JP4146814B2 - 電子写真用乾式カプセルトナー - Google Patents
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Description
結着樹脂は、融点が90℃以下であり、貯蔵弾性率の常用対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて3.0〜3.7(3.0以上、3.7以下)である結晶性樹脂であり、かつ
有機粒子に含有される合成樹脂は、貯蔵弾性率の自然対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて5.0〜6.0(5.0以上、6.0以下)であり、
結着樹脂の損失正接が2〜3.1(2以上、3.1以下)であり、有機粒子に含有される合成樹脂の損失正接が2〜3(2以上、3以下)であることを特徴とする電子写真用乾式カプセルトナーである。
結着樹脂は、結晶性樹脂である。本明細書において「結晶性」とは、当該樹脂において、その軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/融解熱の最大ピーク温度)が0.9以上、1.1未満、好ましくは0.98〜1.05であることを意味する。また、「非晶質」とは、軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比が1.1〜4.0、好ましくは1.5〜3.0であることを意味する。
アルコール成分は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
カルボン酸成分は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
着色剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、有機系顔料、無機系顔料、有機系染料、無機系染料などが挙げられる。
荷電制御剤としては、摩擦帯電により正または負の荷電を与え得るものであれば、特に制限されず、この分野で常用される有機または無機の各種のものを使用できる。
荷電制御剤の芯粒子における含有量は特に制限されないけれども、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部、好ましくは0.001〜3重量部である。
離型剤を芯粒子に内添することによって、薄手の紙などへの画像形成のように、定着に比較的高いエネルギーを要する場合でも、芯粒子内部の離型剤が充分表面に滲み出し、オフセットが防止されるので、多様な転写材に幅広く使用できる。
芯粒子は、その好ましい特性を損なわない範囲で、磁性材料、分散剤などの、この分野で常用される添加剤を含有することができる。
離型剤層を形成するための離型剤としては、前述の、芯粒子に内添される離型剤と同じものの1種または2種以上を使用できる。
被覆層は、カプセル化用合成樹脂を含む有機粒子からなる。
被覆層は、本発明カプセルトナーの耐ブロッキング性、耐久性、保存時の形状安定性などの向上に有効である。被覆層は、トナー保存時には、トナーのブロッキング、形状変形による帯電性能の不均一化などを防止する。一方、定着時にあっては、熱定着ローラにより容易に破壊される。被覆層の破壊と同時に、溶融した離型剤が瞬時に溶出するので、熱定着ローラへの離型効果が顕著に発揮され、オフセットが防止される。
CH2=C(R1)−COX−Q−N(R2)(R3)
(式中、R1は水素またはメチル基を示す。R2およびR3は同一または異なって水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Xは酸素原子または窒素原子を示す。Qはアルキレン基またはアリレン基を示す。)
で表わされるアミノ(メタ)アクリル系単量体が挙げられる。アミノ(メタ)アクリル系単量体の具体例としては、たとえば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−スタアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。含窒素極性官能基を有する単量体は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
これにより、耐ブロッキング性、耐久性に優れたカプセルトナーを得ることができる。
本発明の電子写真用乾式トナーには、その流動性を向上させるために、流動性向上剤を添加してもよい。流動性向上剤としては、有機系微粉末または無機系微粉末を使用できる。その具体例としては、たとえば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末などのフッ素系樹脂粉末、アクリル樹脂系微粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛などの脂肪族金属塩、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物、微粉末シリカなどの湿式製法シリカまたは乾式製法シリカ、シリカにシランカツプリング剤、チタンカツプリング剤、シリコンオイルなどにより表面処理を施した処理シリカなどが挙げられる。流動性向上剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。この中でも、処理シリカが好ましい。処理シリカの平均粒径は、好ましくは0.003〜0.1μm、さらに好ましくは0.005〜0.05μmである。処理シリカの市販品を使用することもでき、たとえば、タラノツクス−500(商品名、タルコ社製)、AEROSILR−972(商品名、日本アエロジル(株)製)などが挙げられる。流動性向上剤の添加量は特に制限はないけれども、被覆層を形成した後の粒子100重量部に対して好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜3重量部である。0.01重量部未満では流動性向上効果が不充分になる可能性があり、5重量部を超えるとカブリ、文字のにじみなどが発生し、画像形成装置内で流動性向上剤が飛散するおそれがある。
本発明の電子写真用乾式カプセルトナーは、一般的なカプセルトナーの製造法に準じて製造できる。
結晶性樹脂、着色剤および離型剤、ならびに必要に応じて荷電制御剤、分散剤などの添加剤の適量を混合機に投入し、均一に混合する。その際、結晶性樹脂と着色剤からなるマスターバッチを調製しておき、該マスターバッチと希釈用の結晶性樹脂、離型剤、荷電制御剤などの添加剤を均一混合してもよい。マスターバッチの配合割合は、結着樹脂:着色樹脂=90:10〜50:50(重量部)であり、好ましくは80:20〜60:40(重量部)である。各原料の配合の一例を挙げれば、結着樹脂100重量部に対して、着色剤を前記割合で含むマスターバッチ20〜60重量部(好ましくは30〜50重量部)、離型剤0.5〜10重量部(好ましくは2〜8重量部)、荷電制御剤5重量部以下(好ましくは3重量部以下)であり、その他、分散剤などの添加剤の適量内添できる。混合機は特に制限はなく、たとえば、ヘンシェルミキサー20B(商品名、三井鉱山(株)製)が挙げられる。
混合工程で得られる混合物を、溶融混練機を用いて溶融混練し、結晶性樹脂中に各添加剤を分散固定化する。溶融混練機としては特に制限はなく、たとえば、PCM−30(商品名、池貝化成(株)製)などの二軸混練押出機、TEM−37(商品名、東芝機械(株)製)、KRCニーダー(商品名、(株)栗本鉄工所製)などの連続式混練機、加熱・加圧ニーダーなどのバッチ式混練機などが挙げられる。
分散固定化工程で得られる混練物を粗粉砕して粒度調整をした後、微粉砕する。粉砕物の平均粒子径は1〜10μm程度に調整される。微粉砕には、たとえば、200AFG(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、IDS−2(商品名、日本ニューマチック工業(株)製)などのジェット粉砕機を好適に使用できる。このように、ジェットエアーによる衝突微粉砕が好ましい。その他の粉砕装置としては、ターボミル(商品名、川崎重工業(株)製)、スーパーローター(商品名、日清エンジニアリング(株)製)などの機械式粉砕機が挙げられる。
粉砕工程で得られる粉砕物から微粉を除去し、分級して粒度分布の幅を狭め、円形度が0.70〜0.90の芯粒子を得る。分級には、たとえば、風力分級装置100ATP(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、DSX−2(商品名、日本ニューマチック工業(株)製)、エルボージェット(商品名、日鉄鉱業(株)製)などの、風力またはローター回転により分級(粒度調整)を行う分級装置を使用できる。
分級工程で得られる芯粒子表面に、有機粒子の所定量を付着させ、均一に固定化する。付着は、機械的衝撃力、乾式メカノケミカル法などによって行われる。機械的衝撃力は、高速気流中、ローターおよびステーターから付与されるせん断力、ならびに粒子同士および粒子と機壁との衝突によって与えられるものである。機械的衝撃力を利用した微粉付着装置としては、たとえば、ハイブリダイザーNHS−1(商品名、(株)奈良機械製作所製)、コスモスシステム(商品名、川崎重工業(株)製)などが挙げられる。また、乾式メカノケミカル法は、粒子が、粒子同士および装置壁部材との衝突して摩擦、圧縮、せん断力を受けることにより発生する熱を利用し、有機粒子を芯粒子表面に固定する方法である。乾式メカノケミカル法を利用した微粉付着装置としては、たとえば、メカノフュージョン装置(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、メカノミル(商品名、岡田精工(株)製)などが挙げられる。
本工程では、本発明の電子写真用乾式カプセルトナーの外殻に当たる離型剤層および被覆層を形成する。
本工程は必須工程ではなく、必要に応じて行われる。本工程では、外殻形成工程で得られたトナー粒子と流動化剤などの外添剤の適量とを均一に混合し、本発明の電子写真用乾式トナーを得る。混合には一般的な混合機を使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサー20B(商品名、三井鉱山(株)製)などが挙げられる。
本工程では、分級工程で得られる芯粒子表面に、離型剤層を形成する。具体的には、芯粒子および離型剤を混合し、熱風球形化処理を施すことによって、芯粒子の表面に離型剤層が形成される。熱風球形化処理は、前述の製造法の(5)有機粒子付着工程における熱風球形化処理と同様に実施することができる。離型剤としては、その融点が熱風球形化処理における熱気流温度以下のものを用いるのが好ましい。
離型剤層形成工程で離型層が形成された芯粒子の離型剤層表面に、有機粒子の所定量を均一に固定化する。有機粒子の固定化は、製造法(A)の(5)有機粒子付着工程において、芯粒子表面に有機粒子を固定化するのと同様に実施できる。
なお、本明細書において、成分の特性を示す物性値は次のようにして求められる。
平均粒径は、コールカウンターTA−II型(コールカウンター社製)を用い、100μmのアパチャーチューブで粒径別相対重量分布を測定することにより求められる。
結着樹脂およびカプセル化用合成樹脂樹脂のフロー軟化点は、高架式フローテスター(商品名:CFT−5000、(株)島津製作所製)により測定した50%流出点における温度を意味する。
離型剤の軟化点(融点)は、示差走査熱量計(商品名:DSC120、セイコー電子(株)製)により測定されるDSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値をもって軟化点(融点)とする。
円形度は、円形度=(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周長)/(粒子投影図の輪郭長さ)で表されるもので、FPIA−2000(商品名、Sysmex社製)を用い、1500個/分の測定速度で測定することにより求められる。
試料(結着樹脂またはカプセル化用合成樹脂)0.8gを、錠剤成形器により室温(25℃)、約9.8×104Pa(1kgf/cm2)にて30秒間プレスし、厚み1.5mm程度、直径25mmの測定用サンプルを作成する。この測定用サンプルを、ストレスレオメータ(Rheologica社製)により、測定温度100℃〜150℃にて10℃間隔にて、パラレルプレート使用、ギャップ1.0mm、ひずみ3%、角周波数100〜0.1rad/sの条件で測定し、角周波数25/sの結果により示した。なお、単位はPaになる。
[芯粒子の製造]
結晶ポリエステル樹脂A3 100部
着色用マスターバッチ(ガラス転移温度Tg=64℃、4mmフロー軟化温度T4m=109℃のポリエステル樹脂70部と顔料(C.I.ピグメントレッド122)40部との混合物) 40部
負帯電性荷電制御剤(オキソグルコ化合物、商品名:Copy Charge NCA cp2243、クラリアント(株)製) 3部
上記原料を混合機(商品名:ヘンシェルミキサー20B、三井鉱山(株)製)によって2800rpmで5分間均一混合した後、二軸混練押出機(商品名:PCH−30、池貝化成(株)製)で溶融混練し、樹脂中に添加剤を分散固定した。混練物を放置冷却後、フェザーミルで粗粉砕し、2mmメッシュパスとした。次いでジェット粉砕機(商品名:200APG、ホソカワミクロン(株)製)により微粉砕し、風力分級装置(商品名:100ATP、ホソカワミクロン(株)製)により分級して平均粒径6μmの芯粒子を得た。
芯粒子100部、離型剤(ポリワックス、融点128℃、商品名:Hoechst Wax PE130、ヘキスト社製)10部およびソープフリー乳化重合法により製造されたスチレン−アクリル共重合体からなる有機粒子B3の15部を、表面改質装置(商品名:ハイブリダイザーNHS−1、(株)奈良機械製作所製)により、ローター回転速度90m/sで5分間精密混合し、芯粒子にカプセル用有機粒子B3を付着させた。
次いで、カプセル用有機粒子B3を付着させた芯粒子を、熱風球形化装置(商品名:サーフュージングシステムSFS−3型、日本ニューマチック工業(株)製)を使用し、320℃の入り口熱風温度、熱風との接触時間0.03/s、単位面積当たりの熱風流量1.0m3/分、同原料投入量1.0kg/時の条件下で熱処理し、平均粒径8μm、円形度0.95のトナー原体粒子を得た。
結晶性ポリエステル樹脂A3に代えて樹脂A1(比較例1)、A5(比較例2)を使用する以外は、実施例1と同様にしてトナーを製造した。
有機粒子B3に代えて有機粒子B1(比較例3)、B2(比較例4)、B4(比較例5)またはB5(比較例6)を使用する以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
結晶性ポリエステル樹脂A3に代えて樹脂A6(実施例2)、A2(実施例3)、A4(実施例4)を使用する以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
結晶性ポリエステル樹脂A3に代えて樹脂A7を使用する以外は、実施例1と同様にして、トナーを製造した。
実施例1〜4および比較例1〜7のトナー5部とフェライトキャリア95部とからなる二成分現像剤を調製し、これを用いて下記の評価試験を実施した。結果を表2に示す。
600dpiの解像度を有するデジタル複写機(商品名:AR−C250、定着温度160℃、シャープ(株)製)を用いて、普通紙に画像形成を行った。この普通紙を、印字面を中にして折り曲げた後、850gのローラを一定加圧になるように一往復転がして荷重を与え、印字面の折り曲げ部分の境界部をハケで5回こすり払うことにより定着性試験を行った。折り曲げ部分の状態を観察し、下記の基準で評価した。ここで、折り曲げ部分に形成される、トナー層の剥離部分のライン幅をLとする。トナーの定着性は、主に、紙への接着性およびトナーの溶融性に依存する。
◎:幅Lがかなり細くかつ薄く、トナー層がよく溶融し定着されている。
○:幅Lが約0.3mm未満程度で微細線であり切れ目がある。
△:幅Lが約0.5mm程度で細線がはっきりしていてつながりがよい。
×:幅Lがかなり乱れておりトナー層が定着されていない。
デジタル複写機(AR−C250)の現像槽中に二成分現像剤を充填し、画像形成を行う場合と同じ回転数で現像ローラを10時間空転(回転)させた。その後、二成分現像剤を取り出し、キャリアを分離し、水で洗浄して乾燥した。その一定量をテトラヒドロフランに溶解し、キャリアに付着するトナー量を、トナーに含まれるマゼンタ顔料量として、分光吸収スペクトル分析により定量した。すなわち、テトラヒドロフラン溶液中のマゼンタ顔料の最高吸収波長とピーク量とを測定した(10時間測定値)。また、10時間の空転を行う前に同様にしてマゼンタ顔料の最高吸収波長およびピーク量(初期測定値)を測定した。測定結果に基づいてピーク率(10時間測定値のピーク量/初期測定値のピーク量)を算出し、以下の基準に従って評価した。なお、ピーク率が低い方が耐久性に優れる。
◎:ピーク率が0.5以下である。
○:ピーク率が0.5を超え、1以下である。
△:ピーク率が1を超え、1.5以下である。
×:ピーク率が1.5を超える。
トナーを50℃恒温槽に入れて24時間放置した。その前後のトナー粒度分布をコールターカウンタで測定し、トナーの凝集・融着による粒度分布変化量(カップリング)を求め、下記の基準に従って評価した。カップリングが少ないほど、耐ブロッキング性に優れる。
◎:カップリングが0.2μm以下である。
○:カップリングが0.2μmを超え、0.5μm以下である。
△:カップリングが0.5μmを超え、1.0μm以下である。
×:カップリングが1.0μmを超える。
デジタル複写機(AR−C250)の現像槽に、二成分現像剤を充填し、画出し試験を行った。定着条件は、ニップ幅5mm、プロセススピード117mm/sおよび圧力2.3kg/cm2に設定した。定着ローラの表面温度を変えて、幅20mm×長さ50mmの未定着画像サンプルを通過させ、定着後の画像サンプルについてオフセットの有無を目視で観察し、下記の基準に従って評価した。
◎:40℃以上の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字があと写りしない。
○:30〜40℃の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字があと写りしない。
△:20〜30℃の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字が少しあと写りする。
×:10〜20℃の温度範囲内で定着可能であり、白地部分に印字がはっきりあと写りする。
AA:定着性に特に優れ、耐久性・耐ブロッキング性・耐オフセット性も良好であり、非常に好適に実使用できる。
A:定着性に優れ、耐久性・耐ブロッキング性が良好であり、耐オフセット性にやや難がある場合もあるけれども、実使用上問題がない。
B:定着性に優れ、耐久性・耐ブロッキング性もほぼ良好であり、耐オフセット性に難があるけれども、実使用に耐え得る。
C:耐久性・耐ブロッキング性はほぼ良好であるが、定着性がやや劣り、特に低温側での定着性が劣り、耐オフセット性も不充分なので、実使用上問題が生じる。
D:定着性はほぼ良好であるが、耐久性・耐ブロッキング性が劣るため、実使用上大きな問題が生じる。
Claims (2)
- 結着樹脂および着色剤を含有する芯粒子と、芯粒子表面に形成される離型剤層と、離型剤層表面に形成され、合成樹脂を含有する有機粒子からなる被覆層とを含む電子写真用乾式カプセルトナーにおいて、
結着樹脂は、融点が90℃以下であり、貯蔵弾性率の常用対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて3.0〜3.7である結晶性樹脂であり、かつ
有機粒子に含有される合成樹脂は、貯蔵弾性率の自然対数値で表わされる動的粘弾性が100℃および角周波数25/sにおいて5.0〜6.0であり、
結着樹脂の損失正接が2〜3.1であり、有機粒子に含有される合成樹脂の損失正接が2〜3であることを特徴とする電子写真用乾式カプセルトナー。 - 結晶性樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用乾式カプセルトナー。
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