂および着色剤を含む芯粒子の表面に離型剤層および樹脂層を順次形成したカプセルトナーにおいて、単に芯粒子の粘弾性特性のみを規定するのではなく、芯粒子の粘弾性特性と樹脂層に含まれるカプセル用樹脂の粘弾性特性とが特定の関係を有する場合には、所望のカプセルトナーが得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、結着樹脂および着色剤を含有する芯粒子と、芯粒子表面に形成される離型剤層と、離型剤層表面に形成され、合成樹脂を含有する有機粒子からなる被覆層とを含む電子写真用乾式カプセルトナーにおいて、
結着樹脂は、融点が90℃以下であり、貯蔵弾性率の常用対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて3.0〜3.7(3.0以上、3.7以下)である結晶性樹脂であり、かつ
有機粒子に含有される合成樹脂は、貯蔵弾性率の自然対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて5.0〜6.0(5.0以上、6.0以下)であり、
結着樹脂の損失正接が2〜3.1(2以上、3.1以下)であり、有機粒子に含有される合成樹脂の損失正接が2〜3(2以上、3以下)であることを特徴とする電子写真用乾式カプセルトナーである。
さらに本発明の電子写真用乾式カプセルトナーは、前述の結晶性樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする。
本発明によれば、結着樹脂および着色剤を含む芯粒子の表面に、離型剤層および被覆層を順次形成したカプセルトナーにおいて、結着樹脂として、貯蔵弾性率G’の常用対数値(logG’)で表わされる粘弾性率(以後特に断らない限り単に「粘弾性率」と称す)が特定の範囲にある結晶性樹脂(好ましくは結晶性ポリエステル樹脂)を用い、また被覆層を構成する有機粒子に含まれるカプセル化樹脂として、結晶性樹脂の粘弾性率よりも大きい、特定範囲の粘弾性率を有する合成樹脂を用いることによって、電子写真用トナーとして好適に使用できる乾式カプセルトナーが提供される。
すなわち、本発明では、芯粒子中の結着樹脂として、被覆層に含まれるカプセル化樹脂の粘弾性率よりも充分に低い粘弾性率を有する結晶性樹脂(好ましくは結晶性ポリエステル樹脂)を用いることによって、結着樹脂は充分に溶融し、被覆層は未溶融の状態を容易に実現できるので、低温定着性を達成できるだけでなく、耐ブロッキング性、耐久性などに優れるトナーが得られる。また、芯粒子と被覆層との間に、離型剤層が介在するので、広い温度範囲において耐オフセット性が向上する。なお、本発明においては、離型剤層の表面に、特定の粘弾性率を有する樹脂層を形成することによって、トナー保存中の離型剤の被覆層表面への滲み出しが極力抑制されるので、流動性、転写性、耐久性などをほとんど損なうことなく、耐オフセット性を向上させることができる。
したがって、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーは、画像形成装置におけるトナー充填容器である現像槽中に長期間にわたって保持されても、トナー同士の融着、形状変形、樹脂層または離型剤層の剥離、割れ、加熱加圧ローラへの付着などを起こすことなく、120℃程度の従来よりも非常に低い定着温度下で転写材への定着が可能であり、しかも高画質品位で、特に光沢性の高い画像を、少ない消費電力で形成することができる。
また本発明の電子写真用乾式カプセルトナーは、従来のカプセルトナーに比べて、離型剤の含有量を少なくすることができるので、画像の透明性がさらに向上し、フィルミングの発生が一層減少する。なお、離型剤の含有量が少ないにもかかわらず、耐オフセット性は従来のカプセルトナーよりも優れている。
さらに、結着樹脂として、前記の粘弾性率を有しかつ融点(Tm、℃)が90℃以下である結晶性樹脂を用いることによって、低温定着性を一層向上させ、また画像の光沢性も一層高くなる。
さらに本発明によれば、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)との比(G”/G’)である損失正接tanδが2〜3.1の範囲にある結着樹脂および前記損失正接tanδが2〜3の範囲にあるカプセル化樹脂を用いることによって、耐ブロッキング性、耐オフセット性、耐久性などの一層の向上を望むことができる。
本発明の電子写真用カプセルトナーは、芯粒子の表面に離型剤層および被覆層を形成したものである。
芯粒子は、結着樹脂および着色剤を含む。芯粒子は、さらに荷電制御剤、離型剤などを含むことができる。
[結着樹脂]
結着樹脂は、結晶性樹脂である。本明細書において「結晶性」とは、当該樹脂において、その軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/融解熱の最大ピーク温度)が0.9以上、1.1未満、好ましくは0.98〜1.05であることを意味する。また、「非晶質」とは、軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比が1.1〜4.0、好ましくは1.5〜3.0であることを意味する。
結晶性樹脂の軟化点は、好ましくは85〜150℃、さらに好ましくは90〜140℃、特に好ましくは95〜130℃である。結晶性樹脂の融解熱の最大ピーク温度は、好ましくは77〜150℃、さらに好ましくは90〜140℃、特に好ましくは110〜130℃である。
このような結晶性を有する結晶性樹脂は、貯蔵弾性率G’の常用対数値(logG’)で表わされる動的粘弾性の、100℃の温度下および角周波数ω=25/sにおける値が、3.0〜3.7、好ましくは3を超え、3.7未満である。3.0未満では、トナーの耐久性が低下し、画像形成装置の現像槽内で攪拌などを受けた際に、変形などを起こし、また離型剤層および/または樹脂層の剥離を起こし易い。一方、3.7を超えると、120℃程度の、消費電力の低減化に有効な温度範囲での定着性が不充分になる。
また、トナーに用いられる一般的な結着樹脂は、貯蔵弾性率G’の常用対数値(logG’)で表わされる動的粘弾性の100℃における値が4〜6であり、本発明で使用するものとは異なる。
本発明で使用する結晶性樹脂において、該樹脂の動的粘弾性を規定するに当たり、角周波数ωを25/sに設定する理由は次の通りである。一般に、画像形成装置における、加熱加圧時間は極めて短いものである。たとえば、トナーの定着プロセススピードが117mm/s、定着プロセスの進行方向に対する定着領域(ニップ幅)が5mmである画像形成装置においては、加熱加圧時間は約0.04/sと概算される。したがって、トナーの溶融状態は、定着時間付近での瞬間的なせん断変形に対応した粘弾性測定の結果から推定するのが望ましいことを本発明者は見出した。この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、角周波数ω=25/sにおける動的粘弾性が、定着プロセスでのトナーの定着性に最も影響を及ぼす指標になることを見出した。さらに引き続く研究の結果、結着樹脂を結晶性樹脂とし、角周波数ω=25/sでありかつ100℃の温度下における結着樹脂の動的粘弾性を、前記特定の範囲に設定することによって、低温定着性に優れた、目的に叶うカプセルトナーを得ることに成功したものである。
通常、トナーは、その全量のほぼ90重量%を結着樹脂が占め、顔料、離型剤などを数重量%含み、さらに必要に応じて帯電制御剤、ワックス成分などを含有する組成物である。そして、トナー自体の動的粘弾性は、結着樹脂の動的粘弾性の設定によってほぼ決定され、顔料、離型剤その他の成分で微調整される。したがって、結着樹脂を選択し、さらに必要に応じて結着樹脂以外の成分の含有量を調整することによって、本発明に規定の動的粘弾性を有し、低温定着性に優れ、高い光沢感を有する画像の形成が可能なカプセルトナーを得ることができる。
また、本発明で使用する結晶性樹脂は、その融点(Tm)が90℃以下であることが好ましく、90℃未満であることがさらに好ましい。結晶性樹脂には、ドメインと呼ばれる結晶領域が存在し、ドメインは該樹脂の融点以上の温度になると直ぐに溶融するけれども、融点未満の温度範囲では、他の部分よりも高い弾性率を示す固体として存在する。このため、結晶性樹脂は、融解温度(融点)前後で急激に貯蔵弾性率G’が減少し、その挙動が著しく変化する。一方、本発明では、定着温度としては従来よりも著しく低い温度である120℃前後の温度でのトナーの定着を目指しているのであるから、仮に結晶性樹脂の融点が120℃前後であれば、定着の際に、結晶性樹脂の挙動が急激に変化し、定着が円滑に進行しない可能性がある。結晶性樹脂の融点を90℃以下にする場合には、定着温度である120℃前後では、結晶性樹脂が安定した溶融状態になるので、定着に支障をきたす可能性が一層減少する。したがって、融点(Tm)が90℃以下の結晶性樹脂を用いることによって、本発明カプセルトナーの低温定着性がさらに向上する。
また、本発明で使用する結晶性樹脂は、損失正接(tanδ)すなわち貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”との比(G”/G’)が、2〜3.1であることが好ましく、2を超え、3.1未満であることがさらに好ましい。2未満では、低温定着性、転写材に対する定着性および耐オフセット性が低下する可能性がある。3.1を超えると、耐久性、耐ブロッキング性、耐オフセット性などが低下するおそれがある。ここで、貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”は、100℃の温度下および角周波数ω=25/sにおける値である。
結晶性樹脂としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、結晶性ポリエステル、結晶性ポリエステルポリアミド、結晶性ポリアミドなどが挙げられる。これらの中でも、結晶性ポリエステルが好ましい。
結晶性ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させたものが好ましい。
アルコール成分としては、脂肪族ジオールが好ましい。脂肪族ジオールの炭素数は、好ましくは2〜6、さらに好ましくは4〜6である。脂肪族ジオールの具体例としては、たとえば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、α,ω−直鎖アルカンジオールが好ましく、1,4−ブタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールがさらに好ましい。脂肪族ジオールの含有量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくはアルコール成分全量の80モル%以上、さらに好ましくは85〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%である。
脂肪族ジオール以外のアルコール成分としては、たとえば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物などの2価の芳香族アルコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどの3価以上のアルコールなどが挙げられる。
アルコール成分は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
カルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸化合物が好ましい。脂肪族ジカルボン酸化合物の炭素数は、好ましくは2〜8、さらに好ましくは4〜6である。脂肪族ジカルボン酸化合物の具体例としては、たとえば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸無水物、脂肪族カルボン酸C1〜4アルキルエステルなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪族カルボン酸が好ましい。脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくはカルボン酸成分全量の80モル%以上、さらに好ましくは85〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%である。
脂肪族ジカルボン酸化合物以外のカルボン酸成分としては、たとえば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸、これらの無水物、C1〜3アルキルエステルなどが挙げられる。
カルボン酸成分は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、公知の方法に従って実施できる。たとえば、不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じてエステル化触媒、重合禁止剤などの存在下に、120〜230℃で反応させればよい。
これらの結晶性樹脂の中から、本発明に規定の特性を有するものを選択して用いればよい。また、モノマーの種類および使用量を適宜選択し、本発明に規定の特性を有する結晶性樹脂を製造すればよい。結晶性樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
さらに、本発明で使用する結晶性樹脂の特性を損なわない範囲で、従来からトナー用結着樹脂として用いられる合成樹脂を併用することもできる。該合成樹脂としては、たとえば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、非晶質ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、シリコーン変成エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変成マレイン酸樹脂、フェニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂などが挙げられる。これらの中でも、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル系樹脂、結晶性ポリエステル樹脂などが好ましい。また、該合成樹脂の特性面からは、ガラス転移温度50〜75℃およびフロー軟化温度100〜150℃のものが好ましく、ガラス転移温度50〜65℃およびフロー軟化温度100〜120℃のものがさらに好ましい。
[着色剤]
着色剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、有機系顔料、無機系顔料、有機系染料、無機系染料などが挙げられる。
着色剤の具体例としては、たとえば、カーボンブラック、酸化銅、四三酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭などの黒色顔料、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスエロー、ナフトールエローS、バンザーイエローG、バンザーイエロー10G、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、キノリンエローレーキ、パーマネントエローNCG、タートラジンレーキなどの黄色顔料、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGKMなどの橙色顔料、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピロゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどの赤色系顔料、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどの紫色顔料、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどの青色顔料、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどの緑色顔料、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などの白色顔料、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトなどの体質顔料が挙げられる。また、塩基性、酸性、分散、直接染料などの各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルーなどが挙げられる。これらの着色剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。これらの着色剤の芯粒子における含有量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、さらに好ましくは2〜10重量部である。1重量部未満では、充分な画像濃度を有する画像が得られない可能性がある。一方20重量部を超えると、芯粒子の物性が不充分になるおそれがある。
また、上記の着色剤の他にも、ハンザエロー5G(C.I.11660)、ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローNR(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントイエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、バルカンファストエロー5(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)などの黄色顔料、スターリンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ3GL(C.I.12175)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、パラレッド(C.I.1270)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460)、パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)などの赤色顔料を使用することもできる。これらの顔料は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。これらの着色剤の芯粒子における含有量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して5〜15重量部、さらに好ましくは6〜12重量部である。5重量部未満では、充分な画像濃度を有する画像が得られない可能性がある。一方15重量部を超えると、芯粒子の物性が不充分になるおそれがある。
[荷電制御剤]
荷電制御剤としては、摩擦帯電により正または負の荷電を与え得るものであれば、特に制限されず、この分野で常用される有機または無機の各種のものを使用できる。
正荷電制御剤としては、たとえば、スーダンチーフシュバルツBB(ソルベントブラック3:Color Index 26150)、フェットシュバルツHBN(C.I.NO.26150)、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、モリブデン酸キレート顔料などが挙げられる。また、ニグロシンベースEX(商品名、オリエント化学工業(株)製)、第4級アンモニウム塩P−51(商品名、オリエント化学工業(株)製)、ニグロシンボントロンN−01(商品名、オリエント化学工業(株)製)、ブリリアントスピリッツシュバルツTN(商品名、ファルベン・ファブリッケン・バイヤ社製)、ザボンシュバルツX(商品名、ファルベルケ・ヘキスト社製)などの市販品も使用できる。これらの中でも、第4級アンモニウム塩P−51が好ましい。
負荷電制御剤としては、たとえば、オイルブラック(Color Index 26150)、チオインジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミン誘導体などが挙げられる。また、オイルブラックBY(商品名、オリエント化学工業(株)製)、ボントロンS−22(商品名、オリエント化学工業(株)製)、サリチル酸金属錯体E−81(商品名、オリエント化学工業(株)製)、スピロンブラックTRH(商品名、保土谷化学工業(株)製)、ボントロンS−34(商品名、オリエント化学工業(株)製)、ニグロシンSO(商品名、オリエント化学工業(株)製)、セレスシュバルツ(R)G(商品名、ファルベン・ファブリケン・バイヤ社製)、クロモーゲンシュバルツETOO(商品名、C.I.NO.14645)、アゾオイルブラック(R)(商品名、ナショナル・アニリン社製)などが挙げられる。これらの中でも、サリチル酸金属錯体E−81が好ましい。
荷電制御剤は、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
荷電制御剤の芯粒子における含有量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部、好ましくは0.001〜3重量部である。
[離型剤]
離型剤を芯粒子に内添することによって、薄手の紙などへの画像形成のように、定着に比較的高いエネルギーを要する場合でも、芯粒子内部の離型剤が充分表面に滲み出し、オフセットが防止されるので、多様な転写材に幅広く使用できる。
本発明で使用する離型剤は、セイコー電子(株)製「DSC120」で測定されるDSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値である軟化点(融点)が40〜130℃、好ましくは50〜120℃のものである。軟化点が40℃未満では、トナーの耐ブロッキング性および形状保持性が不充分であり、軟化点が130℃を超えると定着温度または定着圧を低下させる効果が少ない。
このような離型剤としては、たとえば、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、芳香族基を有する変性ワックス、脂環基を有する炭化水素化合物、天然ワックス、炭素数12以上の脂肪族炭化水素鎖を有する長鎖カルボン酸、そのエステル脂肪酸金属塩、脂肪酸アシド、脂肪酸ビスアシドなどが挙げられ、密ロウ、カルナバワックス、モンタンワックスなどのパラフィンワックス、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、酸化型のポリプロピレン、酸化型のポリエチレンなどのポリオレフィン系ワックス、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシウムなど脂肪酸金属塩などが好ましい。さらに、結着樹脂に対して非相溶性のものが好ましい。非相溶性の離型剤とは、結着樹脂との溶解パラメータ値(SP値)の差が大であるもの、好ましくは0.5以上であるものである。たとえば、結着樹脂として、SP値10.3の結晶性ポリエステルを用いる場合、離型剤としては、ポリエチレンワックス(SP値7.9)、ポリプロピレンワックス(SP値7.8〜8.0)などが一層好ましい。さらに、結着樹脂とのSP値差が大でありかつ離型剤の軟化点(融点)と結着樹脂のフロー軟化温度との差は30℃以内のものが特に好ましい。
本発明では市販の離型剤も使用できる。パラフィンワックスの市販品としては、たとえば、パラフィンワックス、マイクロワックス(いずれも商品名、日本石油(株)製)、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、硬質パラフィンワックス(いずれも商品名、日本精蝋(株)製)、PE−130(商品名、ヘキスト社製)、三井ハイワックス110P、三井ハイワックス220P、三井ハイワックス660P、三井ハイワックス210P、三井ハイワックス320P、三井ハイワックス410P、三井ハイワックス420P、変性ワックスJC−1141、変性ワックスJC−2130、変性ワックスJC−4020、変性ワックスJC−1142、変性ワックスJC−5020(いずれも商品名、三井化学(株)製)などが挙げられる。ポリオレフィン系ワックスの市販品としては、Hoechst Wax PE520、Hoechst Wax PE130、Hoechst Wax PE190(いずれも商品名、ヘキスト社製)、三井ハイワックス200、三井ハイワックス210、三井ハイワックス210M、三井ハイワックス220、三井ハイワックス220M(いずれも商品名、三井化学(株)製)、サンワックス131−P、サンワックス151−P、サンワックス161−P(いずれも商品名、三洋化成工業(株)製)などの非酸化型ポリエチレンワックス、Hoechst Wax PED121、Hoechst Wax PED153、Hoechst Wax PED521、Hoechst Wax PED522、同Ceridust 3620、同Ceridust VP130、同Ceridust VP5905、同Ceridust VP9615A、同Ceridust TM9610F、同Ceridust 3715(いずれも商品名、ヘキスト社製)、三井ハイワックス420M(商品名、三井化学(株)製)、サンワックスE−300、サンワックスE−250P(いずれも商品名、三洋化成工業(株)製)などの酸化型ポリエチレンワックス、Hoechst Wachs PP230(商品名、ヘキスト社製)、ビスコール330−P、ビスコール550−P、ビスコール660P(いずれも商品名、三洋化成工業(株)製)などの非酸化型ポリプロピレンワックス、ピスコールTS−200(商品名、三洋化成工業(株)製)などの酸化型ポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
離型剤は、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。たとえば、軟化点の異なる複数の離型剤を用いることもできる。
離型剤の芯粒子における含有量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部、さらに好ましくは2〜8重量部、特に好ましくは3〜7重量部である。結着樹脂に対する離型剤の添加量が多いと、画像の透明性が低下し、また、感光体や現像器などのプロセス部材がフィルミングによる汚染が生じ、好ましくない。
また、離型剤は、前記の合成樹脂に対する使用割合を満たした上で、芯粒子中に、その全量の0.5〜8重量%、好ましくは2〜6重量%、さらに好ましくは3〜5重量%含まれるように調整するのがよい。
[芯粒子へのその他の成分]
芯粒子は、その好ましい特性を損なわない範囲で、磁性材料、分散剤などの、この分野で常用される添加剤を含有することができる。
芯粒子は、結着樹脂および着色剤ならびに荷電制御剤、離型剤、磁性材料、分散剤などを用い、結着樹脂に他の成分を混練・溶融により分散させ、微粉砕手段により粉砕・分級することにより得ることができる。芯粒子の平均粒径は特に制限はないけれども、好ましくは1μm〜10μm、さらに好ましくは5μm〜8μmである。また、芯粒子の円形度は0.70〜0.90程度である。
[離型剤層]
離型剤層を形成するための離型剤としては、前述の、芯粒子に内添される離型剤と同じものの1種または2種以上を使用できる。
離型剤層は、後述するように、芯粒子の中に離型剤を予め内添しておき、熱風球形化処理によって芯粒子表面に離型剤を滲出させることによって形成することができる。また、芯粒子が離型剤を含有するか否かにかかわらず、芯粒子に離型剤を外添し、芯粒子表面を離型剤にて被覆することによっても形成することができる。
離型剤の使用量は、芯粒子に内添する場合は先に示した通りである。また、外添する場合も、芯粒子に内添する場合と同様に、芯粒子に含まれる結着樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは2〜8重量部である。
離型剤層の膜厚は特に制限されず、得られるカプセルトナーの使用形態(磁性、非磁性、一成分、二成分など)、結着樹脂の種類、被覆層に含まれる樹脂の種類などに応じて適宜選択できるけれども、好ましくは0.001〜0.01μm、さらに好ましくは0.002〜0.008μmである。本発明では、耐オフセット性を低下させることなく、離型剤層の薄層化を行うことができるので、従来のカプセル化トナーよりも透明性に優れ、カラートナーとして特に好適に使用できる。
[被覆層]
被覆層は、カプセル化用合成樹脂を含む有機粒子からなる。
被覆層は、本発明カプセルトナーの耐ブロッキング性、耐久性、保存時の形状安定性などの向上に有効である。被覆層は、トナー保存時には、トナーのブロッキング、形状変形による帯電性能の不均一化などを防止する。一方、定着時にあっては、熱定着ローラにより容易に破壊される。被覆層の破壊と同時に、溶融した離型剤が瞬時に溶出するので、熱定着ローラへの離型効果が顕著に発揮され、オフセットが防止される。
本発明のカプセルトナーでは、結着樹脂として結晶性樹脂を用いるけれども、結晶性樹脂は結晶ドメインを含み、ドメインの縁で脆性が高くなり、固体として脆さを有する。また、オフセット現象が起こらない温度範囲を拡げるために、ポリオレフィン系ワックス、パラフィン系ワックスなどの離型剤を結着樹脂に内添することがあり、その場合には、結晶性樹脂が海、離型剤が島になる海島構造が形成される。このような材料を用いて粉砕法により芯粒子を製造すると、ドメインおよび離型剤からなる島部分との境界で破断面が生じ、それが表面に露出する。破断面は融着の原因になるので、耐トラッキング性、耐久性、保存時の形状安定性などが低下する。これを防止するため、本発明では、離型剤層の表面にさらに被覆層を形成する。
有機粒子は、貯蔵弾性率の常用対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて5.0〜6.0、好ましくは5.0を超え、6.0未満であるカプセル化用合成樹脂を含む。5.0未満では、トナーの耐ブロッキング性、耐久性(保存時の形状保持性を含む)などが低下する可能性がある。また、6.0を超えると、定着性、特に低温側のオフセット性などが不充分になるおそれがある。
また、カプセル化用合成樹脂は、損失正接(tanδ)すなわち損失弾性率G”と貯蔵弾性率G’との比(G”/G’)が、2〜3であることが好ましく、2を超え、3未満であることがさらに好ましい。2未満では、定着性および耐オフセット性が低下する可能性がある。3を超えると、耐久性、耐ブロッキング性、耐オフセット性などが低下するおそれがある。ここで、貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”は、100℃の温度下および角周波数ω=25/sにおける値である。
有機粒子は、前記特性を有するカプセル化用合成樹脂を含み、かつ芯粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径を、好ましくは1/5以下の平均粒径を有するものであれば特に制限されないけれども、ソープフリー乳化重合法により製造される球状有機粒子が好ましい。ソープフリー乳化重合法では、乳化重合系から乳化剤を除いた処方で、水相で発生した開始剤ラジカルが水相に僅かに溶けているモノマーを結合してゆき、やがて不溶化し粒子核を形成する。この重合法によれば、粒度分布の幅が狭い粒子が得られ、また、平均粒径も0.1μm〜1μmの範囲で制御される。平均粒径が均一な有機粒子を使用することにより、個々の有機粒子における付着力のバラツキの少ない、均一な被覆層を形成できる。また、ソープフリー乳化重合による有機粒子は、乳化剤(界面活性剤)を使用しないで形成されるので、カプセルトナー表面層として湿気の影響を防止でき、帯電安定性に優れたトナー粒子にできる。また、有機粒子同士の凝集も防止でき、遊離微粉量の発生を防止できる。
有機粒子は、カプセル化用合成樹脂を形成するための単量体および重合開始剤を用い、一般的なソープフリー乳化重合法に従って製造できる。その際、必要に応じて、着色剤、荷電制御剤などの添加剤を添加することもできる。なお、有機粒子中に荷電制御剤を添加する場合には、芯粒子に荷電制御剤を添加しなくてもよい。
有機粒子の調製に用いる単量体としては、ソープフリー乳化重合によって重合することができるものであれば特に制限されないけれども、ビニル系単量体、含窒素極性官能基を有する単量体、フッ素を有する単量体などを好ましく使用できる。含窒素極性官能基を有する単量体またはフッ素を有する単量体によって有機粒子を構成すると、有機粒子自体が帯電制御の働きをするため、芯粒子中の荷電制御剤の量を減らしても、所望の帯電性を付与することが可能となる。
ビニル系単量体としては、たとえば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレンなどのスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、プロピレン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルアクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸誘導体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物、ビニルナフタリン類などが挙げられる。これらの中でも、スチレン類が好ましく、スチレンがさらに好ましい。ビニル系単量体は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
含窒素極性官能基は正荷電制御に有効であり、含窒素極性官能基を有する単量体としては、たとえば、一般式
CH=C(R)−COX−Q−N(R)(R
(式中、Rは水素またはメチル基を示す。RおよびRは同一または異なって水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Xは酸素原子または窒素原子を示す。Qはアルキレン基またはアリレン基を示す。)
で表わされるアミノ(メタ)アクリル系単量体が挙げられる。アミノ(メタ)アクリル系単量体の具体例としては、たとえば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−スタアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。含窒素極性官能基を有する単量体は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
フッ素原子は負荷電制御に有効であり、フッ素含有単量体としては、合成樹脂の製造に常用されるものを使用でき、たとえば、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロアミルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレートなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレート類、トリフルオロクロルエチレン、フッ化ビニリデン、三フッ化エチレン、四フッ化エチレン、トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロピレンなどが挙げられる。これらの中でも、フルオロアルキル(メタ)アクリレート類が好ましい。フッ素含有単量体は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
有機粒子に含まれるカプセル化用合成樹脂は、芯粒子における結着樹脂と類似の化学構造を有する樹脂を使用するのが好ましい。また、カプセル化用合成樹脂のガラス転移温度(Tg)は好ましくは50〜100℃、さらに好ましくは60〜90℃であり、フロー軟化点は好ましくは70〜200℃、さらに好ましくは100〜170℃である。
また、カプセル化用合成樹脂のフロー軟化点は、芯粒子の結着樹脂のフロー軟化点よりも5℃以上高くするとよく、20℃〜40℃高いものがさらに好ましい。
有機粒子が、ソープフリー乳化重合によって製造される球状粒子である場合、その平均粒径は、好ましくは0.05μm〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.8μm、特に好ましくは0.15〜0.4μmである。平均粒径が0.05μm未満では、カプセルトナーに充分な耐熱性を付与できない可能性がある。平均粒径が1μmを超えると、有機粒子を芯粒子の表面に均一に付着させることが困難となり、表面被覆率が低下し、トナークリーニング性、耐久性などが充分に改良されないおそれがある。また、耐熱性付与を目的とする場合、着色樹脂粒子の影響を受け易くなる。さらに、有機粒子を芯粒子表面に強固に付着固定させることが困難になるおそれがある。
有機粒子の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは芯粒子100重量部に対して5〜25重量部、さらに好ましくは10〜20重量部である。
また、有機粒子によって形成される被覆層の膜厚は、好ましくは0.05〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.6μm、特に好ましくは0.15〜0.35μmである。
これにより、耐ブロッキング性、耐久性に優れたカプセルトナーを得ることができる。
[本発明の電子写真用乾式カプセルトナーに対する外添剤]
本発明の電子写真用乾式トナーには、その流動性を向上させるために、流動性向上剤を添加してもよい。流動性向上剤としては、有機系微粉末または無機系微粉末を使用できる。その具体例としては、たとえば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末などのフッ素系樹脂粉末、アクリル樹脂系微粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛などの脂肪族金属塩、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物、微粉末シリカなどの湿式製法シリカまたは乾式製法シリカ、シリカにシランカツプリング剤、チタンカツプリング剤、シリコンオイルなどにより表面処理を施した処理シリカなどが挙げられる。流動性向上剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。この中でも、処理シリカが好ましい。処理シリカの平均粒径は、好ましくは0.003〜0.1μm、さらに好ましくは0.005〜0.05μmである。処理シリカの市販品を使用することもでき、たとえば、タラノツクス−500(商品名、タルコ社製)、AEROSILR−972(商品名、日本アエロジル(株)製)などが挙げられる。流動性向上剤の添加量は特に制限はないけれども、被覆層を形成した後の粒子100重量部に対して好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜3重量部である。0.01重量部未満では流動性向上効果が不充分になる可能性があり、5重量部を超えるとカブリ、文字のにじみなどが発生し、画像形成装置内で流動性向上剤が飛散するおそれがある。
[本発明の電子写真用乾式カプセルトナーの製造]
本発明の電子写真用乾式カプセルトナーは、一般的なカプセルトナーの製造法に準じて製造できる。
たとえば、結着樹脂その他の添加剤を均一に混合する混合工程、結着樹脂にその他の添加剤を溶融分散させて混練物を得る分散固定化工程、混練物を粉砕する粉砕工程、粉砕物を分級して芯粒子を得る分級工程、芯粒子に有機粒子を付着させる有機粒子付着工程、離型剤層と被覆層とを形成する外殻形成工程および外添剤添加工程を含む製造法(A)によって、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーを製造できる。以下、各工程について詳述する。
(1)混合工程
結晶性樹脂、着色剤および離型剤、ならびに必要に応じて荷電制御剤、分散剤などの添加剤の適量を混合機に投入し、均一に混合する。その際、結晶性樹脂と着色剤からなるマスターバッチを調製しておき、該マスターバッチと希釈用の結晶性樹脂、離型剤、荷電制御剤などの添加剤を均一混合してもよい。マスターバッチの配合割合は、結着樹脂:着色樹脂=90:10〜50:50(重量部)であり、好ましくは80:20〜60:40(重量部)である。各原料の配合の一例を挙げれば、結着樹脂100重量部に対して、着色剤を前記割合で含むマスターバッチ20〜60重量部(好ましくは30〜50重量部)、離型剤0.5〜10重量部(好ましくは2〜8重量部)、荷電制御剤5重量部以下(好ましくは3重量部以下)であり、その他、分散剤などの添加剤の適量内添できる。混合機は特に制限はなく、たとえば、ヘンシェルミキサー20B(商品名、三井鉱山(株)製)が挙げられる。
(2)分散固定化工程
混合工程で得られる混合物を、溶融混練機を用いて溶融混練し、結晶性樹脂中に各添加剤を分散固定化する。溶融混練機としては特に制限はなく、たとえば、PCM−30(商品名、池貝化成(株)製)などの二軸混練押出機、TEM−37(商品名、東芝機械(株)製)、KRCニーダー(商品名、(株)栗本鉄工所製)などの連続式混練機、加熱・加圧ニーダーなどのバッチ式混練機などが挙げられる。
(3)粉砕工程
分散固定化工程で得られる混練物を粗粉砕して粒度調整をした後、微粉砕する。粉砕物の平均粒子径は1〜10μm程度に調整される。微粉砕には、たとえば、200AFG(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、IDS−2(商品名、日本ニューマチック工業(株)製)などのジェット粉砕機を好適に使用できる。このように、ジェットエアーによる衝突微粉砕が好ましい。その他の粉砕装置としては、ターボミル(商品名、川崎重工業(株)製)、スーパーローター(商品名、日清エンジニアリング(株)製)などの機械式粉砕機が挙げられる。
(4)分級工程
粉砕工程で得られる粉砕物から微粉を除去し、分級して粒度分布の幅を狭め、円形度が0.70〜0.90の芯粒子を得る。分級には、たとえば、風力分級装置100ATP(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、DSX−2(商品名、日本ニューマチック工業(株)製)、エルボージェット(商品名、日鉄鉱業(株)製)などの、風力またはローター回転により分級(粒度調整)を行う分級装置を使用できる。
(5)有機粒子付着工程
分級工程で得られる芯粒子表面に、有機粒子の所定量を付着させ、均一に固定化する。付着は、機械的衝撃力、乾式メカノケミカル法などによって行われる。機械的衝撃力は、高速気流中、ローターおよびステーターから付与されるせん断力、ならびに粒子同士および粒子と機壁との衝突によって与えられるものである。機械的衝撃力を利用した微粉付着装置としては、たとえば、ハイブリダイザーNHS−1(商品名、(株)奈良機械製作所製)、コスモスシステム(商品名、川崎重工業(株)製)などが挙げられる。また、乾式メカノケミカル法は、粒子が、粒子同士および装置壁部材との衝突して摩擦、圧縮、せん断力を受けることにより発生する熱を利用し、有機粒子を芯粒子表面に固定する方法である。乾式メカノケミカル法を利用した微粉付着装置としては、たとえば、メカノフュージョン装置(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、メカノミル(商品名、岡田精工(株)製)などが挙げられる。
なお、このとき、芯粒子に有機粒子とともに離型剤を混合することができる。この状態で、機械的衝撃力の付与、乾式メカノケミカル法などを実施すると、有機粒子のみが選択的に芯粒子表面に付着し、固定化される。
(6)外殻形成工程
本工程では、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーの外殻に当たる離型剤層および被覆層を形成する。
具体的には、有機粒子が表面に付着した芯粒子に、熱風球形化処理を施すことによって、有機粒子が相互に融着して被覆層が形成されるとともに、芯粒子と被覆層との間に離型剤層が形成される。熱風球形化処理を行うと、芯粒子に含まれる結着樹脂および離型剤が、芯粒子表面に付着する有機粒子に比べて早く溶融し、芯粒子の熱変形による球形化に伴い、離型剤が芯粒子表面に析出して離型剤層を形成し、その後に有機粒子が溶融し、被覆層を形成するものと考えられる。なお、(5)の有機粒子付着工程において、離型剤が外添されている場合でも、前記と同様にして、芯粒子表面に離型剤層および被覆層が順次形成される。
ここで、離型剤としては結晶性樹脂と非相溶であり、その軟化温度と結晶性樹脂のフロー軟化温度との差が小さいものを用い、有機粒子に含まれるカプセル化用合成樹脂としてそのフロー軟化温度が結晶性樹脂のフロー軟化温度より高いものを用いるのが好ましい。このような離型剤および有機粒子を用いることによって、一層均一な離型剤層および被覆層が形成され、本発明のカプセルトナーが有する好ましい諸特性がさらに向上する。
熱風球形化処理は、たとえば、熱風球形化装置(商品名:サーフュージングシステムSFS−3型、日本ニューマチック工業(株)製)を用い、入り口熱風温度250〜350℃、熱風流量0.6〜1.5m/min(熱風断面積1.26×10−3、熱処理ゾーンの長さ約0.4m)、原料投入量0.5〜1.4kg/hr、熱風との接触時間0.01〜1.0秒の条件下で行われる。
また、得られるトナー粒子の円形度が0.93〜0.99になるように、熱風球形化処理を行うのが好ましい。
離型剤層の膜厚は、好ましくは0.001〜0.01μm、さらに好ましくは0.002〜0.008μmである。被覆層の膜厚は、好ましくは0.05〜1μm、さらに好ましくは0.1〜0.6μm、特に好ましくは0.15〜0.35μmである。
本工程で得られるトナー粒子は、そのまま、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーとして使用することもできる。
(7)外添処理工程
本工程は必須工程ではなく、必要に応じて行われる。本工程では、外殻形成工程で得られたトナー粒子と流動化剤などの外添剤の適量とを均一に混合し、本発明の電子写真用乾式トナーを得る。混合には一般的な混合機を使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサー20B(商品名、三井鉱山(株)製)などが挙げられる。
また本発明の電子写真用乾式カプセルトナーは、下記に示す製造法(B)によっても得ることができる。製造法(B)により得られる本発明のカプセルトナーは、離型剤層が、製造法(A)により得られるものに比べて明確な層としては存在しないけれども、芯粒子と被覆層との間には、離型剤を多く含む層が形成されるので、本発明の目的に叶う諸性能を有するトナーとなっている。なお、明確な離型剤層が形成されないことによって、トナーの透明性がさらに高くなり、カラートナーとして特に好ましく使用できる。また、製造法(B)によれば、得られるカプセルトナー中の遊離微粉量をさらに少なくすることができるので、被覆層の付着性が一層向上し、それに伴って、カプセルトナーの耐ブロッキング性、耐久性、保存時の形状保持性などが一層向上する。
製造法(B)は、混合工程、分散固定化工程、粉砕工程、分級工程、離型剤層形成工程、被覆層形成工程および外添処理工程を含み、離型剤層形成工程および被覆層形成工程以外は、前述の製造法と同様に実施できる。ただし、混合工程において、離型剤を必須の原料にする必要はない。
〔離型剤層形成工程〕
本工程では、分級工程で得られる芯粒子表面に、離型剤層を形成する。具体的には、芯粒子および離型剤を混合し、熱風球形化処理を施すことによって、芯粒子の表面に離型剤層が形成される。熱風球形化処理は、前述の製造法の(5)有機粒子付着工程における熱風球形化処理と同様に実施することができる。離型剤としては、その融点が熱風球形化処理における熱気流温度以下のものを用いるのが好ましい。
これによって、芯粒子表面に、厚さ0.001μm〜0.01μm、好ましくは0.002μm〜0.005μmの均一な離型剤層が形成される。なお、均一な離型剤層が形成されないと、後述する被覆層形成工程において有機粒子の固定が不充分になり、得られるカプセルトナー中の遊離微粉量が多くなるので好ましくない。
〔被覆層形成工程〕
離型剤層形成工程で離型層が形成された芯粒子の離型剤層表面に、有機粒子の所定量を均一に固定化する。有機粒子の固定化は、製造法(A)の(5)有機粒子付着工程において、芯粒子表面に有機粒子を固定化するのと同様に実施できる。
このようにして、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーを得ることができる。
なお、本明細書において、成分の特性を示す物性値は次のようにして求められる。
(平均粒径)
平均粒径は、コールカウンターTA−II型(コールカウンター社製)を用い、100μmのアパチャーチューブで粒径別相対重量分布を測定することにより求められる。
(フロー軟化点)
結着樹脂およびカプセル化用合成樹脂樹脂のフロー軟化点は、高架式フローテスター(商品名:CFT−5000、(株)島津製作所製)により測定した50%流出点における温度を意味する。
(軟化点)
離型剤の軟化点(融点)は、示差走査熱量計(商品名:DSC120、セイコー電子(株)製)により測定されるDSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値をもって軟化点(融点)とする。
(円形度)
円形度は、円形度=(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周長)/(粒子投影図の輪郭長さ)で表されるもので、FPIA−2000(商品名、Sysmex社製)を用い、1500個/分の測定速度で測定することにより求められる。
(貯蔵弾性率G’および損失弾性率G”)
試料(結着樹脂またはカプセル化用合成樹脂)0.8gを、錠剤成形器により室温(25℃)、約9.8×10Pa(1kgf/cm)にて30秒間プレスし、厚み1.5mm程度、直径25mmの測定用サンプルを作成する。この測定用サンプルを、ストレスレオメータ(Rheologica社製)により、測定温度100℃〜150℃にて10℃間隔にて、パラレルプレート使用、ギャップ1.0mm、ひずみ3%、角周波数100〜0.1rad/sの条件で測定し、角周波数25/sの結果により示した。なお、単位はPaになる。
以下に実施例、比較例および試験例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明する。以下において、「%」および「部」は、特に断らない限り、それぞれ「重量%」および「重量部」を示す。
なお、本発明および比較例の電子写真用乾式カプセルトナーを製造するにあたり、表1に示すガラス転移温度(Tg、℃)、融点(Tm、℃)またはフロー軟化点(Tf、℃)、100℃における貯蔵弾性率G’(Pa)の常用対数値(logG’)、損失弾性率G”(Pa)の常用対数値(logG”)および正接損失(G”/G’)を有する結晶性ポリエステル樹脂A1〜A7(結着樹脂、商品名:SNG−1C、花王(株)製)およびカプセル化用合成樹脂B1〜B5(アクリル系樹脂、商品名:FSシリーズ(FS−101、701)、日本ペイント(株)製)を用いた。
Figure 0004146814
(実施例1)
[芯粒子の製造]
結晶ポリエステル樹脂A3 100部
着色用マスターバッチ(ガラス転移温度Tg=64℃、4mmフロー軟化温度T4m=109℃のポリエステル樹脂70部と顔料(C.I.ピグメントレッド122)40部との混合物) 40部
負帯電性荷電制御剤(オキソグルコ化合物、商品名:Copy Charge NCA cp2243、クラリアント(株)製) 3部
上記原料を混合機(商品名:ヘンシェルミキサー20B、三井鉱山(株)製)によって2800rpmで5分間均一混合した後、二軸混練押出機(商品名:PCH−30、池貝化成(株)製)で溶融混練し、樹脂中に添加剤を分散固定した。混練物を放置冷却後、フェザーミルで粗粉砕し、2mmメッシュパスとした。次いでジェット粉砕機(商品名:200APG、ホソカワミクロン(株)製)により微粉砕し、風力分級装置(商品名:100ATP、ホソカワミクロン(株)製)により分級して平均粒径6μmの芯粒子を得た。
[有機粒子の付着]
芯粒子100部、離型剤(ポリワックス、融点128℃、商品名:Hoechst Wax PE130、ヘキスト社製)10部およびソープフリー乳化重合法により製造されたスチレン−アクリル共重合体からなる有機粒子B3の15部を、表面改質装置(商品名:ハイブリダイザーNHS−1、(株)奈良機械製作所製)により、ローター回転速度90m/sで5分間精密混合し、芯粒子にカプセル用有機粒子B3を付着させた。
[離型剤層および被覆層の形成]
次いで、カプセル用有機粒子B3を付着させた芯粒子を、熱風球形化装置(商品名:サーフュージングシステムSFS−3型、日本ニューマチック工業(株)製)を使用し、320℃の入り口熱風温度、熱風との接触時間0.03/s、単位面積当たりの熱風流量1.0m/分、同原料投入量1.0kg/時の条件下で熱処理し、平均粒径8μm、円形度0.95のトナー原体粒子を得た。
トナー原体粒子100部および表面を疎水化処理したシリカ微粒子(平均粒径14mμ、商品名:R−972、日本エアロジル(株)製)0.5部を、混合機(ヘンシェルミキサー20B)により、2分間、2800rpmで均一混合し、本発明の電子写真用乾式トナーを製造した。
(比較例1,2
結晶性ポリエステル樹脂A3に代えて樹脂A1(比較例1)、A(比較例2)を使用する以外は、実施例1と同様にしてトナーを製造した。
(比較例
有機粒子B3に代えて有機粒子B1(比較例)、B2(比較例)、B4(比較例)またはB5(比較例)を使用する以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
(実施例2〜4
結晶性ポリエステル樹脂A3に代えて樹脂A6(実施例2)、A2(実施例3)、A4(実施例4)を使用する以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
(比較例
結晶性ポリエステル樹脂A3に代えて樹脂A7を使用する以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
(試験例1)
実施例1〜および比較例1〜のトナー5部とフェライトキャリア95部とからなる二成分現像剤を調製し、これを用いて下記の評価試験を実施した。結果を表2に示す。
[定着性]
600dpiの解像度を有するデジタル複写機(商品名:AR−C250、定着温度160℃、シャープ(株)製)を用いて、普通紙に画像形成を行った。この普通紙を、印字面を中にして折り曲げた後、850gのローラを一定加圧になるように一往復転がして荷重を与え、印字面の折り曲げ部分の境界部をハケで5回こすり払うことにより定着性試験を行った。折り曲げ部分の状態を観察し、下記の基準で評価した。ここで、折り曲げ部分に形成される、トナー層の剥離部分のライン幅をLとする。トナーの定着性は、主に、紙への接着性およびトナーの溶融性に依存する。
◎:幅Lがかなり細くかつ薄く、トナー層がよく溶融し定着されている。
○:幅Lが約0.3mm未満程度で微細線であり切れ目がある。
△:幅Lが約0.5mm程度で細線がはっきりしていてつながりがよい。
×:幅Lがかなり乱れておりトナー層が定着されていない。
[耐久性]
デジタル複写機(AR−C250)の現像槽中に二成分現像剤を充填し、画像形成を行う場合と同じ回転数で現像ローラを10時間空転(回転)させた。その後、二成分現像剤を取り出し、キャリアを分離し、水で洗浄して乾燥した。その一定量をテトラヒドロフランに溶解し、キャリアに付着するトナー量を、トナーに含まれるマゼンタ顔料量として、分光吸収スペクトル分析により定量した。すなわち、テトラヒドロフラン溶液中のマゼンタ顔料の最高吸収波長とピーク量とを測定した(10時間測定値)。また、10時間の空転を行う前に同様にしてマゼンタ顔料の最高吸収波長およびピーク量(初期測定値)を測定した。測定結果に基づいてピーク率(10時間測定値のピーク量/初期測定値のピーク量)を算出し、以下の基準に従って評価した。なお、ピーク率が低い方が耐久性に優れる。
◎:ピーク率が0.5以下である。
○:ピーク率が0.5を超え、1以下である。
△:ピーク率が1を超え、1.5以下である。
×:ピーク率が1.5を超える。
[耐ブロッキング性]
トナーを50℃恒温槽に入れて24時間放置した。その前後のトナー粒度分布をコールターカウンタで測定し、トナーの凝集・融着による粒度分布変化量(カップリング)を求め、下記の基準に従って評価した。カップリングが少ないほど、耐ブロッキング性に優れる。
◎:カップリングが0.2μm以下である。
○:カップリングが0.2μmを超え、0.5μm以下である。
△:カップリングが0.5μmを超え、1.0μm以下である。
×:カップリングが1.0μmを超える。
[耐オフセット性]
デジタル複写機(AR−C250)の現像槽に、二成分現像剤を充填し、画出し試験を行った。定着条件は、ニップ幅5mm、プロセススピード117mm/sおよび圧力2.3kg/cmに設定した。定着ローラの表面温度を変えて、幅20mm×長さ50mmの未定着画像サンプルを通過させ、定着後の画像サンプルについてオフセットの有無を目視で観察し、下記の基準に従って評価した。
◎:40℃以上の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字があと写りしない。
○:30〜40℃の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字があと写りしない。
△:20〜30℃の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字が少しあと写りする。
×:10〜20℃の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字がはっきりあと写りする。
[総合評価]
AA:定着性に特に優れ、耐久性・耐ブロッキング性・耐オフセット性も良好であり、非常に好適に実使用できる。
A:定着性に優れ、耐久性・耐ブロッキング性が良好であり、耐オフセット性にやや難がある場合もあるけれども、実使用上問題がない。
B:定着性に優れ、耐久性・耐ブロッキング性もほぼ良好であり、耐オフセット性に難があるけれども、実使用に耐え得る。
C:耐久性・耐ブロッキング性はほぼ良好であるが、定着性がやや劣り、特に低温側での定着性が劣り、耐オフセット性も不充分なので、実使用上問題が生じる。
D:定着性はほぼ良好であるが、耐久性・耐ブロッキング性が劣るため、実使用上大きな問題が生じる。
Figure 0004146814
表2から、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーが、優れた定着性、低温定着性、耐久性、耐ブロッキング性および耐オフセット性を兼ね備えることが明らかである。

Claims (2)

  1. 結着樹脂および着色剤を含有する芯粒子と、芯粒子表面に形成される離型剤層と、離型剤層表面に形成され、合成樹脂を含有する有機粒子からなる被覆層とを含む電子写真用乾式カプセルトナーにおいて、
    結着樹脂は、融点が90℃以下であり、貯蔵弾性率の常用対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて3.0〜3.7である結晶性樹脂であり、かつ
    有機粒子に含有される合成樹脂は、貯蔵弾性率の自然対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて5.0〜6.0であり、
    結着樹脂の損失正接が2〜3.1であり、有機粒子に含有される合成樹脂の損失正接が2〜3であることを特徴とする電子写真用乾式カプセルトナー。
  2. 結晶性樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用乾式カプセルトナー。
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