JP2013255555A - 積繊装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形体各部の坪量を精度良く調整可能な積繊装置を提供すること。
【解決手段】開孔部材4の内面4b側に、空気流の流量を調整する流量調整部材6が配され、回転ドラム1の回転により開孔部材4と流量調整部材6とが一体的に回転するようになされている。流量調整部材6における、集積用凹部2の平面視において該集積用凹部2の底部2Aと重なる底部対応部6Aは、該底部対応部6Aを厚み方向に貫通する複数の開口部60(60A,60B,60C)と各該開口部60を区画形成する開口部画成部65とから構成されている。複数の開口部60のうちの一部である開口部60Aは、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さい、開孔部材側小開口型開口部である。
【選択図】図4

Description

本発明は、外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、該集積用凹部に、繊維材料、吸水性ポリマー等の成形体材料を積繊させ、所定形状の成形体(吸収体)を得るのに用いられる、積繊装置に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の衛生品(吸収性物品)に用いられる吸収体の製造装置として、外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、回転ドラムを回転させつつ、その外周面にパルプ等の成形体材料を飛散状態にて供給し、成形体材料を集積用凹部の底部からの吸引により集積用凹部内に積繊させ、この集積用凹部内の積繊物を、集積用凹部に対向配置させた吸引手段からの吸引により集積用凹部から離型して、吸引手段上に転写する積繊装置が知られている。また、吸収力、装着感を向上させる観点から、個々の吸収体に対応する集積用凹部に、成形体材料が高坪量に積繊した部分と成形体材料がそれより低坪量に積繊した部分とが生じるように成形体材料を積繊させる技術も知られている。
例えば、特許文献1には、内面側から吸引を行うことにより、吸引堆積部の表面に、空気流に乗って搬送された粉砕パルプを積繊させ吸収体を成形する積繊装置において、該積繊体の内側に配設される吸引チャンバを、流れ方向に沿う縦方向断面で複数の吸引チャンバに区画すると共に、各吸引チャンバ毎に吸引手段を設けた積繊装置が記載されている。
また、特許文献2には、吸引堆積部の底部を形成する、多数の吸引孔を有する通気性の多孔板の内部側に、空気流を整流するハニカム構造整流体を該多孔板に対して一体的に配置した積繊装置が記載されている。特許文献2に記載の積繊装置において、多孔板の吸引孔は、表面側から内部側に向かってすり鉢状に形成されており、これによって、吸収体原料が吸引孔内に完全に嵌まり込んでしまうことがなく、内部への抜けが防止され、原材料のロスを低減できるとされている。特許文献2によれば、このような構成の積繊装置を用いることで、吸収体のプロファイルが安定化され、吸収体重量のバラツキが抑えられるとされている。
また、特許文献3には、成形体の製造装置として、内部が負圧に維持される固定ドラムと、該固定ドラムの外周面に沿って回転し、外周面に複数の集積用凹部を有する回転ドラムとを備え、各集積用凹部が、互いに独立して吸引可能な複数の単位集積部に分割されており、該単位集積部毎に原料を吸引して積繊可能に構成されているものが記載されている。特許文献3に記載の製造装置においては、回転ドラムの内周面に、各単位集積部に対応する吸引口が設けられ、固定ドラムの外周面に吸入口が設けられており、また、各単位集積部と対応する吸引口とは連通管により連通されており、回転ドラムが回転し、その吸引口と固定ドラムの吸入口とが重なったときに、各集積用凹部における該吸入口に連通された単位集積部が選択的に吸引されるようになされている。
特開2002−272782号公報 国際公開第2007/037357号 特開2000−178866号公報
特許文献2に記載の技術は、吸収体のプロファイルの安定化を主たる課題としており、特許文献1に記載の技術のように、吸収体各部の坪量を調整可能にすること対応したものではない。特許文献1に記載の技術は、吸収体各部の坪量を調整可能であるが、複数のチャンバをそれぞれ吸引する複数の吸引手段が必要となるため、製造設備がコスト高となり、吸収体の製造コストの高騰に繋がるおそれがある。また、特許文献1に記載の技術は、流れ方向(回転ドラムの周方向あるいは回転方向)については吸引チャンバによる吸引力に変化を付けることができず、該流れ方向には均一な坪量の積繊しかできないため、坪量分布のバリエーションが少なく、吸収体に対する各種要望に十分に応えられないおそれがある。更に、特許文献1に記載の技術は、回転ドラムの外周面に回転可能に配された集積用凹部と、該回転ドラムの内側に配された吸引チャンバを複数の領域に区画する、回転しない仕切り壁との間に隙間が生じ易く、この隙間から空気流が漏れることに起因して、吸収体内において設計通りの坪量差が得られないおそれがある。また、特許文献3に記載の技術は、回転ドラムの吸引口と固定ドラムの吸入口とが重なったときのみ、該吸入口に連通された集積用凹部の一部が選択的に原料を吸引保持するようになされているため、短時間ではあるが、積繊工程中に原料を吸引保持しない時間が存在し、その時間中、原料を集積用凹部に供給するためのダクト内を流れる空気流が乱れ、それによって集積用凹部に積繊された成形体が捲れる等の不都合が発生するおそれがある。また、特許文献3に記載の製造装置は、構成が複雑で、操作、メンテナンス等の点で改良の余地がある。
本発明は、成形体各部の坪量を精度良く調整可能な積繊装置に関する。
本発明は、外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、該回転ドラムの内部側からの吸引によって生じた空気流に乗って搬送された成形体材料を該集積用凹部の底部上に積繊して成形体を形成する積繊装置であって、前記集積用凹部の底部は通気性の開孔部材から形成され、該開孔部材の外面側に成形体材料が積繊され、該開孔部材の内面側に、前記空気流の流量を調整する流量調整部材が配され、前記回転ドラムの回転により該開孔部材と該流量調整部材とが一体的に回転するようになされており、前記流量調整部材における、前記集積用凹部の平面視において該集積用凹部の底部と重なる底部対応部は、該底部対応部を厚み方向に貫通する複数の開口部と各該開口部を区画形成する開口部画成部とから構成されており、複数の前記開口部のうちの一部は、前記開孔部材から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さい、開孔部材側小開口型開口部である積繊装置を提供するものである。
また本発明は、前記積繊装置を用いて吸収体を製造する吸収体の製造方法であって、前記集積用凹部の底部における前記開孔部材側小開口型開口部に対応する部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に多い高坪量部と、該底部の他の部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に少ない低坪量部とを含む吸収体を製造する、吸収体の製造方法を提供するものである。
本発明の積繊装置及びこれを用いた吸収体の製造方法によれば、成形体各部の坪量を精度良く調整可能である。
図1は、本発明の積繊装置の一実施態様の概略斜視図である。 図2は、図1に示す積繊装置の回転ドラムを示す斜視図である。 図3は、図2に示す回転ドラムの構成を説明する図である。 図4は、図2に示す回転ドラムの集積用凹部及び流量調整部材の特定部位におけるドラム幅方向(回転ドラムの回転軸と平行な方向)に沿う断面(端面)を示す断面図である。この特定部位とは、図5中符号65Aで示す、ドラム周方向に延びる画成部材の配置部位で且つ図5中符号65Cで示す、ドラム幅方向に延びる画成部材が配置されていない部位である。 図5は、図2に示す回転ドラムを構成する流量調整部材の一部拡大斜視図である。 図6は、図2に示す回転ドラムの集積用凹部に成形体材料が積繊した状態を示す断面図(図4対応図)である。 図7(a)は、図6に示す集積用凹部から離型した積繊物を示す斜視図、図7(b)は、図7(a)のI−I線断面図である。 図8は、本発明に係る回転ドラムの他の実施態様の要部を説明する図(図3の下段の図に相当する図)である。 図9は、本発明に係る回転ドラムの更に他の実施態様の要部を説明する図(図4相当図)である。 図10は、本発明に係る回転ドラムの更に他の実施態様の要部を説明する図(図3相当図)である。 図11は、図10に示す回転ドラムの集積用凹部及び流量調整部材のドラム幅方向(回転ドラムの回転軸と平行な方向)に沿う断面を示す断面図(図4相当図)である。 図12は、図11に示す集積用凹部から離型した積繊物を示す斜視図(図7(a)相当図)である。 図13は、本発明に係る回転ドラムの更に他の実施態様の要部を説明する図(図4相当図)である。 図14は、本発明の積繊装置の他の実施態様を一部透視して示す概略斜視図である。
以下、本発明の積繊装置を、その好ましい実施態様に基づいて図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の積繊装置の一実施態様である積繊装置10が示されており、図2には、積繊装置10が備える回転ドラム1が示されている。積繊装置10は、外周面に集積用凹部2を有する回転ドラム1を備え、回転ドラム1の内部側からの吸引によって生じた空気流に乗って搬送された成形体材料を集積用凹部2の底部2A上に積繊して成形体を形成する装置である。積繊装置10で製造される成形体が、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる吸収体である場合、成形体材料は吸収体原料である。
成形体材料は、繊維材料を含むものである。吸収体原料としての成形体材料は、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、解繊パルプ等のパルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維材料は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、吸収体原料として、繊維材料と共に、吸水性ポリマーを用いても良い。また、繊維状の原料として、繊維状の吸水性ポリマーを単独で又は繊維材料と共に用いることもできる。更に、繊維材料等と共に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて用いることもできる。
積繊装置10は、図1に示すように、矢印R1方向に回転駆動される回転ドラム1と、回転ドラム1の外周面に成形体材料を供給するダクト11と、回転ドラム1の斜め下方に配置され、矢印R2方向に回転駆動されるトランスファーロール12と、トランスファーロール12の下方に配されたバキュームコンベア(図示せず)とを備えている。積繊装置10におけるバキュームコンベアは、この種の積繊装置における通常のバキュームコンベアと同様に構成されており、駆動ロール及び従動ロールに架け渡された無端状の通気性ベルトと、該通気性ベルトを挟んでトランスファーロール12と対向する位置に配されたバキュームボックスとを備えている。
積繊装置10においては、更に、バキュームボックス13が、回転ドラム1の周方向におけるダクト11とトランスファーロール12との間に設けられおり、メッシュベルト14が、バキュームボックス13と回転ドラム1との間及びトランスファーロール12と回転ドラム1との間を通るように配されており、風除けプレート15が、トランスファーロール12の外周面に近接させて設けられている。
以下、積繊装置10の主たる特長部分である回転ドラム1について説明する。本実施態様の回転ドラム1は、図2及び図3に示すように、成形体材料が積繊される集積用凹部2を外周面に有し、ドラム本体3と、集積用凹部2の底部2Aを形成する通気性の開孔部材4とを備えている。集積用凹部2は、回転ドラム1の外周面に周方向の全長に亘って連続している。成形体材料は、開孔部材4の外面4a(集積用凹部2の底面)に積繊される。
ドラム本体3は、剛性を有する金属製の筒状体からなり、集積用凹部2の平面視においてその底部2Aと重なる底部対応部31を、図3に示すように、ドラム幅方向(回転ドラム1の回転軸方向、図中符号Xで示す方向)の中央部に有している。ここで、「平面視」とは、対象物(集積用凹部等)を、回転ドラム1の外周面の法線方向(回転ドラム1の回転軸方向と直交する方向)の外方から見た場合を意味する。ドラム本体3は、該ドラム本体3の周縁部を形成する一対の円環部34,34を含んで構成されており、底部対応部31は、一対の円環部34,34に挟まれた部位である。ドラム本体3の底部対応部31は、該底部対応部31を厚み方向に貫通する複数(本実施態様では6つ)の貫通口32と、隣接する2つの貫通口32,32の間に位置する非通気性のリブ33とを含んで構成されており、貫通口32を有していることによって、該底部対応部31全体として通気性を有している。複数の貫通口32は、ドラム本体3の周方向(回転方向)に所定間隔を置いて形成されており、該周方向に隣接する2つの貫通口32,32の間に、非通気性のリブ33が、一対の円環部34,34の間をドラム幅方向Xに延びて形成されている。リブ33は、本来、ドラム本体3自体の強度を向上させると共に、集積用凹部2の底部2Aの強度を向上させる役割を果たす。
第1実施態様においては、ドラム本体3は、回転ドラム1の基本骨格を構成するベース体として機能するのみならず、ドラム本体3の内部側からの吸引によって生じた空気流(バキュームエアー)の流量を調整する流量調整部材の一部としても機能する。即ち、ドラム本体3の外周部(開孔部材4と重なる部分)、具体的にはリブ33及び一対の円環部34,34は、後述する流量調整部材6の一部でもあり、流量調整部材6の底部対応部6Aに位置するリブ33は、後述する開口部画成部65の一部(画成部材)でもある。
開孔部材4は、回転ドラム1の内部側からの吸引によって生じた空気流(バキュームエアー)をドラム外方に伝え、バキュームエアーに乗って運ばれてくるパルプ等の成形体材料を保持するものである。開孔部材4の全域には、多数の微細な通気孔(図示せず)が形成されており、集積用凹部2が、回転ドラム1内における負圧に維持された空間上を通過している間、該通気孔が成形体材料を吸引する吸引孔として機能する。開孔部材4には、通気孔として、例えば直径0.2〜0.6mm程度の円孔を、0.4〜1.5mm程度のピッチで千鳥状に形成することができる。開孔部材4としては、金属又は樹脂製のメッシュ、あるいは金属又は樹脂製の板に多数の細孔を形成した多孔性の金属板又は樹脂板等を用いることができる。開孔部材4を形成する多孔性の金属板又は樹脂板としては、例えば、厚み0.1〜0.5mm程度の金属又は樹脂製の板(ステンレス板等)に、パンチング、エッチング等の手法により多数の細孔を形成したものが用いられる。
回転ドラム1は、図2〜図4に示すように、ドラム本体3及び開孔部材4に加えて更に、集積用凹部2の内側面2Bを形成するリング部材5を備えている。リング部材5は、集積用凹部2のドラム幅方向Xの長さ(集積用凹部2の幅)を規定するもので、集積用凹部2を挟んで回転ドラム1の外周面の幅方向両側部に配されており、この幅方向一側部側のリング部材5と他側部側のリング部材5との間隔(左右一対のリング部材の間隔)が、集積用凹部2の幅となる。また、リング部材5は、その回転ドラム1の周方向に沿う内側端面が、集積用凹部2の内側面2Bを形成しており、集積用凹部2の深さを決定する要素となっている。リング部材5の取り付け位置(前記左右一対のリング部材の間隔)、厚み(前記内側端面の高さ)は、成形体(積繊物)の幅、成形体材料の積繊量等を考慮して決定される。リング部材5は、非通気性であり、例えばステンレス板等の金属板、あるいは樹脂板からなり、その厚みは例えば2〜12mm程度である。
本実施態様の回転ドラム1の主たる特長の1つとして、図3及び図4に示すように、開孔部材4の内面4b側(成形体材料の積繊面である外面4a側とは反対側)に、回転ドラム1の内部側からの吸引によって生じた空気流(バキュームエアー)の流量を調整する流量調整部材6が配されている点が挙げられる。前述したように、本実施態様における流量調整部材6は、ドラム本体3を含んで構成されており、全体として筒状体をなしている。回転ドラム1(ドラム本体3)の回転により、開孔部材4と流量調整部材6とは一体的に回転する。本実施態様においては、図3及び図4に示すように、開孔部材4と流量調整部材6とは、互いに直接重ね合わされており、開孔部材4と流量調整部材6との間には他の部材は配されていない。
流量調整部材6(ドラム本体3の外周部)は、そのドラム幅方向Xの長さ(幅)が開孔部材4と同じであり、集積用凹部2の平面視においてその底部2Aと重なる底部対応部6Aをドラム幅方向Xの中央部に有している。ここでいう「平面視」は前述した通りである。また、流量調整部材6における底部対応部6Aを除く部分、即ち、ドラム本体3の一対の円環部34,34は、本実施態様においては、回転ドラム1の外周面の平面視においてリング部材5と重なる、リング部材対応部となっている。流量調整部材6(ドラム本体3)の円環部34のドラム幅方向Xの長さ(幅)は、リング部材5の幅と同じである。円環部34は、図4に示すように、その回転ドラム1の周方向(回転方向)に沿う内側端面が、リング部材5と共に集積用凹部2の内側面2Bを形成している。円環部34は、底部対応部6A(開口部画成部65)と同様に、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなる。難又は非通気性部材としては、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属、あるいは樹脂等を用いることができる。
流量調整部材6の底部対応部6A(ドラム本体3の底部対応部31)は、図3〜図5に示すように、底部対応部6Aを厚み方向に貫通する複数の開口部60(60A,60B,60C)と各開口部60を区画形成する開口部画成部65とから構成されている。開口部画成部65は、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなる。底部対応部6Aは、難又は非通気性部材(開口部画成部65)を有しているものの、空気を通す開口部60を有していることによって、底部対応部6A全体として通気性を有している。
本実施態様における流量調整部材6は、複数の開口部60として、形状が異なる3種類の開口部60A,60B,60Cを有している。より具体的には、本実施態様における流量調整部材6は、底部対応部6Aのドラム幅方向Xの中央部に第1開口部60Aを有し、該第1開口部60Aを挟んで底部対応部6Aのドラム幅方向Xの両側それぞれに第2開口部60Bを有し、該第1開口部60Aを挟んで底部対応部6Aのドラム周方向の前後それぞれに第3開口部60Cを有している。第1開口部60Aは、平面視矩形形状をなし、その長手方向がドラム周方向に一致している。第2開口部60Bは、ドラム周方向の長さが第1開口部60Aに比して短い、平面視四角形形状をなしている。第3開口部60Cは、平面視矩形形状をなし、その長手方向がドラム幅方向Xに一致している。そして、本実施態様における流量調整部材6は、平面視四角形形状の開口部群61(図3参照)を、ドラム周方向に所定間隔をおいて複数(本実施態様では6つ)有している。つまり、流量調整部材6は、その底部対応部6Aに、形状あるいは大きさが異なる複数の開口部60を有する開口部群61を有し、開口部群61はドラム周方向に複数存在している。具体的には、開口部群61は、1個の第1開口部60Aと、該1個の第1開口部60Aのドラム幅方向Xの両側に位置(隣接)する複数個(本実施態様では6個)の第2開口部60Bと、該1個の第1開口部60Aのドラム周方向の前後に位置(隣接)する複数個(本実施態様では2個)の第3開口部60Cとからなる。複数の開口部群61は、ドラム本体3の底部対応部31における複数(本実施態様では6つ)の貫通口32に1対1で対応しており(図2参照)、集積用凹部2の平面視において、1つの開口部群61と1つの貫通口32とが互いに重なっている。「形状あるいは大きさが異なる」とは、例えば、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部(開口端部については後述する。)について、第1開口部60Aと第2開口部60Bとで、その形状及び大きさが同じであるが、開孔部材4から相対的に遠い方の開口端部では、その形状あるいは大きさが異なる場合も含む。
本実施態様における開口部画成部65(底部対応部6A)は、図5に示すように、平面視矩形形状の第1開口部60Aを区画形成する平面視台形形状の4つの画成部材65A,65Bを有している。そのうちの2つの画成部材65A,65Aは、ドラム周方向に延びて相対向するように配されており、2つの画成部材65B,65Bは、ドラム幅方向X(回転ドラム1の回転軸方向)に延びて相対向するように配されている。画成部材65Aのドラム周方向の両端部と画成部材65Bのドラム幅方向Xの両端部とは連結されて、平面視矩形形状の第1開口部60Aが区画形成されている。画成部材65A,65Bは、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなる。
また、本実施態様における開口部画成部65(底部対応部6A)は、図5に示すように、ドラム周方向に延びる画成部材65Aとドラム本体3の円環部34との間をドラム幅方向Xに延びる、画成部材65Cを複数(本実施態様では8つ)有し、更に前述したように、ドラム本体3の一部でもあるドラム幅方向Xに延びるリブ33を有している。複数個の第2開口部60Bは、それぞれ、互いに平行な2つの画成部材65C,65Cとドラム周方向に延びる円環部34及び画成部材65Aとによって区画形成されている。また、複数個の第3開口部60Cは、それぞれ、リブ33及び画成部材65B,65Cとドラム周方向に延びる一対の円環部34,34とによって区画形成されている。画成部材65C及びリブ33は、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなる。
前述したように、本実施態様における開口部画成部65(底部対応部6A)は、画成部材65A,65B,65C及びドラム本体3の一部でもあるリブ33を含んで構成されているところ、画成部材65A,65B,65Cは、図3に示すように、予め一体化されて画成部材ユニット66とされており、この画成部材ユニット66がドラム本体3に着脱自在に固定されている。即ち、本実施態様においては、流量調整部材6の一部が、回転ドラム1の本体(ドラム本体3)に着脱可能に固定されている。画成部材ユニット66は、そのドラム幅方向Xの長さ(幅)が、ドラム本体3の底部対応部31の貫通口32(集積用凹部2の底部2A)の該長さと略同じであり、図3及び図4に示すように貫通口32内に配され、ドラム幅方向Xに延びる複数の画成部材65Cそれぞれの端部にて、ねじ等の固定手段(図示せず)により、貫通口32を画成するドラム本体3の一対の円環部34,34それぞれに着脱可能に固定されている。
而して、流量調整部材6の底部対応部6Aにおける複数の開口部60(60A,60B,60C)のうちの少なくとも一部は、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さい、開孔部材側小開口型開口部である。尚、開口部60(60A,60B,60C)の開口端部とは、開口部60の深さ方向(流量調整部材6の厚み方向)の一端部又は他端部である。本実施態様では、図4及び図5に示すように、開孔部材4側の開口面積が相対的に大きい第1開口部60Aが、開孔部材側小開口型開口部となっている。第1開口部60Aを区画形成する画成部材65Aは、側面視において開孔部材4側から回転ドラム1(ドラム本体3)の内方に向けて集積用凹部2の底部2Aの法線2L(図4参照)に対して所定の角度α(図4参照)で斜めに延びて形成されており、側面視(断面視)で直線状である。第1開口部60Aを区画形成する他の画成部材65Bも、画成部材65Aと同様に、底部2Aの法線2Lに対して所定の角度で斜めに延びる直線状に形成されている。このように、底部2Aの法線2Lに対して斜めに延びる直線状の画成部材65A,65Bで区画形成された第1開口部60A(開孔部材側小開口型開口部)は、その開口面積が、図4に示すように、開孔部材4から離れるに従って漸次増加している。
本実施態様においては、流量調整部材6の底部対応部6Aは、複数の開口部60のうちの一部に、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きい、開孔部材側大開口型開口部を更に有している。即ち、複数個の第2開口部60Bは、それぞれ図4及び図5に示すように、第1開口部60Aとは逆に、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きい、開孔部材側大開口型開口部となっている。第2開口部60Bを区画形成する画成部材65A,65C及びドラム本体3の環状部34のうち、画成部材65Aのみが、前述したように、集積用凹部2の底部2Aの法線2Lに対して斜めに延びて形成されており、画成部材65C及び環状部34は、それぞれ、法線2Lに対して平行に延びて形成されており、側面視(断面視)で直線状である。このように、底部2Aの法線2Lに対して斜めに延びる直線状の画成部材65Aと法線2Lに対して平行に延びる直線状の画成部材65C及び環状部34とで区画形成された、第2開口部60B(開孔部材側大開口型開口部)は、その開口面積が、図4に示すように、開孔部材4から離れるに従って漸次減少している。
また、複数個の第3開口部60Cも、それぞれ図5に示すように、第1開口部60Aとは逆に、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きい、開孔部材側大開口型開口部となっている。第3開口部60Cを区画形成する画成部材65B,65C並びにドラム本体3の一部でもあるリブ33及び一対の環状部34,34のうち、画成部材65Bのみが、前述したように、集積用凹部2の底部2Aの法線2Lに対して斜めに延びて形成されており、画成部材65C、リブ33及び環状部34は、それぞれ、法線2Lに対して平行に延びて形成されており、側面視(断面視)で直線状である。このように、底部2Aの法線2Lに対して斜めに延びる直線状の画成部材65Bと法線2Lに対して平行に延びる直線状の画成部材65C、リブ33及び環状部34とで区画形成された、第3開口部60C(開孔部材側大開口型開口部)は、その開口面積が、第2開口部60Bと同様に、開孔部材4から離れるに従って漸次減少している。
第1開口部60A(開孔部材側小開口型開口部)のように、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さくなされていると、両開口端部の開口面積が同じ場合に比して、成形体材料を吸引する空気流(バキュームエアー)が集積用凹部2の底部2A(開孔部材4)を流れるときの流量(単位時間当たりに底部2Aを通過する空気の量)が増加し、成形体材料の吸引力が強くなる。一方、第2開口部60B及び第3開口部60C(開孔部材側大開口型開口部)のように、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きくなされていると、両開口端部の開口面積が同じ場合に比して、前記流量が減少し、成形体材料の吸引力が弱くなる。また、集積用凹部2に成形体材料として、パルプ繊維、合成繊維等の繊維材料、吸水性ポリマー(SAP)等を積繊させる積繊工程において、積繊物における繊維材料及びSAPの坪量は、集積用凹部2の底部2A(開孔部材4)を流れる空気流の流量に依存する。
従って、本実施態様のように、集積用凹部2の底部2Aを形成する開孔部材4の内面4b側(成形体材料の積繊面である外面4a側とは反対側)に、前記開孔部材側小開口型開口部である第1開口部60Aを有する流量調整部材6を配することにより、底部2Aにおける第1開口部60Aに対応する部分(底部2Aの平面視において開口部60Aと重なる部分)は、底部2Aにおける他の部分(第2開口部60B及び第3開口部60Cに対応する部分)に比して、空気流の流量が多く、成形体材料の吸引力が強くなる。そのため、本実施態様によれば、底部2Aにおける第1開口部60Aに対応する部分上に、成形体材料の積繊量が相対的に多い高坪量部を形成し、底部2Aの他の部分上に、成形体材料の積繊量が相対的に少ない低坪量部を形成することが可能となり、成形体各部の坪量を精度良く調整し、高坪量部及び低坪量部を含む成形体(吸収体)を製造することができる。また、吸収体を構成する材料(例えば、パルプ繊維、SAP等)を、高い吸収容量が要求される部分に集中させ、その他の部分は極力低坪量化を図ることにより、吸収性能と装着違和感・不快感の低減との両者に優れた吸収体を得ることができる。
成形体各部の坪量を調整し、坪量が部分的に異なる成形体を製造することは、特許文献1に記載の技術によっても可能であるが、特許文献1に記載の技術は、前述したように、複数のチャンバをそれぞれ吸引する複数の吸引手段を必要とするため、製造設備がコスト高となり、成形体の製造コストの高騰に繋がるおそれがある。これに対し、本実施態様によれば、流量調整部材6の使用により、単一の吸引手段の使用にもかかわらず、吸引力を部分的に異ならせて成形体各部の坪量を調整することが可能である。
また、坪量が部分的に異なる成形体を製造する方法として、単一の吸引手段を用いる場合に、集積用凹部の底部を形成する開孔部材の開孔率に部分的に差を持たせて、該底部の吸引力を部分的に異ならせる方法が知られている。しかし、そのような開孔部材の仕様変更を伴う成形体の製造方法は、以下の理由により、本実施態様に比して性能的に劣る。即ち、集積用凹部の底部の一部を、他の部分に比して吸引力の低い低吸引部とするために、開孔部材における該低吸引部に対応する部分の開孔率を低下させようとした場合、一般的には、i)開孔部材の通気孔のピッチを広げる方法、又はii)通気孔の孔径を小さくする方法が考えられる。i)の方法は、該方法によって形成された低吸引部において、通気孔及びその近傍とそれ以外の部分とで成形体材料の吸引力の差が顕著になって、両部分の積繊量に明らかな差が生じる場合があり、結果として、該低吸引部上にて積繊され、本来積繊量が均一であるべき成形体の低坪量部に、斯かる積繊量の差に起因する積繊ムラが発生するおそれがある。積繊ムラの発生は、成形体が例えば吸収性物品に用いられる吸収体である場合は、吸収性能の低下、吸収性物品の着用感の低下等に繋がるおそれがある。また、ii)の方法は、例えば成形体材料がパルプ繊維、SAP等の吸収性材料の場合には、該吸収性材料による通気孔の目詰まりが懸念される。
また、本実施態様においては、流量調整部材6の底部対応部6A(開口部群61)を構成する複数の開口部60A,60B,60Cそれぞれは、開口面積が厚み方向に変化しているものの、底部対応部6A(開口部群61)全体としては、前記開孔部材側小開口型開口部である第1開口部60Aと前記開孔部材側大開口型開口部である第2開口部60B及び第3開口部60Cとが、画成部材65A,65Bを挟んで互いに隣接しているため、開口面積(複数の開口部60A,60B,60Cの開口面積の総和)は、流量調整部材6(底部対応部6A)の厚み方向に一定であり、ドラム本体3の内部側からの吸引によって生じた空気流は、底部2A(開孔部材4)を挟んで回転ドラム1の内部側と外部側とで流量がほとんど変わらないため、流量調整部材6の採用に起因する成形体材料の吸引力の低下、あるいはそれによる成形体材料が塊(ダマ)になりやすい等の不都合を効果的に防止することができる。
前述した流量調整部材6による作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、流量調整部材6の各部の寸法等は次のように設定することが好ましい。
第1開口部60A(開孔部材側小開口型開口部)において、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部の開口面積をS1、開孔部材4から相対的に遠い方の開口端部の開口面積をS2とした場合、S1に対するS2の割合〔(S2/S1)×100〕は、好ましくは150%以上、更に好ましくは200%以上、一層好ましくは500%以上、そして、好ましくは1000%以下、更に好ましくは800%以下、より具体的には、好ましくは150〜1000%、更に好ましくは200〜1000%、一層好ましくは500〜800%である。
第1開口部60Aを区画形成する画成部材65Aの法線2Lに対する角度α(図4参照)は、好ましくは5°以上、更に好ましくは10°以上、そして、好ましくは80°以下、更に好ましくは45°以下、より具体的には、好ましくは5〜80°、更に好ましくは10〜45°である。同じく第1開口部60Aを区画形成する画成部材65Bの法線2Lに対する角度も、前記角度αと同じ範囲に設定することができる。尚、画成部材65Aと画成部材65Bとで法線2Lに対する角度を同じにした場合、第1開口部60Aの平面視形状は、開孔部材4に近い方の側と開孔部材4に遠い方の側とで相似の関係になる。
画成部材ユニット66(リブ33を除く他の画成部材65A,65B,65C)の厚みT1(図4参照。開口部60A,60B,60Cの深さに相当。)は、好ましくは30mm以上、更に好ましくは50mm以上、そして、好ましくは150mm以下、更に好ましくは100mm以下、より具体的には、好ましくは30〜150mm、更に好ましくは50〜100mmである。また、ドラム本体3(流量調整部材6)の環状部34の厚みT2(図4参照)に対する画成部材ユニット66の厚みT1の割合〔=(T1/T2)×100〕は、好ましくは50%以上、更に好ましくは80%以上、そして、好ましくは100%以下、より具体的には、好ましくは50〜100%、更に好ましくは80〜100%である。
積繊装置10について更に説明すると、前述した開孔部材4及びリング部材5は、図示しないボルト等によりこの順で、流量調整部材6の一部でもあるドラム本体3の外周部に着脱可能に固定されている。本実施態様においては、ドラム本体3に固定されるこれらの部材は、それぞれ、図3に示すように、その長手方向(ドラム周方向)の長さが回転ドラム1の周長を略2等分した長さとなっており、各部材につき2つずつをドラム本体3に固定することで、回転ドラム1を組み立てることができる。
積繊装置10において、回転ドラム1のドラム幅方向X(回転ドラム1の回転軸方向)の一端には、モータ等の原動機からの動力を受けて回転する平面視円形状の回転板が固定されており、ドラム本体3(流量調整部材6)、開孔部材4及びリング部材5は、この回転板の回転によって水平軸回りを一体的に回転する。一方、回転ドラム1のドラム幅方向Xの他端には、積繊装置10の他の構成部材に固定されていて回転しない平面視円形状の固定板が固定されている。この固定板には、回転ドラム1(ドラム本体3)の内部を周方向に複数の領域に仕切るプレートが固定されており、このプレートによって、回転ドラム1(ドラム本体3)の内部には、図1に示すように、ドラム周方向に相互間が仕切られた空間A、B及びCが形成されている。つまり、空間A〜Cどうし間は、前記固定板から前記回転板に向かって設けられたプレートにより仕切られている。前記回転板に固定されたドラム本体3等が回転しても、前記固定板に固定されたプレートは回転せず、従って、空間A、B及びCの位置は変わらず一定である。空間Aには、吸気ファン等の図示しない公知の排気装置(吸引手段)が接続されており、該排気装置を作動させることにより、該空間Aを負圧に維持可能である。集積用凹部2が、負圧に維持された空間A上を通過している間、集積用凹部2の底部2Aを形成する開孔部材4の微細な通気孔が吸引孔として機能する。
尚、空間Bは、通常、空間Aよりも弱い負圧又は圧力ゼロ(大気圧)に設定される。集積用凹部2内の積繊物をトランスファーロール12上に転写するまでは、該積繊物の搬送性の観点から、空間Bを弱い負圧にして、該積繊物を凹部2内に吸引保持させておくことが好ましいが、搬送性に特に問題がなければ、転写性を考慮すると、空間Bは圧力ゼロが好ましい。また、空間Cは、凹部2内の積繊物がトランスファーロール12上に転写された後の該凹部2が通過する領域なので、圧力ゼロ又は陽圧が好ましい。
ダクト11は、図1に示すように、その一端側が、前記空間A上に位置する回転ドラム1の外周面を覆っており、図示しない他端側には、成形体材料導入装置を有している。成形体材料導入装置は、例えば、シート状の木材パルプを粉砕して解繊パルプとし、その解繊パルプ(繊維材料)をダクト11内に送り込む粉砕機を備えている。ダクト11の途中に吸水性ポリマーの粒子を導入する吸水性ポリマー導入部を設けることもできる。
前述したように、本実施態様においては、回転ドラム1の内部に、その周方向に相互間が仕切られた複数の空間A〜Cが形成され、これら複数の空間A〜Cのうちの1つの空間A(特定空間)が、回転ドラム1の内部側からの吸引によって負圧に維持され、且つ空間A上に位置する回転ドラム1の外周面に、ダクト11により成形体材料が供給されるようになされているところ、空間Aは、複数の領域に区画されていない単一の空間であり、例えば特許文献1に記載の吸引チャンバのように、ドラム幅方向Xに複数の領域に区画されていない。従って、後述するように、回転ドラム1に単一の排気装置(吸引手段)を接続し、この単一の吸引手段により単一の空間Aを負圧に維持した場合、空間Aの圧力は、成形体材料の積繊前において略均一であり、またその場合において、仮に、流量調整部材6が配されていない場合には、空間A上を通過している集積用凹部2の底部2Aからの吸引力は、底部2Aの全域において略均一である。
トランスファーロール12は、通気性を有する円筒状の外周部を有しており、モータ等の原動機からの動力を受けて、その外周部が水平軸回りを回転する。トランスファーロール12の内側(回転軸側)の非回転部分には、内部を減圧可能な空間Dが形成されている。空間Dには、吸気ファン等の公知の排気装置(図示せず)が接続されており、該排気装置を作動させることにより、該空間D内を負圧に維持可能である。トランスファーロール12の外周面には、内外を連通する吸引孔が多数形成されている。それらの吸引孔は、負圧に維持された空間D上を通過している間、外部から内部に空気を吸入し、その吸引力により、集積用凹部2内の積繊物(成形体)が、回転ドラム1上からトランスファーロール12上へとスムーズに移行する。
バキュームボックス13は、上下面、左右の両側面及び背面を有する箱状の形状を有し、回転ドラム1方向に向かって開口する開口部を有している。バキュームボックス13は、図示しない排気管等を介して、吸気ファン等の公知の排気装置(図示せず)が接続されており、該排気装置の作動により、バキュームボックス13内を負圧に維持可能である。尚、バキュームボックス13は、集積用凹部2内の積繊物を型崩れさせずに安定的に転写させるための装置であり、本実施態様のように比較的型崩れ難い形状の積繊物95(図7参照)が得られる場合は、特に設置しなくても良く、あるいは設置しても用いる必要は無い。メッシュベルト14は、網目を有する帯状の通気性ベルトが無端状に連結されたものであり、複数のフリーロール16及びトランスファーロール12に案内されて所定の経路を連続的に移動する。メッシュベルト14は、トランスファーロール12の回転によって駆動される。メッシュベルト14は、図1に示すように、ダクト11の下流側端部11aの近傍において、回転ドラム1の外周面上に導入された後、バキュームボックス13と回転ドラム1との間及びトランスファーロール12と回転ドラム1との間を順次通過するように配されている。メッシュベルト14は、バキュームボックス13の開口部の前を通過している間は、回転ドラム1の外周面に接触しており、トランスファーロール12と回転ドラム1との最接近部付近で、回転ドラム1の外周面から離れてトランスファーロール12上へと移行する。
メッシュベルト14は、トランスファーロール12の前記吸引孔に比して小さい細孔を有し、トランスファーロール12の該吸引孔からの吸引に伴い、該吸引孔と重なるメッシュベルト14の細孔からの吸引も行われる。風除けプレート15は、トランスファーロール12の外周面の幅方向における前記吸引孔が形成されている領域を挟んでその両側に一対設けられており、側方からの風の流入を防止ないし軽減して、集積用凹部2から離型された積繊物(成形体)の型崩れ等を防止する。
次に、前述した積繊装置10を用いて吸収体(成形体)を連続的に製造する方法、即ち、本発明の吸収体の製造方法の一実施態様について説明する。本実施態様の製造方法は、空気流に乗せて供給した成形体材料(吸収体原料)を、積繊装置10における回転ドラム1の集積用凹部2に吸引し積繊させて積繊物95を得、該積繊物95を集積用凹部2から離型してコアラップシート96で被覆し、その被覆された状態の積繊物95をコアラップシート96ごと所定の大きさに切断する工程を具備する。本実施態様の吸収体の製造方法は、集積用凹部2の底部2Aにおける前記開孔部材側小開口型開口部(第1開口部60A)に対応する部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に多い高坪量部と、底部2Aの他の部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に少ない低坪量部とを含む吸収体を製造するものである。
先ず、回転ドラム1内の空間A、トランスファーロール12内の空間D、及びバキュームボックス13内を、それぞれに接続された排気装置を作動させて負圧にする。空間A内を負圧にすることで、ダクト11内に、成形体材料を回転ドラム1の外周面に搬送する空気流(バキュームエアー)が生じる。本実施態様では、回転ドラム1に接続された排気装置(吸引手段)は1つであり、ドラム本体3の内部側(集積用凹部2の底部2A)からの吸引は、この単一の吸引手段によるものである。成形体材料の集積用凹部2への吸引は、単一の吸引手段を用いて回転ドラム1の回転中心(回転軸)から吸引を行うことにより実施される。従って、単一の吸引手段により負圧にされた回転ドラム1内の空間A内の圧力は、成形体材料の積繊前において略均一である。また、回転ドラム1及びトランスファーロール12を回転させ、トランスファーロール12の下方に配された図示しないバキュームコンベアを作動させる。
そして、前記繊維材料導入装置を作動させて、ダクト11内に成形体材料を供給すると、該成形体材料は、ダクト11内を流れる空気流に乗り、飛散状態となって回転ドラム1の外周面に向けて供給される。
ダクト11に覆われた部分を搬送されている間に、回転ドラム1の集積用凹部2には、図6に示すように、成形体材料94が吸引されて積繊する。流量調整部材6を具備していない通常の回転ドラムにおいて、その内部を負圧に維持する吸引手段として単一の吸引手段を使用した場合、集積用凹部の底部における成形体材料の吸引力(空気流の流量)はばらつきが無く略均一となるが、本実施態様においては、前述した流量調整部材6の流量調整(分配)機能により、前記吸引力は部分的に異なっていて均一ではなく、底部2Aにおける、第1開口部60Aに対応する部分において相対的に強く、該部分以外の他の部分において相対的に弱い。従って、成形体材料は、図6に示すように、底部2Aにおける第1開口部60Aに対応する部分上に相対的に多く積繊され、底部2Aの他の部分上に相対的に少なく積繊される。図6中、上方から下方に向かう複数の矢印は、前記吸引力(空気流)を示し、また、該矢印の大きさは、前記吸引力の相対的な大きさを模式的に示している。図6に模式的に示すように、前記吸引力は、開口部画成部65〔複数の開口部60(60A,60B,60C)〕における、底部2A(開孔部材4)から相対的に遠い方の端部及びその近傍では、ドラム幅方向Xの全幅に亘って略均一となっているが、開口部画成部65における、底部2Aから相対的に近い方の端部及びその近傍では、前記開孔部材側小開口型開口部である第1開口部60Aにおいて相対的に強く、前記開孔部材側大開口型開口部である第2開口部60B(及び第3開口部60C)において相対的に弱くなっている。
このようにして、集積用凹部2内に成形体材料94を積繊させて積繊物95を得た後、更に回転ドラム1を回転させる。そして、集積用凹部2内の積繊物95は、バキュームボックス13の対向位置にくると、バキュームボックス13からの吸引によって、メッシュベルト14に吸い付けられた状態となり、その状態で、トランスファーロール12と回転ドラム1との最接近部又はその近傍まで搬送される。そして、メッシュベルト14に吸い付けられた状態の積繊物95は、トランスファーロール12側からの吸引により、集積用凹部2から離型し、メッシュベルト14と共にトランスファーロール12上へと転写される。
図7には、集積用凹部2から離型した直後の積繊物95の一部が示されている。積繊物95は、図7に示すように、流量調整部材6の底部対応部6Aの第1開口部60A(開孔部材側小開口型開口部)に対応する部分が、相対的に成形体材料の積繊量が多い高坪量部95A、底部対応部6Aのその他の部分(第2開口部60B及び第3開口部60C)に対応する部分が、相対的に成形体材料の積繊量が少ない低坪量部95Bとなっている。また、この積繊物95の一方の面95a(凹部2の底部2Aとの接触面)がほぼ平坦である一方、他方の面95b(凹部2の底部2Aとの接触面とは反対側の面)は起伏の大きな凹凸面となっている。積繊物95は、ドラム幅方向Xの中央に高坪量部95Aを有している。
集積用凹部2から離型され、トランスファーロール12上に転写された積繊物95は、トランスファーロール12側からの吸引を受けながら搬送され、トランスファーロール12の下方に配された図示しないバキュームコンベア上に導入された、ティッシュペーパー又は透液性の不織布等からなるコアラップシート96上へと受け渡される。その後、コアラップシート96の搬送方向に沿う両側部が折り返され、積繊物95の上下両面がコアラップシート96に被覆される。そして、コアラップシート96に被覆された状態の積繊物95は、必要に応じ、プレスロール等の圧縮手段(図示せず)によって厚み方向に圧縮された後、カッターによって所定の大きさに切断され、コアラップシート96に被覆された成形体からなる吸収体が得られる。尚、積繊物95が厚み方向に圧縮された場合、高坪量部95Aは、相対的に密度が高い高密度部となり、低坪量部95Bは、相対的に密度が低い低密度部となる。得られた積繊物95は、中央に高坪量部を有し、周囲に低坪量部を有する吸収体(成形体)となる。
前述した、本実施態様の積繊装置10及びこれを用いた吸収体の製造方法によれば、集積用凹部2(開孔部材4の)の底部2Aの非積繊面側に、前記開孔部材側小開口型開口部である第1開口部60Aを有する流量調整部材6を配したことにより、底部2Aにおける第1開口部60Aに対応する部分を通る空気流の流量を、底部2Aにおける他の部分を通る空気流の流量よりも多くすることが可能となり、それによって、単一の吸引手段(空気流発生手段)の使用にもかかわらず、吸収体(積繊物)の所望の部位の坪量を容易且つ精度良く増加させることが可能となり、高坪量部及び低坪量部を有する吸収体(積繊物)が得られる。
吸収体内に坪量が異なる高坪量部及び低坪量部を形成することは、柔軟で装着感の向上した吸収体が得られる等の利点がある。特に、高坪量部の前後あるいは周囲に低坪量部が形成された吸収体は、柔軟で装着感に優れる。また、高坪量部及び低坪量部を有する吸収体を厚み方向に加圧圧縮して、該吸収体内に密度が異なる高密度部と低密度部とを形成することは、吸収性能の向上した吸収体が得られる等の利点がある。斯かる吸収体は、例えば、低密度部で体液をすばやく透過し、高密度部で体液を吸収・固定することが可能である。
以下、本発明の積繊装置の他の実施態様について図面を参照しながら説明する。尚、後述する他の実施態様については、前述した実施態様と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前述した実施態様についての説明が適宜適用される。
図3に示す前記実施態様では、ドラム本体3の外周部(リブ33及び一対の円環部34,34)が流量調整部材6の一部として機能し、流量調整部材6の他の一部(画成部材ユニット66)を、ドラム本体3に着脱自在に固定していたが、図8に示すように、流量調整部材6の全部を、流量調整部材としては実質的に機能しないドラム本体3に着脱可能に固定するように構成しても良い。図8に示す流量調整部材6は、そのドラム幅方向Xの長さ(幅)が開孔部材4と同じであり、集積用凹部2の平面視においてその底部2Aと重なる底部対応部6Aをドラム幅方向Xの中央部に有している。図8に示す流量調整部材6における底部対応部6Aを除く部分、即ち、流量調整部材6のドラム幅方向Xの両側部6B,6Bは、回転ドラム1の外周面の平面視においてリング部材5及びドラム本体3の円環部34と重なる。流量調整部材6の側部6Bのドラム幅方向Xの長さ(幅)は、リング部材5及び円環部34それぞれの幅と同じである。
図8に示す流量調整部材6において、その底部対応部6Aには、複数の画成部材ユニット66(画成部材65A,65B,65C)がドラム周方向に所定間隔を置いて配され、更に、隣接する2つの画成部材ユニット66,66の間に、ドラム幅方向Xに延びる平面視矩形形状の画成部材65Dが配されている。画成部材65Dは、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなり、流量調整部材6の両側部6B,6B間に亘って連続し、回転ドラム1の外周面の平面視においてドラム本体3のリブ33と重なる。
図8に示す流量調整部材6は、図3に示す前記実施態様における開孔部材4及びリング部材5と同様に、図示しないボルト等により、ドラム本体3の外周部に着脱自在に固定される。図8に示す流量調整部材6は、図8に示すように、その長手方向(ドラム周方向)の長さが回転ドラム1の周長を略2等分した長さとなっており、2つの該流量調整部材6をドラム本体3に固定することで、回転ドラム1を組み立てることができる。こうして組み立てられた回転ドラム1において、複数個の第2開口部60Bは、それぞれ、ドラム幅方向Xに延びる2つの画成部材65C,65Cとドラム周方向に延びる流量調整部材6の側部6B及び画成部材65Aとによって区画形成され、複数個の第3開口部60Cは、それぞれ、ドラム幅方向Xに延びる画成部材65B,65C,65Dとドラム周方向に延びる流量調整部材6の両側部6B,6Bとによって区画形成される。
図9には、本発明に係る回転ドラムの更に他の実施態様の要部が示されている。図9に示す実施態様においては、第1開口部60A(開孔部材側小開口型開口部)を区画形成する画成部材65A’が、側面視において略階段状に折曲形成されている。画成部材65A’は、図9に示すように、開孔部材4側から回転ドラム1(ドラム本体3)の内方に向けて集積用凹部2の底部2Aの法線2Lに対して平行に延びる第1の部分65A1’と、該第1の部分65A1’の端部からドラム幅方向Xの外方に向けて法線2Lと直交する方向に延びる第2の部分65A2’と、該第2の部分65A2’の端部からドラム本体3側に向けて法線2Lに対して平行に延びる第3の部分65A3’とからなり、第1の部分65A1’と第2の部分65A2’とのなす角度、及び第2の部分65A2’と第3の部分65A3’とのなす角度は、それぞれ直角である。第1の部分65A1’、第2の部分65A2’及び第3の部分65A3’は、それぞれ、側面視(断面視)で直線状である。図示していないが、画成部材65Bも、画成部材65A’と同様に、側面視において略階段状に折曲形成されている。図9に示す実施態様によっても、前記実施態様と同様の効果が奏される。
図10及び図11には、本発明に係る回転ドラムの更に他の実施態様(回転ドラム1A)の要部が示されている。回転ドラム1Aにおいては、開孔部材4の外面4a側に、集積用凹部2を外面4aと平行な方向に複数の領域に区画する凹部区画部材51が、外面4aに重ねて配されている。
回転ドラム1Aについて更に説明すると、図10及び図11に示すように、開孔部材4は、外面4a側に配された凹部区画部材51と、内面4b側で且つ流量調整部材6よりも回転ドラム1Aの外方側に配された凹部区画部材対応部材52とに挟まれている。両部材51,52は開孔部材4に重ねて配置され、凹部区画部材51と開孔部材4との間及び凹部区画部材対応部材52と開孔部材4との間には、他の部材は配置されない。また、集積用凹部2の平面視において該集積用凹部2の底部2Aと重なる両部材51,52の底部対応部51A,52Aは、それぞれ、該底部対応部51A,52Aを厚み方向に貫通する複数の開口部53,54と各該開口部53,54を区画形成する開口部画成部55,56とから構成され、凹部区画部材対応部材52の開口部画成部56は、凹部区画部材51の開口部画成部55に対応している。凹部区画部材51及び凹部区画部材対応部材52は、それぞれ、そのドラム幅方向Xの長さ(幅)が開孔部材4と同じであり、集積用凹部2の平面視においてその底部2Aと重なる底部対応部51A,52Aをドラム幅方向Xの中央部に有している。ここでいう「平面視」は前述した通りである。
このように、開孔部材4を凹部区画部材51と凹部区画部材対応部材52とで挟み込んだ場合、各部材4,51,52間が密着しやすく、それによって集積用凹部2内の積繊物の転写性等が向上し得る。特に、成形体材料が積繊される側に位置する凹部区画部材51の開口部画成部55と開孔部材4とが密着することにより、開口部画成部55と開孔部材4との間に成形体材料が入り込む不都合が一層効果的に防止され、延いては、集積用凹部2内の積繊物の転写不良が一層効果的に防止される。また、凹部区画部材対応部材52の開口部画成部材56と流量調整部材6とが密着して両部材56,6間に隙間が無いと、回転ドラム1Aの内部側からの吸引によって生じた空気流(バキュームエアー)の漏れ(エアーリーク)が一層効果的に防止され、流量調整部材6による空気流の流量調整機能がより確実に発揮されるようになる。
凹部区画部材51の開口部画成部55は、ドラム幅方向Xに延びる平面視直線状の複数本の幅方向線状部材と、該複数本の幅方向線状部材と直交する平面視直線状の複数本の周方向線状部材とからなり、これら線状部材によって平面視して格子状に形成されている。凹部区画部材51の開口部53は、その格子の目の部分に位置し、平面視して四角形形状を有している。開口部画成部55(前記幅方向線状部材及び前記周方向線状部材)は、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属あるいは樹脂等の、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなる。凹部区画部材51の底部対応部51Aにおける、平面視において流量調整部材6の底部対応部6Aの第1開口部60Aと重なる部位には、該第1開口部60Aにおける開孔部材4から相対的に近い方の開口端部と同形状同寸法で、底部対応部51Aの他の開口部53よりも開口面積が大きい、大開口部53Aが形成されている。
また、凹部区画部材対応部材52の開口部画成部56も、凹部区画部材51の開口部画成部55と同様に、複数の線状部材によって平面視して格子状に形成されており、凹部区画部材対応部材52の開口部54は、その格子の目の部分に位置し、平面視して四角形形状を有している。凹部区画部材対応部材52の底部対応部52Aにおける、平面視において流量調整部材6の底部対応部6Aの第1開口部60Aと重なる部位には、該第1開口部60Aにおける開孔部材4から相対的に近い方の開口端部と同形状同寸法で、底部対応部52Aの他の開口部54よりも開口面積が大きい、大開口部54Aが形成されている。
尚、流量調整部材6の底部対応部6Aの第2開口部60Bの大きさは、凹部区画部材51の開口部画成部55における、大開口部53A以外の他の開口部53の2個分に相当する。また、集積用凹部2の平面視において、流量調整部材6の第2開口部60Bと、凹部区画部材51の開口部画成部55において大開口部53Aとドラム幅方向Xに隣接する、ドラム幅方向Xに隣接する2個の開口部53からなる開口部群(ドラム周方向1列×ドラム幅方向2列分の開口部)とが、1対1で対応している。流量調整部材6の第2開口部60Bと凹部区画部材対応部材52の開口部54との関係も、これと同様である。
また、流量調整部材6の底部対応部6Aの第3開口部60Cの大きさは、凹部区画部材51の開口部画成部材55における、大開口部53A以外の他の開口部53の12個分に相当する。また、集積用凹部2の平面視において、流量調整部材6の第3開口部60Cと、凹部区画部材51の開口部画成部55において大開口部53Aとドラム周方向に隣接する、ドラム幅方向Xに隣接する6個の開口部53からなる列がドラム周方向に2列隣接してなる開口部群(ドラム周方向2列×ドラム幅方向6列分の開口部)とが、1対1で対応している。流量調整部材6の第3開口部60Cと凹部区画部材対応部材52の開口部54との関係も、これと同様である。
集積用凹部2は、凹部区画部材51の開口部画成部55によって、凹部区画部材51の複数の開口部53(53A)に対応する複数の凹部に区画される。各該凹部は、開孔部材4(底部2A)と、該開孔部材4からその法線方向に立設する開口部画成部55からなる側壁とから構成され、該開孔部材4の全体が、成形体材料を吸引する吸引部となる。各該凹部それぞれにおける、開口部画成部55からなる側壁で囲まれた空間(凹部の内部空間)が、開口部53(53A)である。
前述したように、凹部区画部材対応部材52の開口部画成部56は、凹部区画部材51の開口部画成部55に対応している。即ち、凹部区画部材51の開口部画成部55に対しては、必ず凹部区画部材対応部材52の開口部画成部56が対向配置される。回転ドラム1Aでは、凹部区画部材51の開口部画成部55(前記幅方向線状部材及び前記周方向線状部材)に対して、凹部区画部材対応部材52の開口部画成部56(前記幅方向線状部材及び前記周方向線状部材)が1対1で対応しており、従って、凹部区画部材51の複数の開口部53(53A)と凹部区画部材対応部材52の複数の開口部54(54A)とも1対1で対応している。即ち、集積用凹部2の平面視において、凹部区画部材51の1個の開口部53(53A)と凹部区画部材対応部材52の1個の開口部54(54A)とが重なっている。また、1個の開口部53とこれに対応する1個の開口部54(集積用凹部2の平面視において互いに重なり合う開口部53,54)は、平面視形状が互いに相似の関係にある。回転ドラム1Aにおいては、開口部54は、対応する開口部53に対する相似比が1であり、開口部53(53A)と開口部54(54A)とは、平面視形状が互いに合同の関係にある。
このような構成の回転ドラム1Aを備えた積繊装置は、前述した積繊装置10と同様に使用することができ、前述した製造方法に従って吸収体を連続的に製造することができる。集積用凹部2が回転ドラム1Aの負圧に維持された空間A(図1参照)上を通過している間、凹部2の底部2Aにおいては、凹部区画部材51の開口部53(53A)に対応する部位では、通常通り底部2Aからの吸引が行われるのに対し、凹部区画部材51の開口部画成部55に対応する部位(底部2Aの開口部画成部55との接触部位)では、開口部画成部55が実質的に空気を通さない難又は非通気性部材であるため、底部2Aからの吸引は行われない。但し、本実施態様では、開口部53(53A)のみならず、開口部画成部55の上にも成形体材料を積繊させる。成形体材料は、ダクト11の上流側においては、開口部53(53A)にのみ積繊し、積繊した成形体材料の高さが開口部画成部55(凹部区画部材51)の厚みまで達すると、成形体材料どうしの絡み合いと成形体材料を搬送するダクト11内の空気の流れに従い、成形体材料は開口部画成部55の上にも積繊し始める。凹部2がダクト11の下流側端部11aを通過する頃には、開口部画成部55が成形体材料によって完全に覆われた状態になる。
図12には、前述した製造方法において、回転ドラム1Aの集積用凹部2から離型した直後の積繊物95’が示されている。図12に示すように、積繊物95’の一方の面95a(集積用凹部2の底部2Aとの接触面)には、凹部区画部材51の格子状の開口部画成部55に対応して、X方向(ドラム幅方向)及びそれと直交する方向の両方向に延びる複数本の平面視連続直線状の溝部(凹部)97が格子状に配され、その格子の目の部分に、凹部区画部材51の複数の開口部53(53A)に対応して、平面視四角形形状の凸部98(98A)が配されており、一方の面95aは凹凸面となっている。一方、積繊物95’の他方の面95b(凹部2の底部2Aとの接触面とは反対側の面)は、図7に示す積繊物95の他方の面95bと同様に、高坪量部95Aと低坪量部95Bとにより起伏の大きな凹凸面となっており、ドラム幅方向Xの中央に高坪量部95Aを有している(図7(a)参照)。積繊物95’を例えば吸収性物品の吸収体として用いた場合、溝部97が可撓軸となるため、吸収体の柔軟性が向上する。また、この溝部97は吸収体(積繊物95’)に排泄された液を拡散させる効果も有するため、吸収体(積繊物95’)全体を効率的に利用することが可能となる。更に、この吸収体(積繊物95’)をプレス装置等で圧縮すると、凸部98は吸収性材料が高密度状態で存在する「密部」となり、溝部は「密部」に対して吸収性材料が低密度状態で存在する「粗部」となる。つまり、吸収体周囲領域(積繊物95’の高坪量部95A以外の領域)には「密部」と「粗部」が互いに隣接する粗密構造が形成される。これにより、吸収体周囲領域に排泄された液は「粗部」で素早く透過した後、隣接する「密部」によって吸収・固定されるという液吸収メカニズムが発現され、吸収体周囲領域における吸収性能が向上する。従って、吸収体周囲領域の低坪量化により装着感を向上させた吸収体において、吸収性材料が少ないことに起因する吸収体周囲領域の吸収性能低下を効果的に防止可能という効果が奏される。
本発明は、前記実施態様に制限されず適宜変更可能である。例えば、前記実施態様では、集積用凹部2は、回転ドラム1の外周面に周方向の全長に亘って連続的に形成されていたが、周方向に間欠的に形成されていても良く、その場合、周方向に隣接する2つの集積用凹部2,2間の最外表面を、実質的に空気を通さない難又は非通気性部材からなるリング部材5で形成し、該凹部2,2間に成形体材料を堆積させないようにすることができる。また、図3及び図8に示す前記実施態様では、ドラム本体3に固定される各部材6,4,5は、それぞれ、回転ドラム1の周長を略2等分した長さを有し、各部材につき2つを組み合わせて構成されていたが、単一の環状部材から構成されていても良く、3つ以上を組み合わせて構成されていても良い。
また、前記実施態様では、流量調整部材6の底部対応部6Aは、複数の開口部60のうちの一部(60B,60C)が、開孔部材から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きい、開孔部材側大開口型開口部であったが、本発明においては、複数の開口部60のうちの一部が、第1開口部60Aのように、開孔部材4から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さい、開孔部材側小開口型開口部であれば良く、流量調整部材6は、底部対応部6Aに、前記開孔部材側大開口型開口部を有していなくても良い。図13に示す実施態様においては、第2開口部60Bを区画形成する画成部材65A(開口部画成部65の一部)が、側面視において直角三角形形状をなし、且つその側面視直角三角形形状の画成部材65Aにおける、集積用凹部2の内側面2B(リブ34)との対向面が、該内側面2Bに平行となっていることにより、第2開口部60Bの開口面積がその深さ方向において一定となっていて、第2開口部60Bが前記開孔部材側大開口型開口部となっていない。即ち、図13に示す実施態様における流量調整部材6は、複数の開口部60のうちの一部に、開口面積がその深さ方向において一定となっている開口部(第2開口部60B)を有している。
また、前記実施態様では、流量調整部材6は、ドラム本体3に着脱可能に固定されていたが、ドラム本体3に一体不可分に固定されていても良い。また、回転ドラム1A(図10参照)において、凹部区画部材51の底部対応部51Aにおける複数の開口部53は、全て同形状同寸法であっても良く、底部対応部51Aには大開口部53Aは形成されていなくても良い。凹部区画部材対応部材52の開口部54についても同様である。
また、本発明の積繊装置は、図1に示す積繊装置1に制限されず、図14に示す積繊装置10Aの如く構成されていても良い。尚、図14では、説明容易の観点から、回転ドラム2の軸長方向の一端側の側面(回転ドラム1内の空間A、B及びCを画成する平面視円形状の板)の一部を透視した状態で示している。図1に示す積繊装置10は、集積用凹部2内の積繊物95を型崩れさせずに安定的に転写させるため手段として、バキュームボックス13及び風除けプレート15を具備していたが、図14に示すように、積繊装置10Aは斯かる手段を具備していない。また、積繊装置10Aにおいては、集積用凹部2内の積繊物95は、回転ドラム1の下方に配されたバキュームコンベア17上(該コンベア17上に導入されたコアラップシート96上)に、該回転ドラム1の最下点にて直接転写されるようになされており、そのため、積繊装置10Aは、積繊装置10が具備していたトランスファーロール12及びメッシュベルト14も具備していない。図14中、符号42は、積繊装置10にも適用可能な成形体材料導入装置を示し、成形体材料導入装置42は、シート状の木材パルプ45を粉砕機43により粉砕して解繊パルプとし、その解繊パルプ(繊維材料)をダクト11内に送り込むように構成されている。また、ダクト11の途中には、吸水性ポリマーの粒子を導入する吸水性ポリマー導入部44が設けられている。
図14に示す積繊装置10Aにおいては、空間A及び空間B並びに空間Cの一部(空間Cにおける、積繊物95の転写位置よりも回転ドラム1の回転方向R1の上流側に位置する領域)は負圧に設定されており、空間A上(ダクト11内)にて集積用凹部2内に形成された積繊物95は、凹部2内に吸引されたままの状態で、回転ドラム1の回転により所定の転写位置(空間C上における回転ドラム1とバキュームコンベア17との対向位置。回転ドラム1の最下点。)まで搬送され、該転写位置にて、該コンベア17からの吸引により凹部2から離型し、該コンベア17上に導入されたコアラップシート96上へと転写される。この転写位置では、空間Cからバキュームコンベア17に向かって積極的にブローを行うことにより、凹部2からの積繊物95の離型を促進することができる。このようないわゆる転写ブローは、図7に示す積繊物95の如き、比較的型崩れ難い形状の積繊物が得られる場合において、該積繊物の集積用凹部からの離型を促進させる上で特に有効である。
本発明で製造する吸収体は、吸収性物品の吸収体として好ましく用いられる。吸収性物品は、主として尿、経血等の身体から排泄される体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
吸収性物品は、典型的には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。吸収体は、上下面が一枚又は複数枚のコアラップシートに被覆されていても良い。裏面シートは水蒸気透過性を有していても有しなくても良い。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつ、生理用ナプキンに適用する場合には、吸収体の起立した両側部の更に外側に、一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
前述した本発明の実施態様に関し、更に以下の付記(積繊装置、吸収体の製造方法及び吸収体)を開示する。
<1>外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、該回転ドラムの内部側からの吸引によって生じた空気流に乗って搬送された成形体材料を該集積用凹部の底部上に積繊して成形体を形成する積繊装置であって、
前記集積用凹部の底部は通気性の開孔部材から形成され、該開孔部材の外面側に成形体材料が積繊され、該開孔部材の内面側に、前記空気流の流量を調整する流量調整部材が配され、前記回転ドラムの回転により該開孔部材と該流量調整部材とが一体的に回転するようになされており、
前記流量調整部材における、前記集積用凹部の平面視において該集積用凹部の底部と重なる底部対応部は、該底部対応部を厚み方向に貫通する複数の開口部と各該開口部を区画形成する開口部画成部とから構成されており、
複数の前記開口部のうちの一部は、前記開孔部材から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さい、開孔部材側小開口型開口部である積繊装置。
<2>前記流量調整部材の前記底部対応部は、複数の前記開口部のうちの一部に、前記開孔部材から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きい、開孔部材側大開口型開口部を更に有する前記<1>記載の積繊装置。
<3>前記流量調整部材は、その前記底部対応部に、形状あるいは大きさが異なる複数の前記開口部を有する開口部群を有し、該開口部群はドラム周方向に複数存在している前記<2>記載の積繊装置。
<4>前記開口部群は、前記回転ドラムの幅方向の中央部に前記開孔部材側小開口型開口部である第1開口部を有し、該第1開口部を挟んで該幅方向の両側それぞれに前記開孔部材側大開口型開口部である第2開口部を有し、該第1開口部を挟んで該回転ドラムの周方向の前後それぞれに前記開孔部材側大開口型開口部である第3開口部を有している前記<3>記載の積繊装置。
<5>前記流量調整部材の前記底部対応部における複数の前記開口部の各開口面積の総和は、該流量調整部材の厚み方向に一定である前記<1>〜<4>の何れか1に記載の積繊装置。
<6>前記開孔部材側小開口型開口部を区画形成する前記開口部画成部の少なくとも一部(画成部材)は、側面視において前記開孔部材側から前記回転ドラムの内方に向けて前記集積用凹部の底部の法線に対して所定の角度で斜めに延びて形成されている前記<1>〜<5>の何れか1に記載の積繊装置。
<7>前記開口部画成部の一部(画成部材)の前記法線に対する角度は、好ましくは5°以上、更に好ましくは10°以上、そして、好ましくは80°以下、更に好ましくは45°以下、より具体的には、好ましくは5〜80°、更に好ましくは10〜45°である前記<6>記載の積繊装置。
<8>前記開孔部材側小開口型開口部の平面視形状は、前記開孔部材に近い方の側と該開孔部材に遠い方の側とで相似の関係になっている前記<1>〜<7>の何れか1に記載の積繊装置。
<9>前記開孔部材側小開口型開口部を区画形成する前記開口部画成部の少なくとも一部は、側面視において略階段状に折曲形成されている前記<1>〜<5>の何れか1に記載の積繊装置。
<10>前記流量調整部材は、複数の前記開口部のうちの一部に、開口面積がその深さ方向において一定となっている開口部を有する前記<1>〜<4>の何れか1に記載の積繊装置。
<11>開口面積がその深さ方向において一定となっている前記開口部は、該開口部を区画形成する前記開口部画成部の一部(画成部材)が、側面視において直角三角形形状をなし、且つその側面視直角三角形形状の該開口部画成部の一部における、前記集積用凹部の内側面との対向面が、該内側面に平行となっている前記<10>記載の積繊装置。
<12>前記開孔部材側小開口型開口部において、前記開孔部材から相対的に近い方の開口端部の開口面積S1に対する、該開孔部材から相対的に遠い方の開口端部の開口面積S2の割合〔(S2/S1)×100〕は、好ましくは150%以上、更に好ましくは200%以上、一層好ましくは500%以上、そして、好ましくは1000%以下、更に好ましくは800%以下、より具体的には、好ましくは150〜1000%、更に好ましくは200〜1000%、一層好ましくは500〜800%である前記<1>〜<11>の何れか1に記載の積繊装置。
<13>前記流量調整部材の少なくとも一部は、前記回転ドラムの本体に着脱自在に固定されている前記<1>〜<12>の何れか1に記載の積繊装置。
<14>前記回転ドラムの内部に、その周方向に相互間が仕切られた複数の空間が形成され、これら複数の空間のうちの少なくとも1つの特定空間が前記吸引によって負圧に維持され、且つ該特定空間上に位置する該回転ドラムの外周面に、成形体材料が供給されるようになされており、該特定空間は、複数の領域に区画されていない単一の空間である前記<1>〜<13>の何れか1に記載の積繊装置。
<15>前記開孔部材の外面側に、前記集積用凹部を該外面と平行な方向に複数の領域に区画する凹部区画部材が、該外面に重ねて配されている前記<1>〜<14>の何れか1に記載の積繊装置。
<16>前記特定空間を負圧に維持した場合の該特定空間の圧力は、成形体材料の積繊前において略均一である前記<14>記載の積繊装置。
<17>前記<1>〜<16>の何れか1に記載の積繊装置を用いて吸収体を製造する吸収体の製造方法であって、
前記集積用凹部の底部における前記開孔部材側小開口型開口部に対応する部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に多い高坪量部と、該底部の他の部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に少ない低坪量部とを含む吸収体を製造する、吸収体の製造方法。
<18>空気流に乗せて供給した成形体材料(吸収体原料)を、前記積繊装置における前記回転ドラムの前記集積用凹部に吸引し積繊させて積繊物を得、該積繊物を該集積用凹部から離型してシートで被覆し、その被覆された状態の該積繊物を該シートごと所定の大きさに切断する工程を具備する前記<17>記載の吸収体の製造方法。
<19>成形体材料の前記集積用凹部への吸引は、単一の吸引手段を用いて前記回転ドラムの回転中心から吸引を行うことにより実施される前記<18>記載の吸収体の製造方法。
<20>前記<1>〜<16>の何れか1に記載の積繊装置を用いて製造された吸収体であって、
相対的に成形体材料の積繊量が多い高坪量部と、該高坪量部に比して、相対的に成形体材料の積繊量が少ない低坪量部とを有し、前記高坪量部は前記流量調整部材の前記底部対応部の前記開孔部材側小開口型開口部に対応する部分である吸収体。
<21>中央に前記高坪量部を有し、周囲に前記低坪量部を有する前記<20>記載の吸収体。
1,1A 回転ドラム
2 集積用凹部
2A 集積用凹部の底部
2L 集積用凹部の底部の法線
3 ドラム本体
33 ドラム本体のリブ(画成部材の一部)
34 ドラム本体の円環部(流量調整部材の一部)
4 開孔部材
4a 開孔部材の外面
4b 開孔部材の内面
5 リング部材
51 凹部区画部材
51A 凹部区画部材の底部対応部
52 凹部区画部材対応部材
52A 凹部区画部材対応部材の底部対応部
53,53A 凹部区画部材の開口部
54,54A 凹部区画部材対応部材の開口部
55 凹部区画部材の開口部画成部
56 凹部区画部材対応部材の開口部画成部
6 流量調整部材
6A 流量調整部材の底部対応部
60 流量調整部材(底部対応部)の開口部
60A 第1開口部(開孔部材側小開口型開口部)
60B 第2開口部(開孔部材側大開口型開口部)
60C 第3開口部(開孔部材側大開口型開口部)
61 開口部群
65 流量調整部材(底部対応部)の開口部画成部
65A,65A’,65B,65C,65D 画成部材
10,10A 積繊装置
11 ダクト
12 トランスファーロール
13 バキュームボックス
14 メッシュベルト
95,95’ 積繊物
95A 高坪量部
95B 低坪量部
96 コアラップシート

Claims (9)

  1. 外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、該回転ドラムの内部側からの吸引によって生じた空気流に乗って搬送された成形体材料を該集積用凹部の底部上に積繊して成形体を形成する積繊装置であって、
    前記集積用凹部の底部は通気性の開孔部材から形成され、該開孔部材の外面側に成形体材料が積繊され、該開孔部材の内面側に、前記空気流の流量を調整する流量調整部材が配され、前記回転ドラムの回転により該開孔部材と該流量調整部材とが一体的に回転するようになされており、
    前記流量調整部材における、前記集積用凹部の平面視において該集積用凹部の底部と重なる底部対応部は、該底部対応部を厚み方向に貫通する複数の開口部と各該開口部を区画形成する開口部画成部とから構成されており、
    複数の前記開口部のうちの一部は、前記開孔部材から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が小さい、開孔部材側小開口型開口部である積繊装置。
  2. 前記流量調整部材の前記底部対応部は、複数の前記開口部のうちの一部に、前記開孔部材から相対的に近い方の開口端部が相対的に遠い方の開口端部に比して開口面積が大きい、開孔部材側大開口型開口部を更に有する請求項1記載の積繊装置。
  3. 前記流量調整部材の前記底部対応部における複数の前記開口部の各開口面積の総和は、該流量調整部材の厚み方向に一定である請求項1又は2記載の積繊装置。
  4. 前記開孔部材側小開口型開口部を区画形成する前記開口部画成部の少なくとも一部は、側面視において前記開孔部材側から前記回転ドラムの内方に向けて前記集積用凹部の底部の法線に対して所定の角度で斜めに延びて形成されている請求項1記載の積繊装置。
  5. 前記開孔部材側小開口型開口部を区画形成する前記開口部画成部の少なくとも一部は、側面視において略階段状に折曲形成されている請求項1記載の積繊装置。
  6. 前記流量調整部材の少なくとも一部は、前記回転ドラムの本体に着脱自在に固定されている請求項1〜5の何れか一項に記載の積繊装置。
  7. 前記回転ドラムの内部に、その周方向に相互間が仕切られた複数の空間が形成され、これら複数の空間のうちの少なくとも1つの特定空間が前記吸引によって負圧に維持され、且つ該特定空間上に位置する該回転ドラムの外周面に、成形体材料が供給されるようになされており、該特定空間は、複数の領域に区画されていない単一の空間である請求項1〜6の何れか一項に記載の積繊装置。
  8. 前記開孔部材の外面側に、前記集積用凹部を該外面と平行な方向に複数の領域に区画する凹部区画部材が、該外面に重ねて配されている請求項1〜7の何れか一項に記載の積繊装置。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の積繊装置を用いて吸収体を製造する吸収体の製造方法であって、
    前記集積用凹部の底部における前記開孔部材側小開口型開口部に対応する部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に多い高坪量部と、該底部の他の部分上に積繊された、成形体材料の積繊量が相対的に少ない低坪量部とを含む吸収体を製造する、吸収体の製造方法。
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