JP2016172830A - タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、剛性および耐摩耗性のいずれにも優れた空気入りタイヤを作製することができるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することである。
【解決手段】ジエン系ゴム(A)100質量部と、
弾性微粒子(B)1〜50質量部と、を含有し、
上記弾性微粒子(B)が、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または上記ジエン系ゴム(A)中で架橋させることにより微粒子の形態としたものであり、かつ、上記微粒子の平均粒子径が0.001〜100μmであり、
上記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または前記ジエン系ゴム(A)を用いずに架橋させて硬化物を得た場合における上記硬化物のJIS A硬度が45超を示し、かつ、伸びが200%以上を示す、タイヤ用ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はタイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤに関する。
従来より、タイヤの転がり抵抗を低減して発熱を抑えることにより、車の低燃費化が行われているが、近年、低燃費化への要求がますます強くなり、タイヤ部材の中でも、タイヤにおける占有比率が高いトレッドに対して、より優れた低発熱性が要求されている。
このような問題を解決するため、近年、タイヤのトレッドの補強用充填剤としてシリカを使用することが行われてきた。
しかし、シリカはカーボンブラックに比べるとゴムに対する親和性が低いため、補強効果が小さい。
そこで、カーボンブラックと同程度の補強性を得るために、シリカの分散性を向上させたり、ゴムとシリカを化学的に結合させたりすることで補強性を増大させる試みがなされ、具体的には、シランカップリング剤を添加することやシリカ用に末端変性されたSBRを使用すること等が検討されてきた。
また、低発熱性を満足させる方法として、補強用充填剤であるシリカの配合量を減量する方法や補強性の小さい充填剤を用いることが知られているが、この方法では耐摩耗性能やグリップ性能が大きく低下するという問題があった。
このような問題に対して、例えば、特許文献1では、「(A)ビニル基を含有するジエン系ゴム、(B)窒素吸着比表面積30〜500m/gのシリカ及び/又は窒素吸着比表面積22〜250m/gのカーボンブラック、並びに(C)分子中に2個以上のメルカプト基を有する化合物を含有する未加硫複合体微粒子を含むことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。」が提案されている([請求項1])。
特開2010−090203号公報
しかしながら、本発明者らが特許文献1に記載のゴム組成物について検討を重ねたところ、タイヤにしたときに剛性および耐摩耗性に劣ることが明らかとなった。
そこで、本発明は、剛性および耐摩耗性のいずれにも優れた空気入りタイヤを作製することができるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、単体で硬化させた際に所定の硬度および伸びを満たすことができる架橋性オリゴマーまたはポリマーを、水もしくは有機溶媒または上記ジエン系ゴム(A)中で架橋させることにより微粒子の形態とした弾性微粒子を配合することにより、剛性および耐摩耗性のいずれにも優れた空気入りタイヤを作製できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] ジエン系ゴム(A)100質量部と、
弾性微粒子(B)1〜50質量部と、を含有し、
上記弾性微粒子(B)が、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または上記ジエン系ゴム(A)中で架橋させることにより微粒子の形態としたものであり、かつ、上記微粒子の平均粒子径が0.001〜100μmであり、
上記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または前記ジエン系ゴム(A)を用いずに架橋させて硬化物を得た場合における上記硬化物のJIS A硬度が45超を示し、かつ、伸びが200%以上を示す、タイヤ用ゴム組成物。
[2] 上記弾性微粒子(B)が、硫黄原子を含む成分を含有する、[1]に記載のゴム組成物。
[3] 上記弾性微粒子(B)が、上記ジエン系ゴム(A)と相溶する成分と、上記ジエン系ゴム(A)と相溶しない成分とで構成された複合構造である、[1]または[2]に記載のタイヤ用ゴム組成物。
[4] 上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、カーボンブラックおよび/または白色充填剤(C)を1〜100質量部含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[5] 上記弾性微粒子(B)が、上記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を水または有機溶媒を分散媒とした分散液中で架橋させて微粒子化した後に、上記分散媒を除去して粉末化することで得られる微粒子である、[1]〜[4]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[6] 上記弾性微粒子(B)が、上記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を上記ジエン系ゴム(A)中で架橋させて微粒子化した微粒子である、[1]〜[5]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いる空気入りタイヤ。
以下に示すように、本発明によれば、剛性および耐摩耗性のいずれにも優れた空気入りタイヤを作製することができるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図である。
[タイヤ用ゴム組成物]
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム(A)100質量部と、弾性微粒子(B)1〜50質量部と、を含有し、上記弾性微粒子(B)が、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または上記ジエン系ゴム(A)中で架橋させることにより微粒子の形態としたものであり、かつ、上記微粒子の平均粒子径が0.001〜100μmであり、上記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または前記ジエン系ゴム(A)を用いずに架橋させて硬化物を得た場合における上記硬化物のJIS A硬度が45超を示し、かつ、伸びが200%以上を示す、タイヤ用のゴム組成物である。
ここで、「上記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または前記ジエン系ゴム(A)を用いずに架橋させて硬化物を得た場合における上記硬化物のJIS A硬度が45超を示し、かつ、伸びが200%以上を示す」とは、本発明のタイヤ用ゴム組成物に含まれる弾性微粒子(B)に関する規定ではあるが、微粒子そのものの硬度や伸びを測定することは困難であるため、弾性微粒子(B)を構成する成分と同様の成分からなる(バルク状態の)硬化物の硬度および伸びについて規定したものである。
また、「JIS A硬度」とは、JIS K6253−3:2012に規定されるデュロメータ硬さであって、タイプAのデュロメータにより温度25℃において測定した硬さをいう。
また、「伸び」とは、硬化物からJIS3号ダンベル状の試験片を打ち抜き、引張速度500mm/分での引張試験をJIS K6251:2010に準拠して行い、温度25℃において測定した切断時伸び(EB)[%]をいう。
本発明においては、上述した通り、上記弾性微粒子(B)を配合したゴム組成物を用いることにより、空気入りタイヤの剛性および耐摩耗性がいずれも良好となる。
これは、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、硬度および伸びが所定の値となる硬化物を微粒子化した弾性微粒子(B)を用いることにより、マトリックスゴムを補強するだけでなく、局所的にかかる歪みが分散されるため、剛性および耐摩耗性が向上したと考えられる。
以下に、本発明のタイヤ用ゴム組成物が含有する各成分について詳細に説明する。
〔ジエン系ゴム(A)〕
本発明のタイヤ用ゴム組成物が含有するジエン系ゴム(A)は、主鎖に二重結合を有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記ジエン系ゴム(A)は、上述した各ゴムの末端や側鎖がアミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、エポキシ基等で変成(変性)された誘導体であってもよい。
これらのうち、NR、BR、SBRを用いるのが好ましく、SBRを用いるのがより好ましい。
本発明においては、作製されるタイヤの剛性および耐摩耗性がより良好となり、グリップ性および低転がり抵抗性も良好となる理由から、上記ジエン系ゴム(A)の50質量%以上がSBRであるのが好ましく、70〜100質量がSBRであるのがより好ましい。
〔弾性微粒子(B)〕
本発明のタイヤ用ゴム組成物が含有する弾性微粒子(B)は、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または上記ジエン系ゴム(A)中で架橋させることにより微粒子の形態としたものである。
また、弾性微粒子(B)の平均粒子径は、0.001〜100μmであり、0.01〜50μmであるのが好ましく、0.05〜30μmであるのより好ましい。
ここで、弾性微粒子(B)の「平均粒子径」とは、タイヤ用ゴム組成物の加硫試験体の断面を電子顕微鏡(倍率:500〜2000倍程度)にて画像解析し、観察された弾性微粒子(B)の粒子の最大長を任意の10個以上の粒子で測定し、平均化した値をいう。
<架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)>
弾性微粒子(B)を構成している架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)は、架橋性官能基を有するオリゴマーまたはポリマーであれば特に限定されないが、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族系、飽和炭化水素系、アクリル系、植物由来系もしくはシロキサン系の重合体または共重合体等が挙げられる。
これらのうち、例えば、強靭なウレタンゴムを作製できる観点から、ポリエーテル系もしくはポリカーボネート系の共重合体であるのが好ましく、ポリカーボネート系の共重合体であるのがより好ましい。
上記ポリカーボネート系の共重合体としては、例えば、ジアルキルカーボネートとポリオール化合物(例えば、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等)とのエステル交換反応により得られるもの;ポリカーボネートジオールとジイソシアネート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等)との縮合反応により得られるもの(以下、「ポリカーボネートウレタンプレポリマー」とも略す。);等が挙げられる。
一方、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)が有する架橋性官能基としては、具体的には、例えば、水酸基、加水分解性シリル基、シラノール基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基、エポキシ基等が挙げられる。
これらのうち、作製される空気入りタイヤの耐摩耗性がより良好となる理由から、加水分解性シリル基または酸無水物基を有しているのが好ましい。
なお、本明細書においては、「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)またはメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)を意味するものとする。
本発明においては、上述したジエン系ゴム(A)と化学的に結合し、作製される空気入りタイヤの剛性がより向上する理由から、弾性微粒子(B)が硫黄原子を含む成分を含有していることが好ましい。
ここで、弾性微粒子(B)が硫黄原子を含む成分を含有する態様としては、例えば、弾性微粒子(B)の内部や表面に、共有結合を介してメルカプト基やスルフィド結合を有する成分が存在している態様などが挙げられる。
これらの態様のうち、弾性微粒子(B)の表面にメルカプト基やスルフィド結合を有する態様が好ましい。
ここで、弾性微粒子(B)の表面にメルカプト基やポリスルフィド結合を導入する方法としては、例えば、後述する実施例における合成例で示す通り、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカーボネートジオール、水酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有ポリブタジエン等の水酸基含有オリゴマーに、ジイソシアネート化合物を付加させてイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを合成し、かかるウレタンプレポリマーに、(メタ)アクリロイルオキシ基と水酸基とを有する化合物(例えば、ヒドロキシアクリレート、ヒドロキシメタクリレートなど)を反応させた後、反応後の合成物が有する(メタ)アクリロイルオキシ基に、多官能のチオール化合物をエン・チオール反応により付加反応させて導入させる方法が挙げられる。
また、他の方法としては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカーボネートジオール、水酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有ポリブタジエン等の水酸基含有オリゴマーに、(メタ)アクリロイルオキシ基と水酸基とを有する化合物(例えば、2−イソシアナトエチルメタクリレート、2−イソシアナトエチルアクリラートなど)を反応させた後、多官能のチオール化合物をエン・チオール反応により付加反応させて導入させる方法が挙げられる。
また、他の方法としては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカーボネートジオール、水酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有ポリブタジエン等の水酸基含有オリゴマーに、イソシアネートシラン等を付加させて加水分解性シリル基を導入し、これを架橋させるためシラノール縮合による反応、硬化を行う際に、メルカプトシラン類、サルファーシラン類、ポリスルフィドシラン類等の含硫黄シランカップリング剤を同時に添加する方法が挙げられる。
本発明においては、上述したジエン系ゴム(A)への分散性や相溶性に優れる理由から、弾性微粒子(B)は、上述したジエン系ゴム(A)と相溶する成分と、上述したジエン系ゴム(A)と相溶しない成分とで構成された複合構造であるのが好ましい。
ここで、複合構造としては、例えば、コアとシェルとが異なるポリマーで構成されたコアシェル構造;あるポリマーにより形成された微粒子に他のポリマーを被覆した構造;2種類のオリゴマーまたはポリマーを共重合させて微粒子化した構造;などが挙げられる。
また、このような複合構造は、粒子の外側を構成する部分に、硫黄原子を含む成分を含有していることが好ましい。
上記弾性微粒子(B)は、均一の形態を形成しやすい理由から、上述した架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水または有機溶媒(例えば、MEK、MIBK、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノンなど)を分散媒とした分散液中で微粒子化した後に、上記分散媒を除去して粉末化することで得られる微粒子であるのが好ましい。
また、上記弾性微粒子(B)は、上記分散液中で微粒子化する際に、界面活性剤、乳化剤、分散剤、シランカップリング剤等の添加剤を用いて調製するのが好ましい。
また、上記弾性微粒子(B)は、均一形態を形成しやすい理由から、上述した架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、上述したジエン系ゴム(A)中で微粒子化させる態様であるのが好ましい。
本発明においては、上述した通り、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を架橋させて硬化物を得た場合における上記硬化物のJIS A硬度が45超を示し、かつ、伸びが200%以上を示す。
ここで、上記硬化物のJIS A硬度は、60以上であるのが好ましく、75以上であるのがより好ましい。
また、上記硬化物の伸びは、250%以上であるのが好ましく、300%以上であるのがより好ましい。
本発明においては、上記弾性微粒子(B)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜50質量部であり、5〜40質量部であるのが好ましく、10〜30質量部であるのがより好ましい。
〔カーボンブラックおよび/または白色充填剤(C)〕
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、カーボンブラックおよび/または白色充填剤(C)を含有する。
<カーボンブラック>
上記カーボンブラックとしては、具体的には、例えば、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPE、SRF等のファーネスカーボンブラックが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記カーボンブラックは、ゴム組成物の混合時の加工性や空気入りタイヤの補強性等の観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)が10〜300m2/gであるのが好ましく、20〜200m2/gであるのがより好ましい。
ここで、N2SAは、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K 6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値である。
<白色充填剤>
上記白色充填剤としては、具体的には、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸カルシウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、補強性の観点から、シリカが好ましい。
シリカとしては、具体的には、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、転がり抵抗、グリップ性能、耐摩耗性等のバランスという観点から、湿式シリカが好ましい。
上記シリカは、混練性の観点から、CTAB吸着比表面積が50〜300m2/gであるのが好ましい。
ここで、CTAB吸着比表面積は、シリカ表面への臭化n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムの吸着量をJIS K6217−3:2001「第3部:比表面積の求め方−CTAB吸着法」にしたがって測定した値である。
本発明においては、上記カーボンブラックおよび/または白色充填剤(C)の含有量は、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して1〜100質量部であり、40〜90質量部であるのが好ましく、45〜80質量部であるのがより好ましい。
ここで、カーボンブラックおよび/または白色充填剤(C)の含有量とは、カーボンブラックのみを含有する場合はカーボンブラックの含有量のことをいい、白色充填剤のみを含有する場合は白色充填剤の含有量のことをいい、カーボンブラックおよび白色充填剤を含有する場合はこれらの合計の含有量をいう。
〔シランカップリング剤〕
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上述した白色充填剤(特に、シリカ)を含有する場合、タイヤの補強性能を向上させる理由から、シランカップリング剤を含有するのが好ましい。
上記シランカップリング剤を配合する場合の含有量は、上記白色充填剤100質量部に対して、0.1〜20質量部であるのが好ましく、4〜12質量部であるのがより好ましい。
上記シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、補強性改善効果の観点から、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドおよび/またはビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用することが好ましく、具体的には、例えば、Si69[ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド;エボニック・デグッサ社製]、Si75[ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド;エボニック・デグッサ社製]等が挙げられる。
〔その他の成分〕
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上述した成分以外に、炭酸カルシウムなどのフィラー;ジニトロソペンタメチレンテトラアミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミン、オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド(OBSH)、ベンゼンスルフォニルヒドラジド誘導体、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、窒素を発生するトルエンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルセミカルバジド、ニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソフタルアミド、P,P′−オキシービス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などの化学発泡剤;硫黄等の加硫剤;スルフェンアミド系、グアニジン系、チアゾール系、チオウレア系、チウラム系などの加硫促進剤;酸化亜鉛、ステアリン酸などの加硫促進助剤;ワックス;アロマオイル;老化防止剤;可塑剤;等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。
これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。例えば、ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、硫黄は0.5〜5質量部、加硫促進剤は0.1〜5質量部、加硫促進助剤は0.1〜10質量部、老化防止剤は0.5〜5質量部、ワックスは1〜10質量部、アロマオイルは5〜30質量部、それぞれ配合してもよい。
〔タイヤ用ゴム組成物の製造方法〕
本発明のタイヤ用ゴム組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等)を用いて、混練する方法等が挙げられる。
また、本発明のタイヤ用ゴム組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明のタイヤ用ゴム組成物を、タイヤトレッドに用いた空気入りタイヤである。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図を示すが、本発明のタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3は本発明のタイヤ用ゴム組成物から構成されるトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば、本発明のタイヤ用ゴム組成物に用いられたジエン系ゴム、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤の種類およびその配合割合に応じた温度で加硫または架橋し、タイヤトレッド部を形成することにより製造することができる。
<弾性微粒子1の調製>
ポリカーボネートジオール(T6001、旭化成製)200gと、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業製)100gとを、80℃で5時間反応させ、末端イソシアネートポリカーボネートウレタンプレポリマー(反応物1)を得た。
また、反応物1とは別に、トリメチロールプロパン(TMP、三菱ガス化学製)20gと、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」と略す。)20gと、2−イソシアナートエチルメタクリレート(カレンズMOI(登録商標)、昭和電工製)23gとを混合し、80℃10時間反応させた反応物(反応物2)を得た。
次いで、ウレタンプレポリマー(反応物1)50gに、MIBK5g、ジメチロールブタン酸(DMBA)2.2g、トリエチルアミン(TEA)1.1g、および、反応物2を6.1g混合し、10分間撹拌した。
次いで、水80gにソルビタン酸系界面活性剤(TW−0320V、花王製)5.0g、ペンタエリスルトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)8.5g、ジブチルチンジラウレート(DBTL)0.06gを、高速ディゾルバー式撹拌機に投入し、回転数1000rpmで10分間撹拌した。その後、70℃まで徐々に昇温し、1時間撹拌を続け、乳白色エマルジョン溶液を得た。
得られた溶液をガラスプレート上に塗布し、水を蒸発させてレーザー顕微鏡で観察すると、球状の弾性微粒子1が生成していることが確認できた。
得られた弾性微粒子1の平均粒子径は10μm前後であった。
一方、弾性微粒子1と同様の成分を硬化させた硬化物は、JIS A硬度が80であり、強度が40Mpaであり、伸びは300%であった。
<弾性微粒子2の調製>
ポリカーボネートジオール(T6001、旭化成製)100gと、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業製)43.5gと、MIBK70gとを、80℃で5時間反応性させ、末端イソシアネートポリカーボネートウレタンプレポリマー(反応物3)を得た。
また、反応物3とは別に、トリメチロールプロパン(TMP、三菱ガス化学製)27gと、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(Y−5187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)41gと、MIBK20gとを混合し、80℃10時間反応させた反応物4を得た。
次いで、ウレタンプレポリマー(反応物3)210gに、MIBK10g、ジメチロールブタン酸(DMBA)5.0g、トリエチルアミン(TEA)3.0g、および、トリメチロールプロパン(TMP、三菱ガス化学製)2.5gを投入し、5分間撹拌した。その後、水200gとソルビタン酸系界面活性剤(TW−0320V、花王製)5.0gを投入し、ディゾルバー付き撹拌装置で、ディゾルバー回転数1000rpmで10分間撹拌した。
次いで、上述した弾性微粒子1の調製で用いたウレタンプレポリマー(反応物1)100g、MIBK100g、および、反応物4を16g投入し、さらに5分間撹拌した。その後、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803、信越化学工業社製)10g、ソルビタン酸系界面活性剤(TW−0320V、花王製)15.0gを投入し、直ちにディゾルバー回転数1000rpmで30分間撹拌し、その後70℃下で1時間放置し、乳白色エマルジョン溶液を得た。
得られた溶液をガラスプレート上に塗布し、水を蒸発させてレーザー顕微鏡で観察すると、ロッド状の弾性微粒子2が生成していることが確認できた。
得られた弾性微粒子2の平均粒子径は20μm前後であった。
一方、弾性微粒子2と同様の成分を硬化させた硬化物は、JIS A硬度が60であり、強度が30Mpaであり、伸びは250%であった。
<弾性微粒子3の調製>
上述した弾性微粒子1の調製で用いたウレタンプレポリマー(反応物1)33gに、MIBK30g、ジメチロールブタン酸(DMBA)1.7g、トリエチルアミン(TEA)1.3gを投入し、5分間撹拌した。
次いで、水80gと、ソルビタン酸系界面活性剤(TW−0320V、花王製)4.0gとを投入し、ディゾルバー付き撹拌装置で、ディゾルバー回転数1000rpmで10分間攪拌した。その後、70℃まで昇温して30分間その状態を保持した。
次いで、水酸基末端液状ポリイソプレンPoly ip(出光興産株式会社製)10gと、上述した弾性微粒子1で調製した反応物2を2.2g添加し、70℃下3分間、攪拌を継続した。
次いで、ペンタエリスルトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)4.0g、ジブチルチンジラウレート(DBTL)0.1gを投入し、高速ディゾルバー式撹拌機に投入し、回転数1000rpmで10分間撹拌した。その後も、70℃を維持しながら1時間撹拌を続け、乳白色エマルジョン溶液を得た。
得られた溶液をガラスプレート上に塗布し、水を蒸発させてレーザー顕微鏡で観察すると、球状の弾性微粒子3が生成していることが確認でき、その平均粒子径は10μm前後であることが分かった。
一方、弾性微粒子3と同様の成分を硬化させた硬化物は、JIS A硬度が75であり、強度が35Mpaであり、伸びは250%であった。
<実施例1〜5および比較例1>
下記第1表に示す成分を、下記第1表に示す割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、150℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。
次に、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に、得られたゴム組成物をランボーン摩耗用金型(直径63.5mm、厚さ5mmの円板状)中で、170℃で10分間加硫して加硫ゴムシートを作製した。
<モジュラス>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度20℃または100℃、引張り速度500mm/分の条件で、100%モジュラス(M100)および300%モジュラス(M300)を測定した。これらの結果を下記第1表に示す。
なお、温度20℃における100%モジュラスが、タイヤにしたときの剛性として評価できる。
<引張強度>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度20℃または100℃、引張り速度500mm/分の条件で破断強度(TB)を測定した。これらの結果を下記第1表に示す。
<伸び>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度20℃または100℃、引張り速度500mm/分の条件で破断伸び(EB)を測定した。これらの結果を下記第1表に示す。
<tanδ(20℃)>
得られた加硫ゴムシートについて、JIS K6394:2007に準拠し、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hz、温度20℃の条件におけるtanδを測定した。結果を下記第1表に示す。
<転がり抵抗指数>
得られた加硫ゴムシートについて、JIS K6394:2007に準拠し、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hz、温度60℃の条件におけるtanδを測定した。
得られた結果は、比較例1の値を100とする指数で表し、下記第1表に示した。この指数が小さいほどtanδが小さく、転がり抵抗が優れる(小さい)ことを意味する。
<耐摩耗性>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6264−1、2:2005に準拠し、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所製)を用いて、温度20℃、スリップ率50%の条件で摩耗減量を測定した。結果を下記第1表に示す。
上記第1表中の各成分は、以下のものを使用した。
・SBR:スチレンタジエンゴム(Nipol1502、日本ゼオン社製)
・シリカ:Nipsil AQ(日本シリカ社製)
・弾性微粒子1〜3:上記のとおり製造したもの
・シランカップリング剤:シランカップリング剤(Si69、エボニック・デグッサ社製)
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(正同化学社製)
・硫黄:油処理硫黄(細井化学社製)
・加硫促進剤:スルフェンアミド系加硫促進剤(サンセラーCM−G、三新化学社製)
・老化防止剤:アミン系老化防止剤(サントフレックス 6PPD、フレクシス社製)
第1表に示す結果から、弾性微粒子を配合した実施例1〜5のゴム組成物は、いずれも20℃における300%モジュラスが大きくなり、弾性微粒子を配合していない比較例1よりも、剛性が高いことが分かった。
また、弾性微粒子を配合した実施例1〜5のゴム組成物は、弾性微粒子を配合していない比較例1よりも、耐摩耗性が良好となることが分かった。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (7)

  1. ジエン系ゴム(A)100質量部と、
    弾性微粒子(B)1〜50質量部と、を含有し、
    前記弾性微粒子(B)が、架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または前記ジエン系ゴム(A)中で架橋させることにより微粒子の形態としたものであり、かつ、前記微粒子の平均粒子径が0.001〜100μmであり、
    前記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を、水もしくは有機溶媒または前記ジエン系ゴム(A)を用いずに架橋させて硬化物を得た場合における前記硬化物のJIS A硬度が45超を示し、かつ、伸びが200%以上を示す、タイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記弾性微粒子(B)が、硫黄原子を含む成分を含有する、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記弾性微粒子(B)が、前記ジエン系ゴム(A)と相溶する成分と、前記ジエン系ゴム(A)と相溶しない成分とで構成された複合構造である、請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、カーボンブラックおよび/または白色充填剤(C)を1〜100質量部含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記弾性微粒子(B)が、前記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を水または有機溶媒を分散媒とした分散液中で架橋させて微粒子化した後に、前記分散媒を除去して粉末化することで得られる微粒子である、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記弾性微粒子(B)が、前記架橋性オリゴマーまたはポリマー(b1)を前記ジエン系ゴム(A)中で架橋させて微粒子化した微粒子である、請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いる空気入りタイヤ。
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