JP2017038616A - 飲料製品に使用される天然源由来の色素の退色保護 - Google Patents

飲料製品に使用される天然源由来の色素の退色保護 Download PDF

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Abstract

【課題】天然源由来の色素の退色を阻害するための改良された配合を有する飲料および他の飲料製品の提供。
【解決手段】飲料製品であって、水と、ベータカロチン、ブラックキャロット、天然リンゴ抽出物、およびそれらの組合せから選択される、天然源に由来する色素と、前記天然源由来の色素の退色を阻害するための、酵素的修飾イソケルシトリン、ルチンおよびミリシトリンから選択される化合物を少なくとも30ppmの濃度で含む退色阻害剤と、を含む飲料製品。
【選択図】なし

Description

関連出願の説明
本出願は、ここに全てを引用する、2011年7月20日に出願された米国仮特許出願第61/509864号に優先権を主張するものである。
本発明は、完成した飲料、濃縮物、シロップなどの、天然源由来の色素を含む飲料および他の飲料製品に関する。特に、本発明は、天然源由来の色素、またはその合成の同等物の退色を防ぐまたは阻害するための配合を有する飲料製品に関する。
様々な配合の飲料を製造することが長い間知られている。改善された配合および新たな配合は、所望の栄養特徴、風味、賞味期限、および他の目的を達成することが望ましい。例えば、時間の経過と共にしばしば生じる、特に、飲料が、紫外線、周囲光、およびそれらの組合せなどの光に曝露されたときにしばしば生じる、飲料中の天然源由来の色素の退色を防ぐことが望ましいであろう。例えば、製造後、飲料製品は、一般に、流通中に暗所に貯蔵されない。その上、飲料製品は、販売前の貯蔵中に数週間に亘り、紫外線波長内の光を含む光に曝露されるであろう。
還元が、色素の不安定さまたは退色の主な原因であると考えられている。還元は、所定の飲料組成物中の微生物または酵素によって、化学的、光的または生物学的に誘発され得るが、典型的に、光が有力な開始剤である。特定の飲料においては、アスコルビン酸およびヒドロキシメチルフルフラール(HFCS中に形成されるHMF)などの二次的な化学的還元開始剤が存在することがある。さらに、これらの開始剤は、光と作用して、退色を生じ、それゆえ、飲料製品中のアスコルビン酸などの酸化防止剤の存在が、天然源由来の色素の退色を促進し得る。
水溶液中の色素の強度が、退色における一因であると観察されてきた。特に、低濃度の色素を含有する製品は、高濃度の色素を含有する同じ製品よりも大きい程度で目に見えて色褪せる傾向にある。その結果、淡い色またはパステル色を示す製品の退色を阻害することは、特に難題である。
本発明の課題は、所望の見た目、味および健康上の特性を有する飲料および他の飲料製品を提供することにある。本発明の少なくとも特定の実施の形態の目的は、天然源由来の色素の退色を阻害するための改良された配合を有する飲料および他の飲料製品を提供することにある。本発明または本発明の特定の実施の形態のこれらと他の目的、特徴および利点は、以下の開示および例示の実施の形態の説明から当業者には明白であろう。
1つの態様によれば、飲料製品であって、水と、天然源に由来する色素または合成の同等物と、飲料製品の退色を阻害するための、酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)、ルチンおよびミリシトリンから選択される化合物などのフラボノール配糖体を含む退色阻害剤とを含む飲料製品が提供される。特定の実施の形態において、飲料製品にフマル酸も含まれる。その色素は、ベータカロチン、ブラックキャロット、天然リンゴ抽出物、およびそれらの組合せであってよい。この飲料製品は、必要に応じて、少なくとも1種類の栄養素をさらに含む。
特定の実施の形態において、天然源由来の色素の退色は定量的に決定され、ここで、飲料製品が、飲料製品の36時間に亘る紫外線への曝露後に、分光光度計により測定して、暗所で同じ期間に亘り貯蔵された同じ飲料製品の光測定値よりも25%以下しか低くない、天然源由来の色素に関する最適波長での吸光度値を有するように、退色が阻害されている。
別の態様によれば、飲料製品であって、水と、ブラックキャロット色素と、フマル酸と、飲料製品の退色を阻害するための酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)とを含む飲料製品が提供される。特定の実施の形態において、フマル酸は、約100ppmと約1000ppmとの間の濃度で飲料製品中に存在する。その飲料製品は、必要に応じて、例えば、マルトデキストリン、アスコルビン酸、ビタミンE、マグネシウム、および亜鉛から選択される、少なくとも1種類の栄養素をさらに含む。
さらに別の態様によれば、天然源由来の色素を含む飲料組成物を提供し、その飲料組成物に、酵素的修飾イソケルシトリン、ルチンおよびミリシトリンからなる群より選択される化合物を含む退色阻害剤を添加することによって、光に曝露された天然源由来の色素の退色を阻害する方法が提供される。その色素は、ベータカロチン、ブラックキャロット、天然リンゴ抽出物、およびそれらの組合せであってよい。この方法は、飲料組成物にフマル酸を添加する工程をさらに含んでもよい。その飲料組成物は、必要に応じて、少なくとも1種類の栄養素をさらに含む。
特定の例示の実施の形態において、前記飲料製品は、濃縮物、例えば、シロップであってよい。さらに他の特定の実施の形態において、濃縮物は、乾燥粉末ミックスであってよい。特定の実施の形態において、天然源由来の複数の色素が使用される。
ここに開示された飲料および他の飲料製品の特定の例示の実施の形態の以下の説明の恩恵を考えれば、本発明の少なくとも特定の実施の形態は、所望の味プロファイル、栄養特徴などを提供するのに適した改良されたまたは代わりの配合を有することが、当業者に認識されるであろう。本発明または本発明の特定の実施の形態のこれらと他の態様、特徴および利点は、例示の実施の形態の以下の説明から、当業者によりさらに理解されるであろう。
71.8ppmのベータカロチンにより着色された、酵素的修飾イソケルシトリンを含む飲料サンプルの、様々な時間に亘る紫外線曝露後の退色を比較した説明図 8.6ppmのベータカロチンにより着色された、酵素的修飾イソケルシトリンを含む飲料サンプルの、様々な時間に亘る紫外線曝露後の退色を比較した説明図 90μL/Lの天然リンゴ抽出物により着色された飲料サンプルの紫外線曝露後の退色を比較した説明図 0.403g/Lのブラックキャロットにより着色された、酵素的修飾イソケルシトリンおよびフマル酸を含む飲料サンプルの、様々な時間に亘る紫外線曝露後の退色を比較した説明図 0.403g/Lのブラックキャロットにより着色された飲料サンプルの紫外線曝露後の退色を比較した説明図 0.2g/Lのムラサキイモにより着色された飲料サンプルの紫外線曝露後の退色を比較した説明図 18.1ppmまたは7.6ppmのベータカロチンにより着色された飲料サンプルの紫外線曝露後の退色を比較した説明図
意外なことに、紫外線に曝露した際の、天然源由来の特定の色素(またはそれらの合成の同等物)により着色された飲料製品の退色が、酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)などのフラボノール配糖体の存在によって阻害されることが発見された。適切なフラボノール配糖体のさらに別の例としては、制限するものではなく、ルチンおよびミリシトリンが挙げられる。特定の実施の形態において、EMIQの濃度は、約30ppmと約1000ppmとの間、または約80ppmと約500ppmとの間、または約150ppmなどの、少なくとも約30ppmまたは少なくとも約100ppmである。EMIQは、アルファ−グリコシルイソケルシトリンとしても知られており、製品SANMELIN(登録商標)(San-Ei Gen F.F.I., Inc.)として市販されている。EMIQは以下の一般構造を有し、グルコース単位の数は1と11の間で変動する:
EMIQの抗退色活性のこの発見は、飲料製品中の1種類以上の天然源由来の色素の退色を阻害する効力について、熱ストレスに曝された酵素的修飾イソケルシトリンを試験した、同一出願人の米国特許第8158183号明細書の開示とは対照的である。米国特許第8158183号の実施例1には、ムラサキイモ(purple sweet potato)液体色素を含有する飲料の300mLのサンプルに、200μLの酵素的修飾イソケルシトリンを含む、複数の化合物の内の1つを添加し、その後、110°F(約43℃)でインキュベーションすることが開示されている。EMIQは、試験した飲料において、アントシアニン化合物であるムラサキイモ色素の退色を阻害する見込みを示さなかった。EMIQ、ルチンおよびミリシトリンを含むフラボノール配糖体は、同一出願人の米国特許第8142829号明細書に開示されているように、熱ストレスおよび紫外線ストレスの最中に甘味料のモナチンの劣化を阻害することが開示されてきた。
特定の実施の形態において、天然源由来の色素としては、ベータカロチンなどのカロチノイド、天然リンゴ抽出物などの、酵素的または非酵素的な褐変から形成された化合物、またはブラックキャロットなどのアントシアニンが挙げられる。天然源由来の各色素は、0.01ppmと500ppmの間、約5ppmと約400ppmの間、または約10ppmと約300ppmの間、または約15ppmと約200ppmの間の濃度で飲料製品中に存在するであろう。特定の実施の形態によれば、1種類以上の色素には、天然源由来の色素と同じ構造を有するが、合成により調製された、天然源由来の色素の合成の同等物が含まれる。特定の実施の形態において、フマル酸が、EMIQと共に、退色を相乗的に阻害するために、飲料製品中に存在する。
特定の実施の形態において、光の退色の阻害が定量的に決定される。そのような実施の形態において、紫外線への曝露後、本発明による飲料製品は、フラボノール配糖体を除いた同じ飲料と比べて、許容できる見た目の改善を示す。許容できる見た目は、紫外線に曝露された飲料製品を、同じ成分を含むが、紫外線に曝露されていない対照飲料製品と比べることによって、定量的に決定される。
光の退色の阻害も定量的に決定される。特定の実施の形態において、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない(unfiltered)日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に、飲料を、製造後36時間に亘り曝露した後、その飲料製品は、同じ時間に亘り暗所に貯蔵した同じ飲料製品の光測定値よりも25%以下しか低くない吸光度値を有する。同様に、特定の実施の形態において、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に、飲料を、製造後12時間に亘り曝露した後、その飲料製品は、同じ時間に亘り暗所に貯蔵した同じ飲料製品の光測定値よりも10%以下しか低くない吸光度値を有する。
そのような強烈な紫外線照射による退色の阻害は、本発明の実施の形態による飲料製品が、消費前の飲料製品の輸送と貯蔵の最中の採光と人工照明などの、長期間に亘るそれほど強烈ではない周囲の光条件への曝露の際にも退色が阻害されることを示唆している。
本開示による飲料および飲料製品は、数多くの異なる特定の配合または構成のいずれを有してもよいことを理解すべきである。本開示による飲料製品の配合は、製品の意図する市場区分、所望の栄養特徴、味プロファイルなどの要因に応じて、ある程度、変動しても差し支えない。例えば、一般に、下記に記載された飲料配合のいずれかを含む、特定の飲料の実施の形態の配合にさらに別の成分を添加することが選択肢である。追加の(すなわち、それ以上のおよび/または他の)甘味料を添加してよく、味、口当たり、栄養特徴などを変えるために、香味料、電解質、ビタミン、果汁または他の果物製品、味物質(tastants)、マスキング剤など、調味料、および/または炭酸を、典型的に、そのような任意の配合に添加しても差し支えない。
一般に、本開示による飲料製品は、典型的に、少なくとも水と、天然源由来の1種類以上の色素(またはその合成の同等物)と、EMIQ、ルチンおよびミリシトリンから選択される化合物などのフラボノール配糖体を含む退色阻害剤と、酸味料と、香味料と、典型的に、甘味料とを含む。特定の態様において、繊維質、ビタミンおよびミネラルなどの栄養素が、本発明の飲料製品中に都合よく含まれる。本開示による少なくとも特定の配合物に適しているであろう例示の香味料としては、ハーブ香味料、果物香味料、スパイス香味料などが挙げられる。二酸化炭素の形態にある炭酸を、発泡性のために添加してもよい。所望であれば、他の成分、製造技法、所望の賞味期限などに応じて、保存料を添加しても差し支えない。本開示の恩恵を考えると、追加と代わりの適切な成分が当業者により認識されるであろう。
ここに開示された飲料製品は、飲料、すなわち、そのまま飲める(ready to drink)液体配合物、飲料濃縮物などが挙げられる。飲料の例としては、強化水、液体、スラリーまたは固体濃縮物、果汁風味の飲料および果汁含有飲料が挙げられる。
考えられる飲料濃縮物の少なくとも特定の例示の実施の形態は、追加の成分が加えられる初期体積の水により調製される。飲料濃縮物にさらに追加の体積の水を添加することによって、濃縮物から完全な(full strength)飲料組成物を形成することができる。典型的に、例えば、完全な飲料は、約1部の濃縮物を約3部と約7部の間の水と組み合わせることによって、調製できる。特定の例示の実施の形態において、完全な飲料は、1部の濃縮物を5部の水と組み合わせることによって調製される。特定の例示の実施の形態において、完全な飲料を形成するために使用される追加の水は、炭酸水である。特定の他の実施の形態において、完全な飲料は、濃縮物の形成と、その後の希釈を行わずに、直接調製される。
「約」という用語が、通常の不正確さおよび測定における変動性などを説明するために、ここと本開示の類似の出願および付随の特許請求の範囲において使用されていることを理解すべきである。
水は、ここに開示された飲料における基礎成分であり、典型的に、残りの成分がその中に溶解する、乳化される、懸濁される、または分散されるビヒクルまたは主要な液体部分である。精製水を、ここに開示された飲料の特定の実施の形態の製造に使用して差し支えなく、飲料の味、臭い、または見た目に悪影響を及ぼさないように、標準的な飲料品質の水を使用することができる。その水は、典型的に、透明、無色、好ましくないミネラル、味および臭いを含まず、有機物を含まず、アルカリ度が低く、飲料の製造時に適用される業界および政府の基準に基づいて許容される微生物学的品質のものである。特定の典型的な実施の形態において、水は、飲料の約80質量%から約99.9質量%までのレベルで存在する。少なくとも特定の例示の実施の形態において、ここに開示された飲料および濃縮物に使用される水は「処理水」であり、これは、例えば、米国特許第7052725号明細書に開示されたようなカルシウムを随意的に補給する前に、水の総溶解固形物を減少させるために処理された水を称する。処理水を製造する方法が、当業者に公知であり、中でも、脱イオン化、蒸留、濾過および逆浸透(「r−o」)を含む。「処理水」、「精製水」、「脱塩水」、「蒸留水」、「r−o水」という用語は、この議論においては一般に同義であると理解され、実質的に全てのミネラル含有分が除去された、典型的に、約500ppm以下の総溶解固形物、例えば、250ppmの総溶解固形物を含有する水を称する。
特定の実施の形態において、飲料組成物における添加着色料の唯一の供給源として、天然源由来の1種類以上の色素を使用してよく、それによって、所望の色をその組成物に与えるために合成化合物の使用が回避される。特定の実施の形態において、飲料組成物における添加着色料の唯一の供給源として、天然源由来の1種類以上の色素の合成の同等物が使用される。代わりの実施の形態において、天然源由来の1種類以上の色素、またはそれらの合成の同等物は、合成色素との組合せで使用してもよい。ここに開示された飲料製品の特定の実施の形態によれば、天然源由来の1種類以上の色素は、各々が天然源由来の1種類以上の色素を含む。ここに用いたように、「天然源由来の色素」は、1種類以上の色素性生体物質からの任意の全ての抽出生成物を含む。特定の例示の実施の形態において、生体物質は植物物質を含む。天然源由来の色素により与えられる色合いは、アントシアニン化合物などのフラボノイド化合物の存在によるものであろう。アントシアニンを含む天然源由来の色素の非限定的例としては、ブラックキャロット色素が挙げられる。あるいは、着色は、様々な他の天然化合物、例えば、ベータカロチンなどのカロチノイドまたは天然リンゴ抽出物によって与えられる。ここに用いたように、「合成の同等物」は、天然源由来の色素と同じ構造を有する、任意の全ての合成により製造された化合物を含む。
上述したように、アントシアニンは、天然源由来の色素に色を与えるであろう部類の化合物である。例えば、色を与えるクロスグリ(Ribes nigrum)中に見られるアントシアニンは、シアニジンおよびデルフィニジンの3−ジグルコシドおよび3−ルチノシドを含む。同様に、ブルーベリー(Vaccinium augustifoliumまたはVaccinium corymbosum)は、典型的に、色を与える以下のアントシアニンを含有する:シアニジン、デルフィニジン、ペオニジン、ペツニジン、マルビジンの3−グルコシド、3−ガラクトシド、および3−アラビノシド。ブラックキャロット色素は複数のアントシアニン化合物を含む。アントシアニンを表すための基本的な化学構造が以下に示されている。表1は、様々なアントシアニンが、様々な化学基を置換基RからR3に選択することによって、形成されるであろうことを示している。
天然源由来の色素のさらに別の例は、カロチノイドである。カロチノイドは、特定の果物、野菜、および穀物に由来する赤、オレンジ、および黄色の顔料を含む。例えば、ベータカロチンは、ビタミンAの前駆体であり、カロチンの最も一般的な形態である。ベータカロチンの化学構造が以下に与えられている。
天然源由来の色素のさらに別の例は、酵素的および非酵素的な褐変の結果として形成される化合物である。天然リンゴ抽出物は、酵素的および非酵素的な褐変、この例においては、リンゴの果物および/または果汁の褐変の結果として形成される化合物により与えられる褐色の例である。
紫外線に曝露された本発明の天然源由来の色素の退色を阻害するための機構は、明確には理解されていない。理論により拘束することを意図するものではないが、天然源由来の色素の退色は、色素分子の電子還元の結果であるように思われる。しかしながら、EMIQは、紫外線への曝露により天然源由来の特定の色素のみの退色を阻害するのに効果的であることが観察された。例えば、EMIQ(フマル酸との組合せで)は、以下の比較例8に記載されるように、ムラサキイモ色素(アントシアニン)の退色を阻害するのに著しくは効果的でなかった。
ここに開示された飲料に使用される酸は、例えば、抗酸化活性を提供する、飲料の味に酸味を与える、美味しさを向上させる、喉の渇きを癒す効果を増す、甘さを変更する、および微生物安定性を提供することによって穏やかな保存料として働くことを含む、いくつかの機能の任意の1つ以上を果たすことができる。一般に「ビタミンC」と称されるアスコルビン酸が、しばしば、消費者にビタミンを提供するためにも飲料における酸味料として利用される。しかしながら、アスコルビン酸は、飲料において酸化防止剤としても働き、特に飲料が熱ストレスに曝されたときに、天然源由来の色素の退色を促進してしまう。今では、EMIQ、および必要に応じて、フマル酸を含む退色阻害剤を飲料に添加すると、アスコルビン酸の存在下でさえ、紫外線に曝露されたときに、天然源由来の色素の退色を阻害できることが分かった。
例えば、フマル酸は、天然源由来の色素の退色を相乗的に阻害し、上述した飲料中の酸の他の目的のいずれを働くためにEMIQを含んで、単独で、または飲料組成物中の少なくとも1種類の他の食用酸との組合せで、使用してよい。特定の実施の形態において、天然源由来の色素の退色を阻害するためにEMIQを含有する飲料組成物中に、約100ppmと約1000ppmの間のフマル酸を含んでもよい。
本発明の特定の実施の形態において、EMIQの効果的な量は、定性的または定量的のいずれで決定してもよい。例えば、効果的な量は、ヒトの目にとって、色のどのような変化も容易には目立たないように退色を阻害する量であってよい。あるいは、効果的な量は、分光光度計を使用して測定した最適波長での飲料組成物の吸光度が、最大波長でのその組成物の初期吸光度の、25%、または20%、または15%、または10%などの特定の大きさより多く減少するのを防ぐEMIQの量として定量的に定義してもよい。
より一般論として、天然源由来の色素を含有する任意の飲料の吸光度値は、飲料が退色阻害剤としてEMIQを、例えば、単独でまたはフマル酸との組合せで含む場合、光に曝露された貯蔵中に約15%以下しか減少しないであろう。この定量的尺度は、消費者が観察するであろう飲料の目視の定性的評価と整合する。光曝露条件は、340nmで測定して0.35W/m2の強度で、86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長での36時間に亘る紫外線照射を含んでよい。組成物の吸光度が10%超減少し、ヒトの目にとって目立つ恐れがあることを防ぐのに十分に、天然源由来の色素を含有する組成物の退色を阻害することが好ましいであろう。
本発明の実施の形態において、フマル酸は、フマル酸、リンゴ酸および酒石酸の酸ブレンドにより提供されてよく、これは、南アフリカ国ダーバン、イシピンゴ所在のIsegen Sourth Afric (Pty) Ltd.,により製造されているFruitaric(登録商標)酸などの「Fruitaric」酸として商業的に入手できる。
その酸は、例えば、溶液形態で、飲料の所望のpHを提供するのに十分な量で使用できる。典型的に、例えば、酸味料の1種類以上の酸は、使用される酸味料、所望のpH、使用される他の成分などに応じて、合計で、飲料の約0.01質量%から約1.0質量%、例えば、飲料の0.1質量%から0.25質量%などの飲料の約0.05質量%から約0.5質量%の量で使用される。本発明の特定の実施の形態において、飲料組成物中に含まれる酸の全ては、1種類以上のアルファ、ベータ不飽和カルボン酸により提供してもよい。
ここに開示された飲料の少なくとも特定の例示の実施の形態のpHは、2.5から4.6の範囲内の値であり得る。特定の例示の実施の形態における酸は、飲料の風味を向上させることができる。酸が多すぎると、飲料の風味を損ない、酸っぱさまたは他の異味となり得る一方で、酸が少なすぎると、飲料の味がぼやけ、製品の微生物安全性が低減し得る。本開示の恩恵を考えると、ここに開示された飲料製品の任意の特定の実施の形態の酸味料成分に、適切な酸または酸の組合せおよびそのような酸の量を選択することは、当業者の能力に含まれる。
ここに開示された飲料の様々な実施の形態に使用するのに適した甘味料は、栄養性および非栄養性、天然および人工すなわち合成の甘味料を含む。適切な非栄養性甘味料および甘味料の組合せが、所望の栄養特徴、飲料の味プロファイル、口当たりおよび他の官能要因のために選択される。少なくとも特定の例示の実施の形態に適した非栄養性甘味料の例としては、以下に限られないが、ペプチド系甘味料、例えば、アスパルテーム、ネオテーム、およびアリテーム、および非ペプチド系甘味料、例えば、サッカリンナトリウム、サッカリンカルシウム、アセスルファムカリウム、シクラミン酸ナトリウム、シクラミン酸カルシウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、およびスクラロースが挙げられる。特定の実施の形態において、甘味料はアセスルファムカリウムを含む。少なくとも特定の例示の実施の形態に適した他の非栄養性甘味料の例としては、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、グリチルリチン、D−タガトース、エリトリトール、メソ・エリトリトール、マルチトール、マルトース、ラクトース、フラクトオリゴ糖、ラカンカ粉末、キシロース、アラビノース、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、およびリボース、並びにタウマチン、モネリン、ブラゼイン、L−アラニンおよびグリシンなどのタンパク質甘味料、関連する化合物、およびそれらの任意のものの混合物が挙げられる。ラカンカ、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、およびモナチン並びに関連する化合物は、天然の非栄養性の強力な甘味料である。
ここに開示された飲料の少なくとも特定の例示の実施の形態において、甘味料成分としては、リンゴ、チコリ、ハチミツなど、例えば、異性化糖、転化糖、メープルシロップ、メープルシュガー、ハチミツ、黒砂糖糖蜜、例えば、マイルドモラセス、ダークモラセス、黒糖蜜、および砂糖大根糖蜜などのサトウキビ糖蜜、サトウモロコシシロップ、ラカンカ汁濃縮物および/または他のものなどの天然源からのスクロース、液体スクロース、フルクトース、液体フルクトース、グルコース、液体グルコース、果糖ブドウ糖液糖などの栄養性の天然結晶質または液体甘味料が挙げられる。そのような甘味料は、飲料の甘味料の所望のレベルに応じて、少なくとも特定の例示の実施の形態において、約6質量%から約16質量%などの、飲料の約0.1質量%から約20質量%の量で存在する。所望の飲料の均一性、テキスチャーおよび味を達成するために、ここに開示された天然飲料製品の特定の例示の実施の形態において、飲料業界で一般に用いられている標準的な液糖を使用することができる。典型的に、そのような標準的な甘味料は、飲料の風味、色または粘度に悪影響を及ぼし得る微量の非糖固形物を含まない。
非栄養性の高効力の甘味料は、典型的に、その甘味力、飲料を売り込むべき国の任意の適用される規制対策、飲料の甘味の所望のレベルなどにしたがって、飲料の液量オンス(29.57cc)当たりミリグラムのレベルで使用される。本開示の恩恵を考えると、ここに開示された飲料製品の様々な実施の形態に使用するための適切な追加のまたは代わりの甘味料を選択することは、当業者の能力に含まれる。
ここに開示された飲料の特定の実施の形態において、保存料を使用してもよい。すなわち、特定の例示の実施の形態は、随意的な溶解した保存料系を含有する。4未満のpHを有する溶液、特にpH3未満の溶液は、典型的に、「微生物安定性(microstable)」である、すなわち、それらの溶液は、微生物の成長に抵抗し、それゆえ、さらに別の保存料を必要とせずに、消費前の長期間の貯蔵に適している。しかしながら、pHを低下させただけでは、微生物安定性の飲料を提供するには十分ではないであろうし、所望であれば、追加の保存料系を使用しても差し支えない。保存料系を使用する場合、保存料系は、製造中の任意の適切な時に、例えば、ある場合には、甘味料の添加前に、飲料製品に添加することができる。ここに用いたように、「保存料系」または「保存料」という用語は、制限するものではなく、安息香酸、安息香酸塩、例えば、安息香酸ナトリウム、カルシウムおよびカリウム、ソルビン酸塩、例えば、ソルビン酸ナトリウム、カルシウムおよびカリウム、クエン酸塩、例えば、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウム、ポリリン酸塩、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、ラウリルアルギネートエステル(lauryl arginate ester)、桂皮酸、例えば、桂皮酸ナトリウムおよびカリウム、ポリリシン、および抗菌性精油、二炭酸ジメチル、およびそれらの混合物、並びにアスコルビン酸、EDTA、BHA、BHT、TBHQ、デヒドロ酢酸、エトキシキン、ヘプチルパラベンなどの抗酸化剤、およびそれらの組合せなどの公知の化学保存料を含む食品組成物および飲料組成物への使用が認可された全ての適切な保存料を含む。
保存料は、適用される法律および規則の下で指定された最大レベルを超えない量で使用できる。使用される保存料のレベルは、典型的に、計画された最終製品のpH、並びに特定の飲料配合物の微生物腐敗可能性の評価にしたがって、調節される。使用される最大レベルは、典型的に、飲料の約0.05質量%である。本開示の恩恵を考えると、本開示による飲料のために適切な保存料または保存料の組合せを選択することは、当業者の能力に含まれる。本発明の特定の実施の形態において、飲料製品の保存料として、安息香酸またはその塩(安息香酸塩)を使用してよい。
ここに開示された飲料製品の少なくとも特定の例示の実施の形態に適した飲料を保存する他の方法は、例えば、高温充填およびトンネル殺菌などの、無菌包装および/または熱処理または熱加工工程を含む。そのような工程を使用して、飲料製品における酵母、カビおよび微生物の成長を低減することができる。例えば、Braun等の米国特許第4830862号明細書には、果汁飲料の製造における殺菌の使用、並びに炭酸飲料における適切な保存料の使用が開示されている。Kastinの米国特許第4925686号明細書には、安息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムを含有する加熱殺菌した凍結可能な果汁組成物が開示されている。一般に、熱処理は、典型的に、短期間に亘る高温、例えば、10秒間に亘り約190°F(約88℃)を使用した高温充填法、典型的により長い時間に亘りより低温、例えば、10〜15分間に亘る約160°F(約71℃)を使用したトンネル殺菌法、および典型的に、例えば、高圧、すなわち、1気圧超の圧力で3〜5分間に亘り約250°F(約121℃)を使用したレトルト法を含む。
ここに開示された飲料製品は、必要に応じて、香料組成物、例えば、天然と合成の果物香料、植物香料、他の香料、およびそれらの混合物などの、任意の天然または合成の香料を含有する。ここに用いたように、「果物香料」という用語は、一般に、種子植物の食用生殖部分に由来する香料を称する。甘い果肉が種子に関連するもの、例えば、バナナ、トマト、クランベリーなどと、小さい多肉質のベリーを有するものの両方が含まれる。ベリーという用語は、集合体の果物、すなわち、「本物の」ベリーではないが、通常、ベリーとして受け入れられているものを含むためにここに使用されている。天然源由来の果物香料をシミュレーションするために合成により調製された香料も、「果物香料」という用語に含まれる。適切な果物またはベリー源の例としては、ベリー全体またはその部分、ベリー果汁、ベリー果汁濃縮物、ベリーピューレおよびそのブレンド、乾燥ベリー粉末、乾燥ベリー果汁粉末などが挙げられる。
例示の果物香料としては、柑橘類香料、例えば、オレンジ、レモン、ライムおよびグレープフルーツ、並びにリンゴ、ザクロ、ブドウ、チェリー、およびパイナップルなどの香料、およびそれらの混合物が挙げられる。特定の例示の実施の形態において、飲料濃縮物および飲料は、果物香料成分、例えば、果汁濃縮物または果汁を含む。ここに用いたように、「植物香料」という用語は、果物以外の植物の部分に由来する香料を称する。それゆえ、植物香料は、ナッツ、樹皮、根および葉の精油および抽出物に由来する香料を含み得る。天然源由来の植物香料をシミュレーションするために合成により調製された香料も、「植物香料」という用語に含まれる。そのような香料の例としては、コーラ香料、お茶香料などと、それらの混合物が挙げられる。香料成分は、上述した香料のブレンドをさらに含んで差し支えない。本発明の飲料に香料の特徴を与えるのに有用な香料成分の特定の量は、選択される香料、望ましい香料の印象、および香料成分の形態に依存する。本開示の恩恵を考えると、当業者には、所望の香料の印象を達成するために使用される任意の特定の香料成分の量を容易に決定できるであろう。
ここに開示された飲料製品の少なくとも特定の例示の実施の形態に使用するのに適した汁の例としては、果汁、野菜汁およびベリー汁が挙げられる。汁は、濃縮物、ピューレ、濃度100%の汁の形態、または他の適切な形態で本発明に使用できる。ここに用いた「汁(juice)」という用語は、濃度100%の果汁、ベリー汁、または野菜汁、並びに濃縮物、ピューレ、乳、および他の形態を含む。所望の風味を有する飲料を生成するために、多数の異なる果汁、野菜汁および/またはベリー汁を、必要に応じて、他の香味料と組み合わせて差し支えない。プラム、プルーン、ナツメヤシ、スグリ、イチジク、ブドウ、赤ブドウ、サツマイモ、干しブドウ、クランベリー、パイナップル、桃、バナナ、リンゴ、西洋梨、グアバ、アプリコット、サスカトゥーンベリー、ブルーベリー、プレインズベリー(plaines berry)、プレイリーベリー、マルベリー、ニワトコの実、バルバドスチェリー(アセロラチェリー)、チョークチェリー、ナツメヤシ、ココナッツ、オリーブ、ラズベリー、イチゴ、ハックルベリー、ローガンベリー、スグリ、デューベリー、ボイゼンベリー、キウイ、チェリー、ブラックベリー、マルメロ、クロウメモドキ、パッションフルーツ、リンボク、ナナカマド、西洋スグリ、ザクロ、柿、マンゴ、大黄、パパイヤ、ライチ、カシューアップル、レモン、オレンジ、ライム、タンジェリン、マンダリンオレンジ、タンジェロ、ザボンおよびグレープフルーツなどが挙げられる。本開示の恩恵を考えると、少なくとも特定の例示の実施の形態に使用するのに適した多数の追加のおよび代わりの汁が、当業者に明らかであろう。汁を使用した本発明の飲料において、汁は、例えば、飲料の少なくとも約0.2質量%のレベルで使用してよい。特定の例示の実施の形態において、汁は、飲料の約0.2質量%から約40質量%までのレベルで使用される。典型的に、汁は、仮にそうすると、約1質量%から約20質量%の量で使用して差し支えない。
ここに開示された飲料製品の少なくとも特定の例示の実施の形態に使用するのに適した他の香味料の例としては、桂皮、クローヴ、シナモン、コショウ、生姜、バニラスパイス香味料、カルダモン、コリアンダー、ルートビア、サッサフラス、朝鮮人参などのスパイス香味料が挙げられる。少なくとも特定の例示の実施の形態に使用するのに適した数多くの追加のおよび代わりの香味料が、本開示の恩恵を考えると、当業者には明白であろう。香味料は、抽出物、含油樹脂、汁濃縮物、瓶詰め業者のベース、または当該技術分野において公知の他の形態にあってよい。少なくとも特定の例示の実施の形態において、そのようなスパイスまたは他の香味料は、汁または汁の組合せの香味料を引き立たせる。
1種類以上の香味料をエマルジョンの形態で使用して差し支えない。香味料エマルジョンは、香味料のいくつかまたは全てを、必要に応じて飲料の他の成分と共に、乳化剤と混合することによって調製することができる。この乳化剤は、香味料を一緒に混合するときにまたはその後に加えてもよい。特定の例示の実施の形態において、乳化剤は水溶性である。例示の適した乳化剤としては、アラビアゴム、加工デンプン、カルボキシメチルセルロース、トラガカント、ガティガム(gum ghatti)および他の適切なゴムが挙げられる。追加の適切な乳化剤は、本開示の恩恵を考えると、飲料配合物の当業者にとって明白であろう。例示の実施の形態における乳化剤は、香味料および乳化剤の混合物の約3%超を構成する。特定の例示の実施の形態において、乳化剤は、混合物の約5%から約30%である。
ここに開示された飲料の特定の例示の実施の形態に泡立ちを与えるために、二酸化炭素を使用することができる。飲料に炭酸を含ませるための当該技術分野に公知の技法および炭酸化装置のいずれのものを使用しても差し支えない。二酸化炭素は、飲料の味と見た目を向上させ、好ましくない細菌を抑制し破壊することによって、飲料の純度を守るのに役立つことができる。特定の実施の形態において、例えば、飲料は、約7.0体積までの二酸化炭素のCO2レベルを有する。典型的な実施の形態は、例えば、約0.5から5.0体積の二酸化炭素を有するであろう。ここと、独立請求項に用いられるように、1体積の二酸化炭素は、60°F(16℃)の温度および大気圧で、任意の所定の量の水により吸収される二酸化炭素の量として定義される。気体の体積は、その気体を吸収する水が占めるのと同じ空間を占める。二酸化炭素含量は、泡立ちの所望のレベルおよび飲料の味または口当たりへの二酸化炭素の影響に基づいて、当業者が選択することができる。炭酸化は、天然であっても、合成であっても差し支えない。
ここに開示された飲料濃縮物および飲料は、一般に、飲料配合物中に典型的に見つかるもののいずれをも含む、栄養素などの追加の成分を含有してもよい。これらの追加の成分は、例えば、安定化された飲料濃縮物に典型的に添加することができる。そのような追加の成分の例としては、以下に限られないが、繊維質、カフェイン、カラメルおよび他の着色料、または染料、消泡剤、ガム、乳化剤、お茶固形分、濁り成分、並びに繊維質、ミネラルおよび非ミネラル栄養補助物質、例えば、ビタミンなどの栄養素が挙げられる。
適切なミネラル栄養補給成分の例が、当業者に公知であり、その例としては、以下に限られないが、添加カルシウム、塩化物、クロム、カリウム、マグネシウム、リン、ナトリウム、硫黄、コバルト、銅、フッ素、ヨウ素、マンガン、モリブデン、ニッケル、セレン、バナジウム、亜鉛、鉄など、またはそれらの組合せが挙げられる。ミネラルは、ヒトの栄養要求に適合するどのような形態で添加されてもよく、どのような所望のレベルで添加されてもよい。飲料製品または配合物中のレベルは、一日当たりの基準摂取量(RDI)が確立されている場合、RDIのどのような適切な百分率であってもよい。例えば、ミネラルは、RDIの約2%、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、75%、100%、150%、200%、300%、400%、または約500%の条件で存在してもよい。ミネラルは、確立されている場合、RDIの約1%、2%、5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、75%、100%、150%、200%、または約300%の下限で存在してもよい。あるいは、添加されるミネラルの量は、国際単位(IU)、または質量/質量(w/w)で測定されてもよい。ここと、付随の特許請求の範囲に使用されている「添加」(例えば、「添加カルシウム」)という用語は、外部源から得られる添加成分を称し、飲料製品または配合物中に本質的に存在する成分を含まない。例えば、ここと、付随の特許請求の範囲に使用されている「添加カルシウム」は、そのカルシウムは、外部源から得られたものであり、飲料製品または配合物中に本来含まれているカルシウムは含まないことを意味する。ここに開示された飲料製品または配合物に適した添加ミネラルは、目的のミネラルを別々に提供する任意の公知のまたは他の様式で効果的な栄養素源から由来することができる。例えば、添加カルシウム源の例としては、以下に限られないが、乳酸マグネシウム、乳酸亜鉛、または飲料製品または配合物に使用するのに適した任意の他のマグネシウム源または亜鉛源が挙げられる。
非ミネラルの栄養補給成分の例が、当業者に知られており、その例としては、ビタミンA、D、E(トコフェロール)、C(アスコルビン酸)、B1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B3(ニコチンアミド)、B4(アデニン)、B5(パントテン酸、カルシウム)、B6(ピリドキシンHCl)、B12(シアノコバラミン)、およびK1(フィロキノン)、ナイアシン、葉酸、ビオチン、並びにそれらの組合せが挙げられる。随意的な非ミネラル栄養補給物質は、典型的に、良好な製造慣例の下で一般に許容される量で存在する。RDIが確立されている場合には、例示の量は、約1%から約100%のRDIの間である。特定の実施の形態において、非ミネラル栄養補給成分は、確立されている場合、約5%から約20%のRDIの量で存在する。
本発明の実施の形態において、当業者に公知の任意の適切な繊維質栄養素が含まれる。繊維質成分の一例はマルトデキストリンであり、これは難消化性繊維質である。マルトデキストリンは、製品名Fibersol(登録商標)−2(アイオワ州クリントン所在のArcher Daniels Midland Company)として市販されている。
実施例1
71.8ppmの天然ベータカロチンにより着色され、約132ppmのアスコルビン酸を含有する飲料組成物に約152百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。飲料組成物の成分が下記の表2に列挙されている。
ベータカロチンを有する飲料組成物は、配合したまま調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ベータカロチンを有する飲料組成物の見た目を、12時間毎に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した、ベータカロチンを有する飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図1は、飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している。表2による配合を有する4つのサンプルを試験した;サンプルA〜D:サンプルAは、紫外線に曝露されていない対照サンプルである。サンプルBは、紫外線に12時間曝露した後のサンプルであり、サンプルCは、紫外線に24時間曝露した後のサンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。サンプルB、C、またはDのいずれにも、36時間の紫外線曝露後(すなわち、サンプルD)でさえ、ベータカロチン色素により着色され、152ppmのEMIQを含有する飲料組成物の濃い黄色の退色は、非常にわずかしか観察されなかった。
実施例2
8.6ppmの天然ベータカロチンにより着色され、約132ppmのアスコルビン酸を含有する飲料組成物に約152百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。飲料組成物の成分が下記の表3に列挙されている。
ベータカロチンを有する飲料組成物は、配合したまま調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ベータカロチンを有する飲料組成物の見た目を、12時間毎に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した、ベータカロチンを有する飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した、ベータカロチンを有する飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図2は、飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している。表3による配合を有する4つのサンプルを試験した;サンプルA〜D:サンプルAは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、黄白色を有する。サンプルBは、紫外線に12時間曝露した後のサンプルであり、サンプルCは、紫外線に24時間曝露した後のサンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に24時間(すなわち、サンプルC)および36時間(すなわち、サンプルD)曝露した後の各々に、8.6ppmのベータカロチン色素により着色され、152ppmのEMIQを含有する飲料組成物の黄白色のわずかな退色が観察された。
実施例3
90μL/Lの天然リンゴ抽出物により着色された飲料組成物に約146百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。天然リンゴ抽出物を有する飲料組成物の成分が下記の表4に列挙されている。
飲料組成物は、配合したまま調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。天然リンゴ抽出物を有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した、天然リンゴ抽出物を有する飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図3は、表4による飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している;サンプルAおよびB:サンプルAは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、サンプルBは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルB)に、90μL/Lの天然リンゴ抽出物により着色され、146ppmのEMIQを含有する淡黄色の飲料組成物のわずかな退色が観察された。
比較例4
90μL/Lの天然リンゴ抽出物により着色された飲料組成物を調製することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の、EMIQの不在下での、天然源由来の色素の退色を阻害する効力試験の一例を実施した。EMIQが添加されなかったことを除いて、飲料組成物の成分が上記の表4に列挙されている。
飲料組成物は、配合したまま調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。天然リンゴ抽出物を有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図3は、表4による飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している;サンプルCおよびD:サンプルCは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルD)に、90μL/Lの天然リンゴ抽出物により着色されたが、EMIQを含まない淡黄色の飲料組成物の著しい退色が観察された。その結果、紫外線に曝露された際の、実施例3の飲料組成物の退色の阻害は、EMIQの存在のためであり得る。
実施例5
189.5ppmのブラックキャロットにより着色され、約132ppmのアスコルビン酸を含有する飲料組成物に約152百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)および353.2ppmのフマル酸を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。飲料組成物の成分が下記の表5に列挙されている。
飲料組成物は、配合したまま調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ブラックキャロットを有する飲料組成物の見た目を、12時間毎に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図4は、飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している。表5による配合を有する4つのサンプルを試験した;サンプルA〜D:サンプルAは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり。サンプルBは、紫外線に12時間曝露した後のサンプルであり、サンプルCは、紫外線に24時間曝露した後のサンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に24時間(すなわち、サンプルC)および36時間(すなわち、サンプルD)曝露した後の各々に、ブラックキャロット色素により着色され、152ppmのEMIQを含有する飲料組成物の深紅色のわずかな退色が観察された。
実施例6
403ppmのブラックキャロットにより着色された飲料組成物に約152百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)および353.2ppmのフマル酸を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。
飲料組成物を調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ブラックキャロットを有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図5は、飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している;サンプルCおよびD:サンプルCは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルD)に、403ppmの天然ブラックキャロット色素により着色された飲料組成物の深紅色のわずかな退色が観察された。
比較例7
403ppmのブラックキャロットにより着色された飲料組成物を調製することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の、EMIQの不在下での、天然源由来の色素の退色を阻害する効力試験の一例を実施した。EMIQが添加されなかったことを除いて、飲料組成物の成分は実施例6と同じであった。
飲料組成物を調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ブラックキャロットを有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図5は、EMIQを含まないことを除いて、実施例6による飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している;サンプルAおよびB:サンプルAは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、サンプルBは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルB)に、403ppmのブラックキャロット色素により着色され、353.2ppmのフマル酸を含有するが、EMIQを含まない飲料組成物の深紅色の著しい退色が観察された。その結果、紫外線に曝露された際の、実施例6の飲料組成物の退色の阻害は、EMIQの存在のためであり得る。
比較例8
200ppmのムラサキイモにより着色された飲料組成物に約146百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)および353.2ppmのフマル酸を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。
飲料組成物を調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ムラサキイモを有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図6は、飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している。サンプルAは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、サンプルBは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルB)に、200ppmのムラサキイモ色素により着色された飲料組成物の薄赤色の著しい退色が観察された。したがって、EMIQおよびフマル酸の組合せは、ムラサキイモのアントシアニン色素の退色を実質的に阻害するのに効果的ではなかった。
比較例9
200ppmのムラサキイモにより着色された飲料組成物を調製することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の、EMIQの不在下での、天然源由来の色素の退色を阻害する効力試験の一例を実施した。EMIQが添加されなかったことを除いて、飲料組成物の成分は比較例8において先に述べたようなものであった。
飲料組成物を調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ムラサキイモを有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図6は、飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している;サンプルCおよびD:サンプルCは、紫外線に曝露されていない対照サンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後のサンプルである。紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルD)に、200ppmのムラサキイモ色素により着色され、353.2ppmのフマル酸を含有するが、EMIQを含まない飲料組成物の薄赤色の著しい退色が観察された。この退色は、EMIQを含む比較例8の退色よりもさらに大きかった。
実施例10
18.1ppmまたは7.6ppmいずれかの天然ベータカロチンにより着色され、約180ppmのアスコルビン酸を含有する飲料組成物に約146百万分率(ppm、mg/L)の酵素的修飾イソケルシトリン(EMIQ)を添加することによって、紫外線に曝露された飲料製品中の様々な量の天然源由来の色素の退色を阻害する効力を実験的に試験した。
飲料組成物を調製し、480mLのガラス瓶内で殺菌した。次いで、飲料組成物を、340nmで測定して0.35W/m2の強度および86°F(30℃)の気温におけるろ波されていない日光をシミュレーションした波長を有する紫外線に36時間に亘り曝露した。ベータカロチンを有する飲料組成物の見た目を、36時間後に退色について観察した。
上述したように紫外線に曝露した飲料組成物サンプルに加え、暗所に貯蔵した飲料組成物の色の変化をモニタするために、対照サンプルを試験した。図7は、実施例10による飲料組成物サンプルへの紫外線曝露の結果を示している;サンプルA〜D:サンプルAは、紫外線に曝露されていない、18.1ppmのベータカロチンを含有する対照サンプルであり、サンプルBは、紫外線に36時間曝露した後の、18.1ppmのベータカロチンを含有するサンプルである。サンプルCは、紫外線に曝露されていない、7.6ppmのベータカロチンを含有するサンプルであり、サンプルDは、紫外線に36時間曝露した後の、7.6ppmのベータカロチンを含有するサンプルである。
紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルB)に、18.1ppmのベータカロチン色素により着色され、146ppmのEMIQを含有する飲料組成物の山吹色の退色は観察されなかった。対照的に、紫外線に36時間曝露した後(すなわち、サンプルD)に、7.6ppmのベータカロチン色素により着色され、146ppmのEMIQを含有する飲料組成物の黄白色のわずかな退色が観察された。したがって、低濃度の天然源由来の色素を含む飲料組成物が、同じ色素をより高濃度で含む同じ飲料組成物よりも、紫外線曝露による退色をより受けやすいと観察された。
先の開示および例示の実施の形態の説明の恩恵を考えると、ここに開示された本発明の一般的な原理と調和しながら、数多くの代替の実施の形態および異なる実施の形態が可能であることが当業者には明白であろう。そのような様々な改変および代わりの実施の形態の全てが、本発明の本当の範囲および精神に含まれることが当業者に認識されるであろう。付随の特許請求の範囲は、そのような改変および代わりの実施の形態の全てに及ぶことが意図されている。本開示および以下の特許請求の範囲における単数形の使用は、特定の例において、その用語が、その特定の例において、具体的に1つおよび唯一を意味することが意図されていることが文脈から明らかではない限り、「少なくとも1つ」を意味する特許における慣習的な手法に従う。同様に、「含む(comprising)」という用語は、制限がなく、追加の項目、特徴、成分などを排除するものではない。

Claims (1)

  1. 飲料製品であって、
    水と、
    ベータカロチン、ブラックキャロット、天然リンゴ抽出物、およびそれらの組合せからなる群より選択される、天然源に由来する色素と、
    前記天然源由来の色素の退色を阻害するための、酵素的修飾イソケルシトリン、ルチンおよびミリシトリンからなる群より選択される化合物を少なくとも30ppmの濃度で含む退色阻害剤と、
    を含む飲料製品。
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