JP6728819B2 - クラッチ、モータ及びパワーウインド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用パワーウインド装置の駆動源としてのモータに搭載されたクラッチに関するものである。
従来、車両に搭載されるパワーウインド装置等の駆動源に用いられるモータには、例えば特許文献1に開示されるように、回転駆動される回転軸と、該回転軸から伝達される回転駆動力を減速する減速機構のウォーム軸とをクラッチを介して連結したものがある。クラッチは、環状のカラーの内側に、回転軸と一体回転する駆動側回転体と、ウォーム軸と一体回転する従動側回転体と、従動側回転体の軸方向に沿って延びる円柱状をなす転動体と、転動体を保持するリテーナ(特許文献1中、サポート部材)とを備えている。従動側回転体は、カラーの内周面と対向する制御面を有し、該制御面とカラーの内周面との間に転動体が配置されている。
このようなクラッチを備えたモータでは、回転軸の回転駆動により駆動側回転体が回転されると、転動体保持部、転動体及び従動側回転体(ウォーム軸)が一体的に回転する。一方、回転軸(駆動側回転体)の非回転駆動状態では、転動体が従動側回転体の制御面とカラーの内周面とに挟持されてくさびとなり、従動側回転体の回転が阻止(ロック)されるようになっている。これにより、例えばモータ駆動力以外の外力によって車両のウインドガラスが開閉されることを抑制できる。
また、リテーナにおける転動体を保持する転動体保持部の具体的な構成としては、例えば図10に示すように、転動体100の周方向両側を保持する一対の周方向保持部110と、各周方向保持部110の軸方向一端部(図10における上側端部)同士を連結する第1支持部111と、各周方向保持部の軸方向他端部(図10における下側端部)から周方向に突出する爪状の第2支持部112とを備えている。第1支持部111は、転動体100の軸方向一端面を支持し、第2支持部112は、転動体100の軸方向他端面の周縁部を軸方向に支持(接触)している。このように、転動体100が第1及び第2支持部111,112によって軸方向両側から支持されるため、転動体100の軸方向への移動が規制されるようになっている。
特開2012−82952号公報
ところで、上記特許文献1のようなクラッチにおいて、従動側回転体がロックされる際の転動体の挙動としては、回動する従動側回転体の制御面によって転動体が径方向外側に押し出されてカラーの内周面と接触した後、転動体は僅かに回転(自転)しながら制御面とカラーの内周面との間に引き込まれる。これにより、転動体が従動側回転体の回転をロックするくさび状態とされる。しかしながら、転動体と転動体保持部との間の摺動ロスによって、制御面とカラーとの間に引き込まれる際の転動体の自転が妨げられると、転動体が制御面とカラーとの間でくさびとならず従動側回転体と連れ回りしてしまい、従動側回転体の回転がロックされないおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、転動体と転動体保持部との間の摺動ロスによって従動側回転体のロックが妨げられることを抑制できるクラッチ、モータ及びパワーウインド装置を提供することにある。
上記課題を解決するクラッチは、駆動側回転体の回転駆動を従動側回転体に伝達する一方、前記駆動側回転体の非回転駆動状態では、環状のカラーと該カラーの内側に位置する前記従動側回転体の制御面との間に軸方向に沿った柱状をなす転動体が挟持されることで前記従動側回転体の回転を阻止するクラッチであって、前記転動体を前記カラーと前記制御面との間に保持する転動体保持部を備え、前記転動体保持部は、前記従動側回転体の周方向における前記転動体の両側を保持する一対の周方向保持部と、該各周方向保持部の軸方向一端部同士を連結するとともに前記転動体の軸方向一端部を支持する第1支持部と、前記一対の周方向保持部の少なくとも一方の軸方向他端部に設けられ、前記転動体の軸方向他端部を支持する第2支持部とを備え、前記第2支持部は、前記周方向保持部から延出され前記転動体に対して軸方向に間隔を空けて対向する延出部と、該延出部から軸方向に延出され前記転動体と軸方向に接触する支持突起とを有しており、前記転動体保持部の前記第1支持部は、前記転動体に対して軸方向に間隔を空けて対向する対向面と、該対向面から軸方向に突出して前記転動体と軸方向に接触する突起部とを備えている
この構成によれば、転動体保持部の第2支持部は、周方向保持部から延出され転動体に対して軸方向に間隔を空けて対向する延出部と、該延出部から軸方向に延出され転動体と軸方向に接触する支持突起とを有する。これにより、第2支持部と転動体との接触面積の増加を抑えつつも、第2支持部(支持突起)を転動体に対して軸中心に近い位置(若しくは軸中心位置)で接触させることができるため、従動側回転体をロックするべく転動体が自転する際に第2支持部との間に生じる摺動ロスを小さく抑えることが可能となる。従って、転動体と転動体保持部との間の摺動ロスによって従動側回転体のロックが妨げられることを抑制でき、その結果、従動側回転体のロック性能を向上させることができる。
この構成によれば、リテーナの第1支持部と転動体との接触面積を小さく抑えることが可能となり、それにより、従動側回転体をロックするべく転動体が自転する際に第1支持部との間に生じる摺動ロスを小さく抑えることが可能となる。その結果、従動側回転体のロック性能をより向上させることができる。
上記クラッチにおいて、前記転動体及び前記リテーナの前記転動体保持部はそれぞれ複数設けられ、前記リテーナは、前記従動側回転体の周方向に沿った環状をなし前記各転動体保持部同士を繋ぐリング部を備えていることが好ましい。
この構成によれば、リテーナの各転動体保持部がリング部によって互いに繋がって構成される。これにより、周方向における各転動体保持部同士の間隔を保持でき、ひいては、各転動体保持部が保持する各転動体同士の周方向の間隔を保持できる。
上記クラッチにおいて、前記第1支持部の前記突起部は、前記転動体の平面状をなす軸方向端面に対して接触する球面を有していることが好ましい。
この構成によれば、第1支持部の突起部が転動体に点接触される構成となるため、第1支持部と転動体との接触面積をより一層小さく抑えることができる。このため、従動側回転体をロックするべく転動体が自転する際に第1支持部との間に生じる摺動ロスをより一層小さく抑えることが可能となり、その結果、従動側回転体のロック性能を更に向上させることができる。
上記課題を解決するモータは、上記記載のクラッチと、前記クラッチの前記駆動側回転体と一体回転可能に構成された回転軸を有するモータ本体と、前記クラッチの前記従動側回転体と一体回転可能に構成された従動軸を有し、前記回転軸から前記駆動側回転体及び前記従動側回転体を介して前記従動軸に伝達された回転駆動力を減速して出力する減速部とを備えている。
この構成によれば、モータに備えられたクラッチにおいて、転動体と転動体保持部との間の摺動ロスによって従動側回転体のロックが妨げられることが抑制されるため、減速部の従動軸のロック性能が向上されたモータを提供できる。
上記課題を解決するパワーウインド装置は、上記記載のモータを駆動源として備え、該モータの駆動に基づいてウインドガラスを開閉可能に構成されている。
この構成によれば、パワーウインド装置の駆動源としてのモータにおいて、クラッチにおける従動側回転体(従動軸)のロック性能が向上されるため、モータ駆動力以外の外力によるウインドガラスの開閉をより確実に防止することができる。
本発明のクラッチ、モータ及びパワーウインド装置によれば、転動体と転動体保持部との間の摺動ロスによって従動側回転体のロックが妨げられることを抑制できる。
実施形態のパワーウインド装置の概略構成図。 同形態のモータの断面図。 同形態においてクラッチ付近の構成を拡大して示す断面図。 同形態のクラッチの分解斜視図。 (a)転動体を保持するリテーナの上面図、(b)転動体を保持するリテーナの下面図。 (a)図5(a)における6a−6a線断面図、(b)図5(a)における6b−6b線断面図。 (a)図3における7a−7a線断面図、(b)図3における7b−7b線断面図。 (a)(b)同形態におけるクラッチの動作を説明するための断面図。 (a)(b)同形態におけるクラッチの動作を説明するための断面図。 従来構成における転動体保持部を説明するための断面図。
以下、クラッチ、モータ及びパワーウインド装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のパワーウインド装置10は、車両ドアDに取り付けられ、該車両ドアDのウインドガラスWGを開閉作動させるものである。パワーウインド装置10は、モータ11と、該モータ11の回転駆動に基づきウインドガラスWGを開閉作動させるXアーム式のウインドレギュレータ12とを備えている。モータ11の出力軸13は、ウインドレギュレータ12の一方のアーム14のセクタギヤ15と噛合されている。
[モータの構成]
図2に示すように、モータ11は、モータ本体20と減速部30とが一体に組み付けられたギヤードモータにて構成されている。また、モータ11は、モータ本体20と減速部30との間の駆動連結部分においてクラッチ40を備えている。
モータ本体20は直流モータよりなる。モータ本体20を構成する有底筒状のヨーク21(ヨークハウジング)の内周面には、一対のマグネット22が互いに対向するように固着されるとともに、マグネット22の内側には電機子23が配置されている。電機子23は、ヨーク21の中央部に配置される回転軸24(駆動軸)を備えている。回転軸24の基端部(図2において上側の端部)は、ヨーク21の底部中央に設けられた軸受25にて軸支されるとともに、同回転軸24の先端側の部位には、円筒状の整流子26が固定されている。また、回転軸24の先端部には、円柱形状から平行に面取りした二面幅形状の連結部24aが形成されるとともに、連結部24aの先端部は曲面状(球面の一部)をなしている(図3参照)。
ヨーク21の開口部には、外側に向かって延設されたフランジ部21aが形成されるとともに、同ヨーク21の開口部にはブラシホルダ27が嵌合されている。このブラシホルダ27は、ヨーク21の開口部を閉塞する形状のホルダ本体27aと、ヨーク21の径方向外側に突出するコネクタ部27bとが一体に形成されてなる。ホルダ本体27aは、図示しない配線でコネクタ部27bと接続され前記整流子26と摺接する一対のブラシ28を保持している。また、ホルダ本体27aの中央には軸受29が設けられるとともに、該軸受29は、回転軸24における整流子26と連結部24aとの間の部位を軸支している。そして、コネクタ部27bを介してブラシ28に供給された外部電源が、整流子26を介して電機子23に供給されると、これにより電機子23(回転軸24)が回転駆動、すなわちモータ本体20が回転駆動されるようになっている。
モータ11の減速部30は、樹脂製のギヤハウジング31内に減速機構32等を収容して形成されている。ギヤハウジング31は、モータ本体20と軸方向に対向する部位(図2において上側の端部)に、該ギヤハウジング31をモータ本体20に固定するための固定部31aを備えている。固定部31aは、ヨーク21のフランジ部21aの外形と同様の外形を有するとともに、同固定部31aには、ヨーク21の内側に開口する嵌合凹部31bが形成されている。そして、嵌合凹部31b内にブラシホルダ27のホルダ本体27aが嵌合された状態で、固定部31aと該固定部31aに当接したフランジ部21aとが螺子33にて固定されることにより、ギヤハウジング31にヨーク21が固定され、モータ本体20と減速部30とが一体化されている。
ギヤハウジング31には、嵌合凹部31bの底部中央にクラッチ収容凹部31cが軸方向に凹設されるとともに、該クラッチ収容凹部31cの底部中央から回転軸24の軸線方向に沿って延びるウォーム軸収容部31dが凹設されている。また、ギヤハウジング31には、ウォーム軸収容部31dの側方(図2において右側)に、ホイール収容部31eが凹設されている。このホイール収容部31eと前記ウォーム軸収容部31dとは、ウォーム軸収容部31dの軸方向(長手方向)の中央部で繋がっている。
前記ウォーム軸収容部31dには、略円柱状のウォーム軸34が収容されている。ウォーム軸34は、金属材料よりなり、その軸方向の中央部には螺子歯状のウォーム部34aが形成されている。そして、ウォーム軸34は、ウォーム軸収容部31dの軸方向の両端部にそれぞれ配置された金属製で円筒状をなす一対の軸受35,36によってその軸方向の両端部が軸支されている。ウォーム軸収容部31d内のウォーム軸34は、軸受35,36にて軸支されることにより、前記回転軸24と同軸上に配置、すなわち回転軸24の中心軸線L1とウォーム軸34の中心軸線L2とが一直線上となるように配置されている(図3参照)。
前記ホイール収容部31eには、ウォーム軸34のウォーム部34aと噛合する円板状のウォームホイール37が回転可能に収容されている。ウォームホイール37は、ウォーム軸34と共に減速機構32を構成している。また、ウォームホイール37の径方向の中央部には、同ウォームホイール37の軸方向(図2において紙面垂直方向)に延び同ウォームホイール37と一体回転する一体回転する前記出力軸13が設けられている。この出力軸13は、前述のようにウインドレギュレータ12に駆動連結される(図1参照)。
[クラッチの構成]
ギヤハウジング31のクラッチ収容凹部31c内には、モータ本体20の回転軸24と減速機構32のウォーム軸34とを連結するクラッチ40が収容されている。
図3及び図4に示すように、クラッチ40は、カラー41、駆動側回転体42、リテーナ43、転動体44及び従動側回転体45から構成されている。
カラー41は、円筒状をなすとともに、同カラー41の軸方向の一端部には、径方向外側に延びる鍔状の固定フランジ部41aが形成されている。カラー41における円筒状の部位の外径はクラッチ収容凹部31cの内径と略等しく形成されるとともに、固定フランジ部41aの外径はクラッチ収容凹部31cの内径よりも大きく形成されている。また、固定フランジ部41aには、周方向に等角度間隔となる4箇所に、固定凹部41bが形成されている。固定凹部41bは、固定フランジ部41aを軸方向に貫通して形成されるとともに、径方向外側に開口している。
図3に示すように、カラー41は、固定フランジ部41aが嵌合凹部31bの底面に当接するまでクラッチ収容凹部31c内に挿入されるとともに、固定フランジ部41aにおいてギヤハウジング31に対して固定されている。詳述すると、嵌合凹部31bの底面であってクラッチ収容凹部31cの開口部の外周縁部には、周方向に等角度間隔となる4箇所に、軸方向に突出する固定突起31fが形成されている。これら4つの固定突起31fは、固定フランジ部41aの4つの固定凹部41bに対して軸方向にそれぞれ挿入されており、各固定突起31fの先端部は熱かしめによって加工される。これにより、カラー41がギヤハウジング31に対して軸方向に移動不能且つ周方向に回転不能に固定される。なお、ギヤハウジング31に固定されたカラー41は、回転軸24及びウォーム軸34と同軸上に配置されている。
駆動側回転体42は、略円筒状の軸連結部51を有している。軸連結部51の外周面には、径方向外側に向かって延びる円盤状の鍔部52が一体に形成されている。
軸連結部51において、モータ本体20側の軸方向端部(図3において上端部)の軸中心には、軸方向に沿って延びる駆動軸挿入孔53が形成されている。駆動軸挿入孔53は、回転軸24の連結部24aの外径形状に対応した二面幅形状をなしている。そして、駆動軸挿入孔53に連結部24aが圧入されることにより、駆動側回転体42は回転軸24と一体回転可能に連結される。なお、回転軸24と、該回転軸24に連結された駆動側回転体42とは、同軸上となる(すなわち、互いに中心軸線が一致する)。
図3及び図4に示すように、軸連結部51において、減速部30側の軸方向端部(図3において下端部)の軸中心には、軸方向に沿って延びる従動軸挿入孔54が形成されている。従動軸挿入孔54の中心軸線は、駆動軸挿入孔53の中心軸線と一致している。なお、本実施形態では、駆動軸挿入孔53と従動軸挿入孔54は互いに連通している。
図7(b)に示すように、従動軸挿入孔54の内周面は、軸方向と平行な平面状をなし互いに平行な一対の駆動側伝達面54aを有している。従動軸挿入孔54は、軸方向から見た形状が、駆動側伝達面54aと平行な方向が長手方向、駆動側伝達面54aと直交する方向が短手方向となる略トラック形状(二面幅形状)をなしている。なお、各駆動側伝達面54aには、ゴム材料等の弾性を有する材料よりなる2つの第1弾性部材55が設けられている。また、従動軸挿入孔54の内周面において、軸方向視における長手方向両端部にはそれぞれ第2弾性部材56が設けられている。第1及び第2弾性部材55,56は、従動軸挿入孔54の内周面から内側に若干突出している。
また、図4に示すように、駆動側回転体42は、鍔部52から軸方向の減速部30側に延出された一対の転動体解除部57を有している。転動体解除部57は、軸方向視における従動軸挿入孔54の長手方向両側にそれぞれ設けられている。また、各転動体解除部57は、周方向において180°対向位置に設けられている。なお、各転動体解除部57の周方向両端部は、ゴム材料等の弾性を有する材料よりなる弾性部58にて構成されている(図7(a)参照)。これら各転動体解除部57は、カラー41の内側に配置される。
[リテーナの構成]
図3、図4及び図5(a)(b)に示すように、クラッチ40は、カラー41の内周側において転動体44を保持するリテーナ43を備えている。なお、リテーナ43は、樹脂材料にて形成されている。
リテーナ43は、ウォーム軸34の中心軸線L2を中心とする円環状をなすリング部61を有している。リング部61の外径は、カラー41の内径よりも大きく形成されている。リング部61は、カラー41の固定フランジ部41aに対してモータ本体20側(図3において上側)に配置され、固定フランジ部41aと軸方向に対向している。リング部61の下面(固定フランジ部41aと対向する軸方向の端面)には、軸方向に突出して固定フランジ部41aに当接する下側突条部61aが形成されている。なお、下側突条部61aは、リング部61の周方向に沿って円環状に形成されている。また、リング部61の上面(駆動側回転体42側の端面)には、軸方向に突出して駆動側回転体42の鍔部52に当接する上側突条部61bが形成されている。
図4、図5(a)及び図6(a)(b)に示すように、リング部61の内周側において、周方向に離間した2箇所(本実施形態では、180°間隔となる2箇所)には、略円柱状をなす転動体44を保持する転動体保持部62が形成されている。この転動体保持部62に保持された転動体44は、その略円柱状の軸中心Cがウォーム軸34の中心軸線L2と平行をなすように配置されている。
転動体保持部62は、リング部61から径方向内側に向かって延びる第1支持部63を有している。第1支持部63は、転動体44の軸方向上側(駆動側回転体42側)を支持する部位であって、該第1支持部63にはウォーム軸34の中心軸線L2に沿って貫通する貫通孔63aが形成されている。貫通孔63aは、リング部61の径方向と垂直をなすように延びる長孔である。また、貫通孔63aは、転動体44の軸中心Cと軸方向(軸線L2方向)に重なるとともに、転動体44の直径方向に沿って延びている。
各転動体保持部62において、第1支持部63の下面は、転動体44に対して軸方向(軸線L2方向)に間隔を空けて対向する対向面63bとなっている。この対向面63bには、軸方向に突出する一対の突起部63cが形成されている。一対の突起部63cは、リング部61の径方向に沿って並設されるとともに、貫通孔63aの両側に設けられている。各突起部63cは、対向面63bから半球状に突出しており、その半球面の頂点部分で転動体44の平面状をなす軸方向一端面(上面)と点接触している。
各転動体保持部62には、一対のローラサポート64が形成されている。一対のローラサポート64は、第1支持部63の周方向両縁から軸方向(軸線L2方向)に沿って下方に延出されている。そして、これら一対のローラサポート64は、中心軸線L2の周方向において、転動体44の両側位置に設けられている。つまり、一対のローラサポート64は、転動体44をその直径方向に挟むように設けられている。
また、一方の転動体保持部62のローラサポート64と、他方の転動体保持部62のローラサポート64とは、それらの下端部が連結部65によって互いに連結されている。より詳しくは、図5(a)において上側の転動体保持部62の右側のローラサポート64の下端部と、下側の転動体保持部62の右側のローラサポート64の下端部とが、連結部65にて互いに連結されている。また、図5(a)において上側の転動体保持部62の左側のローラサポート64の下端部と、下側の転動体保持部62の左側のローラサポート64の下端部とが、連結部65にて互いに連結されている。なお、各連結部65は、軸方向視で中心軸線L2を中心とする円弧状をなしている。
図5(b)及び図6(a)に示すように、各転動体保持部62において、各ローラサポート64の下端部には、対をなすローラサポート64間に周方向に略沿って突出する第2支持部66が形成されている。各第2支持部66は、ローラサポート64の下端部から転動体44の軸中心Cに向かって延びる延出部66aと、延出部66aの先端部から軸線L2方向に沿って上方に突出する支持突起66bとを有している。延出部66aは、中心軸線L2を中心とする周方向に略沿って延出されている。また、図6(a)に示すように、延出部66aは、転動体44の下面(軸方向一端面)に対して軸方向(軸線L2方向)に間隔を空けて設けられている。そして、支持突起66bの先端部(上端部)は、転動体44の下面に対して軸線L2方向に当接している。なお、延出部66aの延出長さ、つまり、ローラサポート64の内面から支持突起66bまでの長さは、ローラサポート64の内径(半径)の半分以上の長さに設定されており、各支持突起66bは、転動体44の下面における軸中心C付近の位置で接触している。
上記構成のリテーナ43は、各転動体保持部62の一対のローラサポート64間で転動体44をそれぞれ保持している。つまり、各転動体44は、中心軸線L2の周方向において等角度間隔(本実施形態では180°間隔)に配置されている。また、転動体44は、軸線L2方向においては、転動体保持部62における第1支持部63の各突起部63cと各第2支持部66の支持突起66bとによって支持されている。
上記構成のリテーナ43では、図3に示すように、リング部61がカラー41の固定フランジ部41aと駆動側回転体42の鍔部52との間に配置され、リング部61の下側突条部61a及び上側突条部61bは、固定フランジ部41a及び鍔部52とそれぞれ軸方向に当接している。
また、図3及び図7(a)に示すように、リテーナ43の各ローラサポート64及び転動体44は、カラー41の内周側に配置されている。リテーナ43は、カラー41に対して周方向に相対回転可能であり、転動体44は、その外周面がカラー41の内周面に当接可能となっている。
また、駆動側回転体42の各転動体解除部57は、リテーナ43のリング部61の内周側を通ってカラー41内に挿通されている。これら各転動体解除部57は、リテーナ43の各連結部65と軸方向に対向している。つまり、図7(a)に示すように、各転動体解除部57は、各転動体保持部62の周方向間に配置され、各転動体解除部57の周方向両端部(各弾性部58)は、各転動体保持部62のローラサポート64と周方向に対向するように構成されている。リテーナ43と駆動側回転体42とは周方向に相対回転可能であり、駆動側回転体42が回転すると、各転動体解除部57は、回転方向の前方側に位置するローラサポート64に当接するようになっている(図9(a)参照)。
図3に示すように、クラッチ40の従動側回転体45は、ウォーム軸34の基端部に一体に形成されている。従動側回転体45は、軸方向に並設された制御部71及び従動側連結部72を備えている。なお、従動側連結部72は、制御部71の基端側(上側)に設けられている。
制御部71は、ウォーム軸34に一体に形成されるとともに、ウォーム軸34の軸方向に延びる柱状をなしている。そして、制御部71は、その中心軸線がウォーム軸34の中心軸線L2と一致しており、ウォーム軸34と同軸上に形成されている。図7(a)に示すように、制御部71は、ウォーム軸34の中心軸線L2に対して点対称形状をなしている。
制御部71の外周面には、一対の制御面73が形成されている。各制御面73は、制御部71の外周面において周方向に等角度間隔(本実施形態では180°間隔)となる2箇所に形成されている。また、各制御面73は、軸方向に平行、かつ、従動側回転体45の径方向に対して直交する平面状をなしている。更に、一対の制御面73は、互いに平行をなすとともに、各制御面73の軸方向の長さは、前記転動体44の軸方向の長さよりも長い。
図7(b)に示すように、従動側連結部72は、ウォーム軸34の軸方向に延びる柱状をなしている。従動側連結部72の中心軸線はウォーム軸34の中心軸線L2と一致しており、ウォーム軸34と同軸上に形成されている。また、従動側連結部72は、前記従動軸挿入孔54よりも若干細く形成されている。従動側連結部72は、軸方向と直交する断面形状が略楕円形状をなすとともに、その断面形状は軸方向に一定となっている。そして、軸方向視における従動側連結部72の長手方向は、制御面73と平行な方向であるとともに、該従動側連結部72の短手方向は、制御面73と直交する方向となっている(図7(a)も参照)。なお、従動側連結部72は、ウォーム軸34の中心軸線L2に対して点対称形状をなしている。
従動側連結部72の外周面には、一対の第1従動側伝達面74及び一対の第2従動側伝達面75が形成されている。対をなす2つの第1従動側伝達面74のうち、一方の第1従動側伝達面74は、他方の第1従動側伝達面74に対して180°反対側に形成されている。2つの第1従動側伝達面74は、それぞれ軸方向と平行な平面状をなすとともに、互いに平行をなしている。また、2つの第1従動側伝達面74の間の間隔は、駆動側回転体42の従動軸挿入孔54に設けられた一対の駆動側伝達面54aの間の間隔と等しく形成されている。
また、第2従動側伝達面75は、2つの第1従動側伝達面74の間にそれぞれ形成されるとともに、一方の第2従動側伝達面75は、他方の第2従動側伝達面75に対して180°反対側に形成されている。2つの第2従動側伝達面75は、それぞれ軸方向と平行な平面状をなすとともに、互いに平行をなしている。また、2つの第2従動側伝達面75間の間隔は、駆動側回転体42の従動軸挿入孔54に設けられた一対の駆動側伝達面54a間の間隔と等しく形成されている。そして、第1従動側伝達面74及び第2従動側伝達面75は、軸方向には、従動側連結部72の軸方向の一端から他端に亘って形成されている。
図3に示すように、上記のような従動側回転体45は、駆動側回転体42とは反対側からカラー41及びリテーナ43の内側に挿入されている。また、従動側連結部72は、駆動側回転体42の従動軸挿入孔54に挿入され、制御部71は、リテーナ43に保持された2つの転動体44の間に配置されている。更に、従動側回転体45は、カラー41、駆動側回転体42及びリテーナ43と同軸上に配置されている。
図7(b)に示すように、従動側連結部72は、駆動側回転体42と一体回転可能に従動軸挿入孔54に遊嵌されている。ここで、従動側連結部72の外周面と従動軸挿入孔54の内周面との間には、第1及び第2弾性部材55,56が介在されている。詳しくは、一対の第2弾性部材56は、従動側連結部72の軸方向視における長手方向両端部と接触している。また、4つの第1弾性部材55は、2つの第1従動側伝達面74及び2つの第2従動側伝達面75と駆動側伝達面54aとの間にそれぞれ介在されている。
そして、従動側回転体45に対して駆動側回転体42が中心軸線回りに回転すると、駆動側伝達面54aは、第1弾性部材55を弾性変形させつつ、第1及び第2従動側伝達面74,75のいずれかに対して回転方向に当接する。これにより、駆動側回転体42と従動側回転体45とが回転方向に係合されて駆動側回転体42の回転駆動力が従動側回転体45に伝達されるようになる。
また、図7(a)に示すように、従動側回転体45の制御部71は、各制御面73とカラー41の内周面との間にそれぞれ転動体44が介在されるようにリテーナ43の内側に挿入されている。すなわち、リテーナ43は、カラー41の内周面と従動側回転体45の各制御面73との間に転動体44を保持している。
各制御面73は、カラー41の内周面との間の距離(制御面73と直交する方向の間隔)が、従動側回転体45の回転方向に変化する。本実施形態では、制御面73とカラー41の内周面との間の距離は、各制御面73の周方向の中央において最も長く、各制御面73の周方向の中央から周方向の両端に向かうに連れて徐々に短くなる。また、制御面73の周方向の中央とカラー41の内周面との間の距離は、転動体44の外径よりも長く、且つ、各制御面73の周方向の端部とカラー41の内周面との間の距離は、転動体44の外径よりも短くなっている。
次に、モータ11の動作(特にクラッチ40の動作)をその作用とともに説明する。
図2に示すように、モータ本体20の停止時、すなわち回転軸24の非回転駆動時であって駆動側回転体42の非回転駆動時には、負荷側(本実施形態ではウインドレギュレータ12側)から出力軸13に荷重がかかると、その荷重により従動側回転体45(ウォーム軸34)が回転しようとする。
すると、図8(a)に示すように、従動側回転体45の各制御面73が、各制御面73とカラー41の内周面との間に配置された転動体44を外周側に押圧する。なお、同図では、従動側回転体45が反時計方向に回転しようとした場合のクラッチ40を図示している。制御面73に押された転動体44は、対をなすローラサポート64の間で外周側に移動してカラー41の内周面に当接するとともに、僅かに回転(自転)しながら制御面73とカラー41の内周面との間に引き込まれる。これにより、転動体44がくさびとなって、従動側回転体45のそれ以上の回転が阻止(つまり、ウォーム軸34の回転がロック)される。なお、制御面73において転動体44に当接する部位は、制御面73の周方向の中央よりも周方向の端部側の位置である。
このように、転動体44が自転しながら制御面73とカラー41の内周面との間に引き込まれる際には、転動体44はリテーナ43の転動体保持部62と摺接する。ここで、本実施形態の転動体保持部62において、転動体44の下端面(軸方向端面)を支持する各第2支持部66は、転動体44の下端面に対して軸方向に間隔を空けて対向する延出部66aと、延出部66aから軸方向に延出され転動体44の下端面と接触する支持突起66bとを備えている。これにより、第2支持部66の転動体44の下端面に対する接触面積を増加させることなく、各第2支持部66の支持突起66bが転動体44の下端面に対して軸中心Cに近い位置で接触するように構成できる。このため、転動体44が自転する際に各第2支持部66との間に生じる摺動ロスが小さく抑えられている。
また、転動体保持部62において、転動体44の上端面(軸方向端面)を支持する第1支持部63は、対向面63bから軸方向に突出して転動体44の上端面と接触する突起部63cを備える。このため、第1支持部63と転動体44との接触面積を小さく抑えることが可能となり、それにより、転動体44と第1支持部63との間の摺動ロスを小さく抑えることが可能となる。
このように、転動体44と転動体保持部62との間の摺動ロスが小さく抑えられることで、転動体44が制御面73とカラー41との間に引き込まれないで従動側回転体45と連れ回りする状況、つまり、従動側回転体45がロックされない状況となることを抑制できる。
なお、図8(a)には、従動側回転体45に反時計回り方向の回転力が生じた例を図示しているが、従動側回転体45に時計回り方向の回転力が生じた場合であっても、同様にその回転が阻止される。このように、駆動側回転体42の非回転駆動時には、従動側回転体45(ウォーム軸34)の回転が転動体44のくさびによってロックされるため、モータ駆動力以外の外力によってウインドガラスWGが開閉されることが抑制されている。なお、本実施形態では、図8(a)に示すウォーム軸34のロック位置(転動体44によって回転が阻止された位置)において、図8(b)に示すように、従動側連結部72の各第2従動側伝達面75(又は各第1従動側伝達面74)は、駆動側回転体42の各駆動側伝達面54aに対して回転方向に接触しないようになっている。
一方、モータ本体20の駆動時(回転軸24の回転駆動時)には、回転軸24と共に駆動側回転体42が回転する。このとき、図9(a)に示すように、駆動側回転体42の各転動体解除部57の周方向端部(弾性部58)が、リテーナ43のローラサポート64に対して回転方向に当接して、該ローラサポート64及び転動体44を回転方向に押圧する。これにより、各転動体44が従動側回転体45の各制御面73の周方向の中央部に配置される。つまり、各転動体44が従動側回転体45(ウォーム軸34)の回転の妨げとならないロック解除状態とされる。
そして、そのロック解除状態において、図9(b)に示すように、駆動側回転体42の各駆動側伝達面54aが、従動側連結部72の各第1従動側伝達面74と回転方向に当接する。これにより、駆動側回転体42(回転軸24)の回転力が従動側回転体45(ウォーム軸34)に伝達されて回転軸24とウォーム軸34とが一体回転する。なお、このとき、リテーナ43及び各転動体44は、各転動体解除部57に回転方向に押圧されることで、駆動側回転体42及び従動側回転体45と共に回転する。そして、ウォーム軸34の回転がウォームホイール37を介して出力軸13に伝達されることで、該出力軸13に連結されたウインドレギュレータ12が作動し、ウインドガラスWGが開作動(又は閉作動)される。
上記の図9(a)(b)で示した動作では、駆動側回転体42が反時計回り方向に回転する場合を示しているが、駆動側回転体42が時計回り方向に回転する場合においても同様の動作が実現される。なお、駆動側回転体42が時計回り方向に回転する場合には、各駆動側伝達面54aが各第2従動側伝達面75と回転方向に当接する。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)転動体保持部62の第2支持部66は、ローラサポート64から延出され転動体44に対して軸方向に間隔を空けて対向する延出部66aと、該延出部66aから軸方向に延出され転動体44と軸方向に接触する支持突起66bとを有する。これにより、第2支持部66と転動体44との接触面積の増加を抑えつつも、第2支持部66の支持突起66bを転動体44に対して軸中心Cに近い位置で接触させることができるため、従動側回転体45をロックするべく転動体44が自転する際に第2支持部66との間に生じる摺動ロスを小さく抑えることが可能となる。従って、転動体44と転動体保持部62との間の摺動ロスによって従動側回転体45のロックが妨げられることを抑制でき、その結果、従動側回転体45のロック性能を向上させることができる。そして、従動側回転体45(ウォーム軸34)のロック性能が向上されることで、モータ駆動力以外の外力によるウインドガラスWGの開閉をより確実に防止することができる。
(2)リテーナ43は、従動側回転体45の周方向に沿った環状をなし各転動体保持部62同士を繋ぐリング部61を備える。これにより、周方向における各転動体保持部62同士の間隔を保持でき、ひいては、各転動体保持部62が保持する各転動体44同士の周方向の間隔を保持できる。
(3)転動体保持部62の第1支持部63は、転動体44の上端面に対して軸方向に間隔を空けて対向する対向面63bと、該対向面63bから軸方向に突出して転動体44の上端面と接触する突起部63cとを備える。この構成によれば、第1支持部63と転動体44との接触面積を小さく抑えることが可能となり、それにより、従動側回転体45をロックするべく転動体44が自転する際に第1支持部63との間に生じる摺動ロスを小さく抑えることが可能となる。その結果、従動側回転体45のロック性能をより向上させることができる。
(4)第1支持部63の突起部63cは、転動体44の平面状をなす軸方向端面(上端面)に対して接触する球面を有している。この構成によれば、第1支持部63の突起部63cが転動体44に点接触される構成となるため、第1支持部63と転動体44との接触面積をより一層小さく抑えることができる。このため、従動側回転体45をロックするべく転動体44が自転する際に第1支持部63との間に生じる摺動ロスをより一層小さく抑えることが可能となり、その結果、従動側回転体45のロック性能を更に向上させることができる。また、突起部63cは複数設けられるため、転動体44を安定して保持することが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・リテーナ43の形状等の構成は上記実施形態に限定されるものではなく、構成に応じて適宜変更可能である。
・例えば、第1支持部63の突起部63cの個数を1つ又は3つ以上に変更してもよい。また、突起部63cの形状は、半球状以外に例えばテーパ状に形成してもよい。また、第1支持部63に貫通孔63aが形成されない場合には、転動体44の軸中心Cに対応する位置に突起部63cを1つのみ設けることで、転動体44と第1支持部63との間の摺動ロスをより小さく抑えることが可能となる。
・上記実施形態では、一対のローラサポート64の各々に第2支持部66が設けられたが、一対のローラサポート64のいずれか一方のみに第2支持部66を設けてもよい。この場合、第2支持部66の支持突起66bが転動体44の軸中心Cを支持するように構成することが好ましい。また、1つの第2支持部66に複数の支持突起66bを設けてもよい。
・クラッチ40が備える転動体44の個数は、上記実施形態の2つに限定されるものではなく、1つ、又は3つ以上としてもよい。なお、勿論、設けられる転動体44の個数に応じて、制御面73の個数、リテーナ43の転動体保持部62の個数、及び転動体解除部57の個数等が変更可能である。
・上記実施形態では、転動体44はその軸中心Cがウォーム軸34の中心軸線L2と平行をなすように構成されたが、転動体44の軸中心Cがウォーム軸34の中心軸線L2に対して若干傾斜する構成であってもよい。
・回転軸24の連結部24a及び該連結部24aが嵌合される駆動軸挿入孔53の形状は、上記実施形態の形状(二面幅形状)に限らず、連結部24aと駆動軸挿入孔53とを一体回転可能に連結可能な形状であればよい。また、従動側連結部72及び従動軸挿入孔54の形状も同様に、上記実施形態の形状に限らない。
・上記実施形態では、駆動側回転体42と従動側回転体45とを一体回転可能に連結する構成として、従動側回転体45側の従動側連結部72を駆動側回転体42側の従動軸挿入孔54に挿入する構成とした。しかしながら、これに特に限定されるものではなく、例えば、従動側連結部72の先端面に軸方向に窪む挿入凹部を設け、該挿入凹部に駆動側回転体42側に設けた連結凸部を挿入する構成としてもよい。
・上記実施形態では、駆動側回転体42が回転軸24と別体で構成されたが、これらを一体に形成してもよい。また、上記実施形態では、従動側回転体45をウォーム軸34と一体に形成したが、従動側回転体45をウォーム軸34とは別体で構成してもよい。
・上記実施形態では、Xアーム式のウインドレギュレータ12を用いたパワーウインド装置10に適用したが、ワイヤ式のウインドレギュレータを用いるパワーウインド装置に適用してもよい。また、パワーウインド装置以外の、モータを駆動源とする車載装置に適用してもよい。また、上記実施形態のクラッチ40をモータ以外の装置に適用してもよい。
・上記した実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
10…パワーウインド装置、11…モータ、20…モータ本体、24…回転軸、30…減速部、34…ウォーム軸(従動軸)、40…クラッチ、41…カラー、42…駆動側回転体、43…リテーナ、44…転動体、45…従動側回転体、61…リング部、62…転動体保持部、63…第1支持部、63b…対向面、63c…突起部、64…ローラサポート(周方向保持部)、66…第2支持部、66a…延出部、66b…支持突起、73…制御面、WG…ウインドガラス。

Claims (5)

  1. 駆動側回転体の回転駆動を従動側回転体に伝達する一方、前記駆動側回転体の非回転駆動状態では、環状のカラーと該カラーの内側に位置する前記従動側回転体の制御面との間に軸方向に沿った柱状をなす転動体が挟持されることで前記従動側回転体の回転を阻止するクラッチであって、
    前記転動体を前記カラーと前記制御面との間に保持する転動体保持部を有するリテーナを備え、
    前記転動体保持部は、前記従動側回転体の周方向における前記転動体の両側を保持する一対の周方向保持部と、該各周方向保持部の軸方向一端部同士を連結するとともに前記転動体の軸方向一端部を支持する第1支持部と、前記一対の周方向保持部の少なくとも一方の軸方向他端部に設けられ、前記転動体の軸方向他端部を支持する第2支持部とを備え、
    前記第2支持部は、前記周方向保持部から延出され前記転動体に対して軸方向に間隔を空けて対向する延出部と、該延出部から軸方向に延出され前記転動体と軸方向に接触する支持突起とを有しており、
    前記転動体保持部の前記第1支持部は、前記転動体に対して軸方向に間隔を空けて対向する対向面と、該対向面から軸方向に突出して前記転動体と軸方向に接触する突起部とを備えていることを特徴とするクラッチ。
  2. 請求項1に記載のクラッチにおいて、
    前記転動体及び前記リテーナの前記転動体保持部はそれぞれ複数設けられ、
    前記リテーナは、前記従動側回転体の周方向に沿った環状をなし前記各転動体保持部同士を繋ぐリング部を備えていることを特徴とするクラッチ。
  3. 請求項1又は2に記載のクラッチにおいて、
    前記第1支持部の前記突起部は、前記転動体の平面状をなす軸方向端面に対して接触する球面を有していることを特徴とするクラッチ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のクラッチと、
    前記クラッチの前記駆動側回転体と一体回転可能に構成された回転軸を有するモータ本体と、
    前記クラッチの前記従動側回転体と一体回転可能に構成された従動軸を有し、前記回転軸から前記駆動側回転体及び前記従動側回転体を介して前記従動軸に伝達された回転駆動力を減速して出力する減速部とを備えていることを特徴とするモータ。
  5. 請求項に記載のモータを駆動源として備え、該モータの駆動に基づいてウインドガラスを開閉可能に構成されていることを特徴とするパワーウインド装置。
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