JP2017035116A - ビールテイスト飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供する。
【解決手段】ビールテイスト飲料は、麦由来成分と飲用アルコールを含み、プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下、且つ、下記(1)と、下記(2)〜(7)のうちの少なくとも1つと、を満たすことを特徴とする。(1)アルコール度数:1〜8%、(2)苦味価:7〜35、(3)アセスルファムカリウムの含有量:10〜30ppm、(4)特定の塩類の総含有量:50〜1000ppm、(5)特定の酸味料の含有量:クエン酸換算で250〜1500ppm、(6)ナリンギンの含有量:100〜300ppm、(7)カフェインの含有量:200〜600ppm。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビールテイスト飲料に関する。
近年、消費者の嗜好性や価値観が多様化したことから、ビールテイスト飲料の消費量が多くなっている。ビールテイスト飲料及びその製造方法に関する背景技術として特許文献1がある。
特許文献1には、A成分として、麦を原料の一部に使用して発酵させて得た麦芽比率が20%以上でありアルコール分が0.5〜7%であるアルコール含有物;及び、B成分として、少なくとも麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留して得たアルコール分が10〜90%であるアルコール含有の蒸留液;からなり、A成分とB成分とを混合してなるアルコール分が3〜8%である麦芽発酵飲料であって、A成分のアルコール含有物とB成分のアルコール含有物の混合比率が、容積比で99.9:0.1〜80:20の範囲であることを特徴とする麦芽発酵飲料が記載されている。
特許文献1には、かかる麦芽発酵飲料によれば、原料中の麦芽の使用比率を高率とすることにより飲み応えを確保しつつ、且つ、喉越しの爽快感、すなわち、キリッとした味わいを有することができる旨記載されている。
特開2010−95号公報
しかしながら、特許文献1に記載の麦芽発酵飲料は麦芽の使用比率が高いため、必然的にプリン体の含有率が高くなってしまう。プリン体の含有量を低くするためには、麦芽の使用比率を低くすることが考えられる。しかし、そのようにすると、ビールテイスト飲料(麦芽発酵飲料)の味に厚みがなくなるため、飲用アルコール(特許文献1でいうところのB成分に係る蒸留液)を添加すると、飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられるようになるという問題が顕在化する。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供することを課題とする。
前記課題を解決した本発明は、以下の構成を有する。
麦由来成分と飲用アルコールを含み、プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下、且つ、下記(1)と、下記(2)〜(7)のうちの少なくとも1つと、を満たすことを特徴とするビールテイスト飲料。
(1)アルコール度数:1〜8%(ただし、下記(5)の場合は7%以上を除く)
(2)苦味価:7〜35
(3)アセスルファムカリウムの含有量:10〜30ppm
(4)塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの塩類の総含有量:50〜1000ppm
(5)乳酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸及び酒石酸の中から選択されるいずれか1つの酸味料の含有量:クエン酸換算で250〜1500ppm
(6)ナリンギンの含有量:100〜300ppm
(7)カフェインの含有量:200〜600ppm
本発明によれば、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供することができる。
本発明の第1〜4実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明に係るビールテイスト飲料及びその製造方法を実施するための形態(実施形態)について詳細に説明する。
《第1実施形態》
〔ビールテイスト飲料〕
はじめに、本発明の第1実施形態に係るビールテイスト飲料について説明する。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールが添加され、且つ苦味価(BU、IBU、ビタネスユニットなどとも呼称されている。)が7〜35、ナリンギンの含有量が100〜300ppm(本明細書における「ppm」は「mg/L」と表すこともできる。以下同じ。)、及びカフェインの含有量が200〜600ppmのうちの少なくとも1つを有している。
なお、ビールテイスト飲料とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビールのような味わいを奏する麦を原料の一部として使用し、発酵させた飲料をいい、望ましくは、麦の中でも麦芽を原料の一部として使用して製造したアルコール含有飲料をいう。
(麦の使用比率が10%以下)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦の使用比率を10%以下としている。なお、麦の使用比率(%)とは、水及びホップ以外の全原料中の麦由来原料の使用量をいう。麦の使用比率を10%以下とすることによって、プリン体の含有量を低くすることができる。プリン体の含有量を低くすると、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いビールテイスト飲料を提供することができる。プリン体の含有量は1.1mg/100mL以下とするのが好ましく、0.55mg/100mL以下とするのがより好ましい。なお、プリン体の含有量を1.1mg/100mL以下とするには麦の使用比率を10%以下とすればよく、プリン体の含有量を0.55mg/100mL以下とするには麦の使用比率を5%以下とすればよい。
麦の使用比率を10%以下とする手法については、特に限定されるものではないが、例えば、麦の使用比率を一般的なビールを製造する場合の1/10〜1/20に制限して麦汁(発酵前液)を製造し、かかる麦汁をアルコール発酵させるか、又は一般的なビールを製造する麦の使用比率にて麦汁を製造し、かかる麦汁をアルコール発酵させた後、これを前記した麦の使用比率となるように希釈してもよい。
麦は、ビールテイスト飲料の味と香りに大きな影響を与えるとともに、アルコール発酵において、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源ともなる。麦は、発芽させたもの(麦芽)、発芽させていないもの及びこれらのエキスなどを用いることができる。これらは単独で用いることもできるし、複数併用することもできる。用いることのできる麦の種類としては、例えば、大麦、小麦、ライ麦、燕麦などが挙げられる。
麦芽を用いる場合は、これを適宜の大きさに粉砕等した状態で用いることができる。
発芽させていない麦を用いる場合、麦は、脱穀して用いてもよいし、穀粒をそのままの状態又は適宜の大きさに粉砕等した状態で用いることができる。
麦又は麦芽のエキスとは、麦又は麦芽を水及び/又は有機溶剤等を用いて所定の成分を抽出等し、これを濃縮させたものをいう。
前記したそれぞれの麦は、消費者のニーズに応じ、焙煎して使用することができる。麦の焙煎は麦の焙燥条件を適宜に調節することによって任意に行うことができる。
また、本実施形態に係るビールテイスト飲料に含まれる麦由来のエキス分は0.4g/100cm3以下とするのが好ましく、0.2g/100cm3以下とするのがより好ましい。ここで、「エキス分」とは、糖分(炭水化物)、タンパク質、アミノ酸、苦味質、不揮発性有機酸、ミネラル、ポリフェノール、色素成分などからなる不揮発性固形分をいう。エキス分は、日本国の国税庁所定分析法に準拠して比重及びアルコール度を測定し、算出した値、すなわち、温度15℃において原容量100立方センチメートル中に含有する不揮発性成分のグラム数(g/100cm3)で定めるのが好ましい。
ビールテイスト飲料に含まれる麦由来のエキス分を0.4g/100cm3以下とすれば、ビールテイスト飲料中におけるプリン体の含有量を好ましい態様である1.1mg/100mL以下に低減させることができる。プリン体の含有量を低減させることにより、前記したように、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いビールテイスト飲料を提供することができる。これに対し、ビールテイスト飲料の麦由来に含まれるエキス分が0.4g/100cm3を超える場合、麦の使用比率が高いことを意味し、通常は、プリン体除去工程を実施しない限りは、プリン体の含有量を低くすることができない。
麦由来のエキス分を0.4g/100cm3以下とする手法については、特に限定されるものではないが、例えば、麦使用量を一般的なビールを製造する場合の1/10〜1/20に制限して麦汁(発酵前液)を製造し、かかる麦汁をアルコール発酵させるか、又は一般的なビールを製造する麦使用量にて麦汁を製造し、かかる麦汁をアルコール発酵させた後、これを前記した麦由来のエキス分となるように希釈してもよい。つまり、麦の使用比率を10%以下とすれば、麦由来のエキス分を0.4g/100cm3以下とすることができ、麦の使用比率を5%以下とすれば、麦由来のエキス分を0.2g/100cm3以下とすることができる。
麦由来のエキス分は、麦に由来してもたらされるものであればよく、原料(麦由来原料)の形態は問わない。麦由来原料の形態としては、前記したように、麦(発芽させていない麦)、麦芽及びこれらのエキスなどが挙げられる。
(飲用アルコール)
前記したように、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦を発酵させて得られたアルコールを含むとともに、飲用アルコールが添加されている。本実施形態においてアルコールとは、特に明記しない限り、エタノールのことをいう。
飲用アルコールとしては、例えば、焼酎、ブランデー、ウォッカなどの各種スピリッツ、原料用アルコールなどを1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、飲用アルコールは飲用することができるものであればよく、種類、製法、原料などに限定されることなく前記したもの以外のアルコールも用いることができる。飲用アルコールのアルコール分については、10〜90%が好ましく、20〜70%がより好ましい。飲用アルコールの添加は、発酵前工程S1〜発酵後工程S3のいずれか1つ或いは複数の工程で実施することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦を発酵させて得られたアルコールと、添加した飲用アルコールと、を合わせたアルコール度数を1〜8%(「容量/容量%」や「v/v%」などとも表される。)とするのが好ましく、例えば、3〜7%などとするとより好ましい。なお、アルコール度数はこの範囲に限定されるものではなく、8%超とすることもできる。
(苦味価が7〜35)
(ナリンギンの含有量が100〜300ppm)
(カフェインの含有量が200〜600ppm)
苦味価、ナリンギン、及びカフェインは、それぞれ前記した数値範囲となるように調整し、単独で又は複数併用することにより、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。
苦味価は、ビールの苦みを表す単位として用いられている。本実施形態に係るビールテイスト飲料の苦味価もこれと同様に捉えることができる。なお、本実施形態に係るビールテイスト飲料の苦味価は、例えば、BCOJビール分析法(財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集1996年4月1日発行)の8.15苦味価に記載されている方法によって測定することができる。
苦味価が7未満である場合、ナリンギンの含有量が100ppm未満である場合、及びカフェインの含有量が200ppm未満である場合はいずれも苦味が弱すぎるため、麦の使用比率を低くすると、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができない。
一方、苦味価が35を超える場合、ナリンギンの含有量が300ppmを超える場合、及びカフェインの含有量が600ppmを超える場合はいずれも苦味が強すぎるため、ビールテイスト飲料として適さないものとなってしまう。
なお、苦味価は10〜35とするのが好ましく、10〜30とするのがより好ましく、15〜20とするのがさらに好ましい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料においては、最終製品の苦味価が7〜35の範囲内に入っていればよく、その由来は問わない。つまり、ホップなどの原料に由来して含有したものであると、ホップ加工品として添加されたものであると、を問わず、最終製品における苦味価が前記した範囲にあればよい。
ホップとしては、例えば、予め粉砕してペレット状に加工したホップペレット、かかる加工に際して予めルプリン粒をふるいわけ、ルプリンを多く含んだホップペレット、また、ルプリンの苦味質、精油などを抽出したホップエキスなどを用いることができる。
なお、ホップの添加方法としては、例えば、ケトルホッピング、レイトホッピング、ドライホッピングを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。ここで、ケトルホッピングとは、発酵前液(麦汁)の昇温中又は煮沸初期にホップを投入したものをいい、レイトホッピングとは、煮沸の終了間際にホップを投入することをいう。また、ドライホッピングとは、発酵工程開始以降にホップを投入することをいう。
また、ホップ加工品としては、例えば、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキスなどを用いることができる。ホップ加工品の添加も発酵前工程S1〜発酵後工程S3のいずれか1つ或いは複数の工程で実施することができる。
また、ナリンギン及びカフェインは、市販されているものを適宜購入し、製造工程中のいずれかの工程で、好ましくは、後述する発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、その濃度が前記した数値範囲となるように添加するとよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、非発泡性であってもよいが、発泡性とするのが好ましい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいう。
また、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、食物繊維を含まない態様とすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、難消化性デキストリンを含まない態様とすることができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類など(これらを単に任意添加材料ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。
これらの任意添加材料及び前記した麦、飲用アルコールなどは、一般に市販されているものを使用することができる。
また、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、エンドウ豆、トウモロコシ、コメ、ダイズなどを用いることができるが、これら以外の原料を用いることも可能である。なお、これらの原料もビールテイスト飲料の味と香りに影響を与え、アルコール発酵させる場合には、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
以上に説明した構成とすれば、所定量の苦味価、ナリンギン及びカフェインのうちの少なくとも1つを有していることにより、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供することができる。また、以上に説明した構成とすれば、プリン体の含有量が低いので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いビールテイスト飲料を提供することができる。
(ビールテイスト飲料の製造方法)
次に、本発明に係るビールテイスト飲料の製造方法の第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法を説明するフローチャートである。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、前記したビールテイスト飲料を製造する製造方法であって、図1に示すように、アルコール発酵を行う前の発酵前工程S1と、アルコール発酵を行う発酵工程S2と、アルコール発酵を行った後の発酵後工程S3と、を含んでいる。
本実施形態においては、発酵前工程S1、発酵工程S2、及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールを添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下、且つ、苦味価が7〜35、ナリンギンの含有量が100〜300ppm、及びカフェインの含有量が200〜600ppmのうちの少なくとも1つを有するようにする。かかる態様が好ましいことは既に説明したとおりであるのでその説明は省略する。
なお、麦を用いた麦汁(発酵前液)の製造は、発酵前工程S1で行うのが好ましい。
また、飲用アルコールの添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で当該麦汁に添加するのが好ましく、発酵工程S2又は発酵後工程S3で添加するのがより好ましい。
他方、苦味価を前記した数値範囲とするホップやホップ加工品と、前記した含有量のナリンギンと、前記した含有量のカフェインと、及び任意添加材料とは、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で行うことができる。ここで、苦味価の調整は、原料として用いるホップの投与量、煮沸時間を調整することにより適宜設定することができる。そのため、ホップの添加は、発酵前工程S1に添加するのが好ましい。また、前記したホップ加工品などを用いて苦味価を調整する場合は、発酵前工程S1、発酵工程S2又は発酵後工程S3に添加するのが好ましい。
以下、各工程についてより具体的に説明する。
(発酵前工程S1)
発酵前工程S1は、発酵工程S2でアルコール発酵させる発酵前液を調製する工程である。発酵前工程S1において調製される発酵前液は、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となる発酵前液であれば特に限られない。窒素源及び炭素源は、酵母が資化可能なものであれば特に限られない。酵母が資化可能な窒素源とは、例えば、麦に含まれるアミノ酸及びペプチドのうちの少なくとも一つである。酵母が資化可能な炭素源とは、例えば、麦に含まれる糖類である。なお、例えば、麦汁中に前記したエンドウ豆などの麦以外の原料を含有する場合は、そのような麦以外の原料も酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となることは言うまでもない。
発酵前液は、例えば、麦の使用比率を一般的なビールを製造する場合の1/10〜1/20に制限して製造したものを用いることができる。また、発酵前液は、一般的なビールを製造する麦の使用比率にて製造したものを用いることができる。ただし、後者の場合は、後記する発酵工程S2中、又は発酵工程S2にてアルコール発酵させた後、麦の使用比率が10%以下となるように希釈してもよい。
発酵前液が、麦や麦以外の原料を含む場合は、当該発酵前液中でこれらに含まれるタンパク質及び/又は多糖類を酵素で分解する工程(いわゆる糖化工程)を実施するのが好ましい。かかる酵素としては、プロテアーゼ及び/又はアミラーゼなどを挙げることができる。これらの酵素は、麦などに含まれるものを利用してもよいし、これらの酵素に代えて又は加えて、予め精製された酵素を外的に添加してもよい。
発酵前液は、この後に続く発酵工程S2において酵母による発酵を行う前にろ過するのが好ましく、煮沸するのがより好ましい。ホップの添加は、前記したようにいずれの工程でも可能であるが、ろ過や煮沸前にこれらを添加するのが好ましい。発酵前液をろ過することにより、夾雑物を排除することができ、より高品質なビールテイスト飲料を提供することができる。また、発酵前液を煮沸することにより、これを殺菌して無菌状態とすることができるので、発酵工程S2でのアルコール発酵を好適に行わせることができる。
(発酵工程S2)
発酵工程S2は、発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程である。本実施形態においては、例えば、まず、予め温度が所定の範囲内(例えば、0〜40℃の範囲)に調整された無菌状態の発酵前液に酵母を添加して発酵液を調製する。前記したように、飲用アルコールの添加はこの発酵工程S2で行うことができる。
発酵開始時の発酵液における酵母数は適宜調節することができ、例えば、1×102〜3×109cells/mLの範囲内とすることができ、1×106〜3×109cells/mLの範囲内とすることが好ましい。
次いで、この発酵液を所定の温度で所定の時間維持することによりアルコール発酵を行う。発酵の温度は適宜調節することができ、例えば、0〜40℃の範囲内、より好ましくは6〜15℃の範囲内とする。
発酵工程S2においては、さらに熟成を行うこととしてもよい。熟成は、上述のような発酵後の発酵液をさらに所定の温度で所定の時間維持することにより行う。この熟成により、発酵液中の不溶物を沈殿させて濁りを取り除き、また、香味を向上させることができる。
こうして発酵工程S2においては、酵母により生成されたエタノール及び香味成分を含有する発酵後液を得ることができる。発酵後液に含まれるアルコール度数は、添加した飲用アルコールとも合わせて、例えば、1〜20%とすることができ、好ましくは1〜10%、より好ましくは1〜8%とすることができる。アルコール度数を低くする場合は、発酵前工程S1で調整するか、発酵工程S2での発酵時間を短くしたり、発酵温度を低くしたりするなど、発酵条件を適宜調節することにより行うことができる。また、アルコール度数が高い場合は、発酵後液を適宜希釈することにより、アルコール度数を1〜20%や、好ましい範囲である1〜8%に調整することもできる。
(発酵後工程S3)
発酵後工程S3は、発酵後液に所定の処理を施して最終的にビールテイスト飲料を得る工程である。発酵後工程S3としては、例えば、発酵工程S2により得られた発酵後液のろ過(いわゆる一次ろ過に相当)が挙げられる。この一次ろ過により、発酵後液から不溶性の固形分や酵母を除去することができる。また、発酵後工程S3においては、さらに発酵後液の精密ろ過(いわゆる二次ろ過)を行ってもよい。二次ろ過により、発酵後液から雑菌や、残存する酵母を除去することができる。なお、精密ろ過に代えて、発酵後液を加熱することにより殺菌することとしてもよい。発酵後工程S3における一次ろ過、二次ろ過、加熱は、ビールテイスト飲料を製造する際に使用される一般的な設備で行うことができる。
また、発酵後工程S3には、ビンや缶、ペットボトルなどの容器に充填する工程も含まれる。
製造したビールテイスト飲料が非発泡性であったり、発泡性が十分でなかったりした場合であって、これに十分な発泡性を付与したい場合は、炭酸ガス含有水を添加したり、カーボネーションを行うことにより所望のガス圧とすることができる。
以上に説明した製造方法により、本実施形態に係るビールテイスト飲料を好適に製造することができる。このようにして製造されたビールテイスト飲料は、苦味価が7〜35、ナリンギンの含有量が100〜300ppm、及びカフェインの含有量が200〜600ppmのうちの少なくとも1つを有している。そのため、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難い。従って、消費者がこれを飲んだ場合であっても、飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。また、このようにして製造されたビールテイスト飲料は、プリン体の含有量を低くしているので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いものとすることができる。また、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、そのようなビールテイスト飲料を確実に製造することができる。
第1実施例
次に、本発明の所望の効果を奏する実施例と、そうでない比較例と、また参考例とにより、本発明の内容について具体的に説明する。
〔参考例1〕
参考例1は、市販のビールを用いて麦の使用比率を低くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例1では、市販のビール(麦芽使用比率100%、アルコール度数5%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3)と、炭酸ガス含有水と、を混合して、又は前記市販のビールをそのまま用いて表1のNo.A1〜A6に示すように、麦芽使用比率が5〜100%のサンプルを用意した。なお、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則ってコク、アルコール感(量)及び総合評価ついて1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
(コク)
5点:極めてコクが強い。
4点:コクが強い。
3点:コクがある。
2点:コクが弱い。
1点:コクを感じない。
(アルコール感(量))
5点:アルコールの量が市販のビールと同程度に感じられる。
4点:アルコールの量が市販のビールよりは若干少ないように感じられる。
3点:アルコールの量が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:アルコールの量が市販のビールに比べて明らかに少ないと感じられる。
1点:アルコールの入っている感じが殆どしない。
(総合評価)
5点:ビールテイスト飲料としてのバランスが極めて優れている。
4点:ビールテイスト飲料としてのバランスが優れている。
3点:ビールテイスト飲料としてのバランスが2点と4点の中間程度である。
2点:ビールテイスト飲料としてのバランスが劣っている。
1点:ビールテイスト飲料としてのバランスが悪い。
表1に、No.A1〜A6に係るサンプルの麦芽使用比率、アルコール度数、プリン体の含有量(mg/100mL)とともに、コク、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
表1に示すように、麦芽使用比率が低くなるに連れて、コク、アルコール感(量)及び総合評価に対する評価も低くなることが確認された。
〔参考例2〕
参考例2は、市販のビールを用いて麦芽使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例2では、参考例1と同じ市販のビールと、原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、を混合して、表2のNo.A7〜A12に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/10容量含むようにした(全容量中10%となるようにした)。また、参考例1同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例1と同様の評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価を評価した。アルコール感(質)の評価基準は以下に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
なお、表2における製品のアルコール度数とは、市販のビールに含まれていた分(サンプルの全容量に対して10%含ませているので0.5%)と、添加した原料用アルコール分(各サンプルによって異なる)と、を含んだ値をいう。また、No.A7〜A12に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量に対して10%となるように含ませているので、麦芽使用比率は10%となり、プリン体の含有量は約1.1mg/100mLとなり、エキス分は0.4g/100cm3となる。
(アルコール感(質))
5点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が全く感じられない。
4点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が殆ど感じられない。
3点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味がやや感じられる。
1点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられる。
表2に、No.A7〜A12に係るサンプルの原料用アルコールの添加分、製品のアルコール度数とともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
麦芽使用比率を低くし、10%にすると、表2に示すように、原料用アルコールの添加量が増えるに連れて、アルコール感(質)が低下することが確認された。具体的には、No.A11、A12に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が6.5%以上(製品のアルコール度数は7%以上)になると、添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ、アルコール感(質)が顕著に低下することが確認された。
他方、No.A10に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が4.5%以上(製品のアルコール度数が5%以上)になると、アルコール感(量)が顕著に向上することも確認された。
〔実施例1〕
実施例1は、麦の使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くし、苦味価、ナリンギン及びカフェインの条件を種々変更した場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
実施例1では、苦味価、ナリンギン及びカフェインがそれぞれ表3のNo.A13〜A23に示す量となるように調整しつつ、アルコール度数4.75%分の原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、参考例1と同じ市販のビールと、を用いて、表3のNo.A13〜A23に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/20容量含むようにした(サンプルの全容量の5%が市販のビールとなるようにした)。また、参考例1同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
No.A13〜A23に係るサンプルはいずれも、アルコール度数が5%の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるように含ませているので、市販のビールに由来するアルコールを0.25%含んでいる。そして、前記したように原料用アルコールを4.75%分添加しているので、製品のアルコール度数は合計5%となる。また、No.A13〜A23に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるように含ませているので、麦芽使用比率は5%となり、プリン体の含有量は0.55mg/100mLとなり、エキス分は0.2g/100cm3となる。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例1、2で説明した評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価について1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。表3に、No.A13〜A23に係るサンプルの苦味価、ナリンギン、カフェインの条件を示すとともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。表3中の「−」は、添加していないことを示す。
Figure 2017035116
表3に示すように、No.A15〜A23に係るサンプルは、苦味価、ナリンギン、及びカフェインの条件が本発明の要件を満たしていたので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した原料用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いことが確認された(いずれも実施例)。特に、No.A16、A17に係るに係るサンプルは総合評価の結果も優れており、好ましい態様であることが確認された。
他方、No.A13、A14に係るサンプルは、苦味価の条件が本発明の要件を満たしておらず、ナリンギン及びカフェインを含有していなかったので、ビールテイスト飲料としてのバランスが悪く、総合評価が低い結果となった(いずれも比較例)。
なお、No.A14とNo.A15に係るサンプルの評価から、苦味価の下限値は7程度でも効果があることが推察された。また、No.A19に係るサンプルの評価から、苦味価の上限値は35程度でも効果があることが推察された。
《第2実施形態》
〔ビールテイスト飲料〕
次に、本発明の第2実施形態に係るビールテイスト飲料について説明する。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールと、高甘味度甘味料と、を含んでいる。
なお、ビールテイスト飲料とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビールのような味わいを奏する麦を原料の一部として使用し、発酵させた飲料をいい、望ましくは、麦の中でも麦芽を原料の一部として使用して製造したアルコール含有飲料をいう。
(麦の使用比率が10%以下)
麦の使用比率に関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
(飲用アルコール)
飲用アルコールに関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
(高甘味度甘味料)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、高甘味度甘味料を含むことにより、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。このような高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム(アセスルファムK)、スクラロースなどが挙げられる。ネオテームは、例えば、0.25〜2ppm(本明細書における「ppm」は「mg/L」と表すこともできる。以下同じ。)とするのが好ましく、0.5〜1ppmとするのがより好ましい。アセスルファムKは、例えば、5〜30ppmとするのが好ましい。スクラロースは、例えば、5〜30ppmとするのが好ましい。高甘味度甘味料は、前記した群から選択される1つ又は2つ以上を用いることができる。
ネオテームの含有量が0.25ppm未満であったり、アセスルファムKの含有量が5ppm未満であったり、スクラロースの含有量が5ppm未満であったりすると、いずれの場合もこれらの高甘味度甘味料の含有量が少なすぎるため、麦の使用比率を低くした場合に、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができないおそれがある。
他方、ネオテームの含有量が2ppmを超えたり、アセスルファムKの含有量が30ppmを超えたり、スクラロースの含有量が30ppmを超えたりすると、いずれの場合もこれらの高甘味度甘味料の含有量が多すぎるため、甘味が強くなりすぎてしまう。そのため、ビールテイスト飲料として適さないものとなってしまうおそれがある。
なお、高甘味度甘味料は、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができれば、前記したものに限定されることなく、どのようなものでも用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。
これらの高甘味度甘味料は、市販されているものを適宜購入し、製造工程中のいずれかの工程で、好ましくは、後述する発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、その濃度が前記した数値範囲となるように含ませればよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、非発泡性であってもよいが、発泡性とするのが好ましい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいう。
また、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、食物繊維を含まない態様とすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、難消化性デキストリンを含まない態様とすることができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類など(これらを単に任意添加材料ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。
これらの任意添加材料及び前記した麦、飲用アルコールなどは、一般に市販されているものを使用することができる。
また、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、エンドウ豆、トウモロコシ、コメ、ダイズなどを用いることができるが、これら以外の原料を用いることも可能である。なお、これらの原料もビールテイスト飲料の味と香りに影響を与え、アルコール発酵させる場合には、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となる。
さらに、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、ホップを用いることができる。ホップを用いることにより、ビールテイスト飲料にビール特有の味と香り、苦味などを付与することができる。
ホップとしては、例えば、予め粉砕してペレット状に加工したホップペレット、かかる加工に際して予めルプリン粒をふるいわけ、ルプリンを多く含んだホップペレット、また、ルプリンの苦味質、精油などを抽出したホップエキスなどを用いることができる。
なお、ホップの添加方法としては、例えば、ケトルホッピング、レイトホッピング、ドライホッピングを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。ここで、ケトルホッピングとは、発酵前液(麦汁)の昇温中又は煮沸初期にホップを投入したものをいい、レイトホッピングとは、煮沸の終了間際にホップを投入することをいう。また、ドライホッピングとは、発酵工程開始以降にホップを投入することをいう。
また、ホップ加工品としては、例えば、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキスなどを用いることができる。ホップ加工品の添加も発酵前工程S1〜発酵後工程S3のいずれか1つ或いは複数の工程で実施することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
以上に説明した構成とすれば、高甘味度甘味料を含んでいるので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供することができる。また、以上に説明した構成とすれば、プリン体の含有量が低いので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いビールテイスト飲料を提供することができる。
(ビールテイスト飲料の製造方法)
次に、本発明に係るビールテイスト飲料の製造方法の第2実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法を説明するフローチャートである。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、前記したビールテイスト飲料を製造する製造方法であって、図1に示すように、アルコール発酵を行う前の発酵前工程S1と、アルコール発酵を行う発酵工程S2と、アルコール発酵を行った後の発酵後工程S3と、を有している。
本実施形態においては、発酵前工程S1、発酵工程S2、及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールと、高甘味度甘味料と、を添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下となるようにする。なお、高甘味度甘味料は、ネオテームを0.25〜2ppm、アセスルファムカリウムを5〜30ppm及びスクラロースを5〜30ppmのうちの少なくとも1つを含むように調整するのが好ましい。かかる態様が好ましいことは既に説明したとおりであるのでその説明は省略する。
なお、麦を用いた麦汁(発酵前液)の製造は、発酵前工程S1で行うのが好ましい。
また、飲用アルコールの添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で当該麦汁に添加するのが好ましく、発酵工程S2又は発酵後工程S3で添加するのがより好ましい。
他方、高甘味度甘味料や任意添加材料の添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で行うことができる。なお、ホップの投与量、煮沸時間を調整することにより、ビールテイスト飲料の苦味価を適宜に設定することができる。そのため、ホップを添加する場合は、発酵前工程S1に添加するのが好ましい。ホップ加工品などを添加する場合は、発酵前工程S1、発酵工程S2又は発酵後工程S3に添加するのが好ましい。
発酵前工程S1、発酵工程S2、発酵後工程S3の各工程に関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
以上に説明した製造方法により、本実施形態に係るビールテイスト飲料を好適に製造することができる。このようにして製造されたビールテイスト飲料は、高甘味度甘味料を含んでいる。そのため、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難い。従って、消費者がこれを飲んだ場合であっても、飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。また、このようにして製造されたビールテイスト飲料は、プリン体の含有量を低くしているので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いものとすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、そのようなビールテイスト飲料を確実に製造することができる。
第2実施例
次に、本発明の所望の効果を奏する実施例と、そうでない比較例と、また参考例とにより、本発明の内容について具体的に説明する。
〔参考例3〕
参考例3は、市販のビールを用いて麦の使用比率を低くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例3では、市販のビール(麦芽使用比率100%、アルコール度数5%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3)と、炭酸ガス含有水と、を混合して、又は前記市販のビールをそのまま用いて表4のNo.B1〜B6に示すように、麦芽使用比率が5〜100%のサンプルを用意した。なお、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則ってコク、アルコール感(量)及び総合評価ついて1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
(コク)
5点:極めてコクが強い。
4点:コクが強い。
3点:コクがある。
2点:コクが弱い。
1点:コクを感じない。
(アルコール感(量))
5点:アルコールの量が市販のビールと同程度に感じられる。
4点:アルコールの量が市販のビールよりは若干少ないように感じられる。
3点:アルコールの量が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:アルコールの量が市販のビールに比べて明らかに少ないと感じられる。
1点:アルコールの入っている感じが殆どしない。
(総合評価)
5点:ビールテイスト飲料としてのバランスが極めて優れている。
4点:ビールテイスト飲料としてのバランスが優れている。
3点:ビールテイスト飲料としてのバランスが2点と4点の中間程度である。
2点:ビールテイスト飲料としてのバランスが劣っている。
1点:ビールテイスト飲料としてのバランスが悪い。
表4に、No.B1〜B6に係るサンプルの麦芽使用比率、アルコール度数、プリン体の含有量(mg/100mL)とともに、コク、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
表4に示すように、麦芽使用比率が低くなるに連れて、コク、アルコール感(量)及び総合評価に対する評価も低くなることが確認された。
〔参考例4〕
参考例4は、市販のビールを用いて麦芽使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例4では、参考例3と同じ市販のビールと、原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、を混合して、表5のNo.B7〜B12に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/10容量含むようにした(全容量中10%となるようにした)。また、参考例3同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例3と同様の評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価を評価した。アルコール感(質)の評価基準は以下に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
なお、表5における製品のアルコール度数とは、市販のビールに含まれていた分(サンプルの全容量に対して10%含ませているので0.5%)と、添加した原料用アルコール分(各サンプルによって異なる)と、を含んだ値をいう。また、No.B7〜B12に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量に対して10%となるように含ませているので、麦芽使用比率は10%となり、プリン体の含有量は約1.1mg/100mLとなり、エキス分は0.4g/100cm3となる。
(アルコール感(質))
5点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が全く感じられない。
4点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が殆ど感じられない。
3点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味がやや感じられる。
1点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられる。
表5に、No.B7〜B12に係るサンプルの原料用アルコールの添加分、製品のアルコール度数とともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
麦芽使用比率を低くし、10%にすると、表5に示すように、原料用アルコールの添加量が増えるに連れて、アルコール感(質)が低下することが確認された。具体的には、No.B11、B12に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が6.5%以上(製品のアルコール度数は7%以上)になると、添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ、アルコール感(質)が顕著に低下することが確認された。
他方、No.B10に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が4.5%以上(製品のアルコール度数が5%以上)になると、アルコール感(量)が顕著に向上することも確認された。
〔実施例2〕
実施例2は、麦の使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くし、高甘味度甘味料の種類と含有量を種々変更した場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
実施例2では、アルコール度数4.75%分の原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、表6のNo.B13〜B27に示す含有量のネオテーム、アセスルファムK及びスクラロースと、参考例3と同じ市販のビールと、を用いて、表6のNo.B13〜B27に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/20容量含むようにした(サンプルの全容量の5%が市販のビールとなるようにした)。また、参考例3同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
No.B13〜B27に係るサンプルはいずれも、アルコール度数が5%の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるように含ませているので、市販のビールに由来するアルコールを0.25%含んでいる。そして、前記したように原料用アルコールを4.75%分添加しているので、製品のアルコール度数は合計5%となる。また、No.B13〜B27に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるように含ませているので、麦芽使用比率は5%となり、プリン体の含有量は0.55mg/100mLとなり、エキス分は0.2g/100cm3となる。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例3、4で説明した評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価について1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。表6に、No.B13〜B27に係るサンプルのネオテーム、アセスルファムK及びスクラロースの条件を示すとともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。表6中の「−」は、添加していないことを示す。
Figure 2017035116
表6に示すように、No.B14〜B27に係るサンプルは、高甘味度甘味料を含んでいたので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した原料用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いことが確認された(いずれも実施例)。特に、No.B15〜B17、B19〜B22、B24〜B27に係るに係るサンプルはアルコール感(質)及び総合評価がともに優れており、好ましい態様であることが確認された。
他方、No.B13に係るサンプルは、高甘味度甘味料を含んでいなかったので、ビールテイスト飲料としてのバランスが悪く、総合評価が低い結果となった(比較例)。
《第3実施形態》
〔ビールテイスト飲料〕
次に、本発明の第3実施形態に係るビールテイスト飲料について説明する。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールと、塩類と、を含んでいる。
なお、ビールテイスト飲料とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビールのような味わいを奏する麦を原料の一部として使用し、発酵させた飲料をいい、望ましくは、麦の中でも麦芽を原料の一部として使用して製造したアルコール含有飲料をいう。
(麦の使用比率が10%以下)
麦の使用比率に関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
(飲用アルコール)
飲用アルコールに関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
(塩類)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、塩類を含むことにより、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。このような塩類としては、例えば、塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムなどが挙げられる。塩類は、これらの群から選択される1つ又は2つ以上を用いることができる。なお、塩類は、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができればこれらに限定されるものではなく、どのようなものも用いることができる。例えば、酸性リン酸カルシウム、リン酸アンモニウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、その他の飲料品に添加可能なナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩などを挙げることができる。
塩類の含有量は、例えば、50〜1000ppm(本明細書における「ppm」は「mg/L」と表すこともできる。以下同じ。)とするのが好ましく、200〜750ppmとするのがより好ましい。なお、前記した群から選択される2つ以上の塩類を用いる場合は、総計で50〜1000ppmとなるようにするのが好ましい。
塩類の含有量が50ppm未満であると、塩類の含有量が少なすぎるため、麦の使用比率を低くした場合に、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができないおそれがある。
他方、塩類の含有量が1000ppmを超えると、塩類の含有量が多すぎるため、塩味が強くなりすぎてしまう。そのため、ビールテイスト飲料として適さないものとなってしまうおそれがある。
塩類の含有量は、最終製品中に含有されている含有量が50〜1000ppmの範囲内に入っていればよく、その由来は問わない。つまり、麦に由来する原料やホップなどの原料に由来して含有したものであると、任意添加材料として添加されたものであるとを問わず、最終製品における含有量が前記した範囲にあればよい。
以上に説明した塩類は、市販されているものを適宜購入し、製造工程中のいずれかの工程で、好ましくは、後述する発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、その濃度が前記した数値範囲となるように含ませればよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、非発泡性であってもよいが、発泡性とするのが好ましい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいう。
また、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、食物繊維を含まない態様とすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、難消化性デキストリンを含まない態様とすることができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料など(これらを単に任意添加材料ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。
これらの任意添加材料及び前記した麦、飲用アルコールなどは、一般に市販されているものを使用することができる。
また、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、エンドウ豆、トウモロコシ、コメ、ダイズなどを用いることができるが、これら以外の原料を用いることも可能である。なお、これらの原料もビールテイスト飲料の味と香りに影響を与え、アルコール発酵させる場合には、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となる。
さらに、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、ホップを用いることができる。ホップを用いることにより、ビールテイスト飲料にビール特有の味と香り、苦味などを付与することができる。
ホップとしては、例えば、予め粉砕してペレット状に加工したホップペレット、かかる加工に際して予めルプリン粒をふるいわけ、ルプリンを多く含んだホップペレット、また、ルプリンの苦味質、精油などを抽出したホップエキスなどを用いることができる。
なお、ホップの添加方法としては、例えば、ケトルホッピング、レイトホッピング、ドライホッピングを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。ここで、ケトルホッピングとは、発酵前液(麦汁)の昇温中又は煮沸初期にホップを投入したものをいい、レイトホッピングとは、煮沸の終了間際にホップを投入することをいう。また、ドライホッピングとは、発酵工程開始以降にホップを投入することをいう。
また、ホップ加工品としては、例えば、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキスなどを用いることができる。ホップ加工品の添加も発酵前工程S1〜発酵後工程S3のいずれか1つ或いは複数の工程で実施することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
以上に説明した構成とすれば、塩類を含んでいるので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供することができる。また、以上に説明した構成とすれば、プリン体の含有量が低いので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いビールテイスト飲料を提供することができる。
(ビールテイスト飲料の製造方法)
次に、本発明に係るビールテイスト飲料の製造方法の第3実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法を説明するフローチャートである。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、前記したビールテイスト飲料を製造する製造方法であって、図1に示すように、アルコール発酵を行う前の発酵前工程S1と、アルコール発酵を行う発酵工程S2と、アルコール発酵を行った後の発酵後工程S3と、を有している。
本実施形態においては、発酵前工程S1、発酵工程S2、及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールと、塩類と、を添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下となるようにする。なお、塩類は、塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの群から選択される1つ又は2つ以上を含むようにするのが好ましく、塩類の含有量は50〜1000ppmとするのが好ましい。これらの態様が好ましいことは既に説明したとおりであるのでその説明は省略する。
なお、麦を用いた麦汁(発酵前液)の製造は、発酵前工程S1で行うのが好ましい。
また、飲用アルコールの添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で当該麦汁に添加するのが好ましく、発酵工程S2又は発酵後工程S3で添加するのがより好ましい。
他方、塩類や任意添加材料の添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で行うことができる。なお、ホップの投与量、煮沸時間を調整することにより、ビールテイスト飲料の苦味価を適宜に設定することができる。そのため、ホップを添加する場合は、発酵前工程S1に添加するのが好ましい。ホップ加工品などを添加する場合は、発酵前工程S1、発酵工程S2又は発酵後工程S3に添加するのが好ましい。
発酵前工程S1、発酵工程S2、発酵後工程S3の各工程に関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
以上に説明した製造方法により、本実施形態に係るビールテイスト飲料を好適に製造することができる。このようにして製造されたビールテイスト飲料は、塩類を含んでいる。そのため、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難い。従って、消費者がこれを飲んだ場合であっても、飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。また、このようにして製造されたビールテイスト飲料は、プリン体の含有量を低くしているので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いものとすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、そのようなビールテイスト飲料を確実に製造することができる。
第3実施例
次に、本発明の所望の効果を奏する実施例と、そうでない比較例と、また参考例とにより、本発明の内容について具体的に説明する。
〔参考例5〕
参考例5は、市販のビールを用いて麦の使用比率を低くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例5では、市販のビール(麦芽使用比率100%、アルコール度数5%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3)と、炭酸ガス含有水と、を混合して、又は前記市販のビールをそのまま用いて表7のNo.C1〜C6に示すように、麦芽使用比率が5〜100%のサンプルを用意した。なお、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則ってコク、アルコール感(量)及び総合評価ついて1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
(コク)
5点:極めてコクが強い。
4点:コクが強い。
3点:コクがある。
2点:コクが弱い。
1点:コクを感じない。
(アルコール感(量))
5点:アルコールの量が市販のビールと同程度に感じられる。
4点:アルコールの量が市販のビールよりは若干少ないように感じられる。
3点:アルコールの量が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:アルコールの量が市販のビールに比べて明らかに少ないと感じられる。
1点:アルコールの入っている感じが殆どしない。
(総合評価)
5点:ビールテイスト飲料としてのバランスが極めて優れている。
4点:ビールテイスト飲料としてのバランスが優れている。
3点:ビールテイスト飲料としてのバランスが2点と4点の中間程度である。
2点:ビールテイスト飲料としてのバランスが劣っている。
1点:ビールテイスト飲料としてのバランスが悪い。
表7に、No.C1〜C6に係るサンプルの麦芽使用比率、アルコール度数、プリン体の含有量(mg/100mL)とともに、コク、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
表7に示すように、麦芽使用比率が低くなるに連れて、コク、アルコール感(量)及び総合評価に対する評価も低くなることが確認された。
〔参考例6〕
参考例6は、市販のビールを用いて麦芽使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例6では、参考例5と同じ市販のビールと、原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、を混合して、表8のNo.C7〜C12に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/10容量含むようにした(全容量中10%となるようにした)。また、参考例5同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例5と同様の評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価を評価した。アルコール感(質)の評価基準は以下に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
なお、表8における製品のアルコール度数とは、市販のビールに含まれていた分(サンプルの全容量に対して10%含ませているので0.5%)と、添加した原料用アルコール分(各サンプルによって異なる)と、を含んだ値をいう。また、No.C7〜C12に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量に対して10%となるように含ませているので、麦芽使用比率は10%となり、プリン体の含有量は約1.1mg/100mLとなり、エキス分は0.4g/100cm3となる。
(アルコール感(質))
5点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が全く感じられない。
4点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が殆ど感じられない。
3点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味がやや感じられる。
1点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられる。
表8に、No.C7〜C12に係るサンプルの原料用アルコールの添加分、製品のアルコール度数とともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
麦芽使用比率を低くし、10%にすると、表8に示すように、原料用アルコールの添加量が増えるに連れて、アルコール感(質)が低下することが確認された。具体的には、No.C11、C12に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が6.5%以上(製品のアルコール度数は7%以上)になると、添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ、アルコール感(質)が顕著に低下することが確認された。
他方、No.C10に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が4.5%以上(製品のアルコール度数が5%以上)になると、アルコール感(量)が顕著に向上することも確認された。
〔実施例3〕
実施例3は、麦の使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くし、塩類の種類と含有量を種々変更した場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
実施例3では、アルコール度数4.75%分の原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、表9のNo.C13〜C28に示す含有量の塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムと、参考例5と同じ市販のビールと、を用いて、表9のNo.C13〜C28に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/20容量含むようにした(サンプルの全容量の5%が市販のビールとなるようにした)。また、参考例5同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
No.C13〜C28に係るサンプルはいずれも、アルコール度数が5%の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるようにしているので、市販のビールに由来するアルコールを0.25%含んでいる。そして、前記したように原料用アルコールを4.75%分添加しているので、製品のアルコール度数は合計5%となる。また、No.C13〜C28に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mLの市販のビールをサンプルの全容量の5%となるように含ませているので、麦芽使用比率は5%となり、プリン体の含有量は0.55mg/100mLとなり、エキス分は0.2g/100cm3となる。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例5、6で説明した評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価について1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。表9に、No.C13〜C28に係るサンプルの塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの条件を示すとともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。表9中の「−」は、添加していないことを示す。
Figure 2017035116
表9に示すように、No.C14〜C28に係るサンプルは、塩類を含んでいたので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した原料用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いことが確認された(いずれも実施例)。特に、No.C15〜C18、C20〜C22、C24〜C28に係るに係るサンプルはアルコール感(質)及び総合評価がともに優れており、好ましい態様であることが確認された。
他方、No.C13に係るサンプルは、塩類を含んでいなかったので、ビールテイスト飲料としてのバランスが悪く、総合評価が低い結果となった(比較例)。
《第4実施形態》
〔ビールテイスト飲料〕
次に、本発明の第4実施形態に係るビールテイスト飲料について説明する。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールと、酸味料と、を含んでいる。
なお、ビールテイスト飲料とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビールのような味わいを奏する麦を原料の一部として使用し、発酵させた飲料をいい、望ましくは、麦の中でも麦芽を原料の一部として使用して製造したアルコール含有飲料をいう。
(麦の使用比率が10%以下)
麦の使用比率に関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
(飲用アルコール)
飲用アルコールに関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
(酸味料)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、酸味料を含むことにより、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。このような酸味料としては、例えば、乳酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸及び酒石酸などが挙げられる。酸味料は、これらのうちの少なくとも1つを用いることができる。なお、酸味料は、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができればこれらに限定されるものではなく、どのようなものも用いることができる。例えば、アジピン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、その他の飲料品に添加可能な酸味料であればどのようなものも用いることができる。
酸味料の含有量は、例えば、クエン酸換算で250〜1500ppm(本明細書における「ppm」は「mg/L」と表すこともできる。以下同じ。)とするのが好ましく、300〜1500ppmとするのがより好ましく、400〜1000ppmとするのがさらに好ましい。
酸味料の含有量がクエン酸換算で250ppm未満であると、酸味料の含有量が少なすぎるため、麦の使用比率を低くした場合に、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難くすることができないおそれがある。
他方、酸味料の含有量が1500ppmを超えると、酸味料の含有量が多すぎるため、酸味が強くなりすぎてしまう。そのため、ビールテイスト飲料として適さないものとなってしまうおそれがある。
酸味料の含有量は、最終製品中に含有されている含有量がクエン酸換算で250〜1500ppmの範囲内に入っていればよく、その由来は問わない。つまり、麦に由来する原料やホップなどの原料、後記する麦以外の原料に由来して含有したものであると、任意添加材料として添加されたものであるとを問わず、最終製品における含有量が前記した範囲にあればよい。
以上に説明した酸味料は、市販されているものを適宜購入し、製造工程中のいずれかの工程で、好ましくは、後述する発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、その濃度が前記した数値範囲となるように含ませればよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、非発泡性であってもよいが、発泡性とするのが好ましい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいう。
また、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、食物繊維を含まない態様とすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、難消化性デキストリンを含まない態様とすることができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、塩類など(これらを単に任意添加材料ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。
これらの任意添加材料及び前記した麦、飲用アルコールなどは、一般に市販されているものを使用することができる。
また、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、エンドウ豆、トウモロコシ、コメ、ダイズなどを用いることができるが、これら以外の原料を用いることも可能である。なお、これらの原料もビールテイスト飲料の味と香りに影響を与え、アルコール発酵させる場合には、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となる。
さらに、本実施形態においては、麦以外の原料として、例えば、ホップを用いることができる。ホップを用いることにより、ビールテイスト飲料にビール特有の味と香り、苦味などを付与することができる。
ホップとしては、例えば、予め粉砕してペレット状に加工したホップペレット、かかる加工に際して予めルプリン粒をふるいわけ、ルプリンを多く含んだホップペレット、また、ルプリンの苦味質、精油などを抽出したホップエキスなどを用いることができる。
なお、ホップの添加方法としては、例えば、ケトルホッピング、レイトホッピング、ドライホッピングを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。ここで、ケトルホッピングとは、発酵前液(麦汁)の昇温中又は煮沸初期にホップを投入したものをいい、レイトホッピングとは、煮沸の終了間際にホップを投入することをいう。また、ドライホッピングとは、発酵工程開始以降にホップを投入することをいう。
また、ホップ加工品としては、例えば、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキスなどを用いることができる。ホップ加工品の添加も発酵前工程S1〜発酵後工程S3のいずれか1つ或いは複数の工程で実施することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
以上に説明した構成とすれば、酸味料を含んでいるので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いビールテイスト飲料を提供することができる。また、以上に説明した構成とすれば、プリン体の含有量が低いので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いビールテイスト飲料を提供することができる。
(ビールテイスト飲料の製造方法)
次に、本発明に係るビールテイスト飲料の製造方法の第4実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法を説明するフローチャートである。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、前記したビールテイスト飲料を製造する製造方法であって、図1に示すように、アルコール発酵を行う前の発酵前工程S1と、アルコール発酵を行う発酵工程S2と、アルコール発酵を行った後の発酵後工程S3と、を有している。
本実施形態においては、発酵前工程S1、発酵工程S2、及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールと、酸味料と、を添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下となるようにする。なお、酸味料は、乳酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸及び酒石酸のうちの少なくとも1つを含むようにするのが好ましく、酸味料の含有量は、クエン酸換算で250〜1500ppmとするのが好ましい。これらの態様が好ましいことは既に説明したとおりであるのでその説明は省略する。
なお、麦を用いた麦汁(発酵前液)の製造は、発酵前工程S1で行うのが好ましい。
また、飲用アルコールの添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で当該麦汁に添加するのが好ましく、発酵工程S2又は発酵後工程S3で添加するのがより好ましい。
他方、酸味料や任意添加材料の添加は、発酵前工程S1、発酵工程S2及び発酵後工程S3のうちの少なくとも1つの工程で行うことができる。なお、ホップの投与量、煮沸時間を調整することにより、ビールテイスト飲料の苦味価を適宜に設定することができる。そのため、ホップを添加する場合は、発酵前工程S1に添加するのが好ましい。ホップ加工品などを添加する場合は、発酵前工程S1、発酵工程S2又は発酵後工程S3に添加するのが好ましい。
発酵前工程S1、発酵工程S2、発酵後工程S3の各工程に関する事項については、第1実施形態と略同じであるため、説明を省略する。
以上に説明した製造方法により、本実施形態に係るビールテイスト飲料を好適に製造することができる。このようにして製造されたビールテイスト飲料は、酸味料を含んでいる。そのため、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した飲用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難い。従って、消費者がこれを飲んだ場合であっても、飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ難くすることができる。また、このようにして製造されたビールテイスト飲料は、プリン体の含有量を低くしているので、プリン体の摂取に抵抗のある消費者も飲み易いものとすることができる。さらに、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、そのようなビールテイスト飲料を確実に製造することができる。
第4実施例
次に、本発明の所望の効果を奏する実施例と、そうでない比較例と、また参考例とにより、本発明の内容について具体的に説明する。
〔参考例7〕
参考例7は、市販のビールを用いて麦の使用比率を低くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例7では、市販のビール(麦芽使用比率100%、アルコール度数5%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3)と、炭酸ガス含有水と、を混合して、又は前記市販のビールをそのまま用いて表10のNo.D1〜D6に示すように、麦芽使用比率が5〜100%のサンプルを用意した。なお、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則ってコク、アルコール感(量)及び総合評価ついて1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
(コク)
5点:極めてコクが強い。
4点:コクが強い。
3点:コクがある。
2点:コクが弱い。
1点:コクを感じない。
(アルコール感(量))
5点:アルコールの量が市販のビールと同程度に感じられる。
4点:アルコールの量が市販のビールよりは若干少ないように感じられる。
3点:アルコールの量が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:アルコールの量が市販のビールに比べて明らかに少ないと感じられる。
1点:アルコールの入っている感じが殆どしない。
(総合評価)
5点:ビールテイスト飲料としてのバランスが極めて優れている。
4点:ビールテイスト飲料としてのバランスが優れている。
3点:ビールテイスト飲料としてのバランスが2点と4点の中間程度である。
2点:ビールテイスト飲料としてのバランスが劣っている。
1点:ビールテイスト飲料としてのバランスが悪い。
表10に、No.D1〜D6に係るサンプルの麦芽使用比率、アルコール度数、プリン体の含有量(mg/100mL)とともに、コク、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
表10に示すように、麦芽使用比率が低くなるに連れて、コク、アルコール感(量)及び総合評価に対する評価も低くなることが確認された。
〔参考例8〕
参考例8は、市販のビールを用いて麦芽使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くした場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
参考例8では、参考例7と同じ市販のビールと、原料用アルコールと、炭酸ガス含有水と、を混合して、表11のNo.D7〜D12に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/10容量含むようにした(全容量中10%となるようにした)。また、参考例7同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例7と同様の評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価を評価した。アルコール感(質)の評価基準は以下に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。
なお、表11における製品のアルコール度数とは、市販のビールに含まれていた分(サンプルの全容量に対して10%含ませているので0.5%)と、添加した原料用アルコール分(各サンプルによって異なる)と、を含んだ値をいう。また、No.D7〜D12に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量に対して10%となるように含ませているので、麦芽使用比率は10%となり、プリン体の含有量は約1.1mg/100mLとなり、エキス分は0.4g/100cm3となる。
(アルコール感(質))
5点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が全く感じられない。
4点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が殆ど感じられない。
3点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が2点と4点の中間程度に感じられる。
2点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味がやや感じられる。
1点:添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられる。
表11に、No.D7〜D12に係るサンプルの原料用アルコールの添加分、製品のアルコール度数とともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
Figure 2017035116
麦芽使用比率を低くし、10%にすると、表11に示すように、原料用アルコールの添加量が増えるに連れて、アルコール感(質)が低下することが確認された。具体的には、No.D11、D12に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が6.5%以上(製品のアルコール度数は7%以上)になると、添加した飲用アルコールのピリピリとしたアルコール味が突出して感じられ、アルコール感(質)が顕著に低下することが確認された。
他方、No.D10に係るサンプルのように、添加した原料用アルコール分が4.5%以上(製品のアルコール度数が5%以上)になると、アルコール感(量)が顕著に向上することも確認された。
〔実施例4〕
実施例4は、麦の使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くし、酸味料の含有量を種々変更した場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
実施例4では、炭酸ガス含有水と、表12のNo.D13〜D26に示す含有量の乳酸及び原料用アルコールと、参考例7と同じ市販のビールと、を用いて、表12のNo.D13〜D26に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/20容量又は1/10容量含むようにした(サンプルの全容量の5%又は10%が市販のビールとなるようにした)。また、参考例7同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
No.D13〜D19に係るサンプルはいずれも、アルコール度数が5%の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるようにしているので、市販のビールに由来するアルコールを0.25%含んでいる。そして、表12に示すように原料用アルコールを4.75%分添加しているので、製品のアルコール度数は合計5%となる。また、No.D13〜D19に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるように含ませているので、麦芽使用比率は5%となり、プリン体の含有量は0.55mg/100mLとなり、エキス分は0.2g/100cm3となる。
また、No.D20〜D26に係るサンプルはいずれも、アルコール度数が5%の市販のビールをサンプルの全容量の10%となるようにしているので、市販のビールに由来するアルコールを0.5%含んでいる。そして、表12に示すように原料用アルコールを4.5%分添加しているので、製品のアルコール度数は合計5%となる。また、No.D20〜D26に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量の10%となるように含ませているので、麦芽使用比率は10%となり、プリン体の含有量は1.1mg/100mLとなり、エキス分は0.4g/100cm3となる。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例7、8で説明した評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価について1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。表12に、No.D13〜D26に係るサンプルの乳酸及び原料用アルコールの含有量を示すとともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、乳酸の含有量はクエン酸換算にて表している。また、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。表12中の「−」は、添加していないことを示す。
Figure 2017035116
表12に示すように、No.D14〜D19、D21〜D26に係るサンプルは、酸味料を含んでいたので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した原料用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いことが確認された(いずれも実施例)。特に、No.D16〜D18、D23〜D25に係るに係るサンプルはアルコール感(質)及び総合評価がともに優れており、好ましい態様であることが確認された。
他方、No.D13、D20に係るサンプルは、酸味料を含んでいなかったので、ビールテイスト飲料としてのバランスが悪く、総合評価が低い結果となった(いずれも比較例)。
〔実施例5〕
実施例5は、麦の使用比率を低くし、原料用アルコールを添加してアルコール度数を高くし、種々の酸味料を用いた場合にどのような評価が得られるかを確認するために行った。
実施例5では、炭酸ガス含有水と、アルコール度数4.75%分の原料用アルコールと、表13のNo.D27〜D32に示す種類の酸味料と、参考例7と同じ市販のビールと、を混合して、表13のNo.D27〜D32に係るサンプルを用意した。なお、各サンプルの全容量中、前記市販のビールを1/20容量含むようにした(サンプルの全容量の5%が市販のビールとなるようにした)。また、参考例7同様、サンプルのガス圧は約0.235MPaであった。
No.D27〜D32に係るサンプルはいずれも、アルコール度数が5%の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるようにしているので、市販のビールに由来するアルコールを0.25%含んでいる。そして、前記したように原料用アルコールを4.75%分添加しているので、製品のアルコール度数は合計5%となる。また、No.D27〜D32に係るサンプルはいずれも麦芽使用比率100%、プリン体約11mg/100mL、エキス分4g/100cm3の市販のビールをサンプルの全容量の5%となるようにしているので、麦芽使用比率は5%となり、プリン体の含有量は0.55mg/100mLとなり、エキス分は0.2g/100cm3となる。
用意した各サンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が参考例7、8で説明した評価基準に則ってコク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価について1〜5点の5段階評価で独立点数付けした。表13に、No.D27〜D32に係るサンプルの酸味料の種類と含有量を示すとともに、コク、アルコール感(質)、アルコール感(量)及び総合評価の評価を示す。なお、酸味料の含有量はクエン酸換算にて表している。また、各評価項目においては、各パネルが評価付けした点数を平均し、その値が1以上2未満のものを×、2以上2.5未満のものを△、2.5以上3未満のものを○、3以上のものを◎とした。◎、○、△が合格であり、×が不合格である。表13中の「−」は、添加していないことを示す。
Figure 2017035116
表13に示すように、No.D28〜D32に係るサンプルは、酸味料を含んでいたので、麦の使用比率を低くした場合であっても、添加した原料用アルコールのアルコール味が突出して感じられ難いことが確認された(いずれも実施例)。
他方、No.D27に係るサンプルは、酸味料を含んでいなかったので、ビールテイスト飲料としてのバランスが悪く、総合評価が低い結果となった(比較例)。
以上、本発明を特にその好ましい実施の形態及び実施例を参照して詳細に説明したが、本発明の容易な理解のために、本発明の具体的な形態を以下に付記する。
(付記A1)
麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールが添加され、且つ
苦味価が7〜35、ナリンギンの含有量が100〜300ppm、及びカフェインの含有量が200〜600ppmのうちの少なくとも1つを有している
ことを特徴とするビールテイスト飲料。
(付記A2)
アルコール度数が1〜8%であることを特徴とする付記A1に記載のビールテイスト飲料。
(付記A3)
発泡性であることを特徴とする付記A1又は付記A2に記載のビールテイスト飲料。
(付記A4)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記A1から付記A3のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記A5)
付記A1に記載のビールテイスト飲料を製造するビールテイスト飲料の製造方法であって、
アルコール発酵を行う前の発酵前工程と、
アルコール発酵を行う発酵工程と、
アルコール発酵を行った後の発酵後工程と、を含み、
前記発酵前工程、前記発酵工程、及び前記発酵後工程のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールを添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下、且つ、苦味価が7〜35、ナリンギンの含有量が100〜300ppm、及びカフェインの含有量が200〜600ppmのうちの少なくとも1つを有するようにする
ことを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
(付記A6)
アルコール度数が1〜8%となるように調整することを特徴とする付記A5に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記A7)
発泡性を付与することを特徴とする付記A5又は付記A6に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記A8)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記A5から付記A7のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記B1)
麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールと、高甘味度甘味料と、を含むことを特徴とするビールテイスト飲料。
(付記B2)
前記高甘味度甘味料として、ネオテームを0.25〜2ppm、アセスルファムカリウムを5〜30ppm及びスクラロースを5〜30ppmのうちの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする付記B1に記載のビールテイスト飲料。
(付記B3)
アルコール度数が1〜8%であることを特徴とする付記B1又は付記B2に記載のビールテイスト飲料。
(付記B4)
発泡性であることを特徴とする付記B1から付記B3のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記B5)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記B1から付記B4のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記B6)
付記B1に記載のビールテイスト飲料を製造するビールテイスト飲料の製造方法であって、
アルコール発酵を行う前の発酵前工程と、
アルコール発酵を行う発酵工程と、
アルコール発酵を行った後の発酵後工程と、を有し、
前記発酵前工程、前記発酵工程、及び前記発酵後工程のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールと、高甘味度甘味料と、を添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下となるようにする
ことを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
(付記B7)
前記高甘味度甘味料として、ネオテームを0.25〜2ppm、アセスルファムカリウムを5〜30ppm及びスクラロースを5〜30ppmのうちの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする付記B6に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記B8)
アルコール度数が1〜8%となるように調整することを特徴とする付記B6又は付記B7に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記B9)
発泡性を付与することを特徴とする付記B6から付記B8のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記B10)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記B6から付記B9のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記C1)
麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールと、塩類と、を含んでいることを特徴とするビールテイスト飲料。
(付記C2)
前記塩類が、塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの群から選択される1つ又は2つ以上であることを特徴とする付記C1に記載のビールテイスト飲料。
(付記C3)
前記塩類の含有量が50〜1000ppmであることを特徴とする付記C1又は付記C2に記載のビールテイスト飲料。
(付記C4)
アルコール度数が1〜8%であることを特徴とする付記C1から付記C3のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記C5)
発泡性であることを特徴とする付記C1から付記C4のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記C6)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記C1から付記C5のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記C7)
付記C1に記載のビールテイスト飲料を製造するビールテイスト飲料の製造方法であって、
アルコール発酵を行う前の発酵前工程と、
アルコール発酵を行う発酵工程と、
アルコール発酵を行った後の発酵後工程と、を含み、
前記発酵前工程、前記発酵工程、及び前記発酵後工程のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールと、塩類と、を添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下となるようにする
ことを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
(付記C8)
前記塩類が、塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの群から選択される1つ又は2つ以上であることを特徴とする付記C7に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記C9)
前記塩類の含有量が50〜1000ppmであることを特徴とする付記C7又は付記C8に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記C10)
アルコール度数が1〜8%となるように調整することを特徴とする付記C7から付記C9のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記C11)
発泡性を付与することを特徴とする付記C7から付記C10のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記C12)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記C7から付記C11のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記D1)
麦の使用比率が10%以下であり、飲用アルコールと、酸味料と、を含んでいることを特徴とするビールテイスト飲料。
(付記D2)
前記酸味料が、乳酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸及び酒石酸のうちの少なくとも1つであることを特徴とする付記D1に記載のビールテイスト飲料。
(付記D3)
前記酸味料の含有量が、クエン酸換算で250〜1500ppmであることを特徴とする付記D1又は付記D2に記載のビールテイスト飲料。
(付記D4)
アルコール度数が1〜8%であることを特徴とする付記D1から付記D3のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記D5)
発泡性であることを特徴とする付記D1から付記D4のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記D6)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記D1から付記D5のうちのいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
(付記D7)
付記D1に記載のビールテイスト飲料を製造するビールテイスト飲料の製造方法であって、
アルコール発酵を行う前の発酵前工程と、
アルコール発酵を行う発酵工程と、
アルコール発酵を行った後の発酵後工程と、を含み、
前記発酵前工程、前記発酵工程、及び前記発酵後工程のうちの少なくとも1つの工程で、飲用アルコールと、酸味料と、を添加し、最終製品中の麦の使用比率が10%以下となるようにする
ことを特徴とするビールテイスト飲料の製造方法。
(付記D8)
前記酸味料が、乳酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸及び酒石酸のうちの少なくとも1つであることを特徴とする付記D7に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記D9)
前記酸味料の含有量が、クエン酸換算で250〜1500ppmであることを特徴とする付記D7又は付記D8に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記D10)
アルコール度数が1〜8%となるように調整することを特徴とする付記D7から付記D9のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記D11)
発泡性を付与することを特徴とする付記D7から付記D10のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
(付記D12)
プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下であることを特徴とする付記D7から付記D11のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料の製造方法。
S1 発酵前工程
S2 発酵工程
S3 発酵後工程

Claims (1)

  1. 麦由来成分と飲用アルコールを含み、プリン体の含有量が1.1mg/100mL以下、且つ、下記(1)と、下記(2)〜(7)のうちの少なくとも1つと、を満たすことを特徴とするビールテイスト飲料。
    (1)アルコール度数:1〜8%(ただし、下記(5)の場合は7%以上を除く)
    (2)苦味価:7〜35
    (3)アセスルファムカリウムの含有量:10〜30ppm
    (4)塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの塩類の総含有量:50〜1000ppm
    (5)乳酸、リン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸及び酒石酸の中から選択されるいずれか1つの酸味料の含有量:クエン酸換算で250〜1500ppm
    (6)ナリンギンの含有量:100〜300ppm
    (7)カフェインの含有量:200〜600ppm
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