JP2020188980A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】前方部からの漏れを防止することが可能な吸収性物品に関する。【解決手段】前記吸収性物品は、表面シートと、裏面シートと、吸収性コアを有する吸収体と、を有する本体を備える。前記吸収性コアは、縦方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部と、前記前方コア部及び前記後方コア部の間に位置し、前記前方コア部及び前記後方コア部よりも幅の狭い中間コア部と、を有する。前記中間コア部は、横方向中央部に位置し、前記裏面シート側に突出する高坪量部と、前記高坪量部より低い坪量を有し前記高坪量部の横方向側部に位置する低坪量部と、を含み、横方向中央部において、前記前方コア部の坪量は、前記後方コア部の坪量よりも高い。【選択図】図6

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等のように、下着の内側に配して使用するタイプの吸収性物品は、経血等の液状物を吸収するための吸収体を備えている。吸収体は、当該液状物を吸収し拡散する吸収性コアのほか、当該吸収性コアを被覆するコアラップシート等を有する。例えば特許文献1には、装着者の排泄領域に対向する吸収性コアの中央領域に、排泄領域に対するフィット性を高めるための突出部が設けられた吸収性物品が開示されている。
特開2014−104093号公報
生理用ナプキン等の吸収性物品では、就寝時や座位時など着用者の多様な姿勢時において、高いフィット性が求められる。例えばうつ伏せ寝時や座位で後方に重心が移動した場合などには、吸収性物品の前方部と着用者の排泄領域前方部との間に隙間が生じやすく、排泄された液状物の前方からの漏れが懸念される。
本発明の課題は、前方部からの漏れを防止することが可能な吸収性物品に関する。
本発明の一形態に係る吸収性物品は、液透過性の表面シートと、裏面シートと、吸収性コアを有し前記表面シート及び前記裏面シートの間に配置された吸収体と、を有する本体を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び前記縦方向に直交する横方向を有する。
前記吸収性コアは、
前記縦方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部と、
前記前方コア部及び前記後方コア部の間に位置し、前記前方コア部及び前記後方コア部よりも幅の狭い中間コア部と、を有する。
前記中間コア部は、
前記横方向中央部に位置し、前記裏面シート側に突出する高坪量部と、
前記高坪量部より低い坪量を有し前記高坪量部の前記横方向側部に位置する低坪量部と、を含み、
前記横方向中央部において、前記前方コア部の坪量は、前記後方コア部の坪量よりも高い。
以上のように、本発明の吸収性物品によれば、前方部からの漏れを防止することが可能である。
本発明の一実施形態の吸収性物品を示す斜視図である。 上記吸収性物品を示す平面図である。 図2のIII−III線で切断した断面図である。 上記吸収性物品の吸収性コアを示す図であり、下面側から見た裏面図である。 上記吸収性コアの中間コア部の構成を模式的に示す断面図であり、図5Aは非着用時、図5Bは着用時を示す。 図4のVI−VI線で切断した断面図である。 上記吸収性物品を示す平面図であり、上記吸収性物品のウイング部と上記吸収性コアとの位置関係を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
図1及び図2に示す吸収性物品1は、本体Mと、一対のウイング部Wと、一対の立体ガードGと、一対の後方フラップ部Fと、圧搾溝部Eと、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上、着衣に近い側を下という事がある。
ナプキン1は、就寝時に使用されてもよく、例えば縦方向Xに沿って30cm以上の長さを有していてもよい。
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の下着の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体11を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
立体ガードGは、本体Mの横方向Y周縁に設けられ、縦方向Xに延びるように配置される。立体ガードGは、着用時に厚み方向Zに起立し、横方向Yの液の漏れを防止することができる。なお、「厚み方向に起立する」とは、着用者側に向かって起立することを意味する。
圧搾溝部Eは、後述する表面シート12から厚み方向Z下方に向かって圧縮されて形成され、例えば、本体Mの周縁部を囲むように構成される。
ウイング部Wは、本体Mから横方向Yの外方に大きく突出するように構成される。
後方フラップ部Fは、本体Mの後方部において横方向Yの外方に膨出するように構成される。
なお、ナプキン1は、ウイング部W、立体ガードG、圧搾溝部E及び後方フラップ部Fのうちの少なくとも一つを有さなくてもよい。
図3に示すように、ナプキン1は、吸収体11と、表面シート12と、裏面シート13と、一対のサイドシート14と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート13、吸収体11、及び表面シート12が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤やヒートシール等による接合、及び圧搾溝部Eによるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
吸収体11は、縦方向Xに沿って延び、表面シート12と裏面シート13との間に配置される。吸収体11は、液を表面シート12から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体11は、吸収性コア16と、コアラップシート17と、を有する。
吸収性コア16は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。
コアラップシート17は、吸収性コア16を被覆し、例えば吸収性コア16の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート17は、例えばティッシュペーパー状の薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
表面シート12は、液透過性のシート材として構成され、吸収体11の厚み方向Z上方に配置される。なお、表面シート12と吸収体11との間には、表面シート12から吸収体11への液の透過性の向上、吸収体11に吸収された液の表面シート12への液戻りの防止等の観点から、セカンドシート(サブレイヤーシート)が配置されていてもよい。
裏面シート13は、吸収体11の厚み方向Z下方に配置される。裏面シート13は、例えば周縁部において、表面シート12及びサイドシート14と接着剤、熱シール等によって接合される。裏面シート13は、接着剤等によって吸収体11に接合されていてもよい。
本体Mにおける裏面シート13の外表面には、本体粘着部18が設けられ、ウイング部Wにおける裏面シート13の外表面には、ウイング粘着部19が設けられる。これらの本体粘着部18及びウイング粘着部19は、ナプキン1を着衣に対して固定させるずれ止め材としての機能を有する。これらの粘着部18,19は、例えば、裏面シート13にホットメルト粘着剤等の粘着剤を塗工することにより形成される。なお、図示はしないが、ナプキン1は、後方フラップ部Fに設けられた後方フラップ粘着部をさらに備えていてもよい。
一対のサイドシート14は、表面シート12を挟んで横方向Yに相互に対向し、ナプキン1の横方向Y周縁に配置される。サイドシート14は、不織布や樹脂製等のフィルムで形成することができる。サイドシート14は、液難透過性、撥水性及び透湿性等の機能を有することが好ましく、積層構造でも、単層構造でもよい。
サイドシート14は、本実施形態において、横方向Y周縁部が外側に折り返されて、立体ガードGを構成する。サイドシート14は、立体ガードGの基部において接着剤15により表面シート12に接合される。
[吸収性コアの構成]
(全体構成)
図3に示すように、吸収性コア16は、厚み方向Z上方(表面シート12側)に位置する上面16aと、厚み方向Z下方(裏面シート13側)に位置する下面16bと、を有する。吸収性コア16は、下面16bに凹凸構造が形成され、後述する各部の坪量が調整される。また、上面16aは、例えば平坦に構成されるが、着用時には、着用者から厚み方向Zの圧力が付加されることで変形し得る。当該変形の詳細については、後述する。
図4に示すように、吸収性コア16は、前方コア部20と、中間コア部21と、後方コア部22と、を有する。前方コア部20、中間コア部21及び後方コア部22は、縦方向Xに沿って並んでいる。すなわち、前方コア部20及び後方コア部22は縦方向Xの両端部側に位置し、前方コア部20及び後方コア部22の間に中間コア部21が位置する。中間コア部21は、着用者の排泄領域に対向する領域であり、前方コア部20及び後方コア部22は、着用者の排泄領域の前方部及び後方部にそれぞれ対向する部分である。吸収性コア16は、横方向Yにおいて左右対称な平面形状を有する。
図4に示すように、中間コア部21は、前方コア部20の幅寸法D1及び後方コア部22の幅寸法D3よりも狭い幅寸法D2を有する。つまり、吸収性コア16は、中間コア部21において横方向Yに括れた平面形状を有する。
中間コア部21の幅寸法D2は、横方向Yにおける最小幅寸法をいうものとする。前方コア部20の幅寸法D1及び後方コア部22の幅寸法D3は、横方向Yにおける最大幅寸法をいうものとする。
吸収性コア16が幅狭な中間コア部21を有することで、着用者の両脚が閉じ股間幅が狭くなった場合に、中間コア部21に付加される横方向Yからの外力を低減させることができる。
前方コア部20の幅寸法D1及び後方コア部22の幅寸法D3は同一でも異なっていてもよく、図4に示す例では、略同一の寸法を有する。
図4に示す例では、中間コア部21の幅寸法D2が縦方向Xに沿って一定に形成されている。また、前方コア部20の幅寸法D1及び後方コア部22の幅寸法D3は、後述する前方テーパ領域20t及び後方テーパ領域22t以外の領域で縦方向Xに沿って一定であるが、これに限定されない。
なお、ある領域において「幅寸法が一定」とは、当該領域の横方向Yにおける最小幅を100%としたときに、当該領域内の幅寸法の差異が20%以下に収まっていることをいう。なお、前方コア部20及び後方コア部22では、横方向Yにおける最小幅を100%としたときに各領域内の幅寸法の差異が10%以下であることが好ましい。
前方コア部20及び後方コア部22の縦方向Xの長さ寸法は同一でも異なっていてもよく、例えば後方コア部22がより長く構成される。
幅寸法の異なる前方コア部20と中間コア部21との境界部分は、例えば縦方向X前方に向かって幅が漸増するように構成される。すなわち、前方コア部20は、中間コア部21に隣接して形成され、縦方向X前方に向かって幅が漸増する前方テーパ領域20tを含む。
同様に、幅寸法の異なる後方コア部22と中間コア部21との境界部分は、例えば縦方向X後方に向かって幅が漸増するように構成される。すなわち、後方コア部22は、中間コア部21に隣接して形成され、縦方向X後方に向かって幅が漸増する後方テーパ領域22tを含む。
前方テーパ領域20t及び後方テーパ領域22tの外縁は直線状に限定されず、曲線状でもよい。後方テーパ領域22t及び前方テーパ領域20tの形状は、前後対称でもよいし、前後非対称でもよい。
(中間コア部の構成)
中間コア部21は、高坪量部23と、高坪量部23よりも低い坪量を有する低坪量部24と、を有する。図4及び後述する図7では、高坪量部23を高密度のドットパターンで示し、低坪量部24を低密度のドットパターンで示している。
高坪量部23は、横方向Y中央に位置し、裏面シート13に向かって突出する。
低坪量部24は、高坪量部23の横方向Y側部に形成される。図4に示す例では、低坪量部24は、高坪量部23を挟んで左右に分割されている。
吸収性コア16の坪量は、高密度の圧搾溝部以外の領域において、厚みと正の相関を有する。このため、高坪量部23は、低坪量部24から厚み方向Z下方に突出し、低坪量部24よりも厚く構成される。
また、吸収性コア16の坪量は、剛性とも正の相関を有する。つまり、高坪量部23は、低坪量部24よりも剛性が高く、外力に対して変形しにくい。一方で、低坪量部24は、坪量が相対的に低いため、外力に対して変形しやすい構成を有する。
図5の模式的な断面図を用いて、中間コア部21における非着用時(図5A)及び着用時(図5B)の形状について説明する。
図5Aに示すように、中間コア部21は、下面16bにおいて、高坪量部23と低坪量部24との間に形成された段差を有する。
すなわち、高坪量部23は、下面16bにおいて、頂面領域23bと、頂面領域23bから連続して形成された側面領域23eと、を含む。
頂面領域23bは、厚み方向Z下方を向く面であり、全体として平坦に構成されている。
側面領域23eは、厚み方向Z下方に突出する高坪量部23の側面を構成し、例えば横方向Yに向く面である。
図5Aに示す例では、側面領域23eがXY平面に対して垂直になるように構成され、高坪量部23の平面視における面積が頂面領域23bの面積と同一に構成されている。しかし、これに限定されず、例えば側面領域23eがXY平面に対して傾斜していてもよい。
一方、上面16aは、下面16bと比較すると平坦な中央領域23aを含む。
なお、「上面16a又は下面16bが平坦」とは、後述する低坪量の溝部及び圧搾溝部Eを除いた領域が略平坦であることをいい、コア材の繊維等の突出による細かな凹凸は考慮しないものとする。また図5において、当該溝部及び圧搾溝部Eの図示は省略している。
低坪量部24は、上面16aにおいて、第1周縁領域24aを含み、下面16bにおいて、第2周縁領域24bを含む。
第1周縁領域24aは、中央領域23aから連続して平坦に形成され、図5Aに示す非着用時においては中央領域23aと同一平面上に位置している。
第2周縁領域24bは、側面領域23eの端部から横方向Y外方に張り出した領域である。
図5Bに示す着用時において、中間コア部21は、着用者から厚み方向Z下方、すなわち着衣側に向かって圧力が付加された状態となる。下面16bには、高坪量部23である頂面領域23bと低坪量部24である第2周縁領域24bとの間に段差が形成されているため、第2周縁領域24bは、側面領域23e側に押し付けられる。これにより、上面16aは、中央領域23aと第1周縁領域24aとの間で折れ曲がり、第1周縁領域24aが、中央領域23aに接続された基部から端部側に向かって押し下げられる。したがって、第1周縁領域24aが斜面状に変形する。
つまり、着用時には、高坪量部23の横方向側部に形成された低坪量部24が、着用者から付加される圧力によって着衣側に押し付けられる。これにより、裏面シート13側に突出する高坪量部23は、相対的に肌側に向かって押し上げられ、中間コア部21が横方向中央部において着用者側に盛り上がるように変形する。これにより、高坪量部23が着用者の排泄領域に密着する。
また、吸収性コア16は、上面16a側に段差を有さず、第1周縁領域24aが中央領域23aから連続する斜面状に変形する。これにより、上面16aと排泄領域との間に隙間のできにくい構成となり、排泄領域へのフィット性及び装着感の高いナプキン1となる。
さらに、中間コア部21は、前方コア部20及び後方コア部22よりも幅狭に構成される。これにより、ナプキン1では、着用者の両脚によって付加される横方向Yからの外力が緩和される。さらに、中間コア部21が幅狭に構成されることで、易変形領域である低坪量部24の幅も小さく構成できる。このため、着用者の両脚によって低坪量部24が横方向Yに圧縮されるような意図しない変形を抑制できる。つまり、横方向Yからの外力によって、低坪量部24の第2周縁領域24bが、側面領域23e側に押し付けられるように適切に変形し易くなる。したがって、中間コア部21が幅狭に構成されることで、高坪量部23が厚み方向Z上方へ盛り上がるような凸形状へ変形し易くなり、排泄領域へのフィット性をより高めることができる。
(前方コア部と後方コア部の坪量関係)
図6に模式的に示すように、ナプキン1では、前方コア部20の坪量が、後方コア部22の坪量よりも高くなるように構成される。なお、図6では、後述する低坪量の溝部及び圧搾溝部Eの図示を省略している。
より具体的に、ナプキン1では、前方コア部20全体の坪量が、後方コア部22全体の坪量よりも高くなるように構成される。しかし、少なくとも横方向中央部において、前方コア部20の坪量が、後方コア部22の坪量よりも高くなるように構成されればよい。
図4に示すように、前方コア部20の横方向中央部20cとは、前方コア部20を横方向Yに3等分したうちの中央の部分をいう。これに対し、前方コア部20の横方向Y両側方の部分を、横方向側部20dとする。
同様に、後方コア部22の横方向中央部22cとは、後方コア部22を横方向Yに3等分したうちの中央の部分をいう。これに対し、後方コア部22の横方向Y両側方の部分を、横方向側部22dとする。
上述のように、坪量と厚みとは、圧搾溝部Eを除き正の相関関係を有するため、前方コア部20の横方向中央部20cの厚みD4は、後方コア部22の横方向中央部22cの厚みD5よりも大きく構成される。
このように、ナプキン1では、前方コア部20が、後方コア部22よりも高坪量で厚く構成される。これにより、前方コア部20の横方向中央部20cも、高坪量部23から連続して厚み方向Z上方に盛り上がる形状になり易く、着用者の排泄領域前方部との密着性が高められる。また、上面16aには、高坪量部23と前方コア部20の横方向中央部20cとの間の段差が形成されていないため、前方コア部20が着用者の身体形状に沿うような縦方向Xに湾曲する形状になり易く、着用者の排泄領域前方部との密着性がさらに高められる。
以上のように、ナプキン1では、高坪量部23が裏面シート13側に突出していること、中間コア部21が幅狭に構成されること、及び、少なくとも横方向中央部において前方コア部20の坪量が後方コア部22の坪量よりも高くなるように構成されること、により、着用者との密着性が十分高められる。さらに、ナプキン1では、うつ伏せ寝時や臀部に重心が付加された時などの、前方からの液の漏れが懸念されるような場合でも、前方コア部20における着用者との密着性が維持され、前方コア部20からの液の漏れが抑制される。以下、詳細に説明する。
着用者がうつ伏せ寝の姿勢においては、前方コア部20が着用者から厚み方向Z下方に押される。これにより、前方コア部20が厚み方向Zに圧縮されるとともに、ナプキン1に対し、前方に引っ張る力が作用する。
上述のように、ナプキン1では、高坪量部23と着用者の排泄領域とが密着し易いため、高坪量部23においてナプキン1の前方への移動が抑制される。
また、中間コア部21が幅狭に構成されることで、上述のように高坪量部23の上方へ凸に盛り上がる変形が促進され、前方への移動抑制効果を高めることができる。
さらに、ナプキン1では、少なくとも横方向中央部において、前方コア部20の坪量が後方コア部22の坪量よりも大きい。これにより、低坪量の後方コア部22が、ナプキン1を前方へ引っ張る力に対して相対的に移動しやすくなる。この後方コア部22の移動によって、当該前方への引っ張り力のエネルギが消費され、当該引っ張り力が緩和される。したがって、前方コア部20の前方への移動がさらに抑制されることで、前方コア部20において、着用者の排泄領域前方部に沿うような、縦方向Xに湾曲する好ましい形状が維持される。これにより、前方コア部20と着用者との間の隙間の発生が抑制され、液の前方からの漏れが抑制される。
また、座位や、座位から仰向け寝の姿勢に移行する動作においてナプキン1が臀部側に加重された際(以下、後方重心移動動作時とする)には、ナプキン1に対し、後方に引っ張る力が作用する。
ナプキン1では、後方に向かって高坪量部23が引っ張られた場合でも、後方コア部22よりも坪量の高い前方コア部20が、高坪量部23とともに上方に盛り上がった形状を維持し易い。これにより、仮に高坪量部23が後方へ移動した場合でも、前方コア部20の凸形状が着用者の排泄領域に密着する。したがって、排泄領域及びその前方におけるフィット性が維持され、前方からの液の漏れが抑制される。
(前方コア部と低坪量部との坪量関係)
ナプキン1では、前方コア部20の横方向中央部20cにおける坪量は、低坪量部24の坪量よりも高い。
これにより、両脚による横方向Y外方からの外力によって、低坪量部24がより変形し易くなる。したがって、高坪量部23が相対的に盛り上がるように変形し易くなり、高坪量部23と着用者の排泄領域との密着性が高まり、ナプキン1が前後方向に移動しにくくなる。
つまり、うつ伏せ寝時には、ナプキン1が前方へ引っ張られる力を高坪量部23において抑制でき、前方コア部20の前方への移動をより確実に抑制できる。
また、後方重心移動動作時には、低坪量部24が後方へ引っ張られる力を受けるが、低坪量部24が変形しやすいため、引っ張り力のエネルギが低坪量部24で消費され、この力が低坪量部24において緩衝される。これにより、前方コア部20が低坪量部24に向かって後方に引っ張られることが抑制され、前方コア部20の後方への移動が抑制される。
したがって、上記構成により、前方コア部20の移動が抑制され、前方コア部20の変形に伴う液の漏れが抑制される。
(高坪量部の平面形状)
図4に示すように、高坪量部23は縦方向Xに沿って延びるが、その前後端部の形状により、前方コア部20への引っ張り力の伝搬を緩和することができる。なお、高坪量部23の平面形状とは、XY平面における形状をいい、ここでは頂面領域23bの平面形状と同義で用いるものとする。
高坪量部23は、縦方向X前方に向かって横方向Yの幅が漸減する前端部23cを含む。つまり、中間コア部21の前方部分では、前方コア部20に向かって高坪量部23の幅が徐々に狭まるとともに、低坪量部24の幅が徐々に広がる構成となる。
後方重心移動動作時においては、上述のように着用者からナプキン1に対して後方へ引っ張る力が付加されるが、特に、着用者と密着性の高い高坪量部23に当該引っ張り力が付加され易い。この場合に、前方コア部20に近い前端部23cの幅が前方に向かって漸減することで、前方コア部20に上記引っ張り力が伝搬されにくくなる。したがって、前方コア部20が上記引っ張り力によって後方へ移動することがさらに抑制され、前方コア部20におけるフィット性が維持される。
また、高坪量部23では、縦方向Xにおける後方に位置する後端部23dも、縦方向X後方に向かって幅が漸減する構成を有していてもよい。
図4において、前端部23c及び後端部23dは、円弧形状又は楕円弧形状を有している。これにより、前端部23c及び後端部23dの先端における幅が0となるため、前方コア部20への上記引っ張り力の伝搬がより抑制される。したがって、前方コア部20におけるフィット性が維持される。
高坪量部23の前端部23c及び後端部23dの形状は、上記形状に限定されない。
例えば、前端部23c及び後端部23dは、先端が鋭角の三角形状を有していてもよい。これによっても、前端部23c及び後端部23dが先端に向かって幅が漸減する形状を有し、かつ、前端部23c及び後端部23dの先端における幅が0となる。したがって、図4の前端部23c及び後端部23dと同様の作用効果を得ることができる。
あるいは、前端部23c及び後端部23dは、先端に横方向Yに沿った辺を含む台形状を有してもよいし、角が丸い矩形状を有していてもよい。これらによっても、前端部23c及び後端部23dが先端に向かって幅が漸減する形状を有し、引っ張り力の前方コア部20への伝搬抑制作用を高めることができる。
なお、前端部23c及び後端部23dは、先端に向かって幅が漸減する形状を有さず、全体が略同一の幅の矩形状に構成されてもよい。
[本体粘着部の構成]
図2及び図3に示すように、本体Mにおける裏面シート13の外表面には、縦方向Xに延びる複数の本体粘着部18が設けられている。本体粘着部18により、本体Mが着衣に固定される。
図2に示すように、複数の本体粘着部18は、横方向Yに本体Mを2等分し縦方向Xに延びる中心線L上には設けられておらず、中心線Lの横方向Y両側にそれぞれ配置される。ナプキン1では、例えば2本以上の偶数本の本体粘着部18が、中心線Lに関して線対称に配置されている。各本体粘着部18は、例えば、縦方向Xに延びる帯状のパターンで構成されている。
ナプキン1では、中心線L上に本体粘着部18が設けられていないため、ナプキン1の中心線L上の領域が着衣による制限を受けずに、上方に変形し易くなる。これにより、ナプキン1が横方向Y外側及び厚み方向Zからの外力を受けた場合に、高坪量部23及び前方コア部20が、中心線L上を中心として上方に盛り上がるような好ましい凸形状を採りやすくなる。したがって、前後方向に引っ張り力が付加される後方重心移動動作時及びうつ伏せ寝時にも、高坪量部23及び前方コア部20の横方向中央部が上記凸形状及び密着性を維持しやすく、前方からの液の漏れをより効果的に防止できる。
[溝部の構成]
図4に示すように、吸収性コア16は、低坪量の横溝部26、縦溝部27及び環状溝部28によってブロック状に分割されている。これらの溝部は、吸収性コア16の下面16bに開口し、厚み方向Z上方に向かって形成された溝を有し、周囲より低い坪量を有する。
これらの溝部により、着用時において吸収性コア16を着用者の身体に沿いやすい形状に制御することができる。以下、各溝部の構成と作用について説明する。
(横溝部)
図4に示すように、吸収性コア16は、前方コア部20に設けられた、横方向Yに延びる低坪量の横溝部26aを有する。坪量と剛性とは相関関係を有することから、横溝部26aは、溝部以外の領域と比較して変形しやすい部分となる。
図4に示す例において、横溝部26aは、横方向Yにおいて、前方コア部20の全幅にわたって形成されているが、前方コア部20の一部に形成されていてもよい。
横溝部26aは、剛性が低く変形し易いため、変形の起点となり易い。これにより、横溝部26aを起点として前方コア部20が縦方向Xに湾曲するように変形し易くなり、ナプキン1が、着用者の排泄領域前方部の湾曲形状に沿う形状に変形し易くなる。したがって、前方コア部20におけるフィット性が向上し、前後方向における引っ張り力に対する移動を抑制できる。このことから、うつ伏せ寝時や後方重心移動動作時等においても前方コア部20において好ましい形状が維持され、前方からの液漏れを防止することができる。
また、横溝部26aでは、液の拡散に寄与するコア材が少ない。このため、横溝部26aにより、液の縦方向Xの拡がりを防止でき、前方からの液漏れをより効果的に防止することができる。
図4に示す例では、横溝部26aは、前方コア部20に1本設けられているが、これに限定されず、例えば前方コア部20に複数本設けられていてもよい。
前方コア部20に横溝部26aが複数本存在することで、前方コア部20が着用者の排泄領域前方部の湾曲形状に沿う形状により変形し易くなる。したがって、前方コア部20におけるフィット性が向上し、前後方向における引っ張り力による移動や好ましくない変形を抑制でき、前方からの液漏れをさらに効果的に防止することができる。
さらに、吸収性コア16は、前方コア部20に形成された横溝部26aの他、他の部分に形成された横溝部を有していてもよい。これらの横溝部を総称して「横溝部26」と称する。横溝部26は、吸収性コア16に柔軟性を付与するとともに、着用者の身体へのフィット性を高めることができる。横溝部26a以外の横溝部26の構成等については、後述する。
(縦溝部)
吸収性コア16は、前方コア部20の横方向中央部20cに設けられた、縦方向Xに延びる低坪量の縦溝部27cを有する。上述のように、坪量と剛性とは相関関係を有することから、縦溝部27cは、溝部以外の領域と比較して変形し易い部分となる。
図4に示す例において、縦溝部27cは、横方向中央部20cにおいて1本設けられているが、複数本設けられていてもよい。また、縦溝部27cは、縦方向Xにおいて、前方コア部20の全長にわたって形成されているが、前方コア部20の一部に形成されていてもよい。
縦溝部27cにより、前方コア部20の形状が柔軟に変形可能となり、例えば高坪量部23から連続して横方向中央部20cが盛り上がるような凸形状に変形し易くなる。これにより、着用者の排泄領域の前方部に密着する形状により変形し易くなり、前後方向における引っ張り力による移動を抑制できる。したがって、前方からの液漏れをさらに効果的に防止することができる。
なお、吸収性コア16は、縦溝部27cの他、他の縦溝部を有していてもよい。吸収性コア16に形成された縦溝部を総称して「縦溝部27」と称する。これらの縦溝部27は、吸収性コア16に柔軟性を付与するとともに、着用者の身体へのフィット性を高めることができる。縦溝部27c以外の縦溝部27の構成については、後述する。
(環状溝部)
さらに、吸収性コア16は、高坪量部23の周囲を環状に囲うように、高坪量部23の外縁に沿って形成されている環状溝部28を有していてもよい。環状溝部28を設けることで、着用者から厚み方向Z下方に圧力が付加された場合、環状溝部28が折れ曲がる起点となり得、低坪量部24の厚み方向Z下方への変形がより容易になる。
[ウイング部の構成]
図2及び図7に示すように、ウイング部Wは、本体Mから横方向Y外方に延出する。
図7に示すように、ナプキン1では、ウイング部Wの基部Wa全体が、縦方向Xにおいて低坪量部24と重なるように配される。
ウイング部Wの基部Waは、ウイング部Wの本体Mとの境界部とする。ウイング部Wは、着用時に着衣を挟んで本体Mと対向するように基部Wa付近から折り曲げられ、着用者の着衣の外面に固定される。
つまり、ナプキン1では、ウイング部Wの基部Waの縦方向Xにおける長さが、低坪量部24(中間コア部21)の縦方向Xの長さ以下となり、かつ、基部Wa全体が低坪量部24に面する構成となる。
ウイング部Wの基部Wa全体が低坪量部24と重なるように配されることで、ウイング部Wを着衣の外面に巻き込む際に、低坪量部24が変形し、前方コア部20は当該巻き込みの影響を受けにくくなる。すなわち、低坪量部24は、ウイング部Wの巻き込み時に、着衣側に押し付けられるように変形するため、相対的に高坪量部23が盛り上がるように変形し、好ましい凸形状となり易くなる。一方で、前方コア部20は、上記巻き込みの影響を受けないため、着用者の排泄領域前方部の湾曲に沿った形状に維持され易く、フィット性を維持することができる。したがって、前方からの液の漏れをより効果的に抑制できる。
[本実施形態の追加説明]
以下、本実施形態の説明を補足する。
(吸収性コアの各部の幅)
前方コア部20及び後方コア部22の幅寸法D1,D3は、好ましくは60mm以上、より好ましくは70mm以上であり、そして好ましくは100mm以下、より好ましくは90mm以下である。
中間コア部21の最も狭い部分の幅寸法D2は、好ましくは40mm以上、より好ましくは50mm以上であり、そして好ましくは75mm以下、より好ましくは70mm以下である。
(吸収性コアの坪量)
横溝部26、縦溝部27及び環状溝部28を除く吸収性コア16の坪量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは150g/m以上であり、そして好ましくは1000g/m以下、より好ましくは900g/m以下である。
また、高坪量部23の坪量は、好ましくは400g/m以上、より好ましくは500g/m以上であり、そして好ましくは1000g/m以下、より好ましくは900g/m以下である。
低坪量部24の坪量は、好ましくは80g/m以上、より好ましくは130g/m以上であり、そして好ましくは500g/m以下、より好ましくは400g/m以下である。
前方コア部20全域の坪量は、好ましくは120g/m以上、より好ましくは170g/m以上であり、そして好ましくは700g/m以下、より好ましくは600g/m以下である。
後方コア部22全域の坪量は、好ましくは110g/m以上、より好ましくは160g/m以上であり、そして好ましくは650g/m以下、より好ましくは550g/m以下である。
前方コア部20の横方向中央部20cの坪量は、好ましくは150g/m以上、より好ましくは200g/m以上であり、そして好ましくは750g/m以下、より好ましくは650g/m以下である。
後方コア部22の横方向中央部22cの坪量は、好ましくは140g/m以上、より好ましくは190g/m以上であり、そして好ましくは700g/m以下、より好ましくは600g/m以下である。
前方コア部20の横方向側部20dの坪量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは150g/m以上であり、そして好ましくは650g/m以下、より好ましくは550g/m以下である。
後方コア部22の横方向側部22dの坪量は、好ましくは90g/m以上、より好ましくは140g/m以上であり、そして好ましくは600g/m以下、より好ましくは500g/m以下である。
(吸収性コアの坪量の測定方法)
測定対象である吸収性コア16の各部をフェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、9つの小片を得る。これらの小片は、それぞれ、中間コア部21における高坪量部23及び2つの低坪量部24、前方コア部20における横方向中央部20c及び2つの横方向側部20d、並びに後方コア部22における横方向中央部22c及び2つの横方向側部22dに対応する。
得られた小片の面積は、以下のように求める。まず、切断前の吸収性コア全体をOHPシートに書き写し、小片に対応する切断部毎に区画する。このOHCシートに書き写された画像を、パーソナルコンピューター向けスキャナー(キャノン製 CanoScanMP Navigator EX)でスキャンする。スキャンされた画像を、画像解析ソフト(株式会社ネクサス製 nexus New Qube)を用いて解析し、各切断部(小片)の面積を算出する。
それぞれの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を各部の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。各部のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
なお、前方コア部20全体の坪量は、横方向中央部20c及び2つの横方向側部20dの合計の重量を、これら3つの小片の合計面積で除して算出された坪量とする。同様に、後方コア部22全体の坪量は、横方向中央部22c及び2つの横方向側部22dの合計の重量を、これら3つの小片の合計面積で除して算出された坪量とする。
(吸収性コアの厚み寸法)
吸収性コア16の各部の厚み方向Zの寸法は、坪量を考慮して設定することができる。
高坪量部23の厚みは、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上であり、そして好ましくは15mm以下、より好ましくは13mm以下である。
低坪量部24の厚みは、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上、そして好ましくは12mm以下、より好ましくは10mm以下である。
前方コア部20の横方向中央部20cの厚みD4は、好ましくは2mm以上、より好ましくは4mm以上であり、そして好ましくは14mm以下、より好ましくは11mm以下である。
後方コア部22の横方向中央部22cの厚みD5は、好ましくは2mm以上、より好ましくは4mm以上であり、そして好ましくは13mm以下、より好ましくは10mm以下である。
(横溝部、縦溝部及び環状溝部の構成)
吸収性コア16には、前方コア部20の横方向中央部20cに位置する横溝部26a以外にも、横方向Yに延びる横溝部26が形成されていてもよい。なお、以下の説明において、前方コア部20に位置する横溝部26aを、前方横溝部26aとも称する。
図4に示すように、前方コア部20と中間コア部21との境界部分には、第1境界横溝部26bが設けられる。これにより、低坪量部24の変形が前方コア部20に伝搬することを抑制でき、前方コア部20の好ましい形状が維持される。
中間コア部21には、複数の中間横溝部26cが設けられる。これにより、中間コア部21に柔軟性が付与され、高坪量部23が上方に盛り上がる好ましい凸形状への変形が促される。中間横溝部26cは、図4の例では4本設けられているが、これに限定されない。
中間コア部21と後方コア部22との境界部分には、第2境界横溝部26dが設けられる。これにより、低坪量部24の変形が後方コア部22に伝搬することを抑制できる。
後方コア部22には、複数の後方横溝部26eが設けられる。これにより、後方コア部22が着用者の臀部に沿って縦方向Xに湾曲し易くなり、臀部におけるフィット性も高められる。後方横溝部26eは、図4の例では5本設けられているが、これに限定されない。
横溝部26の配列間隔は、等間隔に限定されず、異なっていてもよい。また、各横溝部26は、吸収性コア16の横方向Y全幅にわたって形成されているが、横方向Yの一部のみに形成されていてもよい。また、各横溝部26の溝幅は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
吸収性コア16には、前方コア部20の横方向中央部20cに位置する縦溝部27c以外にも、縦方向Xに延びる縦溝部27が形成されていてもよい。例えば、前方コア部20の横方向中央部20cの縦溝部27を第1縦溝部27cとし、その横方向Y両側に形成された縦溝部27を、第2縦溝部27d及び第3縦溝部27eとする。
図4に示す前方コア部20において、第2縦溝部27dは、横方向中央部20cと横方向側部20dとの境界に形成され、第3縦溝部27eは、横方向側部20dにそれぞれ形成されている。これに限定されず、例えば第2縦溝部27dが横方向中央部20cに形成されていてもよいし、横方向側部20dに形成されていてもよい。第1縦溝部27c、第2縦溝部27d及び第3縦溝部27eは、横方向Yに等間隔で配置されているが、等間隔でなくてもよい。
さらに、第1縦溝部27c、第2縦溝部27d及び第3縦溝部27eの溝幅は、異なっていてもよいし、同一でもよい。
また、縦溝部27は、前方コア部20のみならず、中間コア部21及び後方コア部22にも形成されていてもよい。図4に示す例では、第1縦溝部27cは、吸収性コア16の縦方向X全長にわたって延びている。第2縦溝部27d及び第3縦溝部27eは、後方コア部22及び前方コア部20の縦方向X全長にわたって延びている。これらの縦溝部27の構成は限定されず、各部の縦方向Xの一部に形成されていてもよいし、溝幅が一定でなくてもよい。例えば、図4に示すように、後方コア部22に配される縦溝部27のうち、横方向Yの中央に位置する縦溝部27cが最も横方向Yの外側に位置する縦溝部27eよりも溝幅が太いことが好ましい。この場合には、後方コア部22に横方向Yからの外力が加わった際に、後方コア部22の横方向Y中央側が、太い縦溝部27cを起点として横方向Yの両側へ折れ曲がり易くなるので、臀裂に沿った形状に後方コア部22が変形して着用感が良好となり易い。後方コア部22において、太い縦溝部27は、3本以上存在することが、上述した効果が一層発揮され易くなるので好ましい。なお、太い縦溝部27(27c、27d)の溝幅は、細い縦溝部27(27e)の溝幅に対して1.1倍以上10倍以下、特に1.2倍以上5倍以下であることが、上述した効果を有効に発揮する観点から好ましい。
縦溝部27、横溝部26及び環状溝部28の溝幅は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上であり、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である。縦溝部27、横溝部26及び環状溝部28の深さは、例えば、0.5mm以上10mm以下である。
また、図3に示すように、ナプキン1では、後方コア部22において、横方向Yの中心線Lに最も近く配された縦溝部27が、本体粘着部18とは平面視において重ならない。より具体的に言うと、図3のナプキン1では、平面視において、当該縦溝部27が、左右一対の本体粘着部18の間に配されている。このため、当該縦溝部27は横方向Yの両側へ折れ曲がり易くなり、後方コア部22が臀部に沿う形状に変形し易くなる。このとき、前述したように、当該縦溝部27が太い縦溝部27(27c、27d)であると、一層臀部に沿う形に変形し易くなる。
上記で説明した他にも、横溝部26、縦溝部27及び環状溝部28の形状や配置などの構成は、図4に記載された構成に限定されず、吸収性コア16の形状や要求される機能等に基づいて適宜設定され得る。また、ナプキン1では、吸収性コア16が、横溝部26、縦溝部27及び環状溝部28のうち少なくとも一つを有していなくてもよい。
なお、各溝部26〜28の「低坪量」とは、吸収性コア16の材料が存在する形態の他、吸収性コア16の材料が存在しない形態も含む概念である。各溝部26〜28で吸収性コア16の材料が存在する形態では、各溝部26〜28を介してその両側に位置する吸収性コア16のブロック状部位が接続されているため、吸収性コア16が動きによってヨレ・破壊・千切れ等が生じ難く、かつ柔軟性を付与することが出来るためより好ましい。
(コアラップシートの構成)
図3に示すように、コアラップシート17は、吸収性コア16の表裏を被覆するように、吸収性コア16の横方向Yに巻き付けられる。コアラップシート17の横方向Yに沿った幅寸法は、例えば縦方向Xに沿って一定に構成されるが、これに限定されず、縦方向X中間部で小さい又は大きい幅寸法を有するように構成されてもよい。
図5に示すように、コアラップシート17は、吸収性コア16の各部を被覆するコア被覆部17cと、低坪量部24の横方向Y外方へ延出する延出部17sと、を有する。
延出部17sは、中間コア部21の括れ形状を形成する空間領域Sを区画するように構成される。すなわち、延出部17sの内部には、吸収性コア16を構成するコア材が存在していない。但し、空間領域Sには、コア材の本体は存在しないが、吸収性コア16の周縁から外方へ突出した繊維や、吸収性コア16から分離したコア材の一部が部分的に存在してもよい。
吸収体11のうち、延出部17sは、低坪量部24よりも低い坪量で構成され、より変形し易く構成される。図5に示すように、着用時には、コアラップシート17の延出部17sが、着用者から厚み方向Z下方(着衣側)に向かって圧力を受ける。コアラップシート17は、吸収性コア16よりも十分に低い剛性を有するため、延出部17sは、当該圧力によって着衣に沿うように押し付けられた状態が維持される。つまり、コアラップシート17の延出部17sが厚み方向Z下方に押し付けられていることで、コアラップシート17の内部に位置する低坪量部24も、厚み方向Z下方に押し下げられた状態に維持される。
このように、低坪量部24のさらに横方向Y外方にコアラップシート17の延出部17sが存在することで、低坪量部24が自身の弾性力によって着用前の形状に戻ることを防止できる。これにより、高坪量部23が相対的に厚み方向Z上方に盛り上がった状態に維持される。したがって、高坪量部23と排泄領域との間の密着性が維持され、ナプキン1に前後方向の引っ張り力が付加された場合にも、ナプキン1全体の移動を抑制でき、前方からの漏れをより効果的に防止することができる。
(立体ガードの構成)
図2及び図3に示すように、立体ガードGは、折返し領域141と、固定端部142と、弾性部材143とを有する。立体ガードGは、本実施形態においてサイドシート14で構成されるが、サイドシート14とは別のシート材で形成されてもよい。
折返し領域141は、サイドシート14において、横方向Y外方に折り返された部分である。
固定端部142は、立体ガードGの横方向Y内側の端部であり、表面シート12の肌対向面に接合される立体ガードGの基部である。固定端部142は、本実施形態において接着剤15を用いて表面シート12に接合される。
弾性部材143は、折返し領域141に配置され、縦方向Xに伸縮可能な複数の糸状弾性部材を含む。弾性部材143は、XY平面に引き延ばされた状態のサイドシート14に、縦方向Xに伸長された状態で取り付けられる。これにより、着用時に、弾性部材143が縦方向Xに収縮して肌対向面が緩やかに凹むように本体Mが湾曲し、折返し領域141が厚み方向Zに起立することができる。起立した折返し領域141の肌側の面は、着用者の肌と当接し得る面となり、横方向Yの液漏れが防止される。
図2に示すように、立体ガードGは、本実施形態において、本体Mの縦方向X全長にわたって配置され、少なくとも一部が起立可能に構成される。
立体ガードGは、起立領域G1と非起立領域G2とを有する。
起立領域G1は、厚み方向Zに起立可能に構成される。起立領域G1は、前方部分において、中間コア部21から前方コア部20まで延出しており、後方部分において、中間コア部21から後方コア部22まで延出している。
非起立領域G2は、起立領域G1の後方及び前方にそれぞれ形成される。非起立領域G2は、例えばサイドシート14が折り返された状態でサイドシート14の外面と厚み方向Zに接合される。これにより、非起立領域G2では折返し領域141が起立しないように構成される。
弾性部材143は、実際には非起立領域G2を含む立体ガードG全体に配置されているが、少なくとも起立領域G1に配置されていればよい。図2では、非起立領域G2における弾性部材143の図示を省略している。
立体ガードGの起立領域G1が前方コア部20の一部まで延出することで、前方コア部20に弾性部材143による弾性力が作用し、前方コア部20が着用者の身体に沿って縦方向Xに湾曲する形状を採りやすくなる。これにより、前方コア部20におけるフィット性が高まり、前方からの液漏れを効果的に防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
以上の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本発明の吸収性物品は、例えば、尿取りパットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
1…ナプキン(吸収性物品)
11…吸収体
12…表面シート
13…裏面シート
16…吸収性コア
20…前方コア部
20c…横方向中央部
20d…横方向側部
21…中間コア部
22…後方コア部
23…高坪量部
24…低坪量部

Claims (7)

  1. 液透過性の表面シートと、裏面シートと、吸収性コアを有し前記表面シート及び前記裏面シートの間に配置された吸収体と、を有する本体を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び前記縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、
    前記縦方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部と、
    前記前方コア部及び前記後方コア部の間に位置し、前記前方コア部及び前記後方コア部よりも幅の狭い中間コア部と、を有し、
    前記中間コア部は、
    前記横方向中央部に位置し、前記裏面シート側に突出する高坪量部と、
    前記高坪量部より低い坪量を有し前記高坪量部の前記横方向側部に位置する低坪量部と、を含み、
    前記横方向中央部において、前記前方コア部の坪量は、前記後方コア部の坪量よりも高い
    吸収性物品。
  2. 前記前方コア部の前記横方向中央部における坪量は、前記低坪量部の坪量よりも高い
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記高坪量部の前端部は、前記縦方向前方に向かって前記横方向の幅が漸減するように構成される
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品は、前記本体における前記裏面シートの外表面に設けられた、前記縦方向に延びる複数の本体粘着部をさらに具備し、
    前記複数の本体粘着部は、前記横方向に前記本体を2等分し前記縦方向に延びる中心線上には設けられておらず、前記中心線の前記横方向両側にそれぞれ配置される
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性コアは、前記前方コア部に設けられた、前記横方向に延びる低坪量の横溝部をさらに有する
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性コアは、前記前方コア部の前記横方向中央部に設けられた、前記縦方向に延びる低坪量の縦溝部をさらに有する
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品は、前記本体から前記横方向外方に延出するウイング部をさらに具備し、
    前記ウイング部の基部全体が、前記縦方向において前記低坪量部と重なるように配される
    請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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