JP6181027B2 - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP6181027B2
JP6181027B2 JP2014221015A JP2014221015A JP6181027B2 JP 6181027 B2 JP6181027 B2 JP 6181027B2 JP 2014221015 A JP2014221015 A JP 2014221015A JP 2014221015 A JP2014221015 A JP 2014221015A JP 6181027 B2 JP6181027 B2 JP 6181027B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
basis weight
skin
absorbent
absorbent core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014221015A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016086872A5 (ja
JP2016086872A (ja
Inventor
達之 山口
達之 山口
啓介 長島
啓介 長島
学 松井
学 松井
祐貴 塚本
祐貴 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2014221015A priority Critical patent/JP6181027B2/ja
Priority to CN201580055603.4A priority patent/CN106794085B/zh
Priority to PCT/JP2015/079509 priority patent/WO2016067965A1/ja
Priority to TW104135926A priority patent/TWI691313B/zh
Publication of JP2016086872A publication Critical patent/JP2016086872A/ja
Publication of JP2016086872A5 publication Critical patent/JP2016086872A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6181027B2 publication Critical patent/JP6181027B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/45Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the shape
    • A61F13/49Absorbent articles specially adapted to be worn around the waist, e.g. diapers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/53Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/53Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium
    • A61F13/539Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium characterised by the connection of the absorbent layers with each other or with the outer layers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
従来、生理用ナプキン等の吸収性物品における吸収体に、着用者の肌の凹凸形状に沿うように隆起部を設けることが知られており、またその隆起部に溝を形成することも知られている。例えば、特許文献1,2には、溝を有する隆起部を吸収体の中央部付近に備えた吸収体が開示されている。
特開2009−112590号公報 特開2012−125366号公報
特許文献1における吸収体は、上層及び下層を有する積層構造を有すると共に、上層が存在して隆起部を形成している中央領域に上下層に亘る窪みが形成されている。しかし、その窪みは、熱エンボス加工により形成されたもので、窪みの底部付近が圧密化されているため、着用者の動きに対する柔らかな追従性に関しては改善の余地がある。
また、特許文献2には、多数のブロック状の凸部を有する吸収体に、同様に多数の凸部からなる隆起部を設けており、隆起部が着用者の動作に対して追従しやすくなってはいるが、着用時に着用者側から強い圧力が加わった場合などにおけるフィット性については改善の余地がある。
したがって本発明の課題は、上述した従来技術の性能をより高め得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸収性物品の前後方向に長い縦長形状の吸収性コアを含む吸収体を、肌対向面を形成する肌側シートと非肌対向面を形成する非肌側シートとの間に備えた吸収性物品であって、前記吸収性コアは、排泄部対向部に、幅方向両側に位置する側方領域と、該側方領域よりも幅方向中央側に位置する、該側方領域よりも厚みが大きい中央領域とを有しており、前記側方領域と前記中央領域とは一体成形されており、前記中央領域は前記非肌側シート側に向かって突出しており、前記吸収体は、平面視において前記側方領域が存在する領域に、前記非肌側シートと接合されていない非接合領域を有している、吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品は、着用時のフィット感に優れ、特に高い圧力が加わった時のフィット感に優れる。
図1は、本発明の第1実施形態である生理用ナプキンを示す斜視図である。 図2(a)は、図1のIIa−IIa線断面図であり、図2(b)は、図1のIIb−IIb線断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンの吸収体を非肌対向面側から視た平面図である。 図4は、中央肉厚領域の両側部を加圧し、中央突出部よりも密度が高く側方領域よりも坪量の高い突起部隣接高密度部を形成する方法の一例の説明図である。 図5は、図1の生理用ナプキンの着用状態における吸収体の変形状態を示す模式図である。 図6は、図1に示す生理用ナプキンの吸収性コアの製造に好ましく使用される積繊装置の要部を示す模式図である。 図7(a)及び図7(b)は、図6に示す積繊装置における積繊ドラム外周部の、ドラム周方向に沿う断面を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品の第1実施形態としての生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1ともいう)は、就寝時の使用に適した夜用のナプキンであり、好適には、長さ30cm以上のものである。
ナプキン1は、図1に示すように、前後方向に長い形状の吸収性本体6と、一対のウイング部7,7と、一対の後方フラップ部8,8とを有している。生理用ナプキン等の吸収性物品に関し、「前後方向」とは、着用時に着用者の前後方向と一致する方向である。また、本明細書において、前後方向が長手方向であり、これと直交する方向を幅方向という。
ナプキン1は、その長手方向に、前方部A、排泄部対向部B及び後方部Cを有しており、排泄部対向部Bにおける吸収性本体6の左右両側に一対のウイング部7,7、後方部Cにおける吸収性本体6の左右両側に一対の後方フラップ部8,8を有している。ナプキン1(吸収性物品)又は吸収性本体6に関し、排泄部対向部Bは、幅方向の中央部が着用者の膣口である液排泄部に対向配置される部分であり、前方部Aは、排泄部対向部Bより着用者の前側(腹側)に配される部分であり、後方部は、排泄部対向部Bより着用者の背中側に配される部分である。
ナプキン1は、着用時に着用者の肌側に向けられる肌対向面を形成する肌側シート2、着用時にショーツ等の衣類側に向けられる非肌対向面を形成する非肌側シート3、及びこれら両シート2,3間に配置された吸収体4を備えている。なお、本明細書においては、肌側シート2、非肌側シート3及び吸収性コア40が平面視に重なっている部分を吸収性本体6と呼ぶ。ナプキン1では、肌側シート2は、液透過性の表面シート2a及びその両側に接合された一対のサイドシート2b,2bを備えている。液透過性の表面シート2aは、吸収性本体6の幅方向Yの中央部に、吸収性本体6の全長に亘るように配されている。サイドシート2bは、吸収性本体の幅方向中央側の側縁部21を表面シート2a上に重ねた状態で、該側縁部21からやや幅方向の外方の位置において該表面シート2aに接合されている。ナプキン1ではサイドシート2bは、幅方向内側端部は、長手方向に沿って表面シート2aと接合されていない。また、ナプキン1では、サイドシート2bの幅方向内側端部には弾性部材は設けられていない。しかし、前記側縁部21の近傍に立体ガード形成用の弾性部材を配設して、着用時に、その弾性部材の収縮力により、排泄部対向部Bにおける該側縁部21から所定幅の部分が表面シート2aから離間するように起立して立体ガードを形成するようにしても良い。
一対のウイング部7,7及び一対の後方フラップ部8,8は、吸収体4の両側縁から延出したサイドシート2b及び非肌側シート3からなる。一対のウイング部7それぞれの非肌側シート3からなる面には、ショーツのクロッチ部の非肌対向面に固定するための、図示しないウイング部粘着部が設けられ、吸収性本体6の非肌対向面には、該本体6をショーツの内面に固定するための、図示しない本体粘着部が設けられている。ナプキン1においては、本体粘着部は少なくとも、後述する吸収性コア4の側方領域と平面視で重なる領域に設けられている。後方フラップ部8は、着用時に、ショーツの内面上に配される。後方フラップ部8の非肌側シート3からなる面にも、ショーツの内面に固定するための粘着部が設けられていることが好ましい。肌側シート2と非肌側シート3とは、吸収体4の周縁部より外方に延出した部分が接着剤で互いに接合されていると共にナプキン1の周縁部において熱シールにより接合されている。肌側シート2と吸収体4との間、及び吸収体4と非肌側シート3との間が、ドット、スパイラル、ストライプ等のパターン塗工された接着剤により互いに接合されていることが好ましい。ただし、吸収体4の非肌当接面側の面は、後述する吸収性コア40の側領域45が存在する領域に、非肌側シートに接合されていない非接合領域を有している。
ナプキン1における吸収体4は、ナプキンの前後方向に長い縦長形状の吸収性コア40を備えている。吸収性コア40は、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体又は該繊維集合体の繊維間に高吸水性ポリマーを保持させたものからなる。また吸収体4は、吸収性コア40を包むコアラップシート(図示略)を備えている。即ち、吸収性コア40は、上下両面を、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなるコアラップシート(図示略)によって被覆されている。コアラップシートは、吸収性コア40の形成材料の漏れ出しを防止したり、吸収性コア40の保形性を高める目的で使用される。吸収性コア40は、一枚のコアラップシートにより、吸収性コア40の幅方向の断面が全周に亘って被覆されているか、複数枚のコアラップシートにより、吸収性コア40の幅方向の断面が全周に亘って被覆されていることが好ましい。例えば、吸収性コア40の肌対向面又は非肌対向面に配された矩形状の一枚のコアラップシートの両側部が、吸収性コア40の他面側に折り返されて、その他面を被覆している矩形状の別のコアラップシートの両側部上に積層されていることも好ましい。その積層された部分のシート間は、接合されていなくても良いが、接着されていることも好ましい。
ナプキン1における吸収性コア40は、図1に示すように、ナプキン1の前後方向と同方向に長い、縦長形状を有している。また、吸収性コア40は、図2(a)及び図2(b)に示すように、幅方向Yに、両側に位置する側方領域45,45と、中央側に位置し、側方領域45,45よりも厚みが大きい中央領域41とを有している。ナプキン1では、泄部対向Bにおいて、中央領域41は、該側方領域45,45それぞれの下面S2,S2より非肌側シート3側、すなわち、図2における下方に突出した中央突出部5を有している領域である。
吸収性コア40では、側方領域45,45と中央領域41とは一体成形されている。
本明細書において、「一体成形されている」とは、別の工程で製造した部材どうしを接着剤や圧縮などの接合手段で結合したものとは異なり、同一の材料を用いて、一つの工程で一体的に形成されていることを意味する。したがって、中央領域41と側方領域45,45との境界部に、別に製造した2つの吸収性コアを並べて配置した場合に生じるコアどうしの隣接部や結合部が存在しない。また、本実施形態のナプキン1では、吸収性コア40全体が一体成形されているので、中央領域41における中央突出部5を形成する部分42dとそれよりも肌側に近い部分42uとの間には、同様に、層どうしの隣接部や結合部が存在しない。
このような構造の吸収性コアの製造方法については後で説明する。
中央突出部5の幅W1〔図2(a)参照〕は、吸収性コア40の全幅W2に対する割合が、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上であり、また、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下であり、また、好ましくは20%以上80%以下であり、より好ましくは30%以上70%以下である。なお、中央突出部5の幅方向の長さが一定ではない形状の場合、例えば、楕円形や長円形状のような場合には、中央突出部5の幅W1は、幅方向の長さが最も長い部分の長さを指し、その幅と対比する吸収性コア40の全幅W2は、吸収性コア40の長手方向における同じ位置における全幅とする。
ナプキン1における、吸収性コア40の中央突出部5は、図1に示すように、吸収性コア40の長手方向に長い形状を有しており、ナプキン1の排泄部対向部Bから後方部Cの一部に亘って形成されている。より具体的には、排泄部対向部Bの前端部付近から後方部CのX方向中央部付近までの範囲に形成されている。
中央突出部5は、ナプキン1(吸収性物品)の前後方向Xにおいて、排泄部対向部Bから後方部Cの一部に亘って形成されていることが好ましい。また、中央突出部5は、ナプキン1の前後方向Xの全長の30%以上の長さに亘って形成されていることが好ましく、ナプキン1の全長の40%以上の長さに亘って形成されていることがより好ましく、ナプキン1の全長の50%以上の長さに亘って形成されていることが更に好ましい。後述する縦溝50及び高密度部12についても、同様である。
吸収性コア40の中央領域41の非肌対向面には、図2(a)及び図3に示すように、吸収性コア40の長手方向Xに沿い、肌対向面側に底部を有する縦溝50が形成されている。即ち、縦溝50は、吸収性コア40の非肌対向面側に開口部50aを有し、吸収性コア40を貫通しない溝である。ナプキン1では、縦溝50は、吸収性コア40の吸収性材料の坪量を減らすことによって形成されている。つまり、ナプキン1の縦溝50は吸収性コア40の一部を、エンボス加工等により圧縮して形成したものではない。なお、ナプキン1においては、中央突出部5に設けられている縦溝50は1本であるが、中央突出部5に設ける縦溝の本数は、これに限られず、幅方向Yに対して間欠的に、複数本設けられていてもよい。ナプキン1では、縦溝50は、中央突出部5の長手方向に沿って、中央突出部5を縦断するように配されている。
また、吸収性コア40の中央領域41には、縦溝50と同様に吸収性コア40の形成材料の坪量を減らして形成された、肌対向面側に底部を有する横溝44aが形成されている。即ち、横溝44aも縦溝50と同様に、中央領域41の非肌対向面側に開口部を備え、吸収性コア40を貫通しない溝である。横溝44aは、吸収性コア40の幅方向Yに沿って延びている。
図1に示すナプキン1においては、中央領域41に、横溝44aは、長手方向Xに関して間欠的に複数本設けられている。ナプキン1では、横溝44aは、中央突出部5の幅方向Yに沿って、中央突出部5を横断するように設けられている。
吸収性コア40の中央領域41には、図2(a)に示すように、高坪量部42と縦溝50の底部をなす低坪量部43とが、吸収性コア40の幅方向Yに交互に形成されており、低坪量部43は、吸収性コア40の長手方向Xに沿って延びている。高坪量部42は、吸収性コアの形成材料の坪量が低坪量部43に比較して相対的に高い部分であり、低坪量部43は、吸収性コアの形成材料の坪量が高坪量部42に比較して相対的に低い部分である。
吸収性コア40の中央領域41において、縦溝50の底部をなす低坪量部43の坪量は、高坪量部42の坪量に対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下であり、また、5%以上80%以下であることが好ましく、10%以上70%以下であることがより好ましい。また、高坪量部42の坪量は、好ましくは200g/m2以上、より好ましくは300g/m2以上であり、また、好ましくは800g/m2以下、より好ましくは700g/m2以下であり、また、200g/m2以上800g/m2以下であることが好ましく、300g/m2以上700g/m2以下であることがより好ましい。低坪量部43の坪量は、好ましくは10g/m2以上、より好ましくは15g/m2以上であり、また、好ましくは400g/m2以下、より好ましくは350g/m2以下であり、また、10g/m2以上400g/m2以下であることが好ましく、25g/m2以上350g/m2以下であることがより好ましい。
吸収性コア40の中央領域41において高坪量部42は、縦溝50の底部をなす低坪量部43よりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。低坪量部43の厚みは、高坪量部42の厚みに対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下であり、また、5%以上50%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがより好ましい。また、高坪量部42の厚みは、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは8mm以下であり、また、1.5mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下であることがより好ましい。低坪量部43の厚みは、好ましくは0.08mm以上、より好ましくは0.15mm以上であり、また、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下であり、また、0.08mm以上5mm以下であることが好ましく、0.15mm以上4mm以下であることがより好ましい。
なお、上述した高坪量部42の値、また低坪量部43との関係における諸値は、本実施形態のナプキン1のように横溝44aを含んで吸収性コアが構成されている場合には、該横溝44a含まない高坪量部において該当していれば良い。
〔高坪量部及び低坪量部の坪量の測定方法〕
吸収性コア40を、高坪量部42と低坪量部43の境界線に沿ってフェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、高坪量部42及び低坪量部43の小片を得る。高坪量部42は、あらかじめ定めた面積となるように、側方領域45と低坪量部43に挟まれた部分又は一対の低坪量部43,43に挟まれた部分を小片として切り出す。当該小片が、幅方向Yに延びる横溝44aの底部をなす低坪量部48を含む場合は、高坪量部42と側方領域45、低坪量部43又は低坪量部48との境界線に囲まれた部分を、高坪量部42を小片として切り出し測定に用いる。低坪量部43の小片は、一対の高坪量部42,42間に挟まれた細幅の部分を長さが30mmとなるように切り出す。低坪量部43の小片として、低坪量部48との交差部分を含まない長さ30mmの小片が得られない場合は、低坪量部48との交差部分を可及的少数含む長さ30mmの小片を切り出し、低坪量部43の小片として用いる。
それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を高坪量部42又は低坪量部43の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。高坪量部42及び低坪量部43のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
〔高坪量部及び低坪量部の厚みの測定方法〕
高坪量部42及び低坪量部43の厚みの測定は、各々の部位について坪量を測定するために切り出した小片の厚みを測定することで行う。大きさ20mm×20mm、厚み3mmのアクリルプレートを、その中心が小片の中心に一致するように置き、KEYENCE社製非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK−G30、変位計LK−GD500を用い、サンプルの厚みを測定する。
なお、厚み測定時圧力は0.5g/cm2とする。切り出した小片の大きさが小さく、非接触式レーザー変位計により測定し難い場合には、前記切断されたサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、測定してもよい。
吸収性コア40の中央領域41では、高坪量部42は、縦溝50の底部をなす低坪量部43との比較において、吸収部材の密度が高くなっている。このような構成は、例えば、吸収性コア40の中央領域41を、吸収性コア40を製造する工程においてプレスされることによって得られる。この際、プレスによる圧力は厚みの厚い高坪量部42に集中し、厚みの薄い低坪量部43はプレスにより圧力を受けず圧縮されない。このように、高坪量部42のみが圧縮されることで高坪量部42は低坪量部43に対して吸収部材の密度が高まるように設計されている。また、吸収性コア40の中央領域41には、高坪量部42と、横溝44aの底部をなす低坪量部48とが、吸収性コア40の長手方向Xに交互に形成されている。高坪量部42は、横溝44aの底部をなす低坪量部48との比較においても吸収部材の密度が高くなっている。なお、密度は、上述した測定方法に基づいて得られた坪量及び厚みを用いることで算出される。
低坪量部48の坪量、厚みは、低坪量部43の場合と同様の方法で小片を切り出して測定する。低坪量部48の小片は、一対の高坪量部42,42間に挟まれた細幅の部分を長さが30mmとなるように切り出す。低坪量部43との交差部分を含まない長さ30mmの小片が得られない場合は、低坪量部43との交差部分を可及的少数含む長さ30mmの小片を切り出し、低坪量部48の小片として用いる。高坪量部42と低坪量部43との前述した好ましい坪量比、厚み比等は、高坪量部42と低坪量部48との間においても同様である。
そして、坪量差及び密度差を有する高坪量部42と低坪量部43とが、上記の態様で形成されていることによって、吸収性コア40の中央領域41における非肌対向面に、肌対向面側に向かって凹んだ縦溝50が、それぞれ吸収性コア40の長手方向Xに延びて形成されている。
本明細書において、肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
また、吸収性コア40の側方領域45にも、図2(a)に示すように、高坪量部46と低坪量部47とが、吸収性コア40の幅方向Yに交互に形成されており、個々の低坪量部47は、吸収性コア40の長手方向Xに沿って延びている。高坪量部46は、吸収性コアの形成材料の坪量が低坪量部47に比較して相対的に高く、低坪量部47は、吸収性コアの形成材料の坪量が高坪量部46に比較して相対的に坪量が低い。
そして、坪量差及び密度差を有する高坪量部46と低坪量部47とが、上記の態様で形成されていることによって、吸収性コア40の側方領域45における非肌対向面にも、肌対向面側に向かって凹んだ複数本の側方縦溝52が、それぞれ吸収性コア40の長手方向Xに延びて形成されている。
吸収性コア40の側方領域45においても、高坪量部46は、縦溝52の底部をなす低坪量部47との比較において、吸収部材の密度が高くなっている。このような構成は、以下のようにして得ることができる。吸収性コア40の側方領域45は、中央領域41をプレスする工程とは別の工程でプレスされる。プレスによる圧力は厚みの厚い高坪量部46に集中し、厚みの薄い低坪量部47はプレスにより圧力を受けず圧縮されない。このように、高坪量部46のみが圧縮されることで高坪量部46は低坪量部47に対して吸収部材の密度が高まるように設計されている。なお、この工程で用いるプレス工程は、中央領域41に該当する形にくり抜かれたプレスロールや吸収性コア40の側方領域45に該当する部分にのみプレス部が存在するロールを用いる等の措置を行い、吸収性コア40の側方領域のみをプレスされるように工夫されている。
吸収性コア40の側方領域45において、側方縦溝52の底部をなす低坪量部47の坪量は、高坪量部46の坪量に対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下であり、また、5%以上50%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがより好ましい。また、高坪量部46の坪量は、好ましくは50g/m2以上、より好ましくは100g/m2以上であり、また、好ましくは400g/m2以下、より好ましくは300g/m2以下であり、また、50g/m2以上400g/m2以下であることが好ましく、100g/m2以上300g/m2以下であることがより好ましい。低坪量部47の坪量は、好ましくは2.5g/m2以上、より好ましくは5g/m2以上であり、また、好ましくは200g/m2以下、より好ましくは150g/m2以下であり、また、2.5g/m2以上200g/m2以下であることが好ましく、5g/m2以上150g/m2以下であることがより好ましい。
吸収性コア40の側方領域45において、高坪量部46は、側方縦溝52の底部をなす低坪量部47よりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。低坪量部47の厚みは、高坪量部46の厚みに対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下であり、また、5%以上50%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがより好ましい。また、高坪量部46の厚みは、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下であり、また、0.8mm以上5mm以下であることが好ましく、1mm以上4mm以下であることがより好ましい。低坪量部47の厚みは、好ましくは0.04mm以上、より好ましくは0.08mm以上であり、また、好ましくは0.4mm以下、より好ましくは0.32mm以下であり、また、0.04mm以上0.4mm以下であることが好ましく、0.08mm以上0.32mm以下であることがより好ましい。
なお、上述した高坪量部46の値、また低坪量部47との関係における諸値は、本実施形態のナプキン1のように横溝44bを含んで吸収性コアが構成されている場合には、該横溝44bを含まない高坪量部において該当していれば良い。
なお高坪量部46と低坪量部47各々における坪量と厚みの測定方法は、前述した高坪量部42と低坪量部43における測定方法と同様にして行う。
また、中央突出部5の存在する中央領域41における高坪量部42は、側方領域45の高坪量部46よりも坪量が大きくなっており、また、側方領域45の高坪量部46よりも厚みも大きくなっている。これにより、中央領域41の厚みt1が、側方領域45の厚みt2よりも厚くなり、中央領域41に、側方領域45の下面S2より下方に突出した中央突出部5が形成されている。
中央領域41の厚みt1は、側方領域45の厚みt2に対する割合が、好ましくは110%以上、より好ましくは120%以上であり、また、好ましくは400%以下、より好ましくは300%以下であり、また、110%以上400%以下であることが好ましく、120%以上300%以下であることがより好ましい。なお、本実施形態において、中央領域41の厚みt1は、中央領域41の幅方向中央部に位置する高坪量部42の前記厚みであり、側方領域45の厚みt2は、中央領域41に最も近い高坪量部46の前記厚みである。側方領域45に突起部隣接高密度部12を設ける場合には、突起部隣接高密度部12に最も近い高坪量部46の厚みとする。
中央突出部5は、排泄部対向部B及び後方部Cの何れにおいても、側方領域45の下面S2から突出する高さtの、中央領域41の全厚t1に対する割合が、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上であり、また、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また、好ましくは20%以上90%以下であり、より好ましくは30%以上80%以下である。中央突出部5の突出高さtは、中央領域41の全厚t1から側方領域45の厚みt2を差し引いた値と同じである。
ナプキン1では、側方領域45にも、高坪量部46と低坪量部49とが、吸収性コア40の長手方向Xに交互に形成されており、個々の低坪量部49は、吸収性コア40の幅方向Yに沿って延びている。これによって、側方領域45に、複数本の横溝44bが、長手方向Xに対して間欠的に配されている。中央領域41の低坪量部48と側方領域45の低坪量部49は、中央領域41と側方領域45との境界部において、吸収性コア40の長手方向Xにおける位置が一致しており、同様に、中央領域41の横溝44aと側方領域45,45の横溝44bとは、前記境界部において、吸収性コア40の長手方向Xにおける位置が一致している。
即ち、中央領域41の横溝44aと側方領域45,45の横溝44bは、吸収性コア40を非肌対向面側から平面視したときに、吸収性コア40の中央領域41から側方領域45,45に亘って連続する1本の横溝44を形成しており、該横溝44は、吸収性コア40の全幅に亘って延びている。そして、その横溝44が、吸収性コア40の長手方向に間隔を開けて複数本形成されている。換言すると、中央領域41の低坪量部43と側方領域45の低坪量部47とが、吸収性コア40の全幅に亘って連続して延びる一本の低坪量部を形成しており、該一本の低坪量部は、吸収性コアの形成材料の坪量、厚み及び密度が、側方領域45の高坪量部46よりも小さい。
横溝44に関し、中央領域から側方領域に亘って連続するとは、吸収性コア40を非肌対向面側から平面視したときに、横溝が中央領域と側方領域との間で途切れることなく、中央領域から側方領域に亘って連続して存在することを意味する。本実施形態のナプキン1においては、横溝44は、縦溝50と平面視十字状に交差しているが、縦溝を挟んで対峙する一方の側の横溝内の空間の延長上に他方の横溝内の空間の全部又は一部が存在するような場合は、縦溝との交差部で横溝は途切れていないものとする。
ナプキン1における吸収体4は、平面視において吸収性コア40の側方領域45が存在する領域45’(以下、吸収体の側方領域45’ともいう)に、非肌側シート3と接合されていない非接合領域を有している。一方で、吸収体4は、平面視において吸収性コア40の中央突出部5が存在する領域41’(以下、吸収体の中央領域41’ともいう)において、非肌側シート3と接合されている。このため、図2(a)に示されるように、吸収体4の側方領域45’では、吸収性コア40と非肌側シート3との間に空間が形成されている。吸収性コア40がコアラップシートで被覆されている場合、この空間は、吸収性コアとコアラップシートとの間に形成されていても良いし、コアラップシートと非肌側シート3の間に形成されていても良いが、コアラップシートと非肌側シート3との間に空間が形成されていることが好ましい。その場合、吸収性コア40とコアラップシートとの間は、接着されていても良いし、接着されていなくても良い。吸収性コア40は、非肌対向面側の面が、全域に亘ってコアラップシートとパターン塗工された接着剤で接着されていても良い。また、吸収性コア40は、肌当接面側の面が、全域に亘ってコアラップシートとパターン塗工された接着剤で接着されていても良い。
ナプキン1では、中央突出部5が存在する領域における幅方向外側に位置する吸収体4の側方領域45’の幅方向全域に亘って非接合領域が存在しており、図2(a)では側方領域45’が非接合領域と重なっている。しかし、これに限定されるものではなく、吸収体4の、平面視において側方領域45が存在する領域45’の一部が、非肌側シート3と接合されていても良い。例えば、吸収性コア40の幅方向端縁の位置のみが非肌側シートと接合されている形態等が挙げられる。また、排泄部対向部Bに位置する側方領域45’のみで、全域が非接合領域となされていて、前方部Aや後方部Cでは、吸収体4の側方領域45’と非肌側シート3とが接合された部分を備える形態であっても良い。また、中央突出部5が長円形状等、その幅が均一ではない形状の場合には、中央突出部5の最大幅の部分より縦方向前方又は後方に位置する、幅方向内側における側方領域45’では、吸収体4の側方領域45’と非肌側シート3とが接合されていて、最大幅部分から長手方向Xの前後に延ばした仮想線より外側の領域において非接合領域が形成されている形態であってよい。しかしながら、少なくとも泄部対向Bにおける、側方領域45が存在する領域45’の全域が、非肌側シート3に接合されていない非接合領域が形成されていることが好ましい。
本発明の吸収性物品では、吸収性コア40は、中央領域41と側方領域45とが一体成形されているとともに、厚みが相対的に厚い中央領域41の中央突出部5が非肌側シート3側に向かって突出している。そして、中央突出部5より幅方向外方に位置する吸収体4の側方領域45’に、該吸収体4と非肌シート3間とが接合されていない非接合領域を備えている。このため、以下に説明するようなユニークな効果が得られる。
まず、本発明の吸収性物品を着用者が装着すると、吸収性物品の排泄部対向部の周囲部は各々体の形状に沿うように変形しようとする。このとき、着用者の肌から遠ざかる方向に向かって突出した中央突出部5によって、その周囲部は、その非肌対向面側に、圧力を緩衝する領域又は空間が存在している。このために、吸収体4の側領域45’,45’は股間部において、中央領域41’との間に緩衝領域を持ちながら折れ曲がるので、クッション性に優れた変形形状を形成することが可能となる(図5参照)。
図2(a)に示すナプキン1において、圧力を緩衝する領域は、吸収体4の側方領域45’と非肌側シート3との間に形成されている空間である。特に、ナプキン1の着用時に、肌対向面側から非肌対向面側に向かって力が加わった場合、側方領域45’は非肌対向面方向へと撓み、移動しようとするが、側方領域45’における中央突出部5と隣接する領域は、側方領域45’と非肌側シート3との間の空間を維持しやすい。なお、本実施形態のナプキン1では、更に、吸収性コア40の中央領域41と側方領域45とに縦溝及び横溝が形成されており、さらに製品幅方向から掛かる圧力を緩和することができる。
また、緩衝領域は、中央突出部5と側領域45’との間の空間を維持するように形成され得るので、吸収容量が大きく、かつ、多くの排泄液を保持する中央領域41に近接する領域で通気チャネルが形成され、ムレ感を低減することができる。
さらに、非肌側シート3側に突出した中央突出部5がクッションとしての役割を果たし、排泄液が吸収性物品に吸収された後、例えば肌対向面側から非肌対向方向に向かう強い圧力が、着用者の液排泄部から吸収性物品に加わったとしても、柔らかく圧力を受け止め、また、上述した緩衝領域によって中央突出部5の拡がる空間を確保できるので、着用者に柔らかな着用感を与えることができるとともに、排泄液が中央突出部5から漏れ出ることを抑止することが可能である。
これらの効果は、吸収性物品がナプキンである場合、デリケートな膣口やその付近への優しい感触を与えることが可能となるので、特に好ましいと言える。また、非肌側シート3に下着等への固定手段を備える吸収性物品である場合、側方領域45と非肌側シート3との非接合領域の存在によって、吸収性コア40が下着等のヨレや皺等による影響を受けにくくなるので、上述の効果によるメリットが大きい。当該効果のメリットは、前記固定手段を非肌側シートの側方領域対向部分における、非肌当接面に備えている場合に、特に有益である。
また、本実施形態のナプキン1の吸収性コア40では、側方領域45,45における、中央領域41と隣接し、中央領域41よりも密度が高い突起部隣接高密度部12を有している。中央領域41における縦溝及び横溝の無い高坪量部42と、突起部隣接高密度部12との比較においては、吸収性コアを形成する繊維、吸収性ポリマー等、全構成材料の密度については、突起部隣接高密度部12よりも高坪量部42の方が、相対的に密度が低いことを意味する。
ナプキン1では、さらに、突起部隣接高密度部12よりも相対的に坪量が低いかつ密度が低い側方領域45が、突起部隣接高密度部12よりも幅方向外側に配置されている。
突起部隣接高密度部12を、図4に示す方法によって形成した場合、非肌対向面側の密度が肌対向面側の密度よりも高くなるが、突起部隣接高密度部12の密度は、吸収性コアの厚み方向の全体を切り出して測定する。
突起部隣接高密度部12の密度は、中央領域41における縦溝及び横溝の無い高坪量部42の密度に対して、110%以上、好ましくは120%以上であり、また、好ましくは400%以下、より好ましくは300%以下であり、また、110%以上400%以下であることが好ましく、120%以上300%以下であることがより好ましい。
また、突起部隣接高密度部12の密度は、側方領域45の密度に対して、150%以上、好ましくは160%以上であり、また、好ましくは500%以下、より好ましくは400%以下であり、また、150%以上500%以下であることが好ましく、160%以上400%以下であることがより好ましい。
[中央領域の密度の算出方法]
吸収性コア40において、あらかじめ定めた面積となるように、製品幅方向に3mm、製品長方向に30mmの大きさの試験片を、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断する。まず、中央領域41における縦溝及び横溝の無い高坪量部42の試験片を切り出し、その質量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。次に、切り出したサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、厚みを測定する。なお、測定する試験片は5個とし、平均値を中央領域の厚みとする。前記測定した質量を、試験片の体積(厚み×製品幅方向の長さ×製品長手方向の長さ)で除して、中央領域の密度を算出した。
[突起部隣接高密度部の密度の算出方法]
製品幅方向に3mm、製品長手方向に30mmの大きさの試験片を、吸収性物品(製品)の幅方向における製品中央から製品端部に向かって、連続して複数片切り出していき、その質量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。次に、切り出したサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、厚みを測定する。
なお、切り出した各試験片は、5個の吸収性物品から切り出し、測定する試験片は、吸収性コア40の同一箇所5個ずつとし、平均値を試験片の厚みとする。前記測定した質量を、試験片の体積(厚み×製品幅方向の長さ×製品長手方向の長さ)で除して、各部位から切り出した試験片の密度を算出した。
得られた各試験片について、製品中央側から切り出した試験片から順に、製品幅方向の中央側の試験片とその試験片に隣接する幅方向外側の部位から切り出した試験片との密度比(前者/後者)を順次算出し、該密度比が0.5以下となった場合、2つの試験片のうち、製品幅方向外側の試験片の密度を、突起部隣接高密度部12の密度とした。
本実施形態のナプキン1では、突起部隣接高密度部12は、図4に示すように、ナプキンの製造時に、吸収性コア40の中央領域41における、高坪量部42となる部分42’と同様の厚みに形成した幅方向両側部12’を圧縮して形成されている。中央領域41において、このような構成を有することによって、以下のような効果を奏することができる。
まず、排泄部対向部に着用者からの圧力が加わったときの変形に対して突起部隣接高密度部12が変形対抗性を有することから、吸収性コア40の側方領域45が、中央突出部5と側部領域45との間に空間を維持しながら変形することが容易となる。このために、上述した本発明の効果が一層発揮され易くなる。
また、本構成は吸収性能に対しても有利である。まず、排泄部対向部Bで体液が中央領域41の中央突出部5へ排出される。中央領域41の側部には、中央突出部5が圧縮されて形成された突起部隣接高密度部12が存在している。このため、幅方向Y及び厚み方向へと拡がっていった体液が、高密度部へと導かれていく。突起部隣接高密度部12は側方領域45よりも吸収性材料の坪量が高いため、体液を保持する能力が高い。したがって、体液は中央領域41の両側部で堰き止められ、ナプキン1の幅方向両側部に到達しにくい。このため、ナプキン1では、体液の横漏れが抑制され易くなっている。
突起部隣接高密度部12について、より具体的に説明する。
ナプキン1における突起部隣接高密度部12は、図6に要部を示す積繊装置を用いて、図4(a)に示すような、突起部隣接高密度部12となる部分12’を含めて肉厚に形成された中央肉厚領域41’を有する吸収性コア40Aを製造した後、その該吸収性コア40Aの中央肉厚領域41’の両側部を圧縮して形成したものである。ナプキン1では、中央肉厚領域41’の中央突出部となる部分の左右両側に位置する一定の部分が圧縮されることによって、厚みが減じられ、当該部分が、圧縮されなかった中央突出部5よりも密度が高い領域として、突起部隣接高密度部12が形成される。また、突起部隣接高密度部12は、側方領域45の他の部分よりも吸収性材料の坪量が高いことから、十分な吸収容量を有しているので、体液が吸収性コア40の側縁へ到達することを抑制する。したがって、体液がナプキン1の側部から漏れることを防止することが容易となる。本実施形態のナプキン1では、突起部隣接高密度部12は側方領域45の縦溝50及び横溝44の存在しない部分とほぼ同じ厚みとなっているが、これに限られず、突起部隣接高密度部12は中央突出部5より厚みが薄いが、側方領域45よりは厚みが厚くても良い。
また、ナプキン1では、中央突出部5の縦溝50は開口部50aよりも底部50bの幅方向長さが狭くなっている。より具体的には、図2(a)及び図2(b)に示すように、中央突出部5の縦溝50は開口部50aから底部50bに向かうに従い、徐々に幅方向長さが狭くなっており、幅方向断面視では、縦溝50は非肌対向面側から肌対向面側に向かった略逆V字形状となっている。このような形態のほかには、階段状断面形状でも良いが、略逆V字状であるほうが、幅方向両外側から圧力が加わった時に、中央領域41の非肌対向面が大きく変形しつつ、肌対向面は変形量が小さいので、排泄部対向部での吸収面積を狭めることなく、柔軟な感覚を得ることができる。この効果は、突起部隣接高密度部12が存在する場合、特に有効に機能する。
中央突出部5の縦溝50は、開口部50aの幅方向長さLaが、好ましくは0.5mm以上であり、更に好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは5mm以下であり、更に好ましくは4mm以下であり、底部50bの幅方向長さLbが、好ましくは1mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以下である。底部50bの幅方向長さLbの下限は0(ゼロ)である。
また、縦溝50は、深さが、好ましくは0.5mm以上5.0mm以下であり、更に好ましくは1.0mm以上3.0mm以下である。また、縦溝50は、開口部50aと底部50bの幅方向長さの差(前記La−前記Lb)が、好ましくは0.5mm以上3mm以下であり、更に好ましくは1mm以上2mm以下である。
また、縦溝50は、開口部50aと底部50bの幅方向長さの差(前記La−前記Lb)に対する深さの比〔深さ/差(前記La−前記Lb)〕が、好ましくは0.5以上20以下であり、更に好ましくは1以上10以下である。この範囲であると、着用中の縦溝の形状が安定化し易く、排泄物を取り込むのに好ましい形状を維持しやすくなる。
また、縦溝50は、その底部50bが、側方領域45の下面S2よりも下方に位置している。ここでいう、側方領域45の下面S2の位置は、側方領域45の、中央領域41に隣接する部位における高坪量部46の下面である。縦溝50の底部50bは、吸収性コア40の長手方向Xにおいて、中央領域41の全域に亘って、側方領域45の下面S2よりも下方に位置していることが好ましい。このような構成とすることによって、着用時のナプキンが変形しすぎることを抑制し、適度なフィット感を与えることが容易となる。
なお、吸収性コア40は、中央領域41及び側方領域45のいずれについても、横溝及び縦溝の存在によって、非肌対向面が凹凸形状を有する一方、肌対向面は平坦となっている。
本実施形態のナプキン1によれば、中央突出部5を有する中央領域4に、深さが浅く、底部44dが側方領域45の下面S2よりも非肌側面に近い位置に達すると共に、中央領域4から側方領域45にも延在する横溝44が形成され、しかもその横溝44が、吸収性コアの形成材料の坪量を減らして形成されているため、通常であれば湾曲の妨げになり易い中央突出部5を有するにも拘わらずに、変形性に富み、ナプキン1の肌対向面に皺も生じにくい。そのため、図5に示すように、吸収体4及びそれを含むナプキン1の非肌対向面を、着用者の液排泄部や臀裂に沿わせながら、全体形状を、着用者の身体形状に沿うように変形させることができ、身体の凹凸に対するフィット性に優れると共に、着用者の動きに対する追従変形性に優れ、皺や吸収性コアの折れに起因する違和感も与えにくい。
このような効果は、横溝44の底部44dが、吸収性コア40の幅方向Yにおける中央領域41の全域に亘って、側方領域45の下面S2よりも下方に位置していると、一層高まる。
このような効果がより確実に奏されるようにする観点から、中央領域41における横溝44a(44)の深さの、中央領域41の厚みt1に対する割合は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上であり、また、好ましくは95%以下であり、より好ましくは90%以下であり、また、50%以上95%以下であることが好ましく、60%以上90%以下であることがより好ましい。
また、横溝44の幅Wは、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、また、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下であり、また、0.2mm以上3mm以下であることが好ましく、0.5mm以上2mm以下であることがより好ましい。横溝44の幅Wは、図1に示すように、吸収性コアの長手方向Xにおける寸法である。
また、ナプキン1では、中央領域41の高坪量部42が低坪量部43よりも密度が高くなっていることから、横溝44に取り込まれた体液が高坪量部42へ素早く取り込まれるようになっている。このため、体液が横溝44を伝わりながら、吸収性コア40の長手方向に吸収されていくので、中央領域41での体液吸収が効率的に行われる。結果として、吸収性コア40からの液漏れ抑制が向上する。加えて、側方領域45でも高坪量部46が低坪量部47より密度が高くなされているので、同様の効果が得られる。
中央領域41及び側方領域45それぞれにおいて、低坪量部の密度は、隣接する高坪量部の密度に対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下であり、また、好ましくは5%以上50%以下であり、より好ましくは10%以上40%以下である。
また、ナプキン1では、側方領域45にも長手方向に延びる側方縦溝52が設けられている。側方縦溝52は、肌対向面側に位置する開口部52aと非肌対向面側に位置する底部52bとが、幅方向Yにおける長さが略同じとなっている。ここで「略同じ」とは、長手方向において同じ位置における開口部と底部の幅方向長さの相違が、5%以内であることを言う。このような構成によってナプキン1が着用中に使用者の足部から受ける圧縮力が側方縦溝52に均等に伝わり側方縦溝52が均等に圧縮されるため、使用者がナプキン1から受ける圧縮力の反作用を緩和し、使用者がナプキン1装着中に感じる違和感を解消することが可能となる。なお、側方縦溝52の開口部52aを底部52bよりも広げた構成とすると、ナプキン1が着用中に使用者の足下部から受ける圧縮力により開口部の方がより大きく変形するため、ナプキン1の側縁部は使用者に向かって丸まるように変形することがある。このような変形は、ナプキン1側縁部が使用者の肌側向かって反ることにより、ナプキン1が鼠蹊部へ強く当たったり、ナプキン1中央部において使用者の肌とナプキン1の表面が離間を生じることがある。しかし、開口部52aと底部52bの幅方向長さを略同じにすることによって、このような不具合の発生リスクを低減できる。しかも、本発明における中央領域41の縦溝50の形状の安定性にも役立つ。
側方縦溝52は、突起部隣接高密度部12と隣接していることが好ましい。このような構成によって側方縦溝52の側方側に接する吸収性コア40と側方縦溝52の中央側に接する吸収性コア40の硬さが異なりその硬度の違いから、ナプキン1が側方縦溝52を基軸として側縁部を使用者の肌とは反対方向に屈曲させやすくなり、着用中のナプキン1の形状をより安定させることにより、ナプキン1の着用により使用者が感じる違和感を軽減すると共に、ナプキン1中央部をより使用者の肌に密着させ、より効率よく液を吸収することが可能となる。また、液を吸引し捕捉する役割を担う高密度部と相対的に密度の低い側方縦溝52を隣接させることで、液が高密度部よりも側方に滲出することを防止し、よりナプキン1の中央領域に近い領域で液が固定され、ナプキン1の側縁部からの液の漏れが防止される効果を奏する。
側方縦溝52の底52よりも、中央領域41の縦溝50の底50が非肌対向面側に位置することが好ましい。このような構成によって、先ず、より底面が非肌対向面側に位置する縦溝50を基軸としてナプキン1の側方部が使用者の肌とは反対方向に屈曲し、次により底面が、肌対向面側に位置する側方縦溝52を基軸としてナプキン1の側方部がより使用者の肌とは反対方向に屈曲するようになり、着用中のナプキン1の形状をより安定させることが可能となる。
上述したナプキン1の吸収性コア40は、例えば、外周面に集積用凹部55を備え、一方向Rに回転する積繊ドラム54と、該積繊ドラム54の外周面に吸収性コアの形成材料を飛散状態で供給するダクト59を備えた積繊装置53(図6参照)を用いて、前述した吸収性コア40Aを製造した後、図4に示すような加工を施すことにより製造することができる。図4には、搬送方向MDに直交する方向CDの中央部に中央肉厚領域41’を有する吸収性コア40Aを、周面の一部に凹部62を備えたプレスロール61と周面が平滑なフラットロール63との間に導入し、中央領域41となる部分に隣接する部分12’を強く加圧して、突起部隣接高密度部12を有する吸収性コア40を形成する様子が示されている。図4には、中央突出部5を形成する中央領域41となる部分は加圧しない場合が示されているが、中央領域41となる部分及び側方領域45となる部分の何れか一方又は双方を、突起部隣接高密度部12となる部分12’よりも弱く加圧圧縮するようにしても良い。
図6に示す積繊装置53における集積用凹部55は、積繊ドラム54の外周面の周方向に一定の間隔で複数個形成されている。集積用凹部55の底面56は、メッシュプレート等からなり、吸引孔として機能する多数の細孔を有している。
図7(a)に示すように、集積用凹部55の底面56の一部には、中央肉厚領域41’を形成するための凹部56aが形成されている。集積用凹部55の底部には、低坪量部43,48等の低坪量部を形成するための難通気性部材57,58が配置されている。難通気性部材57,58は、集積用凹部55の底面から突出するように固定されており、非通気性部材であっても良く、例えば金属やプラスチックからなる。
積繊ドラムを備えた公知の積繊装置と同様に、集積用凹部55の底面から吸引しつつ、ダクト内に吸収性コアの形成材料を供給することによって、図7(b)に示すように、吸収性コアの形成材料が集積用凹部55内に所定形状に堆積する。その堆積物4’を、集積用凹部55から離型することで吸収性コア40Aが得られる。吸収性コア40Aは、コアラップシートで被覆する前又は被覆した後、一対のロール間に通すこと等により加圧し適度に圧縮しても良い。図7(b)に示すように、難通気性部材57,58上に堆積したコア形成材料からなる部分が低坪量部43等となり、難通気性部材57,58を有しない底面上に堆積した部分が高坪量部42等となる。また、前述したように、吸収性コア40Aの中央領域41をプレスすることにより、中央領域41に、低坪量部43よりも密度が高い高坪量部42が形成され、中央領域41となる部分とは別に、側方領域45をプレスすることにより、側方領域45に、低坪量部47よりも密度が高い高坪量部46が形成される。また、吸収性コア40Aの中央肉厚領域41’に突起部隣接高密度部12を形成するプレス(圧縮)も、コアラップシートで被覆する前又は被覆した後に行うことができる。突起部隣接高密度部12を形成するプレス(圧縮)は、周面に段差を有するロールを用いて中央領域41のプレスと同時に行っても良いし、側方領域45のプレスと同時に行っても良い。また、ロール周面に形成される段差を適切な寸法に設計することで、中央領域41のプレス及び側方領域45のプレスと同時に行うことも可能である。更に、中央領域41のプレス及び側方領域45のプレスと別の工程で行うことも可能であり、中央領域41のプレスより前、中央領域41のプレスと側方領域45のプレスとの間、側方領域45のプレス後に、それらのプレスとは別の工程で行っても良い。吸水性ポリマーを含む吸収性コアを製造する場合、ダクトの途中に吸水性ポリマーの導入部を設けることが好ましい。
表面シート2a及び非肌側シート3としては、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2aとしては、液透過性を有する不織布や、穿孔フィルムを用いることができる。非肌側シート3としては、合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。また、サイドシート2bとしては、耐水圧が高い撥水性の不織布、例えば、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等を用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、側方領域45には、側方横溝44b及び側方縦溝52の何れか一方又は双方が存在しなくても良い。また、側方横溝44b及び側方縦溝52は、何れか1方又は双方が、吸収性コア40の肌対向面側に形成されていても良い。
また、中央領域41から側方領域45に亘って連続する横溝44は、吸収性物品の排泄部対向部のみに形成されていても良いし、後方部のみに形成されていても良い。
また、吸収性コアは、パルプ繊維等の繊維材料のみからなるものであっても良いし、繊維材料と高吸水性ポリマーとの両者を含むものであっても良い。繊維材料としては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、繊維材料は、全体又は一部がパルプ繊維であることが好ましく、繊維材料中のパルプ繊維の割合は50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。なお、吸収性コアには、高吸水性ポリマー以外に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。
また、上述した実施形態では、低坪量部よりも高坪量部が密度が高くなされていたが、吸収性コアのプレス工程を省略することによって、両者の密度を同じとしても良い。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、使い捨ておむつ等の他の吸収性物品であっても良い。上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1> 吸収性物品の前後方向に長い縦長形状の吸収性コアを含む吸収体を、肌対向面を形成する肌側シートと非肌対向面を形成する非肌側シートとの間に備えた吸収性物品であって、前記吸収性コアは、排泄部対向部において、幅方向両側に位置する側方領域と、該側方領域よりも幅方向中央側に位置する、該側方領域よりも厚みが大きい中央領域とを有しており、前記側方領域と前記中央領域とは一体成形されており、前記中央領域は前記非肌側シート側に向かって突出しており、前記吸収体は、平面視において前記側方領域が存在する領域に、前記非肌側シートと接合されていない非接合領域を有している、吸収性物品。
<2> 前記側方領域における前記中央領域に隣接する部分に、前記中央領域よりも密度の高い高密度部を有している前記<1>記載の吸収性物品。
<3> 前記中央領域の非肌対向面側に、前記吸収性コアの長手方向に沿う、肌対向面側に底部を有する縦溝が形成されており、前記縦溝は開口部よりも前記底部の幅方向長さが狭くなっている、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記縦溝は開口部から底部に向かうに従い、徐々に幅方向長さが狭くなっている前記<3>記載の吸収性物品。
<5> 前記中央領域に、前記吸収性コアの幅方向に向かって延びる中央横溝が形成されている、前記<1>〜<4>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<6> 前記側方領域に、前記吸収性コアの長手方向に向かって延びる側方縦溝が形成されている、前記<1>〜<5>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<7> 前記側方領域に、前記吸収性コアの幅方向に向かって延びる側方横溝が形成されている、前記<6>に記載の吸収性物品。
<8> 前記縦溝及び横溝の何れか一方又は双方は、前記吸収性コアの吸収性材料の坪量を減らすことによって形成されている、前記<3>〜<7>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<9> 前記吸収性コアは、前記中央領域及び側方領域のいずれについても、非肌対向面が凹凸形状を有する一方、肌対向面は平坦となっている前記<3>〜<8>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<10> 前記吸収性コアの中央領域では、前記縦溝の底部をなす低坪量部との比較において坪量の高い高坪量部を備えている、前記<3>〜<9>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<11> 前記中央領域では、前記高坪量部において、前記低坪量部よりも吸収部材の密度が高くなっている前記<10>に記載の吸収性物品。
<12> 前記吸収性コアの前記側方領域において、前記縦溝の底部をなす低坪量部との比較において坪量の高い高坪量部を備えている前記<6>〜<11>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<13> 前記側方領域では、前記高坪量部において、前記低坪量部との比較において吸収部材の密度が高くなっている前記<12>に記載の吸収性物品。
<14> 前記中央突出部の幅は、前記吸収性コアの全幅に対する割合が20%以上80%以下である、前記<1>〜<13>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<15> 前記中央領域の厚みは、前記側方領域の厚みに対する割合が110%以上400%以下である、前記<1>〜<14>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<16> 前記吸収性コアの前記中央領域において、前記低坪量部の坪量は、前記高坪量部の坪量に対する割合が、5%以上80%以下である、前記<10>〜<15>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<17> 前記中央領域の横溝と前記側方領域の横溝とは、該中央領域と該側方領域との境界部において、前記吸収性コアの長手方向における位置が一致している、前記<7>〜<16>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<18> 前記中央領域における縦溝は、その底部が、前記側方領域の下面よりも下方に位置している、前記<3>〜<17>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<19> 前記中央領域における縦溝は、その底部が、前記側方領域の下面とほぼ同じ位置に存在している、前記<3>〜<17>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<20> 前記中央領域における縦溝は、その底部が、前記側方領域の下面よりも上方に位置している、前記<3>〜<17>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<21> 前記中央領域における前記横溝の深さの、前記中央領域の吸収性コアの全厚みに対する割合は、50%以上95%以下である、前記<5>〜<20>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<22> 前記中央突出部は、排泄部対向部において、側方領域の下面から突出する高さの、中央領域の全厚に対する割合が20%以上90%以下である前記<1>〜<21>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<23> 前記中央突出部は、後方部において、側方領域の下面から突出する高さの、中央領域の全厚に対する割合が20%以上90%以下である前記<22>記載の吸収性物品。
<24> 前記吸収性物品は、その長手方向に、前方部、排泄部対向部及び後方部を有しており、該排泄部対向部における、前記肌側シート、非肌側シート及び吸収性コアが平面視重なっている領域である吸収性本体の左右両側に一対のウイング部を備えている、前記<1>〜<23>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<25> 前記後方部における前記吸収性本体の左右両側に一対の後方フラップ部を有している、前記<1>〜<24>の何れか1つに記載の吸収性物品。
<26> 前記吸収性物品が生理用ナプキンである前記<1>〜<25>の何れか1つに記載の吸収性物品。
1 生理用ナプキン
2 肌側シート
2a 表面シート
2b サイドシート
3 非肌側シート
S2 側方領域の下面
4 吸収体
41’ 吸収体の中央領域
45’ 吸収体の側方領域
40 吸収性コア
41 中央領域
42 高坪量部
43 低坪量部
45 側方領域
46 高坪量部
47 低坪量部
12 突起部隣接高密度部
5 中央突出部
6 吸収性本体
7 ウイング部
8 後方フラップ部
44a 中央領域の横溝
44b 側方領域の横溝
50 中央領域の縦溝
52 側方領域の縦溝(側方縦溝)

Claims (5)

  1. 吸収性物品の前後方向に長い縦長形状の吸収性コアを含む吸収体を、肌対向面を形成する肌側シートと非肌対向面を形成する非肌側シートとの間に備えた吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、排泄部対向部に、幅方向両側に位置する側方領域と、該側方領域よりも幅方向中央側に位置する、該側方領域よりも厚みが大きい中央領域とを有しており、
    前記側方領域と前記中央領域とは一体成形されており、
    前記中央領域は前記非肌側シート側に向かって突出しており、
    前記吸収体は、平面視において前記側方領域が存在する領域に、前記非肌側シートと接合されていない非接合領域を有しており、
    前記中央領域の非肌対向面側に、前記吸収性コアの長手方向に沿う、肌対向面側に底部を有する縦溝が形成されている、吸収性物品。
  2. 前記側方領域における前記中央領域に隣接する部分に、前記中央領域よりも密度の高い高密度部を有している請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 記縦溝は開口部よりも前記底部の幅方向長さが狭くなっている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記側方領域に、前記吸収性コアの長手方向に向かって延びる側方縦溝が形成されている、請求項1乃至3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記側方領域に、前記吸収性コアの幅方向に向かって延びる側方横溝が形成されている、請求項4に記載の吸収性物品。
JP2014221015A 2014-10-30 2014-10-30 吸収性物品 Active JP6181027B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014221015A JP6181027B2 (ja) 2014-10-30 2014-10-30 吸収性物品
CN201580055603.4A CN106794085B (zh) 2014-10-30 2015-10-20 吸收性物品
PCT/JP2015/079509 WO2016067965A1 (ja) 2014-10-30 2015-10-20 吸収性物品
TW104135926A TWI691313B (zh) 2014-10-30 2015-10-30 吸收性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014221015A JP6181027B2 (ja) 2014-10-30 2014-10-30 吸収性物品

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016086872A JP2016086872A (ja) 2016-05-23
JP2016086872A5 JP2016086872A5 (ja) 2017-07-27
JP6181027B2 true JP6181027B2 (ja) 2017-08-16

Family

ID=55857306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014221015A Active JP6181027B2 (ja) 2014-10-30 2014-10-30 吸収性物品

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6181027B2 (ja)
CN (1) CN106794085B (ja)
TW (1) TWI691313B (ja)
WO (1) WO2016067965A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109069324B (zh) * 2016-12-26 2020-10-23 花王株式会社 吸收性物品
WO2018123434A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 花王株式会社 吸収性物品
JP6764781B2 (ja) * 2016-12-27 2020-10-07 花王株式会社 吸収性物品
JP6473492B2 (ja) * 2016-12-27 2019-02-20 花王株式会社 吸収性物品
JP6578342B2 (ja) * 2017-12-14 2019-09-18 花王株式会社 生理用ナプキン
JP6578341B2 (ja) * 2017-12-14 2019-09-18 花王株式会社 生理用ナプキン
WO2019235427A1 (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 花王株式会社 吸収性物品
JP2019209120A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 花王株式会社 吸収性物品
JP7125310B2 (ja) * 2018-09-04 2022-08-24 花王株式会社 パッド型吸収性物品
JP6968133B2 (ja) * 2019-10-15 2021-11-17 花王株式会社 吸収性物品
KR102429155B1 (ko) * 2020-06-05 2022-08-04 주식회사 제이투엘에프에이 생리대
JP2024044188A (ja) * 2022-09-20 2024-04-02 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006141721A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Kao Corp 吸収性物品
JP4785693B2 (ja) * 2006-09-27 2011-10-05 花王株式会社 吸収性物品
WO2010071508A1 (en) * 2008-12-16 2010-06-24 Sca Hygiene Products Ab Absorbent article with improved waste containment
JP5551926B2 (ja) * 2009-12-09 2014-07-16 花王株式会社 吸収性物品
JP5383589B2 (ja) * 2010-05-20 2014-01-08 ユニ・チャーム株式会社 体液吸収体及びその製造方法
JP5546441B2 (ja) * 2010-12-14 2014-07-09 花王株式会社 吸収性物品
JP5581192B2 (ja) * 2010-12-17 2014-08-27 花王株式会社 吸収性物品
CN103260564B (zh) * 2010-12-17 2015-06-17 花王株式会社 吸收性物品
JP6271186B2 (ja) * 2012-11-08 2018-01-31 花王株式会社 吸収性物品
JP5604500B2 (ja) * 2012-11-27 2014-10-08 花王株式会社 吸収性物品

Also Published As

Publication number Publication date
CN106794085B (zh) 2020-03-10
WO2016067965A1 (ja) 2016-05-06
JP2016086872A (ja) 2016-05-23
CN106794085A (zh) 2017-05-31
TW201628573A (zh) 2016-08-16
TWI691313B (zh) 2020-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6181027B2 (ja) 吸収性物品
JP6257297B2 (ja) 吸収性物品
JP5604500B2 (ja) 吸収性物品
JP5977653B2 (ja) 吸収性物品
JP6080262B2 (ja) 吸収性物品
US9655788B2 (en) Absorbent article having traverse reinforcing element
JP6080263B2 (ja) 吸収性物品
JP6457861B2 (ja) 吸収性物品
JP6067349B2 (ja) 吸収性物品
JP2009125485A (ja) 吸収性物品
JP6788978B2 (ja) 吸収性物品
JP6646441B2 (ja) 吸収性物品
WO2018029785A1 (ja) 吸収性物品
JP6449640B2 (ja) 吸収性物品
JP2017060781A (ja) 吸収性物品
JP6310289B2 (ja) 吸収性物品
JP6591279B2 (ja) 吸収性物品、吸収性物品の包装構造体及び吸収性物品の包装構造体の製造方法
JP6620004B2 (ja) 吸収性物品
JP7125310B2 (ja) パッド型吸収性物品
JP2018068441A (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170615

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170615

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170615

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170615

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170719

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6181027

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250