JP2016186455A - シンチレータパネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、上記課題に鑑み、輝度、鮮鋭性および成形性に優れたシンチレータパネルとその製造方法に関する。【解決手段】支持体と、シンチレータ層とを有するシンチレータパネルであって、前記シンチレータ層は、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙部からなり、前記シンチレータ層の空隙率は、14〜35vol%の範囲内であることを特徴とするシンチレータパネル。【選択図】なし

Description

本発明は、輝度、鮮鋭性および成形性に優れたシンチレータパネルおよびその製造方法に関する。
従来、X線画像のような放射線画像は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−フィルム系による放射線画像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質化が図られた結果、高い信頼性と優れたコストパフォーマンスを併せ有する撮像システムとして、今日に至ってもなお、世界中の医療現場で広汎に採用されている。しかしながら、これら画像情報は、いわゆるアナログ画像情報であって、現在発展を続けているデジタル画像情報のような、自由な画像処理あるいは瞬時の電送が出来ない。
X線画像に関するデジタル技術の一つとしてコンピューテッドラジオグラフィ(CR)が現在医療現場で受け入れられている。しかしながら、CRで得られるX線画像は、銀塩写真方式などのスクリーン・フィルムシステムによる画像と比べて鮮鋭性が充分でなく空間分解能も不充分であり、その画質レベルはスクリーン・フィルムシステムの画質レベルには到達していない。そこで、更に新たなデジタルX線画像技術として、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いた平板X線検出装置(flat panel ditector、FPD)が開発されている。
上記FPDでは、その原理上、X線を可視光に変換するために、照射されたX線を可視光に変換して発光する特性を有するX線蛍光体で作られたシンチレータ層を有するシンチレータパネルが使用されるが、低線量のX線源を用いたX線撮影において、シンチレータパネルから検出されるシグナルとノイズとの比(SN比)を向上するためには、発光効率(X線の可視光への変換率)の高いシンチレータパネルを使用することが必要となる。一般にシンチレータパネルの発光効率は、シンチレータ層の厚さおよび蛍光体のX線吸収係数によって決まるが、シンチレータ層の厚さは厚くすればするほど、逆にX線照射によりシンチレータ層内で発生した発光光が散乱しやすくなり、シンチレータ層の厚さが過度に厚いとシンチレータパネルを介して得られるX線画像の鮮鋭性が低下するという弊害を招来することにもなる。そのため、画質に必要な鮮鋭性を決めると、膜厚も自ずと決定される。従って、発光効率、すなわち輝度と鮮鋭性(MTF)とが共に優れた高画質可能なシンチレータプレートが望まれている。
特許文献1には、異なる平均粒径を有する粒子の混合物である、賦活材を含有する酸化ガドリニウムおよび賦活材を含有する酸硫化ガドリニウムから選ばれる少なくとも1種を蛍光体として用いたシンチレータプレートが開示されている。しかし、特許文献1に記載のシンチレータプレートは、さらなる発光輝度と鮮鋭性との向上が望まれている。
特許文献2には、鮮鋭度を向上させる目的で、蛍光体粒子がバインダに分散された第1の蛍光体層と、前記第1の蛍光体層の前記蛍光体粒子より平均粒子径が小さい蛍光体粒子がバインダに分散された第2の蛍光体層とを、検出器側での蛍光体粒子の空間充填率が大きくなる順で有する波長変換層を備えた放射線画像検出装置が開示されている。また、特許文献3には、感度および鮮鋭度を向上させる目的で、第1の平均粒子径を有する第1の蛍光体粒子と、前記第1の平均粒子径より小さい第2の平均粒子径を有する第2の蛍光体粒子とをバインダ中に混合し、固体検出器から離れる方向に向かって蛍光体粒子の重量を次第に減少させた単層の蛍光体層を有する波長変換層を備えた放射線画像検出装置が開示されている。
しかし、特許文献2および特許文献3に開示される技術は、いずれも、蛍光体層の蛍光体粒子を、支持体表面と垂直方向に対し不均一に分布させるものであり、一定の秩序を持って蛍光体の分散状態を制御するためには非常に高い工程制御能力が必要となり、工業的に量産するのには必ずしも好適な方法とは言えない。また、蛍光体層の蛍光体粒子が不均一に分布しているため、センサパネルと反対側に存在する蛍光体粒子が発光した光を効率よく受光することが出来ているとは言えない。
こうした状況下に、高輝度および高鮮鋭性を達成し、しかも煩雑な工程管理も必要としない新たなシンチレータパネルの出現が切望されている。
特開2007−292583号公報 特許第5340444号公報 特開2013−217913号公報
本発明は、輝度、鮮鋭性および成形性に優れたシンチレータパネルおよびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明のシンチレータパネルは、支持体と、シンチレータ層とを有するシンチレータパネルであって、前記シンチレータ層は、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙部からなり、前記シンチレータ層の空隙率は、14〜35vol%の範囲内であることを特徴としている。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層を、支持体の平面と平行に2個の層に等分割した場合、各層の空隙率の差が5vol%以下であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層を、支持体の平面と平行に3〜5個の層に等分割した場合、各層の空隙率のばらつきが5vol%以下であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層の空隙部に外接する外接球の直径が、0.2〜15μmの範囲内であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記空隙部の少なくとも一部を、シンチレータ層に気泡を導入することによって形成することが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記空隙部の少なくとも一部を、シンチレータ層に中空粒子を混入することによって形成することが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記バインダー樹脂の400〜600nmの波長範囲の光線透過率が80%以上であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記バインダー樹脂の屈折率が、1〜2.2の範囲内であることが望ましく、1〜1.5の範囲内であることがより望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層において、シンチレータ粒子と空隙部との接する面積が、シンチレータ粒子とバインダー樹脂との接する面積よりも大きいことが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層中、バインダー樹脂の充填率が3〜12vol%であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層中、シンチレータ粒子の充填率が55〜73vol%であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ粒子が、第1の平均粒子径をもつ第1のシンチレータ粒子と、第2の平均粒子径をもつ第2のシンチレータ粒子との、平均粒子径の異なる少なくとも2種類のシンチレータ粒子からなることが望ましく、前記第1のシンチレータ粒子の平均粒子径が、0.5〜5μmであること、前記第2のシンチレータ粒子の平均粒子径が、7〜20μmであること、および、前記第1のシンチレータ粒子と前記第2のシンチレータ粒子との粒径比が3以上であることがより望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層の膜厚が、500μm以下であることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層の少なくとも一部が、保護層で被覆されていることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ粒子が、800℃以上の融点を有する成分を主成分とすることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ粒子が、酸硫化ガドリニウムを主成分とすることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記支持体とシンチレータ層との間に、400〜600nmの波長の光を85%以上反射する光反射層を設けることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルは、前記シンチレータ層の、前記支持体を設ける側とは反対側に、耐湿性を有する保護層を設けることが望ましい。
本発明のシンチレータパネルの製造方法は、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙形成用成分を含む蛍光体層用塗布液を調製する工程と、前記蛍光体層用塗布液を、支持体上に塗布し、空隙率が14〜35vol%の範囲内であるシンチレータ層を形成する工程とを有することを特徴としている。
本発明のシンチレータパネルの製造方法において、前記空隙形成用成分が、揮発性の溶媒、気泡および不活性ガスから選ばれる少なくとも一種であるか、または、中空粒子であることが好ましい。
本発明によれば、輝度、鮮鋭性および成形性に優れたシンチレータパネルを得ることができる。
〔シンチレータパネル〕
本発明のシンチレータパネルは、支持体と、シンチレータ層とを有する。
前記シンチレータパネルは、必要に応じて、さらに光反射層および保護層から選ばれる少なくとも1種を有してもよい。
<支持体>
本発明において支持体とは、シンチレータパネルの構成要素において、シンチレータ層を保持するために、支配的な役割を果たす部材を指す。
本発明で用いられる支持体の材料としては、X線等の放射線を透過させることが可能な、各種のガラス、高分子材料、金属等が挙げられる。より具体的には、例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス;サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体;セルロースアセテートフィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム);アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート;前記金属酸化物の被覆層を有する金属シート;バイオナノファイバーフィルムなどを用いることができる。前記支持体の材料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
前記支持体の材料の中でも、特に、可撓性を有する高分子フィルムが好ましい。
前記支持体は、用いる支持体の厚さによって異なるが、取り扱い上の点から、100〜1000μmであることが好ましく、100〜500μmであることがより好ましい。
支持体は、上記材料からなる層の他に、例えばその反射率を調整する目的で、遮光層および/または光吸収性の顔料層を含んでいてもよい。また、支持体は、例えばその反射率を調整する目的で、光吸収性および/または光反射性が付与されていてもよいし、着色されていてもよい。
<シンチレータ層>
本発明で用いるシンチレータ層は、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙部を含む。
[シンチレータ粒子]
本発明に係るシンチレータ粒子としては、X線などの放射線を可視光などの異なる波長に変換することが可能な物質を適宜使用することが出来る。具体的には、「蛍光体ハンドブック」(蛍光体同学会編・オーム社・1987年)の284頁から299頁に至る箇所に記載されたシンチレータ及び蛍光体や、米国Lawrence Berkeley National LaboratoryのWebホームページ「Scintillation Properties(http://scintillator.lbl.gov/)」に記載の物質などが考えられるが、ここに指摘されていない物質でも、「X線などの放射線を可視光などの異なる波長に変換することが可能な物質」であれば、シンチレータ粒子として用いることが出来る。
具体的なシンチレータ粒子の組成としては、以下の例が挙げられる。まず、
基本組成式(I):MIX・aMIIX'2・bMIIIX''3:zA
で表わされる金属ハロゲン化物系蛍光体が挙げられる。
上記基本組成式(I)において、MIは1価の陽イオンになり得る元素、すなわち、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、タリウム(Tl)および銀(Ag)などからなる群より選択される少なくとも1種を表す。
IIは2価の陽イオンになり得る元素、すなわち、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)およびカドミウム(Cd)などからなる群より選択される少なくとも1種を表す。
IIIは、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)およびランタノイドに属する元素からなる群より選択される少なくとも1種を表す。
X、X'およびX''は、それぞれハロゲン元素を表すが、それぞれが異なる元素であっても、同じ元素であっても良い。
Aは、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag(銀)、TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を表す。
a、bおよびzはそれぞれ独立に、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<z<1.0の範囲内の数値を表わす。
また、
基本組成式(II):MIIFX:zLn
で表わされる希土類付活金属フッ化ハロゲン化物系蛍光体も挙げられる。
上記基本組成式(II)において、MIIは少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を、Lnはランタノイドに属する少なくとも1種の元素を、Xは、少なくとも1種のハロゲン元素を、それぞれ表す。またzは、0<z≦0.2である。
また、
基本組成式(III):Ln22S:zA
で表される希土類酸硫化物系蛍光体も挙げられる。
上記基本組成式(III)において、Lnはランタノイドに属する少なくとも1種の元素を、Aは、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag(銀)、TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。またzは、0<z<1である。
特にLnとしてガドリニウム(Gd)を用いたGd22Sは、Aの元素種にテルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)等を用いることによって、センサパネルが最も受光しやすい波長領域で、高い発光特性を示すことが知られているため、好ましい。
また、
基本組成式(IV):MIIS:zA
で表される金属硫化物系蛍光体も挙げられる。
上記基本組成式(IV)において、MIIは2価の陽イオンになり得る元素、すなわちアルカリ土類金属、Zn(亜鉛)、Sr(ストロンチウム)、Ga(ガリウム)等からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、Aは、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag(銀)、TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。それぞれ表す。またzは、0<z<1である。
また、
基本組成式(V):MIIa(AG)b:zA
で表される金属オキソ酸塩系蛍光体も挙げられる。
上記基本組成式(V)において、MIIは陽イオンになり得る金属元素を、(AG)はリン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、タングステン酸塩、アルミン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のオキソ酸基を、Aは、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag(銀)、TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。
またaおよびbは、金属及びオキソ酸基の価数に応じて取り得る値全てを表す。zは、0<z<1である。
また、
基本組成式(VI):Mab:zA
で表わされる金属酸化物系蛍光体が挙げられる。
上記基本組成式(VI)において、Mは陽イオンになり得る金属元素より選択される少なくとも1種の元素を表す。
Aは、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag(銀)、TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。
またaおよびbは、金属及びオキソ酸基の価数に応じて取り得る値全てを表す。zは、0<z<1である。
また他に、
基本組成式(VII):LnOX:zA
で表わされる金属酸ハロゲン化物系蛍光体が挙げられる。
上記基本組成式(VII)において、Lnはランタノイドに属する少なくとも1種の元素を、Xは、少なくとも1種のハロゲン元素を、Aは、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、Ag(銀)、TlおよびBi(ビスマス)からなる群より選択される少なくとも1種の元素を、それぞれ表す。またzは、0<z<1である。
前記シンチレータ粒子は、X線などの放射線を可視光などの異なる波長に変換することが可能な物質を適宜使用することが出来るが、特に主成分の融点が800℃以上の物質を用いることが好ましい。融点が800℃以上の物質としては、例えば、酸硫化ガドリニウムが挙げられる。
理由としては、融点が800℃以上の物質は、ハンドリング性に優れ、また、シンチレータの製造方法として周知である熱PVD法(熱による物理蒸着法)を適用することが、融点の高さに起因するシンチレータ原料の蒸発抑制によって困難となるため、蛍光体層用塗布液を調製し支持体に塗布しシンチレータ層を形成する方法を適用しやすい点が挙げられる。
ここで、主成分とは、シンチレータ粒子を構成する成分100質量%のうち、50質量%以上の成分のことをいう。
前記シンチレータ粒子は、第1の平均粒子径をもつ第1のシンチレータ粒子と、第2の平均粒子径をもつ第2のシンチレータ粒子との、平均粒子径の異なる少なくとも2種類のシンチレータ粒子からなることが望ましい。平均粒子径の異なる少なくとも2種類のシンチレータ粒子を用いることにより、シンチレータ層中のシンチレータ粒子の充填率を上げることができる。
前記第1のシンチレータ粒子の平均粒子径は、0.5〜5μmであることが好ましく、0.5〜3μmであることがより好ましい。前記第2のシンチレータ粒子の平均粒子径は、7〜20μmであることが好ましく、12〜20μmであることがより好ましい。
また、前記第1のシンチレータ粒子と前記第2のシンチレータ粒子との粒径比は、3以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましい。ここで、前記粒径比とは、「第2のシンチレータ粒子の平均粒子径/第1のシンチレータ粒子の平均粒子径」を表わす。
前記シンチレータ粒子は、シンチレータ層中の充填率が、好ましくは55〜73vol%、より好ましくは58〜70vol%の範囲内である。シンチレータ層のシンチレータ粒子の充填率が、前記範囲の下限値よりも低いと、実用に適さない程度の発光量しか得られなくなり、好ましくない。また前記範囲の上限値よりも高いと、バインダー樹脂との混合物の流動性が下がり塗膜形成に適さなくなると同時に、受光側から離れた位置の発光が上手く引き出せず、発光量が低下するため、好ましくない。
[バインダー樹脂]
バインダー樹脂は、本発明の目的を損なわない限り特に限定されず、適宜入手した市販のものであってもよく、適宜製造したものでもよい。
バインダー樹脂としては、例えば、ゼラチン等の蛋白質、デキストラン等のポリサッカライド、またはアラビアゴムのような天然高分子物質;および、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエステル、エポキシ樹脂などのような合成高分子物質が挙げられる。
前記バインダー樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
このようなバインダー樹脂の中でも、透明性(光線透過率)の観点から、ニトロセルロース、線状ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルブチラール、ニトロセルロースと線状ポリエステルとの混合物、ニトロセルロースとポリ(メタ)アクリレートとの混合物、ポリウレタン、および、ポリウレタンとポリビニルブチラールとの混合物が好ましい。なお、これらのバインダー樹脂は架橋剤によって架橋されたものであってもよい。
また、バインダー樹脂は、黄色変化剤として、エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
一般にバインダー樹脂はシンチレータ粒子1質量部に対して0.01〜1質量部の範囲内で使用される。しかしながら得られるシンチレータプレートの感度と鮮鋭性の点では結合剤は少ない方が好ましく、塗布の容易さとの兼合いから0.03〜0.2質量部の範囲がより好ましい。
バインダー樹脂は、シンチレータ粒子に対して、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.03〜0.3の体積比で使用される。
また、前記バインダー樹脂は、シンチレータ層での充填率が、好ましくは3〜12vol%、より好ましくは3〜10vol%の範囲内である。シンチレータ層のバインダー樹脂の充填率が、前記範囲の下限値以上であれば、塗膜の形成を容易に行うことができ、前記範囲の上限値以下であれば、シンチレータ層の発光ロスを小さくすることができる。
本発明では、前記バインダー樹脂として、400〜600nmの波長の光線透過率が、通常は80%以上、より好ましくは83%以上の樹脂を用いる。400〜600nmの波長の光線透過率が前記範囲内であれば、例えば、酸硫化ガドリニウムを含むシンチレータ粒子を使用した際の発光の、空気層との反射および減衰によるロスを低減することができる。
前記バインダー樹脂は、屈折率が、通常は1〜2.2、好ましくは1〜1.5の範囲内である。屈折率が前記範囲内であれば、バインダー樹脂と空隙部との間における屈折を抑制し、両者を通り抜ける発光の散乱を抑制することができる。
[空隙部]
本発明のシンチレータパネルには、シンチレータ層の空隙部の空隙率が、14〜35vol%であり、好ましくは、20〜30vol%ある。
なお、空隙率とは、シンチレータ層における空隙部の体積比をいう。
シンチレータ層内に空隙部を設けることにより、センサパネルから遠い位置にあるシンチレータ粒子の発光をロスなく検出することができる。その結果、シンチレータ層が薄くても充分な輝度を有し、さらに、シンチレータ層が薄くすると鮮鋭性が向上し、画質が向上するとの利点もある。
シンチレータ層に空隙部を設ける方法は特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および必要に応じて溶媒等を含む蛍光体層用塗布液からシンチレータ層を形成する場合、(1)蛍光体層用塗布液に揮発性の溶媒を使用し気化させる方法、(2)蛍光体層用塗布液を機械的に撹拌し気泡を発生させる方法、(3)不活性ガスを蛍光体層用塗布液中に導入する方法、(4)蛍光体層用塗布液に発泡剤を入れる方法、(5)蛍光体層用塗布液に中空粒子を入れる方法、(6)蛍光体層用塗布液に化学反応しガスを発生する成分を入れる方法等が挙げられる。
前記(1)の方法において、揮発性の溶媒としては、例えば、ベンゼン、クロロホルム、ジエチルエーテル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エタノール、トルエン、シクロヘキサノンなど[シンチレータ層の製造方法]に記載の溶媒が挙げられる。
前記(2)の方法において、機械的に撹拌し気泡を発生させる方法としては、攪拌機、泡立て器などで液体を攪拌することによって、空気を泡の形で液体に取り込む方法が挙げられる。
前記(3)の方法において、不活性ガスとしては、混合の際にガス状又は液状を呈しているものが用いられ、例えば、窒素ガス、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガス等が挙げられる。不活性ガスの導入速度は、蛍光体層用塗布液の種類および量等に応じて適宜変更することができる。
前記(4)の方法において、発泡剤としては、公知の発泡剤の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、炭酸ガス発生化合物、窒素ガス発生化合物、酸素ガス発生化合物、マイクロカプセル型発泡剤などが好適に挙げられる。
前記炭酸ガス発生化合物としては、例えば、炭酸水素ナトリウム等の重炭酸塩などが挙げられる。
窒素ガス発生化合物としては、例えば、NaNO2とNH4Clの混合物;アゾビスイロブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン等のアゾ化合物;p−ジアゾジメチルアニリンクロライドジンククロライド、モルフォリノベンゼンジアゾニウムクロライドジンククロライド、モルフォリノベンゼンジアゾニウムクロライド、フルオロボレート、p−ジアゾエチルアニリンクロライドジンククロライド、4−(p−メチルベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウムジンククロライド、1,2−ジアゾナフトール5−スルホン酸ソジウム塩等のジアゾニウム塩などが挙げられる。
酸素ガス発生化合物としては、例えば、過酸化物などが挙げられる。
マイクロカプセル型発泡剤としては、低温で気化する低沸点物質(常温で液体状態で あっても固体状態であってもよい)を内包するマイクロカプセル粒子の発泡剤が挙げられる。該マイクロカプセル型発泡剤としては、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリブタジエン、又はこれらの共重合体からなるマイクロカプセル壁材の内部にプロパン、ブタン、ネオペンタン、ネオヘキサン、イソペンタン、イソブチレン等の低沸点の気化性物質を封入して直径10〜20μmのマイクロカプセル化したもの、などが挙げられる。
前記(5)の方法において、中空粒子としては、空隙部を有している限り特に制限はなく、例えば、中空部が粒子内に一つ存在する単一中空粒子、中空部が粒子内に多数存在する多中空粒子、多孔質粒子などが挙げられ、これらは目的に応じて適宜選択することができる。
これら中空粒子の中では、バインダー樹脂等で空隙部が埋まってしまうことがない単一中空粒子及び多中空粒子が好ましい。
ここで、中空粒子とは、中空部や細孔などの空隙部を有する粒子をいう。
「中空部」とは、粒子内部の空孔(空気層)のことをいう。
多中空粒子とは、粒子内部にこのような空孔を複数有する粒子である。また多孔質粒子とは粒子に細孔を有するものであり、細孔とは粒子の表面から粒子の内部へ向かって凹状に窪んだ部分のことである。細孔の形状としては、例えば、空洞形状であったり、針状あるいは曲線状のように粒子内部や中心へ向かって窪んだ形状、またそれらが粒子を貫通した形状等が挙げられる。細孔の大きさや容積は大小様々でよく、特にこれらに限定されるものではない。
前記中空粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前述のマイクロカプセル型発泡剤の壁材が挙げられ、中でもスチレン・(メタ)アクリル共重合体等の熱可塑性樹脂などが好適に挙げられる。
前記中空粒子は、適宜製造したものであってもよいし、市販品であってもよい。市販品としては、例えば、ローペイクHP1055、ローペイクHP433J(いずれも日本ゼオン株式会社製)、SX866(JSR株式会社製)などが挙げられる。
多中空粒子としては、富士シリシア社製のサイロスフエアー(登録商標)やサイロホービック(登録商標)などが好適に使用できる。
これらの中空粒子のなかでも、空隙率の大きさの点から単一中空粒子が特に好ましい。
前記(6)の方法としては、例えば、反応型液体であるポリオールとジイソシアネートとを反応させて発泡させる方法が挙げられる。ポリマー生成反応に伴う発生ガスを活用する方法である。反応させて発砲させる成分としては、ポリエーテル系ポリオール類、ポリエステル系ポリオール類等と、芳香族ジイソシアネート類脂肪族ジイソシアネート類等との組合せが挙げられる。
本発明において、空隙部の少なくとも一部を、シンチレータ層に気泡を導入することによって形成することが好ましく、気泡を導入することとは、具体的には、前記(1)〜(3)の方法が挙げられる。
また、前記(5)の方法のように、空隙部の少なくとも一部を、シンチレータ層に中空粒子を混入することによって形成することも好ましい。
空隙形成用成分とは、空隙を形成するために用いられる成分のことをいい、例えば、前記方法(1)では揮発性の溶媒、前記方法(2)では気泡、前記方法(3)では不活性ガス、前記方法(4)では発泡剤、前記方法(5)では中空粒子、前記方法(6)では化学反応しガスを発生する成分がそれぞれ該当する。
[シンチレータ層の製造方法]
シンチレータ層の製造方法は、シンチレータ粒子およびバインダー樹脂を適当な溶媒に添加し、これらを充分に混合して、シンチレータ粒子およびバインダー樹脂が均一に分散した蛍光体層用塗布液を調製する工程を含むことが好ましい。
蛍光体層用塗布液の調製に用いられる溶剤の例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル、トリオール、キシロールなどの芳香族化合物、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどのハロゲン化炭化水素及びそれらの混合物などが挙げられる。
なお、蛍光体層用塗布液には、該塗布液中における蛍光体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後の蛍光体層中におけるバインダー樹脂とシンチレータ粒子との間の結合力を向上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混合されていてもよい。
そのような目的に用いられる分散剤の例としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などを挙げることができる。
そして可塑剤の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル; フタル酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチル等のフタル酸エステル; グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステル; そして、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエステルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸とのポリエステルなどを挙げることができる。
シンチレータ層に空隙部を設ける方法は、[空隙部]の欄に記載の通りである。
上記のようにして調製された蛍光体層用塗布液を、例えば、支持体の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、例えば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いて、シンチレータ層形成後の空隙率が14〜35vol%の範囲内になるように塗布する。
次いで、形成された塗膜を徐々に加熱することにより乾燥して、シンチレータ層の形成を完了する。
シンチレータ層は、1層で形成されていてもよく、2層以上で形成されていてもよい。
シンチレータ層の膜厚は、目的とするシンチレータプレートの特性によって異なるが、通常、500μm以下、好ましくは、150〜300μmの範囲内である。膜厚が前記範囲内であると、輝度および鮮鋭性に優れたシンチレータ層を得ることができる。
本発明におけるシンチレータ層は、支持体の平面と平行に2個の層に等分割した場合、各層の空隙率の差が、5vol%以下であることが好ましい。また、前記シンチレータ層を、支持体の平面と平行に3〜5個の層に等分割した場合、各層の空隙率のばらつきは、5vol%以下であることが好ましい。各層の空隙率の差が前記範囲内であれば、センサパネルから最も遠いシンチレータ粒子からの発光も引き出すことが可能となる。
また、シンチレータ層の空隙部に外接する外接球の直径は、通常、0.2〜15μm、より好ましくは0.2〜13μmの範囲内である。前記シンチレータ層の空隙部に外接する外接球の直径は、走査型電子顕微鏡にて測定することができる。前記シンチレータ層の空隙部に外接する外接球の直径が前記範囲内であれば、光伝達のパスが適切となり、蛍光体層の膜厚平行への発光光の散乱量が抑えられ、かつ膜厚方向へのパスが十分得られるため、充分な発光量も保持することができる。
本発明におけるシンチレータ層は、シンチレータ粒子と空隙部との接する面積が、シンチレータ粒子とバインダー樹脂との接する面積よりも大きいことが好ましい。前記面積はともに、走査型電子顕微鏡にて測定することができる。シンチレータ粒子と空隙部との接する面積が、シンチレータ粒子とバインダー樹脂との接する面積よりも大きいと、発光の減衰が起こりにくくなる。
<光反射層>
本発明のシンチレータパネルは、前記支持体とシンチレータ層との間に、光反射層を有してもよい。光反射層は、1層で形成されていてもよく、2層以上で形成されていてもよい。
光反射層を設けることによって、蛍光体の発光を非常に効率よく取り出すことが出来、輝度が向上する。
光反射層は、400〜600nmの波長の光を、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上反射することが好ましい。
また、光反射層の表面反射率は、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。なお、前記表面反射率とは、JIS Z−8722に基づいて300〜700nmの範囲の分光反射率から算出される値である。特に反射波長の指定がない場合は波長550nmでの反射率を意味する。
光反射層としては、例えば、金属を含有する反射層(1)、光散乱粒子およびバインダーより構成された反射層(2)が挙げられる。
金属を含有する反射層(1)を構成する材料としては、アルミニウム、銀、白金、パラジウム、金、銅、鉄、ニッケル、クロム、コバルト、ステンレス等の金属材料を含有していることが好ましい。中でも反射率、耐食性の観点からアルミニウムまたは銀を主成分としていることが特に好ましい。また、このような金属薄膜を2層以上形成するようにしても良い。
金属を支持体上に被覆する方法としては、蒸着、スパッタ、あるいは、金属箔の貼り合わせ等、特に制約は無いが、密着性の観点からスパッタが最も好ましい。
上記反射層(1)の厚さは、0.005〜0.3μm、より好ましくは0.01〜0.2μmであることが、発光光取り出し効率の観点から好ましい。
また、本発明において光反射層は、少なくとも光散乱粒子およびバインダーより構成され、支持体上に塗布された反射層(2)でも良い。例えば、特開2014−17404号公報に記載の反射層が挙げられる。
光散乱粒子としては、例えば、TiO2(アナターゼ型、ルチル型)、MgO、PbCO3・Pb(OH)2、BaSO4、Al23、M(II)FX(但し、M(II)はBa、Sr及びCaの各原子から選ばれる少なくとも一種の原子であり、XはCl原子又はBr原子である。)、CaCO3、ZnO、Sb23、SiO2、ZrO2、リトポン(BaSO4・ZnS)、珪酸マグネシウム、塩基性珪硫酸塩、塩基性燐酸鉛、珪酸アルミニウム等の白色顔料を使用する事が出来る。これらの白色顔料は隠蔽力が強く、屈折率が大きいため、光を反射、屈折させることによりシンチレータの発光を容易に散乱し、得られる放射線像変換パネルの感度を向上させることができる。
その他の光散乱性粒子として、例えば、ガラスビーズ、樹脂ビーズ、及び、中空部が粒子内に存在する中空粒子、中空部が粒子内に多数存在する多中空粒子、多孔質粒子等も使用する事が出来る。
これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは組み合わせて用いてもよい。
反射層(2)の膜厚は、10〜500μmであることが好ましい。反射層(2)の膜厚が10μm未満では充分な輝度が得られず、また500μmを超えると、反射層(2)表面の平滑性が低下する恐れがある。
酸化チタンは、反射層(2)中に40〜95質量%含まれていることが好ましく、60〜90質量%含まれていることが特に好ましい。40質量%未満では輝度が低下し、95質量%を超えると、支持体もしくは蛍光体との接着性が低下する恐れがある。
<保護層>
本発明に係るシンチレータパネルには、必要に応じて、物理的にあるいは化学的に前記
蛍光体層を保護するための保護層を設けてもよい。この場合、シンチレータ層の少なくとも一部が保護膜で被覆されていることが好ましく、シンチレータ層の支持体とは反対の側の面の全面が連続した保護層により覆われていることがより好ましい。
また、前記保護層は耐湿性を有することが好ましい。
保護層は、単一材料から形成されていてもよいし、混合材料から形成されていてもよいし、材料の異なる複数の膜などが併用されて形成されていてもよい。
保護層としては、各種の透明樹脂を用いることが出来る。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミドなどからなる透明樹脂フィルムを蛍光体層上にラミネートして保護膜を形成することができる。あるいは、セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルホルマール、ポリウレタンなどの透明樹脂を溶解させて適当な粘度の保護膜塗布液を調製し、これをシンチレータ上に塗布、乾燥させることによって保護膜を形成することができる。蛍光体層の上の保護層の厚みは、画質影響と防傷性の点より1〜10μmの範囲が好ましい。
この保護層は、シンチレータパネルの蛍光体から放出される物質(例えばハロゲンイオン)などを遮断し、シンチレータ層とセンサパネルの接触により生じるセンサパネル側の腐食を防止する機能も有する。
保護層の光透過率は、シンチレータパネルの光電変換効率、蛍光体(シンチレータ)発光波長等を考慮し、550nmの光に対して70%以上あることが好ましいが、光透過率が99%以上の材料(フィルムなど)は工業的に入手が困難であるため、実質的に99%〜70%が好ましい。
保護層のJIS Z0208に準じて40℃、90%RHの条件下で測定した透湿度は、シンチレータ層の保護性、潮解性等の観点から、50g/m2・day以下が好ましく、更には10g/m2・day以下が好ましいが、0.01g/m2・day以下の透湿度のフィルムは工業的に入手が困難であるため、実質的に、0.01g/m2・day以上、50g/m2・day以下が好ましく、更には0.1g/m2・day以上、10g/m2・day以下が好ましい。
〔シンチレータパネルの製造方法〕
本発明のシンチレータパネルは、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙形成用成分を含む蛍光体層用塗布液を調製する工程と、前記蛍光体層用塗布液を、支持体上に塗布し、空隙率が14〜35vol%の範囲内であるシンチレータ層を形成する工程とを有するシンチレータパネルの方法により製造することができる。
このとき空隙形成用成分として、揮発性の溶媒、気泡、不活性ガスなどを用いる方法、中空粒子を用いる方法、さらには前記の種々の方法により所定割合の空隙部を形成することができる。
シンチレータ層の製造方法の詳細は、上述の通りである。
本発明のシンチレータパネルは、必要に応じて、支持体上に、光反射層を形成した後に、支持体の光反射層が形成された面上にシンチレータ層を形成してもよい。
また、シンチレータ層を形成した後に、シンチレータ層の支持体を有さない面上に保護膜を形成してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
〔透過率〕
分光光度計 HITACHI U-4100にて、400〜600nmの波長範囲の光線透過率を求めた。
〔屈折率〕
屈折率は、島津製作所製 KPR-2000を用いて測定した。
〔粘度〕
粘度は、JIS Z 8803に基づいて、B型粘度計(BLII:東機産業社製)を用いて測定した。
〔平均粒径〕
粒子径分布測定装置LA-920 HORIBAにて測定した体積基準平均を平均粒径とした。
〔膜厚〕
蛍光体層の膜厚は、(株)トーヨーコーポレーション社製SP-1100D 膜厚計を用いて測定した。
[実施例1]
バインダー樹脂として、ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製、パンデックスT5265、400〜600nmの波長範囲の光線透過率:85%以上、屈折率:1.5)10質量部および黄変防止剤:エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、EP1001、400〜600nmの光線透過率:85%以上、屈折率:1.5)2質量部を溶解用溶媒であるメチルエチルケトン(沸点79.5℃)に添加し、プロペラミキサーで分散させ、固形分77%の蛍光体層形成用塗布液を調製した。なお、本明細書において「固形分」とは、蛍光体層形成用塗布液の含有成分のうち上記溶解用溶媒を除いた全成分をいう。
次に、平均粒径15μmのGd22S:Tb(屈折率:2.2)からなる第1の蛍光体粒子と平均粒径1μmのGd22S:Tb(屈折率:2.2)からなる第2の蛍光体粒子を質量比7:3となるように混合し、混合蛍光体粒子を調製した。
前記蛍光体層形成用塗布液と前記混合蛍光体粒子とを蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比となるよう混合し、プロペラミキサーで分散させ、更に粘度を調整するため、メチルエチルケトンを追加し、粘度100CPの蛍光体塗布液を調製した。
支持体として、白色のポリエチレンテレフタラートフィルム(PETフィルム、厚さ:250μm、東レ社製、ルミラーE20)を使用し、前記蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて前記支持体上に塗布した後、60℃で20分間乾燥させて、厚さ250μmの蛍光体層を有する蛍光体シートを作製した。
[実施例2]
溶解用溶媒としてメチルエチルケトンの代わりに、シクロヘキサノン(沸点155.6℃)とメチルエチルケトンとを4:6の質量比で混合した溶媒を使用し、蛍光体塗布液の粘度を100CPの代わりに20CPに調製し、蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて支持体上に塗布した後、60℃で20分間乾燥させる代わりに30℃で30分間乾燥させて作製した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例3]
蛍光体塗布液の粘度を100CPの代わりに40CPに調製した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例4]
蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて前記支持体上に塗布した後、60℃で20分間乾燥させる代わりに80℃で10分間乾燥させた以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例5]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに6:94の体積比となるよう混合した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例6]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに12:88の体積比となるよう混合した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例7]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに20:80の体積比となるよう混合した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例8]
実施例1で調製した蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて、前記支持体上に塗布した後、80℃で10分間乾燥させて、厚さ120μmの蛍光体層を有する蛍光体シートを作製した。更に実施例2で調製した蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて、前記蛍光体シートの前記蛍光体層を有する面上に塗布した後、60℃で20分間乾燥させて、総厚250μmの蛍光体層を有する蛍光体シートを作製した。
[実施例9]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに25:75の体積比となるよう混合した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[実施例10]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに4:96の体積比となるよう混合した以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[比較例1]
溶解用溶媒としてメチルエチルケトンの代わりに、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを4:6の質量比で混合した溶媒を使用し、蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに16:84の体積比となるよう混合し、蛍光体塗布液の粘度を100CPの代わりに20CPに調製し、蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて前記支持体上に塗布した後、60℃で20分間乾燥させる代わりに30℃で30分乾燥させた以外は実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[比較例2]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを混合し分散させる際に、500g/minの速度で窒素ガスを導入しながらプロペラミキサーで10分間撹拌し、蛍光体層形成用塗布液中に窒素ガスを分散させた塗布液を調整した以外は、実施例1と同様に行い、蛍光体シートを作製した。
[比較例3]
蛍光体塗布液の粘度を100CPの代わりに200CPに調整するとともに蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを混合し分散させる際に、500g/minの速度で窒素ガスを導入しながらプロペラミキサーで10分間撹拌し、蛍光体層形成用塗布液中に窒素ガスを分散させた塗布液を調製し、蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて前記支持体上に塗布した後、60℃で20分間乾燥させる代わりに80℃で10分間乾燥させた以外は実施例1と同様に行った。
[比較例4]
蛍光体層形成用塗布液と混合蛍光体粒子とを、蛍光体層形成用塗布液の固形分:混合蛍光体粒子=10:90の体積比の代わりに2:98の体積比となるよう混合した以外は実施例1と同様に行った。
〔評価〕
物性の測定方法は、以下のとおりである。
[蛍光体充填率、樹脂充填率および空隙率]
実施例1〜10および比較例1、2で作成した蛍光体シートを、PETフィルムより蛍光体層を剥離した。蛍光体層の全体積を測定し、次いで、樹脂成分を溶解し、残存した蛍光体粒子の体積を測定した。蛍光体層の全体積と蛍光体粒子の体積とから蛍光体充填率(体積%)を算出した。前記蛍光体充填率を用いて、蛍光体塗布液の調製時の蛍光体層形成用塗布液の固形分と混合蛍光体粒子との混合比を基に、樹脂充填率(体積%)を算出した。前記蛍光体充填率と前記樹脂充填率を用いて、「空隙率」=1-(「蛍光体充填率」+「樹脂充填率」)の関係から、空隙率(体積%)を求めた。結果を表1に示す。
[空隙部バラつき]
実施例1〜10および比較例1、2で作製した蛍光体シートの蛍光体層について、ミクロトーム(Leica Microsystems社製)および走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて、支持体と垂直方向の断面を観察した。前記断面の画像を用いて、支持体と垂直に上下に蛍光体層を当分割した領域の空隙率を画像処理にて算出し、上下の空隙率のバラつき(体積%)を算出した。同様にして、断面の画像を用いて、支持体と垂直に蛍光体層を3〜5分割した領域の空隙率を画像処理にて算出し、各層の空隙率のバラつき(体積%)を算出したところ、当分割したときの空隙率のばらつきとほぼ同等の結果が得られた。結果を表1に示す。
[外接球径]
実施例1〜10および比較例1、2で作製した蛍光体シートの蛍光体層をミクロトーム(Leica Microsystems社製)を用いて支持体の平面と平行に、2個の層に等分割した断面を、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製)で測定し、空隙部に外接する外接球の直径を測定した。結果を表1に示す。
[膜成形性]
蛍光体塗布液を、ドクターブレードを用いて支持体上に塗布し乾燥させた後、蛍光体層が支持体上に形成され膜として成立している場合をAA、膜として成立していない場合をDDとした。結果を表1に示す。
[相対輝度]
実施例1〜10および比較例1、2で作製した蛍光体シートを用いてフラットパネルディスプレイ(FPD)を作製し、管電圧80kVpのX線を照射し、得られた画像データの平均シグナル値を発光量とした。比較例1で作製したシンチレータシートの輝度を100%とした相対輝度を表1に示す。
[総合判定]
膜成形性がAAであり、かつ、相対輝度が100%を超えるときをAA、それ以外をDDとした。結果を表1に示す。
Figure 2016186455

Claims (23)

  1. 支持体と、シンチレータ層とを有するシンチレータパネルであって、
    前記シンチレータ層は、シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙部からなり、
    前記シンチレータ層の空隙率は、14〜35vol%の範囲内であることを特徴とするシンチレータパネル。
  2. 前記シンチレータ層を、支持体の平面と平行に2個の層に等分割した場合、各層の空隙率の差が5vol%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネル。
  3. 前記シンチレータ層を、支持体の平面と平行に3〜5個の層に等分割した場合、各層の空隙率のばらつきが5vol%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のシンチレータパネル。
  4. 前記シンチレータ層の空隙部に外接する外接球の直径が、0.2〜15μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  5. 前記空隙部の少なくとも一部を、シンチレータ層に気泡を導入することによって形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  6. 前記空隙部の少なくとも一部を、シンチレータ層に中空粒子を混入することによって形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  7. 前記バインダー樹脂の400〜600nmの波長範囲の光線透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  8. 前記バインダー樹脂の屈折率が、1〜2.2の範囲内であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  9. 前記バインダー樹脂の屈折率が、1〜1.5の範囲内であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  10. 前記シンチレータ層において、シンチレータ粒子と空隙部との接する面積が、シンチレータ粒子とバインダー樹脂との接する面積よりも大きいことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  11. 前記シンチレータ層中、バインダー樹脂の充填率が3〜12vol%であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  12. 前記シンチレータ層中、シンチレータ粒子の充填率が55〜73vol%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  13. 前記シンチレータ粒子が、
    第1の平均粒子径をもつ第1のシンチレータ粒子と、
    第2の平均粒子径をもつ第2のシンチレータ粒子との、
    平均粒子径の異なる少なくとも2種類のシンチレータ粒子からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  14. 前記第1のシンチレータ粒子の平均粒子径が、0.5〜5μmであること、
    前記第2のシンチレータ粒子の平均粒子径が、7〜20μmであること、および、
    前記第1のシンチレータ粒子と前記第2のシンチレータ粒子との粒径比が、3以上であることを特徴とする請求項13に記載のシンチレータパネル。
  15. 前記シンチレータ層の膜厚が、500μm以下であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  16. 前記シンチレータ層の少なくとも一部が、保護層で被覆されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  17. 前記シンチレータ粒子が、800℃以上の融点を有する成分を主成分とすることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  18. 前記シンチレータ粒子が、酸硫化ガドリニウムを主成分とすることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  19. 前記支持体とシンチレータ層との間に、400〜600nmの波長の光を80%以上反射する光反射層を設けることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  20. 前記シンチレータ層の、前記支持体を設ける側とは反対側に、耐湿性を有する保護層を設けることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
  21. シンチレータ粒子、バインダー樹脂および空隙形成用成分を含む蛍光体層用塗布液を調製する工程と、前記蛍光体層用塗布液を、支持体上に塗布し、空隙率が14〜35vol%の範囲内であるシンチレータ層を形成する工程とを有することを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
  22. 前記空隙形成用成分が、揮発性の溶媒、気泡および不活性ガスから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項21に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  23. 前記空隙形成用成分が、中空粒子であることを特徴とする請求項21に記載のシンチレータパネルの製造方法。
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