JP2016170328A - トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナーが、コアと、コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を複数含む。シェル層が、水溶性熱硬化性樹脂と非水溶性熱可塑性樹脂とを含む。外添剤が付着していない状態のトナー粒子をRu染色して、Ru染色されたトナー粒子の反射電子像の輝度値分布を測定した場合に、次に示すような測定結果が得られる。コア由来ピークのピーク輝度値に対するシェル層由来ピークのピーク輝度値の比率は1.10以上1.40以下である。コア由来ピークの半値全幅に対するシェル層由来ピークの半値全幅の比率は1.60以上3.20以下である。
【選択図】図1
Description
(1)トナーが、トナーコアと、トナーコアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を、複数含む。シェル層が、水溶性熱硬化性樹脂と非水溶性熱可塑性樹脂とを含む。
(2)外添剤が付着していない状態のトナー粒子(トナー母粒子)をRu染色して、Ru染色されたトナー粒子(トナー母粒子)の反射電子像の輝度値分布を測定した場合に、次に示すような測定結果が得られる。コア由来ピークのピーク輝度値に対するシェル層由来ピークのピーク輝度値の比率が1.10以上1.40以下である。コア由来ピークの半値全幅に対するシェル層由来ピークの半値全幅の比率が1.60以上3.20以下である。以下、図3及び図4を参照して、輝度値分布の測定方法について説明する。図3は、輝度値分布を測定する際にSEM(走査型電子顕微鏡)で撮影される試料(トナー母粒子)の一例の写真である。図4は、本実施形態に係るトナーの輝度値分布の一例を示す図である。構成(2)の輝度値分布は、次に示す方法又はその代替方法で測定される。
試料(トナー母粒子)をRuで染色する。続けて、電界放出形走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、試料に含まれる少なくとも1つの粒子の全体を撮影する。その結果、例えば図3に示すような、試料(トナー母粒子)の反射電子像が得られる。続けて、画像解析ソフトウェアを用いて、反射電子像の輝度値分布(縦軸:頻度(個数)、横軸:輝度)を測定する。また、反射電子像の輝度値分布について、ガウス関数とのフィッティングを行う。反射電子像のうち、最も明るい部分の値を255、最も暗い部分の値を0として、輝度値を256分割する。なお、ガウス関数は、周知の式「f(x)=a・exp{−(x−b)2/2c2}」で表される関数である。また、得られた反射電子像に試料(トナー母粒子)以外の粒子が含まれる場合には、試料のみを抽出した画像データを用いて、輝度値分布を測定する。
トナーコアは、結着樹脂を含む。また、トナーコアは、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含んでもよい。
トナーコアの大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占めることが多い。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。結着樹脂が強いアニオン性を有するためには、結着樹脂の水酸基価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)及び酸価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)がそれぞれ10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上であることがより好ましい。
トナーコアは、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、離型剤を含んでいてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアは、磁性粉を含んでいてもよい。磁性粉としては、例えば、鉄(より具体的には、フェライト又はマグネタイト等)、強磁性金属(より具体的には、コバルト又はニッケル等)、鉄及び/又は強磁性金属を含む合金、強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された強磁性合金、又は二酸化クロムを好適に使用できる。1種の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
本実施形態に係るトナーは、前述の構成(1)を有する。シェル層は、非水溶性熱可塑性樹脂と水溶性熱硬化性樹脂とを含む。以下、シェル層に含まれる樹脂の好適な例について記載する。なお、必要に応じて、以下に示される各樹脂の誘導体をシェル層に含ませてもよい。
トナー母粒子の表面に外添剤を付着させてもよい。外添剤は、例えばトナーの流動性又は取扱性を向上させるために使用される。トナーの流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。また、トナーの流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤の粒子径は0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法の一例について説明する。まず、トナーコアを準備する。続けて、液中にトナーコアとシェル材料とを入れる。その後、液を攪拌するなどして、シェル材料を液に溶解又は分散させることが好ましい。続けて、液中でシェル層をトナーコアの表面に形成する(シェル層を硬化させる)。シェル層形成時におけるトナーコア成分(特に、結着樹脂及び離型剤)の溶解又は溶出を抑制するためには、水系媒体(より具体的には、水等)中でシェル層を形成することが好ましい。
好適なトナーコアを容易に得るためには、凝集法又は粉砕法によりトナーコアを製造することが好ましく、粉砕法によりトナーコアを製造することがより好ましい。
トナーコアとシェル材料とが入れられる上記液として、例えばイオン交換水を準備する。そして、例えば塩酸を用いて液のpHを所定のpH(以下、シェル材料重合pHと記載する)に調整する。シェル層の形成を促進するためには、シェル材料重合pHは、3以上5以下(弱酸性)であることが好ましく、4であることが特に好ましい。
示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて、試料(例えば、結着樹脂又はトナーコア)の吸熱曲線を測定することにより、吸熱曲線における比熱の変化点から試料のTgを求めた。
高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500D」)に試料(例えば、結着樹脂又はトナーコア)をセットし、ダイス細孔径1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて、試料のS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)を求めた。続けて、得られたS字カーブから試料のTmを読み取った。得られたS字カーブにおいて、ストロークの最大値(mm)をS1とし、低温側のベースラインのストローク値(mm)をS2とすると、S字カーブ中のストロークの値が「(S1+S2)/2」となる温度(℃)が、測定試料(結着樹脂)のTmに相当する。
(トナーコアの作製)
低粘度ポリエステル樹脂(Tg=38℃、Tm=65℃)750gと、中粘度ポリエステル樹脂(Tg=53℃、Tm=84℃)100gと、高粘度ポリエステル樹脂(Tg=71℃、Tm=120℃)150gと、カルナバワックス(株式会社加藤洋行製「カルナウバワックス1号」)55gと、着色剤(DIC株式会社製「KET BLUE 111」、フタロシアニンブルー)40gとを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて回転速度2400rpmで混合した。
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットした。続けて、フラスコ内にイオン交換水815mLと、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「ラテムル(登録商標)WX」、成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、固形分濃度:26質量%)75mLとを入れた後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を80℃に上げた。続けて、80℃のフラスコ内容物に2種類の液(第1の液及び第2の液)をそれぞれ5時間かけてフラスコ内に滴下した。第1の液は、スチレン68mLと、アクリル酸ブチル12mLとの混合液であった。第2の液は、過硫酸カリウム0.5gをイオン交換水30mLに溶かした溶液であった。
上記のようにして得られたトナー母粒子の分散液を、ブフナー漏斗を用いてろ過(固液分離)して、ウェットケーキ状のトナー母粒子を得た。その後、得られたウェットケーキ状のトナー母粒子をイオン交換水に再分散させた。さらに、分散とろ過とを5回繰り返して、トナー母粒子を洗浄した。
続けて、得られたトナー母粒子を、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させた。これにより、トナー母粒子のスラリーが得られた。続けて、連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)を用いて、熱風温度45℃かつブロアー風量2m3/分の条件で、スラリー中のトナー母粒子を乾燥させた。その結果、トナー母粒子の粉体が得られた。
続けて、得られたトナー母粒子を外添処理した。詳しくは、トナー母粒子100質量部と乾式シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「REA90」)1.0質量部とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて5分間混合することにより、トナー母粒子の表面に外添剤(シリカ粒子)を付着させた。その後、得られたトナーを、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、多数のトナー粒子を含むトナーA−1が得られた。
トナーA−2の製造方法は、シェル層形成工程において、シェル材料重合pHを4.0から3.2に変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーA−3の製造方法は、シェル層形成工程において、シェル材料重合pHを4.0から3.5に変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーA−4の製造方法は、シェル層形成工程において、シェル材料重合pHを4.0から4.5に変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーA−5の製造方法は、シェル層形成工程において、シェル材料重合pHを4.0から5.0に変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーB−1の製造方法は、シェル層形成工程において、サスペンションAの使用量を150mLから50mLに変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーB−2の製造方法は、シェル層形成工程において、サスペンションAの使用量を150mLから100mLに変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーB−3の製造方法は、シェル層形成工程において、サスペンションAの使用量を150mLから300mLに変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーB−4の製造方法は、シェル層形成工程において、サスペンションAの使用量を150mLから500mLに変更し、シェル材料重合pHを4.0から3.5に変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーB−5の製造方法は、シェル層形成工程において、サスペンションAの使用量を150mLから500mLに変更し、シェル材料重合pHを4.0から4.5に変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーC−1の製造方法は、シェル層形成工程において、ミルベンレジンSM−607(昭和電工株式会社製)の使用量を0.35mLから0.10mLに変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーC−2の製造方法は、シェル層形成工程において、ミルベンレジンSM−607(昭和電工株式会社製)の使用量を0.35mLから0.60mLに変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーC−3の製造方法は、シェル層形成工程において、ミルベンレジンSM−607(昭和電工株式会社製)の使用量を0.35mLから1.20mLに変更した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーC−4の製造方法は、シェル層形成工程において、ミルベンレジンSM−607(昭和電工株式会社製)を使用しなかった以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーD−1の製造方法は、シェル層形成工程において、150mLのサスペンションAの代わりに150mLのサスペンションB(樹脂粒子のサスペンション)を使用した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。サスペンションBの調製方法は、第1の液として、スチレン68mLとアクリル酸ブチル12mLとの混合液の代わりに、スチレン52mLとアクリル酸ブチル28mLとの混合液を使用した以外は、サスペンションAの調製方法と同じであった。サスペンションBに関して、個数平均粒子径は28nmであり、Tgは40℃であった。
トナーD−2の製造方法は、シェル層形成工程において、150mLのサスペンションAの代わりに150mLのサスペンションC(樹脂粒子のサスペンション)を使用した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。サスペンションCの調製方法は、ラテムルWX(花王株式会社製)の使用量を75mLから25mLに変更した以外は、サスペンションAの調製方法と同じであった。サスペンションCに関して、個数平均粒子径は107nmであり、Tgは68℃であった。
トナーD−3の製造方法は、シェル層形成工程において、150mLのサスペンションAの代わりに150mLのサスペンションD(樹脂粒子のサスペンション)を使用した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。サスペンションDの調製方法は、ラテムルWX(花王株式会社製)の使用量を75mLから5mLに変更した以外は、サスペンションAの調製方法と同じであった。サスペンションDに関して、個数平均粒子径は231nmであり、Tgは70℃であった。
トナーD−4の製造方法は、シェル層形成工程において、150mLのサスペンションAの代わりに150mLのサスペンションE(樹脂粒子のサスペンション)を使用した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。サスペンションEの調製方法は、第1の液として、スチレン68mLとアクリル酸ブチル12mLとの混合液の代わりに、スチレン100mLを使用した以外は、サスペンションAの調製方法と同じであった。サスペンションEに関して、個数平均粒子径は30nmであり、Tgは103℃であった。
トナーE−1の製造方法は、シェル層形成工程において、150mLのサスペンションAの代わりに150mLのアクリルアミド樹脂の水溶液(DIC株式会社製「BECKAMINE(登録商標)A−1」、固形分濃度11質量%)を使用した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。
トナーE−2の製造方法は、シェル層形成工程において、150mLのサスペンションAの代わりに150mLのサスペンションF(樹脂粒子のサスペンション)を使用した以外は、トナーA−1の製造方法と同じであった。サスペンションFの調製方法は、第1の液として、スチレン68mLとアクリル酸ブチル12mLとの混合液の代わりに、スチレン95mLとジビニルベンゼン5mLとの混合液を使用した以外は、サスペンションAの調製方法と同じであった。なお、ジビニルベンゼンは、架橋剤として機能すると考えられる。サスペンションFに関して、個数平均粒子径は30nmであった。サスペンションFを乾燥してからテトラヒドロフラン(THF)に入れる試験を行った。その結果、サスペンションF中の樹脂粒子はTHFに溶解しなかった。こうした試験の結果から、サスペンションF中の樹脂粒子は、ジビニルベンゼンに由来する架橋構造を有すると推察される。
各試料(トナーA−1〜A−5、B−1〜B−5、C−1〜C−4、D−1〜D−4、及びE−1〜E−2)の評価方法は、以下の通りである。なお、シェル層の均一性の評価は、外添処理前に行った。
試料(未外添のトナー)を、常温(25℃)の大気雰囲気下で、濃度5質量%RuO4水溶液2mLの蒸気中に5分間暴露することで、試料をRu染色した。続けて、電界放出形走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いて、加速電圧10kV、照射電流95pA、WD(作動距離)7.8mm、かつ倍率5000倍の条件で、試料に含まれる少なくとも1つの粒子の全体を撮影した。続けて、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて、反射電子像の輝度値分布(縦軸:頻度(個数)、横軸:輝度)を測定した。また、反射電子像の輝度値分布について、最小二乗法によるガウス関数とのフィッティングを行った。反射電子像のうち、最も明るい部分の値を255、最も暗い部分の値を0として、輝度値を256分割した。得られた反射電子像に試料(トナー母粒子)以外の粒子が含まれる場合には、試料のみを抽出した画像データを用いて、輝度値分布を測定した。
試料(トナー)2gを容量20mLのポリ容器に入れて、その容器を、65℃に設定された恒温器内に3時間静置した。これにより、容器内に評価用トナーが調製された。
凝集度(質量%)=100×篩上の残留トナーの質量/篩別前のトナーの質量
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)100質量部と、試料(トナー)10質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合し、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。
試料(トナー)の電荷減衰定数は、静電気拡散率測定装置(株式会社ナノシーズ製「NS−D100」)を用いて、「JIS C 61340−2−1」に準拠した方法で測定した。以下に、トナーの電荷減衰定数の測定方法を詳述する。
現像剤用キャリア(TASKalfa5550ci用キャリア)100質量部と、トナー10質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合して、2成分現像剤を調製した。調製された2成分現像剤を用いて画像を形成して、転写効率及び耐ドラム付着性を評価した。評価機として、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa5550ci」)を用いた。上述のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
転写効率(質量%)=100×(消費トナーの質量−回収トナーの質量)/消費トナーの質量
以下、トナーA−1〜A−5、B−1〜B−5、C−1〜C−4、D−1〜D−4、及びE−1〜E−2の各々の評価結果について説明する。表2に、トナーA−1〜E−2の各々のピーク輝度値、半値全幅、ピーク比率、及び半値幅比率の評価結果を示す。表2中の「Pc」、「Ps」、「Wc」、及び「Ws」には、実測値の小数第1位を四捨五入して得られる整数部分のみを示している。ただし、「Ps/Pc」及び「Ws/Wc」はそれぞれ、実測値の小数第3位までを考慮して算出している。また、表3に、トナーA−1〜E−2の各々の耐熱保存性、低温定着性、電荷減衰特性、耐ドラム付着性、及び転写効率の評価結果を示す。耐ドラム付着性の評価結果に関する表3中の「200枚」、「800枚」はそれぞれ、200枚、800枚印刷した時点でダッシュマークが観察されたことを示している。転写効率の評価結果に関する表3中の「−」は、ドラム付着が生じたために転写効率を測定できなかったことを示している。
20 シェル層
21 境界部
22 ブロック
Claims (5)
- コアと、前記コアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー粒子を、複数含み、
前記シェル層が、水溶性熱硬化性樹脂と非水溶性熱可塑性樹脂とを含み、
外添剤が付着していない状態の前記トナー粒子をRu染色して、前記Ru染色されたトナー粒子の反射電子像の輝度値分布を測定した場合に、
コア由来ピークのピーク輝度値に対するシェル層由来ピークのピーク輝度値の比率は1.10以上1.40以下であり、
前記コア由来ピークの半値全幅に対する前記シェル層由来ピークの半値全幅の比率は1.60以上3.20以下である、トナー。 - 前記シェル層が、前記水溶性熱硬化性樹脂として、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含む、請求項1に記載のトナー。
- 前記シェル層が、前記非水溶性熱可塑性樹脂として、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル系樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を含む、請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記非水溶性熱可塑性樹脂が前記トナー粒子の表面に露出している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記シェル層では、実質的に前記非水溶性熱可塑性樹脂からなる複数のブロックが、実質的に前記水溶性熱硬化性樹脂からなる境界部を介して相互に接続されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
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