JP2017093776A - 吸収体の製造方法及び吸収体の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の吸収体3の製造方法は、回転ドラム2の集積用凹部22に積繊物33Bを形成する積繊工程と、バキュームコンベア4で集積用凹部22内の積繊物33Bを吸引し、帯状のコアラップシート34上に積繊物33Bを転写する転写工程とを備えている。転写工程において、回転ドラム2内部から集積用凹部22内の積繊物33Bへの吹出し風量Qpと、積繊物33Bを吸引するバキュームコンベア4の吸引風量Qrとの関係を、Qp≦Qrとする。
【選択図】図1
Description
図1には、本発明の吸収体の製造装置の好ましい一実施形態の製造装置1の概略が示されている。本実施形態の製造装置1は、繊維材料31及び吸収性粒子32を含む吸収性コア33がコアラップシート34で包まれた吸収体3を製造する装置である。製造装置1は、吸収性コア33の原料を集積する集積用凹部22を外周面21に有する回転ドラム2と、帯状のコアラップシート34を搬送する通気性のベルト41を有し、帯状のコアラップシート34を介して回転ドラム2の集積用凹部22内の積繊物33Bを吸引してコアラップシート34上に転写するバキュームコンベア4とを備えている。本実施形態では、製造装置1は、回転ドラム2及びバキュームコンベア4に加えて、回転ドラム2の外周面21に向けて吸収性コアの原料を飛散状態にて供給するダクト5と、ダクト5に吸収性コアの原料である繊維材料31を供給する繊維材料供給部6と、ダクト5の下流側に隣接して回転ドラム2の外周面21に沿って配され集積用凹部22に集積された吸収性コアの原料の積繊物33Bを押さえる押さえベルト7と、バキュームコンベア4の下流側に配された切断装置8とを備えている。
吐出口24から吹出すエアーの量および中央部、両側部に対応する領域ST、CTの各吸引系列の吸引風量の測定は、それぞれの配管内略中央部に設置したピトー管流量計を用いて測定する。
本実施態様の吸収体3の製造方法は、回転ドラム2の集積用凹部22に積繊物33Bを形成する積繊工程と、バキュームコンベア4で集積用凹部22内の積繊物33Bを吸引し、帯状のコアラップシート34上に積繊物33Bを転写する転写工程とを備えている。以下、具体的に、製造装置1を用いる本実施態様の吸収体3の製造方法について説明する。
例えば、上述の実施態様の製造装置1においては、搬送方向に間欠的に積層物を形成しているが、搬送方向に連続的な積層物を形成し、コアラップシートに被覆された後にコアラップシートとともに切断しても良い。
〔実施例1〕
図1に示す製造装置1を用いて吸収体3を製造した。具体的には、実施例1の製造装置では、回転ドラム2内部から集積用凹部22内の積繊物33Bへの吹出し風量Qpと、積繊物33Bを吸引するバキュームコンベア4の吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値が、1.8であった。
吹出し風量Qpと吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値を0.7とする以外は、実施例1の製造装置と同様な比較例1の製造装置を用いて吸収体3を製造した。
実施例1、比較例1の製造装置を用いて3分間連続して吸収体3を製造し、その後、各製造装置の全体にエアーを吹き付け、飛散していた吸収性コア33の原料を刷毛で集め、回収した吸収性コア33の原料の量を比較した。その結果、実施例1の製造装置において飛散していた吸収性コア33の原料は、比較例1と比較して非常に少なかった。
以上の結果からわかるように、回転ドラム内部から集積用凹部内の積繊物への吹出し風量Qpと、積繊物を吸引するバキュームコンベアの吸引風量Qrとの関係を、Qp≦Qrとすることで、設備汚染を招き難く、生産効率の向上が期待できることがわかった。
(1)バキュームボックス44の準備
バキュームボックス44の天板44Tに関しては、搬送方向(Y方向)からみて幅方向の中央部に対応する領域CTの総開口面積Scが0.050m2であり、搬送方向(Y方向)からみて幅方向の両側部に対応する領域STの総開口面積Ssが0.015m2であった。
図1に示す製造装置1を用いて吸収体3を製造した。具体的に、実施例2の製造装置では、回転ドラム2内部から集積用凹部22内の積繊物33Bへの吹出し風量Qpと、積繊物33Bを吸引するバキュームコンベア4の吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値が、4.3であった。また、転写工程では、搬送方向(Y方向)からみて幅方向の中央部のセンター吸引風量Qcと、搬送方向(Y方向)からみて幅方向の両側部のサイド吸引風量Qsとの関係(Qc/Qs)の値が、0.2であった。
吹出し風量Qpと吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値を3.7とし、センター吸引風量Qcとサイド吸引風量Qsとの関係(Qc/Qs)の値を1.1とする以外は、実施例1の製造装置と同様な実施例3の製造装置を用いて吸収体3を製造した。
吹出し風量Qpと吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値を4.4とし、センター吸引風量Qcとサイド吸引風量Qsとの関係(Qc/Qs)の値を1.5とする以外は、実施例1の製造装置と同様な実施例4の製造装置を用いて吸収体3を製造した。
吹出し風量Qpと吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値を5.2とし、センター吸引風量Qcとサイド吸引風量Qsとの関係(Qc/Qs)の値を1.9とする以外は、実施例1の製造装置と同様な実施例5の製造装置を用いて吸収体3を製造した。
吹出し風量Qpと吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値を3.3とし、センター吸引風量Qcとサイド吸引風量Qsとの関係(Qc/Qs)の値を3.9とする以外は、実施例1の製造装置と同様な実施例6の製造装置を用いて吸収体3を製造した。
吹出し風量Qpと吸引風量Qrとの関係(Qr/Qp)の値を4.0とし、センター吸引風量Qcとサイド吸引風量Qsとの関係(Qc/Qs)の値を5.1とする以外は、実施例1の製造装置と同様な実施例7の製造装置を用いて吸収体3を製造した。
実施例2〜7の製造装置を用いて4時間以上連続して吸収体3を製造し、その後、各製造装置の全体にエアーを吹き付け、飛散していた吸収性コア33の原料を刷毛で集め、回収した吸収性コア33の原料の重量を測定した。そして、実施例2の製造装置を用いた場合に回収した吸収性コア33の原料の重量に対する削減率を測定した。それらの結果を下記表1に示す。
2 回転ドラム
21 外周面
22 集積用凹部
23 ドラム本体
3 吸収体
30 繊維材料のシート状の原反
31 繊維材料
32 吸収性粒子
33 積繊物
34 コアラップシート
4 バキュームコンベア
41 通気性のベルト
42 駆動ロール
43 従動ロール
44 バキュームボックス
44T 天板
5 ダクト
51 吸収性粒子導入部
6 繊維材料供給部
61 解繊機
7 押さえベルト
71,72 ロール
8 切断装置
81 切断刃
82 カッターロール
83 アンビルロール
Claims (8)
- 繊維材料及び吸収性粒子を含む吸収性コアがコアラップシートで包まれた吸収体の製造方法であって、
回転ドラムの外周面に設けられた集積用凹部に、吸収性コアの原料を集積して積繊物を形成する積繊工程と、
前記回転ドラム内部から前記集積用凹部内の前記積繊物に対して気体を吹出すとともに、バキュームコンベアの有する通気性のベルト上に配された帯状のコアラップシートを介して該バキュームコンベアで、前記回転ドラムの前記集積用凹部内の前記積繊物を吸引し、該帯状のコアラップシート上に該積繊物を転写する転写工程とを備え、
前記転写工程において、前記回転ドラム内部から前記集積用凹部内の前記積繊物への吹出し風量Qpと、前記積繊物を吸引する前記バキュームコンベアの吸引風量Qrとの関係を、Qp≦Qrとする吸収体の製造方法。 - 前記転写工程では、前記ベルトで搬送されている前記帯状のコアラップシートの搬送方向からみて幅方向の中央部に前記積繊物を転写しており、
前記幅方向の中央部で該コアラップシートを介して前記積繊物を吸引するセンター吸引風量Qcと、前記幅方向の両側部で該コアラップシートを吸引するサイド吸引風量Qsとの関係を、Qc>Qsとする請求項1に記載の吸収体の製造方法。 - 前記転写工程では、前記ベルトで搬送されている前記帯状のコアラップシートの搬送方向からみて幅方向の中央部に前記積繊物を転写しており、
前記バキュームコンベアの有するバキュームボックスの天板において、前記幅方向の中央部に対応する領域の総開口面積Scと、前記幅方向の両側部に対応する領域の総開口面積Ssとの関係を、Sc>Ssとする請求項1又は2に記載の吸収体の製造方法。 - 前記帯状のコアラップシートの搬送方向からみて幅方向の一側部で該コアラップシートを吸引する一方側のサイド吸引風量Qs1と、前記幅方向の他側部で該コアラップシートを吸引する他方側のサイド吸引風量Qs2との関係を、Qs1=Qs2とする請求項2又は3に記載の吸収体の製造方法。
- 繊維材料及び吸収性粒子を含む吸収性コアがコアラップシートで包まれた吸収体の製造装置であって、
吸収性コアの原料を集積する集積用凹部を外周面に有する回転ドラムと、
帯状のコアラップシートを搬送する通気性のベルトを有し、該帯状のコアラップシートを介して前記回転ドラムの前記集積用凹部内の前記積繊物を吸引するバキュームコンベアとを備え、
前記回転ドラム内部から前記集積用凹部内の前記積繊物への吹出し風量Qpと、前記積繊物を吸引する前記バキュームコンベアの吸引風量Qrとの関係が、Qp≦Qrである吸収体の製造装置。 - 前記バキュームコンベアは、前記帯状のコアラップシートの搬送方向からみて幅方向の中央部に対応する領域の吸引系列と、前記幅方向の両側部に対応する領域の吸引系列とが分かれている請求項5に記載の吸収体の製造装置。
- 前記バキュームコンベアの有するバキュームボックスの天板において、前記帯状のコアラップシートの搬送方向からみて幅方向の中央部に対応する領域の総開口面積Scと、前記幅方向の両側部に対応する領域の総開口面積Ssとの関係が、Sc>Ssである請求項5又は6に記載の吸収体の製造装置。
- 前記バキュームコンベアは、前記帯状のコアラップシートの搬送方向からみて幅方向の一側部に対応する領域の吸引系列と、前記幅方向の他側部に対応する領域の吸引系列とが分かれている請求項5〜7の何れか1項に記載の吸収体の製造装置。
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