JP2017094714A - 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 - Google Patents
立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017094714A JP2017094714A JP2016181975A JP2016181975A JP2017094714A JP 2017094714 A JP2017094714 A JP 2017094714A JP 2016181975 A JP2016181975 A JP 2016181975A JP 2016181975 A JP2016181975 A JP 2016181975A JP 2017094714 A JP2017094714 A JP 2017094714A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dimensional modeling
- liquid material
- dimensional
- organic compound
- set according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
Description
また、結合剤材料をインク中に添加した後、粉末成分上にインクジェット方式にてインクを着弾させることにより化学反応を起こさせて三次元形状を得るコンポーネントを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、バインダー成分をインク中に添加した後、粉末粒子上にインクを着弾させることにより粒子をバインドする成形体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
本発明の立体造形材料セット(「積層造形材料セット」とも称することがある)は、溶媒、有機化合物A、及び無機粒子を含む第一の立体造形用液体材料(「第一の積層造形用液体材料」、「スラリー」とも称することがある)と、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含む第二の立体造形用液体材料(「第二の積層造形用液体材料」とも称することがある)と、を有し、前記有機化合物Aを溶解する立体造形用液体材料(「第三の積層造形用液体材料」とも称することがある)を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の材料を有してなる。
本発明の立体造形材料セットは、レーザーや電子線を用いた従来の方法においては粉末の搬送をしなければならず、ジルコニアのような焼結を必要とするセラミックスにおいては、焼結性を担保させるために小粒径化した場合に、ジルコニアの流動性が著しく悪化してしまい、搬送できなくなるという知見に基づくものである。
また、レーザーや電子線を用いた従来の方法では、人工歯に対して、グラデーションを付加することができないが、インクジェット方式であれば、第二の立体造形用液体材料側に色材を含有させることで造形時のグラデーション付加が可能であり、更なる高付加価値化が期待できる。
さらに、本発明の立体造形材料セットは、従来のコンポーネントを作製する方法では、積極的に架橋を起こさせる成分がインク側のみに入っているため、インクが着弾してから反応が終わるまである程度の時間を要するだけでなく、結合強度も十分得られないため、強度が高く高精度なグリン体を素早く得ることができないという問題があるという知見に基づくものである。
またさらに、本発明の立体造形材料セットは、従来の成形体の製造方法では、バインダーで粒子を相互に結合させるため、バインダーが乾燥しないと十分なバインド効果が得られないことや、バインダーが乾燥して固まっているだけであり、十分な結合強度も得られないため、強度が高く高精度なグリン体を素早く得ることができないという問題があるという知見に基づくものである。
前記第一の立体造形用液体材料(第一の積層造形用液体材料)は、溶媒、有機化合物A、及び無機粒子を含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記無機粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セラミックス粒子、金属粒子などが挙げられる。
前記無機粒子としては、生体適合性を有することが好ましい。
前記セラミックス粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジルコニア粒子、アルミナ粒子、シリカ粒子、二ケイ酸リチウム粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジルコニア粒子が好ましい。前記セラミックス粒子としてジルコニア粒子を用いる場合は、安定化剤としてのイットリアやセリア等を含有してもよい。
前記ジルコニア粒子中の前記安定化剤の含有量は、例えば、ICP発光分光分析法により測定することができる。
前記瞬間乾燥とは、10秒間以内に乾燥できる手法であり、乾燥温度は200℃以上の加熱空気中で行うことが好ましい。次に、前記乾燥粉末を空気中で800℃以上1,200℃以下の温度で熱分解させることにより、酸化物仮焼粉末が得られる。前記酸化物仮焼粉末を湿式粉砕法で粉砕径を2μm以下になるように粉砕し、水洗する。
前記水洗の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メンブレンフィルターを使用した連続式洗浄ろ過法が好ましい。前記水洗により、無機粒子中のナトリウム(又はカリウム)濃度が酸化物に換算した量として10ppm以上100ppm以下の範囲になるように十分に水洗する。前記水洗後のスラリーを乾燥させることにより、無機粒子(ジルコニア粉末)が得られる。
前記金属粒子としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン粒子、チタン合金粒子、コバルト/クロム合金粒子、ステンレス合金粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、チタン粒子、チタン合金粒子が好ましい。
前記有機化合物Aとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性樹脂などが挙げられる。前記水溶性樹脂における水溶性とは、室温(25℃)において、水に対して10質量%以上溶解することを意味する。
前記酸性官能基としては、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基などが挙げられる。
前記溶媒としては、前記有機化合物Aを溶解することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、メタノール、エタノール、トルエン(沸点:110.6℃)等の極性溶媒などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、グリンシート又はグリン体造形の生産性を向上の点から、沸点が低い有機溶剤が好ましく、沸点が80℃以下である有機溶剤がより好ましい。
前記沸点が80℃以下である有機溶剤としては、例えば、エタノール(沸点:78.37℃)、メタノール(沸点:64.7℃)、酢酸エチル(沸点:77.1℃)、アセトン(沸点:56℃)、塩化メチレン(沸点:39.6℃)などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脱水縮合剤、分散剤、可塑剤、焼結助剤などが挙げられ、特に脱水縮合剤を添加することが好ましい。前記第一の立体造形用液体材料が、前記分散剤を含むと、前記無機粒子の分散性を改善し、静止時の沈降を抑制することができる点で好ましく、グリンシート又はグリン体を造形する際に無機粒子が連続して存在しやすくなる。また、前記可塑剤を含むと、前記第一の立体造形用液体材料からなるグリンシート又はグリン体前駆体が乾燥した際に亀裂が入りにくくなる点で好ましい。前記焼結助剤を含むと、得られた積層造形物につき焼結処理を行う場合において、より低温での焼結が可能となる点で好ましい。
前記脱水縮合剤は、前記第一の立体造形用液体材料、及び前記第二の立体造形用液体材料の少なくともいずれかに添加することが好ましい。さらに、添加した場合において得られた立体造形物を加熱処理することがより好ましい。脱水縮合剤の添加や立体造形物の加熱により前記有機化合物Aと前記有機化合物Bの間の静電的な相互作用による架橋の一部に共有結合を形成することができ、静電相互作用の結合と共有結合が立体造形物中にて混在することになる。前記静電的な相互作用の結合は、水親和性が高いため吸水して膨潤することにより曲げ弾性率や硬度が低下する傾向にあるが、共有結合を有することにより立体造形物の硬度を一定以上保つことができる。その結果、後述する除去工程において立体造形物を取り出す際、変形や欠けなく容易に取り出すことができる。
前記脱水縮合剤とは、付加脱離反応によってエステル・アミド結合等のカルボン酸誘導体を合成するための反応試薬を意味する。
前記カルボジイミド縮合剤としては、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミドなどが挙げられる。
前記イミダゾール縮合剤としては、N,N’−カルボニルジイミダゾール、1,1’−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)などが挙げられる。
前記トリアジン縮合剤としては、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム=クロリドn水和物、トリフルオロメタンスルホン酸(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−(2−オクトキシ−2−オキソエチル)ジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
前記ホスホニウム縮合剤としては、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩、(7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩、3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オンなどが挙げられる。
前記ウロニウム縮合剤としては、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩、O−(N−スクシンイミジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩、O−(N−スクシンイミジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩、O−(3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルチウロニウムテトラフルオロホウ酸塩、O−[2−オキソ−1(2H)−ピリジル]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸塩、{{[(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデン)アミノ]オキシ}−4−モルホリノメチレン}ジメチルアンモニウムヘキサフルオロリン酸塩などが挙げられる。
前記ハロウニウム縮合剤としては、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロリン酸塩、1−(クロロ−1−ピロリジニルメチレン)ピロリジニウムヘキサフルオロリン酸塩、2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロリン酸塩、フルオロ−N,N,N’,N’−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロリン酸塩などが挙げられる。
これらの中でも、水やアルコール等の極性溶媒中にて反応が起こるトリアジン縮合剤として、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム=クロリドn水和物(DMT−MM)が好ましい。
前記第二の立体造形用液体材料は、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含み、更に必要に応じて、水性媒体、その他の成分を含有してなる。
前記有機化合物Bとしては、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性樹脂などが挙げられる。前記水溶性樹脂における水溶性とは、室温(25℃)において、水に対して10質量%以上溶解することを意味する。
前記塩基性官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基などが挙げられる。
前記アミノ基としては、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基などが挙げられる。
前記アミノ基を有する有機化合物Bとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリアリルアミンなどが挙げられる。
前記ポリエチレンイミンとしては、分岐型であることが好ましい。
前記アミド基を有する有機化合物Bとしては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリウレタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機化合物Bの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の熱分析装置を選択することができ、例えば、DSC−200(セイコーインスツル株式会社製)などを用いて、公知の方法に従って測定することができる。
前記有機化合物Aと前記有機化合物Bとの間の新規共有結合の確認は、固体高分解能13C−NMR(装置名:ECX−500 NMR、日本電子株式会社製)スペクトルを用いて、測定することにより確認することができる。なお、測定条件、及び測定試料は、下記の通りである。
−測定条件−
・積算回数40,000回
・C.T. =2msec
・SW =240ppm
・Offset =110ppm
・Rotation =16kHz(127.2ppm)
・X_amp_CP =52.7%
・X_amp_grad =22.0%
−測定試料−
・有機化合物A単独
・有機化合物B単独
・有機化合物Aと有機化合物Bとをモル比1:1になるように高純水中にて混合させて恒温槽により50℃条件下で24時間乾燥させた試料
・有機化合物Aと有機化合物Bと縮合剤とをモル比1:1:1になるように高純水中で混合させて、恒温槽により50℃条件下で24時間乾燥させた試料
・有機化合物Aと有機化合物Bとをモル比1:1になるように高純水中で混合させてホットプレートにより150℃条件下で加熱した試料
前記水性媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール等のアルコール、エーテル、ケトン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水が好ましい。なお、前記水性媒体は、前記水が前記アルコール等の水以外の成分を若干量含有するものであってもよい。
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。
前記その他の成分としては、例えば、脱水縮合剤、界面活性剤、保存剤、防腐剤、安定化剤、pH調整剤などが挙げられる。
前記第三の立体造形用液体材料は、前記有機化合物Aを溶解するアルカリ金属水酸化物を含み、更に必要に応じて、水性媒体、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
前記アルカリ金属水酸化物としては、前記有機化合物Aに対して反応性を示し、塩を形成すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記有機化合物Aと塩を形成する物質などが挙げられる。
前記第三の立体造形用液体材料としては、複数のアルカリ金属水酸化物を含むことが好ましい。
前記水性媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール等のアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水が好ましい。なお、前記水性媒体は、前記水が前記アルコール等の水以外の成分を若干量含有するものであってもよい。前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。
前記界面活性剤としては、前記有機化合物Aに対して反応性を示さなければ特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル、ジスルホン酸塩、コール酸塩、デオキシコール酸塩などが挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体、ポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテルなどが挙げられる。
前記その他の成分としては、例えば、保存剤、防腐剤、安定化剤、pH調整剤などが挙げられる。
前記立体造形物の焼結後密度としては、93%以上が好ましい。前記立体造形物の焼結後密度は、JIS−R−1634に基づいて、株式会社エー・アンド・デイ製のAD−1653を用いて測定することができる。
前記立体造形物の焼結後のロックウェル硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ジルコニア粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後のロックウェル硬度としては、70HRA以上が好ましく、80HRA以上がより好ましい。
前記二ケイ酸リチウム粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後のロックウェル硬度としては、50HRA以上が好ましく、60HRA以上がより好ましい。
前記チタン粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後のロックウェル硬度としては、50HRA以上が好ましく、60HRA以上がより好ましい。
前記窒化珪素粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後のロックウェル硬度としては、50HRA以上が好ましく、55HRA以上がより好ましい。
前記ロックウェル硬度は、例えば、JIS−Z−2245に基づいて、株式会社ミツトヨ製のHR−110MRを用いて測定することができる。
前記立体造形物の焼結後の曲げ強度、又は耐力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ジルコニア粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後の曲げ強度としては、400MPa以上が好ましく、800MPa以上がより好ましい。
前記二ケイ酸リチウム粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後の曲げ強度としては、200MPa以上が好ましく、350MPa以上がより好ましい。
前記チタン粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後の耐力としては、240MPa以上が好ましく、400MPa以上がより好ましい。
前記窒化珪素粒子を用いた立体造形物の場合の焼結後の曲げ強度としては、600MPa以上が好ましく、800MPa以上がより好ましい。
前記曲げ強度は、ISO−6871に基づいて、株式会社島津製作所製のAUTOGRAPH−AGS−Jを用いて測定することができ、前記耐力は、JIS−T6123に基づいて、株式会社島津製作所製のAUTOGRAPH−AGS−Jを用いて測定することができる。
本発明の立体造形物(積層造形物)の製造方法は、層形成工程、液体材料付与工程を含み、層乾燥工程、未反応領域の除去工程、及び焼結工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明で用いられる立体造形物(積層造形物)の製造装置は、液体材料層保持手段、層形成手段、及び液体材料付与手段を有し、層乾燥手段、未反応領域の除去手段、及び焼結手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明の立体造形物(積層造形物)の製造方法は、本発明で用いられる立体造形物の製造装置を用いて好適に実施することができ、前記層形成工程は、前記層形成手段により好適に実施することができ、前記層乾燥工程は、前記層乾燥手段により好適に実施することができ、前記液体材料付与工程は、前記液体材料付与手段により好適に実施することができ、前記未反応領域の除去工程は、前記未反応領域の除去手段により好適に実施することができ、前記焼結工程は、前記焼結手段により好適に実施することができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に実施することができる。
前記歯科用補綴物の製造方法は、本発明で用いられる歯科用補綴物の製造装置を用いて好適に実施することができ、前記層形成工程は、前記層形成手段により好適に実施することができ、前記層乾燥工程は、前記層乾燥手段により好適に実施することができ、前記液体材料付与工程は、前記液体材料付与手段により好適に実施することができ、前記未反応領域の除去工程は、前記未反応領域の除去手段により好適に実施することができ、前記焼結工程は、前記焼結手段により好適に実施することができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に実施することができる。
前記層形成工程は、本発明の前記第一の立体造形用液体材料を用いて第一の立体造形用液体材料層を形成する工程である。
前記層形成手段は、本発明の前記第一の立体造形用液体材料を用いて第一の立体造形用液体材料層を形成する手段である。
前記支持体(液体材料層保持手段)としては、前記第一の立体造形用液体材料を載置することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記第一の立体造形用液体材料の載置面を有する台、特開2000−328106号公報の図1に記載の装置におけるベースプレート、などが挙げられる。前記支持体の表面、即ち、前記第一の立体造形用液体材料を載置する載置面としては、例えば、平滑面であってもよいし、粗面であってもよく、また、平面であってもよいし、曲面であってもよい。
前記第一の立体造形用液体材料を前記支持体上に配置させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)を薄層に配置させる方法としては、特許第3607300号公報に記載の選択的レーザー焼結方法に用いられる、公知のカウンター回転機構(カウンターローラ)などを用いる方法、前記スラリー材料をブラシ、ローラ、ブレード等の部材を用いて薄層に拡げる方法、前記スラリー材料層の表面を押圧部材を用いて押圧して薄層に拡げる方法、公知の粉末積層造形装置を用いる方法などが好適に挙げられる。
また、スラリーが乾燥工程を経て乾燥して安定になった状態での表面粗さが0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。スラリーの状態が安定であると、積層時ごとのばらつきを小さくすることができる。
前記表面粗さ(Ra)の測定は、以下のようにして行うことができる。前記スラリー材料層は、第一の立体造形用液体材料(スラリー)を敷き、必要に応じて溶剤の除去などを施し、第二の立体造形用液体材料を付与する前の状態にする。このときの第一の立体造形用材料の層について、レーザー顕微鏡(装置名:VK−X250、株式会社キーエンス製)を用いて層表面の5箇所を任意に選択して測定する。対物レンズは20倍を用い、得られた測定値から平均値を求め、表面粗さ(Ra)とする。
前記層乾燥工程は、前記層形成工程後、前記液体材料付与工程前において、得られたスラリー層を乾燥させる工程であり、層乾燥手段により行われる。もちろん自然乾燥を行ってもよい。前記層乾燥工程において、前記スラリー層中に含まれる水分(溶媒)を揮発させることができる。なお、前記層乾燥工程としては、スラリー層から溶媒をすべて除去せず、半乾燥状態とすることが好ましい。前記層乾燥手段としては、例えば、公知の乾燥機などが挙げられる。
前記液体材料付与工程は、前記スラリー材料層に、水性媒体を含む第二の立体造形用液体材料(積層造形用材料)を前記第一の立体造形用液体材料層の所定領域に付与する工程である。
前記液体材料付与手段は、前記スラリー材料層に、水性媒体を含む第二の立体造形用液体材料(積層造形用材料)を前記第一の立体造形用液体材料層の所定領域に付与する手段である。
前記立体造形物(グリン体)は、赤外線ヒーター、ホットプレート、高温加熱炉等により加熱することが好ましい。例えば、ポリアクリル酸とポリエチレンイミンとのポリイオンコンプレックスを150℃以上にて10分間〜15分間以上加熱することにより、静電的相互作用の架橋の一部を化学結合であるアミド結合(共有結合)にすることができることが知られている(Advances in Colloid and Interface Science 158 (2010) 84−93参照)。
前記加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以上300℃以下が好ましく、100℃以上200℃以下がより好ましい。
前記除去工程は、前記層形成工程と前記液体材料付与工程とを順次繰り返して形成した立体造形物を前記第三の立体造形用液体材料に浸漬して未反応のスラリー材料を除去する工程である。前記除去工程において、前記未反応のスラリー層中に含まれる前記有機化合物Aを塩にし、水溶性を付与することができる。なお、前記除去手段としては、例えば、静置による崩壊、超音波照射による崩壊、液体攪拌による崩壊などが挙げられる。
前記焼結工程は、前記層形成工程と前記液体材料付与工程とを順次繰り返して形成した立体造形物(グリン体)を焼結する工程であり、焼結手段により行われる。前記焼結工程を行うことにより、前記硬化物を一体化された成形体(焼結体)とすることができる。
前記焼結手段としては、例えば、公知の焼結炉などが挙げられる。
前記レーザー照射におけるレーザーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CO2レーザー、Nd−YAGレーザー、ファイバーレーザー、半導体レーザーなどが挙げられる。前記レーザー照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、小型レーザーを用いる場合、前記粉末材料を溶融することができないため、併用する接着剤(例えば、ポリエステル系接着剤)を混在させて、レーザー照射により接着剤を溶融させて造形することが好ましい。その場合、CO2レーザーを用いることが好ましい。照射条件としては、例えば、レーザー出力15W、波長10.6μm、ビーム径0.4mm程度が好ましい。
前記電子線照射としては、前記第一の立体造形用液体材料中の無機粒子が溶融するエネルギーの電子線を照射すること以外の制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。電子線を照射する際には、前記第一の立体造形用液体材料は真空環境下で扱われる必要がある。前記電子線照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、出力1,500W、ビーム径0.1mm、真空度1.0×10−5mbar程度が好ましい。
前記その他の工程としては、例えば、表面保護工程、塗装工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、表面保護手段、塗装手段などが挙げられる。
前記表面保護工程は、前記液体材料付与工程、又は前記焼結工程において形成した立体造形物に保護層を形成する工程である。前記表面保護工程を行うことにより、前記立体造形物を、例えば、そのまま使用等することができる耐久性等を前記立体造形物の表面に与えることができる。
前記保護層としては、例えば、耐水性層、耐候性層、耐光性層、断熱性層、光沢層などが挙げられる。
前記表面保護手段としては、公知の表面保護処理装置、例えば、スプレー装置、コーティング装置などが挙げられる。
前記塗装工程は、前記立体造形物に塗装を行う工程である。この塗装工程を行うことにより、前記立体造形物に所望の色に着色させることができる。前記塗装手段としては、公知の塗装装置、例えば、スプレー、ローラ、刷毛等による塗装装置などが挙げられる。
造形側スラリー貯留槽1の上には、該スラリー貯留槽内の第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)に向けて第二の立体造形用液体材料4を吐出するインクジェットヘッド5を有し、更に、供給側スラリー貯留槽2から造形側スラリー貯留槽1にスラリー材料を供給すると共に、造形側スラリー貯留槽1のスラリー材料層表面を均す、均し機構6(以下、リコーターということがある)を有する。
一層分の描画が終了した後、供給側スラリー貯留槽2のステージ3を上げ、造形側スラリー貯留槽1のステージ3を下げる。その差分のスラリー材料を、前記均し機構6によって、造形側スラリー貯留槽1へと移動させる。
図2に示す構成の立体造形物の製造装置によれば、2つのスラリー貯留槽を平面的に並べる図1の構成に比べて、装置をコンパクトにできる。
前記立体造形物(焼結体)は、本発明の前記立体造形物の製造方法により製造される。
前記立体造形物(焼結体)としては、口腔内の咀嚼力に長期間耐えることができ、審美性を有している点から、人工歯であることが好ましい。
前記人工歯は、う蝕、外傷、歯周病などにより失った天然歯の代わりに、その機能を回復するために作られた人工の歯であり、ブリッジ、クラウン等の歯科用補綴物も含まれる。
以下の実施例及び比較例では、型を用いないで積層造形物を製造した例を示したが、これらに制限されるものではない。
<無機粒子1の合成>
20質量%のオキシ塩化ジルコニウム水溶液に、イットリア及びジルコニアの換算モル比(イットリア:ジルコニア)が2.8:97.2となるように、18質量%の塩化イットリウム水溶液を混合した。これに、塩化ナトリウムをオキシ塩化ジルコニウム全量に対して、0.5質量%添加し溶解した。
次いで、得られた水溶液に塩化アルミニウムをジルコニア全量に対して、アルミナとして0.4質量%となるように添加し溶解した。この水溶液を200℃の温度の空気内で噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。得られた乾燥粉末を、空気中で1,000℃の温度で焼成し、仮焼粉末を合成した。得られた仮焼粉末の単斜晶相率は8.2%であった。この仮焼粉末を、湿式アトライターで粉砕して30質量%スラリーを得た。次に、得られたスラリーを、目開き0.5μmのメンブレンフィルターにて希釈・ろ過濃縮を繰り返し、ろ過水の電気伝導度が20μS以下になるまで繰り返し洗浄して、無機粒子1(ジルコニア粒子)を合成した(生体適合性あり)。なお、前記仮焼粉末の単斜晶相率は下記のようにして同定した。
合成した無機粒子1としてのジルコニアの結晶相の同定を、X線粉末回折装置(リガク電機株式会社製、RINT1100)を用いて以下の条件で実施した。
[測定条件]
・管球:Cu
・電圧:40kV
・電流:40mA
・開始角度:3°
・終了角度:80°
・スキャンスピード:0.5°/min
なお、ジルコニアの単斜晶相率(%)は、粉末X線回折測定により単斜晶相の111面及び11−1面、正方晶相の111面及び立方晶相の111面の反射ピーク強度Im(111)、Im(11−1)、It(111)、Ic(111)より、下記式(1)により算出した。
[式(1)]
単斜晶相率(%)=[Im(111)+Im(11−1)]/[Im(111)+Im(11−1)+It(111)+Ic(111)]
無機粒子1(ジルコニア粒子)30.0質量部、重量平均分子量(Mw)が800,000であるポリアクリル酸A(PAA、株式会社日本触媒製、AS−58)13.0質量部、可塑剤としてのフタル酸ベンジルブチル(和光純薬工業株式会社製)10.0質量部、セラミックス分散剤(マリアリム、日油株式会社製、AKM−0531)1.5質量部、及びエタノール60.0質量部を混合し、直径3mmのジルコニアビーズにて3時間ビーズミル分散することで第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)1を得た。
−無機粒子の体積平均粒径−
前記第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)1中における前記無機粒子の体積平均粒径は、装置名:LA−920(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。LA−920の測定の際にLA−920専用アプリケーション(Ver.3.32)(株式会社堀場製作所製)を用いて解析を行った。具体的にはクロロホルムにて光軸調整した後、バックグラウンドを測定した。その後、循環を開始し前記第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)を滴下した。透過率が安定したことを確認した後に超音波を下記条件で照射した。照射した後に透過率の値が70%以上95%以下の範囲となる条件で体積平均粒径を測定した。体積平均粒径の測定再現性の点から、前記LA−920の透過率の値が70%以上95%以下となる条件で測定した。また、超音波照射後に透過率が前記値から外れた場合は再度測定を行った。前記透過率の値を得るために前記第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)の滴下量を調節した。なお、測定及び解析条件は、以下のように設定した。
[測定及び解析条件]
・データ取り込み回数:15回
・相対屈折率:1.20
・循環:5
・超音波強度:7
<第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)2〜26の調製>
第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)の調製例1において、下記表1〜表4の組成、及び含有量に変更した以外は、第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)の調製例1と同様にして、第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)2〜26を得た。また、前記無機粒子の体積平均粒径を、第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)の調製例1と同様にして測定した。
・重量平均分子量(Mw)が800,000のポリアクリル酸A(PAA):株式会社日本触媒製、商品名:AS−58
・重量平均分子量(Mw)が400,000のポリアクリル酸B(PAA)、重量平均分子量(Mw)が800,000のポリアクリル酸A(PAA、株式会社日本触媒製、商品名:AS−58)を、超音波装置で分解することで得た。
・重量平均分子量(Mw)が300,000のポリアクリル酸C(PAA)は、重量平均分子量(Mw)が800,000のポリアクリル酸A(PAA、株式会社日本触媒製、商品名:AS−58)を、超音波装置で分解することで得た。
・重量平均分子量(Mw)が100,000であるポリビニルピロリドン(PVP):株式会社日本触媒製、商品名:K―30
・二ケイ酸リチウム粒子:合成品、生体適合性あり
・チタン粒子:株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ製、生体適合性あり
・窒化珪素粒子:デンカ株式会社製、商品名:SN−9FWS
・4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム=クロリドn水和物:和光純薬工業株式会社製
・N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド:和光純薬工業株式会社製
<第二の立体造形用液体材料1の調製>
水88.0質量部と、重量平均分子量(Mw)が10,000であるポリエチレンイミンA(PEI、株式会社日本触媒製、SP−200)12.0質量部と、界面活性剤としてTween20(東京化成工業株式会社製)0.5質量部とを、ホモミキサーを用いて30分間分散させて、第二の立体造形用液体材料1を調製した。前記第二の立体造形用液体材料1のアミン価は、自動滴定装置COM−1500(平沼産業株式会社製)を用いて測定した。
<第二の立体造形用液体材料2〜19の調製>
第二の立体造形用液体材料の調製例1において、下記表5〜表7の組成、及び含有量に変更した以外は、第二の立体造形用液体材料の調製例1と同様にして、第二の立体造形用液体材料2〜19を得た。
・重量平均分子量(Mw)が10,000であるポリエチレンイミンA(PEI):株式会社日本触媒製、商品名:SP−200、アミン価:1,103mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が1,800であるポリエチレンイミンB(PEI):株式会社日本触媒製、商品名:SP018、アミン価:1,316mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が1,500であるポリエチレンイミンC(PEI):株式会社日本触媒製、商品名:SP015、アミン価:1,377mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が8,000のポリアリルアミンA(PAA):株式会社ニットーボーメディカル製、商品名:PAA−08、アミン価:1,032mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が1,600のポリアリルアミンB(PAA):株式会社ニットーボーメディカル製、商品名:PAA−01、アミン価:1,238mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が1,200のポリアリルアミンC(PAA)は、重量平均分子量(Mw)が1,600のポリアリルアミンB(PAA、株式会社ニットーボーメディカル製、商品名:PAA−01)を、超音波装置で分解して得た。アミン価:1,314mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が10,000のポリアクリル酸(PAA)は、重量平均分子量(Mw)が800,000のポリアクリル酸(PAA、株式会社日本触媒製、商品名:AS−58)を、超音波装置で分解して得た。アミン価:0mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が10,000のポリアクリルアミド(PAAm):株式会社ポリサイエンス製、アミン価:274mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が5,000のポリウレタン(PU)は、自社にて合成した。重量平均分子量:5,000、アミン価:281mgKOH/g
・重量平均分子量(Mw)が1,500であるポリビニルピロリドン(PVP):株式会社日本触媒、商品名:K−30、アミン価:306mgKOH/g
・4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム=クロリドn水和物:和光純薬工業株式会社製
<第三の立体造形用液体材料1の調製>
水89.0質量部と、水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)10.0質量部と、界面活性剤としてTween20(東京化成工業株式会社製)1.0質量部とを、ホモミキサーを用いて30分間分散させて、第三の立体造形用液体材料1を調製した。
<第三の立体造形用液体材料2〜5の調製>
第三の立体造形用液体材料の調製例1において、下記表8の組成、及び含有量に変更した以外は、第三の立体造形用液体材料の調製例1と同様にして、第三の立体造形用液体材料2〜5を得た。
得られた第一の立体造形用液体材料(スラリー材料)1と、前記第二の立体造形用液体材料1と、前記第三の立体造形用液体材料1とを用いて立体造形材料セット1とし、サイズ(長さ70mm×巾12mm)の形状印刷パターンにより、立体造形物(積層造形物)1を以下(1)〜(3)のようにして作製した。
実施例1において、下記表9及び10に示すように第一の立体造形用液体材料と第二の立体造形用液体材料と第三の立体造形用液体材料とを組み合わせて立体造形材料セット2〜37を作製した以外は、実施例1と同様にして、立体造形物2〜37を作製した。
次に、得られた立体造形物について、目視にて観察し、下記評価基準に基づいて、寸法精度を評価した。結果を下記表9及び表10に示した。
[評価基準]
○:得られた立体造形物の表面が滑らかで美麗であり、反りも生じていない状態
△:得られた立体造形物の表面に若干の歪みと僅かに反りが生じている状態
×:得られた立体造形物の表面に歪みが生じており、激しく反りが生じている状態
(4)無機粒子としてジルコニア粒子を用いた実施例1〜8、及び実施例14〜37における立体造形物は、焼結炉内で空気環境下、1,500℃での焼結処理を行った。
無機粒子として二ケイ酸リチウム粒子を用いた実施例9、及び実施例12における立体造形物は、空気環境下、900℃での焼結処理を行った。
無機粒子としてチタン粒子を用いた実施例10、及び実施例13における立体造形物は、真空環境下、1,100℃での焼結処理を行った。
無機粒子として窒化珪素粒子を用いた実施例11における立体造形物は、真空環境下、1,850℃での焼結処理を行った。
これらの立体造形物の焼結体は完全に一体化された構造体であり、硬質の床に叩きつけても破損等が生じなかった。
次に、得られた焼結後の立体造形物の焼結体について、以下のようにして、焼結性、焼結後ロックウェル硬度、及び焼結後密度を以下の基準にて評価した。結果を下記表9及び表10に示した。
セラミックス粒子(ジルコニア粒子、二ケイ酸リチウム粒子、及び窒化珪素粒子)を用いた立体造形物の曲げ強度は、ISO−6871に基づいて、「焼結後の曲げ強度」を測定し、金属粒子(チタン粒子)を用いた立体造形物はJIS−T6123に基づいて、「耐力」を測定して、焼結後の曲げ強度、又は耐力を測定した。なお、前記測定は、株式会社島津製作所製のAUTOGRAPH−AGS−Jを用いた。
[ジルコニア粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、800MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、400MPa以上800MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、400MPa未満
[二ケイ酸リチウム粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、350MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、200MPa以上350MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、200MPa未満
[チタン粒子を用いた場合の評価基準]
○:耐力が、400MPa以上
△:耐力が、240MPa以上400MPa未満
×:耐力が、240MPa未満
[窒化珪素粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後の曲げ強度が、600MPa以上
△:焼結後の曲げ強度が、500MPa以上600MPa未満
×:焼結後の曲げ強度が、500MPa未満
セラミックス粒子(ジルコニア粒子、二ケイ酸リチウム粒子、及び窒化珪素粒子)、及び金属粒子(チタン粒子)を用いた立体造形物のロックウェル硬度は、JIS−Z−2245に基づいて、「焼結後ロックウェル硬度」を測定した。なお、前記測定は、株式会社ミツトヨ製のHR−110MRを用いた。
[ジルコニア粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後のロックウェル硬度が、80HRA以上
△:焼結後のロックウェル硬度が、70HRA以上80HRA未満
×:焼結後のロックウェル硬度が、70HRA未満
[二ケイ酸リチウム粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後のロックウェル硬度が、60HRA以上
△:焼結後のロックウェル硬度が、50HRA以上60HRA未満
×:焼結後のロックウェル硬度が、50HRA未満
[チタン粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後のロックウェル硬度が、60HRA以上
△:焼結後のロックウェル硬度が、50HRA以上60HRA未満
×:焼結後のロックウェル硬度が、50HRA未満
[窒化珪素粒子を用いた場合の評価基準]
○:焼結後のロックウェル硬度が、50HRA以上
△:焼結後のロックウェル硬度が、45HRA以上50HRA未満
×:焼結後のロックウェル硬度が、45HRA未満
セラミックス粒子(ジルコニア粒子、二ケイ酸リチウム粒子、及び窒化珪素粒子)、及び金属粒子(チタン粒子)を用いた立体造形物の焼結後密度は、JIS−R−1634に基づいて、「密度」を測定した。なお、前記測定は、株式会社エー・アンド・デイ製のAD−1653を用いた。
[評価基準]
○:焼結後密度が、93%以上
△:焼結後密度が、88%以上93%未満
×:焼結後密度が、88%未満
実施例1において、スラリー材料1をスラリー材料3に、第二の立体造形用液体材料1を第二の立体造形用液体材料18に変更し、第三の立体造形用液体材料1を用いず、立体造形材料セット38とし、さらに、立体造形物1の作製における(1)〜(4)中の(3)を、以下の(3’)に変更した以外は、実施例1と同様にして、立体造形物38を得た。
(3’)前記(1)及び前記(2)の操作を所定の3mmの総平均厚みになるまで繰返し、硬化した前記スラリー材料3からなる薄層を順次積層してグリン体の立体造形物を得た。前記グリン体立体造形物を150℃、15分間ホットプレートで加熱した後、グリン体の立体造形物を得た。得られたグリン体の立体造形物を25℃の高純水に30分間浸漬し、取り出しキムタオルで表面の水分を除くことにより、硬化していないスラリー材料成分を除去した。立体造形が硬度としなやかさを両立することにより、欠けなどの形状変形を生ずることなく取り出すことができた。
実施例38において、下記表11に示すように第一の立体造形用液体材料と第二の立体造形用液体材料とを組み合わせて立体造形材料セット39〜48とした以外は、実施例38と同様にして、立体造形物39〜48を作製した。
前記有機化合物Aと前記有機化合物Bとの間の新規共有結合の確認は、固体高分解能13C−NMR(装置名:ECX−500 NMR、日本電子株式会社製)スペクトルを用いて測定を行った。その結果、本実施例において、有機化合物Aと有機化合物Bとの間に新規共有結合が形成されることがグリン体を測定することにより確認できた。
−測定条件−
・積算回数40,000回
・C.T. =2msec
・SW =240ppm
・Offset =110ppm
・Rotation =16kHz(127.2ppm)
・X amp CP =52.7%
・X amp grad =22.0%
−測定試料−
・有機化合物A単独
・有機化合物B単独
・有機化合物Aと有機化合物Bとをモル比1:1になるように高純水中にて混合させて恒温槽50℃条件下で24時間乾燥させた試料
・有機化合物Aと有機化合物Bと縮合剤とをモル比1:1:1になるように高純水中で混合させて、恒温槽50℃条件下で24時間乾燥させた試料
・有機化合物Aと有機化合物Bとをモル比1:1になるように高純水中で混合させてホットプレート150℃条件下で加熱した試料
グリン体の立体造形物を水中に浸漬することにより、硬化していないスラリー成分を除去する必要があるが、第二の立体造形用液体材料を用いて硬化している部分が水中に浸漬してもある程度の硬さを維持している必要がある。得られたグリン体の立体造形物について、マイクロゴム硬度計(装置名:MD−1 capa、Asker社製)を用いて、硬化部の硬度を測定し、下記評価基準に基づいて、「焼結前の硬化部の硬度」を評価した。なお、測定は、試料を台の上に載せ、圧子を試料から15mm程度の位置まで近づけて測定を開始した。
−評価基準−
◎:60度以上
○:45度以上60度未満
△:30度以上45度未満
×:30度未満
AUTOGRAPH−AG−1(株式会社島津製作所製)を用いて、3点曲げ強度を測定した。グリン体の立体造形物の寸法をノギスで測定し、支点間距離を24mmに設定し、ヘッドのストローク速度を0.02mm/sにて測定し、下記評価基準に基づいて、「焼結前の曲げ弾性率」を評価した。なお、曲げ弾性率の計算は、下記の式を使用した。
E=(Lv3×m)/(4×W×h3)
E :曲げ弾性率[kgf/mm2]
Lv:支点間距離[mm]
W:試験片幅[mm]
h:試験片高さ[mm]
m:荷重−たわみ曲線の直線部の勾配[kgf/mm]
○:曲げ弾性率が、500Pa未満
△:曲げ弾性率が、500Pa以上2,000Pa未満
×:曲げ弾性率が、2,000Pa以上
前記焼結後の曲げ強度について、実施例1における焼結後の曲げ強度と同様にして、焼結後の曲げ強度を測定し、実施例1における焼結後の曲げ強度のジルコニア粒子を用いた場合の評価基準に基づいて、「焼結後の曲げ強度」を評価した。
次に、得られた焼結後の立体造形物について、実施例1と同様にして、「焼結後の寸法精度」を評価した。
<1> 溶媒、有機化合物A、及び無機粒子を含む第一の立体造形用液体材料と、
前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含む第二の立体造形用液体材料と、を有する立体造形材料セットである。
<2> 前記有機化合物Aを溶解する第三の立体造形用液体材料をさらに有する前記<1>に記載の立体造形材料セットである。
<3> 前記第一の立体造形用液体材料、及び前記第二の立体造形用液体材料の少なくともいずれかが、脱水縮合剤をさらに含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<4> 前記有機化合物Aが、酸性官能基を有し、
前記有機化合物Bが、塩基性官能基を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<5> 前記酸性官能基が、カルボキシル基であり、
前記塩基性官能基が、アミノ基又はアミド基である前記<4>に記載の立体造形材料セットである。
<6> 前記第二の立体造形用液体材料のアミン価が、100mgKOH/g以上である前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<7> 前記有機化合物Aが、ポリアクリル酸である前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<8> 前記有機化合物Aの含有量が、前記無機粒子100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<9> 前記有機化合物Bのアミン価が、300mgKOH/g以上1,500mgKOH/g以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<10> 前記有機化合物Bが、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、及びアミド基のいずれかを有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<11> 前記有機化合物Bが、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、及びポリウレタンから選択される少なくとも1種である前記<1>から<10>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<12> 前記有機化合物Bが、ポリエチレンイミン及びポリアリルアミンの少なくともいずれかである前記<11>に記載の立体造形材料セットである。
<13> 前記ポリエチレンイミンが、分岐型である前記<12>に記載の立体造形材料セットである。
<14> 前記ポリアリルアミンの重量平均分子量が、1,600以上である前記<11>から<13>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<15> 前記有機化合物Bが、水溶性である前記<1>から<14>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<16> 前記有機化合物Bの含有量が、前記第二の立体造形用液体材料100質量部に対して、3質量部以上20質量部以下である前記<1>から<15>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<17> 前記無機粒子が、セラミックス粒子、及び金属粒子の少なくともいずれかである前記<1>から<16>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<18> 前記無機粒子が、生体適合性を有する前記<1>から<17>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<19> 前記立体造形物の焼結後密度が93%以上である前記<17>から<18>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<20> 前記セラミックス粒子の前記第一の立体造形用液体材料中における体積平均粒径が、5μm未満である前記<17>から<19>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<21> 前記セラミックス粒子の焼結後曲げ強度が1,500MPa以上、及びロックウェル硬度が80HRA以上の少なくともいずれかである前記<17>から<20>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<22> 前記金属粒子の前記第一の立体造形用液体材料中における体積平均粒径が、50μm未満である前記<17>から<21>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<23> 前記無機粒子の含有量が、前記第一の立体造形用液体材料100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下である前記<1>から<22>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<24> 前記第三の立体造形用液体材料が、前記有機化合物Aと塩を形成する物質を含む前記<2>から<23>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<25> 前記有機化合物Aと塩を形成する物質が、塩基性を示すアルカリ金属水酸化物である前記<24>に記載の立体造形材料セットである。
<26> 前記有機化合物Aと塩を形成する物質が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムから選択される少なくとも1種である前記<24>から<25>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<27> 前記第三の立体造形用液体材料が、複数の前記アルカリ金属水酸化物を含む前記<25>から<26>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<28> 前記第三の立体造形用液体材料が、界面活性剤をさらに含む前記<2>から<27>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<29> 前記溶媒が、有機溶剤である前記<1>から<28>のいずれかに記載の立体造形材料セットである。
<30> 前記有機溶剤が、極性溶媒である前記<29>に記載の立体造形材料セットである。
<31> 前記<1>から<30>のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第一の立体造形用液体材料を用いて第一の立体造形用液体材料層を形成する層形成工程と、前記第一の立体造形用液体材料層の所定領域に、前記<1>から<30>のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第二の立体造形用液体材料を付与する液体材料付与工程と、を複数回繰り返すことを特徴とする立体造形物の製造方法である。
<32> 前記層形成工程後に、前記溶媒を揮発させる層乾燥工程を含む前記<31>に記載の立体造形物の製造方法である。
<33> 造形後に、液体浸漬により未硬化の第一の立体造形用液体材料を除去する除去工程を含む前記<31>から<32>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<34> 前記層形成工程及び液体材料付与工程を繰り返して立体造形物を得た後、前記除去工程の前に加熱工程を含む前記<31>から<33>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<35> 造形後に、焼成する工程を含み、
前記焼成後の立体造形物の密度が93%以上、曲げ強度が1,500MPa以上、及びロックウェル硬度が80HRA以上から選択される1つ以上を満たす前記<31>から<34>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<36> 歯科用補綴物を製造する前記<31>から<35>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<37> 第一の立体造形用液体材料層を保持するための液体材料層保持手段と、
前記<1>から<30>のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第一の立体造形用液体材料を用いて第一の立体造形用液体材料層を形成する層形成手段と、前記第一の立体造形用液体材料層の所定領域に、前記<1>から<30>のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第二の立体造形用液体材料を付与する液体材料付与手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置である。
<38> 前記<36>に記載の立体造形物の製造方法により製造されたことを特徴とする歯科用補綴物である。
Claims (22)
- 溶媒、有機化合物A、及び無機粒子を含む第一の立体造形用液体材料と、前記有機化合物Aに対して反応性を示す有機化合物Bを含む第二の立体造形用液体材料と、を有することを特徴とする立体造形材料セット。
- 前記有機化合物Aを溶解する第三の立体造形用液体材料をさらに有する請求項1に記載の立体造形材料セット。
- 前記第一の立体造形用液体材料、及び前記第二の立体造形用液体材料の少なくともいずれかが、脱水縮合剤をさらに含む請求項1から2のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記有機化合物Aが、酸性官能基を有し、
前記有機化合物Bが、塩基性官能基を有する請求項1から3のいずれかに記載の立体造形材料セット。 - 前記酸性官能基が、カルボキシル基であり、
前記塩基性官能基が、アミノ基又はアミド基である請求項4に記載の立体造形材料セット。 - 前記第二の立体造形用液体材料のアミン価が、100mgKOH/g以上である請求項1から5のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記有機化合物Aが、ポリアクリル酸である請求項1から6のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記有機化合物Bのアミン価が、300mgKOH/g以上1,500mgKOH/g以下である請求項1から7のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記有機化合物Bが、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド、及びポリウレタンから選択される少なくとも1種である請求項1から8のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記有機化合物Bが、ポリエチレンイミン、及びポリアリルアミンの少なくともいずれかである請求項9に記載の立体造形材料セット。
- 前記無機粒子が、セラミックス粒子、及び金属粒子の少なくともいずれかである請求項1から10のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記無機粒子が、生体適合性を有する請求項1から11のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記セラミックス粒子の前記第一の立体造形用液体材料中における体積平均粒径が、5μm未満である請求項11から12のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記金属粒子の前記第一の立体造形用液体材料中における体積平均粒径が、50μm未満である請求項11から13のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記無機粒子の含有量が、前記第一の立体造形用液体材料100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下である請求項1から14のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 前記第三の立体造形用液体材料が、前記有機化合物Aと塩を形成する物質を含む請求項2から15のいずれかに記載の立体造形材料セット。
- 請求項1から16のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第一の立体造形用液体材料を用いて第一の立体造形用液体材料層を形成する層形成工程と、
前記第一の立体造形用液体材料層の所定領域に、請求項1から16のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第二の立体造形用液体材料を付与する液体材料付与工程と、を複数回繰り返すことを特徴とする立体造形物の製造方法。 - 前記層形成工程後に、前記溶媒を揮発させる層乾燥工程を含む請求項17に記載の立体造形物の製造方法。
- 造形後に、液体浸漬により未硬化の第一の立体造形用液体材料を除去する除去工程を含む請求項17から18のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 前記層形成工程及び液体材料付与工程を繰り返して立体造形物を得た後、前記除去工程の前に加熱工程を含む請求項17から19のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
- 造形後に、焼成する工程を含み、
前記焼成後の立体造形物の密度が93%以上、曲げ強度が1,500MPa以上、及びロックウェル硬度が80HRA以上から選択される1つ以上を満たす請求項17から20のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。 - 第一の立体造形用液体材料層を保持するための液体材料層保持手段と、
請求項1から16のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第一の立体造形用液体材料を用いて第一の立体造形用液体材料層を形成する層形成手段と、
前記第一の立体造形用液体材料層の所定領域に、請求項1から16のいずれかに記載の立体造形材料セットにおける第二の立体造形用液体材料を付与する液体材料付与手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP16863971.4A EP3375598A4 (en) | 2015-11-13 | 2016-10-19 | Three-dimensional modeling material set, method for producing three-dimensional model, and device for producing three-dimensional model |
CN201680063040.8A CN108348311A (zh) | 2015-11-13 | 2016-10-19 | 三维成型材料组、三维成型物的制造方法和三维成型物的制造装置 |
PCT/JP2016/081007 WO2017082007A1 (ja) | 2015-11-13 | 2016-10-19 | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 |
KR1020187013682A KR102049108B1 (ko) | 2015-11-13 | 2016-10-19 | 입체 조형 재료 세트, 입체 조형물의 제조 방법 및 입체 조형물의 제조 장치 |
US15/955,139 US11008437B2 (en) | 2015-11-13 | 2018-04-17 | Material set for forming three-dimensional object, three-dimensional object producing method, and three-dimensional object producing apparatus |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015223321 | 2015-11-13 | ||
JP2015223321 | 2015-11-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017094714A true JP2017094714A (ja) | 2017-06-01 |
JP6809073B2 JP6809073B2 (ja) | 2021-01-06 |
Family
ID=58803063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016181975A Active JP6809073B2 (ja) | 2015-11-13 | 2016-09-16 | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6809073B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018111771A (ja) * | 2017-01-11 | 2018-07-19 | 株式会社リコー | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置 |
JP2019155848A (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 株式会社リコー | 立体造形物の製造方法、及び製造装置 |
JP2020029033A (ja) * | 2018-08-22 | 2020-02-27 | 株式会社リコー | 立体造形材料セット及び立体造形物の製造方法 |
EP3697593A4 (en) * | 2017-10-16 | 2021-07-07 | Voxel8, Inc. | 3D PRINTING USING REACTIVE PRECURSORS |
WO2021193339A1 (ja) | 2020-03-23 | 2021-09-30 | 株式会社リコー | 立体造形用キット、及び立体造形物の製造方法 |
WO2023002994A1 (ja) * | 2021-07-20 | 2023-01-26 | 株式会社日本触媒 | 立体造形用水硬性材料組成物及び水硬性材料用添加剤 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000510805A (ja) * | 1996-05-23 | 2000-08-22 | バッテル・メモリアル・インスティチュート | 粉体サスペンションの選択的ゲル化によるプリフォームの製造方法 |
JP2003507121A (ja) * | 1999-08-24 | 2003-02-25 | ネーデルランドセ オルガニサティエ フォール トエゲパストナトールヴェテンシャッペリク オンデルゾエク ティエヌオー | 歯用要素を調製する方法 |
JP2004525791A (ja) * | 2001-02-15 | 2004-08-26 | バンティコ ゲーエムベーハー | 3次元印刷 |
JP2008507479A (ja) * | 2004-07-23 | 2008-03-13 | ジボダン エス エー | サリチル酸4−ヘプテン−2−イルおよびフレグランス成分としてのその使用 |
JP2009255479A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Fujifilm Corp | 三次元造形用材料及び三次元造形物の製造方法 |
WO2009139395A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | 富士フイルム株式会社 | 三次元造形物の製造方法、三次元造形用材料及び三次元造形物 |
JP2012097215A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | Seiko Epson Corp | 造形用スラリー及び造形方法 |
WO2014078537A1 (en) * | 2012-11-14 | 2014-05-22 | Dentsply International Inc. | Three-dimensional fabricating material systems for producing dental products |
-
2016
- 2016-09-16 JP JP2016181975A patent/JP6809073B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000510805A (ja) * | 1996-05-23 | 2000-08-22 | バッテル・メモリアル・インスティチュート | 粉体サスペンションの選択的ゲル化によるプリフォームの製造方法 |
JP2003507121A (ja) * | 1999-08-24 | 2003-02-25 | ネーデルランドセ オルガニサティエ フォール トエゲパストナトールヴェテンシャッペリク オンデルゾエク ティエヌオー | 歯用要素を調製する方法 |
JP2004525791A (ja) * | 2001-02-15 | 2004-08-26 | バンティコ ゲーエムベーハー | 3次元印刷 |
JP2008507479A (ja) * | 2004-07-23 | 2008-03-13 | ジボダン エス エー | サリチル酸4−ヘプテン−2−イルおよびフレグランス成分としてのその使用 |
JP2009255479A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Fujifilm Corp | 三次元造形用材料及び三次元造形物の製造方法 |
WO2009139395A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | 富士フイルム株式会社 | 三次元造形物の製造方法、三次元造形用材料及び三次元造形物 |
JP2012097215A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | Seiko Epson Corp | 造形用スラリー及び造形方法 |
WO2014078537A1 (en) * | 2012-11-14 | 2014-05-22 | Dentsply International Inc. | Three-dimensional fabricating material systems for producing dental products |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018111771A (ja) * | 2017-01-11 | 2018-07-19 | 株式会社リコー | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置 |
EP3697593A4 (en) * | 2017-10-16 | 2021-07-07 | Voxel8, Inc. | 3D PRINTING USING REACTIVE PRECURSORS |
US11845217B2 (en) | 2017-10-16 | 2023-12-19 | Kornit Digital Technologies Ltd. | 3D-printing using reactive precursors |
JP2019155848A (ja) * | 2018-03-16 | 2019-09-19 | 株式会社リコー | 立体造形物の製造方法、及び製造装置 |
JP2020029033A (ja) * | 2018-08-22 | 2020-02-27 | 株式会社リコー | 立体造形材料セット及び立体造形物の製造方法 |
WO2021193339A1 (ja) | 2020-03-23 | 2021-09-30 | 株式会社リコー | 立体造形用キット、及び立体造形物の製造方法 |
WO2023002994A1 (ja) * | 2021-07-20 | 2023-01-26 | 株式会社日本触媒 | 立体造形用水硬性材料組成物及び水硬性材料用添加剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6809073B2 (ja) | 2021-01-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6809073B2 (ja) | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 | |
US11008437B2 (en) | Material set for forming three-dimensional object, three-dimensional object producing method, and three-dimensional object producing apparatus | |
JP2017202046A (ja) | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 | |
JP6443536B2 (ja) | 立体造形用粉末材料、立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び立体造形物 | |
JP6428241B2 (ja) | 立体造形用粉末材料、及び立体造形用セット、並びに、立体造形物の製造方法及び製造装置 | |
JP6500523B2 (ja) | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物 | |
JP6536108B2 (ja) | 立体造形用組成液及び立体造形材料セット、並びに立体造形物の製造方法及び製造装置 | |
JP4886026B2 (ja) | 3次元形状セラミック体を製造するためのプロセスおよび装置 | |
JP6520182B2 (ja) | 立体造形用粉末材料、硬化液、及び立体造形用キット、並びに、立体造形物の製造方法及び製造装置 | |
JP6642135B2 (ja) | 歯科用補綴物、歯科用補綴物の製造方法、及び歯科用補綴物の製造装置 | |
KR102510933B1 (ko) | 3d 잉크젯 프린팅에 의한, 산화지르코늄으로 만들어진 세라믹 성형체의 제조를 위한 방법 및 슬립 | |
JP6536107B2 (ja) | 立体造形用組成液及び立体造形材料セット、並びに立体造形物の製造方法及び製造装置 | |
US20160200908A1 (en) | Liquid material for forming three-dimensional object and material set for forming three-dimensional object, and three-dimensional object producing method and three-dimensional object producing apparatus | |
JP6932958B2 (ja) | 立体造形物の製造方法、立体造形材料セット、及び立体造形物の製造装置 | |
JP6685503B2 (ja) | 立体造形用粉末材料、立体造形用キット、立体造形用グリーン体、立体造形物及び立体造形用グリーン体の製造方法、立体造形物及び立体造形用グリーン体の製造装置 | |
JP2018038551A (ja) | 歯科用補綴物及びその製造方法、並びに歯科用補綴物材料セット及び歯科用補綴物製造装置 | |
JP6950173B2 (ja) | 立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 | |
JP2017205303A (ja) | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、立体造形物の製造装置、及び歯科用補綴物 | |
WO2017082007A1 (ja) | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 | |
JP2021085041A (ja) | 立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 | |
JP2018158564A (ja) | 立体造形物の製造方法、立体造形材料セット、及び立体造形物の製造装置 | |
JP6819235B2 (ja) | 立体造形物の製造方法、及び立体造形物の製造装置 | |
JP6838402B2 (ja) | 立体造形材料セット、立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置 | |
JP2020151931A (ja) | 立体造形物の製造装置及び立体造形物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190703 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200519 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200629 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200901 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201123 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6809073 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |