JP6449640B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品の表面シートとして、構成繊維の配向方向が吸収性物品の幅方向となっている不織布を用いれば、吸収性物品の着用時に体のラインに対して曲がり易く、フィット性が向上する。しかし、このように構成繊維の配向方向が吸収性物品の幅方向となっていれば、吸収性物品の幅方向に体液が伝いながら拡がり易く、体液の横漏れが発生し易くなってしまう。
また、吸収性物品の表面シートとして、クッション性を向上させるために、長手方向に延びる凸条部及び凹条部を幅方向に交互に配した凹凸構造の不織布が、特許文献1及び特許文献2に開示されている。更に、吸収性物品の表面シートとして、クッション性を向上させるために、幅方向に延びる凸条部及び凹条部を長手方向に交互に配した凹凸構造の不織布が、特許文献3に開示されている。
特開2008−25082号公報 特開2009−279098号公報 特開2001−328191号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の長手方向に延びる凸条部及び凹条部を有する表面シートを用いた吸収性物品は、クッション性が向上すると共に、体液を吸収性物品の長手方向に誘導し、体液の横漏れを防止することができる。しかし、吸収性物品の着用時に体のラインに対して曲がり難く、フィット性が劣ってしまう。
それに対し、特許文献3に記載の幅方向に延びる凸条部及び凹条部を有する表面シートを用いた吸収性物品は、クッション性が向上すると共に、吸収性物品の着用時に体のラインに対して曲がり易く、フィット性が向上する。しかし、上述したように、構成繊維の配向方向が吸収性物品の幅方向となっているので、体液を吸収性物品の幅方向に誘導し易く、体液の横漏れを防止することが難しい。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面を形成する液透過性の表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備し、着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれと直交する幅方向を有する吸収性物品であって、前記表面シートは、前記幅方向に延びる筋状の凸条部及び凹条部が前記縦方向に交互に配された凹凸構造に形成されており、前記凸条部は、その内部に繊維を含んだ中実構造であり、前記表面シートの前記幅方向の両側部には、その縦方向に沿う両側縁部よりも前記幅方向内側に、一対の液拡散抑制部を備えている吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、クッション性が付与され、着用時に体のラインに対して曲がり易くフィット性が向上し、体液の横漏れが起こり難い吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の一実施形態であるパンティーライナーを示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図1のIII−III線断面図である。 図4は、本発明の他の実施形態であるパンティーライナーを示す斜視図である。 図5は、図4のV−V線断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の一実施形態であるパンティーライナー1(以下、単に「パンティーライナー1」ともいう。)の斜視図が示されている。図2は、図1のII−II線拡大断面図である。また、図3は、図1のIII−III線拡大断面図である。
パンティーライナー1は、図1〜図3に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、裏面シート3及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を具備する。パンティーライナー1は、縦長の形状を有し、縦方向(図1中のX方向に相当)及び幅方向(図1中のY方向に相当)を有している。縦方向は、パンティーライナー1を着用したときの着用者の前後方向と一致し、幅方向は、パンティーライナー1の平面視において、縦方向と直交する方向である。また、パンティーライナー1の厚み方向を、Z方向として説明する。
具体的に、パンティーライナー1は、図1〜図3に示すように、表面シート2、液不透過性の裏面シート3及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を具備し、表面シート2と吸収体4との間に液透過性のセカンドシート5を具備している。パンティーライナー1は、縦方向中央部が括れた平面視長円形状を有している。ここで、裏面シート3の液不透過性は、液難透過性を含む意味である。
図1〜図3に示すように、パンティーライナー1においては、着用時の前後方向と同方向に長い矩形状の吸収体4と、吸収体4の肌対向面全域を被覆する矩形状のセカンドシート5とを備えている。表面シート2は、図1〜図3に示すように、矩形状のセカンドシート5の肌対向面全域を被覆しており、吸収体4及びセカンドシート5の縦方向の両端及び両側それぞれから外方に延出した部分を有している。裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面全域を被覆しており、吸収体4及びセカンドシート5の縦方向の両端及び両側それぞれから外方に延出した部分を有している。表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4及びセカンドシート5の縦方向の両端それぞれから外方に延出した部分が、パンティーライナー1の周縁部7において、融着(ヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス)或いは接着剤により、互いに固定されている。このように、矩形状の吸収体4及びセカンドシート5は、表面シート2と裏面シート3とによって挟持されている。尚、パンティーライナー1の裏面シート3の非肌対向面には、ショーツ等の下着に固定するための粘着部(図示略)が設けられている。
表面シート2は、図1に示すように、幅方向に延びる筋状の凸条部21及び凹条部22が縦方向に交互に配された凹凸構造に形成されている。具体的には、表面シート2は、図2に示すように断面視して、肌対向面2uと、裏面シート3側の非肌対向面2dとを有する。表面シート2の非肌対向面2dは、実質的に凹凸構造が形成されておらず平坦な形状となっている。一方、表面シート2の肌対向面2uは、平坦な非肌対向面2dに対して厚み方向(Z方向)の上方に向かって凸状をなす複数の凸条部21と、隣り合う凸条部21,21どうしの間に位置する凹条部22とを有している。凹条部22は、表面シート2の肌対向面2uが、厚み方向の下方側の平坦な非肌対向面2dに向かって凸状をなしている。そして、複数の凸条部21は、それぞれ、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びており、複数の凹条部22も、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びる溝状をなしている。凸条部21及び凹条部22は、互いに平行であり、縦方向に交互に配されている。
凸条部21は、その内部に繊維を含んだ中実構造となっている。具体的には、各凸条部21は、表面シート2の構成繊維で内部が満たされている。また、各凹条部22は、各凸条部21と同様に、表面シート2の構成繊維で内部が満たされている。即ち、各凹条部22の内部に空洞は存在していない。このように、表面シート2の肌対向面2uと非肌対向面2dとの間は、表面シート2の構成繊維で満たされた状態となっている。
表面シート2は、図2に示すように表面シート2を厚み方向に沿って断面視したとき、凸条部21の頂部域23a、凹条部22の底部域23b、及びこれらの間に位置する中間部域23cを有している。頂部域23a、底部域23b及び中間部域23cは、パンティーライナー1の幅方向に連続して延びている。凸条部21の頂部域23a、凹条部22の底部域23b及び中間部域23cは、表面シート2を厚み方向に沿って断面視したとき、表面シート2における凸条部21及び凹条部22のZ方向の厚みを三等分して、厚み方向の上方の部位を頂部域23a、中央の部位を中間部域23c、下方の部位を底部域23bとして区別する。
表面シート2における頂部域23a、底部域23b及び中間部域23cは、パンティーライナー1においては、頂部域23aにおける表面シート2の厚み方向全域での構成繊維の繊維量が最も多く、底部域23bにおける表面シート2の厚み方向全域での構成繊維の繊維量が最も少なくなっている。構成繊維の繊維量を坪量で表すと以下のようになる。
表面シート2全体の坪量は、20g/m以上であることが好ましく、25g/m以上であることが更に好ましく、そして、60g/m以下であることが好ましく、50g/m以下であることが更に好ましく、具体的には20g/m以上60g/m以下であることが好ましく、25g/m以上50g/m以下であることが更に好ましい。
坪量は、以下に示す測定方法により求める。
<坪量の測定方法>
パンティーライナー1の周縁部7より内側部分を、凸条部21と凹条部22とが同数入るように所定の大きさで表面シート2を切り出して試料とし、その重量を測定し、資料の面積で除することによって坪量を算出する。
表面シート2を平面視したときに、幅方向(Y方向)に隣り合う凸条部21の頂部どうしのピッチは、1mm以上10mm以下が好ましく、2mm以上5mm以下が更に好ましい。凸条部21の高さh(図2参照)は、0.5mm以上3mm以下が好ましく、1mm以上2mm以下が更に好ましい。高さhは、表面シート2の厚み方向(Z方向)の断面を顕微鏡観察し、無荷重下に測定する。
表面シート2は、その構成繊維として、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維等、当該技術分野において従来用いられている繊維を特に制限なく用いることができる。凹凸構造の賦型のし易さの観点から、合成繊維を用いることが好ましい。合成繊維の配合量は、表面シート2全体の50重量%以上が好ましく、70%重量以上がより好ましい。もちろん、合成繊維100%から表面シート2を構成してもよい。
表面シート2の構成繊維に使用する合成繊維としては、例えば自己融着性繊維である芯鞘構造繊維やサイドバイサイド型繊維が挙げられる。この他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の単繊維や複合繊維を用いることができる。凹凸構造の賦型のし易さの観点から、ポリエチレンを鞘成分に有する芯鞘構造繊維や、ポリエチレン部分を有するサイドバイサイド型繊維を用いることが好ましい。繊維の(平均)繊度は、1〜6dtexの範囲が好ましい。
以上のような中実の凹凸構造の表面シート2としては、特開2009−279098号公報記載の方法、或いは特開2008−25082号公報記載の方法等により製造された表面シートを用いることができる。このような方法で製造された表面シートは、搬送方向に延びる筋状の凸条部及び凹条部が、搬送方向と直交する方向に交互に配された凹凸構造の不織布である。
尚、本実施形態のパンティーライナー1は、搬送方向に延びる凸条部及び凹条部を有する不織布を搬送しながら、製造されるパンティーライナー1の最大幅毎にカットされた後90°反転し、そして反転した表面シート2を、接着剤が塗布されたセカンドシート5に接着剤を介して固定し、パンティーライナー1の製造ラインに導入して製造される。
表面シート2は、パンティーライナー1においては、矩形状のセカンドシート5の肌対向面上に固定されている。
セカンドシート5としては、各種製法によって得られた不織布を用いることができる。例えば、カード法又はエアレイド法により得た繊維ウエブにエアスルー法で繊維どうしの熱融着点を形成したエアレイド不織布、カード法により得た繊維ウエブにヒートロール法で繊維どうしの熱融着点を形成したヒートロール不織布、ヒートエンボス不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、レジンボンド不織布等の種々の不織布を用いることができ、吸液性の観点からパルプエアレイド不織布を用いることが好ましい。
表面シート2とセカンドシート5との固定は、表面シート2が熱融着性繊維を含んでいる場合には、熱融着により固定することができるが、パンティーライナー1においては、接着剤を用いて固定している。接着剤を用いて固定する場合には、接着剤を、公知の手段、例えば、スパイラルスプレーガンを用いて螺旋状に塗布したり、スプレーガンを用いて霧状に塗布したりして、表面シート2とセカンドシート5とを固定する。塗布する接着剤としては、例えば、ホットメルト型接着剤が好ましく用いられる。
ホットメルト型接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。スチレン系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及びこれらの2種以上をブレンドしたブレンド系ホットメルト型接着剤を使用することができる。これらの中でも、タック力と凝集力のバランスが取り易い観点から、特にSISとSBSとのブレンド系ホットメルト型接着剤、又はSISとSEBSのブレンド系ホットメルト型接着剤が、好ましく用いられる。ホットメルト型接着剤の塗布量は、3g/m以上10g/m以下であることが好ましい。
吸収体4は、パンティーライナー1においては、吸収性シートから構成されている。具体的には、パンティーライナー1の吸収体4は、一枚の吸収性シートを所定形状に裁断して用いることができ、吸収性シートを複数枚貼り合わせて多層シートとして用いることができ、また一枚の吸収性シートを折り畳んで形成された多層シートを、吸収シートとして用いることもできる。尚、本発明の吸収性物品には、通常、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる、吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成された吸収コアをティッシュペーパによって被覆されている吸収体を用いることもできる。
吸収性シートとしては、湿潤状態の吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維間や構成繊維と吸水性ポリマーとの間を結合させてシート状としたもの等を好ましく用いることができる。また、吸収性シートとして、特開平8−246395号公報記載の方法にて製造された吸収性シート、気流に乗せて供給した粉砕パルプ及び吸水性ポリマーを堆積させた後、接着剤(例えば酢酸ビニル系の接着剤、PVA等)で固めた乾式シート、紙や不織布の間にホットメルト接着剤等を塗布した後高吸水性ポリマーを散布して得られた吸収性シート、パルプエアレイド不織布、スパンボンド不織布又はメルトブロー不織布製造工程中に高吸水性ポリマーを配合して得られた吸収性シート等を用いることもできる。特に、液吸収保持の観点から、パルプエアレイド不織布製造工程中に高吸水性ポリマーを配合して得られた吸収性シートが好ましく用いられる。
吸収体4の厚みは、好ましくは0.1mm以上3mm以下、更に好ましくは0.3mm以上2mm以下である。吸収体4の厚みは、下記の方法で測定される。
2つの平行な加圧面(固定加圧面と可動加圧面)を持つマイクロメーターであるピーコック式精密測定器(型式R1−C)を用いて厚みTを測定する。測定子可動加圧面の直径は5mm、圧力は100kPa以下で測定する。測定用試験片の大きさは、下記のプレートの大きさ以上とする。試験片上に20mm×20mmのプレート(質量5.4g)を置き、測定子可動加圧面を2mm/sの速度で操作し、該プレートに当て、安定直後の値を読み取る。加圧面間(試験片に加わる圧力)の圧力は1.3kPa以下とする。
パンティーライナー1の裏面シート3の形成材料としては、吸収性物品の裏面シートに従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等を用いることができる。
また、パンティーライナー1は、表面シート2の幅方向両側部には、図1及び図3に示すように、その縦方向に沿う両側縁部よりも幅方向内側に、一対の液拡散抑制部9,9を備えている。言い換えれば、パンティーライナー1は、幅方向中央よりも外方で、縦方向に沿う両側縁部よりも幅方向内側に、一対の液拡散抑制部9,9を備えている。各液拡散抑制部9は、縦方向に延びて形成された平坦な構造となっている。より具体的に説明すると、液拡散抑制部9の表面は、凸条部21及び凹条部22を縦断して延びており、当該部分では凸条部21と凹条部22の交互配置が形成されておらず平坦となっている。本実施形態では、具体的に、図1及び図3に示すパンティーライナー1の各液拡散抑制部9は、表面シート2を圧縮して形成される溝91である。詳述すると、各液拡散抑制部9である溝91は、パンティーライナー1においては、吸収体4上に配されており、表面シート2、セカンドシート5及び吸収体4を一体的に圧縮して、表面が平坦に形成されている。各溝91は、パンティーライナー1の縦方向に沿う側縁の輪郭に沿って、幅方向中心に向かって凸の円弧状に形成されている。
溝91を形成する加工法は、エンボス加工、ヒートエンボス加工、超音波エンボス加工、それらの組み合わせの加工法等が挙げられる。なお、本実施形態では、溝91は圧縮によって形成されたものであるが、これに限定されるものではなく、凸条部21の繊維を減らすことによって凹条部22とほぼ同じ高さとして、縦方向に延びる溝91を形成しても良い。
上述した本発明の一実施形態のパンティーライナー1を使用した際の作用効果について説明する。
パンティーライナー1においては、図1に示すように、表面シート2は、幅方向に延びる筋状の凸条部21及び凹条部22が縦方向に交互に配された凹凸構造に形成されている。その為、クッション性が向上すると共に、パンティーライナー1の着用時に体のラインに対して曲がり易く、フィット性が向上する。また、凸条部21は、表面シート2の構成繊維で内部が満たされた中実構造となっている。その為、使用時にパンティーライナー1の幅方向に体液が広がり難く体液の拡散面積を抑えることができ、体液の横漏れを防止することができ、セカンドシート5を介して吸収体4に移行し易く、体液の横漏れを防止することができる。更に、表面シート2の幅方向両側部には、縦方向に沿う両側縁部よりも幅方向内側に、一対の液拡散抑制部9,9が備えられているので、使用時にパンティーライナー1の幅方向に更に体液が広がり難く体液の拡散面積を更に抑えることができ、体液の横漏れを更に防止することができる。尚、吸収体4上に一対の液拡散抑制部9,9が配されていれば、セカンドシート5を介して吸収体4に体液が更に移行し易くなる。
また、パンティーライナー1においては、図1に示すように、各液拡散抑制部9は、縦方向に延びて形成された平坦な構造である。即ち、液拡散抑制部9の表面は、凸条部21及び凹条部22の交互配置構造が形成されておらず平坦となっている。その為、パンティーライナー1の使用中に、体液が、縦方向に延びる平坦な表面の液拡散抑制部9により、縦方向に拡がり易くなっており、幅方向への体液の拡がりを防止し、体液の横漏れを更に防止することができる。
また、パンティーライナー1においては、図3に示すように、各液拡散抑制部9は、表面シート2を圧縮して形成される溝91である。その為、溝91の部分における表面シート2の構成繊維の密度が、溝91を除く表面シート2の部分の構成繊維の密度に比べて、高くなっており、表面シート2に粗密構造が形成されている。従って、パンティーライナー1の使用中に、体液が、密度の高い溝91に集まり易く、幅方向(Y方向)への体液の広がりを防止し、体液の横漏れを更に防止することができる。なお、液拡散抑制部9が溝91である場合には、着用時の体へのフィット性の観点から、溝91は排泄部対向部のみに設けられていることが好ましい。
上述した効果が、一層確実に発現されるようにする観点から、セカンドシート5は、以下の構成を有することが好ましい。
セカンドシート5は、その坪量(BW)が、表面シート2の坪量(BW)及び吸収体4の坪量(BW)よりも高いことが好ましい。ここで言う表面シート2の坪量とは、上述した表面シート2全体の坪量を意味する。表面シート2の坪量(BW)及び吸収体4の坪量(BW)に対するセカンドシート5の坪量(BW)の比率(BW/BW,BW/BW)は、好ましくは1.2以上5以下、更に好ましくは1.3以上2以下である。
セカンドシート5の坪量(BW)は、25g/m以上であることが好ましく、30g/m以上であることが更に好ましく、そして、100g/m以下であることが好ましく、80g/m以下であることが更に好ましく、具体的には25g/m以上100g/m以下であることが好ましく、30g/m以上80g/m以下であることが更に好ましい。
吸収体4の坪量(BW)は、15g/m以上であることが好ましく、20g/m以上であることが更に好ましく、そして、50g/m以下であることが好ましく、45g/m以下であることが更に好ましく、具体的には15g/m以上50g/m以下であることが好ましく、20g/m以上45g/m以下であることが更に好ましい。
また、セカンドシート5は、その密度(D)が、表面シート2の密度(D)及び吸収体4の密度(D)よりも低くなっていることが好ましい。表面シート2の密度(D)及び吸収体4の密度(D)に対するセカンドシート5の密度(D)の比率(D/D,D/D)は、好ましくは0.04以上0.7以下、更に好ましくは0.1以上0.6以下である。
表面シート2の密度(D)は、0.01g/cm以上であることが好ましく、0.12g/cm以上であることが更に好ましく、そして、0.3g/cm以下であることが好ましく、0.25g/cm以下であることが更に好ましく、具体的には0.01g/cm以上0.3g/cm以下であることが好ましく、0.12g/cm以上0.25g/cm以下であることが更に好ましい。表面シート2の密度(D)は、先ず、表面シート2の厚み方向の断面を顕微鏡観察し、無荷重下に表面シート2全体の高さを測定する。次いで、測定された高さで、上述した表面シート2全体の坪量を、除することにより求めることができる。
セカンドシート5の密度(D)は、0.012g/cm以上であることが好ましく、0.015g/cm以上であることが更に好ましく、そして、0.2g/cm以下であることが好ましく、0.16g/cm以下であることが更に好ましく、具体的には0.012g/cm以上0.2g/cm以下であることが好ましく、0.015g/cm以上0.16g/cm以下であることが更に好ましい。
吸収体4の密度(D)は、0.005g/cm以上であることが好ましく、0.006g/cm以上であることが更に好ましく、そして、0.5g/cm以下であることが好ましく、0.45g/cm以下であることが更に好ましく、具体的には0.005g/cm以上0.5g/cm以下であることが好ましく、0.006g/cm以上0.45g/cm以下であることが更に好ましい。
以上本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明の吸収性物品は、上述した本実施形態に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば前記の実施形態は本発明をパンティーライナー1に適用した例であったが、これに代えて、本発明を他の吸収性物品、例えば生理用ナプキンや失禁パッド、使い捨ておむつなどに適用してもよい。
また、上述したパンティーライナー1においては、各液拡散抑制部9は、表面シート2を圧縮して形成される溝91であるが、これに代えて、図4及び図5に示すように、表面シート2に塗布された疎水性の剤92であってもよい。疎水性の剤92は、図5に示すように、表面シート2の幅方向中央よりも外側で、かつ、幅方向側縁よりも内側に設けられている。ここで「幅方向中央」とは、表面シート2の幅を3等分した際の中央に位置する領域のことである。疎水性の剤92を表面シート2に塗布する場合には、疎水性の剤92を、公知の手段、例えば、スロットコートガンを用いて、表面シート2に塗布する。
このように塗布された疎水性の剤92が、液拡散抑制部9であると、使用時にパンティーライナー1の幅方向外方に体液が拡がることを抑制するので、体液の拡散面積を抑えることができ、体液の横漏れを防止することができる。また、圧搾で設けた溝91と異なり、パンティーライナー1の縦方向の折れ曲がり性を阻害しにくいことから、良好なフィット感を得やすくなる。
疎水性の剤92は、表面シート2の凸条部21及び凹条部22が無くなり平坦となるまで塗布されても良い。また、縦方向に沿って溝91を設けた後に、溝91上に疎水性の剤92を配しても良い。疎水性の剤92は、凹条部の底部23bよりも肌当接面側に至る高さを有するようにする。このようにすることによって、疎水性の剤92が、パンティーライナー1の幅方向に拡散してきた体液に対する障壁となるとともに、その疎水性によって体液を凸条部21の側壁部23cへと押しやるので、体液が縦方向へと拡散され易くなるとともに凸条部21の側壁部23cから体液が吸収され易い環境となっているので、吸収速度を高めやすくなる。疎水性の剤92は、吸収体4上に対応する位置に塗布されることが好ましい。
疎水性の剤92としては、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂あるいはスキンケア剤、ホットメルト型接着剤等を使用することができる。疎水性の剤92の塗布量は、0.05g/m以上3g/m以下であることが好ましい。
図1,2に示したパンティーライナー1では、連続する溝91を表面シート2の縦方向に沿って設けたが、これに代えて、表面シート2に複数のエンボスによる窪みを縦方向に沿って間欠的に配置しても良い。
また、前記のパンティーライナー1は、図1及び図2に示すように、吸収体4の肌対向面全域を被覆する矩形状のセカンドシート5を備えているが、セカンドシート5を備えなくてもよい。
1 パンティーライナー
2 表面シート
21 凸条部
22 凹状部
23a 頂部域
23b 底部域
23c 中間部域
3 裏面シート
4 吸収体
5 セカンドシート
7 周縁部
9 液拡散抑制部
91 溝
92 疎水性の剤

Claims (3)

  1. 肌当接面を形成する液透過性の表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備し、着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれと直交する幅方向を有する吸収性物品であって、
    前記表面シートは、前記幅方向に延びる筋状の凸条部及び凹条部が前記縦方向に交互に配された凹凸構造に形成されており、
    前記凸条部は、その内部に繊維を含んだ中実構造であり、
    前記表面シートは、その頂部域において該表面シートの厚み方向全域での構成繊維の繊維量が最も多く、底部域において該表面シートの厚み方向全域での構成繊維の繊維量が最も少なくなっており、
    前記表面シートの前記幅方向の両側部には、その縦方向に沿う両側縁部よりも前記幅方向内側に、一対の液拡散抑制部を備えており、
    各前記液拡散抑制部は、前記表面シートを圧縮して形成されており、且つ前記凸条部と前記凹条部とを跨いでいる溝である吸収性物品。
  2. 各前記液拡散抑制部は、前記縦方向に延びて形成された平坦な構造である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 各前記液拡散抑制部は、前記吸収体上に配されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
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