JPH06317917A - 電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ - Google Patents

電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ

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JPH06317917A
JPH06317917A JP5124816A JP12481693A JPH06317917A JP H06317917 A JPH06317917 A JP H06317917A JP 5124816 A JP5124816 A JP 5124816A JP 12481693 A JP12481693 A JP 12481693A JP H06317917 A JPH06317917 A JP H06317917A
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久巳 田中
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Yoshiyuki Yoshihara
淑之 吉原
Hideki Anayama
秀樹 穴山
Hideyuki Sonoya
英之 相野谷
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秀敏 平野
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Nobuyuki Hanami
信之 葉波
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、感度を損なわずにクラック
の発生を抑えた電子写真感光体を提供することにある。 【構成】 本発明は、少なくとも直接帯電を印加され
る、導電性支持体と感光層を有する電子写真感光体にお
いて、該感光層がビスフェノールAと非対称性ジオール
より、2種以上の非対称性ジオールより及び側鎖に炭素
数3以上の置換基を有する対称性ジオールより合成され
た共重合ポリカーボネートの少なくとも1種、対称性ジ
オールより合成されたポリカーボネート及び非対称性ジ
オールより合成されたポリカーボネート、又は炭素数1
4から17までの非対称性ジオールより合成されたポリ
カーボネートを含有することを特徴とする電子写真感光
体、それを有する電子写真装置及びファクシミリであ
る。 【効果】 本発明は、高感度の電子写真特性を損なわず
にクラックの発生を抑え、良好な画像が得られる電子写
真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ
を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、レー
ザービームプリンター、普通紙FAXなどの直接帯電を
用いる電子写真応用分野に広く用いることができる電子
写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の光導電材料としてセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機光導電材料が
従来より用いられている。一方ポリビニルカルバゾー
ル、オキサジアゾール、フタロシアニンなどの有機光導
電材料は無機光導電材料に較べて無公害性、高生産性な
どの利点があるが、感度が低くその実用化は困難であっ
た。そのため、いくつかの増感方法が提案されている
が、効果的な方法としては電荷発生層と電荷輸送層を積
層した機能分離型感光体を用いることが知られている。
【0003】一方、電子写真感光体には当然のことであ
るが、適用される電子写真プロセスに応じた所定の感
度、電気特性、更には光学特性を備えていることが要求
される。特に繰り返し使用可能な感光体にあってはその
感光体の表面層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への転
写、クリーニング処理などの電気的機械的外力が直接に
加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
具体的には、コロナ帯電時に発生するオゾンによる劣化
のために感度低下や電位低下、残留電位増加、および摺
擦による表面の摩耗や傷の発生などに対する耐久性が要
求されている。感光体の表面は樹脂によって被膜化され
るため特に樹脂の性能が重要であり、耐久性の優れた樹
脂が要望されていた。
【0004】最近になりこれらを満足する樹脂としてビ
スフェノールAを骨格とするポリカーボネート樹脂(以
下、ポリカーボネートAという)が表面層のバインダー
として用いられてきた。
【0005】しかし、オゾンの問題からコロナ帯電に代
わり直接帯電が導入されると感光体に対してさらに負荷
がかかり、更にバインダーの改良が要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の電子
写真感光体の持つ優れた特性を生かしたうえで、直接帯
電使用時にクラックの発生しにくい電子写真感光体を提
供することを目的としている。
【0007】感光体を作成する時は、これらのバインダ
ー樹脂と電荷輸送材料を溶剤に溶解して塗工、乾燥する
ことにより膜を形成する。このような条件で成膜された
樹脂は、その内部構造中に残留歪み応力を持っており、
ポリカーボネート樹脂は特にその傾向が強く、不安定な
状態の膜を形成していると考えられる。
【0008】ところで、最近電子写真装置の帯電法とし
て、一般的なコロナ帯電に替わって直接帯電を用いた装
置が実用化されてきている。この方法は装置の簡略化や
コロナ放電で生成するオゾンを軽減する等の寄与がある
が、一方で電子写真感光体に直接接触する部材が増えた
ことにより、クラック現象が発生しやすい状況になって
いる。すなわち直接帯電部材を構成する各種の材料が感
光体表面にマイグレートしクラックを発生させる。この
ようなことから、電子写真感光体に対してクラックを起
こしにくい表面層の設計が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも直接帯電を印加される、導電性支持体と感光層を有
する電子写真感光体において、該感光層がビスフェノー
ルAと1種あるいは2種以上の非対称性ジオールより合
成された共重合ポリカーボネート、2種以上の非対称性
ジオールより合成された共重合ポリカーボネート、及び
側鎖に炭素数3以上の置換基を有する対称性ジオールよ
り合成された共重合ポリカーボネートから選ばれる少な
くとも1種を含有することを特徴とする電子写真感光体
である。また、本発明は、前記感光層が対称性ジオール
より合成されたポリカーボネート及び非対称性ジオール
より合成されたポリカーボネートを含有することを特徴
とする電子写真感光体である。
【0010】また、本発明は、前記該感光層が炭素数1
4から17までの非対称性ジオールより合成されたポリ
カーボネートを含有することを特徴とする電子写真感光
体である。
【0011】対称性ジオールとは、ビスフェノールの主
鎖に対して180°回転したときに同じ形になるジオー
ルのことである。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】 非対称性ジオールとは、ビスフェノールの主鎖、主鎖の
置換基、または側鎖として有機の基を有しており、且つ
ビスフェノールの主鎖に対して180°回転したときに
同じ形にならないようなジオールのことである。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】本発明に用いられるビスフェノールAと1
種あるいは2種以上の非対称性ジオールより合成された
共重合ポリカーボネート、2種以上の非対称性ジオール
より合成された共重合ポリカーボネートは、 1) ビスフェノールAと1種あるいは2種以上の非対
称性ジオール化合物 2) 1種あるいは2種以上の非対称性ジオール化合物 を用いたホスゲン法等の一般的なポリカーボネート合成
法により得ることができる。
【0021】側鎖に炭素数3以上の置換基を有する対称
性ジオールより合成された共重合ポリカーボネート、側
鎖に炭素数3以上の置換基を有するジオール化合物を用
いて得ることができる。
【0022】前述のビスフェノールAとの共重合ポリカ
ーボネートにおける非対称性ジオール化合物の比率はジ
オール化合物中2.5重量%以上、特に50重量%以上
が好ましい。
【0023】対称性ジオールより合成されたポリカーボ
ネート及び非対称性ジオールより合成されたポリカーボ
ネートは、それぞれのジオールを用いてホスゲン法等の
一般的なポリカーボネート合成法により得ることができ
る。
【0024】上記共重合ポリカーボネート及びポリカー
ボネートの分子量としては、耐久性、すなわち耐摩耗
性、耐キズ性及び製造時の粘度、すなわち生産性等の点
を考慮すれば、粘度平均分子量(Mv)が1000から
150000の範囲であることが好ましく、特には50
00から100000の範囲であることが好ましい。
【0025】本発明におけるポリカーボネートは斯かる
構造を有しているため、通常のポリカーボネートに比べ
て結晶が低く、成膜時の内部応力が小さいため直接帯電
に対してクラックが発生しにくいと考えられる。
【0026】また、本発明が対称性ジオールより合成さ
れたポリカーボネート及び非対称性ジオールより合成さ
れたポリカーボネートを含有する電子写真感光体の場
合、電荷輸送層中の対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネートと非対称性ジオールよりなるポリカーボネートの
割合は総ポリカーボネートに対して対称性ジオールより
なるポリカーボネートが10重量%〜80重量%であっ
て、特に30重量%〜60重量%が好ましい。
【0027】さらに、本発明の炭素数14から17まで
の非対称性ジオールより合成されたポリカーボネート
は、例えばb−1,b−2,b−3,b−9,b−1
0,b−14,b−19,b−30,b−31から選ば
れる非対称性ジオールを用いてホスゲン法等の合成法に
より得ることができる。
【0028】本発明の炭素数14から17までの非対称
性ジオールより合成されたポリカーボネートを含有する
電子写真感光体においてはポリカーボネートはホモポリ
マーであることが好ましい。
【0029】炭素数13以下のジオールにおいてはポリ
カーボネートホモポリマーの構造が剛直となり、電荷輸
送材料の相溶性が悪くなり、電荷輸送材料が層分離して
表面に析出しやすい。炭素数18以上のジオールにおい
てはポリカーボネートホモポリマーの分子間構造が離
れ、疎になりやすく、感光層中でオゾンやNO を透
過しやすくなる。炭素数25以上ではポリカーボネート
が硬化して、感光体の表面硬度が保持できない。
【0030】電荷輸送層中に占める上記総ポリカーボネ
ートの比率は20〜80重量%、好ましくは30〜60
重量%である。
【0031】また、感光層を形成するポリマーとして、
本発明における共重合ポリカーボネート及びポリカーボ
ネートの特性を阻害しない範囲で他の樹脂をブレンドし
ても良い。
【0032】感光層は、導電性支持体の上に設けられ
る。導電性支持体としては、支持体自体が導電性をもつ
もの、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステン
レスなどを用いることができ、そのほかにアルミニウ
ム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化錫合金な
どを真空蒸着によって被膜形成された層を有する前記導
電性支持体やプラスチック、導電性粒子(例えばカーボ
ンブラック、酸化錫粒子など)を適当なバインダーとと
もにプラスチックや紙に含浸した支持体、導電性バイン
ダーを有するプラスチックなどを用いることができる。
【0033】導電性支持体と感光層の中間に、バリヤー
機能と接着機能をもつ下引層を設けることもできる。下
引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロ
ース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、
変性ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アルミ
ニウムなどによって形成できる。下引層の膜厚は5μm
以下、好ましくは0.5〜3μmが適当である。下引層
はその機能を発揮するためには、107 Ω・cm以上で
あることが望ましい。
【0034】感光層はたとえば、有機光導電体、アモル
ファスシリコン、セレンなどの光導電体を必要に応じて
結着剤と共に塗料化して塗布形成または真空蒸着によっ
てされる。また、有機光導電体を用いる場合、露光によ
り電荷担体を発生する電荷発生層と発生した電荷担体を
輸送する能力を持つ電荷輸送層との組み合わせからなる
感光層も有効に用いることができる。
【0035】電荷発生層は、アゾ顔料、キノン顔料、キ
ノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベ
ンゾイミダゾール顔料、フタロシアニン顔料、キナクリ
ドン顔料などの電荷発生材料の1種類あるいは2種類以
上を蒸着するか、または適当なバインダーと共に(バイ
ンダーが無くても可)分散し塗工によって形成できる。
【0036】バインダーは広範な絶縁性樹脂または有機
光導電性ポリマーから選択できる。たとえば絶縁性樹脂
としてはポリビニルブチラール、ポリアリレート(ビス
フェノールAとフタル酸の縮重合体等)、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、
ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド、セルロース系樹
脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニ
ルアルコールなどをあげることができる。また、有機光
導電性ポリマーとしては、ポリビニルカルバゾール、ポ
リビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどが挙げら
れる。
【0037】電荷発生層の膜厚は0.01〜15μm、
好ましくは0.05〜5μmであり、電荷発生層とバイ
ンダーとの重合比は10:1〜1:20である。
【0038】電荷発生層用塗料に用いる溶剤は、使用す
る樹脂や電荷輸送材料の溶解性や分散安定性から選択さ
れるが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド
類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水
素類あるいは芳香族化合物などを用いることができる。
【0039】塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレード
コーティング法などのコーティング法を用いて行うこと
ができる。
【0040】電荷輸送層は、電荷輸送材料を本発明のポ
リカーボネート樹脂に溶解させて形成される。本発明に
用いられる有機の電荷輸送材料の例としては、ヒドラゾ
ン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合
物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリ
アリールアミン系化合物などが挙げられる。これらの電
荷輸送材料は1種または2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0041】電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、好まし
くは8〜20μmであり、電荷輸送材料とバインダーと
の重量比は5:1〜1:5、好ましくは3:1〜1:3
程度である。
【0042】塗工は前述のようなコーティング法を行う
ことができる。
【0043】さらに色素、顔料、有機電荷輸送材料など
は、一般に紫外線、オゾンなどによる汚れ、金属などに
弱いため必要に応じて保護層を設けてもよい。この保護
層上に静電潜像を形成するためには表面抵抗率が1011
Ω以上であることが望ましい。
【0044】本発明で用いることができる保護層はポリ
ビニルブチラール、ポリエステル、本発明のポリカーボ
ネート、ナイロン、ポリイミド、ポリアリレート、ポリ
ウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン
−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル
コポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤によって溶解し
た液を感光層の上に塗布、乾燥して形成できる。この
際、保護層の膜厚は、一般に0.05〜20μmの範囲
である。この保護層中に紫外線吸収剤などを含ませても
よい。
【0045】直接帯電部材は導電性弾性体より構成され
ており、形状としてはローラー、ブレード、ベルト、ブ
ラシ、平板など、いずれの形状をとっても良い。
【0046】例えば、ローラーの場合、単層や2層以上
の多層構成があり、3層の場合の帯電部材の構成につい
て説明する。
【0047】導電性基体としては、鉄、銅、ステンレス
などの金属、カーボン分散樹脂、金属粒子分散樹脂など
の導電性樹脂等を用いることができ、その形状として
は、棒状、板状などが使用できる。
【0048】弾性層は、弾性に富み、硬度の低い層であ
り、柔軟性による感光体との密着性および振動吸収性の
点から、JISK−6301の測定法に準拠したJIS
−A型測定器(テクロックGS−706:テクロック社
製)により測定したゴム硬度で35度以下、さらには3
0度以下、特には12度〜25度の範囲が好ましい。ま
た、弾性層の膜厚も前記の点から1.5mm以上、さら
には2mm以上、特には3mm〜13mmの範囲が好ま
しい。弾性層は、形成用材料としてクロロプレンゴム、
イソプレンゴム、EPDMゴム、ポリウレタンゴム、エ
ポキシゴム、プチルゴムなどのゴムないしはスポンジ
や、スチレン−ブタジエンサーモプラスチックエラスト
マー、ポリウレタン系サーモプラスチックエラストマ
ー、ポリエステル系サーモプラスチックエラストマー、
エチレン−酢酸ビニル系サーモプラスチックエラストマ
ーなどのサーモプラスチックエラストマー等が挙げられ
る。また必要に応じて弾性層にはその硬度を調節するた
めに、導電性粒子を加えてもよい。
【0049】導電層は、電気伝導性の高い層であり、体
積抵抗率107 Ω・cm以下、更には106 Ω・cm以
下、特に10-2Ω・cm〜106 Ω・cmの範囲の導電
性をもった層である。また導電層の膜厚は、下層の弾性
層の柔軟性を上層の抵抗層に伝えるため薄層にすること
が望ましく、3mm以下、さらには2mm以下、特には
20μm〜1mmの範囲が好ましい。
【0050】導電層形成用材料としては、金属蒸着膜、
導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂などを用いることがで
きる。具体的には金属蒸着膜としては、アルミニウム、
インジウム、ニッケル、銅、鉄等の金属を蒸着したもの
が挙げられる。導電性粒子分散樹脂としては、カーボ
ン、アルミニウム、ニッケル、酸化チタン等の導電性粒
子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂中に分散し
たものが挙げられる。導電性樹脂としては、4級アンモ
ニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニ
リン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエ
チレンイミン等が挙げられる。これらの中でも導電性の
コントロールの点からは、導電性粒子分散樹脂が好まし
い。
【0051】抵抗層は、導電層よりも抵抗が高くなるよ
うに形成されており、体積抵抗率が106 〜1012Ω・
cm、好ましくは107 〜1011Ω・cmの層であり、
半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂などを用いるこ
とができる。半導電性樹脂としては、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース、メトキシメチル化ナイロン、エ
トキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリビニル
ピロリドン、カゼイン等の樹脂あるいはこれらの樹脂の
混合物などが挙げられる。導電性粒子分散絶縁樹脂とし
ては、カーボン、アルミニウム、酸化インジウム、酸化
チタン等の導電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリメタクリル酸等の絶
縁樹脂中に、少量分散して抵抗を調節したものなどが挙
げられる。また、抵抗層の膜厚は帯電性の点から1μm
〜500μm、特には50μm〜200μmが好まし
い。
【0052】さらに抵抗層を2層に分けて内部抵抗層と
表面抵抗層を構成し、4層構成としてもよい。以下、内
部抵抗層と表面抵抗層について説明する。
【0053】内部抵抗層は下層の導電層よりも抵抗が高
くなるように形成されており、導電層の体積抵抗率より
も10〜106 倍、特には102 〜105 倍の範囲で抵
抗が高くなっていることが好ましい。内部抵抗層の体積
抵抗率は106 Ω・cm〜1012Ω・cmの範囲、特に
は107 Ω・cm〜1011Ω・cmの範囲が好ましい。
また、内部抵抗層の膜厚は、1μm〜450μm、特に
は50μm〜200μmの範囲が好ましい。
【0054】内部抵抗層形成用材料としては、エチルセ
ルロース、ニトロセルロース、メトキシメチル化ナイロ
ン、エトキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリ
ビニルピロリドン、カゼイン等の樹脂あるいはこれらの
樹脂の混合物あるいはこれらの樹脂に少量の導電性粒子
を分散させたものなどの半導電性樹脂、カーボン、アル
ミニウム、酸化インジウム、酸化チタン等の導電性粒子
をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル共
重合体、ポリメタクリル酸エステル等の絶縁樹脂中に、
少量分散して抵抗を調節したものなどの導電性粒子分散
絶縁樹脂、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリ
ン−エチレンオキシドゴム、ポリウレタンゴム、エポキ
シゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム等のゴムあるいはこれらのゴムの混合物あ
るいはこれらのゴムに導電性粒子を分散含有させたもの
などの半導電性ゴムなどが挙げられる。これらの中でも
エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレ
ンオキシドゴムなどの半導電性ゴムが好ましい。
【0055】可塑剤としてはフタル酸ジブチル等のフタ
ル酸系化合物、リン酸トリクレジル等のリン酸系化合
物、アルキルエポキシステアレート等のエポキシ系化合
物などが挙げられる。
【0056】内部抵抗層が樹脂で形成されている場合、
柔軟性の点から樹脂の引張弾性係数は200Kgf/m
2 以下、特には50Kgf/mm2 〜150Kgf/
mm2 の範囲が好ましい。また、ゴムで形成されている
場合、前述したゴム硬度で35度以下、特には10度〜
30度の範囲が好ましい。
【0057】表面抵抗層は、内部抵抗層の場合と同様に
導電層よりも抵抗が高くなるように形成されており、導
電層の体積抵抗率よりも10〜106 倍、特には102
〜105 倍の範囲で抵抗が高くなっていることが好まし
い。また、表面抵抗層の抵抗は内部抵抗層のそれより低
くても高くてもまた同じでもよい。帯電の均一性の点か
らは、内部抵抗層の抵抗は表面抵抗層のそれよりも1〜
50倍、特には2〜10倍高い方が好ましい。表面抵抗
層の体積抵抗率は106 Ω・cm〜1012Ω・cmの範
囲、特には107 Ω・cm〜1011Ω・cmの範囲が好
ましい。また、表面抵抗層の膜厚は、下層の内部抵抗層
の柔軟性をそこなわないように内部抵抗層の膜厚よりも
薄くすることが望ましく、0.1μm〜50μm、特に
は1μm〜30μmが好ましい。
【0058】表面抵抗層形成用材料としては、前述しよ
うな半導電性樹脂や導電性粒子分散絶縁樹脂などの樹脂
が挙げられる。
【0059】帯電用部材においてはこれらの層の他に、
各層の接着性を向上させる接着層などの他の層を設けて
もよい。
【0060】帯電用部材は例えば、以下のようにして製
造される。
【0061】まず、帯電用部材の導電性基体として金属
棒を用意する。弾性層の材料をこの金属棒の上に熔融成
型、注入成型、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により
成型し弾性層を設ける。
【0062】次に導電層の材料を弾性層の上に熔融成
型、注入成型、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により
成型し導電層を設ける。
【0063】最後に抵抗層の材料を導電層の上に浸漬塗
工、スプレー塗工、グラビア塗工等により塗装し抵抗層
を設ける。
【0064】本発明の電子写真感光体は、例えば図9に
示すような電子写真装置に適用することができる。この
装置は、ドラム状の電子写真感光体12の周面上に一次
直接帯電用部材18、像露光手段17、現像手段8、転
写帯電手段9およびクリーニング手段10が配置されて
いる。
【0065】電子写真感光体12上に接触配置されてい
る一次直接帯電用部材18に、外部より電圧(例えば2
00V以上2000V以下の直流電圧とピーク間電圧4
000V以下の交流電圧を重畳した脈流電圧)を印加
し、電子写真感光体12表面を帯電させ、像露光手段7
によって原稿上の画像を感光体に像露光して静電潜像を
形成する。次に現像手段8中の現像剤を感光体に付着さ
せることにより、感光体上の静電潜像を現像(可視像
化)し、さらに感光体上の現像剤を転写帯電手段9によ
って紙などの被転写部材13に転写し、クリーニング手
段10によって転写時に紙に転写されずに感光体上に残
った現像剤を回収する。
【0066】直接帯電用部材を転写帯電に用いる場合、
例えば、図10に示すような電子写真装置に適用するこ
とができる。この装置では、電子写真感光体12の周面
上に一次帯電用コロナ帯電器14、像露光手段17、現
像手段8、転写帯電用直接帯電部材15、クリーニング
手段10、前露光手段11が配置されている。
【0067】電子写真感光体12上に接触配置されてい
る転写帯電用直接帯電部材15に電圧(例えば直流電圧
400〜1000V)を印加し電子写真感光体上の現像
剤を紙などの被転写部材に転写することができる。
【0068】直接帯電用部材を除電帯電に用いる場合、
例えば、図11に示すような電子写真装置に適用するこ
とができる。この装置では、電子写真感光体12の周面
上に一次帯電用コロナ帯電器14、像露光手段17、現
像手段8、転写帯電用コロナ帯電器9、クリーニング手
段10が配置されている。
【0069】電子写真感光体12上に接触配置されてい
る除電帯電用直接帯電部材16に電圧(例えば交流ピー
ク間電圧500〜2000V)を印加し電子写真感光体
上の電荷を除電することができる。
【0070】本発明の電子写真感光体に接触させる直接
帯電用部材の設置については特定の方法に限らず、帯電
用部材は固定方式、感光体と同方向または逆方向で回転
等の移動方式いずれの方式を用いることもできる。さら
に直接帯電用部材に感光体上の現像剤クリーニング装置
として機能させることも可能である。
【0071】直接帯電における帯電用部材への印加電
圧、印加方法に関しては、各々の電子写真装置の仕様に
もよるが瞬時に所望する電圧を印加する方式の他にも感
光体の保護の目的で段階的に印加電圧を上げていく方
式、直流に交流を重畳させた形で印加の場合ならば直流
→交流または交流→直流の順序で電圧を印加する方式を
とることができる。
【0072】直接帯電用部材を電子写真装置の一次帯電
に用いる場合、画像出力領域の電子写真感光体に対して
直流電圧と交流電圧を重畳することが好ましい。また、
一次帯電を直流電圧のみで印加しても良い。
【0073】転写帯電に用いる場合、直流電圧のみでも
直流電圧と交流電圧を重畳しても良い。
【0074】除電帯電に用いる場合、交流電圧のみを印
加することが必要である。
【0075】また、本発明においては、画像露光、現像
およびクリーニング等のプロセスは静電写真の分野に公
知の任意の方法を採用することができ、現像剤の種類な
ど特定のものに限定されるものではない。本発明の電子
写真感光体は複写機だけでなく、レザープリンターやC
RTプリンター、電子写真式製版システムなどの電子写
真応用分野にも用いることができる。
【0076】図12に本発明のドラム型感光体を用いた
一般的な転写式電子写真装置の概略構成を示した。
【0077】図において、101は像担持体としての本
発明のドラム型感光体であり軸101aを中心に矢印方
向に所定の周速度で回転駆動される。該感光体101は
その回転過程で一次帯電手段102によりその周面に正
または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光部1
03にて不図示の像露光手段により光像露光L(スリッ
ト露光・レーザービーム走査露光など)を受ける。これ
により感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形
成されていく。
【0078】その静電潜像はついで現像手段104でト
ナー現像されそのトナー現像が転写手段105により不
図示の給紙部から感光体101と転写手段105との間
に感光体101の回転と同期取りされて給送された転写
材Pの面に順次転写されていく。
【0079】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段108へ導入されて像定着を受けて
複写物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0080】像転写後の感光体101の表面はクリーニ
ング手段106にて転写残りトナーの除去を受けて清浄
面化されて繰り返して像形成に使用される。
【0081】感光体101の均一帯電手段102として
は直接帯電部材が使用されている。また転写装置105
も直接帯電部材が使用されている。電子写真装置とし
て、上述の感光体や現像手段、クリーニング手段などの
構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一体
に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着
脱自在に構成しても良い。例えば、感光体101とクリ
ーニング手段106とを一体化してひとつの装置ユニッ
トとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱
自在の構成にしても良い。このとき、上記の装置ユニッ
トの方に帯電手段および/または現像手段を伴って構成
しても良い。
【0082】また、光像露光Lは、電子写真装置を複写
機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反
射光や透過光、あるいは、原稿を読取り信号化し、この
信号によりレーザビームの走査、発光ダイオードアレイ
の駆動、または液晶シャッターアレイの駆動などにより
行われる。
【0083】また、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントす
るための露光になる。図13はこの場合の1例をブロッ
ク図で示したものである。
【0084】コントローラ111は画像読取部110と
プリンター119を制御する。コントローラ111の全
体はCPU117より制御されている。画像読取部から
の読取データは、送信回路113を通して相手局に送信
される。相手局から受けたデータは受信回路112を通
してプリンター119に送られる。画像メモリには所定
の画像データが記憶される。プリンタコントローラ11
8はプリンター119を制御している。114は電話で
ある。
【0085】回線115から受信された画像(回線を介
して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信
回路112で復調された後、CPU117は画像情報の
復号処理を行ない順次画像メモリ116に格納される。
そして、少なくとも1ページの画像がメモリ116に格
納されると、そのページの画像記録を行なう。CPU1
17は、メモリ116より1ページの画像情報を読み出
しプリンタコントローラ118に復号化された1ページ
の画像情報を送出する。プリンタコントローラ118
は、CPU117からの1ページの画像情報を受け取る
とそのページの画像情報記録を行なうべく、プリンタ1
19を制御する。
【0086】尚、CPU117は、プリンタ119によ
る記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0087】以上の様に、画像の受信と記録が行なわれ
る。
【0088】以下に本発明に用いる帯電用部材の製造例
を示す。 (製造例1)帯電用部材を以下のようにして製造した。
ただし、部は重量部を示す。
【0089】まず、φ3mm、長さ240mmの鉄芯を
軸に、クロロプレンゴムでJISK−6301に基づい
たJIS−A型測定器により測定したゴム硬度で15°
(TECLOCK社製ゴム硬度計〔テクロックGS−7
06〕)、φ10mm、長さ220mmになるように溶
融成型し、膜厚3.5mmの弾性層を形成した。
【0090】次に導電性カーボン粒子分散ポリウレタン
塗料(シントロン:神東塗料製)を弾性層の上に浸漬塗
工し、乾燥後、膜厚1mmの導電層を設けた。
【0091】次にエピクロルヒドリンゴム(ヒドリン、
日本ゼオン製)10部、トリクレジルホスフェート(T
CP)1部、酸化亜鉛0.3部、粉末イオウ0.2部、
加硫促進剤(トリメルカプトトリアジン)0.1部、T
HF90部を混合し、導電層の上に浸漬塗工し、乾燥後
膜厚90μmの内部抵抗層を設けた。
【0092】次に導電性カーボン(ケッツェンブラッ
ク、ライオン製)1部、メトキシメチル化ナイロン19
部、界面活性剤(ソルビトール、味の素製)0.01部
をメタノール80部に混合し、ボールミル分散し、表面
抵抗層塗液を作成した。この塗液を内部抵抗層の上にス
プレー塗工し、乾燥後、膜厚が10μmとなるように表
面抵抗層を設け、直接帯電用部材No.1(ローラー
状)を製造した。
【0093】なお、導電層と内部抵抗層と表面抵抗層は
それぞれAlシート上に別途浸漬塗工し、体積抵抗率を
測定した。
【0094】体積抵抗率の測定は、Hewlett P
ackard社16008A Resistivity
Cellを用いて印加電圧10V、温度22℃、湿度
60%下で測定した。
【0095】測定結果は、導電層が4×104 Ω・c
m、内部抵抗層が7×109 Ω・cm、表面抵抗層が2
×109 Ω・cmであった。 (製造例2)クロロプレンゴム100重量部に導電性カ
ーボン(ケッツェンブラック、ライオン製)5重量部、
界面活性剤(ソルビトール、味の素製)0.05重量部
を熔融混練し、中心にφ5×250mmのステンレス軸
を通してφ18×210mmになるように成型し、ロー
ラー形状帯電用部材の導電性弾性層を設けた。
【0096】この転写帯電用部材の体積抵抗を温度22
℃、湿度60%の環境で測ると4×106 Ωcmであっ
た。
【0097】このように、直接帯電用部材No.2(ロ
ーラー状)を製造した。 (製造例3)次にクロロプレンゴム100重量部に導電
性カーボン5重量部を熔融混練し、中心に2mm×24
0mmのステンレス板の上に図3のように自由長10m
m×220mmになるように成型し、ブレード形状帯電
用部材の導電性弾性層を設けた。この除電帯電用部材の
体積抵抗を測ると4×104 Ωcmであった。
【0098】次にナイロン四元共重合体(CM800
0、東レ製)9部、導電性カーボン(コンダクテックス
C−900、コロンビアンカーボン社製)1部、シリコ
ンオイル(SH28PA、東レシリコーン製)0.00
1部をエタノール90部に加えボールミルにて分散し
た。
【0099】前記帯電用部材の導電性弾性層の上に浸漬
塗工し、乾燥後膜厚100μmの抵抗層を設け、図5に
示すようなブレード形状帯電用部材を製造した。アルミ
シート上に同様に抵抗層を設け、体積抵抗を測定したと
ころ、9×109 Ω・cmでった。
【0100】このように、直接帯電部材No.3(ブレ
ード状)を製造した。
【0101】
【実施例】次に本発明を実施例に従って説明する。 〔実施例1〕30φ、254mmのAlシリンダーを支
持体とした。これに、以下の材料より構成される塗料を
支持体上に浸漬法で塗布し、140℃、30分熱硬化し
て18μmの導電層を形成した。
【0102】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン ・・・10部 (重量部、以下同) 抵抗調節用顔料:酸化チタン ・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 ・・・10部 レベリング剤:シリコンオイル ・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 ・・・20部 次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共
重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノー
ル30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して0.5μ
mの下引層を形成した。
【0103】次に、下記構造式のジスアゾ顔料3部、
【0104】
【化9】
【0105】ポリビニルベンザール(ベンザール化率8
0%、重量平均分子量11000)2部およびシクロヘ
キサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンド
ミル装置で24時間分散した後、メチルエチルケトン1
15部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記
下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発生層を
形成した。次に、下記構造式の化合物10部、
【0106】
【化10】
【0107】下記の共重合体10部を
【0108】
【化11】
【0109】モノクロルベンゼン50部、ジクロルメタ
ン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の上
に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成した。
【0110】〔実施例2〕次の組成を有する共重合体
【0111】
【化12】
【0112】を用いて電荷輸送層を形成したことを除い
ては、実施例1と同様に感光体を作成した。
【0113】〔比較例1〕ポリカーボネートA(重量平
均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例1と同様に感光体を作成し
た。
【0114】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.1を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXを一次帯電器の代わりに直接帯電部材No.1
による一次帯電直接帯電方式に改造したものを用いた。
結果を表1に示す。一次帯電は直流電圧−660V、交
流ピーク間電圧2000Vを印加した。
【0115】〔実施例3〕下記構造式の化合物5部、及
【0116】
【化13】
【0117】下記構造式の化合物5部、
【0118】
【化14】
【0119】下記の共重合体10部
【0120】
【化15】
【0121】を用いて電荷輸送層を形成したことを除い
ては、実施例1と同様に感光体を作成した。
【0122】〔比較例2〕ポリカーボネートZ(重量平
均分子量4.6×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例3と同様に感光体を作成し
た。
【0123】実施例3、比較例2の評価は実施例1と同
様に行なった。
【0124】
【表1】
【0125】〔実施例4〕30φ、254mmのAlシ
リンダーを支持体とした。これに、以下の材料より構成
される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、140℃、3
0分熱硬化して18μmの導電層を形成した。
【0126】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン ・・・10部 (重量部、以下同) 抵抗調節用顔料:酸化チタン ・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 ・・・10部 レベリング剤:シリコンオイル ・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 ・・・20部 次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共
重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノー
ル30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して0.5μ
mの下引層を形成した。次に、下記構造式のジスアゾ顔
料3部、
【0127】
【化16】
【0128】ポリビニルベンザール(ベンザール化率8
0%、重量平均分子量11000)2部およびシクロヘ
キサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンド
ミル装置で24時間分散した後、メチルエチルケトン1
15部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記
下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発生層を
形成した。次に、下記構造式の化合物10部、
【0129】
【化17】
【0130】下記の共重合体10部を
【0131】
【化18】
【0132】モノクロルベンゼン50部、ジクロルメタ
ン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の上
に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成した。
【0133】〔実施例5〕次の組成を有する共重合体
【0134】
【化19】
【0135】を用いて電荷輸送層を形成したことを除い
ては、実施例4と同様に感光体を作成した。
【0136】〔比較例3〕ポリカーボネートA(重量平
均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例4と同様に感光体を作成し
た。
【0137】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.2を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXを転写帯電器の代わりに直接帯電部材No.2
による転写帯電直接帯電方式に改造したものを用いた。
結果を表2に示す。転写帯電は直流電圧+500Vを印
加した。
【0138】〔実施例6〕下記構造式の化合物10部、
及び
【0139】
【化20】
【0140】下記の共重合体10部
【0141】
【化21】
【0142】を用いて電荷輸送層を形成したことを除い
ては、実施例4と同様に感光体を作成した。
【0143】〔比較例4〕ポリカーボネートZ(重量平
均分子量4.6×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例6と同様に感光体を作成し
た。
【0144】実施例6、比較例4の評価は実施例4と同
様に行なった。
【0145】
【表2】
【0146】〔実施例7〕30φ、254mmのAlシ
リンダーを支持体とした。これに、ダイヤモンドバイト
で切削し、十点平均表面粗さ0.4μm、ピッチ150
μmの切削表面とした。
【0147】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイ
ロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部と
n−ブタノール30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布
して0.5μmの下引層を形成した。次に、χ型メタル
フリーフタロシアニン3部、ポリビニルベンザール(ベ
ンザール化率80%、重量平均分子量11000)2部
およびシクロヘキサノン80部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で24時間分散した後、メチル
エチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散液を得
た。これを前記下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μm
の電荷発生層を形成した。次に、下記構造式の化合物1
0部、
【0148】
【化22】
【0149】下記の共重合体10部を、
【0150】
【化23】
【0151】モノクロルベンゼン50部、ジクロルメタ
ン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の上
に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成した。
【0152】〔実施例8〕次の組成を有する共重合体
【0153】
【化24】
【0154】を用いて電荷輸送層を形成したことを除い
ては、実施例7と同様に感光体を作成した。
【0155】〔比較例5〕ポリカーボネートA(重量平
均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例7と同様に感光体を作成し
た。
【0156】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.3を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXをクリーニングと一次帯電器の間に直接帯電部
材No.3による除電帯電直接帯電方式に設置改造した
ものを用いた。結果を表3に示す。除電帯電は交流ピー
ク間電圧1400Vを印加した。
【0157】〔実施例9〕下記構造式の化合物10部、
【0158】
【化25】
【0159】下記の共重合体10部
【0160】
【化26】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除いては、実施例
7と同様に感光体を作成した。
【0161】〔比較例6〕ポリカーボネートZ(重量平
均分子量4.6×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例9と同様に感光体を作成し
た。
【0162】実施例9、比較例6の評価は実施例7と同
様に行なった。
【0163】
【表3】
【0164】〔実施例10〕10%の酸化アンチモンを
含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レ
ゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20
部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジメ
チルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分
子量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズを
用いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を
調製した。
【0165】アルミニウムシリンダー(φ30mm×2
60mm)上に、上記塗料を浸漬塗布し、140℃で3
0分間乾燥させ、膜厚20μmの導電層を形成した。
【0166】この上に6−66−610−12四元系ポ
リアミド共重合体樹脂5部をメタノール70部とブタノ
ール25部の混合溶媒に溶解した溶液をディッピング法
で塗布乾燥して1μm厚の下引層を設けた。
【0167】次に、下記構造式のジスアゾ顔料3部、
【0168】
【化27】
【0169】ポリビニルベンザール(ベンザール化率8
0%、重量平均分子量11000)2部およびシクロヘ
キサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンド
ミル装置で24時間分散した後、メチルエチルケトン1
15部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記
下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発生層を
形成した。
【0170】次に、下記構造式
【0171】
【化28】
【0172】で示される電荷輸送材料10部対称性ジオ
ール(a−8)よりなるポリカーボネート5部
【0173】
【化29】
【0174】非対称性ジオール(b−3)よりなるポリ
カーボネート5部
【0175】
【化30】
【0176】モノクロルベンゼン60部に溶解した溶液
を作成し、電荷発生層上にディッピング法により塗布し
た。これを110℃の温度で1時間乾燥して20μm厚
の電荷輸送層を形成し電子写真感光体を作成した。
【0177】〔実施例11〕実施例10に用いた電荷輸
送層のバインダー樹脂を下記対称性ジオールよりなるポ
リカーボネート6部、及び
【0178】
【化31】
【0179】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート4部
【0180】
【化32】
【0181】に代えた他は実施例10と同様に感光体を
作製した。
【0182】〔比較例7〕ポリカーボネートA(重量平
均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例10と同様に感光体を作成し
た。
【0183】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.1を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXを一次帯電器の代わりに直接帯電部材No.1
による一次帯電直接帯電方式に改造したものを用いた。
結果を表4に示す。一次帯電は直流電圧−660V、交
流ピーク間電圧2000Vを印加した。
【0184】〔実施例12〕下記構造式の化合物5部、
及び
【0185】
【化33】
【0186】下記構造式の化合物5部、
【0187】
【化34】
【0188】電荷輸送層のバインダー樹脂を下記対称性
ジオールよりなるポリカーボネート6部、及び
【0189】
【化35】
【0190】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート4部
【0191】
【化36】
【0192】に代えた他は実施例10と同様に感光体を
作製した。
【0193】〔比較例8〕ポリカーボネートZ(重量平
均分子量4.6×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例12と同様に感光体を作成し
た。
【0194】実施例12、比較例8の評価は実施例1と
同様に行なった。
【0195】
【表4】
【0196】〔実施例13〕30φ、254mmのAl
シリンダーを支持体とした。これに、以下の材料より構
成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、140℃、
30分熱硬化して18μmの導電層を形成した。
【0197】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン ・・・10部 (重量部、以下同) 抵抗調節用顔料:酸化チタン ・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 ・・・10部 レベリング剤:シリコンオイル ・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 ・・・20部 次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共
重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノー
ル30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して0.5μ
mの下引層を形成した。
【0198】次に、下記構造式のジスアゾ顔料3部、
【0199】
【化37】
【0200】ポリビニルベンザール(ベンザール化率8
0%、重量平均分子量11000)2部およびシクロヘ
キサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンド
ミル装置で24時間分散した後、メチルエチルケトン1
15部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記
下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発生層を
形成した。次に、下記構造式の化合物10部、
【0201】
【化38】
【0202】電荷輸送層のバインダー樹脂を下記対称性
ジオールよりなるポリカーボネート3部、及び
【0203】
【化39】
【0204】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート7部
【0205】
【化40】
【0206】をモノクロルベンゼン50部、ジクロルメ
タン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の
上に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0207】〔実施例14〕実施例13に用いた電荷輸
送層のバインダー樹脂を下記対称性ジオールよりなるポ
リカーボネート2部、及び
【0208】
【化41】
【0209】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート8部
【0210】
【化42】
【0211】に代えた他は実施例13と同様に感光体を
作製した。
【0212】〔比較例9〕ポリカーボネートA(重量平
均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成し
たことを除いては、実施例13と同様に感光体を作成し
た。
【0213】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.2を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXを転写帯電器の代わりに直接帯電部材No.2
による転写帯電直接帯電方式に改造したものを用いた。
結果を表5に示す。転写帯電は直流電圧+500Vを印
加した。
【0214】〔実施例15〕下記構造式の化合物10
部、及び
【0215】
【化43】
【0216】電荷輸送層のバインダー樹脂を下記対称性
ジオールよりなるポリカーボネート2部、及び
【0217】
【化44】
【0218】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート8部
【0219】
【化45】
【0220】に代えた他は実施例13と同様に感光体を
作製した。
【0221】〔比較例10〕ポリカーボネートZ(重量
平均分子量4.6×104 )を用いて電荷輸送層を形成
したことを除いては、実施例15と同様に感光体を作成
した。
【0222】実施例15、比較例10の評価は実施例1
3と同様に行なった。
【0223】
【表5】
【0224】〔実施例16〕30φ、254mmのAl
シリンダーを支持体とした。これに、ダイヤモンドバイ
トで切削し、十点平均表面粗さ0.4μm、ピッチ15
0μmの切削表面とした。
【0225】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイ
ロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部と
n−ブタノール30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布
して0.5μmの下引層を形成した。次に、χ型メタル
フリーフタロシアニン3部、ポリビニルベンザール(ベ
ンザール化率80%、重量平均分子量11000)2部
およびシクロヘキサノン80部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で24時間分散した後、メチル
エチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散液を得
た。これを前記下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μm
の電荷発生層を形成した。次に、下記構造式の化合物1
0部、
【0226】
【化46】
【0227】電荷輸送層のバインダー樹脂を下記対称性
ジオールよりなるポリカーボネート2部、及び
【0228】
【化47】
【0229】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート8部
【0230】
【化48】
【0231】をモノクロルベンゼン50部、ジクロルメ
タン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の
上に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0232】〔実施例17〕電荷輸送層のバインダー樹
脂を下記対称性ジオールよりなるポリカーボネート2
部、及び
【0233】
【化49】
【0234】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート8部
【0235】
【化50】
【0236】に代えた他は実施例16と同様に感光体を
作製した。
【0237】〔比較例11〕ポリカーボネートA(重量
平均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成
したことを除いては、実施例16と同様に感光体を作成
した。
【0238】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.3を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXをクリーニングと一次帯電器の間に直接帯電部
材No.3による除電帯電直接帯電方式に設置改造した
ものを用いた。結果を表6に示す。除電帯電は交流ピー
ク間電圧1400Vを印加した。
【0239】〔実施例18〕下記構造式の化合物10
部、
【0240】
【化51】
【0241】電荷輸送層のバインダー樹脂を下記対称性
ジオールよりなるポリカーボネート2部、及び
【0242】
【化52】
【0243】下記非対称性ジオールよりなるポリカーボ
ネート8部
【0244】
【化53】
【0245】に代えた他は実施例16と同様に感光体を
作製した。
【0246】〔比較例12〕ポリカーボネートZ(重量
平均分子量4.6×104 )を用いて電荷輸送層を形成
したことを除いては、実施例18と同様に感光体を作成
した。
【0247】実施例18、比較例12の評価は実施例1
6と同様に行なった。
【0248】
【表6】
【0249】〔実施例19〕30φ、254mmのAl
シリンダーを支持体とした。これに、以下の材料より構
成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、140℃、
30分熱硬化して18μmの導電層を形成した。
【0250】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン ・・・10部 (重量部、以下同) 抵抗調節用顔料:酸化チタン ・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 ・・・10部 レベリング剤:シリコンオイル ・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 ・・・20部 次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共
重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノー
ル30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して0.5μ
mの下引層を形成した。
【0251】次に、下記構造式のジスアゾ顔料3部、
【0252】
【化54】
【0253】ポリビニルベンザール(ベンザール化率8
0%、重量平均分子量11000)2部およびシクロヘ
キサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンド
ミル装置で24時間分散した後、メチルエチルケトン1
15部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記
下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発生層を
形成した。次に、下記構造式の電荷輸送材料10部と、
【0254】
【化55】
【0255】下記の重合体10部を
【0256】
【化56】
【0257】モノクロルベンゼン50部、ジクロルメタ
ン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の上
に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成した。
【0258】〔実施例20〕次の構造を有するポリカー
ボネートを用いて電荷輸送層を形成したことを除いて
は、実施例19と同様に感光体を作成した。
【0259】
【化57】
【0260】〔比較例13〕ポリカーボネートA(重量
平均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成
したことを除いては、実施例19と同様に感光体を作成
した。
【0261】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.1を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXを一次帯電器の代わりに直接帯電部材No.1
による一次帯電直接帯電方式に改造したものを用いた。
結果を表7に示す。一次帯電は直流電圧−660V、交
流ピーク間電圧2000Vを印加した。
【0262】〔実施例21〕下引層までを実施例19と
同様に形成した。次に下記構造式のジスアゾ顔料3部、
【0263】
【化58】
【0264】ポリビニルブチラール樹脂1.5部及びシ
クロヘキサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いた
サンドミル装置で40時間分散した後、テトラヒドロフ
ラン100部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これ
を前記下引層上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発
生層を形成した。次に、下記構造式の電荷輸送材料10
部と、
【0265】
【化59】
【0266】下記構造のポリカーボネート10部を用い
て電荷輸送層を形成した。
【0267】
【化60】
【0268】〔実施例22〕次の構造を有するポリカー
ボネートを用いて電荷輸送層を形成したことを除いて
は、実施例21と同様に感光体を作成した。
【0269】
【化61】
【0270】〔比較例14〕ポリカーボネートA(重量
平均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成
したことを除いては、実施例21と同様に感光体を作成
した。
【0271】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.2を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXを転写帯電器の代わりに直接帯電部材No.2
による転写帯電直接帯電方式に改造したものを用いた。
結果を表7に示す。転写帯電は直流電圧+500Vを印
加した。
【0272】〔実施例23〕下引層までを実施例19と
同様に形成した。次にχ型メタルフリーフタロシアニン
3部、ポリビニルベンザール(ベンザール化率80%、
重量平均分子量11000)2部およびシクロヘキサノ
ン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装
置で24時間分散した後、メチルエチルケトン115部
を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記下引層
上に浸漬法で塗布し、0.2μmの電荷発生層を形成し
た。次に、下記構造式の電荷輸送材料10部と、
【0273】
【化62】
【0274】下記のポリカーボネート10部を
【0275】
【化63】
【0276】モノクロルベンゼン50部、ジクロルメタ
ン10部に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層の上
に浸漬法で塗布し、20μmの電荷輸送層を形成した。
【0277】〔実施例24〕次の構造を有するポリカー
ボネートを用いて電荷輸送層を形成したことを除いて
は、実施例23と同様に感光体を作成した。
【0278】
【化64】
【0279】〔比較例15〕ポリカーボネートA(重量
平均分子量3.0×104 )を用いて電荷輸送層を形成
したことを除いては、実施例23と同様に感光体を作成
した。
【0280】得られた感光体について、直接帯電部材に
よる影響を調べた。方法は、感光体に1Kgの荷重で直
接帯電部材No.3を付着させ、1ケ月経過した後に顕
微鏡でクラックの有無を観察した。また、感度の測定及
び画像を実際のレーザービームプリンターに装着して行
なった。レーザービームプリンターは、キヤノン製LB
P−LXをクリーニングと一次帯電器の間に直接帯電部
材No.3による除電帯電直接帯電方式に設置改造した
ものを用いた。結果を表7に示す。除電帯電は交流ピー
ク間電圧1400Vを印加した。
【0281】
【表7】
【0282】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、高感度の電
子写真特性を損なわずにクラックの発生を押えることが
可能であり、取扱性が容易で、かつ感光体回りの設計、
特に直接帯電の部材の設計ラチチュードが広く容易にな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】単層のローラー形状の直接帯電部材を示す断面
図であり、(a)は軸に対する縦断面図、(b)は軸方
向の横断面図である。
【図2】2層のローラー形状の直接帯電部材を示す断面
図である。
【図3】3層のローラー形状の直接帯電部材を示す断面
図である。
【図4】4層ローラー形状の直接帯電部材を示す断面図
である。
【図5】ブレード形状の直接帯電部材を示す縦断面図で
ある。
【図6】ベルト形状の直接帯電部材を示す縦断面図であ
る。
【図7】ブラシ形状の直接帯電部材を示す縦断面図であ
る。
【図8】平板形状の直接帯電部材を示す縦断面図であ
る。
【図9】本発明の電子写真感光体及び一次帯電用直接帯
電部材を設けた電子写真装置の概略的縦断面図である。
【図10】本発明の電子写真感光体及び転写帯電用直接
帯電部材を設けた電子写真装置の概略的縦断面図であ
る。
【図11】本発明の電子写真感光体及び除電帯電用直接
帯電部材を設けた電子写真装置の概略的縦断面図であ
る。
【図12】本発明のドラム型電子写真感光体を及び一次
帯電用直接帯電部材を用いた転写式電子写真装置の概略
的縦断面図である。
【図13】図12の装置をファクシミリに用いた場合の
構成を示すブロック図である。
【図14】ブラシ形状の直接帯電部材を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 導電性弾性層 3 抵抗層 3a 内部抵抗層 3b 表面抵抗層 4 導電層 5 弾性層 6 ベルト用回転軸 7 帯電用ブラシ 8 現像手段 9 転写帯電手段 10 クリーニング手段 11 前露光手段 12 本発明の電子写真感光体 13 被転写部材 14 一次帯電用コロナ帯電器 15 転写帯電用直接帯電部材 16 除電帯電用直接帯電部材 17 像露光手段 18 一次帯電用直接帯電用部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 淑之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 穴山 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 相野谷 英之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 平野 秀敏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岸 淳一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 葉波 信之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも直接帯電を印加される、導電
    性支持体と感光層を有する電子写真感光体において、該
    感光層がビスフェノールAと1種あるいは2種以上の非
    対称性ジオールより合成された共重合ポリカーボネー
    ト、2種以上の非対称性ジオールより合成された共重合
    ポリカーボネート、及び側鎖に炭素数3以上の置換基を
    有する対称性ジオールより合成された共重合ポリカーボ
    ネートから選ばれる少なくとも1種を含有することを特
    徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 少なくとも直接帯電を印加される、導電
    性支持体と感光層を有する電子写真感光体において、該
    感光層が対称性ジオールより合成されたポリカーボネー
    ト及び非対称性ジオールより合成されたポリカーボネー
    トを含有することを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 少なくとも直接帯電を印加される、導電
    性支持体と感光層を有する電子写真感光体において、該
    感光層が炭素数14から17までの非対称性ジオールよ
    り合成されたポリカーボネートを含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の電子写真感光体
    を有することを特徴とする電子写真装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3記載の電子写真感光体
    を有し、かつリモート端末からの画像情報を受信する受
    信手段を有することを特徴とするファクシミリ。
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