JP5143712B2 - 褪色防止剤及びこれを含有する飲料 - Google Patents

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本発明は、N−メチルアントラニル酸メチルを有効成分とする褪色防止剤に関する。また本発明は、特定量のN−メチルアントラニル酸メチルを添加、含有させることにより、変色や褪色を防止した、色素成分を安定に保持することができる飲料に関する。
飲食品の嗜好性を高めるために、古くから様々な色素、例えば、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用青色1号及び食用青色2号、及びこれらのアルミニウムレーキ色素等の食用タール色素、又は二酸化チタン、リボフラビン、β−カロチン及びノルビキシンナトリウム(カリウム)、銅クロロフィル又はそのナトリウム塩等の合成着色料や、アナトー色素、パプリカ色素及びカロチン色素等のカロチノイド系、ラック色素及びシコン色素等のキノン系、ベニバナ色素及びコウリヤン色素等のフラボノイド系、スピルリナ等のポルフィリン系、ウコン色素等のジケトン系、赤キャベツ色素等のアントシアニン系、ベニコウジ色素等のアザフィロン系、その他クチナシ青又は赤色素及びカラメル等の天然着色料などが用いられている。
これら合成又は天然着色料は、光照射による光分解や酸化、あるいは熱により、変色及び褪色することが知られている。特に最近の飲料は、自然らしさを表すために色素の使用量を抑えて薄くする傾向があり、着色の度合いが低くなるのに伴って、光照射や空気酸化、熱による変色及び褪色が顕著に現れるので、飲料の分野においては色素の褪色防止を図ることが以前にも増して重要な課題となっている。
このように安定性に欠ける色素の変色及び褪色を防ぐため、従来、カテキン酸、クロロゲン酸類等の各種フラボノイド、アスコルビン酸、エリソルビン酸及びそれらの誘導体、重合リン酸塩、亜硫酸、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等を添加する方法が用いられている(非特許文献1)。しかし、期待した変色及び褪色防止効果が得られない、特定の色素にしか効果を奏しない、色素の変色や褪色を促進することもある、飲食品本来の風味を著しく損なう等の問題があった。また、色素の使用量を抑えて薄く着色した飲料で顕著となる色素の変色及び褪色、特に比較的安定性が高いといわれている合成着色料を用いた飲料で生じる褪色について、その褪色を防止する手段については何ら検討がなされていなかった。
近年、消費者のニーズの多様化から、テーラーメード型食品や視覚的な変化が楽しめる食品等が開発されており、例えば、食する際にゼリー食品の色を変色させることが可能な変色ゼリー食品が報告されている(特許文献1)。飲料の場合、カクテルに見られるように、2種以上の飲料を飲用直前に混合して飲用するタイプの飲料が存在しているが、流通されている市販の飲料(いわゆる容器詰飲料)で、混合して飲用することを目的とした飲料は存在していない。
一方、N−メチルアントラニル酸メチルは、天然にはヒヤシンス油、マンダリン葉油などの精油に含まれることが知られている。また、合成法で作られ、無色〜淡黄色の透明な結晶が、液体でぶどう様の香気を有することから、ぶどう、桃などの果実フレーバーとして使われている。果実フレーバーとして使用されるN−メチルアントラニル酸メチルの量は、飲料全体に対してごく微量であり、特定量以上配合した場合に、色素の変色や褪色を防止することについては何ら示唆されていなかった。
特開2000−106829号公報 Food Pres. Res. Assoc., Tech. Bull., p23, 1972
本発明の目的は、保存中の変色や褪色を防止することができる褪色防止剤、および保存中の変色や褪色が抑制された飲食品(特に飲料)を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、食用タール色素、アントシアニン系色素等の水溶性色素で飲食品を着色する際、特に薄く着色した飲料を得る場合において、N−メチルアントラニル酸メチルを含有させることで、該水溶性色素により安定に着色された飲食品を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、これに限定されるものでないが、以下の発明を包含する。
(1) N−メチルアントラニル酸メチルを有効成分とする褪色防止剤。
(2) 飲料用添加剤である、(1)に記載の褪色防止剤。
(3) 食用タール色素及び/又はアントシアニン系色素を含有する飲料に添加するための、(1)又は(2)に記載の褪色防止剤。
(4) リン酸系化合物をさらに含有する、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の褪色防止剤。
(5) (A)N−メチルアントラニル酸メチルと(B)色素成分とを含有する飲料であって、(A)N−メチルアントラニル酸メチルが飲料全量に対して0.1ppm以上である飲料。
(6) (B)色素成分が、食用タール色素及び/又はアントシアニン系色素である、(5)に記載の飲料。
(7) (5)又は(6)に記載の飲料と、その飲料と混合するための別の飲料とを含んでなる組み合わせ飲料。
本発明の褪色防止剤を用いることにより、長期間保存しても飲食品の色調が安定に保持されるので、色調が安定な飲料を得ることができ、例えば保存安定性の良い薄く着色した飲料を得ることができる。
また、着色した飲料は、単独では色調の変化が問題とならない程度の変色や褪色であっても、2種以上の飲料を混ぜ合わせて飲用する場合に、所望の色調を発現しないという問題があるが、本発明の飲料は、色調が安定に保持されるので、視覚的変化を期待して飲用時に混ぜ合わせて飲用するタイプの飲料に用いることで、所望の視覚的変化を楽しむことができる。
さらに、N−メチルアントラニル酸メチルは、青紫色の蛍光を放つ物質であり、光に対して不安定であるため、保存中に蛍光強度が大きく低下することが知られている。しかし、本発明の特定量のN−メチルアントラニル酸メチルと色素成分(特に、食用タール色素)とを配合した飲料は、色素が安定に保持されるだけでなく、N−メチルアントラニル酸メチルの蛍光も安定に保持されるという効果を奏する。このような本発明の効果は従来技術から予測できないものである。
褪色防止剤
本発明の褪色防止剤とは、果汁や栄養成分などに含まれる色素成分や着色料等を含有する着色された飲食品において、光照射による光分解や酸化、あるいは熱により、変色及び褪色を防止する作用を有する添加剤をいう。
本発明の褪色防止剤の有効成分であるN−メチルアントラニル酸メチル(Methyl N-Methylanthranilate)は、下記式(1)
で示される成分で、N−メチルアンスラニル酸メチルとも言われる。本発明の褪色防止剤には、ヒヤシンス油、マンダリン葉油などの天然物からの抽出物、またはその濃縮物や精製品を用いてもよいし、合成品を使用してもよい。
また、本発明の褪色防止剤には、公知の褪色防止成分を組み合わせて用いることで、相加的又は相乗的な褪色防止作用を期待できる。公知の褪色防止成分としては、リン酸系化合物、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸又はそれらのナトリウム塩、ニコチン酸アミド、ルチン、ポリフェノール類などが挙げられるが、特にリン酸系化合物を組み合わせることで、N−メチルアンスラニル酸メチルの作用を効果的に高めることができる。リン酸系化合物としては、例えばフィチン酸、フィチン、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、ピロリン酸二水素ニナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等を挙げることができ、これらリン酸系化合物は単独で用いてもまたは2種類以上を混合させて用いてもよい。
リン酸系化合物の配合割合は、N−メチルアンスラニル酸メチル1に対して、1:0.5〜1000、好ましくは、1:1〜800程度、さらに好ましくは、1:2〜600程度、或いは飲料全体に対して、0.005〜0.1重量%、好ましくは0.01〜0.05重量%程度である。
褪色防止剤の形態としては、何ら限定されず、例えば、粉末状、顆粒状、液体状など任意の形態とすることができる。
本発明の褪色防止剤は、光や熱などの刺激により容易に変色又は褪色が進行するような経口摂取可能な全ての飲食品、例えば、茶類、清涼飲料などの飲料類、キャンデー、ゼリー、和菓子などの和洋菓子類、ヨーグルト、アイスクリームなどの乳製品類、ハム、ソーセージなどの蓄肉加工品類、調理済加工食品類やインスタント食品類などに使用可能であるが、色調が美味しさの因子として重要な飲料、特に変色や褪色が問題となる薄く着色された飲料用の添加剤として有効に用いられる。飲料に用いる場合、褪色防止剤の配合割合は、飲料全体に対して有用成分であるN−メチルアントラニル酸メチルが0.1〜30ppm、好ましくは0.1〜20ppm、より好ましくは0.1〜10ppmとなるように添加する。0.1ppm以上のN−メチルアントラニル酸メチルが飲料中に配合されると、飲料中に存在する色素成分の色素を安定に保持することができ、褪色防止作用を発揮する。褪色防止剤の上限は、飲料全体に対してN−メチルアントラニル酸メチルが30ppm以下、好ましくは20ppm以下である。30ppmを超えると、N−メチルアントラニル酸メチルの持つ香気により、飲料の味質或いは風味を変えてしまい、嗜好性を減じてしまう懸念がある。また、N−メチルアントラニル酸メチルの褪色防止作用は、20ppm以上配合しても添加量の増加に伴って作用が増大するわけではなく、逆に、N−メチルアントラニル酸メチル自身が分解して飲料の褐変化を引き起こす懸念があるため、好ましくない。
本発明におけるN−メチルアントラニル酸メチル添加による褪色防止の作用メカニズムは十分に解明されていないが、主として、N−メチルアントラニル酸メチル自身が光を吸収することで、色素成分が光を吸収することを阻害することに起因するものと考えられる。したがって、本発明の褪色防止剤は、N−メチルアントラニル酸メチルが光を吸収する波長と同程度の波長を吸収する色素成分に対して有用である。このような色素成分としては、食用タール色素、アントシアニン系色素が挙げられる。食用タール色素としては、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用青色1号及び食用青色2号、及びこれらのアルミニウムレーキ色素等が例示されるが、特に食用タール色素(特に赤色系及び黄色系色素)に対し褪色防止作用を発揮する。また、アントシアニン系色素としては、例えば、赤キャベツ色素、赤米色素、エルダーベリー色素、カウベリー色素、グースベリー色素、クランベリー色素、サーモンベリー色素、シソ色素、スィムブルーベリー色素、ストロベリー色素、ダークスィートチェリー色素、チェリー色素、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、ブドウ果汁色素、ブドウ果皮色素、ブラックカーラント色素、ブラックベリー色素、ブルーベリー色素、プラム色素、ホワートルベリー色素、ボイセンベリー色素、マルベリー色素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ムラサキヤマイモ色素、ラズベリー色素、レッドカーラント色素、ローガンベリー色素、アカダイコン色素、その他のアントシアニン系色素が挙げられる。
飲料
本発明の飲料とは、(A)N−メチルアントラニル酸メチルを含有し、(B)色素成分により着色された飲料をいう。上述のとおり、本発明の飲料は、(B)色素成分で飲料を着色する際に、(A)N−メチルアントラニル酸メチルを褪色防止剤として添加することにより、飲用時や保存中の光照射による光分解や酸化、或いは熱による変色や褪色といった視覚的変化を抑制した飲料である。また、本発明の飲料は、光に対して不安定で分解しやすい(A)N−メチルアントラニル酸メチルを含有する飲料において、(B)色素成分を含有させることにより、飲用時や保存中の光分解による蛍光強度の低下を抑制した飲料である。
飲料の種類は何ら限定されず、具体的には、乳酸飲料、乳酸菌飲料、濃厚乳性飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果肉飲料、機能性飲料、炭酸飲料等の清涼飲料、ワイン、ワインソーダ、リキュール、カクテルなどのアルコール飲料が挙げられる。変色や褪色が顕著である飲料においても褪色防止作用を発揮することから、特に薄く着色された飲料は本発明の飲料の好適な態様の一つである。
本発明の飲料には、N−メチルアントラニル酸メチルが原料(例えば、果汁、フレーバー)中にものもの含まれている場合があるが、結果的に飲料全体に対して、(A)N−メチルアントラニル酸メチルが飲料0.1〜30ppm、好ましくは0.1〜20ppm含有されるように、添加する。0.1ppm以上であれば(B)色素成分の褪色防止効果を発揮する。従来、果実フレーバーや果汁のとして配合されていたN−メチルアントラニル酸メチルの割合は、飲料全体に対して、多くても0.05ppm程度である。したがって、本発明の(A)N−メチルアントラニル酸メチルが0.1ppm以上配合された飲料は、従来存在していなかった飲料である。
なお、飲料中のN−メチルアントラニル酸メチル濃度は、測定試料となる飲料を0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、HPLCに注入して定量することができる。HPLCの測定条件は、例えば、以下のとおりにすることができる。
(HPLC測定条件)
・カラム:TSK-gel ODS-80TsQA(4.6mmφx150mm、東ソー株式会社)
・移動相:30mMリン酸二水素アンモニウム含有 40%アセトニトリル水溶液
・流速:1.0ml/min
・カラム温度:40℃
・注入量:5.0μL
・リテンションタイム:13.7分
・検出波長:255nm
・標準物質:N-Methylanthranilic Acid Methyl Ester(東京化成工業)
(A)N−メチルアントラニル酸メチルの上限は、飲料全体に対してN−メチルアントラニル酸メチルが30ppm以下、好ましくは20ppm以下である。30ppmを超えると、N−メチルアントラニル酸メチルの持つ香気により、飲料の味質或いは風味を変えてしまい、嗜好性を減じてしまう懸念がある。また、N−メチルアントラニル酸メチルの褪色防止作用は、20ppm以上配合しても添加量の増加に伴って作用が増大するわけではなく、逆に、N−メチルアントラニル酸メチル自身が分解して飲料の褐変化を引き起こす懸念があるため、好ましくない。
(B)色素成分としては、飲料で使用可能な色素、例えば、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用青色1号及び食用青色2号、及びこれらのアルミニウムレーキ色素等の食用タール色素、又は二酸化チタン、リボフラビン、β−カロチン及びノルビキシンナトリウム(カリウム)、銅クロロフィル又はそのナトリウム塩等の合成着色料や、アナトー色素、パプリカ色素及びカロチン色素等のカロチノイド系、ラック色素及びシコン色素等のキノン系、ベニバナ色素及びコウリヤン色素等のフラボノイド系、スピルリナ等のポルフィリン系、ウコン色素等のジケトン系、赤キャベツ色素等のアントシアニン系、ベニコウジ色素等のアザフィロン系、その他クチナシ青又は赤色素及びカラメル等の天然着色料が挙げられる。本発明の飲料には、これら色素成分を着色料として添加してもよいし、色素成分を含有する原料(例えば、各種果汁類、機能性成分等)として配合してもよい。中でも、食用タール色素(特に赤色系色素、黄色系色素)及びアントシアニン系色素に対して顕著な褪色防止作用を発揮する。アントシアニン系色素としては、例えば、赤キャベツ色素、赤米色素、エルダーベリー色素、カウベリー色素、グースベリー色素、クランベリー色素、サーモンベリー色素、シソ色素、スィムブルーベリー色素、ストロベリー色素、ダークスィートチェリー色素、チェリー色素、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、ブドウ果汁色素、ブドウ果皮色素、ブラックカーラント色素、ブラックベリー色素、ブルーベリー色素、プラム色素、ホワートルベリー色素、ボイセンベリー色素、マルベリー色素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ムラサキヤマイモ色素、ラズベリー色素、レッドカーラント色素、ローガンベリー色素、アカダイコン色素、その他のアントシアニン系色素が挙げられる。
(B)色素成分として、食用タール色素を用いた場合には、(A)N−メチルアントラニル酸メチルの蛍光強度を安定に保持できるという利点もある。
本発明の飲料は、視覚的な変化が楽しめるテーラーメード型の飲料で、着色された2種以上の飲料を、飲用時に消費者が混ぜ合わせて飲用するタイプの飲料としても有用である。着色した飲料は、単独では色調の変化が問題とならない程度の変色や褪色であっても、2種以上の飲料を混ぜ合わせて飲用する場合に、所望の色調を発現しないという問題があるが、本発明の飲料は、上述のとおり、色調が安定に保持されるので、視覚的変化や味の変化を期待して飲用時に混ぜ合わせて飲用するタイプの組み合わせ飲料に用いることで、所望の視覚的変化、味覚的変化を楽しむことができる。
具体的には、複数の飲料を含んでなる組み合わせ飲料であって、第1の飲料がpH領域により発色する色が異なる色素(例えばアントシアニン系、アントラキノン系又はカロチノイド系の色素)とN−メチルアントラニル酸メチルとを含有させた中性飲料、第2の飲料が酸味料を含有する飲料を挙げることができる。このような飲料では、第1の飲料と第2の飲料とを混合することにより、第1の飲料のpHを変化させて色や味の変化を楽しむことができる。pHが6〜7付近の中性域において、アントシアニン系の色素は赤色〜紫色、アントラキノン系の色素は赤色〜紫色、カロチノイド系の色素は赤褐色を呈し、pHが4〜5付近の酸性域においては、アントシアニン系の色素は赤色、アントラキノン系の色素はオレンジ色、カロチノイド系の色素は黄色を呈する。
また別の態様として、加法混色を利用した組み合わせ飲料を例示できる。加法混色を利用した組み合わせ飲料とは、混ぜると明るくなる光原色の混色を利用したもので、RGB(赤色、緑色、青色)で表される2色以上の強度が同程度の飲料をいう。例えば、第1の飲料が赤色系飲料(Rの強度:255)で第2の飲料が緑色系飲料(Gの強度:255)で混ぜ合わせると鮮やかな黄色になる飲料を挙げることができる。また、光の三原色の組み合わせを利用した組み合わせ飲料で、2種以上の着色された飲料を混ぜ合わせて無色透明化できる飲料が例示できる。具体的には、第1の飲料が赤色系食用タール色素及び青色系食用タール色素と、N−メチルアントラニル酸メチルとを含有する飲料で、第2の飲料が黄色系食用タール色素を含有する飲料であり、第1の飲料と第2の飲料の食用タール色素量は可視部極大吸収波長の吸光度が同程度、すなわちRGBの各強度が同程度となるように配合した飲料である。従来の褪色防止剤では、着色された飲料単独では変色や褪色が問題とならない場合にも、上記組み合わせ飲料のように混合すると、色素成分の変色の影響から、加法混色を目的とした飲料が、混ぜると暗くなる減法混色飲料となってしまうことがあった。特に、上記の光の3原色を利用した飲料では、無色透明とはならずに黒色に色づくことがあった。しかし、本発明のN−メチルアントラニル酸メチルを含有する飲料では、第1及び第2の飲料における変色及び褪色が抑制され、水溶性色素が安定に保持されることから、第1及び第2の飲料を混合すると、加法混色が実現された飲料となり、光の3原色を利用した飲料の場合には、無色透明な飲料に変化する。そして、これら加法混色された飲料は、N−メチルアントラニル酸メチルの放つ蛍光により、より鮮やかに発色し、かつ蛍光に光るというユニークな飲料となる。
本発明の飲料には、上記成分のほか、通常飲料で配合される原料、例えば、甘味料、酸味料、フレーバー、酸化防止剤、各種機能性成分などを配合してもよい。特に、N−メチルアントラニル酸メチルの安定性を向上させる目的で、アントラニル酸メチル(Methylanthranilate、別名:アンスラニル酸メチル)を配合して用いるのが好ましく、及び/又はN−メチルアントラニル酸メチルの褪色防止作用の相加的或いは相乗的作用を期待して各種褪色防止剤(好ましくはリン酸系化合物)を配合して用いるのが好ましい。
以下、本発明を、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中、特に断らない限り、配合量その他は質量基準である。
実施例1
(1)食用タール色素含有飲料の製造
純水に0.10重量%の無水クエン酸と0.03重量%のクエン酸三ナトリウムを溶解して水溶液のpHを3.2に調整し、N−メチルアントラニル酸メチル(東京化成工業社製;N-Methylanthranilic Acid Methyl Ester)の4%エタノール溶液と各種食用タール色素(いずれも三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加して、表1に示す色素成分含有飲料を製造した(本発明品1〜14)。また、比較例として、食用タール色素を配合し、N−メチルアントラニル酸メチル無添加の飲料も製造した(比較例1〜3)。
(2)光照射試験
上記(1)で製造した各種飲料を350mLずつペットボトルに充填し、強制褪色試験試験(光照射試験)のサンプルとした。試験には、7.5kWスーパーキセノンウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)を用い、サンプルを格納して140分間暴露(照射量約1500KJ/m)した後、サンプル中の飲料の外観評価を行い、色素残存率を算出した。色素残存率は、次式により求めた。
色素の残存率(%)=100×(光照射後のサンプルの可視部極大吸収波長での吸光度)÷(光照射前のサンプルの可視部極大吸収波長での吸光度)
[式中、可視部極大吸収波長は、赤色40号含有飲料は510 nm、黄色4号含有飲料は430 nm、青色1号含有飲料は630 nmとした]
また、光照射を行っていないサンプルの色調を測色色差計ZE−2000(日本電子工業株式会社製)を用い、L表色系のL値、a値、b値を測定した。さらに光照射後のサンプルについてL表色系でL’値、a’値、b’値を測定し、下式の彩度差(ΔC)を及び色差(ΔE)算出した。
表2に結果を示す。色素残存率を比較した場合、赤色系色素(赤色40号)ではN−メチルアントラニル酸メチル無添加では0%であったのに対し、N−メチルアントラニル酸メチルを添加すると85%以上残存した。黄色系色素(黄色4号)では、N−メチルアントラニル酸メチル無添加ではわずか2.4%であったのに対し、N−メチルアントラニル酸メチルを添加すると75%以上残存した。青色系色素(青色1号)では、N−メチルアントラニル酸メチル無添加でも81%の残存があったが、N−メチルアントラニル酸メチルの添加により、わずかな向上がみられた。これより、食用タール色素は、光照射により褪色し、特に赤色系及び黄色系色素では無色化してしまうが、N−メチルアントラニル酸メチルの添加により、食用タール色素の褪色を防止することができることが示唆された。
褪色の防止された赤色系色素及び黄色系色素について、色調を比較すると、彩度差(ΔC)及び色差(ΔE)ともに、N−メチルアントラニル酸メチルの添加により、小さくなった。ΔC及びΔEともに数値が大きいほど色調の変化が大きいことを表すものであるから、N−メチルアントラニル酸メチルにより変色が抑制されることがわかった。
色差(ΔE)について、より詳細に検討すると、ΔEはNBS単位(米国標準局)で以下のとおり定められている。
光照射により、赤色系色素及び黄色系色素において目だって感じられた褪色及び変色が、N−メチルアントラニル酸メチルの添加によりわずかな差となった。このことは、外観の官能評価でも確認された。光照射前のサンプルの外観を3点、無色に褪色した状態と1点として、3名で評価した場合の平均点を表2に示す。
実施例2(有効濃度)
褪色防止作用を顕著に発揮する食用タール色素の赤色系色素及び黄色系色素について、その有効濃度について検討した。
実施例1と同様の処方に加えて、N−メチルアントラニル酸メチルが飲料全体に対して0.1,1,5ppmとなるようにN−メチルアントラニル酸メチルの4%エタノール溶液を加えたサンプル(赤色40号;本発明品6〜8、黄色4号;本発明品9〜11)を製造し、実施例1と同様に試験して評価した。
表3に結果を示す。N−メチルアントラニル酸メチルは、0.1ppmの添加で褪色及び変色防止の効果を奏した。ΔEをNBS単位で評価すると、赤色系色素(赤色40号)含有飲料の場合、N−メチルアントラニル酸メチル無添加の場合に光照射を行うと目だって感じられる色調の変化が、N−メチルアントラニル酸メチルを0.1ppm添加することで、わずかに感じられる程度の変化に、5ppmの添加でかすかに感じられる程度にまで抑制された。また、黄色系色素(黄色4号)含有飲料の場合、N−メチルアントラニル酸メチル無添加の場合に光照射を行うと目だって感じられる色調の変化が、N−メチルアントラニル酸メチルを0.1ppm添加すると褪色及び変色が抑制され、1ppmの添加でわずかに感じられる程度の変化にまで抑制された。これより、N−メチルアントラニル酸メチルの添加は、0.1ppm以上で褪色防止作用を奏し、色素を含有する飲料では、1ppm以上の添加が好ましく、5ppm以上の添加がより好ましいことが示唆された。
実施例3
食用タール色素を天然着色料(ぶどう果汁色素;三栄源エフ・エフ・アイ社製『サンレッドGRF』)に代え、その配合量を0.14mL/Lとし、N−メチルアントラニル酸メチルの割合を飲料全体に対して、0.1、1、5、10、20ppmとなるようにN−メチルアントラニル酸メチルの4%エタノール溶液を添加すること以外は、実施例1と同様にして、色素成分含有飲料を製造した(本発明品12〜16)。また、比較例として、N−メチルアントラニル酸メチル無添加の飲料も製造した(比較例4)。
これら飲料について、実施例1と同様に光照射試験を行い、飲料の外観評価及び吸光度(530nm)を分析した。
表4に結果を示す。アントシアニン系色素の一つであるぶどう果汁色素においても、食用タール色素と同様に褪色防止効果が確認できたが、その作用は、食用タール色素と比較すると小さかった。これより、N−メチルアントラニル酸メチルの褪色防止効果は、食用タール色素により有用であることが示唆された。
実施例4
純水に0.10重量%の無水クエン酸と0.03重量%のクエン酸三ナトリウムを溶解して水溶液のpHを3.2に調整し、これにN−メチルアントラニル酸メチル(東京化成工業社製;N-Methylanthranilic Acid Methyl Ester)の4%エタノール溶液を加えて、N−メチルアントラニル酸メチルを50ppm含有する飲料を製造した。
これに、食用タール色素として青色1号、赤色40号、黄色4号、赤色106号を0.5mg/Lずつ添加し、光照射試験を行った。光照射は、UVP製「UV transilluminator」を用い、紫外線強度をHighにして、30分又は60分間照射した。比較として色素成分無添加の飲料も製造し、同様に試験した。光照射後の飲料にブラックライトを照射し、N−メチルアントラニル酸メチルの放つ蛍光の強度について評価した。
色素成分無添加の場合、光照射の時間に伴ってN−メチルアントラニル酸メチルの放つ蛍光強度が大きく低下した。一方、色素成分無添加と比較して、食用タール色素を添加した飲料は、N−メチルアントラニル酸メチルの蛍光が維持された。蛍光強度低下の抑制作用は、食用タール色素の種類では違いがみられなかった。
このことから、N−メチルアントラニル酸メチルと食用タール色素とを配合した飲料では、N−メチルアントラニル酸メチルの蛍光が安定に維持されることが示唆された。
実施例5
0.03重量%のクエン酸三ナトリウムと0.03重量%のリン酸系化合物(三栄源エフ・エフ・アイ社製、商品名『サンポリマーNo.2』)を溶解して、水溶液のpHを3.2に調整し、N−メチルアントラニル酸メチル(東京化成工業社製;N-Methylanthranilic Acid Methyl Ester)の4%エタノール溶液と各種食用タール色素(いずれも三栄源エフ・エフ・アイ社製)を添加し、約90℃30秒間の中味殺菌を施し、5℃に冷却後、二酸化炭素を吹き込み、ガス圧0.20MPaに調整し、表5に示す色素成分含有飲料(i)および(ii)を製造した(本発明品20)。また、比較として、N−メチルアントラニル酸メチルを添加しないで製造した飲料(iii)も製造した。
冷蔵庫で7日間保存後に紫色に着色された飲料(i)は、保存前と比較して褪色及び変色が認められなかった。この飲料(i)を黄色に着色された飲料(ii)とを同量ずつを混合すると、無色透明の飲料、すなわち加法混色飲料となった。また、この混合飲料(組み合わせ飲料の混合物)は、無色透明でありながら、蛍光を放つというユニークな飲料であった。一方、紫色に着色された飲料(iii)を遮光していない室内にて、常温で60日間保存した場合、肉眼ではその変色が確認されなかったが、保存後の飲料(ii)を同量の飲料(ii)と混合すると黒ずんだ色の減法混色飲料となり、飲料の嗜好性が低下した。

Claims (4)

  1. N−メチルアントラニル酸メチルを有効成分とする、食用タール色素及び/又はアントシアニン系色素を含有する飲料に添加するための褪色防止剤。
  2. リン酸系化合物をさらに含有する、請求項に記載の褪色防止剤。
  3. (A)N−メチルアントラニル酸メチルと(B)食用タール色素及び/又はアントシアニン系色素とを含有する飲料であって、(A)N−メチルアントラニル酸メチルが飲料全体に対して0.1ppm以上である飲料。
  4. 請求項に記載の飲料とその飲料と混合するための別の飲料とを含んでなる組み合わせ飲料。
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