JP6864466B2 - 吸収体の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの各種の吸収性物品に用いられる吸収体の製造装置に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン及び失禁パッド等の吸収性物品に用いられる吸収体の製造装置として、外周面に集積用凹部を有する回転ドラムを備え、該回転ドラムを回転させつつ、ダクトに案内されたパルプ等の原材料を飛散状態にて該外周面に供給し、吸引孔が多数形成された多孔性部材からなる該集積用凹部の外面からの吸引により、該原材料を該集積用凹部内に積繊させ、然る後、この集積用凹部内の積繊物を、該集積用凹部に対向配置させた吸引手段からの吸引により該集積用凹部から離型して、該吸引手段上に転写する積繊装置が知られている。
この種の積繊装置において、パルプ等の原材料を均一に積繊させるためには、ダクト内を流れる空気の風速を均一にすることが望ましい。このことに関連して、特許文献1においては、ダクト内の静圧を測定する圧力センサを該ダクト内に設置しておき、ダクト内の静圧の値に基づいて、集積用凹部に積繊される原材料の量を所望の値に制御している。同文献に記載の技術によれば、ダクト内の風速を測定することなく、原材料の積繊量を制御できるとされている。
特開2016−104053号公報
ところで、積繊装置に供給するパルプ等の原材料は、一般に幅広の乾式パルプシートの形態である場合が多い。乾式パルプシートを積繊装置に供給する場合、積繊装置のダクトにおける原材料の受入部は、乾式パルプシートの幅以上の寸法を有している必要がある。つまり、ダクトにおける原材料の受入部は幅広である必要がある。このような幅広の乾式パルプシートを原材料として用いるのと対照的に、製造の対象となる積繊物が幅狭である場合がある。そのような場合には、幅広のダクトの幅を、回転ドラムに近づくに連れて狭くしつつ、回転ドラムの回転方向に沿う長さを長くすることが必要になる。この理由は、面積を一定にして圧力損失を少なくするためである。しかし、回転ドラムの回転方向に沿うダクトの長さを長くすると、回転ドラムの回転方向に沿うダクトの前側の端部及び後側の端部では風速が低下する傾向があることから、ダクト内に原材料が滞留してしまい、均一な積繊が行えない場合がある。
したがって本発明の課題は、回転ドラムと積繊ダクトとを有する吸収体の製造装置の改良にあり、更に詳しくは回転ドラムの周面に配置された積繊ダクトの長さが長い場合に生じ得る積繊の不均一化の問題を解消し得る吸収体の製造装置を提供することにある。
本発明は、外周面に集積用凹部を有した回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に向けて原材料を飛散状態にて供給する積繊ダクトとを有する吸収体の製造装置であって、
前記積繊ダクトは、前記原材料の飛散方向に沿う上流側の位置に、上流から下流に向かってその幅が漸減する幅漸減区域を有するとともに、該幅漸減区域よりも下流側の位置に、その幅が一定である幅一定区域を有し、
前記積繊ダクトは、前記原材料の受入部位と前記回転ドラムの外周面に対向する部位との間の位置であって、且つ前記回転ドラムの回転方向に沿う前側の位置及び後側の位置の少なくとも一方に、該積繊ダクト内に空気のみを取り込む開口部を有する、吸収体の製造装置を提供することによって前記の課題を解決したものである。
本発明によれば、回転ドラムの周面に配置された積繊ダクトの長さが長い場合であっても、積繊を均一に行うことができる。
図1は、本発明の吸収体の製造装置の一実施形態を示す概略側面図である。 図2は、図1に示す吸収体の製造装置の積繊ダクトを上側から見た平面図である。 図3は、図1に示す吸収体の製造装置の積繊ダクトに設けられた開口部の一実施形態の要部を示す断面図である。 図4は、図1に示す吸収体の製造装置の積繊ダクトに設けられた開口部の他の実施形態の要部を示す断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吸収体の製造装置の一実施形態の概略が示されている。本実施態様の吸収体の製造装置は、パルプ繊維等の吸液性の繊維材料を含む原材料を積繊して吸収性物品用の吸収体を製造するためのものである。その意味で、以下の説明においては、吸収体の製造装置のことを積繊装置とも言う。
図1に示す積繊装置1は、パルプ繊維等の繊維材料31及び必要に応じ吸収性粒子32を含む原材料を集積する集積用凹部(図示せず)を外周面2fに有し、矢印R方向に回転駆動される回転ドラム2を備えている。また積繊装置1は、回転ドラム2の外周面2fに向けて原材料を飛散状態にて搬送する積繊ダクト4を備えている。積繊ダクト4内は一つの空間になっており、本実施形態においては仕切り板等は配されていない。積繊ダクト4内には、繊維材料31を粉砕して供給する粉砕機5が備えられている。更に積繊装置1は、回転ドラム2の外周面2fに沿って配されて集積用凹部(図示せず)に集積された原材料の積繊物30を押さえる押さえベルト6を、積繊ダクト4の下流側に隣接して備えている。更に積繊装置1は、回転ドラム2の下方に配された搬送手段としてのバキュームコンベア7とを備えている。
回転ドラム2は、図1に示すように、金属製の剛体からなる円筒状のドラム本体20と、該ドラム本体20の外周部に重ねて配され、回転ドラム2の外周面2fを形成する外周部材21とを含んで構成されている。外周部材21は、モータ等の原動機からの動力を受けて、水平軸回りを矢印R方向に回転する。しかし外周部材21よりも内側に配されたドラム本体20は、固定されていて回転しない。
回転ドラム2のドラム本体20は、図1に示すように、回転ドラム2の中心軸側から外周面2f側に向かって設けられた複数の仕切板20Pにより仕切られて、相互に独立した複数の空間A,B,C及びDを有している。具体的には、ドラム本体20は、回転ドラム2の幅方向の両端部に、円盤状の固定板221,221と、両固定板221,221を繋ぐ円柱状の中心軸部222とを有している。固定板221,221と中心軸部222とは、金属製の剛体からなり、一体に形成されている。図1においては、ドラム本体20内部の説明のため、一方の固定板221を取り外した状態が示されている。ドラム本体20には、金属製の複数の仕切板20Pが、両固定板221,221間に亘って、中心軸部222の外周面から外周面2f側に向かって配されている。図1に示す積繊装置1においては、仕切板20Pが4枚配されている。各仕切板20Pは、中心軸部222の外周面から両固定板221の外周縁に至るまで延在している。4枚の仕切板20Pにより仕切られて、ドラム本体20には、相互に独立した4つの空間A,B,C,Dが形成されている。
ドラム本体20の中心軸部222には吸気ファン(図示せず)が接続されており、該吸気ファンの駆動により、回転ドラム2内の仕切られた空間A〜Dの圧力が調整できるようになっている。図1に示す積繊装置1においては、外周面2fがダクト4で覆われた領域に位置する上流側領域である空間Aに対応する領域の吸引力を、下流側領域である空間B〜Dに対応する領域の吸引力よりも強くしたり弱くしたりすることができる。通常、空間Bは、空間Aよりも弱い負圧又は圧力ゼロ(大気圧)に設定される。集積用凹部(図示せず)内の積繊物30をバキュームコンベア7上に転写するまでは、積繊物30の搬送性の観点から、空間Bを弱い負圧にして、積繊物30を集積用凹部(図示せず)内に吸引保持させておくことが好ましいが、搬送性に特に問題がなければ、転写性を考慮すると、空間Bは圧力ゼロが好ましい。また、空間Cは、集積用凹部(図示せず)内の積繊物30の転写位置及びその前後を含む領域であるので、圧力ゼロ又は陽圧が好ましい。
ダクト4は、図1に示すように、粉砕機5から回転ドラム2にわたって延びており、ダクト4の下流側の開口が、負圧に維持される回転ドラム2の少なくとも空間Aに位置する外周面2fを覆っている。粉砕機5は、パルプシート310を粉砕して繊維材料31とし、これをダクト4内に送り込むように構成されている。ダクト4における回転ドラム2と粉砕機5との間には、原材料の一種である吸収性粒子32をダクト4内に供給する散布管41が配されている。回転ドラム2の吸気ファン(図示せず)の作動により、ダクト4内の空間には、回転ドラム2の外周面2fに向けて原材料(繊維材料31及び吸収性粒子32)を流す空気流が生じるようになっている。
押さえベルト6は、図1に示すように、回転ドラム2のダクト4の位置よりも下流側に隣接して回転ドラム2の外周面2fに沿って配されている。押さえベルト6は、回転ドラム2の空間Aよりも弱い負圧又は圧力ゼロ(大気圧)に設定されている空間Bに位置する外周面2fに沿って配されている。押さえベルト6は、無端状の通気性又は非通気性のベルトからなる。押さえベルト6は、ロール61及びロール62に架け渡されて、回転ドラム2の回転とともに連れ回るようになっている。押さえベルト6が通気性のベルトである場合には、実質的に集積用凹部(図示せず)内の成形体材料を通過させないものであることが好ましい。押さえベルト6により、空間Bの圧力を大気圧に設定しても、集積用凹部内の積繊物30をバキュームコンベア7上に転写するまで、集積用凹部内に保持できる。
バキュームコンベア7は搬送手段として用いられるものであり、図1に示すように、回転ドラム2の下方に配されている。バキュームコンベア7は、回転ドラム2の陽圧に設定されている空間Cに位置する外周面2fに近接して配されている。バキュームコンベア7は、駆動ロール71及び従動ロール72,72に架け渡された無端状の通気性ベルト73と、通気性ベルト73を挟んで回転ドラム2の空間Cに位置する外周面2fと対向する位置に配されたバキュームボックス74とを備えている。バキュームコンベア7上には、ティッシュペーパー又は透液性の不織布等からなる被覆材35や、他の積繊装置(図示せず)によって製造された吸収体の長尺物が導入されるようになっている。
積繊装置1は、図1に示すように、集積用凹部内の積繊物30の離型を促進する離型用エアブロー手段75を備えている。エアブロー手段75は、回転ドラム2内において、集積用凹部内の積繊物30のバキュームコンベア7への転写位置(回転ドラム2の最下点)に対応する空間Cに配されている。エアブロー手段75は、空間C内において、外周部材21よりも内側に配されており、原材料が積繊される集積用凹部の外面を形成する多孔性プレート(図示せず)の内面側から外面側に向けてエアを吹き付けることができ、そのエアによって積繊物30の集積用凹部からの離型が促進される。
図2は、図1に示す積繊装置1における積繊ダクト4を上側から見た平面図である。積繊ダクト4は、原材料の飛散方向Fに沿う上流側の位置に、上流から下流に向かってその幅が漸減する幅漸減区域4Aを有している。また、積繊ダクト4は、幅漸減区域4Aよりも下流側の位置に、その幅が一定である幅一定区域4Bを有している。幅漸減区域4Aと幅一定区域4Bとは直接に隣接しており、両者間に他の区域は存在していない。また、幅漸減区域4Aと幅一定区域4Bとは滑らかに連なっている。
積繊ダクト4における幅漸減区域4Aは、原材料の飛散方向Fに沿って、ダクト4の幅が上流から下流へと連続的に減少している。幅漸減区域4Aは、原材料の飛散方向Fに沿う上流側に位置していることから、幅漸減区域4Aは回転ドラム2の周面から離れた位置にある。
積繊ダクト4における幅一定区域4Bは、その上流側の端部が幅漸減区域4Aと連なっている。幅一定区域4Bの下流側の端部は、回転ドラム2の外周面2fに対向しているとともに、該外周面2fに向けて開口している。幅一定区域4Bは、その少なくとも一部が、回転ドラム2の外周面2fに配置されている。幅一定区域4Bが、回転ドラム2の外周面2fに向けて開口している領域は、これまで知られている積繊装置における積繊ダクトの開口領域よりも長くなっている。詳細には、幅一定区域4Bが、回転ドラム2の外周面2fに向けて開口している領域は、回転ドラム2の周長に対して好ましくは25%以上、更に好ましくは35%以上であり、好ましくは75%以下、更に好ましくは65%以下である。
このように本実施形態の積繊装置1においては、積繊ダクト4の幅を、回転ドラム2に近づくに連れて狭くしている。この理由は、吸収体の原材料として幅広のパルプシート310を用いているとともに、製造の対象となる吸収体の幅が、パルプシート310の幅よりも小さいことに起因して、回転ドラム2の外周面2f上での積繊ダクト4の幅を吸収体の幅に近づける必要があるからである。しかし、積繊ダクト4の幅を、回転ドラム2の外周面2fに向けて単純に狭くしていくと、圧力損失が大きくなってしまう。そこで本実施形態においては、積繊ダクト4の幅を、回転ドラム2の外周面2fに向けて狭くしていくことに加えて、積繊ダクト4が、回転ドラム2の外周面2fに向けて開口している領域を長くすることで、圧力損失を抑制している。すなわち、積繊ダクト4における高さに対する幅の比を、上流側から下流側に向かうに連れて小さくしている。積繊ダクト4の高さとは、図1に示すH方向に沿う長さのことである。
積繊ダクト4が、回転ドラム2の外周面2fに向けて開口している領域を長くすると、回転ドラム2の回転方向Rに沿う積繊ダクト4の前側の端部及び後側の端部では風速が低下することがある。そこで本実施形態の積繊装置1においては、この風速の低下を防止する目的で、積繊ダクト4における原材料の受入部位と回転ドラム2の外周面2fに対向する部位との間の位置であって、且つ回転ドラム2の回転方向Rに沿う前側Xの位置及び後側Yの位置それぞれに、積繊ダクト4内に空気のみを取り込む開口部を設けている。回転ドラム2の回転方向Rに沿う前側Xとは、図1に示すように積繊装置1を側面視したときに、積繊ダクト4の上側に位置する天板42を指す。また、回転ドラム2の回転方向Rに沿う後側Yの位置とは、積繊装置1を側面視したときに、積繊ダクト4の下側に位置する底板43を指す。
積繊ダクト4において前記の開口部を設けている位置は、図1及び図2に示すとおり、積繊ダクト4における幅漸減区域4Aと幅一定区域4Bとの境界部付近である。詳細には、幅漸減区域4Aと幅一定区域4Bとの境界部付近における積繊ダクト4の前側Xの位置、すなわち天板42に前側開口部44Aが設けられている。また、幅漸減区域4Aと幅一定区域4Bとの境界部付近における積繊ダクト4の後側Yの位置、すなわち底板43に後側開口部44Bが設けられている。前側開口部44A及び後側開口部44Bを設ける位置は、積繊ダクト4の高さに対する幅の比である幅/高さの値が1未満であるいずれかの位置であることが好ましい。換言すれば、幅/高さの値が1である位置よりも下流のいずれかの位置であることが好ましい。このような位置に設けることによって、ダクト内における原材料の滞留をより抑制することができる。なお、吸収性粒子32をダクト4内に供給する散布管41は、前側開口部44Aよりも若干下流側の位置に設けられている。
前側開口部44A及び後側開口部44Bを設けることで、積繊装置1の運転時に、これらの開口部44A,44Bを通じて積繊ダクト4の外部から内部に向けて空気が流入する。その結果、回転ドラム2の回転方向Rに沿う積繊ダクト4の前側Xの端部及び後側Yの端部における風速の低下分が、外部からの空気の流入で補われる。それによって、積繊ダクト4内での風速が、開口部を設けない場合よりも均一になり、ひいては原材料の積繊がより均一に行われる。
前側開口部44A及び後側開口部44Bを通じての積繊ダクト4内への空気の流入には、回転ドラム2に設置された吸気ファン(図示せず)を利用している。したがって、外部に設置された空気供給源を用い、前側開口部44A及び後側開口部44Bを通じて積繊ダクト4内へ空気を供給する必要はない。つまり、本実施形態においては、前記の吸気ファン(図示せず)の駆動による吸引力のみを利用して、前側開口部44A及び後側開口部44Bを通じて積繊ダクト4内へ空気を流入させている。
以上のとおり、前側開口部44A及び後側開口部44Bは、積繊ダクト4内の風速の低下を補うために、積繊ダクト4の外部から内部へ向けて空気を取り込むためのものであるから、前側開口部44A及び後側開口部44Bは空気のみを取り込めばよい。換言すれば、空気以外は、前側開口部44A及び後側開口部44Bを通じて積繊ダクト4の内部に供給されないようにする必要がある。例えば吸収性粒子32は、前側開口部44A及び後側開口部44Bを通じて積繊ダクト4の内部に供給されないようにする必要がある。吸収性粒子32は、上述のとおり、散布管41を通じてのみ、積繊ダクト4の内部に供給される。
前側開口部44A及び後側開口部44Bから空気のみを取り込むようにするために、図3に示すとおり、これらの開口部44A,44Bに、固形分など、外部からの異物の混入を阻止するためのフィルタ46を取り付けることが有利である。尤も、フィルタ46を取り付けることで、空気の取り込みに対して圧力損失が生じる場合があるので、空気の取り込みを妨げないようなフィルタ特性を有するフィルタ46を用いることが好ましい。そのようなフィルタ46としては、例えば金属メッシュ、不織布、樹脂、パイル材等を用いることが好ましい。
前側開口部44A及び後側開口部44Bを通じて積繊ダクト4内に空気を供給する場合、これら開口部44A,44Bを設ける位置に応じて、積繊ダクト4内への空気の流入量は変化する。詳細には、空気の流入量は、前側開口部44A及び後側開口部44B付近を流れる積繊ダクト4内の風速に依存し、積繊ダクト4内の風速が高いほど、開口部44A,44Bを通じての空気の流入量は多くなる。逆に、積繊ダクト4内の風速が低いほど、開口部44A,44Bを通じての空気の流入量は少なくなる。これらのことを勘案すると、積繊ダクト4の天板42及び底板43に設ける前側開口部44A及び後側開口部44Bは、上述のとおり、幅漸減区域4Aと幅一定区域4Bとの境界部付近であることが好ましく、境界部に対して±150mm以下の位置であることが更に好ましく、±100mm以下の位置であることが一層好ましい。
前側開口部44A及び後側開口部44Bの開口縁部に繊維材料31が引っかかって蓄積しないことを目的として、図4に示すとおり、前側開口部44A及び/又は後側開口部44Bが、外部Pから積繊ダクト4の内部Qに向けて拡径していることが有利である。この場合、前側開口部44A及び後側開口部44Bの外部P側の直径D1と、内部Q側の直径D2との比であるD2/D1の値は、積繊ダクト4内に空気を一層円滑に流入させる観点から、それぞれ独立に、1以上3以下であることが好ましく、1.2以上2以下であることが更に好ましい。
前側開口部44A及び後側開口部44Bの開口の程度は、これらの開口部44A,44Bを通じて積繊ダクト4内に流入する空気の量と関係する。一般的に言って、開口部44A,44Bの開口の程度が大きいほど、積繊ダクト4内に流入する空気の量は多くなり、開口部44A,44Bの開口の程度が小さいほど、積繊ダクト4内に流入する空気の量は少なくなる。そこで、積繊ダクト4内を流れる空気の風速を一層安定的に一定にすることを目的として、前側開口部44A及び後側開口部44Bの開口の程度を調節できるようにすることが有利である。この観点から、前側開口部44A及び/又は後側開口部44Bに、これらの開口部44A,44Bの開口の程度を調節する開度調節手段が設けられていることが好ましい。開度調節手段としては、例えばシャッター機構、バタフライ弁構造などを用いることができる。前側開口部44A及び後側開口部44Bの双方に開度調節手段が設けられている場合、各開口部44A,44Bの開度は独立に調製できるようになっていることが好ましい。
積繊ダクト4内の風速を一層均一にする観点からは、図1及び図2に示すとおり、積繊ダクト4は、回転ドラム2の外周面2fに対向する部位のうち、回転ドラム2の回転方向Rに沿う前側Xの端部の近傍の位置にも、積繊ダクト4内に空気を取り込む第2の開口部である前側第2開口部45を有することが有利である。積繊ダクト4における前側Xの端部の付近は、風速が最も低下しやすい位置であることから、この位置に外部から空気を流入させることで、低下した風速を効果的に補うことができる。この効果を一層顕著なものとする観点から、前側第2開口部45の形成位置は、積繊ダクト4における前側Xの端部から5mm以上300mm以下の範囲であることが好ましく、10mm以上100mm以下の範囲であることが更に好ましく、15mm以上50mm以下の範囲であることが一層好ましい。
前側第2開口部は、前側開口部44A及び後側開口部44Bと同様に、空気のみを取り込むために用いられるものである。したがって、吸収性粒子32のような空気以外の物質は、前側第2開口部45を通じて積繊ダクト4の内部に供給されない。
前側第2開口部45には、前側開口部44A及び後側開口部44Bと同様に、外部からの異物の混入を阻止するためのフィルタを取り付けることが有利である。使用できるフィルタの種類としては、前側開口部44A及び後側開口部44Bに使用されるものと同様のものが挙げられる。
また、前側第2開口部45には、前側開口部44A及び後側開口部44Bと同様に、その開口の程度を調節する開度調節手段が設けられていることが好ましい。開度調節手段としては、前側開口部44A及び後側開口部44Bに使用されるものと同様のものが挙げられる。
更に前側第2開口部45には、前側開口部44A及び後側開口部44Bと同様に、前側第2開口部45が、外部から積繊ダクト4の内部に向けて拡径していることが好ましい。前側第2開口部45の拡径の程度は、前側開口部44A及び後側開口部44Bの拡径の程度と同様とすることができる。
以上の方法で製造された吸収体は、吸収性物品用の吸収体として好ましく用いられる。吸収性物品は、主として尿、経血等の身体から排泄される体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
吸収性物品は、典型的には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。吸収体は、上下面が一枚又は複数枚のコアラップシートに被覆されていてもよい。裏面シートは水蒸気透過性を有していても有しなくてもよい。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつ、生理用ナプキンに適用する場合には、吸収体の起立した両側部の更に外側に、一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、積繊ダクト4内での空気の風速を更に一定にすることを目的として、積繊ダクト4のうち、回転ドラム2の外周面2fに対向する部位のうち、回転ドラム2の回転方向Rに沿う後側Yの端部の近傍の位置にも、積繊ダクト4内に空気のみを取り込む第3の開口部を設けてもよい。
また、前記実施形態においては、前側開口部44A及び後側開口部44Bの両方を設けていたが、どちらか一方でもよい。
1 吸収体の製造装置(積繊装置)
2 回転ドラム
2f 回転ドラムの外周面
4 積繊ダクト
4A 幅漸減区域
4B 幅一定区域
42 天板
43 底板
44A 前側開口部
44B 後側開口部
45 前側第2開口部
46 フィルタ
30 積繊物
31 繊維材料
32 吸収性粒子
X 前側
Y 後側

Claims (6)

  1. 外周面に集積用凹部を有した回転ドラムと、該回転ドラムの外周面に向けて原材料を飛散状態にて供給する積繊ダクトとを有する吸収体の製造装置であって、
    前記積繊ダクトは、前記原材料の飛散方向に沿う上流側の位置に、上流から下流に向かってその幅が漸減する幅漸減区域を有するとともに、該幅漸減区域よりも下流側の位置に、その幅が一定である幅一定区域を有し、
    前記積繊ダクトは、前記原材料の受入部位と前記回転ドラムの外周面に対向する部位との間の位置であって、且つ前記回転ドラムの回転方向に沿う前側の位置及び後側の位置に、該積繊ダクト内に空気のみを取り込む開口部を有し、
    前記開口部は、前記前側の位置及び前記後側の位置における、前記幅漸減区域と前記幅一定区域との境界部付近に位置している、吸収体の製造装置。
  2. 前記積繊ダクトは、前記回転ドラムの外周面に対向する部位のうち、前記回転ドラムの回転方向に沿う前側の端部の近傍の位置にも、該積繊ダクト内に空気のみを取り込む第2の開口部を有する請求項1に記載の吸収体の製造装置。
  3. 前記開口部に、該開口部の開口の程度を調節する開度調節手段が設けられている請求項1又は2に記載の吸収体の製造装置。
  4. 前記開口部に、外部からの異物混入を阻止するフィルタが設けられている請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収体の製造装置。
  5. 前記開口部が、外部から前記積繊ダクトの内部に向けて拡径している請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収体の製造装置。
  6. 前記開口部は、前記幅漸減区域と前記幅一定区域との境界部に対して±150mm以下の範囲に位置している請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収体の製造装置。
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