JPH08146624A - 電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置ユニット - Google Patents

電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置ユニット

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JPH08146624A
JPH08146624A JP6289916A JP28991694A JPH08146624A JP H08146624 A JPH08146624 A JP H08146624A JP 6289916 A JP6289916 A JP 6289916A JP 28991694 A JP28991694 A JP 28991694A JP H08146624 A JPH08146624 A JP H08146624A
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JP
Japan
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electrophotographic
unit
layer
photoreceptor
alkyl group
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Application number
JP6289916A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Yoshimura
公博 吉村
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 帯電部材と感光体の摺擦が繰り返し起こる直
接帯電プロセスにおいて、耐久時に感光体の傷に起因す
る画像欠陥が発生することがなく、高品位の画像が得ら
れる電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置ユ
ニット提供する。 【構成】 導電性支持体と感光層を有し、直接帯電を印
加される電子写真感光体において、該感光層のバインダ
ー樹脂として、一般式(1)で示される繰り返し構造単
位を有する変性ポリカーボネート樹脂を含有する電子写
真感光体、電子写真装置及び電子写真装置ユニット。 (但し、式中R及びRは水素原子、炭素原子数1〜
3のアルキル基及びハロゲン原子より選ばれ、R及び
の少なくとも一方はアルキル基を表す。またR
びRは水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基
を表す。また、RとRは環を形成してもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、レー
ザービームプリンター、普通紙ファクシミリなどの直接
帯電を用いる電子写真応用分野に広く用いることができ
る電子写真感光体、それを有する電子写真装置及び電子
写真装置ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の光導電材料としてセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機光導電材料が
従来より用いられている。一方ポリビニルカルバゾー
ル、オキサジアゾール、フタロシアニンなどの有機光導
電材料は無機光導電材料に比べて無公害、高生産性など
の利点があるが、感度が低くその実用化は困難であっ
た。そのため、いくつかの増感法が提案されているが、
効果的な方法としては電荷発生層と電荷輸送層を積層し
た機能分離感光体を用いることが知られている。
【0003】一方、電子写真感光体には当然のことであ
るが、適用される電子写真プロセスに応じた所定の感
度、電気特性、更には光学特性を備えていることが要求
される。特に、繰り返し使用可能な感光体にあってはそ
の感光体の表面層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への
転写、クリーニング処理などの電気的機械的外力が直接
加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
具体的には、コロナ帯電時に発生するオゾンによる劣化
のために感度低下や電位低下、残留電位増加、及び摺擦
による表面の摩擦や傷の発生などに対する耐久性が要求
されている。
【0004】更に、コロナ帯電による電子写真プロセス
を繰り返すことにより、オゾン濃度が増加してしまい、
快適な使用環境を提供する上で問題となっていた。
【0005】一方、コロナ帯電に変わる帯電方式として
直接帯電方式が最近検討されている。直接帯電方式は、
コロナ帯電方式に比べオゾン発生量は著しく小さいため
上述の感光層のオゾン劣化や使用環境下のオゾン蓄積な
どの問題は改善される。
【0006】しかし、直接帯電方式では帯電部材が感光
体表面に直接接触してしまうことから、繰り返し使用す
る際に摺擦による感光体表面の摩耗や傷の発生がコロナ
方式よりもひどくなってしまうという弊害があった。
【0007】従って、本発明の目的は、導電支持体と感
光層を有し、直接帯電を印加される電子写真感光体にお
いて、帯電部材との摺擦による感光層表面の摩耗や傷の
発生などに対する耐久性を持ち合わせた電子写真感光
体、それを有する電子写真装置及び電子写真装置ユニッ
トを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは感光層のバ
インダー樹脂について詳細な検討を行なった結果、特定
の変性ポリカーボネート樹脂が帯電部材との摺擦におい
ても摩耗や傷の発生などの機械的強度に優れていること
を見いだした。
【0009】すなわち、本発明は、導電性支持体と感光
層を有し、直接帯電を印加される電子写真感光体におい
て、該感光層のバインダー樹脂として、下記一般式
(1)で示される繰り返し構造単位を有する変性ポリカ
ーボネート樹脂を含有することを特徴とする電子写真感
光体である。
【0010】
【化2】 (但し、式中R1 及びR2 は水素原子、炭素原子数1〜
3のアルキル基及びハロゲン原子より選ばれ、R1 及び
2 の少なくとも一方はアルキル基を表す。またR3
びR4 は水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基
を表す。また、R 3 とR4 は環を形成してもよい。) また、本発明は、上記の電子写真感光体と、直接帯電手
段、像露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング
手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
【0011】更に、本発明は、上記電子写真感光体と、
直接帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なく
ともひとつを一体に支持してユニットを形成し、装置本
体に着脱自在なユニットであることを特徴とする電子写
真装置ユニットである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】前記一般式(1)表される変性ポリカーボ
ネート樹脂の例として以下の構造式で示す樹脂を挙げる
ことができる。
【0014】
【化3】
【0015】感光層は、導電性支持体の上に設けられ
る。導電性支持体としては、支持体自体が導電性を持つ
もの、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステン
レスなどを用いることができ、そのほかにアルミニウ
ム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化錫合金な
どを真空蒸着によって被膜形成された層を有する前記導
電性支持体やプラスチック、導電性微粒子(例えばカー
ボンブラック、酸化錫粒子)を適当なバインダーと共に
プラスチックや紙に含浸した支持体、導電性バインダー
を有するプラスチックなどを用いることができる。
【0016】導電性支持体と感光層の中に、正孔バリヤ
ー機能と接着機能を持つ下引層を設けることもできる。
下引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセル
ロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミ
ド、変性ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン、酸化ア
ルミニウムなどによって形成できる。下引層の膜厚は5
μm以下、好ましくは0.5〜3μmが適当である。下
引層はその機能を発揮するためには、10Ω・cm以上
であることが望ましい。
【0017】本発明の感光層は、単層または積層構造を
有する。単層構造の場合、光キャリアの生成及び移動は
同一層中で行われる。積層構造の場合、光キャリアを生
成する電荷発生層と、キャリアが移動する電荷輸送層と
が積層される。表面層を形成するのは電荷発生層または
電荷輸送層どちらの場合もある。単層感光体は5〜10
0μmの厚さが可能であり、より好ましくは10〜60
μmである。電荷発生材料や電荷輸送材料は20〜80
重量%含有し、より好ましくは30〜70重量%であ
る。積層感光体においては、電荷発生層の膜厚は0.0
01〜6μm、より好ましくは0.01〜2μmであ
る。電荷発生材料の量は10〜100重量%、より好ま
しくは40〜100重量%である。電荷輸送層も膜厚は
5〜100μm、より好ましくは10〜60μmであ
る。電荷輸送材料の量は20〜80重量%、より好まし
くは30〜70重量%である。
【0018】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、多環キノン顔料、
ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズ
レニウム塩染料、スクアリリウム染料、シアニン染料、
ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色
素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチ
リル色素、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリ
コン、硫化カドミウムなどが挙げられる。
【0019】電荷発生層用塗料に用いる溶剤は使用する
樹脂や電荷発生材料の溶解性や分散安定性から選択され
るが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド
類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素類あるいは芳香族化合物などを用いること
ができる。
【0020】塗布は、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレード
コーティング法などのコーティング法を用いて行うこと
ができる。
【0021】電荷発生層用塗料に用いる溶剤は使用する
樹脂や電荷発生材料の溶解性や分散安定性から選択され
るが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド
類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素類あるいは芳香族化合物などを用いること
ができる。
【0022】塗布は、浸漬コーティング法、スプレーコ
ーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレード
コーティング法などのコーティング法を用いて行うこと
ができる。
【0023】本発明に用いられる電荷輸送材料として
は、ピレン化合物、カルバゾール化合物、ヒドラゾン化
合物、N,N−ジラウリルアニリン化合物、ジフェニル
アミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニ
ルメタン化合物、スチリル化合物、ピラゾリン化合物、
スチルベン化合物などが挙げられる。これらの電荷輸送
材料は1種または2種以上組み合わせてい用いることが
できる。
【0024】塗布は前述のコーティング法により行うこ
とができる。
【0025】本発明の電子写真感光体に接触させる直接
帯電部材の構成例を図1〜3に示す。図中1は直接帯電
部材、2は芯金、3は弾性層、4は導電層、5は表面層
である。また、弾性層と表面層の間に内部抵抗層を設け
てもよい。
【0026】直接帯電部材の設置については特定の方法
に限らず、帯電部材は固定方式、感光体と同方向または
逆方向で回転などの移動方式いずれの方式を用いること
もできる。更に直接帯電部材に感光体上の現像剤クリー
ニング装置として機能させることも可能である。
【0027】直接帯電における帯電部材への印加電圧、
印加方法に関しては、各々の電子写真装置の仕様にもよ
るが瞬時に所望する電圧を印加する方式の他にも感光体
の保護の目的で段階的に印加電圧を上げていく方式、直
流に交流を重畳させた形で印加の場合ならば直流→交流
または交流→直流の順序で電圧を印加する方式をとるこ
とができる。
【0028】直接帯電部材を電子写真装置の一次帯電に
用いる場合、画像出力領域の電子写真感光体に対して直
流電圧と交流電圧を重畳することが好ましい。
【0029】転写帯電に用いる場合、直流電圧のみでも
直流電圧と交流電圧を重畳してもよい。
【0030】除電帯電に用いる場合、交流電圧のみを印
加することが必要である。
【0031】また、本発明においては、画像露光、現像
及びクリーニングなどのプロセスは静電写真の分野に公
知の任意の方法を採用することができ、現像剤の種類な
ど特定のものに限定されるものではない。本発明の電子
写真感光体は複写機だけでなく、レーザープリンターや
CRTプリンター、電子写真式製版システムなどの電子
写真応用分野にも用いることができる。
【0032】図4に本発明のドラム型感光体を用いた転
写式電子写真装置の概略構成を示した。
【0033】図において、101は像担持体としての本
発明のドラム型感光体であり軸101aを中心に矢印方
向に所定の周速度で回転駆動される。該感光体101は
その回転過程で一次帯電手段102によりその周面に正
または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光部1
03にて不図示の像露光手段により光像露光L(スリッ
ト露光・レーザビーム走査露光など)を受ける。これに
より感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形成
されていく。
【0034】その静電潜像はついで現像手段104でト
ナー現像されそのトナー現像が転写手段105により不
図示の給紙部から感光体101と転写手段105との間
に感光体101の回転と同期取りされて給送された転写
材Pの面に順次転写されていく。
【0035】像転写を受けた転写材Pは感光体表面から
分離されて像定着手段108へ導入されて像定着を受け
て複写物(コピー)として機外へプリントアウトされ
る。
【0036】像転写後の感光体101の表面はクリーニ
ング手段106にて転写残りトナーの除去を受けて清浄
面化されて繰り返して像形成に使用される。
【0037】感光体101の均一帯電手段102として
は直接帯電部材が使用されている。また転写装置105
も直接帯電部材が使用されている。電子写真装置とし
て、上述の感光体や現像手段、クリーニング手段などの
構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一体
に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着
脱自在に構成してもよい。例えば、感光体101と直接
帯電部材102と現像器104を一体化してひとつの装
置ユニット109とし、装置本体のレールなどの案内手
段を用いて着脱自在の構成にしてもよい。また、106
はクリーニング手段、107前露光除電手段である。
【0038】また、光像露光Lは、電子写真装置を複写
機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反
射光や透過光、あるいは、原稿を読取り信号化し、この
信号によりレーザービームを走査したり、LEDアレイ
を駆動したり、または液晶シャッターアレイを駆動した
りすることなどにより行れる。
【0039】また、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントす
るための露光になる。図5はこの場合の1例をブロック
図で示したものである。
【0040】コントローラ111は画像読取部110と
プリンター119を制御する。コントローラ111の全
体はCPU117により制御されている。画像読取部か
らの読取データは、送信回路113を通して相手局に送
信される。相手局から受けたデータは受信回路112を
通してプリンター119に送られる。画像メモリには所
定の画像データが記憶される。プリンタコントローラ1
18はプリンター119を制御している。114は電話
である。
【0041】回線115から受信された画像(回線を介
して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信
回路112で復調された後、CPU117は画像情報の
複号処理を行い順次画像メモリ116に格納される。そ
して、少なくとも1ページの画像がメモリ116に格納
されると、そのページの画像記録を行う。CPU117
は、メモリ116より1ページの画像情報を読み出しプ
リンタコントローラ118に複号化された1ページの画
像情報を送出する。プリンタコントローラ118は、C
PU117からの1ぺージの画像情報を受け取るとその
ページの画像情報記録を行うべく、プリンター119を
制御する。
【0042】なお、CPU117は、プリンター119
による記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0043】以上の様に、画像の受信と記録が行なわれ
る。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。ただし、部は
重量部を示す。 [製造例1]一次帯電部材を以下のようにして製造し
た。ただし、部は重量部を示す。
【0045】まず、φ3mm、長さ240mmの鉄芯を
軸に、クロロプレンゴムでJISK−6301に基づい
たJIS−A型測定器により測定したゴム硬度で15°
(TECLOCK社製ゴム硬度計[テクロックGS−7
06])、φ10mm、長さ220mmになるように溶
融成型し、膜厚3.5mmの弾性層を形成した。
【0046】次に、導電性カーボン粒子分散ポリウレタ
ン塗料(商品名:シントロン、神東塗料製)を弾性層の
上に浸漬塗工し、乾燥後、膜厚1mmの導電層を設け
た。
【0047】次に、エピクロルヒドリンゴム(商品名:
ヒドリン、日本ゼオン製)10部、トリクレジルホスフ
ェート(TCP)1部、酸化亜鉛0.3部、粉末イオウ
0.2部、加硫促進剤(トリメルカプトトリアジン)
0.1部、及びTHF90部を混合し、導電層の上に浸
漬塗工し、乾燥後膜厚90μmの内部抵抗層を設けた。
【0048】次に、導電性カーボン(商品名:ケッツェ
ンブラック、ライオン製)1部、メトキシメチル化ナイ
ロン19部、及び界面活性剤(商品名:ソルビトール、
味の素製)0.01部をメタノール80部に混合し、ボ
ールミル分散し、表面抵抗層塗液を作成した。この塗液
を内部抵抗層の上にスプレー塗工し、乾燥後、膜厚が1
0μmとなるように表面抵抗層を設け、直接帯電部材N
o. 1(ローラー状)を製造した。
【0049】なお、導電層と内部抵抗層と表面抵抗層は
それぞれAlシート上に別途浸漬塗工し、体積抵抗率を
測定した。
【0050】体積抵抗率の測定はヒューレット・パッカ
ード社製の16008A抵抗セル(Resistivi
ty Cell)を用いて印加電圧10V、温度22
℃、湿度60%下で測定した。
【0051】測定結果は導電層が4×104 Ω・cm、
内部抵抗層が7×109 Ω・cm、表面抵抗層が2×1
9 Ω・cmであった。
【0052】[製造例2]転写帯電部材を次のようにし
て製造した。クロロプレンゴム100重量部に導電性カ
ーボン(商品名:ケッツェンブラック、ライオン製)5
重量部、及び界面活性剤(ソルビトール、味の素製)
0.05重量部を熔融混練し、中心にφ5×250mm
のステンレス軸を通してφ18×210mmになるよう
に成型し、ローラー形状帯電部材の導電性弾性層を設け
た。
【0053】この転写帯電部材の体積抵抗を温度22
℃、湿度60%の環境で測ると4×106 Ω・cmであ
る。このように、直接帯電部材No.2(ローラー状)
を製造した。
【0054】以下、変性ポリカーボネート樹脂を電子写
真感光体に適用した場合の実施例を示す。
【0055】[実施例1]10%の酸化アンチモンを含
有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レゾ
ール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20
部、メタノール5部、及びシリコーンオイル(ポリジメ
チルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分
子3000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を調
製した。
【0056】アルミニウムシリンダー(φ30mm×2
60mm)上に、上記塗料を浸漬塗布し、140℃で3
0分間乾燥させ、膜厚20μmの導電層を形成した。
【0057】この上にN−メトキシメチル化ナイロン樹
脂5部をメタノール70部とブタノール25部の混合溶
媒に溶解した溶液をディッピング法で塗布乾燥して1μ
m厚の下引層を設けた。
【0058】次に、特開平3−128973号公報と同
じ結晶形のI型オキシチタニウムフタロシアニン4部と
ポリビニルブチラール樹脂2部をシクロヘキサン100
部に添加し1mmφのガラスビーズを用いたサンドミル
で1時間分散し、これに100部のメチルエチルケトン
を加えて希釈し、これを下引層に塗布した後、80℃で
10分間乾燥して、膜厚0.15μmの電荷発生層を形
成した。
【0059】N−メチルカルバゾール−3−アルデヒド
ジフェニルヒドラゾン90部、及び下記構造式
【0060】
【化4】 で示される変性ポリカーボネート樹脂(数平均分子量2
2000)100部、及び下記構造式
【0061】
【化5】 で示されるシアノ化合物4.5部を、1,4−ジオキサ
ン900部に溶解した溶液を、乾燥後膜厚17μmとな
るように塗布して電荷移動層を形成させ、積層型の感光
体を作成した。
【0062】[実施例2]実施例1において、電荷輸送
層のバインダー樹脂を下記構造式
【0063】
【化6】 で示される変性ポリカーボネート樹脂(数平均分子量2
5000)を用いた他は、実施例1と同様にして感光体
を作成した。
【0064】[実施例3]実施例1において、電荷輸送
層のバインダー樹脂を下記構造式
【0065】
【化7】 で示される変性ポリカーボネート樹脂(数平均分子量2
3000)を用いた他は、実施例1と同様にして感光体
を作成した。
【0066】[比較例1]実施例1において、電荷輸送
層のバインダー樹脂を下記構造式
【0067】
【化8】 で示されるビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂
(数平均分子量22000)を用いた他は、実施例1と
同様にして感光体を作成した。
【0068】[実機耐久]実施例1、実施例2、実施例
3及び比較例1の電子写真感光体を製造例1の帯電部材
を用い、図4のように直接帯電方式に改造したレーザビ
ームプリンター(商品名:LBP−SX:キヤノン製)
に設置し、直流電圧−720Vと交流ピーク間電圧15
00Vの重畳を行い暗部電位が−700Vになるように
帯電設定をし、明部電位が−300Vとなるように77
8nmのレーザー光の光量を設定した。次に、これらの
光量及び帯電条件で連続20000枚の通紙耐久試験を
行った。実施例1、実施例2及び実施例3においては、
20000枚の耐久試験中には画像欠陥のない高画質な
画像が得られたが、比較例1においては通紙10000
枚より帯電部材と感光体との摺擦により発生した傷に起
因すると思われる白筋が現われ、耐久試験を進めること
により更に白筋の程度は悪化した。
【0069】[実施例4]実施例1において、以下に示
す電荷発生層を用いた他は実施例1と同様にして電子写
真感光体を製造した。
【0070】下記構造
【0071】
【化9】 を有するビスアゾ化合物10部とフェノキシ樹脂(商品
名:PKHH、ユニオンカーバイト社製PKHH)5
部、ポリブチラール樹脂(商品名:BH−3、積水化学
工業製)5部に4−メトキシ−4−メチルペンタノン1
00部を加え、サンドグランドミルにて粉砕分散処理を
行った。得られた分散液を下引層の上に乾燥後の膜厚が
0.4g/m2 となるように塗布した後乾燥させ、電荷
発生層を形成した。
【0072】[実施例5]実施例4において電荷輸送層
のバインダー樹脂を下記構造式
【0073】
【化10】 で示される変性ポリカーボネート樹脂(数平均分子量2
5000)を用いた他は、実施例4と同様にして感光体
を作成した。
【0074】[実施例6]実施例4において、電荷輸送
層のバインダー樹脂を下記構造式
【0075】
【化11】で示される変性 ポリカーボネート樹脂(数平均分子量23000)を用
いたほかは、実施例4と同様にして感光体を作成した。
【0076】[比較例2]実施例4において、電荷輸送
層のバインダー樹脂を下記構造式
【0077】
【化12】 で示されるビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂
(数平均分子量22000)を用いた他は、実施例2と
同様にして感光体を作成した。
【0078】[実機耐久]実施例4、実施例5、実施例
6及び比較例2の電子写真感光体を直接帯電方式を採用
しているアナログ複写機(商品名:NP−6030:キ
ヤノン製)に設置して耐久試験を行った。耐久条件とし
ては、暗部電位が−700Vになるように帯電設定を
し、明部電位が−300Vとなるように光量設定して2
0000枚通紙耐久試験を行った。実施例4、実施例
5、実施例6においては20000枚の耐久試験中には
画像欠陥のない高画質な画像が得られたが、比較例2に
おいては通紙10000枚より帯電部材と感光体との摺
擦により発生した傷に起因すると思われる白筋が現わ
れ、耐久試験を進めることにより更に白筋の程度は悪化
した。
【0079】
【効果】実施例、比較例を比較してわかるように本発明
の構成を用いることにより、帯電部材と感光体の摺擦が
繰り返し起こる直接帯電プロセスにおいて、耐久時に感
光体の傷に起因する画像欠陥が発生することがなくな
り、高品位の画像を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直接帯電部材の一例の概略構成図
【図2】直接帯電部材の一例の概略構成図
【図3】直接帯電部材の一例の概略構成図
【図4】直接帯電部材を用いた電子写真装置の概略図
【図5】電子写真装置をプリンターとして使用したファ
クシミリのブロック図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体と感光層を有し、直接帯電
    を印加される電子写真感光体において、該感光層のバイ
    ンダー樹脂として、下記一般式(1)で示される繰り返
    し構造単位を有する変性ポリカーボネート樹脂を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (但し、式中R1 及びR2 は水素原子、炭素原子数1〜
    3のアルキル基及びハロゲン原子より選ばれ、R1 及び
    2 の少なくとも一方はアルキル基を表す。またR3
    びR4 は水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基
    を表す。また、R 3 とR4 は環を形成してもよい。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体と、直接
    帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段及びクリー
    ニング手段を有することを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体と、直接
    帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも
    ひとつを一体に支持してユニットを形成し、装置本体に
    着脱自在なユニットであることを特徴とする電子写真装
    置ユニット。
JP6289916A 1994-11-24 1994-11-24 電子写真感光体、電子写真装置及び電子写真装置ユニット Pending JPH08146624A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212510A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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