JP2016116556A - 吸収体の製造装置 - Google Patents

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【課題】所望の部位に吸収体材料を多く偏在させた吸収体を製造でき、またその吸収体を安定して連続生産できる吸収体の製造装置を提供すること。【解決手段】外周面に複数の集積用凹部22が形成された回転ドラム2と、回転ドラム2の外周面に繊維材料31を飛散状態にて供給するダクト4と、ダクト4内に繊維材料を供給する繊維材料供給部5と、集積用凹部22内に生じた堆積物を、吸収体として集積用凹部22から離型させる離型手段6,7Aとを備え、ダクト4への繊維材料31の単位時間当たりの供給量を変化させることによって、個々の吸収体中に繊維材料の坪量が相対的に多い部分と繊維材料の坪量が相対的に低い部分とを有する吸収体3を製造する吸収体の製造装置であり、吸収体3又は堆積物における繊維材料の偏在状態を計測し、計測した偏在状態に基づき、繊維材料供給部5によるダクト4への繊維材料の供給量を変化させる供給量制御部8を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収体の製造装置に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品の吸収体の製造装置として、外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、該回転ドラムを回転させつつ該外周面にパルプ等の吸収体材料を飛散状態にて供給し、吸引孔が多数形成された多孔性部材からなる該集積用凹部の底面からの吸引により、吸収体材料を該集積用凹部内に堆積させ、この集積用凹部内から所定形状に成形された堆積物を離型して吸収体を得る吸収体の製造装置が知られている。その吸収体は、そのまま、あるいは紙や通気性の不織布等の被覆シートで被覆されて、吸収性物品の吸収体として用いられる。
また、このような吸収体の製造装置として、集積用凹部の底面に、開口面積率の高い第1吸引領域と第1吸引領域よりも開口面積率の低い第2吸引領域を設けて、吸収容量を部分的に高く設計した部位を有する吸収体を製造する装置も提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−65930号公報
特許文献1に記載の吸収体の製造装置は、集積用凹部内の吸収体材料の堆積量の部分的な調整が可能で、吸収体材料の坪量が部分的に異なる吸収体を製造することが可能ではあるものの、坪量が異なる領域の面積割合等の仕様を変更する際には、集積用凹部自体を改造しなければならず、多大な労力が必要であった。
本発明は、従来技術が有する解決課題を解決し得る吸収体の製造装置を提供することに関する。
本発明は、外周面に複数の集積用凹部が所定の間隔で形成された回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に向けて、吸収体材料としての繊維材料を飛散状態にて供給するダクトと、該ダクト内に繊維材料を供給する繊維材料供給部と、集積用凹部内に、繊維材料が堆積して生じた堆積物を、吸収体として該集積用凹部から離型させる離型手段とを備え、前記ダクトへの前記繊維材料の単位時間当たりの供給量を変化させることによって、個々の吸収体中に繊維材料の坪量が相対的に多い部分と繊維材料の坪量が相対的に少ない部分とを有する吸収体を製造する吸収体の製造装置であって、前記吸収体又は前記堆積物における繊維材料の偏在状態を計測し、計測した偏在状態に基づき、繊維材料供給部によるダクトへの繊維材料の供給量を変化させる供給量制御部を備える、吸収体の製造装置を提供するものである。
本発明の吸収体の製造装置によれば、所望の部位に吸収体材料を多く偏在させた吸収体を製造することができ、またその吸収体を安定して連続生産することができる。
図1は、本発明の吸収体の製造装置の一実施形態を示す概略図である。 図2は、図1に示す製造装置における集積用凹部の構成を示す分解斜視図である。 図3(a)は、好ましい実施形態における繊維材料の供給量の変化のさせ方を示すグラフであり、図3(b)は、図3(a)に対応する集積用凹部の周期を示すグラフであり、図3(c)は、ダクト開口部のドラム周方向の長さ等の説明図である。 図4は、本発明で得られる吸収体の一例を示す斜視図である。 図5(a)〜図5(c)は、繊維材料の偏在状態の適否の判別に使用される吸収体の上面の高さ位置の変位を示すグラフである。 図6は、吸収体の偏在状態のパターンに合わせて供給量の位相を変化させる例を示す図3(a)対応図である。 図7(a)及び図7(b)は、本発明で得られる吸収体の他の例を示す側面図である。 図8は、繊維材料の坪量が最も低い部分と繊維材料の坪量が最も多い部分の坪量の測定方法の説明図である。 図9(a)〜図9(c)は、実施例で用いた他の形状のダクトを示す側面図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本発明の一実施形態である吸収体の製造装置1は、図1に示すように、外周面に複数の集積用凹部22が所定の間隔で形成された回転ドラム2と、回転ドラム2の外周面2fに向けて、吸収体材料としての繊維材料31を飛散状態にて供給するダクト4と、ダクト4内に繊維材料31を供給する繊維材料供給部5と、集積用凹部22内に、繊維材料31及び吸水性ポリマー32が堆積して生じた堆積物を、吸収体3として該集積用凹部22から離型させる離型手段としての離型用エアブロー装置6とを備え、更に、回転ドラム2の下方に配された搬送手段としてのバキュームコンベア7と、繊維材料供給部5からダクト4内に供給される繊維材料31の量を制御する供給量制御部8とを備えている。
回転ドラム2は、金属製の剛体からなる円筒状のドラム本体20と、該ドラム本体20の外周部に重ねて配され、回転ドラム2の外周面2fを形成する外周部材21とを含んで構成されている。外周部材21は、モータ等の原動機(図示せず)からの動力を受けて、水平軸回りを矢印R方向に回転する一方、ドラム本体20は固定されていて回転しない。
外周部材21は、その外周部に、図2に示すように、多孔性プレート27(多孔性部材)と、該多孔性プレート27の外面27a側に重ねて固定されたパターン形成プレート28とを有する。集積用凹部22の底面は、多孔性プレート27から形成されている。
パターン形成プレート28は、回転ドラム2の外周面2fを形成する外面28aと、回転ドラム2の回転軸側に向けられる内面28bとを有し、外面28aと内面28bとの間に、集積用凹部22内の立体形状に対応する形状の空間部280を有している。この空間部280の輪郭線22Lは、集積用凹部22の輪郭線に一致する。パターン形成プレート28としては、例えば、ステンレスあるいはアルミ等の金属又は樹脂製の板に機械加工を施し開口部(集積用凹部22内の立体形状に対応する形状の空間部280)を形成したプレート、あるいは金型を用いて該開口部を一体成形したプレート、あるいはパンチング、エッチングしたプレート、それらのプレートを重ね合わせたもの等を用いることができる。
多孔性プレート27は、ドラム本体20側からの吸引によって生じた空気流を回転ドラム2の外方に伝え、該空気流に乗って運ばれてくる吸収体材料を通過させずに保持し、空気のみを通過させる通気性のプレートである。多孔性プレート27には、該プレート27を厚み方向に貫通する吸引孔(細孔)が、該プレート27の全体に均一な分布で複数(多数)形成されており、集積用凹部22が回転ドラム2内における負圧に維持された空間上を通過している間、該吸引孔が空気流の通気孔として機能する。本製造装置1における多孔性プレート27は、全域に亘って開口率が一定であり、また、多孔性プレート27の下側に吸引力を部分的に異ならせる吸引力制御プレート等も配置されていない。即ち、本製造装置1における集積用凹部22は、底面全 体に均一な吸引力を生じるものである。
多孔性プレート27としては、例えば、金属又は樹脂製のメッシュプレート、あるいは金属又は樹脂製の板にエッチング、パンチングで複数(多数)の細孔を形成したもの等を用いることができる。
ドラム本体20は、図1に示すように、回転ドラム2の中心軸側から外周面2f側に向かって設けられた仕切板20pにより仕切られた相互に独立した複数の空間A,B,C,Dを有している。ドラム本体20の中心軸部222には、吸気ファン(図示せず)が接続されており、中心軸部222と各空間の間には、それぞれ開口面積が調整できるシャッター・バルブなどが設置されており、シャッターの開口面積の増減により、回転ドラム2内の仕切られた空間A〜Dの圧力が調整できるようになっている。本製造装置1においては、外周面2fがダクト4で覆われた領域に位置する空間Aの領域の吸引力が、空間B〜Dの領域の吸引力よりも強い。なお、空間C及びDは、集積用凹部22内の吸収体3の転写位置及びその前後を含む領域であるので、圧力ゼロ又は陽圧が好ましい。
ダクト4は、図1に示すように、繊維材料供給部5から回転ドラム2に亘って延びており、ダクト4の下流側の開口部は、負圧に維持される回転ドラム2の空間A上に位置する外周面2fを覆っている。繊維材料供給部5は、解繊機として粉砕機51を備えており、木材パルプシート等の繊維材料の原料シート31Aが、原料供給ローラ52,52により粉砕機51に導入され、粉砕機51により解繊されて生じた繊維材料31がダクト4内に供給されるように構成されている。
ダクト4における回転ドラム2と繊維材料供給部5との間には、吸収体材料の他の一種である吸水性ポリマー32をダクト4に供給する散布管55が設けられている。回転ドラム2の吸気ファン(図示せず)の作動により、ダクト4内の空間には、吸収体材料(繊維材料31及び吸水性ポリマー32)が回転ドラム2の外周面2fに向かって吸引されるような空気流が生じる様になっている。
押さえベルト24は、無端状の通気性又は非通気性のベルトであり、ロール25、ロール26及び図示しない他のロールに架け渡されて、回転ドラム2の回転と共に連れ回るようになっている。押さえベルト24が、通気性のベルトである場合には、集積用凹部22内の吸収体材料(繊維材料31及び吸水性ポリマー32)を通過させないものであることが好ましい。押さえベルト24により、空間Bの圧力を大気圧に設定しても、集積用凹部22内の堆積物をバキュームコンベア7上に転写するまで、集積用凹部22内に保持できる。
バキュームコンベア7(搬送手段)は、回転ドラム2の下方に配されており、回転ドラム2の弱い陽圧又は圧力ゼロ(大気圧)に設定されている空間Cに位置する外周面2fに近接して配されている。バキュームコンベア7は、無端状の通気性ベルト73と、通気性ベルト73を挟んで回転ドラム2の外周面2fと対向する位置に配されたバキュームボックス74とを備えている。バキュームコンベア7上には、ティッシュペーパー又は透液性の不織布等からなる被覆シート35が導入されるようになっている。
離型用エアブロー装置6は、集積用凹部22内に、吸収体材料(繊維材料31及び吸水性ポリマー32)が堆積して得られる堆積物を、該集積用凹部22から離型させる離型手段として機能する。離型用エアブロー装置6は、空間C内において、外周部材21よりも内側に配されており、吸収体材料が堆積する集積用凹部22の底面を形成する多孔性プレート(多孔性部材)の内面側から外面27a側に向けてエアを吹き付けることができ、そのエアによって堆積積物の集積用凹部22からの離型が促進される。
本製造装置1は、繊維材料供給部5からダクト4内に供給される繊維材料31の量を制御する供給量制御部8を備えている。供給量制御部8は、詳細は図示しないが、表示部及び入力部を備えたコンピュータ、該コンピュータと他の装置等とを電気的に接続するインターフェース、及びコンピュータに組み込まれた所定のプログラム等から構成されている。また、本製造装置1は、表面変位計測器82を備えており、供給量制御部8のコンピュータには、表面変位計測器82からの信号が入力され、搬送手段7A上を搬送される吸収体3の流れ方向Xに沿う、吸収体3の上面の高さ位置の変化が、HDDやRAM、SSD等の記憶装置に記録されると共に表示部に表示される。また、コンピュータは、駆動モータ53に対して制御信号を出力して駆動モータ53の回転を制御することにより、原料シート31Aの粉砕機51への供給量を制御し、ダクト4内への繊維材料31の供給量を制御することができる。コンピュータに代えて、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)を用いることもできる。
駆動モータ53は、繊維材料31の原料シート31Aを粉砕機51に送り込む一対の供給ローラ52,52を回転駆動させるものである。駆動モーター53の回転数を上げることで、原料シート31Aの粉砕機51に対する供給量が増加し、ダクト4に対するパルプ(繊維材料)の単位時間当たりの供給量が増加する。他方、駆動モーター53の回転数を下げることで、原料シート31Aの粉砕機51に対する供給量が減少し、ダクト4に対するパルプ(繊維材料)の単位時間当たりの供給量が減少する。
本製造装置1における供給ローラ52,52は、例えばギア等を介して連結されて連動するようになされており、一つの駆動モータ53により同一の周速度で互いに逆方向に回転する。駆動モータ53としては、サーボモータを用いることが好ましい。駆動モータ53と供給量制御部8との間には、供給量制御部8から出力される回転制御信号の種類やモータの種類等に応じて、入出力インターフェースやサーボアンプ等の公知の装置が配置される。
また、本製造装置1は、集積用凹部22から離型された吸収体3の上下面を被覆シート35,36で被覆し、吸収体連続体30Aを得る機構を備えている。吸収体3における、バキュームコンベア7上に供給された被覆シート35側とは反対側の面を被覆する被覆シート36は、被覆シート35の片面における幅方向中央部に吸収体3を載置した後、他面側に折り返された該被覆シート35の両側部であっても良いし、バキュームコンベア7上に供給された被覆シート35とは別の被覆シート36であっても良い。被覆シート35,36としては、薄葉紙(ティッシュペーパ)や液透過性の不織布等を用いることができる。
また、本製造装置1は、その吸収体連続体30Aを、個々の吸収性物品に使用される長さ(以下、吸収性物品一枚分の長さともいう)の吸収体30に切断する切断装置9を備えている。切断装置9としては、吸収性物品や吸収体の製造に用いられる各種公知の切断手段を用いることができ、例えば、図1に示すように、切断刃92を有するカッターロール91とその刃を受けるアンビルロール93とを有しており、両ロールの回転により一定の周期で、吸収体連続体30Aを順次切断するものを用いることができる。
上述した吸収体の製造装置1を用いて吸収体3を連続的に製造する方法について説明する。
上述した製造装置1を用いて吸収体3を製造するためには、回転ドラム2を回転させると共に、上記吸気ファンを作動させて空間Aを負圧とする。また離型用エアブロー装置6、バキュームコンベア7、バキュームコンベア7に隣接して配置したベルトコンベア7A、及び切断装置9を作動させる。
吸気ファンの作動により、空間A上に位置する集積用凹部22の底面に、底面の全域に亘って均一な吸引力が生じると共に、ダクト4内に、回転ドラム2の外周面に向けて流れる空気流が生じる。
そして、繊維材料供給部5の供給ローラ52,52を作動させて、繊維材料31の原料シート31Aを粉砕機51に導入すると、粉砕機51により解繊されて生じた繊維材料31がダクト4内に供給される。ダクト4内に供給された繊維材料31は、飛散状態となって、ダクト4内を流れる空気流に載って、回転ドラム2の外周面に向けて供給される。
本実施形態の製造装置1においては、供給量制御部8が、回転ドラム2に対して飛散状態で供給する繊維材料の単位時間当たりの供給量を周期的に変化させる。詳細には、ダクト4内に供給される繊維材料31の単位時間当たりの供給量を周期的に変化させる。より具体的には、供給量制御部8に含まれるコンピュータにより、原料供給用の供給ローラ52,52の回転速度を周期的に変化させることによって、繊維材料の原料シート31Aを解繊機としての粉砕機51に供給する速度を周期的に変化させ、それによって、ダクト4内に供給される繊維材料31の単位時間当たりの供給量を周期的に変化させる。供給量制御部8のコンピュータには、そのような変化を生じさせるためのプログラムをインストールしておく。プログラマブルロジックコントローラを用いて、供給ローラ52,52の回転速度を周期的に変化させても良い。
一例を示すと、供給量制御部8は、原料供給用の供給ローラ52,52の回転速度を、図3(a)に示すパターンで、周期的に変化させ、それにより、供給量制御部8によりダクト4へと供給される繊維材料31の質量aを、同様のパターンで周期的に変化させる。
図3(a)に示すパターンは、ダクト4に相対的に少ない量の繊維材料31を供給するステップとダクト4に相対的に多い量の繊維材料31を供給するステップとが交互に繰り返されるパターンであり、供給量を変えて繊維材料31を連続して供給している。これに代えて、ダクト4に繊維材料31を供給しないステップと、ダクト4に繊維材料31を供給するステップとが交互に繰り返されるパターンで、繊維材料31をダクト4に供給しても良い。
図3(a)のグラフにおける縦軸は、供給ローラ52,52により、繊維材料31の原料シート31Aを粉砕機51に導入する速度であり、ダクト4に供給する繊維材料31の単位時間当たりの供給量(質量a)も同様に変化する。図3(b)のグラフは、ダクト4に覆われた部分を通過する集積用凹部22の周期を示すものであり、一周期は、例えば図3(c)に示すように、一つの集積用凹部22aの特定位置P1、例えば回転方向Rの前端が、ダクト4の回転ドラム2の周方向に沿う方向の特定位置P2を通過した後、その次の集積用凹部22bの共通する特定位置P1が、同特定位置P2を通過するまでの時間に相当する。
製造装置1の運転時には、供給量制御部8によって、図3(a)及び図3(b)に示すように、繊維材料の原料シート3Aを粉砕機51に供給する速度を変化させる周期と、集積用凹部22が、ダクト4に覆われた部分を通過する周期とを一致させる。
そして、供給量制御部8が、ダクト4内に供給される繊維材料31の単位時間当たりの供給量を周期的に変化させることによって、集積用凹部22に堆積させる堆積物に、繊維材料31の堆積量が少ない部位と繊維材料31の堆積量が多い部位とを形成することができ、集積用凹部22から離型して得られる個々の吸収体中に、繊維材料の坪量が相対的に多い部分と繊維材料の坪量が相対的に少ない部分とが形成される。図4は、本実施形態の装置1により製造される吸収体3の一例を示す斜視図である。
図4に示す吸収体3においては、集積用凹部22の回転方向前端fに対応する一端3a側に、相対的に繊維材料の坪量が多い高坪量部33が形成され、集積用凹部22の回転方向後端rに対応する他端3b側に、相対的に繊維材料の坪量が少ない低坪量部34が形成されている。吸収体3は、回転ドラム2の周方向に対応する長手方向3X及び該長手方向に直交する幅方向3Yを有している。吸収体3は、搬送手段としてのバキュームコンベア7やベルトコンベア7Aにより搬送される際には、図1に示すように、長手方向3Xが搬送方向Xに沿い、高坪量部33を有する一端3a側が、搬送方向の下流側に向けられている。
このようにして得られた吸収体3は、図1に示すように、被覆シート35,36で被覆されて吸収体連続体30Aとされた後、切断装置9により所定長さに切断されて、被覆シートで被覆された吸収体30として、使い捨ておむつ等の吸収性物品に組み込まれる。
供給量制御部8は、表面変位計測器82から入力された信号により、搬送手段により搬送されている吸収体3の上面の高さの変位を記録する。図5(a)は、供給量制御部8の記憶部に記録された、吸収体3の上面の高さ位置の変位をグラフ化して示したものである。図5(a)の横軸の0から360は、カッターロール91による切断周期の1周期分又は前述した集積用凹部の1周期分の時間的長さを360等分して示すものであり、横軸の各0点は、カッターロール又は回転ドラムに設けた基準位置を検出した検知器からの検知信号の入力時点である。これに代えて、切断装置のカッターロール91の軸部にロータリーエンコーダ83を取り付け、ロータリーエンコーダ83から出力されるカッターロール91の一回転分に相当するパルス分の長さを横軸の0から360の長さとすることもできる。
供給量制御部8の記憶部には、製造すべき目的の吸収体に応じて、横軸の0から360の長さのうちの、複数個所における上面の高さ位置の好ましい範囲が予め記録されており、吸収体3の製造時に実際に計測された吸収体についての各値が、それらの値を満たすか否かによって、製造された吸収体3が、目的とする吸収体3の形態を有しているかを判別することができる。表面変位計測計82としては、レーザー変位計等を用いることができる。
そして、例えば、製造すべき吸収体3が、図5(a)に示す形態であるにもかかわらず、表面変位計測器82からの入力値により判別した吸収体3の形態が、図5(b)に示す形態であった場合には、図6に示すように、吸収体の偏在状態のパターンに合わせて供給量の位相を変化させる。位相の移動方向は、製造される吸収体における繊維材料の偏在状態が、目的とする吸収体の同偏在状態に近づく方向とする。
このようにして、本実施形態の製造装置1によれば、繊維材料の単位時間当たりの供給量を変化させるだけで、1つの吸収体中の所望の部位に吸収体材料を多く偏在させた吸収体を製造することができ、また表面変位計測計82等を用いて、製造された吸収体3の偏在状態を監視し、その偏在状態に基づき、繊維材料供給部によるダクトへの繊維材料の供給量を変化させることによって、繊維材料が所望の状態に偏在した吸収体を安定して連続生産することができる。
吸収体3又は芯部が吸収体3から構成された吸収体30は、吸収性物品の吸収体として好ましく用いられる。吸収性物品は、主として尿、経血等の身体から排泄される体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
また吸収体3又は芯部が吸収体3から構成された吸収体30は、吸収体3が、相対的に高坪量の高坪量部33と相対的に低坪量の低坪量部34とを含み、吸収体材料の堆積量が部分的に異なっている。そのため、特に、使い捨ておむつに用いられる吸収体としては、高坪量部33が腹側(前側)、低坪量部34が背側(後側)となるように吸収性物品に組み込まれて使用されることが、吸収体の性能を最大限発揮させる点で好ましい。
また、吸収体3内に繊維材料の坪量が異なる高坪量部及び低坪量部を有することは、例えば、必要な部分に高い吸収容量を確保し易い一方、必要性に劣る部分の吸収容量を減らして、全体としての原料の使用量を軽減する観点からも好ましい。なお、吸収体3は、被覆シート35,36で被覆することなく、吸収性物品の吸収体として用いることもできる。
製造する吸収体3は、図5(b)又は図5(c)に示す形態のものであっても良い。また、図7(a)又は図7(b)に示す形態のものであっても良い。
図5(b)に示す吸収体は、回転ドラム2の周方向に対応する長手方向3Xの中央部に、繊維材料の坪量が最も多い高坪量部33を有し、長手方向3Xにおける高坪量部33に、繊維材料の坪量が最も少ない低坪量部34を有している。
図7(a)に示す吸収体は、回転ドラム2の周方向に対応する長手方向3Xの中央部に、繊維材料の坪量が最も多い高坪量部33を有し、長手方向3Xの一端側に、繊維材料の坪量が最も少ない低坪量部34を有し、長手方向3Xの他端側に、繊維材料の坪量が、高坪量部33より少なく低坪量部34より多い中間坪量部38を有している。
図7(b)に示す吸収体は、回転ドラム2の周方向に対応する長手方向3Xに、相互に離間した状態に複数の高坪量部33が形成されている。図7(b)に示す吸収体は、2つの高坪量部33以外の3箇所が何れも繊維材料の坪量が最も少ない低坪量部34となっているが、3箇所のうちの1又は2箇所を、繊維材料の坪量が高坪量部33より少なく低坪量部34より多い中間坪量部38とすることもできる。
繊維材料31の供給量の変化を、吸収体3中の繊維材料の坪量差につなげる観点から、ダクト開口部のドラム周方向の長さは、集積用凹部22のドラム周方向の長さに対する比が、好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下である。また、繊維材料の堆積速度とダクト4内における同材料の空気輸送速度との大小関係の観点から、前記比は、好ましくは0超であり、更に好ましくは0.1以上である。
ダクト開口部のドラム周方向の長さは、図3(c)に示すように、ダクト4の回転ドラム側の開口部4eの、回転ドラムの周方向に沿う方向の両端4f,4r間の長さであり、回転ドラムの外周面に沿って測定する。集積用凹部22のドラム周方向の長さは、集積用凹部22の、回転ドラムの周方向に沿う方向の両端f,r間の長さであり、回転ドラムの外周面に沿って測定する。
また、ダクト4内への繊維材料31の供給量を変化させて、繊維材料が偏在した吸収体を製造するためには、回転ドラム2の外周面に、繊維材料の濃度が高い部分と濃度が低い部分とが波状的に到達するようにすることが好ましい。
また本発明で製造する吸収体は、繊維材料の坪量が最も低い部分の坪量に対する、繊維材料の坪量が最も多い部分の坪量の比が、好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上であり、好ましくは30以下である。また、繊維材料の坪量が最も低い部分の坪量は、吸収体強度の観点から、好ましくは100g/m2以上3000g/m2以下である。
繊維材料の坪量が最も多い部分と、繊維材料の坪量が最も低い部分の坪量は、下記のようにして求める。即ち、図8に示すように、吸収体3の長手方向3Xの一端3aから30mm間隔で、幅方向3Yに沿う直線Cを引き、その直線Cを境界として吸収体3を複数の部分3A〜3Fに分割し、その分割部分のそれぞれについて面積及び含まれる繊維材料の質量を求める。そして、求めた質量及び面積から坪量を算出し、算出した坪量が最も高い分割部分の坪量を、繊維材料の坪量が最も多い部分の坪量とし、算出した坪量が最も少ない分割部分の坪量を、繊維材料の坪量が最も少ない部分の坪量とする。なお、図8に点線で示すように、吸収体3が、最後に引いた直線Ceから30mm未満の長さで延出する部分3Gを有する場合、その直線Ceでは分割せずに、該部分3Gをその前の部分3Fの一部として、該部分3Fの坪量を算出する。吸収体3の長手方向3Xの一端3aは、吸収性物品の吸収体である場合、着用者の前後方向の腹側(前側)に近い方の一端とする。着用者の前後との関係が不明の場合は、集積用凹部22の回転方向前端fに対応する一端とし、それも不明である場合は、長手方向の任意の一端を一端とする。
本実施形態の方法においては、ダクト4に、繊維材料31を供給するのに加えて、吸水性ポリマー32を一定の供給量で連続して供給することも好ましい。吸水性ポリマー32は、例えば、前述した散布管55から投入し、繊維材料31を搬送する空気流中に供給する。
吸水性ポリマー32を連続的に供給しても、吸水性ポリマー32は、繊維材料31を搬送する空気流のなかの繊維材料の濃度が高い部分に濃度の低い部分に比して多く吸収性ポリマー32が絡まる為、相対的に多い量が含まれる。そのため、吸収体3として、繊維材料の坪量が相対的に多い部分に、繊維材料の坪量が相対的に少ない部分より多くの吸水性ポリマーを有する吸収体が得られる。
このように、本実施形態の方法によれば、吸水性ポリマー32の供給装置に供給量を変化させる手段を設けなくても、吸水性ポリマーが偏在した吸収体が得られる。
吸収性物品は、典型的には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。吸収体は、上下面が一枚又は複数枚の被覆シートに被覆されていても良い。裏面シートは水蒸気透過性を有していても有しなくても良い。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつ、生理用ナプキンに適用する場合には、吸収体の起立した両側部の更に外側に、一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
本発明で用いる繊維材料及び吸水性ポリマーとしては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、繊維材料は、全体又は一部がパルプ繊維であることが好ましく、繊維材料中のパルプ繊維の割合は50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。尚、ダクト内には、繊維材料以外に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じ供給してよい。また、吸水性ポリマーは、供給しても供給しなくても良い。
吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。繊維及び吸水性ポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上、本発明の吸収体の製造装置の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、それぞれ適宜変更可能である。
例えば、上述した実施形態においては、吸収体における繊維材料の偏在状態の計測に、表面変位計測器を用いていたが、それに代えて、画像処理や静電容量センサーを用いることもできる。
画像処理は、例えば、撮像手段により撮影した画像中の吸収体の濃淡により、繊維材料の坪量の量を判定することができる。静電容量センサーは、吸収性物品の材料として用いられるパルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維や、ポリエチレン等の合成繊維など絶縁体の測定に適している点から好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
外周面に複数の集積用凹部が所定の間隔で形成された回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に向けて、吸収体材料としての繊維材料を飛散状態にて供給するダクトと、該ダクト内に繊維材料を供給する繊維材料供給部と、集積用凹部内に、繊維材料が堆積して生じた堆積物を、吸収体として該集積用凹部から離型させる離型手段とを備え、前記ダクトへの前記繊維材料の単位時間当たりの供給量を変化させることによって、個々の吸収体中に繊維材料の坪量が相対的に多い部分と繊維材料の坪量が相対的に少ない部分とを有する吸収体を製造する吸収体の製造装置であって、
前記吸収体又は前記堆積物における繊維材料の偏在状態を計測し、計測した偏在状態に基づき、繊維材料供給部によるダクトへの繊維材料の供給量を変化させる供給量制御部を備える、吸収体の製造装置。
<2>
回転ドラム側に開口するダクト開口部のドラム周方向の長さの、前記集積用凹部のドラム周方向の長さに対する比が2.0以下である、前記<1>に記載の吸収体の製造装置。
<3>
前記供給量制御部は、予め記憶部に登録されている繊維材料の偏在状態に合致する偏在状態の吸収体を製造するように、繊維材料の供給量を変化させる、前記<1>又は<2>に記載の吸収体の製造装置。
<4>
前記吸収体又は前記堆積物における繊維材料の偏在状態の計測に、表面変位計測器、画像処理又は静電容量センサーが用いられる、前記<1>〜<3>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<5>
前記回転ドラムは、円筒状のドラム本体と、該ドラム本体の外周部に重ねて配され、回転ドラムの外周面を形成する外周部材とを含んで構成されており、前記外周部材は、その外周部に、多孔性プレートと、該多孔性プレートの外面側に重ねて固定されたパターン形成プレートとを有し、前記集積用凹部の底面が、該多孔性プレートから形成されている、前記<1>〜<4>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<6>
前記多孔性プレートは、前記ドラム本体側からの吸引によって生じた空気流を回転ドラムの外方に伝え、該空気流に乗って運ばれてくる吸収体材料を透過させずに保持し、空気のみを透過させる通気性のプレートである、前記<5>に記載の吸収体の製造装置。
<7>
前記ダクトは、前記繊維材料供給部から前記回転ドラムに亘って延びており、
前記繊維材料供給部は、解繊機として粉砕機を備えており、繊維材料の原料シートが、原料供給ローラにより粉砕機に導入され、粉砕機により解繊されて生じた繊維材料が前記ダクト内に供給される、前記<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<8>
前記繊維材料供給部は、前記原料シートを前記粉砕機に送り込む一対の供給ローラと、該供給ローラを回転駆動させる駆動モータとを備えている、前記<7>に記載の吸収体の製造装置。
<9>
前記駆動モーターの回転数を上げることで、前記ダクトに対する繊維材料の単位時間当たりの供給量が増加し、該駆動モーターの回転数を下げることで、前記ダクトに対する繊維材料の単位時間当たりの供給量が減少する、前記<8>に記載の吸収体の製造装置。
<10>
前記供給量制御部は、表示部及び入力部を備えたコンピュータ、該コンピュータと他の装置等とを電気的に接続するインターフェース、及び該コンピュータに組み込まれた所定のプログラム等から構成されている、前記<1>〜<6>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<11>
コンピュータを備え、該コンピュータは、前記駆動モータに対して制御信号を出力して駆動モータの回転を制御することにより、前記原料シートの前記粉砕機への供給量を制御して、前記ダクト内への前記繊維材料の供給量を制御する、前記<7>〜<10>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<12>
前記集積用凹部から離型された吸収体の上下面を被覆シートで被覆して吸収体連続体を得る機構、及びその吸収体連続体を、個々の吸収性物品に使用される長さの吸収体に切断する切断装置を備えている、前記<1>〜<11>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<13>
前記供給量制御部によって、前記原料シートを前記粉砕機に供給する速度を変化させる周期と、前記集積用凹部が、前記ダクトに覆われた部分を通過する周期とを一致させる、前記<7>〜<12>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
<14>
前記ダクトにおける前記回転ドラムと前記繊維材料供給部との間には、吸収体材料の他の一種である吸水性ポリマーを該ダクトに供給する散布管が設けられている、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の吸収体の製造装置。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
図1に示す装置を用いて吸収体を製造した。原料シート31Aとしては、木材パルプシートを用い、その粉砕機51に対する供給量を図3(a)に示すように変化させて、繊維材料の坪量が多い部分と少ない部分とを有する図4に示す形態の吸収体3を製造した。吸収体3の製造中には、集積用凹部の底面には全域に亘って均一な吸引力を生じさせた。また、吸水性ポリマー32の供給は行わなかった。また、製造中には、吸収体3の繊維材料の偏在状態を、表面変位計測器を用いて監視したところ、その繊維材料の偏在状態は常時安定していた。
〔実施例2〜5、比較例1〜3〕
ダクト4の回転ドラム2付近の形態を、表1中の「ダクト形状」に示すものに変更するとともに、集積用凹部のドラム長手方向の長さを、表1中に示す通りに変更する以外は、実施例1と同様にして吸収体を製造した。集積用凹部のドラム長手方向の長さは、製造した吸収体の長手方向の長さに一致する。比較例1〜3については、木材パルプシートを粉砕機51に対して常時一定の速度で供給した。表1中の「パルプ供給量制御」の欄の「有」は、木材パルプシートの供給量を周期的に変化させたことを意味する。
表1中の「ダクト形状」の欄に示すダクトである形状1〜4は、下記の通りである。
形状1:図1に示す形状,ダクト開口部の長さ940mm
形状2:図9(a)に示す形状,ダクト開口部の長さ520mm
形状3:図9(b)に示す形状,ダクト開口部の長さ346mm
形状4:図9(c)に示す形状,ダクト開口部の長さ173mm
Figure 2016116556
〔参考例1〜4〕
ダクト4の回転ドラム2付近の形態を、表2中の「ダクト形状」に示すものに変更するとともに、集積用凹部のドラム長手方向の長さを、表2中に示す通りに変更する以外は、実施例1と同様にして吸収体を製造した。参考例1〜4については、パルプ供給量の制御を行ったが、回転ドラム側に開口するダクト開口部のドラム周方向の長さaの、前記集積用凹部のドラム周方向の長さbに対する比が3.0超であった。
Figure 2016116556
(評価)
実施例及び比較例において得られた各吸収体について、繊維材料の坪量が最も多い部分と繊維材料の坪量が最も低い部分との坪量比(以下、偏在倍率ともいう)を前述した方法により測定して表1及び表2に示した。
本発明の実施形態である実施例1〜5で得られた吸収体は、偏在倍率が1.5以上であり、繊維材料の坪量が最も多い部分と繊維材料の坪量が最も少ない部分とが形成されている。他方、比較例1〜3で得られた吸収体は、偏在倍率が1.2以下であり、坪量はほぼ一定である。
1 吸収体の製造装置
2 回転ドラム
2f 外周面
20 ドラム本体
21 外周部材
22 集積用凹部
3 吸収体
31 繊維材料
31A 原料シート
32 吸水性ポリマー
33 高坪量部
34 低坪量部
30 被覆シートを有する吸収体
4 ダクト
4e ダクト開口部
5 繊維材料供給部
51 粉砕機(解繊機)
52 原料供給ローラ
53 駆動モータ
6 離型用エアブロー装置
7 バキュームコンベア
7A ベルトコンベア
8 供給量制御部
81 表面変位計測器
9 切断装置
91 カッターロール
92 切断刃
93 アンビルロール
55 吸水性ポリマーの散布管

Claims (4)

  1. 外周面に複数の集積用凹部が所定の間隔で形成された回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に向けて、吸収体材料としての繊維材料を飛散状態にて供給するダクトと、該ダクト内に繊維材料を供給する繊維材料供給部と、集積用凹部内に、繊維材料が堆積して生じた堆積物を、吸収体として該集積用凹部から離型させる離型手段とを備え、前記ダクトへの前記繊維材料の単位時間当たりの供給量を変化させることによって、個々の吸収体中に繊維材料の坪量が相対的に多い部分と繊維材料の坪量が相対的に少ない部分とを有する吸収体を製造する吸収体の製造装置であって、
    前記吸収体又は前記堆積物における繊維材料の偏在状態を計測し、計測した偏在状態に基づき、繊維材料供給部によるダクトへの繊維材料の供給量を変化させる供給量制御部を備える、吸収体の製造装置。
  2. 回転ドラム側に開口するダクト開口部のドラム周方向の長さの、前記集積用凹部のドラム周方向の長さに対する比が2.0以下である、請求項1に記載の吸収体の製造装置。
  3. 前記供給量制御部は、予め記憶部に登録されている繊維材料の偏在状態に合致する偏在状態の吸収体を製造するように、繊維材料の供給量を変化させる、請求項1又は2に記載の吸収体の製造装置。
  4. 前記吸収体又は前記堆積物における繊維材料の偏在状態の計測に、表面変位計測器、画像処理又は静電容量センサーが用いられる、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収体の製造装置。
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