JP2017017952A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】連結部の外部へのグリスの漏出を抑制することができるモータを提供する。
【解決手段】モータは、回転駆動される回転軸7を有するモータ部1と、回転軸7の回転駆動力が伝達されるウォーム24を有しウォーム24に伝達された回転駆動力を外部に出力する出力部2と、回転軸7とウォーム24とを連結して回転軸7の回転駆動力をウォーム24に伝達するクラッチ3とを備えている。クラッチ3は、回転軸7の軸方向に開口しグリスが配置されるグリス収容部S、及び、グリス収容部Sに一部が挿入され回転軸7と共に回転軸7の中心軸線L1回りに回転するサポート部材33を有する。サポート部材33は、グリス収容部Sの開口部よりも回転軸7の径方向の外側で回転軸7の軸方向に沿って突出しグリス収容部Sの開口部よりもグリス収容部Sの外部側に位置する部分を有するサポート部材側漏出抑制壁65を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータに関するものである。
従来、車両に搭載されるパワーウインド装置等に用いられるモータには、例えば特許文献1に記載されているように、回転駆動される回転軸を有するモータ部と、回転軸の回転が伝達されるウォームを有しウォームに伝達された回転を出力する出力部とを備えたものがある。そして、回転軸とウォームとは、回転軸の回転駆動力をウォームに伝達する一方でウォーム側からの回転力を回転軸に伝達しないように作動するクラッチ(連結部)を介して連結されている。
特許文献1に記載されたクラッチは、回転軸と一体回転する連結部材と、ウォームと一体回転可能に設けられ連結部材と回転方向に係合可能な従動側回転体と、連結部材及び従動側回転体が内部に挿入される円筒状のクラッチハウジングとを備えている。また、クラッチハウジングの内周面と従動側回転体との間には、回転軸の非回転駆動時にクラッチハウジングの内周面と従動側回転体とに挟持されることによりウォームの回転を阻止する転動体が介在されている。この転動体は、クラッチハウジングに挿入されるサポート部材によって保持されている。なお、このサポート部材は、回転軸の回転駆動時には、連結部材によって回転方向に押されて回転軸と共に回転する。
特開2001−336550号公報
ところで、クラッチには、クラッチの動作を円滑にするために、クラッチハウジングの内周面等の所定部位にグリスが塗布されている。特許文献1に記載されたクラッチは、連結部材及びサポート部材がクラッチハウジングの内側に挿入されているため、クラッチハウジングの内周面に塗布されたグリスがこれらの連結部材及びサポート部材に付着することがある。そして、連結部材及びサポート部材は、回転軸の回転駆動時に回転軸と共に回転する。そのため、連結部材及びサポート部材に付着したグリスが、遠心力によって径方向外側に移動して、クラッチハウジングの開口部からクラッチの外部に漏出する虞があった。このようにグリスがクラッチから漏出すると、グリスが不足してしまい、ウォーム側からの回転を阻止するときにクラッチハウジングの内周面と従動側回転体とによって転動体を挟持することが困難となる(即ち、クラッチハウジングの内周面に対して転動体が滑ってしまう)等、クラッチの動作に支障を来す虞が出てくる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、連結部の外部へのグリスの漏出を抑制することができるモータを提供することにある。
上記課題を解決するモータは、回転駆動される回転軸を有するモータ部と、前記回転軸の回転駆動力が伝達される従動軸を有し前記従動軸に伝達された回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記回転軸の軸方向に開口しグリスが配置されるグリス収容部、及び、前記グリス収容部に少なくとも一部が挿入され前記回転軸と共に前記回転軸の中心軸線回りに回転する回転部材を有し、前記回転軸と前記従動軸とを連結して前記回転軸の回転駆動力を前記従動軸に伝達する連結部とを備え、前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部よりも前記回転軸の径方向の外側で前記回転軸の軸方向に沿って突出し前記グリス収容部の開口部よりも前記グリス収容部の外部側に位置する部分を有する漏出抑制壁を備えた。
この構成によれば、少なくとも一部がグリス収容部に挿入された回転部材には、グリス収容部に配置されたグリスが付着しやすい。そして、回転部材が回転軸と共に回転して、同回転部材に付着したグリスが遠心力で回転軸の径方向外側に移動した場合、漏出抑制壁によって当該グリスのそれ以上の径方向外側への移動を抑制することが可能である。従って、連結部の外部へのグリスの漏出を抑制することが可能となる。
上記モータにおいて、前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部と前記漏出抑制壁との間に設けられ前記グリス収容部の開口部及び前記漏出抑制壁と軸方向に連続する軸方向連続部を有することが好ましい。
この構成によれば、グリス収容部の開口部と漏出抑制壁との間に設けられた軸方向連続部は、グリス収容部の開口部及び漏出抑制壁と軸方向に連続している。従って、回転部材は、グリス収容部の開口部から漏出抑制壁まで軸方向に連続している。そのため、グリス収容部の開口部からグリス収容部の外部にグリスが漏出した場合、グリス収容部の開口部と漏出抑制壁との間から連結部の外部に当該グリスが漏出することを軸方向連側部によって抑制することができる。そして、連結部の外部への当該グリスの漏出を漏出抑制壁によって抑制しやすくなる。
上記モータにおいて、前記連結部は、前記回転軸の回転駆動力を前記従動軸に伝達する一方で前記従動軸側からの回転力が前記回転軸に伝達されることを阻止するクラッチであり、前記回転軸の停止時には、前記回転部材も回転が停止されることが好ましい。
この構成によれば、クラッチにおいては、回転軸の停止時に回転部材も停止される。そのため、回転軸の回転駆動が停止された時等、回転軸と共に回転していた回転部材が急停止されることがある。このような場合には、回転部材に付着したグリスが、慣性力によって外周側に飛散する虞が高まる。従って、このようなクラッチにおいて、回転部材が漏出抑制壁を有することにより、クラッチの外部へのグリスの漏出を効果的に抑制することができる。
上記モータにおいて、前記クラッチは、筒状をなし内側に前記グリス収容部を有するクラッチハウジングを備え、前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部の外周で前記クラッチハウジングに軸方向から当接する環状のリング部を有し、前記漏出抑制壁は、前記リング部に設けられ前記回転軸の軸方向に沿って前記クラッチハウジングとは反対側に突出していることが好ましい。
この構成によれば、漏出抑制壁は、クラッチハウジングの内側に設けられたグリス収容部の開口部の外周で同クラッチハウジングに軸方向から当接するリング部に設けられている。グリス収容部に配置されたグリスは、グリス収容部の開口部からリング部を伝って軸方向に移動し、更にリング部におけるクラッチハウジングと反対側の面を伝って径方向外側に移動することが多い。そこで、グリス収容部の開口部の外周でクラッチハウジングに軸方向から当接するリング部に、回転軸の軸方向に沿ってクラッチハウジングとは反対側に突出した漏出抑制壁を設ける。これにより、グリス収容部の開口部からリング部を伝って径方向外側に移動したグリスがクラッチの外部に漏出することを当該漏出抑制壁によって効果的に抑制することができる。
上記モータにおいて、前記連結部は、前記回転軸と一体回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材から回転駆動力が伝達される第2の回転部材との2つの前記回転部材を備え、前記第1の回転部材は、前記漏出抑制壁としての第1の漏出抑制壁を有し、前記第2の回転部材は、前記第1の漏出抑制壁の突出方向と反対方向に突出し前記第1の漏出抑制壁と前記回転軸の径方向に重なる前記漏出抑制壁としての第2の漏出抑制壁を有することが好ましい。
この構成によれば、第1の漏出抑制壁と第2の漏出抑制壁とは、突出方向が互いに反対方向であるとともに回転軸の径方向に重なっている。従って、第1の漏出抑制壁と第2の漏出抑制壁とによって、連結部の外部へのグリスの漏出を更に効果的に抑制することができる。
上記モータにおいて、前記グリス収容部は、前記グリスが配置され前記回転軸の径方向の内側を向く筒状の内周面を有し、前記連結部は、前記回転軸と一体回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材から回転駆動力が伝達される第2の回転部材との2つの前記回転部材を備え、前記漏出抑制壁は、前記第1の回転部材及び前記第2の回転部材の少なくとも一方に設けられ、前記第1の回転部材は、前記回転軸の軸方向に延び前記グリス収容部に挿入されて前記第2の回転部材に回転駆動力を伝達する回転伝達部を有し、前記回転伝達部は、前記グリス収容部の前記内周面と前記回転軸の径方向に対向する径方向外側面に、前記グリスが収容される収容溝を有することが好ましい。
この構成によれば、収容溝は、回転伝達部におけるグリス収容部の内周面と回転軸の径方向に対向する径方向外側面に形成されている。そのため、第1の回転部材が回転すると、収容溝に収容されたグリスは、第1の回転部材と共に回転することにより当該グリスに作用する遠心力によって、回転軸の径方向の外側に移動される。従って、第1の回転部材の回転に伴って収容溝からグリス収容部へグリスを補充することができる。
上記モータにおいて、前記収容溝は、前記収容溝における前記回転軸の周方向の少なくとも一方側の内側面に、前記回転軸の径方向に対して傾斜し前記収容溝の底部側から前記収容溝の開口部側に向かうにつれて前記収容溝における前記回転軸の周方向の幅を変化させる調整面を有することが好ましい。
この構成によれば、第1の回転部材が回転した際、第1の回転部材と共に回転することにより作用する遠心力によって収容溝内で回転軸の径方向の外側に移動するグリスには、調整面を伝って移動するものがある。そして、回転軸の径方向に対する調整面の傾斜の度合いによって、グリスの径方向外側への移動のしやすさが変化する。また、収容溝の径方向外側の開口部の周方向の幅によって、収容溝からグリス収容部の内周面へのグリスの供給のされやすさが変化する。収容溝の径方向外側の開口部の周方向の幅は、回転軸の径方向に対する調整面の傾斜の度合いを調整することにより変化させることが可能である。従って、回転軸の径方向に対する調整面の傾斜の度合いを調整することにより、収容溝からのグリス収容部の内周面へのグリスの供給量を容易に調整することができる。
上記モータにおいて、前記収容溝は、前記回転軸の軸方向に沿って前記回転伝達部の先端まで延びており、前記収容溝における前記回転伝達部の先端側の端部は、前記回転伝達部の先端に向かうにつれて太くなっていることが好ましい。
この構成によれば、連結部を組み付ける際、グリス収容部の内面にグリスを配置した後に、回転伝達部を同回転伝達部の先端からグリス収容部の内部に挿入して第1の回転部材を組み付けると、回転伝達部のグリス収容部への挿入に伴って、グリス収容部の内面に配置されたグリスを収容溝に充填することが可能となる。そして、収容溝における回転伝達部の先端側の端部が、同回転伝達部の先端に向かうにつれて太くなっているため、回転伝達部のグリス収容部への挿入に伴って、グリス収容部の内面に配置されたグリスが収容溝に充填されやすい。従って、収容溝へのグリスの充填をより容易に行うことができる。
本発明のモータによれば、連結部の外部へのグリスの漏出を抑制することができる。
実施形態のモータの断面図。 実施形態のモータの部分拡大断面図。 実施形態のモータの部分拡大断面図。 実施形態におけるクラッチの断面図(図2におけるA−A断面図)。 実施形態におけるクラッチハウジング、サポート部材及び従動側回転体の斜視図。 実施形態のモータの部分拡大断面図。 (a)は実施形態におけるクラッチの断面図(図2におけるA−Aの位置で切断した断面図)、(b)は実施形態におけるクラッチの断面図(図2におけるB−Bの位置で切断した断面図)。 (a)及び(b)は実施形態におけるクラッチの断面図。 (a)及び(b)は実施形態におけるクラッチの断面図。 (a)は別の形態における転動体解除部の正面図、(b)は別の形態における転動体解除部の底面図。 (a)は別の形態における転動体解除部の正面図、(b)は別の形態における転動体解除部の底面図。
以下、モータの一実施形態について説明する。
図1に示すように、モータは、モータ部1、出力部2及びクラッチ3を備えている。なお、本実施形態のモータは、モータ部1に対して出力部2が地面側に位置する姿勢で車両に固定される。
モータ部1を構成する有底筒状のヨーク4の内周面には、一対のマグネット5が互いに対向するように固着されるとともに、マグネット5の内側には電機子6が配置されている。電機子6は、ヨーク4の中央部に配置される回転軸7を有する。回転軸7の基端部(図1において上側の端部)は、ヨーク4の底部中央に設けられた軸受8にて軸支されるとともに、同回転軸7の先端側の部位には、円筒状の整流子9が固定されている。
図2及び図3に示すように、回転軸7の先端部には駆動側挿入部11が形成されている。駆動側挿入部11は、回転軸7の先端部で円柱形状から平行に面取りした二面幅形状をなす二面幅部11aを有する。二面幅部11aの短手方向の両端面は、軸方向に延び互いに平行な平面状をなす回転伝達面11cとなっている。
図1に示すように、ヨーク4の開口部側の端部には、外側に向かって延設されたフランジ部4aが形成されている。また、ヨーク4の開口部にはブラシホルダ12が嵌合されている。ブラシホルダ12は、ヨーク4の開口部を閉塞する形状をなすホルダ本体12aと、ヨーク4の径方向外側に突出するコネクタ部12bとが一体に形成されてなる。ホルダ本体12aは、図示しない配線でコネクタ部12bと接続され前記整流子9に摺接する一対のブラシ13を保持している。また、ホルダ本体12aの中央部には前記軸受8と対をなす軸受14が設けられるとともに、該軸受14は前記回転軸7における整流子9と駆動側挿入部11との間の部分を軸支している。そして、コネクタ部12bを介してブラシ13に供給された外部電源が、整流子9を介して電機子6に供給されると、電機子6(回転軸7)が回転駆動、即ちモータ部1が回転駆動されるようになっている。
前記出力部2は、樹脂製のギヤハウジング21内に減速機構22等を収容して形成されている。ギヤハウジング21は、モータ部1と軸方向に対向する部位(図1において上側の端部)に、ヨーク4のフランジ部4aの外形と同様の外形を有する固定部21aを備えている。固定部21aには、ヨーク4の内側に開口する嵌合凹部21bが形成されている。そして、嵌合凹部21b内にブラシホルダ12が嵌合された状態で、固定部21aと該固定部21aに当接したフランジ部4aとが螺子23にて固定されることにより、ギヤハウジング21にヨーク4が固定され、モータ部1と出力部2とが一体化されている。
ギヤハウジング21において嵌合凹部21bの底部中央には、第1クラッチ収容凹部21cが軸方向に凹設されるとともに、第1クラッチ収容凹部21cの底部中央には、該第1クラッチ収容凹部21cよりも小径の第2クラッチ収容凹部21dが軸方向に凹設されている。また、ギヤハウジング21には、第2クラッチ収容凹部21dの底部中央から回転軸7の軸線方向に延びるウォーム収容部21eが凹設されている。ウォーム収容部21eには、略円柱状のウォーム24が収容されている。ウォーム24は、ウォーム収容部21eの軸方向の両端部にそれぞれ配置された一対の軸受25,26によって軸支されることにより、前記回転軸7と同軸上に配置(即ち、回転軸7の中心軸線L1とウォーム24の中心軸線L2とが一直線上になるように配置)されている。
また、ギヤハウジング21において、ウォーム収容部21eの中間部の軸線直交方向(図1において右方向)には、ウォーム収容部21eと連通するギヤ収容部21fが形成されている。ギヤ収容部21fには、ウォーム24と噛合する円板状のウォームホイール27が回転可能に収容されている。ウォームホイール27は、ウォーム24と共に減速機構22を構成している。このウォームホイール27の径方向の中央部には、ウォームホイール27の軸方向(図1において紙面直交方向)に延び同ウォームホイール27と一体回転する出力軸28が設けられている。
前記第1クラッチ収容凹部21c及び前記第2クラッチ収容凹部21dの内部には、前記回転軸7と前記ウォーム24とを連結し回転軸7の回転駆動力をウォーム24に伝達するクラッチ3が収容されている。図2に示すように、クラッチ3は、クラッチハウジング31、連結部材32、サポート部材33、転動体34及び従動側回転体35から構成されている。
クラッチハウジング31は、円筒状をなすとともに、同クラッチハウジング31の軸方向の一端部には、径方向外側に延びる鍔状の固定フランジ部31aが形成されている。そして、クラッチハウジング31は、第1クラッチ収容凹部21cの底面に固定フランジ部31aが当接するまで第2クラッチ収容凹部21d内に挿入されるとともに、固定フランジ部31aが第1クラッチ収容凹部21cの底部に固定されている。なお、クラッチハウジング31は、ギヤハウジング21に対して軸方向に移動不能且つ周方向に回転不能に固定されている。そして、ギヤハウジング21に固定されたクラッチハウジング31は、回転軸7及びウォーム24と同軸上に配置されている。
前記連結部材32を構成する軸連結部41は、前記クラッチハウジング31の内径よりも小さい外径を有する略円柱状をなしている。軸連結部41の径方向の中央部には、軸方向に延びる駆動軸挿入孔42が形成されている。駆動軸挿入孔42は、軸連結部41におけるモータ部1側の軸方向の一端(図2において上端)から同軸連結部41の軸方向の略中央部に亘って形成されている。駆動軸挿入孔42は、軸方向から見た形状が二面幅形状をなしており、長手方向と短手方向とを有する形状をなしている。この駆動軸挿入孔42の内周面は、図7(b)に示すように、径方向に離間して互いに平行をなすとともに軸方向と平行な一対の平面42aと、これら平面42aの両端同士を連結する円弧状の2つの連結面42bとを有する。そして、駆動軸挿入孔42は、軸方向から見て、平面42aと平行な方向(図7(b)において上下方向)が長手方向、平面42aと直交する方向(図7(b)において左右方向)が短手方向となっている。また、駆動軸挿入孔42における一対の平面42aの間の距離は、二面幅部11aにおける2つの回転伝達面11c間の幅と略等しく形成されている(図3参照)。更に、軸方向から見て、駆動軸挿入孔42における平面42aと平行な方向の長さは、二面幅部11aにおける回転伝達面11cと平行な方向の長さ以上の長さとなっている(図2参照)。
図2及び図3に示すように、駆動軸挿入孔42には、回転軸7の駆動側挿入部11が挿入されている。駆動軸挿入孔42に挿入された駆動側挿入部11の二面幅部11aは、一対の回転伝達面11cが一対の平面42aと対向する。そして、互いに対向する二面幅部11aの回転伝達面11cと駆動軸挿入孔42の平面42aとが当接している。回転伝達面11cと平面42aとは、互いに当接することで回転方向に係合しており、これにより、駆動側挿入部11と連結部材32とが一体回転可能になっている。
図2に示すように、軸連結部41の径方向の中央部には、軸方向に延びる従動軸挿入孔43が形成されている。従動軸挿入孔43は、軸連結部41における出力部2側の他端(図2において下端)から同軸連結部41の軸方向の略中央部に亘って形成されており、駆動軸挿入孔42と連通している。図7(b)に示すように、従動軸挿入孔43は、軸方向から見た形状が二面幅形状をなしており、長手方向と短手方向とを有する形状をなしている。この従動軸挿入孔43の内周面は、径方向に離間して互いに平行をなす一対の駆動側伝達面43aと、これら駆動側伝達面43aの両端同士を連結する2つの連結面43bとを有する。そして、従動軸挿入孔43は、軸方向から見て、駆動側伝達面43aと平行な方向(図7(b)において左右方向)が長手方向、駆動側伝達面43aと直交する方向(図7(b)において上下方向)が短手方向となっている。また、従動軸挿入孔43の中心軸線は、駆動軸挿入孔42の中心軸線と一致している。更に、従動軸挿入孔43は、駆動軸挿入孔42に対して連結部材32の回転方向(回転軸7の回転方向に同じ)に90°ずれている。即ち、従動軸挿入孔43の長手方向は、駆動軸挿入孔42の長手方向に対して連結部材32の回転方向に90°ずれている。従って、連結部材32を軸方向から見ると、駆動軸挿入孔42の短手方向の中央を通り長手方向に延びる駆動軸挿入孔42の中心線M1は、従動軸挿入孔43の短手方向の中央を通り長手方向に延びる従動軸挿入孔43の中心線M2と直交している。
また、駆動側伝達面43aには、ゴム材料等の弾性を有する材料よりなる緩衝部材44が設けられている。緩衝部材44は、各駆動側伝達面43aにおいて従動軸挿入孔43の中心線M2方向に離間した2箇所に形成されるとともに、軸方向に沿って延びている。また、各緩衝部材44は、駆動側伝達面43aよりも従動軸挿入孔43の内側に若干突出している。なお、駆動側伝達面43aにおいて緩衝部材44が形成される位置は、後述の第1従動側伝達面74及び第2従動側伝達面75がこれら駆動側伝達面43aに当接する位置に対応した位置となっている。
また、従動軸挿入孔43の各連結面43bには、ゴム材料等の弾性を有する材料よりなる従動側弾性部材45が設けられている。従動側弾性部材45は、各連結面43bの周方向の中央部に形成されるとともに、軸方向に延びている。また、各従動側弾性部材45は、連結面43bよりも従動軸挿入孔43の内側に突出している。
図3に示すように、従動軸挿入孔43における駆動軸挿入孔42側の軸方向の端部には、ゴム材料等の弾性を有する材料よりなる軸方向緩衝部材46が設けられている。軸方向緩衝部材46は、従動軸挿入孔43における駆動軸挿入孔42側の軸方向の端部において駆動軸挿入孔42よりも外周側となる位置に設けられ、従動軸挿入孔43の内側に向かって軸方向に突出している。
また、前記軸連結部41における従動軸挿入孔43側の軸方向の端部には、径方向外側に延びる略円環状の鍔部47が一体に形成されている。この鍔部47の外径は、クラッチハウジング31の内径よりも大きく且つクラッチハウジング31の外径よりも小さい。
鍔部47には2つの転動体解除部48が設けられている。2つの転動体解除部48は、従動軸挿入孔43の長手方向(図7(b)において中心線M2方向に同じ)の両側に形成されており、鍔部47から軸方向に沿って駆動軸挿入孔42と反対側に延びている。
各転動体解除部48は、鍔部47と一体に形成され鍔部47から軸方向に延びる動力伝達部48aと、ゴム材料等の弾性を有する材料よりなり動力伝達部48aの表面に一体成形された衝撃吸収部材48bとから構成されている。図3及び図4に示すように、各転動体解除部48において、衝撃吸収部材48bは、動力伝達部48aの径方向の内側の側面、周方向の両側面、及び径方向外側の側面における動力伝達部48aの先端側の部分を被覆している。なお、この衝撃吸収部材48bと同様に、前記緩衝部材44(図2参照)、従動側弾性部材45及び軸方向緩衝部材46は、連結部材32における衝撃吸収部材48b、緩衝部材44、従動側弾性部材45及び軸方向緩衝部材46以外の樹脂材料よりなる部位と一体に成形されている。そして、各転動体解除部48は、軸方向から見て、径方向外側の側面(即ち、径方向外側面48c)が円弧状、径方向内側の側面が平面状をなす略かまぼこ状をなしている。
各転動体解除部48の径方向外側の側面である径方向外側面48cには、収容溝49が形成されている。収容溝49は、各転動体解除部48の先端から基端に向かって軸方向に沿って直線的に延びている。本実施形態では、収容溝49は、各径方向外側面48cの周方向の中央部に形成されている。更に、収容溝49は、各転動体解除部48の径方向外側面48cにおいて動力伝達部48aが設けられた部分に形成されている。そして、各収容溝49は、軸方向と直交する断面の形状が径方向外側に開口するU字状をなしている。詳しくは、各収容溝49の内周面は、周方向に離間し互いに平行をなす一対の平面部49aと、対をなす平面部49aの径方向内側の端部を連結する円弧状の円弧面49bとから構成されている。そして、各収容溝49は、一対の平面部49aが形成された部分においては、周方向の幅が一定となっている。
図2及び図3に示すように、連結部材32の鍔部47の外周縁部には、クラッチハウジング31における連結部材32側の開口部(モータ部1側を向いた開口部)よりも回転軸7の径方向の外側で軸方向に突出した連結部材側漏出抑制壁51が一体に形成されている。連結部材側漏出抑制壁51は、鍔部47におけるクラッチハウジング31側の軸方向の端面(図2及び図3において下端面)の外周縁に形成され、軸方向に沿ってクラッチハウジング31側に突出している。そして、連結部材側漏出抑制壁51は、回転軸7の軸方向において、クラッチハウジング31における連結部材32側の開口部よりも同クラッチハウジング31の外部側に位置している。また、連結部材側漏出抑制壁51は、鍔部47の全周に亘って連続して形成されており、回転軸7の周方向に連続した円環状をなしている。連結部材側漏出抑制壁51の内径は、クラッチハウジング31の内径よりも大きく形成されるとともに、連結部材側漏出抑制壁51の外径は、クラッチハウジング31の固定フランジ部31aの外径よりも小さく形成されている。
上記のような連結部材32において、軸連結部41及び鍔部47はクラッチハウジング31の外部(詳しくはクラッチハウジング31とブラシホルダ12との間)に配置される一方、2つの転動体解除部48の先端部はクラッチハウジング31の内部に挿入されている。そして、クラッチハウジング31の内側に配置された転動体解除部48の径方向外側面48cは、クラッチハウジング31の内周面と径方向に対向する。
図2及び図4に示すように、前記サポート部材33は樹脂材料にて形成されている。サポート部材33を構成する円環状のリング部61は、クラッチハウジング31の固定フランジ部31aに対してモータ部1側(図2において上側)に配置され、固定フランジ部31aと軸方向に対向している。リング部61の外径は、前記連結部材32の鍔部47の外径よりも大きく且つクラッチハウジング31の固定フランジ部31aの外径よりも小さく形成されている。また、リング部61は、該リング部61における固定フランジ部31aと対向する軸方向の端面に、軸方向に突出した当接部61aを有する。当接部61aは、リング部61の周方向に沿って円環状に形成されている。そして、当接部61aは、モータ部1側から固定フランジ部31aに当接している。従って、リング部61は、クラッチハウジング31におけるモータ部1側の開口端部に設けられた固定フランジ部31aと軸方向に連続している。即ち、リング部61は、クラッチハウジング31におけるモータ部1側の開口部と軸方向に連続している。
リング部61における周方向に離間した2箇所(本実施形態では180°間隔となる2箇所)には、それぞれ一対のローラサポート62が形成されている。対をなすローラサポート62は、リング部61の内周縁から軸方向に延びるとともに、周方向に互いに離間している。また、2対のローラサポート62の先端部は、円弧状に延びる補強部63によって連結されている。更に、各ローラサポート62の先端部には、対をなすローラサポート62間に突出(周方向に突出)した保持爪64が形成されている。
サポート部材33の2対のローラサポート62には、それぞれ前記転動体34が挿入されている。転動体34は、円柱状をなすとともに、対をなすローラサポート62間に1つずつ配置されている。そして、各転動体34は、対をなすサポート部材33によって、回転可能(転動体34の中心軸線を回転中心として回転可能)に且つ略平行に等角度間隔(本実施形態では180°間隔)で保持されている。また、各転動体34は、保持爪64によってサポート部材33からの脱落が防止されている。
転動体34が挿入されたローラサポート62は、クラッチハウジング31の内部に挿入されている。なお、前記連結部材32の2つの転動体解除部48は、リング部61の内側を通ってクラッチハウジング31の内部に挿入されるとともに、2対のローラサポート62の間にそれぞれ配置されている。また、サポート部材33の補強部63は、クラッチハウジング31の内部で、転動体解除部48の先端部よりも、クラッチハウジング31における固定フランジ部31aと反対側の軸方向の端部に近い位置に配置されるとともに、転動体解除部48の先端部と軸方向に対向している。そして、サポート部材33と連結部材32とは周方向に相対回転可能である。図7(a)及び図8(a)に示すように、サポート部材33に対して連結部材32が回転すると、連結部材32の回転方向から(周方向から)各転動体解除部48がその回転方向の前方側に位置するローラサポート62に当接可能である。また、クラッチハウジング31の内側に配置された転動体34は、その外周面が、クラッチハウジング31の内周面に当接可能である。
図3及び図5に示すように、サポート部材33のリング部61の外周縁部には、クラッチハウジング31における連結部材32側の開口部(モータ部1側を向いた開口部)よりも回転軸7の径方向の外側で軸方向に突出したサポート部材側漏出抑制壁65が一体に形成されている。サポート部材側漏出抑制壁65は、リング部61の外周縁部から軸方向に沿って固定フランジ部31aと反対側(即ちモータ部1側であって図2において上側)に突出している。そして、サポート部材側漏出抑制壁65は、回転軸7の軸方向において、クラッチハウジング31における連結部材32側の開口部よりも同クラッチハウジング31の外部側に位置している。更に、サポート部材側漏出抑制壁65は、リング部61の全周に亘って連続して形成されており、回転軸7の周方向に連続した円環状をなしている。また、サポート部材側漏出抑制壁65の内径は、クラッチハウジング31の内径よりも大きく、更には前記連結部材側漏出抑制壁51の外径よりも僅かに大きい値となっている。そして、サポート部材側漏出抑制壁65の内側に連結部材側漏出抑制壁51が挿入されており、連結部材側漏出抑制壁51とサポート部材側漏出抑制壁65とは径方向に重なっている。また、連結部材側漏出抑制壁51の先端(軸方向の先端面)は、サポート部材側漏出抑制壁65の径方向内側でリング部61と軸方向に対向するとともに同リング部61に近接している。なお、本実施形態のモータは、モータ部1に対して出力部2が地面側に位置する姿勢で車両に固定されるため(図1参照)、サポート部材側漏出抑制壁65は、回転軸7の軸方向に沿って天方向(地面と反対方向)に突出していることになる。
図3及び図6に示すように、連結部材側漏出抑制壁51とサポート部材側漏出抑制壁65とは、突出方向が互いに反対方向であるとともに、サポート部材側漏出抑制壁65の内側に連結部材側漏出抑制壁51が挿入されている。更に、サポート部材側漏出抑制壁65の内周面と連結部材側漏出抑制壁51の外周面とが隙間を介して近接するとともに、サポート部材側漏出抑制壁65が一体に形成されたリング部61と連結部材側漏出抑制壁51の先端とが隙間を介して近接している。このため、サポート部材側漏出抑制壁65(及びリング部61)と連結部材側漏出抑制壁51とによって、回転軸7の周方向と直交する断面の形状が略L字状をなす空隙66を備えた迷路構造67が形成される。
図2及び図3に示すように、前記従動側回転体35は、前記ウォーム24の基端部に形成されている。従動側回転体35は、軸方向に並ぶ従動側制御部71及び従動側挿入部72を備えている。
従動側制御部71は、ウォーム24の基端部でウォーム24の軸方向に延びる柱状をなしている。そして、従動側制御部71は、その中心軸線がウォーム24の中心軸線L2と一致しており、ウォーム24と同軸上に形成されている。また、従動側制御部71の外径は、ウォーム24の最大外径以下の値に設定されており、本実施形態では、ウォーム24において軸受25にて軸支された部分の外径と等しい値に設定されている。図7(a)に示すように、この従動側制御部71の外周面には、一対の制御面73が形成されている。各制御面73は、従動側制御部71の外周面において周方向に等角度間隔(本実施形態では180°間隔)となる2箇所に形成されるとともに、軸方向と平行な平面状をなしている。更に、一対の制御面73は、互いに平行をなすとともに、各制御面73の軸方向の長さは、前記転動体34の軸方向の長さよりも長い。
図2に示すように、前記従動側挿入部72は、従動側制御部71におけるウォーム24の軸方向の中央部と反対側の軸方向の端部に一体に形成されている。即ち、従動側挿入部72は、従動側制御部71よりもウォーム24の基端側に形成されている。そして、従動側挿入部72と従動側制御部71とは、軸方向に連続して形成されている。従動側挿入部72は、ウォーム24の軸方向に延びる柱状をなすとともに、その中心軸線がウォーム24の中心軸線L2と一致しており、ウォーム24と同軸上に形成されている。また、従動側挿入部72の外径は、ウォーム24の最大外径以下の値に設定されており、本実施形態では、ウォーム24において軸受25にて軸支された部分の外径よりも小さい値(即ち従動側制御部71の外径よりも小さい値)に設定されている。更に、従動側挿入部72は、前記従動軸挿入孔43よりも若干細く形成されている。
図7(b)に示すように、従動側挿入部72は、軸方向と直交する断面形状が略楕円形状をなすとともに、その断面形状は軸方向に一定となっている。そして、図7(a)及び図7(b)に示すように、従動側挿入部72を軸方向から見ると、該従動側挿入部72の長手方向(図7(b)において左右方向)は、制御面73と平行な方向であるとともに、該従動側挿入部72の短手方向(図7(b)において上下方向)は、制御面73と直交する方向となっている。
図7(b)に示すように、従動側挿入部72の外周面には、一対の第1従動側伝達面74及び一対の第2従動側伝達面75が形成されている。対をなす2つの第1従動側伝達面74のうち一方の第1従動側伝達面74は、他方の第1従動側伝達面74に対して180°反対側に形成されている。そして、2つの第1従動側伝達面74は、それぞれ軸方向と平行な平面状をなすとともに、互いに平行をなしている。更に、2つの第1従動側伝達面74の間の間隔は、連結部材32の従動軸挿入孔43に設けられた一対の駆動側伝達面43aの間の間隔と等しく形成されている。また、第2従動側伝達面75は、2つの第1従動側伝達面74の間にそれぞれ形成されるとともに、一方の第2従動側伝達面75は、他方の第2従動側伝達面75に対して180°反対側に形成されている。そして、2つの第2従動側伝達面75は、それぞれ軸方向と平行な平面状をなすとともに、互いに平行をなしている。また、2つの第2従動側伝達面75の間の間隔は、従動軸挿入孔43に設けられた一対の駆動側伝達面43aの間の間隔と等しく形成されている。そして、第1従動側伝達面74及び第2従動側伝達面75は、軸方向には、従動側挿入部72の軸方向の一端から他端に亘って形成されている。
図2及び図7(a)に示すように、上記のような従動側回転体35は、連結部材32と反対側からクラッチハウジング31及びサポート部材33の内側に挿入されている。そして、従動側挿入部72は、連結部材32の従動軸挿入孔43に挿入されるとともに、従動側制御部71は、サポート部材33にて保持された2つの転動体34の間に配置されている。更に、従動側回転体35は、クラッチハウジング31、連結部材32及びサポート部材33と同軸上に配置されている。
図3及び図7(b)に示すように、従動側挿入部72は、連結部材32と一体回転可能に従動軸挿入孔43に遊嵌されている。そして、従動側挿入部72は、連結部材32の内部でその先端面(即ちウォーム24の基端面)が、駆動軸挿入孔42内に挿入された駆動側挿入部11の先端面と軸方向から当接している。また、従動側挿入部72の先端面に軸方向から軸方向緩衝部材46が当接している。更に、径方向に対向する従動側挿入部72の外周面と従動軸挿入孔43の内周面との間には、従動側弾性部材45及び緩衝部材44が介在されている。一対の従動側弾性部材45は、従動軸挿入孔43の内部で従動軸挿入孔43の長手方向の両側から従動側挿入部72に接触している。4つの緩衝部材44は、2つの第1従動側伝達面74及び2つの第2従動側伝達面75と駆動側伝達面43aとの間にそれぞれ介在されている。
上記のような従動側回転体35に対して連結部材32が中心軸線回りに回転すると、連結部材32の回転方向に応じて、第1従動側伝達面74及び第2従動側伝達面75の何れか一方の従動側伝達面に、対向する駆動側伝達面43aが回転方向から当接する。このとき、駆動側伝達面43aは、第1従動側伝達面74若しくは第2従動側伝達面75との間に介在された緩衝部材44を弾性変形させながら、駆動側伝達面43aの回転方向の前方側に位置する第1従動側伝達面74若しくは第2従動側伝達面75に当接する。そして、従動側挿入部72は、第1従動側伝達面74若しくは第2従動側伝達面75の何れか一方の従動側伝達面と、従動軸挿入孔43の短手方向の両端に設けられた駆動側伝達面43aとが当接して回転方向に係合することで、連結部材32と一体回転可能となる。即ち、連結部材32と従動側回転体35とが回転方向に係合されて連結部材32の回転駆動力が従動側回転体35に伝達されるようになる。そして、連結部材32には、回転軸7の駆動側挿入部11が挿入されているため、従動側挿入部72を有するウォーム24と回転軸7とは、連結部材32を介して一体回転可能に連結されている。
また、図7(a)に示すように、従動側制御部71は、各制御面73とクラッチハウジング31の内周面との間にそれぞれ転動体34が介在されるようにサポート部材33の内側に挿入されている。そして、各制御面73は、クラッチハウジング31の内周面との間の距離(制御面73と直交する方向の間隔)が、従動側回転体35の回転方向に変化する。本実施形態では、制御面73とクラッチハウジング31の内周面との間の距離は、各制御面73の周方向の中央において最も長く、各制御面73の周方向の中央から周方向の両端に向かうにつれて徐々に短くなる。また、制御面73の周方向の中央とクラッチハウジング31の内周面との間の距離は、転動体34の外径よりも長く、且つ、各制御面73の周方向の端部とクラッチハウジング31の内周面との間の距離は、転動体34の外径よりも短くなっている。
図3及び図5に示すように、本実施形態のクラッチ3は、グリスが配置されるグリス収容部Sを有する。本実施形態のグリス収容部Sは、クラッチハウジング31の内部であって補強部63よりも固定フランジ部31a側の部分である。そして、グリス収容部Sの内周面Saは、クラッチハウジング31の内周面にて構成されている。従って、グリス収容部Sの内周面Saは、径方向内側を向く円筒状をなしている。また、グリス収容部Sの開口部は、クラッチハウジング31における固定フランジ部31a側の開口部であり、モータ部1側に向かって軸方向に開口(図3において上側に開口)している。また、グリス収容部Sの底部は、クラッチハウジング31における固定フランジ部31aと反対側の軸方向の端部の近傍でクラッチハウジング31の内周面と従動側回転体35の外周面との間に配置された補強部63によって構成されている。
そして、グリスは、グリス収容部Sの内周面Sa(即ち、クラッチハウジング31の内周面において補強部63よりも固定フランジ部31a側となる部分)に塗布(配置)されている。更に、グリスは、サポート部材33の各補強部63における連結部材32側の軸方向の端面(即ち、各補強部63において連結部材32側でクラッチハウジング31の内側に露出した面)に配置されている。なお、本実施形態のグリスは、クラッチハウジング31の内周面と転動体34との間の摺動摩擦を増大させるためのものである。
次に、本実施形態のモータの製造方法を、クラッチ3を組み付ける工程を中心に説明する。
まず、ギヤハウジング21の第2クラッチ収容凹部21dにクラッチハウジング31が挿入され、更に、第1クラッチ収容凹部21cの底面に固定フランジ部31aが固定される。これにより、クラッチハウジング31がギヤハウジング21に固定される。なお、この時、ギヤハウジング21のウォーム収容部21eにはウォーム24が収容されており、従動側回転体35が第1クラッチ収容凹部21c及び第2クラッチ収容凹部21dの内部に配置されている。
次いで、転動体34を保持したサポート部材33が固定フランジ部31a側からクラッチハウジング31の内側に挿入される。サポート部材33は、ローラサポート62及び補強部63がクラッチハウジング31の内部に挿入されるとともに、リング部61の当接部61aが軸方向から固定フランジ部31aに当接される。
次いで、グリス収容部Sの内面にグリスを配置する(グリス配置工程)。本実施形態では、クラッチハウジング31の内周面における補強部63よりも固定フランジ部31a側の部分にグリスを塗布するとともに、補強部63における固定フランジ部31a側の軸方向の端面上にグリスを配置する。
次いで、グリス収容部Sに連結部材32を挿入する(挿入工程)。2対のローラサポート62の間にそれぞれ転動体解除部48が配置されるように、リング部61の内側を通して転動体解除部48の先端側の部分をクラッチハウジング31の内部に配置する。このとき、クラッチハウジング31の内部への転動体解除部48の挿入に伴って、補強部63上に配置されたグリスやクラッチハウジング31の内周面に塗布されたグリスが、各転動体解除部48の収容溝49に転動体解除部48の先端側から充填されていく。また、クラッチハウジング31の内部に連結部材32を挿入するときには、従動軸挿入孔43に従動側挿入部72が挿入されるとともに、サポート部材側漏出抑制壁65の径方向内側に連結部材側漏出抑制壁51が配置される。これにより、クラッチ3が完成する。
そして、連結部材32の駆動軸挿入孔42に回転軸7の駆動側挿入部11を挿入しつつモータ部1がギヤハウジング21に対して配置される。その後、モータ部1を出力部2に対して固定することによりモータが完成する。
次に、上記のように構成されたモータの動作をクラッチ3の動作を中心に説明する。
図1に示すように、モータ部1の停止時、即ち回転軸7の非回転駆動時であって連結部材32の非回転駆動時には、出力軸28に接続された負荷から同出力軸28に荷重がかかると、その荷重により従動側回転体35(ウォーム24)が回転しようとする。すると、図7(a)に示すように、従動側回転体35の各制御面73が、各制御面73とクラッチハウジング31の内周面との間に配置された転動体34を外周側に押圧する。なお、図7(a)では、従動側回転体35が反時計方向に回転しようとした場合のクラッチ3を図示している。制御面73に押された転動体34は、対をなすローラサポート62の間で外周側に移動してクラッチハウジング31の内周面に当接する。そして、各制御面73は、各制御面73とクラッチハウジング31の内周面との間に配置された転動体34をクラッチハウジング31の内周面と共に挟持する。このとき、クラッチハウジング31の内周面に塗布された図示しないグリスによってクラッチハウジング31の内周面と転動体34との間の摺動摩擦が増大されているため、クラッチハウジング31の内周面に対して転動体34が滑ることが抑制されている。即ち、クラッチハウジング31の内周面と制御面73との間に転動体34を挟持しやすくなっている。そして、クラッチハウジング31は周方向に回転不能であることから、クラッチハウジング31及び転動体34によって従動側回転体35のそれ以上の回転が阻止される。その結果、ウォーム24の回転が阻止されるため、ウォーム24側から回転軸7が回転されることが抑制される。なお、制御面73において転動体34に当接する部位は、制御面73の周方向の中央よりも制御面73の周方向の端部側の位置である。また、図7(a)には、従動側回転体35が反時計方向に回転しようとした場合の例を図示しているが、従動側回転体35が時計方向に回転しようとした場合であっても、同様にその回転が阻止される。
一方、モータ部1の駆動時、即ち回転軸7の回転駆動時には、図8(a)及び図8(b)に示すように、回転軸7と一体に連結部材32が回転軸7の中心軸線L1回りに回転される(図2)参照。なお、図8(a)、図8(b)、図9(a)及び図9(b)では、回転軸7及び連結部材32が反時計方向に回転駆動された場合のクラッチ3を図示している。そして、停止しているサポート部材33に対して連結部材32が回転されて、連結部材32の各転動体解除部48が、各転動体解除部48の回転方向の前方側に位置するローラサポート62に当接して該ローラサポート62を回転方向に押圧する。すると、ローラサポート62にて保持された転動体34は、クラッチハウジング31と制御面73とによる挟持が解除される。これにより、従動側回転体35のロックが解除される。なお、このとき、連結部材32の駆動側伝達面43aは、従動側回転体35の第1従動側伝達面74に当接しておらず、従動側回転体35は停止した状態に維持されている。
そして、図9(b)に示すように、回転軸7によって連結部材32が更に回転駆動されると、第1従動側伝達面74との間に介在された緩衝部材44を押圧して弾性変形させつつ、駆動側伝達面43aが第1従動側伝達面74に回転方向から当接する。即ち、連結部材32の駆動側伝達面43aと従動側挿入部72の第1従動側伝達面74とが回転方向に係合する。これにより、駆動側伝達面43a及び第1従動側伝達面74を介して連結部材32から従動側挿入部72に回転駆動力を伝達可能となるため、連結部材32と共に従動側回転体35がその中心軸線(ウォーム24の中心軸線L2に同じ)を回転中心として回転される。このとき、図9(a)に示すように、転動体解除部48に押圧されてサポート部材33が連結部材32と一体的に回転する、即ち、転動体解除部48から回転駆動力が伝達されて回転軸7と共に回転軸7の中心軸線L1回りにサポート部材33が連結部材32と一体的に回転する。そのため、転動体34もサポート部材33に案内されながら連結部材32及び従動側回転体35と共に回転する。詳しくは、転動体34は、それぞれローラサポート62にて保持された状態で制御面73の周方向の中央部に配置される。そして、転動体34は、クラッチハウジング31の内周面と制御面73とによって挟持されることなく、サポート部材33に保持されながら従動側回転体35と共に該従動側回転体35の中心軸線を回転中心として回転する。
図1に示すように、従動側回転体35の回転に伴ってウォーム24が回転されると、その回転は、ウォーム24及びウォームホイール27にて減速されて出力軸28から出力される。なお、図8(a)、図8(b)、図9(a)及び図9(b)では、連結部材32が反時計方向に回転された場合のクラッチ3を図示しているが、時計方向に回転された場合にも同様に連結部材32から従動側挿入部72に回転駆動力が伝達される。ただし、図8(a)、図8(b)、図9(a)及び図9(b)において、連結部材32が時計方向に回転された場合には、駆動側伝達面43aは第2従動側伝達面75に当接する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
連結部材32の転動体解除部48の先端部、及びサポート部材33のローラサポート62は、グリスが配置されたグリス収容部Sに挿入されているため、グリスが付着しやすい。また、連結部材32及びサポート部材33は、回転軸7と共に回転軸7の中心軸線L1回りに回転する。そのため、図6に示すように、グリス収容部Sの開口部からグリス収容部Sの外部にグリス(図6では図示略)が漏出することがある。また、モータの製造時に転動体解除部48をグリス収容部Sに挿入すると、転動体解除部48によって押し退けられたグリスがグリス収容部Sの開口部からグリス収容部Sの外部に漏出することがある。そして、図6に矢印Xにて図示したように、グリス収容部Sの開口部からグリス収容部Sの外部に漏出したグリスは、サポート部材33のリング部61を伝って軸方向に移動し、更にリング部61におけるクラッチハウジング31と反対側の軸方向の端面上を径方向外側に移動することが多い。連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65は、リング部61におけるクラッチハウジング31と反対側の軸方向の端面上を径方向外側に移動するグリスの移動経路に対して直角をなしている。従って、リング部61におけるクラッチハウジング31と反対側の軸方向の端面上を径方向外側に移動するグリスは、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65によって、それ以上の径方向外側への移動が抑制される。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)転動体解除部48がクラッチハウジング31(グリス収容部S)に挿入された連結部材32には、クラッチハウジング31(グリス収容部S)に配置されたグリスが付着しやすい。また、ローラサポート62及び補強部63がクラッチハウジング31(グリス収容部S)に挿入されたサポート部材33には、クラッチハウジング31(グリス収容部S)に配置されたグリスが付着する。そして、連結部材32及びサポート部材33が回転軸7と共に回転して、連結部材32及びサポート部材33に付着したグリスが遠心力で回転軸7の径方向外側に移動した場合、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65によって、当該グリスのそれ以上の径方向外側への移動を抑制することができる。従って、クラッチ3の外部へのグリスの漏出を抑制することができる。その結果、クラッチハウジング31の内周面に配置されたグリスが不足することが抑制される。従って、ウォーム24側から回転軸7が回転されることを阻止するときに、クラッチハウジング31の内周面と従動側回転体35の制御面73とによって転動体34を強固に挟持することができる。
(2)サポート部材33のリング部61は、グリス収容部Sの開口部(即ちクラッチハウジング31における固定フランジ部31a側の開口部)とサポート部材側漏出抑制壁65との間に設けられグリス収容部Sの開口部及びサポート部材側漏出抑制壁65と軸方向に連続している。従って、サポート部材33は、グリス収容部Sの開口部からサポート部材側漏出抑制壁65まで軸方向に連続している。そのため、グリス収容部Sの開口部からグリス収容部Sの外部にグリスが漏出した場合、グリス収容部Sの開口部とサポート部材側漏出抑制壁65との間からクラッチ3の外部に当該グリスが漏出することをリング部61によって抑制することができる。そして、クラッチ3の外部への当該グリスの漏出をサポート部材側漏出抑制壁65によって抑制しやすくなる。
(3)クラッチ3においては、回転軸7の停止時に連結部材32及びサポート部材33も停止される。そのため、回転軸7の回転駆動が停止された時等、回転軸7と共に回転していた連結部材32及びサポート部材33が急停止されることがある。このような場合には、連結部材32及びサポート部材33に付着したグリスが、慣性力によって外周側に飛散する虞が高まる。従って、このようなクラッチ3において、連結部材32が連結部材側漏出抑制壁51を有するとともにサポート部材33がサポート部材側漏出抑制壁65を有することにより、クラッチ3の外部へのグリスの漏出を効果的に抑制することができる。
(4)サポート部材側漏出抑制壁65は、クラッチハウジング31の内側に設けられたグリス収容部Sの開口部の外周で同クラッチハウジング31の固定フランジ部31aに軸方向から当接するリング部61に設けられている。グリス収容部Sに配置されたグリスは、グリス収容部Sの開口部(即ちクラッチハウジング31における固定フランジ部31a側の開口部)からリング部61を伝って軸方向に移動し、更にリング部61におけるクラッチハウジング31と反対側の面を伝って径方向外側に移動することが多い。そこで、本実施形態では、グリス収容部Sの開口部の外周でクラッチハウジング31の固定フランジ部31aに軸方向から当接するリング部61に、回転軸7の軸方向に沿ってクラッチハウジング31とは反対側に突出したサポート部材側漏出抑制壁65を設けている。そのため、グリス収容部Sの開口部からリング部61を伝って径方向外側に移動したグリスがクラッチ3の外部に漏出することをサポート部材側漏出抑制壁65によって効果的に抑制することができる。
(5)連結部材側漏出抑制壁51とサポート部材側漏出抑制壁65とは、突出方向が互いに反対方向であるとともに回転軸7の径方向に重なっている。そして、サポート部材側漏出抑制壁65(及びリング部61)と連結部材側漏出抑制壁51とは、径方向と直交する断面の形状が略L字状をなす空隙66を備えた迷路構造67を形成している。従って、連結部材側漏出抑制壁51とサポート部材側漏出抑制壁65とによって、クラッチ3の外部へのグリスの漏出を更に効果的に抑制することができる。また、連結部材側漏出抑制壁51の外周面とサポート部材側漏出抑制壁65の内周面との間に設けられた隙間によって、クラッチ3の外部へのグリスの漏出を一層抑制することができる。
(6)グリスが収容される収容溝49は、各転動体解除部48におけるグリス収容部Sの内周面Sa(即ちクラッチハウジング31の内周面)と回転軸7の径方向に対向する径方向外側面48cに形成されている。そのため、連結部材32が回転すると、収容溝49に収容されたグリスは、連結部材32と共に回転することにより当該グリスに作用する遠心力によって、回転軸7の径方向の外側に移動される。従って、連結部材32の回転に伴って収容溝49からグリス収容部Sへグリスを補充することができる。
(7)連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65は、それぞれ周方向に連続した環状をなしている。従って、グリス収容部Sの開口部の周方向の何れの位置からグリスが漏出したとしても、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65によって当該グリスのクラッチ3の外部への漏出を抑制することができる。
(8)本実施形態のモータは、モータ部1に対して出力部2が地面側に位置する姿勢で車両に固定される。そのため、車両に固定されたモータにおいては、連結部材側漏出抑制壁51を有する連結部材32よりも、サポート部材側漏出抑制壁65を有するサポート部材33が地面側に位置する。即ち、連結部材32及びサポート部材33のうち地面側に配置されるサポート部材33に、連結部材32の連結部材側漏出抑制壁51よりも径方向外側に配置されるサポート部材側漏出抑制壁65が設けられている。そして、連結部材側漏出抑制壁51の外周面とサポート部材側漏出抑制壁65の内周面との間の隙間は、天方向側に開口することになる。従って、連結部材32及びサポート部材33のうち地面側に配置されるサポート部材33に設けられたサポート部材側漏出抑制壁65が、連結部材32の連結部材側漏出抑制壁51よりも径方向内側に配置される場合に比べて、クラッチ3の外部へグリスの漏出をより抑制することができる。
(9)モータを製造する際には、配置工程を行ってグリス収容部Sにグリスを配置した後に、挿入工程を行ってグリス収容部S(クラッチハウジング31)に転動体解除部48を挿入する。そして、挿入工程において、転動体解除部48のグリス収容部Sへの挿入に伴って、グリス収容部Sに配置されたグリスが収容溝49に充填されるため、収容溝49へのグリスの充填を容易に行うことができる。また、転動体解除部48をグリス収容部Sに挿入するときに、グリス収容部Sに配置されたグリスが収容溝49に充填されることにより、グリス収容部S内で転動体解除部48によって押し退けられるグリスを減少させることができる。従って、転動体解除部48をグリス収容部Sに挿入するときにグリス収容部Sの開口部からグリス収容部Sの外部に漏出するグリスを減少させることができる。
(10)クラッチ3の外部へのグリスの漏出が連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65によって抑制されるため、クラッチ3のグリスがクラッチ3以外のモータの構成部品に付着することを抑制できる。
(11)モータにおいてクラッチ3以外の部品の形状を変更することなく、クラッチ3の構成部品のうち連結部材32及びサポート部材33といった樹脂成形部品の形状を変更するのみで、クラッチ3の外部へのグリスの漏出を抑制することができる。従って、クラッチ3の外部へのグリスの漏出を抑制するための構成(即ち、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65)を容易に設けることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、モータを組み付ける際、各転動体解除部48のクラッチハウジング31(グリス収容部S)への挿入に伴って、グリス収容部Sの内面に配置されたグリスが各収容溝49に充填される。しかしながら、転動体解除部48をクラッチハウジング31に挿入する前に、予め収容溝49にグリスを充填しておいてもよい。
・上記実施形態では、サポート部材33をクラッチハウジング31に挿入した後に、グリス収容部Sにグリスが配置される。しかしながら、クラッチハウジング31にサポート部材33を挿入する前に、予めクラッチハウジング31の内周面にグリスを塗布しておいてもよい。
・上記実施形態では、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65は、回転軸7の周方向に連続した円環状をなしている。しかしながら、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65は、円環状以外で、回転軸7の周方向に連続した環状であってもよい。このようにしても、上記実施形態の(7)と同様の効果を得ることができる。また、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65は、必ずしも環状でなくてもよい。例えば、回転軸7の周方向に沿った円弧状をなす連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65が、回転軸7の周方向に断続的に設けられてもよい。
・上記実施形態では、収容溝49は、回転軸7の軸方向に沿って転動体解除部48の先端まで直線的に延びている。しかし、収容溝49は、回転軸7の軸方向若しくは周方向に対して傾斜するように延びる溝状であってもよい。また例えば、収容溝49は、回転軸7の周方向に沿って延びる溝状であってもよい。また、収容溝49は、必ずしも転動体解除部48の先端まで延びていなくてもよい。また、収容溝49は、必ずしも直線的に延びていなくてもよい。また、各転動体解除部48に複数の収容溝49を設けてもよい。
・上記実施形態の収容溝49に代えて、図10(a)及び図10(b)に示す収容溝81を転動体解除部48に設けてもよい。収容溝81は、転動体解除部48の先端から基端に向かって回転軸7の軸方向(図10(a)において上下方向)に沿って延びている。本例では、収容溝81は、転動体解除部48の径方向外側面48cにおいて動力伝達部48aが設けられた部分に形成されている。この収容溝81は、径方向外側及び軸方向の一方側(即ち転動体解除部48の先端側)に開口している。そして、収容溝81における転動体解除部48の基端側の部分は、周方向(図10(a)において左右方向)の幅が一定に形成されている。また、収容溝81における転動体解除部48の先端側の端部は、転動体解除部48の先端に向かうにつれて周方向の幅が広くなるように形成されることにより、転動体解除部48の先端に向かうにつれて太くなっている。
そして、クラッチ3を組み付ける際には、グリス収容部Sの内面にグリスを配置した後に、転動体解除部48を同転動体解除部48の先端からクラッチハウジング31の内側(グリス収容部Sの内部)に挿入して連結部材32をクラッチハウジング31及びサポート部材33に組み付ける。このとき、転動体解除部48のクラッチハウジング31(グリス収容部S)への挿入に伴って、グリス収容部Sの内面に配置されたグリスが収容溝81に充填されていく。本例では、収容溝81における転動体解除部48の先端側の端部が、同転動体解除部48の先端に向かうにつれて太くなっているため、転動体解除部48のクラッチハウジング31(グリス収容部S)への挿入に伴って、グリス収容部Sの内面に配置されたグリスが収容溝81に充填されやすい。従って、収容溝81へのグリスの充填をより容易に行うことができる。
なお、収容溝81における転動体解除部48の先端側の端部は、略円錐台形状、多角錐台形状等をなすことにより、転動体解除部48の先端に向かうにつれて太くなるように形成されてもよい。また、収容溝81における転動体解除部48の先端側の端部は、転動体解除部48の先端に向かうにつれて径方向の幅が広くなるように形成されることにより、転動体解除部48の先端に向かうにつれて太くなるように形成されてもよい。
・上記実施形態の収容溝49に代えて、図11(a)及び図11(b)に示す収容溝82を転動体解除部48に設けてもよい。収容溝82は、転動体解除部48の先端から回転軸7の軸方向(図10(a)において上下方向)に沿って直線的に延びている。本例では、収容溝82は、転動体解除部48の径方向外側面48cにおいて動力伝達部48aが設けられた部分に形成されている。この収容溝82は、径方向外側及び軸方向の一方側(即ち転動体解除部48の先端側)に開口している。また、収容溝82の内周面は、径方向と直交する平面状をなす底面82aと、底面82aの周方向の両端から径方向外側に延びる一対の調整面82bとから構成されている。即ち、収容溝82の周方向の両側の内側面は、一対の調整面82bから構成されている。一対の調整面82bは、収容溝82の底部側から収容溝82の径方向外側の開口部側に向かうにつれて周方向に離間するように回転軸7の径方向(図11(b)において上下方向)に対して傾斜した平面状をなすとともに、回転軸7の軸方向と平行をなしている。そして、一対の調整面82bは、収容溝82における回転軸7の周方向の幅を、収容溝82の径方向内側の底部側から収容溝82の径方向外側の開口部側に向かうにつれて徐々に狭くするように変化させている。従って、収容溝82における回転軸7の軸方向と直交する断面の形状は、径方向外側ほど周方向の幅が狭い略台形状をなしている。
そして、連結部材32が回転した際、連結部材32と共に回転することにより作用する遠心力によって収容溝82内で回転軸7の径方向の外側に移動するグリスには、調整面82bを伝って移動するものがある。回転軸7の径方向に対する調整面82bの傾斜の度合いによって、グリスの径方向外側への移動のしやすさが変化する。また、収容溝82の径方向外側の開口部の周方向の幅によって、収容溝82からグリス収容部Sの内周面Saへのグリスの供給のされやすさが変化する。収容溝82の径方向外側の開口部の周方向の幅は、回転軸7の径方向に対する調整面82bの傾斜の度合いを調整することにより変化させることが可能である。従って、回転軸7の径方向に対する調整面82bの傾斜の度合いを調整することにより、収容溝82からのグリス収容部Sの内周面Saへのグリスの供給量を容易に調整することができる。図11(a)及び図11(b)に示す例では、収容溝82が一対の調整面82bを有することにより、収容溝82の径方向外側の開口部における回転軸7の周方向の幅は、底面82aにおける回転軸7の周方向の幅よりも狭くなっている。従って、収容溝82の周方向の両側面が回転軸7の径方向と平行をなす場合に比べて、収容溝82からグリス収容部Sの内周面Saへ少量ずつグリスが供給される。
なお、図11(a)及び図11(b)に示す例では、収容溝82の周方向の両側の内側面が調整面82bとなっている。しかし、収容溝82の周方向の一方側の内側面のみが調整面82bとなっていてもよい。また、収容溝82の周方向の少なくとも一方側の内側面に部分的に調整面82bが設けられてもよい。
・転動体解除部48は、必ずしも収容溝49を備えなくてもよい。
・上記実施形態では、サポート部材側漏出抑制壁65は、連結部材側漏出抑制壁51よりも回転軸7の径方向外側に配置されている。しかしながら、サポート部材側漏出抑制壁65は、連結部材側漏出抑制壁51よりも回転軸7の径方向内側に配置されてもよい。また、連結部材側漏出抑制壁51とサポート部材側漏出抑制壁65とは、必ずしも回転軸7の径方向に重ならなくてもよい。
・上記実施形態では、クラッチ3には、連結部材側漏出抑制壁51とサポート部材側漏出抑制壁65との2つの漏出抑制壁が設けられている。しかしながら、連結部材側漏出抑制壁51及びサポート部材側漏出抑制壁65のうちの何れか一方の漏出抑制壁のみをクラッチ3に設けてもよい。
・リング部61は、必ずしもクラッチハウジング31の固定フランジ部31aに軸方向から当接しなくてもよい。
・上記実施形態では、クラッチ3は、回転軸7の回転駆動力をウォーム24に伝達する一方でウォーム24からの回転力が回転軸7に伝達されることを阻止するように作動し、回転軸7の停止時には、連結部材32及びサポート部材33も回転が停止される。しかしながら、回転軸7とウォーム24とを連結して回転軸7の回転駆動力をウォーム24に伝達する連結部は、上記実施形態のクラッチ3に限らない。例えば、連結部は、回転軸7の回転駆動力をウォーム24に伝達する一方で、回転軸7の非回転駆動時には回転軸7に対してウォーム24が空転することでウォーム24からの回転力が回転軸7に伝達されることを阻止するように作動するクラッチであってもよい。また例えば、連結部は、ウォーム24からの回転力が回転軸7に伝達されることを阻止する機能を備えないものであってもよい。そして、上記の何れの例においても、連結部は、当該連結部に設けられたグリス収容部に少なくとも一部が挿入され回転軸7と共に回転軸7の中心軸線L1回りに回転する回転部材を有する。回転部材は、1つであってもよいし、複数であってもよい。そして、少なくとも1つの回転部材は、グリス収容部の開口部よりも回転軸7の径方向の外側で回転軸7の軸方向に沿って突出しグリス収容部の開口部よりもグリス収容部の外部側に位置する部分を有する漏出抑制壁を備える。
・上記実施形態では、グリスは、クラッチハウジング31の内周面と転動体34との間の摺動摩擦を増大させるためのものである。しかしながら、グリスは、連結部における同グリスが配置される場所において、連結部が円滑に作動するように補助するものであればよい。例えば、グリスは、連結部が円滑に作動するように、連結部を構成する部品同士の摺動を円滑にするためのものであってもよい。
・上記実施形態では、モータは、モータ部1に対して出力部2が地面側に位置する姿勢で車両に固定されるものである。しかしながら、モータが固定場所に固定された状態でのモータの姿勢は、モータの固定場所に応じて適宜変更してもよい。
・出力部2は、減速機構22を備えない構成であってもよい。出力部2は、回転軸7の回転が伝達される従動軸を有し従動軸に伝達された回転駆動力を外部に出力するものであればよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のモータにおいて、前記漏出抑制壁は、周方向に連続した環状をなすことを特徴とするモータ。
この構成によれば、グリス収容部の開口部の周方向の何れの位置からグリスが漏出したとしても、漏出抑制壁によって当該グリスの連結部の外部への漏出を抑制することができる。
(ロ)回転駆動される回転軸を有するモータ部と、前記回転軸の回転駆動力が伝達される従動軸を有し前記従動軸に伝達された回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記回転軸の軸方向に開口しグリスが配置されるグリス収容部を内側に備えた筒状のクラッチハウジング、及び、軸方向に延び前記グリス収容部に挿入される回転伝達部を備え前記回転軸と共に前記回転軸の中心軸線回りに回転する回転部材を有し、前記回転軸と前記従動軸とを連結して前記回転軸の回転駆動力を前記従動軸に伝達する連結部とを備えたモータの製造方法であって、前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部よりも前記回転軸の径方向の外側で前記回転軸の軸方向に沿って突出し前記グリス収容部の開口部よりも前記グリス収容部の外部側に位置する部分を有する漏出抑制壁を備え、前記回転伝達部は、前記グリス収容部の内周面と前記回転軸の径方向に対向する径方向外側面に、前記回転軸の軸方向に沿って前記回転伝達部の先端まで延び前記グリスが充填される収容溝を有し、前記グリス収容部に前記グリスを配置する配置工程と、前記配置工程の後に前記グリス収容部に前記回転伝達部を挿入する挿入工程とを備え、前記挿入工程では、前記回転伝達部の前記グリス収容部への挿入に伴って、前記グリス収容部に配置された前記グリスが前記収容溝に充填されることを特徴とするモータの製造方法。
この方法によれば、挿入工程において、回転伝達部のグリス収容部への挿入に伴って、グリス収容部に配置されたグリスが収容溝に充填されるため、収容溝へのグリスの充填を容易に行うことができる。
1…モータ部、2…出力部、3…連結部としてのクラッチ、7…回転軸、24…従動軸としてのウォーム、31…クラッチハウジング、32…回転部材及び第1の回転部材としての連結部材、33…回転部材及び第2の回転部材としてのサポート部材、48…回転伝達部としての転動体解除部、48c…径方向外側面、49,81,82…収容溝、51…漏出抑制壁及び第1の漏出抑制壁としての連結部材側漏出抑制壁、61…軸方向連続部としてのリング部、65…漏出抑制壁及び第2の漏出抑制壁としてのサポート部材側漏出抑制壁、82b…調整面、L1…中心軸線、S…グリス収容部、Sa…グリス収容部の内周面。

Claims (8)

  1. 回転駆動される回転軸を有するモータ部と、
    前記回転軸の回転駆動力が伝達される従動軸を有し前記従動軸に伝達された回転駆動力を外部に出力する出力部と、
    前記回転軸の軸方向に開口しグリスが配置されるグリス収容部、及び、前記グリス収容部に少なくとも一部が挿入され前記回転軸と共に前記回転軸の中心軸線回りに回転する回転部材を有し、前記回転軸と前記従動軸とを連結して前記回転軸の回転駆動力を前記従動軸に伝達する連結部と
    を備え、
    前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部よりも前記回転軸の径方向の外側で前記回転軸の軸方向に沿って突出し前記グリス収容部の開口部よりも前記グリス収容部の外部側に位置する部分を有する漏出抑制壁を備えたことを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部と前記漏出抑制壁との間に設けられ前記グリス収容部の開口部及び前記漏出抑制壁と軸方向に連続する軸方向連続部を有することを特徴とするモータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモータにおいて、
    前記連結部は、前記回転軸の回転駆動力を前記従動軸に伝達する一方で前記従動軸側からの回転力が前記回転軸に伝達されることを阻止するクラッチであり、
    前記回転軸の停止時には、前記回転部材も回転が停止されることを特徴とするモータ。
  4. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記クラッチは、筒状をなし内側に前記グリス収容部を有するクラッチハウジングを備え、
    前記回転部材は、前記グリス収容部の開口部の外周で前記クラッチハウジングに軸方向から当接する環状のリング部を有し、
    前記漏出抑制壁は、前記リング部に設けられ前記回転軸の軸方向に沿って前記クラッチハウジングとは反対側に突出していることを特徴とするモータ。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のモータにおいて、
    前記連結部は、前記回転軸と一体回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材から回転駆動力が伝達される第2の回転部材との2つの前記回転部材を備え、
    前記第1の回転部材は、前記漏出抑制壁としての第1の漏出抑制壁を有し、
    前記第2の回転部材は、前記第1の漏出抑制壁の突出方向と反対方向に突出し前記第1の漏出抑制壁と前記回転軸の径方向に重なる前記漏出抑制壁としての第2の漏出抑制壁を有することを特徴とするモータ。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のモータにおいて、
    前記グリス収容部は、前記グリスが配置され前記回転軸の径方向の内側を向く筒状の内周面を有し、
    前記連結部は、前記回転軸と一体回転する第1の回転部材と、前記第1の回転部材から回転駆動力が伝達される第2の回転部材との2つの前記回転部材を備え、
    前記漏出抑制壁は、前記第1の回転部材及び前記第2の回転部材の少なくとも一方に設けられ、
    前記第1の回転部材は、前記回転軸の軸方向に延び前記グリス収容部に挿入されて前記第2の回転部材に回転駆動力を伝達する回転伝達部を有し、
    前記回転伝達部は、前記グリス収容部の前記内周面と前記回転軸の径方向に対向する径方向外側面に、前記グリスが収容される収容溝を有することを特徴とするモータ。
  7. 請求項6に記載のモータにおいて、
    前記収容溝は、前記収容溝における前記回転軸の周方向の少なくとも一方側の内側面に、前記回転軸の径方向に対して傾斜し前記収容溝の底部側から前記収容溝の開口部側に向かうにつれて前記収容溝における前記回転軸の周方向の幅を変化させる調整面を有することを特徴とするモータ。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のモータにおいて、
    前記収容溝は、前記回転軸の軸方向に沿って前記回転伝達部の先端まで延びており、前記収容溝における前記回転伝達部の先端側の端部は、前記回転伝達部の先端に向かうにつれて太くなっていることを特徴とするモータ。
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