JP2017039539A - スパウト付き包装体 - Google Patents

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みずえ 西島
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みずえ 西島
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Abstract

【課題】ディスペンサーを装着する際に使用するスパウトを備えた包装袋から成る包装体であって、内容物の注出によっても自立性が損なわれることのない包装体を提供すること。【解決手段】下側サイドシール線1a2,1b2で表側フィルム11、裏側フィルム13、二つ折りされた底部用フィルム13を固定して4層構造とすると共に、底部を船底形状とした自立型の包装体で、サイドシール線1a,1bの内部に、包装袋の屈曲を防止する補強部1ax,1bxを配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、ディスペンサーを装着する際に使用するスパウトを備えた包装袋から成る包装体に関する。この包装体は、比較的安価な液体内容物を収容するのに適する。例えば、シャンプーやリンス等のトイレタリー製品である。
シャンプーやリンス等の液体トイレタリー用品は、例えばプラスチック製ボトル等の剛性容器に収容されて販売されている。この剛性容器の蓋材にはディスペンサーが装備されていることが多く、内容物はこのディスペンサーから適量吐出して使用される。
ところで、このようなディスペンサー付き剛性容器は一般に高価であることから、内容物を消費して空になったこれら剛性容器に内容物を補充する補充用内容物が別途販売されていることは周知である。この補充用内容物は比較的安価な包装袋に密封して販売されており、この包装袋を開封して、前記剛性容器に注ぎ入れることによって補充する。
このような補充作業では、補充作業に時間がかかったり、内容物が剛性容器の外にこぼれたりすることが多々見られることから、特許文献1〜2には、補充用包装袋を開封することなく、密閉した状態の補充用包装袋を前記剛性容器に収容する技術が記載されている。
そこで、この技術を更に改良して、ディスペンサーをそのまま装着できるようにした包装体が知られている(特許文献3)。
特許文献3に記載の包装体1’は、図5(a)の斜視図に示すように、いわゆるスタンディングパウチ11’にスパウト14’を取り付けたものである。スパウト14’の外面には雄螺子が設けられており、捨てキャップ2’を螺合して密封されている。
一方、この包装体1’に装着するディスペンサー3’は、図5(b)に示すように、シリンダー31’と、シリンダー31’に摺動自在に内装されたピストン32’と、シリンダー31’の下端から下方に伸び、内容物をシリンダー31’内に導く吸引パイプ33’とを有している。また、ピストン32’の上部には、ピストン32’に設けられた流路を通った内容物が注ぎ出される注出ノズル34’が設けられている。シリンダー31’の上端部分にはキャップ部35’が設けられている。このキャップ部35’の内面には雌螺子が設けられている。
そして、この包装体1’は、捨てキャップ2’を取り外した後、雌螺子によってディスペンサー3’をスパウト14’に螺合して装着して使用することができる(図6参照)。
引用文献3に記載の包装袋1’においては、ディスペンサー3’を直接包装体1’に装着して使用することができるから、プラスチック製ボトル等の剛性容器を必要としない。しかしながら、この包装体1’においても、内容物の注出に伴ってスタンディングパウチ11’を構成するフィルムが撓んで包装体1’の自立性が損なわれるから、その自立性を補うためスタンドを必要としている。図7はスタンド4’の例を示すもので、その天面板には切り欠き4’aが設けられており、この切り欠き4’aで包装体1’のスパウト14’を固定することによって自立性を補うことができる。
特開平6−171698号公報 特開平6−255684号公報 特開2015−42553号公報
本発明は以上のような技術的背景に基づいてなされたもので、ディスペンサーを装着するスパウトを有する包装袋から成る包装体であって、内容物の注出によっても自立性が損なわれることのない包装体を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ディスペンサーを装着するスパウトと包装袋とで構成されるスパウト付き包装体であって、
この包装袋が、表裏のフィルムと底部用フィルムとから成り、
前記表裏のフィルムが互いに重ね合わされていると共に、底部用フィルムが折り曲げ線から二つ折りされた状態で、この折り曲げ線が上部を向くように前記表裏のフィルムの間に配置されており、
底部用フィルムの存在しない包装袋の上側においては、前記表裏のフィルムの両側部が互いにシールされてサイドシール線が設けられており、
底部用フィルムが配置された包装袋の下側においては、表側フィルムと底部用フィルムとがシールされた表側下部シール部と、裏側フィルムと底部用フィルムとがシールされた裏側下部シール部とが、それぞれ、設けられており、
前記表側下部シール部の両サイド及び裏側下部シール部の両サイドの位置で、二つ折りされた前記底部用フィルムが互いに固定されており、
包装袋の上部に前記スパウトが固定されており、
前記サイドシール線のうち、少なくとも一方の内部に、包装袋の屈曲を防止する補強部が配置されていることを特徴とするスパウト付き包装体である。
次に、請求項2に記載の発明は、前記補強部が、サイドシール線の内部に封入された気体から成ることを特徴とする請求項1に記載の包装体である。
また、請求項3に記載の発明は、表側フィルムと裏側フィルムとのいずれか一方又は両方の内面側に撥液層が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装体である。
また、請求項4に記載の発明は、前記撥液層が、ヒートシール領域を除いて配置されていることを特徴とする請求項3に記載の包装体である。
また、請求項5に記載の発明は、前記表側下部シール部が上下の表側シール縁線に挟まれた領域に配置されており、上側の前記表側シール縁線が前記サイドシール線と折り曲げ線との交点を始点として斜め下方向に延びており、この上側の表側シール縁線の最下部が、ディスペンサーを装着した際にディスペンサーの先端に対応する位置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の包装体である。
また、請求項6に記載の発明は、前記上側シール縁線と下側シール縁線との角度が35度以上であることを特徴とする請求項5に記載の包装体である。
また、請求項7に記載の発明は、前記裏側下部シール部が上下の裏側シール縁線に挟まれた領域に配置されており、上側の前記裏側シール縁線が前記サイドシール線と折り曲げ
線との交点を始点として斜め下方向に延びており、この上側の裏側シール縁線の最下部が、ディスペンサーを装着した際にディスペンサーの先端に対応する位置であることを特徴とする請求項5又は6に記載の包装体である。
また、請求項8に記載の発明は、前記上側の裏側シール縁線と下側の裏側シール縁線との角度が、上側の表側シール縁線と下側の表側シール縁線との角度と同じであることを特徴とする請求項7に記載の包装体である。
本発明の包装体においては、下部シール部の両サイドではその全体が4層構造(二つ折りされた底部用フィルム及びその両側にシールされた表側フィルムと裏側フィルムとから成る4層構造)を有して高い屈曲耐性を有しており、上側のサイドシール線は補強部によって高い屈曲耐性を有している。このように、包装袋の両サイドは上下方向に高い屈曲耐性を有しており、しかも、その底部は船底形状を有しているから、包装体が撓んで屈曲したり、あるいは倒れることがない。
本発明の包装体の例を示す斜視図である。 図2は本発明の包装体の例を示し、図2(a)はその正面図、図2(b)は、説明の便宜上、包装体1の構成要素を分離して図示した断面説明図、図2(c)は要部説明図である。 捨てキャップの例を示す斜視図である。 ディスペンサーの例を示す斜視図である。 図5は従来の包装体の例を示し、図5(a)はその分解斜視図、図5(b)はディスペンサーの例を示す斜視図である。 従来の包装体の使用状態を示す斜視図である。 スタンドの例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の具体例を説明する。図面の図1は本発明に係る包装体1の斜視図である。また、図2(a)はその正面図、図2(b)は、説明の便宜上、包装体1の構成要素を分離して図示した断面説明図である。
これら図1、図2(a)及び図2(b)から分かるように、本発明の包装体1は、包装袋とスパウト14とを必須の構成要素とするものである。このほか、包装袋には、液体内容物が収容されているが、図示を省略している。
包装袋は、表側フィルム11、裏側フィルム12、底部用フィルム13の三者を構成要素としている。表裏のフィルム11,12は同形同大の長方形状のフィルムで、互いに位置合わせして重ね合わされている。また、底部用フィルム13は折り曲げ線13xから二つ折りされており、この折り曲げ線13xが上部を向くように表裏のフィルム11,12の間に配置されている。
そして、この折り曲げ線13xより上側、すなわち、底部用フィルム13の存在しない領域においては、表裏のフィルム11,12の両側部が互いにシールされてサイドシール線1a,1bが設けられている。
一方、折り曲げ線13xより下側、すなわち、底部用フィルム13が配置された領域では、表側フィルム11と底部用フィルム13とがシールされた表側下部シール部11cが設けられている。また、これに対向して、裏側フィルム12と底部用フィルム13とがシ
ールされた裏側下部シール部12cも設けられている。そして、前記表側下部シール部11cの両サイド及び裏側下部シール部12cの両サイドの位置で、二つ折りされた前記底部用フィルム13が互いに固定されている。
そして、このように、下部シール部11c,12cの両サイドでは、二つ折りされた底部用フィルム13が互いに固定されており、こうして固定された底部用フィルム13の両側に表裏のフィルム11,12がシールされているから、その全体が4層構造を有して高い強度を有しており、撓むこともない。なお、表側下部シール部11cと裏側下部シール部12cとは、互いにシールされることなく、両者は互いに離隔している。
このように、包装袋の底部では、両サイドにおいては、二つ折りされた底部用フィルム13、表側フィルム11及び裏側フィルム12が密着しており、他方、その中央部においては、二つ折りされた底部用フィルム13が互いに離隔しているから、その底部は略船底形状を有している。このため、底部を下にして載置したとき、この包装体は安定して自立することができる。
そして、本発明においては、前述のサイドシール線1a,1bの内部に補強部が設けられている。補強部はサイドシール線1a,1bのうちいずれか一方に配置すればよいが、両方に配置することが望ましい。この例は両方に配置したもので、サイドシール線1aの内部には補強部1axが配置されており、サイドシール線1bの内部には補強部1bxが配置されている。
この補強部1ax,1bxは包装袋の屈曲を防止する機能を有するもので、サイドシール線1a,1bの延在する方向に沿って直線状に設けられていることが望ましい。また、この補強部1ax,1bxはサイドシール線1a,1bの全長に渡って配置することが望ましい。
この補強部1ax,1bxは、例えば、剛性の高い線状物体を表裏のフィルム11,12の間に挟んでシールして、サイドシール線1a,1bを形成することによって設けることができる。例えば、金属線である。また、プラスチック線材を使用することもできる。また、サイドシール線1a,1bの内部に封入された気体によって補強部1ax,1bxを構成することも可能である。
また、この例では、前記表側下部シール部11cが上下の表側シール縁線11c1,11c2に挟まれた領域に配置されており、上側の前記表側シール縁線11c1が前記サイドシール線1aと折り曲げ線13xとの交点を始点として斜め下方向に延びている。また、同様に、前記裏側下部シール部12cが上下の裏側シール縁線12c1,12c2に挟まれた領域に配置されており、上側の前記裏側シール縁線12c1が前記サイドシール線1aと折り曲げ線13xとの交点を始点として斜め下方向に延びている。上側の表側シール縁線11c1と上側の裏側シール縁線12c1とは、互いに対向する位置で、同じ角度に設けられていることが望ましい。
これら上側のシール縁線11c1,12c1は、液体内容物をその底部に集める機能を有するものである。すなわち、液体内容物の注出に伴って包装体内部に残存する液体内容物の量が減少するが、こうして包装体内部に残存した液体内容物は上側のシール縁線11c1,12c1に沿って下降し、最も低い位置に集まるのである。
このような機能を最大限に発揮するため、これら上側シール縁線11c1,12c1と下側シール縁線11c2,12c2との角度θはが35度以上であるであることが望ましい(図2(c)参照)。後述する実験例から分かるように、この角度が35度以上の場合
、包装体内部に残存する液体内容物が低い位置に集まり、この位置にディスペンサーの先端を位置させると、例えば、液体内容物の90%以上を注出することができるのである。
なお、この例では、表裏の下部シール部11c12cは互いに対向する位置にある。すなわち、包装体を正面から見た場合、上側のシール縁線11c1,12c1は互いに重なって見え、下側のシール縁線11c2,12c2も互いに重なって見える(図2(b)参照)。なお、上側のシール縁線11c1,12c1は直線である必要はないが、最も低い位置まで単純に低下する線状であることが望ましい。
次に、この包装体1は、包装袋の上部において、表側フィルム11と裏側フィルム12とが互いにシールされて上部シール線1dを構成している。そして、この上部シール線1dは、その一部の位置でスパウト14の固定部を挟んでシールされており、この上部シール線1dによってスパウト14を包装体1に固定している。スパウト14は従来のスパウトと同様である。すなわち、スパウト14の内部には、ディスペンサー3を挿通させる貫通孔が設けられており、その外面には、ディスペンサー3を装着するための雄螺子が形成されている。
このスパウト14は、ディスペンサー3を装着したとき、ディスペンサー3の先端が、上側のシール縁線11c1,12c1の最下部に臨んでいることが望ましい。前述のように、液体内容物を注出したとき、包装体内部の残液は上側のシール縁線11c1,12c1の最下部に集まるから、この位置にディスペンサー3の先端が臨んでいる場合、この残液をディスペンサー3で注出することが可能となるのである。前述のように、この例では、左右の上側のシール縁線11c1,12c1は包装袋の中央に向けて伸びており、このため、その最下部は、包装袋の左右方向中央で、しかも、前後方向中央の位置にあるから、スパウト14も上部シール線1dの中央に配置されている。
次に、表側フィルム11、裏側フィルム12、底部用フィルム13の材質について説明する。これら各フィルム11,12,13は、いずれも、液体内容物の透過を防止して、ヒートシール可能なフィルムであれば十分である。
もっとも、表側フィルム11と裏側フィルム12とのうちいずれか一方又はその両方は、その内面側に撥液層が配置されているフィルムであることが望ましい。この例は、これら両フィルム11,12の内面側に撥液層を配置したものである。すなわち、この例では、表側フィルム11は、基材フィルム111、シーラント層112、撥液層113をこの順に積層した積層フィルムで構成されている(図2(b)参照)。また、同様に、裏側フィルム12も、基材フィルム121、シーラント層122、撥液層123をこの順に積層した積層フィルムで構成されている。そして、表側フィルム11と裏側フィルム12のいずれについても、撥液層113,123を包装袋の内面側に配置して製袋して包装袋を構成している。
撥液層113,123は、液体内容物による濡れを防止する機能を有するものである。すなわち、撥液層113,123は、液体内容物を注出したとき、包装体内部に残存する液体内容物がこれら表側フィルム11と裏側フィルム12に付着して被膜を形成することを防止し、これら残液を包装袋の最下部に集まるように誘導する。この例では、残液が両斜めシール線11e,12eの最下部に集まるように誘導する。そして、この部位にはディスペンサー3の先端が臨んでいるから、この残液をディスペンサー3で注出することが可能となる。
撥液層113,123は、撥液性の塗布液を塗布することによって形成することができる。例えば、シリコン系撥液性塗布液である。また、平均粒径5〜1000nmの疎水性
微粒子を含む塗布液を塗布することによって形成することもできる。このような微細な疎水性微粒子を含む塗布液を塗布して撥液層113,123を形成することにより、撥液層113,123の表面に微細な凹凸が形成され、この微細な凹凸によって液体内容物を弾いてその濡れを防ぐのである。
撥液層113,123は、表側フィルム11や裏側フィルム12の内面側の全面に設けてもよいが、これら撥液層113,123の中には、ヒートシールを妨害するものもある。この場合には、各シール線1a,1b,1d及び下部シール部11c,12cを避けて、これ以外の領域に設けてもよい。この例は、各シール線1a,1b,1d及び下部シール部11c,12cを避けて撥液層113,123を設けた例である(図2(b)参照)。
基材フィルム111,121としては、単層又は積層構造のフィルムを使用することができる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィン系フィルム等の単層のフィルムである。また、これらを積層した多層構造のフィルムであってもよい。また、アルミニウム箔や蒸着層を形成したフィルムを使用してもよい。蒸着層としては、アルミニウム等の金属蒸着層や酸化ケイ素等の無機蒸着層を例示できる。また、各種塗布膜を形成したフィルムを用いることも可能である。塗布膜としては、金属アルコキシドを含む塗布液を塗布し、加熱硬化して形成したガスバリア性塗布膜等が例示できる。
また、シーラント層112,122としては、ポリオレフィン系樹脂が好適である。例えば、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂とポリブテン樹脂との混合樹脂等である。
次に、底部用フィルム13としては、基材フィルム131の片面にシーラント層132を形成したものが使用できる。この基材フィルム131は基材フィルム111,121と同様の材質から成るフィルムであってよい。また、シーラント層132もシーラント層112,122と同様の材質から成るフィルムであってよい。そして、シーラント層132が外側を向くように二つ折りして使用することができる(図2(b)参照)。
この包装体1は、スパウト14に捨てキャップ2(図3参照)を装着することにより密封することができる。そして、このように密封した状態で流通させればよい。捨てキャップ2は任意でよいが、例えば、スパウト12外面の雄螺子に螺合する雌螺子を内面側に有するキャップである。
次に、この包装体1を使用する場合には、まず、捨てキャップ2を取り外し、ディスペンサー3を取り付けて使用すればよい。ディスペンサー3は繰り返して何度も使用することができる。すなわち、包装体1内部の液体内容物を消費した場合には、新たな包装体1を購入し、この新たな包装体1にディスペンサー3を付け替えて使用することができる。
ディスペンサー3としては、図4に示すように、シリンダー31と、シリンダー31に摺動自在に内装されたピストン32と、シリンダー31の下端から下方に伸び、内容物をシリンダー31内に導く吸引パイプ33とを有するものが使用できる。ピストン32の上部には、ピストン32に設けられた流路を通った内容物が注ぎ出される注出ノズル34が設けられており、シリンダー31の上端部分にはキャップ部35が設けられている。そして、このキャップ部35の内面には雌螺子が設けられており、スパウト12外面側の雄螺子に螺合してディスペンサー3を包装体1に装着することができる。
こうしてディスペンサー3を装着した後には、ピストン32を押すことにより、流路を経由して注出ノズル34から液体内容物を注出することができる。この液体内容物の注出
に伴って包装体1内部の内容物が減少した場合にも、下部シール部11c,12cの両サイドではその全体が4層構造(二つ折りされた底部用フィルム13及びその両側にシールされた表側フィルム11と裏側フィルム12とから成る4層構造)を有して高い屈曲耐性を有しており、サイドシール線1a,1bは補強部によって高い屈曲耐性を有している。このように、包装袋の両サイドは上下方向に高い屈曲耐性を有しており、しかも、その底部は船底形状を有しているから、包装体が撓んで屈曲したり、あるいは倒れることがない。
このため、本発明の包装体によれば、プラスチックボトル等の剛性容器やスタンドを要することなく、自立性を維持することができる。そして、このため、内容物を包装体内部に残存させることなく、その大部分をディスペンサーから注出させることが可能となる。なお、念のために付け加えると、本発明は、これら剛性容器やスタンド等を使用することを排除するものではない。スタンドとしては図7に示すようなものを使用できる。
以下、実験例によって本発明を説明する。
(第1群の実験例)
第1群の実験例は、補強部を形成した包装体(包装体1−1)と、補強部を設けなかった包装体(包装体1−2)との自立性を対比したものである。
包装体1−1は、図1〜図2に示すように、両方のサイドシール線1a,1bの内部に封入された気体によって補強部1ax,1bxを形成したものである。また、この包装体1−1を構成する表側フィルム11と裏側フィルム12としては、内面側に撥液層を形成したものを使用し、表裏の下部シール部11c、12cは、両側のサイドシール線1a,1bと折り曲げ線13xとの交点を始点として中央に向けて、斜め下方向に延びている。表裏及び左右の上側シール縁線11c1,12c1と下側シール縁線11c2,12c2との角度θは、いずれも、45度である。
また、包装体1−2は、補強部を設けなかった点に加え、表側フィルム11と裏側フィルム12として撥液層がない点で包装体1−1と相違している。その他は包装体1−1と同様である。
そして、これら包装体1−1及び包装体1−2に対して、満杯時の容量の20%の水を収容し、1〜5Nの力を加えて、倒れるか否か観察した。包装体1−1及び包装体1−2にについて、それぞれ、5個ずつ実験を繰り返し、倒れた個数を調べて、自立性の評価とした。この結果を表1に示す。
Figure 2017039539
このように、4Nの力を加えた場合には、包装体1−1と包装体1−2のいずれも倒れた。しかし、これより小さい力の場合には、包装体1−2に比較して包装体1−1の倒れた数が少ない。特に、2N以下の力を掛けた場合には、包装体1−1はまったく倒れない。この結果から、本発明に係る包装体1−1が自立性に優れていることが分かる。
(第2群の実験例)
第2群の実験例は、角度θを変化させて、ディスペンサーによって注出できる液体内容物の量を比較したものである。
包装体2−1の角度θを20度とし、5度ずつ角度θを増加させて、包装体2−2〜包装体2−6を作成した。なお、その他の仕様については、包装体1−1と同様である。
そして、これら包装体2−1〜包装体2−6に満杯の水を収容した後、ディスペンサーを装着し、ピストンを駆動して水を注出した。ピストンを押しても水が注出できなくなった後、包装体の内部に残った水の量を測定した。この結果を表2に示す。
Figure 2017039539
このように、ディスペンサーで注出することができずに包装体内部に残る水の量は、角度θが増加するにつれて減少し、その反面、ディスペンサーで注出できる水の量が増大する。この実験では、角度35度以上のとき、90%以上の水を注出することができた。
ディスペンサーで注出できる水の量はディスペンサーの種類によっても変動すると推測されるが、ディスペンサーを交換した場合にも、角度θが大きいほど注出できる水の量が多いことは十分に予想できる。
1、1’:包装体
11:表側フィルム 111:基材フィルム 112:シーラント層 113:撥液層
12:裏側フィルム 121:基材フィルム 122:シーラント層 123:撥液層
13:底部用フィルム 131:基材フィルム 132:シーラント層
14:スパウト
1a:サイドシール線 1ax:補強部
1b:サイドシール線 1bx:補強部
11c:表側の下部シール部 11c1:表側のシール縁線
12c:裏側の下部シール部 12c1:裏側のシール縁線
13x:折り曲げ線
1d:上部シール線
2:捨てキャップ
3、3’:ディスペンサー 31:シリンダー 32:ピストン 33:吸引パイプ 34:注出ノズル 35:キャップ部
4’:スタンド 4’a:切り欠き

Claims (8)

  1. ディスペンサーを装着するスパウトと包装袋とで構成されるスパウト付き包装体であって、
    この包装袋が、表裏のフィルムと底部用フィルムとから成り、
    前記表裏のフィルムが互いに重ね合わされていると共に、底部用フィルムが折り曲げ線から二つ折りされた状態で、この折り曲げ線が上部を向くように前記表裏のフィルムの間に配置されており、
    底部用フィルムの存在しない包装袋の上側においては、前記表裏のフィルムの両側部が互いにシールされてサイドシール線が設けられており、
    底部用フィルムが配置された包装袋の下側においては、表側フィルムと底部用フィルムとがシールされた表側下部シール部と、裏側フィルムと底部用フィルムとがシールされた裏側下部シール部とが、それぞれ、設けられており、
    前記表側下部シール部の両サイド及び裏側下部シール部の両サイドの位置で、二つ折りされた前記底部用フィルムが互いに固定されており、
    包装袋の上部に前記スパウトが固定されており、
    前記サイドシール線のうち、少なくとも一方の内部に、包装袋の屈曲を防止する補強部が配置されていることを特徴とするスパウト付き包装体。
  2. 前記補強部が、サイドシール線の内部に封入された気体から成ることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 表側フィルムと裏側フィルムとのいずれか一方又は両方の内面側に撥液層が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記撥液層が、ヒートシール領域を除いて配置されていることを特徴とする請求項3に記載の包装体。
  5. 前記表側下部シール部が上下の表側シール縁線に挟まれた領域に配置されており、上側の前記表側シール縁線が前記サイドシール線と折り曲げ線との交点を始点として斜め下方向に延びており、この上側の表側シール縁線の最下部が、ディスペンサーを装着した際にディスペンサーの先端に対応する位置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の包装体。
  6. 前記上側シール縁線と下側シール縁線との角度が35度以上であることを特徴とする請求項5に記載の包装体。
  7. 前記裏側下部シール部が上下の裏側シール縁線に挟まれた領域に配置されており、上側の前記裏側シール縁線が前記サイドシール線と折り曲げ線との交点を始点として斜め下方向に延びており、この上側の裏側シール縁線の最下部が、ディスペンサーを装着した際にディスペンサーの先端に対応する位置であることを特徴とする請求項5又は6に記載の包装体。
  8. 前記上側の裏側シール縁線と下側の裏側シール縁線との角度が、上側の表側シール縁線と下側の表側シール縁線との角度と同じであることを特徴とする請求項7に記載の包装体。
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