JP2017009331A - 試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】供試体の絶縁抵抗値の大きさに関わらず、当該供試体に所望のパルス電圧を印加することが可能な試験装置を提供する。
【解決手段】電子部品である供試体の信頼性を試験するための試験装置は、直流電圧源と、直流電圧源の出力電圧をパルス電圧に変換可能な電圧変換器と、電圧変換器から供試体に出力される電圧を制御する制御部とを備える。電圧変換器は、供試体に直列接続されるスイッチング素子と、供試体に接続され、スイッチング素子の漏れ電流をバイパスするためのバイパス抵抗とを含む。制御部は、スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより供試体にパルス電圧を印加し、供試体にパルス電圧が印加された後に、供試体から流れる電流を測定する。
【選択図】図2

Description

本開示は、試験装置に関し、特に、電子部品である供試体の信頼性を試験するための試験装置に関する。
近年、コンデンサなどの電子部品の品質は向上しており低い不良率となっている。そのため、多数の電子部品を検査した場合であっても不良品に遭遇する確率は低くなっている。このような電子部品の品質を評価する場合には良品が用いられ、複数の電子部品の特性データおよびそれらの特性データのばらつきなどに基づいて品質を評価する。
ここで、コンデンサの品質を評価する上で特に重要な特性としては、絶縁性(絶縁耐圧や漏れ電流)が挙げられる。絶縁性の評価は、高電圧をコンデンサに印加して絶縁劣化を加速することにより行なわれる。電圧の印加手法としては、コンデンサに高電圧(たとえば、定格電圧や信頼性が確保できる範囲の直流電圧)を印加する手法やパルス電圧を高速で印加する手法がある。このうち、高速パルスを印加する手法の方が効率的に絶縁劣化を進行させることができる。
たとえば、特開2001−338851号公報(特許文献1)は、コンデンサの試験方法を開示している。この試験方法は、放電させた供試コンデンサにパルス電圧を印加することによって供試コンデンサの内部の欠陥の有無を検出する。具体的には、この試験方法は、パルス電圧の印加により供試コンデンサを充電した後、続いて供試コンデンサを強制的に放電させ、そのときの放電電流のレベルにより供試コンデンサの内部の欠陥の有無を判定する。
特開2001−338851号公報
特許文献1では、スイッチを用いてパルス電圧を供試コンデンサに印加している。一般的に、このスイッチには、FET(Field effect transistor)などの半導体スイッチング素子が用いられる。デバイス仕様にも依存するが、半導体スイッチング素子には、オフ状態であっても数μA程度の漏れ電流(リーク電流)が流れることが知られている。そのため、特許文献1の技術において、絶縁抵抗値が大きい電子部品を供試体とする場合には、上記リーク電流の影響を無視することができず、所望の大きさのパルス電圧を印加できないという問題があった。
本開示は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、供試体の絶縁抵抗値の大きさに関わらず、当該供試体に所望のパルス電圧を印加することが可能な試験装置を提供することである。
ある実施の形態に従うと、電子部品である供試体の信頼性を試験するための試験装置が提供される。試験装置は、直流電圧源と、直流電圧源の出力電圧をパルス電圧に変換可能な電圧変換器と、電圧変換器から供試体に出力される電圧を制御する制御部とを備える。電圧変換器は、供試体に直列接続されるスイッチング素子と、供試体に接続され、スイッチング素子の漏れ電流をバイパスするためのバイパス抵抗とを含む。制御部は、スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより供試体にパルス電圧を印加し、供試体にパルス電圧が印加された後に、供試体から流れる電流を測定する。
本開示によると、供試体の絶縁抵抗値の大きさに関わらず、当該供試体に所望のパルス電圧を印加することが可能となる。
実施の形態1に従う試験装置の全体構成を示す図である。 実施の形態1に従うパルス印加回路の回路構成を説明するための図である。 直流電圧源の出力電圧から生成されるパルス電圧の波形を示す概略図である。 スイッチング制御信号とパルス電圧との関係を説明するための図である。 バイパス抵抗が有る場合および無い場合のそれぞれのパルス電圧波形を示す図である。 実施の形態1に従う制御部の機能構成を説明するための図である。 実施の形態1に従う試験装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に従う試験装置の構成を説明するための図である。 スイッチング制御信号のタイミングチャートの一例を示す図である。 スイッチング制御信号のタイミングチャートの他の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[概要]
コンデンサなどの電子部品の信頼性試験を行なう場合、その特性劣化を加速した後に電気性能が測定される。電子部品にはいくつかの劣化モードが存在し、そのうち急峻な高速パルス電圧を連続して印加されることによって加速される劣化モードがある。これは、実環境におけるサージ電圧による劣化に相当するモードである。このような劣化モードに対する品質レベルを確保するためには、急峻な高速パルス電圧を連続して印加することが可能な試験装置を用いた信頼性試験が必要となる。
急峻な立ち上がり、および立ち下がり特性を有する高速パルス電圧を連続して印加するためには、スイッチング速度が速いスイッチを使用する必要がある。また、信頼性試験の目的によっては高電圧印加も要求されるため、耐圧が高いスイッチであることが好ましい。このような場合、半導体スイッチング素子がパルス電圧生成用のスイッチとして用いられる。一般的に、半導体スイッチング素子の漏れ電流は小さいことから、電子部品の信頼性試験において問題になる場合は少ない。しかしながら、積層セラミックチップコンデンサのように絶縁抵抗値が大きい(たとえば、1GΩ)場合には、半導体スイッチング素子の漏れ電流(すなわち、絶縁抵抗値)が無視できなくなる。
具体的には、パルス電圧の電圧源である直流電圧源の出力電圧は、半導体スイッチング素子と供試体との抵抗比で分圧される。そのため、半導体スイッチング素子がオフ状態のときにも供試体にはある程度高い電圧が印加される。この印加電圧は、供試体の絶縁抵抗値に比例して大きくなる。すなわち、半導体スイッチング素子がオン状態のときに供試体に印加される電圧値と、半導体スイッチング素子がオフ状態のときに供試体に印加される電圧値との差が小さくなり、所望の大きさのパルス電圧が印加できない。なお、リレータイプのスイッチは、半導体スイッチング素子よりも絶縁抵抗値が大きいが、スイッチング速度が遅いため、高速パルス電圧を印加することはできない。
そこで、本実施の形態に従う試験装置では、直流電圧源の出力電圧から高速パルス電圧を生成するためのスイッチとして半導体スイッチング素子を用いるとともに、当該半導体スイッチング素子と供試体との間に、当該半導体スイッチング素子の漏れ電流をグランドへバイパスするためのバイパス抵抗を設ける構成となっている。本実施の形態に従う試験装置は、半導体スイッチング素子の漏れ電流の影響を抑えることにより、絶縁抵抗値が大きい供試体であっても所望の高速パルス電圧を当該供試体に印加することが可能となる。これにより、絶縁抵抗値が大きい供試体であっても適切に特性劣化を加速し、漏れ電流や放電電流に基づく供試体の良否判定をスムーズに行なうことができる。以下、このような試験装置およびその試験方式について詳細に説明する。
[実施の形態1]
<全体構成>
図1は、実施の形態1に従う試験装置10の全体構成を示す図である。図1を参照して、試験装置10は、制御部100と、直流電圧源110と、パルス印加回路120と、電流検出部130と、インターフェイス部140とを含む。なお、図1には、電子部品である供試体Cが試験装置10に接続されている構成が示されている。本実施の形態では、供試体Cがコンデンサである場合について説明するが、他の電子部品であってもよい。
直流電圧源110は、制御部100の指示に従って直流電圧を発生する。直流電圧源110は、接続端子31,32を介してパルス印加回路120に接続されており、直流電圧をパルス印加回路120に供給する。なお、接続端子31、32は、それぞれ直流電圧源110の正極側端子,負極側端子と接続される端子である。
パルス印加回路120は、制御部100の指示に従って、直流電圧源110からの出力電圧をパルス電圧に変換する電圧変換器として機能する。パルス印加回路120は、接続端子33,34を介して供試体Cと接続されており、変換したパルス電圧を供試体Cに供給する。なお、接続端子33,34には、それぞれ供試体Cの2端子(正極端子および負極端子)が接続される。パルス印加回路120の具体的な構成については後述する。
電流検出部130は、供試体Cから流れる電流(たとえば、漏れ電流および放電電流)を検出する。電流検出部130は、検出した電流の電流値を制御部100に入力する。また、電流検出部130は、当該電流値をインターフェイス部140を介して外部装置20に入力してもよい。
インターフェイス部140は、試験装置10と外部装置20との間で各種データをやり取りするものである。通信方式としては、たとえば、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどによる無線通信であってもよいし、USBケーブルなどを利用した有線通信であってもよい。
制御部100は、回路等のハードウェアで実現されてもよいし、図示しないCPU(Central Processing Unit)を含み、CPUが図示しないメモリに格納されたデータおよびプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。CPUは、たとえば、マイクロプロセッサである。なお、当該ハードウェアは、CPU以外のFPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびその他の演算機能を有する回路などであってもよい。
具体的には、制御部100は、パルス印加回路120から供試体Cに出力される電圧を制御する。また、制御部100は、直流電圧源110の出力電圧を制御する。制御部100は、電流検出部130から取得した電流値と、予め定められた判定基準とに基づいて供試体Cの良否判定を行なう。
外部装置20は、PC(Personal Computer)などの情報処理装置である。外部装置20は、たとえば、各種処理を実行するためのCPUと、プログラムやデータなどを格納するためのメモリと、試験装置10と各種データを送受信するための通信インターフェイスと、ユーザからの指示を受け付けるための入力インターフェイス(I/F)と、各種情報を出力するためのディスプレイとを含む。
<パルス印加回路の構成>
図2は、実施の形態1に従うパルス印加回路の回路構成を説明するための図である。図2を参照して、パルス印加回路120は、スイッチSWa,SWbと、バイパス抵抗Rとを含む。
スイッチSWaは、供試体Cを直流電圧源110(の電圧出力端子)に接続するためのスイッチである。スイッチSWbは、供試体Cに充電された電荷を放電するためのスイッチである。スイッチSWa,SWbは、半導体スイッチング素子で構成されており、たとえば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、バイポーラトランジスタなどで構成される。
バイパス抵抗Rは、スイッチSWaの漏れ電流をグランドにバイパスするための抵抗である。より具体的には、バイパス抵抗Rの一端はスイッチSWaおよび供試体Cに接続され、他端はグランドに接続されている。バイパス抵抗Rの抵抗値は、スイッチSWaおよび供試体Cの絶縁抵抗値に基づいて設定される。好ましくは、バイパス抵抗Rの抵抗値は、供試体Cに対して電流が適切に印加されるように、予め良品であることが判っている供試体Cの絶縁抵抗値よりも充分小さく、かつスイッチSWaがオン状態のときに電圧降下が小さい抵抗値が望ましく、典型的には数MΩ程度である。なお、バイパス抵抗Rの抵抗値は、スイッチSWaに用いられる半導体スイッチング素子、供試体Cの特性および信頼性試験の目的などにより任意に設定される。
スイッチSWaおよびスイッチSWbは、制御部100からのスイッチング制御信号に応答してオン/オフする。スイッチSWaがオンであり、スイッチSWbがオフの場合には、直流電圧源110から出力される直流電圧(出力電圧)が供試体Cに印加される。一方、スイッチSWa,SWbがともにオフの場合には、その出力電圧は供試体Cに印加されない。制御部100は、スイッチSWbをオフ状態に固定しておき、スイッチSWaを予め定められたタイミングでオン/オフさせることにより、直流電圧源110の出力電圧からパルス電圧を生成して供試体Cに印加する。
図3は、直流電圧源の出力電圧から生成されるパルス電圧の波形を示す概略図である。ここでは、制御部100から出力されるスイッチング制御信号によって、スイッチSWbはオフ状態に固定されているものとする。
図3を参照して、制御部100は、スイッチング制御信号PaをスイッチSWaに出力して、スイッチSWaが予め定められた周期でオンオフを繰り返すように制御する。具体的には、スイッチSWaは、スイッチング制御信号PaがH(論理ハイ)レベルのときにオン状態となり、L(論理ロー)レベルのときにオフ状態となる。
供試体Cに印加されるパルス電圧は、スイッチSWaがオン状態のときに電圧値Vоnとなり、オフ状態のときに電圧値Vоff(<Vоn)となる。すなわち、スイッチング制御信号がHレベルである時間Ta(パルス幅)およびLレベルである時間Tb(パルス間隔)は、それぞれ、供試体Cに電圧値Vоnが印加される時間(スイッチSWaのオン期間)および電圧値Vоffが印加される時間(スイッチSWaのオフ期間)とほぼ同じである。なお、電圧値Vоnは、直流電圧源110から出力される直流電圧値Vpと同じである。ただし、スイッチSWaによる電圧降下は無視している。
時間Ta,Tbおよび電圧値Vоn,Vоffの印加時間の関係をさらに詳細に説明する。図4は、スイッチング制御信号とパルス電圧との関係を説明するための図である。
スイッチSWaは、制御部100からのスイッチング制御信号Paに応答してオン、オフ動作する。スイッチSWaの立ち上がり時間Trおよび立ち下がり時間Tbを考慮すると、パルス電圧は図4に示すような波形となる。この立ち上がり時間Trおよび立ち下がり時間Tfが短いほど急峻な高速パルス電圧を生成できる。たとえば、ハイパワー用のFETスイッチの立ち上がり時間および立ち下がり時間は、数十nsec程度である。なお、リレータイプのスイッチの立ち上がり時間および立ち下がり時間は、数msec〜数十msecである。
ここで、図4に示すように、スイッチング制御信号PaがHレベルである時間Ta(パルス幅)、Lレベルである時間Tb(パルス間隔)が、それぞれ100nsec、200nsecであるとする。この場合、時間Ta(100nsec)以内に電圧値Voffから電圧値Vonまで立ち上がり、時間Tb(200nsec)以内に電圧値Vonから電圧値Voffに立ち下がっていることがわかる。なお、仮に、スイッチSWaにリレータイプのスイッチを用いた場合には、その立ち上がり時間および立ち下がり時間が数msec〜数十msecであるため、時間Ta以内に立ち上がり動作が収束しない、あるいは時間Tb以内に立ち下がり動作が収束しないことがわかる。そのため、急峻な高速パルス電圧を生成することはできない。なお、時間Ta,Tbは、供試体Cの定格電圧値、容量、材料、形状、絶縁抵抗などの特性、および信頼性試験の目的に応じて任意に設定される。
上記のように、制御部100は、スイッチング制御信号Paを用いて、スイッチSWaのスイッチング動作を制御することにより供試体Cにパルス電圧を印加する。なお、制御部100により生成されるスイッチング制御信号Paは、スイッチSWaをオン状態にするために必要な電圧レベル(Hレベル)と、スイッチSWaの立ち上がり時間よりも長いパルス幅(時間Ta)と、スイッチSWaの立ち下がり時間よりも短いパルス間隔(時間Tb)とを有する。
制御部100は、スイッチSWaをオフ、スイッチSWbをオンすることにより、供試体Cの電荷を放電することもできる。たとえば、制御部100は、供試体Cの劣化加速試験を開始する前の残留電荷を放電したり、劣化加速試験終了後に供試体Cに充電された電荷を放電したりする。
<バイパス抵抗の効果>
試験装置10では、図2に示すようにバイパス抵抗Rを有していることから、供試体Cに適切な大きさ(すなわち、電圧値Vоnと電圧値Vоffとの電位差)のパルス電圧を印加することができる。ここでは、バイパス抵抗Rの有無により供試体Cに印加されるパルス電圧がどのように変化するのかを説明する。
図5は、バイパス抵抗Rが有る場合および無い場合のそれぞれのパルス電圧波形を示す図である。なお、バイパス抵抗Rが有る場合および無い場合のいずれの場合にも、制御部100は、同じように、スイッチSWaのスイッチング動作を制御しているとする。
図5を参照して、波形500は、パルス印加回路120がバイパス抵抗Rを有する場合(すなわち、図2に示すパルス印加回路120)に、供試体Cに印加されるパルス電圧波形を示している。波形500に従うパルス電圧は、スイッチSWaがオン状態のときに電圧値V1оnとなり、オフ状態のときに電圧値V1оffとなる。
一方、波形510は、仮に、パルス印加回路120にバイパス抵抗Rが無い場合に、供試体Cに印加されるパルス電圧波形を示している。波形510に従うパルス電圧は、スイッチSWaがオン状態のときに電圧値V2оnとなり、オフ状態のときに電圧値V2оffとなる。なお、電圧値V1оnと電圧値V2оnとは同じである。
波形500におけるスイッチSWaがオン状態のときとオフ状態のときの電位差Va(V1оn−V1оff)が、波形510における当該電位差Vb(V2оn−V2оff)よりも大きいのは明らかである。すなわち、バイパス抵抗Rが無い場合には、スイッチSWaの漏れ電流の影響を大きく受け、電圧値V2оnと電圧値V2оffとの電位差が小さくなってしまうことがわかる。一方、バイパス抵抗Rを有する場合には、所望の電圧値を有する高速パルス波形を供試体Cに印加することができる。なお、直流電圧源110の出力電圧値、スイッチSWaの漏れ電流値、バイパス抵抗Rの抵抗値および供試体Cの絶縁抵抗値により電圧値V1оn,V1оff,V2оn,V2оffは変化するが、電位差Vaが電位差Vbよりも大きくなるのは明らかである。
<機能構成>
図6は、実施の形態1に従う制御部100の機能構成を説明するための図である。図6を参照して、制御部100は、電圧制御部200と、スイッチング制御部202と、測定部204と、判定部206とを含む。典型的には、これらの各機能は、制御部100のCPUがメモリであるROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、これらの機能の一部または全部はハードウェアで構成されていてもよい。たとえば、スイッチング制御部202の全部または一部はロータリースイッチで構成されていてもよい。
電圧制御部200は、直流電圧源110の出力電圧を制御する。具体的には、電圧制御部200は、メモリに記憶されている設定値に従って直流電圧値を設定する。電圧制御部200は、設定した電圧値の直流電圧を直流電圧源110に出力させる。また、電圧制御部200は、インターフェイス部140を介して受信した設定値に従って直流電圧値を設定してもよい。なお、直流電圧値は、供試体Cの特性や試験の目的に応じて任意に設定することが可能である。
スイッチング制御部202は、パルス印加回路120のスイッチSWa,SWbのスイッチング動作を制御する。具体的には、スイッチング制御部202は、スイッチング制御信号Pa,PbをスイッチSWa,SWbに出力することによりこれらのスイッチング動作を制御し、供試体Cに高速パルス電圧を印加したり、直流電圧源110の出力電圧(すなわち、直流電圧)を印加したりする。スイッチング制御部202は、メモリに記憶されているパルス幅(時間Ta)、パルス間隔(時間Tb)およびパルス電圧の印加時間に基づいて、スイッチング制御信号PaをスイッチSWaに出力する。なお、パルス幅(時間Ta)、パルス間隔(時間Tb)および印加時間は、インターフェイス部140を介して受信する構成であってもよい。
測定部204は、電流検出部130により検出された供試体Cから流れる電流値(放電電流値あるいは漏れ電流値)の入力を受け付ける。具体的には、測定部204は、劣化加速試験後(予め定められた時間だけパルス電圧が印加された後)の供試体Cに対して直流電圧が印加されているときに、当該供試体Cから流れる電流値を測定する。測定部204は、測定結果を判定部206に送出する。あるいは、測定部204は、インターフェイス部140を介して外部装置20に測定結果を出力してもよい。
判定部206は、測定部204により測定された電流値と予め定められた判定基準とに基づいて、供試体Cの良否を判定する。具体的には、判定部206は、当該測定された電流値に基づいて供試体Cの絶縁抵抗値を算出する。判定部206は、当該算出された絶縁抵抗値が基準閾値未満である場合には供試体Cが良品であると判定し、当該算出された絶縁抵抗値が基準閾値以上である場合には供試体Cが不良品であると判定する。この場合、基準閾値は、たとえば、供試体Cの製造メーカが規定している絶縁抵抗値である。
また、判定部206は、当該算出された絶縁抵抗値が基準範囲内に含まれている場合には供試体Cが良品であると判定し、基準範囲内に含まれていない場合には供試体Cが不良品であると判定してもよい。この場合、基準範囲は、たとえば、複数の供試体Cの絶縁抵抗値の平均値±σ(標準偏差)以内、または、平均値±X(Xは、たとえば100MΩ)以内である。
また、判定部206は、当該算出された絶縁抵抗値の初期値に対する変化率が基準変化率範囲内である場合には供試体Cが良品であると判定し、基準変化率範囲内ではない場合には供試体Cが不良品であると判定してもよい。なお、絶縁抵抗値の初期値とは、劣化加速試験前(パルス電圧が印加される前)に測定された供試体Cの絶縁抵抗値である。この場合、基準変化率範囲は、たとえば、初期値±10%以内(初期値の90%〜110%の範囲内)である。なお、判定部206において用いられる、基準閾値、基準範囲および基準変化率範囲は、予めメモリに記憶されているものとする。
判定部206は、供試体Cの良否判定結果をインターフェイス部140を介して外部装置20に出力する。あるいは、判定部206は、良否判定結果を試験装置10が有するスピーカ(図示しない)から良否判定結果を出力させてもよいし、ディスプレイ(図示しない)に良否判定結果を表示させてもよい。
<処理手順>
図7は、実施の形態1に従う試験装置10の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、フローチャートの開始時点においては、供試体Cの残留電荷は完全に放電されており、スイッチSWa,SWbはオフ状態であるとする。
図7を参照して、試験装置10の制御部100は、直流電圧源110に所望の電圧値の直流電圧を出力させる(ステップS10)。所望の電圧値は、メモリに記憶されている設定値(あるいは、外部装置20から受信した設定値)に基づいて設定される。
制御部100は、パルス幅(時間Ta)およびパルス間隔(時間Tb)に基づいて生成したスイッチング制御信号PaをスイッチSWaに出力することにより、供試体Cにパルス電圧の印加を開始する(ステップS12)。パルス幅およびパルス間隔は、メモリに記憶されていてもよいし、インターフェイス部140を介して外部装置20から取得される構成であってもよい。
制御部100は、供試体Cにパルス電圧の印加を開始してから予め定められた時間Txが経過したか否かを判断する(ステップS14)。時間Txは、たとえば、劣化加速試験時間である。典型的には、劣化加速試験時間は、パルス幅(電圧値Vоnである時間)の総時間に基づいて定められる。図4の例(時間Taと時間Tbとの比が1:2)において、電圧値Vоnである時間が合計で300h必要な場合には、時間Tx(劣化加速試験時間)は900hとなる。時間Txは、メモリに記憶されていてもよいし、インターフェイス部140を介して外部装置20から取得される構成であってもよい。
時間Txが経過していない場合には(ステップS14においてNO)、制御部100はステップS14の処理を繰り返す。時間Txが経過した場合には(ステップS14においてYES)、制御部100は、直流電圧源110から出力される直流電圧を供試体Cに印加させる(ステップS16)。具体的には、制御部100は、スイッチSWaをオン状態、スイッチSWbをオフ状態に固定することにより、供試体Cに直流電圧源110の出力電圧を印加させる。この場合、供試体Cに印加される直流電圧値は、ステップS10における直流電圧源110の出力電圧値と同じであってもよいし、新たに設定された値であってもよい。
制御部100は、供試体Cに直流電圧が印加されているときの漏れ電流を測定する(ステップS18)。具体的には、制御部100は、供試体Cに印加されている直流電圧が十分安定した後に、漏れ電流を測定する。制御部100は、供試体Cに印加されている直流電圧値と測定された漏れ電流値とに基づいて、劣化加速試験後の供試体Cの絶縁抵抗値を算出する(ステップS20)。
制御部100は、算出した絶縁抵抗値が基準閾値以上であるか否かを判定する(ステップS22)。絶縁抵抗値が基準閾値以上である場合には(ステップS22においてYES)、制御部100は供試体Cが良品であると判定して(ステップS24)、処理を終了する。絶縁抵抗値が基準閾値未満である場合には(ステップS22においてNO)、制御部100は供試体Cが不良品であると判定して(ステップS26)、処理を終了する。なお、制御部100は、判定結果をスピーカやディスプレイなどを用いて報知してもよいし、インターフェイス部140を介して外部装置20に出力してもよい。
上記フローチャートにおいて、制御部100は、供試体Cの漏れ電流の測定後(ステップS18の後)に、スイッチSWaをオフ状態、スイッチSWbをオン状態にすることにより、供試体Cの残留電荷を放電してもよい。
上記フローチャートでは、供試体Cの漏れ電流を測定する構成について説明したが、供試体Cの放電電流を測定する構成であってもよい。この場合、制御部100は、パルス電圧を時間Txだけ印加した後(ステップS14においてYES)、スイッチSWaをオフ状態、スイッチSWbをオン状態にして供試体Cから電荷を放電させる。制御部100は、供試体Cの放電電流を測定し、その測定結果(放電電流値)と予め定められた判定基準とに基づいて供試体Cの良否を判定する。
ここで、内部欠陥のある供試体にパルス電圧を印加すると、パルス状の突入電流により内部欠陥に電流集中等が生じ、供試体の内部でショート故障(たとえば、供試体の配線間の異物が炭化することによる配線間ショート)が発生する場合がある。内部欠陥によってショートを起こした供試体では、内部欠陥のない正常な供試体に比べて放電電流が小さくなる。そのため、典型的には、制御部100は、放電電流値が予め定められた基準電流値以上の場合には供試体Cが良品であると判定し、放電電流値が基準電流値未満の場合には供試体Cが不良品であると判定する。基準電流値は、たとえば、予め良品であることが判っている(内部欠陥がない)供試体から放電される電流値に基づいて定められる。すなわち、基準電流値は、良品の供試体と不良品の供試体とを区別可能な電流値に設定されていればよい。
また、内部欠陥のショート故障以外にも、内部欠陥のオープン故障が発生する供試体も存在する。内部欠陥のオープン故障とは、たとえば、供試体において、正常な状態よりも極端に細い電路が形成された場合に、この電路の細線化により抵抗が増大し、電流が流れたときに配線が溶断する故障である。このような供試体においては、(1)放電電流の増大(電路間キャパシタンスの増大)、(2)放電電流の減少(電流経路減少によるキャパシタンスの減少)、または、(1)および(2)が同時に生じる可能性がある。この場合、たとえば、制御部100は、供試体Cの放電電流値が、良品の供試体の放電電流値を基準とした予め定められた範囲内である場合には、供試体Cが良品であると判定する。また、制御部100は、供試体Cの放電電流値が当該予め定められた範囲外の場合には供試体Cが不良品であると判定する。
<利点>
実施の形態1によると、パルス印加回路にバイパス抵抗を設けることにより、絶縁抵抗値の大きい供試体であっても、高速パルス電圧を適切に供試体に印加することができる。そのため、簡易な構成により供試体への信頼性試験を適切に行なうことができる。また、これにより、絶縁抵抗値の大きい供試体の良否判定を精度よく行なうこともできる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、1つの供試体Cに対して劣化加速試験を行なう構成について説明した。実施の形態2では、1度に複数の供試体Cに対して劣化加速試験を行なう構成について説明する。
図8は、実施の形態2に従う試験装置10Aの構成を説明するための図である。試験装置10Aは、制御部100Aと、直流電圧源110と、パルス印加回路120Aと、電流検出部130Aとを含む。なお、図8では、説明の容易化のため図示していないが、試験装置10Aは、インターフェイス部140を含む。制御部100Aは、実施の形態1の制御部100と対応している。そのため、制御部100と同じ部分についてはその詳細な説明は繰り返さない。
パルス印加回路120Aは、複数のスイッチSWa1〜SWanと、複数のSWb1〜SWbnと、複数のバイパス抵抗R1〜Rnとを含む。なお、各スイッチSWa1〜SWanは、図2中のスイッチSWaと同じである。各スイッチSWb1〜SWbnは、図2中のスイッチSWbと同じである。各バイパス抵抗R1〜Rnは、図2中のバイパス抵抗Rと同じである。すなわち、パルス印加回路120Aは、複数の供試体C1〜Cnのそれぞれにパルス電圧を印加するための複数のパルス印加回路が設けられている。具体的には、スイッチSWa1〜SWanは、それぞれ供試体C1〜Cnに直列接続されている。スイッチSWb1〜SWbnは、それぞれ供試体C1〜Cnに並列接続されている。バイパス抵抗R1〜Rnは、それぞれ一端が供試体C1〜Cnに接続され、他端がグランドに接続されている。
電流検出部130Aは、供試体C1〜Cnのそれぞれから流れる電流(たとえば、漏れ電流および放電電流)を検出する。電流検出部130Aは、検出した各電流の電流値を制御部100Aに入力する。
制御部100Aは、直流電圧源110に所望の電圧値の直流電圧を出力させるとともに、パルス印加回路120Aから供試体C1〜Cnに出力される電圧を制御する。制御部100Aは、スイッチSWa〜SWanのスイッチング動作を制御することにより供試体C1〜Cnにパルス電圧を印加する。具体的には、制御部100Aは、スイッチング制御信号Pa1〜PanをそれぞれスイッチSWa〜SWanに出力して、これらのスイッチのスイッチング動作を制御する。制御部100Aは、スイッチング制御信号Pb1〜PbnをそれぞれスイッチSWb〜SWbnに出力して、これらのスイッチのスイッチング動作を制御する。
ここで、スイッチSWa1〜SWanのうちの複数のスイッチが同時にオン状態になったときには、供試体C1,C2に所望の電圧値のパルス電圧が印加されない場合がある。たとえば、スイッチSWa1,SWa2が同時にオン状態になったとすると、電流のバイパス経路としては、バイパス抵抗R1,R2の2つが存在する。ここで、直流電圧源110から出力される電流が定格電流(すなわち、直流電圧源110の出力電流は一定)であるとし、バイパス抵抗R1,R2の抵抗値は同じであるとする。この場合、スイッチSWa1,SWa2が同時にオン状態となっているときにバイパス抵抗R1,R2のそれぞれに流れる(突入)電流は、スイッチSWa1のみがオン状態であるときにバイパス抵抗R1に流れる突入電流より低減する。これにより、供試体C1に至るまでの配線の等価LCR成分(インダクタンス成分、容量成分、抵抗成分)、または供試体C1の等価LCR成分により引き起こされるオーバーシュートが変化したり、供試体C1の等価R成分に対して、突入電流によって生じる自己発熱量が変化したりする。また、供試体C1の内部欠陥に影響を与えない(内部欠陥のショート故障、またはオープン故障が生じない)程度の突入電流となる可能性もある。したがって、スイッチSWa1,SWa2が同時にオン状態となっているときには、供試体C1,C2に所望の電圧値が印加されないことになる。
そこで、制御部100Aは、スイッチSWa1〜SWanのオン期間が互いに重ならないように、スイッチSWa1〜SWanのスイッチング動作を制御する。たとえば、制御部100Aは、図9または図10に示すようなスイッチング制御信号Pa1〜PanをスイッチSWa1〜SWanに出力する。
図9は、スイッチング制御信号Pa1〜Panのタイミングチャートの一例を示す図である。ここでは、スイッチSWb1〜SWbnはオフ状態に固定されているものとする。これは、図10でも同様である。
図9を参照して、制御部100Aは、時刻t1において、スイッチング制御信号Pa1(Hレベル)を出力することにより、供試体C1にパルス電圧の印加を開始する。供試体C1にパルス電圧が印加されてから時間Txが経過したら(時刻t2になったら)、制御部100Aは、スイッチング制御信号Pa1をLレベルに固定(すなわち、スイッチSWa1をオフ状態に固定)する。
次に、制御部100Aは、時刻t3において、スイッチング制御信号Pa2(Hレベル)を出力することにより、供試体C2にパルス電圧の印加を開始する。供試体C2にパルス電圧が印加されてから時間Txが経過したら(時刻t4になったら)、制御部100Aは、スイッチング制御信号Pa2をLレベルに固定する。以降、供試体C3〜Cnに対して、同様にパルス電圧を印加していく。そして、最後の供試体Cnへのパルス電圧の印加が終了した時点で、複数の供試体C1〜Cnへの劣化加速試験を終了する。
図10は、スイッチング制御信号Pa1〜Panのタイミングチャートの他の例を示す図である。図10を参照して、制御部100Aは、時刻t11において、スイッチング制御信号Pa1(Hレベル)を出力することにより、供試体C1に1つ目のパルス電圧を印加する。次に、制御部100Aは、供試体C1に1つ目のパルス電圧の印加が終了すると、時刻t12においてスイッチング制御信号Pa2(Hレベル)を出力することにより、供試体C2に1つ目のパルス電圧を印加する。以降、供試体C3〜Cnに対して、同様に1つ目のパルス電圧を印加していく。
最後の供試体Cnへの1つ目のパルス電圧の印加が終了すると、制御部100Aは、時刻t21において、スイッチング制御信号Pa1を出力することにより、供試体C1に2つ目のパルス電圧を印加する。以降、供試体C2〜Cnに対して、同様に2つ目のパルス電圧を印加していく。これら一連の制御を繰り返すことにより、供試体C1〜Cnに対して、パルス電圧を印加していく。そして、供試体C1〜Cnの各々に対して、予め設定された時間だけパルス電圧が印加された時点で、複数の供試体C1〜Cnへの劣化加速試験を終了する。
なお、図10に示すスイッチング制御方式は、図9に示すスイッチング制御方式よりも試験時間を短縮することができる。ただし、たとえば、半導体ゲート電圧の絶対定格値などの低耐圧部品を試験する場合に、各供試体に隣接する部品からのノイズ(電磁放射、放電時定数など)電圧の影響を無視できないときには、精度よく電圧を印加するために、図9に示すスイッチング制御方式を採用する。これらのスイッチング制御方式は、供試体の特性や試験の目的などに応じて選択すればよい。
制御部100Aは、劣化加速試験の終了後、供試体C1〜Cnの各々についての漏れ電流(または放電電流)を測定する。典型的には、供試体の漏れ電流を測定する場合には、制御部100Aは、直流電圧源110から出力される直流電圧を供試体C1〜Cnに対して順番に印加させて、各供試体C1〜Cnの漏れ電流を測定していく。また、供試体の放電電流を測定する場合には、制御部100Aは、スイッチSWa1〜SWanおよびスイッチSWb1〜SWbnを制御することにより、各供試体C1〜Cnの放電電流を測定していく。制御部100Aは、実施の形態1で説明したような判定基準に基づいて、各供試体C1〜Cnが良品か否かを判定する。
実施の形態2によると、劣化加速試験ごとに供試体を交換することなく、一度に複数の供試体に対して高速パルス電圧を適切に印加することができる。そのため、簡易な構成で試験時間の短縮化を図ることができる。
[その他の実施の形態]
上述した実施の形態では、供試体の良否判定や判定結果の報知などを試験装置において実行する構成について説明したが、これに限られず、試験装置に接続された外部装置において、供試体の良否判定や判定結果の報知などを行なってもよい。すなわち、試験装置の機能(図6に示す機能構成)の一部を他の外部装置で行なうように構成されていてもよい。たとえば、外部装置は、試験装置から受信した測定結果に基づいて供試体の良否を判定して、判定結果を報知してもよい。また、外部装置は、直流電圧源の設定値や、スイッチング制御信号のパルス幅、パルス間隔、パルス電圧の印加時間などの情報を試験装置に送信してもよい。これによると、劣化加速試験以外の処理については外部装置において実行されるため、試験装置の処理負荷を軽減することができる。
上述した実施の形態では、供試体Cにパルス電圧を時間Txだけ印加することにより、劣化加速試験を行なう構成について説明したが、当該構成に限られない。たとえば、劣化加速試験は、供試体Cに対するパルス(たとえば、1パルスあたりのパルス幅はTa)にの印加回数に基づいて行われる構成であってもよい。この場合、制御部100は、劣化加速試験として、供試体Cに対するパルス印加回数が予め定められた回数Nに到達するまでパルス電圧を印加する。そして、制御部100は、この劣化加速試験後、上述したように、供試体Cの漏れ電流や放電電流を測定する。
上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
また、上述した実施の形態において、その他の実施の形態で説明した処理や構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A 試験装置、20 外部装置、31,32,33,34 接続端子、100,100A 制御部、110 直流電圧源、120,120A パルス印加回路、130,130A 電流検出部、140 インターフェイス部、200 電圧制御部、202 スイッチング制御部、204 測定部、206 判定部、C 供試体、R バイパス抵抗、SWa,SWb スイッチ。

Claims (7)

  1. 電子部品である供試体の信頼性を試験するための試験装置であって、
    直流電圧源と、
    前記直流電圧源の出力電圧をパルス電圧に変換可能な電圧変換器と、
    前記電圧変換器から前記供試体に出力される電圧を制御する制御部とを備え、
    前記電圧変換器は、
    前記供試体に直列接続されるスイッチング素子と、
    前記供試体に接続され、前記スイッチング素子の漏れ電流をバイパスするためのバイパス抵抗とを含み、
    前記制御部は、
    前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより前記供試体にパルス電圧を印加し、
    前記供試体に前記パルス電圧が印加された後に、前記供試体から流れる電流を測定する、試験装置。
  2. 前記制御部は、前記供試体に前記パルス電圧が印加された後に、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより前記直流電圧源の出力電圧を前記供試体に印加し、
    前記供試体に前記出力電圧が印加されているときに、前記供試体から流れる電流を測定する、請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記制御部は、前記供試体に流れる電流の測定結果を外部装置に出力する、請求項1または2に記載の試験装置。
  4. 前記制御部は、前記供試体に流れる電流の測定結果と予め定められた判定基準とに基づいて、前記供試体の良否を判定する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の試験装置。
  5. 前記制御部は、
    前記供試体に流れる電流の測定結果に基づいて前記供試体の絶縁抵抗値を算出し、
    当該算出された絶縁抵抗値が基準閾値未満である場合には当該供試体が良品であると判定し、
    当該算出された絶縁抵抗値が前記基準閾値以上である場合には当該供試体が不良品であると判定する、請求項4に記載の試験装置。
  6. 複数の供試体の信頼性を試験するための試験装置であって、
    直流電圧源と、
    前記直流電圧源の出力電圧をパルス電圧に変換可能な電圧変換器と、
    前記電圧変換器から前記複数の供試体に出力される電圧を制御する制御部とを備え、
    前記電圧変換器は、
    前記複数の供試体のそれぞれに直列接続される複数のスイッチング素子と、
    前記複数の供試体のそれぞれに接続され、前記複数のスイッチング素子の漏れ電流をバイパスするための複数のバイパス抵抗とを含み、
    前記制御部は、
    前記複数のスイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより前記複数の供試体の各々にパルス電圧を印加し、
    前記複数の供試体の各々に前記パルス電圧が印加された後に、前記複数の供試体の各々から流れる電流を測定する、試験装置。
  7. 前記制御部は、前記複数のスイッチング素子のオン期間が互いに重ならないように、前記複数のスイッチング素子のスイッチング動作を制御する、請求項6に記載の試験装置。
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