JP2008016561A - コンデンサの減圧による急速放電方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コンデンサの充電後の電圧印加時において絶縁抵抗の測定の完了後、前記印加電圧より低い同極性の電圧値を一定時間印加して、印加電圧と同極性の電圧値との電位差を吸収し減圧する手段を特徴とする急速放電方法である。
応用例として、前記印加電圧より低い減圧した同極性の印加電圧値を、段階的に被検査物のコンデンサに印加する事を特徴とする。同方法を用いた測定器、検査装置とする。
【選択図】 図4
Description
電気特性における絶縁抵抗検査では、初期不良を発見するため、短時間で検査を行なうために被検査物のコンデンサに定格電圧を越える測定電圧を初め印加して充電を行なっていた。工程内において急速放電を行なうために充電された電位の逆電圧を加え0Vに至らしめていた。
この様に放電を行なっていたため、コンデンサの劣化を早く起こさせる原因となっていた。
測定を行い、その後に放電を行なう。この検査工程の終了までの時間の短縮化の為に、放電時間を早める必要があった。
しかしながら急速放電を行なうために過度な逆電圧を加える方法では、コンデンサ及び電源装置への負荷が過大になり、コンデンサ及びコンデンサに印加する逆電圧発生のための電源装置の劣化を招いていた。また、逆電圧を加えてコンデンサの放電を行なう場合でも、放電までにはかなりの時間が掛かっていた。よって、コンデンサ及び電源の劣化を起こさせないで、より短時間でコンデンサの放電を行い減圧を行なう方法が求められていた。
オペアンプの入力端子にコントロール電圧値E10を入力し、前記オペアンプからの出力値E20を、増幅手段に入力し、前記増幅手段に電圧E30を印加し、前記増幅手段の出力値E40に抵抗R2を直列に介して電圧値E50を被検査物のコンデンサに一定時間に印加すると共に、前記印加電圧値E50を抵抗R1を介して前記オペアンプの入力端子に帰還させて、前記被検査物のコンデンサに充電された端子の電圧値E60を減圧する手段による。
に減圧による急速放電方法を用いる手段を用いる。
Pチャンネルのアンプ手段C1、・・・・Cnに加える電圧値E30は、マイナス1ボルトからプラス200ボルトまで印加している。
使用方法2として、逆にPチャンネルの増幅手段のC1、・・・・Cnに加える電圧値E30を、マイナス1ボルトからマイナス200ボルトで用いる場合は、増幅手段B1、・・・・Bnに加える電圧値E30は、0ボルトとする。
この時、被検査物、被測定物のコンデンサに充電されていた蓄電気はR2を通り電流はPチャンネルのトランジスタの方へ流れ込む。
説明では、増幅手段はハイポーラ型のトランジスタアンプにて説明したが、ユニポーラ型の電界効果型トランジスタのFETの場合も半導体として同じ作用を行なう。
オペアンプA1はコントロール応答性の確保によっては並列に用い、その出力は合わさって、増幅手段B1・・・Bn、C1・・・Cnへ入力される。
この様に被検査品のコンデンサに一定の印加電圧値E50を加えながら、蓄電された被検査物のコンデンサの電流を放電しR2を通りPタイプのトランジスタへ流し込むので、コンデンサの両端電圧とコンデンサへの印加電圧E50の電位差を吸収し、急速に被検査物のコンデンサの両端電圧は減圧する。
電圧値E30は、被検査物のコンデンサの端子電圧値より少なくするため、減圧時に印加する電圧値E30はそれぞれ可変とできる様になっている。
この様にして、充電後の被検査物のコンデンサの蓄電電圧による端子電圧E60を300msec以内で90%以下の電圧に減圧することができる。
コンデンサの両端子電圧値E60より低い電圧値E50を印加する時間T1が長い程、減圧の波形はア.イ.ウ.に示す様に急速に減圧され電圧値が0Vに至る。
充電後の披検査物、被測定物の積層コンデンサに印加電圧E1を与えておいて絶縁抵抗の測定を完了後、前記印加電圧値E1と同じ極性の電圧値0v〜E1未満の電圧値E2を一定時間T1で印加して減圧することを特徴とする放電方法を示す状態の波形である。この様にして、積層コンデンサの充電圧は急速に放電され電位差を吸収し減圧され、電位が低下する。
積層コンデンサのチップサイズは、例えば1608から3225と多種多様ある。
本実験に用いた積層コンデンサは「2125」で、その容量は10μFである。
例えば、積層コンデンサの両端に加えられた電位E1は6ボルトで1.5秒印加後に減圧制御を行い、300msec後の電圧を0.6V以下である事を測定し判定とした。
時間短縮のために急速減圧させるための電圧E2、E3は5〜200Vのリニアの任意の電圧を掛け減圧時間の短縮を計った。
+200Vにて8.0秒印加し、その後0.8秒にて放電を完了した。
+100Vにて5.0秒印加し、その後0.5秒にて放電を完了した。
+ 50Vにて3.0秒印加し、その後0.4秒にて放電を完了した。
−199Vにて7.9秒印加し、その後0.7秒にて放電を完了した。
− 99Vにて4.9秒印加し、その後0.3秒にて放電を完了した。
− 49Vにて2.9秒印加し、その後0.2秒にて放電を完了した。
コンデンサの電圧印加終了19msec前、10msec前、終了直前前の3回の判定を行なう様にした。その時のコンデンサの良品判定の数値は省略する。
波形については本例としては方形波または矩形波を示した。その波形はいかような波形でもよく、図5、図6、図7、に示す波形の段数はいとわない。
また、実施例として図4、図5、図6、図7において、印加電圧E1は充電後のコンデンサの測定時の印加電圧としたが、コンデンサの絶縁抵抗等の検査、測定を目的に設定した電圧である。しかしコンデンサの放電を行なう前におけるコンデンサに実施する項目、検査は、これに限るものではない。
本発明の急速放電方法により、測定、検査のために印加電圧にて短時間に測定し、その電圧を急速放電することが可能なコンデンサの絶縁抵抗測定器とする事もできる。
また、本発明は、通常セラミック積層コンデンサの充電にも用いたがアルミコンデンサの充電に用いることが可能である。
B1・・・Bn NPN型の増幅手段
C1・・・Cn PNP型の増幅手段
R1 抵抗
R2 抵抗
E10 オペアンプへのコントロール電源からのコントロール入力電圧値
E20 オペアンプの出力電圧値
E30 増幅手段への入力電圧
E40 増幅手段からの出力電圧
E50 減圧電圧
E1 被測定物への検査時の印加電圧
E2、E3 減圧電圧
T1、T2、T3、T4、T5、T6 時間
Claims (7)
- 充電されたコンデンサの端子電圧未満の同極性の電圧値を印加して、電位差を吸収して減圧することを特徴とする急速放電方法。
- 前記コンデンサの端子電圧未満の同極性の電圧値を一定時間印加した後に、段階的に減少した電圧値を印加して減圧する事を特徴とする請求項1記載の急速放電方法。
- オペアンプの入力端子に電圧値E10を入力し、前記オペアンプからの出力電圧値E20を増幅手段に入力し、前記手段に電圧値E30を印加し、前記増幅手段の出力値E40に抵抗R2を直列に介して電圧値E50を被検査物のコンデンサに一定時間に印加すると共に、前記電圧値E50を抵抗R1を介して前記オペアンプの入力端子に帰還させて、減圧することを特徴とする請求項1記載の急速放電方法。
- 前記、増幅手段がNチャンネルまたはPチャンネルタイプのトランジスタであって、前記増幅手段に電圧値E30を与え、前記コンデンサの端子にプラス、マイナスの両極性を切り替えた電圧値E50を印加する事を特徴とする請求項3記載の急速放電方法。
- NチャンネルまたはPチャンネルの前記増幅手段が並列に回路構成され、電圧値E30の分電圧を保持することを特徴とする請求項3記載の急速放電方法。
- 充電後の前記コンデンサの蓄電電圧による端子電圧E60が300msec以内で90%以下の電圧に減圧する事を可能とする請求項1記載の急速放電方法。
- 請求項1記載の急速放電方法を用いたコンデンサの検査装置、測定機器。
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