JP2008101715A - 双方向クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造、小型、低コストであって、スムーズに動作して異音を発生しない双方向クラッチを提供すること。
【解決手段】ハウジングと、複数の入力係合片を有する入力部材と、前記入力係合片と係合する出力係合片を有する出力部材と、中間部材と、その中間部材に弾性力を与えるバネ部材とを備え、入力部材からの回転駆動力が出力部材に伝達され、出力部材からの回転力は入力部材に伝達されない双方向クラッチであって、前記入力係合片は、前記入力部材の回転方向に対して所定の角度を有する傾斜当接面を前記側面に有し、前記入力部材が回転するとき、前記傾斜当接面が前記入力部材の回転方向に対して外側又は内側に向かう押圧力を前記中間部材に与えることを特徴とする双方向クラッチ。
【選択図】 図7

Description

この発明は、入力部材側からの回転力は出力部材側に伝達され、出力部材側からの回転力は入力部材側に伝達されない双方向クラッチに関する。
駆動側である入力側からの双方向の駆動力が従動側である出力側に伝達され、出力側からの回転力は入力側に伝達されない双方向クラッチは既に提案されている。例えば、入力側からの双方向の駆動力が出力側に伝達され、出力側からの外力は入力側に伝達されない双方向クラッチの例として、出力部材となる従動側部材に回転力が与えられると、従動側部材がロックされる機構を有し、そのロックによって従動側部材が回転できなくなり、出力側からの回転力は入力側に伝達されない双方向クラッチ(例えば、特許文献1参照)が提案され、実用化もされている。しかし、この双方向クラッチは複数のカム部材、クラッチ歯、二つのコイルスプリングなどを組み合わせた構造であるので、比較的複雑であり、組み立て作業に時間を要するなどコストの低減、小型化を十分に行えないという問題点がある。
特開2000−199532公報
本発明は、上述のような従来の課題を解決することを目的とし、入力部材に与えられる回転力は出力部材に伝達され、出力部材に与えられる回転力は入力部材に伝達されない、簡単な構造、小型、低コストであって、スムーズに動作して異音を発生しない双方向クラッチを提供するものである。
第1の発明は、前記課題を解決するため、入力部材と出力部材と中間部材と該中間部材に弾性力を与えるバネ部材とこれら部材を収納するハウジング部材とを備え、前記入力部材からの回転駆動力は前記出力部材に伝達され、前記出力部材からの回転力は前記入力部材に伝達されない双方向クラッチにおいて、前記ハウジング部材は円筒状内壁面を有し、前記入力部材は、入力軸部と該入力軸部の一端に位置する入力係合部とを有し、前記出力部材は、出力軸部と該出力軸部の一端側に位置して、前記入力係合部と係合する出力係合部とを有し、前記入力係合部は一定間隔で複数の入力係合片を有し、前記出力係合部は一定間隔で一つ以上の出力係合片を有し、前記入力係合片と前記出力係合片とは、互いに係合し合えるようにそれぞれの側壁面が向かい合って互いに入り込んでおり、互いに隣り合う前記入力係合片同士の間であって、前記出力係合片の先端面と前記ハウジング部材の前記円筒状内壁面との間に、前記中間部材が備えられ、前記入力係合片は、前記入力部材の回転方向に対して内側又は外側に傾斜する傾斜当接面を前記側壁面に有し、前記入力部材が回転するとき、前記傾斜当接面が前記入力部材の回転方向に対して内側又は外側に向かう押圧力を前記中間部材に与えることを特徴とする双方向クラッチを提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記入力部材がいずれかの回転方向に回転するとき、前記入力係合片と前記出力係合片とが直接係合し、かつ前記入力係合片の前記傾斜当接面が前記押圧力を前記中間部材に与え、前記入力部材と前記出力部材とが一緒に回転することを特徴とする双方向クラッチを提供する。
第3の発明は、前記第1の発明又は前記第2の発明において、前記出力部材がいずれかの回転方向に回転するとき、前記出力係合部の前記先端面と前記ハウジング部材の前記円筒状内壁面との間に前記中間部材が食い込むことにより、前記出力部材の回転力は前記入力部材に伝達されないことを特徴とする双方向クラッチを提供する。
第4の発明は、前記第1の発明ないし前記第3の発明のいずれかにおいて、前記中間部材は、ローラ又はボールであり、一方側又は両側から前記バネ部材で押圧されることを特徴とする双方向クラッチを提供する。
第5の発明は、前記第1の発明ないし前記第4の発明のいずれかにおいて、前記入力係合片の外壁面に潤滑剤を収容する潤滑剤溜りとなる凹所が形成されていることを特徴とする双方向クラッチを提供する。
前記第1の発明ないし第3の発明によれば、例えば駆動側である入力部材側から従動側である出力部材側には駆動力が伝達されるが、出力部材側に加えられる回転力は入力部材側に伝達されない、小型で経済性に優れた双方向クラッチを提供できる。特に、第1の係合片は、入力部材の回転方向に対して鋭角又は鈍角となる側面を有しているので、この双方クラッチは異音を発生することなくスムーズに動作する。また、入力部材と出力部材とが嵌め合いなどによって互いに緊締し合っていないので、入力部材と出力部材とを別々に取り扱うことができ、容易にハウジングに対して組み込みを行うことができる。
前記第4の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第3の発明が奏する効果の他に、中間部材として用いているローラ又はボールとばね部材との働きによって応答性及び信頼性を向上させることができる。
前記第5の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第4の発明が奏する効果の他に、寿命が長く、かつよりスムーズに動作する双方向クラッチを提供できる。
[実施形態1]
本発明に係る実施形態1の双方向クラッチについて、図面により説明する。図1はこの双方向クラッチの外観を示す図であり、図2はこの双方向クラッチのハウジング部材を示す図、図3は入力部材の斜視図、図4は入力部材を説明するための図、図5は入力部材及びその関連部分の一部分を説明するための図、図6は出力部材の斜視図、図7は出力部材を説明するための図、図8はこの双方向クラッチを正面側から見た図であり、図9はバネ部材の概要を示す図、図10は中間部材とバネ部材との関係を説明するための図、図11及び図12はバネ部材の構造を説明するための図、図13〜図15はこの双方向クラッチの動作を説明するための図である。
この双方向クラッチは、主にハウジング1、入力部材3、出力部材5、ローラ又はボールのような中間部材7及びばね部材9を組み合わせたものからなる。ハウジング1はハウジング部材11とこれに組み合わされる蓋部12とからなる。ハウジング部材11は円筒状内壁面13を有する円筒状部14と、円筒状部14の一端を閉じる底部の働きを行う側壁部15とからなる。側壁部15は中央に貫通孔16を有するとともに、貫通孔16を囲む短円筒状の導出部17とを備える。この導出部17には、必要に応じて焼結金属にオイルを滲み込ませた含油メタル、あるいは小型のボールベアリング又はローラベアリングのような回転促進部材が備えられる。なお、ハウジング1は種々の金属材料、又はエンジニアリングプラスチック材料などからなり、特に材料を限定する必要はない。
次に、図3、図4(A)、(B)、(C)によって入力部材3を説明する。図4(A)は図3の入力部材3を上方から見た上面図、図4(B)は入力部材3を側面から見た図であり、図4(C)は図3の入力部材3を下方から見た下面図である。ハウジング1における側壁部15の貫通孔16を挿通し、かつその貫通孔の径よりも若干小さい直径を有する柱状の入力軸部31が、正5角形状の入力共通部32の下側に一体的に形成されている結合部32Aに嵌合又は圧入されている。入力共通部32における入力軸部31とは反対側に、入力係合部33が入力共通部32と一体的に形成されている。入力係合部33は、入力共通部32の各角部から等間隔で入力軸部31の延長方向と外方向とに延びる五つの入力係合片34、35、36、37、38からなる。五つの入力係合片34〜38はすべて同一形状であって、大きさが等しいので、入力係合片34〜38に関する以下の説明では入力係合片34だけについて説明し、他の入力係合片35〜38については説明を省略するが、入力係合片34についての説明が当てはまるものとする。また、入力係合片34〜38は隣り合うもの同士の間の間隙が全部ほぼ同じになるように配置されている。
図4(A)〜図4(C)に示すように、入力係合片34の一方の面には後述する第1のバネ部材9を取り付けるためのバネ係止部34aが備えられている。同様に、図4(C)に示すように入力係合片34の他方の面には、後述する第2のバネ部材9を取り付けるためのバネ係止部34bが備えられている。バネ係止部34aとバネ係止部34bとは互いに対向する位置に形成されており、後述するバネ部材がバネ係止部34a及びバネ係止部34bのいずれにでも係止できるようになっている。バネ係止部34a及びバネ係止部34bは所定の深さと直径とを有する小孔である。入力係合片34は図2に示したハウジング部材11の円筒状内壁面13に微小間隔で対面する外壁面Aにグリースのような潤滑剤が収容される潤滑剤溜りとなる凹所34cを有する。
特にこの実施形態1の重要な構成要件として、入力係合片34の両側の側壁面の先端側が傾斜当接面34Gになっていることがあげられる。図5に入力係合片34と38を拡大して示すように、入力係合片34は双方の側壁面に入力部材3の回転方向に対して所定の角度を有する傾斜当接面34Gを備え、傾斜当接面34Gが破線で示すローラのような中間部材9に当接するときに内方向、例えば中間部材7の中心点O側方向のベクトルをもつ加圧力を与えるところに特徴がある。つまり、入力係合片34は、入力部材3の回転方向に対して内側又は外側に傾斜する傾斜当接面38Gを側壁面に有し、入力部材3が回転するとき、傾斜当接面38Gが入力部材3の回転方向に対して内側又は外側に向かう押圧力を中間部材9に与える。他の入力係合片35〜38についても入力係合片34と同様であり、それぞれ両側壁面に傾斜当接面34Gと同様な傾斜当接面を有すると共に、一方の面、他方の面にバネ係止部を有する。傾斜当接面34Gについては後で詳述する。
ここで、ハウジング1内で入力部材3が安定に回転動作を行うように、入力係合片34〜38の五つの壁面Aが形成する仮想円の直径は、ハウジング部材11における円筒状部14の円筒状内壁面13の直径よりも若干小さいのが好ましい。また、入力共通部32もハウジング1内で入力部材3が問題なく回転動作を行えるように、正5角形状の入力共通部32の最大径はハウジング部材11における円筒状部14の円筒状内壁面13の直径よりも小さい。なお、入力共通部32及び圧入部分32Aには入力軸部31が圧入される楕円形状の中央穴32Wを有する。入力共通部32の形状は正5角形状に限られず、円形状などであっても勿論よい。
出力部材5は、図6及び図7(A)、(B)に示すように、蓋部12(図1)の不図示の貫通孔を挿通する直径を有する円柱状の出力軸部51及び出力係合部52を備える。ここで、図7(A)は出力部材5を側面から見た図、図7(B)は図7(A)を左方向から見た図である。出力係合部52は、その出力共通部52Aから放射外方向に等間隔で延びる五つの出力係合片53、54、55、56、57を有する。出力係合部52の中央には、出力軸部51の圧入部51Aが圧入される中央穴52Wが備えられている。入力部材3と出力部材5とをハウジング1内に組み込んだときに、出力係合片53〜57は入力係合部33の入力係合片34〜38とある間隔で互い違いに入り込む構造になるので、出力係合片53〜57の幅(回転方向の寸法)は入力係合片34〜38の間の間隔よりも小さくなっている。
五つの出力係合片53〜57は同一形状であって、大きさが等しいので、出力係合片53〜57に関連する以下の説明では出力係合片53だけについて説明し、他の出力係合片54〜57については説明を省略するが、出力係合片53についての説明が当てはまるものとする。出力係合片53の先端面53aは緩やかな湾曲又はV字状、あるいは平坦になっており、図7(B)に破線で示すように、例えばローラのような中間部材7を支持する支承面を形成する。出力係合片53の幅(回転方向の長さ)は中間部材7の直径よりも大きくなっている。
次に、前述したような入力部材3と出力部材5とをハウジング1内へ組み込んだ状態について説明する。図8(A)は入力部材3と出力部材5とをハウジング1内へ組み込んだ状態を示し、図8(B)は更に出力軸部51を出力部材5に取り付け、かつローラである中間部材7を組み込むと共に、図9に示すようなバネ部材9を組み込んだ状態を示している。バネ部材9については後で詳述する。図8において、入力部材3の入力軸部31は紙面の裏方向に垂直に延びているので図示されていない。入力部材3の中心軸線Z1(図4)と出力部材5の中心軸線Z2(図7)とがほぼ一致するように組み込まれる。
五つの入力係合片34、35、36、37、38の間に五つの出力係合片53、54、55、56、57が入り込んでいる。入力係合片34〜38の回転方向に位置する側壁と出力係合片53〜57の回転方向に位置する側壁との間には間隙があり、回転力が入力部材3に加わっていない状態では、バネ部材9が中間部材7を両側から押しているので、各出力係合片53〜57は入力係合片34〜38の間のほぼ中間に位置する。バネ部材9は一体型のバネであって、入力係合片34〜38に形成されたバネ係止部34a〜38aによって入力係合片34〜38に係止されている。裏面側も同様であり、図4(C)に示したそれぞれの入力係合片34〜38の裏側に形成されたバネ係止部34b〜38bによって図示しない第2のバネ部材が係止されている。
ローラのような中間部材7とバネ部材9などの関係を図10によって説明すると、図10は入力係合片34と38との間に位置するローラ部材7と第1、第2のバネ部材9A、9Bついて示しており、入力係合片34と38などを含む一部分を側面から見た説明図である。ローラ部材7の両端部は入力係合片34と38、及びローラ部材7が支承されている出力係合片53から突出しており、その両端の突出部7A、7Bをそれぞれ同一構造の第1のバネ部材9Aと第2のバネ部材9Bのバネ片が把持する。つまり、ローラ部材7は入力係合片34と38及び出力係合片53の幅(中心軸線Z1、Z2方向の長さ)よりも大きな長さを有し、その長い部分が入力係合片34と38及び出力係合片53から突出し、それぞれの突出部7A、7Bを第1のバネ部材9A、第2のバネ部材9Bが左右バランスよく弾性的に把持する。
各ローラ部材7はバネ部材9A及び紙面の裏側のバネ部材9Bによって、図8(B)に示したように、隣接する入力係合片34〜38の間のそれぞれの空隙のほぼ中央に保持される。図8(B)の状態では、各ローラ部材7はハウジング部材11の円筒状部14の円筒状内壁面13(図2)に軽く接触、あるいは若干の空隙が存在しており、ハウジング部材11の円筒状部14から容易に挿脱できる。この双方向クラッチの動作については後述するが、入力部材3が回転するとき、小さな摩擦抵抗で出力部材5と一緒にローラ部材7もハウジング部材11の円筒状部14内を回転する。
次に、バネ部材9の一例について図11及び図12によって説明する。図11は比較的弾性力に富んだ金属板をプレスして打ち抜いた後に所定の形状に曲げてなる金属製バネ体90の形状を示す。図12は金属製バネ体90に組み合わされる樹脂製のバネ係止用部材91を示し、図9に示したバネ部材9は金属製バネ体90とバネ係止用部材91とを組み合わせたものである。金属製バネ体90の一例は、図11に示すように円環状部90Aと、その円環状部90Aから等間隔で放射外方向に延びる五つの金属片90Bとからなる。五つの金属片90Bはすべて同一構造であるので、一つだけについて説明する。金属片90Bは円環状部90Aから延びる第1の部分90B1、その第1の部分90B1から二股に分かれて延びる第2の部分90B2と第3の部分90B3からなる。第2の部分90B2と第3の部分90B3は、第1の部分90B1に対して紙面表面又は裏面方向に90度折り曲げられている。第2の部分90B2、第3の部分90B3は途中で互いに反対方向にある角度で折り曲げられ、ローラ部材に弾性力を与える働きを行うので、以下では第2の部分90B2、第3の部分90B3をバネ片と呼ぶ。隣り合う金属片90Bから延びるバネ片90B2とバネ片90B3とが両側から中間部材7に加圧力を与える。なお、図示した金属製バネ体90の形状、折り曲げ方はあくまでも一例であり、これら具体例に制限されない。
次に、金属製バネ体90と組み合わされてバネ部材9を構成するバネ係止用部材91を図12によって説明する。図12(A)はバネ係止用部材91を上から見た上面図、図12(B)はその側面図、図12(C)はバネ係止用部材91を下側から見た下面図である。バネ係止用部材91は弾力性のある合成ゴム材料又は合成樹脂材料、あるいはアルミニウムなどの金属材料からなり、円環状部91Aと円環状部91Aにほぼ等間隔で形成されている五つの係止部91Bとからなる。円環状部91Aは金属製バネ体90の円環状部90Aの放射方向の幅よりも幾分幅広の幅を有する。五つの係止部91Bはすべて同一構造であり、各係止部91Bは、円環状部91Aから放射外方向に突出する第1の部分91B1と、第1の部分91B1の先端部の一方の面からほぼ直角、つまり紙面に対して直角に延びる短ピン状の第2の部分91B2と、第1の部分91B1の両脇の円環状部91Aに外側から内側へ向けて切り込まれている切込み91C、切込み91Dとからなる。切込み91C、切込み91Dは第1の部分91B1の弾力性を高めるものであり、必ずしも必要ではない。
五つの係止部91Bの短ピン状の第2の部分91B2は、図3及び図5(A)に示した入力部における入力係合片34〜38のバネ係止部34a、35a、36a、37a、38a、及び図4(C)に示したバネ係止部34b、35b、36b、37b、38bに係合されるものである。したがって、入力係合片34〜38のバネ係止部34a〜38a及びバネ係止部34b〜38bを結ぶ仮想の円の直径と、五つの係止部91Bの短ピン状の第2の部分91B2を結ぶ仮想の円の直径とは等しくなければならない。なお、バネ係止用部材91は金属製バネ体90の形状に応じて変形され、図示の具体例に制限されるものではない。
図9に示したように金属製バネ体90とバネ係止用部材91とが組み合わされる。バネ係止用部材91のそれぞれの短ピン状の第2の部分91B2を、金属製バネ体90における第1の部分90B1近傍の第2の部分90B2と第3の部分90B3との間にそれぞれ挿し込むことによって、金属製バネ体90とバネ係止用部材91とは互いに係止しあう。つまり、バネ係止用部材91のそれぞれの短ピン状の第2の部分91B2は金属製バネ体90の第2の部分90B2と第3の部分90B3とにより挟まれるので、金属製バネ体90とバネ係止用部材91とは容易には外れず、単一のバネ部材9として取り扱える。また、バネ係止用部材91の短ピン状の第2の部分91B2は、金属製バネ体90の隣り合う金属片90Bの第2の部分90B2の先端部と第3の部分90B3の先端部との間を狭くする働きを行い、曲げなどのバラツキがあっても金属製バネ体90のバネ性を高めるので、この面でも有効である。
入力係合部32の端面にバネ部材9を係止するには、バネ係止用部材91の短ピン状の第2の部分91B2を図3及び図4(A)に示した入力部における入力係合片34〜38のバネ係止部34a〜38a、及び図4(C)に示したバネ係止部34b〜38bのそれぞれに係止させればよい。バネ係止部34a〜38a及び34b〜38bは短ピン状の第2の部分91B2を嵌入するのに適した直径と深さとを有する小孔であり、短ピン状の第2の部分91B2をそれぞれに挿し込めればよく、つまり互いに係止し合えばよく、形状が制限されるものではない。図13に示すように、バネ部材9のバネ片90B2と90B3の先端部分がそれぞれの中間部材7を挟むように弾性力で把持する。このとき、図10を用いて説明したように、中間部材7がローラであるとき、一対のバネ部材9によりその両端で把持される。したがって、各中間部材7は隣り合う入力係合片34〜38の間の間隙のほぼ中間位置に保持され、この状態では入力部材3と出力部材5と中間部材7とバネ部材9とは、ハウジング部材11の円筒状部14内を自由に回転できる。なお、中間部材7の装着はバネ部材9を係止させる前、あるいは係止させた後のいずれでもよい。最後に、シールド部材としての蓋部12の孔に出力部材5の出力軸部51を挿通させ、蓋部12をハウジング部材11に固定する。その固定は嵌め合い、スポット溶接など種々の方法が考えられる。なお、バネ部材9を必ずしも別々の金属製バネ体90とバネ係止用部材91とで構成する必要はなく、不図示の鋳型に比較的弾性があり、かつ機械的な強度に優れた合成樹脂を流し込んで一体的に形成された合成樹脂性のばね部材、又は一般的なアルミダイカスト法で一体的に形成されたアルミニウム製のばね部材であっても勿論よい。
次に、図13〜図15を用いて、この双方向クラッチ100の動作について説明する。図8(B)に示したすべての中間部材7はすべてほぼ同じ状態で動作するので、他の中間部材7についても下記の説明が当てはまり、したがって、ローラ部材7、バネ部材9のバネ片90B2と90B3、入力係合片34と入力係合片38、出力係合片53及びこれらに関連する部材についてだけ説明する。図13は図8(B)の一部分を拡大して示す説明図であって、入力部材3にも出力部材5にも回転力が加わっていない静止状態を示す。図14は入力部材3に反時計方向の回転力がかかっている状態を示し、図15は出力部材5に反時計方向の回転力が加わっている状態を示している。これら図において、図1〜図12で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。
入力部材3にも出力部材5にも外力が加わっていない状態では、それぞれの中間部材7はバネ部材9のバネ片90B2と90B3の先端部分によって両側から弾性力を受けており、入力係合片34の左側壁面の傾斜当接面34G、及び入力係合片38の左側壁面の傾斜当接面38Gはいずれも中間部材7に接触していないので、中間部材7は出力係合片53の支承面である先端面53Aのほぼ中央に位置する。図13〜図15では間隙は示されていないが、実際には中間部材7下端面と出力係合片53の先端面53Aとの間、あるいは中間部材7の上端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間には微小な間隙が存在する。
先ず、入力部材3が反時計方向(図面左方向)に回転すると、図13の状態から、図14で示すように入力係合片34、38が反時計方向、つまり図14において左側に動き、入力係合片34の左側壁面Xが出力係合片53に当接すると共に、入力係合片34の傾斜当接面34Gが中間部材7に当接して、出力係合片53及び中間部材7を反時計方向に押す。この際の動作を詳しく説明すると、入力係合片34が図面左方向に動いて入力係合片34の左側壁面Xが出力係合片53の右側壁面Yに当接するまで、出力係合片53は動かない。つまり、入力係合片34によって押されるまで出力係合片53が動かないことによって、ハウジング部材11の円筒状内壁面13と出力係合片53の先端面53Aとの間の間隔は変化しない。
入力係合片34の左側壁面Xが出力係合片53の右側壁面Yに当接するまでの距離は僅かである。このとき入力係合片34の傾斜当接面38Gが中間部材7に当接し、傾斜当接面34Gは入力部材3の回転方向f(破線で示す矢印方向)に対して所定角度、ここでは内側方向F(実線の矢印で示す方向)の押圧力を中間部材7に与える。バネ部材9も入力部材3と一緒に動くから、この範囲ではバネ部材9の90B3が収縮して中間部材7が動く距離もごく僅かであり、ハウジング部材11の円筒状部14の円筒状内壁面13と出力係合片53の先端面53Aとに対する中間部材7の位置関係は静止状態とほぼ同じ位置にある。
このことは中間部材7が出力係合片53の先端面53Aのほぼ中央に位置することを示している。したがって、入力係合片34の左側壁面Xが出力係合片53の右側壁面Yに当接し、かつ傾斜当接面38Gが中間部材7に当接した状態でも中間部材7が出力係合片53の先端面53Aとハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込むことはない。他の中間部材も同様である。つまり、入力係合片34〜38が出力係合片53〜57とすべての中間部材7とを押す形で回転し、出力部材5と中間部材7とバネ部材9とは入力部材3と一緒にハウジング部材11に対して自由に回転することができる。
ここで大切なのは、前述したように傾斜当接面34Gが入力部材3の回転方向fに対して内側方向Fの押圧力を中間部材7に与えることである。このように、入力係合片34〜38の傾斜当接面38Gがすべての中間部材7に入力部材3の回転方向fに対して内側方向Fの押圧力を与えながら回転するので、すべての中間部材7は出力係合片53の先端面53Aに押し付けられた状態で回転し、その先端面53Aとハウジング部材11の円筒状内壁面13との間の微小間隙で振動することがない。したがって、ハウジング部材11の円筒状部14の内で、入力部材3と出力部材5と中間部材7バネ部材9とはスムーズに回転を行い、雑音を発生することなく、不要な回転トルクを生じることもない。
このことは、入力部材3が時計方向に回転する場合にも方向が異なるだけで他は全く同様である。したがって、入力部材3がいずれかの方向に回転すれば、入力係合片34〜38が出力部材5の対応する出力係合片53〜57に機械的に結合されるが、すべての中間部材7は入力係合片34〜38の傾斜当接面の働きによって、出力係合片53〜57のそれぞれの先端面のほぼ中央に位置し、中間部材7が出力係合片53〜57の各先端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込むことはなく、出力部材5は入力部材3と一緒に回転するのは勿論のこと、中間部材7に入力部材3の回転方向fに対して内側方向Fの押圧力を与えるので、各中間部材7が各出力係合片の先端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間の微小間隙で振動せずに回転するから、入力部材3に加わる回転力は雑音を生じることなく出力部材5に伝達される。
次に、図13に示す入力部材3及び出力部材5のいずれにも回転力が加わっていない静止状態において、反時計方向の力が出力部材5に回転力が加わった場合について図15を用いて説明する。出力部材5に反時計方向に回転力が加わると、出力係合片53は図面左方向に動く。このとき、前述したように中間部材7はバネ部材9のバネ片90B2と90B3により互いに反対方向に力を受けているので、実質的に動かないか、あるいは図15に示すように動いても僅かだけである。したがって、出力係合片53が図面左方向に動くのに伴い中間部材7は出力係合片53の先端面53Aにおいて図面右方向に位置するようになり、出力係合片53の先端面53Aの右端側とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間隙が狭くなるので、つまり、出力係合片53の先端面53Aの中央に比べて端側では出力係合片53の先端面53Aの端側とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間隙が中間部材7の直径よりも狭くなるので、中間部材7は出力係合片53の先端面53Aの端側で、先端面53Aとハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込み、出力係合片53の左側壁面Y’が入力係合片38の右側壁面X’に接触する前にロック状態となる。他の出力係合片54〜57も同様である。
したがって、出力部材5はそれ以上回転できなくなり、出力部材5の出力係合片53〜57が入力係合片34〜38に接触することはなく、出力部材5に加えられた回転力は入力部材3に伝達されない。このことは、出力部材5が時計方向に回転する場合にもまったく同様である。また、このロック状態で出力部材5に時計方向の力が加わると、図15において、出力係合片53が図示とは反対に右側方向に傾斜し、出力係合片53の先端面53Aの左端側とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に中間部材7が食い込み、やはりロック状態となる。
図15に示したようなロック状態で入力部材3に反時計方向の回転力(図面左方向)が加わった場合も前述と同様に、入力係合片34、38が図面左方向に動き、先ず入力係合片34の左側壁面Xが中間部材7に当接して中間部材7を出力係合片53の先端面53Aのほぼ中央に戻すことによって、中間部材7の下端面と出力係合片53の先端面53Aとの間、又は中間部材7上端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に微小な間隙が生じ、ロック状態が解除され、これに続いて入力係合片34が出力係合片53に当接し、回転力を与えることによって、出力部材5は入力部材3と一緒に回転を行う。他の入力係合片35〜38と出力係合片54〜57との関係も同様であり、入力部材3は出力部材5と中間部材7とを一緒に時計方向に回転させる。したがって、ロック状態で入力部材3にいずれの方向の回転力が加わっても入力部材3の回転力は出力部材5に伝達される。しかし、いずれの回転方向でも出力部材5への外力は、中間部材7が各出力係合片の先端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込み、ロック状態となるので、入力部材3に伝達されることはない。
[実施形態2]
図16(A)、図16(B)によって別の双方向クラッチの入力係合片の傾斜当接面について説明する。図16において、図1〜図15で用いた記号と同じ記号は同様な名称の部材を示すものとする。この実施形態2における入力係合片の傾斜当接面を除いては実施形態1の構造と同じであるので、他については説明を省略する。入力側係合片34〜38はすべてほぼ同一の構造であり、出力係合片53〜57もすべてほぼ同一の構造であるので、図16では入力側係合片34、38と出力係合片53、及びそれらに関連する部分のみを示しており、バネ部材9については実施形態1と同じであるので、図示するのを省略している。
入力側係合片34、38は出力係合片53が入り込んで互いに対向する両側壁面に傾斜当接面34H、38Hをそれぞれ有する。実施形態1の傾斜当接面、例えば図示した傾斜当接面34G、38Gが入力部材3の回転方向に対して内側方向に所定角度で向いている傾斜面であったのに対して、実施形態2の傾斜当接面、例えば図示した傾斜当接面34H、38Hは入力部材3の回転方向に対して外側方向に所定角度で向いている傾斜面である点が傾斜当接面34G、38Gと異なる。したがって、図16(B)に示すように、傾斜当接面34H、38Hは入力部材3の回転方向f(破線の矢印で示す)に対して所定角度で外側方向に向いている方向K(実線の矢印で示す)の力を中間部材7に与えることができる。つまり、実施形態1の傾斜当接面は中間部材7の断面円形面の外側の面に内方向に向かう加圧力を与えたのに対して、実施形態2の傾斜当接面は中間部材7の断面円形面の内側の面に外方向に向かう加圧力を与えるところが異なる。
動作については実施形態1とほとんど同じであるので詳しく述べないが、例えば入力部材3に反時計方向の回転力が加えられるとき、入力係合片34の左側壁面Xが出力係合片53の右側壁面Yを押すと共に、入力係合片34の傾斜当接面34Hが回転方向fに対して外側方向に所定角度で向いている方向Kの力を中間部材7に与える。したがって、中間部材7は入力係合片34の傾斜当接面34Hによってハウジング部材11の円筒状内壁面13に押し付けられた状態で、入力部材3と出力部材5と一緒に回転するので、中間部材7がハウジング部材11の円筒状内壁面13と出力係合片53の先端面53Aとの間で振動することがない。このことは、入力部材3と出力部材5と中間部材7とをハウジング部材11の円筒状部14内でスムーズに回転させ、雑音を生じない。入力部材3が時計方向に回転する場合も基本的には同じであり、入力係合片38の傾斜当接面38Hが回転方向fに対して外側方向に所定角度で向いている方向の力を中間部材7に与える。また、出力部材5に回転力が加えられるときには、実施形態1と全く同様である。
以上述べた実施形態1、2では、バネ部材9のバネ係止用部材91の各部分91B2を入力部材3のバネ係止部34a〜38aとバネ係止部34b〜38bに挿し込んで係止したが、バネ係止部34a〜38aとバネ係止部34b〜38b、及びバネ係止用部材91を設けることなく、バネ部材9の金属性バネ体90を通常のスポット溶接などによって入力部材3のそれぞれの入力係合片又は特定の入力係合片に固定してもよい。この場合には、図示しないが、好ましくは金属性バネ体90の溶接箇所Wに高さが0.3〜0.8mm程度の高さのプロジェクションを形成しておき、溶接時にはそれらプロジェクションに溶接電流を集中させて抵抗溶接すればよい。この抵抗溶接方法の好ましい一例としては、コンデンサに蓄えた電気エネルギーを短時間、例えば数十ミリ秒以下の時間で放電することによりパルス状の溶接電流を入力側係合片34〜38と金属性バネ体90との間に流して抵抗溶接するコンデンサ式抵抗溶接が有効であり、この溶接方法によれば、他の部分に熱的影響をほとんど与えずに、所望の溶接強度を簡単に得ることができる。また、同様にして金属性バネ体90を出力側係合片53〜57の両端に溶接してもよい。この場合には、バネ部材9が出力部材5に固定されているが、回転力が入力部材3にかかるときに出力部材5にその回転力が伝達される動作については実質的に影響が無く、実施形態1、2と同様に動作する。溶接に代えて一般的に行われている超音波接合、圧接、ロウ付けなど他の接合方法を用いても構わない。
図示しないが、図3に示した入力部材3における入力共通部32と入力係合部33とが合成ゴム材料又は合成樹脂材料で一体的に構成される場合には、不図示の鋳型に合成ゴム材料又は合成樹脂を流し込んで入力共通部32と入力係合部33とを形成するのが一般的である。このとき、図3に示した隣り合う入力係合片34〜38同士が向き合う側壁面X、X’(図15)から、互いに向き合って突出する個々のバネ部を成形時に同一材料で一緒に形成しても良い。このバネ部の形状は種々のものが考えられ、例えば前記実施形態と同様にそれぞれの中間部材であるローラの両端側を挟むように弾性力を与えるバネ構造、あるいは各ローラの中央部を挟むように弾性力を与えるバネ構造、更に多くの箇所でローラの両端側を挟むように弾性力を与えるバネ構造などが考えられる。また、図3に示した入力部材3の入力軸部31として不図示のモータなどの駆動装置に固定されているシャフトを用い、この双方向クラッチを組み込むときに、そのシャフトを入力共通部32に圧入してもよい。
なお、以上述べた実施形態1、2では、入力部材3の入力係合片、及び出力部材5の出力係合片をそれぞれ5個として説明してきたが、出力係合片は1個でもよく、この場合には、入力部材3が1個の出力係合片に適合する1個の空間を形成する2個の入力係合片を有し、ハウジングの円筒状内壁面13と入力部材3とにより形成される空間に1個の出力係合片、1個の中間部材、及びこの中間部材に両方向の弾性力を与える一対のバネ片を有するバネ部材を備えればよい。つまり、出力部材から入力部材に回転駆動力が与えられたときに1個のローラ部材が1個の出力係合片の先端面とハウジングの円筒状内壁面13との間に食い込めばよい。更に、出力係合片は2個ないし4個、あるいは6個以上が等間隔に配置されてもよい。
そして、中間部材の個数に合わせてバネ部材のバネ片を増やせばよい。また、各入力係合片に設けられたグリース溜りとしての凹所(例えば34c)を含めてハウジング部材1内にグリースのような潤滑剤を塗布することによって、あるいはベアリング又は含油メタルのような回転補助部材を入力軸部31、出力軸部51とハウジング部材11との間に設けて、それらの間の摩擦抵抗を小さくすれば更に寿命の向上及び動作の安定性が期待できる。また、バネ部材9は一体型のものでなくてもよく、例えば個々のバネ部材がそれぞれの入力係合片の両側の側壁に取り付けられているものであってもよい。更に、以上述べた実施形態1では、中間部材7の両端側をそれぞれ一対のバネ片によって両側から保持したが、片側のバネ片で一方向に弾性力を中間部材に与え、全体としてバネ部材の弾性力が図面で左右両方向均衡するようにバネ片を配置した構造のバネ部材であっても、実施形態1又は実施例2と同様に動作する。
また、以上述べた実施形態では、中間部材7をローラとして説明したが、ボールであってもよい。伝達する回転駆動力が小さく、かつ更に小型の双方向クラッチが要求される場合には、出力部材5の出力係合片の長さを図示しないボールの直径と同等程度の長さにする。また、出力係合片の幅も図示しないボールの直径と同等程度が好ましい。そして、入力係合片を出力部材5の出力係合片の長さに見合うような寸法にすることによって、ボールを中間部材とする小型の双方向クラッチを得ることができる。また、図1において、入力軸部31が蓋部12から導出され、出力軸部51が側壁部15の貫通孔16から導出されても勿論よい。
発明の実施形態1に係る双方向クラッチの外観を示す図面である。 この双方向クラッチのハウジング部材を示す図面である。 この双方向クラッチの入力部材を示す図面である。 この双方向クラッチの入力部材を示す図面である。 図4に示す入力部材の一部分を拡大して示す図面である。 この双方向クラッチの出力部材を示す図面である。 この双方向クラッチの出力部材を示す図面である。 この双方向クラッチの構造を説明するための図面である。 この双方向クラッチに用いられるバネ部材を示す図面である。 この双方向クラッチの一部分を側面から見た説明図である。 この双方向クラッチに用いられるバネ部材の金属製バネ体を示す図面である。 この双方向クラッチに用いられるバネ部材のバネ係止用部材を示す図面である。 この双方クラッチを正面から見て一部分を拡大した説明図である。 この双方クラッチを正面から見て一部分を拡大した説明図である。 この双方クラッチを正面から見て一部分を拡大した説明図である。 実施形態2に係る双方向クラッチの一部分を拡大して示す説明図である。
符号の説明
1・・・ハウジング
3・・・入力部材
5・・・出力部材
7・・・中間部材
7A、7B・・・中間部材7の両端の突出部
9・・・バネ部材
9A、9B・・・第1、第2のバネ部材
11・・・ハウジング部材
12・・・蓋部
13・・・円筒状内壁面
14・・・ハウジング部材11の円筒状部
15・・・ハウジング部材11の側壁部
16・・・側壁部15の貫通孔
17・・・側壁部15の導出部
31・・・入力部材3の入力軸部
32・・・入力共通部
32A・・・結合部
32W・・・中央穴
33・・・入力係合部
34〜38・・・入力側係合片
34a〜38a・・・入力側係合片の一端側のバネ係止部
34b〜38b・・・入力側係合片の他端側のバネ係止部
34c、38c・・・入力側係合片34、38の外壁面に形成された凹所
34G、38G・・・入力側係合片34、38の傾斜当接面
34H、38H・・・入力側係合片34、38の傾斜当接面
51・・・出力軸部
51A・・・圧入部
52・・・出力係合部
52A・・・出力共通部
53〜57・・・出力係合片
53a・・・出力係合片53の先端面(支承面)
90・・・バネ部材9の金属製バネ体
90A・・・金属製バネ体の円環状部
90B・・・金属製バネ体の金属片
90B1・・・金属片90Bの第1の部分
90B2、90B3・・・金属片90Bの第2、第3の部分(バネ片)
91・・・バネ係止用部材
91A・・・バネ係止用部材の円環状部
91B・・・バネ係止用部材の係止部
91B1、91B2・・・係止部の第1、第2の部分
91C、91D・・・係止部の切り込み
A・・・入力側係合片の外壁面
X、X’・・・入力係合片の側壁面
Y、Y’・・・出力係合片の側壁面
Z1・・・入力部材3の中心軸線
Z2・・・出力部材5の中心軸線

Claims (5)

  1. 入力部材と出力部材と中間部材と該中間部材に弾性力を与えるバネ部材とこれら部材を収納するハウジング部材とを備え、前記入力部材からの回転駆動力は前記出力部材に伝達され、前記出力部材からの回転力は前記入力部材に伝達されない双方向クラッチにおいて、
    前記ハウジング部材は円筒状内壁面を有し、
    前記入力部材は、入力軸部と該入力軸部の一端に位置する入力係合部とを有し、
    前記出力部材は、出力軸部と該出力軸部の一端側に位置して、前記入力係合部と係合する出力係合部とを有し、
    前記入力係合部は一定間隔で複数の入力係合片を有し、
    前記出力係合部は一定間隔で一つ以上の出力係合片を有し、
    前記入力係合片と前記出力係合片とは、互いに係合し合えるようにそれぞれの側壁面が向かい合って互いに入り込んでおり、
    互いに隣り合う前記入力係合片同士の間であって、前記出力係合片の先端面と前記ハウジング部材の前記円筒状内壁面との間に、前記中間部材が備えられ、
    前記入力係合片は、前記入力部材の回転方向に対して内側又は外側に傾斜する傾斜当接面を前記側壁面に有し、前記入力部材が回転するとき、前記傾斜当接面が前記入力部材の回転方向に対して内側又は外側に向かう押圧力を前記中間部材に与えることを特徴とする双方向クラッチ。
  2. 請求項1において、
    前記入力部材がいずれかの回転方向に回転するとき、前記入力係合片と前記出力係合片とが直接係合し、かつ前記入力係合片の前記傾斜当接面が前記押圧力を前記中間部材に与え、前記入力部材と前記出力部材とが一緒に回転することを特徴とする双方向クラッチ。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記出力部材がいずれかの回転方向に回転するとき、前記出力係合部の前記先端面と前記ハウジング部材の前記円筒状内壁面との間に前記中間部材が食い込むことにより、前記出力部材の回転力は前記入力部材に伝達されないことを特徴とする双方向クラッチ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記中間部材は、ローラ又はボールであり、一方側又は両側から前記バネ部材で押圧されることを特徴とする双方向クラッチ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
    前記入力係合片の外壁面に潤滑剤を収容する潤滑剤溜りとなる凹所が形成されていることを特徴とする双方向クラッチ。
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