JP2003280255A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003280255A
JP2003280255A JP2002082805A JP2002082805A JP2003280255A JP 2003280255 A JP2003280255 A JP 2003280255A JP 2002082805 A JP2002082805 A JP 2002082805A JP 2002082805 A JP2002082805 A JP 2002082805A JP 2003280255 A JP2003280255 A JP 2003280255A
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toner
image
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wax
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Withdrawn
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JP2002082805A
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English (en)
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▲高▼野秀裕
Hidehiro Takano
Takuya Kadota
門田拓也
Rie Miyazaki
宮崎理絵
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】像担持体用および中間転写媒体用のクリーニン
グブレードのびびりを抑制して、像担持体および中間転
写媒体の良好なクリーニングを行うとともにクリーニン
グブレードへの転写残りトナーの融着を効果的に防止す
る。 【解決手段】一次および二次転写後に、それぞれ有機感
光体2上および中間転写ベルト7上に、ワックス入りト
ナー5の転写残りトナーが残留する。このトナー5の外
添剤遊離率が1%以上に設定されているので、転写残り
トナーの遊離外添剤が多くなり、これらの遊離外添剤が
それぞれ各クリーニングブレード12a,13aと有機
感光体2および中間転写ベルト7との間で滑剤として作
用し、これらの間の摩擦が軽減する。各クリーニングブ
レード12a,13aのびびりが抑制されて、良好なク
リーニングが行われてクリーニングブレード12a,1
3aへのトナーの融着が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワックスが内添さ
れた多数のワックス入り母粒子にそれぞれ多数の外添剤
の粒子が付着されたトナーを用いるとともに、像担持体
上や中間転写媒体上の転写残りトナーをクリーニングブ
レードでクリーニングする画像形成装置の技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真等による画像形成装置において
は、像担持体上に形成された静電潜像をトナーで現像し
てトナー像を形成し、このトナー像を転写して紙等の転
写材に転写するとともに、この転写材上のトナー像を定
着することで画像が転写材に形成される。そして、像担
持体から転写材へのトナー像の転写後、像担持体には転
写残りトナーが残留するが、この転写残りトナーは、ク
リーニングブレードでクリーンニングされて、廃トナー
として回収される。
【0003】また、像担持体上のトナー像を中間転写媒
体に一次転写し、この中間転写媒体上のトナー像を転写
材に二次転写する画像形成装置もある。この場合には、
一次転写後に像担持体に残留する転写残りトナーが像担
持体用のクリーニングブレードでクリーニングされると
ともに、二次次転写後に中間転写媒体に残留する転写残
りトナーが中間転写媒体用のクリーニングブレードでク
リーニングされる。
【0004】従来、このような画像形成装置に用いられ
ているトナーは、例えば流動性あるいは帯電性等のトナ
ーの特性を改良するために、一般に、このトナー特性の
改良の目的に応じた外添剤を母粒子に付着させている。
【0005】一方、最近、電子写真にあっては、一層の
高速化および低温定着化が求められ、トナー母粒子を構
成する結着樹脂の低温溶融特性が必須である。このよう
な要求に対応するものとして、結着樹脂中にワックスを
分散させた内部分散型、オイルレス定着用トナー母粒子
がある。例えば、特開平9−34170号公報には、バ
インダー樹脂、着色剤および滑剤からなり、ウレタン樹
脂をバインダー樹脂として例示するとともに、バインダ
ー樹脂の重量平均分子量が5万以上とし、また、滑剤の
融点を特定のものとすることにより、低温定着性、耐オ
フセット性、耐ブロッキング性に優れたトナー母粒子を
開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のクリ
ーニングブレードによる転写残りトナーのクリーニング
を行う画像形成装置においては、像担持体とクリーニン
グブレードとの間の摩擦抵抗により、像担持体が回転す
るとクリーニングブレードがびびり振動するため、良好
なクリーニングが行われなくなる。また、前述の摩擦抵
抗によりクリーニング点で発熱を生じる。このため、像
担持体とクリーニングブレードとの間の摩擦を小さくし
てこの振動の振幅を小さくなるようにしている。
【0007】しかしながら、前述のようなワックス入り
トナー母粒子においては、ワックスが比較的柔らかいた
め、ワックス部位の外添剤が他の樹脂部位の外添剤に比
べて母粒子から剥落し易いばかりでなく、外添剤が柔ら
かい母粒子内に埋没してしまい、母粒子が外添剤により
十分に被覆されない場合が生じ、母粒子が溶け易くなっ
ている。このようなトナーが転写残りトナーとなってク
リーニングブレードの方に移動してくると、クリーニン
グ点での発熱により母粒子が溶けてクリーニングブレー
ドに融着してしまう。
【0008】これらのクリーニングブレードのびびりに
よるクリーニング不良やクリーニングブレードへのトナ
ーの融着は、前述の中間転写媒体による二次転写を行う
画像形成装置にも生じる。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、像担持体用のクリーニン
グブレードのびびりを抑制して、像担持体の良好なクリ
ーニングを行うとともにクリーニングブレードへの転写
残りトナーの融着を効果的に防止できる画像形成装置を
提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、中間転写媒体用のク
リーニングブレードのびびりを抑制して、中間転写媒体
の良好なクリーニングを行うとともにクリーニングブレ
ードへの転写残りトナーの融着を効果的に防止できる画
像形成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1の発明の画像形成装置は、像担持体に形成
された静電潜像を、多数の母粒子とこれらの母粒子にそ
れぞれ付着される多数の外添剤の粒子とからなるトナー
により現像し、この現像されたトナー像を転写材に転写
するとともにこの転写材上のトナー像を定着することに
より画像を形成するとともに、前記像担持体上の転写残
りのトナーを像担持体用のクリーニングブレードでクリ
ーニングする画像形成装置において、前記母粒子はワッ
クス入り母粒子であるとともに、前記母粒子から遊離し
た遊離外添剤の外添剤遊離率が1%以上に設定されてい
ることを特徴とすることを特徴としている。
【0012】また、請求項2の発明は、前記現像された
トナー像を中間転写媒体に一次転写し、この中間転写媒
体に一次転写されたトナー像を前記転写材に二次転写す
ることにより画像を形成するとともに、前記中間転写媒
体上の転写残りのトナーを中間転写媒体用のクリーニン
グブレードでクリーニングすることを特徴としている。
更に、請求項3の発明は、前記転写材上のトナー像を定
着する定着器が、オイルレス定着器であることを特徴と
している。
【0013】
【作用】このように構成された本発明の画像形成装置に
おいては、ワックス入りのトナーが使用されるととも
に、クリーニングブレードにより、転写後に像担持体上
に残留する転写残りトナーがクリーニングされる。この
とき、トナーの外添剤遊離率が1%以上に設定されてい
るので、トナーの遊離外添剤が多くなる。これにより、
転写残りトナーの遊離外添剤も比較的多くなり、この遊
離外添剤がクリーニングブレードと像担持体との間で滑
剤として作用するようになる。その結果、クリーニング
ブレードと像担持体との間の摩擦抵抗が軽減される。し
たがって、像担持体においてクリーニングブレードのび
びりの発生が効果的に抑制されるとともに、クリーニン
グブレードによる像担持体のクリーニングが長期にわた
って良好に行われるようになる。
【0014】また、クリーニング点において、クリーニ
ングブレードと像担持体との摩擦が軽減することによ
り、この摩擦による発熱が抑制されるので、ワックス入
りのトナー母粒子が融け難くなる。これにより、像担持
体用のクリーニングブレードへの転写残りトナーの融着
が抑制され、クリーニングブレードのフィルミングが防
止される。
【0015】その場合、ワックス入りトナーではワック
スが柔らかいことから、ワックス部位の外添剤が剥落し
易いので、母粒子に付着する外添剤が少なくなる可能性
があるが、前述のように発熱が抑制されるので、ワック
ス部位の外添剤が剥落し易くても母粒子の溶融をより効
果的に抑制できる。
【0016】そして、良好なクリーニングが行われるこ
とから、より均一な帯電や現像が可能となって帯電むら
や現像むらが防止されるとともに画像の汚れが防止され
る。更に、クリーニングブレードのびびりが抑制され、
しかもクリーニングブレードと像担持体との摩擦が軽減
されるので、クリーニングブレードの捲りあがりおよび
像担持体のトルク不足等の経時変化が抑制されるように
なる。
【0017】特に、請求項2の発明においては、中間転
写媒体による二次転写が行われるが、この中間転写媒体
による二次転写の場合も、前述の像担持体と同様に、中
間転写媒体上に残留する二次転写残りトナーの遊離外添
剤も比較的多くなり、この遊離外添剤がクリーニングブ
レードと中間転写媒体との間で滑剤として作用するよう
になる。その結果、クリーニングブレードと中間転写媒
体との間の摩擦抵抗も同様に軽減される。したがって、
中間転写媒体においてもクリーニングブレードのびびり
の発生が効果的に抑制されるとともに、クリーニングブ
レードによる中間転写媒体のクリーニングが長期にわた
って良好に行われるようになる。
【0018】また、クリーニング点において、クリーニ
ングブレードと中間転写媒体との摩擦による発熱が抑制
されるので、ワックス入りの母粒子が融け難くなり、中
間転写媒体用のクリーニングブレードへの転写残りトナ
ーの融着が抑制され、クリーニングブレードのフィルミ
ングが防止される。
【0019】そして、この中間転写媒体による二次転写
の場合にも、前述と同様に、帯電むらや現像むらが防止
されるとともに画像の汚れが防止され、更に、クリーニ
ングブレードの捲りあがりおよび中間転写媒体のトルク
不足等の経時変化が抑制されるようになる。
【0020】更に、請求項3の発明においては、クリー
ニングブレードへのトナーの融着が効果的に抑制される
ことから、ワックス入りのトナーを長期にわたって安定
して用いることが可能となり、オイルレス定着器による
オイルレス定着がより確実に行われるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明にかかる画像
形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。
【0022】図1に示すように、この例の画像形成装置
1は、静電潜像およびトナー像をそれぞれ担持する像担
持体である有機感光体2と、この有機感光体2を帯電ロ
ーラ2aにより均一な電位に接触帯電を行う帯電器3
と、均一な電位に帯電された有機感光体2に露光により
静電潜像を形成する露光装置4と、有機感光体2上の静
電潜像を一成分トナー5で現像して有機感光体2にトナ
ー像を形成する現像装置6と、一次転写ローラ8aによ
り有機感光体2上のトナー像を中間転写媒体である中間
転写ベルト7に一次転写する一次転写装置8と、二次転
写ローラ10aにより中間転写ベルト7上のトナー像を
転写材6に転写する転写器7と、加圧ローラ11aおよ
び加熱ローラ11bにより転写材9上のトナー像を定着
する定着装置11とを備えている。
【0023】現像装置6は、一成分トナー5を担持して
有機感光体2へ搬送する現像ローラ6aと、この現像ロ
ーラ6aに一成分トナー5を供給する供給ローラ6b
と、一成分トナー5を規制してトナー5の所定厚の薄層
を形成する規制ブレード6cとを備えている。また、定
着装置11はオイルを用いなくてもトナーとの剥離性の
よいオイルレス定着器とされている。
【0024】一方図2に示すように、一成分トナー5
は、多数のトナー母粒子5aと多数の外添剤5bの粒子
とから構成されている。その場合、一成分トナー5に
は、トナー母粒子5aに外添剤5bが付着した同期トナ
ーと、外添剤5bが付着しない非同期母粒子5a′と、
トナー母粒子5aに付着しない非同期外添剤(遊離外添
剤)5b′の粒子とが混在している。なお、トナー母粒
子5aに付着した同期外添剤5bは図2において符号
「5b″」で示され、外添剤5bが付着したトナー母粒
子5aを同期トナーという。
【0025】このように構成されたこの例の画像形成装
置1においては、まず、帯電装置3の帯電ローラ3aに
より有機感光体2が均一な電位に帯電される。次に、有
機感光体2に対して露光装置4からのレーザー光等によ
り露光が行われ、静電潜像が形成される。次に、露光に
より有機感光体2の静電潜像形成部が、現像ローラ6a
によって搬送される一成分トナー5で現像され、トナー
像が形成される。次いで、一次転写装置8の一次転写ロ
ーラ8aにより中間転写ベルト7が有機感光体2に押圧
され、有機感光体2上のトナー像が中間転写ベルト7上
に一次転写される。次いで、二次転写装置10の二次転
写ローラ10aにより紙等の転写材9が中間転写ベルト
7に押圧され、中間転写ベルト7上のトナー像が転写材
9上に二次転写される。そして、定着装置11の加圧ロ
ーラ11aにより転写材9が加熱ローラ11bとの間に
挟圧されかつ転写材9上のトナーが加熱されながら移動
し、転写材9上のトナー像が定着されて転写材9に画像
が形成される。
【0026】このような画像形成工程において、一次転
写後に有機感光体2に残留する転写残りトナーは有機感
光体用のクリーニング装置12のクリーニングブレード
12aで除去され、有機感光体2の表面がクリーニング
される。また、同様に二次転写後に中間転写ベルト7に
残留する転写残りトナーは中間転写ベルト用のクリーニ
ング装置13のクリーニングブレード13aで除去さ
れ、中間転写ベルト7の表面がクリーニングされる。
【0027】ところで、この例の画像形成装置1に用い
られる一成分トナー5の母粒子5aはワックス入り母粒
子であるとともに、このトナー5の外添剤遊離率が1%
以上に設定されている。
【0028】一成分トナー5の外添剤遊離率は、一次転
写時あるいは二次転写時に中間転写ベルト7あるいは転
写材9に転写されたトナー5において求めることが最も
適切であるが、これらのトナー5の外添剤遊離率を求め
ることは比較的難しいので、現像装置6に供給される一
成分トナー5(現像装置6内の一成分トナー5ももちろ
んである)の外添剤遊離率を求めるようにすることで、
この外添剤遊離率をより簡単に求めることができる。
【0029】一成分トナー5の遊離外添剤5b′の量、
外添剤遊離率、および同期直線(同期分布グラフ)の傾
きは、それぞれ、例えばパーテクルアナライザ(PT1
000)を用いたトナー分析方法によりトナー母粒子5
aと外添剤5bとの付着状態を分析することで簡単にか
つより正確に求められる。パーテクルアナライザ(PT
1000)を用いたトナー分析では、量は個数で表され
る。
【0030】このパーティクルアナライザによるトナー
分析方法は、特開2000−047425号公報に詳細
に開示されており、この公開公報を参照すれば理解でき
るので、ここではその詳細な説明は省略するが、一応、
簡単に説明する。
【0031】トナー母粒子5aの等価粒径を横軸にと
り、かつ、外添剤5bを縦軸にとった図上に、このトナ
ー分析方法で得られたトナー母粒子5aおよび外添剤5
bの各等価粒子の等価粒径を一成分トナー5の各粒子毎
にプロットすると、トナー粒子の等価粒径分布図が得ら
れる。この等価粒径分布図により、一成分トナー5のト
ナー母粒子5aに対する外添剤5bの付着状態が分析さ
れる。その場合、この等価粒径分布図において、最小2
乗法を用いて得られた原点を通る1本の近似直線を求め
(詳細は、前述の公開公報を参照)、トナー母粒子5a
と外添剤5bとの付着状態をこの近似直線(つまり、同
期分布グラフ)の傾き(外添剤5bの等価粒径/トナー
母粒子5aの等価粒径)で分析している。そして、外添
剤遊離率はこのパーティクルアナライザによるトナー分
析方法で得られた一成分トナー5の外添剤5bの全量に
対する遊離外添剤5b′の量の百分率で与えられる。
【0032】また、外添剤5bがトナー母粒子5aに付
着した同期トナーにおいては、図3(a)に示すように
いくつかの外添剤5bが固まりとなってトナー母粒子5
aにその全表面にわたってまばらに付着しているもの
と、図3(b)に示すように外添剤5bがトナー母粒子
5aにその全表面にわたってほぼ均一に付着しているも
のとがある。いま、これらの同期トナーに関し、トナー
母粒子5aおよび外添剤5bが互いに同じ量であるとす
ると、図3(a)に示す外添剤5bがトナー母粒子5a
にまばらに付着する同期トナーにおける同期直線の傾き
(前述の近似直線の傾き)が比較的小さく、また、図3
(b)に示す外添剤5bがトナー母粒子5aにほぼ均一
に付着する同期トナーにおける同期直線の傾きが比較的
大きくなる。したがって、この直線の傾きにより、同期
トナーの状態がわかる。更に、同期直線の傾きが同一で
あるトナーはそれらの帯電特性が均一になり、現像条件
が同一になる。
【0033】この例の画像形成装置1に用いられる一成
分トナー5のトナー母粒子5aとしては、粉砕法および
重合法により得られるトナー母粒子(以下、前者を粉砕
法トナー、後者を重合法トナーともいう)のいずれでも
よい。粉砕法トナーとしては、樹脂バインダーに少なく
とも顔料(着色剤)を含有し、場合によっては離型剤、
荷電制御剤を添加し、後述するように例えばヘンシェル
ミキサー等で均一混合した後、2軸押し出し機で熔融・
混練され、冷却後、粗粉砕−微粉砕工程を経て、分級処
理されて得られたトナー母粒子に、さらに、外添剤が外
添されてトナー粒子とされる。
【0034】バインダー樹脂としては、公知のトナー用
樹脂が使用可能であり、例えば、ポリスチレン、ポリ−
α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−
クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビ
ニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重
合体等のスチレン系樹脂でスチレン又はスチレン置換体
を含む単重合体又は共重合体、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、シリコーン変成
エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸
樹脂、フェニール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン
樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テル
ペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素
樹脂等が単独又は混合して使用できる。特に本発明にお
いては、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、スチレ
ン−メタクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル樹脂が
好ましい。本発明にあってはバインダー樹脂としてはガ
ラス転移温度が50℃〜75℃、フロー軟化温度が10
0℃〜150℃の範囲が好ましい。
【0035】着色剤としては、公知のトナー用着色剤が
使用可能である。例えば、カーボンブラック、ランプブ
ラック、マグネタイト、チタンブラック、クロムイエロ
ー、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン
6G、カルコオイルブルー、キナクリドン、ベンジジン
イエロー、ローズベンガル、マラカイトグリーンレー
キ、キノリンイエロー、C.I.ピグメント・レッド4
8:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.
ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レ
ッド184、C.I.ピグメント・イエロー12、C.
I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・
イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー180、
C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメ
ント・ブルー5:1、C.I.ピグメント・ブルー1
5:3等の染料および顔料を単独あるいは混合して使用
できる。
【0036】荷電調整剤としては、公知のトナー用荷電
調整剤が使用可能である。例えば、オイルブラック、オ
イルブラックBY、ボントロンS−22{オリエント化
学工業(株)製}、ボントロンS−34{オリエント化
学工業(株)製}、サリチル酸金属錯体E−81{オリ
エント化学工業(株)製}、チオインジゴ系顔料、銅フ
タロシアニンのスルホニルアミン誘導体、スピロンブラ
ックTRH{保土ヶ谷化学工業(株)製}、カリックス
アレン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アン
モニウム塩系化合物、モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロ
キシルカルボン酸系金属錯体、芳香族ジカルボン酸系金
属錯体、多糖類等が挙げられる。中でもカラートナー用
には無色ないしは白色のものが好ましい。
【0037】粉砕法トナーにおける成分比(重量比)と
しては、バインダー樹脂100重量部に対して、着色剤
は0.5重量部〜15重量部、好ましくは1重量部〜1
0重量部であり、また、離型剤は1重量部〜10重量
部、好ましくは2.5重量部〜8重量部であり、更に、
荷電制御剤は0.1重量部〜7重量部、好ましくは0.5
重量部〜5重量部である。このようにして得られる粉砕
法トナーとしては、平均粒径が5μm〜10μm、好ま
しくは6μm〜9μmである。
【0038】本発明の粉砕法トナーにあっては、転写効
率の向上を目的とした場合、、球形化処理されるとよ
く、そのためには、粉砕工程で、比較的丸い球状で粉砕
可能な装置、例えば機械式粉砕機として知られるターボ
ミル{川崎重工(株)製}を使用すれば円形度は0.9
3まで可能である。または、粉砕したトナーを市販の熱
風球形化装置サーフュージングシステムSFS−3型
{日本ニューマチック工業(株)製}を使用すれば円形
度は1.00まで可能である。
【0039】また、重合法トナーとしては、懸濁重合
法、乳化重合法等がある。懸濁重合法においては、重合
性単量体(モノマー)、着色顔料、離型剤とを必要によ
り更に、染料、重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その
他の添加剤を添加した混合物を溶解又は分散させた単量
体組成物を、懸濁安定剤(水溶性高分子、難水溶性無機
物質)を含む水相中に攪拌しながら添加して造粒し、重
合させて所望の粒子サイズを有する着色重合トナー粒子
を形成することができる。
【0040】更に、乳化重合法においては、単量体と離
型剤を必要により更に重合開始剤、乳化剤(界面活性
剤)などを水中に分散させて重合を行い、次いで凝集過
程で着色剤、荷電制御剤と凝集剤(電解質)等を添加す
ることによって所望の粒子サイズを有する着色トナー粒
子を形成することができる。重合法トナー作製に用いら
れる材料において、着色剤、離型剤、荷電制御剤、流動
性改良剤に関しては、上記の粉砕トナーと同様の材料が
使用できる。
【0041】重合性単量体(モノマー)としては、公知
のビニル系モノマーが使用可能であり、例えば、スチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチ
レン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−
ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸2−クロルエチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸、
エチレングリコール、プロピレングリコール、無水マレ
イン酸、無水フタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化
ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピレン酸ビニ
ル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ビニルメ
チルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルケトン、
ビニルヘキシルケトン、ビニルナフタレン等が挙げられ
る。なお、フッ素含有モノマーとしては例えば2,2,
2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3
−テトラフルオロプロピルアクリレート、フッ化ビニリ
デン、三フッ化エチレン、四フッ化エチレン、トリフル
オロプロピレンなどはフッ素原子が負荷電制御に有効で
あるので使用が可能である。
【0042】乳化剤(界面活性剤)としては公知のもの
が使用可能である。例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリ
ウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸
ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カルシウム、ドデシルアンモニウムクロ
ライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルト
リメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウ
ムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブ
ロマイド、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキ
サデシルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオ
キシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリ
オキシエチレンエーテル等がある。
【0043】重合開始剤としては、公知のものが使用可
能である。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、4,4’−アゾ
ビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス−イソブチ
ロニトリル等がある。
【0044】凝集剤(電解質)としては、公知のものが
使用可能である。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫
酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸アル
ミニウム、硫酸鉄等が挙げられる。
【0045】本発明の重合法トナーにあっても、転写効
率の向上を目的とした場合、球形化処理されるとよく、
重合法トナーの円形度の調節法としては、乳化重合法は
2次粒子の凝集過程で温度と時間を制御することで、円
形度を自由に変えることができ、その範囲は0.94〜
1.00である。また、懸濁重合法では、真球のトナー
が可能であるため、円形度は0.98〜1.00の範囲と
なる。また、円形度を調節するためにトナーのTg温度
以上で加熱変形させることで、円形度を0.94〜0.9
8まで自由に調節することが可能となる。
【0046】重合法トナーは上記の方法以外の分散重合
法でも作ることができ、例えば特開平63−30400
2号公報に開示されている方法でも作製できる。この場
合には、形状が真球に近い形となるため、形状を制御す
るには、例えばトナーのTg温度以上で加圧し、所望の
トナー形状にすることができる。このようにして、得ら
れる重合法トナーは、平均粒径が4μm〜9μmであ
り、好ましくは4.5μm〜8μmである。なお、本発
明においては、トナー粒子等における平均粒径と円形度
は、シスメックス株式会社製のFPIA2100で測定
する値である。
【0047】また、トナー母粒子5aに入れるワックス
としては、具体的にはパラフィンワックス、ポリオレフ
ィンワックス、芳香族基を有する変性ワックス、脂環基
を有する炭化水素化合物、天然ワックス、炭素数12以
上の長鎖炭化水素鎖〔CH3 (CH2)11 またはCH3 (CH2)12
以上の脂肪族炭素鎖〕を有する長鎖カルボン酸、そのエ
ステル脂肪酸金属塩、脂肪酸アシド、脂肪酸ビスアシド
等を例示し得る。異なる低軟化点化合物を混合して用い
ても良い。具体的には、パラフィンワックス(日本石油
製)、パラフィンワックス(日本精蝋製)、マイクロワ
ックス(日本石油製)、マイクロクリスタリンワックス
(日本精蝋製)、硬質パラフィンワックス(日本精蝋
製)、PE−130 (ヘキスト製)、三井ハイワックス110P
(三井石油化学製)、三井ハイワックス220P(三井石油
化学製)、三井ハイワックス660P(三井石油化学製)、
三井ハイワックス210P(三井石油化学製)、三井ハイワ
ックス320P(三井石油化学製)、三井ハイワックス410P
(三井石油化学製)、三井ハイワックス420P(三井石油
化学製)、変性ワックスJC−1141(三井石油化学製)、
変性ワックスJC−2130(三井石油化学製)、変性ワック
スJC−4020(三井石油化学製)、変性ワックスJC−1142
(三井石油化学製)、変性ワックスJC−5020(三井石油
化学製)、密ロウ、カルナバワックス、モンタンワック
ス等を挙げることができる。脂肪酸金属塩として、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
マグネシウム、オレイン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、パ
ルミチン酸マグネシウム等がある。
【0048】特に、ポリオレフィン系ワックスとして
は、例えば低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチ
レン、あるいは酸化型のポリプロピレン、酸化型のポリ
エチレン等が挙げられる。ポリオレフィン系ワックスの
具体例としては、例えば、Hoechst Wax PE520 、Hoechs
t Wax PE130 、Hoechst Wax PE190 (ヘキスト社製)、
三井ハイワックス200 、三井ハイワックス210 、三井ハ
イワックス210M、三井ハイワックス220 、三井ハイワッ
クス220M(三井石油化学工業社製)、サンワックス131
−P、サンワックス151 −P、サンワックス161 −P
(三洋化成工業社製)などのような非酸化型ポリエチレ
ンワックス、Hoechst Wax PED121、HoechstWax PED15
3、Hoechst Wax PED521、Hoechst Wax PED522、同Cerid
ust 3620 、同Ceridust VP130、同Ceridust VP5905 、
同Ceridust VP9615A、同Ceridust TM9610F、同 Ceridu
st 3715 (ヘキスト社製)、三井ハイワックス420M(三
井石油化学工業社製)、サンワックスE−300 、サンワ
ックスE−250P(三洋化成工業社製)などのような酸化
型ポリエチレンワックス、Hoechist Wachs PP230(ヘキ
スト社製)、ビスコール330 −P、ビスコール550 −
P、ビスコール660P(三洋化成工業社製)などのような
非酸化型ポリプロピレンワックス、ピスコールTS−200
(三洋化成工業社製)などのような酸化型ポリプロピレ
ンワックスなどが例示される。これらの離型剤は、単独
であるいは複数種組合せて使用することができる。そし
て、母粒子5aは、従来から行われている一般的な製造
方法で製造される。
【0049】また、トナー5の外添剤5bとしては、シ
リカ、二酸化チタン、アルミナ、フッ化マグネシウム、
炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウ
ム、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム、マグ
ネタイト、二硫化モリブデン、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、チタン酸金属塩、ケイ素金属塩
の各微粒子で、一次粒子の平均粒径が1〜500nm、
好ましくは5〜200nmのものが使用できる。ただ
し、PT−1000において検出できるように、母粒子
の組成にほとんど含まれない元素を含むものが望まし
い。
【0050】外添剤5bは、それぞれ、疎水化および流
動化等のために表面処理が施されている。この外添剤の
表面処理は、負帯電処理の場合は、外添剤と反応あるい
は物理吸着する、例えばシランカップリング剤、高級脂
肪酸、シリコーンオイル等の表面処理剤で化学的に処理
することにより行われる。この表面処理剤としては、例
えば、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ト
リメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジ
メチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリ
ルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラ
ン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメ
チルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラ
ン、ρ−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチル
ジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタ
ン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリ
ルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジ
メチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサ
ン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,
3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子
当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置す
る単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有
するジメチルポリシロキサン等が用いられる。また、こ
れらは1種あるいは2種以上の混合物で用いることもで
きる。また、正帯電処理の場合は、外添剤の表面処理
は、アミノ基を有するカップリング剤またはシリコーン
オイル等の表面処理剤で化学的に処理することにより行
われる。更に、この外添剤5bも、従来から行われてい
る一般的な製造方法で製造される。
【0051】そして、これらのトナー母粒子5aおよび
外添剤5bをそれぞれ適宜の添加量で、ヘンシェルミキ
サー、V型ブレンダー、反転ミキサー、ハイスピードミ
キサー、サイクロミックス、アキシャルミキサー等の公
知の混合機に投入し、トナー母粒子5aに外添剤5b微
粒子を付着したトナー粒子が製造される。
【0052】更に、この例の画像形成装置1における有
機感光体用のクリーニングブレード12aおよび中間転
写ベルト用のクリーニングブレード13aの材料として
は、いずれも、例えばポリウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、ニトリルゴム、クロロブレンゴム、ブタジエンゴ
ム、またはフッ素系樹脂粉や導電性微粒子を分散させた
ゴム等を用いることができる。
【0053】この例の画像形成装置1によれば、ワック
ス入りの一成分トナー5を使用する画像形成装置1にお
いて一成分トナー5の外添剤遊離率を1%以上に設定し
ているので、一成分トナー5の遊離外添剤5b′が多く
なる。これにより、転写残りトナー5の遊離外添剤5
b′も比較的多くすることができるので、クリーニング
ブレード12aによる有機感光体2上の転写残りトナー
5のクリーニングおよびクリーニングブレード13aに
よる中間転写ベルト7上の転写残りトナー5のクリーニ
ングにおいて、この遊離外添剤5b′が各クリーニング
ブレード12a,13aとこれらに対応する有機感光体
2および中間転写ベルト7との間で滑剤として作用する
ようになる。その結果、クリーニングブレード12a,
13aと有機感光体2および中間転写ベルト7との間の
摩擦抵抗を軽減することができる。
【0054】したがって、クリーニングブレード12
a,13aのびびりの発生を効果的に抑制できるととも
に、クリーニングブレード12a,13aによるクリー
ニングを良好に行うことができる。
【0055】また、クリーニング点において、クリーニ
ングブレード12a,13aと有機感光体2および中間
転写ベルト7との摩擦による発熱が抑制されるので、ト
ナー母粒子5aが融け難くなる。特に、ワックス入りの
トナーではワックスが柔らかいことから、母粒子5aの
ワックス部位の外添剤5bが剥落し易く、しかも外添剤
5bが柔らかい母粒子5a内に埋没し易くなるので、母
粒子5aが外添剤5bにより十分に被覆されなくなる可
能性があるが、前述のように発熱が抑制されるので、外
添剤5bにより十分に被覆されなくてもトナー母粒子5
aの溶融をより効果的に抑制できる。これにより、クリ
ーニングブレード12a,13aへの転写残りトナー5
の融着を抑制することができ、クリーニングブレード1
2a,13aのフィルミングを防止できる。
【0056】そして、良好なクリーニングができること
から、より均一な帯電や現像が可能となって帯電むらや
現像むらを防止できるとともに画像の汚れを防止でき
る。更に、クリーニングブレード12a,13aのびび
りを抑制でき、しかもクリーニングブレード12a,1
3aと有機感光体2および中間転写ベルト7との摩擦を
軽減できるので、クリーニングブレード12a,13a
の捲りあがりおよび有機感光体2のトルク不足等の経時
変化を抑制することができる。
【0057】また、クリーニングブレード12a,13
aへのトナー5の融着が効果的に抑制できるので、ワッ
クス入りトナー5を長期にわたって安定して用いること
ができ、オイルレス定着をより確実に行うことができる
ようになる。
【0058】なお、前述の例では、本発明の画像形成装
置を中間転写ベルト7等の中間転写媒体を用いて二次転
写を行う画像形成装置に適用しているが、図4に示すよ
うに中間転写媒体を用いず、有機感光体2のトナー像を
直接紙等の転写材9に転写する画像形成装置にも適用す
ることができる。
【0059】次に、本発明の画像形成装置の実施例につ
いて説明する。本発明に属する3つの実施例ないし
と本発明に属さない3つの比較例ないしについて有
機感光体2のクリーニングおよび中間転写ベルト7のク
リーニングについて実験を行った。
【0060】この実験に用いた一成分トナー5の材料
は、実施例ないしと比較例ないしついて、以下
の通りである。 (トナー母粒子5aの作成)芳香族ジカルボン酸とアル
キレンエーテル化ビスフェノールAとの重縮合ポリエス
テルの多価金属化合物による一部架橋物の50:50
(重量比)混合物100重量部、シアン顔料のフタロシ
アニンブルー5重量部、ワックスとしてカルナウバワッ
クスを後述する表1に示すように実施例およびと比
較例および2ではいずれも3重量(wt)%、実施例
および比較例ではともに5重量(wt)%、およ
び、荷電制御剤としてのサリチル酸金属錯体E−81
{オリエント化学工業(株)製}2重量部をヘンシェル
ミキサーを用い、均一混合した後、二軸押出機で混練
し、冷却した。冷却物をジェットミルで粉砕し、気流式
分級機で分級を行い、平均粒径8μmのトナー母粒子を
得た。
【0061】(外添剤5bおよびトナーの外添方法)ヘ
ンシェルミキサー(20リットル)に前述の母粒子 1
00重量部に対して、ヘキサメチルジシラザン表面処理
シリカ(BET 100m2/g、1次粒子平均粒径13
nm)を1.5重量部を添加し、2000rpmで混合
してトナー5を得た。混合時間を調節することで、外添
剤遊離率を制御した。
【0062】(クリーニングブレード12a,13aの
条件) 材質:ポリウレタン、 厚さ:2mm、自由長:8mm、当接角:15°、当接
圧:20g/cm ここで、当接角は有機感光体2および中間転写ベルト7
に対するクリーニングブレード12a,13aの角度
(図1に示す角度θ)であり、当接圧は有機感光体2お
よび中間転写ベルト7に対するクリーニングブレード1
2a,13aの押圧力である。
【0063】(実験の条件および評価方法)図1に示す
ような中間転写ベルト7による二次転写を行う画像形成
装置1を用い、6000枚の耐久印字におけるクリーニ
ングブレード12a,13aのびびり音、この耐久印字
後におけるクリーニングブレード12a,13aの捲
れ、クリーニングブレード12a,13aへのトナーの
融着、およびクリーニング状態をそれぞれ観察し、良否
を判断した。
【0064】実施例ないしと比較例ないしにお
ける一成分トナー5の同期率および外添剤遊離率の測定
結果と観察評価結果とを表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1に示すように、測定の結果、実施例
はトナー5の同期率が0.506、外添剤遊離率が1.3
1%であり、また、実施例は同期率が0.512、外
添剤遊離率が2.61%であり、更に、実施例は同期
率が0.510、外添剤遊離率が4.55%である。ま
た、比較例は同期率が0.501、外添剤遊離率が0.
87%であり、また、比較例は同期率が0.496、
外添剤遊離率が0.43%であり、更に、比較例は同
期率が0.505、外添剤遊離率が0.91%である。
【0067】表1に示すように、実験の結果、感光体上
クリーニングについては、実施例ないしは、いずれ
も、びびり音およびクリーニングブレード12aへのト
ナーの融着が生じなく、良好なクリーニングが行われ
て、問題がなかった。これに対して、比較例はびびり
音が生じてクリーニングが不良であり、しかもクリーニ
ングブレード12aへのトナーの融着があった。また、
比較例およびは、いずれも、クリーニングブレード
12aの捲れがあった。
【0068】したがって、本発明により、ウレタン系樹
脂を主成分とするトナーを用いかつクリーニングブレー
ド12a,13aを用いた画像形成装置において、有機
感光体2および中間転写ベルト7の各クリーニングが長
期間にわたって良好に行うことができることがわかっ
た。
【0069】なお、前述の本発明の実施の形態の各例、
本発明の各実施例および各比較例について、単色のトナ
ーを用いて説明しているが、本発明は2色以上のトナー
を用いたカラー画像形成装置やフルカラー画像形成装置
にも適用できることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の画像形成装置によれば、トナーの外添剤遊離率を1%
以上に設定するとともに、クリーニングブレードによ
り、転写後に像担持体上に残留するワックス入り転写残
りトナーをクリーニングしているので、遊離外添剤の滑
剤としての作用により、クリーニングブレードと像担持
体との間の摩擦抵抗を軽減できる。したがって、像担持
体においてクリーニングブレードのびびりの発生を効果
的に抑制できるとともに、クリーニングブレードによる
像担持体のクリーニングを長期にわたって良好に行うこ
とができる。
【0071】また、クリーニング点において、クリーニ
ングブレードと像担持体との摩擦を軽減できることによ
り、この摩擦による発熱を抑制できるので、ワックス入
りのトナー母粒子を融け難くできる。これにより、像担
持体用のクリーニングブレードへの転写残りトナーの融
着を抑制でき、クリーニングブレードのフィルミングを
防止できる。その場合、母粒子のワックス部位の外添剤
が剥落し易くても母粒子の溶融をより効果的に抑制でき
る。
【0072】そして、良好なクリーニングを行うことが
できることから、帯電むらや現像むらを防止できるとと
もに画像の汚れを防止できる。更に、クリーニングブレ
ードのびびりを抑制でき、しかもクリーニングブレード
と像担持体との摩擦を軽減できるので、クリーニングブ
レードの捲りあがりおよび像担持体のトルク不足等の経
時変化を抑制できるようになる。
【0073】特に、請求項2の発明によれば、中間転写
媒体による二次転写の場合も、前述の像担持体と同様
に、遊離外添剤をクリーニングブレードと中間転写媒体
との間で滑剤として作用させることで、クリーニングブ
レードと中間転写媒体との間の摩擦抵抗を同様に軽減で
きる。したがって、中間転写媒体においてもクリーニン
グブレードのびびりの発生を効果的に抑制できるととも
に、クリーニングブレードによる中間転写媒体のクリー
ニングを長期にわたって良好に行うことができるように
なる。
【0074】また、クリーニング点において、クリーニ
ングブレードと中間転写媒体との摩擦による発熱を抑制
できるので、ワックス入りの母粒子を融け難くでき、中
間転写媒体用のクリーニングブレードへの転写残りトナ
ーの融着を抑制できてクリーニングブレードのフィルミ
ングを防止できる。
【0075】そして、この中間転写媒体による二次転写
の場合にも、前述と同様に、帯電むらや現像むらを防止
できるとともに画像の汚れを防止でき、更に、クリーニ
ングブレードの捲りあがりおよび中間転写媒体のトルク
不足等の経時変化を抑制できるようになる。
【0076】更に、請求項3の発明によれば、クリーニ
ングブレードへのトナーの融着を効果的に抑制できるこ
とから、ワックス入りのトナーを長期にわたって安定し
て用いることが可能となり、オイルレス定着器によるオ
イルレス定着をより確実に行うことができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の
一例を模式的に示す図である。
【図2】 トナーの母粒子に対する外添剤の付着状態を
示す図である。
【図3】 パーティクルアナライザで分析したトナーの
母粒子に対する外添剤の付着状態を示し、(a)は母粒
子に外添剤が付着した同期直線の傾きが小さい場合を示
す図、(b)は母粒子に外添剤が付着した同期直線の傾
きが大きい場合を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態の他の例を模式的に示す
図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…有機感光体、3…帯電装置、3
a…帯電ローラ、4…露光装置、5…一成分トナー、5
a…母粒子、5b…外添剤、5a′…非同期母粒子、5
b′…遊離外添剤、5b″…同期外添剤、6…現像装
置、6a…現像ローラ、6b…供給ローラ、6c…規制
ブレード、7…中間転写ベルト、8…一次転写装置、9
…転写材、10…二次転写装置、11…定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎理絵 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ −エプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 CA13 CA14 CB13 EA10 2H134 GA01 GA06 GB02 HD01 HD11 HD16 HD17 HD19 KD08 KD13 KG07 KH05 KH15 2H200 FA08 FA10 FA16 GA16 GA23 GA34 GA46 GB12 GB22 GB25 GB27 HA02 HA28 HB12 HB22 JA02 JC03 LB02 LB09 LB13 LB35 MA03 MA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に形成された静電潜像を、多数
    の母粒子とこれらの母粒子にそれぞれ付着される多数の
    外添剤の粒子とからなるトナーにより現像し、この現像
    されたトナー像を転写材に転写するとともにこの転写材
    上のトナー像を定着することにより画像を形成するとと
    もに、前記像担持体上の転写残りのトナーを像担持体用
    のクリーニングブレードでクリーニングする画像形成装
    置において、 前記母粒子はワックス入り母粒子であるとともに、前記
    母粒子から遊離した遊離外添剤の外添剤遊離率が1%以
    上に設定されていることを特徴とすることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記現像されたトナー像を中間転写媒体
    に一次転写し、この中間転写媒体に一次転写されたトナ
    ー像を前記転写材に二次転写することにより画像を形成
    するとともに、前記中間転写媒体上の転写残りのトナー
    を中間転写媒体用のクリーニングブレードでクリーニン
    グすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写材上のトナー像を定着する定着
    器は、オイルレス定着器であることを特徴とする請求項
    1または2記載の画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145775A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Ricoh Co Ltd 像担持体用保護剤、及び保護層形成装置、並びに画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
EP3499314A1 (en) 2017-12-15 2019-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Cartridge and image forming apparatus
EP3657261A1 (en) 2018-11-14 2020-05-27 Canon Kabushiki Kaisha Process cartridge and image forming apparatus
US11073788B2 (en) 2018-06-08 2021-07-27 Canon Kabushiki Kaisha Process cartridge providing fixation layer to developer on image bearing member and image forming apparatus

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