JPH0713382A - 電子写真感光体及びそれを有する電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及びそれを有する電子写真装置

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JPH0713382A
JPH0713382A JP17621793A JP17621793A JPH0713382A JP H0713382 A JPH0713382 A JP H0713382A JP 17621793 A JP17621793 A JP 17621793A JP 17621793 A JP17621793 A JP 17621793A JP H0713382 A JPH0713382 A JP H0713382A
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electrophotographic
photosensitive member
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photoreceptor
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JP17621793A
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Shunkai Sako
春海 酒匂
Masaaki Yamagami
雅昭 山上
Noboru Kashimura
昇 樫村
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
Shoji Amamiya
昇司 雨宮
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、大きな慣性モーメントを有
する電子写真感光体に用いても駆動エラーが発生せず、
良好な画像が維持される電子写真感光体及びをれを有す
る電子写真装置を提供することにある。 【構成】 本発明は、円筒状の導電性支持体上に感光層
を有し、かつ慣性モーメントが5.0kg・cm2 以上
である電子写真感光体において、該支持体の表面摩擦係
数が0.001以上1.2以下である電子写真感光体及
びそれを有する電子写真装置である。 【効果】 本発明は、大きな慣性モーメントを有する電
子写真感光体に用いても駆動エラーが発生せず、良好な
画像が維持される電子写真感光体及びそれを有する電子
写真装置を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体、該電子
写真感光体を有する電子写真装置並びにファクシミリに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体はその像形成プロセスに
おいて、帯電、露光、現像、転写、クリーニングおよび
除電の繰り返し過程を経る。帯電および露光により形成
された静電潜像はトナーといわれる微粒子状の現像剤に
よりトナー画像となる。さらにこのトナー画像は転写プ
ロセスにおいて紙などの転写材に転写されるが、100
%のトナーが転写されるわけではなく、一部が感光体上
に残留うる。この残留トナーを除去しないと繰り返しプ
ロセスにおいて汚れなどのない高品質な画像を得ること
ができない。そのために、残留トナーのクリーニングプ
ロセスが必要となる。クリーニングプロセスとしてはフ
ァーブラシ、磁気ブラシまたはブレードなどを用いたも
のが代表的であるが、クリーニングの精度、装置構成な
どの点から一般にはブレードクリーニングが選択され
る。
【0003】ブレードクリーニングについて説明する
と、図1のAおよびBにそれぞれ正面図および側面図と
して示すように、支持体2に取り付けた板状のポリウレ
タンなどの素材からなる弾性部材1を感光体の進行方向
と垂直に感光体に加圧当接させる構成となっている。従
ってトナーのクリーニング精度を上げるためには、感光
体へのブレードの当接圧を上げる必要がある。また、感
光体3へのブレード4の当接方法としては図2に示すよ
うな順方向のものと、図3に示すようなカウンター方向
のものとがある。クリーニングの精度から見ると、後者
のカウンター方式のブレード当接法がより好ましいとさ
れている。クリーニング精度を向上させるカウンター方
式の当接法は、同時に感光体へのブレードの当接圧を上
げ、両者の摩擦力の上昇を引き起こす。その結果、感光
体に回転駆動を与える駆動モータに大きな負荷がかか
り、駆動モータの負荷重によるエラーが生じる。特に、
感光体の径が大きかったり、あるいはシリンダーの肉厚
が厚くて慣性モーメントが大きくなる場合には、この現
象が顕著である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大き
な慣性モーメントを有する電子写真感光体を用いた場合
でも良好な画像を維持できる電子写真感光体及び該電子
写真感光体を有する電子写真装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、円
筒状の導電性支持体上に感光層を有し、かつ慣性モーメ
ントが5.0kg・cm2 以上である電子写真感光体に
おいて、該支持体の表面摩擦係数が0.001以上1.
2以下であることを特徴とする電子写真感光体及びそれ
を有する電子写真装置である。
【0006】慣性モーメントが5.0kg・cm2 以上
の場合、ただでさえ感光体駆動モータにかかる負荷は大
きくなる。また、上記円筒状感光体が0.1回転/秒以
上のスピードで用いられる場合、上記駆動モータにかか
る負荷は著しくなる。この際、該感光体とクリーニング
ブレードとの摩擦力が大きい場合、感光体駆動モータに
かかる負荷が増大し、駆動モータエラーを引き起こすこ
とがある。しかし、本発明によれば、慣性モーメントが
5.0kg・cm2 以上、更には円筒状感光体の回転速
度が0.1回転/秒以上のスピードで感光体を用いた電
子写真装置においても、該装置に具備されている電子写
真感光体の表面摩擦係数が0.001以上1.2以下で
あれば、該感光体とクリーニングブレードとの摩擦が緩
和され感光体駆動モータにかかる負荷も軽減されるた
め、駆動モータエラーを引き起こすことが無くなり、か
つ良好な画像が得られる。即ち、感光体表面の摩擦係数
を1.2よりも大きくすると、感光体とクリーニングブ
レードとの摩擦抵抗が大きくなり、駆動モータエラーを
引き起こす。また、摩擦係数を0.001未満にする
と、感光体表面上の残留トナーをクリーニングしきれな
くなり、残留トナーのすり抜けが生じクリーニング不良
が発生する。しかし、感光体表面の摩擦係数を0.00
1以上1.2以下に設計しておけば、感光体駆動モータ
エラーも起きず、良好な画像を得ることができるのであ
る。
【0007】摩擦係数を0.001以上1.2以下に調
節するためには、例えば感光体の保護層にフッ素原子含
有樹脂微粒子などの滑性物質を含有させればよい。フッ
素原子含有樹脂微粒子としては、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化
ビニリデン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレ
ン共重合体およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体などが挙げられる。市販のフッ素原子含有樹脂
微粒子をそのまま用いることが可能である。0.3万〜
500万の分子量のものが使用可能であり、0.01〜
10μm、好ましくは0.05〜2.0μmの粒径のも
のが使用可能である。
【0008】本発明の電子写真感光体の感光層は、少な
くとも電荷発生材料および電荷輸送材料を含有する。
【0009】電荷発生材料の例としては、フタロシアニ
ン顔料、多環キノン顔料、アゾ系顔料、ペリレン顔料、
インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩染
料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染
料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、キノンイミ
ン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素、セレ
ン、セレン−テルル合金、アモルファスシリコン、硫化
カドミウムなどが挙げられる。
【0010】電荷輸送材料の例としては、ピレン化合
物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合
物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルア
ミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニル
メタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、ス
チルベン化合物、ポリニトロ化合物、ポリシアノ化合
物、更にこれらの化合物をポリマー上に固定したペンダ
ントポリマーなどが挙げられる。
【0011】前記のフッ素原子含有樹脂微粒子、電荷発
生材料、電荷輸送材料などを、それぞれ成膜性を有する
結着剤樹脂中に分散、含有させて、保護層、感光層など
を形成する場合が多く、かかる結着剤樹脂としてはポリ
エステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、フェノ
ール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリア
ミド−イミド、ナイロン、ポリサルホン、ポリアリルエ
ーテル、ポリアセタール、ブチラール樹脂などが挙げら
れる。
【0012】本発明に用いられる電子写真感光体の層構
成について説明すると、導電性支持体は鉄、銅、金、
銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、錫、
アンチモン、インジウムなどの金属や合金あるいは前記
金属の酸化物、カーボン、導電性ポリマーなどが使用可
能であり、形状は円筒状、円柱状などのドラム形状であ
る。前記導電性材料はそのま成形加工される場合、塗料
として用いられる場合、蒸着される場合やエッチング、
プラズマ処理により加工される場合もある。塗料の場合
には支持体として前記の金属や合金、紙、プラスチック
なども用いられる。
【0013】感光層は単層構成であっても、積層構成で
あってもよい。積層構成の場合には、少なくとも電荷発
生層と電荷輸送層により構成され、導電性支持体側に電
荷発生層が設けられる場合と電荷輸送層が設けられる場
合とでは帯電極性、使用するトナー極性などが異なる。
電荷発生層の膜厚としては0.001〜6μm、好まし
くは0.01〜2μmである。電荷発生層に含有される
電荷発生材料の含有率は10〜100重量%であること
が好ましく、より好ましくは50〜100重量%であ
る。電荷輸送層の膜厚は前述の感光層の膜厚から前記電
荷発生層の膜厚を差し引いたものである。電荷輸送層中
に含有される電荷輸送材料の含有量は20〜80重量%
であることが好ましく、より好ましくは30〜70重量
%である。
【0014】導電性支持体と感光層との間に下引層を設
けてもよい。下引層は界面での電荷注入制御や接着層と
して機能する。下引層は主に結着剤樹脂からなるが、前
記金属や合金またはそれらの酸化物、塩類、界面活性剤
などを含んでいてもよい。下引層を形成する結着剤樹脂
の例としてはポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレ
ート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、
ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ
イミド、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッ
ド樹脂、ポリアミド−イミド、ナイロン、ポリサルホ
ン、ポリアリルエーテル、ポリアセタール、ブチラール
樹脂などが挙げられる。膜厚は0.05〜7μmが好ま
しく、より好ましくは0.1〜2μmである。
【0015】保護層は、前述したように必ず感光層の上
に設けられ、高濃度のフッ素原子含有樹脂微粒子と結着
剤樹脂とからなることが好ましい。
【0016】本発明に用いられる電子写真感光体の製造
方法としては、蒸着、塗布などの方法が用いられる。塗
布による方法は薄膜から厚膜まで広い範囲で、しかも様
々な組成の膜が形成可能である。具体的にはバーコータ
ー、ナイフコーター、浸漬塗布、スプレー塗布、ビーム
塗布、静電塗布、ロールコーター、アトライター、粉体
塗布などの手段で塗布される。
【0017】保護層を塗布する際に用いられる塗料は、
結着剤樹脂および溶剤中に前記フッ素原子含有樹脂微粒
子を分散させることによって調製される。分散の方法と
してはボールミル、超音波、ペイントシェーカー、レッ
ドデビル、サンドミルなどの方法が用いられる。導電性
微粉や顔料、電荷発生材料が顔料の場合も同様の分散方
法を用いることができる。
【0018】図4に本発明により製造した電子写真感光
体を用いた一般的な転写式電子写真装置の概略構成を示
した。図において、19は像担持体としての本発明によ
り製造したドラム型感光体であり軸19aを中心に矢印
方向に所定の周速度で回転駆動される。該感光体19は
その回転過程で帯電手段20によりその周面に正または
負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光部21にて
不図示の像露光手段により光像露光L(スリット露光・
レーザービーム走査露光など)を受ける。これにより感
光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形成されて
いく。その静電潜像は、次いで現像手段22でトナー現
像され、そのトナー現像像が転写手段23により不図示
の給紙部から感光体19と転写手段23との間に感光体
19の回転と同期取りされて給送された転写材Pの面に
順次転写されていく。像転写を受けた転写材Pは感光体
面から分離されて像定着手段26へ導入されて像定着を
受けて複写物(コピー)として機外へプリントアウトさ
れる。像転写後の感光体19の表面はクリーニング手段
24にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、
前露光手段25により除電処理がされて繰り返して像形
成に使用される。感光体19の均一帯電手段20として
はコロナ帯電装置が一般に広く使用されている。また、
転写手段23もコロナ転写手段が一般に広く使用されて
いる。電子写真装置として、上述の感光体や現像手段、
クリーニング手段などの構成要素のうち、複数のものを
装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユニッ
トを装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例え
ば、感光体19とクリーニング手段24とを一体化して
一つの装置ユニットとし、装置本体のレールなどの案内
手段を用いて着脱自在の構成にしてもよい。このとき、
上記の装置ユニットのほうに帯電手段および/または現
像手段を伴って構成してもよい。また、光像露光Lは、
電子写真装置を複写機やプリンターとして使用する場合
には、原稿からの反射光や透過光を用いる、あるいは、
原稿を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービ
ームを走査したり、発光ダイオードアレイを駆動した
り、または液晶シャッターアレイを駆動することなどに
より行われる。
【0019】また、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントす
るための露光になる。図5は、この場合の1例をブロッ
ク図で示したものである。コントローラ28は画像読取
部27とプリンター36を制御する。コントローラ28
の全体はCPU34により制御されている。画像読取部
27からの読取りデータは、送信回路30を通して相手
局に送信される。相手局から受けたデータは受信回路2
9を通してプリンター36に送られる。画像メモリ33
には所定の画像データが記憶される。プリンタコントロ
ーラ35はプリンター36を制御している。31は電話
である。回線32から受信された画像(回線を介して接
続されたリモート端末からの画像情報)は、受信回路2
9で復調された後、CPU34で復号処理が行われ、順
次画像メモリ33に格納される。そして、少なくとも1
ページの画像が画像メモリ33に格納されると、そのペ
ージの画像記憶を行う。CPU34は、画像メモリ33
より1ページの画像情報を読み出しプリンタコントロー
ラ35に復号化された1ページの画像情報を送出する。
プリンタコントローラ35は、CPU34からの1ペー
ジの画像情報を受け取るとそのページの画像情報記録を
行うべく、プリンター36を制御する。なおCPU34
は、プリンタ36による記録中に、次にページの受信を
行っている。以上のように、画像の受信と記録が行われ
る。
【0020】本発明方法により製造された電子写真感光
体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービ
ームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンタ
ー、液晶プリンター、レーザー製版、ファクシミリなど
の電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0021】以下に本発明を実施例により説明する。 (実施例1)10%の酸化アンチモンを含有する酸化ス
ズで被覆した導電性酸化チタン粉体50重量部、フェノ
ール樹脂25重量部、メチルセロソルブ20重量部、メ
タノール5重量部及びシリコーンオイル(ポリジメチル
シロキサンポリオキシアルキレン共重合体、数平均分子
量3000)0.002重量部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で2時間分散して導電性塗料を
調製した。アルミシリンダー(外径φ180mm×長さ
360mm、肉厚3.0mm(慣性モーメント:12
6.6kg・cm2 ))上に、上記塗料を浸漬塗布し、
145℃で30分間乾燥させ、膜厚20μmの導電層を
形成した。
【0022】次にメトキシメチル化ナイロン樹脂(数平
均分子量32000)30重量部とアルコール可溶性共
重合ナイロン樹脂(数平均分子量29000)10重量
部をメタノール260重量部及びブタノール40重量部
の混合溶媒中に溶解した液を上記導電層上に浸漬塗工機
で塗布し、乾燥後の膜厚が1μmの下引層を設けた。
【0023】次に下記構造式[1]のジスアゾ顔料
【0024】
【化1】
【0025】を4重量部、ベンザール樹脂2重量部及び
テトラヒドロフラン40重量部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で60時間分散した後、シクロ
ヘキサノン/テトラヒドロフラン混合溶媒で希釈し電荷
発生層用塗料を調製した。
【0026】この塗工液を上記下引層上に、浸漬塗工機
で塗布し、乾燥後の膜厚が0.1μmの電荷発生層を設
けた。
【0027】次に下記構造式[2]
【0028】
【化2】
【0029】の電荷輸送材料10重量部及びポリカーボ
ネート樹脂(数平均分子量20000)10重量部をジ
クロルメタン20重量部及びモノクロルベンゼン40重
量部の混合溶媒中に溶解し、この液を前記電荷発生層上
に浸漬塗工し、125℃で30分間乾燥させ、膜厚20
μmの電荷輸送層を形成した。
【0030】次に、ポリテトラフルオロエチレン(平均
一次粒径0.3μm)、上記電荷輸送材料6重量部、ポ
リカーボネート樹脂(数平均分子量80000)12重
量部及びジクロルメタン1000部を加えてサンドミル
で分解して保護層用塗料を調製した。この液を前記電荷
輸送層上にスプレー塗工して、まず80℃で10分間、
次いで120℃で50分間乾燥させ、膜厚6μmの保護
層を形成した。この方法で作成した電子写真感光体の表
面摩擦係数は0.002であった。
【0031】次に、上記方法にて作成した電子写真感光
体をカウンター方向にゴム弾性体グレードが当接してあ
る複写実験機に組み入れ、該感光体を0.12回転/秒
の電子写真プロセスで用いて、繰り返し画像出し評価を
行なった。
【0032】(実施例2,3)実施例1において感光体
を0.30回転/秒あるいは1.0回転/秒の電子写真
プロセスで用いた以外は同様にして評価を行なった。
【0033】(実施例4,5)実施例1において感光体
の表面摩擦係数が0.1あるいは1.0になるように保
護層のポリテトラフルオロエチレンの添加量を下げた以
外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成し、実施
例1と同じ複写実験機に組み入れて同様に評価を行なっ
た。
【0034】(実施例6,7,8,9)実施例2,3に
おいて感光体の表面摩擦係数が夫々0.1あるいは1.
0になるように保護層のポリテトラフルオロエチレンの
添加量を下げた以外は、実施例2あるいは3と同様に電
子写真感光体を作成し、実施例2,3と同じ複写実験機
に組み入れて同様に評価を行なった。
【0035】(実施例10)実施例7において、外径φ
80mm×長さ340mm、肉厚2.0mm(慣性モー
メント6.8kg・cm2 )のアルミシリンダー上に実
施例7と同様にして感光層、保護層を形成した。
【0036】そして上記感光体をカウンター方向にゴム
弾性体ブレードが当接してある複写実験機に組み入れ、
該感光体を0.30回転/秒の電子写真プロセスで用い
て繰り返し画像出し評価を行なった。
【0037】(実施例11)実施例7において外径φ8
0mm×長さ360mm、肉厚5.0mm(慣性モーメ
ント1.61kg・cm2 )のアルミシリンダー上に実
施例7と同様にして感光層、表面保護層を形成した。
【0038】そして、上記感光体を、カウンター方向に
ゴム弾性体ブレードが当接してある複写実験機に組み入
れ、該感光体を0.30回転/秒の電子写真プロセスで
用いて繰り返し画像出し評価を行なった。
【0039】(実施例12)実施例7において外径φ1
20mm×長さ360mm、肉厚2.0mm(慣性モー
メント25.0kg・cm2 )のアルミシリンダー上に
実施例7と同様にして感光層及び保護層を形成した。
【0040】そして、上記感光体を、カウンター方向に
ゴム弾性体ブレードが当接してある複写実験機に組み入
れて、該感光体を0.30回転/秒の電子写真プロセス
で用いて繰り返し画像出し評価を行なった。
【0041】(比較例1,2)実施例7において感光体
の表面摩擦係数が0.0005および1.3になるよう
に、それぞれ保護層のポリテトラフルオロエチレンの添
加量を変えた以外は実施例7と同様に電子写真感光体を
作成し、実施例7と同じ複写実験機に組み入れて同様に
評価を行なった。
【0042】(比較例3,4)実施例10において感光
体の表面摩擦係数が0.0005及び1.3になるよう
に、それぞれ保護層のポリテトラフルオロエチレンの添
加量を変えた以外は実施例10と同様に電子写真感光体
を作成し、実施例10と同じ複写実験機に組み入れて同
様に評価を行なった。
【0043】(比較例5)比較例4において、外径、長
さは同一であるが肉厚が1mm(慣性モーメント3.5
kg/cm2 )であるアルミシリンダーを用いた以外は
同様に電子写真感光体を作成し、比較例4と同じ複写実
験機に組み入れて同様に評価を行なった。
【0044】表1に示す摩擦係数の測定方法は以下の方
法による。測定器はヘイドン製表面性試験機14型をド
ラム状の試料測定用に改造(図6)した。図中、6はサ
ンプルを示すが、ドラム状、平板状のサンプルのいずれ
も測定可能である。測定はウレタンゴムブレード7を用
いる。ウレタンゴム(バンコラン、バンドー化学(株)
製)はゴム硬度65±3°、寸法は幅5mm、長さ20
mm、自由長10mm、厚さ2mm(図8)、角度30
°(図7)。荷重は10g、サンプル6が巻かれた試料
ドラムはブレード7と順方向で、母線方向に動かす。こ
の時の荷重を摩擦力として読み取る。また、基準材料と
して25μmのポリエチレンテレフタレート(マイラ
ー)フィルムを用い、試料と同じ直径のシリンダーに巻
きつけて、全く同一の条件で摩擦力を測定する。
【0045】 により摩擦係数を算出する。
【0046】摩擦係数はポリエステルフィルム基準なの
で、多少の測定条件のバラツキには影響されない。ま
た、感光ドラムの直径にも影響されず、一定の値を示
す。次のような条件の範囲が許容される。 ウレタンゴム:硬度62〜72°、厚み1〜5mm、バ
ンドー化学(株)の他、北辰ゴム(株)、東海ゴム
(株)など ポリエチレンテレフタレートフィルム:東レ(株)(ル
ミラー)、帝人(株)、デュポン(マイラー)など、厚
み10〜50μm ドラム直径:20〜200mm(ドラムの径を変化させ
てもポリエステル基準の摩擦係数は変化しない。
【0047】
【表1】
【0048】表1に示すように感光体の慣性モーメント
が5.0kg・cm2 以上の場合でも、感光体の表面摩
擦係数を最適に設計することにより、感光体回転駆動モ
ータにかかる負荷が軽減し、良好な画像を得続けること
ができるようになる。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、慣性モーメント
が5.0kg・cm2 以上である円筒状の感光体を有す
る電子写真装置においては、感光体回転駆動モータの負
荷重による駆動モータエラーが生じるという問題があっ
たが、本発明によれば、電子写真感光体としてその表面
摩擦係数を0.001以上1.2以下に設計すること
で、感光体回転駆動モータにかかる負荷も軽減されるた
め、駆動モータエラーを引き起こすこと無く、良好な画
像を得続けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーニングブレードの例(A)及び(B)の
それぞれの正面図および側面図である。
【図2】電子写真感光体へのクリーニングブレードの順
方向の当接を示す概略説明図である。
【図3】電子写真感光体へのクリーニングブレードのカ
ウンター方向の当接を示す概略説明図である。
【図4】本発明の転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図5】本発明の電子写真装置をプリンターとして使用
したファクシミリのブロック図である。
【図6】ヘイドン14型摩擦係数測定器の概略図。
【図7】図6において、ウレタンゴムブレードとサンプ
ルの接触部分を拡大した側面図。
【図8】摩擦係数測定の際に用いたウレタンゴムブレー
ドの形状を示す斜視図。
【符号の説明】
1 弾性部材 2 支持体 3 電子写真感光体 4 クリーニングブレード 5 サンプル台 6 サンプル 7 ウレタンゴムブレード 8 支柱 9 受皿 10 分銅 11 支持点 12 バランサー 13 荷重変換器 14 モータ 15 ホルダー支持アーム 16 上部ホルダー 17 下部ホルダー 18 固定ビス 19 本発明により製造したドラム型感光体 19a 軸 20 帯電手段 21 露光部 22 現像手段 23 転写手段 24 クリーニング手段 25 前露光手段 26 像定着手段 P 転写材 L 光像露光 27 画像読取部 28 コントローラ 29 受信回路 30 送信回路 31 電話 32 回線 33 画像メモリ 34 CPU 35 プリンタコントローラ 36 プリンター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池末 龍哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 雨宮 昇司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の導電性支持体上に感光層を有
    し、かつ慣性モーメントが5.0kg・cm2 以上であ
    る電子写真感光体において、該支持体の表面摩擦係数が
    0.001以上1.2以下であることを特徴とする電子
    写真感光体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体を有する
    ことを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 ゴム弾性体ブレードによるクリーニング
    手段を有する請求項2記載の電子写真装置。
  4. 【請求項4】 円筒状の電子写真感光体が0.1回転/
    秒以上の電子写真プロセスで用いられる請求項2又は3
    記載の電子写真装置。
JP17621793A 1993-06-23 1993-06-23 電子写真感光体及びそれを有する電子写真装置 Pending JPH0713382A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09311480A (ja) * 1996-05-20 1997-12-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2001180147A (ja) * 1999-12-21 2001-07-03 Heidelberger Druckmas Ag 等方性の補強層を有する印刷ブランケット

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JPH09311480A (ja) * 1996-05-20 1997-12-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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