JP2016121284A - ポリマー微粒子集合体およびその製造方法 - Google Patents

ポリマー微粒子集合体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の懸濁重合による微粒子は、熱履歴性に優れた、均一微粒子を提供する。
【解決手段】1)モノビニルモノマー90〜60質量部、2)多官能ビニルモノマー10〜40質量部、(両者を合わせて100質量部とする。)、3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)2質量部以下、を含んでなるO/W型エマルジョン中の油相を、懸濁重合して得るポリマー微粒子集合体であり、1)モノビニルモノマーが、炭素原子数10以下の化合物であり、2)多官能ビニルモノマーが、2価ないし3価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、および/または、ジビニルベンゼンであり、3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)が、R1、R2のうち何れもがカルボニル基を含む置換基であり、平均粒径が0.3μm〜1.0μmの範囲、かつ、5%加熱減量温度が280℃以上であることを特徴とする、ポリマー微粒子集合体によって実現する。
【選択図】なし

Description

本発明は、1)モノビニルモノマー、2)多官能ビニルモノマー、3)重合開始剤としての有機過酸化物、4)安定剤、および5)水とを含んでなるO/W型エマルジョンを原料とし、これを、懸濁重合で得られる耐熱性ポリマー微粒子、およびその製造方法に関する。
さらに詳しくは、上記1)〜3)に係る特性を特定して、油相の平均粒径0.3μm〜1.0μmのO/W型エマルジョンを得て、これを懸濁重合して得る、5%加熱減量温度が280℃を超える光学フィルムの光拡散剤、エンジニアリングプラスチックフィルのアンチブロッキング剤、等として有用な平均粒径0.3μm〜1.0μmの範囲にあるポリマー微粒子、および、その製造方法に関する。
懸濁重合によるポリマー微粒子、および、その製造方法は、当業者に広く知られている。また、得られる透明ポリマー微粒子が、各種光学フィルムの機能調整剤、各種透明フィルムのアンチブロッキング剤として有効なことも、広く知られている。
近年、光学フィルムを構成材とするディスプレイ装置の薄型化と高機能化、透明エンジニアリングプラスチックフィルムの薄肉化と高機能化に伴い、長期間使用や成形加工時における有機物の遊離(経験的に、空気下、および、窒素下5%重量減量温度によく対応することが、当業者間で知られている。)がない、平均粒径0.3〜1.0μmのポリマー微粒子の新たなニーズが発生した。
従来から、平均粒径0.3〜1.0μmの平均粒径微粒子は、乳化重合、シード重合で製造可能であることが示されている。しかしながら、これらの方法で得られるポリマー微粒子では、上記した新規ニーズに十分な対応ができていない。すなわち、乳化重合で得られるポリマー微粒子には界面活性剤の残存が不可避であり、また、シード重合で得るポリマー微粒子には、反応系が不均一系(モノマーと重合体であるシード粒子)に起因する、低分子量反応物の残存が不可避である。本発明者らが行った、シード重合で得られたポリマー微粒子の「空気下5%重量減量温度」または「窒素下5%重量減量温度」(測定法は、後述の実施例に記載)は、280℃未満であった。
一方、懸濁重合でも、上記した新規ニーズに十分に対応できる微粒子が具体的に示された例はない。
懸濁重合分野においては、平均粒子径0.3〜1.0μm範囲の微粒子を得るため、まず、その原料となるO/W型エマルジョン中の油相平均粒径をこの範囲として(例えば、特定の分散機を用いる非特許文献1、非特許文献2)、これを懸濁重合するであろう。
しかしながら、本発明者の検討結果では、O/W型エマルジョンの油相の平均粒径が5μm程度の範囲であれば、(平均粒径がよく対応した、)平均粒径が5μm程度の架橋粒状ポリマーが得られる懸濁重合反応系であっても、O/W型エマルジョンの油相の平均粒径を0.3〜1.0μmの範囲とすると、懸濁重合後、ポリマー微粒子の平均粒径は1.0μmを超え、さらに、1.0μmを超える粒径のポリマー微粒子を数%以上含むことが見出された。
本発明者らは、鋭意検討の結果、懸濁重合の主要因子である、1)モノビニルモノマー、2)多官能ビニルモノマー、3)重合開始剤としての有機過酸化物を、すべて特定することで、初めて、油相の平均粒径0.3〜1.0μmのO/W型エマルジョンを原料として、ポリマー微粒子集合体の形態を、1μm粒径以上の大きな粒子数割合が2体積%以下(場合によっては、1体積%以下まで、)、かつ、平均粒子径0.3〜1.0μmにできること、さらに、その空気下5%加熱重量減少温度を280℃以上に、および窒素下5%加熱重量温度を300℃以上にできることを見出し、本発明の完成に至った。
"Fundamentals of Polymer Engineering (2nd Edition)" A. Kumar and R. K. Gupta, p299-339, (2003) Marcel Dekker, Inc. "Fundamental Principles of Polymeric Materials (2nd Edition), S. Rosen, 135-175 (1993) John Wiley & Sons, Inc.
本発明は、懸濁重合による、平均粒径0.3μm〜1.0μmの、長期使用時の機能安定性と加工温度披瀝耐性に優れたポリマー微粒子集合体、および、その製造方法を提供する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、懸濁重合の主要因子である、1)モノビニルモノマー、2)多官能ビニルモノマー、3)重合開始剤としての有機過酸化物を、すべて、特定して、1μm粒径以上の大きな粒子数割合が2体積%以下(場合によっては、1体積%以下まで、)、かつ、平均粒子径0.3〜1.0μm、空気下5%加熱重量減少温度を280℃、および窒素下5%加熱重量温度を300℃以上にできることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明の第一は、1)モノビニルモノマー90〜60質量部、2)多官能ビニルモノマー10〜40質量部、(両者を合わせて100質量部とする。)、3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)2質量部以下を含んでなるO/W型エマルジョン中の油相を、懸濁重合して得るポリマー微粒子集合体であり、1)モノビニルモノマーが、炭素原子数10以下の化合物であり、2)多官能ビニルモノマーが、2価ないし3価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、および/または、ジビニルベンゼンであり、3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)が、R1、R2の何れもがカルボニル基を含む置換基であり、何れもが炭素原子8から12の範囲を含む置換基であり、1時間半減期分解温度が55℃以上であり、1分間半減期分解温度が120℃以下である化合物であり、平均粒径が0.3μm〜1.0μmの範囲、かつ、5%加熱減量温度が280℃以上であることを特徴とする、ポリマー微粒子集合体に関する。
本発明の第二は、モノビニルモノマーが、メタクリル酸、または、スチレンを含んでなることを特徴とする、本発明の第一のポリマー微粒子集合体に関する。
本発明の第三は、多官能モノマーが、トリメチロールプロパントリアクリレートを含んでなることを特徴とする、本発明の第一ないし第二に記載のポリマー微粒子集合体に関する。
本発明の第四は、有機過酸化物が、ジラウロイルパーオキサイドを含んでなることを特徴とする、本発明の第一ないし第三の何れかに記載のポリマー微粒子集合体に関する。
本発明の第五は、O/W型エマルジョンの油相の平均粒径が、0.3〜1.0μmの範囲にあること、を特徴とする、請求項1ないし請求項4に何れかに記載のポリマー微粒子集合体に関する。
本発明の第六は、本発明の第一ないし第五の何れかに記載のポリマー集合体を構成材料とする光学フィルムに関する。
本発明の第七は、1)モノビニルモノマー90〜60質量部、2)多官能ビニルモノマー10〜40質量部、(両者を合わせて100質量部とする。)、3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)2質量部以下、を含んでなるO/W型エマルジョン中の油相を、窒素ガス加圧下、120℃以上の温度披瀝を経由する懸濁重合によるポリマー微粒子集合体の製造方法であり、1)モノビニルモノマーが、炭素原子数10以下の化合物であり、2)多官能ビニルモノマーが、2価ないし3価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、および/または、ジビニルベンゼンであり、3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)が、R1、R2の何れもがカルボニル基を含む置換基であり、何れもが炭素原子8から12の範囲を含む置換基であり、1時間半減期分解温度が55℃以上であり、1分間半減期分解温度が120℃以下である化合物であり、懸濁重合後のポリマー微粒子集合体の形態が、平均粒径が0.3μm〜1.0μmの範囲であり、かつ、その5%加熱減量温度が280℃以上であること、を特徴とする、ポリマー微粒子集合体の製造方法に関する。
本発明の第八は、前記O/W型エマルジョンの油相の平均粒径が、0.3〜1.0μmの範囲にあることを特徴とする、本発明の第七に記載のポリマー微粒子集合体の製造方法に関する。
本発明の懸濁重合による微粒子は、原料エマルジョンの平均粒径および懸濁重合した微粒子の平均粒径が、何れも、0.3〜1.0μmの範囲にあり、且つ界面活性剤を使用せず、したがって微粒子中にその残存がなく、シード重合に見られる低分子量反応物の残存もなく、空気下5%重量減量温度が280℃以上、窒素下重量減量温度が300℃以上を示し、熱履歴性に優れた、均一微粒子を提供し得る。
本発明を実施するために必要な態様を以下に記す。
<O/W型エマルジョン>
本発明に係る、O/W型エマルジョンは、1)モノビニルモノマー、2)多官能ビニルモノマー、3)重合開始剤としての有機過酸化物、4)安定剤、および5)水とを含んでなる、油相の平均粒径0.3μm〜1.0μmのO/W型エマルジョンである。
本発明においては、O/W型エマルジョン中の油相の平均粒径が、懸濁重合後のポリマー微粒子の平均粒径とよく一致する。O/W型エマルジョンの油相の平均粒径は、その映像の画像解析で求めることができる。
<モノビニルモノマー>
本発明においては、モノビニルモノマーとして、立体障害が小さく、かつ、反応性に優れる、炭素数10以下のモノビニルモノマーを使用する。例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル(以下、(メタ)アクリル酸メチルと表記し、以下同様)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどが挙げられる。特に、好ましいビニルモノマーは、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、である。
これらの重合性単量体は単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
炭素数10以上のモノビニルモノマーを使用すると、空気下5%加熱減量が280℃未満、および/または窒素下5%加熱減量温度が300℃未満となることがある。
炭素数10を超える(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する時は、上記モノマー中への混合割合を、5モル%以下にすべきである。
<多官能ビニルモノマー>
本発明においては、多官能ビニルモノマーとして、上記(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化合物、または、ジビニルベンゼンを使用する。好ましい多価アルコールの具体例を挙げれば、2ないし3価のアルコールで、さらに具体的に挙げれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、および、トリメチロールプロパンである。これらの中でも、トリメチロールプロパントリアクリレートが特に好ましい。これら多官能ビニルモノマーは、単独で、または、2種以上組み合わせて用いることができる。
これら、多官能ビニルモノマーは、反応性に優れ、また、本発明に係るモノビニルモノマーとの相溶性に優れる。
<モノビニルモノマーと多官能ビニルモノマーとの配合比>
本発明者らは、本発明の効果発現のためには、第一に、油相の組成および反応性の均一性を確保することが必須と考えている。
本発明者らは、モノビニルモノマーと多官能ビニルモノマーとの配合は質量比で、90:10〜60:40の範囲である。好ましくは、85:15〜75:25の範囲である。
多官能ビニルモノマーが質量比10未満であると、架橋ポリマー微粒子の長期的安定性の指標である「加熱減量」が5%を超えることがあり、多官能ビニルモノマーが質量比40を超えると、O/W型エマルジョンの平均粒径と懸濁重合後の架橋ポリマーの平均粒径との対応が取れなくなり、すなわち後者の平均粒径が大きくなる。その詳細は、不明であるが、本発明者らは、モノビニルモノマーの重合反応と、多官能モノマーの架橋反応との、バランスが崩れ、後者が優勢になるためと推定している。
<重合開始剤としての有機過酸化物>
本発明においては、重合開始剤として、有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)を使用する。本発明に係る、有機過酸化物は、前記式のR1、および、R2のいずれもが、カルボニル基を含み、また、両者とも、8以上14以下、好ましくは、炭素数10以上12以下の炭素原子を含む置換基を有する。また、1時間半減期分解温度が55℃以上、1分間半減期分解温度が120℃以下である。
これら有機過酸化物は、上記した、モノビニルモノマーおよび多官能ビニルモノマーへの溶解性に優れ、O/W型エマルジョンの懸濁重合条件において、エマルジョン製造時は実質的に分解せず、加圧下の反応系の最高到達温度域では、速やかに分解する。
具体的には、ジアシルパーオキサイド型有機過酸化物、パーオキシエステル型有機過酸化物を挙げることができる。これらの中でも好ましいものとして、ジラウロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートが挙げられる。
モノビニルモノマーと多官能ビニルモノマーの合計量と重合開始剤との配合割合は、前者100質量部に対して、重合開始剤0.1〜2質量部程度が好ましい。
本発明者らは、本発明の効果発現のためには、第一に、油相の組成および反応性の均一性を確保することが必須であることを見出した。これに使用される開始剤としての有機過酸化物は、この均一性を阻害することなく、反応前には、優れた相溶性と親油性で油相内に均一に分配され、反応中は、短時間で速やかに重合反応と架橋反応とを進行させることで、O/W型エマルジョン中の油相の平均粒径を概ね維持する、0.3〜1.0μmの平均粒径を有する架橋ポリマー微粒子を製造しているものと推定される。
<安定剤>
本発明においては、水溶性の安定剤を使用する。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶性高分子が使用できる。その他、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースNa塩(CMC)などのアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤も使用できる。
<O/Wエマルジョンの形成>
「油相」と「水相」の混合液の攪拌には、公知の懸濁重合装置で使用される攪拌装置・撹拌槽、反応装置を使用できる。特に剪断力を与えながら攪拌することが好ましく、例えば、高圧ホモジナイザー、ホモミキサー、超音波分散装置、高圧噴射型分散装置などの公知の攪拌装置を好適に使用することができる。
以下に実施例、比較例を以って本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例により本発明が限定される訳ではない。(分析方法)
(1)粒径分布
平均粒径は、ベックマン・コールター社のLSを用いて測定をおこなった。
1μm以上の体積%の分析についてはベックマン・コールター社の「マルチサイザー4」、20μmアパチャーを使用した。
(2)5%重量減少温度(光学フィルム構成材料としての長期信頼性試験)
セイコーインスツル社(SII)製TG/DTA 7200を使用して、10℃/分で昇温して5%重量減少温度を測定した。空気条件下での空気流量は50mL/分、窒素条件下での窒素流量は200mL/分とした。
5%重量減量温度が280℃以上であると、長期信頼性、耐熱履歴性があると評価される。
(微粒子の製造方法)
(1)機器(高圧乳化分散)
マイクロフルイダイズ社製マイクロフルイダイザー型式M−110EH(チャンバーF12Y)を使用した。
(使用原料)
特に記載のない限り市販品を、特に精製することなく使用した。
(モノビニルモノマー)
(MMA)メチルメタクリレート 試薬特級
(ST)スチレン 試薬特級
(多官能ビニルモノマー)
(TMPTA)トリメチロールプロパントリアクリレート (新中村化学工業社(製))
(DVB) ジビニルベンゼン 試薬特級
(重合開始剤としての有機過酸化物)
(PO1)「(商品名)パーロイルL」(日油(株)製)
(化学品名:ジラウロイルパーオキサイド)(日油(株)製)
1時間半減期分解温度:79.5℃、1分間半減期分解温度:116.4℃。
「R1−O−O−R2」におけるR1およびR2中の炭素数:12。
(PO2)「(商品名)パーロイルTCP」(日油(株)製)
(化学品名:ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート)」
1時間半減期分解温度:57.5℃、1分間半減期分解温度:92.1℃
「R1−O−O−R2」におけるR1およびR2中の炭素数は11。
(PO3)「(商品名)ナイパーBW」(日油(株)製)
(化学品名:ベンゾイルパーオキサイド)
「R1−O−O−R2」におけるR1およびR2中の炭素数:7。
1時間半減期分解温度:92.0℃。1分間半減期分解温度:130.0℃。
(PO4)「(商品名)パーオクタO」(日油(株)製)
(化学品名:ビス(1,1,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート)」
1時間半減期分解温度:84.4℃、1分間半減期分解温度:124.3℃
「R1−O−O−R2」におけるR1およびR2中の炭素数は何れも8であるが、カルボニル基はいずれか一方に1個である。
(ポリビニルアルコール)
「(商品名)クラレポバール PVA−217EE」
[実施例1〜4]
[比較例1〜5]
(油相の平均粒径0.3〜1.0μmのO/W型エマルジョンの製造)
表1に示す所定質量部の、「モノビニルモノマー」と「多官能ビニルモノマー」合わせて100質量部、それに、所定量の「有機過酸化物」、「ポリビニルアルコール」、脱イオン水200質量部とを分散容器に加え、得られた混合液をホモジナイザーにより11000rpmで1分間分散処理し、油相の平均粒径が6.0μm近傍のO/W型エマルジョン液を得た。つづいて、この乳化分散液をマイクロフルイダイザーに投入し、138MPaの圧力をかけて処理し、この操作を2度繰り返し、油相の平均粒径0.3〜1.0μmのO/W型エマルジョンを得た。
油相の平均粒径は、O/W型エマルジョンの映像の画像解析によって求めた。
比較例3に加えた、ステアリルメタクリレート1質量部、比較例4に加えた、ヘキサデカンを1質量部は、ともに、O/W型エマルジョンの油相の会合による粒子径増大(オストワルド効果)を抑制するものとして知られている。
(平均粒径0.3〜1.0μmの架橋ポリマー微粒子の製造)
上記O/W型エマルジョンを「高圧乳化処理直後」、および、「3時間後」に懸濁重合した。懸濁重合は、温度計、還流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応器で実施し、窒素加圧下、反応器を80℃まで加温し、その後、懸濁重合進行の反応系の発熱・温度上昇を確認、6時間反応を行った。反応系の最高温度は100℃を超え、最高到達温度は120℃を超えた。
(架橋ポリマー微粒子の特性評価)
反応容器を冷却後、ポリマー微粒子の懸濁スラリーを調整、これを用いて平均粒径を測定した。また、固液分離操作してポリマー微粒子を分離、これを乾燥操作して、5%重量減少温度を測定した。
実施例、比較例の結果を表1に示す。
Figure 2016121284
実施例1〜4と比較例1との対比から、実施例1〜4は、形態面では、O/W型エマルジョンの油相平均粒径によく対応した、0.3〜1.0μmの平均粒径ポリマー微粒子が、粒径1μm以上の粒子数割合1体積%未満で得られ、かつ、その長期安定性と耐熱履歴性に対応する指標である、空気下5%加熱重量温度が280℃以上、窒素下5%加熱重量温度が300℃以上であることが判る。
比較例1〜5は、懸濁重合に使用した有機過酸化物が、本発明に係る有機過酸化物ではなく、所定の特性を得ることができない。
本発明に係る、平均粒径0.3〜1.0μmのポリマー微粒子は 近年、光学フィルムを構成材とするディスプレイ装置の薄型化と高機能化、透明エンジニアリングプラスチックフィルムの薄肉化と高機能化に伴い、要求される、形態、長期間使用や成形加工時における有機物の非遊離性にすぐれ、ポリマーフィルムの構成部材である、光散乱剤、アンチブロック剤として有用である。

Claims (8)

  1. 1)モノビニルモノマー90〜60質量部、
    2)多官能ビニルモノマー10〜40質量部、(両者を合わせて100質量部とする。)、
    3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)2質量部以下、
    を含んでなるO/W型エマルジョン中の油相を、懸濁重合して得るポリマー微粒子集合体であり、
    1)モノビニルモノマーが、炭素原子数10以下の化合物であり、
    2)多官能ビニルモノマーが、2価ないし3価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、および/またはジビニルベンゼンであり、
    3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)が、R1、R2の何れもがカルボニル基を含む置換基であり、何れもが炭素原子8から12の範囲を含む置換基であり、1時間半減期分解温度が55℃以上であり、1分間半減期分解温度が120℃以下である化合物であり、
    平均粒径が0.3μm〜1.0μmの範囲、かつ、5%加熱減量温度が280℃以上であることを特徴とする、ポリマー微粒子集合体。
  2. モノビニルモノマーが、メタクリル酸、または、スチレンを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のポリマー微粒子集合体。
  3. 多官能モノマーが、トリメチロールプロパントリアクリレートを含んでなること、
    を特徴とする、請求項1ないし請求項2に記載のポリマー微粒子集合体。
  4. 有機過酸化物が、ジラウロイルパーオキサイドを含んでなること、を特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れかに記載のポリマー微粒子集合体。
  5. O/W型エマルジョンの油相の平均粒径が、0.3〜1.0μmの範囲にあること、を特徴とする、請求項1ないし請求項4に何れかに記載のポリマー微粒子集合体。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れかに記載のポリマー集合体を構成材料とする光学フィルム。
  7. 1)モノビニルモノマー90〜60質量部、
    2)多官能ビニルモノマー10〜40質量部、(両者を合わせて100質量部とする。)、
    3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)2質量部以下、
    を含んでなるO/W型エマルジョン中の油相を、
    窒素ガス加圧下、120℃以上の温度履歴を経由する懸濁重合によるポリマー微粒子集合体の製造方法であり、
    1)モノビニルモノマーが、炭素原子数10以下の化合物であり、
    2)多官能ビニルモノマーが、2価ないし3価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、および/またはジビニルベンゼンであり、
    3)重合開始剤としての有機過酸化物(「R1−O−O−R2」)が、R1、R2の何れもがカルボニル基を含む置換基であり、何れもが炭素原子8から12の範囲を含む置換基であり、1時間半減期分解温度が55℃以上であり、1分間半減期分解温度が120℃以下である化合物であり、
    懸濁重合後のポリマー微粒子集合体の形態が、平均粒径が0.3μm〜1.0μmの範囲であり、かつ、その5%加熱減量温度が280℃以上であること、
    を特徴とする、ポリマー微粒子集合体の製造方法。
  8. 前記O/W型エマルジョンの油相の平均粒径が、0.3〜1.0μmの範囲にあることを特徴とする、請求項7に記載のポリマー微粒子集合体の製造方法。
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