JP6387901B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像現像用トナー及びその製造方法に関する。
静電潜像現像用トナーの製造に界面活性剤が用いられることがある。こうした界面活性剤は、親水性を有することが一般的であり、トナーの帯電安定性を劣化させる原因になり易い。また、特許文献1には、水中で、疎水性基を有する界面活性剤をトナー粒子の表面に付着させることにより、トナー粒子の表面を疎水化する技術が開示されている。
特開2006−91081号公報
特許文献1に開示される技術では、水中で界面活性剤をトナー粒子の表面に付着させる。このため、親水性を有する界面活性剤が使用されると考えられる。こうした界面活性剤がトナー粒子の表面に付着すると、トナー粒子の表面に水分子が吸着し易くなると考えられる。特に高湿度環境下では、トナー粒子の表面に水分子が吸着し易いと考えられる。トナー粒子の表面に水分子が吸着すると、トナー粒子の帯電量が減衰する傾向がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、親水性を有する界面活性剤を用いて製造可能であり、高湿度環境下でも電荷減衰の生じにくい静電潜像現像用トナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る静電潜像現像用トナーは、複数のトナー粒子を含む。前記トナー粒子の表層部は、第1界面活性剤に由来する陽イオンと第2界面活性剤に由来する陰イオンとがイオン結合した疎水性塩を、1種以上含有する。前記トナーの質量に対する前記1種以上の疎水性塩の総質量の割合が1ppm以上5000ppm以下である。
本発明に係る静電潜像現像用トナーの製造方法は、コアの準備と、材料の添加と、シェル層の形成と、疎水性塩の合成とを含む。前記コアの準備では、アニオン性を有するコアを準備する。前記材料の添加では、水性媒体中に、前記コアと、シェル材料と、アニオン界面活性剤とを入れる。前記シェル層の形成では、前記水性媒体中で前記シェル材料を反応させて、前記コアと、前記コアの表面に形成されたシェル層とを備えるトナー母粒子を得る。前記疎水性塩の合成では、前記水性媒体中にカチオン界面活性剤を入れて、前記カチオン界面活性剤を、前記トナー母粒子の表面に付着した前記アニオン界面活性剤とイオン結合させることにより、前記トナー母粒子の表面で疎水性塩を合成する。
本発明によれば、親水性を有する界面活性剤を用いて製造可能であり、高湿度環境下でも電荷減衰の生じにくい静電潜像現像用トナー及びその製造方法を提供することが可能になる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係るトナーは、例えば正帯電性トナーとして、静電潜像の現像に好適に用いることができる。本実施形態のトナーは、複数のトナー粒子(それぞれ後述する構成を有する粒子)を含む粉体である。トナーは、1成分現像剤として使用してもよい。また、混合装置(より具体的には、ボールミル等)を用いてトナーとキャリアとを混合して2成分現像剤を調製してもよい。高画質の画像を形成するためには、キャリアとしてフェライトキャリアを使用することが好ましい。また、長期にわたって高画質の画像を形成するためには、キャリアコアと、キャリアコアを被覆する樹脂層とを有する磁性キャリアを使用することが好ましい。磁性キャリアを作製するためには、キャリアコアを磁性材料で形成してもよいし、樹脂層中に磁性粒子を分散させてもよい。高画質の画像を形成するためには、2成分現像剤におけるトナーの量は、キャリア100質量部に対して、5質量部以上15質量部以下であることが好ましく、8質量部以上12質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るトナーは、例えば電子写真装置(画像形成装置)において画像の形成に用いることができる。以下、電子写真装置による画像形成方法の一例について説明する。
まず、画像データに基づいて感光体(例えば、感光体ドラムの表層部)に静電潜像を形成する。次に、形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤を用いて現像する。現像工程では、帯電したトナーを静電潜像に付着させて、感光体上にトナー像を形成する。そして、続く転写工程では、トナー像を中間転写体(例えば、転写ベルト)に転写した後、さらに中間転写体上のトナー像を記録媒体(例えば、紙)に転写する。その後、トナーを加熱して、記録媒体にトナーを定着させる。その結果、記録媒体に画像が形成される。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4色のトナー像を重ね合わせることで、フルカラー画像を形成することができる。
本実施形態に係るトナーは、次に示す構成(以下、基本構成と記載する)を有する静電潜像現像用トナーである。
(トナーの基本構成)
トナー粒子の表層部が、第1界面活性剤に由来する陽イオンと第2界面活性剤に由来する陰イオンとがイオン結合した疎水性塩を、1種以上含有する。トナーの質量に対する1種以上の疎水性塩の総質量の割合(以下、疎水性塩含有量と記載する)が1ppm以上5000ppm以下である。なお、界面活性剤は、分子内に親水性基及び疎水性基を有する化合物である。疎水性塩含有量が1ppmであることは、トナー1gあたりに0.001mgの疎水性塩が含有されることを意味する。「1種以上の疎水性塩の総質量」とは、トナーが疎水性塩を1種類だけ含有する場合には、その疎水性塩の質量を意味し、トナーが2種以上の疎水性塩を含有する場合には、全ての疎水性塩の質量の合計を意味する。疎水性塩含有量の測定方法は、後述する実施例で示す方法又はその代替方法である。
第1界面活性剤の一例としては、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドは、下記式(1)で示される。
Figure 0006387901
第2界面活性剤の一例としては、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。ラウリル硫酸ナトリウムは、下記式(2)で示される。
Figure 0006387901
疎水性塩の一例としては、式(1)で示されるジステアリルジメチルアンモニウムクロライドから塩化物イオン(Cl-)が取り除かれた陽イオンと、式(2)で示されるラウリル硫酸ナトリウムからナトリウムイオン(Na+)が取り除かれた陰イオンとが、互いにイオン結合した化合物が挙げられる。詳しくは、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドの4級アンモニウムカチオン(NR4 +)とラウリル硫酸ナトリウムの硫酸アニオン基(−OSO3 -)とが、互いにイオン結合することで、疎水性塩が合成される。
上記基本構成を有するトナーでは、トナー粒子の表層部が疎水性塩を含有する。例えば、トナー粒子の表面に付着した第1界面活性剤に対して第2界面活性剤をイオン結合させることで、トナー粒子の表層部に疎水性塩を合成することができる。トナーの製造において水溶性の第1界面活性剤を使用した場合でも、第1界面活性剤を第2界面活性剤とイオン結合させることで、トナー粒子の表面の疎水性を強めることができる。
トナー粒子の表面に付着した界面活性剤を取り除くことによっても、トナー粒子の表面の親水性を弱めることは可能である。しかし、洗浄のみで界面活性剤を十分に取り除くためには、多大な労力を要する。上記基本構成を有するトナーでは、トナー粒子の表面で疎水性塩を合成することで、容易かつ的確にトナー粒子の表面を疎水化することが可能になると考えられる。
上記基本構成を有するトナーでは、疎水性塩含有量が1ppm以上5000ppm以下である。疎水性塩含有量が少な過ぎると、トナー粒子の表面に十分な疎水性を付与できないと考えられる。他方、疎水性塩含有量が多過ぎると、高温環境下におけるトナー粒子の表面の粘着性が強くなり、トナーの耐熱保存性が悪くなる傾向がある。トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図りつつ、高湿度環境下でのトナーの電荷減衰を抑制するためには、疎水性塩含有量が1ppm以上1000ppm以下であることがより好ましい。
トナーに含まれるトナー粒子は、シェル層を有しないトナー粒子(以下、非カプセルトナー粒子と記載する)であってもよいし、シェル層を有するトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載する)であってもよい。しかし、上記基本構成は、トナーに含まれるトナー粒子がカプセルトナー粒子である場合に、特に有益である。以下、トナーに含まれるトナー粒子がカプセルトナー粒子である実施形態について説明する。
本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子(カプセルトナー粒子)は、コア(以下、トナーコアと記載する)と、トナーコアの表面に形成されたシェル層(カプセル層)とを有する。シェル層は、実質的に樹脂から構成される。トナーコア又はシェル層の表面に外添剤が付着していてもよい。シェル層は、トナーコアの表面全体を覆っていてもよいし、トナーコアの表面を部分的に覆っていてもよい。また、トナーコアの表面に複数のシェル層が積層されてもよい。なお、必要がなければ外添剤を割愛してもよい。以下、外添剤が付着する前のトナー粒子を、トナー母粒子と記載する。また、シェル層を形成するための材料を、シェル材料と記載する。非カプセルトナー粒子においては、後述するカプセルトナー粒子におけるトナーコアをトナー母粒子として使用できる。
トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、シェル層が、トナーコアの表面積のうち、50%以上99%以下の面積を覆っていることが好ましく、70%以上95%以下の面積を覆っていることがより好ましい。トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、シェル層の最大厚さが100nm以下であることが好ましい。なお、トナーに含まれるトナー粒子がカプセルトナー粒子である場合、上記基本構成におけるトナー粒子の表層部は、トナー粒子の表面のうちトナーコアの表面がシェル層に覆われていない領域(以下、露出領域と記載する)ではトナーコアの表層部に相当し、トナー粒子の表面のうちトナーコアの表面がシェル層で覆われている領域(以下、被覆領域と記載する)ではシェル層の表層部に相当する。カプセルトナー粒子では、トナー粒子の被覆領域におけるシェル層の表層部が疎水性塩を含有することで、トナー粒子の表面の疎水性を強めることが可能になる。また、トナーコアがポリエステル樹脂を含有する場合、トナー粒子の露出領域でポリエステル樹脂が露出することにより、トナー粒子の表面の親水性が強くなり易い。しかし、トナー粒子の露出領域においてトナーコアの表層部が疎水性塩を含有することで、トナー粒子の表面の疎水性を強めることが可能になる。
トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、トナーの体積中位径(D50)が1μm以上10μm未満であることが好ましい。なお、体積中位径(D50)の測定方法は、後述する実施例で示す方法又はその代替方法である。
次に、トナーコア(結着樹脂及び内添剤)、シェル層、疎水性塩、及び外添剤について、順に説明する。トナーの用途に応じて必要のない成分を割愛してもよい。なお、粉体(より具体的には、トナーコア、トナー母粒子、外添剤、又はトナー等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。また、粉体の個数平均粒子径は、何ら規定していなければ、一次粒子の円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)である。以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。
<好適な熱可塑性樹脂>
トナー粒子(特に、トナーコア又はシェル層)を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的には、アクリル酸エステル重合体、メタクリル酸エステル重合体、又はポリメタクリル酸メチル(PMMA)等)、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、もしくはウレタン樹脂のような単独重合体、又はこれら単独重合体のいずれかの繰返し単位と同一のモノマーに由来する繰返し単位を1種以上有する共重合体(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂等)を好適に使用できる。
熱可塑性樹脂は、1種以上の熱可塑性モノマー(より具体的には、アクリル酸系モノマー又はスチレン系モノマー等)を縮重合又は共縮重合させることで得られる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためには、例えば以下に示すような、スチレン系モノマー及びアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。アクリル酸系モノマーを用いることで、スチレン−アクリル酸系樹脂にカルボキシル基を導入できる。また、水酸基を有するモノマー(より具体的には、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等)を用いることで、スチレン−アクリル酸系樹脂に水酸基を導入できる。アクリル酸系モノマーの使用量を調整することで、得られるスチレン−アクリル酸系樹脂の酸価を調整できる。また、水酸基を有するモノマーの使用量を調整することで、得られるスチレン−アクリル酸系樹脂の水酸基価を調整できる。
スチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、又はp−エチルスチレンが挙げられる。
アクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸とを縮重合又は共縮重合させることで得られる。ポリエステル樹脂を合成するためのアルコールとしては、例えば以下に示すような、2価アルコール(より具体的には、ジオール類又はビスフェノール類等)又は3価以上のアルコールを好適に使用できる。ポリエステル樹脂を合成するためのカルボン酸としては、例えば以下に示すような、2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸を好適に使用できる。また、ポリエステル樹脂を合成する際に、アルコールの使用量とカルボン酸の使用量とをそれぞれ変更することで、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価を調整することができる。ポリエステル樹脂の分子量を上げると、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は低下する傾向がある。
ジオール類の好適な例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノール類の好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル、又はポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテルが挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、又はイソドデシルコハク酸等)、又はアルケニルコハク酸(より具体的には、n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸等)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
なお、上記2価又は3価以上のカルボン酸は、エステル形成性の誘導体(より具体的には、酸ハライド、酸無水物、又は低級アルキルエステル等)に変形して用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素数1以上6以下のアルキル基を意味する。
<好適な熱硬化性樹脂>
トナー粒子(特に、シェル層)を構成する熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、スルホンアミド系樹脂、グリオキザール系樹脂、グアナミン系樹脂、アニリン系樹脂、ポリイミド樹脂(より具体的には、マレイミド重合体又はビスマレイミド重合体等)、又はキシレン系樹脂を好適に使用できる。
熱硬化性樹脂は、1種以上の熱硬化性モノマーを縮重合又は共縮重合させることで得られる。また、架橋剤を用いることで、熱可塑性モノマーにより熱硬化性樹脂を合成することもできる。
熱硬化性モノマーの好適な例としては、メチロールメラミン、メラミン、メチロール化尿素(より具体的には、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素等)、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、又はスピログアナミンが挙げられる。
[トナーコア]
トナーコアは、結着樹脂を含有する。また、トナーコアは、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含有してもよい。
(結着樹脂)
トナーコアでは、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。結着樹脂が強いアニオン性を有するためには、結着樹脂の水酸基価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)及び酸価(測定方法:JIS(日本工業規格)K0070−1992)がそれぞれ10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上であることがより好ましい。
高速定着時におけるトナーの定着性を向上させるためには、結着樹脂のガラス転移点(Tg)が、20℃以上55℃以下であることが好ましい。ガラス転移点(Tg)の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。
高速定着時におけるトナーの定着性を向上させるためには、結着樹脂の軟化点(Tm)が、100℃以下であることが好ましく、95℃以下であることがより好ましい。なお、軟化点(Tm)の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。異なるTmを有する複数種の樹脂を組み合わせることで、結着樹脂のTmを調整することができる。
トナーコアの結着樹脂としては、熱可塑性樹脂(より具体的には、前述の好適な熱可塑性樹脂等)が好ましい。トナーコア中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、及び記録媒体に対するトナーの定着性を向上させるためには、結着樹脂としてスチレン−アクリル酸系樹脂又はポリエステル樹脂を用いることが特に好ましい。
トナーコアの結着樹脂としてスチレン−アクリル酸系樹脂を使用する場合、トナーコアの強度及びトナーの定着性を向上させるためには、スチレン−アクリル酸系樹脂の数平均分子量(Mn)が2000以上3000以下であることが好ましい。スチレン−アクリル酸系樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は10以上20以下であることが好ましい。スチレン−アクリル酸系樹脂のMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
トナーコアの結着樹脂としてポリエステル樹脂を使用する場合、トナーコアの強度及びトナーの定着性を向上させるためには、ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が1000以上2000以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は9以上21以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂のMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
(着色剤)
トナーコアは、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の使用量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、黒色着色剤を含有してもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナーコアは、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有してもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを好適に使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を好適に使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを好適に使用できる。
(離型剤)
トナーコアは、離型剤を含有してもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素ワックス;酸化ポリエチレンワックス又はそのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物性ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物性ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスを好適に使用できる。1種類の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナーコアに添加してもよい。
(電荷制御剤)
トナーコアは、電荷制御剤を含有してもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアに負帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナーコアのアニオン性を強めることができる。また、トナーコアに正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナーコアのカチオン性を強めることができる。ただし、トナーにおいて十分な帯電性が確保される場合には、トナーコアに電荷制御剤を含有させる必要はない。
(磁性粉)
トナーコアは、磁性粉を含有してもよい。磁性粉としては、例えば、鉄(より具体的には、フェライト又はマグネタイト等)、強磁性金属(より具体的には、コバルト又はニッケル等)、鉄及び/又は強磁性金属を含有する合金、強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された強磁性合金、又は二酸化クロムを好適に使用できる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
磁性粉からの金属イオン(例えば、鉄イオン)の溶出を抑制するため、磁性粉を表面処理することが好ましい。酸性条件下でトナーコアの表面にシェル層を形成する場合に、トナーコアの表面に金属イオンが溶出すると、トナーコア同士が固着し易くなる。磁性粉からの金属イオンの溶出を抑制することで、トナーコア同士の固着を抑制することができると考えられる。
[シェル層]
シェル層は、粒状感のない膜であってもよいし、粒状感のある膜であってもよい。シェル層を形成するための材料として樹脂粒子を使用した場合、材料(樹脂粒子)が完全に溶けて膜状の形態で硬化すれば、シェル層として、粒状感のない膜が形成されると考えられる。他方、材料(樹脂粒子)が完全に溶けずに膜状の形態で硬化すれば、シェル層として、樹脂粒子が2次元的に連なった形態を有する膜(粒状感のある膜)が形成されると考えられる。
シェル層は、実質的に熱硬化性樹脂のみからなってもよいし、実質的に熱可塑性樹脂のみからなってもよいし、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との両方を含有していてもよい。シェル層が熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との両方を含有する場合、シェル層における熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との割合は任意である。熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との割合の例としては、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、2:1、3:1、4:1、又は5:1(それぞれ質量比で、熱可塑性樹脂:熱硬化性樹脂)が挙げられる。
トナーの耐熱保存性を向上させるためには、前述の好適な熱硬化性樹脂をシェル層が含有することが好ましい。トナーの帯電安定性及び耐熱保存性を向上させるためには、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、及びグリオキザール系樹脂からなる群より選択される1種以上の熱硬化性樹脂をシェル層が含有することが特に好ましい。
トナーの帯電安定性を向上させるためには、シェル層が疎水性樹脂を含有することが好ましい。シェル層に含有させる疎水性樹脂としては、熱可塑性樹脂(より具体的には、前述の好適な熱可塑性樹脂等)が好ましく、1種以上のスチレン系モノマー(例えば、スチレンモノマー)と1種以上のアクリル酸系モノマー(例えば、アクリル酸エステルモノマー)との共重合体が特に好ましい。スチレン−アクリル酸系樹脂は、ポリエステル樹脂と比べて、疎水性が強く、正帯電し易い傾向がある。
トナーの帯電安定性を向上させるためには、シェル層が、上記疎水性樹脂に加えて、帯電性樹脂(電荷制御剤を含む樹脂)を含有することが好ましい。シェル層に含有させる帯電性樹脂としては、正帯電性の電荷制御剤に由来する繰返し単位を組み込んだ熱可塑性樹脂(より具体的には、前述の好適な熱可塑性樹脂等)が好ましく、4級アンモニウム化合物(例えば、4級アンモニウム塩)モノマーとアクリル酸系モノマー(例えば、アクリル酸エステルモノマー)との共重合体が特に好ましい。帯電性樹脂の合成に用いられる正帯電性の電荷制御剤の好適な例を以下に示す。なお、必要に応じて、以下に示される各化合物の誘導体又は塩を使用してもよい。
正帯電性の電荷制御剤としては、例えば、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,2−オキサジン、1,3−オキサジン、1,4−オキサジン、1,2−チアジン、1,3−チアジン、1,4−チアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、又はキノキサリンのようなアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ−ンBH/C、アジンディ−プブラックEW、又はアジンディーブラック3RLのような直接染料;ニグロシン化合物(より具体的には、ニグロシンBK、ニグロシンNB、又はニグロシンZ等)のような酸性染料;ナフテン酸又は高級有機カルボン酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルデシルヘキシルメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド、又は2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライドのような4級アンモニウム塩を好適に使用できる。
[疎水性塩]
本実施形態に係るトナーでは、トナー粒子の表層部が1種以上の疎水性塩を含有している。トナー粒子の表層部は、1種類の疎水性塩のみを含有していてもよいし、2種以上の疎水性塩を含有していてもよい。疎水性塩は、第1界面活性剤に由来する陽イオンと第2界面活性剤に由来する陰イオンとがイオン結合した化合物である。第1界面活性剤に由来する陽イオンとしては、4級アンモニウムカチオン(NR4 +)を有する陽イオンが好ましい。第2界面活性剤に由来する陰イオンとしては、硫酸アニオン基(−OSO3 -)又はスルホン酸アニオン基(−SO3 -)を有する陰イオンが好ましい。トナー粒子の表層部に疎水性塩を好適に合成するためには、例えば、4級アンモニウムカチオン(NR4 +)と硫酸アニオン基(−OSO3 -)又はスルホン酸アニオン基(−SO3 -)とのイオン結合により疎水性塩が合成されることが好ましい。
第1界面活性剤としては、アミン塩界面活性剤又は4級アンモニウム塩界面活性剤のようなカチオン界面活性剤が好ましく、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、又はステアリルトリメチルアンモニウムクロライドが特に好ましい。第2界面活性剤としては、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩、又は石鹸のようなアニオン界面活性剤が好ましく、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、又はラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムが特に好ましい。
[外添剤]
トナー母粒子の表面に外添剤を付着させてもよい。外添剤は、例えばトナーの流動性又は取扱性を向上させるために使用される。トナーの流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。また、トナーの流動性又は取扱性を向上させるためには、外添剤の粒子径は0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
外添剤としては、シリカ粒子、又は金属酸化物(より具体的には、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウム等)の粒子を好適に使用できる。1種類の外添剤を単独で使用してもよいし、複数種の外添剤を併用してもよい。
[トナーの製造方法]
以下、上記構成を有するトナーを製造する方法の一例について説明する。まず、アニオン性を有するトナーコアを準備する。続けて、水性媒体中にトナーコアとシェル材料とアニオン界面活性剤とを入れる。その後、水性媒体を攪拌するなどして、シェル材料を水性媒体に溶解又は分散させることが好ましい。続けて、水性媒体中でシェル材料を反応(例えば、重合反応)させて、シェル層(硬化した膜)をトナーコアの表面に形成する。その結果、トナー母粒子が得られる。続けて、水性媒体中にカチオン界面活性剤を入れて、カチオン界面活性剤を、トナー母粒子の表面に付着したアニオン界面活性剤とイオン結合させることにより、トナー母粒子の表面で疎水性塩を合成する。その結果、表層部に疎水性塩を含有するトナー母粒子が得られる。
シェル層形成時におけるトナーコア成分(特に、結着樹脂及び離型剤)の溶解又は溶出を抑制するためには、水性媒体中でシェル層を形成することが好ましい。水性媒体は、水を主成分とする媒体(より具体的には、純水、又は水と極性媒体との混合液等)である。水性媒体は溶媒として機能してもよい。水性媒体中に溶質が溶けていてもよい。水性媒体は分散媒として機能してもよい。水性媒体中に分散質が分散していてもよい。水性媒体中の極性媒体としては、アルコール(より具体的には、メタノール又はエタノール等)を使用できる。
以下、より具体的な例に基づいて、本実施形態に係るトナーの製造方法についてさらに説明する。この例では、トナーコアがアニオン性を有し、シェル材料(ひいては、シェル層)がカチオン性を有する。トナーコアがアニオン性を有し、シェル材料がカチオン性を有する場合には、液中で負に帯電するトナーコアに、液中で正に帯電するシェル材料が電気的に引き寄せられる。液中でトナーコアにシェル材料が引き寄せられることで、in−situ重合によりトナーコアの表面にシェル層を形成することが可能になる。
(トナーコアの準備)
好適なトナーコアを容易に得るためには、凝集法又は粉砕法によりトナーコアを製造することが好ましく、粉砕法によりトナーコアを製造することがより好ましい。
以下、粉砕法の一例について説明する。まず、結着樹脂と、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉の少なくとも1つ)とを混合する。続けて、得られた混合物を溶融混練する。続けて、得られた溶融混練物を粉砕及び分級する。その結果、所望の粒子径を有するトナーコアが得られる。
以下、凝集法の一例について説明する。まず、結着樹脂、離型剤、及び着色剤の各々の微粒子を水性媒体中で凝集させて、結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有する凝集粒子を得る。続けて、得られた凝集粒子を加熱して、凝集粒子に含有される成分を合一化させる。その結果、トナーコアの分散液が得られる。その後、トナーコアの分散液から、不要な物質(分散剤等)を除去することで、トナーコアが得られる。
(シェル層の形成)
水性媒体として、例えばイオン交換水を準備する。続けて、例えば塩酸を用いて液のpHを所定のpH(以下、調整pHと記載する)に調整する。シェル層の形成を促進するためには、調整pHは、3以上5以下(弱酸性)であることが好ましい。
続けて、pHが調整された液(例えば、酸性のイオン交換水)に、トナーコアと疎水性樹脂のサスペンション(疎水性樹脂粒子を含む液)とアニオン界面活性剤とを添加する。疎水性樹脂としては、例えば、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体を使用できる。シェル層の膜質を向上させるためには、疎水性樹脂粒子の個数平均粒子径は25nm以上40nm以下であることが好ましい。トナーコアがアニオン性を有する場合には、同一極性を有するアニオン界面活性剤を使用することで、トナーコアの凝集を抑制できる。アニオン界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩、又は石鹸を使用できる。また、必要に応じて、帯電性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂を合成するための材料を液中に添加してもよい。
上記シェル材料等は、室温の液に添加してもよい。ただし、液の温度を管理することでシェル層の分子量をコントロールすることができる。シェル材料の適切な添加量は、トナーコアの比表面積に基づいて算出できる。また、上記シェル材料等に加えて、重合促進剤を液中に添加してもよい。
トナーコアの表面に均一にシェル材料(例えば、樹脂粒子)を付着させるためには、シェル材料を含む液中にトナーコアを高度に分散させることが好ましい。液中にトナーコアを高度に分散させるために、液中に分散剤を含ませてもよいし、強力な攪拌装置(例えば、プライミクス株式会社製「ハイビスディスパーミックス」)を用いて液を攪拌してもよい。
続けて、上記シェル材料等を含む液を攪拌しながら液の温度を所定の速度(例えば、0.1℃/分以上3℃/分以下から選ばれる速度)で所定の保持温度(例えば、50℃以上85℃以下から選ばれる温度)まで上昇させる。さらに、液を攪拌しながら液の温度を保持温度に所定の時間(例えば、30分間以上4時間以下から選ばれる時間)保つ。液の温度を高温に保っている間に、トナーコアの表面にシェル材料が付着し、付着したシェル材料が重合反応する。加熱によりシェル材料が重合反応し、トナーコアの表面で、実質的に樹脂から構成されるシェル層が硬化する。粒子状の樹脂は、液中で溶けて、膜状の形態で硬化すると考えられる。シェル材料(樹脂粒子)が完全に溶けて膜状の形態で硬化すれば、シェル層として、粒状感のない膜が形成されると考えられる。他方、シェル材料(樹脂粒子)が完全に溶けずに膜状の形態で硬化すれば、シェル層として、樹脂粒子が2次元的に連なった形態を有する膜(粒状感のある膜)が形成されると考えられる。液中でトナーコアの表面にシェル層が形成されることで、疎水化前のトナー母粒子の分散液が得られる。
続けて、液をその温度が常温(約25℃)になるまで冷却する。続けて、液を攪拌しながら、液中にカチオン界面活性剤を添加する。カチオン界面活性剤としては、例えば、アミン塩界面活性剤又は4級アンモニウム塩界面活性剤を使用できる。液中で、カチオン界面活性剤に由来する陽イオンとアニオン界面活性剤に由来する陰イオンとが互いにイオン結合することで、トナー母粒子の表面で疎水性塩が合成される。その結果、表層部に疎水性塩を含有するトナー母粒子(疎水化されたトナー母粒子)の分散液が得られる。水性媒体中にカチオン界面活性剤を添加することで、トナー母粒子の表面に付着したアニオン界面活性剤は疎水性塩になり、他のアニオン界面活性剤は水性媒体に溶けたまま、後述する固液分離で除去されると考えられる。
トナーコア成分の溶出又はトナーコアの変形を抑制するためには、保持温度(シェル層形成時における液の温度)は、トナーコアのガラス転移点(Tg)未満であることが好ましい。しかし、保持温度をトナーコアのガラス転移点(Tg)以上にして、あえてトナーコアを変形させてもよい。保持温度を高くすると、トナーコアの変形が促進され、トナー母粒子の形状が真球に近づく傾向がある。トナー母粒子が所望の形状になるように保持温度を調整することが望ましい。また、高温でシェル材料を反応させると、シェル層が硬くなり易い。保持温度に基づいて、シェル層の分子量を制御することもできる。
上記のようにしてトナー母粒子の表面を疎水化した後、例えば水酸化ナトリウムを用いてトナー母粒子の分散液を中和する。続けて、トナー母粒子の分散液を、例えば常温まで冷却する。続けて、例えばブフナー漏斗を用いて、トナー母粒子の分散液をろ過する。これにより、トナー母粒子が液から分離(固液分離)され、ウェットケーキ状のトナー母粒子が得られる。続けて、得られたウェットケーキ状のトナー母粒子を洗浄する。続けて、洗浄されたトナー母粒子を乾燥する。その後、必要に応じて、混合機(例えば、日本コークス工業株式会社製のFMミキサー)を用いてトナー母粒子と外添剤とを混合して、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させてもよい。なお、乾燥工程でスプレードライヤーを用いる場合には、外添剤(例えば、シリカ粒子)の分散液をトナー母粒子に噴霧することで、乾燥工程と外添工程とを同時に行うことができる。こうして、トナー粒子を多数含むトナーが製造される。
なお、上記トナーの製造方法の内容及び順序はそれぞれ、要求されるトナーの構成又は特性等に応じて任意に変更することができる。例えば、液(例えば、水性媒体)のpHを調整するタイミングは、前述のシェル材料等(シェル材料、トナーコア、及び界面活性剤)を液に添加する前でも後でもよい。シェル材料等は、まとめて同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。また、液にシェル材料等を添加する工程よりも前に、液を保持温度まで加熱する工程を行うようにしてもよい。また、液中で材料(例えば、シェル材料)を反応させる場合、液に材料を添加した後、所定の時間、液中で材料を反応させてもよいし、長時間かけて液に材料を添加して、液に材料を添加しながら液中で材料を反応させてもよい。また、シェル材料は、一度に液に添加されてもよいし、複数回に分けて液に添加されてもよい。シェル層の形成方法は任意である。例えば、in−situ重合法、液中硬化被膜法、及びコアセルベーション法のいずれの方法を用いて、シェル層を形成してもよい。また、外添工程の後で、トナーを篩別してもよい。また、必要のない工程は割愛してもよい。例えば、市販品をそのまま材料として用いることができる場合には、市販品を用いることで、その材料を調製する工程を割愛できる。また、液のpHを調整しなくてもシェル材料の重合反応が良好に進行する場合には、pH調整工程を割愛してもよい。また、外添剤が不要であれば、外添工程を割愛してもよい。トナー母粒子の表面に外添剤を付着させない(外添工程を割愛する)場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。トナーコアを形成するための材料(以下、トナーコア材料と記載する)と、シェル材料とはそれぞれ、前述の化合物(樹脂を合成するためのモノマー等)に限られない。例えば、必要に応じて、前述の化合物の誘導体又は塩をトナーコア材料又はシェル材料として使用してもよいし、モノマーに代えてプレポリマーを使用してもよい。また、前述の化合物を得るために、原料として、その化合物の塩、エステル、水和物、又は無水物を使用してもよい。各種材料は、固体状態で使用してもよいし、液体状態で使用してもよい。例えば、固体状態の材料の粉末を使用してもよいし、材料の溶液(溶剤に溶かした液体状態の材料)を使用してもよいし、材料の分散液(固体状態の材料が分散した液体)を使用してもよい。効率的にトナーを製造するためには、多数のトナー粒子を同時に形成することが好ましい。
本発明の実施例について説明する。表1に、実施例又は比較例に係るトナーA〜L(それぞれ静電潜像現像用トナー)を示す。
Figure 0006387901
以下、トナーA〜L(それぞれ静電潜像現像用トナー)の製造方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。なお、複数の粒子を含む粉体(より具体的には、トナーコア、トナー母粒子、外添剤、又はトナー等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。また、粉体の個数平均粒子径の測定値は、何ら規定していなければ、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて粒子を撮影して測定した円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)である。また、粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、ベックマン・コールター株式会社製の「コールターカウンターマルチサイザー3」を用いて測定した値である。また、Tg(ガラス転移点)及びTm(軟化点)の測定方法はそれぞれ、何ら規定していなければ、次に示すとおりである。
<Tgの測定方法>
示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて、試料(例えば、樹脂)の吸熱曲線を求めた。続けて、得られた吸熱曲線から試料のTg(ガラス転移点)を読み取った。得られた吸熱曲線中の比熱の変化点(ベースラインの外挿線と立ち下がりラインの外挿線との交点)の温度が、試料のTg(ガラス転移点)に相当する。
<Tmの測定方法>
高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500D」)に試料(例えば、樹脂)をセットし、ダイス細孔径1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分の条件で、1cm3の試料を溶融流出させて、試料のS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)を求めた。続けて、得られたS字カーブから試料のTm(軟化点)を読み取った。得られたS字カーブにおいて、ストロークの最大値をS1とし、低温側のベースラインのストローク値をS2とすると、S字カーブ中のストロークの値が「(S1+S2)/2」となる温度が、試料のTm(軟化点)に相当する。
[トナーAの製造方法]
(トナーコアの作製)
低粘度ポリエステル樹脂(Tg=38℃、Tm=65℃)750gと、中粘度ポリエステル樹脂(Tg=53℃、Tm=84℃)100gと、高粘度ポリエステル樹脂(Tg=71℃、Tm=120℃)150gと、カルナバワックス(株式会社加藤洋行製「カルナウバワックス1号」)55gと、着色剤(DIC株式会社製「KET BLUE 111」、フタロシアニンブルー)40gとを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて回転速度2400rpmで混合した。
続けて、得られた混合物を、二軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて、材料供給速度5kg/時、軸回転速度160rpm、設定温度範囲(シリンダー温度)100℃以上130℃以下の条件で、溶融混練した。続けて、得られた溶融混練物を冷却し、冷却された溶融混練物を粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)16/8型」)を用いて粗粉砕した。続けて、得られた粗粉砕物を、ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製「超音波ジェットミルI型」)を用いて微粉砕した。続けて、得られた微粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)6μmのトナーコアが得られた。
(シェル材料の調製)
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットし、フラスコ内にイオン交換水875mLとアニオン界面活性剤(花王株式会社製「ラテムル(登録商標)WX」、成分:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、固形分濃度:26質量%)75mLとを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を80℃に保った。続けて、80℃のフラスコ内容物に2種類の液(第1の液及び第2の液)をそれぞれ5時間かけてフラスコ内に滴下した。第1の液は、スチレン17mLとアクリル酸ブチル3mLとの混合液であった。第2の液は、過硫酸カリウム0.5gをイオン交換水30mLに溶かした溶液であった。続けて、フラスコ内の温度を80℃にさらに2時間保って、フラスコ内容物を重合させた。その結果、樹脂微粒子(疎水性樹脂)のサスペンション(以下、サスペンションAと記載する)が得られた。得られたサスペンションAに含まれる樹脂微粒子に関して、個数平均粒子径は32nmであり、ガラス転移点(Tg)は71℃であった。
(シェル層形成工程)
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコをウォーターバスにセットし、フラスコ内にイオン交換水450mLを入れた。その後、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を30℃に保った。続けて、フラスコ内に150mLのサスペンションAと、前述の手順で作製したトナーコア300gと、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマール(登録商標)10PT」、成分:ラウリル硫酸ナトリウム)1.5gとを添加した。続けて、フラスコ内容物を回転速度200rpmで1時間攪拌した。続けて、フラスコ内に、イオン交換水300mLを添加した。
続けて、フラスコ内容物を回転速度100rpmで攪拌しながら、フラスコ内の温度を1℃/分の速度で70℃まで上げた。続けて、温度70℃、回転速度100rpmの条件でフラスコ内容物を2時間攪拌した。
続けて、フラスコ内容物をその温度が常温(約25℃)になるまで冷却した。続けて、フラスコ内容物を攪拌しながら、カチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン(登録商標)D86P」、成分:ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)1.4gをフラスコ内に徐々に添加した。その結果、表層部に疎水性塩を含有するトナー母粒子を含む分散液が得られた。
(洗浄工程)
上記のようにして得られたトナー母粒子の分散液を、ブフナー漏斗を用いてろ過(固液分離)して、ウェットケーキ状のトナー母粒子を得た。その後、得られたウェットケーキ状のトナー母粒子をイオン交換水に再分散させた。さらに、分散とろ過とを5回繰り返して、トナー母粒子を洗浄した。
(乾燥工程)
続けて、得られたトナー母粒子を、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させた。これにより、トナー母粒子のスラリーが得られた。続けて、連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)を用いて、熱風温度45℃かつブロアー風量2m3/分の条件で、スラリー中のトナー母粒子を乾燥させた。その結果、トナー母粒子の粉体が得られた。
(外添工程)
続けて、得られたトナー母粒子を外添処理した。詳しくは、トナー母粒子100質量部と乾式シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「REA90」)1.0質量部とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて5分間混合することにより、トナー母粒子の表面に外添剤(シリカ粒子)を付着させた。その後、得られたトナーを、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、多数のトナー粒子を含むトナーAが得られた。
[トナーBの製造方法]
トナーBの製造方法は、シェル層形成工程において、アニオン界面活性剤(エマール10PT)1.5gの代わりにアニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマール20C」、成分:ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)2.1gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーCの製造方法]
トナーCの製造方法は、シェル層形成工程において、アニオン界面活性剤(エマール10PT)1.5gの代わりにアニオン界面活性剤(花王株式会社製「ネオペレックス(登録商標)G−25」、成分:ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム)0.8gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーDの製造方法]
トナーDの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミンD86P)1.4gの代わりにカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」、成分:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド)1.1gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーEの製造方法]
トナーEの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミンD86P)1.4gの代わりにカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン86W」、成分:ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド)1.2gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーFの製造方法]
トナーFの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミン86W)の使用量を1.2gから0.01gに変更した以外は、トナーEの製造方法と同じであった。
[トナーGの製造方法]
トナーFの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミン86W)の使用量を1.2gから2.4gに変更した以外は、トナーEの製造方法と同じであった。
[トナーHの製造方法]
トナーHの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミンD86P)1.4gを使用しなかった以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーIの製造方法]
トナーIの製造方法は、シェル層形成工程において、アニオン界面活性剤(エマール10PT)1.5gの代わりにカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミンD86P」、成分:ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)1.4gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーJの製造方法]
トナーJの製造方法は、シェル層形成工程において、アニオン界面活性剤(エマール10PT)1.5gの代わりにカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」、成分:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド)1.4gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーKの製造方法]
トナーKの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミンD86P)の使用量を1.4gから2.8gに変更した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[トナーLの製造方法]
トナーLの製造方法は、シェル層形成工程において、カチオン界面活性剤(コータミンD86P)1.4gの代わりにカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン24P」、成分:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド)2.8gを使用した以外は、トナーAの製造方法と同じであった。
[評価方法]
各試料(トナーA〜L)の評価方法は、以下の通りである。
(疎水性塩含有量)
分散機(株式会社シンキー製「ARE−310」)の容器に、試料(トナー)2gとメタノール20gとを入れて、容器内容物の温度を25℃に保った。続けて、分散機を用いて、容器内容物について30分間の分散処理を行った。その結果、試料を含む分散液が得られた。
続けて、遠心分離機(株式会社久保田製作所製「3740」)を用いて、試料を含む分散液について、回転速度8000rpmの条件で30分間の遠心分離処理を行った。そして、遠心分離処理された液から、上澄み液を採取した。
続けて、得られた上澄み液について、液体クロマトグラフィー分析を行い、クロマトグラムを得た。疎水性塩を溶離液に溶かし、溶離液中で電離したイオン(陰イオン及び陽イオンのいずれか一方)の量を測定した。予め作成した検量線を用いて、得られたクロマトグラムに含まれるそのイオンに特徴的なピークの面積から、そのイオンに対応する疎水性塩の量(単位:ppm)を求めた。液体クロマトグラフィーの条件は、以下のとおりであった。
<液体クロマトグラフィーの条件>
・示差屈折率検出器:昭和電工株式会社製の「Shodex RI(登録商標)」
・検出波長:254nm
・カラム:昭和電工株式会社製の「Asahipak(登録商標)GF−310 HQ」
・カラム温度:40℃
・溶離液:モル濃度50mMのNaNO3水溶液とアセトニトリル(CH3CN)との混合溶媒(混合比は、体積比で50/50であった)
・流量:1.0mL/分
・注入量:50μL
なお、トナー粒子の表面には、シェル材料の重合のために使用したアニオン界面活性剤(例えば、トナーAの製造におけるエマール10PT)に由来する疎水性塩(以下、第1疎水性塩と記載する)だけでなく、シェル材料の調製のために使用したアニオン界面活性剤(例えば、トナーAの製造におけるラテムルWX)に由来する疎水性塩(以下、第2疎水性塩と記載する)も存在していた。しかし、第2疎水性塩の量は、第1疎水性塩の量に対して極めて微量(例えば、トナーAでは100分の1以下)であるため、ここでは、第1疎水性塩の量についてのみ言及する。表1に示される疎水性塩含有量は、第1疎水性塩の量である。
(耐熱保存性)
試料(トナー)2gを容量20mLのポリエチレン製容器に入れて、その容器を、60℃に設定された恒温器内に3時間静置した。これにより、容器内に評価用トナーが調製された。
続けて、100メッシュ(目開き150μm)の質量既知の篩上に評価用トナーを載せた。そして、評価用トナーを載せた篩の質量を測定することにより、篩上の評価用トナーの質量(篩別前のトナーの質量)を求めた。続けて、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)のマニュアルに従い、レオスタッド目盛り5の振動強度で、上記篩を30秒間振動させた。篩別後に、残留トナーを含む篩の質量を測定することで、篩上に残留したトナーの質量(g)を測定した。そして、次の式に基づいて試料(トナー)の凝集度(質量%)を算出した。
凝集度(質量%)=100×篩上の残留トナーの質量/篩別前のトナーの質量
凝集度が10質量%以下であれば○(良い)と評価し、凝集度が10質量%を超えれば×(良くない)と評価した。
(定着性)
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)100質量部と、試料(トナー)10質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合し、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。
評価機としては、カラープリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」を改造して定着温度を変更可能にした評価機)を用いた。上述のようにして調製した評価用現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
上記評価機を用いて、線速200mm/秒、トナー載り量1.0mg/cm2の条件で、90g/m2の紙(A4サイズの評価用紙)に、大きさ25mm×25mmのソリッド画像を形成した。続けて、画像が形成された紙を定着器に通した。続けて、定着器に通した紙について、目視によりオフセットの発生の有無を確認した。定着温度の設定範囲は100℃以上200℃以下であった。定着器の定着温度を100℃から5℃ずつ上昇させた。定着ローラーにトナーが付着した場合に、オフセットが発生したと判断した。そして、オフセットが発生しない定着温度のうちの最低温度(最低定着温度)及び最高温度(最高定着温度)を測定した。また、測定された最低定着温度及び最高定着温度に基づいて、定着域(=最高定着温度−最低定着温度)を求めた。
定着域が30℃以上であれば○(良い)と評価し、定着域が30℃未満であれば×(良くない)と評価した。
(耐ドラム付着性)
定着性の評価と同様の手法により、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。評価機としては、カラープリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5400DN」)を用いた。評価用現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
上記評価機を用いて、温度32℃かつ湿度80%RHの環境下において、印字率5%で10000枚連続印刷する耐刷試験を行った。耐刷試験中に、トナーが感光体ドラムに付着したか否かを評価した。詳しくは、形成されたソリッド画像にダッシュマークが観察されなければ○(良い)と評価し、形成されたソリッド画像にダッシュマークが観察されれば×(良くない)と評価した。なお、ダッシュマークは、トナーが感光体ドラムの表面に付着することに起因して生じ得る画像欠陥である。
(電荷減衰定数)
試料(トナー)の電荷減衰定数は、静電気拡散率測定装置(株式会社ナノシーズ製「NS−D100」)を用いて、JIS(日本工業規格)C 61340−2−1−2006に準拠した方法で測定した。以下、トナーの電荷減衰定数の測定方法について詳述する。
測定セルに試料(トナー)を入れた。測定セルは、内径10mm、深さ1mmの凹部が形成された金属製のセルであった。スライドガラスを用いて試料を上から押し込み、セルの凹部に試料を充填した。セルの表面においてスライドガラスを往復移動させることによって、セルから溢れた試料を除去した。試料の充填量は0.04g以上0.06g以下であった。
続けて、試料が充填された測定セルを、温度32℃、湿度80%RHの環境下で12時間静置した。続けて、接地させた測定セルを静電気拡散率測定装置内に置き、コロナ放電によって試料にイオンを供給して、試料を帯電させた。帯電時間は0.5秒間であった。そして、コロナ放電終了後0.7秒経過した後から、試料の表面電位を連続的に測定した。測定された表面電位と、式「V=V0exp(−α√t)」とに基づいて、電荷減衰定数(電荷減衰速度)αを算出した。式中、Vは表面電位[V]、V0は初期表面電位[V]、tは減衰時間[秒]をそれぞれ示す。
電荷減衰定数が0.020以下であれば○(良い)と評価し、電荷減衰定数が0.020を超えれば×(良くない)と評価した。
[評価結果]
表2に、トナーA〜Lの各々の評価結果を示す。なお、疎水性塩含有量の測定結果は、表1に示している。
Figure 0006387901
トナーA〜G(実施例1〜7に係るトナー)はそれぞれ、前述の基本構成を有していた。詳しくは、実施例1〜7に係るトナーではそれぞれ、第1界面活性剤(詳しくは、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、又はステアリルトリメチルアンモニウムクロライド)に由来する陽イオンと第2界面活性剤(詳しくは、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、又はラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム)に由来する陰イオンとがイオン結合した疎水性塩を、トナー粒子(詳しくは、トナー母粒子)の表層部が1種以上含有していた。実施例1〜7に係るトナーではそれぞれ、疎水性塩含有量(トナーの質量に対する1種以上の疎水性塩の総質量の割合)が1ppm以上5000ppm以下であった。
実施例1〜7に係るトナーはそれぞれ、親水性を有する界面活性剤を用いて製造可能であった。また、表2に示されるように、実施例1〜7に係るトナーはそれぞれ、耐熱保存性及び低温定着性に優れ、高湿度環境下でも電荷減衰が生じにくかった。また、実施例1〜7に係るトナーを用いて画像を形成した場合にはそれぞれ、感光体ドラムに対するトナーの付着が生じにくかった。
本発明に係る静電潜像現像用トナーは、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。

Claims (7)

  1. 複数のトナー粒子を含む静電潜像現像用トナーであって、
    前記トナー粒子の表層部は、第1界面活性剤に由来する陽イオンと第2界面活性剤に由来する陰イオンとがイオン結合した疎水性塩を、1種以上含有し、
    前記複数のトナー粒子のそれぞれは、トナーコアと、前記トナーコアの表面に形成されたシェル層とを備え、前記シェル層の表層部は、前記疎水性塩を含有し、
    前記シェル層は、スチレン及びアクリル酸ブチルに由来する樹脂からなり、
    前記トナーコアは、ガラス転移点の異なる3種類のポリエステル樹脂を含有し、
    前記トナーの質量に対する前記1種以上の疎水性塩の総質量の割合が1ppm以上5000ppm以下である、静電潜像現像用トナー。
  2. 前記疎水性塩の少なくとも1種は、4級アンモニウムカチオンと硫酸アニオン基又はスルホン酸アニオン基とがイオン結合した化合物である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
  3. 前記第1界面活性剤は、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、又はステアリルトリメチルアンモニウムクロライドである、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。
  4. 前記第2界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、又はラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
  5. 前記トナーの質量に対する前記1種以上の疎水性塩の総質量の割合が1ppm以上1000ppm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
  6. 前記シェル層を構成する前記樹脂のガラス転移点は、71℃である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
  7. 前記3種類のポリエステル樹脂のガラス転移点は、それぞれ、38℃、53℃及び71℃である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
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