JP2006267199A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着性に悪影響を及ぼさずに耐熱保管性に優れ、画像特性に優れ、且つ多数枚プリントしても高品質のトナー画像が安定して得られる静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法を提供する。
【解決手段】 結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、該ワックスのDSCにおける吸熱ピーク(Tp)の温度が50〜80℃、その半値幅が5〜15℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、該静電荷像現像用トナーの製造方法及び該静電荷像現像用トナーを用いた画像形成方法に関する。
複写機やプリンター等の電子写真方式による画像形成技術の分野は、デジタル化技術の進展に伴って急激に普及しており、使用台数を大幅に伸ばしてきている。
総じて、近年の電子写真技術開発は、以下の4つのポイントに集約され,精力的な研究開発が進められている。
(1)画像形成装置をコンパクト化すること
(2)画像形成装置を高速化すること
(3)高品質のカラー画像形成を実現すること
(4)稼動時の消費電力を低減化すること(省電力化)
ここで、上記の課題(1)〜(3)を解決させるには、小径のローラーを高速回転させて画像形成を行なっても、トナー飛散による画像汚染や、トナー融着による現像ローラーの劣化といった問題を発生させないようにしなければならないという難しさがある。これらの課題に対し、帯電性の揃ったトナー粒子を設計することにより、トナーの帯電速度を速め、荷電保持能を高める技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
又、(4)の省電力化にあっては、ネット環境の進展によるオフィスでのプリンター使用の高頻度化やプリンターやファクシミリ等のデジタル機器のホームユース化といった時代の趨勢によるオフィスや家庭内での使用拡大に伴い、定格電力や電力コストを削減することは不可避の課題となっている。
又、電子写真方式の画像形成技術の新たな分野への拡大には、電子写真方式では印刷のように版を起こす手間がなく、必要な時に必要な部数だけの文書作成を高速で行なえるというプリントオンデマンド(POD)領域への展開が期待されている。
これらの課題を達成させるために、前述の特許文献1のように重合トナーに代表されるケミカルトナーが注目され、トナー粒子構造をダイナミックに制御してこれらの課題を解消するトナーを設計することが試みられてきた。例えば、樹脂と着色剤を含有する樹脂粒子表面に別の樹脂粒子を融着させて樹脂層を形成してトナー粒子の表面を改質することにより着色剤のトナー粒子表面への露出を抑え、高湿環境下での安定した画像形成が可能なトナーの技術や、トナー含有成分の分散状態や占有状態を製造工程で制御して粒子を形成し、温湿度等の環境因子からの影響を受けにくくしたトナーの技術が挙げられるものの未だ十分ではなかった(例えば、特許文献2、3及び4参照。)。
殊に、トナー粒子表面を樹脂で被覆してトナーの性能向上を図る技術は、以前より提案されていたが、保管時及び輸送時の耐熱保管性の改良が十分ではなかった。又、安定した帯電速度や電荷保持性を長期にわたり維持することも不十分であった。
特開2004−54240号公報 特開2002−116574号公報 特開2002−351142号公報 特開平10−26842号公報
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、小型、高速出力の複写機やプリンター、ファクシミリといった電子写真方式の画像形成装置に使用される静電荷像現像用トナー(以下、単にトナーともいう)に関し、以下の課題を解消することを目的とするものである。
即ち、本発明は、帯電速度、電荷保持能を格段に向上させ、現像装置を小型化しても良好で安定した帯電性能が得られ、且つプリント環境が変化しても帯電量の変化が少なく、低い温度でトナー画像を転写材に定着が行なえるようにするとともに、トナーを保管或いは輸送する時に保冷や断熱梱包しなくてもトナー粒子同士が凝集することのない優れた耐熱保管性を有する静電荷像現像用トナーを提供することを目的とするものである。
又、本発明は、定着オフセットの発生が無く、低い定着温度でトナー画像の定着を行なっても、充分な定着強度を有し、画像むらのない均一な光沢性を有する美しい仕上がりの画像を形成することが可能な静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
又、本発明は、多数枚プリントを行っても、高品質の画像が得られ、且つ感光体表面にトナーの拭き残しの発生や感光体表面へトナー融着が発生しない静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明の課題は、下記構成を採ることにより達成される。
(請求項1)
結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、該ワックスのDSCにおける吸熱ピーク(Tp)の温度が50〜80℃、その半値幅が5〜15℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(請求項2)
結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃、ガラス転移温度が20〜45℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(請求項3)
結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、ガラス転移温度が10〜45℃であり、軟化点温度(Tsp)が50〜80℃である低軟化点樹脂を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(請求項4)
前記静電荷像現像用トナーは、コア部と、該コア部を被覆するシェル層を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
(請求項5)
結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーは、コア部と、該コア部を被覆するシェル層を有し、該シェル層は樹脂のみから形成され、シェル層を形成する主要樹脂よりもガラス転移点温度(Tg)が高く、軟化点温度(Tsp)が低い非相溶性の樹脂を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(請求項6)
前記静電荷像現像用トナーは、トナー粒子中にワックスを5〜20質量%含有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
(請求項7)
請求項1〜6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法において、
ワックスを含有する樹脂粒子Aと着色剤とを、塩析/融着させてコア部を形成する工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
(請求項8)
樹脂A、ワックス及び着色剤を含有する着色粒子(コア部)の表面に、樹脂粒子Bを塩析/融着させて最表層(シェル層)を形成する工程を有することを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(請求項9)
低軟化点樹脂の存在下で重合性単量体を重合して得られるトナーにおいて、該重合性単量体が極性基を有し、且つ低軟化点樹脂の酸価が低いことを特徴とする請求項7又は8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(請求項10)
電子写真感光体を帯電する帯電工程、該帯電された電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程、該静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を中間転写体を介して或いは介さずに記録材に転写する転写工程とを有する画像形成方法において、請求項1〜6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーを用いた現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、転写材の表面温度を80〜125℃に加熱してトナー画像を転写材上に定着する定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。
(請求項11)
電子写真感光体を帯電する帯電工程、該帯電された電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程、該静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を中間転写体を介して或いは介さずに記録材に転写する転写工程とを有する画像形成方法において、請求項1〜6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーを用いた現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、定着部材の表面温度を100〜145℃に加熱してトナー画像を転写材上に定着することを特徴とする画像形成方法。
本発明によれば、帯電速度、電荷保持能を格段に向上させ、現像装置を小型化しても良好で安定したトナー画像を出力し、低い温度でトナー画像を転写材に定着が行なえるとともに、トナーを保管或いは輸送する時に保冷や断熱梱包しなくてもトナー粒子同士が凝集することのない優れた耐熱保管性を有するトナーを提供することを可能にした。
即ち、本発明で得られたトナーは、現像ローラー径が10mm以下の小径の現像器で行なわれるような高速の現像処理に対応可能な帯電速度を有し、しかも、定着時の低温定着性と耐熱保管性とを両立することを可能にした。
又、定着時にオフセットが発生せず、プリント環境が変わっても帯電量の変化が少なく、画像むらの発生も抑えられる。
又、多数枚プリントしても、高画質のトナー画像が得られ、且つ感光体表面へトナー拭き残しが発生せず、感光体表面へトナー融着の発生が抑えられる。
本発明のトナーは、トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、含有するワックスのDSCにおける吸熱ピーク(Tp)の温度が50〜80℃であり、半値幅が5〜15℃であることを特徴とする。
トナーの軟化点温度は、使用するワックスの種類と量及び使用するバインダー樹脂の重合性単量体の種類、量及び分子量を適宜選択することによりコントロールすることが可能である。
又、本発明のトナーは、トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、ガラス転移温度が20〜45℃あることを特徴とする。
トナーのガラス転移温度を上記範囲とすることで、物理的にトナーとしての機械的強度を得ることができ、耐ストレス性も確保でき、定着特性を改善することができる。
又、本発明のトナーは、トナー粒子中に低軟化点樹脂を含有することにより低温定着性能や定着オフセット性を改善することができる。
トナー粒子中に含有する低軟化点樹脂は、軟化点温度(Tsp)が50〜あ85℃であり、ガラス転移温度(Tg)が10〜45℃である。低軟化点樹脂の含有量としては、トナーの結着樹脂全体の1〜50質量%が好ましく、5〜30がより好ましい。低軟化点樹脂の含有量をこの範囲にすることで、定着性の改善と耐ストレス性を確保することができる。軟化点温度やガラス転移温度を上記範囲とすることで、物理的にトナーとしての機械的強度を得ることができ、耐ストレス性も確保でき、定着性特性を改善することができる。このような低軟化点樹脂としては、いわゆる粘着・接着付与樹脂が用いられ、具体的にはテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン系水素添加樹脂、ロジンエステル樹脂、水素添加石油樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
又、本発明において、トナーの構成として耐熱保管性と低温定着性を両立させるために、コア部と該コア部を被覆するシェル層を有するコア・シェル構造とし、シェル層は樹脂のみから形成され、シェル層を形成する主要樹脂よりもガラス転移温度(Tg)が高く、軟化点温度(Tsp)が低い非相溶の樹脂を含有する。
非相溶の樹脂を含有することにより耐熱保管性を満足させながら低温定着性を改善することができる。
相溶、非相溶については、用いる樹脂の溶解性パラメーターの差が、0.5以上有るか、樹脂同士を等量混合した場合に白濁しないかどうかで判断できる。溶解性パラメーターの差が0.5以上あると非相溶であり、白濁した場合には非相溶である。
一般に、スチレン−アクリル系のビニル重合性単量体を用いた樹脂に対して、非相溶性樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
非相溶性樹脂の含有量としては、シェル層に使用される結着樹脂全体の1〜80質量%が好ましい。この範囲とすることで、定着性に対する改善が発揮でき、同時に耐ストレス性も確保できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
(軟化点温度)
本発明のトナーの軟化点温度(Tsp)は、70〜110℃で、好ましくは70〜100℃である。この場合、転写材表面の温度が125℃以下でも定着することが可能である。これは、本発明のトナーでは、領域Bの比率をトナー粒子に対して質量ベースで2〜30%とし、シェル部を構成する樹脂の軟化点も低く設定することにより、トナー全体の軟化点に影響を与える度合いが少なく、トナーの耐熱保管性を向上させて定着性を良好にすることが可能になっている。したがって、本発明のトナーは、トナーの軟化点温度を70℃〜110℃に設定することで良好な低温定着性を得ることができる。
トナーの軟化点の制御は、例えば、樹脂粒子形成に用いる樹脂を構成する単量体の種類や共重合体の単量体組成比をコントロールする方法や、連鎖移動剤の量をコントロールして重合度を制御する方法、或いはトナーに添加するワックス(離型剤)等、定着助剤の種類や量を調整する方法等が挙げられ、これらを組み合わせることにより目的の軟化点を有するトナーが得られる。一例を示すと、特定の樹脂において分子量と軟化点の関係をプロットして軟化点を制御する方法が挙げられる。一般的に分子量を大きくすれば軟化点は上昇する。
トナーの軟化点を下げると定着性は改善されるが、機械的強度や耐熱性が悪くなるため、溶融開始温度はできるだけ高い方がいい。そのための方策として溶融開始温度は高いが軟化点が低い樹脂を添加する方法が有効である。このような低軟化点の樹脂としては、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリエステル樹脂、水添石油樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。このような樹脂の中で溶融開始温度と軟化点との差が20以下のものが定着性と機械的強度の点で特に好ましい。
このような低軟化点の樹脂を添加することにより、トナー自体の軟化点やシェル層の軟化点を下げることができる。添加する量としては構成する樹脂100質量部に対して1〜50質量部、より好ましくは5〜30質量部である。
トナーの軟化点温度の測定方法は、具体的には「フローテスターCFT−500」(島津製作所社製)を用い、高さ10mmの円柱形状に成形し、昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーより20kg/cm2の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより当該フローテスターのプランジャー降下量−温度間の曲線(軟化流動曲線)を描き、最初に流出する温度を溶融開始温度、降下量5mmに対する温度を軟化点温度とするものが挙げられる。
(ワックスの吸熱ピークと半値幅)
本発明に用いられるワックスの吸熱ピーク、半値幅について説明する。
本発明では、トナーに適度な離型性を付与させ耐オフセット性を確保するためるために、トナー粒子中にワックスを含有する。
前記ワックスは、DSCにおける吸熱ピーク(Tp)の温度が50〜80℃であり、その半値幅が5〜15℃のものである。
吸熱ピーク(Tp)の温度が上記範囲のワックスを用いることにより、定着温度を低温に設定しても良好な定着性が得られるとともに、良好な耐オフセット性や耐久性が得られることが確認されている。
又、吸熱ピークの半値幅が上記範囲のワックスを用いることにより、冷却時での結晶化が抑えられ、定着により発生する画像むらの発生を抑えることができる。
吸熱ピーク温度及びその半値幅は、示差熱分析装置(DSC)により測定することができる。DSC曲線はASTM D3418−8に準じて測定され、本発明においては得られたDSC曲線における主体極大ピーク点における温度を吸熱ピーク温度と称している。
吸熱ピーク温度の測定は、具体的には、示差熱分析装置「DSC−7」(パーキンエルマー社製)を用いて行う。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の吸熱ピークを用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルはアルミニウム製パンを用い、対照用には空のパンをセットし、昇温速度は10℃/minとする。吸熱ピークの半値幅は、ベースラインに対する吸熱ピークの高さの1/2の位置にベースラインと平行な線を引き、吸熱ピーク前後のDSC曲線との交点位置から温度を読み取ることで求める。
(トナーのガラス転移温度)
本発明のトナーのガラス転移温度(Tg)は、20〜45℃である。
又、トナー中に含有される低軟化点樹脂のTgは、10〜45℃である。
ガラス転移温度の測定は、示差熱量分析装置(DSC)による測定が代表的であり、具体的な測定装置として「DSC−7」(パーキンエルマー社製)が挙げられる。
ガラス転移温度の具体的な測定方法は、例えば、昇温・冷却条件として、−30℃で1分間放置後、10℃/minの条件で100℃まで昇温し(第一の昇温過程)、次いで100℃で1分間放置後、10℃/minの条件で0℃まで冷却する(第一の冷却過程)。この操作により前履歴を消去する。次いで、0℃で1分間放置後、10℃/minの条件で100℃まで昇温する(第二の昇温過程)。そして、セカンドヒート(第二の昇温)の吸熱ピーク温度を求め、Tgとする方法が挙げられる。
尚、ガラス転移温度Tgは、測定時、ガラス転移領域におけるDSCサーモグラムのガラス転移点以下のベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度と定める。
又、ガラス転移温度は、原子間力顕微鏡を用いて測定することも可能である。即ち、原子間力顕微鏡のステージを0〜60℃まで加熱し、トナー切片やブロックの硬さが変化する温度をガラス転移温度Tgとしてよい。
ガラス転移温度の算出方法として、本発明では以下のような理論ガラス転移温度を算出しても良い。ここで、理論ガラス転移温度とは、共重合体樹脂を構成するそれぞれの成分が、ホモポリマーを形成した場合のガラス転移温度にそれぞれの組成質量分率を乗じ、即ち加重平均して算出したものである。
即ち、理論ガラス転移温度Tg(絶対温度Tg′とする)は、共重合体樹脂を構成する成分のホモポリマーのガラス転移温度を用いて下記式(1)から算出される。
式(1)
1/Tg′=W1/T1+W2/T2+・・・+Wn/Tn
(式中、W1、W2、・・・Wnは共重合体樹脂を構成する全重合性単量体に対する各重合性単量体の質量分率、T1、T2・・・Tnは各重合性単量体を用いて形成されるホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)を示す。)
尚、ガラス転移温度は、ビニル系共重合体を構成する単量体の組成比を変えることにより制御することが可能であり、例えば、スチレンとメタクリル酸ブチルを用いて形成された共重合体樹脂では、スチレンの組成比を増大させ、メタクリル酸ブチルの組成比を減少させることによりガラス転移温度の値が上昇することが確認されている。
尚、本発明のトナーでは、理論ガラス転移温度の値や示差熱量分析装置で得られる測定結果、或いは原子間力顕微鏡での結果に多少の差異を生ずることもあるが、この件については本発明の技術思想を否定したり結果に影響を与えるものではない。
(溶解度パラメーター値)
本発明では、トナー粒子中の領域B(以下、シェル層ともいう)を形成する樹脂は、領域A(以下、コア部ともいう)の樹脂と相溶せず、しかも、領域Bを形成する樹脂は領域Aと十分な接着性を有している。
領域Bを形成する樹脂が領域Aとの間で非相溶性を発現させるには、領域Bを形成する樹脂の溶解度パラメーター値(以下、SP値ともいう。)と領域Aを形成する樹脂の溶解度パラメーター値の差を適切な範囲にすることで実現される。
溶解度パラメーター値(SP値)は、物質の凝集エネルギーの大きさを表わす数値で、Feorsによって提案された方法「Polym.Eng.Sci.,Vol14,P147(1974)」にしたがって、原子又は原子団の蒸発エネルギー及びモル体積をそれぞれΔer、Δviとすると、結着樹脂の溶解度パラメーター値σは、下記式(2)により算出される。
式(2)
σ=(ΣΔer/ΣΔvi)1/2
又、各ビニル系共重合体の溶解度パラメーター値は、各成分の溶解度パラメーター値とモル比の積により算出されるものである。例えば、共重合体樹脂をX、Yの2種類の単量体より構成されるものと仮定した時、各単量体の質量組成比をx、y(質量%)、分子量をMx、My、溶解度パラメーター値をSPx、SPyとすると、各単量体比はx/Mx(モル%)、y/My(モル%)となる。ここで、共重合体樹脂のモル比をCとすると、C=x/Mx+y/Myと表わされ、この共重合体樹脂の溶解度パラメーター値SPは下記式(3)のようになる。
式(3)
SP=〔(x×SPx/Mx)+(y×SPy/My)〕×1/C
尚、各単量体の溶解度パラメーター値SPx、SPyは、前述の式(2)により算出されるもので、具体的な値としてはポリマーハンドブック(ワイリー社刊)第4版等の文献に記載されているものを利用すると良い。
尚、溶解度パラメーター値は、ビニル系共重合体を構成する単量体の組成比を変えることにより制御することが可能であり、例えば、スチレンとメタクリル酸メチルを用いて形成された共重合体樹脂では、スチレンの組成比を減少させ、メタクリル酸メチルの組成比を増大させることにより溶解度パラメーターの値が低下する傾向を有していることが確認されている。
又、高分子材料の溶解度パラメーターの概要については、独立行政法人「物質・材料研究機構」提供のデーターベース PolyInfo(http://polymer.nims.go.jp)に記載の溶解度パラメーターの項目(http://polymer.nims.go.jp/guide/guide/p5110.html)を参照すると良い。
本発明では、領域Aと前記領域Bに含有される樹脂の溶解度パラメーター値は、領域Bと領域Aとの差が0.1以上である時に安定した非相溶性が発現され、好ましくは0.2〜0.8である。
(ワックス含有量)
本発明のトナーは、トナー粒子中に上記特性値を有するのワックスを5〜20質量%含有することが好ましい。
具体的な化合物としては、固形のパラフィンワックス、マイクロワックス、ライスワックス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコンワニス、高級アルコール、カルナウバワックスを挙げることができる。これらの中ではパラフィンワックスがより好ましく用いられる。
(トナー粒子の構造)
本発明に係るトナー粒子は、樹脂、着色剤及びワックスを含有するコア部の表面に、樹脂を含有するシェル層を被覆した構造のものである。
又、本発明に係るトナー粒子は、樹脂A、着色剤とワックスを含有するコア部の表面に、塩析/融着法によって樹脂Bを有する樹脂量子を塩析/融着させてシェル層を形成して作製されたものが好ましい。
又、コア部は、樹脂Aを有する樹脂粒子、ワックス、着色剤粒子を塩析/融着させることにより作製することがが好ましい。
本発明において、「塩析/融着」とは、塩析(樹脂粒子の凝集)と融着(樹脂粒子間の界面消失)とが同時に起こること、又は、塩析と融着とを同時に起こさせる行為をいう。塩析と融着とを同時に行わせるためには、樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度条件下において粒子を凝集させる必要がある。
最初に、本発明に係るトナー粒子の構造について具体的に説明する。
図1は、本発明に係るトナー粒子の構造を示す模式図である。
図1において、Tはトナー、Aはコア部、Bはシェル層、1は着色剤粒子、2は樹脂A、3は樹脂Bを示す。
本発明のトナーは、トナーTの製造工程で、樹脂Aと着色剤を含有するコア部Aの表面に、コア部とはガラス転移温度(Tg)の異なる樹脂Bを用いて形成された樹脂粒子を塩析/凝集してシェル層Bを形成して得られたものが好ましい。
本発明のトナーは、シェル層の厚さが10〜500nmが好ましく、100〜300nmがより好ましい。
本発明のトナーは、シェル層の厚さが10〜500nmが好ましく、100〜300nmがより好ましい。
シェル層は、必ずしもトナー表面を完全に被覆していなくてもトナー表面から1μm以内の領域にシェル層が存在すれば本発明の課題を解消することが確認されており、図1−(a)に示すごとくトナー表面の40〜100%、好ましくは50〜95%を被覆することで、低温での定着性と保管時の耐熱保管性を両立することができる。又、図1−(b)のようにシェル層の一部がコア部の内部に入り込んでいても、図1−(c)のようにコア部表面の全面をシェル層で覆ったものでも本願の効果は発現する。
ここで、シェル層が形成されるとは、コア部の外表面を覆う(被覆ともいう)層が前記コア部の外表面の表面被覆率が30表面積%以上である時にコア部表面にシェル層が形成されたと定義する。
本発明では、シェル層の表面被覆率や膜厚は、トナーのTEM(透過型電子顕微鏡)写真より、着色剤(カーボンブラックやイエロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料等)や離型剤(ワックス)等の存在領域(コア部)を目視観察により確認し、トナーの最表面から、コア部までの距離をランダムに十点測定し、その平均値からシェル層の膜厚を算出する。尚、TEM撮影を行うトナーの数は、最低でも50個以上とする。
透過型電子顕微鏡を用いた撮影方法は、トナーを測定する際に行う通常知られた方法を用いる、即ち、トナーの断層面を測定する具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを十分分散させた後、包埋し硬化させても良く、粒径100nm程度のスチレン微粉末に分散させた後加圧成形した後、必要により得られたブロックを四三酸化ルテニウム、又は、四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、トナーの断層形態を写真撮影する。
ここで、透過型電子顕微鏡としては、例えば、LEM−2000型(トプコン社製)、JEM−2000FX(日本電子製)等が挙げられる。
本発明のトナーは、安定した電荷保持性能を有することが確認されている。このように、安定した電荷保持性能を発現する理由も明らかではないが、おそらく、本発明のトナーは、トナー表面における電荷密度が一定レベルに到達した後、コア部とシェル層の間で電荷が移動可能なことにより、トナー表面に常に一定レベルの電荷を保持させることができるためと推測される。即ち、本発明のトナーは、電荷が発生しトナー表面における電荷密度が一定のレベルに到達すると、コア部にも電荷が移動してトナー全体で電荷が保持されるものと推測される。そして、コア部に移動した電荷はシェル層に移動可能なので、トナー表面の電荷密度が低下してもすぐにシェル層に電荷が移動してきてトナー表面の電荷密度を維持するものと推測される。
一方、従来のトナーでは、電荷はトナーの最表面にのみ蓄積されるだけで、粒子内部への電荷の移動は起きない。そして、トナー表面の電荷密度が低下してもそれを補うだけの電荷を有していないので電荷保持性能が低減するものと推測される。
本発明のトナーが、低温での定着性と保管時の耐熱保管性の二つの作用を両立できるようになった理由は明らかでないが、おそらく、コア部とシェル層は、分子レベルで非相溶であるため、トナー内部のコア部が低軟化温度、低ガラス転移温度の樹脂で構成されていても、シェル層を構成する樹脂はコア部を構成する樹脂の影響でガラス転移温度の低下や可塑化といった現象を発生させないものと推測される。その結果、本発明のトナーは、低温での定着性と耐熱保管性の二つの作用を両立できるようになったものと推測される。
本発明のトナーの構造は、トナーを80〜200nmの切片とし、透過型電子顕微鏡装置(TEM)で充分観察さる。透過型電子顕微鏡装置(TEM)としては、例えば「H−9000NAR」(日立製作所社製)、「JEM−200FX」(日本電子社製)等が挙げられる。本発明では、10,000倍の倍率で10個以上のトナーの投影面からトナー内におけるコア部の大きさとシェル層の厚さを透過型電子顕微鏡写真の結果により算出することができる。尚、観察の倍率は、トナー1個の断面構造が判る範囲で調整可能である。
透過型電子顕微鏡による観察方法は、トナーを測定する際に行なわれる通常の方法で行なわれる。例えば、以下のような手順で行なわれる。まず、観察用の資料を作製する。常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを充分分散させた後、包埋し、硬化させてブロックを作製する。作製したブロックをダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い、厚さ80〜200nmの薄片状に切り出して測定用試料を作製する。次に、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてトナーの断面形態の写真撮影をする。当該写真からトナー中における樹脂組成を目視で確認する。必要に応じて画像処理装置「ルーゼックスF」(ニコレ社製)で撮影された画像情報を演算処理して、トナー内におけるコア部の粒径とシェル層の層厚を測長することも可能である。
又、測定用試料は場合によっては四酸化ルテニウム、又は四三酸化オスミウム等で染色しても良い。
(分子量)
本発明のトナーを作製する上で、トナー粒子の転化点を設定するためにトナー粒子中の領域Bと領域Aを形成する樹脂の重量平均分子量をそれぞれ特定範囲に設定することが好ましい。具体的には、領域Aを構成する樹脂の重量平均分子量を5,000〜30,000、領域Bを構成する樹脂の分子量を10,000〜80,000の範囲にそれぞれピーク分子量を有するように分子量を設定することが好ましい。
領域A及び領域Bを構成する樹脂は、複数種類のビニル系共重合体樹脂より形成されるものであるが、領域Bを構成する樹脂は、トナー粒子の強度を保持するために上記範囲にピーク分子量を有することが好ましい。
上記ピーク分子量は、テトラヒドロフラン(THF)をカラム溶媒として用いたゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)法により測定することが可能である。測定器としては「807−IT型」(日本分光工業社製)を挙げることができる。
具体的には、測定試料を1mgに対してTHFを1ml加え、室温下にてマグネチックスターラーを用いて撹拌を行ない、充分に溶解させる。次いで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後に、GPCへ注入する。GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H、G2000H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、TSKguardcolumnの組み合わせなどを挙げることができる。
検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)、或いはUV検出器が好ましく用いられる。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を測定して作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いることが好ましい。
(トナー粒子の円形度)
本発明のトナーは、トナー粒子の円形度の平均値が0.94〜0.99のトナーであり且つ円相当径の平均値が2.6〜7.4μmであることが好ましい。より好ましくはトナー粒子の平均値が0.95〜0.98であり、円相当径の平均値が3.4〜6.6μmにある。このようなトナーを用いることにより、感光体表面からトナー粒子を拭き残すことなく回収することができる。
円形度の平均値は、粒径1μm以上のトナー粒子2000個以上を測定した時、下記式(4)より求まる値である。
式(4)
円形度=(相当円の周囲長)/(トナー粒子投影像の周囲長)
=2π×(粒子の投影面積/π)1/2/(トナー粒子投影像の周囲長)
ここで、相当円とは、トナー粒子投影像と同じ面積を有する円のことであり、円相当径とは、該相当円の直径のことである。
尚、上記円形度の測定方法としては、「FPIA−2000」(シスメック社製)により測定することができる。この時、円相当径は下式(5)で定義される。
式(5)
円相当径=2×(粒子の投影面積/π)1/2
次に、本発明に用いられる材料について説明する。
《樹脂》
本発明に用いられる樹脂のガラス転移温度は、ビニル系共重合体を構成する単量体の組成比を変えることにより制御することが可能であり、例えば、スチレンとメタクリル酸ブチルを用いて形成された共重合体樹脂では、スチレンの組成比を増大させ、メタクリル酸ブチルの組成比を減少させることによりガラス転移温度の値が上昇することが確認されている。
コア部を形成する樹脂A及びシェル層を形成する樹脂Bは、スチレン−アクリル系共重合樹脂が好ましい。
コア部を形成する樹脂を作製する単量体には、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート等の共重合体のガラス転移温度(Tg)を引き下げる重合性単量体を共重合することが好ましい。
コア部を形成する共重合体樹脂における上記重合性単量体の共重合体比は、8〜80質量%であり、9〜70質量%が好ましい。
又、これらの重合性単量体は、上記の他に、酸、酸無水物、或いはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであっても良い。
又、本発明では、スチレン系単量体を併用してコア部を形成する共重合体樹脂を形成しても良い。
シェル層を形成する樹脂を作製する単量体には、スチレン、メチルメタクリレート、メタクリル酸等の共重合体のガラス転移温度(Tg)を引き上げる重合性単量体を共重合することが好ましい。
シェル層を形成する共重合体樹脂における上記重合性単量体の共重合体比は、8〜80質量%であり、9〜20質量%が好ましい。
又、これらの重合性単量体は、上記の他に、酸無水物、或いはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであっても良い。
(重合性単量体)
本発明のトナーを構成する樹脂を得るための重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体を必須の構成成分とし、特に酸性基を有するラジカル重合性単量体から選ばれた少なくとも1種類の単量体を使用することが好ましい。又、必要に応じて架橋剤を使用することもできる。かかるラジカル重合性単量体としては、例えば芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を挙げることができる。
芳香族系ビニル単量体としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体及びその誘導体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
ビニルエステル系単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
ビニルエーテル系単量体としては、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
モノオレフィン系単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
ジオレフィン系単量体としては、例えばブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
ハロゲン化オレフィン系単量体としては、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等が挙げられる。
酸性基を有するラジカル重合性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等のカルボン酸基含有単量体;スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等のスルホン酸基含有単量体が挙げられる。酸性基を有するラジカル重合性単量体の全部又は一部は、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩又はカルシウムなどのアルカリ土類金属塩の構造であっても良い。使用する単量体(単量体混合物)に占める酸性基を有するラジカル重合性単量体の割合としては0.1〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜15質量%である。
トナーの耐ストレス性等の特性を改良するために、ラジカル重合性の架橋剤を添加して前記ラジカル重合性単量体と共重合させても良い。かかるラジカル重合性架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有する化合物が挙げられる。使用する単量体(単量体混合物)に占めるラジカル重合性架橋剤の割合としては0.1〜10質量%であることが好ましい。
(連鎖移動剤)
樹脂の分子量を調整するためには、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。用いられる連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル等のメルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素及びα−メチルスチレンダイマー等が使用される。
(ラジカル重合開始剤)
本発明に用いられるラジカル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等のアゾ系化合物、パーオキシド化合物等が挙げられる。
更に上記ラジカル重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせたレドックス系開始剤として使用しても良い。レドックス系開始剤を用いることで、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。
(界面活性剤)
前記ラジカル重合性単量体を使用して乳化重合を行う際、使用することのできる界面活性剤としては特に限定されるものではないが、下記のイオン性界面活性剤が好適に用いられる。
イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムなど)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
又、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができるが、必要に応じて前述したイオン性界面活性剤と併用して重合を行っても良い。
本発明において、これらは、主に乳化重合時の乳化剤として使用されるが、他の工程又は使用目的、例えば会合粒子の分散剤等の目的で使用してもかまわない。
(着色剤)
本発明に用いられるトナーに使用される着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用可能で、具体的には、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。含有量は、樹脂(結着樹脂)100質量部に対し1〜20質量部が好ましい。
(ワックス)
本発明のトナーは、トナー粒子中に前記特性値(吸熱ピーク、半値幅)を有するのワックスを用いる。
(荷電制御剤)
本発明のトナーは、必要に応じて荷電制御剤を含有しても良い。荷電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばフッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられ、具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、アゾ系金属錯塩化合物のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEGVP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。この中でも、アゾ系金属錯塩化合物が好ましく、例えば特開2002−351150号公報の段落0009〜0012に開示されるものが好ましく用いられる。
本発明において、荷電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100質量部に対して、0.1〜2質量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5質量部の範囲が良い。
本発明では、荷電制御剤をトナー表面近傍に含有させることが好ましい。即ち、トナー表面近傍に含有させることによりトナーに帯電性を効果的に付与するとともに、トナー表面に荷電制御剤を露出させない様に含有させてトナーの流動性を確保することが可能である。
具体的な含有方法としては、例えばトナーを構成する樹脂粒子への荷電制御剤の添加量を制御する方法が挙げられる。即ち、トナーの表面近傍を構成する樹脂粒子に多めに荷電制御剤を添加しておき、荷電制御剤を添加していない樹脂粒子でトナー表面を形成する様に樹脂粒子を凝集させる方法や、荷電制御剤を含有させた樹脂粒子を凝集させた後、凝集粒子表面に荷電制御剤を含有していない樹脂成分でカプセル化する方法が挙げられる。
樹脂粒子内へ含有させる方法としては、結着樹脂とともに混練し、その分散径を調節す、脱離したりする場合は水相側に添加し、凝集工程や乾燥工程時にトナーに組み込んでも構わない。
《外添剤》
本発明に用いられる外添剤について説明する。
本発明で得られたトナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に、5〜200nmであることが好ましい。又、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、特に、0.01〜2.0質量%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
これらの内、帯電性や転写性、更にクリーニング性を維持しつつ、すべり定着性を補助する観点からは、一次粒子径50〜200nmのシリカ又はチタン微粒子からなる外添剤が特に好ましい。
ここで、一次粒子径は、TEM(透過型電子顕微鏡)又はFE−SEM(電界放射型走査電子顕微鏡)により測定できる。又、粒子が針状や多面体粒子の場合は、前記粒子の長径をもって一次粒子径とする。
この他、高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は、表面処理を行なって、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコンオイル、変性シリコンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることができる。ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭く、一次粒子径が0.01〜1μmのものが好ましい。
本発明のトナーは、上記材料を用い、下記の方法により有効に製造され得る。
本発明のトナーの製造方法の一例としては、前記ラジカル重合性単量体を用いて樹脂微粒子の分散液を調製するための重合工程、水系媒体中で樹脂微粒子分散液、着色剤微粒子分散液等を混合し、各微粒子を融着させてトナー(会合粒子)を得る会合・融着工程、トナーの分散液から当該トナーを濾別し、当該トナーから界面活性剤などを除去する濾過・洗浄工程、洗浄処理されたトナーを乾燥する乾燥工程から構成される。以下に、各工程の概要について説明する。
(重合工程)
重合工程は、水系媒体(界面活性剤及びラジカル重合開始剤の水溶液)中に、ラジカル重合性単量体溶液の液滴を形成させ、前記ラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において乳化重合反応を進行させる。尚、前記液滴中に油溶性重合開始剤が含有されていても良い。重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば50℃から90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いることで室温又はそれ以上の温度で重合することも可能である。
(塩析/融着(会合・融着)工程)
会合・融着工程は、前記重合工程により得られた樹脂微粒子分散液に、着色剤微粒子分散液等を水系媒体中にて混合し、各微粒子を塩析により会合させ、更に加熱することにより融着させる。当該工程においては、樹脂微粒子や着色剤微粒子とともに、ワックス微粒子や荷電制御剤などの内添剤微粒子なども同時に融着させても良い。
着色剤微粒子は、着色剤を水系媒体中に分散することにより調製することができる。着色剤の分散処理は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。着色剤の分散処理に使用する分散機は特に限定されないが、好ましくは超音波分散機、機械的ホモジナイザーや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。又、使用される界面活性剤としては、前述の界面活性剤と同様のものを挙げることができる。
各微粒子を塩析・融着させる方法としては、樹脂微粒子や着色剤微粒子等が存在している水系媒体中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加した後、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上に加熱することによって行われる。ここで用いられる塩析剤としては、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が挙げられ、アルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウム等が、アルカリ土類金属として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどを挙げることができるが、好ましくはカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられる。又塩を構成するものとしては、塩素塩、臭素塩、沃素塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
塩析剤を添加する際の前記分散液混合液の温度範囲としては、樹脂のガラス転移温度以下であれば良いが、一般的には5〜55℃、好ましくは10〜45℃である。
(濾過・洗浄工程)
濾過・洗浄工程は、上記の工程で得られたトナーの分散液から当該トナーを濾別する濾過処理と、濾別されたトナーから共存する界面活性剤や塩析剤などを除去する洗浄処理とを行うものである。ここで、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(乾燥工程)
乾燥工程は、洗浄処理されたトナーを乾燥処理する工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などが好ましく使用される。乾燥処理されたトナーの水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理されたトナー同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理しても良い。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(外添剤混合工程)
外添剤の混合は、公知の装置を用いて行うことができる。具体的には、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機等の混合装置を挙げることができる。
本発明のトナーは、フルカラー画像形成装置において使用されるフルカラートナーとして使用されても、又はモノクロ画像形成装置において使用されるモノクロトナーとして使用されても良いが、フルカラートナーとして使用されることが好ましい。フルカラー画像形成装置においては一般に転写性の悪化による中抜けの発生が顕著であるが、本発明のトナーをフルカラートナーとして用いると、良好な帯電環境安定性を維持しながら転写性の悪化を有効に防止できるためである。
《現像剤》
本発明のトナーは、一成分現像剤、非磁性一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、何れにも使用することができる。又、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の鉄含有磁性粒子に代表される従来から公知の材料を用いることができるが、特に好ましくはフェライト粒子もしくはマグネタイト粒子である。上記キャリアの体積平均粒径は15〜100μmのものが好ましく、20〜80μmのものがより好ましい。
キャリアの体積基準分布のメディアン径D50の測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)を用いて測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているコーティングキャリア、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。又、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
又、キャリアとトナーの混合比は、質量比でキャリア:トナー=1:1〜50:1の範囲が好ましい。
次に、本発明に用いられる画像形成方法及びその装置について説明する
本発明のトナーは、トナー像が形成された転写材を、定着装置を構成する加熱部材間を通過させて定着する接触型定着方式の画像形成装置に好適に使用される。
以下、画像形成装置、定着装置について説明する。
図2は、本発明に用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。
図2において、1は半導体レーザ光源、2はポリゴンミラー、3はfθレンズ3、4は感光体ドラム、5は帯電器、6は現像器、7は転写器、9は分離器(分離極)、Pは転写材、10は定着装置、11はクリーニング器、12は帯電前露光(PCL)、13はクリーニングブレードを示す。
感光体ドラム4はアルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層である有機光導電体(OPC)を形成してなるものである。
図2において、図示しない原稿読み取り装置にて読み取りった情報に基づき、半導体レーザ光源1から露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2により、図2の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静電潜像を作る。感光体ドラム4は、予め帯電器5により一様帯電され、像露光のタイミングに合わせて時計方向に回転を開始している。
感光体ドラム面上の静電潜像は、現像器6により現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬送されてきた転写材Pに転写器7の作用により転写される。更に感光体ドラム4と転写材Pは分離器(分離極)9により分離されるが、現像像は転写材Pに転写担持されて、定着装置10へと導かれ定着され、装置外へ搬出される。
感光体面に残留した未転写のトナー等は、クリーニングブレード方式のクリーニング器11にて清掃され、帯電前露光(PCL)12にて残留電荷を除き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電される。
本発明に用いられる転写材とは、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、転写体或いは転写紙と通常呼ばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
又、クリーニングブレード13は、厚さ1〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウレタンゴムが最も良く用いられる。これは感光体に圧接して用いられるため熱を伝え易く、本発明においては解除機構を設け、画像形成動作を行っていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
図3は、本発明に用いられる定着装置(加圧ローラーと加熱ローラーを用いたタイプ)の一例を示す断面図である。
図3に示す定着装置10は、加熱ローラー71と、これに当接する加圧ローラー72とを備えている。尚、図3において、17は転写材(転写紙)P上に形成されたトナー像である。
加熱ローラー71は、フッ素樹脂又は弾性体からなる被覆層82が芯金81の表面に形成されてなり、線状ヒーターよりなる加熱部材75を内包している。
芯金81は、金属から構成され、その内径は10〜70mmとされる。芯金81を構成する金属としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅等の金属或いはこれらの合金を挙げることができる。
芯金81の肉厚は0.1〜15mmとされ、省エネの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミニウムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8mmとする必要がある。
被覆層82の表面を構成するフッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)及びPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などを例示することができる。
フッ素樹脂からなる被覆層82の厚みは10〜500μmとされ、好ましくは20〜400μmとされる。
フッ素樹脂からなる被覆層82の厚みが10μm未満であると、被覆層としての機能を十分に発揮することができず、定着装置としての耐久性を確保することができない。一方、500μmを超える被覆層の表面には紙粉によるキズがつき易く、当該キズ部にトナーなどが付着し、これに起因する画像汚れを発生する問題がある。
又、被覆層82を構成する弾性体としては、LTV、RTV、HTVなどの耐熱性の良好なシリコンゴム及びシリコンスポンジゴムなどを用いることが好ましい。
被覆層82を構成する弾性体のアスカーC硬度は、80°未満とされ、好ましくは60°未満とされる。
又、弾性体からなる被覆層82の厚みは0.1〜30mmが好ましく、0.1〜20mmがより好ましい。
加熱部材75としては、ハロゲンヒーターを好適に使用することができる。
加圧ローラー72は、弾性体からなる被覆層84が芯金83の表面に形成されてなる。被覆層84を構成する弾性体としては特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコンゴムなどの各種軟質ゴム及びスポンジゴムを挙げることができ、被覆層84を構成するものとして例示したシリコンゴム及びシリコンスポンジゴムを用いることが好ましい。
又、被覆層84の厚みは0.1〜30mmが好ましく、0.1〜20mmがより好ましい。
又、定着温度(加熱ローラー10の表面温度)は70〜210℃、定着線速は80〜640mm/secが好ましい。又、加熱ローラーのニップ幅は8〜40mm、好ましくは11〜30mmに設定する。
尚、加熱ローラーは、シリコンオイルを1プリント当たり0.3mg以下塗布して用いても良いが、オイルレスで用いても良い。
図4は、本発明に用いられる定着装置(ベルトと加熱ローラーを用いたタイプ)の一例を示す概略図である。
図4に示す定着装置10は、ニップ幅を確保するためにベルトと加熱ローラーを用いたタイプのもので、定着ローラー601とシームレスベルト11、及びシームレスベルト11を介して定着ローラー601に押圧される圧力パッド(圧力部材)12a、圧力パッド(圧力部材)12b、前記潤滑剤供給部材40とで主要部が構成されている。
定着ローラー601は、金属製のコア(円筒状芯金)10aの周囲に耐熱性弾性体層10b、及び離型層(耐熱性樹脂層)10cを形成したものであり、コア10aの内部には、加熱源としてのハロゲンランプ14が配置されている。定着ローラー601の表面の温度は温度センサー15によって計測され、その計測信号により、図示しない温度コントローラーによってハロゲンランプ14がフィードバック制御されて、定着ローラー601の表面が一定温度になるように調整される。シームレスベルト11は、定着ローラー601に対し所定の角度巻き付けられるように接触し、ニップ部を形成している。
シームレスベルト11の内側には、低摩擦層を表面に有する圧力パッド12がシームレスベルト11を介して定着ローラー601に押圧される状態で配置されている。圧力パッド12は、強いニップ圧がかかる圧力パッド12aと、弱いニップ圧がかかる圧力パッド12bとが設けられ、金属製等のホルダー12cに保持されている。
更にホルダー12cには、シームレスベルト11がスムーズに摺動回転するようにベルト走行ガイドが取り付けられている。ベルト走行ガイドはシームレスベルト11内面と摺擦するため摩擦係数が低い部材が望ましく、且つ、シームレスベルト11から熱を奪いにくいように熱伝導の低い部材が良い。尚、シームレスベルトのベルト部材の具体例としては、ポリイミド製を挙げることができる。
図5は、本発明に用いられる定着装置(ソフトローラーと加熱ローラーを用いたタイプ)の一例を示す概略図である。
図5に示す着装置10は、定着ニップを確保するとともに、転写材の巻きつきを防止し、画質に優れるソフトローラーと加熱ローラーを用いたタイプのもので、加熱ローラー部材として加熱ローラー601と、ソフトローラー部材としてのソフトローラー17bを用い、加熱ローラー601の内部に加熱部材としてのハロゲンランプ14を備えたものである。
加熱ローラー601とソフトローラー17bとの間にニップ部Nを形成し、ニップ部Nを通して熱と圧力とを加えることにより、転写材P上のトナー像を定着するものである。上記において、ソフトローラー17bの内部にも加熱部材としてのハロゲンランプ14(不図示)を配設するようにしても良い。
《転写材》
本発明に用いられる転写材とは、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、転写材或いは転写紙と通常呼ばれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙(例えば光沢塗工紙)、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下に実施例により本発明を説明するが本発明はこれらに限定されない。
尚、以下の「部」は「質量部」を表す。
《ワックス》
ワックスとして表1に記載の特性値を有するパラフィンワックスを準備した。
Figure 2006267199
《コア部用樹脂粒子》
(コア部用樹脂粒子1の調製)
下記のように、第1段重合、第2段重合、次いで第3段重合を行ない、多層構造を有する「コア部用樹脂粒子1」を調製した。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lのセパラブルフラスコに下記式(6)で示されるアニオン系界面活性剤4部をイオン交換水2800部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
式(6):C1021(OCH2CH22OSO3Na
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10部をイオン交換水400部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン532部、n−ブチルアクリレート200部、メタクリル酸68部、n−オクチルメルカプタン16.4部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行ない、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子A1」とする。
(2)中間層の形成(第2段重合)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン148.6部、n−ブチルアクリレート95.0部、メタクリル酸15.5部、n−オクチルメルカプタン2.58部からなる単量体混合液に、「ワックス1」(パラフィンワックス(吸熱開始温度54.6℃、吸熱ピーク73.9℃、半値幅5.2℃))93.8部を添加し、90℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン系界面活性剤(上記式(6))3部をイオン交換水1560部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である「樹脂粒子A1」を固形分換算で32.8部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記ワックスの単量体溶液を2時間混合分散させ、分散粒子径220nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム5.6部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて3時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行ない、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を「樹脂粒子A2」とする。
(3)外層の形成(第3段重合)
上記のようにして得られた「樹脂粒子A2」に、過硫酸カリウム5.05部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン272.7部、n−ブチルアクリレート143.0部、メタクリル酸1部、n−オクチルメルカプタン6.55部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行なった後、28℃まで冷却し、「コア部用樹脂粒子1」を得た。第3段重合で得られた重合体のMwは19500であった。
「コア部用樹脂粒子1」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は125nmであった。又、この樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は27.3℃、溶解度パラメーターの値(SP値)は10.10であった。又、軟化点温度(Tsp)は80.0℃であった。
(コア部用樹脂粒子2の調製)
下記のように、第1段重合、第2段重合、次いで、第3段重合を行ない、多層構造を有する「コア部用樹脂粒子2」を調製した。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lのセパラブルフラスコにアニオン系界面活性剤(上記式(6))4部をイオン交換水2800部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム)10部をイオン交換水400部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン473.6部、n−ブチルアクリレート314.4部、メタクリル酸12部、n−オクチルメルカプタン1.4部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行ない、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子B1」とする。
(2)中間層の形成(第2段重合)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン103.6部、n−ブチルアクリレート67.6部、メタクリル酸4.4部、n−オクチルメルカプタン2.76部からなる単量体混合液に、「ワックス2」(パラフィンワックス(吸熱開始温度55.2℃、吸熱ピーク68.4℃、半値幅9.6℃))98.5部を添加し、90℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン系界面活性剤3部をイオン交換水1560部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である樹脂粒子B1を固形分換算で32.8部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記ワックスの単量体溶液を1時間混合分散させ、分散粒子径220nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行ない、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を「樹脂粒子B2」とする。
(3)外層の形成(第3段重合)
上記のようにして得られた「樹脂粒子B2」に、過硫酸カリウム5.4部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン279.4部、n−ブチルアクリレート168.4部、メタクリル酸1部、n−オクチルメルカプタン11.7部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行なった後、28℃まで冷却し、「コア部用樹脂粒子2」を得た。第3段重合で得られた重合体のMwは23700であった。
「コア部用樹脂粒子2」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は130nmであった。又、この樹脂粒子のTgは22.6℃、SP値は10.08であった。又、軟化点温度(Tsp)は74.9℃であった。
(コア部用樹脂粒子3の調製)
下記のように、第1段重合、第2段重合、次いで、第3段重合を行ない、多層構造を有する「コア部用樹脂粒子3」を調製した。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lのセパラブルフラスコに上記式(6)で示されるアニオン系界面活性剤4部をイオン交換水2800部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム)10部をイオン交換水400部に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン473.6部、n−ブチルアクリレート314.4部、メタクリル酸12部、n−オクチルメルカプタン15.7部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行ない、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子C1」とする。
(2)中間層の形成(第2段重合)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン92.7部、n−ブチルアクリレート70.6部、メタクリル酸12.3部、n−オクチルメルカプタン1.74部からなる単量体混合液に、「ワックス3」(パラフィンワックス(吸熱開始温度50.2℃、吸熱ピーク70.5℃、半値幅14.6℃))60.3部を添加し、90℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン系界面活性剤3部をイオン交換水1560部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である「樹脂粒子C1」を固形分換算で32.8部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記ワックスの単量体溶液を1時間混合分散させ、分散粒子径220nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行ない、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を「樹脂粒子C2」とする。
(3)外層の形成(第3段重合)
上記のようにして得られた「樹脂粒子C2」に、過硫酸カリウム3.8部をイオン交換水150部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン194.5部、n−ブチルアクリレート102.3部、n−オクチルメルカプタン4.93部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行なった後、28℃まで冷却し、「コア部用樹脂粒子3」を得た。第3段重合で得られた重合体のMwは28500であった。
「コア部用樹脂粒子3」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は154nmであった。又、この樹脂粒子のTgは21.2℃、SP値は10.07であった。又、軟化点温度は80.8℃であった。
(コア部用樹脂粒子4の調製)
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いた、スチレン90.1部、n−ブチルアクリレート57.6部、メタクリル酸9.3部、n−オクチルメルカプタン1.56部からなる単量体混合液に、ワックスとして、「ワックス4」(パラフィンワックス(吸熱開始温度59.3℃、吸熱ピーク76.5℃、半値幅6.4℃))70.5部及びテルペン重合体(Tg46.1℃、Tsp74.0℃)50.9部、過硫酸カリウム4.5部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子4」を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは20600であった。
「コア部用樹脂粒子4」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は154nmであった。
又、この樹脂粒子のTgは23.7℃、SP値は10.10であった。又、軟化点温度は79.7℃であった。
(コア部用樹脂粒子5の調製)
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用い単量体混合液を、スチレン104.3部、n−ブチルアクリレート79.4部、メタクリル酸13.8部、n−オクチルメルカプタン1.97部からなる単量体混合液に、「ワックス5」(パラフィンワックス(吸熱開始温度55.7℃、吸熱ピーク78.3℃、半値幅12.7℃))82.5部及び水添石油樹脂(Tg28.6℃、Tsp69.6℃)61.5部、過硫酸カリウム4.3部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液に変更した。
又、外層形成(第3段重合)に用いた、スチレンを338.1部、n−ブチルアクリレート109.7部、n−オクチルメルカプタン6.0部、過硫酸カリウム5.5部をイオン交換水233部に溶解させた開始剤溶液に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子5」を調製した。
第3段重合で得られた重合体のMwは23200であった。
「コア部用樹脂粒子5」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は176nmであった。又、この樹脂粒子のTgは39.5℃、SP値は10.15であった。又、軟化点温度は93.4℃であった。
(コア部用樹脂粒子6の調製)
「コア部用樹脂粒子3」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いた単量体混合液を、スチレン74.5部、n−ブチルアクリレート56.7部、メタクリル酸9.9部、n−オクチルメルカプタン1.41部からなる単量体混合液、「ワックス5」(パラフィンワックス(吸熱開始温度58.3℃、吸熱ピーク80.2℃、半値幅13.5℃))77.1部、及びポリエステル樹脂(Tg44.6℃、Tsp80.1℃)58.9部、過硫酸カリウム4.0部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子6」を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは26500であった。
「コア部用樹脂粒子6」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は171nmであった。又、この樹脂粒子のTgは20.7℃、SP値は10.07であった。又、軟化点温度は78.5℃であった。
(コア部用樹脂粒子7の調製)比較用
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、外層形成(第3段重合)に用いた、スチレンを382.1部、n−ブチルアクリレート95.5部、メタクリル酸2.5部、n−オクチルメルカプタン6.4部、過硫酸カリウム6.0部をイオン交換水233部に溶解させた開始剤溶液に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子7」(比較用)を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは28000であった。
「コア部用樹脂粒子7」(比較用)を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は165nmであった。又、この樹脂粒子のTgは45.4℃、SP値は10.19であった。又、軟化点温度は104.8℃であった
(コア部用樹脂粒子8の調製)比較用
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いたワックスを「ワックス8」(ポリエステルワックス(吸熱開始温度60.4℃、吸熱ピーク64.4℃、半値幅4.5℃))に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子8」(比較用)を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは27600であった。
「コア部用樹脂粒子8」(比較用)を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は165nmであった。
又、この樹脂粒子のTgは27.3℃、SP値は10.10であった。又、軟化点温度は78.9℃であった。
(コア部用樹脂粒子9の調製)比較用
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いたワックスを「ワックス9」(パラフィンワックス(吸熱開始温度68.6℃、吸熱ピーク87.8℃、半値幅8.5℃))に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子9」(比較用)を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは26800であった。
「コア部用樹脂粒子9」(比較用)を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は160nmであった。又、この樹脂粒子のTgは27.4℃、SP値は10.10であった。又、軟化点温度は83.6℃であった。
(コア部用樹脂粒子10の調製)比較用
(1)ワックス含有粒子の形成(第1段重合)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン100.1部、n−ブチルアクリレート93.8部、メタクリル酸14.6部、n−オクチルメルカプタン2.04部からなる単量体混合液に、「ワックス10」(パラフィンワックス(吸熱開始温度54.6℃、吸熱ピーク73.9℃、半値幅5.2℃))93.8部を添加し、90℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン系界面活性剤3.0部をイオン交換水780部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記単量体溶液を1時間混合分散させ、分散粒子径195nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6.9部をイオン交換水270部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行ない、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を「樹脂粒子E1」とする。
(3)外層の形成(第2段重合)
上記のようにして得られた「樹脂粒子E2」に、過硫酸カリウム5.35部をイオン交換水210部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン259.7部、n−ブチルアクリレート188.1部、n−オクチルメルカプタン6.95部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行なった後、28℃まで冷却し、「コア部用樹脂粒子10」(比較用)を得た。第2段重合で得られた重合体のMwは23200であった。
「コア部用樹脂粒子10」(比較用)を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は158nmであった。又、この樹脂粒子のTgは15.2℃、SP値は10.04であった。又、軟化点温度は69.1℃であった。
(コア部用樹脂粒子11の調製)
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いたワックスを「ワックス13」パラフィンワックス((吸熱開始温度40.3℃、吸熱ピーク51.4℃、半値幅6.9℃))に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子11」を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは18700であった。
「コア部用樹脂粒子11」を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は135nmであった。又、この樹脂粒子のTgは27.3℃、SP値は10.09であった。又、軟化点温度は75.8℃であった。
(コア部用樹脂粒子12の調製)比較用
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いたワックスを「ワックス14」(パラフィンワックス(吸熱開始温度42.5℃、吸熱ピーク48.6℃、半値幅4.1℃))に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子12」(比較用)を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは21300であった。
「コア部用樹脂粒子12」(比較用)を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は158nmであった。又、この樹脂粒子のTgは27.4℃、SP値は10.10であった。又、軟化点温度は73.1℃であった。
(コア部用樹脂粒子13の調製)比較用
「コア部用樹脂粒子1」の調製において、中間層形成(第2段重合)に用いたワックスを「ワックス15」(パラフィンワックス(吸熱開始温度54.1℃、吸熱ピーク78.5℃、半値幅16.1℃))に変更した以外は同様にして、「コア部用樹脂粒子13」(比較用)を調製した。第3段重合で得られた重合体のMwは22000であった。
「コア部用樹脂粒子13」(比較用)を構成する複合樹脂粒子の質量平均粒径は164nmであった。又、この樹脂粒子のTgは27.4℃、SP値は10.10であった。又、軟化点温度は81.3℃であった。
得られたコア部用樹脂粒子の特性値を表2に示す。
Figure 2006267199
《シェル層用樹脂粒子》
(シェル層用樹脂粒子1の調製)
上記の「コア部用樹脂粒子1」の第1段重合において、スチレンを624部、2−エチルへキシルアクリレート120部、メタクリル酸56部、n−オクチルメルカプタン16.4部に変更した単量体混合液を用いた以外は同様にして、重合反応及び反応後の処理を行ない、第1段重合のみの「シェル層用樹脂粒子1」を調製した。
(シェル層用樹脂粒子2の調製)
「シェル層用樹脂粒子1」の調製において、スチレンを548部、2−エチルへキシルアクリレート156部、メタクリル酸96部、n−オクチルメルカプタン16.5部に変更した以外は同様にして、重合反応及び反応後の処理を行ない、「シェル層用樹脂粒子2」を調製した。
(シェル層用樹脂粒子3の調製)
「シェル層用樹脂粒子1」の調製において、スチレンを144部、メタクリル酸メチル400部、2−エチルへキシルメタクリレート240部、イタコン酸16部、n−オクチルメルカプタン8.0部に変更した以外は同様にして、重合反応及び反応後の処理を行ない、「シェル層用樹脂粒子3」を調製した。
(シェル層用樹脂粒子4の調製)
(1)ポリエステル含有粒子の形成(第1段重合)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン15.1部、2−エチルへキシルアクリレート3.88部、メタクリル酸2.6部、n−オクチルメルカプタン0.2部からなる単量体混合液に、ポリエステル樹脂(Tg59.7℃、Tsp103.7℃)7.0部を添加し、90℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン系界面活性剤(上記式(6))0.3部をイオン交換水390部に溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記単量体溶液を1時間混合分散させ、分散粒子径190nmを有する乳化粒子を含む分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム0.7部をイオン交換水30部に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行ない、樹脂粒子を得た。この樹脂粒子を「樹脂粒子D1」とする。
(3)外層の形成(第2段重合)
上記のようにして得られた樹脂粒子D2に、過硫酸カリウム0.7部をイオン交換水26部に溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン38.5部、2−エチルへキシルアクリレート9.9部、n−オクチルメルカプタン0.73部からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行なった後、28℃まで冷却し、シェル層用樹脂粒子4を得た。
得られたシェル層用樹脂粒子の特性値を表3に示す。
Figure 2006267199
《トナー粒子の作製》
下記のようにして、トナー粒子を作製した。
〈トナー粒子1の作製〉
(着色剤粒子の分散液1の調製)
界面活性剤(上記式(6))90部をイオン交換水1600部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)400部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クリアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理を行ない、「着色剤粒子の分散液1」を調製した。
この「着色剤粒子の分散液1」における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱計(ELS−800:大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
(塩析/融着(会合・融着)工程)(コア部の形成)
420.7部(固形分換算)の「コア部用樹脂粒子1」と、イオン交換水900部と、「着色剤粒子の分散液1」200部とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れて撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜11に調製した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物2部をイオン交換水1000部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて70℃まで昇温した。その状態で「コールターカウンターTA−II」(コルター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、粒子のメディアン粒径(D50)が4.0〜5・0μmになった時点で、塩化ナトリウム40.2部をイオン交換水1000部に溶解した水溶液を添加して粒径成長を停止させ、更に、熟成処理として液温度70℃にて30分にわたり加熱撹拌することにより融着を継続させ、「コア粒子1」を形成した。
(シェリング操作)(シェル層の形成)
次いで、反応液の温度を70℃にて、「シェル層用樹脂粒子1」を96部添加し、次いで塩化マグネシウム・6水和物4部をイオン交換水10部に溶解した溶液を滴下し、「コア粒子1」の表面に、「シェル層用樹脂粒子1」の樹脂粒子を融着させた後、80℃に昇温して30分熟成処理を行ない、シェル層を形成させた。
ここで、塩化ナトリウム40.2部を加え、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、生成した融着粒子を濾過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、30℃の温風で乾燥することにより、コア部の上にシェル層を有する「トナー粒子1」を得た。
〈トナー粒子2〜8、11〜17の作製〉
「トナー粒子1」の作製において用いた「コア部用樹脂粒子1」、「シェル層用樹脂粒子1」を、表1に記載のコア部用樹脂粒子、シェル層用樹脂粒子に変更した以外はは同様にして、「トナー粒子2〜8、11〜17」を各々作製した。
〈トナー粒子9の作製〉
(トナーバインダーの合成)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸146部、テレフタル酸130部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、更に減圧下で5時間反応してピーク分子量のポリエステル樹脂を得た。
このポリエステル樹脂1000部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、「トナーバインダー(1)」の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、「トナーバインダー(1)」を単離した。分析の結果、ガラス転移温度Tgは35℃であった。
(トナー粒子の作製)
ビーカー内に前記の「トナーバインダー(1)」の酢酸エチル/MEK溶液240部、「ワックス11」(パラフィンワックス(吸熱開始温度54.6℃、吸熱ピーク67.3℃、半値幅6.5℃))10部、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)8部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーを用いて12000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を得た。
ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。次いでこれを60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに撹拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間撹拌した。次いでこの混合液を撹拌棒及び温度計付のフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄し着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記着色樹脂微粒子の懸濁液1000ml(固形分濃度25%)にアニオン系界面活性剤(ドデシルスルホン酸ソーダ)を4部添加し、TK式ホモミキサーで10000rpmに撹拌し5分間分散させた後、加熱冷却装置、濃縮装置、及びシェル剤仕込み装置を備えた反応フラスコに入れた。次いで、シェル層用樹脂粒子1を25部添加した後、塩化マグネシウム・6水和物2部をイオン交換水1000部に溶解した水溶液20部を、撹拌下、300℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて60℃まで昇温した。3時間にわたり撹拌を継続し、コア粒子の表面に、シェル層用樹脂粒子1の粒子を融着させた後、70℃に昇温して20分熟成処理を行ない、シェル層を形成させた。次に、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥することにより、コア上にシェル層を有する着色粒子Bk9を得た。この粒子のメディアン粒径(D50)は5.6μmであった。
〈トナー粒子10の作製〉
「TKホモミキサー」(特殊機化工業社製)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び原料・助剤仕込み装置を備えた反応フラスコに、イオン交換水325部とリン酸ソーダ41部をイオン交換水250部に溶解させた溶液を仕込み、12000rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。この溶液に、塩化カルシウム3.9部をイオン交換水31部に溶解させた溶液を徐々に添加し、微小な難水溶性分散剤リン酸カルシウムを含む水系連続相を調製した。
次に、スチレン63.5部、n−ブチルアクリレート36.5部、ジビニルベンゼン0.1部、2−メルカプトエチルオクタン酸エステル3部、カーボンブラック5部、「ワックス12」(パラフィンワックス(吸熱開始温度57.6℃、吸熱ピーク76.8℃、半値幅10.3℃))8部、Cr系染料「TRH」(保土ヶ谷化学社製)2部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート6部、からなる単量体混合液を均一に混合した。
次いで、前記水系連続相中に上記単量体混合液を、窒素気流下、80℃で「TKホモミキサー」(特殊機化工業社製)で10000rpmで10分間撹拌し、造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しながら、80℃で5時間反応させ、無水炭酸ナトリウム4部を系内に添加した後、更に2時間反応を継続した。反応終了後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、撹拌を停止した。生成した懸濁重合粒子を濾過し、イオン交換水中に分散させ、溶液のpHが1.6になるまで1N希塩酸を添加し、リン酸カルシウムを溶解させた。その後、イオン交換水で繰り返し洗浄した。分析の結果、この粒子のガラス転移温度は22℃であった。
上記着色微粒子の懸濁液1000ml(固形分濃度25%)にアニオン系界面活性剤(ドデシルスルホン酸ソーダ)を4部添加し、「TK式ホモミキサー」で10000rpmに撹拌し5分間分散させた後、加熱冷却装置、濃縮装置、及びシェル剤仕込み装置を備えた反応フラスコに入れた。次いで、シェル層用樹脂粒子2を20部添加した後、塩化マグネシウム・6水和物2部をイオン交換水1000部に溶解した水溶液25部を、撹拌下、300℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて60℃まで昇温した。3時間にわたり撹拌を継続し、コア粒子の表面に、シェル層用樹脂粒子1の粒子を融着させた後、70℃に昇温して20分熟成処理を行ない、シェル層を形成させた。次に、8℃/分の条件で30℃まで冷却し、生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥することにより、コア上にシェル層を有する「着色粒子10」を得た。この粒子のメディアン粒径(D50)は5.7μmであった。
表4に、トナーの特性値を示す。
Figure 2006267199
《外添剤処理工程》
上記で調製した「トナー1〜17」に、それぞれ疎水性シリカ(数平均一次粒径=12nm、疎水化度=68)を1質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒径=20nm、疎水化度=63)を1.2質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して「トナー1〜17」を調製した。尚、得られたトナーの「トナー1〜11」を「実施例1〜11」、「トナー12〜17」を「比較例1〜6」とする。
表5に、実施例と比較例の特性値を示す。
Figure 2006267199
《現像剤の調製》
次いで、上記調製した各トナーに対して、シリコン樹脂を被覆した体積平均粒径50μmのフェライトキャリアを混合し、それぞれトナー濃度が6%の「現像剤1〜17」を調製した。
《評価》
上記で作製した「実施例1〜11」と「比較例1〜6」を用いて下記の評価を行なった。尚、評価基準の◎と○を合格、×を不合格とする。
〈特性評価〉
(帯電量)
「実施例1〜11」及び「比較例1〜6」のトナーと上記フェライトキャリアとを5:95の質量比率で混合し、帯電量評価用の現像剤を調製した。この現像剤30gを容量50mlのポリエチレン瓶に入れ、1200rpmで90分間回転することにより現像剤を撹拌した。そして、所定の帯電量に帯電させたフィルムに接触させ、フィルムに付着するトナー質量を測定することによりトナーの帯電量を求めた。
評価基準
帯電量の好ましい範囲は、40〜45μC/gである。
(帯電環境安定性)
低温低湿環境(10℃、15%)で24時間保管した現像剤の帯電量と、高温高湿環境(30℃、85%)で24時間保管した現像剤の帯電量との差で帯電環境安定性を評価した。尚、帯電量は上記の方法で行った。
評価基準
◎:低温低湿環境と高温高湿環境との差が、7μC/g未満であった
○:低温低湿環境と高温高湿環境との差が、7μC/g以上8μC/g未満であった
×:低温低湿環境と高温高湿環境との差が、8μC/g以上であった。
(耐熱保管性)
上記で作製した各トナー20gをサンプル管に取り、タッピングデンサーで500回振とうした後、55℃、35%RHの環境下に24時間放置した。次いで、48メッシュの篩いに入れて一定の振動条件で篩い、メッシュ上の残留したトナー量の比率(質量%)を測定し、これをトナー凝集率とし、下記のようにトナー保存性をランク評価した。
評価基準
◎:トナー凝集率が15質量%未満である
○:トナー凝集率が15〜40質量%である
△:トナー凝集率が40〜60質量%である
×:トナー凝集率が60質量%を越える。
〈画像評価〉
(耐オフセット性)
市販のデジタル複写機「Sitios9331」(コニカミノルタビジネツテクノロジーズ社製)の定着装置を改造し、下記条件にて画像オフセットとヒートローラーのトナー汚れ評価を行なった。
定着装置はヒートローラーに接触しているクリーニング機構等を全て外し、ヒートローラーへは何も接触しないように改造した。プリント環境は常温常湿(25℃、55%RH)に設定し、装備されている定着用のヒートローラーの表面温度(ローラーの中心部で測定)を90℃〜150℃の範囲で、5℃刻みで変化させ、各表面温度において、搬送方向に直交する位置に5mm幅のべた黒帯状画像を有するA4サイズの普通紙を縦送りで搬送定着した後、搬送方向に直交する位置に5mm幅のべた黒帯状画像と20mm幅のハーフトーン画像を有するA4サイズの普通紙を横送りで搬送し、得られたサンプルについて、定着オフセットに起因する画像汚れ(画像オフセット)及びヒートローラー表面のトナー汚れを目視観察し、下記の基準に則り耐オフセト性の評価を行なった。
評価基準
◎:画像汚れ、トナー汚れともに、全く発生は認められない
○:画像汚れ、トナー汚れともに、ほぼ発生は認められない
△:画像汚れはないが、トナー汚れが認められる
×:画像汚れ、トナー汚れともに発生が認められる
(最低定着温度)
上記評価機の定着器の加熱ローラー表面温度を、転写材(紙)表面温度が70〜150℃の範囲で10℃刻みで変化するように変更し、各変更温度でトナー画像を定着して定着画像を作製した。尚、プリント画像の作製に当たっては、A4版サイズの上質紙(80g/m2)を使用した。
定着して得られたプリント画像の定着強度を、「電子写真技術の基礎と応用:電子写真学会編」第9章1.4項に記載のメンディングテープ剥離法に準じた方法を用いて定着率により評価した。
具体的には、トナーの付着量が0.6mg/cm2である2.54cm角のべた黒プリント画像を作製した後、「スコッチメンディングテープ」(住友3M社製)で剥離する前後の画像濃度を測定し、画像濃度の残存率を定着率として求めた。
定着率が95%以上得られた「転写材(紙)表面温度」を最低定着温度とする。尚、転写材(紙)表面温度は非接触温度計で測定した。又、画像濃度は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)で測定した。
評価基準
◎:最低定着温度120℃未満での定着が可能。
○:最低定着温度120℃以上、150℃未満での定着が可能。
×:最低定着温度150℃以上での定着が可能。
(画像むら)
市販のデジタル複写機「Sitios9331」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用いて、上質紙(65g/m2)にべた画像(付着量1.0mg/cm2)をプリントた。べた画像プリントにワックスに起因する画像むらの程度を目視により評価した。
評価基準
◎:画像むらが見られない
○:画像むらがほとんど見られない
×:画像むらがひどく、実用上問題有り。
〈耐久性評価〉
現像剤を市販のデジタル複写機「Sitios9331」(コニカミノルタテクノロジーズ社製)の現像器に入れて1万枚のプリントを行い、耐刷性の評価を行った。
(画質)
画質評価用のプリント画像は、文字画像と写真画像が1/2づつの原稿を用いて作製した。画質の評価は、初期の文字画像と写真画像と、1万枚プリント後の文字画像と写真画像の品質を、目視で評価して行った。
評価基準
◎:文字及び写真画像ともに非常にきれい
○:文字及び写真画像ともに良好
×:文字及び写真画像ともにガサツキが見られた。
(トナー拭き残し)
1万枚プリント後、感光体表面に残存するトナー拭き残しの程度を目視で評価した。
評価基準
◎:トナー拭き残しが無く良好
○:トナー拭き残しが一部見られ、画像汚れ(かぶり)がわずかに見られた
×:トナー拭き残しが顕著に見られ、画像汚れ(かぶり)も発生した。
(トナー融着)
1万枚プリント後、感光体表面へトナーが融着している程度を目視で評価した。
評価基準
◎:感光体表面にトナー融着が認められず良好
○:感光体表面に小さなトナー融着が見られ、画像汚れ(黒点)がわずかに見られた
×:感光体表面に大きなトナー融着が見られ、画像汚れ(黒点)も発生した。
評価結果を表6に示す。
Figure 2006267199
表6の評価結果から明らかなように、「実施例1〜11」は何れの評価項目も優れているが、「比較例1〜6」は少なくとも何れかの評価項目に問題が有ることが判る。
本発明のトナーの構造を示す模式図である。 本発明に用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。 本発明に用いられる定着装置(加圧ローラーと加熱ローラーを用いたタイプ)の一例を示す断面図である。 本発明に用いられる定着装置(ベルトと加熱ローラーを用いたタイプ)の一例を示す概略図である。 本発明に用いられる定着装置(ソフトローラーと加熱ローラーを用いたタイプ)の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 半導体レーザ光源
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 感光体ドラム
5 帯電器
6 現像器
7 転写器
8 転写紙
9 分離器
10 定着器
11 クリーニング部
12 帯電前露光
13 クリーニングブレード
71 加熱ローラー
72 加圧ローラー
75 加熱部材
81 加熱ローラー
82 加熱ローラーの被覆層
83 加圧ローラーの芯金
84 加圧ローラーの被覆層

Claims (11)

  1. 結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、該ワックスのDSCにおける吸熱ピーク(Tp)の温度が50〜80℃、その半値幅が5〜15℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃、ガラス転移温度が20〜45℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  3. 結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーの軟化点温度(Tsp)が70〜110℃であり、ガラス転移温度が10〜45℃であり、軟化点温度(Tsp)が50〜80℃である低軟化点樹脂を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  4. 前記静電荷像現像用トナーは、コア部と、該コア部を被覆するシェル層を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 結着樹脂、着色剤及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該静電荷像現像用トナーは、コア部と、該コア部を被覆するシェル層を有し、該シェル層は樹脂のみから形成され、シェル層を形成する主要樹脂よりもガラス転移点温度(Tg)が高く、軟化点温度(Tsp)が低い非相溶性の樹脂を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  6. 前記静電荷像現像用トナーは、トナー粒子中にワックスを5〜20質量%含有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法において、
    ワックスを含有する樹脂粒子Aと着色剤とを、塩析/融着させてコア部を形成する工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  8. 樹脂A、ワックス及び着色剤を含有する着色粒子(コア部)の表面に、樹脂粒子Bを塩析/融着させて最表層(シェル層)を形成する工程を有することを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  9. 低軟化点樹脂の存在下で重合性単量体を重合して得られるトナーにおいて、該重合性単量体が極性基を有し、且つ低軟化点樹脂の酸価が低いことを特徴とする請求項7又は8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  10. 電子写真感光体を帯電する帯電工程、該帯電された電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程、該静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を中間転写体を介して或いは介さずに記録材に転写する転写工程とを有する画像形成方法において、請求項1〜6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーを用いた現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、転写材の表面温度を80〜125℃に加熱してトナー画像を転写材上に定着する定着工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  11. 電子写真感光体を帯電する帯電工程、該帯電された電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程、該静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を中間転写体を介して或いは介さずに記録材に転写する転写工程とを有する画像形成方法において、請求項1〜6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーを用いた現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、定着部材の表面温度を100〜145℃に加熱してトナー画像を転写材上に定着することを特徴とする画像形成方法。
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