JP2007032634A - 逆入力遮断クラッチ - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/064Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls
    • F16D41/066Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls all members having the same size and only one of the two surfaces being cylindrical

Abstract

【課題】 簡単な構造で小型化し易い低コストの入力遮断クラッチを提供すること。
【解決手段】逆入力遮断クラッチにおいて、入力部材3の入力係合部と出力部材5の出力係合部とがある間隔をもって係合するように互いに入り込んでおり、出力係合部とハウジング部材11の円筒状内壁面との間に、中間部材7を備えており、ばね部材9の一端が入力係合部に係止されると共に、他端は中間部材7に当接し、入力部材の入力軸部が回転するとき、入力部材の入力係合部と出力部材の出力係合部とが機械的に係合することにより、出力部材も一緒に回転し、出力部材に回転力が加えられるときには、出力部材における出力係合部の先端部とハウジング部材の円筒状内壁面との間に中間部材が食い込むことにより、出力部材の回転力は入力部材に伝達されない逆入力遮断クラッチ。

【選択図】 図1

Description

この発明は、入力側からの双方向の回転駆動力が出力側に伝達され、出力側からの回転力は入力側に伝達されない逆入力遮断クラッチに関する。
駆動側である入力側からの双方向の駆動力が従動側である出力側に伝達され、出力側からの回転力は入力側に伝達されない逆入力遮断クラッチは既に提案されている。例えば、入力側からの双方向の駆動力が出力側に伝達され、出力側からの外力は入力側に伝達されない逆入力遮断クラッチの例として、出力部材となる従動側部材に回転力が与えられると、従動側部材がロックされる機構を有し、そのロックによって従動側部材が回転できなくなり、出力側からの回転力は入力側に伝達されない逆入力遮断クラッチ(例えば、特許文献1、2参照)が提案され、実用化もされている。しかし、この逆入力遮断クラッチは複数のカム部材、クラッチ歯、二つのコイルスプリングなどを組み合わせた構造であるので、比較的複雑であり、組み立て作業に時間を要するなどコストの低減、小型化を十分に行えないという問題点がある。
特開2000−199532公報 特開2003−034361公報
本発明は、上述のような従来の課題を解決することを目的とし、入力部材に与えられる回転駆動力は出力部材に伝達され、出力部材に与えられる回転力は入力部材に伝達されない、簡単な構造で小型化し易い低コストの逆入力遮断クラッチを提供するものである。
第1の発明は、前記課題を解決するため、入力部材と出力部材と中間部材とバネ部材とこれら部材を収納するハウジング部材とを備え、前記入力部材からの回転駆動力が前記出力部材に伝達され、前記出力部材からの回転力は前記入力部材に伝達されない逆入力遮断クラッチにおいて、前記入力部材は、入力軸部と該入力軸部の一端に位置する入力係合部とを有し、前記出力部材は、出力軸部と該出力軸部の一端側に位置して、前記入力係合部と係合する出力係合部とを有し、前記ハウジング部材は円筒状内壁面を有し、前記入力部材の前記入力係合部と前記出力部材の前記出力係合部とがある間隔をもって係合するように互いに入り込んでおり、前記出力部材における前記出力係合部の先端面と前記ハウジング部材の前記円筒状内壁面との間に、前記中間部材を備えており、前記バネ部材の一端が前記入力部材の前記入力係合部に係止されると共に、前記バネ部材の他端は前記中間部材に当接し、前記入力部材の前記入力軸部が回転するとき、前記入力部材の前記入力係合部と前記出力部材の前記出力係合部とが機械的に係合することにより、前記出力部材も一緒に回転し、前記出力部材に回転力が加えられるときには、前記出力部材における前記出力係合部の先端面と前記ハウジング部材の円筒状内壁面との間に前記中間部材が食い込むことにより、前記出力部材の回転力は前記入力部材に伝達されないことを特徴とする逆入力遮断クラッチを提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記中間部材は、ローラ又はボールであり、一方側又は両側から前記バネ部材で押圧されることを特徴とする逆入力遮断クラッチを提供する。
第3の発明は、前記第1の発明又は前記第2の発明において、前記ハウジング部材の両端部には側壁部が備えられ、これら側壁部の中央には貫通孔がそれぞれ形成されており、前記入力軸部と前記出力軸部とがそれぞれ前記貫通孔を挿通して互いに反対方向で同軸的に前記ハウジング部材から外側に延びていることを特徴とする逆入力遮断クラッチを提供する。
第4の発明は、前記第1の発明ないし前記第3の発明のいずれかにおいて、前記出力部材の前記出力係合部の中央には中央突起が形成されており、前記入力部材の前記入力係合部の中央には前記中央突起を受け入れる中央凹部が形成されていることを特徴とする逆入力遮断クラッチを提供する。
第5の発明は、前記第1の発明ないし前記第4の発明のいずれかにおいて、前記入力部材の前記入力係合部と前記出力部材の前記出力係合部とは、互いに1個又は等間隔で2個以上形成されていることを特徴とする逆入力遮断クラッチを提供する。
前記第1の発明によれば、駆動側、つまり入力側から出力側には駆動力が伝達されるが、従動側、つまり出力側に加えられる回転力は入力側に力が伝達されない、小型で経済性に優れた逆入力遮断クラッチを提供することができる。また、入力部材と出力部材が嵌め合いなどによって互いに緊締し合っていないので、入力部材と出力部材とを別々に取り扱うことができ、容易にハウジングに対して組み込み、又は取り外しを行うことができる。
前記第2の発明によれば、前記第1の発明が奏する効果の他に、ローラ又はボールとばね部材との働きによって応答性及び信頼性を向上させることができるという効果が得られる。
前記第3の発明及び前記第4の発明によれば、入力軸と出力軸とを同軸的に配置できるので、正確に回転駆動入力を出力軸に伝達でき、モータのような駆動機構の駆動軸と高い精度で同軸的に回転運動を行う逆入力遮断クラッチを提供することができる。
前記第5の発明によれば、回転駆動力又は出力側からの回転力の大きさによって出力係合部と中間部材との個数などを任意に選択が可能である。
[実施形態1]
本発明に係る実施形態1の逆入力遮断クラッチ100について、図面により説明する。図1は逆入力遮断クラッチ100の外観を示す図であり、図2は逆入力遮断クラッチ100のハウジング部材を示す図、図3は入力部材の斜視図、図4は入力部材を説明するための図、図5は出力部材の斜視図、図6は出力部材を説明するための図、図7は逆入力遮断クラッチ100を正面側から見た図であり、図8は逆入力遮断クラッチ100の動作を説明するための図である。
この逆入力遮断クラッチ100は、主に図1と図2とに示すようなハウジング1、図3と図4とに示すような入力部材3、図5と図6とに示すような出力部材5、図7に示されるようなローラ又はボールのような中間部材71〜74、及びばね部材91〜98とからなる。ハウジング1はハウジング部材11と蓋部12とからなる。ハウジング部材11は円筒状内壁面13を有する円筒状部14と、円筒状部14の一端を閉じる底部の働きを行う側壁部15とからなる。側壁部15は中央に貫通孔16を有するとともに、貫通孔16を囲む短円筒状の導出部17とを備える。この導出部17には、必要に応じて焼結金属にオイルを滲み込ませた含油メタル、あるいは小型のボールベアリング又はローラベアリングのような回転促進部材が備えられる。なお、ハウジング1は種々の金属材料、又はエンジニアリングプラスチック材料などからなり、特に材料を限定する必要はない。
入力部材3は、図3、図4に示すように、ハウジング1における側壁部15の貫通孔16を挿通し、その貫通孔の径よりも若干小さい直径を有する円柱状の入力軸部31、及び入力軸部31の一端に、一体的に形成された又は固定された入力係合部32を備える。入力係合部32は、入力軸部31の先端を中央にして放射外方向に広がる円板状共通部33と、円板状共通部33から等間隔で入力軸部31の延長方向に延びる四つの入力係合片34、35、36、37を有する。ここで、ハウジング1内で入力部材3が安定に回転動作を行うように、入力係合片34、35、36、37の四つの円弧状外壁面Aが形成する仮想円の直径dは、ハウジング部材11における円筒状部14の円筒状内壁面13の直径Dよりも若干小さいのが好ましい。また、円板状共通部33もハウジング1内で入力部材3が安定に回転動作を行うように、円板状共通部33の直径は前記仮想円の直径dとほぼ等しいことが好ましい。
また、四つの入力係合片34、35、36、37は同一形状であって、大きさが等しい。したがって、隣り合う入力係合片と入力係合片との間の間隙は全部ほぼ同じである。また、入力係合片34、35、36、37の四つの円弧状内壁面Bが形成する仮想円は、後述する出力部材5の大きさによって決まり、円弧状内壁面Bが出力部材5に接触しないような大きさになっており、したがって、図4(B)に示す入力係合片34、35、36、37の四つの円弧状内壁面Bなどは、出力係合部52に適合する空間部Sを形成する。隣り合う入力係合片34、35、36、37の互いに対向する辺部分Cには、後述するばね部材91〜98をそれぞれの辺部分Cに係止するためのばね取付け用切欠部38が設けられている。さらに、円板状共通部33の中央には、出力部材5を位置決めするための中央凹部39が形成されている。
出力部材5は、図5、図6に示すように、図1に示したハウジング1における蓋部12の不図示の貫通孔を挿通する直径を有する円柱状の出力軸部51、及び出力軸部51の一端に一体的に形成された又は固定された出力係合部52を備える。出力係合部52は、出力軸部51の先端を中央にして放射外方向に等間隔で延びる四つの出力係合片53、54、55、56を有する。出力係合部52の中央には位置決め用の中央突起57が備えられている。この中央突起57は円板状共通部33の中央凹部39に挿入され、入力係合部32と出力係合部52との位置決めを行うと共に、入力部材3と出力部材5とが安定に同軸で動作できるよう作用する。四つの出力係合片53、54、55、56は同一形状であって、大きさが等しく、十字状になっている。出力係合部52が入力係合片34、35、36、37で形成される空間部Sに配置されるとき、四つの出力係合片53、54、55、56の少なくとも先端部分は隣り合う入力係合片34、35、36、37の辺部分Cと辺部分Cとの間に位置する。四つの出力係合片53、54、55、56のそれぞれの先端面53A、54A、55A、56Aは緩やかな湾曲又はV字状、あるいは平坦になっている。
そして、四つの出力係合片53、54、55、56の先端面53A、54A、55A、56Aとハウジング部材11における円筒状部14の円筒状内壁面13との間には、中間部材を構成するピン状、つまり円柱状のローラ71、72、73、74がそれぞれ配置されている。この実施形態では、図7に示すように、中間部材がローラからなるものとして以下に説明する。なお、図6(A)、(B)ではローラ71だけを鎖線で示している。出力部材5が僅かに回転すると、出力係合片53、54、55、56のそれぞれの先端面53A、54A、55A、56Aとハウジング部材11における円筒状部14の円筒状内壁面13との間にそれぞれのローラ71〜74が食い込み、出力部材5がほとんど動くことができない構造になっている。ローラ71〜74の長さは、出力係合片53、54、55、56の長さLとほぼ同等かそれよりも短い。
入力係合片34における双方の辺部分Cに形成されているばね取付け用切欠部38(図3を参照)には、図7に示すように、第1、第2のコイルばね91、92が係止され、入力係合片35における双方の辺部分Cのばね取付け用切欠部38には、第3、第4のコイルばね93、94が係止され、入力係合片36における双方の辺部分Cのばね取付け用切欠部38には、第5、第6のコイルばね95、96が係止され、入力係合片37における双方の辺部分Cのばね取付け用切欠部38には、第7、第8のコイルばね97、98が係止されている。これら第1〜第8のコイルばね91〜98がばね部材を構成する。入力部材3と出力部材5のいずれにも外力が加わっていない静止状態においては、第1、第8のコイルばね91、98が両側からローラ71のほぼ中央を両側から押圧し、第2、第3のコイルばね92、93が両側からローラ72のほぼ中央を両側から押圧する。そして、第4、第5のコイルばね94、95が両側からローラ73のほぼ中央を両側から押圧し、第6、第8のコイルばね96、97が両側からローラ74のほぼ中央を両側から押圧して支承する。
この逆入力遮断クラッチ100の組み立ては簡単であり、組み立て方法の一例について以下に述べる。(1)先ず、入力部材3における入力係合部32の円板状共通部33の短円筒状外面と入力係合片34、35、36、37の四つの円弧状外壁面Aとにグリスのような潤滑剤を塗布する。(2)次に、出力部材5の出力軸部51を把持して、出力係合部52の出力係合片53、54、55、56を入力係合片34〜37などによる空間部Sに挿入し、その中央突起57を入力部材3における円板状共通部33の中央凹部39に合わせて位置決めする。(3)入力部材3の入力軸部31を、ハウジング部材11の開いた側からハウジング部材11における側壁部15の貫通孔16に挿通させ、入力係合部32を出力係合部52と一緒にハウジング部材11の円筒状部14内に納める。(4)予めグリスのような潤滑剤が塗布されたローラ71〜74それぞれを、出力係合片53〜56それぞれの先端面53A、54A、55A、56Aとハウジング部材11における円筒状部14の円筒状内壁面13との間に挿入し、配置する。
(5)入力部材3の入力軸部31を押して、ハウジング部材11から入力係合片34〜37と出力係合片53〜56とを部分的に押し出し、各入力係合片34〜37における双方の辺部分Cのばね取付け用切欠部38を半分程度、ハウジング部材11から露出させる。(6)コイルばね91〜98を軽く収縮させた状態でそれぞれのばね取付け用切欠部38に押し込み、係止させる。この状態では、図7又は図8(A)に示すように、それぞれのローラ71〜74は両側からコイルばねにより押され、入力係合片34、35、36、37の円弧状外壁面Aそれぞれの中央に位置する。(7)その状態を保持しながら、入力係合片34〜37と出力係合片53〜56とをハウジング部材11における円筒状部14に戻す。(8)しかる後に、シールド部材としての蓋部12の孔に出力部材5の出力軸部51を挿通させ、蓋部12をハウジング部材11に固定する。その固定は嵌め合い、スポット溶接など種々の方法が考えられる。なお、この組み立て方法は一例であり、組み立て順序が異なっても良い。
蓋部12で閉じる前の状態を示す図7、及び図8を用いて、この逆入力遮断クラッチ100の動作について説明する。図7は入力部材3にも出力部材5にも回転力が加わっていない静止状態を示す。この状態では、それぞれのローラ71〜74は両側からコイルばね91〜98の対応するものによって両側から力を受けている。これらはすべてほぼ同じ状態で動作するので、以後は第1のローラ71、第1と第8のコイルばね91、98、出力係合片53及びこれらに関連する部材について説明する。入力部材3にも出力部材5にも外力がまったく加わっていない状態では、ローラ71は第1と第8のコイルばね91、98で支承されており、図7には示していないが、拡大図である図8(A)に示すように、ローラ71の下端面と出力係合片53の先端面53Aとの間、あるいはローラ71の上端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間には僅かな間隙が存在する。
先ず、入力部材3が反時計方向に回転すると、入力係合片34の辺部分Cがコイルばね91を収縮させながら図8(A)で左側に動き、図8(B)に示すように、出力係合片53の辺部分E及びローラ71に当接して、出力係合片53を図面左方向(矢印方向)に押す。このとき、入力係合片34の辺部分Cが出力係合片53の辺部分Eに当接するまで、入力係合片34は図面で左側に動くが、出力係合片53は動かない。また、ローラ71もほとんど動かない。つまり、入力係合片34によって押されるまで出力係合片53が動かないことによって、ハウジング部材11の円筒状内壁面13と出力係合片53の先端面53Aとの間の間隔は変化せず、入力係合片34の辺部分Cが出力係合片53の辺部分Eに当接するまで動く距離は僅かであるので、この範囲ではコイルばね91が収縮してローラ71が動く距離も僅かであり、ハウジング部材11の円筒状内壁面13と出力係合片53の先端面53Aとに対するローラ71の位置関係は静止状態とほぼ同じ位置にある。このことはローラ71が出力係合片53の先端面53Aのほぼ中央に位置することを示す。そして、入力係合片34の辺部分Cが出力係合片53の辺部分Eに当接し、反時計方向の力が更に加わると、第1のコイルばね91はばね取付け用切欠部38内まで収縮する。出力係合片53の先端面53Aの幅とローラ71の直径とがほぼ等しければ、入力係合片34の辺部分Cがローラ71に当接するときには、ローラ71が出力係合片53の先端面53Aのほぼ中央に機械的に位置することになる。
したがって、図8(B)に示すように、ローラ71が出力係合片53の先端面53Aとハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込むことはなく、入力係合片34が当接した状態で出力部材5はハウジング1に対して自由に回転することができる。つまり、入力部材3がいずれかの方向に回転すれば、入力係合片34〜37が出力部材5の出力係合片53〜56に機械的に結合されるが、ローラ71は出力係合片53の先端面53Aのほぼ中央に位置するので、ローラ71が出力係合片53の先端面53Aとハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込むことはなく、したがって、出力部材5は入力部材3と一緒に回転し、入力部材3に加わる回転力は出力部材5に伝達される。このことは、入力部材3が時計方向に回転する場合にも方向が異なるだけであり、他は全く同様である。また、他のローラ72〜74についてもまったく同様である。
次に、図8(A)に示す入力部材3及び出力部材5のいずれにも回転力が加わっていない静止状態において、出力部材5に回転力が加わった場合について説明する。出力部材5に反時計方向に回転力が加わると、出力係合片53には図8(C)の矢印で示すような回転力がかかり、出力係合片53は矢印方向(図面左方向)に動く。このとき、ローラ71は第1と第8のコイルばね91、98で両側から反対方向に加圧を受けているので、ほとんど動かない。したがって、出力係合片53が矢印方向(図面左方向)に動くのに伴い、ローラ71は出力係合片53の先端面53Aを図面右方向に位置するようになり、出力係合片53の先端面53Aの右端側とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間隙が狭くなるので、つまり、出力係合片53の先端面53Aの中央に比べて端側では出力係合片53の先端面53Aの端側とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間隙がローラ71の直径よりも狭くなっているので、ローラ71は出力係合片53の先端面53Aの端側で先端面53Aとハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に食い込み、ロック状態となる。したがって、それ以上、出力部材5は回転できなくなり、出力部材5に加えられた回転力は入力部材3に伝達されない。このことは、出力部材5が時計方向に回転する場合にもまったく同様である。また、このロック状態で出力部材5に時計方向の力が加わると、図8(C)において、出力係合片53が図示とは反対に右側方向に傾斜し、出力係合片53の先端面53Aの左端側とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間にローラ71が食い込み、やはりロック状態となる。このとき相対的にローラ71は出力係合片53の先端面53Aの右端側から左端側に移動し、この過程でローラ71の食い込みが解除される点があるが、極めて短時間であるので、実際上の影響は皆無である。
次に、このようなロック状態で入力部材3に反時計方向の回転力(図面左方向)が加わったとすると、図8(B)に示すように、入力係合片34が矢印方向(図面左方向)に動き、先ずローラ71に当接してローラ71を出力係合片53の先端面53Aの中央側に戻すことによって、ローラ71の下端面と出力係合片53の先端面53Aとの間、又はローラ71の上端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間に僅かな間隙が生じ、ロック状態が解除される。これに若干遅れて、入力係合片34が出力係合片53に当接し、回転力を与えることによって、出力部材5は入力部材3と一緒に回転を行う。他方、前述のようなロック状態にあるときに入力部材3に時計方向の回転力(図面右方向)が加わったとすると、入力係合片37が時計方向に動くことにより第8のコイルばね98が収縮し、先ず出力係合片53の辺部分Cが出力係合片53の図面左側の辺部分Eに当接し、出力係合片53を時計方向に動かし、ロック状態を解除する。その直後に出力係合片53の辺部分Cが出力係合片53の図面左側の辺部分Eに当接した状態でローラ71の図示左側に当接し、ロック解除状態で入力部材3は出力部材5とローラ71とを一緒に時計方向に回転させる。したがって、ロック状態で入力部材3にいずれの方向の回転力が加わっても入力部材3の回転力は出力部材5に伝達される。
以上述べた実施形態では、中間部材をローラとして説明したが、変更例としてローラはボールであってもよい。伝達する回転駆動力が小さく、かつ更に小型の逆入力遮断クラッチが要求される場合には、図5に示した出力部材5の出力係合片53、54、55、56の長さLを図示しないボールの直径と同等程度の長さにする。また、出力係合片53、54、55、56の幅も図示しないボールの直径と同等程度が好ましい。そして、入力係合片34、35、36、37を出力部材5の出力係合片53、54、55、56の長さLに見合うような寸法にすることによって、ボールを中間部材とする小型の逆入力遮断クラッチを得ることができる。この場合、当然であるが、第1〜第8のコイルばね91〜98は不図示のボールの直径よりも小さな直径でなくてはならない。その動作は前述と全く同じであるので説明を省略する。
以上述べた実施形態では、ローラ71〜74を第1〜第8のコイルばね91〜98によって両側から保持力を与えたが、一方側だけでもよい。ただし、第1のコイルばね91と第2のコイルばね92、及び第5のコイルばね95と第6のコイルばね96、又は第3のコイルばね93と第4のコイルばね94、及び第7のコイルばね97と第8のコイルばね98というように、逆入力遮断クラッチ全体としてコイルばねの力が左右両方向均衡するようにコイルばねを配置すれば、実施形態1と同様な逆入力遮断機能を実現できるが、コイルばねの配置と回転方向とによって応答性が遅くなる可能性があるので、この場合には、各ローラの下端面と出力係合片53の先端面53Aとの間隙、又は各ローラ71の上端面とハウジング部材11の円筒状内壁面13との間隙を精度の高い微小な寸法にする必要がある。なお、本発明にあっては、入力部材と出力部材とはローラ又はボールのような中間部材の介在によって機械的に結合されているだけであるので、別々に容易に着脱可能であり、入力部材、出力部材、中間部材の交換などを容易に行える。
なお、以上述べた実施形態及びそれらの変更例では、入力部材3の入力係合片34、35、36、37、及び出力部材5の出力係合片53、54、55、56をそれぞれ4個として説明してきたが、出力係合片は1個でもよく、この場合には、入力部材3が1個の出力係合片に適合する1個の空間を有し、ハウジングの円筒状内壁面13と入力部材3とにより形成される空間に1個の出力係合片、1個の中間部材、1個又は2このばね部材が位置してもよい。つまり、入力部材から出力部材に回転駆動力が与えられたときに1個の中間部材が1個の出力係合片とハウジングの円筒状内壁面13に食い込めばよい。更に、出力係合片は2個、又は3個、あるいは5個以上が等間隔に配置されてもよい。以上の説明では、ばね部材をコイルばねとして説明したが、板ばねなど他の適当なばね部材であっても勿論良い。また、図4に示した入力部材3の中央凹部39と図5、図6に示した出力部材5の中央突起57との間にグリスのような潤滑剤を塗布するか、あるいはベアリング又は含油メタルのような回転促進部材を設けて、それらの間の摩擦抵抗を小さくすれば更によい。
発明の実施形態1にかかる逆入力遮断クラッチ100の外観を示す図面である。 逆入力遮断クラッチ100のハウジング部材を示す図面である。 逆入力遮断クラッチ100の入力部材を示す図面である。 逆入力遮断クラッチ100の入力部材を説明するための図面である。 逆入力遮断クラッチ100の出力部材を示す図面である。 逆入力遮断クラッチ100の出力部材を説明するための図面である。 逆入力遮断クラッチ100を正面から見た図面である。 逆入力遮断クラッチ100の動作説明を行うための図面である。
符号の説明
1・・・ハウジング
3・・・入力部材
5・・・出力部材
11・・・ハウジング部材
12・・・蓋部
13・・・円筒状内壁面
14・・・ハウジング部材11の円筒状部
15・・・ハウジング部材11の側壁部
16・・・側壁部15の貫通孔
16・・・側壁部15の導出部
31・・・入力軸部
32・・・入力係合部
33・・・円板状共通部
34〜37・・・入力側係合片
38・・・ばね取付け用切欠部
39・・・円板状共通部33の中央凹部
51・・・出力軸部
52・・・出力係合部
53〜56・・・出力係合片
53A〜56A・・・出力係合片の先端面
57・・・出力部材5の中央突起
71〜74・・・ローラ(中間部材)
91〜98・・・コイルばね
A・・・入力側係合片の円弧状外壁面
B・・・入力側係合片の円弧状内壁面
C・・・入力側係合片の辺部分

Claims (5)

  1. 入力部材と出力部材と中間部材とバネ部材とこれら部材を収納するハウジング部材とを備え、前記入力部材からの回転駆動力が前記出力部材に伝達され、前記出力部材からの回転力は前記入力部材に伝達されない逆入力遮断クラッチにおいて、
    前記入力部材は、入力軸部と該入力軸部の一端に位置する入力係合部とを有し、
    前記出力部材は、出力軸部と該出力軸部の一端側に位置して、前記入力係合部と係合する出力係合部とを有し、
    前記ハウジング部材は円筒状内壁面を有し、
    前記入力部材の前記入力係合部と前記出力部材の前記出力係合部とがある間隔をもって係合するように互いに入り込んでおり、
    前記出力部材における前記出力係合部の先端面と前記ハウジング部材の前記円筒状内壁面との間に、前記中間部材を備えており、
    前記バネ部材の一端が前記入力部材の前記入力係合部に係止されると共に、前記バネ部材の他端は前記中間部材に当接し、
    前記入力部材の前記入力軸部が回転するとき、前記入力部材の前記入力係合部と前記出力部材の前記出力係合部とが機械的に係合することにより、前記出力部材も一緒に回転し、
    前記出力部材に回転力が加えられるときには、前記出力部材における前記出力係合部の先端面と前記ハウジング部材の円筒状内壁面との間に前記中間部材が食い込むことにより、前記出力部材の回転力は前記入力部材に伝達されないことを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
  2. 請求項1において、
    前記中間部材は、ローラ又はボールであり、一方側又は両側から前記バネ部材で押圧されることを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記ハウジング部材の両端部には側壁部が備えられ、これら側壁部の中央には貫通孔がそれぞれ形成されており、前記入力軸部と前記出力軸部とがそれぞれ前記貫通孔を挿通して互いに反対方向で同軸的に前記ハウジング部材から外側に延びていることを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記出力部材の前記出力係合部の中央には中央突起が形成されており、前記入力部材の前記入力係合部の中央には前記中央突起を受け入れる中央凹部が形成されていることを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
    前記入力部材の前記入力係合部と前記出力部材の前記出力係合部とは、互いに1個又は等間隔で2個以上形成されていることを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
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