JPH0545920A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0545920A
JPH0545920A JP21314891A JP21314891A JPH0545920A JP H0545920 A JPH0545920 A JP H0545920A JP 21314891 A JP21314891 A JP 21314891A JP 21314891 A JP21314891 A JP 21314891A JP H0545920 A JPH0545920 A JP H0545920A
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JP
Japan
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layer
protective layer
photoconductor
weight
fine particles
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Application number
JP21314891A
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English (en)
Inventor
Shunkai Sako
春海 酒匂
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、耐久性を向上させるととも
に、初期から耐久後を通じて摩擦係数の低い、即ちクリ
ーニング性の良好な電子写真感光体を提供することにあ
る。 【構成】 導電性支持体上に感光層及び保護層を有する
電子写真感光体において、少なくとも該保護層にはフッ
素原子含有樹脂微粒子が含有され、かつ該保護層の平均
面粗さが0.3〜5.0μmの範囲である電子写真感光
体。 【効果】 耐久性に優れ、しかも耐久後も低い摩擦係数
が維持されるためクリーニング性の良好な電子写真感光
体を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは、高耐久性並びに表面の滑り性に優れた電子写
真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体はその像形成プロセスに
おいて、帯電、露光、現像、転写、クリーニングおよび
除電の繰り返し過程を経る。帯電および露光により形成
された静電潜像はトナーと言われる微粒子状の現像材に
よりトナー画像となる。さらにこのトナー画像は転写プ
ロセスにおいて紙などの転写材に転写されるが、100
%のトナーが転写されるわけではなく、一部が感光体上
に残留する。この残留トナーを除去しないと、繰り返し
プロセスにおいて、汚れ等のない高品質な画像を得るこ
とができない。そのために残留トナーのクリーニングプ
ロセスが必要となる。クリーニングプロセスとしてはフ
ァーブラシ、磁気ブラシまたはブレードなどを用いたも
のが代表的であるが、クリーニングの精度、装置構成な
どの点から一般にはブレードクリーニングが選択され
る。ブレードクリーニングについて更に詳しく説明する
と、図1のA及びBにそれぞれ正面図及び側面図として
示してあるように、支持体2に取り付けた板状のポリウ
レタンなどの素材から成る弾性部材1を、感光体の進行
方向と垂直に感光体に加圧当接させる構成となってい
る。従って、トナーのクリーニング精度を上げるために
は、感光体へのブレードの当接圧を上げる必要がある。
また、感光体3へのブレード4の当接方法としては、図
2に示すような順方向のものと、図3に示すようなカウ
ンター方向のものとがある。クリーニングの精度から見
ると、後者のカウンター方式のブレード当接法がより好
ましいとされている。
【0003】上述のようなクリーニング精度を向上させ
るカウンター方式の当接法は、同時に感光体へのブレー
ドの当接圧を上げ、両者の摩擦力の上昇を引き起こす。
その結果、感光体の削れ量の増加による耐久性低下、感
光体傷の発生、ブレードの反転によるクリーニング不良
の発生や装置の停止などの問題が生じる。図4に装置停
止に至ったブレード反転状態を示す。
【0004】以上のような感光体のクリーニングに関わ
る問題、特に感光体の削れ、傷およびブレードの反転を
解決するために、感光体の摩擦係数を低くすることが効
果的であることが知られている。従来、感光体の摩擦係
数を低くする方法として感光体の表面層や保護層に潤滑
剤を含有させる方法が数多く提案されている。具体的に
は、特開昭52−117134、同53−10784
1、同54−26740、同54−27434、同54
−86340、同54−143142、同54−143
148、同56−99345、同56−126838、
同57−14845、同57−74748、同57−3
5863、同57−76553、同57−20124
0、同58−44444、同58−70229、同58
−102949、同58−162958、同59−19
7042、同62−272281、同62−27228
2、同63−30850、同63−56658、同63
−58352、同63−58450、同63−6125
5、同63−61256、同63−65449、同63
−65450、同63−65451、同63−7326
7、同63−221355、同63−249152、同
63−311356号公報などで提案されているものが
ある。
【0005】潤滑材としては、ポリテトラフルオロエチ
レンなどのフッ素原子含有樹脂、球状のアクリル樹脂、
ポリエチレン樹脂などの粉末や、酸化ケイ素、酸化アル
ミニウムなどの金属酸化物粉末などが知られている。特
にフッ素原子を多量に含むフッ素原子含有樹脂は、表面
エネルギーが著しく小さいので潤滑材としての効果が大
きい。この様なフッ素原子含有樹脂は、結晶性の微粒子
として用いられ、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの結着材樹
脂に分散させた後に、感光体の表面層や保護層として成
膜される。これらの表面層や保護層が充分な摩擦係数の
低下を示すためには、表面層や保護層に5重量%以上の
フッ素原子含有樹脂微粒子を含有させる必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フッ素原子含
有樹脂微粒子はあくまでも結着材樹脂に分散されている
為、感光体の初期状態においては該微粒子は結着材にく
るまれており、即ち、該微粒子が直接感光体表面に出て
いる訳ではない。従って、感光体の初期状態における摩
擦係数には該微粒子は全く寄与せず、結着材の摩擦係数
がそのまま該感光体の摩擦係数となっていた。一方、こ
の摩擦係数は感光体表面を粗面にすればする程、クリー
ニングブレードとの接触面積が減るために低下する。す
なわち、フッ素原子含有樹脂微粒子を含有させた表面層
や保護層を有する感光体とはいえ、該表面が平滑な初期
状態では該微粒子を含有していない平滑な表面層と同様
摩擦係数が高い。従って、クリーニングブレードを有す
る電子写真装置に該感光体をそのまま設置したのでは、
クリーニングブレードの反転によるクリーニング不良の
発生や装置の停止などの問題が生じるため、予め該ブレ
ードにトナーあるいは潤滑剤などを塗布するという設置
方法が必要であった。
【0007】従って、本発明の目的は、感光体の耐久性
を向上させるとともに、初期から耐久後を通して摩擦係
数の低い、即ちクリーニング性良好な感光体を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体に
おいて、少なくとも該保護層にはフッ素原子含有樹脂微
粒子が含有され、かつ該保護層の平均面粗さが0.3〜
5.0μmの範囲にあることを特徴とする電子写真感光
体が提供される。
【0009】本発明の電子写真感光体においては、導電
性支持体上に感光層及び保護層が設けられており、少な
くとも該保護層が、電子写真感光体表面の摩擦抵抗を低
下させるために、フッ素原子含有樹脂微粒子を含有して
おり、かつ、該保護層の平均面粗さが、JIS規格B0
601で定義される10点平均面粗さRZ (以下、単に
平均面粗さと略す)で示すところの0.3μmから5.
0μm、好ましくは0.3μmから3.0μmの範囲で
ある。
【0010】平均面粗さを5.0μmより大きくする
と、感光体表面とクリーニングブレードとの間に隙間が
生じ、転写残りの残留トナーのうち、微小粒径のものが
すり抜けを起こしクリーニング不良となる。平均面粗さ
が3.0μmから5.0μmの場合でも環境、条件が劣
悪な状態で繰り返し使用すると、やはり微小粒径のトナ
ーのすり抜けを起こし、クリーニング不良となる可能性
がある。平均面粗さが3.0μm以下であればクリーニ
ングブレードと感光体表面との摩擦も充分に小さく、ま
た、繰り返し使用によりフッ素原子含有樹脂微粒子をく
るんでいる結着材が削れ、即ち、フッ素原子含有樹脂微
粒子が表面に表われるため、その後も摩擦係数の低い状
態が維持され続ける。
【0011】また、平均面粗さが0.3μmより小さい
場合、クリーニングブレードと感光体表面の摩擦はほと
んど緩和されず、粗面にした効果が認められない。しか
し平均面粗さが0.3μm以上であればいわゆる感光体
の初期状態(繰り返し使用によりフッ素原子含有樹脂微
粒子が表面に現われ、その効果で摩擦係数を下げる迄)
の間の摩擦を充分に緩和し得る摩擦係数を維持し続ける
ことができる。
【0012】一方、感光体表面の摩擦係数を有効に下げ
得るフッ素原子含有樹脂微粒子の含有率は、保護層中に
おいては5〜70重量%、好ましくは10〜65重量%
である。また、保護層の膜厚は、0.05μmから8.
0μmの範囲であり、好ましくは0.5μmから6.0
μmの範囲である。
【0013】本発明において感光層部分にもフッ素原子
含有樹脂微粒子を含有する場合には、薄層の保護層に較
べて感光層は厚いため、該微粒子の含有量は制限され
る。具体的には、感光層中の含有率で0〜10重量%で
あり、好ましくは、0〜7重量%である。
【0014】また感光層中のフッ素原子含有樹脂微粒子
量を制限しても、感光層の総厚が厚い場合、特に、フォ
トキャリアーが主に感光層の支持体側で発生する場合に
は、光散乱による感度劣化、画像均一性の低下が著し
い。一方、感光層が薄すぎても、感光体の電気容量の増
加による感度低下や帯電能の低下を引き起こす。さら
に、感光層中に該微粒子を含まない場合においても、感
光層を極端に厚くすることはできない。その理由は、該
微粒子を含む保護層が感光層の上に積層されるため、保
護層は光散乱層となり、特に、フォトキャリアーが主に
感光層の支持体側で発生する場合、フォトキャリアーの
発生部が光散乱層から遠いほど、つまり、感光層が厚い
ほど散乱後の光の光路長が長くなり、光散乱の影響が大
きくなってしまうからである。従って、感光層の厚さは
保護層との合計で好ましくは10〜35μm、より好ま
しくは15〜30μmである。また、感光体中に含有さ
れる該微粒子はできるだけ少量であることが好ましく、
それで感光層と保護層との合計膜厚中の該微粒子の平均
含有率は17.5重量%以下である。
【0015】即ち、本発明は、導電性基体上に感光層及
び更には保護層を設けた電子写真感光体において、少な
くとも該保護層にフッ素原子含有樹脂微粒子を含有して
いること、該感光体の表面平均面粗さが、0.3μmか
ら5.0μmの範囲にあることを特徴とする。
【0016】本発明の電子写真感光体に用いられるフッ
素原子含有樹脂微粒子はポリテトラフルオロエチレン、
ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロ
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合
体、及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
から群から選ばれた1種または2種以上から構成されて
いるものである。市販のフッ素原子含有樹脂微粒子をそ
のまま用いることが可能である。0.3万〜500万の
分子量のものが使用可能であり、0.01〜10μm、
好ましくは0.05〜2.0μmの粒径のものが使用可
能である。
【0017】本発明の電子写真感光体の感光層は少なく
とも電荷発生材料及び電荷輸送材料を含有する。電荷発
生材料の例としては、フタロシアニン顔料、多環キノン
顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、ペリ
レン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニ
ウム塩染料、スクワリウム染料、シアニン染料、ピリリ
ウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、キノ
ンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色
素、セレン、セレン−テルル合金、アモルファスシリコ
ン、硫化カドミウム等が挙げられる。
【0018】電荷輸送材料の例としては、ピレン化合
物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合
物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルア
ミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニル
メタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、ス
チルベン化合物、ポリニトロ化合物、ポリシアノ化合
物、さらに、これらの化合物をポリマー上に固定したペ
ンダントポリマーなどが挙げられる。
【0019】前記のフッ素原子含有樹脂微粒子、電荷発
生材料、電荷輸送材料などを、それぞれ成膜性を有する
結着樹脂中に分散、含有させて、各保護層、感光層など
を形成する場合が多い。その様な結着樹脂としては、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、フェノ
ール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリア
ミド−イミド、ナイロン、ポリサルフォン、ポリアリル
エーテル、ポリアセタール、ブチラール樹脂などが挙げ
られる。
【0020】次に、本発明の電子写真感光体の層構成を
述べる。導電性支持体は、鉄、銅、金、銀、アルミニウ
ム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、
インジウムなどの金属や合金、あるいは前記金属の酸化
物、カーボン、導電性ポリマーなどが使用可能である。
形状は円筒状、円柱状などのドラム形状と、ベルト状、
シート状のものとがある。前記導電性材料は、そのまま
成形加工される場合、塗料として用いられる場合、蒸着
される場合や、エッチング、プラズマ処理により加工さ
れる場合もある。塗料の場合には、支持体として前記の
金属や合金はもちろん、紙、プラスチックなども用いら
れる。
【0021】本発明の感光体における感光層は、単層構
成であっても、積層構成であってもよい。積層構成の場
合には、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層により構成
されるが、導電性支持体側に電荷発生層が設けられる場
合と、電荷輸送層が設けられる場合とでは帯電極性、使
用するトナー極性などが異なる。電荷発生層の膜厚とし
ては、0.001〜6μmが可能であり、より好ましく
は、0.01〜2μmである。電荷発生層に含有される
電荷発生材料の含有率は、10〜100重量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは、50〜100重量%で
ある。電荷輸送層の厚さは、前記感光層の膜厚から前記
電荷発生層の膜厚を差し引いたものである。電荷輸送層
中に含まれる電荷輸送材料の含有量は、20〜80重量
%が好ましく、より好ましくは30〜70重量%であ
る。
【0022】また、導電性支持体と感光層との間に下引
き層を設けても良い。下引き層は、界面での電荷注入制
御や接着層として機能する。下引き層は、主に結着樹脂
から成るが、前記金属や合金、またはそれらの酸化物、
塩類、界面活性剤などを含んでいてもよい。下引き層を
形成する結着樹脂の具体例としてはポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリプロピレン、ポリイミド、フェノール樹脂、アクリ
ル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、
アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド−イミド、ナ
イロン、ポリサルフォン、ポリアリルエーテル、ポリア
セタール、ブチラール樹脂などが挙げられる。下引き層
の膜厚は、0.05〜7μmが好ましく、より好ましく
は0.1〜2μmである。
【0023】保護層は、前述した様に必ず感光層の上に
設けられ、少なくとも高濃度のフッ素原子含有樹脂微粒
子と結着樹脂とから成る。
【0024】本発明の電子写真感光体の製造方法として
蒸着、塗布などの方法が用いられる。塗布による方法
は、薄膜から厚膜まで広い範囲で、しかもさまざまな組
成の膜が形成可能である。具体的には、バーコーター、
ナイフコーター、浸漬塗布、スプレー塗布、ビーム塗
布、静電塗布、ロールコーター、アトライター、粉体塗
布などで塗布される。
【0025】保護層を塗布する際に用いられる塗料は、
結着樹脂及び溶剤中に、前記フッ素原子含有樹脂微粒子
を分散させることにより得られる。分散の方法として
は、ボールミル、超音波、ペイントシェーカー、レッド
デビル、サンドミルなどの方法が用いられる。導電性微
粉や顔料、電荷発生材料が顔料の場合も同様の分散方法
を用いることができる。
【0026】図8に本発明の電子写真感光体を用いた一
般的な転写式電子写真装置の概略構成例を示した。図に
おいて、101は像担持体としての本発明のドラム型感
光体であり軸101aを中心に矢印方向に所定の周速度
で回転駆動される。該感光体101はその回転過程で帯
電手段102によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで露光部103にて不図示の像露
光手段により光像露光L(スリット露光・レーザービー
ム走査露光など)を受ける。これにより感光体周面に露
光像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0027】その静電潜像はついで現像手段104でト
ナー現像されそのトナー現像像が転写手段105により
不図示の給紙部から感光体101と転写手段105との
間に感光体101の回転と同期取り出されて給紙された
転写材Pの面に順次転写されていく。像転写を受けた転
写材Pは感光体面から分離されて像定着手段108へ導
入されて像定着を受けて複写物(コピー)として機外へ
プリントアウトされる。像転写後の感光体101の表面
はクリーニング手段106にて転写残りトナーの除去を
受けて清浄面化され、更に前露光手段107により除電
処理されて繰り返して像形成に使用される。
【0028】感光体101の均一帯電手段102として
はコロナ帯電装置が一般に広く使用されている。また転
写装置105もコロナ転写手段が一般に広く使用されて
いる。電子写真装置として、上述の感光体や現像手段、
クリーニング手段などの構成要素のうち、複数のものを
装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユニッ
トを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。例え
ば、感光体101とクリーニング手段106とを一体化
してひとつの装置ユニットとし、装置本体のレールなど
の案内手段を用いて着脱自在の構成にしても良い。この
とき、上記の装置ユニットの方に帯電手段および/また
は現像手段を伴って構成しても良い。
【0029】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは原稿を読取り信号化し、この信号によ
りレーザビームの走査、LEDアレイの駆動、または液
晶シャッターアレイの駆動などにより行なわれる。
【0030】ファクシミリのプリンターとして使用する
場合には、光像露光Lは受信データをプリントするため
の露光になる。図9はこの場合の1例をブロック図で示
したものである。コントローラ111は画像読取部11
0とプリンター119を制御する。コントローラ111
の全体はCPU117により制御されている。画像読取
部110からの読取データは、送信回路113を通して
相手局に送信される。相手局から受けたデータは受信回
路112を通してプリンター119に送られる。画像メ
モリ116には所定の画像データが記憶される。プリン
タコントローラ118はプリンター119を制御してい
る。114は電話である。
【0031】回線115から受信された画像情報(回線
を介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、
受信回路112で復調された後、CPU117で復号処
理が行なわれ、順次画像メモリ116に格納される。そ
して、少なくとも1ページの画像情報がメモリ116に
格納されると、そのページの画像記録を行なう。CPU
117は、メモリ116より1ページの画像情報を読み
出し、プリンタコントローラ118に復号化された1ペ
ージの画像情報を送出する。プリンタコントローラ11
8は、CPU117からの1ページの画像情報を受け取
るとそのページの画像情報記録を行なうべく、プリンタ
−119を制御する。
【0032】尚、CPU117は、プリンター119に
よる記録中に、次のページの受信を行なっている。 以
上の様にして、画像の受信と記録が行なわれる。
【0033】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いてさらに詳しく
説明する。
【0035】実施例−1 ナイロン(M−4000:東レ製)10重量部、メタノ
ール100重量部及びイソプロパノール90重量部を混
合、溶解した後、外径80mm、肉厚1.5mm、長さ
363mmのアルミニウム製シリンダー上に浸漬塗布
し、90℃で20分間乾燥して、2.0μmの下引き層
を得た。
【0036】次に構造式
【0037】
【化1】 のトリスアゾ顔料10重量部、ポリカーボネート樹脂
(ビスフェノールA型、Mn20000)5重量部及び
シクロヘキサノン600重量部をサンドミルにて分散し
て電荷発生層用塗料を得た。この塗料を前記の下引き層
上に浸漬塗布し、120℃で20分間乾燥して0.15
μmの電荷発生層を得た。
【0038】次に構造式
【0039】
【化2】 のビフェニル化合物20重量部、ポリカーボネート樹脂
(ビスフェノールA型:Mn20000)20重量部、
ポリテトラフルオロエチレン微粒子(ルブロンL−5:
ダイキン工業(株)製)2重量部及びモノクロロベンゼ
ン800重量部をボールミルにて分散して電荷輸送層用
塗料を得た。この塗料を前記電荷発生層上に浸漬塗布
し、130℃で90分間乾燥して18μmの電荷輸送層
を形成した。
【0040】次に、ポリテトラフルオロエチレン微粒子
(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)2重量部、
前記ビフェニル化合物6重量部、ポリカーボネート樹脂
(ビスフェノールZ型:Mn18000)12重量部及
びジクロロメタン600重量部、モノクロロベンゼン3
00重量部をサンドミルにて分散して保護層用塗料を得
た。この塗料を前記電荷輸送層上にスプレー塗布し、1
20℃で30分間乾燥して6.0μmの保護層を形成し
た。この時の感光体の表面平均面粗さは2.0μmであ
った。
【0041】実施例−2 実施例−1の方法において、電荷輸送層にはポリテトラ
フルオロエチレン微粒子を含まず、電荷輸送層の厚さが
20μmであり、かつ保護層の膜厚が3.0μmである
以外は実施例−1と同様にして感光体を得た。この時の
感光体の表面平均面粗さは1.8μmであった。
【0042】比較例−1 保護層を設けない以外は実施例−1と同様にして作製し
た感光体を比較例−1とする。この時の感光体の表面平
均面粗さは0.2μmであった。
【0043】比較例−2 保護層を設けない以外は実施例−2と同様にして作製し
た感光体を比較例−1とする。この時の感光体の表面平
均面粗さは0.1μmであった。
【0044】実施例−3,4,5,6 実施例−1の方法において電荷輸送層を形成した。次
に、ポリテトラフルオロエチレン微粒子(ルブロンL−
5:ダイキン工業(株)製)2重量部、前記ビフェニル
化合物6重量部、及びポリカーボネート樹脂(ビスフェ
ノールZ型:Mn18000)12重量部をジクロロメ
タン900重量部,ジクロロメタン500重量部及びモ
ノクロロベンゼン400重量部,ジクロロメタン400
重量部及びモノクロロベンゼン500重量部,ジクロロ
メタン200重量部及びモノクロロベンゼン700重量
部の4種混合溶剤にそれぞれ加え、サンドミルにて分散
して保護層用塗料を得た。これ等の塗料を前記電荷輸送
層上にスプレー塗布し、120℃で30分間乾燥してそ
れぞれ6.0μmの保護層を形成した。この時の感光体
の表面平均面粗さは、それぞれ0.4μm,2.8μ
m,3.3μm,4.8μmであった。これをそれぞれ
実施例3,4,5,6用感光体とする。
【0045】比較例−3,4 実施例−1の方法において電荷輸送層を形成した。次
に、ポリテトラフルオロエチレン微粒子(ルブロンL−
5:ダイキン工業(株)製)2重量部、前記ビフェニル
化合物6重量部、及びポリカーボネート樹脂(ビスフェ
ノールZ型:Mn18000)12重量部をジクロロメ
タン1000重量部、又はモノクロロベンゼン900重
量部にそれぞれ加え、サンドミルにて分散して保護層用
塗料を得た。これ等の塗料を前記電荷輸送層上にスプレ
ー塗布し、120℃で30分間乾燥して6.0μmの保
護層を形成した。この時の感光体の表面平均面粗さは、
それぞれ0.2μm,5.5μmであった。これをそれ
ぞれ比較例3,4用感光体とする。
【0046】〔耐久性及びクリーニング性〕上記、実施
例1〜6用及び比較例1〜4用に作成された感光体を複
写機[キャノン製カラーレーザーコピア−1(CLC−
1)]を用いて評価を行なった。その結果と各感光体の
初期状態における摩擦係数を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】〈表1における摩擦係数の測定方法〉摩擦
係数は、以下の方法で行なう。測定器はヘイドン製表面
性試験器14型をドラム状の試料測定用に改造した(図
5)。
【0049】図中12はサンプルを示すが、ドラム状の
サンプル、平板状のサンプルの何れも測定可能である。
測定はウレタンゴムブレード13を用いる。ウレタンゴ
ム(バンドー化学製バンコラン)はゴム硬度65±3
°、寸法は巾5mm,長さ12mm,自由長8mm,厚
さ2mm(図6)、角度30°(図7)。荷重は10
g、サンプル12が巻かれた試料ドラムはブレード13
と順方向で、母線方向に動かす。この時の荷重を摩擦力
として読み取る。又、基準試料として、25μmのポリ
エチレンテレフタレート(マイラー)フィルムを用い、
試料と同じ直径のシリンダーに巻き付けて、全く同一の
条件で摩擦力を測定する。
【0050】 により摩擦係数を算出する。
【0051】摩擦係数はポリエステルフィルム基準なの
で、多少の測定条件のバラツキには影響されない。又、
感光ドラムの直径にも影響されず一定の値を示す。次の
様な条件の範囲が許容される。
【0052】 ウレタンゴム 硬度62〜72°, 厚み1〜5mm バンドー化学の他、北辰ゴム、東海ゴム等 ポリエチレンテレフ 東レ(ルミラー)、帝人、デュポン(マイラー)等 タレートフィルム 厚み10〜50μm ドラム直径 20〜160mm(ドラムの径を変化させてもポリエス テル基準の摩擦係数は変化しない。)
【0053】表1に示す様に、表面層中にフッ素原子含
有樹脂微粒子を含むことにより、耐久による感光体の削
れ量が減り(例えば比較例2に対し実施例1〜6及び比
較例1,3,4)、また保護層の膜厚を厚くすること
で、更に耐久寿命を延ばすことが可能となる(例えば実
施例2に対し実施例1)。
【0054】しかし、クリーニング性に関して言えば、
感光体の初期状態は該微粒子が結着材にくるまれている
ため、表面の面粗さをある程度粗くして、クリーニング
ブレードとの摩擦を緩和しなければ、クリーニングブレ
ードのめくれ等の問題が生じてしまう(比較例1,3に
対し実施例1〜6)。ちなみに比較例3で用いた感光体
の摩擦係数(初期状態では1.6)は、100枚コピー
をした後では0.4迄下がり、以後クリーニングブレー
ドのめくれ等の問題は生じなかった。但、感光体の初期
の表面平均面粗さを5.0μmより大きくしてしまう
と、耐久により更に表面状態が粗れた時、クリーニング
ブレードからのトナーのすり抜けが生じてしまう。(比
較例4、コピー2万枚時、感光体の表面平均面粗さは
6.2μmであった。)
【0055】
【発明の効果】以上に説明したように、表面層にフッ素
原子含有樹脂微粒子を含有することで、感光体の耐久性
を向上させることは可能だが、それだけでは、クリーニ
ング性に問題が生じてしまう。そこで該感光体の表面面
粗さを所定の範囲にすることにより、クリーニング不良
及び画像欠陥をも防止することのできる電子写真感光体
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーニングブレードの具体例を示す正面図
(A)及び側面図(B)である。
【図2】感光体へのブレードの順方向の当接を示す概略
説明図である。
【図3】感光体へのブレードのカウンター方向の当接を
示す概略説明図である。
【図4】ブレードの反転状態を示す概略説明図である。
【図5】本発明に使用した摩擦係数測定器のヘイドン1
4型の概略図である。
【図6】摩擦係数測定の際用いたウレタンゴムブレード
の形状を示す図である。
【図7】図5において、ウレタンゴムブレードとサンプ
ルの接触部分を拡大した図である。
【図8】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図9】電子写真装置をプリンターとして使用したファ
クシミリのブロック図である。
【符号の説明】
1 弾性部材 2 支持体 3 感光体 4 クリーニングブレード 11 サンプル台 12 サンプル 13 ブレード 14 支柱 15 受皿 16 分銅 17 支持点 18 バランサー 19 荷重変換器 20 モーター 21 ホルダー支持アーム 22 上部ホルダー 23 下部ホルダー 24 固定ビス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層を有
    する電子写真感光体において、少なくとも該保護層には
    フッ素原子含有樹脂微粒子が含有され、かつ該保護層の
    平均面粗さが0.3〜5.0μmの範囲であることを特
    徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子写真感光体を備え
    た電子写真装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電子写真感光体を備
    え、かつリモート端末からの画像情報を受信する受信手
    段を有するファクシミリ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0709742A1 (en) 1994-10-04 1996-05-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Electrophotographic photoreceptor and method for forming images
JP2014038137A (ja) * 2012-08-10 2014-02-27 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
US9651878B2 (en) 2014-12-26 2017-05-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Organic photoconductor and electrophotographic apparatus and process cartridge including the organic photo conductor

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