JP3020592B2 - 弾性路面敷板 - Google Patents

弾性路面敷板

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JP3020592B2 JP2301758A JP30175890A JP3020592B2 JP 3020592 B2 JP3020592 B2 JP 3020592B2 JP 2301758 A JP2301758 A JP 2301758A JP 30175890 A JP30175890 A JP 30175890A JP 3020592 B2 JP3020592 B2 JP 3020592B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願は、寒冷、積雪地域における一般道路の交差点、
横断歩道、カーブ、坂道、駐車場出入口や高速道路のイ
ンターチェンジ出入口、料金所、並びに踏切とその前後
のアプローチ部等の通行車両が頻繁に減速、加速、停
車、発進を繰り返す路面での冬期間の積雪、凍結による
タイヤのスリップ事故を未然に防止し、交通安全の確保
と通行の円滑、さらに、除雪、氷割作業の軽減を目的と
して発明された防滑性を有するゴム弾性路面敷板に関す
るものである。
[従来の技術] 従来、この種のものにあっては、下記のようなものに
なっている。
寒冷、積雪地域における最近の冬期間の交通事情は、
道路管理者による除雪作業の徹底やロードヒーティング
等の各種融雪施設の普及、融雪剤の散布、情報サービス
の向上等で次第に改善されてきているが、冬期間のレジ
ャー人口増加、地方の活性化等でそれに伴って冬期通行
区間の延長や車両の増加等で、冬期間の路面のアイスバ
ーン、圧雪等によるタイヤのスリップが主な原因の交通
事故は減らず、むしろ増加傾向にある。
さらに、最近法制化されたスパイクタイヤの使用規制
の影響等社会的にも冬道における交通の円滑性を維持
し、安全確保を計り、人命と財産を守るための早急な対
応が強く要望されている。
そこで、従来、冬道での積雪対策としては、ロードヒ
ーティング、地下水散布、融雪剤散布、ロータリ車、モ
ーターグレーダー等による機械的除雪方法など種々提案
されている。
〔発明が解決しようとする課題] 上述した従来の冬道での積雪対策であるロードヒーテ
ィング、地下水散布、融雪剤散布、ロータリー車、モー
ターグレーダー等による機械的除雪方法などは、経済
性、投資効率、メンテナンスの難しさ、環境への影響
等、いずれの方式も下記のような一長一短の問題点を有
している。
例えば、地下水あるいは海水散布の場合、地下水位の
低下による地盤沈下、海水による車体や道路施設の腐食
があり、ロードヒーティングは施工費が他の方式に比べ
て高く、また、ランニングコストも高く、高エネルギー
消費型である。
一番簡便な塩化カルシウム等の融雪剤散布方式は、海
水散布と同様に車両や道路施設の腐食と終末処理場の処
理能力への影響や二次公害の可能性もある。
さらに、除雪機械による方式も、機械能力、人手不足
等で24時間路面を露出しておくことが殆ど不可能であ
る。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、と
くには、冬期間における、路面上への圧雪状態の発生を
有効に防止し、併せて、路面の凍結状態を、車両の走行
に基づいて、効果的に取り除くことができる、極めて経
済的で、かつ、二次公害、労働力不足などを生じるおそ
れのないメンテナンスフリーの弾性路面敷板を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明の弾性路面敷板で
は、軟質ゴムからなる下地緩衝層の上面に、鋼板および
表面ゴム層を順次に積層したものにおいて、その積層体
にボルト挿入孔を設け、また、表面ゴム層の表面に、防
滑意匠を施し、この表面ゴム層の上面近傍にセラミック
スを埋め込む。
ここで好ましくは、前記鋼板の周縁を、下地緩衝層お
よび表面ゴム層にてカバーして、その周縁の外部への露
出を防止する。
なおここで、前記鋼板の代わりに、金網もしくはエキ
スパンションメタルを積層することもでき、また、その
鋼板に代えて、ボルト挿入孔の周りに座金を配設するこ
ともできる。
[作 用] この弾性路面敷板では、それを敷設する路面等に多少
の凹凸があっても、下地緩衝層が、それ自身の弾性変形
に基づいて凹凸を有効に吸収するので、弾性路面敷板を
路面等に常に十分に密着させることができ、また、それ
ぞれの弾性路面敷板の上面を、同一水平面内に、簡単に
かつ安定した姿勢で、整列させて敷設することができ
る。
しかも、下地緩衝層の路面等へのかかる密着によっ
て、路面敷板と路面等との間への水の浸入を阻止するこ
とで、その水の凍結、凍上等に起因する路面敷板の変形
を有効に防止することができる。
そしてさらには、下地緩衝層の弾性変形によって、路
面敷板上を走行する車両による、その敷板の振動衝撃を
緩衝することにより、路盤や踏切を保護するとともに、
発生騒音を有効に抑制することができる。
またここでは、平面輪郭寸法を、下地緩衝層および表
面ゴム層のそれぞれとほぼ等しくした鋼板を、路面敷板
を基盤材に機械的に固定するための芯材として機能させ
て、それにてボルト締付力を支持することにより、それ
ぞれのゴム層を十分に保護することができる。加えて、
この鋼板は、弾性路面敷板の経時的な変形の他、その路
面敷板のとくには隅部におけるめくれを有効に防止し、
さらには、路面敷板の十分平坦な敷設を担保するととも
に、アンカーボルトの本数の低減を可能とする。
さらに、この弾性路面敷板では、防滑意匠を施した表
面ゴム層の上面近傍に、3〜8mmの粒径の不定形状のセ
ラミックスを埋込み、それらのセラミックスを、車両等
の通過によるその表面ゴム層の弾性変形によってゴム表
面から突出させることで、車両タイヤと路面敷板との摩
擦力を一層高めて、さらにすぐれた防滑性能をもたらす
ことができる。この一方で、セラミックスは、車両等の
通過がないときは、ゴム表面にほとんど露出しないの
で、路面敷板上に雪の取り除きには何の支障もきたすこ
とはない。
またここで、下地緩衝層の下面に、アルミニウム箔も
しくはステンレススチール箔を接着させた弾性路面敷板
にあっては、それらの箔を設けない場合に比して、敷板
の基板面への初期接着力を高めるとともに、下地緩衝層
に含まれる添加剤の滲出を阻止して、基盤面への高い接
着力を長期間に渡って維持することができる。しかも、
それらの箔は、ゴムように大きく伸縮変形しないことか
ら、接着層の剪断破壊もしくは剪断剥離等のおそれを十
分に取り除くことができる。
なおこれらのことは、鋼板に代えて、金網もしくはエ
キスパンションメタルを積層した場合にもほぼ同様であ
るが、この場合には、弾性路面敷板の重量を、鋼板を用
いる場合に比して有効に低減させることができる。
ところで、前記鋼板の代わりに、ボルト挿通孔の周り
に位置する座金を用いる場合には、とくに、路面等の凹
凸が比較的大きく、しかも、その凹凸の補修が、時間的
もしくは予算上の制約によって不可能であるときにも、
路面敷板を、その比較的大きな凹凸面に十分にフィット
させて防滑機能を確実に発揮させることができる。
加えて、この弾性路面敷板の表面ゴム層は、それに固
有の弾性の他、その表面に施した防滑意匠の作用に基づ
き、その路面敷板上への車両等の通過に際して大きく弾
性変形するので、表面ゴム層上の氷結層を、その弾性変
形およびそれに続く弾性復帰によって、簡単かつ確実に
破壊除去して、車両タイヤ等と路面敷板との摩擦力を常
に高く維持することができる。しかも、表面ゴム層は、
車両等の通過の都度大きく弾性変形することから、その
表面ゴム層上に雪が積もることがあっても、それが圧節
状態となるのを十分に防止することができる。そしてさ
らには、表面ゴム層のこのような弾性変形によって、そ
こに作用する荷重を広く分散させることにより、表面ゴ
ム層の摩耗、チッピング、カッティング等による損傷を
有効に防止することができる。
[実施例] 実施例1 本発明の実施例について第1〜5図を参照して以下に
説明する。
この実施例は、冬期間の、アイスバーンや圧雪による
スリップ事故の危険性が極めて高い踏切における、車両
の停止、発車位置、路面並びに踏切内に、弾性路面敷板
を敷設施工したものである。
第1〜3図は、本発明の弾性路面敷板1を、踏切の車
両停発車位置に、図では上下の各片側に10mの長さで、
既設のコンクリート舗装面2に対し、ドライアンカー3
を用いて踏切本体敷板4に接して締着した状態を示す図
である。
この実施例で使用する各弾性路面敷板1は、幅500m
m、長さ3000mm、厚さ35mmの寸法を有しており、この弾
性路面敷板1は、第4,5図に示すように、表面ゴム層1A
と、この表面ゴム層の下面に鋼板1Dを介して積層され
た、軟質ゴムよりなる下地緩衝層1Eとから構成されてい
る。
表面ゴム層1Aには深さ12mm、幅4mmのノンスリップ溝
を、車の進行方向1Cと直角に20mmピッチに刻設してなる
防滑意匠1Bが形成されている。
この防滑意匠は当該弾性路面敷板1のゴム弾性特性を
さらに強調し、表面への外圧に対して変形することで路
面が受ける車両の荷重を分散し、摩耗、チッピング、カ
ッティング等の破壊を最小限に防ぎ、ノンスリップ効果
を高めるためのものである。
この表面ゴム層1AはJISK−6301(加硫ゴム試験方法)
−14項「低温衝撃ぜい化温度」で−45℃以下の耐寒性を
有し、また、同じくJISK−6301−16項「オゾン劣化試
験」で、オゾン濃度50±5PPhm、恒温槽温度40±2℃、
試片伸び20%の条件下において、100時間全く異常が認
められず優れた耐候性を備え、さらに、アクロン式摩耗
試験でも試片角度15゜、荷重15ポンド(2.721kg)、予
備回転500回、本回転1500回の試験条件において、摩耗
損失が0.1cc以下であり、長期間のスパイクタイヤ等の
走行に充分に耐え得る高い耐摩耗性能も兼ね備えてい
る。
この表面ゴム層1Aのゴム配合の一例としては、次の表
1の通りである。
硬度はJISスプリング式A型硬度計で55である。
第4図,第5図を参照して、鋼板1Dは、弾性路面敷板
1が各種の基盤材に機械的に固定されるための芯材で、
厚さや形状は弾性路面敷板の大きさや相手材の種類、形
状によって適したスペックをとることができるが、弾性
路面敷板1の周縁部からは露出しないマイナス寸法(こ
の例では周辺よりマイナス8mmとしてある)とし、ゴム
層との剥離、腐食、また、踏切本体敷板4として使用し
た場合、線路間に流れる信号電流の短縮等を夫々防止す
ることを目的としたものである。
材質は一般構造材のSS41や、この表面に亜鉛メッキを
施し、耐食性とゴムとの接着性を高めた亜鉛引綱板など
を用いている。
なお、鋼板の代わりに金網やエキスパンションメタル
を用いることもできる。
また、第5図を参照して、表面ゴム層1Aと所謂なじみ
層としての下地緩衝層1Eとの、鋼板1Dに対する、接合
は、それが、亜鉛引板鋼板でない場合、成形時予め鋼板
1Dの表面をショットブラストあるいはサンドブラストで
錆、スケール等を取り除き、溶剤脱脂後、プライマー
(例えば東洋化学「メタロックP/メタロックFB」等)を
塗布しておき、プレス成型と同時接着で強固(JISK−63
01第1項の「金属との加硫接着」の90゜剥離強さで35kg
f/25mm以上)に接着されている。
なお、亜鉛引綱板はブラスト工程が不要である。
さらに、弾性路面敷板1の成形方法は、表1の表面ゴ
ムをTダイ付押出機で幅250mm、厚さ10mmで押出したシ
ートを幅500mm、厚さ30mm、長さ1500mmに貼り合わせ、
予めプライマー処理を施した484×1484×4.5mの鋼板1D
をその表面ゴムに重ね合わせる。
次に、表面ゴム層1Aと同様にTダイ付押出機で押し出
した表2の下地緩衝層の軟質ゴムを幅250mm、厚さ6mmに
押出し、これを幅500mm、長さ1500mmのシートに突き合
わせ加工したものを、さらに、鋼板1Dの上に重ね合わせ
一体化し、これを防滑意匠を施したプレス成形金型に仕
込み、これを蒸気加熱式ゴムプレス成形機を用いて圧縮
成形する。
このときのプレス成形条件は金型温度145℃で加圧時
間は60分である。加硫の終わった成形品は脱型後バリ取
を行ない、冷却後寸法検査がなされる。
一方、コンクリート舗装面2と接する軟質ゴムからな
る下地緩衝層1Eは、下地のコンクリート舗装面が多少凹
凸であっても弾性路面敷板が容易に密着固定されるよう
な構成となっている。
下地緩衝層1Eの適性硬度範囲はJISスプリング式A型
硬度計で15〜30目盛である。
下地緩衝層1Eの効果はコンクリート舗装面2との密着
をよくすることでコンクリート舗装面2と弾性路面敷板
との間の空隙をなくし、冬期間水の浸入による凍上を防
ぎ、さらに、この路面敷板を通行する車による振動を吸
収し、路盤や踏切を保護すると共に、それに伴う騒音も
大幅に減少する効果も有している。
下地緩衝層のゴム配合例を表2に示す. さらに、下地緩衝層1Eの下面すなわち路面と直接接着
する面には、第6図に示すように、加硫同時接着により
この緩衝層と強剛に0.05〜0.2mm厚のアルミニウム箔1F
を貼り付けることができる。(発明者の実験では0.03mm
厚のアルミニウム箔が好適であった。) このアルミニウム箔1Fは、コンクリートやアスファル
トなどの舗装面と本発の弾性路面敷板を接着剤5を用い
強固に接合する際に、接着の比較的難しい加硫ゴムを直
接に接着せず加硫ゴムと接着剤の中間に当該アルミニウ
ム箔1Fを介在することで、アルミニウム箔なしの場合に
比べ初期接着力を高め、さらに、長期間にわたって接着
力を保持することができるものである。
表4はアスファルトと弾性路面敷板の接着データーの
一部である。
このアルミニウム箔によって弾性路面敷板本体に配合
されている老化防止剤、加硫促進剤などが接着界面に経
時と共に徐々に移行し、界面の接着力を低下させる現象
を防ぐことができる。
なお、アルミニウム箔に代えて、ステンレススチール
箔とすることができる。
この弾性路面敷板1には路盤面に締着するためのドラ
イアンカー(「サンビックアンカー」M−16×160)3
用の25φのアンカー孔1Gが周辺部に14ケあけてある。
このように表面ゴム層1A−鋼板1D−下地緩衝層1E−ア
ンカー孔1Gからなる弾性路面敷板をコンクリート舗装面
2にコンクリートドリルを用い、23φ径で約170mmの深
さにアンカー打込み穴2Aをあけ、ドライアンカー3で締
着する。
第5および第6図における6は、アンカー打込み後、
アンカー頭部を埋込む現場注型タイプの急速硬化ウレタ
ンエラストマーで、弾性路面敷板が万一破損した場合な
どアンカー孔が泥、小石などで埋まり、アンカーの着脱
作業がしずらくなるのを防ぎ、さらに、アンカー部に氷
が付着することも防ぐことを目的として注入する。
使用したウレタンエラストマーの一例を表3に示す。
第1図は弾性路面敷板1を上下線に夫々10mの長さに
わたり20面ずつ敷設した踏切停車ゾーンの全体を示して
いて、第2図はその断面を表わし、2Bは既設のコンクリ
ート舗装面2の上に敷設した弾性路面敷板1とレベルを
同じくするために8ケ左に打設したコンクリートであ
る。
また、第5図は弾性路面敷板1をコンクリート舗装面
2にドライアンカーで締着した状態を示している。
実施例2 第7〜11図に示すところにおいて、11は本発明におけ
る他の実施例の弾性路面敷板である。
第7図は、既設のアスファルト路面に、この弾性路面
敷板11(総厚25mm)を敷設した状態を示している。
11Aは表面ゴム層(厚さ20mm、配合は実施例1と同
じ)で、上面はノンスリップ溝(深さ16mm、幅6mm)で
なる防滑意匠11Bが刻設され、この表面ゴム層の下面に
は柔らかい下地緩衝層11Cが一体に積層され、これら両
者には当該弾性路面敷板11を路面に締着するためのアン
カーボルト(径16mm)11Dを貫入するボルト孔11Eが1m2
当り約8本の割合で開設されている。
このボルト孔11Eは、70mm角で厚さが4.5mmのゴムと加
硫同時接着された軟鉄(SS41)でなる座金11Fで補強さ
れている。
さらに、既設のアスファルト路面の小さな突起や凹凸
などになじませるために表面ゴム層11Aの下面に上述の
ように下地緩衝層11C(実施例1と同配合)が5mmの厚さ
で積層されていて、この下地緩衝層が路面と直接接着す
る下面には加硫同時接着により第12図に示すように、こ
の緩衝層と強固に0.03mmのアルミニウム箔11Gを貼り付
けることができる。
この弾性路面敷板11は中間部に綱板などの芯材が入っ
ていないため比較的凹凸のある既設の路面で、予めその
凹凸の補修が時間的あるいは予算上の制約があってでき
ない場合でも、その路面に充分にフィットし、確実に防
滑硬化を発揮できる仕様となっている。
下地の既設のアスファルト路面への弾性路面敷板11の
固定方法は、接着剤11Hによる全面接着と、さらに、固
着信頼性をアップするためにアンカーボルト11Dあるい
はケミカルアンカー11Iなどの機械的部分締着方法を組
み合わせる二重の方法をとっている。
本発明の弾性路面敷板とアスファルトに使われた上記
接着剤例は表5の通りである。
主剤と硬化剤を表5の重量比で混合し、弾性路面敷板
接着面の水、泥などの汚れを取り除いておいたアスファ
ルト表面に均一に夫々700〜1000g/m2塗布し、直ちに貼
り合わせ、予め打ち込んでおいたケミカルアンカー11I
のボルトで軽く締め、手押の圧着ローラーを使い転圧を
兼ね、アスファルトと弾性路面敷板間のエアーを追い出
す。
接着剤11Hが充分に硬化したことを確認してから、ア
ンカーのボルトを締め直し、最後にこのボルト孔に表3
のウレタンエラストマー11Jを注入する。
他の実施例を第13図を参照して説明する。
これは、弾性路面敷板を設置する路面が未舗装であっ
たり、あるいは舗装が著しく傷んでいて、前述したよう
な弾性路面敷板を路面に直接敷設できない場合などに適
用するものであって、弾性路面敷板12Bをコンクリート
板ユニット12に組込んだものである。
このコンクリート板ユニット12は、予め工場で幅3m、
長さ3.3m、厚さ21.5cmの鉄筋コンクリートを型枠を用い
て打設する際、第17図の如くアンカーボルト12Aを装着
した弾性路面敷板12Bを型枠の底にセットし、コンクリ
ートを流し込み、鉄筋コンクリート基板12Cと一体成形
する。
この弾性路面敷板12Bと一体化したコンクリート板ユ
ニット12は、鉄筋で補強された第17図のコンクリート板
ユニット用締結ブロック12Dで順次締結し、コンクリー
ト板ユニット間が離れたり、ずれたりすることがないよ
う構成されている。
さらに、締結されたコンクリート板ユニット全体は、
アンカー12Eが地盤に食い込み固定される。
なおここにおいて、鉄筋コンクリートブロックの代わ
りにF.R.P.構造材や鉄骨構造材を用いたり、また、20mm
ないし50mm厚の鋼板を使用する方法もある。
ところで、弾性路面敷板12Bと弾性路面敷板1とは同
じ構造のものである。
第19図および第20図は、さらに他の実施例を示す断面
図である。
これは、表面ゴム層1Aの、防滑意匠を施した部分に、
不定形状のセラミックス1A1を埋込んだものであり、こ
れによれば、防滑性をより一層必要とする路面に適用さ
れて、タイヤと路面との摩擦力を高め、グリップ効果を
大幅にアップすることができる。
ふるいにより粒子径を3〜8mmに揃えたアルミナに、
“シクソンP−10"を下地プライマーとして、また、
“シクソン511−T"を上塗りプライマーとして用いるこ
とで、ゴムとアルミナを強固に加硫接着することができ
る。
アルミナ1000gに対し“シクソンP−10"を80g計量
し、撹拝器で均一に混合し、これを乾燥炉で100℃×20
乾燥させる。
次に、下地プライマーと同様の手順で上塗りプライマ
ーをアルミナ1000gに対して70g計量し、塗り重ねる。
プライマー処理されたアルミナを弾性路面敷板用金型
の成形表面積1m2当り3500g金型キャビテー内に一様に散
布した後、実施例1で示した方法と同様の成形方法で金
型に表面ゴムー鉄芯一下地緩衝層ゴムを順次積層し、一
体化したものを仕込み、プレス成形機で圧縮成形する。
成形時のプレス加硫条件も同一とする。
成形されたセラミックス埋込型の弾性路面敷板は、第
19図の如く表面には殆どセラミックスは露出していない
ので、上に積もった雪を取除く際も作業に支障をきたす
ことはない。
この敷板の上に車両が通過することにより、第20図の
如くその重量でセラミックス周辺のゴム表面がひずみ、
セラミックス1A1の頂点部のみがゴム表面から僅かに突
き出し、これがタイヤ13のトレッドとの摩擦抵抗を大き
くし、防滑性能を大幅に向上させる。
〔発明の効果] 本発明は、上述の通り構成されているので次に記載す
る効果を奏する。
本発明の弾性路面敷板は、耐寒性、耐候性、耐摩耗性
を有するゴム弾性体を基本素材とし、この弾性を活か
し、かつ、防滑効果をもった表面の防滑意匠により、積
雪→一部融雪→気温低下→氷結→アイスバーンとなって
も、弾性路面敷板面板上を車が通過することで、車の重
さと、タイヤが路面敷板に当たる衝撃で、瞬時に容易に
アイスバーンが破壊され、タイヤと路面敷板との摩擦力
が一気に増し、防滑効果を発揮するものである。
また、水分の多めの雪積の場合、一般の路面では、通
行する車によって直に雪が堅くしまる圧雪状態となり、
極めて危険な道路状況となってしまうが、弾性路面敷板
は上記の材質と防滑意匠により決して圧雪状態にはなり
得ず、また、通過車両がなく、弾性路面敷板面板上に、
雪や氷がそのまま付着してしまったとしても、スコップ
等の簡易な除雪用具で簡単に取り除くことができ、従来
の除雪、融雪方式に較べ、軽作業、省エネルギー、無公
害、メンテナンスフリー、除雪作業時の作業安全性改
善、さらに、冬期間以外でもこの路面敷板を敷設するこ
とにより、下地緩衝層の採用と相俟って、通行車両によ
る振動、騒音を大幅に改善することができ、多くの点で
極めて優れたものである。
しかも、この弾性路面敷板では、下地緩衝層が、それ
自身の弾性変形に基づいて、路面等の多少の凹凸を有効
に吸収するので、弾性路面敷板を路面等に常に十分に密
着させて、それぞれの弾性路面敷板の上面を、同一水平
面内に簡単に、かつすぐれた安定性をもって整列させて
敷設することができる。
加えて、下地緩衝層の路面等へのかかる密着によっ
て、路面敷板と路面等との間への水の浸入を阻止するこ
とで、その水の凍結、凍上等に起因する路面敷板の変形
を有効に防止することができる。
さらに、下地緩衝層の弾性変形に基づいて、路面敷板
上を走行する車両によってその敷板に生じる振動衝撃を
緩衝することにより、路盤や踏切を保護するとともに、
発生騒音を有効に抑制することができる。
またこの弾性路面敷板に埋設した、鋼板は、路面敷板
を基盤材に固定するための芯材として機能するので、下
地緩衝層および表面ゴム層のそれぞれを、その鋼板によ
って、機械的締付力から十分に保護することができる。
ところでこの鋼板は、弾性路面敷板のほぼ全体にわたっ
て埋設されていることから、この弾性路面敷板の経時的
な変形の他、その路面敷板のとくには隅部におけるめく
れを有効に防止することができ、さらには、路面敷板の
十分平坦な敷設を担保するとともに、アンカーボルトの
本数の低減を実施することができる。
そして、これらのことは、鋼板に代えて、金網もしく
はエキスパンションメタルを積層した場合にもまたほぼ
同様であるが、この場合には、弾性路面敷板それ自身の
重量を、鋼板を用いる場合に比して有効に低減させるこ
とができる。
ところが、前記鋼板の代わりに、ボルト挿通孔の周り
に位置する座金を用いる場合には、とくに、路面等の凹
凸が比較的大きく、しかも、その凹凸の補修が、時間的
もしくは予算上の制約によって不可能であるときにも、
路面敷板を、その比較的大きな凹凸面に十分にフィット
させて防滑機能を常に確実に発揮させることができる。
加えて、この弾性路面敷板では、防滑意匠を施した表
面ゴム層の上面近傍に、3〜8mmの粒径の不定形状のセ
ラミックスを埋込み、それらのセラミックスを、車両等
の通過によるその表面ゴム層の弾性変形によってゴム表
面から突出させることで、車両タイヤと路面敷板との摩
擦力を一層高めて、さらにすぐれた防滑性能をもたらす
ことができる。
また、ここで、下地緩衝層の下層に、アルミニウム箔
もしくはステンレススチール箔を接着させた弾性路面敷
板にあっては、それらの箔を設けない場合に比して、敷
板の基盤面への初期接着力を高めるとともに、下地緩衝
層に含まれる添加剤の滲出を阻止して、基板上での高い
接着力を長期間にわたって維持することができる。しか
も、それらの箔は、ゴムのように大きく伸縮変形しない
ことから、接着剤層の剪断破壊もしくは剪断剥離等のお
それを十分に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は弾性路面敷板を踏切の車両停発車位置に敷設し
た状態の平面図、 第2図はA−A線断面図、 第3図は弾性路面敷板の一部を省略した拡大平面図、 第4図はB−B線断面図、 第5図は締着部の要部拡大図、 第6図は同上の他の実施例の縦断面図、 第7図は既設のアスファルト路面に 第8図は弾性路面敷板の一部を省略した拡大平面図、 第9図は同上の要部拡大図、 第10図はC−C線拡大断面図、 第11図はD−D線拡大断面図、 第12図は同上の他の実施例の縦断面図、 第13図は鉄筋コンクリートブロックの敷設状態全体の断
面図、 第14図は同上の要部拡大図、 第15図は締結ブロックとコンクリート板ユニットの組み
込み状態を示す側面図、 第16図は、E−E線断面図、 第17図は、コンクリート板ユニットの要部拡大断面図、 第18図は、コンクリート板ユニット用締結ブロックの斜
視図、 第19図は、セラミックス埋込型の弾性路面敷板に対する
無負荷状態の拡大断面図、 第20図は、同上の負荷状態の拡大断面図である。 1……弾性路面敷板、 2……コンクリート舗装面、 3……ドライアンカー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 勇 北海道札幌市中央区北五条西4丁目1番 地 北海道旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 山口 一郎 北海道小樽市奥沢4丁目26番1号 株式 会社ミツウマ内 (72)発明者 梅本 博之 北海道小樽市奥沢4丁目26番1号 株式 会社ミツウマ内 (56)参考文献 特開 昭57−47202(JP,A) 特開 昭55−164505(JP,A) 特開 昭62−225603(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟質ゴムからなる下地緩衝層と、この下地
    緩衝層の上面に順次に積層した鋼板および表面ゴム層と
    を具え、この積層体にボルト挿通孔を設け、前記表面ゴ
    ム層の表面に防滑意匠を施すとともに、表面ゴム層の上
    面近傍にセラミックスを埋め込んでなる弾性路面敷板。
  2. 【請求項2】前記鋼板の周縁を、下地緩衝層および表面
    ゴム層にてカバーしてなる請求項1記載の弾性路面敷
    板。
  3. 【請求項3】前記鋼板に代えて、金網もしくはエキスパ
    ンションメタルを積層してなる請求項1もしくは2記載
    の弾性路面敷板。
  4. 【請求項4】前記鋼板に代えて、ボルト挿通孔の周りに
    座金を配設してなる請求項1もしくは2記載の弾性路面
    敷板。
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