JP2016164652A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高いレベルのかぶり抑制効果を有する電子写真感光体を提供すること。【解決手段】 支持体と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に有する電子写真感光体であって、該電荷輸送層が、該電子写真感光体の表面層であり、該電荷輸送層が、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有するポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真感光体、係る電子写真感光体の製造方法、並びに、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
表面層として電荷輸送層を有する電子写真感光体は、繰り返し使用に対する耐摩耗性が求められる。電荷輸送層の耐摩耗性を向上するために、電荷輸送層のバインダーとして用いる樹脂、特に、ポリカーボネート樹脂の構造の検討がされている(特許文献1〜5)。
特開2011−26574号公報 特開平05−113680号公報 特開平04−149557号公報 特開平06−011877号公報 特開2005−338446号公報
本発明者らの検討によると、表面層として電荷輸送層を有する電子写真感光体を用いる場合、繰り返し使用による摩耗によって、電荷輸送層が薄くなることで、電界強度が上昇することが分かった。その結果、画像に「かぶり」という現象(本来トナーが現像されるべきでない部分に、少量のトナーが現像されてしまう現象)が発生するという技術課題が生じることが分かった。
上記特許文献1〜5に記載の、従来のポリカーボネート樹脂をバインダーとして用いた電荷輸送層を有する電子写真感光体においては、かぶりはある程度抑制されてはいるものの、近年特に求められる電子写真感光体の高寿命化には十分に対応できていなかった。
したがって、本発明の目的は、高いレベルのかぶり抑制効果を有する電子写真感光体を提供することにある。また、本発明の別の目的は、係る電子写真感光体の製造方法、並びに、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる電子写真感光体は、支持体と、電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に有し、該電荷輸送層が、該電子写真感光体の表面層であり、該電荷輸送層が、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有するポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とする。
<A群:式(103)で示される構造単位>
(式(103)において、R231〜R234は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R235とR236は同一であり、炭素数1〜9のアルキル基を示す。i231は0〜3の整数を示す。)
<B群:式(104)、式(105)、式(106)で示される構造単位>
(式(104)において、R241〜R244は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Xは単結合、スルホニル基を示す。)
(式(105)において、R251〜R254は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R256〜R257は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基を示す。)
(式(106)において、R261〜R264は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Wは、炭素数5〜12のシクロアルキリデン基を示す。)
本発明によれば、高いレベルのかぶり抑制効果を有する電子写真感光体を提供することができる。また、係る電子写真感光体の製造方法、並びに、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 実施例で用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。 実施例で用いたクロロガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。 実施例で用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図である。 1ドット桂馬パターン画像を説明する図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。本発明者らが検討を行った結果、特定のポリカーボネート樹脂を含有する電荷輸送層を有する電子写真感光体を用いることで、機械的強度が特に向上し、高いレベルでかぶりが抑制できることを見出した。具体的には、支持体と、電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に有する電子写真感光体であって、該電荷輸送層が、該電子写真感光体の表面層であり、該電荷輸送層が、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有するポリカーボネート樹脂を含有する。
<A群:式(103)で示される構造単位>
式(103)において、R231〜R234は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R235とR236は同一であり、置換又は無置換の炭素数1〜9のアルキル基を示す。i231は0〜3の整数を示す。尚、i231が0のときは単結合である。
<B群:式(104)、式(105)、式(106)で示される構造単位>
式(104)において、R241〜R244は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Xは単結合、スルホニル基を示す。
式(105)において、R251〜R254は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R256〜R257は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基を示す。アリール基は、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
式(106)において、R261〜R264は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Wは、炭素数5〜12のシクロアルキリデン基を示す。シクロアルキリデン基は、アルキル基で置換されていてもよい。
上記A群から選択される構造単位と、上記B群から選択される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を合成する方法としては、例えば、以下2つの方法が挙げられる。1つ目は、式(109)のビスフェノール化合物と、式(110)〜(112)から選択される少なくとも1種のビスフェノール化合物を、ホスゲンと直接反応させる方法(ホスゲン法)である。2つ目は、上述した少なくとも2種のビスフェノール化合物を、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスアリールカーボネートとエステル交換反応させる方法(エステル交換法)である。
ホスゲン法においては、通常、酸結合剤及び溶剤の存在下において、上述した少なくとも2種のビスフェノール化合物とホスゲンを反応させる。このとき用いる酸結合剤としては、ピリジンや、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。また溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムなどが挙げられる。更に、縮重合反応を促進するために、触媒や分子量調節剤を加えても良い。触媒としては、トリエチルアミンのような第三級アミン、または第四級アンモニウム塩などが挙げられる。分子量調節剤としては、フェノール、p−クミルフェノール、t−ブチルフェノール、長鎖アルキル置換フェノールなどの一官能基化合物が挙げられる。
また、ポリカーボネート樹脂を合成する際に、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤;フロログルシン、イサチンビスフェノールなど分岐化剤を用いてもよい。また、ポリカーボネート樹脂を合成するときの反応温度は、0〜150℃が好ましく、5〜40℃がより好ましい。反応時間は、反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間が好ましく、1分〜2時間がより好ましい。また、反応中は、反応系のpHを10以上にすることが好ましい。
以下、合成に用いるビスフェノール化合物の具体例を示す。
(1)式(109)のビスフェノール化合物
式(109)において、R231〜R234は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R235とR236は同一であり、置換又は無置換の炭素数1〜9のアルキル基を示す。i231は0〜3の整数を示す。尚、i231が0のときは単結合である。
式(109)で示されるビスフェノール化合物としては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンなどが挙げられる。これらを2種類以上併用することも可能である。
(2)式(110)〜(112)から選択される少なくとも1種のビスフェノール化合物
式(110)において、R241〜R244は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Xは単結合、スルホニル基を示す。
式(111)において、R251〜R254は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R256〜R257は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基を示す。アリール基は、アルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
式(112)において、式(106)において、R261〜R264は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Wは、炭素数5〜12のシクロアルキリデン基を示す。シクロアルキリデン基は、アルキル基で置換されていてもよい。
式(110)〜(112)で示されるビスフェノール化合物としては、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−2,2′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5−トリメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジブチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジシクロヘキシルビフェニル、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジフェニルビフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−シクロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−フルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンなどが挙げられる。これらを2種類以上併用することも可能である。
(A群から選択される構造単位)
A群から選択される構造単位の中でも、下記式(A−301)〜(A−305)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、かぶり抑制効果及び電気特性の向上の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層において、樹脂同士の距離や、樹脂と電荷輸送物質間の距離が均一になり、機械的強度や、電気特性が向上すると考えられる。
(B群から選択される構造単位)
B群から選択される構造単位の中でも、下記式(B−103)、(B−110)〜(B−112)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、かぶり抑制効果及び電気特性の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層において、樹脂同士の距離や、樹脂と電荷輸送物質間の距離が均一になり、機械的強度や、電気特性が向上すると考えられる。
B群から選択される構造単位の中でも、下記式(B−201)〜(B−205)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、かぶり抑制効果の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層において、樹脂同士のパッキングが密になるため、機械的強度が向上すると考えられる。
B群から選択される構造単位の中でも、下記式(B−301)〜(B−308)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、電荷輸送層用塗布液の保存安定性、フォトメモリーの抑制効果、繰り返し使用時の電気特性の向上の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層用塗布液において、樹脂の溶媒への溶解性が向上すると考えられる。また、電荷輸送層において、樹脂と電荷輸送物質間の距離が均一になり、電気特性が向上すると考えられる。ここで、フォトメモリーとは、プロセスカートリッジや電子写真装置の繰り返し使用後のメンテナンスを行う際に、電子写真感光体が蛍光灯などの光を浴びることで生成したキャリアが感光層に滞留することで発生する現象である。この状態で画像形成を行うと、光を浴びた部分と光を浴びていない部分との間に電位差が生じ、濃度ムラを有する画像となってしまう。
B群から選択される構造単位の中でも、下記式(B−401)〜(B−405)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、電荷輸送層用塗布液の保存安定性、フォトメモリーの抑制効果、繰り返し使用時の電気特性の向上の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層用塗布液において、樹脂の溶媒への溶解性が向上すると考えられる。また、電荷輸送層において、樹脂と電荷輸送物質間の距離が均一になり、電気特性が向上すると考えられる。
ポリカーボネート樹脂に占める、A群から選択される構造単位の含有比率が、20mol%以上70mol%以下であることが好ましく、25mol%以上49mol%以下であることがより好ましい。
本発明において、ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、30,000以上100,000以下であることが好ましく、40,000以上80,000以下であることがより好ましい。ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が30,000より小さいと機械的強度が低く、かぶり抑制効果が十分に得られない場合がある。一方、ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が100,000より大きいと電荷輸送層用塗布液の保存安定性が十分に得られない場合がある。後述する実施例において、樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)[測定器:アライアンスHPLCシステム(Waters製)]を用い、Shodex KF−805Lカラム(昭和電工製)2本、0.25w/v%クロロホルム溶液サンプル、1ml/分クロロホルム溶離液、254nmのUV検出の条件で測定し、ポリスチレン換算の値として算出した。
また、上記ポリカーボネート樹脂の極限粘度は、0.3dL/g〜2.0dL/gが好ましい。
ポリカーボネート樹脂の比誘電率εは、以下のクラジウス−モソッティの式から求めることができる。
K=(4π/3)×(α/V)
ε=(1+2K)/(1−K)
ここで、Vは密度汎関数計算B3LYP/6−31G(d,p)による構造最適化計算後に得られた安定構造における分子体積であり、αは構造最適化計算後に得られた安定構造における制限Hartree−Fock法計算(基底関数は6−31G(d,p))による分極率である。複数の構造単位を有するポリカーボネート樹脂(例えば、共重合体)の場合、各構造単位の比誘電率に含有比率を乗じて、合計した値である。例えば、例示化合物1921の場合、構造単位(A−301)の比誘電率は2.11、構造単位(B−301)の比誘電率は2.20である。この値から例示化合物1921の含有比率から、比誘電率は2.16と計算できる。本発明においては、比誘電率εが、2.15以下であることが好ましく、2.13以下であることがより好ましい。
比誘電率εが2.15以下であると、高速応答性が向上する。この理由を以下のように推測している。ここでいう高速応答性とは、通常のプロセススピードとプロセススピードを速くして用いる場合とで、画像形成を行うと同等の画像濃度が得られることである。通常、プロセススピードを変化させると電子写真感光体が受光する光量が異なる。その際、電子写真感光体が受光する光量が同等になるように光量の制御を行ってもプロセススピードの違いで画像形成を行うと画像濃度が異なることがある。この濃度変化はプロセススピードが高速になるにつれ露光−現像間が短くなるため、高速プロセスで顕著になる。この原因として相反則不軌があり、同等の画像濃度を得るためには複雑な制御を行う必要があったが本発明者は相反則不軌以外に以下の原因があると考えている。その原因として、電子写真感光体が画像形成時に受けるプロセスである露光−現像間の現像時における電子写真感光体の表面電位の明減衰率が異なるためだと考えている。つまり、現像時に同等の表面電位であっても現像時における表面電位の明減衰率が異なるとトナーの現像性が異なり、画像形成時における画像濃度が変化してしまうと考えられる。電荷発生層で発生した電荷は、電荷輸送層に注入され、電荷輸送層において電子写真感光体の表面に輸送される。短時間で電子写真感光体の表面に到達する電荷もあれば、電子写真感光体の表面に到達するまでに比較的長時間を要する電荷(残留電荷)もある。現像時における明減衰率は帯電―露光による光応答直後なので電荷輸送層内の低電界強度における残留電荷のキャリア挙動が影響していると考えられる。ポリカーボネート樹脂の比誘電率εが2.15以下であると、低電界強度時における残留電荷の吐き出し能力の時間変化が小さく、現像時における明減衰率が小さいと考えられる。また、ポリカーボネート樹脂の比誘電率εが2.15以下であると、電子写真感光体表面の電位ムラに対してトナー現像性があまり変化せず、通常のプロセススピードとプロセススピードを遅くして用いる場合とで画像形成を行うと、同等の画像濃度が得られると本発明者は考えている。
また、ポリカーボネート樹脂の比誘電率εが2.15以下であると、電荷輸送層に印可される電界強度が電荷輸送層の電荷輸送能力及び電荷発生層から電荷輸送層への注入能力へ有利に作用するため、繰り返し使用後におけるフォトメモリーの抑制に優れると考えられる。
<ポリカーボネート樹脂の具体例>
A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位を有するポリカーボネート樹脂の具体例と、その比誘電率を表1〜3に示す。
<ポリカーボネート樹脂の合成方法>
一例として、例示化合物1921の合成方法を以下に示す。その他のポリカーボネート樹脂は、以下の(例示化合物1921の合成方法)において、A群構造原材料とB群構造原材料の種類と添加量を適宜変えることにより合成可能である。また、樹脂の重量平均分子量は、分子量調節剤の添加量を適宜変えることにより調整可能である。
(例示化合物1921の合成方法)
5質量%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに、A群構造原材料として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン(和光純薬工業株式会社製、製品コード131―11331)を47.5g(0.196mol)と、B群構造原材料として4,4′−ジヒドロキシビフェニル(東京化成工業株式会社製、製品コードB0464)を38.0g(0.204mol)と、ハイドロサルファイト0.1gを溶解した。これにメチレンクロライド500mlを加えて攪拌しつつ、15℃に保ちながら、次いでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(東京化成工業株式会社製、製品コードB0383)1.3gを加えて攪拌して、反応液を乳化させた。乳化後0.4mlのトリエチルアミンを加え、23℃にて1時間攪拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、110℃、24時間乾燥して、A群構造単位A−301とB群構造単位B−201の共重合からなる例示化合物1921のポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂を赤外線吸収スペクトルにより分析した結果、1770cm−1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm−1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、ポリカーボネート樹脂であることが確認された。
[電子写真感光体]
本発明の電子写真感光体は、支持体と、電荷発生層と、表面層である電荷輸送層とをこの順に有する。支持体と電荷輸送層との間にその他の層を設けてもよい。以下、各層について説明する。
電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布法が好ましい。
<支持体>
本発明において、支持体は、導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金などの金属又は合金で形成される支持体や、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性支持体上に、アルミニウム、クロム、銀、金などの金属の薄膜;酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性材料の薄膜;銀ナノワイヤーを加えた導電性インクの薄膜を形成した支持体が挙げられる。
支持体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の形状としては円筒状またはフィルム状などが挙げられる。
<導電層>
本発明において、支持体の上に導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体のムラや欠陥の被覆、干渉縞の防止が可能となる。導電層の平均膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。
導電層は、導電性粒子と、結着樹脂を含有することが好ましい。導電性粒子としては、カーボンブラック、金属粒子および金属酸化物粒子などが挙げられる。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛、鉛白、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズの粒子が挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタンの粒子が好ましい。特に、酸化チタン粒子は、可視光及び近赤外光をほとんど吸収せず、白色であるため、高感度化の観点から好ましい。酸化チタンの結晶型として、例えば、ルチル型、アナターゼ型、ブルカイト型及びアモルファス型があり、いずれの結晶型を用いてもよい。また、針状結晶、粒状結晶の酸化チタン粒子も用いてもよい。より好ましくは、ルチル型の酸化チタン結晶の粒子である。金属酸化物粒子の個数基準の平均一次粒径は、0.05〜1μmであることが好ましく、0.1〜0.5μmであることがより好ましい。
結着樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中でも、他の層を形成するために用いる塗布液中の溶剤に対する耐性、導電性支持体に対する密着性、金属酸化物粒子の分散性・分散安定性という観点から、硬化性樹脂が好ましい。より好ましくは、熱硬化性樹脂である。熱硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性のフェノール樹脂、熱硬化性のポリウレタン樹脂が挙げられる。
<下引き層>
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、バリア機能と接着機能が高まる。下引き層の平均膜厚は、0.3μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
下引き層は、電子輸送物質又は金属酸化物粒子と、結着樹脂を含有することが好ましい。係る構成により、電荷発生層で発生した電荷のうち、電子を支持体にまで輸送することができるので、電荷輸送層の電荷輸送能が向上しても電荷発生層中での電荷の失活、トラップの増加を抑制できる。よって、初期の電気特性及び繰り返し使用時における電気特性が向上する。
電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、ナフチルイミド化合物、ペリレンイミド化合物が挙げられる。電子輸送物質は、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、メトキシ基などの重合性官能基を有することが好ましい。
金属酸化物粒子、結着樹脂としては、上記導電層において説明したものと同様である。
<電荷発生層>
本発明において、支持体と電荷輸送層との間に、電荷発生層を有する。電荷発生層は、電荷輸送層に隣接していることが好ましい。電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上1μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがより好ましい。
本発明において、電荷発生層は、電荷発生物質と結着樹脂を含有することが好ましい。
電荷発生層中の、電荷発生物質の含有量は、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
電荷発生物質としては、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料;インジゴ顔料;ペリレン顔料;多環キノン顔料;スクワリリウム色素;チアピリリウム塩;トリフェニルメタン色素;キナクリドン顔料;アズレニウム塩顔料;シアニン染料;キサンテン色素;キノンイミン色素;スチリル色素などが挙げられる。これらの中でもフタロシアニン顔料が好ましく、ガリウムフタロシアニン結晶がより好ましい。
ガリウムフタロシアニン結晶の中でも、優れた感度を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、クロロガリウムフタロシアニン結晶、ブロモガリウムフタロシアニン結晶、ヨードガリウムフタロシアニン結晶が、好ましい。中でもヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、クロロガリウムフタロシアニン結晶が特に好ましい。ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子としてヒドロキシ基を有するものである。クロロガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子として塩素原子を有するものである。ブロモガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子として臭素原子を有するものである。ヨードガリウムフタロシアニン結晶は、ガリウム原子が軸配位子としてヨウ素原子を有するものである。感度向上の観点から、CuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θにおいて7.4°±0.3°及び28.3°±0.3°にピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶や、CuKα線のX線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°において7.4°、16.6°、25.5°及び28.3°にピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶がより好ましい。
また、ガリウムフタロシアニン結晶は、結晶内に下記式で示されるアミド化合物を含有するガリウムフタロシアニン結晶であることが好ましい。
(上記式において、R81は、メチル基、プロピル基、またはビニル基を示す。)
具体的には、N−メチルホルムアミド、N−プロピルホルムアミド、N−ビニルホルムアミドが挙げられる。
アミド化合物の含有量は、ガリウムフタロシアニン結晶中のガリウムフタロシアニンに対して0.1質量%以上1.9質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以上1.5質量%以下であることがより好ましい。アミド化合物の含有量が0.1質量%以上1.9質量%以下であると、電界強度が高くなった際の電荷発生層からの暗電流が小さくなっていると考えており、本発明の電荷輸送層のかぶり抑制効果をより高めることができる。尚、アミド化合物の含有量は、H−NMR法により測定できる。
アミド化合物を結晶内に含有するガリウムフタロシアニン結晶は、アシッドペースティング法又は乾式ミリングにより処理したガリウムフタロシアニンと、アミド化合物とを含んだ溶剤を、湿式ミリング処理して結晶変換する工程によって得られる。
湿式ミリング処理とは、ガラスビーズ、スチールビーズ、アルミナボールなどの分散剤とともにサンドミル、ボールミルなどのミリング装置を用いて行う処理である。
結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリサルホン、アクリロニトリル共重合体及びポリビニルベンザールなどの樹脂が挙げられる。これらの中でも、ガリウムフタロシアニン結晶を分散させる樹脂としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルベンザールが好ましい。
<電荷輸送層>
本発明において、電荷輸送層は、電荷輸送物質、及び、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有するポリカーボネート樹脂を含有する。更に、トナーの転写効率を上げる目的で離型剤や、汚れなどを抑制する目的で指紋付着防止剤や、削れを抑制する目的でフィラーや、潤滑性を向上させる目的で潤滑剤などを含有してもよい。
本発明において、電荷輸送層は、電荷輸送物質、ポリカーボネート樹脂を溶媒と混合して電荷輸送層用塗布液を調製し、電荷輸送層用塗布液の塗膜を形成し、塗膜を乾燥させることで形成することができる。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤;トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶剤;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;ハロゲン原子で置換されたクロロホルムなどの炭化水素溶剤などが挙げられる。これらは、2種類以上を併用してもよい。中でも、双極子モーメントが1.0D以下の溶媒が好ましい。双極子モーメントが1.0D以下の溶媒としては、o−キシレン(双極子モーメント=0.64D)、メチラール(ジメトキシメタン)(双極子モーメント=0.91D)が挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましく、7μm以上25μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層中の、電荷輸送物質の含有量は、20質量%以上80質量%以下であることが好ましく、電子写真感光体のかぶり抑制効果及び長期保存安定性の向上の観点から、40質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
電荷輸送物質の分子量は300以上1,000以下が好ましい。繰り返し使用時の電気特性及び長期保存安定性の向上の観点からは、600以上800以下がより好ましい。また、フォトメモリー抑制効果及び長期保存安定性の向上の観点からは、350以上600以下がより好ましい。
電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物及びトリアリルメタン化合物などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリアリールアミン化合物を用いることが好ましい。以下、電荷輸送物質の具体例として、一般式と、各一般式を満足する例示化合物をそれぞれ示す。
(上記式において、Ar101、Ar102はそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアリール基を示し、R101、R102はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、あるいは置換基を有しても良いアリール基を示す。該置換のアリール基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
以下、(CTM−1)の例示化合物を示す。
(上記式において、Ar103〜Ar106はそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアリール基を示し、Z101は置換基を有しても良いアリーレン基、あるいは複数のアリーレン基がビニレン基を介して結合した2価の基を示す。Ar103〜Ar106上の2つの隣接する置換基が互いに結合して環を形成していてもよい。該置換のアリール基、アリーレン基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
以下、(CTM−2)の例示化合物を示す。
(上記式において、R103はアルキル基、シクロアルキル基、あるいは置換基を有しても良いアリール基を示し、R104は水素原子、アルキル基、あるいは置換基を有しても良いアリール基を示し、Ar107は置換基を有しても良いアリール基を示し、Z102は置換基を有しても良いアリーレン基を示す。n101は1〜3、mは0〜2の整数を示し、m+n101=3である。mが2の場合、R103は同一でも異なっていても良い。R103上の2つの隣接する置換基が互いに結合して環を形成していてもよい。R103とZ102とが結合して環を形成していてもよい。また、Ar107とR104とがビニレン基により結合して環を形成していてもよい。該置換のアリール基、アリーレン基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
以下、(CTM−3)の例示化合物を示す。
(上記式において、Ar108〜Ar111はそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアリール基を示す。該置換のアリール基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、4−フェニル−ブタ−1,3−ジエニル基である。)
以下、(CTM−4)の例示化合物を示す。
(上記式において、Ar112〜Ar117はそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアリール基を示し、Z103はフェニレン基、ビフェニレン基、あるいは二つのフェニレン基がアルキレン基を介して結合した2価の基を示す。該置換のアリール基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
以下、(CTM−5)の例示化合物を示す。
(上記式において、R105〜R108の少なくとも1つは下記式で示される1価の基であり、それ以外はそれぞれ独立してアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を示し、Z104は置換基を有しても良いアリーレン基、あるいは複数のアリーレン基がビニレン基を介して結合した2価の基を示す。n102は0または1を示す。該置換のアリール基、アリーレン基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
(上記式において、R109とR110はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基を示し、Ar118は置換基を有しても良いアリール基を示す。Z105は置換基を有しても良いアリーレン基を示す。nは1〜3の整数を示す。該置換のアリール基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基である。該置換のアリーレン基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
以下、(CTM−6)の例示化合物を示す。
(上記式において、Ar119は置換基を有しても良いアリール基、式(7−1)又は式(7−2)で示される1価の基を示し、Ar120、Ar121はそれぞれ独立に置換基を有しても良いアリール基を示す。該置換のアリール基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
(上記式において、Ar122、Ar123はそれぞれ独立に置換基を有しても良いアリール基、もしくは置換基を有しても良いアラルキル基を示す。該置換のアリール基、アラルキル基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
(上記式において、R111、R112はそれぞれ独立に置換基を有しても良いアリール基を示し、Z106は置換基を有しても良いアリーレン基を示す。該置換のアリール基、アリーレン基の置換基はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子である。)
以下、(CTM−7)の例示化合物を示す。
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
図1は、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
1は円筒状(ドラム状)の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3により、正または負の所定電位に帯電される。次いで、帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。露光光4は、例えば、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段から出力される、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光である。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像(正規現像または反転現像)され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写されていく。このとき、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写材7が紙である場合、転写材7は給紙部(不図示)から取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して給送される。
電子写真感光体1からトナー像が転写された転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離されて、定着手段8へ搬送されて、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。
転写材7にトナー像を転写した後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9により、トナー(転写残りトナー)などの付着物の除去を受けて清浄される。近年、クリーナレスシステムも開発され、転写残りトナーを直接、現像器などで除去することも可能である。更に、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段3が帯電ローラなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6及びクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納めて一体に支持してプロセスカートリッジを形成してもよい。そして、このプロセスカートリッジを電子写真装置本体に対して着脱自在に構成することが可能である。例えば、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9から選択される少なくとも1つを電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化する。そして、電子写真装置本体のレールなどの案内手段12を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光であってもよい。または、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動もしくは液晶シャッターアレイの駆動などにより放射される光であってもよい。
本発明の電子写真感光体1は、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンター及びレーザー製版などの電子写真応用分野にも幅広く適用することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
<ガリウムフタロシアニン結晶の合成>
電荷発生物質として用いるガリウムフタロシアニン結晶を以下の通り合成した。
(ヒドロキシガリウムフタロシアニンGa−0の合成)
窒素フローの雰囲気下、フタロニトリル5.46部及びα−クロロナフタレン45部を反応釜に投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液の水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物を濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン(ClGa)を4.65部(収率71%)得た。
上記で得たClGa4.65部を、温度10℃で濃硫酸139.5部に溶解させ、攪拌下、氷水620部中に滴下して再析出させて、フィルタープレスを用いて濾過した。得られたウエットケーキ(濾過物)を2%アンモニア水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いて濾過した。次いで、得られたウエットケーキ(濾過物)をイオン交換水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いた濾過を3回繰り返し、その後、固形分23%のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料)を得た。
得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料)6.6kgをハイパー・ドライ乾燥機HD−06R(日本バイオコン製、周波数(発振周波数):2455MHz±15MHz)を用いて以下のように乾燥させた。
得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を、専用円形プラスチックトレイにフィルタープレスより取り出したままの固まりの状態(含水ケーキ厚4cm以下)で載せ、遠赤外線はオフ、乾燥機の内壁の温度は50℃になるように設定した。そして、マイクロ波照射時は真空ポンプとリークバルブを調整し、真空度を4.0〜10.0kPaに調整した。
先ず、第1工程として、4.8kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に50分間照射し、次に、マイクロ波を一旦切ってリークバルブを一旦閉じて2kPa以下の高真空にした。この時点でのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の固形分は88%であった。第2工程として、リークバルブを調整し、真空度(乾燥機内の圧力)を前記設定値内(4.0〜10.0kPa)に調整した。その後、1.2kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に5分間照射し、また、マイクロ波を一旦切ってリークバルブを一旦閉じて2kPa以下の高真空にした。この第2工程を更に1回繰り返した(計2回)。この時点でのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の固形分は98%であった。第3工程として、第2工程でのマイクロ波を1.2kWから0.8kWに代えた以外は第2工程と同様にしてマイクロ波照射を行った。この第3工程を更に1回繰り返した(計2回)。第4工程として、リークバルブを調整し、真空度(乾燥機内の圧力)を前記設定値内(4.0〜10.0kPa)に復圧した。その後、0.4kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に3分間照射し、また、マイクロ波を一旦切ってリークバルブを一旦閉じて2kPa以下の高真空にした。この第4工程を更に7回繰り返した(計8回)。以上、合計3時間で、含水率1%以下のヒドロキシガリウムフタロシアニン(Ga−0)を1.52kg得た。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)
上記で得たヒドロキシガリウムフタロシアニンGa−0 0.5部と、N−メチルホルムアミド10部を、直径0.8mmのガラスビーズ20部と共にボールミルでミリング処理を室温(23℃)下、120rpmの条件で300時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−1を0.45部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図2に示す。
また、重硫酸を溶媒として用いたH‐NMR法[測定器:AVANCEIII 500(BRUKER製)]により、Ga−1結晶内に、N−メチルホルムアミドが0.9質量%含有されていることが確認された。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−2の合成)
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−ジメチルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から400時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−2を0.40部得た。得られたGa−2の粉末X線回折は、図2と同様であった。また、NMR測定により、Ga−2結晶内に、プロトン比率から換算し、N,N−ジメチルホルムアミドが1.4質量%含有されていることが確認された。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−3の合成)
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−プロピルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から500時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−3を0.40部得た。得られたGa−3の粉末X線回折は、図2と同様であった。また、NMR測定により、Ga−3結晶内に、プロトン比率から換算し、N−プロピルホルムアミドが1.4質量%含有されていることが確認された。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−4の合成)
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−ビニルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から100時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−4を0.40部得た。得られたGa−4結晶の粉末X線回折は、図2と同様であった。また、NMR測定により、Ga−4結晶内に、プロトン比率から換算し、N−ビニルホルムアミドが1.8質量%含有されていることが確認された。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−5の合成)
上記で得たクロロガリウムフタロシアニン(ClGa)0.5部を直径0.8mmのガラスビーズ20部と共にボールミルで乾式ミリング処理を室温(23℃)下で40時間行った。そこにN,N−ジメチルホルムアミド10部を加え湿式ミリング処理を室温(23℃)下で100時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、クロロガリウムフタロシアニン結晶Ga−5を0.44部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図3に示す。
また、重硫酸を溶媒として用いたH‐NMR法[測定器:AVANCEIII 500(BRUKER製)]により、Ga−5結晶内に、N,N−ジメチルホルムアミドが1.0質量%含有されていることが確認された。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−6の合成)
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、ミリング処理時間を400時間から48時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−6を0.46部得た。測定により、Ga−6結晶内に、プロトン比率から換算し、N,N−ジメチルホルムアミドが2.1質量%含有されていることが確認された。
(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−7の合成)
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−ジメチルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から100時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−7を0.40部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図4に示す。また、NMR測定により、Ga−7結晶内に、プロトン比率から換算し、N,N−ジメチルホルムアミドが2.2質量%含有されていることが確認された。
[電子写真感光体の作製]
以下、電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計Fischerscope(フィッシャーインストルメンツ製)で実測するか、単位面積当たりの質量から比重換算で算出した。
<実施例1>
酸化スズで被覆した硫酸バリウム粒子(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業製)60部、酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ製)15部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、大日本インキ化学工業製、固形分70質量%)43部、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング製)0.015部、シリコーン樹脂(商品名:トスパール120、東芝シリコーン製)3.6部、1−メトキシ−2−プロパノール50部、及び、メタノール50部からなる溶液を、ボールミルで20時間分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を、支持体として長さ261.5mm、直径24mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間140℃で乾燥させることによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。
次に、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ製)10部及びメトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学製)30部を、メタノール400部/n−ブタノール200部の混合溶剤に溶解させることによって、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって、膜厚が0.8μmの下引き層(UCL−1)を形成した。
次に、ガリウムフタロシアニン結晶Ga−7(電荷発生物質)10部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)5部、及び、シクロヘキサノン250部を、直径1.0mmのガラスビーズを用いたサンドミルで6時間分散処理した。この分散液に酢酸エチル250部を加えて希釈することによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.23μmの電荷発生層を形成した。
次に、ポリカーボネート樹脂として例示化合物1921(Mw:50,000)10部、電荷輸送物質として式(102)の化合物と、式(205)の化合物の混合物(混合比率が9:1)9部を、o−キシレン(Xy)70部とジメトキシメタン(DMM)20部に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を1時間125℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
<実施例2〜123及び比較例1〜6>
表4〜6に記載の、導電層の有無、下引き層の種類、電荷発生層に用いる電荷発生物質の種類、電荷輸送層における、樹脂の種類及び重量平均分子量Mw、電荷輸送物質の種類(2種併用の場合はその質量比)、電荷輸送物質と樹脂の部数、溶剤の種類とその部数となるように、上記(実施例1)からそれぞれ変更して電子写真感光体を作製した。尚、例示化合物3001は、B群構造単位B−101(誘電率2.11)の重合体(重量平均分子量が63,000)である。例示化合物3002は、B群構造単位B−201(誘電率2.20)の重合体(重量平均分子量が53,000)である。また、下引き層UCL−2及びUCL−3の形成方法、電荷発生物質CGM−1及びCGM−2を用いた電荷発生層の形成方法を以下に示す。
(下引き層UCL−2)
下記式の電子輸送性化合物(ETM−1)10部、
架橋剤として下記式で示されるブロック化されたイソシアネート化合物(商品名:スミジュール3175、固形分:75質量%、住友バイエルウレタン製)17部、
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)2部、
添加剤として酪酸亜鉛(II)0.2部、
をテトラヒドロフラン100部と1−メトキシ−2−プロパノール100部の混合溶媒に溶解し、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間160℃で加熱し、乾燥させ、硬化させることによって、膜厚が0.7μmの下引き層UCL−2を形成した。
(下引き層UCL−3)
酸化亜鉛粒子(平均一次粒径:50nm、比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm、テイカ製)100部をトルエン500部に撹拌しながら混合した。これに表面処理剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602、信越化学製)1.25部を添加し、6時間攪拌しながら混合した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。表面処理された酸化亜鉛粒子75部、上記ブロック化されたイソシアネート化合物(商品名:スミジュール3175、固形分:75質量%、住友バイエルウレタン製)16部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−1、積水化学工業製)9部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業製)1部を、メチルエチルケトン60部とシクロヘキサノン60部の混合溶剤に加えて分散液を調製した。この分散液に、平均粒径1.0mmのガラスビーズを用いて縦型サンドミルにて23℃雰囲気下、回転数1,500rpmで3時間分散処理した。分散処理後、得られた分散液に架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(商品名:SSX−103、平均粒径:3μm、積水化学工業製)5部と、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング製)0.01部を添加して攪拌することで、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を40分間160℃で加熱、重合させることによって、膜厚が30μmの下引き層UCL−3を形成した。
(電荷発生物質CGM−1を用いた電荷発生層)
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の27.3°にピークを有するY型オキシチタニウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)12部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)10部と、シクロヘキサノン250部を、直径1.0mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理して分散液を調製した。次に、この分散液に酢酸エチル500部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間温度80℃で乾燥することによって、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。
(電荷発生物質CGM−2を用いた電荷発生層)
電荷発生物質CGM−2として、下記式で表されるビスアゾ顔料15部、
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)10部と、テトラヒドロフラン250部を、直径1.0mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理して分散液を調製した。電荷発生層用塗布液を調製した。そしてこの塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を110℃で30分間乾燥して、膜厚0.30μmの電荷発生層を形成した。
[評価]
上記で作製した電子写真感光体、又は、電荷輸送層用塗布液を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表7〜9に示す。
<電荷輸送層用塗布液の評価>
(保存安定性)
電荷輸送層用塗布液を調製し、24時間攪拌を行った後、密封状態にて温度23℃、相対湿度50%の環境下に1ヶ月間保存した。保存後の電荷輸送層用塗布液を目視にて観察し、保存安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。
A:溶け残った固形物が無く、塗布液が透明であった
B:溶け残った固形物は無いが、塗布液に若干の濁りが見られた
C:溶け残った固形物は無いが、塗布液にはっきりと濁りが見られた
D:溶け残った固形物があった。
尚、電荷輸送層用塗布液の保存安定性がD評価だったものは、以下の電子写真感光体の評価が行えなかった。
<電子写真感光体の評価>
(かぶり抑制効果)
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)を調整できるように改造し、帯電電位(暗部電位)を−600Vに設定して評価装置として用いた。
上記で作製した電子写真感光体を評価装置のプロセスカートリッジ(シアン色)に装着し、温度23℃、相対湿度50%環境下で、A4サイズの普通紙に対し、印字比率1%のテストチャートによる画像出力を30,000枚連続して行った。テストチャートによる画像出力は、3枚の連続出力と6秒間の出力停止を繰り返して行った。
30,000枚耐久後、画像の白地部の反射濃度最悪値Fと画像形成前の普通紙の反射平均濃度Fを測定し、F−Fをかぶり値とした。濃度の測定には、反射濃度系(リフレクトメーター モデルTC−6DS、東京電色製)を用いた。数値が小さい程、かぶり抑制効果が高いことを示す。尚、本発明においては、評価基準のAA〜Dを好ましいレベルとし、Eを許容できないレベルとした。
AA:かぶり値が1.0未満であった
A:かぶり値が1.0以上1.5未満であった
B:かぶり値が1.5以上2.0未満であった
C:かぶり値が2.0以上2.5未満であった
D:かぶり値が2.5以上5.0未満であった
E:かぶり値が5.0以上であった。
(感度、繰返し使用時の電気特性)
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)及び露光光量を調整できるように改造し、評価装置として用いた。
上記で作製した電子写真感光体を評価装置のプロセスカートリッジ(シアン色)に装着し、温度23℃、相対湿度50%環境下で、A4サイズの普通紙に対し、印字比率4%のテストチャートによる画像出力を10,000枚連続して行った。このとき、帯電条件としては、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)が−600Vになるように、印加バイアスを調整した。露光条件としては、露光光量が0.4μJ/cmとなるように調整した。
上記繰り返し使用前及び繰り返し使用後の、電子写真感光体の明部電位をそれぞれ以下の方法で測定した。電子写真感光体の明部電位は、評価装置のプロセスカートリッジから現像器を取り外し、現像位置に電位測定プローブ(商品名:model6000B−8、トレック製)を配置し、表面電位計(model344、トレック製)を使用して測定した。電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、電子写真感光体の軸方向の中央とし、電子写真感光体の表面と電位測定プローブの測定面との距離は3mmとした。
繰り返し使用前の電子写真感光体の明部電位から、電子写真感光体の感度を評価した。尚、繰り返し使用前の電子写真感光体の明部電位が高い程、電子写真感光体の感度は高い。
また、繰り返し使用前後での電子写真感光体の明部電位の変動値(差分)から、電子写真感光体の繰返し使用時の電気特性を評価した。尚、明部電位の変動値が小さい程、電子写真感光体の繰返し使用時の電気特性は高い。
(高速記録応答性)
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)、露光光量及び現像バイアスを調整できるように改造した評価装置Xと、評価装置Xを更にプロセススピード(電子写真感光体の回転速度)が1.5倍早くなるように改造した評価装置Yを用意した。
上記で作製した電子写真感光体を評価装置X及びYのプロセスカートリッジ(シアン色)にそれぞれ装着し、温度23℃、相対湿度50%環境下で、A4サイズの普通紙に対し、図5に示す「1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像」を評価用画像X及びYとして出力した。このとき、帯電条件としては、電子写真感光体の表面電位(暗部電位)が−600Vになるように、印加バイアスを調整した。露光条件としては、露光光量が0.4μJ/cmとなるように調整した。現像条件は、現像バイアスが−350Vとなるように調整した。
評価用画像X及びYの画像濃度差(マクベス濃度差)を濃度計RD−918(マクベス製)で測定し、高速記録応答性を評価した。具体的には、電子写真感光体1周分に相当する画像領域内の任意の10点に関して、SPIフィルターを使用して、直径5mm丸の画像の反射濃度を測定し、10点の平均値を評価用画像の画像濃度とした。尚、画像濃度差が小さい程、高速記録応答性が高い。評価基準は以下の通りである。
A:画像濃度差が0.02未満であった
B:画像濃度差が0.02以上0.04未満であった
C:画像濃度差が0.04以上0.06未満であった
D:画像濃度差が0.06以上であった。
(長期保存安定性)
上記で作製した電子写真感光体を、レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)のプロセスカートリッジ(シアン色)にそれぞれ装着し、温度60℃、相対湿度50%環境下で14日間保存した。保存後の電子写真感光体の表面を光学顕微鏡により観察し、更に、評価用画像を目視することで長期保存安定性を評価した。評価用画像は、保存後の電子写真感光体を、別のレーザービームプリンターCP−4525のプロセスカートリッジ(シアン色)にそれぞれ装着して出力した。評価基準は以下の通りである。
A:表面に析出物が全く観測されなかった
B:表面に析出物が若干観測されたが、画質への影響が生じないレベルであった
C:表面に析出物が多数観測されたが、画質への影響が生じないレベルであった。
(フォトメモリー抑制効果)
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)を調整できるように改造し、帯電電位(暗部電位)を−600Vに設定して評価装置として用いた。
上記で作製した電子写真感光体を評価装置のプロセスカートリッジ(シアン色)に装着し、温度23℃、相対湿度50%環境下で、A4サイズの普通紙に対し、ハーフトーンの画像出力を10,000枚連続して行った。その後、電子写真感光体をプロセスカートリッジから取出し、電子写真感光体の表面において、周方向の一部を遮光し、白色蛍光灯を用いて非遮光部分に2,000luxの光を10分間照射した。この電子写真感光体を、別のプロセスカートリッジ(シアン色)に装着し、蛍光灯の光照射完了から30分経過後に、図5に示す「1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像」の出力を行った。ハーフトーン画像における、遮光部分(非照射部分)と非遮光部分(照射部分)に対応する領域を目視で観察し、その濃度差からフォトメモリー抑制効果を評価した。評価基準は以下の通りである。
A:濃度差が確認できなかった
B:僅かに濃度差があった
C:濃度差があるが、実使用上問題とならないレベルであった
D:濃度差があるが、領域間の境界が鮮明ではなかった
E:明確な濃度差があり、領域間の境界が鮮明になっている部分があった。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (8)

  1. 支持体と、電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に有する電子写真感光体であって、
    該電荷輸送層が、該電子写真感光体の表面層であり、
    該電荷輸送層が、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有するポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    <A群:式(103)で示される構造単位>

    (式(103)において、R231〜R234は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R235とR236は同一であり、炭素数1〜9のアルキル基を示す。i231は0〜3の整数を示す。)
    <B群:式(104)、式(105)、式(106)で示される構造単位>

    (式(104)において、R241〜R244は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Xは単結合、スルホニル基を示す。)

    (式(105)において、R251〜R254は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R256〜R257は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基を示す。)

    (式(106)において、R261〜R264は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Wは、炭素数5〜12のシクロアルキリデン基を示す。)
  2. 前記ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が、40,000以上80,000以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記ポリカーボネート樹脂に占める、前記A群から選択される構造単位の含有比率が、20mol%以上70mol%以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記電荷輸送層中の、前記電荷輸送物質の含有量が、前記ポリカーボネート樹脂の含有量に対して、70質量%以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子写真感光体の製造方法であって、
    前記電荷輸送物質と、前記ポリカーボネート樹脂と、双極子モーメントが1.0D以下の溶媒とを含有する電荷輸送層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させることで前記電荷輸送層を形成する工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  6. 前記双極子モーメントが1.0D以下の溶媒が、キシレン及びメチラールから選択される何れかである請求項5に記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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