JP2011099510A - クラッチ及びモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を少なく構成することができるクラッチを提供する。
【解決手段】転動体32を保持するサポート部材33は、自身の係止爪33eによるカラー31との係止により、軸方向駆動側への移動が規制される。これにより、サポート部材33の移動規制を行う部品を別途用意しなくて済む分、クラッチ30を少ない部品点数で構成可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動軸の回転力を従動軸に伝達する一方、従動軸からの回転力を駆動軸に伝達しないように作用するクラッチ、及び該クラッチを備えたモータに関するものである。
従来、パワーウインド装置等の駆動源として用いられるモータには、回転力を発生するモータ部の回転軸(駆動軸)と、該回転軸の回転力を減速する減速機構を構成するウォーム軸(従動軸)とがクラッチにて連結されたものがある。
例えば、特許文献1に記載されたクラッチは、回転軸の先端に一体回転可能に連結される駆動側回転体と、ウォーム軸の基端に一体回転可能に設けられる従動側回転体と、それらの外周を囲うカラーと、従動側回転体とカラーとの間に配置される転動体とを備えている。また、転動体はサポート部材にて保持されており、クラッチが収容されたギヤハウジングのクラッチ収容凹部を覆うように装着されるプレート部材(文献ではストッパ)にて、そのサポート部材の軸方向駆動側への移動が規制され、サポート部材(転動体)の抜け等が防止されている。
特開2002−39223号公報
しかしながら、上記のようなクラッチは、部品点数が多いため、部品の製造にコストがかかったり、組付け作業が繁雑となったりして、結果的に製造コストが増大してしまうという問題があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、部品点数を少なく構成することができるクラッチ、及び該クラッチを備えたモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、環状のカラーと、前記カラーの内側に少なくとも一部が配置される駆動側回転体と、前記カラーの内側において前記駆動側回転体と回転方向に係合可能に少なくとも一部が配置される従動側回転体と、前記従動側回転体と前記カラーとの間で挟持可能に配置され、前記駆動側回転体からの回転時には回転方向に係合する両回転体の回転と共に周回し、前記従動側回転体からの回転時には前記従動側回転体と前記カラーとに挟持されて前記従動側回転体の回転を阻止する転動体と、前記カラーの内側で前記転動体を保持しその周回に基づいて回転するサポート部材とを備えたクラッチであって、前記サポート部材は、前記カラー若しくは前記駆動側回転体との係止にて、軸方向の少なくとも駆動側への移動が規制されることをその要旨としている。
同構成によれば、転動体を保持するサポート部材は、カラー若しくは駆動側回転体との係止により、軸方向の少なくとも駆動側への移動が規制される。つまり、他部材に装着されるクラッチ構成部品としてのカラーや駆動側回転体にてサポート部材の移動規制が行われるため、該サポート部材の移動規制を行う部品を別途用意しなくて済む分、部品点数を少なく構成することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクラッチにおいて、前記サポート部材は、前記カラーの駆動側からの挿通が可能で前記カラーの従動側にて係止する係止爪を有し、該係止爪と前記カラーの従動側との係止により前記サポート部材の駆動側への移動規制が行われていることをその要旨としている。
同構成によれば、サポート部材には、カラーの駆動側からの挿通が可能でカラーの従動側にて係止する係止爪が備えられ、該係止爪とカラーの従動側との係止によりサポート部材の駆動側への移動規制が行われる。これにより、係止爪といった簡易な構成で規制手段を構成でき、しかもカラーの駆動側からの挿通及び係止爪の係止にて規制構造となるため、カラーに対するサポート部材の装着も容易である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のクラッチにおいて、前記サポート部材は、更に前記カラーの駆動側と当接可能な軸方向当接部を有し、前記係止爪と協働して単体の前記カラーに対し脱落不能に装着されることをその要旨としている。
同構成によれば、サポート部材には、更にカラーの駆動側と当接可能な軸方向当接部が備えられ、カラーの従動側に係止する係止爪と協働して単体のカラーに対し脱落不能に装着される。これにより、転動体を保持するサポート部材とカラーとのアッセンブリ化が可能となり、クラッチの組み立てを容易とすることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のクラッチにおいて、前記サポート部材は、前記カラーの従動側にて軸方向に当接可能な軸方向当接部を有し、前記カラーの従動側からの挿通により組み付けられてなるものであり、前記軸方向当接部と前記カラーの従動側との当接により前記サポート部材の駆動側への移動規制が行われていることをその要旨としている。
同構成によれば、サポート部材には、カラーの従動側にて軸方向に当接可能な軸方向当接部が備えられてカラーの従動側からの挿通により組み付けられ、該軸方向当接部とカラーの従動側との係止によりサポート部材の駆動側への移動規制が行われる。これにより、軸方向当接部といった簡易な構成で規制手段を構成でき、しかもカラーの従動側からの挿通にて規制構造となるため、カラーに対するサポート部材の装着も容易である。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のクラッチにおいて、前記駆動側回転体には、前記サポート部材と軸方向に当接可能な軸方向当接部が設けられて、前記サポート部材の駆動側への移動規制が行われていることをその要旨としている。
同構成によれば、駆動側回転体には、サポート部材と軸方向に当接可能な軸方向当接部が設けられて、サポート部材の駆動側への移動規制が行われる。これにより、駆動側回転体をクラッチとして所定位置に配置するだけでサポート部材の移動規制が可能なため、規制手段を容易に構成できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のクラッチにおいて、前記カラーは、自身を支持する支持体に対して圧入固定するための圧入固定部を有していることをその要旨としている。
同構成によれば、カラーは、自身を支持する支持体に対して圧入固定するための圧入固定部を有している。これにより、固定のための部品を必要とせず、カラーを確実に固定することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のクラッチを備え、前記駆動側回転体がロータの回転軸と一体回転可能に設けられ、前記従動側回転体がウォーム軸と一体回転可能に設けられて構成されていることをその要旨としている。
同構成によれば、上記構成のクラッチが備えられることから、モータを少ない部品で構成することに寄与できる。
本発明によれば、部品点数を少なく構成することができるクラッチ、及び該クラッチを備えたモータを提供することができる。
モータの断面図。 第1の実施形態のクラッチを備えたモータの部分拡大断面図。 第1の実施形態のクラッチの分解斜視図。 クラッチの断面図(図2におけるA−A断面図)。 クラッチの動作を説明するための断面図。 クラッチの動作を説明するための断面図。 第2の実施形態のクラッチの分解斜視図。 第2の実施形態のクラッチを備えたモータの部分拡大断面図。 別の形態のクラッチの分解斜視図。
(第1の実施形態)
以下、本発明をパワーウインド装置の駆動源に用いられるモータに具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態におけるモータの断面図を示す。モータ1は、回転力を発生するモータ部2と、該モータ部2にて発生された回転力を減速して出力する出力部3とを連結して形成されている。
モータ部2のヨークハウジング(以下、単にヨークという)4は、有底筒状をなすとともに、ヨーク4の開口部には、外側に向かって延設されたフランジ部4aが一体に形成されている。また、ヨーク4の内周面には、一対のマグネット5が互いに対向するように固着されるとともに、同一対のマグネット5間には、電機子6が配置されている。
電機子6の回転軸7は、円柱状をなすとともに、その基端部(図1における上端部)がヨーク4の底部中央に設けられた軸受8にて軸支されている。また、回転軸7の先端部は、ヨーク4の開口部から突出して出力部3内に配置されるとともに、二面幅形状をなす連結部7aとされている。そして、この回転軸7には、前記マグネット5と径方向に対向する位置に電機子コア9が固定されるとともに、該電機子コア9には電機子コイル10が巻装されている。また、回転軸7において電機子コア9よりも該回転軸7の先端側の部位には、円筒状の整流子11が固定されている。
ヨーク4の開口部には、ブラシホルダ12が嵌合固定されている。このブラシホルダ12は、ヨーク4の開口部に対応した外形を有しヨーク4の開口部を略閉塞するホルダ本体12aと、該ホルダ本体12aと一体に形成されヨーク4の側方に突出したコネクタ部12bとを備えている。ホルダ本体12aの中央部には、前記回転軸7の先端側の部位を軸支する軸受13が設けられるとともに、ホルダ本体12aのヨーク4内部側の端部には、コネクタ部12bと図示しない配線で接続された一対の給電ブラシ14が配設されている。そして、一対の給電ブラシ14は、前記整流子の外周面に摺動可能に押圧接触されており、コネクタ部12bに接続される図示しない制御装置(外部電源)から給電ブラシ14及び整流子11を介して電機子コイル10に電流が供給されると、回転軸7を中心に電機子6が回転駆動される。
出力部3は、モータ部2に連結固定されるギヤハウジング21に、減速機構22等を収容して形成されている。ギヤハウジング21におけるモータ部2に固定される側(図1中、上側)の端部には、フランジ部4aの外形に対応した連結固定部21aが設けられるとともに、出力部3は、この連結固定部21aとフランジ部4aとが図示しない螺子にて締結固定されることによりモータ部2と連結固定されている。
連結固定部21aには、ブラシホルダ12のホルダ本体12aが嵌合される嵌合凹部21bが形成されるとともに、該嵌合凹部21bの底部中央には、モータ部2側に開口する凹部21cが形成されている。また、ギヤハウジング21には、凹部21cの底部中央に、モータ部2側に開口する円形のクラッチ収容凹部21dが凹設されるとともに、クラッチ収容凹部21dの底部中央から回転軸7の軸方向に沿って延びるように凹設されたウォーム軸収容凹部21eが形成されている。更に、ギヤハウジング21には、ウォーム軸収容凹部21eの側方(図1中、右側)に、該ウォーム軸収容凹部21eと繋がる円形状のホイール収容凹部21fが凹設されている。
ウォーム軸収容凹部21eの軸方向両端部には、一対の軸受23a,23bが配置され内嵌されている。この軸受23a,23bは、金属製で略円筒形状のすべり軸受(メタル軸受)である。また、ウォーム軸収容凹部21eの内部には、前記回転軸7と同軸上にウォーム部材24が配置されている。ウォーム部材24は、金属材料よりなり、その軸方向略中央部に螺子歯状のウォーム25aを有するウォーム軸25と、該ウォーム軸25におけるモータ部2側の端部に一体に形成された従動側回転体26とからなる。ウォーム部材24は、ウォーム軸25の軸方向両端部が前記一対の軸受23a,23bにて支持されることにより該軸受23a,23bにて軸支されるとともに、従動側回転体26は、ウォーム軸収容凹部21eから突出して前記クラッチ収容凹部21d内に位置する。また、ウォーム部材24のモータ部2側の端面(即ち従動側回転体26の端面)には、後述するボール35が当接する部位に当接部材27が装着されている。この当接部材27は、ボール35と点接触するためにウォーム部材24の他の部分より硬度の高い(焼き入れ加工が施された)金属材料で形成されており、該ボール35との接触部分の過度の摩耗を防止するために設けられている。
前記ホイール収容凹部21f内には、ウォーム25aと噛合する円板状のウォームホイール28が収容されている。このウォームホイール28は、前記ウォーム軸25とともに減速機構22を構成する。ウォームホイール28は、ホイール収容凹部21f内で、ウォーム軸25と直交る方向(図1の紙面垂直方向)の軸中心で回転可能に支持されるとともに、ウォームホイール28の径方向中央部には、同ウォームホイール28と同軸で回転する出力軸29が設けられている。この出力軸29は、公知の図示しないウインドレギュレータを介して図示しないウインドガラスに連結される。
前記クラッチ収容凹部21dには、同軸上に配置される前記回転軸7とウォーム軸25とを連結するクラッチ30が収容されている。クラッチ30は、図2及び図3に示すように、カラー31と、前記従動側回転体26と、3つの転動体32と、サポート部材33と、駆動側回転体34と、ボール35とを備えている。
カラー31は、クラッチ収容凹部21dの内径と略等しい外径を有する円筒状をなすとともに、その軸方向の長さはクラッチ収容凹部21dの深さよりも短く形成されている。カラー31の外周面には、周方向に等角度間隔となる3箇所に、径方向外側に突出した固定突条部31aが形成されている。固定突条部31aは、軸方向に沿ってカラー31の軸方向一端から他端まで延びる突条であり、本実施形態では、軸方向と直交する断面の形状が径方向外側に向かうに連れて周方向の幅が狭くなる略台形状をなしている。
また、クラッチ収容凹部21dの内周面21gには、周方向に等角度間隔となる3箇所に、圧入溝21hが形成されている。この圧入溝21hは、カラー31に形成された3つの固定突条部31aに対応して形成されており、軸方向に沿って延びるとともに、軸方向と直交する断面の形状が径方向外側に向かうに連れて周方向の幅が狭くなる略台形状をなしている。また圧入溝21hの軸方向の長さは、カラー31の軸方向の長さよりも短く、クラッチ収容凹部21dの開口部から同クラッチ収容凹部21dの底面21iの手前の所定位置まで凹設されている。
そして、カラー31は、3つの固定突条部31aが3つの圧入溝21hにそれぞれ圧入されるようにクラッチ収容凹部21d内に嵌入されることにより、ギヤハウジング21に対して固定されている。このように、3つの固定突条部31aが対応する3つの圧入溝21hにそれぞれ圧入されることにより、カラー31は、ギヤハウジング21に対する周方向の位置決めがなされるとともに、ギヤハウジング21に対するカラー31の周方向の回転が阻止される。また、カラー31は、固定突条部31aが圧入溝21hにおけるクラッチ収容凹部21dの底面21i側の端まで圧入されるとともに、クラッチ収容凹部21d内に嵌入されたカラー31におけるクラッチ収容凹部21dの底面21i側の端面と該底面21iとの間には空間Sが形成されている。
従動側回転体26は、図3に示すように、ウォーム軸25の基端部からモータ部2側(回転軸7側)に同軸上(即ちその中心軸線がウォーム軸25の中心軸線と同一直線上となるように)に延びる軸部26aと、その軸部26aから等角度間隔(本実施形態では120°間隔)で径方向外側に延びる3つの係合凸部26bとを備えている。係合凸部26bは、径方向外側に向かうほど周方向の幅が広がるように形成されている。また、係合凸部26bの径方向外側の端面は、図4に示すように、カラー31の内周面31bと距離が回転方向に変化する制御面41とされている。本実施形態の制御面41は、従動側回転体26の回転方向端部側ほどカラー31との距離(径方向の距離)が短くなる平面に形成されている。また、従動側回転体26には、図3に示すように、係合凸部26bの補強リブ26cが設けられている。補強リブ26cは、周方向に隣り合う係合凸部26bの周方向側面同士を繋ぐように形成されている。
各転動体32は、金属材料にて略円柱形状に形成され、図4に示すように、係合凸部26bの制御面41とカラー31の内周面31bとの間に配置されている。転動体32の直径は、制御面41の中央部(回転方向中央部)41aとカラー31の内周面31bとの間の間隔(径方向の幅)より小さく、且つ制御面41の側部(回転方向端部)41b,41cとカラー31の内周面31bとの間の間隔(径方向の幅)より大きい値に設定されている。即ち、転動体32の直径は、中央部41aと側部41b,41cとの間の中間部41dとカラー31の内周面31bとの間の間隔と等しい値に設定されている。
サポート部材33は、3つの前記転動体32を回転可能に且つ略平行に等角度間隔で保持すると、サポート部材33は、樹脂材料よりなり、図2〜図4に示すように、リング部33aと、3つの内延部33bと、3対のローラサポート33cと、3つの連結部33dと、3つの係止爪33eとからなる。リング部33aは、円環状をなし、その外径はカラー31の外径よりも大きく、その内径はカラー31の内径より大きく且つカラー31の外径より小さく形成されている。3つの内延部33bは、リング部33aの内周面における周方向に等角度間隔となる3箇所から径方向内側に向かって延設されている。また、各ローラサポート33cは、内延部33bの径方向内側の周方向両端部から軸方向に沿って延設されるとともに、各対のローラサポート33cは、その先端に周方向に向かい合う一対の係止凸部33fを有する。更に、各連結部33dは、隣り合うローラサポート33cを連結するように円弧状に形成されるとともに、各連結部33dの周方向の中央部から軸方向に沿ってリング部33aと反対方向に係止爪33eがそれぞれ延出されている。各係止爪33eは、連結部33dの周方向の中央部から軸方向に沿ってリング部33aと反対側に延びる柱部33gと、該柱部33gの先端部に一体に設けられた係止凸部33hとから構成されている。柱部33gの外周側の面は、連結部33dの外周側の面と面一となる円弧面であるとともに、3つの柱部33gの外周側の面を通る円(図示略)の直径は、カラー31の内径よりも若干小さい。また、各係止爪33eにおいて、係止凸部33hは、柱部33gの先端部から径方向外側に向かって突出するとともに、3つの係止凸部33hの径方向外側の先端を通る円(図示略)は、カラー31の内径より大きく且つカラー31の外径より小さい。更に、各係止凸部33hは、柱部33gの基端側を向く係止面33kを有するとともに、この係止面33kは、軸方向と直交する平面状をなしている。尚、各係止爪33eは、弾性変形により径方向に傾倒可能である。また、サポート部材33は、ローラサポート33cの軸方向の長さがカラー31の軸方向の長さよりも短く形成されるとともに、係止爪33eの係止面33kとリング部33aとの間の間隔がカラー31の軸方向の長さと等しくなるように形成されている。
そして、前記各転動体32は、各対のローラサポート33c間で、且つ内延部33bと係止凸部33fとの間で保持され、リング部33aに対して周方向及び軸方向に移動不能に保持される。このように転動体32を保持したサポート部材33は、前述したように転動体32が制御面41とカラー31の内周面31bとの間に配置されるように、係止爪33eを径方向内側に傾倒させつつカラー31の駆動側から挿入される。そして、係止爪33eの係止凸部33hが、リング部33aと反対側のカラー31の軸方向の端部からカラー31の外に突出して原形に復帰することにより、サポート部材33は、カラー31の従動側にてスナップフィット係合される。尚、サポート部材33がカラー31に対して組付けられた状態においては、リング部33aと係止凸部33hの係止面33kとがカラー31を軸方向の両側から挟持しており、カラー31に対するサポート部材33の軸方向の移動が規制されており、サポート部材33のクラッチ収容凹部21dからの抜けが防止されている。また、同状態において、サポート部材33は、カラー31に対して周方向に回転可能であり、サポート部材33が回転する際には、係止凸部33hは、クラッチ収容凹部21d内の前記空間S内で周方向に回転する。
駆動側回転体34は、樹脂材にて形成され、軸部34aと、該軸部34aよりも拡径された円盤部34bと、円盤部34bの中央に設けられたボール保持部34cとを有している。このボール保持部34cには、ボール35を保持するためのボール収容凹部34dが形成されている。このボール収容凹部34dにて保持されたボール35は、軸方向の両方向においてそれぞれボール35の一部が突出した状態で保持され、回転軸7の先端面及びウォーム部材24の基端面(当接部材27)にそれぞれ当接している。尚、ボール35は、当接部材27と同様に硬度を高めるために予め焼き入れ加工が施された金属材料からなる。
駆動側回転体34の軸中心には、軸部34aの基端(図2及び図3中、上端)から下方のボール保持部34cに向かって延び、一対の平行面を有する断面二面幅形状の連結孔34eが前記ボール収容凹部34dと繋がるように形成されている。そして、連結孔34eに前記回転軸7の連結部7aが遊嵌されることで、駆動側回転体34と回転軸7とが一体回転可能に駆動連結されている。
本実施形態の駆動側回転体34は、略外形を形成する樹脂内に金属プレート36がインサートされ、更に後述する弾性保持部37及び緩衝部43を形成すべく弾性力を有するエラストマが一体成形されて構成されている。
金属プレート36は、駆動側回転体34の円盤部34bにインサートされる円盤部36aと、該円盤部36aから後述する各突設部42までそれぞれ放射状に延びる3つの腕部36b(図2には1つのみ図示)とを有している。金属プレート36は、駆動側回転体34、特に従動側回転体26と係合して駆動力を伝達する各突設部42の合成及び回転軸7の連結部7aと係合して駆動力を伝達する連結孔34e部分の合成を向上させるためにインサート成形されている。この金属プレート36の円盤部36a中央には、前記連結孔34e内に露出する前記連結孔34eと断面形状の等しい連結孔36cが形成されるとともに、この連結孔36cの内周面は、前記連結孔34eの内周面と面一となっている。
また、駆動側回転体34には、連結孔34eの開口部から連続するように、弾性を有するエラストマよりなる弾性保持部37が一体成形されている。尚、この弾性保持部37が一体成形された軸部34aの内径は、前記連結孔36cの内径よりも若干大きく設定されている。弾性保持部37は、前記連結孔34eの各平面部において内径が若干小さく形成されている。従って、弾性保持部37は、前記回転軸7の連結部7aの各平面部にそれぞれ圧接するようになっている(図2は圧接状態)。
また、図2及び図3に示すように、駆動側回転体34の円盤部34bの先端側(図2及び図3中、下側)には、径方向外側に延び、その先端から軸方向に突出する略扇形状の突設部42が周方向に等角度間隔に3つ形成されている。各突設部42は、図4に示すように、円弧状の外周面がカラー31の内周面31bより若干小さな径で同内周面31bに沿って形成されている。そして、これら突設部42は、カラー31内において、従動側回転体26の各係合凸部26b間であって、各転動体32(各ローラサポート33c)間にそれぞれ配置される。
各突設部42には、径方向内側から突設部42の中間まで径方向に延びる嵌合溝42aが形成されるとともに、嵌合溝42aには、弾性力を有するエラストマよりなる緩衝部43が一体成形されている。尚、この緩衝部43は、駆動側回転体34の樹脂部の所定箇所に設けた図示しない貫通孔を介して前記弾性保持部37と連続して設けられている。緩衝部43には、嵌合溝42aから突設部42の径方向内側に突出し、周方向に広がる緩衝部位43aが形成されている。緩衝部位43aの周方向の幅は、図4に示すように、突設部42の内周面の周方向の幅より若干大きく設定されている。
緩衝部位43aの一側面(反時計方向側の面)43bは、駆動側回転体34が従動側回転体26に対して反時計方向(矢印X方向)に所定位置まで回転すると、係合凸部26bの時計方向側の径方向側の面の径方向内側に形成された第1緩衝面26eと当接する。また、突設部42の径方向外側に形成される一側面(反時計方向側の面)42bは、駆動側回転体34が前記所定位置より更に反時計方向(矢印X方向)に回転すると、係合凸部26bの時計方向側の面の径方向外側に形成された第1当接面26fと当接する。尚、駆動側回転体34は、緩衝部位43aが周方向に撓む(潰れる)ことにより、前記所定位置より更に反時計方向(矢印X方向)に回転する(図5参照)。
また、緩衝部位43aの他側面(時計方向側の面)43cは、駆動側回転体34が従動側回転体26に対して時計方向(矢印Y方向)に所定位置まで回転すると、係合凸部26bの反時計方向側の面の径方向内側に形成された第2緩衝面26gと当接する。また、突設部42の径方向内側に形成される他側面(時計方向側の面)42cは、駆動側回転体34が前記所定位置より更に時計方向(矢印Y方向)に回転すると、係合凸部26bの反時計方向側の面の径方向外側に形成された第2当接面26hと当接する。尚、駆動側回転体34は、緩衝部位43aが周方向に撓む(潰れる)ことにより、前記所定地位より更に時計方向(矢印Y方向)に回転する。
尚、クラッチ30において、各部材(即ち転動体32、突設部42、係合凸部26b及びローラサポート33c)は、図4に示すように、突設部42の一側面42bが係合凸部26bの第1当接面26fと当接し、突設部42の反時計方向側の面の径方向外側に形成された第1押圧面42dがローラサポート33cと当接した状態(図5参照)、及び、突設部42の他側面42cが係合凸部26bの第2当接面26hし、突設部42の時計方向側の面の径方向外側に形成された第2押圧面42eがローラサポート33cと当接した状態のそれぞれにおいて、転動体32が制御面41の中央部41aと対応した位置に配置されるように、各部材(転動体32、突設部42、係合凸部26b及びローラサポート33c等)の形状及び寸法が設定されている。
このようなパワーウインド装置のモータ1は、モータ部2が駆動され回転軸7が例えば図4の反時計方向(矢印X方向)に回転すると、回転軸7と共に駆動側回転体34(突設部42)が同方向(矢印X方向)一体回転する。そして、図5に示すように、突設部42の一側面42bが係合凸部26bの第1当接面26fと当接し、第1押圧面42dがローラサポート33cと当接すると、転動体32が制御面41の中央部41aと対応した位置(即ち、転動体32と制御面41の中央部41aとが径方向に対向する位置であって、以下中立位置という)に配置される。尚、この場合、突設部42の一側面42bが第1当接面26fに当接する前に、緩衝部位43aの一側面43bが係合凸部26bの第1緩衝面26eに先に当接するため、該当接時の衝撃は小さくなる。
この中立位置に配置された状態では、転動体32は係合凸部26bの制御面41とカラー31の内周面31bにて挟持されないため、従動側回転体26はカラー31に対して回転可能となる。従って、駆動側回転体34が更に反時計方向に回転すると、その回転力が突設部42から従動側回転体26に伝達され、従動側回転体26が連れ回りする。尚、このときローラサポート33c(サポート部材33)には第1押圧面42dから同方向(矢印X方向)の回転力が伝達され、ローラサポート33c(サポート部材33)は転動体32と共に同方向に移動(回転)する。
逆に、回転軸7(駆動側回転体34)が図4の時計方向(矢印Y方向)に回転すると、上記と同様に、突設部42により転動体32が中立位置に配置される。この状態では、転動体32は係合凸部26bの制御面41とカラー31の内周面31bとによって挟持されないため、従動側回転体26はカラー31に対して回転可能となる。従って、駆動側回転体34の回転力が突設部42から従動側回転体26に伝達され、従動側回転体26が連れ回りする。すると、ウォーム軸25が回転し、その回転に応じてウォームホイール28及び出力軸29が回転する。従って、出力軸29に駆動連結されるウインドレギュレータが作動し、ウインドガラスが開閉(昇降)される。
一方、モータ1が停止している状態で、負荷側(ウインドガラス側)から出力軸29に荷重がかかると、その荷重により従動側回転体26(ウォーム軸25)が回転しようとする。そして、従動側回転体26が図4の時計方向(矢印Y方向)に回転されると、転動体32は係合凸部26bの制御面41の側部41b側に相対移動する。やがて、図6に示すように、転動体32が側部41b側の中間部41dとなるまで従動側回転体26が同方向に回転すると、該転動体32は制御面41とカラー31の内周面31bとによって挟持される(ロック状態となる)。そして、カラー31は回転不能に固定されているため、従動側回転体26のそれ以上の同方向の回転が阻止され、駆動側回転体34を連れ回りさせることはない。
逆に、従動側回転体26が上記荷重により図4の反時計方向(矢印X方向)に回転されると、転動体32は係合凸部26bの制御面41の側部41c側に相対移動する。やがて、転動体32が側部41c側の中間部41dとなるまで従動側回転体26が同方向に回転すると、該転動体32は制御面41とカラー31の内周面31bとによって挟持される(ロック状態となる)。そして、カラー31は回転不能に固定されているため、従動側回転体26のそれ以上の同方向の回転が阻止され、駆動側回転体34を連れ回りさせることはない。
このように、負荷側(ウインドガラス側)から出力軸29に大きな負荷がかかっても、従動側回転体26の回転は阻止される。従って、出力軸29に連結されるウインドガラスが自重や振動、外力等により不意に移動することが防止される。
このようなパワーウインド装置のモータ1は、電機子6やブラシホルダ12等を組付けたヨーク4と、減速機構22等を組付けたギヤハウジング21とを組付けると同時に、クラッチ30が組付けられる。具体的には、図3に示すように、駆動側回転体34は予め回転軸7に装着され、駆動側回転体34以外のクラッチ30の構成部品は、ギヤハウジング21に予め組付けられる。即ち、ウォーム部材24がギヤハウジング21に組付けられることにより、従動側回転体26がクラッチ収容凹部21d内に配置され、この状態のクラッチ収容凹部21d内に、転動体32を保持したサポート部材33が組み付けられてアセンブリ化されたカラー31が圧入されている。そして、ヨーク4とギヤハウジング21とが組付けられると同時に、サポート部材33が組付けられたカラー31、及び従動側回転体26に対して駆動側回転体34が所定位置に配置されてクラッチ30が完成する。
上記したように、第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)転動体32を保持するサポート部材33は、自身の係止爪33eによるカラー31との係止により、軸方向駆動側への移動が規制されている。つまり、ギヤハウジング21(クラッチ収容凹部21d)に装着されるクラッチ構成部品としてのカラー31にてサポート部材33の移動規制が行われるため、該サポート部材33の移動規制を行う部品を別途用意しなくて済む分、クラッチ30、ひいてはモータ1の部品点数を少なく構成することができる。また、サポート部材33の移動規制を行う部品を固定する部分をクラッチ収容凹部21dの周囲等に形成する必要もなくなるため、クラッチ収容凹部21dの周囲の形状、ひいてはギヤハウジング21の形状の簡略化が可能となる。
(2)サポート部材33には、カラー31の駆動側からの挿通が可能でカラー31の従動側にて係止する係止爪33eが備えられ、該係止爪33eとカラー31の従動側との係止によりサポート部材33の駆動側への移動規制が行われている。これにより、係止爪33eといった簡易な構成で規制手段を構成でき、しかもカラー31の駆動側からの挿通及び係止爪33eの係止にて規制構造となるため、カラー31に対するサポート部材33の装着も容易である。
(3)サポート部材33には、カラー31の駆動側と当接可能なリング部33aが備えられ、カラー31の従動側に係止する係止爪33eと協働して単体のカラー31に対し脱落不能に装着される。これにより、転動体32を保持するサポート部材33とカラー31とのアッセンブリ化が可能となり、クラッチ30(モータ1)の組み立てを容易とすることができる。
(4)カラー31は、ギヤハウジング21に対して圧入固定するための固定突条部31aを有し、クラッチ収容凹部21dの圧入溝21hに圧入されている。これにより、固定のための部品を必要とせず、カラー31を確実に固定することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明をパワーウインド装置の駆動源に用いられるモータに具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、上記第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は、本実施形態のクラッチ50の分解斜視図を示し、図8は、本実施形態のクラッチを備えたモータの部分拡大断面図を示す。本実施形態のクラッチ50は、カラー51と、従動側回転体26と、3つの転動体32と、サポート部材52と、駆動側回転体53と、ボール35とを備えている。
カラー51は、クラッチ収容凹部21dの内径と略等しい外径を有する円筒状をなすとともに、その軸方向の長さはクラッチ収容凹部21dの深さよりも長く形成されている。そして、カラー51の下端面(クラッチ収容凹部21dの底面21i側の軸方向端面)には、周方向に等角度間隔となる4箇所に、軸方向に沿って突出した固定凸部51aが形成されている。固定凸部51aは、カラー51の下端面から軸方向に沿って延びる略四角柱状の柱状部51bと、該柱状部51bの先端部に一体に形成された先端圧入部51cとから構成されている。先端圧入部51cは、基端部から先端部に向かうに連れて周方向の幅が狭くなるように形成されるとともに、その基端部における周方向の幅が柱状部51bの周方向の幅よりも広く形成されている。このため、先端圧入部51cを径方向から見ると、逆三角形状(矢尻状)をなしている。
また、クラッチ収容凹部21dの底面21iには、その外周縁において周方向に等角度間隔となる4箇所に、圧入凹部21mが形成されている。この圧入凹部21mは、カラー51に形成された4つの固定凸部51aに対応して形成されており、軸方向に沿って凹設されている。そして、各圧入凹部21mは、軸方向と直交する断面の四角形状が、柱状部51bの軸方向と直交する断面の四角形状と等しく形成されるとともに、その深さが固定凸部51aの長さ(基端から先端までの長さ)よりも深く形成されている。
そして、カラー51は、固定凸部51a側の軸方向端面がクラッチ収容凹部21dの底面21i側を向いた状態でクラッチ収容凹部21d内に嵌入されており、4つの固定凸部51aが4つの圧入凹部21mに圧入されることにより、ギヤハウジング21に対して固定されている。このように、周方向に等角度間隔に設けられた4つの固定凸部51aを同じく周方向に等角度間隔に形成された4つの圧入凹部21mに圧入することにより、ギヤハウジング21に対する周方向の位置決めがなされるとともに、ギヤハウジング21に対するカラー51の回転が阻止される。また、圧入凹部21mは、固定凸部51aの柱状部51bと断面形状が等しく形成されているため、柱状部51bよりも周方向に幅の広い先端圧入部51cが圧入凹部21m内に圧入されることにより、カラー51はギヤハウジング21に対して強固に固定され、クラッチ収容凹部21dに対する軸方向の移動が規制されるとともに、クラッチ収容凹部21dからの抜けが抑制されている。尚、クラッチ収容凹部21d内に配置されたカラー51は、固定凸部51aと反対側の軸方向の端部がクラッチ収容凹部21dの開口部から同クラッチ収容凹部21dの外部に突出している。
このカラー51の内側に、転動体32を保持したサポート部材52が配置されている。本実施形態のサポート部材52は、上記実施形態のサポート部材52から係止爪33eを省略した形状をなしている。そして、サポート部材52は、転動体32が制御面41とカラー31の内周面31bとの間に配置されるように、リング部33aをカラー51の固定凸部51aと反対側の軸方向端部に当接させた状態でカラー51内に挿入されている。カラー51内のサポート部材52は、カラー51に対して周方向に回転可能である。
また、駆動側回転体53は、上記第1の実施形態の駆動側回転体34に、係止鍔部53aを加えた構成となっている。係止鍔部53aは、軸部34aの外周面から径方向外側に向かって延設されて円環状をなすとともに、円盤部34bにおける軸部34a側の軸方向端部(即ち突設部42と反対側の軸方向端部)に一体に形成されている。この係止鍔部53aの外径は、リング部33aの外径よりも大きい値に設定されている。
そして、駆動側回転体53は、突設部42が従動側回転体26の各係合凸部26b間であって各転動体32(各ローラサポート33c)間にそれぞれ配置されるようにカラー51の内部に挿入されるとともに、係止鍔部53aが軸方向からリング部33aに当接する。そして、駆動側回転体53は、回転軸7の連結部7aに連結された状態では、軸方向の移動が規制されているため、この駆動側回転体53の係止鍔部53aとギヤハウジング21に固定されたカラー51とによってリング部33aが軸方向の両側から挟まれることにより、サポート部材52のクラッチ収容凹部21dからの抜けが防止される。
上記のクラッチ50は、モータを製造すべく、電機子6やブラシホルダ12等を組付けたヨーク4と、減速機構22等を組付けたギヤハウジング21とを組付けると同時に組付けられる。具体的には、図7に示すように、駆動側回転体53は予め回転軸7に装着され、駆動側回転体53以外のクラッチ50の構成部品は、ギヤハウジング21に予め組付けられる。即ち、ウォーム部材24がギヤハウジング21に組付けられることにより、従動側回転体26がクラッチ収容凹部21d内に配置され、この状態のクラッチ収容凹部21d内に、固定凸部51aを圧入凹部21mに圧入してカラー51が配置される。その後、転動体32を保持したサポート部材52がカラー51内に挿入される。そして、ヨーク4とギヤハウジング21とが組付けられると同時に、組付けられたカラー31、転動体32を保持したサポート部材52及び従動側回転体26に対して駆動側回転体34が所定位置に配置されてクラッチ50が完成する。
上記したように、第2の実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)回転軸7に装着されるクラッチ構成部品としての駆動側回転体53の係止鍔部53aにてサポート部材52の移動規制が行われるため、該サポート部材52の移動規制を行う部品を別途用意しなくて済む分、クラッチ50(モータ1)の部品点数を少なく構成することができる。また同様に、クラッチ収容凹部21dの周囲形状の簡略化が可能となる。
(2)駆動側回転体53に設けた係止鍔部53aにてサポート部材52と軸方向に当接可能とされ、サポート部材52の駆動側への移動規制が行われている。これにより、駆動側回転体53をクラッチ50として所定位置に配置するだけでサポート部材52の移動規制が可能なため、その規制手段を容易に構成することができる。
(3)カラー51は、ギヤハウジング21に対して圧入固定するための先端圧入部51cを有し、クラッチ収容凹部21dの圧入凹部21mに圧入されている。これにより、本実施形態においても固定のための部品を必要とせず、カラー51を確実に固定することができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第1の実施形態で用いたサポート部材33をカラー31に対して逆向きに組み付けてもよい。即ち、図9に示すように、サポート部材33は、カラー31の従動側から挿通され、係止爪33eがカラー31の駆動側にて係止する。この場合、サポート部材33のリング部33aがカラー31の従動側にて軸方向に当接(係止)することでサポート部材33の駆動側への移動規制が行われる。つまり、リング部33aといった簡易な構成で規制手段を構成でき、しかもカラー31の従動側からの挿通にて規制構造となるため、カラー31に対するサポート部材33の装着も上記第1の実施形態と同様に容易である。尚、この逆組み付けにおいてはリング部33aにてサポート部材33の規制が可能なため、係止爪33eを省略することもできる(第2の実施形態で用いたサポート部材52に相当)。但し、転動体32を保持するサポート部材33とカラー31とのアッセンブリ化の要求には係止爪33eが必要である。
・上記各実施形態のクラッチ30,50の構成を適宜変更してもよい。例えば、ボール35を省略して、上記実施形態以外でクラッチ30,50の構成の簡素化を図ってもよい。この場合、ボール35が当接する従動側回転体26の当接部材27も省略できる。また、例えば駆動側回転体34,53は3つの構成体(樹脂、金属、弾性体)よりなるが、構成体を適宜削減する等、構成の簡素化を図ってもよい。
・上記各実施形態では、パワーウインド装置用のモータ1のクラッチ30,50に適用したが、他の装置に使用されるモータのクラッチに適用してもよい。また、モータ以外の2軸間に使用されるクラッチに適用してもよい。
7…回転軸、21…ギヤハウジング(支持体)、25…ウォーム軸、26…従動側回転体、30…クラッチ、31…カラー、31a…固定突条部(圧入固定部)、32…転動体、33…サポート部材、33a…リング部(軸方向当接部)、33e…係止爪、34…駆動側回転体、50…クラッチ、51…カラー、51c…先端圧入部(圧入固定部)、52…サポート部材、53…駆動側回転体、53a…係止鍔部(軸方向当接部)。

Claims (7)

  1. 環状のカラーと、
    前記カラーの内側に少なくとも一部が配置される駆動側回転体と、
    前記カラーの内側において前記駆動側回転体と回転方向に係合可能に少なくとも一部が配置される従動側回転体と、
    前記従動側回転体と前記カラーとの間で挟持可能に配置され、前記駆動側回転体からの回転時には回転方向に係合する両回転体の回転と共に周回し、前記従動側回転体からの回転時には前記従動側回転体と前記カラーとに挟持されて前記従動側回転体の回転を阻止する転動体と、
    前記カラーの内側で前記転動体を保持しその周回に基づいて回転するサポート部材と
    を備えたクラッチであって、
    前記サポート部材は、前記カラー若しくは前記駆動側回転体との係止にて、軸方向の少なくとも駆動側への移動が規制されることを特徴とするクラッチ。
  2. 請求項1に記載のクラッチにおいて、
    前記サポート部材は、前記カラーの駆動側からの挿通が可能で前記カラーの従動側にて係止する係止爪を有し、該係止爪と前記カラーの従動側との係止により前記サポート部材の駆動側への移動規制が行われていることを特徴とするクラッチ。
  3. 請求項2に記載のクラッチにおいて、
    前記サポート部材は、更に前記カラーの駆動側と当接可能な軸方向当接部を有し、前記係止爪と協働して単体の前記カラーに対し脱落不能に装着されることを特徴とするクラッチ。
  4. 請求項1に記載のクラッチにおいて、
    前記サポート部材は、前記カラーの従動側にて軸方向に当接可能な軸方向当接部を有し、前記カラーの従動側からの挿通により組み付けられてなるものであり、前記軸方向当接部と前記カラーの従動側との当接により前記サポート部材の駆動側への移動規制が行われていることを特徴とするクラッチ。
  5. 請求項1に記載のクラッチにおいて、
    前記駆動側回転体には、前記サポート部材と軸方向に当接可能な軸方向当接部が設けられて、前記サポート部材の駆動側への移動規制が行われていることを特徴とするクラッチ。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のクラッチにおいて、
    前記カラーは、自身を支持する支持体に対して圧入固定するための圧入固定部を有していることを特徴とするクラッチ。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のクラッチを備え、前記駆動側回転体がロータの回転軸と一体回転可能に設けられ、前記従動側回転体がウォーム軸と一体回転可能に設けられて構成されていることを特徴とするモータ。
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