JP2016519719A - 増加した電力適合性を有するスパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

本発明は、プレートが、プレートおよびホルダーの熱膨張から独立して、室温および高温の両方で、ホルダーにおいてセンタリングされ、かつプレートが、高温で、ホルダー内で自由に膨張することができる、ホルダーを有するプレートを有するプレートセンタリングシステムに関する。特に、本発明は、ターゲットの高電力パルスマグネトロンスパッタリングのためのコーティング供給源における使用のために非常に適切である、フレーム形状のターゲットマウントを有するターゲットに関する。

Description

本発明は、プレートが、プレートおよびホルダーの熱膨張から独立して、室温および高温の両方で、ホルダーにおいてセンタリングされ、かつプレートが、高温で、ホルダー内で自由に膨張することができる、ホルダーを有するプレートを有するプレートセンタリングシステムに関する。特に、本発明は、ターゲットの高電力パルスマグネトロンスパッタリングのためのコーティング供給源における使用のために非常に適切である、フレーム形状のターゲットマウントを有するターゲットに関する。
経済的な方法でスパッタリングプロセスを作動するためには、高い電力密度が必要とされる。しかしながら、これに関しては、スパッタリングターゲットの冷却が極めて重要である。
最近は、スパッタリングターゲットは、通常、直接的または間接的に冷却される。
直接的に冷却されるターゲットを、一例として図2に概略的に示す。スパッタリングのためにターゲット表面1aに中継された電力は、ターゲット材料1bの熱伝導度の作用として、ターゲットの背面1cに伝達される。冷却液(通常は水)がスパッタリング供給源基体10の冷却液導管5(通常は水導管)を通過し、流れの状態に従って熱の流れを分散させる。水導管5にターゲット1を確実に固定するために、通常、ターゲット1およびスパッタリング供給源基体10を通して延在するネジ4が使用される。水が真空チャンバー内に流入することを防ぐために、シール3を設けることも必要である。当業者に既知であるこの種類のスパッタリングターゲット冷却デバイスの他の構成部分は、図2に示されない。
間接的に冷却されるターゲットを、一例として図3に示す。この場合、冷却液導管5は密閉されており、いわゆる密閉冷却プレートを製造する。ターゲット1は、ターゲット1の背面1cが冷却面と接触して、ターゲットの背面1cを冷却面に対して押圧することによって、ターゲットから冷却液への熱伝導が可能となり、かつ促進されるように、密閉冷却プレートに固定される(例えば、ネジ止めされられるか、または締着される)。当業者に既知であるこの種類のスパッタリングターゲット冷却プレートデバイスの他の構成部分は、図2に示されない。
冷却法または極電力密度次第で、ターゲットの高温が生じる可能性があり、ターゲット材料の機械的強度が低下する原因となるおそれがある。
一例は、図3に示すように、冷却プレートの端縁でネジによって冷却プレートに固定され、かつ固体冷却面に対して押圧されるアルミニウム製ターゲットの場合である。図3に示すようなスパッタリングターゲット冷却デバイスにおいて、スパッタリング作業のために加熱が生じる場合、ネジによる締着のための張力および機械的歪曲が生じるまで、ターゲットが膨張し得、これは、冷却プレートへの熱伝導に悪影響を及ぼし、ターゲットの破壊をもたらすおそれがある。これらの境界条件を考慮すると、例えば、アルミニウム製のスパッタリングターゲットの電力密度は、10W/cm未満、可能であれば、5W/cm未満の値に制限されなければならない。
ターゲットの締着および冷却のための別の重要な方法は、図4に示すような可動ダイヤフラムによって間接的に冷却することである。ターゲットは、適切な手段9(例えばクランプ、ネジまたはバヨネット取付具)によって、スパッタリング供給源基体10に固定される。冷却液(一般に、水)が流れる冷却導管5において、ターゲットの背面1cに対して一様に可動ダイヤフラムを押圧する静水圧は優勢である。この種類の可動ダイヤフラムは、例えば、金属ホイルの一種として具体化することができる。この理由のために、可動ダイヤフラムを備えるこの種類の冷却プレートデバイスは、ホイル冷却プレートデバイス、または単にホイル冷却プレートとも呼ばれる。
ダイヤフラムとターゲットの背面との間で、熱伝導面積の減少が予想される。この伝導面積は、例えばインジウム、スズまたはグラファイト製の延性挿入ホイルを挿入することによって、有意に(著しく)改善することができる。例えば、特許文献1に記載されるように、最適に熱伝導を改善するために、極めて薄い自動接着性炭素膜を、ターゲットの背面に、またはターゲットの背面と接触するダイヤフラムの側面に接着することができる。
しかしながら、この方法の不都合な点は、静水圧がターゲットに曲げ応力を受けさせるという事実である。極めて高い電力密度および高温において、ターゲットの機械的強度は、曲げを防ぐためには不十分であり、したがって、しばしばターゲットの破壊が生じる。特に、スパッタリング供給源体へのターゲットの締着および固定のための受面としてバヨネット取付具を使用する場合、それは不十分である。例えば、粉末冶金を使用して一般に製造されるアルミニウムおよびチタン製またはアルミニウムおよびクロム製のターゲットは、200℃より高い温度で非常に軟質かつ延性となる。その結果、200℃より高い温度では、そのようなターゲットは、しばしば歪み、破壊される。
国際公開第2013/149692号パンフレット
本発明の目的は、高温において、ターゲットが、冷却プレートデバイスの冷却導管において静水圧の作用によって破壊されない、可動ダイヤフラムを有する冷却プレートデバイスの使用を可能にするスパッタリング供給源デバイスを作成することである。
本発明の目的は、請求項1に記載される種類のプレートセンタリングシステムによってコーティング供給源を作成することによって達成される。
図1は、本発明によるプレートセンタリングシステムを示す。 図2は、直接的に冷却されるターゲットを示す。 図3は、間接的に冷却されるターゲットを示す。 図4は、可動ダイヤフラムによって間接的に冷却されるターゲットを示す。 図5は、ターゲットにおいて凹部を設ける、本発明によるプレートセンタリングシステムを示す。 図6は、ターゲットがスペーサー環に取り付けられ、次いで、この環を冷却プレートに取り付ける、本発明によるプレートセンタリングシステムを示す。
本発明によるプレートセンタリングシステムは、図1に概略的に示されるように、ホルダーを有するプレートを有し、ここで、プレート1は、前面1a、背面1c、および背面の前面から延在する外部端縁表面1dを有し、かつ第1の熱膨張係数α1を有する第1の材料1bから構成され、ホルダーは、プレートを収容するための内部2eを有するフレーム形状のプレートマウント2を有し、かつ第2の熱膨張係数α2を有する第2の材料から構成され、以下を特徴とする。
−室温において、プレートマウントの内部2eの円周は、プレート1の端縁表面1dの円周より大きく、その結果、プレート1が、プレートマウント2のセンタリングされた位置にある場合、プレートの端縁表面とプレートマウントの内部との間に画定されたギャップ幅Sを有するギャップがあり、かつ
−端縁表面、好ましくは、底部1cにより近い端縁表面1dは、好ましくは、プレート1の背面表面1dと本質的に平行である平面で、端縁表面1dを越えて外側に延在し、かつプレートマウント2の内部2eの対応する溝2nに係合する、1つまたはそれ以上のガイド突出部1fを有する、ならびに/あるいは端縁表面1dは、好ましくは、プレートの背面表面と本質的に平行である平面で、端縁表面1dを超えて内側に延在する1つまたはそれ以上の溝1nを有し、かつプレートマウント2の内部2e上の対応するガイド突出部2fがこれらの溝に係合し、
−プレートセンタリングシステムは、少なくとも3つの互いに係合するそのような「ガイド突出部/溝」の対を有し、
各「ガイド突出部/溝」対に関して、プレートの端縁表面に対して接線方向の幅プロフィールおよびプレートの端縁表面に対して垂直方向の長さプロフィールは、室温において、接線方向の作用Sが垂直方向の作用S未満となり、かつ同時にS≧Sとなるように互いに適合し、かつ
−「ガイド突出部/溝」対は、溝の幅の中間の位置Mが、各「ガイド突出部/溝」対の対応するガイド突出部の幅の中間の位置Mと一致するように分配され、かつこの位置は、室温において、それがプレートセンターPからの軸方向に位置し、その位置は、高温でのプート1の熱膨張、またはプレート1およびプレートマウント2の熱膨張の後、プレートセンターPZからの同一軸方向に不変のまま残り、かつプレート1またはプレート1およびプレートマウント2が膨張する室温および高温の両方において、プレートマウント2のプレート1は、固定されたまま残り、多くとも作用Sを除いて、プレートマウントにおいて常にセンタリングされるように選択される。
本発明によるプレートセンタリングシステムにおいて、プレート材料の線形熱膨張係数は、好ましくは、ホルダー材料の線形熱膨張係数より大きいか、または少なくともそれに等しく、すなわち、α1≧α2、好ましくは、α1>α2である。
本発明の特に好ましい実施形態は、プレートが、その円周の広範囲の領域に渡って延在する円形表面を有し、かつ外部プレート端縁を有し、かつプレートの材料が第1の熱膨張係数α1を有し、かつホルダーが、その円周の広範囲の領域に渡って延在し、内部ホルダー端縁によって区切られる円形開口部を有し、かつホルダーの材料が第2の熱膨張係数α2を有する、ホルダーを有するディスク形状のプレートを有する「プレート保持」システムであって、以下を特徴とするものに関する。
−室温において、ホルダーの開口部の円周は、プレートの表面の円周より大きく、その結果、ホルダーの開口部におけるプレートのセンタリングされた位置があって、プレート端縁と内部ホルダー端縁との間に画定されたギャップ幅Sを有するギャップがあり、かつ
−α2<α1であり、かつ
−プレート端縁は、1つまたはそれ以上の突出部を有し、これは、円形表面のセンター点から見ると、半径方向でプレート端縁表面から突出部長さで延在し、かつホルダー端縁の凹部長さを有する対応する凹部において係合する、ならびに/あるいはプレート端縁は、1つまたはそれ以上の凹部を有し、これは、プレート端縁から見ると、円形表面のセンター点の方へ凹部長さで延在し、かつホルダー端縁上で突出部長さを有する対応する突出部によって係合され、
−「プレート保持」システムは、少なくとも3つのそのような凹部/突出部対を有し、かつ凹部/突出部対に関して、長さは、室温において、多くともdの半径方向の間隔を除いて、各凹部が突出部によって半径方向で係合され、その径がギャップ幅Sの径に対応するように選択され、かつ接線方向の凹所/突出部対に関して、幅プロフィールは、凹部が、対応する突出部のためのガイドレールとして作用することができ、接線方向のその作用sp(sp=S)がS未満であるように、互いに適合し、
そしてその結果、プレートがホルダーよりも膨張する室温および高温の両方において、膨張するプレートは、それが、多くとも作用spを除いて、ホルダーにおいて常にセンタリングされるように固定される。
膨張係数または熱膨張係数は、温度変化が生じる時に、その寸法の変化に関する材料の挙動を説明する値であり、したがって、しばしば熱膨張係数とも呼ばれる。熱膨張は、この原因となる効果である。熱膨張は使用される材料次第であり、したがって、材料特有の材料定数である。多くの材料における熱膨張が全ての温度範囲に渡って一様に生じるというわけではないので、熱膨張係数自体が温度に依存しており、したがって、特定の参照温度または特定の温度範囲に関して示される。
差異は、縦方向熱膨張係数α(線形熱膨張係数としても知られている)と、空間的熱膨張係数γ(空間的膨張係数、体積膨張係数または立方膨張係数としても知られている)との間で示される。
縦方向膨張係数αは、温度変化dTと固体の相対的な長さ変化dL/Lとの間の比例定数である。これは、したがって、温度変化によって生じる相対的な長さ変化を説明するために使用される。これは材料特有の価値であり、その計測単位はK−1(パーケルビン)であり、以下の方程式によって定義される:α=1/L・dl/dT;簡略化された形態では、この方程式はLfinal≒Linitial・(1+α・ΔT)である。
次いで、例えば、プレートが最大動作温度においてプレート表面の特定の方向において有するであろう長さを算出することが可能である。同様の様式で、ホルダーの熱膨張による寸法を算出することができる。したがって、最大動作温度までホルダーにおいてプレートの熱膨張がないことを確実にするために必要なプレートとホルダーとの間のギャップ幅を算出することが可能である。
例えば、L1final≒α・L1initial・ΔT(式中、L1finalは、温度Tfinal(例えば、プレートの最大動作温度)における特定方向のプレートの長さ(すなわち、ディスク形状のプレートの場合、直径)であり、αは、動作温度範囲におけるプレートの線形熱膨張係数であり、L1initialは、同一方向であるが、温度Tinitial(例えば、室温)におけるプレートの長さであると仮定することができ、同様のアプローチは、ホルダー形状および寸法、ならびにホルダー材料の線形熱膨張係数を考慮すべき点を除き、Tfinalにおけるホルダーの寸法の計算に適用することができる。
好ましくは、プレートとホルダーとの間のギャップ幅は、プレートが、少なくとも450℃、好ましくは少なくとも500℃、さらに好ましくは少なくとも650℃の温度までホルダー内で自由に膨張することができるように選択される。
好ましくは、プレートの凹部および/または突出部は、互いに等距離で分配される。
好ましくは、ホルダーは、プレートを収容するために環状であるか、または環状部分を有する。
本発明の別の好ましい実施形態によると、プレートは、星型パターンで配置されたガイドを有するディスク形状のターゲットであることができ、各ガイドの対が、ターゲットセンターに位置する共有軸を有し、かつガイドは、星型パターンで配置されたホルダーの対応する溝に突出し、例えば、ホルダーは、冷却プレートデバイスの一部分である。したがって、ターゲットは、本発明によるターゲット冷却プレートデザインによって、温度に依存しない様式で、冷却プレート上でセンタリングされる。結果的に、ターゲット周囲でアノード環を使用する場合、ターゲットとアノード環との間のギャップが同一中心に残ること、そして本発明によって、同一中心に保持されることが可能である。
したがって、カソードとして作動されるターゲットとアノード環との予想外の接触によって生じるおそれのある短絡を回避することが可能である。
またこの結果として、冷却プレートデバイスにおけるターゲットとターゲットホルダーとの間(例えば、ターゲットとターゲットホルダー環との間)の接触面が同一中心に残り、てホイル冷却プレートが使用される場合、ターゲットにおいて均一な応力が生じる。したがって、接触域を最小化することが可能である。
ターゲットからの突起が突出する冷却プレートにおいて凹部を設ける代わりに、図5に示すように、ターゲットにおいて凹部を設けることも可能であり、ターゲットの凹部において係合する、内側に突出する突出部を有する冷却プレートデバイスの受容体、例えば、ターゲット保持環を具体化することも可能である。
特定の利点は、既存の冷却プレートにおける本発明の使用によって達成され、ここでは、ターゲットと冷却プレートとの間の極端に小さいギャップを、スペーサー環の使用によって大きくすることができる。図6に示すように、ターゲットがスペーサー環に取り付けられ、次いで、この環を冷却プレートに取り付ける場合、次いで、ターゲットと冷却プレートとの間の全体的な作用(作用1および作用2)を増加させることが可能であり、したがってまた、使用される電力の量を増加させることが可能である。
本発明の好ましい実施形態によると、本発明によるプレートセンタリングシステムは、プレート1がターゲット1であり、ホルダー2がターゲットホルダーであり、かつフレーム形状のプレートマウント2が、ターゲット1を収容するためのフレーム形状のターゲットマウント2である、ターゲットセンタリングシステムである。
好ましくは、本発明によるターゲットは、上部1a、底部1cおよび外部1dを有し、ターゲットの上部または正面は、第1の表面を画定し、ターゲットの底部または背面は、第2の表面を画定し、ターゲットの外部または外部端縁表面は、上部から底部まで延在する第3の表面を画定する。
フレーム形状のターゲットマウント2は内部2eを有し、これにはガイド突出部2fおよび/または溝2nが設けられ、ガイド突出部2fは内部2eを越えて内側に延在し、かつ/または溝2nは内部2eを越えて外側に延長する。
ターゲット1dの端縁表面は、好ましくは、底部1cにより近い表面領域1dにおいて、ガイド突出部1fおよび/または溝1nが適合して設けられ、ガイド突出部1fは、好ましくは本質的に第2の表面1cと平行に、端縁表面1dを超えて外側に延在し、かつ/または溝1nは、好ましくは本質的に第2の表面1cと平行に、端縁表面1dを超えて内側に延在する。
ターゲットを保持するために、互いに間隔をあけた、少なくとも3つのガイド突出部および/または溝は、ターゲットがターゲットマウントに取り付けられた時に、ターゲットおよび/またはターゲットマウントのガイド突出部が、ターゲットマウントおよび/またはターゲットの対応する溝に保持されるように、ターゲットおよびターゲットマウントにおいて設けられる。
ガイド突出部および/または溝は、各「ガイド突出部/溝」対において、溝の幅および長さが、対応するガイド突出部の幅および長さより大きくなるように製造される。
好ましくは、全ての溝は、同一形状および同一寸法を有し、かつ全てのガイド突出部は、同一形状および同一寸法を有する。
「ガイド突出部/溝」対は、各「ガイド突出部/溝」対において、溝の幅のセンターの位置が、対応するガイド突出部の幅のセンターの位置と一致し、かつこの位置が、室温において、ターゲットセンターからの軸方向に位置し、これは、高温におけるターゲットおよび/またはターゲットマウントの熱膨張後、ターゲットセンターからの同一軸方向に位置したままであるように選択されるように分配される。
ターゲットは、いずれの形状でも具体化することができ、例えば、それは円形であるか、長方形であるか、正方形であるか、三角形であるかまたは卵形のスパッタリングターゲットであることができる。
好ましくは、フレーム形状のターゲットマウントは、ターゲット、例えば、スパッタリングターゲットをフローティング様式で支持するように収容する、特別な、強靭な、温度安定性のある鋼製である。
フレーム形状のターゲットマウントとスパッタリングターゲットとの間の質量耐性は、機械的応力を生じることなく、温増加時に膨張を容認する。
本発明の好ましい実施形態によると、ターゲットはディスク形状である。
本発明の好ましい実施形態によると、フレーム形状のターゲットマウントは、支持環である。
本発明による支持環は、上部2a、底部2c、内部2eおよび外部2dを有し、支持環2は、ターゲットをスパッタリング供給源体10に機械的に取り付けるために役に立ち、この場合、ホルダー環の内部2eは、ターゲットの外部1dを少なくとも部分的に包含する。
ホルダー環の内部は、センタリング作用を実行する複数の少なくとも3つのガイド溝またはガイドピンを有する。
適合して、ターゲットの外部は、ターゲットのガイドが支持環内に常にセンタリングされるように、半径方向「ガイドタブ」または「ガイド溝」を有する。
ターゲットの外部上/内にガイドピンおよび/またはガイド溝に適合するホルダー環の内部の複数の逆の凹部および/または拡張部は、ターゲットをホルダー環内でセンタリングし、ターゲットの外部とホルダー環の内部との間の作用は、長さおよび幅の変化が全方向に生じることができるように選択される。
好ましくは、ターゲットは、最初に、対応する「ガイドピン/凹部」および/または「ガイド溝/拡張部」対が固定されるようにホルダー環で据え付けられ、必要があれば、固定クランプは、ホルダー環にターゲットを機械的に固定するために使用される。これに関連して、ロックワッシャーは、例えば、固定クランプとしての使用に特に適切となることができる。
本発明に関連するホルダー環は、「スペーサー環」であるとしても考えられ、したがって、またそれがターゲットとスパッタリング供給源体との間に配置されるため、スペーサーとも呼ばれる。
好ましくは、スパッタリング供給源体は、ターゲットの背面に対して押圧される可動ダイヤフラムによって、常に良好な冷却作用および良好な熱伝導が達成されるように、可動ダイヤフラムを有する密閉冷却プレートの形態で具体化されるターゲットを冷却するための冷却デバイスを有する。
スパッタリング供給源体が可動ダイヤフラムを有する冷却プレートデバイスを有する場合、スペーサー環が非常に強靭な温度安定性の非磁性鋼製であることは特に有利である。これによって、ターゲットの背面に対して一様に可動ダイヤフラムを押圧する静水圧によって生じる可能性のあるスペーサー環の、したがって、ターゲットの屈曲が防がれる。
例えば、ホルダー環は、温度安定性ある鉄鋼、例えば、1.3974鋼から鍛造され、かつ1時間1020℃で溶液アニールされる。
ホルダー環は、その外側に、好ましくはバヨネット要素を有し、したがって、ホルダー環にすでに収容された本発明によるターゲットを、スパッタリング供給源体に取り付ける、またはそれから取り外すことが容易となる。
熱伝導を改善するため、したがって、スパッタリングターゲットにおける熱負荷を低下させ、電力密度を増加させるため、国際公開第2013149692号パンフレットに記載される炭素膜を、好ましくはターゲットの背面に接着する。
本発明によるターゲット保持マウント/スパッタリング供給源体システムを使用することによって、例えば、>0W/cm〜<50W/cmの範囲の低スパッタリング電力密度および、例えば、50W/cm〜100W/cmの非常に高いスパッタリング電力密度の両方でターゲットを作動することが可能となる。
本発明によると、ターゲットの外部とホルダー環の内部との間の間隔耐性は、異なる材料1および2の膨張率が、異なる膨張係数α1およびα1によって算出されるように選択されなければならない。例えば、AIまたはTiなどの典型的なコーティング材料製のターゲットと上記の1.3974鋼から製造されたホルダー環との組み合わせに関して、関連寸法の0.5〜1.5%、より好ましくは0.75〜1.25%の間隔耐性を選択することができるであろう。
言い換えると、本発明によると、そのようなシステムに関して、および150mmのターゲットの直径に関して、0.5mmの半径方向の間隔耐性S/2、すなわち、直径1mmの全間隔耐性Sを選択することができ、これは約0.7%に対応する。好ましくは、これに関連する半径方向の間隔耐性S/2は、0.1mm〜5mmであり、より好ましくは、S/2は0.3mm〜1mmであり、特に好ましくは、S/2は約0.5mmである。
ターゲットに本発明によってガイド突出部が設けられる場合、ガイド突出部は、好ましくはターゲットと同一材料から製造される。
ホルダー環に本発明によるガイド突出部が設けられる場合、ガイド突出部は、好ましくは、ホルダー環と同一材料から製造される。
本発明の好ましい変形によると、ターゲットの前面は平面でない。
本発明の別の好ましい変形によると、ターゲットの前面は、ターゲットの背面表面より大きい。
a)プレート正面、プレート背面およびセンタリング手段を有し、プレート正面が、PVDプロセスの間、表面からコーティング材料を気相へと変換するために設けられ、かつセンタリング手段が、異なるプレート温度においてセンタリングが確実にされるように具体化される、ホルダーに支持されたプレートと、
b)プレートの背面に設けられ、可動ダイヤフラムの形態で具体化される密閉冷却プレートを備える冷却デバイスと
を含む、PVDコーティングのための材料供給としてのコーティング供給源であって、プレートの背面とダイヤフラムとの間の良好な熱接触を確実にするために、自動接着性グラファイトフィルムがプレートの背面に接着されており、
バヨネット取付具の要素が、ホルダーおよび冷却デバイス上で設けられ、センタリングされたプレートを有するホルダーを、バヨネット取付具によって冷却デバイスに固定することができる、コーティング供給源が開示される。
コーティング供給源において、プレートの材料は、第1の熱膨張係数α1を有することができ、かつホルダーの材料は、第2の熱膨張係数α2を有することができ、α1>α2である。
コーティング供給源において、プレートの背面の端縁領域で、ホルダーは、プレートの平面支持のため、かつプレートの前面より上に当接片を含むことができ、プレートがホルダーに挿入された後、縦溝に適合するスナップリングによってホルダーをそこで固定することができるように、ホルダーは縦溝を含むことができる。
コーティング供給源において、ホルダーは、強靭な温度安定性の非磁性鋼、好ましくは、1.3974鋼製であることができ、これは鍛造され、1時間1020℃で溶液アニールされる。
コーティング供給源には、電圧源に接続するための手段を設けることができ、それによって、ターゲットをカソードとして使用することができ、電極をアノードとして使用することができるように、電極に対して負のポテンシャルをターゲットに印加することが可能である。
アノードをターゲットの周囲に配置することができ、かつアノード環の形態で具体化することができる。
少なくとも1つのコーティング供給源を有するPVDシステムも、上記の通り開示される。

Claims (7)

  1. a)プレート正面、プレート背面およびセンタリング手段を有するプレートであって、前記プレート正面が、PVDプロセスの間、表面からコーティング材料を気相へと変換するために設けられ、かつ前記センタリング手段が、異なるプレート温度にてセンタリングが確実にされるように具体化される、ホルダーに支持されたプレートと、
    b)前記プレートの前記背面に設けられた冷却デバイスであって、可動ダイヤフラムの形態で具体化される密閉冷却プレートを備える冷却デバイスと
    を含む、PVDコーティングのための材料供給としてのコーティング供給源であって、前記プレートの前記背面と前記ダイヤフラムとの間の良好な熱接触を確実にするために、自動接着性グラファイトフィルムが前記プレートの前記背面に接着されており、
    バヨネット取付具の要素が、前記ホルダーおよび前記冷却デバイス上に設けられて、センタリングされたプレートを有する前記ホルダーを、前記バヨネット取付具によって前記冷却デバイスに固定することができる、コーティング供給源。
  2. 前記プレートの材料が第1の熱膨張係数α1を有し、かつ前記ホルダーの材料が第2の熱膨張係数α2を有し、α1>α2であることを特徴とする、請求項1に記載のコーティング供給源。
  3. 前記プレートの前記背面の端縁領域において、前記ホルダーが、前記プレートの平面支持のため、かつ前記プレートの前面より上に支持表面を有し、前記ホルダーが縦溝を有し、前記プレートが前記ホルダーに挿入された後、縦溝に適合するスナップリングによって前記ホルダーをそこで固定することができることを特徴とする、請求項1または2に記載のコーティング供給源。
  4. 前記ホルダーが、強靭な温度安定性の非磁性鋼、好ましくは、1.3974鋼製であり、これは鍛造され、1時間1020℃で溶液アニールされることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング供給源。
  5. 電圧源に接続するための手段が設けられ、それによって、ターゲットをカソードとして使用することができ、かつ電極をアノードとして使用することができるように、前記電極に対して負のポテンシャルを前記ターゲットに印加することが可能であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコーティング供給源。
  6. 前記アノードが前記ターゲットの周囲に配置され、かつアノード環の形態で具体化されることを特徴とする、請求項5に記載のコーティング供給源。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のコーティング供給源を少なくとも1つ有するPVDシステム。
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